JP2017108518A - 充電を短時間にする太陽電池式の携帯電子機器類 - Google Patents
充電を短時間にする太陽電池式の携帯電子機器類 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】
携帯電子機器にクリップを付け、さらに屈曲姿勢を保持する機構を介在させる事が解決手段である。
電灯笠にクリップ留めする事によって、光源直下に太陽電池を位置させられる。屈曲機構で太陽電池の向きを調節すれば、垂直受光させられる。光源近くで垂直受光する事によって、受光量は増え、充電時間は短縮される。
【選択図】 図1
Description
太陽電池の呼び方は、太陽電池基板、太陽光パネル、ソーラーパネル、ソーラー電池、光電変換素子、エネルギー変換モジュールなどあるが、以後は太陽電池と記載する。太陽電池にはさまざまな種類がある。アモルファスシリコン型、単結晶シリコン型、薄膜シリコン型、化合物系、色素増感型、有機薄膜型、量子ドット型などである。適用できればどの種類の太陽電池でも構わない。
蓄電池の呼び方は、充電池,バッテリー,コンデンサなどあるが、以後は蓄電池と記載する。
ここでいうクリップとは、物体を挟み持つ把持用クリップである。
ここでいう携帯機器とは、持ち歩ける軽さ,小ささの機器である。およそポケットサイズでおよそ2百グラム以下の機器である。携帯電話機,スマートフォンの重さ以下の機器である。
ここでいう電子機器類とは、電子部品を含んで構成され、少ない電力で作動する機器である。具体例を列記すると、携帯LEDライト,懐中電灯,携帯時計,ストップウオッチ,キッチンタイマー,歩数計,電卓(携帯用電子計算機),カードラジオ,玩具および外付け電源である。外付け電源とは、接続コネクタを有していて、接続コードを繋いだ電子機器へ電力供給する電源である。
本発明は、太陽電池と蓄電池とクリップを備えた携帯照明器具の発明である。つまり持運べる照明器具の発明である。
照明器具には、LED素子(発光ダイオード、Light Emitting Diode)が最適である。しかしながらLED素子に限定されるものではなく、低消費電力で作動し、軽量の部品であれば、本発明に適用可能である。無機EL(無機エレクトロルミネッセンス),有機EL,豆電球や将来的に上記条件を満たす部品が開発されたならば、それらも本発明に適用可能である。
しかしながら従来の太陽電池式機器は、電力切れし易く、信頼性が低かった。太陽光という強い光であれば短時間で充電できる。けれども梅雨期,秋雨期は太陽光を受けられない。あるいは建築物が密集する市街地では日照環境が悪い住宅も少なくない。通年にわたって確実に充電させるならば、電気光による充電を想定する事になる。ところが電気光で蓄電池をフル充電させるには長時間かかることになる。それゆえ電力切れし易く、信頼性の低い機器と認識されていた。信頼性の低さは、世間に出回る機器の占有率に表れていた。携帯電子機器分野において、乾電池式は9割以上を占め、太陽電池式は数%である。
そこで本発明では、クリップを用いて機器を電気光の直下に位置させる事を着想した。一般家庭の照明器具には、電灯笠(Lampshade)がある。この電灯笠の縁にクリップ留めして、携帯電子機器を吊るす事ができる。さらに多くの光を受けるには、太陽電池を垂直受光姿勢にすることが望ましい。この点も実現可能である。携帯電子機器とクリップを接続する連結部材を角度調節可能な構成とすれば、実現できる。吊下げ支点である電灯笠は、携帯電子機器程度の重さ,曲げモーメントでは変形しない。それゆえ角度調節した携帯電子機器は、調節したままの姿勢を保てる。当たり前のようであるが必須条件である。仮に電灯笠が布カーテン製であったとしたら、連結部材を曲げて姿勢調節しようとしても、吊下げ支点であるカーテン自体が変形してしまうので、携帯電子機器の姿勢は調節できない。
