JPH1177499A - 板材の面取り加工方法および面取り加工装置 - Google Patents
板材の面取り加工方法および面取り加工装置Info
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- JPH1177499A JPH1177499A JP23662597A JP23662597A JPH1177499A JP H1177499 A JPH1177499 A JP H1177499A JP 23662597 A JP23662597 A JP 23662597A JP 23662597 A JP23662597 A JP 23662597A JP H1177499 A JPH1177499 A JP H1177499A
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Abstract
かせいで、研磨ベルトの交換工数を少なくする。 【解決手段】 ベルト送り出しリール22側の研磨ベル
ト21をキャプスタン27,28とピンチローラ29,
30とで繰り出して定速走行させながら、張力が一定と
なるようにベルトテンショナー34で張力制御して、ベ
ルト21を連続走行させる。この状態でワークホルダ4
5に支持されているワーク1を180度回転させて、そ
のワーク1の二つの稜線部に研削による面取り加工を施
す。研磨ベルト21をベルト巻き取りリール23側に巻
き取ったならば、研磨ベルト21をベルト送り出しリー
ル22側に逆転駆動させて、上記の作業を繰り返す。
Description
長の長尺な研磨ベルト(研磨テープ)と板材の稜線部と
を相対移動させて、研削によりその稜線部に面取りを施
すようにした板材の面取り加工方法および面取り加工装
置に関し、特にCVT用ベルトを構成するエレメントの
首部に面取りを施すのに好適な面取り加工方法および面
取り加工装置に関する。
首部に面取りを施す技術が特開平2−146334号公
報として知られている。
左右一対の傾斜したトルク伝達面2と同じく左右一対の
バンド受容溝3とを備えた板状のものとして形成されて
いて、各バンド受容溝3に図示外の無端状のスチールバ
ンドをはめ合わせることにより数百枚のエレメント1が
つながれて金属ベルトとして機能することになる。
さまれた首部4の稜線部5a,5bおよび6a,6bに
面取り加工を施すのは、それらの稜線部5a,5bおよ
び6a,6bが鋭利なままであると、スチールバンドと
の接触によってスチールバンドを破損してしまうおそれ
があるからである。
図9に示すように、回転ディスク7のスロット8に上記
エレメント1を嵌合させて上記の稜線部5a,5bまた
は6a,6bがサンドリボン(研磨テープまたは研磨ベ
ルト)9に接するように回転させるか、あるいは上記稜
線部5a,5bもしくは6a,6bに沿ってサンドリボ
ン9を引っ張ることで面取りを施すようにしている。
6334号公報における面取り加工技術を模式的に描く
と図10および図11のようになり、いずれの場合にも
一長一短があり量産加工の上でなおも問題を残してい
る。
レスな研磨ベルト9を連続的に回転走行させる一方で、
所定のワーク保持手段10に支持されたワークたるエレ
メント1をそのワーク保持手段10ごと180度回転運
動させることにより、ワーク1のうち一方の端面におけ
る稜線部5a,5bまたは6a,6bに同時に面取りを
施すものであるが、エンドレスな研磨ベルト9そのもの
の長さに限界があるために研磨ベルト9の耐久性に欠
け、量産加工ラインでは研磨ベルト9の交換に伴う段取
り替えが頻繁に発生することとなって好ましくない。
につき研磨ベルト9を所定量ずつ間欠的に送り出した
上、その研磨ベルト9をベルトクランプ11にてワーク
1側に押し出す一方で、その研磨ベルト9に対して、ワ
ーク保持手段11に支持されたワーク1を回転させるも
のであるが、研磨ベルト9が静止しているためにワーク
1を何回も回転させなければならず、ワーク一つに要す
