JP2017100357A - 難燃性シート被覆金属板 - Google Patents

難燃性シート被覆金属板 Download PDF

Info

Publication number
JP2017100357A
JP2017100357A JP2015235244A JP2015235244A JP2017100357A JP 2017100357 A JP2017100357 A JP 2017100357A JP 2015235244 A JP2015235244 A JP 2015235244A JP 2015235244 A JP2015235244 A JP 2015235244A JP 2017100357 A JP2017100357 A JP 2017100357A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flame retardant
flame
sheet
mass
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015235244A
Other languages
English (en)
Inventor
真保 蓮池
Maho Hasuike
真保 蓮池
田中 一也
Kazuya Tanaka
一也 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Plastics Inc
Original Assignee
Mitsubishi Plastics Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Plastics Inc filed Critical Mitsubishi Plastics Inc
Priority to JP2015235244A priority Critical patent/JP2017100357A/ja
Publication of JP2017100357A publication Critical patent/JP2017100357A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fireproofing Substances (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

【課題】難燃性、二次加工性及び耐熱性に優れ、製造時の異物発生が抑制された難燃性シート被覆金属板の提供。【解決手段】金属板上に難燃性シートを積層してなる難燃性シート被覆金属板であって、該難燃性シートが、少なくともエチレン−プロピレン共重合体樹脂Aを50質量%以上含み、リン−窒素複合系難燃剤Bを10質量%以下含む第1のポリオレフィン層と、エチレン−プロピレン共重合体樹脂(A)40〜80質量%とリン−窒素複合系難燃剤(B)20〜60質量%を含む難燃層と、エチレン−プロピレン共重合体樹脂(A)を50質量%以上含み、リン−窒素複合系難燃剤(B)を10質量%以下含む第2のポリオレフィン層と、をこの順番に有し、難燃性シートに占める難燃層の厚み比(%)が50〜99%である、難燃性シート被覆金属板。含窒素ピロリン酸塩を50質量%以上含有するリン−窒素複合難燃剤(B)を含む難燃性シート被覆金属板。【選択図】なし

