JP2017101153A - 紫外線硬化型粘着剤組成物 - Google Patents

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【課題】紫外線硬化型粘着剤組成物の塗膜に紫外線を照射して硬化させる際に、空気中の酸素を遮断するためのカバーフィルムを貼り合わせる必要がなく、空気中における紫外線照射により、塗膜に効率的に良好な粘着物性を発現させることができる紫外線硬化型粘着剤組成物を提供する。【解決手段】下記A〜Dの成分;A成分:重量平均分子量が30,000〜70,000であり且つ硬化物のガラス転移点が−30℃以下であるウレタンアクリレート化合物、及び/又は、重量平均分子量が50,000以上であり硬化物のガラス転移点が−40℃以下である側鎖アクリロイル基含有アクリル共重合体、B成分:ロジン(メタ)アクリレート化合物、C成分:軟化点が75℃以上である粘着付与樹脂、並びに、D成分:紫外線重合開始剤、を含有し、且つ、A成分100重量部に対してB成分を30〜160重量部含有する、ことを特徴とする紫外線硬化型粘着剤組成物。【選択図】なし

Description

本発明は紫外線硬化型粘着剤組成物に関する。
本発明の紫外線硬化型粘着剤組成物は、例えば、当該組成物の塗膜に空気中で紫外線を照射することにより当該塗膜に良好な粘着物性を発現させることができ、ラベル、シート、テープ等の粘着剤として有用である。
近年、紫外線による硬化システムが、省エネルギー、優れた生産性等の観点から各種の分野で広く利用されており、ディスプレイ関連の粘着フィルム、半導体ウェハのダイシングテープ、粘着ラベル等の製造にも用いられるようになっている。
従来より、フィルムなどの基材に紫外線硬化型粘着剤組成物を均一に塗布後、塗膜に紫外線を照射することにより粘着シートを製造する方法が知られている。このとき、紫外線照射による硬化過程において空気中の酸素による重合阻害が起こり、特に空気に接している塗膜表面の硬化の進行が非常に遅くなる。よって、酸素による重合阻害を抑制する目的で照射前に塗膜にPETフィルムなどのカバーフィルムを貼り合わせ、酸素を遮断させた状態でカバーフィルムの上から紫外線を照射して硬化させる方法が知られている。酸素による硬化阻害を受けた粘着シートは、保持力及び凝集力が不十分であるため、使用に耐えうる粘着シートを製造するためには、上述のような追加の設備や工程が必要である。
上記の問題を改善するために、例えば、特許文献1には、特定の高分子(a)、ラジカル重合性単量体(b)、特定のビニルエーテル基又はアリルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル化合物(c)、及び特定の光重合開始剤(d)を含有する光重合性粘着剤組成物が開示されている(請求項1)。特許文献1によれば、上記組成物は空気硬化性に優れて酸素による重合阻害を受け難く、光照射時にカバーフィルムを貼り合わせる必要がない点で上述の追加の設備や工程を必要とすることなく粘着シートを製造することができる。しかしながら、特許文献1の組成物の塗膜を硬化させるためには、1600mJ/cmの光照射量を必要とするため、組成物の塗布及び硬化を流れ作業で行う場合には、塗布速度が制限され効率的に粘着シートを製造することが困難である。
また、特許文献2には、特定のアクリル酸及びアルキル(メタ)アクリレート(a)、分子内に3個以上のアクリロイル基を有する単量体(b)、及び光開始剤としてのベンゾフェノン(c)を含有する紫外線硬化型粘着剤組成物が開示されている(請求項2)。特許文献2によれば、成分(b)の単量体は多官能化合物(多官能アクリレート)であり高密度架橋型ポリマーとなり、これが成分(a)と絡み合って疑架橋構造となることが記載されている([0020]段落)。しかしながら、成分(b)の単量体は分子内に3個以上のアクリロイル基を有することで紫外線照射により過架橋が起こり易く紫外線照射量の制御が困難である。その結果、紫外線照射後の塗膜が硬くなり易く、粘着物性が大幅に低下するという問題がある。
特開2014−9314号公報 特開2000−109779号公報
本発明は、従来技術の問題を解決するものであり、紫外線硬化型粘着剤組成物の塗膜に紫外線を照射して硬化させる際に、空気中の酸素を遮断するためのカバーフィルムを貼り合わせる必要がなく、空気中における紫外線照射により、塗膜に効率的に良好な粘着物性を発現させることができる紫外線硬化型粘着剤組成物を提供することを目的とする。
本発明者は上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、特定成分を含有する組成物によれば上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は下記の紫外線硬化型粘着剤組成物に関する。
