JP2017108028A - セラミックコアのバリ取り方法、バリ取り装置、及びセラミックコアの製造方法 - Google Patents

セラミックコアのバリ取り方法、バリ取り装置、及びセラミックコアの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】鍔部の内側に発生するバリの全領域を効率よく、かつダメージを与えずに取り除くことができる、セラミックコアのバリ取り方法及びバリ取り装置を提供する。【解決手段】磁性体セラミックコア1の鍔部間の隙間より細く、かつ鍔部と平行な方向に延びるワイヤソー20を準備し、ワイヤソーの延びる方向と平行に、セラミックコアの少なくとも一方の鍔部の外側面を摺動自在にガイドし、セラミックコアを磁気吸着する磁石13を有するカイド壁11を準備する。セラミックコア1をワイヤソー20上に配置し、セラミックコアの一方の鍔部の外側面がガイド壁11と接触するように配置する。そして、セラミックコアとワイヤソーとの間にワイヤソーの長手方向の相対移動を生じさせて、バリをワイヤソーにより除去する。【選択図】 図4

Description

本発明は、フェライトコアなどのような磁性体セラミックコアのバリ取り方法、特にセラミックコアの鍔部の隙間に発生するバリを除去する方法に関する。
チップコイルなどに使用されるコアは、特許文献1に記載のように、セラミック粉末をプレス成形することにより巻芯部の両端に鍔部を有する形状に成形され、その後焼成される。しかし、プレス成形時に、金型(ダイスとパンチ)の間にできる隙間に原料が入り込み、それがバリとなって成形体の一部として生成される。成形回数に比例してパンチの先端やダイスが摩耗するため、バリのサイズが大きくなる。
図1は、粉末プレス成形により製造されたコア1の一例を示す。コア1は、巻芯部2の両端に鍔部3、3を有する。バリ4は鍔部3、3の内側、特に巻芯部2と鍔部3との境界部付近に発生しやすい。
バリを除去するには、回転ポットの中にコア、水、バリ取り用のメディアなどを投入してバレル研磨を行うのが通例である。メディアとしては、アルミナボールのような高強度の材料が使用される。しかし、バレル研磨は、メディアとの衝突によりコアにダメージを与え、割れ、欠け、ひび割れが発生する懸念がある。特に、成形後(焼成前)のコアは強度が低いので、バレル研磨により損傷を受けやすい。
さらに、バレル研磨は、コアの稜線やコーナ部を丸めたり、表面粗さを均一にしたりするには有効であるが、鍔部の内側に発生したバリを除去するには効果的でない。特許文献1には、メディアとして直径3mm〜5mmのセラミックボールを使用する例が記載されているが、鍔部の隙間がメディアの直径より狭いコアの場合、メディアが鍔部の間に入ることができず、鍔部の内側に発生するバリを除去できない。一方、鍔部の隙間に入るサイズの小さいメディアを使用した場合には、メディア自体が軽くなるため、十分な運動エネルギーを確保できず、バリを除去できない。
そこで、本願出願人は、鍔部の内側に発生するバリを効率よく、かつダメージを与えずに取り除くことができる、セラミックコアのバリ取り方法を提案した(特許文献2)。この方法は、セラミックコアを載置するガイド面と、セラミックコアの鍔部の隙間より細くかつガイド面の長手方向に延びるワイヤソーとを準備し、ワイヤソーが鍔部の間の隙間に挿入されかつワイヤソーがバリに接触するように、セラミックコアをガイド面上に載置する。そして、セラミックコアとワイヤソーとの間にガイド面の長手方向の相対移動を生じさせ、かつワイヤソー及びガイド面の少なくとも一方を振動させて、バリをワイヤソーにより除去するものである。
この方法は、鍔部の内側のバリを効率良く除去できるが、ワイヤソーに対してセラミックコアの左右位置(ワイヤソーの軸線と直交方向の位置)が自由であるため、ワイヤソーがバリに対して偏って接触する場合が生じる。つまり、ワイヤソーがバリに対して局所的に接触し、全てのバリを取りきれない可能性がある。特に、巻芯部と鍔部とが接している境界部付近のバリを除去するのが難しい。
特開2004−235372号公報 PCT/JP2015/065752
本発明の目的は、鍔部の内側に発生するバリの全領域を効率よく、かつダメージを与えずに取り除くことができる、セラミックコアのバリ取り方法及びバリ取り装置を提供することにある。
本発明に係るセラミックコアのバリ取り方法は、セラミック粉末をプレス成形することにより巻芯部の両端に鍔部を有する形状に成形された磁性体セラミックコアにおける、鍔部の内側に生じるバリを除去する方法である。この方法は、セラミックコアの鍔部間の隙間より細く、かつ鍔部と平行な方向に延びる切削工具を準備するステップと、切削工具の延びる方向と平行に、セラミックコアの少なくとも一方の鍔部の外側面を摺動自在にガイドするカイド壁を準備するステップであって、ガイド壁はセラミックコアを磁気吸着する磁石を有する、ステップと、切削工具が鍔部間の隙間に挿入されかつ切削工具がバリに接触するように、セラミックコアを切削工具上に配置するステップであって、セラミックコアの一方の鍔部の外側面がガイド壁と接触するようにセラミックコアを配置するステップと、セラミックコアと切削工具との間に切削工具の長手方向の相対移動を生じさせて、バリを切削工具により除去するステップと、を備える。
