JP6224054B2 - 蒸着装置及び蒸着方法 - Google Patents

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Description

本発明は、蒸着装置及び蒸着方法に関し、さらに詳しくは、化学気相蒸着方式を用いて処理物に膜を蒸着するに当たって、処理物の温度を手軽に制御する蒸着装置及び同装置に適用される蒸着方法に関する。
各種の表示装置は、基板の上に形成される電子回路を備える。これらの電子回路の導電ラインには、回路の製造中に又は製造後に一部が断線されたり短絡されたりする欠陥が誘起される虞がある。例えば、液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)や有機発光表示装置(OLED:Organic Light Emitting Display)、又は発光素子(LED:Light Emitting Device)等を始めとする各種の表示装置を製造する工程中に、基板の上に形成される各素子の電極や配線又は信号ライン等の一部が断線されてオープン欠陥が生成される場合がある。
この理由から、各種の表示装置を製造する工程中に、オープン欠陥をリペアするリペア工程が行われる。このようなリペア工程は、例えば、化学気相蒸着方式のリペア装置により、大気中で行われている。
一方、オープン欠陥をリペアするためには、基板のリペア位置を所定の温度に昇温させた後、リペア位置にメタルソース雰囲気を形成し、欠陥位置にレーザー光を照射して膜を蒸着しなければならない。
従来には、基板のリペア位置を昇温するために、ステージガラスを用いていた。例えば、ステージガラスに電気伝導性フィルムを貼着してヒーティングガラスにし、ヒーティングガラスを用いて基板の全体を昇温していた。このように、基板の局所位置をリペアするために基板の全体を昇温しなければならないという難点があった。また、膜が蒸着される面は基板の上面であるが、昇温は基板の下面を介して行われていたために、昇温に長時間を要し、しかも、温度が正確に制御され難かった。
大韓民国登録特許公報第10−0909959号
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、大気中の処理物に膜を蒸着するに当たって、処理空間と接する処理物の一方の面を直接的に昇温させる蒸着装置及び蒸着方法を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、大気中の処理物に膜を蒸着するに当たって、処理空間と接する処理物の一方の面を局部的に昇温させる蒸着装置及び蒸着方法を提供することにある。
さらに、本発明のさらに他の目的は、大気中の処理物に膜を蒸着するに当たって、蒸着された膜に不純物が形成されることを抑制又は防止する蒸着装置及び蒸着方法を提供することにある。
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様による蒸着装置は、大気中で支持される処理物に膜を蒸着する装置であって、大気中に配置され、前記処理物と向かい合う一方の面に処理孔が穿設され、前記処理物との間に処理空間を提供するチャンバー部と、前記チャンバー部の内部に延設され、出口部が前記処理孔の内周面の少なくとも一方の側において開放されるソース供給ラインと、前記チャンバー部の内部又は外部に前記処理孔を向く方向に延設され、出口部が前記処理空間を向く昇温ガス供給ラインとを備える。
本発明の一態様による蒸着装置は、前記チャンバー部の内部に延設され、出口部が前記チャンバー部の一方の面において前記ソース供給ラインの外側を巻回して位置するパージガス供給ラインをさらに備え得る。
また、本発明の一態様による蒸着装置は、前記チャンバー部の内部に延設され、入口部が前記チャンバー部の一方の面において前記パージガス供給ラインの内側及び外側のうちの少なくとも一方を巻回して位置する排気ラインを備え得る。
さらに、本発明の一態様による蒸着装置は、前記処理空間にレーザー光が照射可能なように形成されるレーザー部と、前記ソース供給ラインに連結されるソース供給部と、前記昇温ガス供給ラインに連結される昇温ガス供給部と、前記ソース供給部から供給されるソースの蒸着温度に対応して前記昇温ガス供給部の昇温ガスの温度を制御する温度制御部とを備え得る。
さらにまた、本発明の一態様による蒸着装置は、前記パージガス供給ラインに連結されるパージガス供給部と、前記排気ラインのうち前記パージガス供給ラインの内側において前記処理孔の少なくとも一部を巻回して位置する第1排気ラインに連結される第1排気部と、前記排気ラインのうち前記パージガス供給ラインの外側を巻回して位置する第2排気ラインに連結される第2排気部とを備え得る。
さらにまた、本発明の一態様による蒸着装置において、前記処理孔は、前記チャンバー部の一方の面において下側に開放されて前記処理空間の上部に連結され、前記昇温ガス供給ラインは前記チャンバー部の内部に形成され、少なくとも出口部が前記処理空間の中心部を向く方向に下向きに斜めに形成され得る。
これらに加えて、本発明の一態様による蒸着装置において、前記昇温ガス供給ラインの少なくとも出口部は前記処理孔の内部を斜めに貫通して、前記処理空間の周縁部に接するように前記チャンバー部の一方の面において開放され、前記処理孔と一部が重なり合い得る。
また、上記目的を達成するためになされた本発明の一態様による蒸着方法は、大気中で支持される処理物に膜を蒸着する方法であって、大気中に処理物を設ける過程と、前記処理物の処理空間に昇温ガスを噴射して温度を制御する過程と、前記処理物の処理空間にソースを噴射する過程と、前記処理物の一方の面にレーザー光を照射して膜を形成する過程とを含む。
