JP2017106943A - 現像装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】長期間にわたって、高画質な画像を形成することができる現像装置を提供することを目的とする。
【解決手段】トナー担持体と、前記トナー担持体に現像バイアスを印加するバイアス印加手段と、前記像担持体と前記トナー担持体との間でリークを発生させるリーク発生手段と、前記リークを検知するリーク検知手段と、前記リーク検知手段によってリークを検知した際のリーク発生電圧に基づいて、前記現像バイアスを設定するバイアス制御手段とを備え、前記トナー担持体231が、基材35と、前記基材35上に形成された樹脂層36とを備え、クロスカット法による付着性試験で、樹脂層36が前記基材35から剥離しないことを特徴とする現像装置を用いる。
【選択図】図4

Description

本発明は、現像装置、及び前記現像装置を備える画像形成装置に関する。
複写機、プリンタ、ファクシミリ、及びこれらの複合機等の、電子写真方式を利用した画像形成装置に用いられる現像装置は、静電潜像が形成された像担持体の表面にトナーを供給することによって、前記静電潜像をトナー像として現像する装置であって、種々の現像方式の現像装置がある。
このような現像装置としては、例えば、いわゆるタッチダウン現像方式の現像装置が、高画質な画像が形成できる点等から好適に用いられている。タッチダウン現像方式の現像装置とは、現像剤として、トナーとキャリアとを含む2成分現像剤を用い、この2成分現像剤を磁気ブラシ状で担持して搬送する現像剤担持体と、像担持体及び現像剤担持体のそれぞれに対向して配置され、2成分現像剤のトナーを担持して搬送するトナー担持体とを備える現像装置である。このタッチダウン現像方式の現像装置は、2成分現像剤を現像剤担持体の表面上に担持させて搬送し、搬送された2成分現像剤を、トナー担持体と接触させることによって、前記2成分現像剤中のトナーをトナー担持体の表面上に移行させ、移行されたトナーをトナー担持体に担持して前記像担持体の近傍まで搬送し、搬送されたトナーを前記像担持体の表面に向かって飛翔させて現像する。
また、現像装置としては、前記タッチダウン現像方式の現像装置のように、トナー担持体の表面に担持したトナーを、静電潜像が形成される像担持体近傍まで搬送し、搬送されたトナーを前記像担持体の表面に向かって飛翔させるものがある。このようなトナーを飛翔させる現像装置は、トナー担持体と像担持体とが離間しており、トナー担持体によって搬送されたトナーを像担持体に飛翔させる際、トナー担持体に現像バイアスを印加して、トナー担持体と像担持体との間に電位差を生じさせる。このため、このような現像装置では、この電位差を小さくしすぎると、トナーの飛翔が不充分となる。例えば、ハーフトーン画像を印字すると、トナー担持体の回転周期に応じて、形成される画像に濃淡が発生する。一方、この電位差を大きくしすぎると、離間しているトナー担持体と像担持体との間にリーク電流が流れる、いわゆる、放電(リーク)現象が発生し、形成される画像にリーク痕が発生する等、画像が乱れる傾向がある。
このような不具合を解消するために、リーク検知を行う現像装置が知られている。リーク検知を行う現像装置としては、例えば、予め、現像領域でリークを発生させ、そのリークを検知した際にトナー担持体に印加していた電圧から一定値下げた値に現像バイアスを設定する方式の現像装置等が提案されている。
また、現像装置に備えられるトナー担持体としては、例えば、トナーの付着力を低減させること等を目的として、樹脂層を基材上に被覆した現像ローラーが用いられることがある。このような現像ローラーとしては、例えば、特許文献1に記載の現像ローラーが挙げられる。
特許文献1には、良導電性シャフトの外周に導電性を有する弾性層を形成してなり、前記弾性層がpH5以上のカーボンブラックを含有するウレタンエラストマーからなり、かつ、このウレタンエラストマーが、イソシアネートとして、変性ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート又は粗製ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネートを用いて得られた現像ローラーが記載されている。
特開平10−213965号公報
特許文献1によれば、低硬度で良好な密着性を有するとともに、感光体等を汚染するような不都合を生じることなく、かつ濃度むらや地かぶり等のない高品質な画像が得られ、しかも長期の使用においても画質の劣化を生じることがない旨が開示されている。
しかしながら、本発明者等の検討によれば、トナー担持体として、特許文献1に記載のような、カーボンブラックを含むポリウレタンからなる樹脂層を基材上に形成した現像ローラーを、上述したような、リーク検知を行う現像装置やタッチダウン現像方式の現像装置に備えた場合、長期間にわたって画像形成を行っていると、基材上に形成した樹脂層が剥離してくる場合があった。このような場合、好適な画像形成を、長期間にわたっては維持できないことになる。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであって、長期間にわたって、高画質な画像を形成することができる現像装置を提供することを目的とする。また、前記現像装置を備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明者等は、長期間にわたって画像形成を行うと、トナー担持体の、基材上に形成した樹脂層が剥離してくる原因として、以下のことに着目した。
まず、リーク検知を行う現像装置は、リークをあえて発生させるので、その際にトナー担持体に、リークが発生する程度の強い電圧が印加される。また、タッチダウン現像方式の現像装置は、トナー担持体上に均一なトナー層を形成させるために、トナー担持体と現像剤担持体との間に比較的大きな電位差を生じさせるような強い電圧をトナー担持体に印加する。これらのことから、いずれの現像装置でも、トナー担持体に比較的強い電圧を印加するものである。このことから、本発明者等は、トナー担持体に比較的強い電圧を印加する現像装置において、この樹脂層の剥離が発生しやすいことに着目した。
そして、本発明者等は、トナー担持体に比較的強い電圧が印加されていると、磁気ブラシに多大な電流が流れたり、像担持体とトナー担持体との間にリークが発生し、そのことによって、トナー担持体の樹脂層にピンホールが形成されると考えた。そして、本発明者等は、ピンホールが形成された周辺の樹脂層が、基材からわずかに離間すると考えた。この樹脂層のわずかな浮きは、比較的短期間の画像形成であれば特に問題にならず、長期間にわたる画像形成を好適に行うために、このことに着目して検討することは、従来行われてこなかった。しかしながら、本発明者等が詳細に検討したところ、長期間にわたって画像形成を行うと、複数形成された浮き同士が連結されることによって、樹脂層の剥離が発生すると考えた。
そこで、本発明者等は、トナー担持体における、樹脂層と基材との密着性に着目して鋭意検討した結果、上記目的は、以下のような本発明により達成されることを見出した。
本発明の一態様に係る現像装置は、静電潜像が形成される像担持体に、非接触で対向配置され、表面上に担持されたトナーを、前記像担持体に供給するトナー担持体と、前記トナー担持体に現像バイアスを印加して、前記トナー担持体の表面上に担持されたトナーを前記像担持体に供給させるバイアス印加手段と、前記前記トナー担持体にリーク発生電圧を印加して、前記像担持体と前記トナー担持体との間でリークを発生させるリーク発生手段と、前記リーク発生手段によって発生させるリークを検知するリーク検知手段と、前記リーク検知手段によってリークを検知した際のリーク発生電圧に基づいて、前記現像バイアスを設定するバイアス制御手段とを備え、前記トナー担持体が、基材と、前記基材上に形成された樹脂層とを備え、クロスカット法による付着性試験において、前記樹脂層が5mm間隔の格子状に分割されるように、前記樹脂層を厚み方向に前記基材まで切断し、格子状に切断された樹脂層に粘着テープを密着させた後に剥離したときに、前記切断された樹脂層が前記基材から剥離しないことを特徴とする。
