JP2017098409A - カレンダー成形法に用いられる太陽電池封止材用樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】カレンダー成形法において、ロール剥離時に剥離痕が無く、シートの弛みが無く、安定したシートが得られる技術を提供する。【解決手段】ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定された分子量分布曲線において、分子量5.0×105以上の成分を0.1重量%以上、9.0重量%以下(ポリエチレン系樹脂組成物の全重量に対する)含む、太陽電池封止材用ポリエチレン系樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、カレンダー成形法に用いられる太陽電池封止材用樹脂組成物に関し、より詳しくは、カレンダー成形法で太陽電池封止材を製造する際、シートのロールリリース時にできる剥離痕と、シートの弛みの問題を解決するポリエチレン系樹脂組成物に関するものである。
近年、二酸化炭素の増加など地球環境問題がクローズアップされる中で、クリーンエネルギーとしての太陽光発電が注目されている。太陽光発電は、一般に、太陽電池素子を上部透明保護材と下部基板保護材とで保護し、太陽電池素子と保護材とを樹脂製の封止材で固定し、パッケージ化した太陽電池モジュールを用いる。
太陽電池モジュールを構成する封止材は、一般的にエチレン−酢酸ビニル共重合体が用いられているが、遊離する酢酸が金属を腐食させることや、PID(Potential Induced Degradation)とよばれる発電能力が低下してしまう現象が起こるという問題が指摘されている。
しかしながら、エチレン・α−オレフィン共重合体などのポリエチレン系樹脂を用いた封止材は、酸の発生がなく、PID現象も起こらない。よって、太陽電池封止材モジュールの長寿命化という観点で高い可能性を秘めている為、大きく期待されている。
また、太陽電池封止材は、一般的にTダイ押出成形法で製造されるが、一部は、カレンダー成形法で製造される。カレンダー成形法は、Tダイ押出成形法に比べて、厚みの精度がよく、少量品種の大量生産に向いている。
しかしながら、カレンダー成形法で、緩和時間が短く溶融張力の小さいエチレン・α−オレフィン共重合体などのポリエチレン系樹脂を成形すると、種々の問題が起こる。すなわち、溶融張力が小さい事により、成膜後のシートが、ロールとロールの間で弛み、シートの厚みが一定にならない事。また、溶融張力を大きくする為に、ロール混練時の温度を低下させると、ロールから樹脂が剥がれた際に、剥離痕がシートについてしまうという問題があった。
特開2014−213586号公報 特開2014−216400号公報
本発明の目的は、かかる従来技術の問題点に鑑み、カレンダー成形法によって成形できる太陽電池封止材用樹脂組成物を提供すること、並びにその方法を用いて製造した太陽電池封止材及び太陽電池モジュールを提供することにある。
本発明者は、上記問題を解決すべく鋭意検討した結果、特定の分子量分布を有するポリエチレン系樹脂組成物を用いることで、上記課題が達成されることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、
[1]ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定された分子量分布曲線において、分子量5.0×10以上の成分を0.1重量%以上、9.0重量%以下(ポリエチレン系樹脂組成物の全重量に対する)含む、太陽電池封止材用ポリエチレン系樹脂組成物。
[2]2種類以上のエチレン・α−オレフィン共重合体を含む、[1]に記載の太陽電池封止材用ポリエチレン系樹脂組成物。
[3]3種類以上のエチレン・α−オレフィン共重合体を含む、[2]に記載の太陽電池封止材用ポリエチレン系樹脂組成物。
[4]20〜50のMFR、1〜5のMFR、及び0.001〜0.2のMFRを夫々有するエチレン・α−オレフィン共重合体を含む、[3]に記載の太陽電池封止材用ポリエチレン系樹脂組成物。