る面取り加工時間すなわちタクトタイムが長くなるとい
う欠点がある。
れたもので、とりわけ少ない段取り替え工数で効率よく
板材の面取り加工を行えるようにした面取り加工方法お
よび面取り加工装置を提供することを目的としている。
は、板材の端面の二つの稜線部に面取り加工を施すにあ
たり、加工対象となる稜線部と平行な軸線を回転中心と
して、その板材を連続走行している研磨ベルトに対して
回転運動させることにより、前記稜線部をベルト研削に
て面取りするようにした方法であって、ベルト送り出し
リールから送り出した研磨ベルトを複数のガイドローラ
に巻き掛けた上でベルト巻き取りリールに導入し、前記
研磨ベルトを一定の速度および張力で連続走行させなが
らベルト巻き取りリールで巻き取り、かつ一対のガイド
ローラ間において連続走行している研磨ベルトに対して
板材を回転させつつ接触させることを特徴としている。
つの稜線部に面取り加工を施すにあたり、加工対象とな
る稜線部と平行な軸線を回転中心として、その板材を連
続走行している研磨ベルトに対して回転運動させること
により、前記稜線部をベルト研削にて面取りするように
した装置であって、研磨ベルトがフープ状に巻き付けら
れたベルト送り出しリールと、前記ベルト送り出しリー
ルから送り出された研磨ベルトを案内するとともに、少
なくとも一つのキャプスタンを含む複数のガイドローラ
と、巻き取り用モータによって回転駆動され、前記複数
のガイドローラを経た研磨ベルトを巻き取るベルト巻き
取りリールと、前記キャプスタンに圧接するとともに、
このキャプスタンが送り用モータにて定速回転駆動され
ることにより、該キャプスタンとともに研磨ベルトを定
速走行させるピンチローラと、前記研磨ベルトに接触す
るとともにそのベルト張力変化に応じて該研磨ベルトに
対する押付力が変化して、定速走行する研磨ベルトの張
力を一定に保つベルトテンショナーと、板材を保持する
とともにこの板材とともに回転運動して、一対のガイド
ローラ間において連続走行している研磨ベルトに対して
板材を接触させる板材保持手段とを備えたことを特徴と
している。
の面取り加工装置において、前記巻き取り用モータによ
る駆動経路がベルト送り出しリール側およびベルト巻き
取りリール側のうちのいずれか一方に選択的に切換可能
に構成されている一方、ベルト送り出しリールからの研
磨ベルトの送り出しが限界となったときには、前記巻き
取り用モータによる駆動経路がベルト送り出しリール側
に切り換えられるとともに、キャプスタンが逆転駆動さ
れて、研磨ベルトがベルト巻き取りリールからベルト送
り出しリール側へと逆転駆動されるように構成されてい
ることを特徴としている。
つの稜線部に面取り加工を施すにあたり、加工対象とな
る稜線部と平行な軸線を回転中心として、その板材を連
続走行している研磨ベルトに対して回転運動させること
により、前記稜線部をベルト研削にて面取りするように
した装置であって、研磨ベルトがフープ状に巻き付けら
れベルト送り出しリールと、前記ベルト送り出しリール
から送り出された研磨ベルトを案内する複数のガイドロ
ーラと、前記複数のガイドローラを経た研磨ベルトを巻
き取るベルト巻き取りリールと、前記複数のガイドロー
ラのうちいずれか一つのガイドローラの回転速度を検出
する回転検出手段と、板材を保持するとともにこの板材
とともに回転運動して、一対のガイドローラ間において
連続走行している研磨ベルトに対して板材を接触させる
板材保持手段と、前記ベルト送り出しリールを回転駆動
させるための送り出し用モータおよびベルト巻き取りリ
ールを回転駆動させるための巻き取り用モータとを備え
ている。
れた回転速度が一定となるように、巻き取り用モータに
よって駆動されるベルト巻き取りリールのベルト巻き取
り速度を可変制御する一方、これに追従するように送り
出し用モータによって駆動されるベルト送り出しリール
のベルト送り出しトルクを制御して走行中の研磨ベルト