Description

本発明は、難燃性シート被覆金属板に関し、詳しくは、難燃性、二次加工性及び耐熱性に優れ、製造時の異物発生が抑制された難燃性シート被覆金属板に関する。
リチウムイオン電池やキャパシタ、インバーター等の電気・電子部品、及び、各種照明器具用電源においては、放熱性と絶縁性を両立するために樹脂と金属の積層体が使用されている。これらの用途では近年小型化や高出力化が進み、内部ショートに伴うスパーク、あるいは加温によって、部材に着火、燃焼する恐れがある。
また、ドアや壁、天井、床等の建材用途においても、構造体としての十分な強度を維持しつつ優れた意匠性を付与できる樹脂/金属積層体が使用されているが、煙草やコンロ等、家庭で使用する火によって着火・延焼する恐れがある。
これらの課題は、有機化合物である樹脂材料の燃えやすさに起因しており、これらの部材を安全に使用するためには、樹脂材料を難燃化する必要がある。
上記課題を解決するために、難燃処方を施した樹脂シートと金属板からなる積層体が検討されてきた。特許文献1及び特許文献2には、金属水酸化物とポリオレフィン系樹脂からなる樹脂シートに金属板を積層して得られる難燃性積層体について開示されており、該積層体は優れた難燃性や成形性、耐衝撃性を有する旨の記載がある。
特許文献3には、難燃剤として金属水酸化物を含有するポリオレフィン系樹脂シートを鋼板に積層した積層体に、更に透明エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体フィルムを積層してなる積層体について開示されており、該積層体は難燃性、意匠性に優れる旨の記載がある。
特許文献4には、金属層の一方の面に、ポリオレフィン樹脂系基材及びイントメッセント系の燐・窒素含有難燃剤化合物が添加された層が積層されたシート、該金属層のもう一方の面に化粧シートが積層されている化粧部材について開示されており、該積層体は難燃性に優れる旨の記載がある。
特開2003−236984 特開2004−358772 特開2000−62090 特開2012−187896
特許文献1及び2の難燃樹脂シートに含まれる金属水酸化物は重量あたりの難燃性が低いため、十分な難燃性を発現するためには難燃剤を大量に添加する必要があるが、一般に樹脂組成物に占める難燃剤の体積が大きくなると、機械物性や成形性の低下を引き起こすため、好ましくない。特に、金属シートとの貼り合わせ品を二次加工する際に、割れの原因となる。
また、特許文献3の難燃樹脂シートは、フッ素や臭素等のハロゲン系樹脂を積層またはブレンドする方法であり、環境負荷が高いという点で好ましくない。
さらに、特許文献4には、ポリオレフィン樹脂系基材及びイントメッセント系の燐・窒素含有難燃剤化合物が添加された層が積層されたシートについての記載があるものの、オレフィン系樹脂や難燃剤の組成が、難燃性、成形性、加工性、その他機械物性に及ぼす影響についてはなんら記載も示唆もされていない。
樹脂と難燃剤からなる難燃樹脂組成物においては、十分な難燃性を発現するために難燃剤を高充填すると、柔軟性が低下して二次加工時に割れが生じたり、押出成形時に難燃剤が均一に分散せず、シートの外観が著しく損なわれる恐れがある。本発明者の検討によれば、イントメッセント系の燐・窒素含有難燃剤化合物が添加された層が最外層にあるシートでは、製造時において共押出を行う際に口金のリップ部に難燃剤を含む固形分(以下、目ヤニと呼ぶ場合がある)が蓄積するため、シートにスジが入って外観が損なわれたり、さらに該目ヤニが有る程度の大きさになった際に、シート表面に付着し、シートの外観及び平滑性に多大な影響を与えることが判明した。この現象により、シートの歩留まりが低下するだけでなく、目ヤニを除去するためには生産を停止して口金リップ部の掃除を行わなければならず、生産性も大幅に低下するため、極めて重要な課題となっていた。
また、少ない添加量で充分な難燃性を付与できる難燃剤を使用するか、マトリックスとして軟質樹脂を用いる必要があるが、樹脂を軟質化するとその分耐熱性が低下してしまい、電気・電子部品のように高温化で長時間使用する用途では好適に使用できない。
本発明者らは、鋭意検討を行った結果、樹脂及び難燃剤の組成が難燃性、柔軟性、耐熱性、成形性等の諸特性に大きく寄与することを見出し、難燃層の両側に、難燃剤を含まないか、目ヤニを生じない程度に少量含む層を最外層となるように積層した二種三層または三種三層構成等の多層構成を有する難燃性シートを見出し、本発明に至った。
[1]金属板上に難燃性シートを積層してなる難燃性シート被覆金属板であって、該難燃性シートが、少なくともエチレン−プロピレン共重合体樹脂(A)を50質量%以上含み、リン−窒素複合系難燃剤(B)を10質量%以下含む第1のポリオレフィン層、エチレン−プロピレン共重合体樹脂(A)40〜80質量%、及び、リン−窒素複合系難燃剤(B)20〜60質量%を含む難燃層及びエチレン−プロピレン共重合体樹脂(A)を50質量%以上含み、リン−窒素複合系難燃剤(B)を10質量%以下含む第2のポリオレフィン層をこの順番に有し、該難燃性シートに占める難燃層の厚み比(%)が50〜99%の範囲であることを特徴とする、難燃性シート被覆金属板。
[2]第1のポリオレフィン層、難燃層及び第2のポリオレフィン層において、エチレン−αオレフィン共重合体樹脂(C)を更に含み、(A)と(C)の合計を100質量%とした際の(C)の割合が1〜50質量%である、[1]に記載の難燃性シート被覆金属板。
[3]エチレン−プロピレン共重合体樹脂(A)に含まれるエチレンの割合が1モル%〜50モル%の範囲である、[1]または[2]に記載の難燃性シート被覆金属板。
[4]リン−窒素複合系難燃剤(B)が、含窒素ピロリン酸塩を50質量%以上含有する、[1]〜[3]のいずれか一項に記載の難燃性シート被覆金属板。
[5]第1のポリオレフィン層及び第2のポリオレフィン層の組成が同一である、[1]〜[4]のいずれか一項に記載の難燃性シート被覆金属板。
[6]JIS K7198A法の動的粘弾性測定で測定した前記難燃性シートの20℃における貯蔵弾性率が10MPa以上、2000MPa以下である、[1]〜[5]のいずれかに記載の難燃性シート被覆金属板。
本発明によれば、少なくとも各々特定の組成を有する第1のポリオレフィン層、難燃層及び第2のポリオレフィン層をこの順番に有することで、金属板との積層体として使用した際に優れた難燃性と二次加工性、耐熱性を発現する難燃性シートを提供できる。
特に、難燃層の両側に、難燃剤を含まないか、目ヤニを生じない程度に少量含む層を最外層となるように積層した二種三層または三種三層構成等の多層構成とすることで、目ヤニを低減することができ、長時間の生産においてもシートの外観及び平滑性を悪化させることが無く、ひいては生産性を向上させることができる。
本発明に係る難燃性試験(UL94のV試験)の模式図である。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明の難燃性シート被覆金属板は、金属板上に難燃性シートを積層してなる難燃性シート被覆金属板であって、該難燃性シートが、少なくともエチレン−プロピレン共重合体樹脂(A)を50質量%以上含み、リン−窒素複合系難燃剤(B)を10質量%以下含む第1のポリオレフィン層、エチレン−プロピレン共重合体樹脂(A)40〜80質量%、及び、リン−窒素複合系難燃剤(B)20〜60質量%を含む難燃層及びエチレン−プロピレン共重合体樹脂(A)を50質量%以上含み、リン−窒素複合系難燃剤(B)を10質量%以下含む第2のポリオレフィン層をこの順番に有し、該難燃性シートに占める難燃層の厚み比(%)が50〜99%の範囲である難燃性シート被覆金属板である。
<難燃性シート構成材料>
本発明の難燃性シートは、少なくとも第1のポリオレフィン層、難燃層及び第2のポリオレフィン層をこの順番に有し、それぞれ少なくともエチレン−プロピレン共重合体樹脂(A)及びリン−窒素複合系難燃剤(B)を所定量含有する。また、さらにエチレン−αオレフィン共重合体樹脂(C)を更に含むことが、シートの柔軟性を向上させ、ひいては二次加工性を向上できる点で好ましい。
[エチレン−プロピレン共重合体樹脂(A)]
本発明に用いるエチレン−プロピレン共重合体樹脂(A)は、エチレンとプロピレンの共重合体である。エチレン−プロピレン共重合体樹脂(A)は、プロピレン樹脂の持つ耐熱性に加え、優れた柔軟性を有しており、樹脂/金属積層体として使用した際に十分な耐熱性と二次加工性を発現することができる。
