JP6662258B2 - フェライトコアの着磁方法及び着磁装置 - Google Patents

フェライトコアの着磁方法及び着磁装置 Download PDF

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Description

本発明は、フェライトコアの着磁方法、特にフェライトコアの鍔部に対して対角方向に着磁する方法及び装置に関する。
チップコイルなどに使用されるフェライトコアは、特許文献1に記載のように、フェライト粉末をプレス成形することにより巻芯部の両端に鍔部を有する形状に成形され、その後焼成される。しかし、プレス成形時に、金型(ダイスとパンチ)の間にできる隙間に原料が入り込み、それがバリとなって成形体の一部として生成される。成形回数に比例してパンチの先端やダイスが摩耗するため、バリのサイズが大きくなる。
図1は、粉末プレス成形により製造されたフェライトコア1の一例を示す。コア1は、巻芯部2の両端に鍔部3、3を有する。バリ4は鍔部3、3の内側、特に巻芯部2のコーナ部付近に発生しやすい。
バリを除去するには、特許文献1に記載のように、回転ポットの中にコア、水、バリ取り用のメディアなどを投入してバレル研磨を行うのが通例である。メディアとしては、アルミナボールのような高強度の材料が使用される。しかし、バレル研磨は、メディアとの衝突によりコアにダメージを与え、割れ、欠け、ひび割れが発生する懸念がある。特に、成形後(焼成前)のコアは強度が低いので、バレル研磨により損傷を受けやすい。
さらに、バレル研磨は、コアの稜線やコーナ部を丸めたり、表面粗さを均一にしたりするには有効であるが、鍔部の内側に発生したバリを除去するには効果的でない。特許文献1には、メディアとして直径3mm〜5mmのセラミックボールを使用する例が記載されているが、鍔部の隙間がメディアの直径より狭いコアの場合、メディアが鍔部の間に入ることができず、鍔部の内側に発生するバリを除去できない。一方、鍔部の隙間に入るサイズの小さいメディアを使用した場合には、メディア自体が軽くなるため、十分な運動エネルギーを確保できず、バリを除去できない。
このようなバリを効率よく除去するために、本発明者はワイヤソーを用いてバリを除去する方法を提案した(特許文献2)。この方法は、ガイド面上に平行にワイヤソーを張設し、バリが発生したフェライトコアをワイヤソーを跨ぐように配置し、フェライトコアをガイド面上を移動させることで、バリとワイヤソーとを摺接させて、バリを除去するものである。
この方法により、バリを効率よく除去できるようになったが、一部のバリの取り残しが発生する場合がある。その理由は、フェライトコアの下面がガイド面で支えられているため、フェライトコアの重量がバリに集中せず、バリの除去力が弱くなるからであると考えられる。
そこで、本発明者は、予めフェライトコアの鍔部を対角方向に着磁しておき、ワイヤソーの下方に姿勢制御用磁石を配置し、姿勢制御用磁石の磁力によりフェライトコアを傾けた状態でワイヤソー上を移動させる方法を考案した。この方法では、巻芯部のコーナ部に発生したバリに荷重を集中させることができるので、バリを一層効果的に除去することができる。
フェライトコアを着磁する場合、一般にはコンデンサ着磁装置が用いられる。すなわち、C字型着磁ヨークの両端部の間にフェライトコアをセットし、ヨークに巻かれた励磁コイルに電流を流すことで、ヨークの端部間に磁界を発生させ、フェライトコアを着磁している。しかし、フェライトコアを1個ずつ着磁装置にセットし、電流を流す作業は煩雑であり、生産性が悪い。しかも、フェライトコアの鍔部の対角方向に着磁することは困難である。
特開2004−235372号公報 WO2015−194353