また、本発明の一態様による蒸着方法は、前記処理空間の外部を巻回するように前記処理物にパージガスを噴射して前記処理空間を外気から孤立させる過程をさらに含み得る。
さらに、本発明の一態様による蒸着方法は、前記処理空間の内部及び外部のうちの少なくとも一方において反応物、生成物及び未反応物のうちの少なくとも一種を排気する過程をさらに含み得る。
さらにまた、本発明の一態様による蒸着方法において、前記温度を制御する過程は、前記処理空間の内側の前記処理物に向かって前記昇温ガスを斜めに噴射する過程を含み得る。
さらにまた、本発明の一態様による蒸着方法において、前記温度を制御する過程は、前記処理空間の周縁部の一方の側において中心部を向く方向に下向きに斜めに前記昇温ガスを噴射する過程を含み得る。
さらにまた、本発明の一態様による蒸着方法において、前記温度を制御する過程は、前記処理空間の周縁部の少なくとも他方の側において前記昇温ガスを排気し、前記処理空間の中心部を通る前記昇温ガスの流れを誘導する過程と、前記処理空間の外部を巻回するように前記処理物にパージガスを噴射して前記昇温ガスの流れを外気から孤立させる過程とをさらに含み得る。
さらにまた、本発明の一態様による蒸着方法において、前記膜を形成する過程は、前記処理物のオープン欠陥に膜を形成して欠陥をリペアする過程を含み得る。
さらにまた、本発明の一態様による蒸着方法において、前記膜を形成する過程は、前記処理物の処理空間に昇温ガスを噴射して前記処理物のリペアされた領域の温度を制御する過程をさらに含み得る。
さらにまた、本発明の一態様による蒸着方法において、前記昇温ガスは、前記ソースの蒸着温度に対応する温度範囲に昇温されて前記処理物の処理空間に噴射され得る。
さらにまた、本発明の一態様による蒸着方法において、前記昇温ガスは、25℃〜50℃の温度範囲に昇温されて前記処理物の処理空間に噴射され得る。
さらにまた、本発明の一態様による蒸着方法において、前記ソースはメタルソースを含み、前記メタルソースはコバルトソースを含み得る。
さらにまた、本発明の一態様による蒸着方法において、前記昇温ガスは空気を含み得る。
本発明によれば、大気中の処理物に膜を蒸着するに当たって、処理空間と接する処理物の一方の面を直接的に昇温させることができる。また、処理空間と接する処理物の一方の面を局部的に昇温させることができる。これにより、膜がきれいに蒸着される温度範囲に処理物の一方の面の温度を制御することができ、蒸着された膜に不純物が形成されることを抑制又は防止することができる。
例えば、各種の表示装置を製造する間に又は各種の表示装置を製造した後に、基板の一方の面に形成されるオープン欠陥を化学気相蒸着方式を用いてリペアする場合、欠陥が位置する基板のリペア領域に接する処理空間に昇温ガスを噴射してメタルソースの蒸着温度に対応する温度範囲に昇温させることができる。また、処理空間にメタルソースを噴射しながらリペア領域にレーザー光を照射して欠陥位置に不純物がないきれいな状態の膜を形成することができる。すなわち、まず、処理空間に昇温ガスを噴射して処理空間を所望の温度に制御し、次いで、メタルソースを噴射しながら処理物に膜を蒸着してきれいな状態の膜を形成することができる。
この場合、支持部を用いて該支持部と接する基板の他方の面に熱を加えて基板のリペア領域を間接的に昇温させる従来の方式と比べて、支持部の構成を顕著に単純化させることができ、装置の製作コストを削減することができる。また、支持部を用いて基板を間接的に昇温させる過程において消耗されるエネルギーよりも、昇温ガスを用いて基板を直接的に昇温させる過程において消耗されるエネルギーの方が小さいため、全体の工程のエネルギー効率をかなり向上させることができる。
また、処理空間が昇温され、欠陥位置がリペアされる一連の過程が行われる間に、処理空間の外部をパージガスに巻回して処理空間を外気から孤立させることができる。特に、リペア領域を昇温させる過程において昇温ガスの流れを外気から孤立させることができてリペア領域の温度制御を効率よく行うことができる。
さらに、処理空間に昇温ガスを噴射する間に、該処理空間の周縁部の一方の側から処理空間の中心部を経由して処理空間の周縁部の他方の側に昇温ガスの流れを導くことができる。これにより、欠陥位置に膜を形成する前に、昇温ガスの流れを用いて処理空間の中心部に接するリペア領域の欠陥位置を清浄な状態に制御することができ、リペア領域の欠陥位置に残留する異物を処理空間から排出することができる。
本発明の実施形態による蒸着装置を説明するための模式的な構成図である。 本発明の実施形態によるチャンバー部を説明するための斜視図である。 本発明の実施形態によるチャンバー部の一方の面を説明するための底面図である。 本発明の実施形態によるチャンバー部の内部を説明するための図2のA−A’線における部分断面図である。 本発明の実施形態による蒸着方法を説明するための図2のA−A’線における部分断面図である。 本発明の実施形態による蒸着方法を説明するための図2のA−A’線における部分断面図である。 従来の蒸着装置及び蒸着方法が適用されたリペア工程のリペア結果を説明するための平面図である。 本発明の実施形態による蒸着装置及び蒸着方法が適用されたリペア工程のリペア結果を説明するための平面図である。
以下、本発明を実施するための形態の具体例を、図面を参照しながら詳細に説明する。しかし、本発明は、ここで説明する実施形態に限定されるものではなく、他の形態に具現化可能である。単にこれらの実施形態は、本発明の開示を完全たるものにし、通常の知識を有する者に発明の範囲を完全に知らせるために提供されるものである。図中、様々な層及び領域の厚さは、明確性を図るために誇張されている。明細書全体に亘って同じ構成部分に対しては同じ図面符号を付する。