1.下記A〜Dの成分;
A成分:重量平均分子量が30,000〜70,000であり且つ硬化物のガラス転移点が−30℃以下であるウレタンアクリレート化合物、及び/又は、重量平均分子量が50,000以上であり硬化物のガラス転移点が−40℃以下である側鎖アクリロイル基含有アクリル共重合体、
B成分:ロジン(メタ)アクリレート化合物、
C成分:軟化点が75℃以上である粘着付与樹脂、並びに、
D成分:紫外線重合開始剤、を含有し、且つ、
A成分100重量部に対してB成分を30〜160重量部含有する、
ことを特徴とする紫外線硬化型粘着剤組成物。
2.更にE成分:(メタ)アクリル酸アルキルエステルを含有する、上記項1に記載の紫外線硬化型粘着剤組成物。
3.A成分100重量部に対してB成分を40〜80重量部含有する、上記項1又は2に記載の紫外線硬化型粘着剤組成物。
本発明の紫外線硬化型粘着剤組成物は、当該組成物の塗膜に紫外線を照射して硬化させる際に、空気中の酸素を遮断するためのカバーフィルムを貼り合わせる必要がなく、空気中における紫外線照射により、塗膜に効率的に良好な粘着物性を発現させることができる。かかる本発明の組成物は、ラベル、シート、テープ等の粘着剤として有用である。
本発明の紫外線硬化型粘着剤組成物(本発明の組成物)は、下記A〜Dの成分;
A成分:重量平均分子量が30,000〜70,000であり且つ硬化物のガラス転移点が−30℃以下であるウレタンアクリレート化合物、及び/又は、重量平均分子量が50,000以上であり硬化物のガラス転移点が−40℃以下である側鎖アクリロイル基含有アクリル共重合体、
B成分:ロジン(メタ)アクリレート化合物、
C成分:軟化点が75℃以上である粘着付与樹脂、並びに、
D成分:紫外線重合開始剤、を含有し、且つ、
A成分100重量部に対してB成分を30〜160重量部含有する、
ことを特徴とする。
上記特徴を有する本発明の組成物は、当該組成物の塗膜に紫外線を照射して硬化させる際に、空気中の酸素を遮断するためのカバーフィルムを貼り合わせる必要がなく、空気中における紫外線照射により、塗膜に効率的に良好な粘着物性を発現させることができる。
以下、本発明の組成物を構成する各成分について説明する。
A成分
本発明の組成物は、A成分として重量平均分子量が30,000〜70,000であり且つ硬化物のガラス転移点が−30℃以下であるウレタンアクリレート化合物、及び/又は、重量平均分子量が50,000以上であり硬化物のガラス転移点が−40℃以下である側鎖アクリロイル基含有アクリル共重合体を含有する。ここで、A成分としては、上記ウレタンアクリレート化合物単独でもよく、上記側鎖アクリロイル基含有アクリル共重合体単独でもよく、これらの混合物でもよい。
上記ウレタンアクリレート化合物は、分子中に(メタ)アクリロイル基を2個以上含有し、ウレタン結合を主骨格に含有する。なお、本明細書において(メタ)アクリロイルとは、アクリロイル又はメタクリロイルを意味する。
上記ウレタンアクリレート化合物は、重量平均分子量(Mw)が30,000〜70,000である。この中でも、重量平均分子量が45,000〜70,000であることが好ましい。重量平均分子量が45,000〜70,000であるウレタンアクリレート化合物を含有することにより、本発明の組成物の塗膜を紫外線硬化させた際に発現する粘着物性をより向上させることができる。
なお、本明細書におけるウレタンアクリレート化合物の重量平均分子量は、Waters社製 ACQUITY APC RIシステムを用いて以下の条件で測定し、標準ポリスチレン換算にて得られた値である。
・移動相:THF
・流速:0.8mL/min
・注入量:5μL
・カラム:ACQUITY APC XT 450Å
ACQUITY APC XT 125Å
ACQUITY APC XT 45Å
上記ウレタンアクリレート化合物は、硬化物(ウレタンアクリレート化合物の単独硬化物)のガラス転移点(Tg)が−30℃以下である。またガラス転移点が−60℃以上、−30℃以下であることが好ましい。ガラス転移点が−60℃以上、−30℃以下であるウレタンアクリレートを含有することにより、本発明の組成物の塗膜を紫外線硬化させた際に良好な粘着物性が発現する。
なお、本明細書におけるウレタンアクリレート化合物のガラス転移点は、TA社製の粘弾性測定装置を用いて、以下の条件で測定し得られたtanδのピーク値における温度の値である。測定に用いるサンプル片は、ウレタンアクリレート化合物100重量部にIrgacure184(BASF社製)5重量部添加した配合物を、離型処理されたPETフィルムに厚み2mmとなるよう塗布し、OPPフィルム(厚み25μm)を被せた後、ヘレウス社製、Light Hammer6 Dバルブを用いて、照射強度180mW/cm(UV−A)の条件になるよう紫外線照射することにより作製する。
