JP2017102202A - 電源装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 入力する電源の種類を変更した場合でも、画像形成の性能劣化を抑制する電源装置及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】 本発明は、ヒータに電源装置に関する。本発明の電源装置は、電源から供給された電源電圧を昇圧し、ヒータ側に出力する力率改善回路と、電源電圧を検出する電源電圧検出手段と、ヒータのヒータ電力を取得する取得手段と、電源電圧検出手段の検出結果と、推定手段が取得したヒータ電力とを利用して、力率改善回路に適用するスイッチング周波数を決定する周波数決定手段と、電源電圧検出手段が検出した電源電圧と、推定手段が推定したヒータ電力とを利用して、力率改善回路に適用するスイッチング周波数を決定する周波数決定手段と、周波数決定手段が決定したスイッチング周波数で、力率改善回路を動作させるように制御する周波数制御手段とを有することを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】 本発明は、ヒータに電源装置に関する。本発明の電源装置は、電源から供給された電源電圧を昇圧し、ヒータ側に出力する力率改善回路と、電源電圧を検出する電源電圧検出手段と、ヒータのヒータ電力を取得する取得手段と、電源電圧検出手段の検出結果と、推定手段が取得したヒータ電力とを利用して、力率改善回路に適用するスイッチング周波数を決定する周波数決定手段と、電源電圧検出手段が検出した電源電圧と、推定手段が推定したヒータ電力とを利用して、力率改善回路に適用するスイッチング周波数を決定する周波数決定手段と、周波数決定手段が決定したスイッチング周波数で、力率改善回路を動作させるように制御する周波数制御手段とを有することを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
この発明は、電源装置及び画像形成装置に関し、例えば、電子写真式の画像形成装置において定着器のヒータに電力を供給する電源装置に適用し得る。
従来の画像形成装置では、トナー像を現像して媒体(印刷用紙)に転写し、定着器を用いて当該媒体に熱及び圧力を加え、当該媒体にトナー像を定着させる処理が行われる。
そして、その定着器には、ヒータ(熱源)が備えられており、当該ヒータには加熱のための電力供給がなされる。そして、従来の定着器のヒータに電力を供給する電源装置としては、例えば特許文献1の記載技術がある。
特許文献1の記載技術では、トライアックによる位相制御により電力制御を行っていた。
しかしながら、従来、ヒータの電源装置に、トライアックのように商用電源を直接オンオフする素子を用いた場合、電源電圧に応じて異なる定着器を用意する必要があった。また大判プリンタのように定着器の消費電力が大きくなる画像形成装置については、日本国内でも200Vの電源を用いる場合がある。
通常、日本国内で流通する画像形成装置については、入力電圧が100Vで消費電力を1500W以内とする必要がある。そのため、従来は、100Vと200Vの両方に対応する画像形成装置では、200Vが入力されても消費電力を1500W以内に抑える為に、200Vにだけ対応する画像形成装置より印刷速度を遅くする必要がある等の制限があった。したがって、従来100V及び200Vに対応する画像形成装置を導入したユーザは、入力する電源の種類を変更する際に、印刷速度等の性能を保つためには装置の買換え等を行う必要があった。
そのため、入力する電源の種類を変更した場合でも、電源効率の劣化を抑制することができる電源装置及び画像形成装置が望まれている。
第1の本発明の電源装置は、(1)電源から供給された電源電圧を昇圧し、ヒータ側に出力する力率改善回路と、(2)前記電源電圧を検出する電源電圧検出手段と、(3)前記ヒータのヒータ電力を取得する取得手段と、(4)前記電源電圧検出手段の検出結果と、前記推定手段が取得したヒータ電力とを利用して、前記力率改善回路に適用するスイッチング周波数を決定する周波数決定手段と、(5)前記周波数決定手段が決定したスイッチング周波数で、前記力率改善回路を動作させるように制御する周波数制御手段とを有することを特徴とする。
第2の本発明の画像形成装置は、現像剤像が形成された媒体をヒータにより加熱して定着させる定着部と、前記定着部のヒータ側に電力供給する電源装置とを備える画像形成装置において、前記電源装置として第1の本発明の電源装置を適用したことを特徴とする。
本発明によれば、入力する電源の種類を変更した場合でも、電源効率の劣化を抑制する電源装置及び画像形成装置を提供することができる。
(A)第1の実施形態
以下、本発明による電源装置及び画像形成装置の第1の実施形態を、図面を参照しながら詳述する。
以下、本発明による電源装置及び画像形成装置の第1の実施形態を、図面を参照しながら詳述する。
(A−1)第1の実施形態の構成
図3は、画像形成装置100の概略断面図である。
図3は、画像形成装置100の概略断面図である。
画像形成装置100は、大別すると給紙部1、画像形成部2、定着部3、及び用紙排出部4を有している。
給紙部1は、用紙をセットする為の用紙カセット5、用紙を給紙するためのピックアッフローラ6、7、8、及び用紙を画像形成部2へ搬送する為のレジストローラ9、10を有している。
画像形成部2は、プロセス色(トナーの色)ごとに対応するプロセス色のトナー像を現像する画像形成ユニット25を有している。この実施形態の画像形成部2画はカラー印刷が可能な装置であるため、ブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)のそれぞれのプロセス色に対応する4つの画像形成ユニット25(25K、25Y、25M、25C)が配置されている。画像形成部2では、用紙搬送路の上流側から順に画像形成ユニット25K、25Y、25M、25Cが配置されている。
次に各画像形成ユニット25(25K、25Y、25M、25C)の内部構成について説明する。画像形成ユニット25K、25Y、25M、25Cは、それぞれ対応するトナー色が異なること以外は同様の構成を備える。
各画像形成ユニット25は、静電潜像担持体である感光ドラム11と、感光ドラム11に接触し、感光ドラム11表面に均一に高電圧を帯電させる帯電ローラ12、感光ドラム11に接触しトナー担持体である現像ローラ13、現像ローラ13に接触しトナーを現像ローラ13へ供給するトナー供給ローラ14とを有している。
また、各画像形成ユニット25の感光ドラム11の上方向には、露光部であるLEDヘッド15が、配置されている。さらに、各画像形成ユニット25には、対応する色のトナーカートリッジ16が脱着自在に配置されている。さらにまた、画像形成部2では、画像形成ユニット25K、25Y、25M、25Cの下方向で印刷用紙を搬送する転写ベルト17が配置されている。また、画像形成部2では、画像形成ユニット25K、25Y、25M、25Cについて、転写ベルト17を介して感光ドラム11と当接されている転写ローラ18が配置されている。各転写ローラ18は、転写ベルト17の内側に配置されている。
定着部3は、印刷用紙に転写されたトナーを定着させる定着ローラ19が配置されている。定着ローラ19の内部には、熱源としてのヒータ20が配置されている。ヒータ20としては、例えば、ハロゲンランプ等を適用することができる。
また、定着部3は、定着ローラ19の表面温度を検出する温度検出センサ21が配置されている。温度検出センサ21としては、例えば、サーミスタを適用することができる。
用紙排出部4は、定着が完了した用紙を排出する為の排出ローラ22を有している。
次に、画像形成装置100に係る電源制御系の機能的構成について図3を用いて説明する。図3では、上述の図2と同一部分又は対応部分には同一符号又は対応符号を付している。
画像形成装置100は、電源制御系の構成要素として、電源1000、メイン制御ブロック200、及びサブ制御ブロック300を有している。
電源1000は、大別すると、ブリッジダイオード1100、PFC回路1200、DC−ACインバータ1300、サブDC−DCコンバータ1400、メインDC−DCコンバータ1500、及びAC電圧検出回路1600を有している。この実施形態では、電源1000は、商用電源101より供給されるAC電圧にて動作するものとして説明する。電源1000の電源の種類は商用電源に限定されず、種々のAC電源を適用することができる。ここでは、電源1000は、ワールドワイド入力(世界中での商用電源の入力)に対応するため、AC100系及びAC200V系の電源に対応しているものとする。電源1000を、ワールドワイド入力(世界中の商用電源の入力)に対応することを考慮すると、AC200V系として少なくともAC220V以上の入力可能とする必要がある。そこで、この実施形態では、電源1000は、AC200V系の入力として、少なくともAC200V〜AC264Vの範囲で対応するように構成されているものとする。なお、電源1000が対応する入力電圧の範囲は限定されないものであり、任意の範囲に設定することができる。