に所定の張力を付与することを特徴としている。
の発明におけるベルト送り出しリールからの研磨ベルト
の送り出しが限界となったときには、ベルト送り出しリ
ールおよび送り出し用モータがベルト巻き取り側に、ま
たベルト巻き取りリールおよび巻き取り用モータがベル
ト送り出し側にそれぞれ切り換えられて、研磨ベルトが
ベルト巻き取りリールからベルト送り出しリール側へと
逆転駆動されるように構成されていることを特徴として
いる。
つの稜線部に面取り加工を施すにあたり、加工対象とな
る稜線部と平行な軸線を回転中心として、その板材を連
続走行している研磨ベルトに対して回転運動させること
により、前記稜線部をベルト研削にて面取りするように
した方法であって、前記研磨ベルトと板材との相対移動
に伴う実研削中の研磨ベルト張力を可変制御して、研削
前半の研磨ベルト張力を研削後半の研磨ベルト張力より
も大きくすることを特徴としている。
の発明における研磨ベルトの摩耗進行に併せて実研削時
の研磨ベルト張力を高くすることを特徴としている。
エンドレスでない有限長の研磨ベルトが一定の速度およ
び張力で連続走行している状態で、その研磨ベルトに対
して接触するように板材を回転運動させることで、板材
の稜線部が研削されて面取りが施される。
しリールから送り出された研磨ベルトは複数のガイドロ
ーラを経て最終的にベルト巻き取りリールに巻き取られ
ることになるものの、その研磨ベルトは、キャプスタン
とピンチローラとによって定速走行するとともに、ベル
トテンショナーによって張力が制御される。これによ
り、請求項1に記載の発明と同様に、エンドレスでない
有限長の研磨ベルトが一定の速度および張力で連続走行
している状態で、その研磨ベルトに対して接触するよう
に板材を回転運動させることで、板材の稜線部が研削さ
れて面取りが施される。
載の発明におけるベルト送り出しリールからの研磨ベル
トの送り出しが限界になると、それまでのベルト送り出
しリールがベルト巻き取りリールとして機能する一方で
ベルト巻き取りリールがベルト送り出しリールとして機
能し、さらにキャプスタンが逆転駆動されることで研磨
ベルトが逆転駆動される。これにより、有限長の研磨ベ
ルトが寿命になるまで繰り返し使用することができるよ
うになる。
りリール側での巻き取り速度を制御しつつベルト送り出
しリール側でのベルト張力を制御することにより、たと
えベルトテンショナーがなくとも、一定のベルト速度お
よび張力のもとでの板材の面取り加工が可能となる。
載の発明と同様に、ベルト送り出しリールからの研磨ベ
ルトの送り出しが限界になったときに、ベルト巻き取り
リール側からベルト送り出しリール側へと研磨ベルトが
逆転走行されて、結果的にエンドレスでない研磨ベルト
を繰り返し使用することができる。
対して板材を回転させてその稜線部の面取りを行う場
合、研磨ベルトの走行方向や板材の回転方向を問わず、
研磨ベルトに板材が接触しはじめる時よりも、研磨ベル
トから板材が離間しはじめるときの方が多く削り取られ
る傾向がある。
の点に着目し、研磨ベルトと板材との相対移動に伴う実
研削中の研磨ベルト張力を可変制御して、研削前半の研
磨ベルト張力を研削後半の研磨ベルト張力よりも大きく
する。このようにすることにより全体として均一な面取
りが可能となる。
摩耗に伴って研削性が低下しても、それに応じて研磨ベ
ルトの張力を増加させることにより初期状態と同等の研
削性を維持できるようになる。
ルト送り出しリールから送り出した研磨ベルトを一定速
度で走行させつつベルト巻き取りリールで巻き取り、定
速走行している研磨ベルトに対して板材を押し当てて面
取りを行うようにしたため、板材を何回も回転させる必
要がないためにタクトタイムを短縮化できることはもち
ろんのこと、巻き取り型ベルトをエンドレスベルトと同
レベルの劣化まで使用できるようになってベルトの全長
をかせぐことができ、段取り替え工数を大幅に削減でき
る効果がある。
ベルトをベルト送り出しリールとベルト巻き取りリール