他にも本発明の成立を懸念させる事項が3点有った。懸念1は、機器による遮光である。日常生活での室内の電灯笠に携帯電子機器を吊下げると、携帯電子機器によって電気光が遮られてしまい、日常生活に影が差してしまう。この懸念は、携帯電子機器が小さければ悪影響は無い。照明器具よりも携帯電子機器が小さければ、光は周囲に届く。また携帯電子機器吊下げの方角を配慮すれば、遮光の悪影響はほとんど無いことを本発明者は確認した。電気光の直下と表現したが、下方の近距離という意味である。吊下げ位置は、電気光の斜め下や横の位置でも構わない。
懸念3は、携帯電子機器が落下して人に怪我させる惧れである。この懸念は、携帯電子機器が軽ければ怪我させる惧れは無い。1kg以上の重量物は電灯笠から落下すれば明らかに危険である。だが携帯電話機程度の重さでは怪我の惧れは無い。またすでに携帯電話機は社会に普及しているので、一般人はこの程度の重量物の取扱いには慣れている。本発明は、上述の技術課題と懸念点の解決によって完成したものである。
つづいて先行技術との関係を解説する。太陽電池が電気光でも充電できるようになったのは、数十年前からである。先行技術には、蛍光灯の真上に太陽電池を固定設置する構成(特許文献1)がある。また筒状の太陽電池を蛍光灯に外挿する構成(特許文献2)もある。特許文献2の太陽電池は着脱自在な構成であるが、蛍光灯を取外しての着脱なので、手間がかかるものであった。特許文献2の構成では、着脱が煩わしく、携帯機器への適用には不適であった。
特許文献4は、太陽電池と蓄電池とLEDを組合せ、装置はクリップと屈曲支柱を備えている。構成要素は、本発明とかなり近いものである。しかしながら屈曲支柱はLEDの向きを調節する為の構成であり、太陽電池に何ら作用し得ない。太陽電池は装置本体とコード接続する構成であり、太陽電池の向きも位置も調節不能である。それゆえ特許文献4も、本発明のように電気光の直下に位置させて、太陽電池を垂直受光姿勢にさせる事は出来ない。
特許文献5は、クリップ付き携帯LEDライトであり、LEDの向き調節機構も備えている。しかしながら太陽電池は備えていない。仮に特許文献5発明者が太陽電池の付加を着想したとしても、LEDライト本体の外面に太陽電池を設ける構成となる。その構成では、本発明のように電気光の直下に位置させて、太陽電池を垂直受光姿勢にさせる事は出来ない。
より具体的に説明すると、携帯電子機器類に太陽電池で充電する蓄電池を接続してなる携帯電子機器類において、この太陽電池の平面に沿った平面形状の外装ケースを形成し、この外装ケース内に納まるように電子機器の部品類と制御回路を配置かつ配線し、この外装ケースの外面には表示器および操作スイッチを設け、この太陽電池の周辺部に連結部材を固定し、この連結部材の他端に把持用クリップを固定し、この把持用クリップは携帯電子機器類の重量負荷が掛ってもずれ落ちない把持力をもち、この連結部材は角度調節可能な部材とし、この連結部材は電子機器重量による曲げモーメント負荷が掛っても角度保持する部材とすることを、解決手段とする。
ここでいう垂直受光とは、受ける光がおよそ垂直であるという意味である。光学的に厳密なる垂直に限定するものではない。もちろん垂直受光が理想であるが、電灯笠の形状や携帯電子機器による遮光などの状況において、無理のない範囲で出来るだけ垂直に近い角度に調節するという意味である。
ここでいう太陽電池の周辺部とは、太陽電池の周囲から、太陽電池のある外装ケース面の側面の範囲である。
ここでいう曲げモーメント負荷は、連結部材の屈曲部分から携帯電子機器までの水平距離と携帯電子機器の重量の積で求められる。本発明に用いる連結部材は、その曲げモーメントが加わっても、角度保持するということである。