本発明の目的は、フェライトコアの鍔部の対角方向に安定して着磁できる、生産性のよい着磁方法及び着磁装置を提供することにある。
本発明は、巻芯部の両端に鍔部を有する形状のフェライトコアの鍔部を対角方向に着磁する方法であって、対となる着磁用磁石を異極同士を対向させて配置し、前記着磁用磁石の間に磁場を発生させるステップと、前記フェライトコアの鍔部の第1の角部が他の角部に比べて一方の前記着磁用磁石と最接近し、かつ前記第1の角部に対して対角位置にある第2の角部が他の角部に比べて他方の前記着磁用磁石と最接近した姿勢を保持しながら、前記フェライトコアを前記磁場の中に前記着磁用磁石の磁力線に対して垂直方向に通過させることにより、前記フェライトコアを着磁するステップと、を含む。
対となる着磁用磁石を異極同士を対向させて配置すると、その着磁用磁石の間には一様な磁場が発生する。その磁場の中をフェライトコアが通過すると、着磁用磁石と接近するフェライトコアの鍔部の部位にそれぞれ異極が誘起され、残留磁極として残る。着磁用磁石としてネオジム磁石のような強力な磁石を使用した場合、フェライトコアの通過時間が例えば数ms〜数百ms程度の短時間でも、着磁することができる。本発明方法によりフェライトコアを着磁すれば、フェライトコアを連続搬送しながら着磁が行えるので、着磁作業のために製造工程を停止させる必要がなく、生産性が向上する。また、永久磁石を使用するので、既存の着磁装置のように電力を必要とせず、設備を小型化できる。
フェライトコアが磁場中を通過する際、フェライトコアの向き(姿勢)及び移動方向を制御することが、対角方向の着磁を行う上で重要である。そのために、フェライトコアが磁場の中を通過する間、フェライトコアの向き(姿勢)が磁場に対して一定であることが望ましい。すなわち、本発明では、フェライトコアの鍔部の第1の角部が他の角部に比べて一方の着磁用磁石と最接近し、かつ第1の角部に対して対角位置にある第2の角部が他の角部に比べて他方の着磁用磁石と最接近した姿勢を保持しながら、フェライトコアを磁場の中に着磁用磁石の磁力線に対して垂直方向に通過させる。このようにフェライトコアの向き(姿勢)及び移動方向を制御することで、着磁すべき鍔部の角部と着磁用磁石との位置関係及び距離が変化せず、対角方向の安定した着磁を行うことができる。
上記のようにフェライトコアを着磁用磁石の間を通過させて着磁する際、対となる着磁用磁石の磁力線に対して垂直となる線上を、フェライトコアをその巻芯部の軸線方向に通過させながら着磁してもよい。この場合には、フェライトコアが着磁用磁石の間を通過する間、フェライトコアの鍔部に対する磁力線の向きが変化しないので、一定の向きの着磁を行うことができる。この場合、特に対となる着磁用磁石の磁力線の中点を、フェライトコアが通過するように配置することが望ましい。この場合には、フェライトコアと両方の着磁用磁石との距離が等距離になるので、一層良好な着磁が可能になる。
また、着磁用磁石の磁力線に対して垂直となる線上を、フェライトコアをその巻芯部の軸線方向と垂直方向に通過させることで、着磁してもよい。この場合も、対角方向に安定して着磁することができる。
フェライトコアを、水平方向に回転する非磁性の搬送部材上に、その周方向に対してフェライトコアの巻芯部の軸線が接線方向になるように保持し、フェライトコアが着磁用磁石の磁場の中を通過するように搬送部材を回転させることにより、フェライトコアを着磁することもできる。この場合には、回転する搬送部材(例えばターンテーブル)上に複数のフェライトコアを回転方向とフェライトコアの巻芯部の軸線方向とが平行になるように保持し、搬送部材を回転させながら着磁を行うので、連続的で安定した着磁が可能となる。さらに、装置の設置スペースも小さくできる。