このような構成によれば、リーク検知により現像バイアスを設定できるので、好適な画像形成を実現できる。また、このようなリーク検知を行う現像装置であっても、長期間にわたって、トナー担持体において、樹脂層の密着性が充分に高いので、樹脂層の剥離を充分に抑制できる。これらのことから、長期間にわたって、高画質な画像を形成することができる現像装置を提供することができる。
また、本発明の他の一態様に係る現像装置は、静電潜像が形成される像担持体に、非接触で対向配置され、表面上に担持されたトナーを、前記像担持体に供給するトナー担持体と、表面上に担持された、トナー及びキャリアを含む2成分現像剤から、前記2成分現像剤に含まれるトナーを、前記トナー担持体に供給する現像剤担持体と、前記トナー担持体に第1現像バイアスを印加して、前記トナー担持体の表面上に担持されたトナーを前記像担持体に供給させる第1バイアス印加手段と、前記現像剤担持体に第2現像バイアスを印加して、前記現像剤担持体の表面上に担持された2成分現像剤に含まれるトナーを前記トナー担持体に供給させる第2バイアス印加手段とを備え、前記トナー担持体が、基材と、前記基材上に形成された樹脂層とを備え、クロスカット法による付着性試験において、前記樹脂層が5mm間隔の格子状に分割されるように、前記樹脂層を厚み方向に前記基材まで切断し、格子状に切断された樹脂層に粘着テープを密着させた後に剥離したときに、前記切断された樹脂層が前記基材から剥離しないことを特徴とする。
このような構成によれば、いわゆるタッチダウン現像方式の現像装置において、好適な画像形成を実現できる。また、このようなタッチダウン現像方式の現像装置であっても、長期間にわたって、トナー担持体において、樹脂層の密着性が充分に高いので、樹脂層の剥離を充分に抑制できる。これらのことから、長期間にわたって、高画質な画像を形成することができる現像装置を提供することができる。
また、前記タッチダウン現像方式の現像装置において、前記トナー担持体と前記現像剤担持体との間の交流電界強度が、前記トナー担持体と前記現像剤担持体との間の距離に対する比で、6000〜12500V/mmであることが好ましい。
このような電界強度となるような、前記トナー担持体と前記現像剤担持体との電位差にすることによって、前記トナー担持体上に、より均一なトナー層を形成でき、より好適な画像形成を実現できる。その一方で、このような比較的大きな電位差が発生するような比較的高い電圧を、トナー担持体と現像剤担持体との間に印加すると、樹脂層の剥離が発生しやすい傾向があるが、前記現像装置であれば、樹脂層の密着性が充分に高いので、樹脂層の剥離を充分に抑制できる。これらのことから、長期間にわたって、より高画質な画像を形成することができる現像装置を提供することができる。
また、前記各現像装置において、前記樹脂層が、アルコール可溶性のポリアミド樹脂と、前記ポリアミド樹脂内に分散された導電剤とを含み、前記導電剤が、酸化チタンからなることが好ましい。
このような構成によれば、基材に対する樹脂層の密着性がより高く、樹脂層の剥離をより抑制できる。また、樹脂層には、導電材として、酸化チタンを含む。この酸化チタンは、例えば、他の導電材であるカーボンブラックと比較して、抵抗が高く、かつ誘電率が高い。このことから、導電材として酸化チタンを含む樹脂層が被覆されたトナー担持体は、その表面に溜まる電荷を好適に抜くことができるので、このトナー担持体を備えた現像装置は、より好適な画像を形成できる。これらのことから、長期間にわたって、より高画質な画像を形成することができる現像装置を提供することができる。
また、前記各現像装置において、前記ポリアミド樹脂が、アミド結合1つに対する炭素数が8以下の繰り返し単位を有することが好ましい。
このような構成によれば、基材に対する樹脂層の密着性がより高く、樹脂層の剥離をより抑制できる。このことから、長期間にわたって、より高画質な画像を形成することができる現像装置を提供することができる。
また、前記各現像装置において、前記樹脂層が、前記ポリアミド樹脂及び前記導電材を含む液体に、前記基材を浸漬させることによって形成された層であることが好ましい。
このような構成によれば、基材に対する樹脂層の密着性がより高く、樹脂層の剥離をより抑制できる。このことから、長期間にわたって、より高画質な画像を形成することができる現像装置を提供することができる。
また、前記各現像装置において、前記基材が、アルミニウム系基材と、前記アルミニウム系基材上に形成された酸化層とを備えることが好ましい。
このような構成によれば、基材の、樹脂層との密着性がより高まり、樹脂層の剥離をより抑制できる。このことから、長期間にわたって、より高画質な画像を形成することができる現像装置を提供することができる。
また、本発明の他の一態様に係る画像形成装置は、前記現像装置と、前記像担持体とを備える。
このような構成によれば、長期間にわたって、より高画質な画像を形成することができる。
本発明によれば、長期間にわたって、高画質な画像を形成することができる現像装置を提供することができる。また、前記現像装置を備えた画像形成装置が提供される。
図1は、本発明の実施形態に係る現像装置を備える画像形成装置の全体構成を示す概略図である。 図2は、本発明の実施形態に係る現像装置を示す概略断面図である。 図3は、本発明の実施形態に係る現像装置に備えられる現像ローラーの一例を示す斜視図である。 図4は、図3に示す現像ローラーの断面図である。 図5は、本発明の実施形態に係る現像装置に備えられる現像ローラーの他の一例を示す斜視図である。 図6は、図5に示す現像ローラーの断面図である。
以下、本発明に係る実施形態について説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
ここで、本発明の実施形態に係る現像装置を備える画像形成装置として、タンデム方式の画像形成装置を例に挙げて説明するが、電子写真方式を利用した画像形成装置であればよく、タンデム方式の画像形成装置に限定されない。また、画像形成装置の種類としては、カラープリンタを例に挙げて説明するが、例えば、複写機、ファクシミリ装置、及び複合機等であってもよく、カラープリンタに限定されない。
本発明の実施形態に係る現像装置を備える画像形成装置10としては、コンピュータ等の外部機器から電送された画像情報に基づき画像形成処理を行うものであって、いわゆるタンデム方式の画像形成装置(カラープリンタ)10を例に挙げて説明する。なお、図1は、本発明の実施形態に係る現像装置を備える画像形成装置の全体構成を示す概略図である。
この画像形成装置10は、図1に示すように、箱型を呈した装置本体11内に内装された、用紙Pを給紙する給紙部12と、この給紙部12から給紙された用紙P上に画像情報に基づくトナー像を形成する画像形成部13と、この画像形成部13で用紙P上に形成された未定着トナー像を用紙Pに定着させる定着処理を施す定着部14とが設けられている。さらに、前記装置本体11の上部には、前記定着部14で定着処理の施された用紙Pが排紙される排紙部15が形成されている。
装置本体11の上面の適所には、用紙Pに対する出力条件等を入力操作するための図略の操作パネルが設けられている。この操作パネルには、電源キーや出力条件を入力するための各種キー等が設けられている。
