JP2017101923A - 走査プローブ顕微鏡及び、これを用いた試料測定方法 - Google Patents

走査プローブ顕微鏡及び、これを用いた試料測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】長時間測定時においても熱ドリフトの影響を除去し、高い測定再現性を実現した走査プローブ顕微鏡及びこれを用いた試料測定方法を提供する。【解決手段】カンチレバー102に支持された探針101で試料103の表面を走査し、カンチレバーに励起光を照射することにより、前記カンチレバーに支持された探針の先端に近接場光を発生させ、散乱光検出系にて前記試料表面からの前記近接場光の散乱光を検出し、前記励起光の前記カンチレバー上の照射位置または、前記探針の先端と前記散乱光検出系との相対位置関係を補正する。【選択図】図1

Description

本発明は、走査プローブ顕微鏡及び、これを用いた試料測定方法に関する。
特許文献1には、測定プローブ側とサンプル側にそれぞれ3軸の微動機構と変位計を備えた構成が開示されている。変位計によってプローブを散乱光検出系に対して精密に位置決めすることができるとともに、変位計によって計測された測定プローブの変位量を微動機構にフィードバックすることによって、プローブを散乱光検出系に対して常に精密に位置決めすることが可能となっている。
特許第4500033号
特許文献1にも示される通り、走査型近接場光学顕微鏡における長時間の測定では、熱ドリフトの影響により、近接場光励起光の照射位置、及び近接場光が生じるプローブ(以下で探針)先端と散乱光検出光学系の位置関係が変化し、これが測定誤差の要因となって、安定した高精度な測定が困難であるという課題がある。特許文献1に示される方法(変位計による微動機構部の測定)によって、微動機構部の変位によって生じる探針の先端と散乱光検出系の位置ずれは測定可能であるが、変位計センサーの取付け部も含めた微動機構部全体が散乱光検出系に対して位置ずれを生じた場合、これを上記変位計で測定することはできず、ドリフトの影響を除去することができない。
上記問題点に鑑み、本発明は、長時間測定時においても熱ドリフトの影響を除去し、高い測定再現性を実現した走査プローブ顕微鏡及びこれを用いた試料測定方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。本発明は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、「カンチレバーに支持された探針で試料表面を走査し、カンチレバーに励起光を照射することにより、前記カンチレバーに支持された探針の先端に近接場光を発生させ、散乱光検出系にて前記試料表面からの前記近接場光の散乱光を検出し、前記励起光の前記カンチレバー上の照射位置または、前記探針の先端と前記散乱光検出系との相対位置関係を補正することを特徴とする走査プローブ顕微鏡を用いた試料測定方法」を提供する。
本発明によれば、長時間測定時においても熱ドリフトの影響を除去し、高い測定再現性を実現した走査プローブ顕微鏡を提供することができる。
本発明の実施例1に係る走査プローブ顕微鏡の装置構成図である。 本発明の実施例1に係るカンチレバー背面の撮像画像である。 本発明の実施例1に係るカンチレバー背面の撮像画像の2値化画像である。 本発明の実施例1に係るシーケンス図である。 本発明の実施例2に係る走査プローブ顕微鏡の装置構成図である。 本発明の実施例2に係る校正試料の材質構成例である。 単一材質の校正試料を測定した際に得られる散乱光検出信号を示すグラフである。 本発明の実施例2に係る校正試料を測定した際に得られる散乱光検出信号を示すグラフである。 本発明の実施例2に係るシーケンス図である。 本発明の実施例3に係るシーケンス図である。 本発明の実施例4に係る走査プローブ顕微鏡の装置構成図である。 本発明の実施例4に係るピンホール基板表面の撮像画像である。 本発明の実施例4に係るピンホール基板表面の撮像画像の2値化画像である。 本発明の実施例4に係るシーケンス図である。 近接場光の発生原理を示す図である。
以下、本発明の各実施例について図面を用いて説明する。
本発明の実施例1に係る走査プローブ顕微鏡について、図1〜4を用いて説明する。本実施例では、本発明に係る走査プローブ顕微鏡として、プラズモン伝播型光SPMを例に挙げて説明する。