前記エチレン−プロピレン共重合体樹脂(A)に含まれるエチレンの割合は、1モル%〜50モル%の範囲であることが好ましく、3モル%〜40モル%の範囲であることがより好ましく、5モル%〜30モル%の範囲であることが更に好ましい。エチレン−プロピレン共重合体樹脂(A)に含まれるエチレンの割合をかかる範囲にすることで、ポリプロピレンの持つ耐熱性を維持したまま柔軟性を付与することができる。
前記エチレン−プロピレン共重合体樹脂(A)は、ブロック共重合体、ランダム共重合体、交互共重合体、テーパードブロック共重合体、グラフト共重合体のいずれであってもよいが、難燃剤を添加しても十分な柔軟性を維持できるという点で、ブロック共重合体またはランダム共重合体が好ましく、ブロック共重合体がより好ましい。
前記エチレン−プロピレン共重合体樹脂(A)は、メタロセン触媒、チーグラー・ナッタ触媒のいずれを用いても良い。メタロセン触媒を使用することで、エチレン組成及び分子量を均一に制御することで低融点・低結晶成分を抑制し、更なる耐熱性や柔軟性を付与できる。一方、チーグラー・ナッタ触媒は、コストの面で優れる。用途に応じて、適切な触媒を選択することが重要である
前記エチレン−プロピレン共重合体樹脂(A)は、エチレンとプロピレン以外の成分が共重合されていてもよく、具体的には、1−ブテン、1−ペンテン、1−へキセン、1−へプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、3−メチル−ブテン−1および4−メチル−ペンテン−1等のα−オレフィン、ブタジエンやイソプレン等のジエンが好適に使用できる。
[リン−窒素複合系難燃剤(B)]
本発明に用いるリン−窒素複合系難燃剤(B)は、リン系難燃剤の持つチャー形成及びラジカルトラップ型難燃機構と、窒素系難燃剤の持つ酸素希釈効果及び吸熱反応による輻射熱低減効果を併せ持ち、少ない添加量で優れた難燃性を発現することができる。
前記リン−窒素複合系難燃剤(B)は、構造中にリンと窒素を有していれば特に制限されないが、含窒素ピロリン酸塩であることが優れた難燃性を付与できる点で好ましい。
含窒素ピロリン酸塩としては、(ポリ)ピロリン酸ピペラジン、(ポリ)ピロリン酸メラミン、(ポリ)ピロリン酸ジメラミン又は(ポリ)リン酸メラミン等の含窒素(ポリ)ピロリン酸が好ましく、なかでも商業的に安定して生産でき、特に優れた難燃性を付与できる点で(ポリ)ピロリン酸メラミンが特に好ましい。
前記リン−窒素複合系難燃剤(B)には、含窒素ピロリン酸塩を50質量%以上含有することが好ましい。その際に、含窒素ピロリン酸塩の内から選ばれる一種または二種以上を含んでもよい。
これらの化合物を用いることで、柔軟性や成形性を大きく低下させることなく、優れた難燃性を付与することができる。
前記リン−窒素複合系難燃剤(B)は、必要に応じて脂肪酸、脂肪酸金属塩、リン酸エステル、リン酸エステル金属塩、硬化油、脂肪酸エステル、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤、オルガノポリシロキサン、シリコンオイル、界面活性剤、高分子凝集剤等の表面処理剤で表面処理を施しても良い。表面処理を施すことで、樹脂中への難燃剤の分散性が向上し、ひいては後述する難燃層組成物の難燃性、耐熱性、柔軟性が向上する。
前記リン−窒素複合系難燃剤(B)の平均粒径は、0.1μm以上、100μm以下であることが好ましく、0.5μm以上、50μm以下であることがより好ましく、1μm以上、10μm以下であることが更に好ましい。リン−窒素複合系難燃剤(B)の平均粒径をかかる範囲とすることで、難燃剤粒子が樹脂中に均一に分散し、柔軟性や成形性を大きく低下させることなく、優れた難燃性を付与することができる。
[エチレン−αオレフィン共重合体樹脂(C)]
エチレン−αオレフィン共重合体樹脂(C)は、エチレンと炭素数3〜20のαオレフィンとの共重合体が好適に使用できる。ここで、エチレンと共重合するαオレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−へキセン、1−へプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、3−メチル−ブテン−1および4−メチル−ペンテン−1等が挙げられるが、本発明においては、工業的な入手し易さや諸特性、経済性などの観点から、プロピレン、1−ブテン、1−へキセンおよび1−オクテンが好ましい。
エチレン−プロピレン共重合体樹脂(A)に対し、エチレン−αオレフィン共重合体樹脂(C)を更に加えることで、シートの柔軟性を向上させ、ひいては二次加工性を向上させることができる。エチレン−プロピレン共重合体樹脂(A)とエチレン−αオレフィン共重合体樹脂(C)は、非相溶系または部分相溶系であり、これらのブレンド物は海島構造を形成する。ここに外力が加わると、クレーズが生じ、衝撃を吸収するために、二次加工時にも割れにくくなる。この際、エチレン−αオレフィン共重合体樹脂(C)は、エチレン−プロピレン共重合体樹脂(A)よりも二次加工時の温度において柔軟であることが重要である。具体的には、動的粘弾性測定において、エチレン−プロピレン共重合体樹脂(A)よりも貯蔵弾性率が低く、また、低温側に損失正接(tanδ)のピークが観察されることが重要である。エチレン−プロピレン共重合体樹脂(A)にエチレン−αオレフィン共重合体樹脂(C)を添加することで出現する損失正接(tanδ)のピークがより低温で、かつそのピークの値が大きいほど、柔軟性、耐衝撃性が向上し、ひいては二次加工性が向上する。
[難燃性シートの各層構成]
難燃性シートは少なくとも第1のポリオレフィン層、難燃層及び第2のポリオレフィン層をこの順番に有する。各層について、以下に説明する。
[第1のポリオレフィン層]
本発明の第1のポリオレフィン層の組成は、エチレン−プロピレン共重合体樹脂(A)を50質量%以上含み、リン−窒素複合系難燃剤(B)を10質量%以下含む。
第1のポリオレフィン層の組成全体を100質量%とした際に、エチレン−プロピレン共重合体樹脂(A)は50質量%以上であり、好ましくは60質量%以上、特に好ましくは70質量%以上である。上記範囲内にあることにより、耐熱性と二次加工性に優れる点で好ましい。
第1のポリオレフィン層の組成中のリン−窒素複合系難燃剤(B)の割合は、第1のポリオレフィン層の組成全体を100質量%とした際にリン−窒素複合系難燃剤(B)が10質量%以下であり、好ましくは5質量%以下であり、より好ましくは3質量%以下であり、更に好ましくは1質量%以下であり、第1のポリオレフィン層の組成中にリン−窒素複合系難燃剤(B)は含まれていないことが特に好ましい。上記範囲内にあることにより、生産時の目ヤニを低減することができる
また、第1のポリオレフィン層の組成中に前記エチレン−αオレフィン共重合体樹脂(C)を更に含み、第1のポリオレフィン層の組成中における(A)と(C)の合計を100質量%とした際の(C)の割合が1〜50質量%であることが好ましく、より好ましくは、5〜40質量%であり、特に好ましくは10〜30質量%である。上記範囲内にあることにより、耐熱性を維持したまま柔軟性を付与することができ、ひいては二次加工性を向上することができる点で好ましい。
第1のポリオレフィン層の厚さは、1〜50μmの範囲が好ましく、より好ましくは5〜40μmであり、特に好ましくは10〜30μmである。上記範囲内にあることにより、難燃性を維持したまま生産時の目ヤニを低減することができ、また、二次加工性や表面状態(凹凸等)を向上できる点で好ましい。
前記第1のポリオレフィン層のJIS K7198A法の動的粘弾性測定で測定した20℃における貯蔵弾性率は、500MPa以上、2000MPa以下であることが好ましく、600MPa以上、1800MPa以下であることがより好ましく、700MPa以上、1500MPa以下であることが更に好ましい。第1のポリオレフィン層の20℃における貯蔵弾性率がかかる範囲であれば、シートとして形状を保持しながら、十分な加工性を付与することができる。
前記第1のポリオレフィン層のJIS K7198A法の動的粘弾性測定で測定した120℃における貯蔵弾性率は、10MPa以上、2000MPa以下であることが好ましく、20MPa以上、1800MPa以下であることがより好ましく、30MPa以上、1500MPa以下であることが更に好ましい。第1のポリオレフィン層の120℃における貯蔵弾性率がかかる範囲であれば、高温で長時間使用した際にも耐えられる十分な耐熱性を付与することができる。