図1は、本発明の実施形態による蒸着装置を示すブロック図であり、図2は、本発明の実施形態による蒸着装置のチャンバー部を示す模式図である。また、図3は、本発明の実施形態によるチャンバー部の一方の面を示す概略図であり、図4は、本発明の実施形態によるチャンバー部の一部をx軸方向に垂直に切断してその内部の断面構造、例えば、図2のA−A’部の断面構造を示す概略図である。
一方、上述した図面における構成部間の連結関係が明確に現れるように装置の全体の構造のうち当該図面において説明しようとする部分を中心に各構成部間の連結関係を一部誇張して示し、当該図面において説明されていない部分は一部省略した。
以下、図1から図4を参照して本発明の実施形態による蒸着装置について詳細に説明する。
本発明の実施形態による蒸着装置は、大気中に設けられた処理物Sに膜を蒸着する装置であって、例えば、化学気相蒸着(CVD)リペア装置を備える。蒸着装置は、支持部100、チャンバー部200、ソース供給ライン311、ソース供給部310、昇温ガス供給ライン411、昇温ガス供給部410、昇温ガス供給ライン案内管420、レーザー部610、光学部620及び温度制御部700を構成部として備える。
処理物Sは、一方の面に各種の電子素子が製造される基板であり、これらの電子素子が製造される工程が行われる間の基板であるか、又はその工程が終わった基板である。例えば、処理物Sは、一方の面にゲートライン、データライン、画素及び薄膜トランジスター等が形成されたガラス製の基板である。
支持部100は、一方の側、例えば、上面に処理物Sを支持可能に形成される一体型の板状のステージガラスであるか、又は分割型の棒状のステージガラスである。支持部100には、処理物Sをx軸方向及びy軸方向のうちの少なくとも一方の方向に整列可能に整列部(図示せず)が配設される。なお、支持部100には、処理物Sをz軸方向に支持可能にリフトピン (図示せず)及び真空チャック(図示せず)が配設される。
支持部100は、テーブル(図示せず)の上面に設けられて位置が固定される。又は支持部100は、x軸方向、y軸方向及びz軸方向のうちの少なくとも一つの方向に移動可能にテーブルに設けられる。
テーブルの上面には、取付部(図示せず)をx軸方向、y軸方向及びz軸方向のうちの少なくとも一つの方向に移動可能に設けられる。又はテーブルの上面には取付部が設けられて位置が固定される。
例えば、支持部100がテーブルの上面に設けられて位置が固定されると、取付部はテーブルの上面に移動可能に設けられる。これとは逆に、支持部100をテーブルの上面に移動可能に設けられると、取付部はテーブルの上面に設けられて位置が固定される。加えて、支持部100及び取付部は互いに対して相対移動可能な様々な方式によりテーブルに設けられる。
取付部は、チャンバー部200、レーザー部610及び光学部620を移動可能に支持する役割を果たし、支持部100の上側に離れて位置してもよく、例えば、リニアモーターの構造及び方式が適用される。
一方、本発明の実施形態においては、上述したテーブル、整列部、リフトピン、真空チャック及び取付部の構成及び方式を特定の構成及び方式に制限する必要がない。本発明の要旨を曖昧にしないために、本発明の実施形態においては、これらの構成部についての詳細な説明を省略する。
チャンバー部200は、支持部100の上側に離れて大気中に配置され、例えば、取付部に取り付けられてx軸方向、y軸方向及びz軸方向に移動可能に支持される。処理物Sと向かい合うチャンバー部200の一方の面211には処理孔230が形成される。チャンバー部200は、処理孔230を用いてチャンバー部200と処理物Sとの間に所定の処理空間10を提供する。このとき、処理空間10は、チャンバー部200と処理物Sとの間における処理孔230の下側に形成される空間であるか、又は処理孔230の下側に形成される空間及びその周辺部の空間を含む空間である。
チャンバー部200は、複数のプレートがz軸方向に積層された構造に形成され、チャンバー胴体210及び連結部220に画成される。チャンバー胴体210の大きさ及び形状は特に限定されず、x軸方向及びy軸方向に所定の幅を有し、且つ、z軸方向に所定の厚さを有する形状、例えば、長円板状である。チャンバー胴体210は、処理物Sとの間に処理空間10を提供する役割を果たす。
連結部220は、チャンバー胴体210の側面の一方の側を取り囲むように設けられる。連結部220の大きさ及び形状は特に限定されず、x軸方向及びy軸方向に所定の幅を有し、且つ、z軸方向に所定の厚さを有する形状、例えば、矩形板状である。連結部220は、チャンバー胴体210及びソース供給ライン311等を構造的に支持する役割を果たす。
チャンバー部200の一方の面211、例えば、下面は、チャンバー胴体210の下面及び連結部220の下面を備える面であり、処理物Sに面する。チャンバー部200の他方の面212、例えば、上面は、チャンバー胴体210の上面及び連結部220の上面を備える面であり、光学部620に面する。
チャンバー部200の内部には、加熱部材(図示せず)が設けられる。加熱部材は、ソース供給ライン311及び昇温ガス供給ライン411の内部をそれぞれ流動するソース及び昇温ガスの温度をそれぞれ所望の温度に調節して維持する役割を果たす。また、チャンバー部200の内部には、熱遮断部材(図示せず)が加熱部材の上側及び下側を取り囲むように設けられる。熱遮断部材は、チャンバー部200の内部の熱がチャンバー部200の上側及び下側に伝わることを防ぐ役割を果たす。
処理孔230は、チャンバー胴体210の中心部をz軸方向に貫通して形成され、チャンバー胴体210の一方の面において下側に開放されて処理空間10の上部に連結される。処理孔230は、チャンバー胴体210の他方の面から一方の面に向かってその内径が小さくなる形状、例えば、回転体の形状である。