本発明に係るセラミックコアのバリ取り装置は、セラミック粉末をプレス成形することにより巻芯部の両端に鍔部を有する形状に成形された磁性体セラミックコアにおける、鍔部の内側に生じるバリを除去する装置である。この装置は、鍔部の間の隙間より細くかつ直線状に延びる切削工具であって、鍔部の間の隙間に挿入可能な切削工具と、切削工具の長手方向と平行に配置され、セラミックコアの一方の鍔部の外側面を摺動自在にガイドするカイド壁であって、セラミックコアを磁気吸着する磁石を有するガイド壁と、バリを切削工具と摺接させるために、セラミックコアと切削工具との間に切削工具の長手方向の相対移動を生じさせる移動手段と、を備える。
セラミック粉末をプレス成形すると、金型の間にできる隙間に原料が入り込み、それがバリとなって成形体(セラミックコア)の一部として生成される。バリのうち、特に鍔部の内側に発生するバリが除去しにくい。そこでまず、セラミックコアの鍔部間の隙間より細く、かつ鍔部と平行な方向に延びる切削工具を準備し、切削工具の長手方向と平行に、セラミックコアの一方の鍔部の外側面を摺動自在にガイドするカイド壁を準備する。このガイド壁は、磁性体セラミックコアを磁気吸着する磁石を備えている。次に、切削工具が鍔部間の隙間に挿入されかつ切削工具がバリに接触するように、セラミックコアを切削工具上に配置する。このとき、磁石の吸着力により、セラミックコアは、その一方の鍔部の外側面がガイド壁と接触するように位置制御される。この状態で、セラミックコアと切削工具との間に切削工具の長手方向の相対移動を生じさせると、バリは切削工具との摩擦により除去される。鍔部の外側面をガイド壁によって摺動自在にガイドすることで、セラミックコアが切削工具の長手方向に対して直交方向に傾くのを防止でき、姿勢が安定する。ガイド壁と切削工具との距離を適切に設定することにより、バリの所望の箇所を除去できる。換言すれば、切削工具の長手方向に向かって左右の一方側のバリを除去することができる。切削工具の長手方向に向かって左右の他方側のバリについては、セラミックコアの磁石に対する鍔部の向きを反転させ、セラミックコアと切削工具との間に切削工具の長手方向の相対移動を生じさせることで、この他方側のバリも除去できる。なお、左右の磁石の配置場所をコアの搬送方向に沿って異なる位置とすることで、左右の一方側と他方側のバリを連続的に除去してもよい。このようにして、局所的にバリを削る可能性がなくなり、全領域のバリを除去することができる。
本発明では、切削工具とセラミックコアとを摩擦摺動させるため、強い除去力をバリに作用させることができ、厚みを持ったバリでも除去できる。また、セラミックコアはチャックレス(非拘束)で切削工具と相対移動できるので、セラミックコアに無理な荷重を加えずにバリを効果的に除去できる。
磁石とガイド壁とは別体で構成してもよいし、一体で構成してもよい。一体で構成される場合とは、ガイド壁自体が磁石で形成されている場合である。別体の場合は、例えばガイド壁を非磁性体で形成し、このガイド壁の背面側、つまりセラミックコアと接する面と反対側に磁石を配置し、磁石の磁力がガイド壁を介してセラミックコアに作用するよう構成してもよい。ガイド壁は切削工具の左右(切削工具の長手方向と直交方向)の一方側に設けられるが、左右両側に一対のガイド壁を設けることもできる。但し、この場合、他方側のガイド壁に磁石を設ける必要はない。本発明において「磁石」とは、永久磁石に限らず、電磁石をも含む。
切削工具上に案内されるセラミックコアの向きは、バリのある隙間が下向きになるように案内してもよいし、上向きになるように案内してもよく、さらに隙間が左右方向に向くように案内してもよい。いずれの場合も、切削工具に対してバリがほぼ直交する向きにセラミックコアを案内するのがよい。バリのある隙間が下向きになるようにセラミックコアを案内した場合、下向きの隙間に切削工具が挿入されるので、セラミックコアの自重により切削工具とセラミックコアのバリとが接触した状態となり、セラミックコアに無理な力がかからない。
本発明でいう「セラミックコア」とは、焼成前のセラミックコアに限らず、焼成後のセラミックコアであってもよい。焼成前のセラミックコアの場合には、焼成後に比べて軟らかいので、バリ取りに要する時間を短縮できると共に、切削工具の寿命が長くなり、生産性が向上する。その反面、焼成前のセラミックコアは軟らかいので、大きな荷重を加えると、バリだけでなく鍔部の内側面や巻芯部が損傷する可能性がある。本発明では、切削工具及びセラミックコアの相対移動を利用しているので、焼成前のコアでも損傷せずにバリを除去できる。焼成前にバリ取りを行い、バリ取り後のセラミックコアを焼成すれば、高品質のコアを製造できる。鍔部の形状は四角形、円形又はそれ以外の形状でもよく、巻芯部の形状も、直方体形状でもよいし、円筒形でもよいし、さらにそれ以外の形状でもよい。セラミックコアの材料は、フェライトだけでなく、磁性体材料であれば使用可能である。セラミックコアは、切削前に予め着磁しておかなくてもよい。単純に磁石のある方向へ引き付けるだけであれば、セラミックは元々磁性体であるから、着磁していなくても磁石により引き付けることが可能であるためである。
