JP2017098482A - 磁性材料及びその製造方法 - Google Patents

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伊藤 啓介
Keisuke Ito
啓介 伊藤
近藤 康雄
Yasuo Kondo
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Abstract

【課題】直流の大電流が重畳した交流電流に対しても良好な透磁率を呈する磁性材料を提供すること。【解決手段】Ni−Zn系フェライト粒子に鉄粒子を混合し、400MPaの圧力下で成形した。成形したサンプルを3℃/minの昇温速度にて1100℃(1100℃で2時間保持)で焼結した。こうして得られた磁性材料の透磁率を測定した。フェライト粒子に対して鉄粒子を1重量%又は5重量%又は10重量%混合した○又は△又は◇で示す試料は、何れも、直流重畳磁界が200〜7000A/mとなる大電流の重畳時に、鉄粒子を混合しなかった□で示す試料に比べて高い透磁率を呈した。【選択図】図2

Description

本発明は、磁性材料及びその製造方法に関する。
近年、パワーエレクトロニクス機器の増加に伴って、大電流用ノイズフィルタの必要性が高まっている。そこで、フェライト粉末にシリコン粉末又はシリカ粉末又はアルミナ粉末を添加して焼結することにより、ノイズフィルタ用の磁性材料を製造することが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2005−145781号公報
特許文献1に記載の磁性材料では、300〜500A/m以上の直流印加磁界に対して透磁率を向上させることができるとされている。ところが、当該磁性材料では、焼結後にもフェライト粉末とシリコン粉末等との間に隙間が残るため、透磁率(比透磁率)の向上には限界があった。そこで、本発明は、直流の大電流が重畳した交流電流に対しても良好な透磁率を呈する磁性材料の提供を目的としてなされた。
本願出願人は、フェライト粒子を焼結して磁性材料を製造する際に、当該フェライト粒子に金属鉄粒子(すなわち、酸化されていない鉄原子を含む金属としての鉄を含む粒子)を混合し、焼結すると、得られる磁性材料の透磁率特性が変化することを発見した。すなわち、このようにして得られた磁性材料は、100A/m以上の磁界を発生するような直流の大電流が重畳した交流に対して、金属鉄粒子を混合しなかった場合に比べて高い透磁率を呈した。
このようにして製造された磁性材料が高い透磁率を呈する原因は、詳細には解明されていないが、良好な展性・延性を有する金属鉄粒子が焼結時にフェライト粒子の隙間を良好に埋めることや、鉄単体の透磁率が直流に対しては高い値を示すことが原因と考えられる。なお、前記金属鉄粒子を構成する金属鉄は、焼結工程中又は焼結後に酸化鉄に変化している可能性もある。前記酸化鉄は、FeO、Fe34、Fe23等、何れの酸化鉄である可能性もある。
本発明の磁性材料は、フェライト粒子間に鉄又は酸化鉄が存在する焼結体によって構成されたことを特徴としている。このため、前述のような直流の大電流が重畳した信号に対して、良好な透磁率を呈する。
また、本発明の磁性材料の製造方法は、フェライト粒子及び金属鉄粒子を混合し、焼結することを特徴としている。このため、本製造方法で製造された磁性材料は、前述のような直流の大電流が重畳した信号に対して良好な透磁率を呈する。
なお、前記磁性材料又はその製造方法において、磁性材料における鉄又は酸化鉄に含まれる鉄原子の重量(すなわち、製造時に混合される金属鉄粒子の重量)は、フェライト粒子の重量の1〜10%であることが望ましい。また、前記フェライト粒子は、Ni−Zn系フェライトからなることが望ましい。
実施形態の磁性材料の製造方法を模式的に表す説明図である。 その磁性材料の透磁率の直流重畳磁界に対する変化を表すグラフである。 その磁性材料の透磁率の直流重畳電流に対する変化を表すグラフである。
以下、図面を参照しながら、発明を実施するための形態を説明する。
[1.磁性材料の製造方法]
本願出願人は、図1(A)に示すように、平均粒径1.75μmのNi−Zn系のフェライト粒子1に対して、平均粒径100μmの金属鉄粒子(以下、単に鉄粒子という)3を混合した。平均粒径の測定方法は種々存在するが、前記平均粒径は空気透過法によって測定した平均粒径である。なお、Ni−Zn系のフェライト粒子1は、(NixCuyZn(1-x-y))Fe24 の組成になるように秤量・混合し、仮焼した後に粉砕して粒径を調整したものである。
このように混合されたフェライト粒子1と鉄粒子3とを、図1(B)に示すように型5に入れ、400MPaの圧力下でプレス成形した。成形したサンプルを、大気雰囲気下で3℃/minの昇温速度にて1100℃まで昇温させ、1100℃で2時間保持して焼結した。これにより、図1(C)に示すように、フェライト粒子1と鉄粒子3とからなる磁性材料10を得た。なお、図1では模式的に図示したが、型5は、磁性コアの形状に対応したトロイダル型等であってもよい。