本発明において、鍔部の形状は矩形に限らず、巻芯部の断面形状も矩形に限らない。非矩形状の鍔部の場合、その角部とは、巻芯部の軸心から最も遠い位置にある鍔部の部位のことである。
本発明の方法により対角方向に着磁されたフェライトコアの用途としては、フェライトコアのバリ取りの他、フェライトコアの整列、検査、選別などに使用することもできる。
以上のように、本発明によれば、フェライトコアの鍔部を対角方向に着磁する方法として、異極同士を対向させて配置した着磁用磁石の間を、フェライトコアを通過させながら着磁するので、フェライトコアを連続搬送しながら着磁ができ、着磁作業のために製造工程を停止させる必要がなく、生産性が向上する。また、着磁用磁石を使用するので、既存の着磁装置のように電力を必要とせず、設備を小型化できる。さらに、フェライトコアが磁場の中を通過する間、フェライトコアの向き(姿勢)を一定としているので、フェライトコアの対角方向に安定した着磁を行うことができる。
粉末プレス成形により製造されたフェライトコアの一例の斜視図である。 対角方向に着磁されたフェライトコアの一例の断面図である。 対角方向の着磁方法の例を示す概略図である。 本発明に係る着磁方法の一例を示す概略図である。 図4のV−V線断面図である。 本発明に係る着磁方法の他の例を示す概略図である。 本発明にかかる着磁装置の具体例の平面図である。 図7のVIII−VIII線断面図である。 図7のIXI−IX線断面図である。 バリ取り装置の一例の概略を示す図である。 種々の形態のフェライトコアの断面を示す。
図2は、対角方向に着磁されたフェライトコア1の断面の一例を示す。ここでは、図1と同様に、長方形状の鍔部3を持つフェライトコア1が使用されている。巻芯部2の4つのコーナ部には、上向きと下向きのバリ4がそれぞれ形成されている。フェライトコア1の鍔部3の左上の角部3aにS極、右下の角部3bにN極がそれぞれ着磁されている。鍔部3の右上の角部3cと左下の角部3dとは着磁されていない。
図3は、フェライトコア1に対する対角方向の着磁方法の幾つかの例を示す。一対の着磁用磁石M1、M2がその異極同士が対向するように間隔をあけて配置されており、着磁用磁石M1、M2の間には磁場が形成されている。ここでは、着磁用磁石M1、M2の磁力線Eが矢印で示すように斜め方向に発生するように配置されている。磁場の断面は、その中に少なくとも1個のフェライトコア1を包含できる程度の大きさが望ましい。着磁用磁石M1,M2としては、例えばネオジム磁石のような強い磁場を持つ磁石が望ましい。
図3において、まずフェライトコア1を磁場の中を横方向(X方向)に移動させた場合を想定する(比較例1)。フェライトコア1を、その鍔部3の長辺が水平方向となる姿勢で、かつその長辺と平行な方向に移動させる。つまり、フェライトコア1を磁場の中に着磁用磁石M1、M2の磁力線に対して非垂直方向に通過させる。この場合には、磁場への挿入当初は、フェライトコア1の鍔部3の右上の角部3cにS極が誘起され、同時に右下の角部3bにN極が誘起される。そして、中間位置では鍔部3の左上の角部3aにS極、右下の角部3bにN極が誘起され、排出位置では左下の角部3dにN極、左上の角部3aにS極が誘起される。このように、フェライトコア1の移動につれて、鍔部3の左上の角部3aと上側の着磁用磁石M1との距離が変化し、右下の角部3bと下側の着磁用磁石M1との距離も変化する。その結果、フェライトコア1の移動に伴って鍔部3に生じる磁極の位置が変化し、残留磁極にばらつきが生じる。