[5]ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定された分子量分布曲線において、分子量1.0×10以下の成分を3.5重量%以上(ポリエチレン系樹脂組成物の全重量に対する)含む、[1]〜[4]のいずれか1項に記載の太陽電池封止材用ポリエチレン系樹脂組成物とそれを用いた太陽電池封止材。
[6]架橋剤を含む、[1]〜[5]のいずれか1項に記載の太陽電池封止材用ポリエチレン系樹脂組成物。
[7]架橋助剤を含む、[6]に記載の太陽電池封止材用ポリエチレン系樹脂組成物。
[8]酸化防止剤、紫外線吸収剤、耐光剤から選択される少なくとも1の添加剤を含む、[1]〜[7]のいずれか1項に記載の太陽電池封止材用ポリエチレン系樹脂組成物。
[9]カレンダー成形法によって成形することができる、[1]〜[8]のいずれか1項に記載の太陽電池封止材用ポリエチレン系樹脂組成物。
[10]MFRが0.001〜0.2のエチレン・α−オレフィン共重合体を1〜35重量%(ポリエチレン系樹脂組成物の全重量に対する)含有する太陽電池封止材用ポリエチレン系樹脂組成物。
[11]有機過酸化物によって微架橋させたエチレン・α−オレフィン共重合体を含む、[1]〜[10]のいずれか1項に記載の太陽電池封止材用ポリエチレン系樹脂組成物。
[12]有機過酸化物とエチレン・α−オレフィン共重合体を含む樹脂を押出機に投入し、押出機内で微架橋させたエチレン・α−オレフィン共重合体を含む、[11]に記載の太陽電池封止材用ポリエチレン系樹脂組成物。
[13][1]〜[12]のいずれか1項に記載の太陽電池封止材用ポリエチレン系樹脂組成物を用いた太陽電池封止材。
を、提供するものである。
本発明の樹脂組成物は、成膜後のシートが、ロールとロールの間で弛み、シートの厚みが一定にならない問題や、ロールから樹脂が剥がれた際に、剥離痕がシートに残ってしまう問題を同時に解決することができ、カレンダー成形加工が可能で、品質が高くかつ安定した太陽電池封止材及び太陽電池モジュールを得ることができる。
本発明の樹脂組成物は、エチレン・α−オレフィン共重合体でありながら、カレンダー成形時に、ロールとロールの間でシート弛み、シートの厚みが一定にならない問題や、ロールから樹脂が剥がれた際に、剥離痕がシートに残ってしまう問題を同時に解決することを特徴とする。
以下、本発明に用いられる各樹脂組成物の製造方法、各物性の測定方法、製造される太陽電池封止材について項目ごとに説明する。
1.ポリエチレン系樹脂組成物
本発明のポリエチレン系樹脂組成物(以下、単に「樹脂組成物」ともいう)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定された分子量分布曲線において、分子量5.0×10以上の成分をポリエチレン系樹脂組成物の全重量に対して0.1重量%以上、9.0重量%以下含むことを特徴とする。
本発明のポリエチレン系樹脂組成物は、1種又はそれ以上のポリエチレン系樹脂を含有する。本発明の樹脂組成物に含まれるポリエチレン系樹脂は、それ自体がGPCにより測定された分子量分布曲線において、分子量5.0×10以上の成分を0.1重量%以上、9.0重量%以下(当該ポリエチレン系樹脂の重量対比)含んでいても含んでいなくてもよいが、ポリエチレン系樹脂組成物全体としてGPCにより測定された分子量分布曲線において、分子量5.0×10以上の成分をポリエチレン系樹脂組成物の全重量に対して0.1重量%以上、9.0重量%以下含んでいることが必要である。好ましくは、本発明の樹脂組成物は、GPCにより測定された分子量分布曲線において、分子量5.0×10以上の成分を0.1重量%以上、9.0重量%以下(当該ポリエチレン系樹脂の重量対比)含むポリエチレン系樹脂を含む。
本発明の樹脂組成物は、分子量5.0×10以上の成分を当該樹脂組成物の全重量に対して0.1重量%以上、9.0重量%以下含み、好ましくは、0.15重量%以上、8.0重量%以下含み、より好ましくは、0.2重量%以上、7.0重量%以下含む。分子量5.0×10以上のポリエチレン系樹脂を上記の範囲で含むことにより、カレンダー成形時にシート弛みが無く、均一な厚みのシートが得られるという効果を有する。