図1は、本実施例の走査プローブ顕微鏡の構成図の例である。装置は、ナノ構造を有する探針101、及び探針101を支持するカンチレバー102、探針101によって試料103を相対的に走査するため、試料103を搭載し探針101と試料103の相対位置をXYZ方向に移動可能な試料ステージ(駆動部)104、カンチレバー102を振動させるための圧電アクチュエータ105、カンチレバー102の静的な撓み量と捩れ量、もしくは、カンチレバー102の振動振幅を測定するレーザダイオード106及び四分割受光素子107から成る光てこ部、四分割受光素子107からの測定信号に基づき探針101の動作を制御する探針制御部、探針101の先端に近接場光を励起させる励起光120を発生する励起用レーザ(励起光照射系)108、励起光120のビーム径、偏光面、集光距離を調整するビーム整形部109、カンチレバー102背面のレーザ照射位置を調節するための可動式ビームスプリッタ110、カンチレバー102背面へ励起光を集光する対物レンズ111、試料103の表面で発生した散乱光121を検出する散乱検出器112、散乱光121を散乱光検出器112に集光する対物レンズ113、散乱光検出器112への外乱光の入射を除去するピンホール基板114、散乱光検出器112での検出信号をカンチレバー102の振動周期に同期させて測定するロックインアンプ、測定データの処理を行うデータ処理部、処理されたデータを表示するデータ表示部、ピンホール基板114と散乱光検出器112からなる散乱光検出系129を搭載し、XYZ方向に移動させる3軸微動ステージ115、更に励起用レーザ108の出力、可動式ビームスプリッタ110の回転角度、撮像カメラ119、3軸微動ステージ115、探針制御部、データ処理部を制御する全体制御部から構成される。全体制御部は後述するように、励起光120のカンチレバー102上における照射位置の補正やドリフトによって生じた探針101の先端と散乱光検出系129(ピンホールと散乱検出器)の位置関係の補正を行う。
また、本装置では探針101の先端と試料103の相対位置を調節したり、カンチレバー102の背面におけるレーザダイオード106の照射位置、もしくは励起レーザ108の照射位置を調節したりする目的でカンチレバー102の背面を観察できる光学系(カンチレバー撮像システム)を有している。カンチレバー撮像システムは、カンチレバー102の背面を照明する照明光源116、照明光源116からの照明光122を反射させてカンチレバー102に導くビームスプリッタ117、カンチレバー102の背面を撮像する撮像カメラ119、カンチレバー102からの照明散乱光を撮像カメラ119の撮像素子に結像させる結像レンズ118から構成される。
次に本装置における測定動作について説明する。まず、近接場光を発生させるための励起光120が励起用レーザ108から照射され、ビーム整形部109によって、ビーム径、偏光状態、集光距離を調節された後、可動式ビームスプリッタ110によって一部が曲げられてビームスプリッタ117を透過し、対物レンズ111によってカンチレバー102の背面上に集光される。
励起用レーザ108は、例えば半導体レーザやガスレーザ、固体レーザを用いることができ、波長は近接場光の励起効率や出力を考慮して紫外線や可視光、赤外光、または白色レーザを用いることができる。白色レーザを用いた場合は発光帯域が広いため、分光分析に適している。
ビーム整形部109は、集光レンズ、ビームエキスパンダー、波長板等を組み合わせることによって上で述べたビームの状態(ビーム径、偏光状態、集光距離)を調節することが可能となる。また、可動式ビームスプリッタ110は、2軸方向に回転することが可能なジンバル式ホルダ、もしくはチルトステージにビームスプリッタが搭載されたもので、ビームスプリッタの回転角度を変えることによって、カンチレバー102背面上でのビームの照射位置を変更することができる。
カンチレバー102の背面上に集光された励起光120は、図15に示すカンチレバー102の金コートされたチップ部1504に支持された探針101の近傍に到達し、表面プラズモン・ポラリトン1501を発生する。発生した表面プラズモン・ポラリトン1501がカンチレバー102に支持された探針101に伝播して、探針101の先端に探針先端と同程度のスポット径を有する近接場光1502が発生する。この際、カンチレバー102の背面上における励起光120の照射位置によって、表面プラズモン・ポラリトン1501の発生効率が変化する為、励起光102の照射位置は、発生する近接場光1502の強度にとって非常に重要となる。
探針101は、例えばカーボンナノチューブ(CNT)や金属ナノワイヤー、金属ナノ粒子、ナノ構造内包カーボンナノチューブにより構成されている。プラズモン・ポラリトンによる近接場光励起の効率や、カンチレバーへの固定の容易さ、ナノ構造の光学的・機械的特性を考慮して上述から選択することができる。
近接場光1502が発生した探針101の先端は、試料103の表面との距離が一定となるように高さ位置を制御しながら、試料103の表面上を走査する。試料103の表面を走査する際、カンチレバー102は、圧電アクチュエータ105によって共振周波数近傍の周波数で励振されており、この際の振動振幅は、探針101の先端と試料103の表面との距離に依存する。