処理孔230の上部にはウィンドウ240が取り付けられる。ウィンドウ240は、処理孔230の内部をチャンバー胴体210の上側の外気から隔離させる役割を果たす。ウィンドウ240は、レーザー光を通過させる材質、例えば、石英材質により形成される。ウィンドウ240の上面の周縁部には、リング状のウィンドウホルダー241が取り付けられる。ウィンドウ240とウィンドウホルダー241との間には、封止部材242が設けられる。
チャンバー胴体210の一方の面には、複数のソース噴射面が形成される。複数のソース噴射面は、第1ソース噴射面261a、第2ソース噴射面261b及び第3ソース噴射面261cを備える。複数のソース噴射面は、処理空間の周縁部12と接するように処理孔230を巻回して処理孔230と一部重なり合う位置に形成される。もちろん、複数のソース噴射面は、処理孔230の内側の下部にソースを供給することを満たす所定の位置、例えば、処理孔230の内周面の下側に形成されても構わない。
チャンバー胴体210の一方の面には、昇温ガス噴射面262が形成される。このとき、昇温ガス噴射面262は、複数のソース噴射面から離れて処理空間の周縁部12に接し、処理孔230と一部重なり合う位置に形成される。
チャンバー胴体210の他方の面には昇温ガス供給孔254が形成される。このとき、昇温ガス供給孔254は、昇温ガス噴射面262の位置に対応して、連結部220の反対側におけるチャンバー胴体210の他方の面の所定の位置に形成される。
連結部220の他方の面には、少なくとも一つのソース供給孔251が形成される。例えば、ソース供給孔251が複数形成される場合、連結部220の他方の面の所定の位置に、例えば、第2ソース供給孔(図示せず)及び第3ソース供給孔(図示せず)がさらに形成される。
ソース供給ライン311は、処理孔230の内部にメタルソースを運ぶ役割を果たす。ソース供給ライン311はチャンバー部200の内部に延設され、出口部311bが処理孔230の内周面の少なくとも一方の側において開放されて少なくとも一つのソース噴射面を形成する。
ソース供給ライン311は少なくとも一つ設けられ、例えば、複数設けられる場合、第2ソース供給ライン(図示せず)及び第3ソース供給ライン(図示せず)がさらに設けられる。それぞれのソース供給ラインはいずれも同じソースを供給してもよく、一本のソース供給ラインが残りのソース供給ラインと互いに異なるソースを供給してもよく、それぞれのソース供給ラインがいずれも互いに異なるソースを供給してもよい。
ソース供給ライン311は、ソース供給孔251を貫通してチャンバー部200内に延設される。また、第2ソース供給ライン(図示せず)は、第2ソース供給孔(図示せず)を貫通してチャンバー部200の内部に延設され、第3ソース供給ライン(図示せず)は、第3ソース供給孔(図示せず)を貫通してチャンバー部200の内部に延設される。
ソース供給ライン311の一方の側には、ソース供給室311aが形成される。ソース供給室311aは、処理孔230の外側を巻回してチャンバー胴体210の内部に、例えば、環状に形成される。ソース供給ライン311、第2ソース供給ライン(図示せず)及び第3ソース供給ライン(図示せず)のそれぞれは、チャンバー胴体210の内部においてソース供給室311aと連通される。
ソース供給ライン311の出口部311bは、ソース供給室311aにおいて処理孔230を向くようにチャンバー胴体210を下向きに斜めに貫通して形成される。一方、ソース供給ライン311の出口部311bは、例えば、3つ形成される。この場合、ソース供給ライン311の出口部311bは、互いに離れている処理孔230の内周面の3つの位置において第1ソース噴射面261a、第2ソース噴射面261b及び第3ソース噴射面261cをそれぞれ形成する。
ソース供給部310は、ソース供給ライン311に連結されて膜を蒸着するためのソースを供給する役割を果たす。ソース供給部310は、少なくとも一つのソースを貯留するソース供給源(図示せず)、ソースを運ぶためのキャリアガスを貯留するキャリアガス供給源(図示せず)、それぞれの供給を調節する流量制御器及び制御弁を備える。ソース供給源(図示せず)には、ソース、例えば、メタルソースを円滑に気化させるように加熱手段(図示せず)、例えば、熱線が配設される。メタルソースは、ガス状態で加熱されてキャリアガス、例えば、アルゴンガス等の不活性ガスによりソース供給ライン311に運ばれる。
ソース供給部310からソース供給ライン311を経て処理孔230の内部に供給されるメタルソースは、コバルトソースを含む。コバルトソースは、例えば、タングステンソースと比べて安価であり、気化に必要な温度が低いというメリットがある。
昇温ガス供給ライン411は、処理空間10に昇温ガスを供給して処理物Sの温度を調節する役割を果たす。昇温ガス供給ライン411は、チャンバー部200の内部又は外部に処理孔230を向く方向に延設され、出口部が処理空間の周縁部12において開放される。
一方、処理物Sとチャンバー部200との間の間隔は、数μm単位である。これに対応して、昇温ガス供給ライン411は、チャンバー部200の内部に形成される。もちろん、昇温ガス供給ライン411は、チャンバー部200の下側に形成されてチャンバー部200の一方の面211を横切るように延びて処理孔230の近くにおいて開放されても構わない。
昇温ガス供給ライン411はチャンバー部200の内部に形成され、出口部が処理空間の中心部11を向く方向に下向きに斜めに形成される。このとき、昇温ガス供給ライン411の出口部は処理孔230の内部を斜めに貫通し、処理空間10の周縁部12に接し、チャンバー部200の一方の面211において開放され、処理孔230と一部重なり合う。
昇温ガス供給ライン411には、昇温ガス供給ライン案内管420がさらに設けられる。昇温ガス供給ライン案内管420は、昇温ガス供給孔254と昇温ガス噴射面262とを連結するようにチャンバー胴体210を斜めに貫通して取り付けられる。昇温ガス供給ライン案内管420の内部に昇温ガス供給ライン411の出口部が延設される。