次に、フェライトコア1を磁場の中を縦方向(Z方向)に移動させた場合を想定する。フェライトコア1を、その鍔部3の長辺が水平方向となる姿勢で、かつその長辺と垂直となる方向に移動させる(比較例2)。つまり、フェライトコア1を磁場の中に着磁用磁石M1、M2の磁力線に対して非垂直方向に通過させる。この場合には、磁場への挿入当初は、フェライトコア1の鍔部3の左下の角部3dにS極、右下の角部3bにN極が誘起される。中間位置では鍔部3の左上の角部3aにS極、右下の角部3bにN極が誘起される。排出位置では左上の角部3aにS極、右上の角部3cにN極が誘起される。この場合も、フェライトコア1の移動に伴って鍔部3に生じる磁極の位置が変化するので、残留磁極にばらつきが生じる。
次に、フェライトコア1を磁界Eの中を図3の紙面に垂直な方向(Y方向)に移動させた場合を想定する(本発明方法の一例)。つまり、フェライトコア1を磁場の中に着磁用磁石M1、M2の磁力線に対して垂直方向に通過させる。フェライトコア1は、その鍔部3の長辺が水平方向となる姿勢を維持しながら、巻芯部2の軸線方向に移動されるので、フェライトコア1の鍔部3の第1の角部3aが他の角部に比べて着磁用磁石M1と最接近し、かつ第2の角部3bが他の角部に比べて着磁用磁石M2と最接近した姿勢を保持する。特に、フェライトコア1が着磁用磁石M1、M2の中点を通過するように設定するのがよい。この場合には、磁場への挿入位置〜中間位置〜排出位置まで、フェライトコア1の鍔部3の左上の角部3aにS極、右下の角部3bにN極が誘起された状態が維持される。しかも、フェライトコア1の鍔部3の左上の角部3aと上側の着磁用磁石M1との対向距離D1がほぼ一定であり、右下の角部3bと下側の着磁用磁石M1との対向距離D2がほぼ一定である。そのため、対角方向の安定した着磁を行うことができる。ここで、対向距離とは、着磁用磁石の対向方向の距離、つまり着磁用磁石のN極、S極を結ぶ直線方向の距離のことである。その結果、図2のように対角方向の安定した着磁が可能になる。
図4、図5は、本発明にかかる着磁装置の一例を示す。この着磁装置は、図3のY軸方向に移動させて着磁する方法の具体例である。断面U字形のガイドレール5内に複数のフェライトコア1が巻芯部2の軸線方向に並列に配列されている。ガイドレール5は非磁性体で、図4の左右方向に延びるように直線状に形成されている。ガイドレール5の内側面によってフェライトコア1の鍔部3の側面が案内され、フェライトコア1は一定の姿勢に保たれる。ガイドレール5に微振動を加えてフェライトコア1を移動させてもよく、(ガイドレール5を斜めに支持して)重力によってフェライトコア1を下方へ滑らせてもよく、さらに図4の左方向からプッシャなどによりフェライトコア1を押してもよい。いずれの場合も、フェライトコア1は一定速度でガイドレール5に沿って搬送される。ガイドレール5の途中には、レール5を挟んで上下に一対の着磁用磁石M1,M2が配置されている。着磁用磁石M1、M2は、図5に示すように、その磁力線Eがフェライトコア1の対角方向となるように配置されている。なお、ここで磁力線Eの方向がフェライトコア1の対角方向と厳密に平行である必要はなく、少なくともフェライトコア1の鍔部3の第1の角部3aが着磁用磁石M1と最接近し、第2の角部3bが着磁用磁石M2と最接近する向きに配置されておればよい。コアを保持しているため、コアが磁力を受けて、着磁の際の姿勢が安定しないことも防止できる。
フェライトコア1はガイドレール5にそって着磁用磁石M1、M2に対して一定の姿勢で搬送され、しかも磁場を通過する間、フェライトコア1の鍔部3の左上の角部3aと上側の着磁用磁石M1との対向距離がほぼ一定であり、右下の角部3bと下側の着磁用磁石M1との対向距離がほぼ一定であるから、対角方向の安定した着磁を行うことができる。なお、図4ではフェライトコア1を互いに接した状態で搬送したが、1個ずつ間隔をあけて搬送してもよい。また、フェライトコア1をガイドレール5に沿ってスライドさせる例を示したが、ガイドレール5自体が図4の左右方向に移動してもよい。