カンチレバーの振動振幅はレーザダイオード106及び四分割受光子107から構成される光てこ部によって検出することが可能であるため、これが一定となるように、探針制御部によって試料ステージ104のZ位置を駆動することによって、探針101の先端と試料103の表面との距離が一定となるように探針101先端の高さ位置を制御することが可能である。
但し、探針101の先端と試料103の表面との距離を一定に制御する方法については、上記方法に限られるものではなく、AFMで一般的に知られている他の方法を用いることも可能である。
近接場光1502は、探針101の先端が何にも触れていない自由な状態では、探針101の先端に局在している光であるが、探針101の先端が試料103の表面を走査する際に試料103の表面に近接もしくは接触した場合、近接場光1502は試料103の表面と相互作用し、散乱されて散乱光121(伝播光)となる。この散乱光121は、探針101の先端と試料103の表面との距離や試料103の表面の光学的性質や電気的性質によって変化するので、例えば散乱光121の強度を測定することによって、試料103の表面の形状や物性を測定することが可能である。
試料103の表面で発生した散乱光121は対物レンズ113にて集められ、散乱光検出器112の前に設置されたピンホール基板114のピンホール130に集光させることによって、外乱光が散乱検出器112に入射するのを抑制することができる。ピンホール130を通過した、散乱光検出器112の光電変換素子の受光素子に入射し、検出される。散乱光検出器112は、例えば光電子増倍管やホトダイオードやCCDのような固体撮像素子を用いることができ、必要な周波数特性や感度を考慮して選択することができる。
散乱光検出器112で検出された散乱光121は、その光量に応じた電気信号(電圧値)に変換され、ロックインアンプによってカンチレバー102の振動周期に同期した信号のみが検出される。つまり探針101の先端が試料103と接触する周期の信号のみを検出することによって外乱光の影響を軽減し、信号のSN比を上げることが可能となる。
ロックインアンプで検出した信号はデータ処理部に送られ、探針制御部による試料ステージ104の制御信号(XY駆動量)を用いて、2次元平面内の各試料位置における近接場光画像を生成することができる。更に、この際の試料ステージ104のXYZ駆動量からAFM画像も同時に取得することが可能である。
データ処理部で生成された2次元近接場光画像及びAFM画像はディスプレイ等のデータ表示部に送られ、それぞれの画像が別々の画面に、又は同じ画面上に表示される。
図1に示す装置を用いて、図2に示すカンチレバー背面の撮像画像201からカンチレバー102上における励起光120の照射位置を特定し、ドリフトによって生じた励起光120のカンチレバー102上における照射位置の変化を補正する方法について以下で説明する。ドリフトによってカンチレバー102上における励起光120の照射位置が変化すると、表面プラズモン・ポラリトン1501の発生効率が変化するため、探針101の先端に発生する近接場光強度1502も変動し、測定誤差が生じる。このため励起光120はカンチレバー102上において、常に同じ位置に照射されることが望ましい。
カンチレバー背面の撮像画像201を撮像することにより、カンチレバー102上における励起光120の照射位置を特定するシステムについて説明する。照明光源116から照射された照明光122は、ビームスプリッタ117によって一部が曲げられ、カンチレバー102の背面を照明する。照明光122はカンチレバー102の背面で散乱し、その一部がビームスプリッタ117、可動式ビームスプリッタ110を透過し、結像レンズ118によって撮像カメラ119の撮像素子に結像され、カンチレバー背面の撮像画像201を取得することができる。この際、カンチレバー102の背面に集光された励起光120についても、カンチレバー102の背面で散乱し、ビームスプリッタ118、可動式ビームスプリッタ110を透過し、結像レンズ118によって撮像カメラ119の受光面に結像され、図2の203に示すようにカンチレバー像202と併せて、カンチレバー背面の撮像画像201に観察することができる。
カンチレバー102の背面上での励起光120の照射位置を特定する過程としては、カンチレバー像202の位置を特定する過程と、励起光像203の位置を特定する過程があり、これらはどちらを先に実行しても良い。
まず、カンチレバー背面の撮像画像201からカンチレバー像202の位置を特定する方法について図3の(a)を用いて説明する。カンチレバー像202の位置を特定する際は、励起光レーザ108を消し、照明光源116を照射して撮像を行う。