昇温ガス供給部410は、昇温ガス供給ライン411と連結されて昇温ガスを供給する役割を果たす。昇温ガス供給部410は、昇温ガス、例えば、空気又は不活性ガスを貯留する昇温ガス供給源(図示せず)、昇温ガスの供給を調節する流量制御器(図示せず)及び制御弁(図示せず)を備える。
このとき、昇温ガス供給源(図示せず)には、昇温ガスの温度を制御可能に所定の加熱手段(図示せず)及び冷却手段(図示せず)がさらに配設される。このとき、上述した加熱手段及び冷却手段には、通常のガスの加熱及び冷却に用いられる様々な手段、例えば、熱電素子や熱ポンプ等が適用され、これらは特に限定されない。昇温ガスは、所定の温度範囲に制御されて昇温ガス供給ライン411に供給される。
温度制御部700は、ソース供給部310から供給されるソースの蒸着温度又は気化温度に対応して昇温ガス供給部410の昇温ガスの温度を制御する役割を果たす。温度制御部700は、既に入力されたソースの成分情報及びこれに対応する蒸着温度情報又は気化温度情報等を用いて、昇温ガスの温度を所望の温度に制御可能に形成される。
本発明の実施形態による蒸着装置は、上述した昇温ガス供給ライン411、昇温ガス供給部410及び温度制御部700を用いて、ソースの蒸着温度や気化温度に対応する所定の温度範囲に処理空間10の温度を制御する。このため、処理空間10内において処理物Sの欠陥位置への膜の蒸着が行われる間に、膜に不純物が生成されず、膜の過成長を防ぐことができる。
レーザー部610は、チャンバー部200の上側に離れて配置され、処理空間10にレーザー光を照射可能に処理空間10に照射されるレーザー光を生成する役割を果たす。レーザー部400は、チャンバー200のウィンドウ240を介して露出された処理物Sの欠陥位置にレーザー光を照射して配線を切断するか、又はソース雰囲気下で配線が形成される部分に熱エネルギーを供給する等して、メタルソースが膜の欠陥位置に局部的に蒸着されるようにする。このようなレーザー部610は、パルスレーザー又は連続レーザーを用い、リペア作業に応じて出力が変わるように構成される。
光学部620は、レーザー部610とチャンバー部200との間に配置されてレーザー部610から照射されたレーザー光の光路及び焦点を調節する。このような光学部620は、レーザー光の進行方向を制御するレーザー進行方向制御部(図示せず)、及びレーザー光の入射角を増大させるレーザー有効領域拡張部(図示せず)を備える。また、光学部620は、処理物Sの状態をモニターリングするモニターリング部(図示せず)をさらに備える。レーザー進行方向制御部は、レーザー光を所定の方向に反射させることにより、該レーザー光の進行方向を切り換える少なくとも一つの回転可能なミラーを備える。レーザー進行方向制御部を用いることにより、蒸着装置の全体を移動させることなく、処理物Sにおいてレーザー光が照射される領域を移動させることができる。レーザー有効領域拡張部は、少なくとも二つの屈曲レンズ(図示せず)を用いてレーザー光を屈折させることにより、対物レンズへのレーザー光の入射角を増大させる機能を有する。これにより、レーザー有効領域拡張部は、リペア装置の全体を移動させることなく、レーザー光が照射される領域(レーザー有効領域)を拡張することができる。モニターリング部は、処理物Sの所望の領域を撮影し、当該領域の膜の形成有無を判別することにより、処理物Sの欠陥及びリペア状態をモニターリングする機能を有する。
本発明の実施形態による蒸着装置は、上述した構成部に加えて、複数のパージガス供給ライン321(321a、321b)及びパージガス供給部320を備える。この場合、チャンバー胴体210の一方の面には、例えば、環状のパージガス噴射面264が処理孔230の外側を巻回して形成される。なお、連結部220の他方の面には、複数のパージガス供給孔252a、252bが形成される。
複数のパージガス供給ラインのうち第1パージガス供給ライン321aは、複数のパージガス供給孔のうち第1パージガス供給孔252aを貫通してチャンバー部200の内部に延設される。第1パージガス供給ライン321aの出口部(図示せず)は、処理孔230の内部の上側を貫通して処理孔230の内部の上側において開放される。
第1パージガス供給ライン321aは、処理孔230の内側の上部にパージガスを供給する。すなわち、第1パージガス供給ライン321aは、ウィンドウ240の下面にメタルソースの膜が蒸着されることを防ぐ役割を果たし、たとえウィンドウ240の下面にメタルソースが一部蒸着されたとしても、これを直ちにパージガスの噴射圧力を用いて除去する役割を果たす。これにより、ウィンドウ240の下面を清浄な状態に維持することができ、その結果、レーザー光がウィンドウ240を円滑に通過して処理物の一方の面に安定的に照射される。
複数のパージガス供給ラインのうち第2パージガス供給ライン321bは、複数のパージガス供給孔のうち第2パージガス供給孔252bを貫通してチャンバー部200の内部に延設される。第2パージガス供給ライン321bの出口部321dは、チャンバー部200の一方の面においてソース供給室311a外側及び昇温ガス供給ライン411の出口部の外側を巻回して位置する。第2パージガス供給ライン321bは、窒素ガスや不活性ガス、例えば、アルゴンガスを処理空間10の外側に噴射して、例えば、エアカーテンを形成する役割を果たす。
第2パージガス供給ライン321bの一方の側には、パージガス供給室321cが形成される。このとき、パージガス供給室321cは、ソース供給室311aの外側を巻回してチャンバー胴体210の内部に、例えば、環状又はリング状に形成される。第2パージガス供給ライン321bは、チャンバー胴体210の内部においてパージガス供給室321cと連通される。第2パージガス供給ライン321bの出口部321dは複数設けられ、それぞれパージガス供給室321cの内部の所定の位置にチャンバー胴体210の一方の面を向く方向にチャンバー胴体210を貫通して形成され、パージガス噴射面264の複数の位置において下側に開放される。