メインスイッチ102は装置入力部に配置され、ユーザによりオンオフ可能なメカスイッチである。
ブリッジダイオード1100は、AC電圧を全波整流するものである。ブリッジダイオード1100としては、例えば、4素子を1パッケージにしたダイオードを適用することができる。
PFC回路1200は、AC電圧をDC電圧へ昇圧するAC−DCコンバータである。PFC回路1200は、所謂PFC(Power Factor Correction)と呼ばれる構成の回路である。PFC回路1200は、ブリッジダイオード1100の出力である全波整流電圧を入力とし、DC電圧をDC−ACインバータ1300とサブDC−DCコンバータ1400とメインDC−DCコンバータ1500へ出力(供給)する。
DC−ACインバータ1300はDC電圧をAC電圧へ変換するインバータ回路であり、PFC回路1200より出力されるDC電圧を入力とし、後述するメイン制御ブロック200(メイン制御部201)より出力される信号(後述するヒータオンオフ信号)により、任意のAC電圧を定着部3へ出力する。
サブDC−DCコンバータ1400は、DC電圧を降圧するDC−DCコンバータであり、DC電圧を入力とし、サブ制御ブロック300へDC電圧5Vを出力する。サブDC−DCコンバータ1400は、例えば、一次−二次を絶縁する絶縁トランスにより降圧することができる。
メインDC−DCコンバータ1500は、PFC回路1200より出力されるDC電圧を入力とし、メイン制御ブロック200へDC電圧24Vと5Vを出力する。メインDC−DCコンバータ1500は、サブDC−DCコンバータ1400と同様に、例えば、一次−二次間を絶縁する絶縁トランスにより24Vへ降圧して出力するようにしてもよい。また、メインDC−DCコンバータ1500は、25Vとは別個のDC−DCコンバータを用いて5Vを出力する構成としてもよい。
電源電圧検出手段としてのAC電圧検出回路1600は、商用電源101より供給されるAC電圧を検出する回路である。AC電圧検出回路1600は、検出結果を、メイン制御部201へ供給する。AC電圧検出回路1600は、例えば、AC100V系とAC200V系と入力を区別するツェナーダイオードとトランジスタで構成された回路を適用することで安価に実現することができる。また、AC電圧検出回路1600は、例えば、トランスとA−Dコンバータにより構成された回路を用いても実現することができる。この場合、AC電圧検出回路1600では、AC100V系とAC200V系の区別のみでなく、異常電圧の検出(例えば、AC100V系とAC200V系の定格範囲外の電圧値の検出)や後述のPFCスイッチング周波数を最適化できるというメリットがある。この実施形態では、AC電圧検出回路1600は、トランスとA−Dコンバータにより構成されており、異常電圧の検出も可能であるものとして説明する。
メイン制御ブロック200は、メイン制御部201、ROM202、RAM203、温度検出部206、センサオンオフ回路207、高圧電源208、ヘッド制御部209、アクチュエータ駆動部210を有している。
メイン制御部201は、プログラムや設定データを保存している不揮発性の記憶部品のROM202に書き込まれたプログラムによって動作する装置である。メイン制御部201は、時間計測のカウンタなどを内蔵している。
RAM203はデータ保管、読み出しを行うメモリである。
温度検出部206は、定着部6内部の温度検出センサの出力を抵抗分圧し、メイン制御部201へ温度検出信号を出力する。
センサオンオフ回路207は、メイン制御部201から供給されるセンサオフ信号に基づいて、後述の各種センサに供給する電源をオフ(例えば、トランジスタを用いたスイッチ手段によりオフ)するものである。センサオンオフ回路207は、電源オン時の装置ウォームアップや、ホスト104などの指示により動作する印刷時以外は、センサオフ信号に従ってセンサオフする動作を行う。
高圧電源208は、画像形成部2の感光ドラムや各種ローラへ高圧電圧を印加する電源である。ヘッド制御部209は、LEDヘッド15のオンオフを制御する制御部である。
アクチュエータ駆動部210は、メイン制御部201より出力されるロジック信号を元に、後述するアクチュエータへ駆動信号を出力する専用ドライパである。
各種センサ400は、給紙部1、画像形成部2、定着部3、及び用紙排出部4に配設された用紙位置検出用の図示しない用紙走行路センサや画像濃度、色ずれ補正用のセンサなどが該当する。
アクチュエータ500は、上述のアクチュエータ駆動部210により駆動するものであり、例えば、給紙部1、画像形成部2、定着部3、及び用紙排出部4に配設された図示しないモータ、クラッチ、ソレノイドや空冷用のFAN等が該当する。
次に、サブ制御ブロック300の内部構成について説明する。
サブ制御ブロック300は、DC5Vオンオフスイッチ301、及びサブ制御部302を有する。
DC5Vオンオフスイッチ301は、例えば、FET、トランジスタ、リレー等のスイッチ手段を用いて、電源1000から出力されるDC5Vをオンオフする。DC5Vオンオフスイッチ301は、サブ制御部302の制御に応じて、オンオフ状態を切り替える。
サブ制御部302は、低消費モード用のマイクロコンピュータ(省電力モードでの動作時の制御用マイクロコンピュータ)であり、スリープ信号(以下、「sleep」信号とも呼ぶ)など、低消費モード時の制御信号を出力する。この実施形態では、サブ制御部302は、低消費モード時にスリープ状態を示す信号としてLoレベルのスリープ信号を出力する。また、サブ制御部302は、低消費モードから印刷モード(通常モード)に復旧する際にスリープ信号としてHiレベルを出力する。なお、電源1000では、スリープ信号の極性を逆とし、Hiレベルをスリープ状態を示す信号とするようにしてもよい。また、画像形成装置100では、設定された時間経過(印刷されたない状態での時間経過)後や、ユーザによるソフトスイッチ103の押下等を契機として通常モードから低消費モード(通常モードよりも電力消費の少ない動作モード)へ移行するように構成されているものとする。また、画像形成装置100では、低消費モード時にソフトスイッチ103の押下により通常の電力消費モードに復旧することが可能となっているものとする。さらに、サブ制御部302は、サブDC−DCコンバータ1400にスリープ信号を供給する。
次に、電源1000内部の詳細構成について図1を用いて説明する。
電源1000は、大別すると保護素子1001、フィルタ1002、突入電流防止回路1003、ブリッジダイオード1100、PFC回路1200(力率制御回路)、サブDC−DCコンバータ1400、メインDC−DCコンバータ1500、DC−ACインバータ1300、AC電圧検出回路1600を有している。
保護素子1001は、過電流保護用のヒューズ、や雷サージ保護用のバリスタなどで構成される。
メインスイッチ102は、電源1000の入力側(商用電源101の入力側)に配置されるスイッチである。
フィルタ1002は、例えば、図示しないコモンあるいはノーマルチョークコイルとコンデンサで構成することができる。上述の図示しないコンデンサは、例えば、LINE、NEUTRAL間に配置するXコンと、LINEあるいはNEUTRALとFG(フレームグラウンド)間に配置するYコンで構成することができる。
突入電流防止回路1003は、PFC出力電解コンデンサ1012充電時の突入電流を抑制する回路である。突入電流防止回路1003としては、例えば、サーミスタを用いると安価に実現することができる。しかし、突入電流防止回路1003としてサーミスタを用いた場合高温時に突入電流を抑制しにくいという問題がある。そのため、突入電流防止回路1003では、例えば、サーミスタの他に、抵抗とスイッチ素子により構成されるトライアックやリレーを組み合わせた回路を適用するようにしてもよい。
ブリッジダイオード1100は4つのダイオードをブリッジ構成に接続したものである。ブリッジダイオード1100としては、例えば、4素子入りのブリッジダイオードと呼ばれる素子を適用するようにしてもよい。