試料測定前には、予め撮像カメラ119で撮像する際の照明光122の適切な光量、及びカンチレバー背面の撮像画像201に対して2値化処理をしてカンチレバー領域301を特定するための輝度閾値、更に特定されたカンチレバーの領域301からカンチレバーの位置を特定するためのカンチレバー領域の代表点の位置を決定しておく。照明光122の光量は、撮像カメラで撮像した際に各画素の輝度値が飽和することのない光量に設定する方が望ましく、輝度閾値は、撮像画像に対して2値化処理を適用した際、カンチレバー領域301が正しく特定できる値を求めておく。カンチレバー像202は、周囲と比べて輝度値が高い為、2値化処理の際、輝度閾値以上の領域をカンチレバー領域301として特定することができる。カンチレバー領域301の代表点の位置については、例えば、図3の(a)に示すような背面の先端が三角形の一般的なカンチレバーの場合、三角形部でカンチレバーの幅が特定の値になるY位置の中央に設定すれば良く、この場合、図3の(a)に示す2値化処理された撮像画像の各ライン(Y座標)に対してカンチレバーの左端のX座標:X1と右端のX座標:X2からカンチレバーの幅(|X2-X1|)を算出し、これが予め決められた特定の値になるY座標:Y1を求め、前記Y1座標におけるカンチレバーの中央位置の座標((X1+X2)/2,Y1)をカンチレバー領域301の代表点座標(Xc,Yc)として特定することができる。
次にカンチレバー背面の撮像画像201から励起光120の照射位置を特定する方法について図3の(b)を用いて説明する。励起光120の照射位置を特定する際は、照明光源116を消し、励起光レーザ108のみを照射して撮像を行う。この際に得られる励起光像203の位置を特定する方法についてもカンチレバー像202の位置を特定する方法と同様、試料103の測定前に、予め励起光120のみを照射した際のカンチレバー背面の撮像画像201を取得し、これに対して2値化処理をして励起光の照射領域302を特定するための輝度閾値、及び励起光の照射領域の代表点の位置を決めておく。励起光像203は周囲と比べて輝度値が高い為、2値化処理の際、輝度閾値以上の領域を励起光の照射領域302として特定することができる。また、励起光の照射領域302の代表点の位置は、例えば、2値化処理で特定された励起光の照射領域302において最大の輝度値となる位置、もしくは励起光の照射領域302の図心の位置、もしくはそれ以外の特徴的な位置としても良く、これらのいずれかの座標を励起光の照射領域302の代表点座標座標(Xl,Yl)として特定することができる。
測定前に行う励起光照射位置の調整時に、上記方法によって、図3の(c)に示すカンチレバー領域301の代表点座標と励起光の照射領域302の代表点座標の差分(Xl-Xc,Yl-Yc)を算出しておき、試料103の測定中に求めた値が、前記測定前の調整時に取得した値に対して所定の範囲以内になるように、可動式ビームスプリッタ110を回転させることによって、励起光120の照射位置を常に保持することができる。
また、励起光の撮像画像による上記励起光120の照射位置の調節と併せて、励起光の照射領域302の輝度値の最大値、もしくは平均値が、測定前の励起光照射位置の調整時に取得した値から所定の範囲以内になるように励起用レーザ108の出力を調節したり、励起光の照射領域302の面積値が測定前の励起光照射位置の調整時に取得した値に対して所定の範囲以内となるようにビーム整形部109を調節して、励起光120の集光距離の調節(カンチレバー上における励起光の集光状態の調節)を行うことも可能である。
ここで、試料103の測定中に本補正を行う際の処理シーケンスについて図4に示す。
測定中、測定ラインが有るか判定を行い(処理S1)、測定ラインが有る場合は予め設定されたライン数の試料測定(処理S2)の後、試料表面からの照明反射光の影響がなくなる高さまで、探針101を試料103の表面から上昇させ、照明光源116を照射して励起用レーザ108を消し、照明光源116からの照明光122によるカンチレバー像202を撮像する(処理S3)。予め決めておいた閾値によって2値化処理を行い、カンチレバー領域301を特定し、特定されたカンチレバー領域301からカンチレバー領域301の代表点を算出する(処理S4)。次に、照明光源116を消して励起用レーザ108を照射し、励起光像203を撮像する(処理S5)。予め決めておいた閾値によって2値化処理を行い、励起光の照射領域302を特定し、特定された励起光の照射領域302から励起光の照射領域302の代表点を算出する(処理S6)。処理S4と処理S6で算出された各代表点の座標からカンチレバー102と励起光120の位置関係を算出し、これが測定前の調整時に取得した値と同じになるように、可動式ビームスプリッタ110を回転させ(処理S7)、励起光120の照射位置を変更する。併せて、励起光の照射領域302における最大輝度値、及び励起光の照射領域302の面積を算出し(処理S8)、励起光の照射領域302の最大輝度値、もしくは平均輝度値が測定前の励起光の照射位置の調整時の値に対して所定の範囲以内になるように励起用レーザ108の出力を調節し(処理S9)、励起光の照射領域302の面積値が測定前の励起光照射位置の調整時の値に対して所定の範囲以内になるように励起光120の集光状態を調節する(処理S10)。上記S1〜S10までの処理を測定ラインが無くなるまで繰り返し、測定を終了する。但し、処理S3〜処理S4までの処理と、処理S5〜処理S6までの処理はどちらを先に行っても問題は無い。