との間で往動と復動とを繰り返すため、一段とベルト全
長をかせぐことができるとともに、ベルト交換に伴う段
取り替え工数を大幅に削減できる効果がある。
き取りリールの巻き取り速度を制御しつつベルト送り出
しリール側の送り出しトルクをトルク制御して、そのベ
ルト送り出しリールから送り出される研磨ベルトに所定
の張力を付与するようにしたため、請求項1,2に記載
の発明と同様の効果のほかに、ベルトテンショナーを廃
止してその構造を簡素化できる効果がある。
3に記載の発明と同様に、ベルト送り出しリールとベル
ト巻き取りリールとの間で研磨ベルトの往動と復動とを
繰り返すために、研磨ベルトの全長をかせいでそのベル
ト交換に伴う段取り替え工数を削減できる効果がある。
削中の研磨ベルト張力を可変制御して、研削前半の研磨
ベルト張力を後半の研磨ベルト張力よりも大きくするこ
とにより、板材の二つの端面のうち研削開始側となる部
分と研削終了側となる部分とで研削量を均一化でき、品
質の向上が図れる。
トが摩耗して研削性が低下してもある程度までは初期状
態と同等の加工品質を保つことができ、結果として研磨
ベルトの寿命が長くなって研磨ベルト交換頻度が小さく
なる効果がある。
態を示す図であって、図8に示すように、CVT用ベル
トを構成する板材たるエレメント(以下、ワークとい
う)1の首部4の左右それぞれ一対ずつの稜線部(エッ
ジ部)5a,5bまたは6a,6bにベルト研削による
面取り加工を施す場合の例を示している。
1がフープ状に巻き付けられたベルト送り出しリール2
2(以下、単に送り出しリールという)とこの研磨ベル
ト21を巻き取るベルト巻き取りリール(以下、単に巻
き取りリールという)23とが設けられている。研磨ベ
ルト21は複数のガイドローラ24〜26と二組のキャ
プスタン27,28およびピンチローラ29,30によ
って送り出しリール22から順次引き出されて巻き取り
リール23に巻き取られる。
28はコントローラ33からの指示により共有する単一
の速度制御タイプのサーボモータ(送り用モータ)31
によって定速回転駆動されるようになっており、各キャ
プスタン27,28とこれらのキャプスタン27,28
に圧接するピンチローラ29,30とによって研磨ベル
ト21が送り出しリール22から引き出されて一定速度
で走行する。
ル23はコントローラ33からの指示により共有する単
一のトルク制御タイプのサーボモータ32により回転駆
動されるようになっているものの、各リール22,23
と同軸上に設けた図示外のクラッチの切換操作によって
いずれか一方のリール22または23が選択的に回転駆
動され、且つ他方のリール23または22がフリー状態
となるように設定されている。
ル22がフリー状態であるのに対して巻き取りリール2
3がトルク制御タイプのサーボモータ(巻き取り用モー
タ)32によって所定のトルクで回転駆動されており、
キャプスタン27,28とピンチローラ29,30の駆
動力によって送り出しリール22から引き出されて走行
する研磨ベルト21は最終的に巻き取りリール23に巻
き取られる。ただし、巻き取りリール23による研磨ベ
ルト21の巻き取りトルクは、キャプスタン27,28
とピンチローラ29,30とによる研磨ベルト21の走
行速度に影響を与えることがないようにトルク制御タイ
プのサーボモータによって制御される。
の間にはベルトテンショナー34が設けられており、定
速走行する研磨ベルト21がベルトテンショナー34の
テンションローラ35に巻き掛けられていることによ
り、研磨ベルト21が常に一定の張力となるように張力
制御される。
3に示すように、ハウジング36内に、ピストン37に
よって画成されるシリンダ室38とは別にガイド収容室
39を設けるとともに、このガイド収容室39内にボー
ルスライド式のリニアガイド40を配置したもので、ピ
ストン37とリニアガイド40とはピストンロッド41
によって連結されている。そして、リニアガイド40に
は回転自在なテンションローラ35を取り付けてある。