PFC回路1200は、ブリッジダイオード1100により全波整流されたAC電圧を入力とし、DC電圧へ変換し、昇圧する回路である。PFC回路1200は、A相PFCパワーデバイス1004、A相PFCコイル1005、A相電流検出抵抗1006、A相PFCダイオード1007、B相PFCパワーデバイス1008、B相PFCコイル1009、B相電流検出抵抗1010、B相PFCダイオード1011、PFC出力電解コンデンサ1012、電圧フィードバック検出部1013、OVP検出部1014、及びPFC制御回路1201を有している。
PFC制御回路1201は、ブリッジダイオード1100により全波整流されたAC電圧を入力とし、DC電圧へ変換し、昇圧するPFC回路1200の制御部である。PFC制御回路1201としては、例えば、種々の専用IC(PFC制御IC)やマイクロコンピュータ(PFC制御プログラムが組み込まれたマイクロコンピュータ)を用いて構成することができる。
PFC回路1200において、昇圧する電圧は、AC入力電圧の最大電圧(商用電源101として想定される最大電圧)を考慮する必要がある。上述の通り、電源1000を、ワールドワイド入力(世界中の商用電源の入力)に対応することを考慮すると、少なくとも220V以上の入力とする必要がある。そして、この実施形態では、PFC回路1200で昇圧する電圧は、以下の(1)式のように、商用電源101の最大電圧をAC264Vと想定し、390Vに設定している。
264V×√2+10V=390V …(1)
264V×√2+10V=390V …(1)
なお、この実施形態の電源1000(PFC回路1200)は、2相構成として説明するが、3相以上又は単相の構成としてもよい。以下では、電源1000(PFC回路1200)における各相(2相)を、それぞれA相、B相と呼ぶものとする。
電源1000では、後述するPFC周波数設定信号と、電圧フィードバック検出部1013の検出結果とOVP検出部1014の検出結果とA相電流検出抵抗1006の検出結果とB相電流検出抵抗1010の検出結果とが入力される。そして、電源1000では、A相PFCパワーデバイス1004のゲート電圧とB相PFCパワーデバイス1008のゲート電圧が決定され、出力される。また、電源1000では、サブDC−DCコンバータ1400の補助巻き線の出力電圧が電源電圧として供給される。
A相PFCコイル1005は、A相の昇圧コイルである。A相PFCパワーデバイス1004は、A相をスイッチングさせるパワーデバイス(パワーMOSFET)であり、ゲート入力端子は、PFC制御回路1201より入力される。
A相電流検出抵抗1006は、A相PFCパワーデバイス1004のドレイン電流を検出する抵抗であり、検出結果はPFC制御回路1201へ出力される。
A相PFCダイオード1007は、PFC出力電解コンデンサ1012へ出力する整流ダイオードである。
B相PFCコイル1009は、B相の昇圧コイルである。
B相PFCパワーデバイス1008は、B相をスイッチングさせるパワーデバイス(パワーMOSFET)であり、ゲート入力端子は、PFC制御回路1201より入力される。
B相電流検出抵抗1010は、B相PFCパワーデバイス1008のドレイン電流を検出する抵抗であり、検出結果はPFC制御回路1201へ出力される。
B相PFCダイオード1011は、PFC出力電解コンデンサ1012へ出力する整流ダイオードである。
PFC出力電解コンデンサ1012はPFC出力電圧を平滑する電解コンデンサである。
電圧フィードバック検出部1013は、PFC出力電圧を分圧し、検出結果をPFC回路1200へ出力する。
OVP検出部1014は、PFC出力電圧が過電圧状態であるかを検出する回路であり、PFC出力電圧を分圧し、検出結果をPFC制御回路1201へ供給する。
サブDC−DCコンバータ1400は、PFC出力電圧を入力とし、サブ制御ブロック300へDC5Vを出力する回路である。サブDC−DCコンバータ1400では、一次と二次を絶縁する為に図示しない絶縁トランスを有している。また、サブDC−DCコンバータ1400では、絶縁トランスの補助巻き線の出力電圧は、PFC制御回路1201とメインDC−DCコンバータ1500とDC−ACインバータ1300の制御回路の電源電圧としている。また、サブDC−DCコンバータ1400には、サブ制御部302より出力されるスリープ信号が入力され、補助巻き線の出力電圧がオンオフされる。
メインDC−DCコンバータ1500は、PFC出力電圧を入力とし、メイン制御ブロック200へDC24VとDC5Vを出力する回路である。メインDC−DCコンバータ1500は、サブDC−DCコンバータ1400と同様、図示しない絶縁トランスを有する。また、サブDC−DCコンバータ1400の補助巻き線の出力電圧がメインDC−DCコンバータ1500の制御回路に入力される。
DC−ACインバータ1300は、PFC出力電圧(PFC回路1200の出力電圧)を入力とし、AC電圧へ変換する回路である。DC−ACインバータ1300は、メイン制御部201より出力されるヒータオンオフ信号により、AC電圧値とオンオフタイミングを可変とし、定着部3へAC電圧を出力する。
AC電圧検出回路1600は、商用電源101より出力されるAC電圧を入力とし、AC電圧検出結果をメイン制御部201へ出力する回路である。
次に、PFC制御回路1201内部の詳細構成の例について図4を用いて説明する。
PFC制御回路1201は、PFC制御IC1201aを用いて構成されている。PFC制御IC1201aとしては種々のPFC制御ICを適用することができる。
PFC制御IC1201aは、少なくともT1〜T8の8つの端子を有しているものとする。なお、図4に示すPFC制御IC1201aの構成は一例であり、PFC制御IC1201aの内部仕様及び外部仕様(例えば、端子の構成)については限定されないものである。この実施形態では、図1、図4に示すように、PFC制御IC1201aは、連続モードで2相インタリーブ方式に対応したPFC制御ICであるものとして説明する。
図1、図4を用いてPFC制御IC1201aの各端子の構成について説明する。端子T1は、A相PFCパワーデバイス1004のゲートと接続するゲート入力端子である。
端子T2は、A相電流検出抵抗1006の一端と接続し、A相PFCパワーデバイス1004のドレイン電流を検出するための端子である。
端子T3は、B相PFCパワーデバイス1008のゲートと接続するためのゲート入力端子である。
端子T4は、B相電流検出抵抗1010の一端と接続し、B相PFCパワーデバイス1008のドレイン電流を検出するための端子である。
端子T5は、PFC制御IC1201aを駆動するための電源入力を受けるための端子である。この実施形態では、端子T5は、サブDC−DCコンバータ1400と接続して電源入力を受けているものとする。
端子T6は、電圧フィードバック検出部1013から出力電圧のフィードバック(PFC回路1200が出力した出力電圧を分圧したPFC出力電圧)の供給を受けるための端子である。
端子T7は、OVP検出部1014から、PFC出力電圧が過電圧状態であるかの検出結果(検出値)の供給を受けるための端子である。
端子T8は、PFC回路1200(PFC制御回路1201)における、スイッチング周波数(以下、「PFCスイッチング周波数」と呼ぶ)を設定するための外部回路(例えば、外部抵抗や外部コンデンサ等により構成される回路)を接続する端子である。図4において、PFC制御回路1201の端子T8には、抵抗1201b、1201c、コンデンサ1201dの順序で直列に接続されている。
そして、PFC制御回路1201の端子T8に接続される外部回路には、メイン制御ブロック200から供給されるPFC周波数設定信号(PFCスイッチング周波数を設定する信号)に応じて外部抵抗等の値(インピーダンス)を切替えるトランジスタ1201eが接続されている。トランジスタ1201eのコレクタとエミッタは、それぞれ抵抗1201cの両端に接続されている。そして、トランジスタ1201eのベースにはPFC周波数設定信号が入力されている。すなわち、PFC制御回路1201の端子T8に接続される外部回路では、PFC周波数設定信号としてHiレベルが入力されるとトランジスタ1201eがオン状態(導通状態)となり、PFC制御回路1201の外部抵抗値は、抵抗1201bの値となる。一方、PFC制御回路1201の端子T8に接続される外部回路では、PFC周波数設定信号としてLoレベルが入力されるとトランジスタ1201eがオフ状態となり、PFC制御回路1201の外部抵抗値は、抵抗1201b+抵抗1201cの値となる。PFC制御IC1201aでは、端子T8に接続される外部回路の抵抗や容量に応じて定まる周波数がPFCスイッチング周波数として設定されることになる。なお、この実施形態のPFC制御IC1201aでは、1つ端子T8に抵抗及びコンデンサ(容量)を接続しているが、PFC制御IC1201aの仕様に応じて、抵抗とコンデンサとを異なる端子に接続する構成としてもよい。