図6は、本発明にかかる着磁装置の他の例を示す。上下に対向して着磁用磁石M1、M2が配置されている。この例では、上側の着磁用磁石M1の下面側がN極であり、下側の着磁用磁石M2の上面側がS極となっている。これら着磁用磁石M1、M2の間を、フェライトコア1を斜めに保持して水平移動する非磁性体の搬送部材6が設けられている。すなわち、フェライトコア1は着磁すべき第1の角部3aが上向きで、対角位置にある第2の角部3bが下向きになるように、搬送部材6のホルダ6aによって斜めに保持されている。搬送部材6の移動方向は図6の右方向、つまりフェライトコア1の巻芯部2の軸線方向に対して垂直方向である。さらに、フェライトコア1の第1の角部3aと上側の着磁用磁石M1との距離D1が一定であり、第2の角部3bと下側の着磁用磁石M2のとの距離D2が一定に保持されている。そのため、フェライトコア1が磁場を通過する間中、フェライトコア1の鍔部3の第1の角部3aにS極、第2の角部3bにN極が誘起された状態が維持される。その結果、対角方向の安定した着磁を行うことができる。
図7〜図9は、本発明にかかる一つの着磁方法を実施するための着磁装置の具体例を示す。この着磁装置10は、供給側フィーダ11と、排出フィーダ13と、その中間に配置されたターンテーブル12とを備える。供給側フィーダ11は、断面U字形のレール111と、その上側開口を閉じるカバー112とを備え、レール111に微振動を与えることにより、複数のフェライトコア1をレール111に沿って連続搬送することができる。フェライトコア1は、レール111上を巻芯部2の軸線と直交方向に連続的に搬送される。フィーダ11の終端部近傍には、上下に作動されるストッパ113が設けられており、フェライトコア1を1個ずつ分離できるようになっている。
排出側フィーダ13も供給側フィーダ11と同様の構造を有し、レール131とカバー132とを備えている。
ターンテーブル12は、鉛直方向の支軸121を中心として矢印方向に回転駆動される。ターンテーブル12は非磁性材料で円盤状に形成されており、その外周部には1個のフェライトコア1を保持できる凹部122が等ピッチ間隔で複数個形成されている。各凹部122の内周面にはそれぞれ通気孔123が開口しており、これら通気孔123がターンテーブル12の回転位置に応じて真空源14及び圧空源15と選択的に接続される。具体的には、凹部122が供給側フィーダ11と対向する位置(供給位置)から排出側フィーダ13と対向する位置(排出位置)の直前までの範囲では、通気孔123が真空源14と接続され、凹部122が排出側フィーダ13と対向する位置に到達すると、通気孔123が圧空源144と接続される。凹部122が他の位置にある場合には、真空源14及び圧空源15のいずれとも接続されなくてもよい。
供給側フィーダ11の終端部まで搬送されたフェライトコア1は、ターンテーブル12の通気孔123によって先頭の1個だけ吸引され、凹部122に収容される。後続のフェライトコア1はストッパ113によって止められる。凹部122に収容されたフェライトコア1は、通気孔123によって凹部122の内面に吸着された姿勢を保持したまま、ターンテーブル12の回転に伴って搬送される。すなわち、フェライトコア1は巻芯部2の軸線方向に搬送される。
ターンテーブル12の供給位置と排出位置との中間には、着磁用磁石M1、M2によって磁場S(図7に斜線で示す)が設けられている。すなわち、図9に示すように、ターンテーブル12を挟んでその上下に着磁用磁石M1、M2が設置されており、着磁用磁石M1、M2の対向方向、つまり磁力線の方向は、ターンテーブル12の回転する水平面に対して斜め方向となっている。磁場Sの水平方向の断面積は、少なくとも1つのフェライトコア1がその中に完全に包含される大きさを有するのがよい。ターンテーブル12の回転に伴って、フェライトコア1はその巻芯部2の軸線方向に搬送され、磁場Sの中を通過する。このとき、図9に示すように、着磁用磁石M1,M2の磁力線がフェライトコア1の鍔部3の対角方向に作用する姿勢が維持され、第1の角部3aと着磁用磁石M1との対向距離、及び第2の角部3bと着磁用磁石M2との対向距離が一定に保たれるので、フェライトコア1は安定して対角方向に着磁される。