本発明の樹脂組成物は、好ましくは、GPCにより測定された分子量分布曲線において、分子量1.0×10以下の成分を当該樹脂組成物の全重量に対して3.5重量%以上含み、好ましくは、3.8重量%以上含むポリエチレン系樹脂を含むことにより、カレンダー成形時のロールから樹脂が剥がれる際に、剥離痕がシートに残らないという効果を有する。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による分子量分布曲線の測定条件は次のとおりである。
装置:ウオーターズ社製GPC 150C型
検出器:MIRAN社製 1A赤外分光光度計(測定波長、3.42μm)
カラム:昭和電工製AD806M/S 3本(カラムの較正は、東ソー製単分散ポリスチレン(A500,A2500,F1,F2,F4,F10,F20,F40,F288の各0.5mg/ml溶液)の測定を行い、溶出体積と分子量の対数値を2次式で近似した。また、試料の分子量は、ポリスチレンとポリエチレンの粘度式を用いてポリエチレンに換算した。ここでポリスチレンの粘度式の係数は、α=0.723、logK=−3.967であり、ポリエチレンはα=0.733、logK=−3.407である。)
測定温度:140℃
濃度:20mg/10mL
注入量:0.2ml
溶媒:オルソジクロロベンゼン
流速:1.0ml/分
(1)ポリエチレン系樹脂
本発明の樹脂組成物に含まれるポリエチレン系樹脂としては、ポリエチレン、エチレン・α−オレフィン共重合体、EVA(エチレン・酢酸ビニル共重合体)、EMA(エチレン・メチルアクリレート共重合体)、EAA(エチレン・アクリル酸共重合体)、EEA(エチレン・アクリル酸エチル共重合体)、もしくはこれらの混合物等が挙げられる。これらのうち、好ましくはエチレン・α−オレフィン共重合体である。
本発明で用いるポリエチレン系樹脂は、密度が0.840〜0.950g/cmであり、好ましくは0.850〜0.935g/cm、さらに好ましくは0.860〜0.920g/cmである。密度が0.840g/cm未満では、加工後のシートがブロッキングしてしまい、密度が0.950g/cmを超えると加工後のシートの剛性が高すぎて、取り扱い性に欠けるものとなる。なお、成分(A)の密度は、JIS−K6922−2:1997附属書(低密度ポリエチレンの場合)に準拠して測定する(23℃)。
ポリマーの密度を調節するには、例えばα−オレフィン含有量、重合温度、触媒量など適宜調節する方法がとられる。
本発明の樹脂組成物は、1種類又はそれ以上のエチレン・α−オレフィン共重合体を含む。
本発明の1つの好ましい態様において、樹脂組成物は、2種類以上のエチレン・α−オレフィン共重合体を含む。
また、本発明の1つの好ましい態様において、樹脂組成物は、3種類以上のエチレン・α−オレフィン共重合体を含む。
3種類以上のエチレン・α−オレフィン共重合体を含む場合、好ましくは、各々のエチレン・α−オレフィン共重合体は、20〜50のMFR、1〜5のMFR、及び0.001〜0.2(更に好ましくは、0.003〜0.1)のMFRを有する。MFRが20〜50のエチレン・α−オレフィン共重合体は、カレンダー成形時、ロールから樹脂が剥がれる際に、剥離痕がシートに残らないという効果を有し、MFRが0.001〜0.2のエチレン・α−オレフィン共重合体は、カレンダー成形時、シート弛みが無く、均一な厚みのシートが得られるという効果を有し、MFRが1〜5のエチレン・α−オレフィン共重合体は、上記のMFRが20〜50のエチレン・α−オレフィン共重合体とMFRが0.001〜0.2のエチレン・α−オレフィン共重合体の混練時の分散を良好にさせる効果を有する。
ここで、MFRは、JIS−K6922−2:1997附属書(190℃、21.18N荷重)に準拠して測定した値である。
なお、MFRは、重合時の重合温度、水素濃度等、従来知られている方法により調整することができる。