以上より、本実施例によれば、長時間測定時において熱ドリフトの影響により、励起光120のカンチレバー102上における照射位置が変化してもそれを補正することにより、測定誤差の発生を抑制し、高い測定再現性を実現することができる。
本発明の実施例2に係る走査プローブ顕微鏡について、図5〜9を用いて説明する。実施例1と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施例は、校正試料123を測定して、励起光120のカンチレバー102上における照射位置を補正する点に特徴がある。
励起光120のカンチレバー102上における照射位置を補正する方法としては、試料103の測定中に一定のタイミング(例えば予め設定されたライン数毎)、もしくは特定のタイミング(例えば温度変化が一定以上)で校正試料123を1ライン以上測定し、この際の散乱光121の検出強度データを基に、励起光120の照射位置を調節する。
測定する校正試料123は、図6に示すような、相対的に反射率が低い材質の領域601と反射率が高い材質の領域602が隣接している試料を用い、測定時のスキャンは、603の方向に行う。この理由は、単一の材質で構成された試料では、測定時に外乱光が散乱光検出器112に入射した場合、外乱光による検出信号強度成分と近接場光の散乱光121に検出信号強度成分を分離することができないためである。図7に単一の材質の試料を測定した際のスキャン方向における測定位置と検出光強度の関係を示すが、図7の(a)に示すように全検出光強度が高くても外乱光による検出信号成分701が多く、近接場光の散乱光121による検出信号702成分が少なく検出されている場合、もしくは、図7の(b)に示すように全検出光強度は低くても、外乱光による検出信号成分701が少なく、近接場光の散乱光121による検出信号成分702が多く検出されている場合があり、単純に全検出光強度の高い励起光の位置が、プラズモン・ポラリトンを効率的に発生させる最適な照射位置とは言えないためである。対して、相対的に反射率が高い材質の領域と反射率が低い材質の領域が隣接している試料を用いた場合、図8の(a)に示すように、外乱光による検出信号成分701が多く、近接場光の散乱光121による検出信号成分702が少なく検出されている場合については、材質境界位置802に現れる反射率が低い材質領域601における検出光強度と反射率が高い材質領域602における検出光強度との差分801が小さく、逆に、図8の(b)に示す、外乱光による検出信号成分701が少なく、近接場光の散乱光121による検出信号成分702が多く検出されている場合、検出光強度の差分801は大きくなる。これは、検出光強度の差分801が、近接場光の散乱光121の強度にほぼ比例する為であり、これによって検出光強度801の差分が最大となる位置がプラズモン・ポラリトンを効率的に発生させる最適な照射位置であると特定することができる。
ここで、校正試料123は、相対的に反射率が低い材質の領域と反射率が高い材質の領域が隣接していればよく、各材質の配置や各材質の領域数は図6の構成に限られるものではないことを述べておく。
励起光120の照射位置を調節する方法としては、可動式ビームスプリッタ110の回転角度を変化(予め設定された一定のピッチで予め設定された範囲)させることによって、カンチレバー102上での励起光120の照射位置を変えながら校正試料123の測定を行い、図8の801の差分が基準値から所定の範囲以内になるように励起光120の照射位置を決定する。尚、検出光強度801の差分の基準値については、測定前に行う励起光照射位置の調整時に取得した値を基準値とすればよい。
ここで、試料103の測定中に本補正を行う際の処理シーケンスについて図9に示す。
測定中、測定ラインが有るが判定を行い(処理S1)、測定ラインが有る場合は予め設定されたライン数の試料測定(処理S2)の後、校正試料123に探針101を移動させ、校正試料123の測定を行う(処理S3)。校正試料123を測定した際の検出光強度801の差分が基準値から所定の範囲内にあるか判定し(処理S4)、所定の範囲内にあれば、試料103に探針101を再移動させ、続きの測定ラインから測定を再開する。検出光強度が基準値から所定の範囲内に無い場合は、可動式ビームスプリッタを回転して励起光120の照射位置を変え(処理S5)、校正試料123の再測定を行う。上記S1〜S5までの処理を測定ラインが無くなるまで繰り返し、測定を終了する。