なお、以下では、PFC周波数設定信号としてHiレベルが入力されたときのPFC制御回路1201のPFCスイッチング周波数をF1と表し、PFC周波数設定信号としてLoレベルが入力されたときのPFC制御回路1201のPFCスイッチング周波数をF2と表すものとする。この実施形態では、スイッチング周波数F1は、商用電源101がAC100V系の場合(例えば、AC100Vの場合)に力率が所定以上となるように調整された周波数であるものとする。また、この実施形態では、スイッチング周波数F2は、商用電源101が200V系の場合(例えば、AC230Vの場合)に力率が所定以上となるように調整されたな周波数であるものとする。
このようにPFC制御回路1201では、PFC制御IC1201aに、トランジスタ等のスイッチによりインピーダンス(PFCスイッチング周波数を設定するインピーダンス)を制御可能(変更可能)な外部回路を設け、PFC周波数設定信号に応じてPFCスイッチング周波数を切替える周波数制御手段が実現されている。なお、PFC制御IC1201aに接続する外部回路のインピーダンス(例えば、抵抗値や容量)を制御する手段としてはトランジスタに限定されず種々のスイッチ手段を適用することができる。なお、この実施形態のPFC制御回路1201では、PFCスイッチング周波数の設定を2段階に制御可能な構成として説明したが、3段階以上の周波数に切り替え可能とするようにしてもよい。
次に、メイン制御部201がPFC回路1200(PFC制御回路1201)に対して行うPFCスイッチング周波数の制御について説明する。
メイン制御部201は、PFC回路1200に設定する最適なPFCスイッチング周波数を算出し、その算出結果に基づいたPFC周波数設定信号をPFC回路1200に供給する。上述の通り、この実施形態のPFC回路1200では、PFCスイッチング周波数を二段階に変更可能であるので、この実施形態のメイン制御部201は、算出したPFCスイッチング周波数に基づいて、PFC周波数設定信号の内容(Hiレベル又はLoレベル)を決定し出力する。メイン制御部201は、例えば、PFC制御回路1201で設定可能なPFCスイッチング周波数(F1、F2)のうち、最も算出したPFCスイッチング周波数に近い周波数を選択し、選択した周波数を設定するためのPFC周波数設定信号を出力するようにしてもよい。例えば、メイン制御部201は、算出したPFCスイッチング周波数が、F2よりもF1に近い値であれば、PFC周波数設定信号としてF2を設定する値(Loレベル)を出力するようにしてもよい。
なお、メイン制御部201がPFC制御回路1201に設定するPFCスイッチング周波数を決定する方法は上記の例に限定されない。例えば、メイン制御部201は、所定の閾値や範囲設定を用いて、算出したPFCスイッチング周波数に基づき実際にPFC制御回路1201に設定するPFCスイッチング周波数を決定するようにしてもよい。
また、例えば、メイン制御部201は、AC電圧検出回路1600で検出された電圧に応じて、PFC制御回路1201に設定するPFCスイッチング周波数を設定するようにしてもよい。例えば、メイン制御部201は、AC電圧検出回路1600で検出された電圧がAC90V〜AC110Vの範囲内だった場合にF1を選択し、AC電圧検出回路1600で検出された電圧がAC200V〜AC264Vの範囲内だった場合にF2を選択するようにしてもよい。
次に、メイン制御部201が、最適なPFCスイッチング周波数を算出する例について説明する。
メイン制御部201は、PFC回路1200に設定する最適なPFCスイッチング周波数Fpfcを、例えば、以下の(2)式を用いて求めることができる。
以下に(2)式において、Vacは、AC入力電圧(AC電圧検出回路1600によるAC電圧検出結果)を示している。また、以下の(2)式において、VpfcはPFC出力電圧(PFC回路1200の出力電圧)を示している。さらに、以下の(2)式では、PFは力率(PFC回路1200で目標とする力率)を示している。さらにまた、以下の(2)式において、Lは、PFCコイルインダクタンス値(A相PFCコイル1005及びB相PFCコイル1009に基づくインダクタンス値)を示している。また、以下の(2)式において、Poutはヒータ電力(ヒータ20の消費電力)を示している。さらに、以下の(2)式において、Pdcは、DC24V/DC5V負荷電力を示している。
Fpfc=(Vac^2*(Vpfc−√2*Vac*PF)
/(2*L*(Pout+Pdc*Vpfc) …(2)
Fpfc=(Vac^2*(Vpfc−√2*Vac*PF)
/(2*L*(Pout+Pdc*Vpfc) …(2)
ところで、近年、パワーデバイスの特性良化(例えば、低オン抵抗化、スイッチングスピードの高速化等)により、PFCスイッチング周波数アップが可能となっている。そして、PFCスイッチング周波数アップにより、PFCコイルの小型化が可能になってきている。現状はPFCのスイッチングには、MOS−FETを使用することが一般的であるが、ヒータ負荷がkWクラスになると、SiCやGaNパワーデバイスを使用することにより、コイルなど力率改善回路の周辺部品の小型化が可能となる。従来、kWクラスのPCF回路では、PFCスイッチング周波数は数十kHzであるが、現在は、上述のようなパワーデバイスの特性良化により、数百MHzオーダーまでアップできる。また、PFC回路における力率改善回路方式は、非連続モード、臨界モード、連続モードがあるが、kWクラスでは連続モードが好適な方式(デメリットが少ない方式)である。通常、連続モードでPFC回路を動作させる場合、PFCコイルインダクタンス値が固定となる為、ワールドワイド入力に対応する電源でも、従来ではAC100VあるいはAC230V仕様に合わせて、固定的なPFCスイッチング周波数が設定されている。そこで、第1の実施形態のPFC回路1200では、AC電圧検出結果(商用電源101の電圧)により最適なPFCスイッチング周波数を設定するものとする。これにより、電源1000では、商用電源101の入力(AC100V入力又はAC230Vの入力)によらず小型且つ高効率化を実現できる。具体的には、上述の通り、メイン制御部201が、AC電圧検出回路1600により検出されたAC電圧検出結果に応じて、上述の(2)式により最適なPFCスイッチング周波数を算出し、その算出結果に応じて、PFC回路1200(PFC回路1200)を制御する。メイン制御部201は、PFC周波数設定信号を用いて、PFC回路1200(PFC制御回路1201)を制御する。
以上のように第1の実施形態では、メイン制御部201が、PFC回路1200に設定するPFCスイッチング周波数を決定する周波数決定手段として機能する。また、第1の実施形態では、メイン制御部201及びPFC制御回路1201により、PFC回路1200のPFCスイッチング周波数を制御(変更)する周波数制御手段として機能する。さらにまた、第1の実施形態では、メイン制御部201が、ヒータ電力を取得(第1の実施形態では推定処理により取得)する取得手段として機能する。また、第1の実施形態の電源装置は、少なくとも電源1000及びメイン制御部201の一部(電源1000を制御するための処理構成)を含む構成要素により構成されている。
(A−2)第1の実施形態の動作
次に、以上のような構成を有する第1の実施形態における画像形成装置100の動作を説明する。
次に、以上のような構成を有する第1の実施形態における画像形成装置100の動作を説明する。
以下では、画像形成装置100を構成する電源制御に係る動作(特にPFC回路1200を中心とする動作)について説明する。
図5は、画像形成装置100における電源制御に係る一部の動作について示したフローチャートである。
図5のフローチャートの初期状態として、画像形成装置100はパワーオフの状態(メインスイッチ102がオフの状態)となっているものとする。そして、ユーザによりメインスイッチ102押下されたものとする(S101)。メインスイッチ102が押下されると、商用電源101より出力されるAC電圧が電源1000に供給され、ブリッジダイオード1100により全波整流されたAC電圧がPFC回路1200に供給される。この時、スリープ信号はLo状態(Loレベルの状態)であり、PFC回路1200は動作しない。したがって、全波整流電圧がPFC出力電解コンデンサ1012により平滑され、AC電圧×√2のDC電圧がサブDC−DCコンバータ1400に供給されることになる。