MFRが20〜50のエチレン・α−オレフィン共重合体の含有量は、好ましくは10〜30重量%(ポリエチレン系樹脂組成物の全重量に対する)である。このエチレン・α−オレフィン共重合体の含有量が10重量%未満であると、ロールから樹脂が剥がれる際に、剥離痕がシートにつきやすく、表面が平滑なシートが得られにくくなる。また、含有量が30重量%を超えると、カレンダー成形時、シートが弛み、均一な厚みのシートが得られにくくなる。
MFRが1〜5のエチレン・α−オレフィン共重合体の含有量は、好ましくは40〜80重量%(ポリエチレン系樹脂組成物の全重量に対する)である。このエチレン・α−オレフィン共重合体の含有量が40重量%未満であると、MFRが20〜50のエチレン・α−オレフィン共重合体とMFRが0.001〜0.2のエチレン・α−オレフィン共重合体の混練時に分散させにくくなる。また、含有量が80重量%を超えると、他のエチレン・α−オレフィン共重合体の含有量が少なくなり、本発明の効果(カレンダー成形加工が可能で、品質が高くかつ安定した太陽電池封止材を提供すること)が得られにくくなる。
MFRが0.001〜0.2のエチレン・α−オレフィン共重合体の含有量は、好ましくは1〜35重量%(ポリエチレン系樹脂組成物の全重量に対する)である。このエチレン・α−オレフィン共重合体が1重量%未満であると、カレンダー成形時、シートが弛み、均一な厚みのシートが得られにくくなる。また、このエチレン・α−オレフィン共重合体が35重量%を超えると、ロールから樹脂が剥がれる際に、剥離痕がシートにつきやすく、表面が平滑なシートが得られにくくなる。
本発明の1つの好ましい態様において、樹脂組成物は、MFRが0.001〜0.2(更に好ましくは、0.003〜0.1)のエチレン・α−オレフィン共重合体を当該樹脂組成物の全重量に対して1〜35重量%含有する。MFRがこの範囲より低いと押出負荷が高くなり、他の樹脂との混ざりも悪くなる。このエチレン・α−オレフィン共重合体が1重量%未満であると、カレンダー成形時、シートが弛み、均一な厚みのシートが得られにくくなる。また、このエチレン・α−オレフィン共重合体が35重量%を超えると、ロールから樹脂が剥がれる際に、剥離痕がシートに残ってしまい、表面が平滑なシートが得られにくくなる。
本発明においては、MFRが0.001〜0.2のエチレン・α−オレフィン共重合体は、エチレン・α−オレフィン共重合体を微架橋して作製することができる。
エチレン・α−オレフィン共重合体のコモノマーとして用いられるα−オレフィンとしては、炭素数3〜50のα−オレフィンであり、好ましくは炭素数3〜20のα−オレフィンである。具体的には、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デケン、1−ウンデケン、1−ドデケン、ビニルベンゼン、5−ビニル2−ノルボルネン、1−4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ペンテン等を挙げることができる。好ましくは、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンである。
また、α−オレフィンは1種または2種以上の組み合わせでもよい。
2種のα−オレフィンを組み合わせて三元共重合体とする場合は、エチレン・プロピレン・1−ヘキセン三元共重合体、エチレン・1−ブテン・1−ヘキセン三元共重合体、エチレン・プロピレン・1−オクテン三元共重合体、エチレン・1−ブテン・1−オクテン三元共重合体等が挙げられる。
さらに、コモノマーとして、非共役ポリエンを用いることもできる。具体的には、1,5−ヘキサジエン、1,6−ヘプタジエン、1,7−オクタジエン、1,8−ノナジエン、及び1,9−デカジエン等のジエン化合物を、α−オレフィンに少量配合できる。これらのジエン化合物を配合すると、長鎖分岐ができるので、エチレン・α−オレフィン共重合体の結晶性を低下させ、透明性、柔軟性、接着性等が良くなり、分子間の架橋剤ともなるので、機械的強度が増加する。