また、装置本体11内には、用紙Pを給紙部12から排紙部15まで搬送し、その搬送中の用紙Pが、画像形成部13の転写部や定着部14を通過するように用紙搬送路111が形成されている。用紙搬送路111には、用紙Pを搬送するための搬送ローラー対112が適所に設けられている。
前記給紙部12は、給紙トレイ121、ピックアップローラー122、及び給紙ローラー対123を備えている。給紙トレイ121は、用紙搬送路111の入口、図1においては、装置本体11内における画像形成部13より下方位置に挿脱可能に装着され、複数枚の用紙Pが積層された用紙束を貯留する。ピックアップローラー122は、給紙トレイ121の、用紙Pの搬送方向上流側で上方位置、具体的には、図1に示す左上方位置に設けられ、給紙トレイ121に貯留された用紙束の最上面の用紙Pを1枚ずつ取り出す。給紙ローラー対123は、ピックアップローラー122によって取り出された用紙Pを用紙搬送路111に送り出す。これらの各動作によって、前記給紙部12は、画像形成部13へ向けて用紙Pを給紙する。
また、前記給紙部12は、装置本体11の、図1に示す右側側面に取り付けられる手差しトレイ124、ピックアップローラー125、及び給紙ローラー対126をさらに備えている。手差しトレイ124は、用紙Pを手差し操作で画像形成部13へ向けて供給するためのものである。手差しトレイ124は、装置本体11の側面に収納可能であり、手差しで用紙Pを給紙する際、図1に示すように、装置本体11の側面から引き出されて手差し給紙に供される。ピックアップローラー125は、手差しトレイ124に載置された用紙Pを取り出す。ピックアップローラー125によって取り出された用紙Pは、給紙ローラー対126によって、用紙搬送路111に送り出す。これらの各動作によって、前記給紙部12は、画像形成部13へ向けて用紙Pを給紙する。
前記画像形成部13は、所定の画像処理によって、給紙部12から給紙された用紙Pにカラー画像等の画像を形成させるものである。画像形成部13は、複数の画像形成ユニット131と、中間転写ベルト(中間転写体)132と、1次転写ローラー133と、2次転写ローラー134とを備えている。
前記画像形成ユニット131としては、本実施形態では、中間転写ベルト132の回転方向上流側から下流側に向けて(図1に示す右側から左側に向けて)順次配設された、マゼンタ(M)色の現像剤を用いるマゼンタ用ユニット131M、シアン(C)色の現像剤を用いるシアン用ユニット131C、イエロー(Y)色の現像剤を用いるイエロー用ユニット131Y、及びブラック(K)色の現像剤を用いるブラック用ユニット131Kが備えられている。各ユニット131は、それぞれ像担持体である感光体ドラム135を備え、感光体ドラム135上に画像情報に基づいて各色に対応するトナー像を形成させ、中間転写ベルト132に1次転写する。
また、画像形成ユニット131は、中央位置に像担持体としての感光体ドラム135が矢符(図2では矢符A)方向に回転可能に配置されている。そして、感光体ドラム135の周囲には、1次転写ローラー133による転写(1次転写)される位置を、感光体ドラム135の回転方向の最も上流側とした場合に、そこから下流側に向かって順に、クリーニング装置24、帯電装置21、露光装置22、現像装置23が各々配置されている。
前記感光体ドラム(像担持体)135は、後述する、帯電処理、露光処理、現像処理、及び除電処理等によって、その周面上に、画像情報に基づいて各色に対応するトナー像を形成させるためのものである。感光体ドラム135としては、画像形成装置に備えることができる感光体ドラムであれば、特に限定されないが、例えば、有機感光体(OPC)ドラムやアモルファスシリコン(a−Si)感光体ドラム等が挙げられる。
前記帯電装置21は、矢符方向に回転されている感光体ドラム135の周面を帯電させるものである。帯電装置21としては、画像形成装置に備えることができる帯電装置であれば、特に限定されない。具体的には、例えば、帯電ローラーを備え、その帯電ローラーに所定の帯電バイアスを印加することによって、感光体ドラムの周面を帯電させる接触帯電方式の帯電装置や、非接触放電方式のコロトロン型及びスコロトロン型の帯電装置等が挙げられる。
前記露光装置22は、帯電装置21によって周面が帯電された感光体ドラム135の周面に、画像情報に基づくレーザ光又はLED光を照射し、感光体ドラム135の周面上に画像情報に基づく静電潜像を形成させるためのものである。露光装置22としては、画像形成装置に備えられる露光装置であれば、特に限定されない。具体的には、例えば、LEDヘッドユニットやレーザ走査ユニット(LSU)等が挙げられる。
前記現像装置23は、感光体ドラム135の周面上に形成された静電潜像をトナー像に現像するためのものである。なお、現像装置23の構成については、後述する。
前記クリーニング装置24は、1次転写ローラー133によって、感光体ドラム135周面上のトナー像を中間転写ベルト132に転写(1次転写)させた後、感光体ドラム135の周面上に残存したトナーを除去するためのものである。クリーニング装置24によって、1次転写後に残存したトナーが除去された感光体ドラム135の周面は、新たな画像形成処理のために、帯電装置21による帯電位置へ向かう。また、クリーニング装置24によって、除去された廃トナーは、所定の経路を通って、図略のトナー回収ボトルに回収され、貯留される。
また、前記クリーニング装置24によるトナーの除去の前に、不図示の除電装置で、感光体ドラム135の周面を除電するようにしてもよい。そうすることによって、前記クリーニング装置24によって、1次転写後に感光体ドラム135の周面上に残存したトナーが好適に除去される。
前記中間転写ベルト132は、複数の画像形成ユニット131によって、その周面(接触面)に画像情報に基づくトナー像が転写(1次転写)されるためのものである。すなわち、中間転写ベルト132は、本実施形態においては、感光体ドラム135と1次転写ローラー133とで狭持され、感光体ドラム135からトナー像が転写される周面を有する被転写体である。
また、中間転写ベルト132は、無端状のベルト状回転体であって、その周面側が各感光体135の周面にそれぞれ当接するように、駆動ローラー136、ベルト支持ローラー137、及びテンションローラー139に架け渡されている。また、中間転写ベルト132は、中間転写ベルト132を介して各感光体ドラム135に対向する位置に配される各1次転写ローラー133によって各感光体ドラム135に押圧された状態で、駆動ローラー136の回転駆動によって、無端回転するように構成されている。駆動ローラー136は、ステッピングモータ等の駆動源によって回転駆動し、中間転写ベルト132を無端回転させるための駆動力を与える。ベルト支持ローラー137、及びテンションローラー139は、回転自在に設けられ、駆動ローラー136による中間転写ベルト132の無端回転に従って従動回転する従動ローラーである。これらの従動ローラー137,139は、駆動ローラー136の主動回転に応じて中間転写ベルト132を介して従動回転するとともに、中間転写ベルト132を支持する。さらに、テンションローラー139は、中間転写ベルト132が弛まないように中間転写ベルトに対してテンション(張力)を与える。このテンションローラー139は、例えば、ばね(スプリング)体等の付勢部材等によって付勢されることで、中間転写ベルト132の裏面(内周側)から表面(外周側)へ向けて前記中間転写ベルト132に対して押圧力を加えるようにして前記テンションを発生させる。
前記1次転写ローラー133は、感光体ドラム135上に形成されたトナー像を、中間転写ベルト132に1次転写するためのものである。すなわち、1次転写ローラー133は、本実施形態においては、中間転写ベルト132を感光体ドラム135とで狭持して、感光体ドラム135周面上のトナー像を中間転写ベルト132に1次転写させる転写部である。