次に、AC電圧×√2のDC電圧がサブDC−DCコンバータ1400に入力され、サブDC−DCコンバータ1400が起動する。この実施形態において、サブDC−DCコンバータは低消費モードで動作する際の電源として使用されるものとする。そして、サブDC−DCコンバータ1400が起動後、DC5Vがサブ制御ブロック300に出力される(S102)。これにより、サブ制御ブロック300にDC5Vが供給され、画像形成装置100が低消費モードで動作を開始する。なお、一般的に、画像形成装置において低消費モードの電源としては、DC10〜20Wクラスの電源制御ICを用いて制御される。一般的に、電源制御ICは低負荷時に間欠発振をし、スイッチング損失を減らす動作を行うものが多い。
その後、ユーザによりソフトスイッチ103押下されると(S103)、DC5Vオンオフスイッチ301がオン状態となり、メイン制御ブロック200の一部が起動する。そして、サブ制御部302は、スリープ信号をHiレベルとして、サブDC−DCコンバータ1400に供給する。サブDC−DCコンバータ1400にHiレベルのスリープ信号が入力されることにより、PFC回路1200とメインDC−DCコンバータ1500の制御回路とDC−ACインバータ1300の制御回路の電源部にDC電圧が供給される。DC電圧はサブDC−DCコンバータ1400の補助巻き線の出力電圧であり、DC10−20V程度である。なお、スリープ信号による電力供給オンオフは、例えば、トランジスタなどの半導体スイッチを使用するようにしてもよい。
次に、AC電圧検出回路1600によりAC電圧検出信号がメイン制御部201に供給される(S104)。ここでは、AC電圧検出信号は、異常電圧の有無を示す信号であるものとする。そして、メイン制御部201は、AC電圧検出信号として異常電圧が発生したことを示す信号が供給された場合には、後述するステップS105に進み、異常電圧が発生していない(正常範囲内の電圧)ことを示す信号が供給された場合には後述するステップS106に進む。
上述のステップS104で、AC電圧検出結果が異常電圧の場合、メイン制御部201は、装置動作を停止し、AC電圧異常を示したエラー出力(例えば、図示しないオペレーションパネルにエラーメッセージを表示出力)する(S105)。
上述のステップS104で、AC電圧検出結果が正常範囲内の電圧の場合、メイン制御部201は、PFCスイッチング周波数Fpfcを算出する。メイン制御部201は、AC電圧検出回路1600により検出されたAC電圧検出結果に基づき、上述の(2)式を用いて最適なPFCスイッチング周波数を算出し、その算出結果に応じて、PFC回路1200(PFC回路1200)を制御する。メイン制御部201は、PFC周波数設定信号を用いて、PFC回路1200(PFC制御回路1201)を制御する(S106)。以上のような動作により、電源1000では、PFC回路1200及びメインDC−DCコンバータ1500が動作を開始し、メイン制御ブロック200へDC24V及びDC5Vが供給される。
ステップS106において、メイン制御部201は、上記の(2)式の各パラメータを、例えば、以下のように設定して算出することができる。例えば、上述のAC入力電圧が最大264Vであることを考慮し、Vpfcとして、AC264V*√2+10V=390Vという設計値(Typ)を設定するようにしてもよい。また、PFとしては、例えば、0.99を設定するようにしてもよい。さらに、Lとしては、例えば、任意の設定されたインダクタンス値(例えば、A相PFCコイル1005及びB相PFCコイル1009に基づくインダクタンス値)を設定するようにしてもよい。また、Poutとしては、例えば、任意の設定されたヒータ電力値(例えば、ヒータ20の設計/仕様に応じた固定値)を設定するようにしてもよい。さらに、Pdcとしては、例えば、は任意の設定されたDC24V/DC5V負荷電力値(電源1000の設計/仕様に応じた負荷電力値)を設定するようにしてもよい。
なお、ステップS106の時点(ウォームアップ前)において、メイン制御部201は、PFCスイッチング周波数Fpfcを算出せずに、F1又はF2のいずれかの周波数を決定(例えば、予めプログラミングされた周波数に固定的に決定)してPFC回路1200を制御するようにしてもよい。例えば、メイン制御部201は、ステップS106の時点(ウォームアップ前)において、100Vに対応する周波数F1を選択し、PFC回路1200を制御(PFCスイッチング周波数を制御)するようにしてもよい。
そして、メイン制御部201よりヒータオンオフ信号がDC−ACインバータ1300へ供給されると、ウォームアップスタート(ヒータ20による加熱開始)となる(S107)。DC−ACインバータ1300はAC出力電圧可変可能な回路であり、スタート時はAC出力電圧を下げるスロースタートとし、定着ローラ19の表面温度が温度検出センサ21により検出される。そして、メイン制御部201は、AC出力電圧あるいはオンデューティを決定し、定着温度(温度検出センサ21により検出される温度)を目標温度まで上昇させる。
その後、定着温度が目標温度に到達して一定となった時点(温度が安定した時点)で、メイン制御部201は、定着部3のウォームアップが終了したと判断し、ヒータオンオフ信号のオンデューティの状態等によりヒータ電力(ヒータ20で消費されている電力)の推定値を算出する(S108)。メイン制御部201は、例えば、ヒータ20が100%デューティ(オンデューティ)時に1000Wの電力が消費される仕様の場合、デューティ50%時にヒータ20で消費される電力は500Wと推定できる。すなわち、メイン制御部201は、最大消費電力(100%デューティ時の消費電力)と、現在ヒータ20が動作するオンデューティに応じて、現在のヒータ電力を推定することができる。
次に、メイン制御部201は、上記の(2)式を用いて、現時点(定着部3のウォームアップ後の時点)でのヒータ電力値Poutの推定値(上述のステップS108で推定したヒータ電力値)に基づいて再度PFCスイッチング周波数を算出し、算出結果に基づいてPFC回路1200(PFC制御回路1201)を制御(PFC周波数設定信号を用いて制御)する(S109)。そして、メイン制御部201は、定着部3のウォームアップ後にヒータ電力算出結果(推定結果)をフィードバックして、PFCスイッチング周波数を更新することで、上述のステップS106よりも精度よく高効率化が実現できる。
ステップS109において、メイン制御部201は、上記(2)式を用いてPFCスイッチング周波数Fpfcを求めるが、上述の通り、ステップS109では現時点でのヒータ電力値Poutの推定値を適用する点で上述のステップS106と異なっている。ステップS109において、メイン制御部201は、上記の(2)式の計算にあたって、ヒータ電力値Pout以外のパラメータについては、上述のステップS106と同様のあてはめをすることができるため詳しい説明を省略する。
以上のように、メイン制御部201は、定着部3のウォームアップ後に最適なPFCスイッチング周波数を更新して、PFC回路1200(PFC制御回路1201)を制御した後、印刷開始可能と判断し、印刷処理を開始することができる(S110)。
次に、PFC回路1200の動作について、図6のタイミングチャートを用いて説明する。
図6に示すタイミングチャートでは、上から順に、A相ゲート電圧(A相PFCパワーデバイス1004のゲート電圧値)、B相ゲート電圧(B相PFCパワーデバイス1008のゲート電圧値)、A相ドレイン電流(A相PFCパワーデバイス1004のドレイン電流値)、B相ドレイン電流(B相PFCパワーデバイス1008のドレイン電流値)、A相ドレイン−ソース電圧(A相PFCパワーデバイス1004のドレイン−ソース間の電圧(電位差))、B相ドレイン−ソース電圧(B相PFCパワーデバイス1008のドレイン−ソース間の電圧(電位差))、A相インダクタ電流(A相PFCコイル1005の電流値)、及びB相インダクタ電流(B相PFCコイル1009の電流値)の遷移(各値のレベルの遷移)が図示されている。図6に示す各値のタイミングチャートでは、縦軸が電圧あるいは電流を示しており、横軸が時間を示している。なお、図6では、PFC回路1200が2相の連続モードを採用している場合の動作について示している。図6では、時系列順に、タイミングt1〜t5の5つのタイミングが図示されている。
A相ゲート電圧は、PFC制御回路1201より出力される電圧であり、電圧フィードバック検出部1013とA相電流検出抵抗1006より検出された電流検出結果よりオン時間が決定される。タイミングt1からタイミングt4区間の逆数がPFCスイッチング周波数Fpfcであり、A相とB相のPFCスイッチング周波数Fpfcは同一である。また、2相の場合、タイミングt1からタイミングt4区間を位相360度とすると、位相180度ずらしてA相とB相がオンするタイミングとなる。図6では、PFC回路1200が対応する電源が2相の例を示しているが、上述の通り3相、4相など、2相以上の構成あるいは単相としてもよい。その場合、PFC回路1200では、各相がオンするタイミングは2相と異なり、1/3、1/4と変化させる必要がある。