パージガス供給部320は、パージガス供給ライン321に連結されてパージガスを供給する役割を果たし、内部にパージガスが貯留されるパージガス供給源(図示せず)、パージガス供給源の供給を調節する流量制御器(図示せず)及び制御弁(図示せず)が設けられる。
本発明の実施形態による蒸着装置は、上述した構成部に加えて、少なくとも一つの排気ライン及び少なくとも一つの排気部を備える。この場合、チャンバー胴体210の一方の面には、例えば、環状の第1排気面263がパージガス噴射面264の内側に処理孔230の外側の少なくとも一部を取り囲んで形成される。また、チャンバー胴体210の一方の面には、例えば、リング状の第2排気面265がパージガス噴射面264の外側を巻回して形成される。さらに、連結部220の他方の面には、第1排気孔253a及び第2排気孔253bが形成される。
複数の排気ラインは、第1排気ライン511及び第2排気ライン521を備える。第1排気ライン511は、第1排気孔253aを貫通してチャンバー部200の内部に延設される。このとき、第1排気ライン511の入口部511bは、チャンバー部200の一方の面211に第2パージガス供給ライン321bの出口部321dの内側を巻回して位置する。
第2排気ライン521は、第2排気孔253bを貫通してチャンバー部200の内部に延設される。第2排気ライン521の入口部521bは、チャンバー部200の一方の面211において第2パージガス供給ライン321bの出口部321dの外側を巻回して位置する。
第1排気ライン511は、処理物Sに膜が蒸着される間に、処理空間10の内部の反応物、生成物及び未反応物のうちの少なくとも一つを処理空間10から排気する役割を果たす。第2排気ライン521は、エアカーテンを形成するように処理物Sに噴射されるパージガスをパージガス噴射面264の外側において排気する役割を果たす。
第1排気ライン511の一方の側には、第1排気室511aが形成される。第1排気室511aは、チャンバー胴体210の内部に、例えば、リング状に形成され、例えば、パージガス供給室321cの内側にソース供給室311aの外側を巻回してリング状に形成される。
第2排気ライン521の一方の側には、第2排気室521aが形成される。第2排気室511bは、チャンバー胴体210の内部に、例えば、リング状に形成され、例えば、パージガス供給室321cの外側を巻回してリング状に形成される。
第1排気ライン511は、第1排気室511aと連通される。第1排気ライン511の出口部511bは複数形成される。第1排気ライン511の出口部511bは、第1排気室511a内部の複数の位置にチャンバー胴体210の一方の面を向く方向にチャンバー胴体210を貫通して複数形成され、それぞれは第1排気面263の複数の位置において下側に開放される。
第2排気ライン521は、第2排気室521aと連通される。第2排気ライン521の出口部521bは、第2排気室521aにチャンバー胴体210の一方の面を向く方向にチャンバー胴体210を貫通して第2排気面265の複数の位置において下側に開放される。
排気部、例えば、排気ポンプ又は真空ポンプは、第1排気部510及び第2排気部520を備える。第1排気部510は、複数の排気ラインのうちパージガス供給ライン321の内側において処理孔230の少なくとも一部を巻回して位置する第1排気ライン511に連結される。第2排気部520は、複数の排気ラインのうちパージガス供給ライン321の外側を巻回して位置する第2排気ライン521に連結される。排気部により処理物Sに膜を蒸着する過程において発生する反応物、生成物及び未反応物等の種々の物質が大気中に排気されずに装置に補集される。
図5及び図6は、本発明の実施形態による蒸着方法を説明するための工程図であり、図7及び図8は、本発明の実施形態による蒸着装置及び蒸着方法が適用されたリペア工程のリペア結果及び従来のリペア工程の結果を比較して説明するための図である。
図4から図8を参照して、本発明の実施形態による蒸着方法について詳細に説明する。
本発明の実施形態による蒸着方法は、大気中で支持される処理物に膜を蒸着する方法であって、大気中に処理物を設ける過程、処理物の処理空間に昇温ガスを噴射して温度を制御する過程、及び処理物の処理空間にソースを噴射する過程及び処理物の一方の面にレーザー光を照射して膜を形成する過程を含む。また、ソースを噴射する過程後に、処理空間の外部を巻回するように処理物にパージガスを噴射して処理空間を外気から孤立させる過程をさらに含む。さらに、膜を形成する過程後に、処理空間の内部及び外部のうちの少なくとも一方において反応物、生成物及び未反応物のうちの少なくとも一つを排気する過程をさらに含む。
このとき、上述した過程のうち、ソースを噴射する過程、処理空間を外気から孤立させる過程、膜を形成する過程及び排気する過程のそれぞれは、同時に行われてもよく、任意の順序に従って順次に行われてもよい。すなわち、これらの過程の順序は特に限定されない。
また、上述した過程のうち、処理空間を外気から孤立させる過程と、処理空間の内部及び外部のうちの少なくとも一方において反応物、生成物及び未反応物のうちの少なくとも一つを排気する過程とは、処理空間に昇温ガスを噴射して温度を制御する過程前に行われてもよく、処理空間に昇温ガスを噴射して温度を制御する過程と同時に行われてもよい。すなわち、処理空間を外気から孤立させる過程と、処理空間の内部及び外部のうちの少なくとも一方において反応物、生成物及び未反応物のうちの少なくとも一つを排気する過程とは、その順序が他の過程に対して特に限定されない。