切削工具としては、ワイヤソー、ブレードソー、バンドソーのような長尺な工具を用いることが可能である。その中でも、ワイヤソーが望ましい。ワイヤソーは金属ワイヤに砥粒を固着したものであり、線径が細くても強度を確保できるので、例えば鍔部の隙間が1mm以下の小形のセラミックコアに対しても容易に適用できる。バリ粉がワイヤソーの周面に沿って落下するので、掃除が簡単である。ワイヤソーをテンションを持って張り渡せば、ワイヤソー上に複数のセラミックコアを配置することで、複数のセラミックコアのバリを同時に除去することができる。ワイヤソーは非磁性体が望ましいが、テンションを持って張り渡した場合には磁性体であってもよい。ワイヤソーの下方に適度な空間をあけることができるので、バリ粉が溜まりにくく、メンテナンスが容易になる。なお、ワイヤソーとしては、金属ワイヤに砥粒が固着されたものに限らず、非金属ワイヤに砥粒を付着させたものや、外周面に切削部を有するワイヤでも使用できる。
切削工具に対して振動を与えるようにしてもよい。振動とは、その振幅がセラミックコアの寸法よりも小さい振動でもよいし、大きい振動でもよい。切削工具に振動を与えた場合には、切削工具とバリとが接触・離間を繰り返すことで、セラミックコアに大きな負荷を与えずにバリを除去できる。振動方向は、上下方向でもよいし、軸線方向でも、斜め方向でもよい。振動の振幅、振動数を最適化することで、バリ取りに最適な振動を与えることができる。例えば、切削工具に対して軸線方向の振動を与えた場合には、バリに対して切削工具が直交方向に振動するので、効果的にバリを除去でき、しかもセラミックコアが跳ねるのを抑制できる。また、切削工具の軸線方向に対して斜め方向の振動を与えた場合には、リニアフィーダと同様の原理で、セラミックコアを切削工具の軸線方向に移動させることが可能になる。
ガイド壁は、セラミックコアの一方の鍔部の外側面を摺動自在にガイドする第1のガイド壁と、セラミックコアの他方の鍔部の外側面を摺動自在にガイドする第2のガイド壁とで構成され、第1のガイド壁に設けられた磁石と第2のガイド壁に設けられた磁石とは、切削工具の長手方向の異なる位置に設けられていてもよい。この場合には、バリを切削工具により除去するステップは、セラミックコアを前記第1のガイド壁に沿って移動させながらバリを除去する段階と、セラミックコアを前記第2のガイド壁に沿って移動させながらバリを除去する段階とで構成される。すなわち、第1と第2のガイド壁にそってセラミックコアを移動させながら、セラミックコアを左右両側に偏位させることができ、切削工具を通過する間に全領域のバリを効率よく除去できる。
切削工具の長手方向に対して平行移動する操作片により、セラミックコアの鍔部の後面を押すことにより、セラミックコアを切削工具の長手方向に移動させるようにしてもよい。例えば、複数の操作片を長さ方向に所定間隔をあけて取り付けた連続搬送体(例えばベルトコンベア)を設け、各操作片でセラミックコアの鍔部を個別に押すことにより、セラミックコアを切削工具に沿って移動させることができる。この場合は、切削工具との摩擦抵抗に抗して、セラミックコアを操作片で押しながら移動させるので、強い除去力をバリに作用させることができ、コアの姿勢を安定に保ちながらバリを除去することが可能となる。操作片によりセラミックコア間の位置を確保できることから、多数のセラミックコアを切削工具上に流した場合でも整然と搬送できる。
以上のように、本発明によれば、磁性体セラミックコアを切削工具上に配置し、セラミックコアの一方の鍔部の外側面を磁石によりガイド壁に接触させながら、セラミックコアを切削工具の長手方向に相対移動させるようにしたので、切削工具上でのセラミックコアの位置及び姿勢を安定させることができる。そのため、切削工具がバリと接触する位置を適切に制御でき、全領域のバリを除去することが可能になる。その結果、高品質なセラミックコアを製造できる。
粉末プレス成形により製造されたコアの一例の斜視図である。 セラミックコアに対して上下方向に着磁する方法を示す概略図である。 本発明に係るバリ取り装置の第1実施例の概略図である。 図3のIV−IV線断面図である。 図3に示すバリ取り装置のベルトコンベアを省略した平面図である。 本発明に係るバリ取り装置の第2実施例の概略図である。 本発明に係るバリ取り装置の第3実施例の概略図である。 本発明に係るバリ取り装置の第4実施例の概略図である。 本発明に係るバリ取り装置の第5実施例の概略図である。 図9のX−X線断面図である。 セラミックコアの製造工程の全体図である。
図2は、本発明にかかるバリ取りを実施する前に、図1に示すようなセラミックコア1に対して実施される着磁方法の一例を示している。セラミックコア1としてはフェライトコアなどの磁性体が使用される。図2ではセラミックコア1の断面を示している。
一対の着磁用磁石M1、M2をその異極同士が対向するように間隔をあけて配置し、その間にセラミックコア1を所定の向きで配置する。着磁用磁石M1,M2としては、例えばネオジム磁石のような強い磁場を持つ磁石が望ましい。例えば、セラミックコア1の巻芯部2のコーナ部に長方形の鍔部の対向するいずれかの辺と平行方向(図2では上向きと下向き)のバリ4が形成されている場合、これらバリ4の突出方向が磁石M1、M2と対向する向きとなるようにセラミックコア1を配置する。セラミックコア1は磁性体で形成されているため、短時間で着磁される。例えば、磁石M1のセラミックコア側端部がS極で、磁石M2のセラミックコア側端部がN極である場合、セラミックコア1の鍔部3の磁石M1と対向する側がN極に、磁石M2と対向する側がS極に着磁される。