具体的な課題解決手段は、太陽電池と蓄電池を内蔵した携帯照明器具において、この太陽電池の平面に沿った平板形状の外装ケースを形成し、この外装ケースの外面には発光部品と操作スイッチを備え、この外装ケース内には照明制御回路を納め、これら太陽電池,蓄電池,発光部品,操作スイッチ,照明制御回路を配置かつ配線し、この太陽電池の周辺部に連結部材を固定し、この連結部材の他端に把持用クリップを固定し、この把持用クリップは携帯照明器具の重量負荷が掛ってもずれ落ちない把持力をもたせ、この連結部材は角度調節が可能な部材とし、この連結部材は携帯照明器具の重量による曲げモーメント負荷が掛っても角度保持する部材とすることを、解決手段とする。
本発明品は角度調節可能なクリップを備えているので、電灯笠の縁に吊下げる事が出来る。さらに接続部材を曲げることによって、太陽電池が電気光を垂直受光する向きに調節できる。その場合、光源と太陽電池の距離は4〜10センチにできる。照明器具や電灯笠の形状はさまざまであるが、家屋内のいずれかの電灯笠に吊るせば10センチには近づける。それに引き換え従来品の、クリップ無し電子機器が電気光充電する場合は、机上や床面に置いて充電することとなる。好条件の机上置きと想定しても、天井の電灯と机上の従来品との距離は1.5メートル以上になる。太陽電池が発電する能力は受光量に比例する。受光量は、太陽電池と光源の距離に反比例する。つまりこの想定例の場合、本発明品の充電量は従来比15倍以上にもなる。充電時間で表現すれば、本発明品の充電時間は従来比1/15以下で済むという事である。従来品で8時間要していたなら、本発明品は32分で済む。従来品で4時間要していたなら、本発明品は16分に短縮されるという事であり、この効果は大きい。
また本発明の意義は、太陽電池式機器類(または照明器具)を、日常使いに信頼して使える機器にする点にある。単なる時間短縮ではなく、日常使いに耐えるか否かの分岐点を超えさせた事に意義がある。背景技術の項でも説明したが、従来の太陽電池式機器は電力切れし易いので信頼性が低く、それゆえ市場占有率は数%だった。圧倒的に乾電池式のほうが信頼され、購入,使用されている。
本発明品は、太陽光による充電を行う場合であっても充電時間を短縮させる効果をもつ。日当りする窓サッシの枠にクリップ留めし、太陽電池を垂直受光姿勢にすれば、より多く受光できて、充電時間は短縮される。もちろん太陽の動きを追尾するわけではないので、効果は限定的である。とはいえ朝日,夕日や冬季において、水平置きより垂直受光姿勢は有効である。関東の冬の太陽南中仰角は33度である。従来機器では地面に水平に置かれていた。本発明機器ならば太陽電池を仰角67度の姿勢にして垂直受光にできる。本発明機器の受光量は、従来機器比で1.83倍になる。充電時間で表現すれば1/1.83に短縮できる。
もう一つの効果は、本発明機器の使用時においても、機器の姿勢や位置をクリップと連結部材で調節できる事である。使用時にクリップ留めする対象は、使用者の着衣,帽子,同時に使用する道具,周囲の構造物である。そして連結部材の曲げ角度も自由に調節できるので、利便性が高くなる。その具体例は、実施例に記載した。特に本発明を照明器具に適用した場合において有効である。照明器具は照らす方向も重要な要素である。本発明のクリップと連結部材は、照明器具の設置場所も照らす方向も調節可能とするので、照明器具として利便性が高くなる。
この外装ケース3の左側面に、連結部材と繋がるための球体連結部6を設ける。この球体連結部6に凹凹連結部材7を繋げる。この凹凹連結部材7に凸凹連結部材8を繋げる。把持用のクリップ9の片方の摘み部先端を球体に形成し、クリップ側球体連結部10とする。このクリップ側球体連結部10と凸凹連結部材8を繋げる。これら球体連結部6,凹凹連結部材7,凸凹連結部材8は、一般的に球体関節連結部材(ball−joint)と呼ばれ、曲げ角度調節も捻り角度調節も可能な連結部材である。なおかつある程度の曲げモーメント負荷がかかっても角度保持される連結部材である。球体関節連結部材には金属製も存在するが、ここでは軽量なプラスチック製を用いる。図1では球体関節連結部材の係合部分は、隠れ線として点線で図示している。