また、α−オレフィンに少量配合されるジエン化合物として、5−ビニル−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、5−(4−シクロペンテニル)−2−ノルボルネン、5−シクロヘキシリデン−2−ノルボルネンおよび4−ビニル−1−シクロヘキセンのような環状ジエンも使用できる。
(2)ポリエチレン系樹脂の調製方法
本発明で用いられるポリエチレン系樹脂は、チーグラー触媒、バナジウム触媒又はメタロセン触媒等、好ましくはバナジウム触媒又はメタロセン触媒、より好ましくはメタロセン触媒を使用して製造することができる。
メタロセン触媒としては、特に限定されるわけではないが、シクロペンタジエニル骨格を有する基等が配位したジルコニウム化合物などのメタロセン化合物と助触媒とを触媒成分とする触媒が挙げられる。特に、シクロペンタジエニル骨格を有する基等が配位したジルコニウム化合物などのメタロセン化合物を使用するのが好ましい。市販品としては、日本ポリエチレン社製のハーモレックスシリーズ、カーネルシリーズ、プライムポリマー社製のエボリューシリーズ、住友化学社製のエクセレンGMHシリーズ、エクセレンFXシリーズ、ダウ・ケミカル社製のエンゲージシリーズ、エクソンモービル社製のエグザクトシリーズが挙げられる。バナジウム触媒としては、可溶性バナジウム化合物と有機アルミニウムハライドとを触媒成分とする触媒が挙げられる。
製造法としては、高圧イオン重合法、気相法、溶液法、スラリー法等が挙げられる。特に、高圧イオン重合法等の高圧法を利用するのが好ましい。
(3)添加物
本発明の樹脂組成物は、太陽電池封止材に含有される添加物である、有機過酸化物等の架橋剤、架橋助剤、シランカップリング剤などを含有することができる。
太陽電子材用途では特に、添加物として有機過酸化物が多く使用される必要がある。
しかし、従来の方法では、非極性ポリエチレンとの混合を有機過酸化物が分解しない低温度で行った時、均一よく混合することができなかった。
従って、本発明は、有機過酸化物が分解しない低温度で均一混合ができるため、押出機の安定運転の面で有用である。
(3−1)架橋剤
本発明の樹脂組成物には架橋剤を配合することができる。架橋剤としては、有機過酸化物が好適に用いられ、分解温度(半減期が1時間である温度)が70〜180℃、とくに90〜160℃の有機過酸化物を用いることが好ましい。
本発明に用いられる有機過酸化物として、例えば、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルカーボネート、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、メチルエチルケトンパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキシル−2,5−ジパーオキシベンゾエート、t−ブチルハイドロパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、p−クロルベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソブチレート、ヒドロキシヘプチルパーオキサイド、ジクロヘキサノンパーオキサイドなどが挙げられる。
有機過酸化物は、架橋工程における架橋効率を向上させ、太陽電池封止材の耐熱性を良好なものとするという観点から、ポリエチレン系樹脂100重量部に対して、好ましくは0.2〜5重量部使用し、より好ましくは0.5〜3重量部、さらに好ましくは0.5〜2重量部で使用される。
本発明の樹脂組成物の1つ側面において、樹脂組成物は、有機過酸化物によって微架橋させたエチレン・α−オレフィン共重合体を含む。この場合、有機過酸化物とエチレン・α−オレフィン共重合体等の樹脂を押出機に投入し、押出機内で微架橋させることができる。
(3−2)架橋助剤
本発明の樹脂組成物には架橋助剤を配合することができる。架橋助剤は、架橋反応を促進させ、エチレン・α−オレフィン共重合体の架橋度を高めるのに有効であり、その具体例としては、ポリアリル化合物やポリ(メタ)アクリロキシ化合物のような多不飽和化合物を例示することができる。