排出位置に到達した着磁済みのフェライトコア1は、通気孔123が圧空源144と接続される。フェライトコア1は、圧空によって、ターンテーブル12の凹部122から排出側フィーダ13へと押し出される。その後は、排出側フィーダ13によって後続のバリ取り装置へと搬送される。
図9の実施例では、水平回転するターンテーブル12に対して着磁用磁石M1、M2を斜め方向に配置した例を示したが、着磁用磁石M1、M2をターンテーブル12を間にして垂直方向に配置してもよい。この場合には、ターンテーブル12の凹部122の底面が水平面ではなく、回転中心側に向かって下方へ傾斜した面とするのがよい。これにより、フェライトコア1はその角部3aが上向きとなり、角部3bが下向きとなる姿勢に保持される。
図10は、バリ取り装置の一例の概略を示す。このバリ取り装置20は、水平方向に張設されたワイヤソー21を備えている。ワイヤソー21とは、例えば金属ワイヤにダイヤモンドなどの砥粒を電着したものであり、その直径はフェライトコア1の鍔部3の隙間の幅より小さく(望ましくは、鍔部の隙間の幅の1/2以下)設定されている。ワイヤソー21は非磁性体で形成するのが望ましい。ワイヤソー21の両端又は一端が、例えばワイヤソー21に対して軸線方向の振動を付与する加振装置に連結されていてもよい。
ワイヤソー21の下方には、所定空間Hをあけて2つの姿勢制御用磁石22、23がワイヤソー21と平行に配置されている。前後の姿勢制御用磁石22、23の磁極の向きは逆方向となっている。この例では、前方の姿勢制御用磁石22の上面がS極であり、後方の姿勢制御用磁石23の上面がN極となっている。空間Hの高さは、例えばフェライトコア1を傾けてワイヤソー21上に載せたとき鍔部3が姿勢制御用磁石22、23に接触しない距離で、かつフェライトコア1の姿勢を保持できる磁力が作用する距離に設定されている。
ワイヤソー21の始端部(左端部)上に着磁済みのフェライトコア1を供給すると、姿勢制御用磁石22の磁力によりフェライトコア1の鍔部3のN極側が下方に吸引され、フェライトコア1は傾いた姿勢に保持される。つまり、巻芯部2の1つの角部に形成されたバリ4aとワイヤソー21とが接触した姿勢に保持される。この状態で、フェライトコア1をワイヤソー21に沿って右方向に移動させると、バリ4aとワイヤソー21とが摩擦接触し、バリ4aが効率よく除去される。
ワイヤソー21の中間部に到達したフェライトコア1は、姿勢制御用磁石22の上方から姿勢制御用磁石23の上方へと移行する。このとき、磁界の反転によってフェライトコア1も180度反転し、そのS極が下方を向くように姿勢制御される。つまり、最初に除去されたバリ4aとは180度位相の異なるバリ4bがワイヤソー21に接触する。この状態で、右方向にフェライトコア1を移動させることによって、バリ4bとワイヤソー21とが摩擦接触し、バリ4bが除去される。
なお、フェライトコア1の通過ラインに沿ってガイド壁(図示せず)を配置してもよい。つまり、ワイヤソー21を挟んで両側に、フェライトコア1の左右の傾き(図10の紙面と垂直方向の傾き)を抑制するためのガイド壁を設けてもよい。ガイド壁は非磁性体で形成するのがよい。これにより、フェライトコア1の左右の傾きが抑制され、バリ4をワイヤソー21に安定して接触させることができる。