つづいて携帯LEDライト1の充電方法を説明する。充電の為の光源は、円錐形の電灯笠11に電球を組合せた照明器具とする。電灯笠11の縁をクリップ9で挟み、携帯LEDライト1を電球直下に下げ吊るす。太陽電池2が電球光を垂直受光するように、連結部材7,8を曲げる。図1はその状態を示している。電灯笠11のみ、断面で表している。LED4を用いた携帯LEDライト1は軽量であるし、連結部材7,8の曲率半径は小さいので、連結部材7,8に掛かる曲げモーメント負荷は小さい。曲げモーメント負荷が小さいので、連結部材7,8は角度保持していられる。携帯LEDライト1は総重量20グラム程度で製造できる。
当然ながら携帯LEDライト1の制御は、さまざまに設計し得る。単純にオン/オフ制御だけでもよいし、点滅モードを加えた制御でもよいし、点灯するLED個数を1,2,3個と調節できる制御でもよい。LED点灯個数制御させる設計にして、必要最低限の光量で省エネ使用すれば、使用可能時間を延ばせる。
図1では理解し易く表現する為に、光源として電球を図示した。実際には蛍光灯の利用を想定している。一般家庭や事務所などの照明機器には、円環蛍光灯や直管蛍光灯が有る。円環蛍光灯の外径は22センチあり、直管蛍光灯の長さは短くとも45センチある。外装ケース3は6センチ程度の寸法を想定している。それゆえ充電時に蛍光灯に吊るしても携帯LEDライト1による遮光の悪影響はほとんど無い。
また図1では便宜上、クリップ留めの向きを電灯笠11の縁と直交する向きで図示している。太陽電池2を電気光へより近づけるには、クリップ9を電灯笠11の縁に沿う斜め向きに留めれば近づく。あるいはクリップ留めする部位を、蛍光灯を保持するフック金具や電気コードとしてもよい。図1では電気光とLED光を細線で表現している。当然ながら実際に充電する場合は、LEDライトを消した状態(OFF)で充電するものである。
まず太陽電池13の平面に沿った平板形状の外装ケース14を形成する。図2の外装ケース14は裏面であり、図3が外装ケース14正面である。外装ケース14の正面には操作ボタン15と時間表示部16を設ける。外装ケース14内には蓄電池とタイマー制御回路を内蔵させ、これら太陽電池13,蓄電池,タイマー制御回路,操作ボタン15,時間表示部16を配線接続して、キッチンタイマー12の本体を形成する。外装ケース14は、連結部材を介してクリップ17と連結する。連結部材は、蝶ボルト18(wing bolt,翼形螺栓)によって角度調節可能に接続される部材である。外装ケース側連結部材19は、蝶ボルトを通す単純穴の開いた部材である。クリップ側連結部材20は、蝶ボルト18と係合するネジ溝付き穴(螺孔)の開いた部材である。外装ケース側連結部材19の単純穴とクリップ側連結部材20のネジ溝付き穴を一致させて、その穴に蝶ボルトでネジ留め(螺着)する。図3の組立状態において、蝶ボルト18を緩めれば、連結部材の曲り角度を動かして調節できる。蝶ボルト18を締めれば、連結部材の曲り角度は固定される。蝶ボルト18の連結部材は、曲げモーメント負荷が大きくても角度保持できる。
つづいてキッチンタイマー12の充電方法を説明する。実施例1の携帯LEDライトの場合と同様であるが、太陽電池13を電灯に向けて吊るす。機器使用法は一般のキッチンタイマーと同様である。ただクリップ付きなので、着衣装着もできる。装着位置を上下左右にする事で、タイマー理由をおおまかに区分しておける。たとえば5階建て病棟全体を担当する看護婦が時刻指定の作業をタイマーセットする場合、着衣装着させるクリップ位置で目安をつけておける。指定時刻に体温測定する患者が5階左端の病室にいるならば、左肩辺りにクリップ留めするという具合である。