タイミングt1の時点で、A相ゲート電圧がHiに切り替わると、A相PFCパワーデバイス1004がオンし、A相ドレイン電流が上昇していく。この上昇の傾きはA相PFCコイルのインダクタンス値で決定される。電源1000では、前述のスイッチング周波数を上げた場合、オンデューティが変わらず、オン時間が短くなる為、リップル同一を前提とすると、電流上昇率を上げることが可能となり、インダクタンス値を下げることができ、結果としてPFC回路1200のコイル小型化が可能となる。
タイミングt2の時点は、A相オンオフ1周期の位相180度地点である。タイミングt2の時点でB相ゲート電圧がHi状態となり、A相と同様、B相ドレイン電流が上昇する。このとき、A相とB相のPFCコイルインダクタンス値は同一とする為、上昇率も同一となる。
タイミングt3の時点にて、PFC制御回路1201より出力されるゲート電圧がLoレベルに達すると、A相ドレイン電流が下降する。また、A相ドレイン電流の下降に伴って、A相ドレイン−ソース電圧が上昇する。ここで、A相インダクタ電流は、PFCコイルインダクタンス値で決定される下降率により下降していく。この実施形態のPFC回路1200では、連続モードを想定している為、A相インダクタ電流は0Aまでは下降しない。
タイミングt4の時点にて、PFC制御回路1201より出力されるA相ゲート電圧がHiに達すると、A相ドレイン電流が上昇する。また、A相ドレイン電流の上昇に伴って、A相ドレイン−ソース電圧が下降する。A相インダクタ電流は、PFCコイルインダクタンス値で決定される上昇率により上昇していく。
タイミングt5の時点にて、PFC制御回路1201より出力されるB相ゲート電圧がLoレベルに達すると、B相ドレイン電流が下降する。また、このとき、B相ドレイン−ソース電圧が上昇する。B相インダクタ電流は、A相と同様、PFCコイルインダクタンス値で決定される下降率により下降していく。
以上のように、PFC回路1200では、タイミングt1からタイミングt5に示す動作を繰り返すことで、PFC出力電圧を生成する。電流はA相インダクタ電流とB相インダクタ電流の合成波形となり、複数相にすることによりリップル相殺できるというメリットがある。kWクラスのPFC回路では、複数相の構成にすることが一般的である。
上述の図5、図6では、画像形成装置100が起動して印刷が行われる際の動作(印刷モードの動作)について説明したが、例えば、ホスト104より印刷指示が発生しない場合、画像形成装置100は低消費モードへ移行することになる。画像形成装置100では、低消費モード(省エネルギーモード)として、例えば、定着部3に印刷モードよりも低い定着温度設定にする待機モードや、定着部3へのAC電圧供給を停止させるパワーセーブモードや、メイン制御ブロック200へのDC24V、5V供給を停止させるスリープモード等を設けるようにしてもよい。以下では、画像形成装置100が、印刷モードから低消費モードとしてのスリープモードに移行する動作について図7のフローチャートを用いて説明する。
次に、PFC回路1200の動作について、図7のタイミングチャートを用いて説明する。
図7に示すタイミングチャートでは、上から順に、スリープ信号(サブ制御部302から出力される制御信号)、サブDC−DCコンバータ補助巻線出力電圧(サブDC−DCコンバータ1400の補助巻き線より出力されるDC電圧)、メインDC−DCコンバータ制御部電源電圧(メインDC−DCコンバータ1500の制御回路の電源電圧)、DC−ACコンバータ電源電圧(DC−ACインバータ1300の制御回路の電源電圧)、PFC制御回路電源電圧(PFC回路1200の電源電圧)、AC電力(商用電源101から電源1000に供給されるAC電力)が図示されている。図7に示す各値のタイミングチャートでは、縦軸が電圧、電流又は電力を示しており、横軸が時間を示している。なお、図7では、時系列順に、タイミングt11、t12の2つのタイミングが図示されている。
図7では、タイミングt11の時点にて、スリープモード移行により、サブ制御部302より出力させるスリープ信号がLoレベルに切り替わり、サブDC−DCコンバータ1400の補助巻き線より出力されるDC電圧が遮断され、メインDC−DCコンバータ1500の制御回路の電源電圧、DC−ACインバータ1300の制御回路の電源電圧、PFC回路1200の電源電圧が遮断される。
そして、タイミングt12の時点にて遮断終了の時点でスリープモード移行前のパワーセーブモードに対して、サブDC−DCコンバータ1400のみの動作となる為、AC電力がP1からP2まで低下する。
(A−3)第1の実施形態の効果
第1の実施形態によれば、以下のような効果を奏することができる。
第1の実施形態によれば、以下のような効果を奏することができる。
第1の実施形態の電源1000では、AC入力電圧とヒータ電力の算出結果(推定結果)により、インバータ入力の力率改善回路(PFC回路1200)のスイッチング周波数を切り替えている。これにより、第1の実施形態の電源1000では、上述の通り、電源小型化且つ電源効率が上げられるという効果を奏する。
以上のように、電源1000を搭載した画像形成装置100では、商用交流電源の電圧によらず同一の機器で対応出来る。これにより、電源1000を搭載した画像形成装置100では、例えば、入力される電源電圧としてAC100V系及びAC200V系の両方に対応しつつ、いずれの電圧で動作させた場合でも性能の劣化を抑制することができる。また、例えば、電源1000を搭載した画像形成装置100は、導入後に電源電圧のAC100VからAC200Vへの変更を行っても画像形成の性能劣化等ユーザの利便性を損なわないという効果を奏することができる。さらに、例えば、電源1000を搭載した画像形成装置100では、AC入力電圧によらず、ワールドワイド入力での電源小型化、旦つ電源効率アップが可能となる。
(B)第2の実施形態
以下、本発明による電源装置及び画像形成装置の第2の実施形態を、図面を参照しながら詳述する。
以下、本発明による電源装置及び画像形成装置の第2の実施形態を、図面を参照しながら詳述する。
(B−1)第2の実施形態の構成
第2の実施形態の画像形成装置100Aの全体構成についても、上述の図2を用いて示すことができる。以下では、第2の実施形態について第1の実施形態との差異を説明する。
第2の実施形態の画像形成装置100Aの全体構成についても、上述の図2を用いて示すことができる。以下では、第2の実施形態について第1の実施形態との差異を説明する。
図8は、第2の実施形態に係る電源制御系の構成について示したブロック図であり、上述の図3と同一部分又は対応部分には、同一符号又は対応符号を付している。図9は、第2の実施形態に係る電源1000Aの詳細構成について示したブロック図であり、上述の図1と同一部分又は対応部分には、同一符号又は対応符号を付している。
図8、図9に示すように、第2の実施形態の画像形成装置100Aでは、電源1000が電源1000Aに置き換わっている点で、第1の実施形態と異なっている。
第2の実施形態の実施形態の電源1000Aでは、DC−ACインバータ1300がDC−ACインバータ1300Aに置き換わっている点で第1の実施形態と異なっている。第2の実施形態のDC−ACインバータ1300Aでは、ヒータ電力検出回路1700が追加されている点で、第1の実施形態と異なっている。
ヒータ電力検出回路1700は、DC−ACインバータ1300Aから定着部3(ヒータ20)へ供給されるヒータ電力を検出し、その検出結果を、ヒータ電力検出信号としてメイン制御ブロック200(メイン制御部201)に供給する。そして、メイン制御部201は、供給されたヒータ電力検出信号を利用して、PFC回路1200を制御する。
以上のように第2の実施形態では、ヒータ電力検出回路1700が、ヒータ電力を取得する取得手段として機能する。
(B−2)第2の実施形態の動作
次に、以上のような構成を有する第2の実施形態における画像形成装置100Aの動作を説明する。以下では、第2の実施形態の電源1000Aを中心とする動作について、第1の実施形態との差異のみを説明する。
次に、以上のような構成を有する第2の実施形態における画像形成装置100Aの動作を説明する。以下では、第2の実施形態の電源1000Aを中心とする動作について、第1の実施形態との差異のみを説明する。
図10は、画像形成装置100Aにおける電源制御に係る一部の動作について示したフローチャートである。図10のフローチャートでは、上述の図4と同様の処理については同一のステップ番号(符号)を付している。