図10に示すバリ取り装置20から排出されたフェライトコア1は、N極とS極とに着磁された鍔部3の角部に近いバリ4a、4bだけが除去され、それ以外の2個のバリ4c、4dは残存している。そこで、残存しているバリ4c、4dを除去するために、上述のような着磁済みフェライトコア1を一旦消磁した後、このフェライトコア1を異なる対角方向に再度着磁する。つまり、残りのバリ4c,4dに近い鍔部3の対角位置の角部がそれぞれS極、N極となるように、本発明方法を用いて着磁する。その後、図10のバリ取り装置20を再度通過させることにより、残りのバリ4c,4dを除去することができる。なお、最終的な消磁は、バリ取りの後に実施される焼成工程により行うことも可能である。
上記実施例は、本発明のほんの数例を示すに過ぎず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。上記実施例では、フェライトコア1として、矩形状の鍔部3と、矩形状断面の巻芯部2とを有するフェライトコアを示したが、鍔部3の形状は矩形に限らず、巻芯部2の断面形状も矩形に限らない。
図11は、種々の形態のフェライトコアの断面を示す。(a)は、非矩形の鍔部3と、矩形断面の巻芯部2とを有するフェライトコア1Aの例である。この場合の鍔部3の角部とは、巻芯部2の軸心から最も遠い位置にある鍔部3の部位3a〜3dのことである。
図11の(b)は、矩形の鍔部3と、非矩形断面の巻芯部2とを有するフェライトコア1Bの例である。特に、巻芯部2の中央部2aが厚肉で、両端部2bが薄肉であり、この薄肉な両端部2bにそってバリ4が形成されている。このような巻芯部2が非矩形断面形状のフェライトコア1Bを、ワイヤソーに沿って水平姿勢のまま移動させると、厚肉な巻芯部2の中央部2aがワイヤソーと接触し、バリ4を除去できない可能性がある。そこで、フェライトコア1Bを対角方向に着磁し、図10と同様にフェライトコア1Bをワイヤソーに対して斜めに保持することで、バリ4だけをワイヤソーに接触させることができる。その結果、除去しにくいバリ4を効果的に除去することができる。
図11の(c)は、非矩形の鍔部3と、非矩形断面の巻芯部2とを有するフェライトコア1Cの例を示す。この場合も、フェライトコア1Bと同様に、対角方向に着磁することにより、バリ取りを効果的に実施できる。
本発明の着磁方法として、例えば図4と図6とを示したが、これに限るものではない。例えば、複数のフェライトコア1をその鍔部側面が対面するよう(巻芯部の軸線方向)に一列に並べておき、このフェライトコア列を間にして両側に着磁用磁石対を配置し、フェライトコア列又は着磁用磁石対を巻芯部の軸線方向に相対移動させることにより、フェライトコアを対角方向に着磁するようにしてもよい。この場合には、多数個のフェライトコアを同時に着磁することが可能になる。
本発明の着磁方法によって対角方向に着磁されたフェライトコア1の用途としては、バリ取りに限らず、検査、選別、搬送などに適用することも可能である。例えば、ワイヤ又は細いレール上をフェライトコアを傾けた姿勢で移動させながら、フェライトコアの状態(例えば巻芯部の状態)を観察することにより、フェライトコアの良否を判定することも可能である。
1 フェライトコア
2 巻芯部
3 鍔部
3a 第1の角部
3b 第2の角部
4a〜4d バリ
5 ガイドレール
6 搬送部材
10 着磁装置
11 供給側フィーダ
12 ターンテーブル(搬送部材)
13 排出側フィーダ
20 バリ取り装置
21 ワイヤソー
22、23 姿勢制御用磁石
M1、M2 着磁用磁石
E 磁力線

Claims (7)

  1. 巻芯部の両端に鍔部を有する形状のフェライトコアの鍔部を対角方向に着磁する方法であって、
    対となる着磁用磁石を異極同士を対向させて配置し、前記着磁用磁石の間に磁場を発生させるステップと、