また、1次転写ローラー133は、中間転写ベルト132を介して各感光体ドラム135と対向する位置に配置される。1次転写ローラー133は、各感光体ドラム135に対して、それぞれ設けられる。また、1次転写ローラー133は、中間転写ベルト132に接触したまま、中間転写ベルト132の無端回転に従属して回転する。その際、各1次転写ローラー133に、トナーの帯電極性とは逆極性である1次転写バイアスを印加することによって、各感光体ドラム135上に形成されたトナー像が、各感光体ドラム135とそれに対応する各1次転写ローラー133との間で、中間転写ベルト132に1次転写される。これにより、各感光体ドラム135上に形成されたトナー像が、矢符(図1では、時計回り)方向に周回する中間転写ベルト132に重ね塗り状態で順次1次転写される。
前記2次転写ローラー134は、中間転写ベルト132上のトナー像を給紙部12から給紙された用紙Pに転写(2次転写)させるためのものである。すなわち、2次転写ローラー134は、本実施形態においては、中間転写ベルト132の周面に接触してニップ部を形成し、そのニップ部を通過する記録媒体である用紙Pに、中間転写ベルト132の周面上のトナー像を2次転写させる2次転写部である。
また、2次転写ローラー134は、中間転写ベルト132を介して、駆動ローラー136に対向する位置に配置される。また、2次転写ローラー134は、中間転写ベルト132に接触したまま、中間転写ベルト132の無端回転に従属して回転する。その際、2次転写ローラー134と駆動ローラー136との間で、給紙部12から給紙された用紙Pに中間転写ベルト132の周面上のトナーが2次転写される。これにより、用紙P上に、画像情報に基づくトナー像が未定着の状態で転写される。
また、前記画像形成部13には、中間転写ベルト132の、2次転写位置より回転方向下流側で、1次転写位置より回転方向上流側の位置に、ベルトクリーニング装置138をさらに備えている。ベルトクリーニング装置138は、2次転写後、中間転写ベルト132の周面上に残存したトナーを除去して中間転写ベルト132を清浄化するためのものである。ベルトクリーニング装置138によって清浄化処理された中間転写ベルト132の周面は、新たな1次転写処理のために1次転写位置へ向かう。ベルトクリーニング装置138によって除去された廃トナーは、所定の経路を通って図略のトナー回収ボトルに回収され、貯留される。
前記定着部14は、2次転写ローラー134によって2次転写された用紙P上のトナー像に対し定着処理を施すものである。定着部14は、内部に加熱源である通電発熱体を備えた加熱ローラー141と、加熱ローラー141と対向配置された定着ローラー142と、定着ローラー142と加熱ローラー141との間に張架された定着ベルト143と、定着ベルト143を介して定着ローラー142と対向配置された加圧ローラー144とを備えている。
定着部14へ供給された用紙Pは、定着ベルト143と加圧ローラー144との間に形成される定着ニップ部を通過することで、加熱加圧される。これにより、前記2次転写ローラー134によって用紙Pに2次転写されたトナー像は、用紙Pに定着される。定着処理の完了した用紙Pは、定着部14の上部から延設された用紙搬送路111を経由して、装置本体11の頂部に設けられた排紙部15の排紙トレイ151へ向けて排紙される。
前記排紙部15は、装置本体11の頂部が凹没されることによって、形成され、この凹部の底部に排紙された用紙Pを受ける排紙トレイ151が形成されている。
次に、本発明の実施形態に係る現像装置について説明する。
本発明の実施形態に係る現像装置は、後述の、リーク検知を行う現像装置又はタッチダウン現像方式の現像装置である。
リーク検知を行う現像装置は、具体的には、静電潜像が形成される像担持体に、非接触で対向配置され、表面上に担持されたトナーを、前記像担持体に供給するトナー担持体と、前記トナー担持体に現像バイアスを印加して、前記トナー担持体の表面上に担持されたトナーを前記像担持体に供給させるバイアス印加手段と、前記前記トナー担持体にリーク発生電圧を印加して、前記像担持体と前記トナー担持体との間でリークを発生させるリーク発生手段と、前記リーク発生手段によって発生させるリークを検知するリーク検知手段と、前記リーク検知手段によってリークを検知した際のリーク発生電圧に基づいて、前記現像バイアスを設定するバイアス制御手段とを備える。このような現像装置であれば、リーク検知により現像バイアスを設定できるので、好適な画像形成を実現できる。
また、タッチダウン現像方式の現像装置は、具体的には、前記トナー担持体と、表面上に担持された、トナー及びキャリアを含む2成分現像剤から、前記2成分現像剤に含まれるトナーを、前記トナー担持体に供給する現像剤担持体と、前記トナー担持体に第1現像バイアスを印加して、前記トナー担持体の表面上に担持されたトナーを前記像担持体に供給させる第1バイアス印加手段と、前記現像剤担持体に第2現像バイアスを印加して、前記現像剤担持体の表面上に担持された2成分現像剤に含まれるトナーを前記トナー担持体に供給させる第2バイアス印加手段とを備える。このような現像装置であれば、いわゆるタッチダウン現像方式の現像装置であるので、好適な画像形成を実現できる。
そして、本発明の実施形態に係る上記各現像装置は、前記各トナー担持体として、基材と、前記基材上に形成された樹脂層とを備え、クロスカット法による付着性試験において、前記樹脂層が5mm間隔の格子状に分割されるように、前記樹脂層を厚み方向に前記基材まで切断し、格子状に切断された樹脂層に粘着テープを密着させた後に剥離したときに、前記切断された樹脂層が前記基材から剥離しないトナー担持体を備える。
このようなトナー担持体を備えることによって、上記のようなリーク検知を行う現像装置であっても、上記のようなタッチダウン現像方式の現像装置であっても、長期間にわたって、トナー担持体において、樹脂層の密着性が充分に高いので、樹脂層の剥離を充分に抑制できる。これらのことから、本実施形態に係る現像装置は、長期間にわたって、高画質な画像を形成することができる。
また、前記タッチダウン現像方式の現像装置は、前記トナー担持体と前記現像剤担持体との間の交流電界強度が、前記トナー担持体と前記現像剤担持体との間の距離に対する比(第2現像バイアスと第1現像バイアスとの差の振幅/トナー担持体と現像剤担持体との間の距離:MS間距離)で、6000〜12500V/mmであることが好ましい。具体的には、第2現像バイアスと第1現像バイアスとの間の交流電圧の、MS間距離に対する比(MS間ACバイアス/MS間距離)が、6000〜12500V/mmであることが好ましく、7000〜11500V/mmであることがより好ましく、8000〜10500V/mmであることがさらに好ましい。前記トナー担持体と前記現像剤担持体との電位差を、上記のような電界強度となるようにすることによって、前記トナー担持体上に、より均一なトナー層を形成でき、より好適な画像形成を実現できる。その一方で、このような比較的大きな電位差が発生するような比較的高い電圧を、トナー担持体に印加すると、樹脂層の剥離が発生しやすい傾向があるが、上記のようなトナー担持体を用いることで、樹脂層の密着性が充分に高いので、樹脂層の剥離を充分に抑制できる。これらのことから、より高画質な画像を形成できることと、その高画質な画像を長期間にわたって形成できることとを両立できる。
本発明に係る現像装置は、上記のようなトナー担持体を備えていれば、リーク検知を行う現像装置であっても、タッチダウン現像方式の現像装置であってもよいし、リーク検知を行う、タッチダウン現像方式の現像装置であってもよい。ここでは、リーク検知を行う、タッチダウン現像方式の現像装置を例に挙げて説明する。このような現像装置について、図2を参照して説明する。なお、図2は、本発明の実施形態に係る現像装置を示す概略断面図である。また、図2には、現像装置とともに、感光体ドラムも合わせて示す。