以上より、本実施例によれば、実施例1と同様に、測定誤差の発生を抑制し、高い測定再現性を実現することができる。また、実施例1と比較して、外乱光による検出信号成分701によらず、高い精度で最適な照射位置を特定することができる。
本発明の実施例3に係る走査プローブ顕微鏡について、図10を用いて説明する。実施例1、2と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施例は、ドリフトによって生じた探針101の先端と散乱光検出系129(ピンホールと散乱検出器)の位置関係の変化を補正する点に特徴がある。なお、装置構成については、実施例1または2に示したものと同様なので、その説明を省略する。
ドリフトによって探針101の先端と散乱光検出系129の位置関係が変化すると、近接場光による散乱光121がピンホール基板114で遮光され、代わりにピンホール130に入射する外乱光が増えてしまう(図7の(b)の状態から図7の(a)の状態になる)ため、測定誤差が生じることになる。この為、探針101の先端と散乱光検出系129の位置関係は、常に同じであることが望ましい。
探針101の先端と散乱光検出系129の位置関係の変化を補正する方法としては、試料測定中に一定のタイミング(例えば予め設定されたライン数毎)、もしくは特定のタイミング(例えば温度変化が一定以上)で校正試料123を1ライン以上測定し、この際の散乱光121の検出強度を基に、探針101の先端と散乱光検出系129の位置の調節を行う。測定する校正試料123は、例えば、実施例2に示した理由で実施例2と同様の構成のものを用いる。探針101の先端と散乱光検出系129の位置を調節する方法は、散乱光検出系129を搭載した3軸微動ステージ115を駆動(予め設定された一定のピッチで予め設定された範囲)させることによって、散乱光検出系129の位置を変えながら校正試料123の測定を行い、実施例2と同様、図8の801の差分が基準値から所定の範囲内の値となるように散乱光検出系129の位置を決定する。尚、検出光強度801の差分の基準値については、測定前に行う励起光照射位置の調整時に取得した値を基準値とすればよい。
ここで、試料103の測定中に本補正を行う際の処理シーケンスについて図10に示す。
測定中、測定ラインが有るが判定を行い(処理S1)、測定ラインが有る場合は予め設定されたライン数の試料測定(処理S2)の後、校正試料123に探針101を移動させ、校正試料123の測定を行う(処理S3)。校正試料123を測定した際の検出光強度801の差分が基準値から所定の範囲内にあるか判定し(処理S4)、所定の範囲内にあれば、試料103に探針101を再移動させ、続きの測定ラインから測定を再開する。検出光強度が基準値から所定の範囲内に無い場合は、3軸微動ステージを駆動し(処理S5)、校正試料123の再測定を行う。上記S1〜S5までの処理を測定ラインが無くなるまで繰り返し、測定を終了する。
また、本実施例で開示した方法と実施例2で開示した方法を併せて行うことも可能であり、これによって、より高精度な測定が可能となる。
以上より、本実施例によれば、長時間測定時において熱ドリフトの影響により、探針101の先端と散乱光検出系129(ピンホールと散乱検出器)の位置関係が変化してもそれを補正することにより、測定誤差の発生を抑制し、高い測定再現性を実現することができる。
本発明の実施例4に係る走査プローブ顕微鏡について、図11〜14を用いて説明する。実施例1、2と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施例は、ピンホール基板114の表面におけるカンチレバー102側面の投影像から、ドリフトによって生じた探針101の先端と散乱光検出系129の位置関係の変化を補正する点に特徴がある。
図11の装置は、図5の装置に加えて、表面が鏡面状態であるピンホール基板114を撮像するピンホール基板撮像システムを備えている。ピンホール基板撮像システムは、カンチレバー102側面の影をピンホール基板114の表面に投影するための照明光源124、ピンホール基板114表面の像を反射させて結像レンズに導く為のビームスプリッタ125、撮像カメラ127の撮像素子にピンホール基板114の表面の像を結像させる結像レンズ126、及びピンホール基板114の表面を撮像する撮像カメラ127とから構成される。
図12に示すピンホール基板表面における、カンチレバー102側面の投影像1202を撮像するシステムについて、説明する。図11に示すように、照明光源126からの照明光128を対物レンズ113に対向する方向から照射することによって、カンチレバー102の側面は影となり対物レンズ113によってピンホール基板114の表面に投影像が生じる。ピンホール基板114の表面は鏡面であるため、ピンホール基板114の表面で反射された投影像はビームスプリッタ125によって一部が曲げられ、結像レンズ125に入射し、結像レンズ126によって、撮像カメラ127の撮像素子に結像される。