[難燃層]
本発明の難燃層の組成は、エチレン−プロピレン共重合体樹脂(A)40〜80質量%、及び、リン−窒素複合系難燃剤(B)20〜60質量%を含む。
難燃層の組成中のエチレン−プロピレン共重合体樹脂(A)の割合は、難燃層の組成全体を100質量%とした際にエチレン−プロピレン共重合体樹脂(A)が40〜80質量%であり、好ましくは40〜75質量%である。上記範囲内にあることにより、機械特性や二次加工性、生産性に優れる。
難燃層の組成中のリン−窒素複合系難燃剤(B)の割合は、難燃層の組成全体を100質量%とした際にリン−窒素複合系難燃剤(B)が20〜60質量%であり、好ましくは25〜50質量%以上、特に好ましくは30〜45質量%である。上記範囲内にあることにより、機械特性や二次加工性を維持したまま優れた難燃性や耐熱性を付与することができる。難燃剤の添加によって耐熱性が向上するのは、一般に、樹脂に難燃剤等の硬質成分を充填すると、低温〜高温領域にかけて弾性率が高くなり、見かけの耐熱性が高くなるためである。
また、難燃層の組成中に前記エチレン−αオレフィン共重合体樹脂(C)を更に含み、第1のポリオレフィン層の組成中における(A)と(C)の合計を100質量%とした際の(C)の割合が1〜50質量%であることが好ましく、より好ましくは、5〜40質量%であり、特に好ましくは10〜30質量%である。上記範囲内にあることにより、耐熱性を維持したまま二次加工性を付与できる点で好ましい。
難燃層の厚さは、10μm〜1,000μmの範囲が好ましく、より好ましくは30〜500μmであり、特に好ましくは50〜300μmである。上記範囲内にあることにより、機械特性や二次加工性を維持したまま優れた難燃性を付与できる点で好ましい。
前記難燃層のJIS K7198A法の動的粘弾性測定で測定した20℃における貯蔵弾性率は、500MPa以上、2000MPa以下であることが好ましく、600MPa以上、1800MPa以下であることがより好ましく、700MPa以上、1500MPa以下であることが更に好ましい。難燃層の20℃における貯蔵弾性率がかかる範囲であれば、シートとして形状を保持しながら、十分な加工性を付与することができる。
前記難燃層のJIS K7198A法の動的粘弾性測定で測定した120℃における貯蔵弾性率は、10MPa以上、2000MPa以下であることが好ましく、20MPa以上、1800MPa以下であることがより好ましく、30MPa以上、1500MPa以下であることが更に好ましい。難燃層の120℃における貯蔵弾性率がかかる範囲であれば、高温で長時間使用した際にも耐えられる十分な耐熱性を付与することができる。
[第2のポリオレフィン層]
本発明の第2のポリオレフィン層の組成は、エチレン−プロピレン共重合体樹脂(A)を50質量%以上含み、リン−窒素複合系難燃剤(B)を10質量%以下含む。第2のポリオレフィン層の組成全体を100質量%とした際に、エチレン−プロピレン共重合体樹脂(A)は50質量%以上であり、好ましくは60質量%以上、特に好ましくは70質量%以上である。上記範囲内にあることにより、耐熱性と二次加工性に優れる点で好ましい。
第2のポリオレフィン層の組成中のリン−窒素複合系難燃剤(B)の割合は、第2のポリオレフィン層の組成全体を100質量%とした際にリン−窒素複合系難燃剤(B)が10質量%以下であり、好ましくは5質量%以下であり、より好ましくは3質量%以下であり、更に好ましくは1質量%以下であり、第2のポリオレフィン層の組成中にリン−窒素複合系難燃剤(B)は含まれていないことが特に好ましい。上記範囲内にあることにより、生産時の目ヤニを低減することができる
また、第2のポリオレフィン層の組成中に前記エチレン−αオレフィン共重合体樹脂(C)を更に含み、第2のポリオレフィン層の組成中における(A)と(C)の合計を100質量%とした際の(C)の割合が1〜50質量%であることが好ましく、より好ましくは、5〜40質量%であり、特に好ましくは10〜30質量%である。上記範囲内にあることにより、耐熱性を維持したまま柔軟性を付与することができ、ひいては二次加工性を向上することができる点で好ましい。
第2のポリオレフィン層の厚さは、1〜50μmの範囲が好ましく、より好ましくは5〜40μmであり、特に好ましくは10〜30μmである。上記範囲内にあることにより、難燃性を維持したまま生産時の目ヤニを低減することができ、また、二次加工性や表面状態(凹凸等)を向上できる点で好ましい。
前記第2のポリオレフィン層のJIS K7198A法の動的粘弾性測定で測定した20℃における貯蔵弾性率は、500MPa以上、2000MPa以下であることが好ましく、600MPa以上、1800MPa以下であることがより好ましく、700MPa以上、1500MPa以下であることが更に好ましい。第2のポリオレフィン層の20℃における貯蔵弾性率がかかる範囲であれば、シートとして形状を保持しながら、十分な加工性を付与することができる。
前記第2のポリオレフィン層のJIS K7198A法の動的粘弾性測定で測定した120℃における貯蔵弾性率は、10MPa以上、2000MPa以下であることが好ましく、20MPa以上、1800MPa以下であることがより好ましく、30MPa以上、1500MPa以下であることが更に好ましい。第2のポリオレフィン層の120℃における貯蔵弾性率がかかる範囲であれば、高温で長時間使用した際にも耐えられる十分な耐熱性を付与することができる。
[難燃性シート]
本発明の難燃性シートは、少なくとも前記第1のポリオレフィン層、前記難燃層及び前記第2のポリオレフィン層をこの順番に有し、該難燃性シートに占める難燃層の厚み比(%)が50〜99%の範囲である。
難燃性とは、燃焼した際に燃えにくい、あるいは炎が広がりにくい性質のことを指す。具体的には、UL94のV試験による評価において、燃焼性分類でV−0、V−1又V−2と評価されるものとする。
本発明の難燃性シートに占める難燃層の厚み比(%)は50〜99%の範囲であり、60%〜95%の範囲であることが好ましい。難燃性シートの厚み比がかかる範囲であれば、機械特性や二次加工性を維持したまま優れた難燃性を付与することができる。
難燃性シートの層構成については、前記第1のポリオレフィン層、前記難燃層及び前記第2のポリオレフィン層を含む限り特段の制限はないが、第1のポリオレフィン層と難燃層の間、又は難燃層と第2のポリオレフィン層の間に、酸化チタン等の白色顔料を含む遮光層や接着層を含んでいてもよい。
第1のポリオレフィン層、難燃層及び第2のポリオレフィン層の膜厚比は、通常1〜10:20〜1,000:1〜10であり、好ましくは1〜10:30〜800:1〜10であり、特に好ましくは1〜10:50〜600:1〜10である。上記範囲にあることで、機械特性や耐熱性、二次加工性を維持したまま生産性を向上できる点で好ましい。
なかでも、第1のポリオレフィン層と第2のポリオレフィン層の組成が同一であれば、成形機の数を減らすことができ、生産コストを低減できる点で好ましい。
前記難燃性シートのJIS K7198A法の動的粘弾性測定で測定した20℃における貯蔵弾性率は、500MPa以上、2000MPa以下であることが好ましく、600MPa以上、1800MPa以下であることがより好ましく、700MPa以上、1500MPa以下であることが更に好ましい。難燃性シートの20℃における貯蔵弾性率がかかる範囲であれば、シートとして形状を保持しながら、十分な加工性を付与することができる。
前記難燃性シートのJIS K7198A法の動的粘弾性測定で測定した120℃における貯蔵弾性率は、10MPa以上、2000MPa以下であることが好ましく、50MPa以上、1500MPa以下であることがより好ましく、100MPa以上、1000MPa以下であることが更に好ましい。難燃性シートの120℃における貯蔵弾性率がかかる範囲であれば、高温で長時間使用した際にも耐えられる十分な耐熱性を付与することができる。
本発明の難燃性シートを構成する各層の20℃における貯蔵弾性率の差は、カールの抑制や密着性向上の観点から、2000MPa以下であることが好ましく、1800MPa以下であることがより好ましく、1500MPa以下であることが更に好ましい。特に、第1のポリオレフィン層と第2のポリオレフィン層の20℃における貯蔵弾性率の差は1000MPa以下であることが好ましく、500MPa以下であることがより好ましく、更に好ましくは第1のポリオレフィン層と第2のポリオレフィン層の20℃における貯蔵弾性率が等しいことである。