空気圧力源からレギュレータ42を介して所定のエアが
導入されるようになっている一方、そのシリンダ室38
内の圧力は圧力センサ43によって検出されてコントロ
ーラ33に取り込まれるようになっており、シリンダ室
38に接続された電磁弁タイプのリリーフバルブ44の
開閉もしくは開度制御によってシリンダ室38内の圧力
がフィードバック制御されるようになっている。
に、テンションローラ35に研磨ベルト21が巻き掛け
られたことによってそのテンションローラ35に矢印a
1方向の力が加わる一方、テンションローラ35のa1方
向の力とシリンダ室38内の圧力とが相互に拮抗し、圧
力センサ43によって検出されたシリンダ室38の圧力
が設定値から外れるとコントローラ33からの指示によ
りリリーフバルブ44が開閉もしくは開度制御されて、
結果的にシリンダ室38内の圧力が常に所定の圧力とな
るように、言い換えれば、テンションローラ35に巻き
掛けられている研磨ベルト21の張力が一定となるよう
に制御されることになる。
ャプスタン27との間および同じくガイドローラ25と
キャプスタン28との間にはそれぞれに板材保持手段た
るワークホルダ45が設けられており、このワークホル
ダ45に図8に示したワーク1が保持されて、モータ4
6によって矢印のごとく180度だけ回転駆動されるこ
とになる。
に示すように、キャプスタン27,28とピンチローラ
29,30との駆動力によって送り出しリール22から
研磨ベルト21が連続的に送り出されながら同時に巻き
取りリール23に連続的に巻き取られており、結果的に
研磨ベルト21は送り出しリール22から巻き取りリー
ル23に向かって一定の速度および一定の張力のもとで
連続的に走行している。
御タイプのサーボモータ32によって巻き取り方向に回
転駆動させる一方、各キャプスタン27,28とピンチ
ローラ29,30との間に研磨ベルト21をはさんだ上
で、キャプスタン27,28を速度制御タイプのサーボ
モータ32にて定速回転させることで研磨ベルト21の
走行速度が一定に保たれる。同時に、ベルトテンショナ
ー34が図2に示したように自律的に張力制御すること
で、上記の研磨ベルト21の張力もまた一定に保たれ
る。この時、図2に示したテンションローラ34がボー
ルスライド式のリニアガイド40を介して矢印a1,a2
方向にスライドすることで、リニアガイド40とハウジ
ング36との間の摩擦抵抗を低減してテンションローラ
35のいわゆるスティックスリップ現象が防止される。
および一定の張力のもとで走行している状態で、各ワー
クホルダ45に保持されているワーク1をワークホルダ
45ごと180度回転させる。すなわち、図4に示すよ
うに加工すべき稜線部と平行な軸心まわりに180度回
転させる。これにより、図4に示すようにワーク1のス
リット3の開口部からその奥部に向かって研磨ベルト2
1が入り込み、ワーク1の首部4における片側の稜線部
5a,5bまたは6a,6bが研磨ベルト21に押し付
けられながら相対移動することで、それらの稜線部5
a,5bまたは6a,6bに面取りが施される。この場
合、スリット3の幅寸法wよりも若干幅広の研磨ベルト
21を用いると研削効率が一段と顕著となる。
加工を繰り返す過程で研磨ベルト21を巻き取りリール
23側に巻き取り終えたならば、トルク制御タイプのサ
ーボモータ32によって駆動すべきリールを送り出しリ
ール22側に切り換え、同時にキャプスタン27,28
を逆転駆動させる。これによって、研磨ベルト21は巻
き取りリール23から送り出しリール22側に向かって
一定の速度および一定の張力で先の場合と逆方向に連続
走行するかたちとなり、この状態でもワークホルダ45
を180度回転させて上記と同様にワーク1の稜線部5
a,5bまたは6a,6bについての面取り加工を行
う。
を繰り返し行うことにより、面取り加工品質を保てなく
なるまで研磨ベルト21を効率的に使用することができ
る。つまり、有限長の研磨ベルト21を巻き取って正逆