    前記フェライトコアの鍔部の第1の角部が他の角部に比べて一方の前記着磁用磁石と最接近し、かつ前記第1の角部に対して対角位置にある第2の角部が他の角部に比べて他方の前記着磁用磁石と最接近した姿勢を保持しながら、前記フェライトコアを前記磁場の中に前記着磁用磁石の磁力線に対して垂直方向に通過させることにより、前記フェライトコアを着磁するステップと、
    を含む着磁方法。
  2. 前記対となる着磁用磁石の磁力線に対して垂直となる線上を、前記フェライトコアをその巻芯部の軸線方向に通過させる、請求項1に記載の着磁方法。
  3. 前記着磁用磁石の磁力線に対して垂直となる線上を、前記フェライトコアをその巻芯部の軸線方向と垂直方向に通過させる、請求項1に記載の着磁方法。
  4. 前記フェライトコアを、水平方向に回転する非磁性の搬送部材上に、その周方向に対して前記フェライトコアの巻芯部の軸線が接線方向になるように保持し、前記フェライトコアが前記着磁用磁石の磁場の中を通過するように前記搬送部材を回転させることにより、前記フェライトコアを着磁する、請求項2に記載の着磁方法。
  5. 巻芯部の両端に鍔部を有する形状のフェライトコアの鍔部を対角方向に着磁する装置であって、
    異極同士を対向させて配置し、その間に磁場を発生させる対となる着磁用磁石と、
    前記磁場の中を前記着磁用磁石の磁力線に対して垂直方向に貫通するように配置された非磁性のガイドレールであって、前記フェライトコアをその巻芯部の軸線方向に並列配置した状態で前記フェライトコアの鍔部をガイドし、前記フェライトコアを巻芯部の軸線方向に移動させるガイドレールと、を備え、
    前記フェライトコアは前記ガイドレールによって、前記磁場を通過する間、前記フェライトコアの鍔部の第1の角部が他の角部に比べて一方の前記着磁用磁石と最接近し、かつ前記第1の角部に対して対角位置にある第2の角部が他の角部に比べて他方の前記着磁用磁石と最接近した姿勢に保持されている、着磁装置。
  6. 巻芯部の両端に鍔部を有する形状のフェライトコアの鍔部を対角方向に着磁する装置であって、
    異極同士を対向させて配置し、その間に磁場を発生させる対となる着磁用磁石と、
    前記磁場の中を前記着磁用磁石の磁力線に対して垂直方向に移動する非磁性の搬送部材であって、前記フェライトコアの鍔部の第1の角部が一方の前記着磁用磁石の方向を向き、前記第1の角部に対して対角位置にある第2の角部が他方の前記着磁用磁石の方向の向くように保持するホルダを有し、前記フェライトコアをその巻芯部の軸線方向と垂直方向に平行移動させる搬送部材と、
    を備えた着磁装置。
  7. 巻芯部の両端に鍔部を有する形状のフェライトコアの鍔部を対角方向に着磁する装置であって、
    鉛直方向の支軸を中心として水平回転し、その外周部に周方向に一定間隔をあけてフェライトコアを収容可能な凹部が形成された非磁性の搬送部材であって、前記凹部は前記フェライトコアの巻芯部の軸線方向が前記搬送部材の周方向に対する接線方向となる向きに前記フェライトコアを保持する、搬送部材と、
    前記搬送部材を挟んでその上下に異極を対向させて配置された着磁用磁石であって、前記着磁用磁石の磁力線に対して垂直方向に前記フェライトコアが通過するように配置された着磁用磁石と、を備え、
    前記フェライトコアが前記着磁用磁石の間の磁場を通過する間、前記フェライトコアの鍔部の第1の角部が他の角部に比べて一方の前記着磁用磁石と最接近し、かつ前記第1の角部に対して対角位置にある第2の角部が他の角部に比べて他方の前記着磁用磁石と最接近した姿勢に前記搬送部材により保持される、着磁装置。
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