前記現像装置23は、上述したように、感光体ドラム135の周面上に形成された静電潜像をトナー像に現像するためのものである。そして、現像装置23は、図2に示すように、現像容器236内に内装された、現像ローラー(トナー担持体)231、磁気ローラー(現像剤担持体)232、及び攪拌搬送部材237が設けられている。そして、現像ローラー231には、現像バイアス印加部(第1バイアス印加手段)241が接続され、磁気ローラー232には、トナー供給バイアス印加部(第2バイアス印加手段)242が接続されている。また、現像バイアス印加部241には、バイアス制御部(バイアス制御手段)243とリーク検知部(リーク検知手段)244とが接続されている。また、リーク検知部(リーク検知手段)244は、バイアス制御部243にも接続されている。また、トナー供給バイアス印加部242には、バイアス制御部243が接続されている。
前記現像容器236は、現像装置23の外郭を構成し、キャリアとトナーとを含む2成分現像剤を収容する現像槽である。現像容器236には、現像ローラー231を感光体ドラム135に向けて露出させる開口236aが形成されている。そして、現像容器236は、その下部に、仕切り部236bで仕切られた第1搬送路236cと第2搬送路236dが形成されている。また、現像容器236は、現像ローラー231、磁気ローラー232、及び攪拌搬送部材237を回転可能に保持している。
前記現像ローラー231は、感光体ドラム135と磁気ローラー232とのそれぞれと対向し、それらの対向した周面同士が近接した状態で離間して配置される。すなわち、現像ローラー231と感光体ドラム135とが、それぞれの周面が近接した状態で離間して配置され、感光体ドラム135にトナーを供給する現像領域Dを形成している。また、現像ローラー231と磁気ローラー232とも、それぞれの周面が近接した状態で離間して配置されている。
前記磁気ローラー232は、内部に固定配置された磁極部材Mによって、その周面にトナーを含む2成分現像剤を担持させ、その状態で回転させることによって、現像ローラー231の近傍まで搬送する。そうすることによって、磁気ローラー232は、2成分現像剤のトナーを現像ローラー231に供給する。
そして、現像ローラー231は、その周面に、磁気ローラー232から供給されたトナーを担持させ、その状態で回転させることによって、感光体ドラム135の近傍までトナーを搬送する。そうすることによって、感光体ドラム135の周面に予め形成された静電潜像をトナー像として顕像化(現像)する。
前記攪拌搬送部材237は、第1攪拌搬送部材(攪拌ミキサ)234と第2攪拌搬送部材(パドルミキサ)233とで構成される。第1攪拌搬送部材234は、第1搬送路236c内に設けられ、第2攪拌搬送部材233は、第2搬送路236d内に設けられる。
パドルミキサ233及び攪拌ミキサ234は、らせん状羽根を有して互いに逆方向に2成分現像剤を搬送しながら攪拌することによって、2成分現像剤に含まれるトナーを帯電させる。さらに、パドルミキサ233は、帯電させたトナーを含む2成分現像剤を磁気ローラー232に供給する。
穂切りブレード235は、その一先端が磁気ローラー232の周面に対向して配置され、磁気ローラー232上に担持された2成分現像剤の厚みを規制するものである。
そして、磁気ローラー232は、ローラー軸232a、磁極部材M、及び非磁性材からなる非磁性スリーブ232bを備える。磁気ローラー232は、上述したように、攪拌搬送部材237のパドルミキサ233により供給された現像剤を担持し、担持した現像剤からトナーを現像ローラー231に供給するものである。磁極部材Mは、断面扇形に形成された外周部の磁極の異なる複数の磁石が交互に配設され、ローラー軸232aに接着等により固着されたものである。ローラー軸232aは、非磁性スリーブ232b内で、磁極部材Mと非磁性スリーブ232bとの間に所定の間隔を設けて、現像容器236に回転不能に支持される。非磁性スリーブ232bは、図示しないモータや歯車等からなる駆動機構により、矢符方向(現像ローラー231と同方向、図2では時計周り方向)に回転する。
そして、前記現像ローラー231は、固定軸231a、及び現像スリーブ231b等を備えて構成されている。固定軸231aは、現像容器236に回転不能に支持される。現像スリーブ231bは、図示しないモータや歯車等からなる駆動機構により、矢符方向(図2では時計周り方向)に回転する。
トナー供給バイアス印加部(第2バイアス印加手段)242は、トナー供給バイアス(第2バイアス)を磁気ローラー232のローラー軸232aに印加するためのものである。トナー供給バイアスを印加することによって、磁気ローラー232は、その表面上に担持させ、現像ローラー231の近傍まで搬送した2成分現像剤のトナーを現像ローラー231に飛翔させる。
また、現像バイアス印加部(第1バイアス印加手段)241は、現像バイアス(第1バイアス)を現像ローラー231の固定軸231aに印加するためのものである。現像バイアスを印加することによって、現像ローラー231は、その表面上に担持させ、感光体ドラム135の近傍まで搬送したトナーを感光体ドラム135に飛翔させる。
また、現像バイアス印加部241及びトナー供給バイアス印加部242は、交流電圧を印加する交流電源を備えている。すなわち、現像バイアス印加部241によって印加される現像バイアスやトナー供給バイアス印加部242によって印加されるトナー供給バイアスとしては、交流成分が含まれている。また、現像バイアス印加部241及びトナー供給バイアス印加部242は、図2に示すように、直流電圧を印加する直流電源をさらに備えていてもよい。すなわち、現像バイアス印加部241によって印加される現像バイアスやトナー供給バイアス印加部242によって印加されるトナー供給バイアスとしては、直流成分に交流成分が重畳された重畳電圧であってもよい。
また、現像バイアス印加部241及びトナー供給バイアス印加部242には、これらによって印加される現像バイアスやトナー供給バイアスの、直流電圧や交流電圧等を制御するバイアス制御部(バイアス制御手段)243を備える。
また、リーク検知部(リーク検知手段)244が、現像バイアス印加部241及びバイアス制御部243に接続されている。リーク検知部244は、現像動作とは別に、現像バイアスを変化させて、感光体ドラム135と現像ローラー231との間に、リークを発生させ、リークが発生するリーク発生電圧を検知する。具体的には、リーク検知部244は、現像バイアスの交流電圧のピーク間電圧を増大させながら、感光体ドラム135と現像ローラー231との間に、リークを発生させて、リークが発生するピーク間電圧を、リーク発生電圧として検知する。そして、バイアス制御部243は、このリーク検知部244で検知されたリーク発生電圧に基づいて、現像動作時にリークが発生しないように、すなわち、現像バイアスをリーク発生電圧に至らない範囲で、現像バイアスを制御する。
以上のことから、本実施形態に係る現像装置は、リーク検知動作の際に、リークをあえて発生させるので、その際に、現像ローラーに、リークが発生する程度の強い電圧が印加される。また、タッチダウン現像方式の現像装置は、現像ローラー上の均一なトナー層を形成させるために、現像ローラーに強い電圧を印加することが望まれる。本実施形態に係る現像装置は、リーク検知動作により検知されたリーク発生電圧に基づいて、現像動作時にリークが発生しないように、すなわち、現像バイアスをリーク発生電圧に至らない範囲で、現像バイアスを制御するので、現像ローラーに印加される現像バイアスは、比較的高いものになる。このような現像装置では、基材上に形成される樹脂層を備える現像ローラーを用いた場合、上述したように、樹脂層の剥離が発生しやすかった。そこで、本実施形態に係る現像装置では、トナー担持体である現像ローラーとして、後述する現像ローラーを用いる。