転を繰り返すことにより、その研磨ベルト21をエンド
レスベルトと同程度の劣化までしようすることができて
ベルト全長をかせぐことができることから、結果的に段
取り替え工数を削減して作業効率を改善することができ
る。
5を用いてともにワーク1の首部4の片側の稜線部5
a,5bまたは6a,6bの面取りを行う場合について
説明したが、例えば一方のワークホルダ45にて片側の
稜線部5a,5bの面取りを行いながら、他方のワーク
ホルダ45側では、片側の稜線部5a,5bの面取り加
工を終えたワーク1についてもう一方の側の稜線部6
a,6bの面取り加工を行うようにしてもよい。
1が一定の速度および一定の張力で矢印b方向またはそ
の逆方向に連続走行している状態でワーク1を例えば矢
印c方向に回転させてベルト研削による面取り加工を行
った場合、加工開始側の稜線部5aと加工終了側の稜線
部5bとでは研磨(研削)加工量に差が生じ、加工終了
側の稜線部5bの方が研削量が多くなる傾向がある。こ
のようなことから、図5に示すように、ワーク1の回転
角位置に応じて研磨ベルト21の張力を可変制御し、研
削開始側研削時の研磨ベルト張力よりも研削終了側研削
時の研磨ベルト張力を小さくすることで上記の研削量の
ばらつきを解消することができる。
ることによりその研磨ベルト21が摩耗すると研磨ベル
ト21本来の研削性が研削トルクとともに低下し、同一
条件で加工を続けているかぎり図5に示すように徐々に
研削量が低下してしまうことになる。
におけるワーク回転用モータ46の負荷トルクの変化か
ら検知し、その変化量に応じて図5に破線dで示すよう
に初期状態よりも研磨ベルト21の張力を大きくする。
このようにすることにより、研磨ベルト21の摩耗によ
って研削性が低下してもある程度までは初期状態と同等
の加工品質を維持することができ、研削量のばらつき解
消と併せて研磨ベルトの長寿命化を達成できる。
の制御は図6に示すような回路構成で実現できる。
たもので、実研削中における巻き取りリール駆動用のサ
ーボモータ32の負荷トルクを検出してコントローラ3
3に取り込むとともに、同じくワーク回転駆動用のサー
ボモータ46の回転位置信号を検出してコントローラ3
3に取り込み、それら二つのパラメータに応じてリリー
フバルブ44を開閉制御もしくは開度制御してベルトテ
ンショナー34のテンションローラ35に巻き掛けられ
ている研磨ベルト21の張力を可変制御する。
ホルダ45に支持されているワーク1が180度回転す
る過程において、研削開始側から研削中期および研削終
了側に向かって研磨ベルト21の張力すなわち研磨ベル
ト21に対するワーク1の押付力を段階的に小さくす
る。これにより、例えばワーク1の稜線部5a,5bの
うち研削開始側の稜線部5aと研削終了側の稜線部5b
の研削量を同等のものとすることができる。なお、研磨
ベルト21に対するワーク1の押付力を段階的に小さく
しているのは圧力制御の安定化のためである。
における研磨ベルト巻き取り側のモータ32のトルク変
化を監視し、図5に示すようにそのトルクの低下分Δx
の大きさに応じて、先のリリーフバルブ44の開度を調
節して研磨ベルト21の張力すなわち研磨ベルト21に
対するワーク1の押付力を図5に破線dで示すように上
昇させる。これにより、研磨ベルト21が摩耗したとし
ても初期状態と同等の加工品質を維持することができ
る。
で、巻き取りリール23および送り出しリール22をそ
れぞれ別個のサーボモータ51,52によって駆動制御
するようにした点で先の実施の形態と異なっている。
よび巻き取りリール23はそれぞれに別個のサーボモー
タ51または52を備えており、また、研磨ベルト21
を案内する複数のガイドローラ53〜57のうち特定の
一つのガイドローラ53と同一軸線上に回転検出手段た
るロータリーエンコーダ58が設けられていて、このロ
ータリーエンコーダ58によって該当するガイドローラ
53の回転速度ひいては研磨ベルト21の走行速度が検