なお、セラミックコア1の着磁方法としては、永久磁石M1、M2を使用する方法のほかに、例えば着磁コイルや着磁ヨークを使用することもでき、公知の如何なる着磁方法を用いても良い。
−第1実施例−
図3〜図5は、本発明にかかるバリ取り装置の第1実施例を示す。この実施例のバリ取り装置10は、図2に示すように、プレス成形されかつ予め着磁されたセラミックコア1における、鍔部3、3の内側に発生したバリ4を除去するために用いられる。
本バリ取り装置10は、切削工具の一例であるワイヤソー20を備えている。 ワイヤソー20とは、例えば金属ワイヤにダイヤモンドなどの砥粒を電着したものであり、その直径はセラミックコア1の鍔部3の隙間の幅より小さく(望ましくは、鍔部の隙間の幅の1/2以下)設定されている。ワイヤソー20の両端は、ワイヤソー20に対して軸線方向の振動を付与する加振装置21に連結されている。ワイヤソー20の中間部は、複数のガイドプーリ22によってセラミックコア1の搬送路へ導かれている。なお、ワイヤソー20に所定のテンションを付与するテンショナ23を設けてもよい。なお、ワイヤソー20に振動を付与する加振装置21は、ワイヤソー20のバリ取り効果を高めるためであり、任意に設けられる。ワイヤソー20は非磁性体が望ましいが、所定のテンションが付与されている場合には、磁性体であってもよい。
セラミックコア1の搬送路に沿って一対のガイド壁11、12(図4、図5参照)が配置されており、ワイヤソー20はこれらガイド壁11、12の間に挿通されている。ガイド壁11、12は例えば非磁性体で形成されている。ガイド壁11、12の間隔Wは、セラミックコア1の厚みd(鍔部3の外側面の距離)より大きく設定されている。図5に示すように、一方のガイド壁11の外側には位置制御用磁石13が固定され、他方のガイド壁12の外側にも位置制御用磁石14が固定されている。位置制御用磁石13と14とは、ワイヤソー20の長手方向つまりセラミックコア1の搬送方向の異なる位置に設けられている。そのため、搬送路の前半部では磁石13の磁気吸着力によりセラミックコア1の一方の鍔部3の外側面がガイド壁11の内側面に接触し、搬送路の後半部では磁石14の磁気吸着力によりセラミックコア1の他方の鍔部3の外側面がガイド壁12の内側面に接触する。その結果、セラミックコア1の左右の位置及び傾きが規制され、セラミックコア1はほぼ垂直姿勢を保ちながら、図4の紙面と垂直な方向にスライド自在である。なお、図4ではセラミックコア1が垂直姿勢でガイド壁11又は12に接触している状態を示したが、ワイヤソー20とガイド壁11、12との間隔によってはセラミックコア1が左右に傾いていてもよい。磁石13、14の磁気吸着力によりガイド壁11、12とセラミックコア1との間には摩擦力が働くが、その摩擦力が後述する移動手段(ベルトコンベア30)による移動を阻害しないように、磁石13、14の磁力を設定するのが望ましい。
図4の(a)は、セラミックコア1の搬送路の前半部を示し、図4の(b)は搬送路の後半部を示している。すなわち、前半部では一方のガイド壁11の外側に位置制御用磁石13が固定されているのに対し、後半部では他方のガイド壁12の外側に位置制御用磁石14が固定されている。この実施例では、ワイヤソー20が左右のガイド壁11、12の中心位置に設定され、セラミックコア1がガイド壁11に接触した状態でワイヤソー20が下向きバリ4の右側部分に接触し、セラミックコア1がガイド壁12に接触した状態でワイヤソー20が下向きバリ4の左側部分に接触するよう設定されている。そのため、搬送路の前半部ではセラミックコア1がガイド壁11に接触しながらスライド移動し、図4の(a)のように、セラミックコア1の下向きバリ4の右側部分が除去される。一方、後半部ではセラミックコア1がガイド壁12に接触しながらスライド移動し、図4の(b)のように、セラミックコア1の下向きバリ4の左側部分が除去される。その結果、下向きバリ4の全域を除去できる。
ワイヤソー20の下方には、所定空間Hをあけて姿勢制御用磁石15がワイヤソー20と平行に配置されている。この空間Hの高さは、例えばセラミックコア1の鍔部3の下縁から巻芯部2の下面までの高さより大きく設定されている。つまり、空間Hは、セラミックコア1の鍔部3が姿勢制御用磁石15と接触しないように設定されている。この実施例の姿勢制御用磁石15は、例えば上面と下面とに異極を有し、ワイヤソー20と平行に延びる長尺な板状の永久磁石である。姿勢制御用磁石15の磁力は、セラミックコア1の着磁時に使用される磁石M1、M2に比べて小さい磁力でよい。ワイヤソー20にセラミックコア1の巻芯部2を載置すると、セラミックコア1の鍔部3の磁極と姿勢制御用磁石15の磁極とが吸着しあう向きに、セラミックコア1は自動的に姿勢制御される。図3は、姿勢制御用磁石15の上面がS極の場合であり、ワイヤソー20上に載置されたセラミックコア1は、そのN極が下向きとなるように姿勢制御されている。つまり、N極側に突出したバリ4がワイヤソー20に接触するように、セラミックコア1は姿勢制御される。