前記難燃性シートの厚みについて特に制限はないが、成形性や機械物性、難燃性の観点から、10μm以上、1000μm以下とすることが好ましい。
なお、一般的に「シート」とは、JISにおける定義上、薄く、その厚さが長さと幅のわりには小さく平らな製品をいい、一般的に「フィルム」とは、長さ及び幅に比べて厚さが極めて小さく、最大厚さが任意に限定されている薄い平らな製品で、通常ロールの形で供給されるものをいう。(JIS K6900)
しかし、シートとフィルムの境界は定かでなく、本発明において文言上両者を区別する必要がないので、本発明において「シート」は「フィルム」を含むものとする。
[金属板]
本発明で用いる金属板としては、熱伝導性が高く、前記難燃性シートまたは後述する接着層との接着性に優れていれば特に制限はなく、具体例として鉄、銅、アルミニウム、クロム、ニッケル、モリブデン、マンガン、スズ、鉛、金、銀、白金またはこれらの合金が挙げられる。前記金属板の厚みについて特に制限はないが、加工性や重さの観点から、10μm以上1000μm以下であることが好ましい。
[接着層]
本発明において、金属板上に難燃性シートを積層する際に金属板と難燃性シートとの間に接着層を用いてもよい。接着層は、前記難燃性シートと前記金属板を強固に接着できるものであれば特に制限はなく、具体例としてシリカ系接着剤、セラミック、セメント、はんだ、水ガラス等の無機系接着剤、アスファルト、アラビアガム、アルブミン、漆、カゼイン接着剤、天然ゴム系接着剤、天然ゴムラテックス接着剤、デンプン系接着剤、膠、フィブリン接着剤、松やに等の天然系接着剤、アクリル樹脂系接着剤、アクリル樹脂嫌気性接着剤、アクリル樹脂エマルジョン接着剤、アクリル樹脂系粘着テープ、αオレフィン系接着剤、ウレタン樹脂系接着剤、ウレタン樹脂溶剤系接着剤、ウレタン樹脂エマルジョン接着剤、エーテル系セルロ−ス、エチレン-酢酸ビニル樹脂エマルジョン接着剤、エチレン-酢酸ビニル樹脂ホットメルト接着剤、エポキシ樹脂系接着剤、エポキシ樹脂エマルジョン接着剤、塩化ビニル樹脂溶剤系接着剤、クロロプレンゴム系接着剤、酢酸ビニル樹脂エマルジョン接着剤、シアノアクリレート系接着剤、シリコーン系接着剤、水性高分子-イソシアネート系接着剤、スチレン-ブタジエンゴム溶液系接着剤、スチレン-ブタジエンゴム系ラテックス接着剤、ニトリルゴム系接着剤、ニトロセルロース接着剤、反応性ホットメルト接着剤、フェノール樹脂系接着剤、変成シリコーン系接着剤、ポリアミド樹脂ホットメルト接着剤、ポリイミド系接着剤、ポリウレタン樹脂ホットメルト接着剤、ポリオレフィン樹脂ホットメルト接着剤、ポリ酢酸ビニル樹脂溶液系接着剤、ポリスチレン樹脂溶剤系接着剤、ポリビニルアルコール系接着剤、ポリビニルピロリドン樹脂系接着剤、ポリビニルブチラール樹脂系接着剤、ポリベンズイミダソール接着剤、ポリメタクリレート樹脂溶液系接着剤、メラミン樹脂系接着剤、ユリア樹脂系接着剤、レゾルシノール系接着剤等の合成系接着剤が挙げられるが、ハンドリング性や接着性の観点から、合成系接着剤が好ましく、中でもαオレフィン系接着剤、エポキシ樹脂系接着剤、シアノアクリレート系接着剤がより好ましい。
[難燃性シート被覆金属板]
本発明の難燃性シート被覆金属板の層構成としては、難燃性シート/金属板等の2層構成、難燃性シート/金属板/難燃性シート、金属板/難燃性シート/金属板、難燃性シート/難燃性シート/金属板、難燃性シート/金属板/金属板等の3層構成、難燃性シート/金属板/難燃性シート/金属板、難燃性シート/金属板/金属板/難燃性シート、金属板/難燃性シート/難燃性シート/金属板等の4層構成、難燃性シート/金属板/難燃性シート/金属板/難燃性シート、金属板/難燃性シート/金属板/難燃性シート/金属板、難燃性シート/難燃性シート/金属板/難燃性シート/金属板、難燃性シート/金属板/難燃性シート/難燃性シート/金属板、難燃性シート/金属板/金属板/難燃性シート/金属板、難燃性シート/金属板/難燃性シート/金属板/金属板、難燃性シート/難燃性シート/難燃性シート/金属板/難燃性シート、金属板/難燃性シート/難燃性シート/難燃性シート/金属板、金属板/金属板/金属板/難燃性シート/難燃性シート、難燃性シート/金属板/金属板/金属板/難燃性シート、難燃性シート/難燃性シート/難燃性シート/金属板/金属板、金属板/金属板/金属板/難燃性シート/難燃性シート等の5層構成、あるいは、各層間に必要に応じて接着層を備えた多層構成が好ましく挙げられるが、本発明の難燃性シート被覆金属板は難燃性シートと金属板を少なくとも一層ずつ備えていればよく、これら例示されたものに限定されるものではない。ただし、難燃性や意匠性、二次加工性の観点から、最外層の少なくとも一層に前記難燃性シートを設けることが好ましい。
難燃性シート被覆金属板は、0℃及び20℃における曲げ加工性に優れる点で好ましい。曲げ加工性とは、該難燃性シート被覆金属板を各種成形体の形状に賦型するために曲げ加工を施した際、剥離や割れ等の不具合が生じずに好適に加工できる特性である。具体的には、例えば、20℃及び0℃の環境下で、難燃性シート被覆金属板をプレスして180°曲げ、割れの有無を観察することにより評価する。
また、前記難燃性シート被覆金属板を構成する難燃性シート及び金属板の他に、本発明の効果を損なわない範囲で、前記本発明の難燃性シート以外の難燃性樹脂シート及び前記本発明の金属板以外の金属板を積層してもよい。
[難燃性シートの製造方法]
本発明の難燃性シートは、Tダイ押出し成形法、インフレーション成形法及びカレンダー成形法等の一般的なポリオレフィン系樹脂フィルムの成形方法により製造することができる。本発明の難燃性シートは多層構成であるので、前記の方法で製造した個々の層(フィルム)をラミネーターにより貼り合わせる方法やフィルム成形と同時に圧着ラミネートする方法により製造できるが、多層Tダイ押出し法によって成形と同時に積層フィルムを製造するのが工程数も減らすことができて特に好ましい。
例えば、第1のポリオレフィン層、難燃層及び第2のポリオレフィン層からなる難燃性シートを多層Tダイ押出し法により製造する場合には、まず、上述した第1のポリオレフィン層、難燃層及び第2のポリオレフィン層に記載の組成に基づき適宜調整された組成物をあらかじめコンパウンド等により作成し、それを原料として使用するか、各組成物を構成する成分をドライブレンドするか、あるいはそのまま押出機に投入し、溶融混練して使用する。
前記組成物には、前記組成物の性質に影響を与えない範囲において、滑剤、帯電防止剤、酸化防止剤、ブロッキング防止剤、安定剤、染料、顔料、無機質微粒子などの各種添加剤を添加することが出来る。
次に、用意した組成物を多層Tダイ押出し法により、従来公知の条件下で本発明の難燃性シートを得る。この際、上記添加剤は、原料と一緒にドライブレンドして押出機に投入しても良いし、原料と別の投入口からそれぞれ投入しても良いし、分散性を向上させる目的でシリンダーの横から溶融状態の樹脂に添加剤を投入するサイドフィード方式を採用しても良い。
[難燃性シート被覆金属板の製造方法]
本発明の難燃性シートを金属板上にラミネートすることで本発明の難燃性シート被覆金属板を得る。金属板にリバースコーター、キスコーター等の一般的に使用されるコーティング設備を使用し、積層一体化されたシートを貼り合わせ金属面に乾燥後の接着層膜厚が2〜4μm程度となるように接着剤を塗布する。次いで赤外線ヒーター及び熱風加熱炉により塗布面の乾燥及び加熱を行い、直ちにロールラミネータを用いて積層シートを被覆、冷却することにより難燃性シート被覆金属板を得る。
以下に本発明を実施例を用いて具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、以下の例において、得られた難燃剤シート及び難燃性シート被覆金属板の評価は次の方法により行った。各実施例等における組成物の構成及び評価結果を表2に示した。
(1)難燃性
UL94のV試験によって難燃性の評価を行った。具体的には、図1に記載の通り、難燃性シート被覆金属板を切削して縦125mm、横13mmの試験片を作製し、クランプに垂直に取付け、20mm炎による10秒間接炎を2回行い、その燃焼挙動により下記基準に沿って燃焼性を評価した。表1に記載の燃焼性分類でV−0、V−1、V−2のいずれにも到達しなかったものを不合格とした。