出されるようになっている。そして、ロータリーエンコ
ーダ58の検出出力は、コントローラ59に入力される
ようになっている。
は、巻き取りリール23側のモータ52が速度制御され
る一方で、送り出しリール22用のモータ51がトルク
制御され、特に巻き取りリール23は、ロータリーエン
コーダ58によって検出される研磨ベルト21の走行速
度がコントローラ33に予め設定されている基準速度と
一致するように、巻き取りリール23の回転速度がモー
タ52によって制御される。同時に、送り出しリール2
2側では研磨ベルト21の走行速度を乱すことがない程
度にモータ51によって逆転トルクが加えられ、実質的
に定速走行している研磨ベルト21の張力を一定に保つ
役目をする。
および一定の張力で走行している状態で、各ワークホル
ダ45に保持されたワーク1を180度回転させること
により先の実施の形態と同様の面取り加工が施される。
巻き取りリール23側に巻き取り終えたならば、送り出
しリール22側のモータ51の制御方式がそれまでのト
ルク制御から速度制御に切り換えられるとともに、逆に
巻き取りリール23側のモータ52の制御方式がそれま
での速度制御からトルク制御に切り換えられ、実質的に
送り出しリール22が巻き取りリールとして、巻き取り
リール23が送り出しリールとしてそれぞれ機能して、
研磨ベルト21が巻き取りリール23から送り出しリー
ル21へと向かって逆転駆動される。
り返すことにより、先の実施の形態と同様に、研磨ベル
ト21をエンドレスベルトと同程度の劣化まで使用する
ことができる。しかも本実施の形態によれば、送り出し
側となるリールに逆転トルクが加えられることで研磨ベ
ルト21の張力が一定となるように制御されることか
ら、先の実施の形態におけるベルトテンショナー34を
廃止できる効果がある。
動用のモータ46の回転角信号と研磨ベルト巻き取り側
のモータ51または52の負荷トルクとに応じて研磨ベ
ルト21の張力制御用のモータ52または51のトルク
を可変制御することで、図5と同様に研磨ベルト21の
摩耗状態あるいはワーク1の回転角位置に応じて研削量
を変化させることができる。
断面説明図。
図。
ルクとの関係を示す説明図。
図。
Claims (7)
- 【請求項1】 板材の端面の二つの稜線部に面取り加工
を施すにあたり、加工対象となる稜線部と平行な軸線を
回転中心として、その板材を連続走行している研磨ベル
トに対して回転運動させることにより、前記稜線部をベ
ルト研削にて面取りするようにした方法であって、 ベルト送り出しリールから送り出した研磨ベルトを複数
のガイドローラに巻き掛けた上でベルト巻き取りリール
に導入し、 前記研磨ベルトを一定の速度および張力で連続走行させ
ながらベルト巻き取りリールで巻き取り、かつ一対のガ
イドローラ間において連続走行している研磨ベルトに対
して板材を回転させつつ接触させることを特徴とする板
材の面取り加工方法。 - 【請求項2】 板材の端面の二つの稜線部に面取り加工
を施すにあたり、加工対象となる稜線部と平行な軸線を
回転中心として、その板材を連続走行している研磨ベル
トに対して回転運動させることにより、前記稜線部をベ
ルト研削にて面取りするようにした装置であって、 研磨ベルトがフープ状に巻き付けられたベルト送り出し
リールと、 前記ベルト送り出しリールから送り出された研磨ベルト
を案内するとともに、少なくとも一つのキャプスタンを
含む複数のガイドローラと、 巻き取り用モータによって回転駆動され、前記複数のガ
イドローラを経た研磨ベルトを巻き取るベルト巻き取り
リールと、 前記キャプスタンに圧接するとともに、このキャプスタ
ンが送り用モータにて定速回転駆動されることにより、
該キャプスタンとともに研磨ベルトを定速走行させるピ
ンチローラと、 前記研磨ベルトに接触するとともにそのベルト張力変化
に応じて該研磨ベルトに対する押付力が変化して、定速
走行する研磨ベルトの張力を一定に保つベルトテンショ