なお、図3では、原理を説明するためワイヤソー20及び姿勢制御用磁石15の長さを短く記載しているが、実際には左右方向に延びる長尺な部材で構成されている。図4、図5のガイド壁11、12及び位置制御用磁石13、14の大きさや形状も一例を示すに過ぎず、任意に設定できる。図4、図5では、搬送路の左右両側にガイド壁11、12を設けたが、位置制御用磁石によってセラミックコア1が吸着される側にのみガイド壁を設けても良い。
ワイヤソー20の上方には、ベルトコンベア30が空間をあけて配置されている。すなわち、ベルトコンベア30は、無端状ベルト(連続搬送体の一例)31と、ベルト31を周回駆動するプ―リ32と、ベルト31の外周面に長さ方向に所定間隔をあけて取り付けられた複数の操作片33とを備えている。操作片33は非磁性体で形成するのが望ましい。プーリ32は図示しないモータによって矢印方向に連続駆動される。ベルト31の下面部はワイヤソー20と平行に配置されているため、操作片33はワイヤソー20に対して平行移動することができる。なお、操作片33はワイヤソー20と接触しないように、その下端がワイヤソー20より高い位置に設定されているのが望ましい。また、操作片33は、左右のガイド壁11、12と接触しないように設定されているのが望ましい。操作片33は、ワイヤソー20上に載置されたセラミックコア1の後面、つまり鍔部3の後面を押すことにより、セラミックコア1をワイヤソー20に沿って移動させることができる。なお、隣り合う操作片33同士の間隔を適切に設定することにより、操作片33をセラミックコア1を1個ずつ又は複数個ずつ送る仕切りとして用いることができる。
上記構成からなるバリ取り装置1の作動を説明する。まずプレス成形されかつ着磁されたセラミックコア1がワイヤソー20の左端部に供給される。このとき、セラミックコア1は必ずしもバリ4が下方を向くように供給される必要はない。セラミックコア1の巻芯部2をワイヤソー20に載置すると、その下方に配置された姿勢制御用磁石15の吸着力によって、セラミックコア1のN極が下方を向くように姿勢制御される。つまり、バリ4がワイヤソー20と接触する向きに自動調整される(図3参照)。さらに、ガイド壁11の外側に固定された位置制御用磁石13の吸着力により、セラミックコア1はガイド壁11に沿うように配置される。この状態でベルトコンベア30を図3の矢印方向に駆動すると、セラミックコア1は、ベルトコンベア30の操作片33による押力によって、図3の右方向に搬送される。
セラミックコア1は、ワイヤソー20との摩擦力(バリ取りで発生する抗力)のため円滑に移動できないが、ベルトコンベア30の操作片33により押されるので、ワイヤソー20と摩擦摺接し、厚みを持ったバリ4でも除去可能になる。姿勢制御用磁石15の磁極とセラミックコア1の磁極との相互作用により、セラミックコア1はワイヤソー20とバリ4とが接触した姿勢で搬送される。さらに、搬送路の前半ではセラミックコア1は位置制御用磁石13の吸着力によりガイド壁11に沿った姿勢で搬送されるので、下向きのバリ4のうち右側のバリが効果的に除去される(図4の(a)参照)。搬送路の後半ではセラミックコア1は位置制御用磁石14の吸着力によりガイド壁12に沿った姿勢で搬送されるので、下向きのバリ4のうち左側のバリが効果的に除去される(図4の(b)参照)。その結果、下向きのバリ4の全域がきれいに除去される。セラミックコア1はチャックレス(非拘束)で搬送されるので、セラミックコア1に無理な荷重を加えずにバリ4を除去できる。加振装置21によりワイヤソー20に軸線方向の振動が加えた場合には、バリ4に対してワイヤソー20が直交方向に往復振動し、バリ取り効果を高めることができると共に、セラミックコア1に無理な荷重を加えずにすむ。
ワイヤソー20に付着したバリ粉は、ワイヤソー20の振動につれて簡単に落下する。また、セラミックコア1から除去されたバリ粉は姿勢制御用磁石15の上に一時的に溜まるが、そのバリ粉は簡単に取り除くことができる。
図3に示すバリ取り装置10では、セラミックコア1の下向きバリ4、つまりN極側のバリ4だけが除去される。セラミックコア1の上側のバリ4、つまりS極側のバリ4を除去するには、磁極の向きを上下反転させた姿勢制御用磁石15を使用すればよい。その場合には、姿勢制御用磁石の上面がN極になるので、ワイヤソー20上にセラミックコア1を供給すると、セラミックコア1は自動的にS極側のバリ4が下方を向くように姿勢制御される。このようにして、上述と同様にバリ4が除去され、バリのないセラミックコア1を得ることができる。最後に、バリ取りが終了したセラミックコア1に対して消磁を行う。なお、後述するように、バリ取りの後に実施される焼成工程により消磁することも可能である。
上記実施例では、搬送路の前半部において一方のガイド壁11の外側に位置制御用磁石13を固定し、後半部において他方のガイド壁12の外側に位置制御用磁石14を固定した例を示したが、これに限るものではない。例えば、(磁石13を有する)一方のガイド壁11だけを有する第1搬送路と、(磁石14を有する)他方のガイド壁12だけを有する第2搬送路とを別に設け、第1搬送路を通過したセラミックコア1を第2搬送路に供給することで、2段階でバリ取りを行っても良い。
−第2実施例−