(2)動的粘弾性
前記樹脂シート(P)についてJIS K7198A法の動的粘弾性測定を行い、20℃と120℃における貯蔵弾性率を評価した。20℃における貯蔵弾性率が500MPa以上、2000MPa以下のものを合格(○)、この範囲から外れるものを不合格(×)とした。また、120℃における貯蔵弾性率が10MPa以上、2000MPa以下のものを合格(○)、この範囲から外れるか、または流動してしまったものを不合格(×)とした。
(3)曲げ加工性
20℃及び0℃の環境下で、樹脂/金属積層体をプレスして180°曲げ、割れの有無を観察した。割れが発生しなかったものを○、割れが発生したものを×とした。
(4)目ヤニ発生
前記難燃性シートをTダイ法にて製膜し、一時間後に口金のリップ部に付着している目ヤニの量を目視で評価した。目ヤニの付着が目視でほとんど確認できないものを○、確認できるものを×とした。
[エチレン−プロピレン共重合体樹脂(A)]
(a)−1:プライムポリプロ E−330GV(プライムポリマー、エチレン−プロピレンランダム共重合体、エチレン含有量:5モル%)
(a)−2:WELNEX RFG4VA(日本ポリプロ株式会社、エチレン−プロピレンブロック共重合体、エチレン含有量:7モル%)
(a)−3:WELNEX RFX4V(日本ポリプロ株式会社、エチレン−プロピレンブロック共重合体、エチレン含有量:29モル%)
[リン−窒素複合系難燃剤(B)]
(b)−1:アデカスタブ FP−2200(株式会社ADEKA、主成分:ポリリン酸メラミン)
[エチレン−αオレフィン共重合体樹脂(C)]
(c)−1:タフマー A4050S(三井化学株式会社、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン/1−ブテン=70/30モル%)
(実施例1)
第一及び第二のポリオレフィン層の原料として(a)−1と(c)−1を80/20質量%の割合で混合した組成物を、難燃層の原料として(a)−1と(b)−1と(c)−1を45.5/35/19.5質量%の割合で混合した組成物をそれぞれ使用した。第一のポリオレフィン層と第二のポリオレフィン層は同一とした(以下、これらを単に「ポリオレフィン層」と記載することがある)。これらを、ポリオレフィン層についてはΦ32mm単軸押出機を使用して、難燃層についてはΦ40mm単軸押出機をそれぞれ使用して溶融温度250℃で別々に溶融させ、次いでポリオレフィン層については分配ブロックで半分に分割し、ポリオレフィン層/難燃層/ポリオレフィン層=10/160/10μm(シート総厚み:180μm、難燃層の厚み比=88.9%)となるように共押出Tダイ内で積層させて2種3層構造の積層シートとして押出し、30℃のキャストロールに密着急冷し、難燃性シートを得た。得られた難燃性シートについて貯蔵弾性率の評価を行った。また、シート作製一時間後に口金のリップ部に付着している目ヤニの発生具合を目視で評価した。結果を表2に示す。
次いで、難燃性シート被覆金属板用として一般的に用いられているエポキシ系接着剤を、乾燥後の接着層膜厚が2〜4μm程度になるように金属面に塗布した。その後熱風乾燥炉及び赤外線ヒーターにより塗布面の乾燥及び加熱を行いながら、亜鉛めっき鋼鈑(厚み0.45mm)に対してロールラミネータを用いて難燃性シートを被覆、冷却することにより難燃性シート被覆金属板を作製した。得られた難燃性シート被覆金属板について難燃性、曲げ加工性の評価を行った。結果を表2に示す。
(実施例2)
各層の厚み比をポリオレフィン層/難燃層/ポリオレフィン層=20/140/20μm(シート総厚み:180μm、難燃層の厚み比=77.8%)とした以外は実施例1と同様の方法でサンプルの作製、及び、評価を行った。結果を表2に示す。
(実施例3)
難燃層の原料として(a)−1と(b)−1と(c)−1を42/40/18質量%の割合で混合した組成物を使用し、各層の厚み比をポリオレフィン層/難燃層/ポリオレフィン層=20/140/20μm(シート総厚み:180μm、難燃層の厚み比=77.8%)とした以外は実施例1と同様の方法でサンプルの作製、及び、評価を行った。結果を表2に示す。
(実施例4)
難燃層の原料として(a)−1と(b)−1と(c)−1を42/40/18質量%の割合で混合した組成物を使用し、各層の厚み比をポリオレフィン層/難燃層/ポリオレフィン層=30/120/30μm(シート総厚み:180μm、難燃層の厚み比=66.7%)とした以外は実施例1と同様の方法でサンプルの作製、及び、評価を行った。結果を表2に示す。
(実施例5)
ポリオレフィン層の原料として(a)−1と(b)−1と(c)−1を76/5/19質量%の割合で混合した組成物を使用した以外は実施例1と同様の方法でサンプルの作製、及び、評価を行った。結果を表2に示す。
(実施例6)
ポリオレフィン層の原料として(a)−2のみを、難燃層の原料として(a)−2と(b)−1を65/35質量%の割合で混合した組成物をそれぞれ使用した以外は実施例1と同様の方法でサンプルの作製、及び、評価を行った。結果を表2に示す。
(実施例7)
ポリオレフィン層の原料として(a)−3のみを、難燃層の原料として(a)−3と(b)−1を65/35質量%の割合で混合した組成物をそれぞれ使用した以外は実施例1と同様の方法でサンプルの作製、及び、評価を行った。結果を表2に示す。
(実施例8)
第一のポリオレフィン層の原料として(a)−1と(c)−1を80/20質量%の割合で混合した組成物を、難燃層の原料として(a)−1と(b)−1と(c)−1を45.5/35/19.5質量%の割合で混合した組成物を、第二のポリオレフィン層の原料として(a)−2をそれぞれ使用した。これらを、第一及び第二のポリオレフィン層についてはΦ32mm単軸押出機を使用して、難燃層についてはΦ40mm単軸押出機をそれぞれ使用して溶融温度250℃で別々に溶融させ、第一のポリオレフィン層/難燃層/第二のポリオレフィン層=10/160/10μm(シート総厚み:180μm、難燃層の厚み比=88.9%)となるように共押出Tダイ内で積層させて3種3層構造の積層シートとして押出し、30℃のキャストロールに密着急冷し、難燃性シートを得た。鋼板との貼り合わせ及び評価は実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
(実施例9)
ポリオレフィン層/難燃層/ポリオレフィン層=5.6/88.8/5.6μm(シート総厚み:100μm、難燃層の厚み比=88.9%)とした以外は実施例1と同様の方法でサンプルの作製、及び、評価を行った。結果を表2に示す。
(実施例10)
第一のポリオレフィン層の原料として(a)−1と(c)−1を80/20質量%の割合で混合した組成物を、難燃層の原料として(a)−1と(b)−1と(c)−1を45.5/35/19.5質量%の割合で混合した組成物を、第二のポリオレフィン層の原料として(a)−1と(c)−1を80/20質量%の割合で混合した組成物をそれぞれ使用した。これらを、第一及び第二のポリオレフィン層についてはΦ32mm単軸押出機を使用して、難燃層についてはΦ40mm単軸押出機をそれぞれ使用して溶融温度250℃で別々に溶融させ、第一のポリオレフィン層/難燃層/第二のポリオレフィン層=10/140/30μm(シート総厚み:180μm、難燃層の厚み比=77.8%)となるように共押出Tダイ内で積層させて3種3層構造の積層シートとして押出し、30℃のキャストロールに密着急冷し、難燃性シートを得た。鋼板との貼り合わせ及び評価は実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
(比較例1)
難燃層の原料として(a)−1と(b)−1と(c)−1を45.5/35/19.5質量%の割合で混合した組成物を、Φ40mm単軸押出機を使用して溶融温度250℃で溶融させ、シート厚みが180μmとなるように単層シートを押出し、30℃のキャストロールに密着急冷し、難燃性シートを得た。鋼板との貼り合わせ及び評価は実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
(比較例2)
第一のポリオレフィン層の原料として(a)−1と(c)−1を80/20質量%の割合で混合した組成物を、難燃層の原料として(a)−1と(b)−1と(c)−1を45.5/35/19.5質量%の割合で混合した組成物をそれぞれ使用した。これらを、第一のポリオレフィン層についてはΦ32mm単軸押出機を使用して、難燃層についてはΦ40mm単軸押出機をそれぞれ使用して溶融温度250℃で別々に溶融させ、第一のポリオレフィン層/難燃層=10/170(シート総厚み:180μm、難燃層の厚み比=99.4%)となるように共押出Tダイ内で積層させて2種2層構造の積層シートとして押出し、30℃のキャストロールに密着急冷し、難燃性シートを得た。鋼板との貼り合わせ及び評価は実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
(比較例3)
難燃層の原料として(a)−1と(b)−1と(c)−1を63/10/27質量%の割合で混合した組成物を使用した以外は実施例1と同様の方法でサンプルの作製、及び、評価を行った。結果を表2に示す。
(比較例4)
ポリオレフィン層の原料として(a)−1と(c)−1を20/80質量%の割合で混合した組成物を、難燃層の原料として(a)−1と(b)−1と(c)−1を45.5/35/19.5質量%の割合で混合した組成物をそれぞれ使用した以外は実施例1と同様の方法でサンプルの作製、及び、評価を行った。結果を表2に示す。
(比較例5)
ポリオレフィン層の原料として(n)−1(日本ポリプロ社製、ノバテックPP FY6HA、ホモPP)を、難燃層の原料として(n)−1と(b)−1を65/35質量%の割合で混合した組成物をそれぞれ使用した以外は実施例1と同様の方法でサンプルの作製、及び、評価を行った。結果を表2に示す。
(比較例6)
ポリオレフィン層の原料として(a)−1と(b)−1と(c)−1を64/20/16質量%の割合で混合した組成物を使用した以外は実施例1と同様の方法でサンプルの作製、及び、評価を行った。結果を表2に示す。
(比較例7)
ポリオレフィン層/難燃層/ポリオレフィン層=60/60/60μm(シート総厚み:180μm、難燃層の厚み比=33.3%)とした以外は実施例1と同様の方法でサンプルの作製、及び、評価を行った。結果を表2に示す。
<考察>
実施例1〜4に記載の難燃性シートは、本発明にかかる構成とすることで、十分な難燃性、剛性、耐熱性、二次(曲げ)加工性、生産性を有することが分かる。
また、実施例5では、表層に難燃剤が含まれているものの、少量であるため目ヤニ発生は見られず、生産性に影響しないことが判る。
さらに、実施例6及び7では、エチレン含有比率が高く柔軟なエチレン−プロピレン共重合体樹脂(A)を使用しているため、エチレン−αオレフィン共重合体樹脂(C)を含んでいなくても優れた曲げ加工性が得られる。
実施例8では、第一のポリオレフィン層と第二のポリオレフィン層とで用いているエチレン−プロピレン共重合体樹脂(A)の種類が異なるものの、本発明の難燃性シートに必要な特性を満たし、問題なく実施が可能であることが判る。
実施例9では、シートの総厚みが100μmと他の実施例と比較して薄いが、本発明の難燃性シートに必要な特性を満たし、問題なく実施が可能であることが判る。
実施例10では、第一のポリオレフィン層と第二のポリオレフィン層とで厚みが異なるが、本発明の難燃性シートに必要な特性を満たし、問題なく実施が可能である。
一方、比較例1では、難燃層の両側にポリオレフィン層が存在しない単層構成であるため、生産時の目ヤニの発生が顕著であり、生産性に劣る。
また、比較例2では、難燃層の片側にポリオレフィン層が存在しているものの、もう片側にポリオレフィン層が存在していないため、ポリオレフィン層が存在していない側の口金リップ部に目ヤニが付着し、やはり生産性に劣る。比較例3では、難燃層に含まれる難燃剤濃度が低く、難燃性が十分に発現していない。比較例4では、ポリオレフィン層、難燃層に含まれるエチレン−αオレフィン共重合体樹脂(C)の含有量が多く、120℃では難燃性シートが流動してしまっている。 比較例5では、エチレン−プロピレン共重合体(A)樹脂の代わりにホモPPを使用しているため、剛性(貯蔵弾性率)が高く、柔軟性に乏しく、二次(曲げ)加工性が十分でない。比較例6では、ポリオレフィン層の含まれる難燃剤の濃度が高く、目ヤニが発生してしまっている。比較例7では、難燃層の厚み比が低く、難燃性が十分でない。