ナーと、 板材を保持するとともにこの板材とともに回転運動し
て、一対のガイドローラ間において連続走行している研
磨ベルトに対して板材を接触させる板材保持手段と、 を備えたことを特徴とする板材の面取り加工装置。 - 【請求項3】 前記巻き取り用モータによる駆動経路が
ベルト送り出しリール側およびベルト巻き取りリール側
のうちのいずれか一方に選択的に切換可能に構成されて
いる一方、 ベルト送り出しリールからの研磨ベルトの送り出しが限
界となったときには、前記巻き取り用モータによる駆動
経路がベルト送り出しリール側に切り換えられるととも
に、キャプスタンが逆転駆動されて、研磨ベルトがベル
ト巻き取りリールからベルト送り出しリール側へと逆転
駆動されるように構成されていることを特徴とする請求
項2記載の板材の面取り加工装置。 - 【請求項4】 板材の端面の二つの稜線部に面取り加工
を施すにあたり、加工対象となる稜線部と平行な軸線を
回転中心として、その板材を連続走行している研磨ベル
トに対して回転運動させることにより、前記稜線部をベ
ルト研削にて面取りするようにした装置であって、 研磨ベルトがフープ状に巻き付けられベルト送り出しリ
ールと、 前記ベルト送り出しリールから送り出された研磨ベルト
を案内する複数のガイドローラと、 前記複数のガイドローラを経た研磨ベルトを巻き取るベ
ルト巻き取りリールと、 前記複数のガイドローラのう
ちいずれか一つのガイドローラの回転速度を検出する回
転検出手段と、 板材を保持するとともにこの板材とともに回転運動し
て、一対のガイドローラ間において連続走行している研
磨ベルトに対して板材を接触させる板材保持手段と、 前記ベルト送り出しリールを回転駆動させるための送り
出し用モータおよびベルト巻き取りリールを回転駆動さ
せるための巻き取り用モータとを備えてなり、 前記回転検出手段によって検出された回転速度が一定と
なるように、巻き取り用モータによって駆動されるベル
ト巻き取りリールのベルト巻き取り速度を可変制御する
一方、これに追従するように送り出し用モータによって
駆動されるベルト送り出しリールのベルト送り出しトル
クを制御して走行中の研磨ベルトに所定の張力を付与す
ることを特徴とする板材の面取り加工装置。 - 【請求項5】 前記ベルト送り出しリールからの研磨ベ
ルトの送り出しが限界となったときには、ベルト送り出
しリールおよび送り出し用モータがベルト巻き取り側
に、またベルト巻き取りリールおよび巻き取り用モータ
がベルト送り出し側にそれぞれ切り換えられて、研磨ベ
ルトがベルト巻き取りリールからベルト送り出しリール
側へと逆転駆動されるように構成されていることを特徴
とする請求項4記載の板材の面取り加工装置。 - 【請求項6】 板材の端面の二つの稜線部に面取り加工
を施すにあたり、加工対象となる稜線部と平行な軸線を
回転中心として、その板材を連続走行している研磨ベル
トに対して回転運動させることにより、前記稜線部をベ
ルト研削にて面取りするようにした方法であって、 前記研磨ベルトと板材との相対移動に伴う実研削中の研
磨ベルト張力を可変制御して、研削前半の研磨ベルト張
力を研削後半の研磨ベルト張力よりも大きくすることを
特徴とする板材の面取り加工方法。 - 【請求項7】 前記研磨ベルトの摩耗進行に併せて実研
削時の研磨ベルト張力を高くすることを特徴とする請求
項6記載の板材の面取り加工方法。
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---|---|---|---|
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-
1997
- 1997-09-02 JP JP23662597A patent/JP3588986B2/ja not_active Expired - Fee Related
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