図6は、本発明の第2実施例を示す。この実施例は、セラミックコア1の4箇所のバリ4を連続的に除去できる装置10Aを示している。すなわち、ワイヤソー20の下方に、上面がS極の第1の姿勢制御用磁石15と、上面がN極の第2の姿勢制御用磁石16とが、ワイヤソー20の長手方向に隣接して配置されている。プレス成形後のセラミックコア1(4箇所にバリ4を有し、予め着磁されている)をワイヤソー20の始端部に供給すると、第1の姿勢制御用磁石15の吸着力によってセラミックコア1はそのN極が下向きになるように姿勢制御され、N極側のバリ4がワイヤソー20に接触する。この状態で、ベルトコンベア30の操作片33によってセラミックコア1を右方向に搬送すると、N極側のバリ4が除去される。
第1の姿勢制御用磁石15の終端部上まで搬送されたセラミックコア1は、第2の姿勢制御用磁石16の上方へと移動する際に、磁極の反転により180度姿勢が反転する。つまり、セラミックコア1は第2の姿勢制御用磁石16の吸着力により、そのS極側が下向きとなるように反転する。そのため、セラミックコア1のS極側のバリ4がワイヤソー20と接触し、ベルトコンベア30の操作片33によって搬送される間、S極のバリ4が除去される。
このように、ワイヤソー20に沿ってセラミックコア1を連続移動させることにより、巻芯部2の周囲4箇所に発生するバリ4を全て除去することができる。セラミックコア1を反転させるための機構を格別に準備する必要がないので、装置を簡素化できる。なお、図6には図示していないが、姿勢制御用磁石15及び16の上の搬送路には、それぞれ図4と同様に位置制御用磁石13、14を有するガイド壁11、12が配置されている。そのため、搬送路を通過する間に、すべてのバリ4が効果的に除去される。
−第3実施例−
図7は、本発明の第3実施例を示す。この実施例のバリ取り装置10Bでは、ワイヤソー20の両端を供給リール24及び回収リール25に連結し、これらリール24、25をそれぞれモータ26、27によって連続駆動するように構成してある。ワイヤ駆動機構は、供給リール24と回収リール25とのほか、ワイヤソー20をセラミックコア1の搬送路へ導くガイドプーリ28、29を備えている。また、ワイヤソー20に所定のテンションを付与するテンショナ23を備えていてもよい。
この実施例の場合も、図4と同様に搬送路の両側に位置制御用磁石13、14を有するガイド壁11、12が設けられているため、バリ残しなくセラミックコア1のバリ4を除去できる。この実施例では、ワイヤソー20はモータ26、27によってセラミックコア1の搬送方向と逆方向に連続駆動される。そのため、セラミックコア1とワイヤソー20との相対速度が大きくなり、バリ4をさらに短時間で除去することが可能になる。
−第4実施例−
図8は第4実施例のバリ取り装置10Cを示す。第1実施例では、ベルトコンベア30の操作片33でセラミックコア1を押しながら搬送する例を示したが、この実施例ではワイヤソー20上に複数のセラミックコア1を並べて載置し、ワイヤソー20を矢印方向に連続駆動しながら、先頭のセラミックコア1を一定位置に設けられたストッパ35により衝止したものである。ワイヤソー20は、複数のガイドプ―リ28、29によって姿勢制御用磁石15上に一定空間をあけて平行にかつテンションをもって配設され、モータ26により駆動される駆動プーリ24により矢印方向に連続駆動される。ワイヤソー20とセラミックコア1との摩擦によりセラミックコア1はワイヤソー20に連れて左方向に移動しようとするが、セラミックコア1の端部がストッパ35により衝止されているので、セラミックコア1の移動は阻止される。そのため、セラミックコア1とワイヤソー20との相対移動によりバリ4が除去される。
この場合には、ワイヤソー20上に多数個のセラミックコア1を並べて配置することにより、一度に多数個のバリ取りを実施できる。なお、図8の実施例において、バリ取りが終了した後、ストッパ35を解除することにより、ワイヤソー20の移動に連れてセラミックコア1をワイヤソー20から排出することができる。当然ながら別の手段を用いてセラミックコア1をワイヤソー20から取り出すこともできる。なお、図8には図示していないが、姿勢制御用磁石15の上方には、図4と同様な位置制御用磁石13、14を有するガイド壁11、12が設けられている。
−第5実施例−
図9、図10は第5実施例のバリ取り装置10Dを示す。第1〜第4実施例では、磁性体セラミックコア1に対して予め着磁し、このセラミックコア1を姿勢制御用磁石15によってワイヤソー20上に所定の姿勢で載置した例を示したが、この実施例は着磁と姿勢制御用磁石を使用せず、セラミックコア1をスライド自在に支持する搬送台17を備えたものである。搬送台17にはリニアフィーダ18が固定されている。搬送台17は、例えばワイヤソー20の長手方向に延びる上面が平滑な板材又はレールで構成され、その上面とワイヤソー20との間には所定の空間hが設けられている。この空間hの高さは、例えばセラミックコア1の鍔部3の下縁から巻芯部2の下面までの高さと等しく設定されているのが望ましい。リニアフィーダ18は、搬送台17に所定の振動数および振幅の振動を与える加振装置であり、この実施例では図9の矢印で示すように、搬送方向に傾斜した斜め方向の振動を与えている。そのため、搬送台17に載置されたセラミックコア1は振動方向の力により斜め方向に飛び上がり、その後自由落下するイメージで搬送される。但し、搬送台17の振動方向は斜め方向に限らず、上下方向又は水平方向でもよく、場合によっては振動しなくてもよい。搬送台17の上方にはベルトコンベア30が設けられ、セラミックコア1はその操作片33によって矢印方向へ搬送される。なお、図9において、図3と共通する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