次に、本発明の実施形態に係る現像装置に備えられる現像ローラー(トナー担持体)について説明する。
このトナー担持体は、上述したように、基材と、前記基材上に形成された樹脂層とを備え、クロスカット法による付着性試験において、前記樹脂層が5mm間隔の格子状に分割されるように、前記樹脂層を厚み方向に前記基材まで切断し、格子状に切断された樹脂層に粘着テープを密着させた後に剥離したときに、前記切断された樹脂層が前記基材から剥離しない現像ローラーである。この現像ローラーとしては、例えば、以下のような現像ローラーが挙げられる。
まず、図3及び図4に示す現像ローラーについて説明する。
図3は、本発明の実施形態に係る現像装置に備えられる現像ローラーの一例を示す斜視図である。なお、図3は、現像ローラーを一部切断して示す。また、図4は、図3に示す現像ローラーの断面図である。
現像ローラー231は、図3及び図4に示すように、円筒状の回転スリーブ32と、この回転スリーブ32に内包される固定軸33とからなり、この固定軸33の位置が固定された状態でその周囲を前記回転スリーブ32が回転する構成となっている。
前記回転スリーブ32は、図3及び図4に示すように、基材35上に樹脂層36が被覆されている。基材35としては、例えば、アルミニウムやステンレス鋼等によって構成された円筒状部材等が挙げられる。また、前記固定軸33としては、例えば、現像装置に軸支されるシャフト37に、複数のリブ38によって連結されたもの等が挙げられる。
前記樹脂層36は、前記基材35によっても異なるが、上述したような剥離が発生しない樹脂層であれば、特に限定されない。この剥離試験は、JIS K5600−5−6準拠の方法である。この剥離試験としては、具体的には、まず、得られた現像ローラーの樹脂層に対して、刃を直角に当てて、5mm間隔で、前記基材まで切断して、5本の切り込みを形成する。その後、前記切断により形成された切り込みに対して、90°方向を変えて、同様に、前記樹脂層を、前記基材まで切断して、5本の切り込みを形成する。そうすることによって、前記樹脂層が、5mm間隔の格子状に分割され、計16個の碁盤目状格子が形成される。この形成された格子の上に、JIS K5600−5−6に定められたクロスカットセロテープ、例えば、24mm幅のセロテープ(登録商標、ニチバン株式会社製のCT−24)等を貼り付ける。その後、このセロテープを剥離する。その際、セロテープの剥離と同時に剥離された格子状の樹脂層の数を測定する。本実施形態における現像ローラーでは、剥離されない。すなわち、剥離する格子状の樹脂層の数がゼロである。
現像ローラーは、像担持体である感光体ドラムと接触しないので、表層に樹脂層を備えた現像ローラーであっても、樹脂層の、基材との密着性として、セロテープを貼り付けて剥離した際に、樹脂層の剥がれが発生しないといった、上記のような機械的な力に対する密着性までは求められていなかった。本実施形態では、上述したような試験でも樹脂層の剥離を生じない程度の密着性を有するので、樹脂層の剥離が発生しやすい現像装置であっても、樹脂層の剥離が発生しない。よって、リーク検知を行う現像装置であっても、タッチダウン現像方式の現像装置であっても、リーク検知を行う、タッチダウン現像方式の現像装置であっても、長期間にわたって、高画質な画像を形成できる。
前記樹脂層36は、上記のような樹脂層であれば、特に限定されないが、例えば、アルコール可溶性のポリアミド樹脂と、前記ポリアミド樹脂内に分散された導電材とを含み、この導電材が、酸化チタンからなるものであることが好ましい。
また、このポリアミド樹脂としては、上記のような樹脂層を実現できるポリアミド樹脂であれば、特に限定されない。ポリアミド樹脂としては、具体的には、上述したように、メタノール等のアルコールに可溶なポリアミド樹脂であることが好ましい。このようなポリアミド樹脂であれば、前記樹脂層を、前記ポリアミド樹脂と前記導電材とを含む液体に、前記基材を浸漬させる、いわゆる浸漬法で形成する場合、前記液体の溶媒として、アルコールを用いることによって、前記ポリアミド樹脂が好適に溶け、前記液体として、ポリアミド樹脂が均一に溶けた液体となる。このような液体を用いて、樹脂層を浸漬法で形成することによって、好適な樹脂層を形成することができる。
また、ポリアミド樹脂としては、具体的には、アミド結合1つに対する炭素数が8以下の繰り返し単位を有するものであることが好ましい。このようなポリアミド樹脂としては、例えば、下記式(1)〜(3)に示す繰り返し単位のいずれかを含むポリアミド樹脂が挙げられる。また、このようなポリアミド樹脂は、下記式(1)〜(3)に示す繰り返し単位のいずれかを有していればよく、例えば、さらに、下記式(4)に示すような、アミド結合1つに対する炭素数が8を越える繰り返し単位を有していてもよい。また、このようなポリアミド樹脂は、下記式(1)〜(4)に示す繰り返し単位を複数有する共重合体の場合、ブロック共重合体であっても、ランダム共重合体であってもよい。
Figure 2017106943
Figure 2017106943
Figure 2017106943
Figure 2017106943

また、ポリアミド樹脂は、その数平均分子量が、1000〜50000であることが好ましい。
また、前記ポリアミド樹脂において、各繰り返し単位の平均重合度a,b,c,dは、上記数平均分子量を満たすような重合度になるものであれば、特に限定されない。
また、前記ポリアミド樹脂としては、上記式(1)〜(4)に示す繰り返し単位をすべて有する共重合体である、東レ株式会社製のアミランCM8000を好ましく用いることができる。
また、前記導電材としては、酸化チタンからなることが好ましい。この酸化チタンは、例えば、他の導電材であるカーボンブラック等と比較して、抵抗が高く、かつ誘電率が高い。このことから、酸化チタンを導電材として用いることで、得られたトナー担持体は、その表面に溜まる電荷を好適に抜くことができる。また、導電材としての酸化チタンは、樹脂層の、基材への密着性を低下の低下を充分に抑制できる。
また、酸化チタンは、特に限定されないが、その平均一次粒子径が、10〜50nmであるものが好ましい。酸化チタンが小さすぎると、再凝集が発生し、樹脂層内での分散が困難になる傾向がある。また、酸化チタンが大きすぎると、樹脂層に保持することが困難になり、酸化チタンが離脱しやすくなる傾向がある。
なお、酸化チタンの平均一次粒子径は、製品の規格値や一般的な粒度計等を用いての測定等からわかる。具体的には、例えば、CBC株式会社製の振動式粘度計を用いて測定することができる。
また、酸化チタンの含有量は、特に限定されないが、例えば、前記ポリアミド樹脂100質量部に対して、50〜125質量部であることが好ましい。酸化チタンの含有量が少なすぎると、現像ローラー内に電荷が溜まりやすく、連続通紙時に急激な濃度低下が発生しやすくなる傾向がある。また、酸化チタンの含有量が多すぎると、酸化チタンと樹脂との結着性が弱まったり、樹脂層が基材から剥離しやすくなる傾向がある。
また、樹脂層の厚みは、2〜15μmであることが好ましく、2〜11μmであることがより好ましく、2〜9μmであることがさらに好ましい。
また、前記基材は、アルミニウム系基材であることが好ましく、このアルミニウム系基材の表面をアルマイト処理等の酸化処理を施したものであることがより好ましい。すなわち、前記基材は、アルミニウム系基材と、前記アルミニウム系基材上に形成された酸化層とを備えることが好ましい。このような酸化層を備えることで、この基材は、樹脂層との密着性が高まる。
また、前記酸化層の厚みは、特に限定されないが、例えば、5〜15μmであることが好ましい。
次に、図5及び図6に示す現像ローラーについて説明する。