[2.評価]
フェライト粒子1に対して、鉄粒子3の分量を0〜10重量%の範囲で変化させ、バインダーとしてのPVAを1重量%添加した。得られた磁性材料10の特性を、図2,図3に示す。図2は、0.01〜10000A/mの磁界(直流重畳磁界)を伴う直流を150KHzの交流に重畳させた場合における、磁性材料10の透磁率の直流重畳磁界に対する変化を表している。また、図3は、コイルを1巻の電線に換算した場合の電流値(直流重畳電流)が0.01〜1000Aとなる直流を150KHzの交流に重畳させた場合における、磁性材料10の透磁率の直流重畳磁界に対する変化を表している。
図2,図3の何れも、実線で透磁率の実数部を示し、破線で透磁率の虚数部を示している。また、図2,図3の何れのデータも、岩通計測株式会社製B−Hアナライザ(SY−8218)を用いて測定した。図2に示すように、鉄粒子3を1%又は5%又は10%混合した○又は△又は◇で示す試料は、何れも、直流重畳磁界が200〜7000A/mとなる大電流の重畳時に、鉄粒子3を混合しなかった□で示す試料に比べて高い透磁率を呈した。また、図3に示すように、鉄粒子3を1%又は5%又は10%混合した○又は△又は◇で示す試料は、何れも、直流重畳電流が10〜300Aとなる大電流の重畳時に、鉄粒子3を混合しなかった□で示す試料に比べて高い透磁率を呈した。なお、前記範囲において、○又は△又は◇で示す試料の透磁率は、実数部,虚数部の双方が□で示す試料に比べて高い値を呈した。このような透磁率の特性は、交流周波数が100kHz〜10MHzの範囲で同様に表れるものと推測される。
この原因は詳細には解明されていないが、良好な展性・延性を有する鉄粒子3が焼結時にフェライト粒子1の隙間を図1(C)に示すように良好に埋めること(完全に埋めなくてもよい)や、鉄単体の透磁率が、直流に対しては5000という高い値を示すことが原因と考えられる。また、鉄の飽和磁束密度は、2.2Tと、Ni−Zn系フェライトの0.4Tに比べて高い値を示すので、直流によって発生される磁界はフェライトよりも鉄の方に流れやすい。このため、フェライト粒子1の隙間に潰れて充填された鉄粒子3が直流電流に係る磁気シールドとして機能し、フェライト粒子1が高周波ノイズフィルタとしての機能を良好に発揮できることも考えられる。更に、フェライト粒子1の間に鉄粒子3が潰れて充填されることにより、フェライト粒子1の間で磁束の不連続性が生じやすくなる。これらの原因により、鉄粒子3をフェライト粒子1に混合して焼結した場合、透磁率の高い磁性材料10が得られるものと推測される。
従って、このようにして製造された磁性材料10を用いてノイズフィルタを製造すれば、パワーエレクトロニクス機器等における直流の大電流が重畳する電線に対しても、良好に高周波ノイズを除去することができる。なお、鉄粒子3を構成する金属鉄は、焼結工程中又は焼結後に酸化鉄に変化している可能性もある。当該酸化鉄は、FeO、Fe34、Fe23等、何れの酸化鉄である可能性もある。また、本実施形態では、フェライト粒子1の結晶格子に鉄粒子3を構成していた鉄原子が入り込んだわけではないと推測される。
[3.他の実施形態]
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。例えば、フェライト粒子1としては種々のフェライト粒子1を使用することができ、Mn−Zn系フェライト粒子が使用されてもよく、平均粒径も1〜100μmの範囲で変化させることができる。鉄粒子3の平均粒径は、1〜100μmの範囲で変化させることができ、金属鉄粒子の形状としては、鱗片状,平板状等の各種形状のものが使用できる。
1…フェライト粒子 3…鉄粒子 10…磁性材料

Claims (6)

  1. フェライト粒子間に鉄又は酸化鉄が存在する焼結体によって構成されたことを特徴とする磁性材料。
  2. 前記鉄又は酸化鉄は、当該鉄又は酸化鉄に含まれる鉄原子の重量が前記フェライト粒子の重量の1〜10%となる分量で存在することを特徴とする請求項1に記載の磁性材料。
  3. 前記フェライト粒子は、Ni−Zn系フェライトからなることを特徴とする請求項1又は2に記載の磁性材料。
  4. フェライト粒子及び金属鉄粒子を混合し、焼結することを特徴とする磁性材料の製造方法。
  5. 前記金属鉄粒子を、前記フェライト粒子に対して1〜10重量%混合して、焼結することを特徴とする請求項4に記載の磁性材料の製造方法。
  6. 前記フェライト粒子は、Ni−Zn系フェライトからなることを特徴とする請求項4又は5に記載の磁性材料の製造方法。
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