図10に示すように、セラミックコア1の搬送路に沿って一対のガイド壁11、12が配置されており、セラミックコア1はこれらガイド壁11、12にそってスライド自在である。カイド壁11、12は搬送台17と接触しないように配置されてもよい。搬送路の前半部における一方のガイド壁11の外側には、位置制御用磁石13が固定されている。磁石13の磁極の向きは任意である。磁石13の磁気吸着力により、セラミックコア1の一方の鍔部3の外側面がガイド壁11の内側面に接触し、セラミックコア1の左右の位置及び傾きが規制されている。その結果、セラミックコア1はほぼ垂直姿勢を保ちながら、図10の紙面と垂直な方向にスライド自在である。なお、搬送路の後半部は図示していないが、一方のガイド壁11に代わって、他方のガイド壁12の外側に位置制御用磁石14(図4の(b)参照)が固定されている。図10において、図4と共通する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
この実施例では、磁性体セラミックコア1が着磁されておらず、セラミックコア1は搬送台17上に載置された姿勢のままベルトコンベア30によって矢印方向に搬送される。セラミックコア1はリニアフィーダ18による振動を受けて搬送台17との摩擦が軽減されるので、ベルトコンベア30の操作片33で後面を押されたとき、セラミックコア1が回転するのを抑制できる。そのため、ワイヤソー20が常にバリ4と接触した姿勢を維持できる。
上記幾つかの実施例は、本発明のほんの数例を示すに過ぎず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。上記実施例では、ベルトコンベア30の操作片33をワイヤソー20に接触しない位置に設定したが、セラミックコア1の品種によっては、操作片33をワイヤソー20に接触する位置に設定することもできる。また、ベルトコンベア30に代えて、チェーン等の連続体を使用してもよいし、シリンダやボールネジ機構のような直動機構を用いてセラミックコア1を押すようにしてもよい。さらに、ベルトコンベアや直動機構を省略して、ワイヤソー20を斜めに配置することで、セラミックコア1を移動させることも可能である。
上記実施例では、矩形状の鍔部と矩形断面の巻芯部とを有するセラミックコア(磁性体コア)について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、鍔部が非矩形のセラミックコアを用いてもよいし、巻芯部の断面が非矩形のセラミックコアを用いてもよい。上記実施例では、ワイヤソー上にセラミックコアを水平に支持し、下向きの2つのバリを同時に除去する例を示したが、ワイヤソー上にセラミックコアを斜めに支持して、バリを1つずつ除去するようにしてもよい。その場合には、例えばセラミックコアを斜め方向(鍔部の対角方向)に着磁してもよい。
さらに、ワイヤソーに代えてバンドソーを用いることもできる。バンドソーとは長尺な金属バンドに砥粒を固着したものであり、その厚みがセラミックコアの鍔部の隙間より小さいものであればよい。なお、バンドソーに所定のテンションを付与し、かつバンドソーをセラミックコアの搬送路へと導くために、バンドソーをガイドプーリに巻き掛けてもよい。バンドソーの一側縁をセラミックコアの鍔部の隙間に挿入し、バンドソーに沿ってセラミックコアを移動させることにより、バリを除去することが可能である。ワイヤソー、バンドソー以外にブレードソーを用いることもできる。
図11は、セラミックコア1の製造工程の一例の全体図を示す。まず、第1ステップとして、原料となるセラミック粉末(例えばフェライト粉末)を準備し(S1)、セラミック粉末をプレス成形する(S2)。つまり、巻芯部の両端に鍔部を有する形状にセラミックコアを成形する。この段階で、巻芯部の周囲にバリが発生する。次に、成形されたセラミックコアに対し本発明にかかるバリ取り方法を実施し、バリを除去する(S3)。次に、バリ取り方法を実施したセラミックコアを焼成する(S4)ことで、最終的にバリのない高品質のフェライトコアを得ることができる(S5)。この方法であれば、成形段階でバリ取りを行うので、焼成後にバリ取りを行う場合に比べて短時間でバリを除去でき、かつワイヤソーなどの工具の摩耗を少なくできる。
1 セラミックコア
2 巻芯部
3 鍔部
4 バリ
10、10A、10B、10C、10DF バリ取り装置
11、12 ガイド壁
13、14 位置制御用磁石
15、16 姿勢制御用磁石
17 搬送台
18 リニアフィーダ
20 ワイヤソー(切削工具)
21 加振装置
22 ガイドプ―リ
23 テンショナ
30 ベルトコンベア(移動手段)
31 ベルト
33 操作片

Claims (14)

  1. セラミック粉末をプレス成形することにより巻芯部の両端に鍔部を有する形状に成形された磁性体セラミックコアにおける、前記鍔部の内側に生じるバリを除去する方法であって、