Claims (6)

  1. 金属板上に難燃性シートを積層してなる難燃性シート被覆金属板であって、該難燃性シートが、少なくともエチレン−プロピレン共重合体樹脂(A)を50質量%以上含み、リン−窒素複合系難燃剤(B)を10質量%以下含む第1のポリオレフィン層、エチレン−プロピレン共重合体樹脂(A)40〜80質量%、及び、リン−窒素複合系難燃剤(B)20〜60質量%を含む難燃層及びエチレン−プロピレン共重合体樹脂(A)を50質量%以上含み、リン−窒素複合系難燃剤(B)を10質量%以下含む第2のポリオレフィン層をこの順番に有し、該難燃性シートに占める難燃層の厚み比(%)が50〜99%の範囲であることを特徴とする、難燃性シート被覆金属板。
  2. 第1のポリオレフィン層、難燃層及び第2のポリオレフィン層において、エチレン−αオレフィン共重合体樹脂(C)を更に含み、(A)と(C)の合計を100質量%とした際の(C)の割合が1〜50質量%である、請求項1に記載の難燃性シート被覆金属板。
  3. エチレン−プロピレン共重合体樹脂(A)に含まれるエチレンの割合が1モル%〜50モル%の範囲である、請求項1または2に記載の難燃性シート被覆金属板。
  4. リン−窒素複合系難燃剤(B)が、含窒素ピロリン酸塩を50質量%以上含有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の難燃性シート被覆金属板。
  5. 第1のポリオレフィン層及び第2のポリオレフィン層の組成が同一である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の難燃性シート被覆金属板。
  6. JIS K7198A法の動的粘弾性測定で測定した前記難燃性シートの20℃における貯蔵弾性率が10MPa以上、2000MPa以下である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の難燃性シート被覆金属板。
JP2015235244A 2015-12-01 2015-12-01 難燃性シート被覆金属板 Pending JP2017100357A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015235244A JP2017100357A (ja) 2015-12-01 2015-12-01 難燃性シート被覆金属板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015235244A JP2017100357A (ja) 2015-12-01 2015-12-01 難燃性シート被覆金属板