図3では理解し易いように蝶ボルト18を大きく図示した。実際は大きさもボルト長さも縮小化できる。また蝶ボルト連結部材を二つ直列させた構成でもよい。あるいは蝶ボルト18ではなく、円筒形の摘みのボルトを用いてもよい。ちなみに市販されているキッチンタイマーは大きさ55×70×厚7ミリで、重さ約25グラムである。
充電方法は実施例2と同様であり、太陽電池側を電灯に向けて吊るす。電卓使用法は一般の電卓と同様である。ただクリップ付きなので、着衣装着しておける。海外旅行で買い物する場合にカード電卓21を着衣装着しておけば、両手自由なまま買い物できる。レート換算したい場合には、すぐにカード電卓21を使用できる。ちなみに市販カード電卓は、大きさ65×110×厚6ミリで、重さ35グラムである。
実施例1〜3におけるクリップの形状は、それぞれに異なっている。とはいえ異なるのはクリップの連結部材側の摘み部分である。クリップ前半の挟み込み部は同一形状である。クリップ部品の挟み込み部だけでいえば、図1は正面図であり、図2は斜視図であり、図4は側面図である。もちろん本発明に用いるクリップは他の形状でも構わない。
7凹凹連結部材、 8凸凹連結部材、 9クリップ、 10クリップ側球体連結部、 11電灯笠、
12キッチンタイマー、 13太陽電池、 14外装ケース、 15操作ボタン、 16時間表示部、
17クリップ、 18蝶ボルト、 19外装ケース側連結部材、 20クリップ側連結部材、21カード電卓、 22外装ケース、 23演算子ボタン、 24表示部、 25クリップ、 26フリーワイヤー。
より具体的に説明すると、携帯電子機器類に太陽電池で充電する蓄電池を接続してなる携帯電子機器類において、この太陽電池の平面に沿った平面形状の外装ケースを形成し、この外装ケース内に納まるように電子機器の部品類と制御回路を配置かつ配線し、この外装ケースの外面には表示器や操作スイッチを設け、この太陽電池の周辺部に連結部材を固定し、この連結部材の他端に把持用クリップを固定し、この把持用クリップは携帯電子機器類の重量負荷が掛ってもずれ落ちない把持力をもち、この連結部材は角度調節可能な部材とし、この連結部材は電子機器重量による曲げモーメント負荷が掛っても角度保持する部材とすることを、解決手段とする。
ここでいう垂直受光とは、受ける光がおよそ垂直であるという意味である。光学的に厳密なる垂直に限定するものではない。もちろん垂直受光が理想であるが、電灯笠の形状や携帯電子機器による遮光などの状況において、無理のない範囲で出来るだけ垂直に近い角度に調節するという意味である。
ここでいう表示器や操作スイッチとは携帯電子機器類に必要な表示器や操作スイッチということである。表示器や操作スイッチが不要な携帯電子機器類を採用した場合ならば、表示器や操作スイッチが無い構成もあり得るということである。
ここでいう太陽電池の周辺部とは、太陽電池の周囲から、太陽電池のある外装ケース面の側面の範囲である。
ここでいう曲げモーメント負荷は、連結部材の屈曲部分から携帯電子機器までの水平距離と携帯電子機器の重量の積で求められる。本発明に用いる連結部材は、その曲げモーメントが加わっても、角度保持するということである。
本発明品は角度調節可能なクリップを備えているので、電灯笠の縁に吊下げる事が出来る。さらに接続部材を曲げることによって、太陽電池が電気光を垂直受光する向きに調節できる。その場合、光源と太陽電池の距離は4〜10センチにできる。照明器具や電灯笠の形状はさまざまであるが、家屋内のいずれかの電灯笠に吊るせば10センチには近づける。それに引き換え従来品の、クリップ無し電子機器が電気光充電する場合は、机上や床面に置いて充電することとなる。好条件の机上置きと想定しても、天井の電灯と机上の従来品との距離は1.5メートル以上になる。太陽電池が発電する能力は受光量に比例する。受光量は、太陽電池と光源の距離の2乗に反比例する。つまりこの想定例の場合、本発明品の充電量は従来比225倍以上にもなる。充電時間で表現すれば、本発明品の充電時間は従来比1/225以下で済むという事である。従来品で8時間要していたなら、本発明品は2分8秒で済む。従来品で4時間要していたなら、本発明品は1分4秒に短縮されるという事であり、この効果は大きい。