    前記セラミックコアの鍔部間の隙間より細く、かつ前記鍔部と平行な方向に延びる切削工具を準備するステップと、
    前記切削工具の延びる方向と平行に、前記セラミックコアの少なくとも一方の鍔部の外側面を摺動自在にガイドするカイド壁を準備するステップであって、前記ガイド壁は前記セラミックコアを磁気吸着する磁石を有する、ステップと、
    前記切削工具が前記鍔部間の隙間に挿入されかつ前記切削工具が前記バリに接触するように、前記セラミックコアを前記切削工具上に配置するステップであって、前記セラミックコアの一方の鍔部の外側面が前記ガイド壁と接触するようにセラミックコアを配置するステップと、
    前記セラミックコアと切削工具との間に前記切削工具の長手方向の相対移動を生じさせて、前記バリを前記切削工具により除去するステップと、
    を備えるバリ取り方法。
  2. 前記切削工具はワイヤソーである、請求項1に記載のバリ取り方法。
  3. 前記切削工具に対して振動を与えることを特徴とする、請求項1又は2に記載のバリ取り方法。
  4. 前記ガイド壁は、前記セラミックコアの一方の鍔部の外側面を摺動自在にガイドする第1のガイド壁と、前記セラミックコアの他方の鍔部の外側面を摺動自在にガイドする第2のガイド壁とで構成され、前記第1のガイド壁に設けられた磁石と前記第2のガイド壁に設けられた磁石とは、前記切削工具の長手方向の異なる位置に設けられており、
    前記バリを前記切削工具により除去するステップは、前記セラミックコアを前記第1のガイド壁に沿って移動させながらバリを除去する段階と、前記セラミックコアを前記第2のガイド壁に沿って移動させながらバリを除去する段階とを有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載のバリ取り方法。
  5. 前記切削工具の長手方向に対して平行移動する操作片により、前記セラミックコアの鍔部の後面を押すことにより、前記セラミックコアを切削工具の長手方向に移動させることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のバリ取り方法。
  6. セラミック粉末をプレス成形することにより巻芯部の両端に鍔部を有する形状にセラミックコアを成形するステップと、
    成形されたセラミックコアに対し請求項1〜5のいずれか1項に記載のバリ取り方法を実施するステップと、
    前記バリ取り方法を実施したセラミックコアを焼成するステップと、を含むセラミックコアの製造方法。
  7. セラミック粉末をプレス成形することにより巻芯部の両端に鍔部を有する形状に成形された磁性体セラミックコアにおける、前記鍔部の内側に生じるバリを除去する装置であって、
    前記鍔部の間の隙間より細くかつ直線状に延びる切削工具であって、前記鍔部の間の隙間に挿入可能な切削工具と、
    前記切削工具の長手方向と平行に配置され、前記セラミックコアの一方の鍔部の外側面を摺動自在にガイドするカイド壁であって、前記セラミックコアを磁気吸着する磁石を有するガイド壁と、
    前記バリを前記切削工具と摺接させるために、前記セラミックコアと切削工具との間に前記切削工具の長手方向の相対移動を生じさせる移動手段と、
    を備えるバリ取り装置。
  8. 前記切削工具は、金属ワイヤに砥粒が固着されたワイヤソーである、請求項7に記載のバリ取り装置。
  9. 前記切削工具に対して振動を与える加振装置を有することを特徴とする、請求項7又は8に記載のバリ取り装置。
  10. 前記ガイド壁は、前記セラミックコアの一方の鍔部の外側面を摺動自在にガイドする第1のガイド壁と、前記セラミックコアの他方の鍔部の外側面を摺動自在にガイドする第2のガイド壁とで構成され、前記第1のガイド壁に設けられた磁石と前記第2のガイド壁に設けられた磁石とは、前記切削工具の長手方向の異なる位置に設けられている、請求項7〜9のいずれか1項に記載のバリ取り装置。
  11. 前記ガイド壁は非磁性体で形成され、前記磁石の磁力が前記ガイド壁を介して前記セラミックコアに作用するよう、前記ガイド壁のセラミックコアと接する面と反対側に前記磁石が配置されている、請求項7〜10のいずれか1項に記載のバリ取り装置。
  12. 前記移動手段は、
    前記切削工具の長手方向に対して平行移動する操作片を所定間隔で取り付けた連続搬送体と、
    前記連続搬送体を一方向に連続駆動する駆動装置と、を備え、
    前記操作片により前記セラミックコアの鍔部の後面を押すことにより、前記セラミックコアを切削工具の長手方向に移動させる、請求項7〜11のいずれか1項に記載のバリ取り装置。
  13. 前記セラミックコアは、巻芯部の軸線方向に対して直交方向でかつ前記バリの伸びる方向と非直交となる向きに着磁されており、
    前記切削工具に対して間隔をあけて、かつ前記切削工具側に一方の磁極が向くように姿勢制御用磁石が配置されている、請求項7〜12のいずれか1項に記載のバリ取り装置。
  14. 前記切削工具の長手方向と平行に、前記セラミックコアの下面をスライド自在に支持する搬送台が設けられている、請求項7〜13のいずれか1項に記載のバリ取り装置。
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