以下、大気中に処理物を設ける過程と、該処理物の処理空間に昇温ガスを噴射して温度を制御する過程と、処理物の処理空間にソースを噴射する過程と、処理空間の外部を巻回するように処理物にパージガスを噴射して処理空間を外気から孤立させる過程と、処理物の一方の面にレーザー光を照射して膜を形成する過程と、処理空間の内部及び外部のうちの少なくとも一方において反応物、生成物及び未反応物のうちの少なくとも一つを排気する過程とがこの順に行われる蒸着方法を基準として、本発明の実施形態について詳細に説明する。
まず、大気中に処理物を設ける。処理物Sは基板であり、大気中に設けられて支持部により支持される。
次いで、処理物Sの上部の処理空間10に昇温ガスgを噴射して温度を制御する。温度を制御する過程は、処理空間の内側の処理物Sに向かって昇温ガスgを斜めに噴射する過程を含み、詳しくは、処理空間の周縁部の一方の側12aから中心部11を向く方向に下向きに斜めに昇温ガスを噴射する過程と、処理空間の周縁部の少なくとも他方の側12bに昇温ガスを排気しながら処理空間の中心部を通る昇温ガスの流れを導く過程と、処理空間の外部を巻回するように処理物にパージガスfを噴射して昇温ガスの流れを外気から孤立させる過程とをさらに含む。
このように昇温ガスを用いて処理物Sの欠陥位置を昇温させることができて、今後、膜の蒸着過程において膜に不純物が生成されることを防ぐことができる。また、昇温ガスを一定の方向の流れにして噴射しながら欠陥位置を通過させて、欠陥位置に残留する異物を排出して除去することができる。このとき、昇温ガスの流れは、処理空間の中心部11を通ることを満たす様々な流れに容易に変更されて適用される。
昇温ガスは、空気を含む。もちろん、昇温ガスとして不活性ガスを用いても構わない。昇温ガスは、ソースの蒸着温度や気化温度に対応する温度範囲に昇温されて処理物の処理空間10に所定の時間だけ噴射される。例えば、ソースがコバルトソースであれば、昇温ガスは25℃〜50℃の温度範囲に昇温されるか、30℃〜40℃の温度範囲に昇温されるか、又は35℃の温度に昇温された後に処理空間10に噴射される。
例えば、昇温ガスがソースの気化温度よりも低い温度、例えば、25℃未満の温度に昇温されて処理空間10に噴射されると、処理空間10内の処理物Sの欠陥位置及び周辺温度が25℃未満に制御される。この場合、ソースの蒸着効率が低下し、蒸着される膜に不純物が生成される。また、昇温ガスがソースの気化温度よりも高い温度、例えば、50℃を超える温度に昇温されて処理空間10に噴射されると、処理空間10内の処理物Sの欠陥位置及び周辺温度が50℃を超える温度に制御される。この場合、ソースが蒸着される過程において過成長されて膜が均一に蒸着されない。このため、本発明の実施形態においては、昇温ガスをソースの気化温度の範囲内に昇温させて供給し、これにより、蒸着される膜に不純物が生成されず、膜の過成長が防止されて、処理物Sにきれいな膜が均一に蒸着される。
次いで、処理空間10に昇温ガスを噴射して温度を制御する過程が終わると、昇温ガスの噴射を中断し、次いで、処理物の処理空間にソースgを噴射する。このとき、複数のソース供給ラインを用いてそれぞれ互いに異なるソースを処理孔230に噴射して処理空間に流入させてもよく、一つのソースを処理孔230に噴射して処理空間に流入させてもよい。このとき、ソースはメタルソースを含み、例えば、コバルトソースを含む。ソースは、粉末の状態でソース供給部内に準備されていてから気化され、キャリアガスにより運ばれて処理孔230及び処理空間10に流入する。
一方、以上では、処理空間にソースを噴射する間に、昇温ガスの噴射を完全に中断する方式を例示したが、これは多様に変更される。例えば、温度の制御過程が終わると、ソースを噴射する過程を行い、このとき、昇温ガスの噴射を維持することができる。ここで、昇温ガスの噴射量は、温度の制御過程における噴射量を基準として一定であってもよく、次第に減ってもよく、減った噴射量が一定に維持されてもよい。
次いで、処理空間10の外部を巻回するように処理物にパージガスfを噴射して処理空間を外気から孤立させる。すなわち、処理空間の外側にエアカーテンを形成して処理空間を外気から孤立させることができ、その結果、処理空間に大気中の汚染物が流入することが防止される。
次いで、処理物の一方の面にレーザー光を照射して膜を形成する。処理孔230の内部をソース雰囲気に制御する状態でレーザー光を欠陥位置、例えば、オープン欠陥に照射して膜を蒸着させることができ、その結果、処理物Sの欠陥がリペアされる。
次いで、処理空間の内部及び外部のうちの少なくとも一方において反応物、生成物及び未反応物のうちの少なくとも一つを排気する。例えば、処理空間の内部の周縁を巻回する位置において反応時に発生する反応物、生成物及び未反応物を排気することができ、エアカーテンの外側においてエアカーテンの形成に用いられたパージガスを排気することができる。
一方、膜を形成する過程は、処理物の処理空間10に昇温ガスを噴射して処理物のリペアされた領域の温度を制御する過程をさらに含み、その結果、リペアされた膜が安定化される。
本発明の実施形態による蒸着装置を用いた蒸着方法が適用されるリペア工程を行い、その結果を図8に示し、従来のリペア方式を用いたリペア工程の結果を図7に示す。本発明の実施形態においては、基板のリペア位置、すなわち、欠陥位置を直接的に昇温させることから、その温度が制御され易く、その結果、欠陥の位置が蒸着し易い温度に制御されるので、図8に示すように、膜がきれいに形成される。
これに対し、従来の方式によれば、基板の下部においてステージガラスを用いて基板の欠陥位置を間接的に昇温させなければならないため、基板の温度が制御され難く、その結果、基板の欠陥位置及びその周りの温度がばらつき、一部が、例えば、コバルトソースの気化温度よりも低く又は高く制御される。このように基板の欠陥位置の温度がばらついて膜に不純物が形成され、一部が過成長する。蒸着結果を参照すると、図7に示すように、膜が不均一に蒸着されることが確認される。