図5は、本発明の実施形態に係る現像装置に備えられる現像ローラーの他の一例を示す斜視図である。また、図6は、図5に示す現像ローラーの断面図である。
この現像ローラー231は、図5及び図6に示すように、ローラー本体52と、ローラー本体52の表面上に被覆された樹脂層53とを含む。ローラー本体52は、現像装置に軸支されるシャフト55に、複数のリブ58によって連結されたもの等が挙げられる。樹脂層53は、前記樹脂層36と同様のものを使用できる。また、ローラー本体52は、前記基材35に相当し、このローラー本体52と樹脂層53とからなる積層体51が、前記回転スリーブ32に相当する。
また、前記現像ローラー231の製造方法としては、上述した現像ローラーが製造できれば、特に限定されない。まず、図3及び図4に示す現像ローラーの場合、例えば、まず、現像ローラーの回転スリーブとして一般的に用いられる、アルミニウム製の円筒状の基材に、アルマイト処理を施すことによって、表層に酸化層であるアルマイト層を形成する。この円筒状の基材の直径は、特に限定されないが、例えば、12〜20μmであることが好ましい。そして、このアルマイト層が形成された回転スリーブを熱処理する。この熱処理を行うことによって、後述する、樹脂層を形成する際の乾燥工程で、このアルマイト層に新たなクラックを形成させないように、予めアルマイト層にクラックを形成させておく。この熱処理は、このようなクラックを形成できれば、特に限定されないが、例えば、乾燥工程より長い時間行うことが好ましい。この熱処理は、具体的には、100〜140℃で、5〜15分間行うことが好ましい。次に、前記ポリアミド樹脂と前記酸化チタンとを、メタノール等のアルコールを分散媒として、混合する。その際、前記ポリアミド樹脂と前記酸化チタンとの混合比率は、上記酸化チタンの含有量を実現できる比率であることが好ましい。また、アルコールの使用量は、前記ポリアミド樹脂を溶解させることができる量であれば、特に限定されず、例えば、前記ポリアミド樹脂100質量部に対して、200〜900質量部であることが好ましい。このようにして得られた、前記ポリアミド樹脂と前記酸化チタンとを含む液体に、前記熱処理を施した回転スリーブを浸漬させ、その後、回転スリーブを液体から取り出し、乾燥させる。このような浸漬法によって、回転スリーブの表面に樹脂層を形成することができる。この乾燥は、回転スリーブの表面に樹脂層が形成できれば、特に限定されないが、例えば、110〜150℃で、5〜20分間行うことが好ましい。
以上のように、リーク検知を行う現像装置やタッチダウン現像方式の現像装置に、トナー担持体として、前記現像ローラー231を用いることによって、樹脂層の剥離が充分に抑制され、長期間にわたって、高画質な画像を形成できる現像装置が得られる。
以下に、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲は、これらに限定されるものではない。
実施例及び比較例に係る画像形成装置は、複写機(京セラミタ株式会社製のTASKalfa 400ci)の現像装置の現像ローラーを、以下の現像ローラーに交換したものである。なお、交換する現像ローラーは、後述するような、表面に樹脂層を設けた現像ローラーである。
[実施例1]
まず、実施例1に係る現像ローラーの製造方法を以下に示す。
現像ローラーとしては、図3及び図4に示すような、表面に樹脂層を備えた現像ローラーを作製した。
具体的には、まず、直径16mmのアルミニウム製のスリーブに、アルマイト処理を施すことによって、厚み10μmのアルマイト層を表層に形成した。そして、このアルマイト層が形成されたスリーブを、120℃で10分間熱処理することによって、アルマイト層にクラックを発生させた。
次に、上記式(1)〜(4)に示す繰り返し単位を有するポリアミド樹脂(東レ株式会社製のアミランCM8000)100質量部と、酸化チタン(石原産業株式会社製のET300W)100質量部とを、メタノール800質量部に投入し、直径1mmのジルコニアビーズを用いたボールミルで、48時間混合した。このようにして得られた液体に、前記熱処理を施したスリーブを浸漬させ、その後、このスリーブを液体から取り出し、130℃で10分間乾燥させた。このような浸漬法によって、実施例1に係る現像ローラーが得られた。得られた現像ローラーは、表面部が樹脂層で構成され、この樹脂層の厚みが10μmであった。
そして、この現像ローラーを、温度40℃、相対湿度90%の環境下で18日間保管した後、後述の剥離試験を行った。この剥離試験は、JIS K5600−5−6準拠の方法である。この剥離試験としては、具体的には、まず、得られた現像ローラーの樹脂層に対して、刃を直角に当てて、5mm間隔で、基材のアルマイト層まで切断して、5本の切り込みを形成した。その後、前記切断により形成された切り込みに対して、90°方向を変えて、同様に、樹脂層を、基材のアルマイト層まで切断して、5本の切り込みを形成した。そうすることによって、樹脂層が、5mm間隔の格子状に分割され、計16個の碁盤目状格子が形成された。この形成された格子の上に、JIS K5600−5−6に定められたクロスカットセロテープ(24mm幅のセロテープ(ニチバン株式会社製のCT−24))を貼り付けた。その後、このセロテープを剥離した。その際、このセロテープの剥離と同時に剥離された格子状の樹脂層の数を測定した。
この剥離試験の結果、実施例1に係る現像ローラーでは、剥離数がゼロであった。すなわち、実施例1に係る現像ローラーは、この剥離試験では、樹脂層が剥離しなかった。
また、前記画像形成装置の他の構成、及び詳細な現像条件等は、以下に示す通りである。
感光体ドラムとしては、アモルファスシリコン感光体(a−Si感光体)を用い、周速(ドラム線速)150mm/秒で回転させ、表面電位を、白地部を270Vとし、画像部を20Vとした。
現像ローラーとしては、前記現像ローラーを用い、感光体ドラムの回転に対して、近接する周面同士が同方向に回転(ウィズ回転)し、その周速比が1.5とした。
磁気ローラーとしては、内部に固定磁石を持ち、外筒部分は、回転可能なアルミニウム基材であって、その表面にアルマイト処理が施された磁気ローラーを用いた。また、磁気ローラーは、現像ローラーの回転に対して、近接する周面同士が反対方向に回転(カウンタ回転)し、その周速比が1.1とした。
感光体ドラムと現像ローラーとの間の距離(DS間距離)は、120μmとし、現像ローラーと磁気ローラーとの間の距離(MS間距離)は、300μmとした。
現像ローラーには、ピーク・ツウ・ピーク値Vpp(slv)が1500V、バイアス電圧Vdc(slv)が50V、デューティ比Vduty(slv)が45%、周波数f(slv)が3.7kHzとなるような、交流成分を直流成分に重畳した重畳電圧を印加した。
磁気ローラーには、現像ローラーと磁気ローラーとの間の直流成分の電位差が200〜400V(可変)となるようなバイアス電圧Vdc(mag)、現像ローラーと磁気ローラーとの間の交流成分のデューティ比が70%となるようなデューティ比Vduty(mag)、現像ローラーと磁気ローラーとの間の交流成分の周波数が3.7kHzとなるような周波数f(mag)を満たす、交流成分を直流成分に重畳した重畳電圧を印加した。
そして、トナー及び現像剤としては、上記複写機(京セラミタ株式会社製のTASKalfa 400ci)に用いられるトナー及び現像剤を用いた。具体的には、トナーとしては、平均粒子径が6.8μmの正帯電性トナーを用いた。
また、リーク検知を行う場合は、電源が入った時と、印字枚数が300枚毎に、リーク検知が行われる。
[比較例1]