次に、ピンホール基板114の表面におけるカンチレバー102の投影像から、探針101の先端と散乱光検出系129の位置を補正する方法について図12、図13を用いて説明する。最初にカンチレバーが撮像画像の範囲から外れる高さまでカンチレバー102を上昇させて、ピンホール130だけが撮像画像に入るようにして、図12の(a)に示すピンホール130の像1201の撮像を行い、2値化処理によって、図13(a)に示すピンホールの領域1301とその中心位置(Xh,Yh)を特定する。ピンホールの穴は周囲と比べると輝度値が低いため、2値化処理によって、ピンホールの領域1301を特定することができる。次に、カンチレバーが撮像画像に入る元の位置まで下降させて、図12の(b)に示すカンチレバー側面の投影像1202の撮像を行う。この際、カンチレバーの投影部1204は、周囲と比べると輝度値が低く、2値化処理によってカンチレバー投影領域1302を抽出することができるが、ピンホールの像1203は、カンチレバー側面の投影像1202と比べてさらに輝度値が低い為、カンチレバー投影領域1302と同様に2値化処理によって検出される。但し、ピンホールの領域1301は前の処理によって既に特定されているため、カンチレバー投影領域1302の特定の際、問題にはならない。図15に示すとおり、探針101はカンチレバーのチップ1504の先端部に支持されているため、2値化処理によってカンチレバー投影領域1302を特定した後、図13の(b)に示すピンホールの中心位置(Xh,Yh)とカンチレバーチップの先端位置(Xt,Yt)が一致するように散乱光検出系129を搭載した3軸微動ステージ115を駆動することによって、探針101の先端と散乱光検出系129の位置を補正することができる。また、本実施例で探針101の先端と散乱光検出系129を粗く位置合わせした後、実施例4で開示した方法によって精密な位置合わせを行っても良く、これによって、より高速に補正を行うことが可能となる。
ここで、試料103の測定中に本補正を行う際の処理シーケンスについて図14に示す。
測定中、測定ラインが有るかの判定を行い(処理S1)、測定ラインが有る場合は予め設定されたライン数の試料測定(処理S2)の後、カンチレバー102を上昇させ、照明光源123からの照明光によるピンホールの像1201を撮像する(処理S3)、予め決めておいた閾値によって2値化処理を行い、ピンホールの領域1301とその中心位置(Xh,Yh)を特定する(処理S4)。次にカンチレバー102を元の位置に下降させ、照明光源123からの照明光によるカンチレバー102側面の投影像1202を撮像する(処理S5)。これによってカンチレバーの投影領域1302、及びカンチレバー投影領域1302の先端位置(Xt,Yt)を特定し(処理S6)、ピンホールの領域1301の中心位置(Xh,Yh)とカンチレバー投影領域1302の先端位置(Xt,Yt)が一致するように3軸微動ステージ115を駆動する(処理S7)。上記S1〜S7までの処理を測定ラインが無くなるまで繰り返し、測定を終了する。
以上より、本実施例によれば、校正試料123を用いなくても、探針101の先端と散乱光検出系129(ピンホールと散乱検出器)の位置関係を補正することができ、測定誤差の発生を抑制し、高い測定再現性を実現することができる。
尚、これまで説明した実施例に示した全ての処理は、全体制御部を起点とする各機器への指令で行うことができるため、人を介さず全自動で行うことが可能である。また、走査型近接場顕微鏡の構成においても、実施例で説明した例に限られるものではなく、例えば背景技術で述べた開口型や散乱型の構成にも適用することが可能である。また、各実施例を組み合わせることにより、本発明を実施することも可能である。
101…探針
102…カンチレバー
103…試料
104…試料ステージ
105…圧電アクチュエータ
106…レーザダイオード
107…四分割受光素子
108…励起用レーザ
109…ビーム整形部
110…可動式ビームスプリッタ
111…対物レンズ
112…散乱光検出器
113…対物レンズ
114…ピンホール基板
115…3軸微動ステージ
116…照明用光源
117…ビームスプリッタ
118…結像レンズ
119…撮像カメラ
120…励起光
121…散乱光
122…照明光
123…校正試料
124…照明用光源
125…ビームスプリッタ
126…結像レンズ
127…撮像カメラ
128…照明光
129…散乱光検出系
130…ピンホール
201…カンチレバー背面の撮像画像
202…カンチレバー像
203…励起光像
301…カンチレバー領域
302…励起光の照射領域
601…相対的に反射率が低い材質の領域
602…相対的に反射率が高いい材質の領域
603…測定スキャン方向
701…外乱光による検出信号成分