より具体的には、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、ジアリルフタレート、ジアリルフマレート、ジアリルマレエートのようなポリアリル化合物、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレートのようなポリ(メタ)アクリロキシ化合物、ジビニルベンゼンなどを挙げることができる。架橋助剤は、ポリエチレン系樹脂100重量部に対し、0〜5重量部程度の割合で配合することができる。
(3−3)シランカップリング剤
本発明の樹脂組成物にはシランカップリング剤を配合することができる。シランカップリング剤は、主に封止材と太陽電池の上部保護材や太陽電池素子との接着力を向上させる目的で用いられる。
本発明に用いられるシランカップリング剤としては、例えばγ−クロロプロピルトリメトキシシラン;ビニルトリクロルシラン;ビニルトリエトキシシラン;ビニルトリメトキシシラン;ビニル−トリス−(β−メトキシエトキシ)シラン;γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン;β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン;γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン;ビニルトリアセトキシシラン;γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン;γ−アミノプロピルトリメトキシシラン;N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等を挙げることができる。好ましくは、ビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。
これらのシランカップリング剤は、ポリエチレン系樹脂に対して、0〜5重量部使用し、好ましくは0.01〜5重量部、より好ましくは0.03〜2重量部さらに好ましくは、0.05〜1重量部で使用される。
(3−4)その他の添加成分
また、本発明の樹脂組成物には、さらに紫外線吸収剤、光安定化剤(耐光剤)、酸化防止剤、その他本発明の目的を著しく損なわない範囲で、他の付加的任意成分を配合することができる。
紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系、サリチル酸エステル系など各種タイプのものを挙げることができる。
光安定化剤としては、ヒンダードアミン系光安定化剤を配合することが好ましい。ヒンダードアミン系光安定化剤は、ポリマーに対して有害なラジカル種を補足し、新たなラジカルを発生しないようにするものである。ヒンダードアミン系光安定化剤には、低分子量のものから高分子量のものまで多くの種類の化合物があるが、従来公知のものであれば特に制限されずに用いることができる。
酸化防止剤としては、フェノール系、リン系、イオウ系、など各種タイプのものを挙げることができる。
また、本発明に用いるポリエチレン系樹脂には、本発明の目的を損なわない範囲で、本発明におけるポリエチレン系樹脂以外のポリエチレン系樹脂、例えば、チーグラー系又はメタロセン系触媒によって重合されたEBR、EPR等のエチレン・α−オレフィンエラストマー若しくはSEBS、水添スチレンブロック共重合体等のスチレン系エラストマー等のゴム系化合物などを配合することもできる。
本発明の樹脂組成物は、カレンダー成形法による成形加工が可能であり、品質が高くかつ安定した太陽電池封止材及び太陽電池モジュールを得ることができる。
2.太陽電池封止材および太陽電池モジュールの製造方法
本発明の太陽電池封止材(以下、単に封止材ともいう)は、上記した本発明の太陽電池封止材用ポリエチレン系樹脂組成物を押出し混練してペレット化、あるいはシート化したものである。