また本発明の意義は、太陽電池式機器類(または照明器具)を、日常使いに信頼して使える機器にする点にある。単なる時間短縮ではなく、日常使いに耐えるか否かの分岐点を超えさせた事に意義がある。背景技術の項でも説明したが、従来の太陽電池式機器は電力切れし易いので信頼性が低く、それゆえ市場占有率は数%だった。圧倒的に乾電池式のほうが信頼され、購入,使用されている。
本発明品は、太陽光による充電を行う場合であっても充電時間を短縮させる効果をもつ。日当りする窓サッシの枠にクリップ留めし、太陽電池を垂直受光姿勢にすれば、より多く受光できて、充電時間は短縮される。もちろん太陽の動きを追尾するわけではないので、効果は限定的である。とはいえ朝日,夕日や冬季において、水平置きより垂直受光姿勢は有効である。関東の冬の太陽南中仰角は33度である。従来機器では地面に水平に置かれていた。本発明機器ならば太陽電池を仰角67度の姿勢にして垂直受光にできる。本発明機器の受光量は、従来機器比で1.83倍になる。充電時間で表現すれば1/1.83に短縮できる。
もう一つの効果は、本発明機器の使用時においても、機器の姿勢や位置をクリップと連結部材で調節できる事である。使用時にクリップ留めする対象は、使用者の着衣,帽子,同時に使用する道具,周囲の構造物である。そして連結部材の曲げ角度も自由に調節できるので、利便性が高くなる。その具体例は、実施例に記載した。特に本発明を照明器具に適用した場合において有効である。照明器具は照らす方向も重要な要素である。本発明のクリップと連結部材は、照明器具の設置場所も照らす方向も調節可能とするので、照明器具として利便性が高くなる。
本発明品は、太陽光による充電を行う場合であっても充電時間を短縮させる効果をもつ。日当りする窓サッシの枠にクリップ留めし、太陽電池を垂直受光姿勢にすれば、より多く受光できて、充電時間は短縮される。もちろん太陽の動きを追尾するわけではないので、効果は限定的である。とはいえ朝日,夕日や冬季において、水平置きより垂直受光姿勢は有効である。関東の冬の太陽南中仰角は33度である。従来機器では地面に水平に置かれていた。本発明機器ならば太陽電池を仰角67度の姿勢にして垂直受光にできる。本発明機器の受光量は、従来機器比で1.83倍になる。充電時間で表現すれば1/1.83に短縮できる。
もう一つの効果は、本発明機器の使用時においても、機器の姿勢や位置をクリップと連結部材で調節できる事である。使用時にクリップ留めする対象は、使用者の着衣,帽子,同時に使用する道具,周囲の構造物である。そして連結部材の曲げ角度も自由に調節できるので、利便性が高くなる。その具体例は、実施例に記載した。特に本発明を照明器具に適用した場合において有効である。照明器具は照らす方向も重要な要素である。本発明のクリップと連結部材は、照明器具の設置場所も照らす方向も調節可能とするので、照明器具として利便性が高くなる。
念のため記載すると、本発明機器は蓄電池発火予防の効果も内在している。蛍光灯は経年劣化で百数十度になりうるし、蓄電池は加熱で発火の危険があるので、蓄電池への熱伝播を防ぐことは蓄電池内蔵機器にとって最重要な配慮である。本発明は3重の安全策を備えている。第1策は、電灯笠下端にクリップ留めする構成により、蛍光灯からの熱はほとんど伝播しない事である。第2策は外装ケースの周辺部から一点支持する構成なので、蓄電池をクリップとは逆側の端に避難配置できる事である。第3策は、本発明機器は外装ケースを平板形状にしているので、放熱板のような作用を果たす事である。第2策と第3策によって、仮に連結部材まで熱伝播してきても、本発明機器の本体部分(外装ケース)が熱緩衝材と放熱板の役割をして、蓄電池へ伝播する熱量を減少させる。