702…散乱光による検出信号成分
801…反射率が低い材質領域における検出光強度と反射率が高い材質領域における検出光強度との差分
802…材質境界位置
1201…ピンホールの像
1202…カンチレバー側面の投影像
1203…ピンホールの像
1204…カンチレバーの投影部
1301…ピンホールの領域
1302…カンチレバーの投影領域
1501…表面プラズモン・ポラリトン
1502…近接場光
1503…金コート膜
1504…カンチレバーチップ

Claims (15)

  1. カンチレバーに支持された探針で試料表面を走査し、
    カンチレバーに励起光を照射することにより、前記カンチレバーに支持された探針の先端に近接場光を発生させ、
    散乱光検出系にて前記試料表面からの前記近接場光の散乱光を検出し、
    前記励起光の前記カンチレバー上の照射位置または、前記探針の先端と前記散乱光検出系との相対位置関係を補正することを特徴とする走査プローブ顕微鏡を用いた試料測定方法。
  2. 前記カンチレバーの背面を撮像し、前記カンチレバーの背面の撮像画像を用いて前記励起光の前記カンチレバー上の照射位置を補正することを特徴とする請求項1に記載の走査プローブ顕微鏡を用いた試料測定方法。
  3. 前記カンチレバーの背面の撮像画像から前記励起光の照射領域における輝度値を算出し、前記輝度値から前記励起光のカンチレバー上における照射位置を算出することを特徴とする請求項2に記載の走査プローブ顕微鏡を用いた試料測定方法。
  4. 前記輝度値から前記励起光の出力または集光状態を調節することを特徴とする請求項3に記載の走査プローブ顕微鏡を用いた試料測定方法。
  5. 前記試料とは異なる校正試料を測定して、前記励起光の前記カンチレバー上の照射位置または、前記探針の先端と前記散乱光検出系との相対位置関係を補正することを特徴とする請求項1に記載の走査プローブ顕微鏡を用いた試料測定方法。
  6. 前記校正試料は、反射率の異なる材質領域が隣接していることを特徴とする請求項5に記載の走査プローブ顕微鏡を用いた試料測定方法。
  7. 前記校正試料の相対的に反射率の低い材質領域で検出された散乱光強度と反射率の高い材質領域で検出された散乱光強度との差分を用いて、前記励起光の前記カンチレバー上における照射位置、もしくは前記探針と前記散乱光検出系との相対位置関係を補正すること特徴とする請求項6に記載の走査プローブ顕微鏡を用いた試料測定方法。
  8. 前記散乱光検出系への外乱光の入射を除去するピンホール基板表面上で前記カンチレバーの像を投影し、前記カンチレバーの像を用いて前記探針の先端と前記散乱光検出系との相対位置関係を補正することを特徴とする請求項1に記載の走査プローブ顕微鏡を用いた試料測定方法。
  9. カンチレバーに支持された探針を試料表面に対して相対的に走査する駆動部と、
    前記カンチレバーに励起光を照射する励起光照射系と、
    試料表面から散乱した近接場光を検出する散乱光検出系と、
    前記励起光の前記カンチレバー上の照射位置または、前記探針の先端と前記散乱光検出系との相対位置関係を補正する制御部とを備える走査プローブ顕微鏡。
  10. 前記カンチレバーの背面を撮像する撮像システムを備え、前記制御部は、前記撮像システムにより撮像された前記カンチレバーの背面の撮像画像を用いて前記励起光の前記カンチレバー上の照射位置を補正することを特徴とする請求項9に記載の走査プローブ顕微鏡。
  11. 前記撮像システムにより撮像された前記励起光の照射領域における輝度値を算出し、前記輝度値から前記励起光のカンチレバー上における照射位置を算出することを特徴とする請求項10に記載の走査プローブ顕微鏡。
  12. 前記制御部は、前記輝度値から前記励起光の出力または集光状態を調節することを特徴とする請求項11に記載の走査プローブ顕微鏡。
  13. 反射率の異なる材質領域が隣接した校正試料を備えることを特徴とする請求項9に記載の走査プローブ顕微鏡。
  14. 前記制御部は、前記校正試料の相対的に反射率の低い材質領域で検出された散乱光強度に対する反射率の高い材質領域で検出された散乱光強度の差分を用いて、前記励起光の前記カンチレバー上における照射位置、もしくは前記探針と前記散乱光検出系との相対位置関係を補正すること特徴とする請求項13に記載の走査プローブ顕微鏡。
  15. 前記散乱光検出系への外乱光の入射を除去するピンホール基板と、ピンホール基板表面上で前記カンチレバーの像を撮像するピンホール基板撮像システムとを備え、前記ピンホール基板撮像システムにより撮像された前記カンチレバーの像を用いて前記探針の先端と前記散乱光検出系との相対位置関係を補正することを特徴とする請求項9に記載の走査プローブ顕微鏡。
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