この太陽電池封止材を用いれば、太陽電池素子を上下の保護材とともに固定することにより太陽電池モジュールを製作することができる。このような太陽電池モジュールとしては、種々のタイプのものを例示することができる。例えば上部透明保護材/封止材/太陽電池素子/封止材/下部保護材のように太陽電池素子の両側から封止材で挟む構成のもの、下部基板保護材の内周面上に形成させた太陽電池素子上に封止材と上部透明保護材を形成させるような構成のもの、上部透明保護材の内周面上に形成させた太陽電池素子、例えばフッ素樹脂系透明保護材上にアモルファス太陽電池素子をスパッタリング等で作成したものの上に封止材と下部保護材を形成させるような構成のものなどを挙げることができる。
太陽電池素子としては、特に制限されず、単結晶シリコン、多結晶シリコン、アモルファスシリコンなどのシリコン系、ガリウム−砒素、銅−インジウム−セレン、カドミウム−テルルなどのIII−V族やII−VI族化合物半導体系等の各種太陽電池素子を用いることができる。本発明においては、基板としてガラスを用いたものが好ましい。
太陽電池モジュールを構成する上部保護材としては、ガラス、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリエステル、フッ素含有樹脂などを例示することができる。
また、下部保護材としては、金属や各種熱可塑性樹脂フィルムなどの単体もしくは多層のシートであり、例えば、錫、アルミ、ステンレススチールなどの金属、ガラス等の無機材料、ポリエステル、無機物蒸着ポリエステル、フッ素含有樹脂、ポリオレフィンなどの1層もしくは多層の保護材を例示することができる。このような上部及び/又は下部の保護材には、封止材との接着性を高めるためにプライマー処理を施すことができる。本発明においては、上部保護材としてガラスが好ましい。
本発明の太陽電池封止材は、ペレットとして使用してもよいが、通常、0.1〜1mm程度の厚みのシート状に成形して使用される。0.1mmよりも薄いと強度が小さく、接着が不十分となり、1mmよりも厚いと透明性が低下して問題になる場合がある。好ましい厚さは、0.1〜0.8mmである。
シート状太陽電池封止材は、カレンダー成形機などを使用する公知のシート成形法によって製造することができる。例えば本発明のポリエチレン系樹脂組成物を、T−ダイ押出機のホッパーから供給し、80〜110℃の押出温度において、シート状に押出成形することによって得ることができる。
本発明のポリエチレン系樹脂組成物はカレンダー成形法により成形することができることから、カレンダー成形法によってシート状太陽電池封止材を製造することができる。
太陽電池モジュールを製造するに当たっては、本発明の封止材のシートを予め作っておき、封止材の樹脂組成物が溶融する温度、例えば150〜200℃で圧着するという方法によって、前記のような構成のモジュールを形成することができる。また本発明の封止材を押出コーティングすることによって太陽電池素子や上部保護材あるいは下部保護材と積層する方法を採用すれば、わざわざシート成形することなく一段階で太陽電池モジュールを製造することが可能である。したがって本発明の封止材を使用すれば、モジュールの生産性を格段に改良することができる。
一方、太陽電池モジュールを製造する際、有機過酸化物が実質的に分解せず、かつ本発明の封止材料が溶融するような温度で、太陽電池素子や保護材に該封止材を仮接着し、次いで昇温して充分な接着とエチレン・α−オレフィン共重合体の架橋を行うこともできる。この場合は、封止材層の融点(DSC法)が85℃以上、150℃の貯蔵弾性率が10Pa以上の耐熱性が良好な太陽電池モジュールを得るために、封止材層におけるゲル分率(試料1gをキシレン100mlに浸漬し、110℃、24時間加熱した後、20メッシュ金網で濾過し未溶融分の質量分率を測定)が50〜98%、好ましくは70〜95%程度になるように架橋するのがよい。
太陽電池素子の封止作業では、太陽電池素子を上記本発明の封止材でカバーした後、有機過酸化物が分解しない程度の温度に数分から10分程度加熱して仮接着し、次に、オーブン内において有機過酸化物が分解する150〜200℃程度の高温で5分から30分間加熱処理して接着させる等の方法がある。