なお、照射強度の測定には、EIT社製 UV POWER PUCKIIを用いた。
・温度:−80〜150℃
・振動数:1Hz
・ひずみ:0.05
・昇温速度:5℃/min
上記記側鎖アクリロイル基含有アクリル共重合体は、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分として構成されるアクリル共重合体である。なお、本明細書において(メタ)アクリルとは、アクリル又はメタクリルを意味する。また、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。
上記側鎖アクリロイル基含有アクリル共重合体は、重量平均分子量(Mw)が50,000以上である。この中でも、重量平均分子量が60,000〜150,000であることがより好ましく、65,000〜150,000であることが最も好ましい。重量平均分子量が60,000〜150,000であるウレタンアクリレート化合物を含有することにより、本発明の組成物の塗膜を紫外線硬化させた際に発現する粘着物性をより向上させることができる。なお、重量平均分子量の測定方法は、前述のウレタンアクリレート化合物の重量平均分子量の測定方法と同じである。
上記側鎖アクリロイル基含有アクリル共重合体は、硬化物(側鎖アクリロイル基含有アクリル共重合体の単独硬化物)のガラス転移点(Tg)が−40℃以下である。この中でも、−60℃以上、−45℃以下好ましい。ガラス転移点が−60℃以上、−45℃以下である側鎖アクリロイル基含有アクリル共重合体を含有することにより、本発明の組成物の塗膜を紫外線硬化させた際に発現する粘着物性をより向上させることができる。なお、ガラス転移点の測定方法は、前述のウレタンアクリレート化合物のガラス転移点の測定方法と同じである。
上記側鎖アクリロイル基含有アクリル共重合体は、アクリロイル基を分子中且つ側鎖に5,000〜30,000g/mol含有することが好ましい。この中でも、8,000〜30,000g/molがより好ましい。アクリロイル基を8,000〜30,000g/mol含有することより、本発明の組成物の塗膜を紫外線硬化させた際に発現する粘着物性をより向上させることができる。
上記側鎖アクリロイル基含有アクリル共重合体は、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステル及び(メタ)アクリル酸誘導体を主成分として構成される。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、メチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの中でも、メチルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等が好ましい。
(メタ)アクリル酸誘導体としては、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
側鎖アクリロイル基含有アクリル共重合体は、例えば、グリシジルアクリレートを主成分の一部として構成されるアクリル共重合体に、(メタ)アクリル酸を必要量添加し、触媒及び熱により付加させて製造することができる。
B成分
本発明の組成物は、B成分としてロジン(メタ)アクリレート化合物を含有する。
上記ロジン(メタ)アクリレート化合物を含有することにより、本発明の組成物の塗膜を紫外線硬化させた際に発現する粘着物性を向上させる効果と、酸素による紫外線硬化時の重合阻害の影響を低下させる効果とが得られる。
上記ロジン(メタ)アクリレート化合物は、本発明の組成物の塗膜を紫外線硬化させた際に発現する粘着物性、及び他の成分との相溶性の観点から、40℃条件下における粘度が5〜30P・sであることが好ましい。なお、本明細書におけるロジンアクリレート化合物の40℃条件下における溶融粘度は、JIS Z8803に準拠し、回転粘度計を用いた粘度測定方法により測定した値である。
上記ロジン(メタ)アクリレート化合物の製造方法は限定的ではないが、例えば、ロジン樹脂と水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物とをエステル化することにより製造することができる。
本発明の組成物は、A成分100重量部に対してB成分を30〜160重量部含有する。この中でも、40〜80重量部含有することが好ましい。B成分の含有量がかかる範囲内にあることにより、本発明の組成物の塗膜を紫外線硬化させた際に良好な紫外線硬化性とそれにより得られる良好な粘着物性とが得られる。
C成分
本発明の組成物は、C成分として軟化点が75℃以上である粘着付与樹脂を含有する。