第1策の詳しい説明をすると、蛍光灯から伝播する熱は固体を伝わる伝導が主体である。蛍光灯の熱が照明器具本体を介して電灯笠の下端まで伝播するまでに、照明器具本体が熱緩衝材の役割をし、電灯笠が放熱板の役割をするので、ほとんど減衰してしまう、という事である。
この蓄電池発火予防の構成は、表面的な予防策ではなく、信頼性ある予防策である。将来に潜む経年劣化の危険をも推測し、なおかつ電灯笠下端まで熱伝播してくる事は想定し難くとも、熱伝播してくる事態に備えて、2重、3重の予防策を構築している。いわば有効期限の長い予防策、不測の事態でも信頼を保てる予防策といえる。
もう1点記載すると、本発明機器は可動域弊害を解決している効果も内在している。本発明機器は、外装ケースの周辺部の一端と連結部材を連結させた構成で、可動域の広さを実現している。電子機器と太陽電池は、それぞれに異なる指向要求をもつ器具である。電子機器では表示器が正面を向くとか、LEDライトならば任意の方向に投光する事が求められる。太陽電池は垂直受光する向きが求められる。電子機器と太陽電池と角度調節保持具(連結部材)を単純に一体化させるとどっちつかずで使い勝手が悪くなり兼ねない。本発明機器は、電子機器と太陽電池を合体させ、さらに他の要求要素とも調和させながら、広い可動域を維持している。その他の要求要素とは、機器本体(外装ケース)の姿勢保持力を高める要求、曲げモーメント負荷が過大にならないように寸法縮小化の要求、伝播する熱量低減の為に連結部分の断面積の縮小化の要求、光源照明光を遮蔽しない制約、などである。
Claims (3)
- 太陽電池と蓄電池を内蔵した携帯電子機器類において、
この太陽電池の平面に沿った平板形状の外装ケースを形成し、この外装ケース内に納まるように電子機器の部品類と制御回路を配置かつ配線し、この外装ケースの外面には表示器および操作スイッチを備え、この太陽電池の周辺部に連結部材を固定し、この連結部材の他端に把持用クリップを固定し、この把持用クリップは携帯電子機器類の重量負荷が掛ってもずれ落ちない把持力をもち、この連結部材は角度調節が可能な部材であり、この連結部材は携帯電子機器類の重量による曲げモーメント負荷が掛っても角度保持する部材であることを特徴とする、太陽電池式の携帯電子機器類。 - 太陽電池と蓄電池を内蔵した携帯電子機器において、
この太陽電池の平面に沿った平板形状の外装ケースを形成し、この外装ケース内に納まるように電子機器の部品類と制御回路を配置かつ配線し、この外装ケースの外面には表示器および操作スイッチを備え、この太陽電池の周辺部に連結部材を固定し、この連結部材の他端に把持用クリップを固定し、この把持用クリップは携帯電子機器の重量負荷が掛ってもずれ落ちない把持力をもち、この連結部材は角度調節が可能な部材であり、この連結部材は携帯電子機器の重量による曲げモーメント負荷が掛っても角度保持する部材であることを特徴とする、太陽電池式の携帯電子機器。 - 太陽電池と蓄電池を内蔵した携帯照明器具において、
この太陽電池の平面に沿った平板形状の外装ケースを形成し、この外装ケースの外面には発光部品と操作スイッチを備え、この外装ケース内には照明制御回路を納め、これら太陽電池,蓄電池,発光部品,操作スイッチ,照明制御回路を配置かつ配線し、この太陽電池の周辺部に連結部材を固定し、この連結部材の他端に把持用クリップを固定し、この把持用クリップは携帯照明器具の重量負荷が掛ってもずれ落ちない把持力をもち、この連結部材は角度調節が可能な部材であり、この連結部材は携帯照明器具の重量による曲げモーメント負荷が掛っても角度保持する部材であることを特徴とする、太陽電池式の携帯照明器具。
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