第2の実施形態の画像形成装置100Aでは、ステップS201が追加され、さらにステップS109がS202に置き換えられている点で第1の実施形態異なっている。
第2の実施形態では、ステップS107における定着部3のウォームアップ後(温度検出部206で検出される定着温度が目標温度まで上昇して安定した後)、メイン制御部201は、DC−ACインバータ1300A(ヒータ電力検出回路1700)で検出されるヒータ電力を確認し、ヒータ電力が異常値であるか否か(正常値であるか否か)を確認する。ヒータ電力の正常範囲については、ヒータ20の仕様や目標温度に応じて任意に設定するようにしてもよい。そして、メイン制御部201ヒータ電力が異常値であった場合には、上述のステップS109の処理(PFCスイッチング周波数の再設定処理)に移行し、ヒータ電力が異常値である場合(ヒータ電力が正常範囲内でない場合)には、上述のステップS105(エラー停止の処理)に移行して処理を終了することになる。
そして、ステップS201で、ヒータ電力が正常値の範囲内であると判定された場合、メイン制御部201は、上記の(2)式を用いて、現時点(定着部3のウォームアップ後の時点)でのヒータ電力値Poutの推定値(上述のステップS108で推定したヒータ電力値)に基づいて再度PFCスイッチング周波数を算出し、算出結果に基づいてPFC回路1200(PFC制御回路1201)を制御(PFC周波数設定信号を用いて制御)する(S201)。上述の通り、第2の実施形態では、推定値ではなく、ヒータ電力検出回路1700でより精度の高いヒータ電力を取得することができる。したがって、メイン制御部201は、上記(2)式を用いてPFCスイッチング周波数Fpfcを求める際に、ヒータ電力検出回路1700でより精度の高いヒータ電力をヒータ電力値Poutとして用いる点で、第1の実施形態と異なっている。ステップS201において、メイン制御部201は、上記の(2)式の計算にあたって、ヒータ電力値Pout以外のパラメータについては、上述のステップS106と同様のあてはめをすることができるため詳しい説明を省略する。
(B−3)第2の実施形態の効果
第2の実施形態によれば、第1の実施形態の効果に加えて以下のような効果を奏することができる。
第2の実施形態によれば、第1の実施形態の効果に加えて以下のような効果を奏することができる。
第2の実施形態の画像形成装置100(電源1000A)では、PFCスイッチング周波数Fpfcを算出する際に、ヒータ電力として推定値ではなくヒータ電力検出回路1700での検出結果を適用している。これにより、第2の実施形態の電源1000Aでは、より精度の高いPFCスイッチング周波数Fpfcを算出した結果に基づいた制御を行うことができる。
(C)第3の実施形態
以下、本発明による電源装置及び画像形成装置の第3の実施形態を、図面を参照しながら詳述する。
以下、本発明による電源装置及び画像形成装置の第3の実施形態を、図面を参照しながら詳述する。
(C−1)第3の実施形態の構成
第3の実施形態の画像形成装置100Bの全体構成についても、上述の図2を用いて示すことができる。以下では、第3の実施形態について第2の実施形態との差異を説明する。
第3の実施形態の画像形成装置100Bの全体構成についても、上述の図2を用いて示すことができる。以下では、第3の実施形態について第2の実施形態との差異を説明する。
図11は、第3の実施形態に係る電源制御系の構成について示したブロック図であり、上述の図13と同一部分又は対応部分には、同一符号又は対応符号を付している。図12は、第3の実施形態に係る電源1000Bの詳細構成について示したブロック図であり、上述の図8と同一部分又は対応部分には、同一符号又は対応符号を付している。
図11、図12に示すように、第3の実施形態の画像形成装置100Bでは、電源1000Aが電源1000Bに置き換わっている点で、第2の実施形態と異なっている。
PFC回路1200Bでは、PFC回路1200の入力側(PFC回路1200の前段)にリレー1800が追加されている点で第2の実施形態と異なっている。具体的には、この実施形態では、ブリッジダイオード1402とPFC回路1200との間にリレー1800が挿入された構成となっている。図12に示すように、第3の実施形態では、サブ制御部302から出力されるスリープ信号は、リレー1800に制御信号として供給されている。リレー1800は、スリープ信号に応じて、オン状態(導通状態)、又はオフ状態(遮断状態)に遷移する。リレー1800は、Loレベルのスリープ信号(スリープ状態を示す信号)が供給されるとオフ状態(PFC回路1200への電力供給を遮断する状態)となり、Hiレベルのスリープ信号が供給されるとオン状態(商用電源101とPFC回路1200との間を導通させて、PFC回路1200へ電力供給する状態)とする。なお、リレー1800については、トライアック(半導体を用いたスイッチ手段)等の他のスイッチ手段に置き換えるようにしてもよい。
(C−2)第3の実施形態の動作
次に、以上のような構成を有する第3の実施形態における画像形成装置100Bの動作を説明する。以下では、第3の実施形態の電源1000Bを中心とする動作について、第2の実施形態との差異のみを説明する。
次に、以上のような構成を有する第3の実施形態における画像形成装置100Bの動作を説明する。以下では、第3の実施形態の電源1000Bを中心とする動作について、第2の実施形態との差異のみを説明する。
第3の実施形態におけるPFC回路1200の動作について、図13のタイミングチャートを用いて説明する。
図13に示すタイミングチャートでは、上から順に、スリープ信号(サブ制御部302から出力される制御信号)、サブDC−DCコンバータ補助巻線出力電圧(サブDC−DCコンバータ1400の補助巻き線より出力されるDC電圧)、メインDC−DCコンバータ制御部電源電圧(メインDC−DCコンバータ1500の制御回路の電源電圧)、DC−ACコンバータ電源電圧(DC−ACインバータ1300の制御回路の電源電圧)、PFC制御回路電源電圧(PFC回路1200の電源電圧)、AC電力(商用電源101から電源1000に供給されるAC電力)が図示されている。図13に示す各値のタイミングチャートでは、縦軸が電圧、電流又は電力を示しており、横軸が時間を示している。なお、図13では、時系列順に、タイミングt21、t22の2つのタイミングが図示されている。
図13では、タイミングt21の時点にて、スリープモード移行により、サブ制御部302から出力されるスリープ信号がLoレベルに切り替わり、サブDC−DCコンバータ1400の補助巻き線より出力されるDC電圧が遮断される。
そして、タイミングt21では、メインDC−DCコンバータ1500の制御回路の電源電圧と、DC−ACインバータ1300の制御回路の電源電圧と、PFC回路1200の電源電圧とが遮断される。さらに、タイミングt21では、リレー1800も遮断される。
その後、タイミングt22の時点にて、遮断終了の時点でスリープモード移行前のパワーセーフモードに対して、サブDC−DCコンバータ1400のみの動作となる為、第1の実施形態のP2よりも低いP3のレベルまでAC電力が低下する。
(C−3)第3の実施形態の効果
第3の実施形態によれば、第1及び第2の実施形態の効果に加えて、以下のような効果を奏することができる。
第3の実施形態によれば、第1及び第2の実施形態の効果に加えて、以下のような効果を奏することができる。
第3の実施形態では、リレー1800搭載により、メインDC−DCコンバータ1500の制御回路の電源電圧、DC−ACインバータ1300の制御回路の電源電圧、PFC回路1200の電源電圧の遮断だけではなく、周辺回路も遮断される為、第1及び第2の実施形態と比較して、AC電力が低下することになる。
したがって、第3の実施形態の電源1000Bでは、力率改善回路(PFC回路1200)の入力部にスイッチ(リレー1800)を搭載することにより、低消費モード時の不要な電源回路の消費電力を下げることが可能となり、低消費モード時の効率も上げられるという効果を奏する。
(D)第4の実施形態
以下、本発明による電源装置及び画像形成装置の第4の実施形態を、図面を参照しながら詳述する。
以下、本発明による電源装置及び画像形成装置の第4の実施形態を、図面を参照しながら詳述する。
(D−1)第4の実施形態の構成
第4の実施形態の画像形成装置100Cの全体構成についても、上述の図2を用いて示すことができる。以下では、第4の実施形態について第3の実施形態との差異を説明する。
第4の実施形態の画像形成装置100Cの全体構成についても、上述の図2を用いて示すことができる。以下では、第4の実施形態について第3の実施形態との差異を説明する。