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017100357A true JP2017100357A (ja) 2017-06-08

Family

ID=59015820

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015235244A Pending JP2017100357A (ja) 2015-12-01 2015-12-01 難燃性シート被覆金属板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017100357A (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0852839A (ja) * 1994-08-16 1996-02-27 Chisso Corp オレフィン系重合体と金属板とからなる難燃性積層体
JPH0919990A (ja) * 1995-07-05 1997-01-21 Chisso Corp 難燃性樹脂積層体
JP2002321324A (ja) * 2001-04-26 2002-11-05 Toyobo Co Ltd 金属貼り合わせ用ポリプロピレンフィルム
JP2004090370A (ja) * 2002-08-30 2004-03-25 Dainippon Printing Co Ltd 透明レトルト処理用積層体
JP2004300279A (ja) * 2003-03-31 2004-10-28 Mitsubishi Plastics Ind Ltd 難燃性シート
JP2012187896A (ja) * 2011-03-14 2012-10-04 Toppan Cosmo Inc 化粧部材

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0852839A (ja) * 1994-08-16 1996-02-27 Chisso Corp オレフィン系重合体と金属板とからなる難燃性積層体
JPH0919990A (ja) * 1995-07-05 1997-01-21 Chisso Corp 難燃性樹脂積層体
JP2002321324A (ja) * 2001-04-26 2002-11-05 Toyobo Co Ltd 金属貼り合わせ用ポリプロピレンフィルム
JP2004090370A (ja) * 2002-08-30 2004-03-25 Dainippon Printing Co Ltd 透明レトルト処理用積層体
JP2004300279A (ja) * 2003-03-31 2004-10-28 Mitsubishi Plastics Ind Ltd 難燃性シート
JP2012187896A (ja) * 2011-03-14 2012-10-04 Toppan Cosmo Inc 化粧部材

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101013827B1 (ko) 열팽창성 난연 폴리올레핀수지 조성물을 이용한 난연성 복합패널
JP5887880B2 (ja) 発泡積層体の製造方法及びその発泡積層体
JP5635413B2 (ja) 高難燃性パネル
JP6603468B2 (ja) 化粧シートおよび化粧シートの製造方法
KR101600252B1 (ko) 적층시트
JP2001524406A (ja) 少なくとも1つの層が難燃性である少なくとも5つのフィルム層を有する多層フィルム
JP6577058B2 (ja) 積層シートおよびこれを用いてなる太陽電池バックシート
TW200838961A (en) Adhesive and multilayer body using the same
JP6563233B2 (ja) 化粧シートおよび化粧シートの製造方法
KR101816875B1 (ko) 폴리프로필렌 친환경 바닥재 및 이의 시공방법
JP2016155233A (ja) 化粧シート
JP2007161882A (ja) 表面保護フィルム
JP2016190466A (ja) 化粧シート
JP5699703B2 (ja) 化粧部材
JP5712836B2 (ja) 積層体及び建装材
JP2017100357A (ja) 難燃性シート被覆金属板
JP2014069530A (ja) 発泡積層体
JP2013252645A (ja) 二軸延伸多層ポリプロピレンフィルム
JP6878838B2 (ja) 発泡用積層体及び発泡積層体
JP4039569B2 (ja) 二軸延伸多層ポリプロピレンフィルム
JP6326778B2 (ja) 発泡積層体の製造方法及びその発泡積層体
KR102093554B1 (ko) 접착성 및 표면 인쇄특성이 우수한 핫멜트 수지를 포함하는 다층필름
JP2022528675A (ja) 押出可能なハロゲン非含有難燃性組成物
JP2008238479A (ja) 難燃材とその製造方法及び鉄道車両の床材
JP2018001722A (ja) 発泡用積層体及び発泡積層体

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151202

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20170428

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181018

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190621

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190716

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20200204