上記において対比したように、本発明の実施形態に係る蒸着装置及び蒸着方法が適用されるオープン欠陥のリペア工程は、従来とは異なり、処理物、例えば、基板に膜がきれいに形成されることが確認される。
本発明の実施形態は、単に本発明の説明のためのものに過ぎず、本発明の制限のためのものではないということに留意すべきである。本発明は、特許請求の範囲及びこれと均等な技術的思想の範囲内において互いに異なる様々な形態として具現され、本発明が属する技術分野における当業者であれば、本発明の技術思想の範囲内において様々な実施形態が採用可能であるということが理解できる筈である。
S:処理物
10:処理空間
100:支持部
200:チャンバー部
230:処理孔
311:ソース供給ライン
411:昇温ガス供給ライン
700:温度制御部

Claims (16)

  1. 大気中で支持される処理物に膜を蒸着する装置であって、
    大気中に配置され、前記処理物と向かい合う一方の面に処理孔が穿設され、前記処理物との間に処理空間を提供するチャンバー部と、
    前記チャンバー部の内部に延設され、出口部が前記処理孔の内周面の少なくとも一方の側において開放されるソース供給ラインと、
    前記チャンバー部の内部に前記処理孔を向く方向に延設され、出口部が前記処理空間の中心部を向く方向に前記処理孔を斜めに貫通し、且つ、前記処理空間の周縁部の一方の側に接しながら前記処理孔とその一部が重なり合うように、前記チャンバー部の一方の面において開放される昇温ガス供給ラインと、
    を備える蒸着装置。
  2. 前記チャンバー部の内部に延設され、出口部が前記チャンバー部の一方の面において前記ソース供給ラインの外側を巻回して位置するパージガス供給ラインをさらに備える請求項1に記載の蒸着装置。
  3. 前記チャンバー部の内部に延設され、入口部が前記チャンバー部の一方の面において前記パージガス供給ラインの内側及び外側のうちの少なくとも一方を巻回して位置する排気ラインを備える請求項2に記載の蒸着装置。
  4. 前記処理空間にレーザー光が照射可能なように形成されるレーザー部と、
    前記ソース供給ラインに連結されるソース供給部と、
    前記昇温ガス供給ラインに連結される昇温ガス供給部と、
    前記ソース供給部から供給されるソースの蒸着温度に対応して前記昇温ガス供給部の昇温ガスの温度を制御する温度制御部と、
    を備える請求項1に記載の蒸着装置。
  5. 前記パージガス供給ラインに連結されるパージガス供給部と、
    前記排気ラインのうち前記パージガス供給ラインの内側において前記処理孔の少なくとも一部を巻回して位置する第1排気ラインに連結される第1排気部と、
    前記排気ラインのうち前記パージガス供給ラインの外側を巻回して位置する第2排気ラインに連結される第2排気部と、
    を備える請求項3に記載の蒸着装置。
  6. 前記処理孔は、前記チャンバー部の一方の面において下側に開放されて前記処理空間の上部に連結される請求項1に記載の蒸着装置。
  7. 大気中で支持される処理物に膜を蒸着する方法であって、
    大気中に処理物を設ける過程と、
    前記処理物の処理空間に昇温ガスを噴射して温度を制御する過程と、
    前記処理物の処理空間にソースを噴射する過程と、
    前記処理物の一方の面にレーザー光を照射して膜を形成する過程と、
    を含み、
    前記温度を制御する過程は、
    前記処理空間の周縁部の一方の側から前記処理空間の中心部を向く方向に下向きに斜めに前記昇温ガスを噴射しながら、前記処理空間の中心部を通る前記昇温ガスの流れを導く過程と、
    前記昇温ガスの流れを前記処理空間の中心部の処理物の欠陥位置に通過させて、該欠陥位置に残留する異物を除去する過程と、
    を含む蒸着方法。
  8. 前記処理空間の外部を巻回するように前記処理物にパージガスを噴射して前記処理空間を外気から孤立させる過程をさらに含む請求項に記載の蒸着方法。
  9. 前記処理空間の内部及び外部のうちの少なくとも一方において反応物、生成物及び未反応物のうちの少なくとも一種を排気する過程をさらに含む請求項に記載の蒸着方法。
  10. 前記温度を制御する過程は、
    前記処理空間の周縁部の少なくとも他方の側において前記昇温ガスを排気し、前記処理空間の中心部を通る前記昇温ガスの流れを誘導する過程と、
    前記処理空間の外部を巻回するように前記処理物にパージガスを噴射して前記昇温ガスの流れを外気から孤立させる過程と、
    をさらに含む請求項に記載の蒸着方法。
  11. 前記膜を形成する過程は、
    前記処理物のオープン欠陥に膜を形成して欠陥をリペアする過程を含む請求項に記載の蒸着方法。
  12. 前記膜を形成する過程は、
    前記処理物の処理空間に昇温ガスを噴射して前記処理物のリペアされた領域の温度を制御する過程をさらに含む請求項11に記載の蒸着方法。
  13. 前記昇温ガスは、前記ソースの蒸着温度に対応する温度範囲に昇温されて前記処理物の処理空間に噴射される請求項7又は12に記載の蒸着方法。
  14. 前記昇温ガスは、25℃〜50℃の温度範囲に昇温されて前記処理物の処理空間に噴射される請求項13に記載の蒸着方法。
  15. 前記ソースはメタルソースを含み、
    前記メタルソースはコバルトソースを含む請求項に記載の蒸着方法。
  16. 前記昇温ガスは空気を含む請求項に記載の蒸着方法。
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