図14は、第4の実施形態に係る電源制御系の構成について示したブロック図であり、上述の図11と同一部分又は対応部分には、同一符号又は対応符号を付している。図15は、第4の実施形態に係る電源1000Cの詳細構成について示したブロック図であり、上述の図12と同一部分又は対応部分には、同一符号又は対応符号を付している。
図14、図15に示すように、第4の実施形態の画像形成装置100Cでは、電源1000Bが電源1000Cに置き換わっている点で、第3の実施形態と異なっている。
第4の実施形態では、ブリッジダイオード1100の入力側(前段)にリレー1800が接続され、リレー1800の出力側(後段)にAC電圧検出回路1600が接続されている点で第3の実施形態と異なっている。また、第4の実施形態では、サブDC−DCコンバータ1400の入力側(前段)にブリッジダイオード1402及び電解コンデンサ1401が接続されている点で第3の実施形態と異なっている。
(D−2)第4の実施形態の動作
次に、以上のような構成を有する第4の実施形態における画像形成装置100Cの動作を説明する。以下では、第4の実施形態の電源1000Cを中心とする動作について、第3の実施形態との差異のみを説明する。
次に、以上のような構成を有する第4の実施形態における画像形成装置100Cの動作を説明する。以下では、第4の実施形態の電源1000Cを中心とする動作について、第3の実施形態との差異のみを説明する。
第4の実施形態におけるPFC回路1200の動作について、図16のタイミングチャートを用いて説明する。
図16に示すタイミングチャートでは、上から順に、スリープ信号(サブ制御部302から出力される制御信号)、サブDC−DCコンバータ補助巻線出力電圧(サブDC−DCコンバータ1400の補助巻き線より出力されるDC電圧)、メインDC−DCコンバータ制御部電源電圧(メインDC−DCコンバータ1500の制御回路の電源電圧)、DC−ACコンバータ電源電圧(DC−ACインバータ1300の制御回路の電源電圧)、PFC制御回路電源電圧(PFC回路1200の電源電圧)、AC電力(商用電源101から電源1000に供給されるAC電力)が図示されている。図16に示す各値のタイミングチャートでは、縦軸が電圧、電流又は電力を示しており、横軸が時間を示している。なお、図16では、時系列順に、タイミングt31、t32の2つのタイミングが図示されている。
図16では、タイミングt31の時点にて、スリープモード移行により、サブ制御部302より出力させるスリープ信号がLoに切り替わり、サブDC−DCコンバータ1400の補助巻き線より出力されるDC電圧が遮断され、メインDC−DCコンバータ1500の制御回路の電源電圧、DC−ACインバータ1300の制御回路の電源電圧、及びPFC回路1200の電源電圧が遮断される。また、このとき、リレー1800も遮断される。
図16では、その後、タイミングt32の時点にて遮断終了の時点でスリープモード移行前のパワーセーブモードに対して、サブDC−DCコンバータ1400のみの動作となる為、第3の実施形態のP3よりも低いP4のレベルまでAC電力が低下する。
(D−3)第4の実施形態の効果
第4の実施形態によれば、第3の実施形態と比較して以下のような効果を奏することができる。
第4の実施形態によれば、第3の実施形態と比較して以下のような効果を奏することができる。
第4の実施形態の電源1000Cでは、リレー1800の挿入位置をブリッジダイオード1100の入力側(前段)としたため、第3の実施形態と比較して、PFC出力電解コンデンサ1012の突入電流防止回路1003も遮断する為、第3の実施形態よりもAC電力が低下させることができる。
(E)他の実施形態
本発明は、上記の各実施形態に限定されるものではなく、以下に例示するような変形実施形態も挙げることができる。
本発明は、上記の各実施形態に限定されるものではなく、以下に例示するような変形実施形態も挙げることができる。
(E−1)上記の各実施形態では、本発明の画像形成装置を、プリンタ装置、特にタンデム方式のカラー4色プリンタ装置に対して説明を行ったが、カラー5色以上のプリンタ装置、カラー4色未満のプリンタ装置、モノクロプリンタ装置、複写装置等の他の画像形成装置に適用するようにしてもよい。
(E−2)上記の各実施形態では本発明の電源装置を画像形成装置に搭載する例について説明したが、画像形成装置以外のヒータの電源として適用するようにしてもよい。
1…給紙部、2…画像形成部、3…定着部、4…用紙排出部、5…用紙カセット、6、7、8…ピックアッフローラ、9、10…レジストローラ、11…感光ドラム、12…帯電ローラ、13…現像ローラ、14…トナー供給ローラ、15…LEDヘッド、16…トナーカートリッジ、17…転写ベルト、18…転写ローラ、19…定着ローラ、20…ヒータ、21…温度検出センサ、22…排出ローラ、25、25C、25M、25Y、25K…画像形成ユニット、100…画像形成装置、101…商用電源、102…メインスイッチ、103…ソフトスイッチ、104…ホスト、200…メイン制御ブロック、201…メイン制御部、202…ROM、203…RAM、206…温度検出部、207…センサオンオフ回路、208…高圧電源、209…ヘッド制御部、210…アクチュエータ駆動部、300…サブ制御ブロック、301…DC5Vオンオフスイッチ、302…サブ制御部、400…センサ、500…アクチュエータ、1000…電源、1001…保護素子、1002…フィルタ、1003…突入電流防止回路、1004…A相PFCパワーデバイス、1005…A相PFCコイル、1006…A相電流検出抵抗、1007…A相PFCダイオード、1008…B相PFCパワーデバイス、1009…B相PFCコイル、1010…B相電流検出抵抗、1011…B相PFCダイオード、1012…PFC出力電解コンデンサ、1013…電圧フィードバック検出部、1014…OVP検出部、1100…ブリッジダイオード、1200…PFC回路、1200B…PFC回路、1201…PFC制御回路、1201b…抵抗、1201c…抵抗、1201d…コンデンサ、1201e…トランジスタ、1300…DC−ACインバータ、1300A…DC−ACインバータ、1400…サブDC−DCコンバータ、1401…電解コンデンサ、1402…ブリッジダイオード、1500…メインDC−DCコンバータ、1600…AC電圧検出回路、1700…ヒータ電力検出回路、1800…リレー。
Claims (9)
- 電源から供給された電源電圧を昇圧し、ヒータ側に出力する力率改善回路と、
前記電源電圧を検出する電源電圧検出手段と、
前記ヒータのヒータ電力を取得する取得手段と、
前記電源電圧検出手段の検出結果と、前記推定手段が取得したヒータ電力とを利用して、前記力率改善回路に適用するスイッチング周波数を決定する周波数決定手段と、
前記周波数決定手段が決定したスイッチング周波数で、前記力率改善回路を動作させるように制御する周波数制御手段と
を有することを特徴とする電源装置。 - 前記取得手段は、前記ヒータ電力を推定する計算処理を行い、その計算結果を前記ヒータ電力として取得することを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
- 前記取得手段は、前記ヒータ電力を検知するヒータ電力検出部を備え、前記ヒータ電力検出部の検出結果を前記ヒータ電力として取得することを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
- 前記力率改善回路は、前記電源電圧をスイッチングしてコイルで昇圧し、昇圧された電圧をコンデンサで平滑する構成となっていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電源装置。
- 前記力率改善回路の入力側にスイッチが配置されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電源装置。
- 前記スイッチはリレーであることを特徴とした請求項5に記載の電源装置。
- 前記スイッチは半導体であることを特徴とする請求項6に記載の電源装置。
- 前記スイッチの出力側に前記電源電圧を検出する検出手段が配置されていることを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の電源装置。
- 現像剤像が形成された媒体をヒータにより加熱して定着させる定着部と、前記定着部のヒータ側に電力供給する電源装置とを備える画像形成装置において、前記電源装置として請求項1〜8のいずれかに記載の電源装置を適用したことを特徴とする画像形成装置。
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