現像ローラーを製造する際に用いる液体として、ウレタン樹脂(住化バイエルウレタン株式会社製のデスモフェン)100質量部と、酸化チタン(石原産業株式会社製のET300W)100質量部と、カーボンブラック6質量部とを、メチルエチルケトン300質量部に投入し、直径1mmのジルコニアビーズを用いたボールミルで、48時間混合して得られた液体を、スプレー法で用いて、現像ローラーを製造したこと以外、実施例1と同様である。なお、樹脂層の厚みが10μmであった。
この比較例1に係る現像ローラーに対して、上記剥離試験を実施したところ、16個中13個の剥離が確認された。
[比較例2]
ポリアミド樹脂として、下記式(5)に示すポリアミド樹脂(ダイセル・エボニック株式会社製のX1010)を用いたこと以外、実施例1と同様である。なお、樹脂層の厚みが10μmであった。
この比較例2に係る現像ローラーに対して、上記剥離試験を実施したところ、16個中2個の剥離が確認された。
Figure 2017106943
[評価]
上記の現像条件であって、ピーク・ツウ・ピーク値Vpp(mag)を変更して、現像ローラーと磁気ローラーとの間の交流電圧(MS間ACバイアス)を下記表1に示す条件で、温度20〜23℃、相対湿度50〜65%RHの、常温常湿度環境下で画像形成を行った。
(剥がれ)
上記の条件で、3枚間欠で50万枚画像形成を行った後に、現像ローラーを目視で確認し、樹脂層の剥がれが確認できなければ、「○」と評価し、樹脂層の剥がれが確認されれば、「×」と評価した。
(ゴースト)
特定の画像を印字した後に、ハーフトーン画像に印字した。この印字されたハーフトーン画像に、前に印字した特定の画像が薄く印字されるゴーストが発生しているか否かを目視で確認した。ゴーストが確認できなれば、「○」と評価し、ゴーストが確認できれば、「×」と評価した。
各実施例及び比較例における、現像ローラーの製造条件や現像条件を、各実施例及び比較例に係る現像ローラーに対する剥離試験の結果や上記評価の結果とともに表1に示す。
Figure 2017106943

表1からわかるように、上記剥離試験で樹脂層が剥離しなかった現像ローラーを用いた場合(実施例1)は、上記剥離試験で剥離が発生した現像ローラーを用いた場合(比較例1及び比較例2)とは異なり、3枚間欠で50万枚印字しても、樹脂層の剥がれが発生しなかった。
これは、タッチダウン現像装置で、ゴーストが発生しない程度まで、MS間ACバイアスを高めても、樹脂層の剥がれが発生しないし、リーク検知を行っても、樹脂層の剥がれが発生しなかった。
これに対して、上記剥離試験で剥離が発生した、比較例1及び比較例2に係る現像ローラーを用いた場合、ゴーストが発生してしまう程度のMS間ACバイアスであって、リーク検知を行わなければ、樹脂層の剥がれが発生しなかった。しかしながら、ゴーストが発生しない程度まで、MS間ACバイアスを高めると、樹脂層の剥がれが発生した。また、ゴーストが発生してしまう程度のMS間ACバイアスであっても、リーク検知を行っただけで、樹脂層の剥がれが発生した。
以上のことから、トナー担持体として、上記剥離試験で樹脂層が剥離しなかった現像ローラーを用いることによって、長期間にわたって、好適な画像が形成できることがわかった。
また、実施例1に係る現像ローラーにおける密着性は、まず、基材にアルマイト処理を施していることによると考えられる。このアルマイト層の微細孔によるアンカー効果により、その上に形成する樹脂層との密着性を高めると考えられる。
また、樹脂層に含まれるポリアミド樹脂が、アミド結合1つに対する炭素数が8個以下の繰り返し単位を有するものであるので、このアミド結合が、基材の金属と好適に水素結合を形成すると考えられる。このため、この樹脂層と基材との密着性が高まると考えられる。
これらのことから、実施例1に係る現像ローラーは、上記剥離試験で剥離が発生せず、さらに、樹脂層の剥がれが発生しやすい現像装置に備えられるトナー担持体として用いても、樹脂層の剥がれが発生しないと考えられる。
10 画像形成装置
11 装置本体
12 給紙部
13 画像形成部
14 定着部
15 排紙部
21 帯電装置
22 露光装置
23 現像装置
24 クリーニング装置
32 回転スリーブ
33 固定軸
35 基材
36 樹脂層
37 シャフト
38 リブ
51 積層体
52 ローラー本体
53 樹脂層
55 シャフト
58 リブ
135 感光体ドラム
232 磁気ローラー
241 現像バイアス印加部
242 トナー供給バイアス印加部
243 バイアス制御部
244 リーク検知部

Claims (8)

  1. 静電潜像が形成される像担持体に、非接触で対向配置され、表面上に担持されたトナーを、前記像担持体に供給するトナー担持体と、
    前記トナー担持体に現像バイアスを印加して、前記トナー担持体の表面上に担持されたトナーを前記像担持体に供給させるバイアス印加手段と、
    前記前記トナー担持体にリーク発生電圧を印加して、前記像担持体と前記トナー担持体との間でリークを発生させるリーク発生手段と、
    前記リーク発生手段によって発生させるリークを検知するリーク検知手段と、
    前記リーク検知手段によってリークを検知した際のリーク発生電圧に基づいて、前記現像バイアスを設定するバイアス制御手段とを備え、
    前記トナー担持体が、基材と、前記基材上に形成された樹脂層とを備え、
    クロスカット法による付着性試験において、前記樹脂層が5mm間隔の格子状に分割されるように、前記樹脂層を厚み方向に前記基材まで切断し、格子状に切断された樹脂層に粘着テープを密着させた後に剥離したときに、前記切断された樹脂層が前記基材から剥離しないことを特徴とする現像装置。
  2. 静電潜像が形成される像担持体に、非接触で対向配置され、表面上に担持されたトナーを、前記像担持体に供給するトナー担持体と、
    表面上に担持された、トナー及びキャリアを含む2成分現像剤から、前記2成分現像剤に含まれるトナーを、前記トナー担持体に供給する現像剤担持体と、
    前記トナー担持体に第1現像バイアスを印加して、前記トナー担持体の表面上に担持されたトナーを前記像担持体に供給させる第1バイアス印加手段と、
    前記現像剤担持体に第2現像バイアスを印加して、前記現像剤担持体の表面上に担持された2成分現像剤に含まれるトナーを前記トナー担持体に供給させる第2バイアス印加手段とを備え、
    前記トナー担持体が、基材と、前記基材上に形成された樹脂層とを備え、
    クロスカット法による付着性試験において、前記樹脂層が5mm間隔の格子状に分割されるように、前記樹脂層を厚み方向に前記基材まで切断し、格子状に切断された樹脂層に粘着テープを密着させた後に剥離したときに、前記切断された樹脂層が前記基材から剥離しないことを特徴とする現像装置。
  3. 前記トナー担持体と前記現像剤担持体との間の交流電界強度が、前記トナー担持体と前記現像剤担持体との間の距離に対する比で、6000〜12500V/mmである請求項2に記載の現像装置。
  4. 前記樹脂層が、アルコール可溶性のポリアミド樹脂と、前記ポリアミド樹脂内に分散された導電材とを含み、
    前記導電材が、酸化チタンからなる請求項1〜3のいずれか1項に記載の現像装置。
  5. 前記ポリアミド樹脂が、アミド結合1つに対する炭素数が8以下の繰り返し単位を有する請求項4に記載の現像装置。
  6. 前記樹脂層が、前記ポリアミド樹脂及び前記導電材を含む液体に、前記基材を浸漬させることによって形成された層である請求項4又は請求項5に記載の現像装置。
  7. 前記基材が、アルミニウム系基材と、前記アルミニウム系基材上に形成された酸化層とを備える請求項1〜6のいずれか1項に記載の現像装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の現像装置と、前記像担持体とを備える画像形成装置。
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