上記粘着付与樹脂の軟化点は、75℃以上であればよいが、本発明の組成物の塗膜を紫外線硬化させた際に発現する粘着物性をより高める点では75℃〜110℃が好ましい。なお、本明細書における粘着付与樹脂の軟化点は、JIS K2207(石油アスファルト)で規定されている6.4軟化点試験法に準拠して測定した値である。
上記粘着付与樹脂は、本発明の組成物の塗膜を紫外線硬化させる際の酸素による重合阻害の影響を低下させる効果、及び他の成分との相溶性の観点からは、水素添加されたロジン樹脂、水素添加されたロジンエステル樹脂等を用いることが好ましく、この中でも水素添加されたロジンエステル樹脂がより好ましい。
D成分
本発明の組成物は、D成分として紫外線重合開始剤を含有する。
上記紫外線重合開始剤としては限定されず、公知の紫外線重合開始剤が使用できる。
公知の紫外線重合開始剤としては、例えば、2,2−1ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、オキシフェニルアセチックアシッド2−[2−オキソ−2−フェニルアセトキシエトキシ]エチルエステルとオキシフェニルアセチックアシッド[2−ヒドロキシエトキシ]エチルエステルの混合物、フェニルグリオキシリックアシッドメチルエステル、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチルベンジル)−1−(4−モルフォリンー4−イル−フェニル)ブタン−1−オン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、1,2−オクタンジオン、1−[4−(フェニルチオ)−2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン、1−[9−イル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−(O−アセチルオキシム)、2−エチルヘキシル−4−ジメチルアミノベンゾエート等が挙げられる。紫外線重合開始剤の含有量は限定されず、特にA成分及びB成分の種類及び含有量に応じて適宜設定することができる。
その他の成分
本発明の組成物は、上記A〜D成分以外に、任意に他の成分を含有することができる。
例えば、本発明の組成物は、単官能アクリレート化合物として(メタ)アクリル酸アルキルエステルを含有することが好ましい。(メタ)アクリル酸アルキルエステルを含有することにより粘着物性の低下を抑えながら、粘度を調整することができる。なお、本発明の組成物の塗膜を紫外線硬化させた際に発現する粘着物性と紫外線硬化性のバランスを向上させるために、(メタ)アクリル酸アルキルエステル以外の単官能アクリレート化合物を更に含有してもよい。
本発明の組成物は、上記以外に、必要に応じて紫外線吸収剤、増感剤等の添加剤を含有してもよい。これらの添加剤の種類及び含有量は適宜設定することができる。
本発明の組成物は、フィルムなどの基材に均一に塗布後、塗膜に紫外線を照射することにより粘着シートを製造することができる。フィルムなどの基材の種類、基材への組成物の塗布方法及び紫外線の照射方法は特に限定されず、ラベル、シート、テープ等の公知の粘着シートの種類に応じて選択及び設定することができる。本発明の組成物は、組成物の塗膜に紫外線を照射して硬化させる際に空気中の酸素を遮断するためのカバーフィルムを貼り合わせる必要がなく、空気中における紫外線照射により塗膜に効率的に良好な粘着物性を発現させることができる点で従来品に比して優位性が高い。
本発明の組成物の調製方法
本発明の組成物の調製方法は限定されず、上記A〜D成分、及び任意の添加剤を公知の方法により混合することにより調製することができる。
以下に実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明する。但し、本発明は実施例に限定されない。
先ず、実施例及び比較例で使用した各成分を以下に記載する。
A成分(ウレタンアクリレート化合物、側鎖アクリロイル基含有アクリル共重合体)
・ウレタンアクリレート(1)[ウレタンアクリレート、重量平均分子量:55,000、ガラス転移点:−33℃ 共栄社化学社製 商品名「UF−C051」
・ウレタンアクリレート(2)[ウレタンアクリレート、重量平均分子量:40,000、Tg:−33℃ 共栄社化学社製 商品名「UF−07DF」]
・ウレタンアクリレート(3)[ウレタンアクリレート、重量平均分子量:39,000、Tg:−13℃ 共栄社化学社製 商品名「UF−C02」]
・ウレタンアクリレート(4)[ウレタンアクリレート、重量平均分子量:25,000、Tg:−40℃ Sartomer社製 商品名「CN986」]
・アクリル共重合体(1)[側鎖アクリロイル基含有アクリル共重合体、重量平均分子量:70,000、Tg:−49℃、アクリロイル基当量:13,000g/mol 根上工業社製 商品名「RA−3416」]
・アクリル共重合体(2)[側鎖アクリロイル基含有アクリル共重合体、重量平均分子量:70,000、Tg:−43℃、アクリロイル基当量:13,000g/mol 根上工業社製 商品名「RA−341」]
B成分(ロジン(メタ)アクリレート化合物)
・ロジンアクリレート(1)[ロジンアクリレート、40℃条件下における粘度:10Pa・s、荒川化学工業社製 商品名「ビームセット101」]
C成分(軟化点が75℃以上である粘着付与樹脂)
・粘着付与樹脂(1)[水素添加されたロジンエステル樹脂、軟化点100℃、荒川化学社製 商品名「パインクリスタル KE−100」]
・粘着付与樹脂(2)[水素添加されたロジンエステル樹脂、軟化点85℃、GUANGZHOU KOMO CHEMICALS CO.,LTD.製 商品名「KH−85L」
D成分(紫外線重合開始剤)
・重合開始剤(1)[1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、BASF社製 商品名「IRGACURE 2959」]
・重合開始剤(2)[2−ヒドロキシ−1−{4−〔4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル〕−フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン、BASF社製 商品名「IRGACURE 127」]
E成分((メタ)アクリル酸アルキルエステル)
・アクリレート化合物(1)[イソオクチルアクリレート Sartomer社製 商品名「SR440」]
・アクリレート化合物(2)[ラウリルアクリレート Sartomer社製 商品名「SR335」]
実施例1〜27及び比較例1〜2
A成分、B成分、C成分及びE成分をそれぞれ下記表1に示す配合量で加熱装置を備えた攪拌機に投入後、100℃×1時間に亘って加熱しながら攪拌した。その後、常温に戻した後、D成分を添加し、紫外線硬化型粘着剤組成物を得た。
試験例1
実施例及び比較例で調製した各紫外線硬化型粘着剤組成物について、紫外線硬化後の粘着物性及び紫外線硬化性について、以下の手順に従って評価した。結果を表1に示す。
[粘着物性]
各紫外線硬化型接着剤組成物を、OPPフィルム(厚み25μm)に塗布量20g/m2で塗布し、その後、ヘレウス社製、Light Hammer6 Dバルブを用いて、出力50%、高さ600mm条件下で600mJ/cmの条件になるよう紫外線照射し、試験片を作製した。
得られた試験片を、25mm幅に裁断しPP板に貼り付け、25℃条件下で20分放置した後、300mm/minにて180°剥離強度を測定し、破壊形態を観察した。
結果を表1の「粘着物性〔N/25mm〕」に示した。
なお、破壊形態の評価基準は下記の通りである。
×:糊残り、糊跡共にあり
△:糊跡あり
○:糊残り、糊跡共になし
[紫外線硬化性]
各紫外線硬化型接着剤組成物を、OPPフィルム(厚み25μm)に塗布量20g/m2で塗布し、その後、ヘレウス社製、Light Hammer6 Dバルブを用いて、出力50%、高さ600mm条件下で600mJ/cmの条件になるよう紫外線照射し、試験片を作製した。
得られた試験片を、THFに一昼夜浸漬し、その後2時間振とうさせた。その溶液を200メッシュ粗さの金属網でろ過し、80℃の防爆オーブン機にて2時間乾燥させてサンプルを作製後、その重さを測定した。
得られた値から下記計算式を用いてゲル分率を算出し、結果を表1の「紫外線硬化性〔ゲル分率%〕」に示した。
ゲル分率=[(A−D)×B/(B−C)]/(E−F) × 100
A…サンプル重量
B…紫外線硬化型粘着剤組成物の全重量部
C…粘着付与樹脂(1)重量部
D…金属網重量
E…試験片重量
F…OPPフィルム重量
Figure 2017101153
Figure 2017101153

Claims (3)

  1. 下記A〜Dの成分;
    A成分:重量平均分子量が30,000〜70,000であり且つ硬化物のガラス転移点が−30℃以下であるウレタンアクリレート化合物、及び/又は、重量平均分子量が50,000以上であり硬化物のガラス転移点が−40℃以下である側鎖アクリロイル基含有アクリル共重合体、
    B成分:ロジン(メタ)アクリレート化合物、
    C成分:軟化点が75℃以上である粘着付与樹脂、並びに、
    D成分:紫外線重合開始剤、を含有し、且つ、
    A成分100重量部に対してB成分を30〜160重量部含有する、
    ことを特徴とする紫外線硬化型粘着剤組成物。
  2. 更にE成分:(メタ)アクリル酸アルキルエステルを含有する、請求項1に記載の紫外線硬化型粘着剤組成物。
  3. A成分100重量部に対してB成分を40〜80重量部含有する、請求項1又は2に記載の紫外線硬化型粘着剤組成物。
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