以下、本発明を実施例によって、具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。なお、実施例、比較例で用いた評価方法及び使用樹脂は、以下の通りである。
1.樹脂物性の評価方法
(1)メルトフローレート(MFR):JIS−K6922−2:1997附属書(190℃、21.18N荷重)に準拠して測定した。
(2)密度:JIS−K6922−2:1997附属書(23℃、低密度ポリエチレンの場合)に準拠して測定した。
(3)分子量分布:下記の条件でゲル透過クロマトグラフ(GPC)を行ない、数平均分子量(Mn)およびZ平均分子量(Mz)を求めて分子量分布(Mw/Mn)を算出した。
装置:ウオーターズ社製GPC 150C型
検出器:MIRAN社製 1A赤外分光光度計(測定波長、3.42μm)
カラム:昭和電工製AD806M/S 3本(カラムの較正は、東ソー製単分散ポリスチレン(A500,A2500,F1,F2,F4,F10,F20,F40,F288の各0.5mg/ml溶液)の測定を行い、溶出体積と分子量の対数値を2次式で近似した。また、試料の分子量は、ポリスチレンとポリエチレンの粘度式を用いてポリエチレンに換算した。ここでポリスチレンの粘度式の係数は、α=0.723、logK=−3.967であり、ポリエチレンはα=0.733、logK=−3.407である。)
測定温度:140℃
濃度:20mg/10mL
注入量:0.2ml
溶媒:オルソジクロロベンゼン
流速:1.0ml/分
2.加工性評価方法
(1)ロール剥離時の剥離痕
2本の金属ロール間で樹脂を混練し、シート化した場合に、ロールから剥がれたシートの表面に剥離痕がない場合は○、剥離痕がある場合は×とした。
(2)シートの弛み
2本の金属ロール間で樹脂を混練しシート化した後、シートが弛まずに、安定したシートが得られた場合は○、シートの張力が足りずにシートが弛み、安定したシートが得られない場合は×とした。
3.使用原料
<樹脂1、樹脂2、樹脂3の製造方法>
(i)触媒の調製
特開平10−218921号公報に記載された方法で調製した錯体「rac−ジメチルシリレンビスインデニルハフニウムジメチル」0.05モルに、等モルの「N,Nジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート」を加え、トルエンで50リットルに希釈して触媒溶液を調製した。
(ii)樹脂1の重合方法
内容積5.0リットルの撹拌式オートクレーブ型連続反応器を用い、反応器内の圧力を80MPaに保ち、エチレンを37.8重量%、プロピレンを25.6重量%、1−ヘキセンを36.6重量%となるように40kg/時の割合で原料ガスを連続的に供給した。また、上記(i)触媒の調製の項に記載の触媒溶液を連続的に供給し、重合温度が165℃を維持するようにその供給量を調整した。1時間あたりのポリマー生産量は約4.0kgであった。反応終了後、プロピレン含有量が11.9重量%、1−ヘキセン含有量が10.7重量%、MFRが2.2g/10分、密度が0.880g/cmであるエチレン・プロピレン・1−ヘキセン共重合体(樹脂1)を得た。
(iii)樹脂2の重合方法
内容積5.0リットルの撹拌式オートクレーブ型連続反応器を用い、反応器内の圧力を80MPaに保ち、エチレンを37.2重量%、プロピレンを25.9重量%、1−ヘキセンを37.3重量%となるように40kg/時の割合で原料ガスを連続的に供給した。また、上記(i)触媒の調製の項に記載の触媒溶液を連続的に供給し、重合温度が174℃を維持するようにその供給量を調整した。1時間あたりのポリマー生産量は約4.0kgであった。反応終了後、プロピレン含有量が12.0重量%、1−ヘキセン含有量が10.9重量%、MFRが3.5g/10分、密度が0.880g/cmであるエチレン・プロピレン・1−ヘキセン共重合体(樹脂2)を得た。
(iv)樹脂3の重合方法
内容積5.0リットルの撹拌式オートクレーブ型連続反応器を用い、反応器内の圧力を80MPaに保ち、エチレンを34.4重量%、プロピレンを26.3重量%、1−ヘキセンを39.2重量%となるように40kg/時の割合で原料ガスを連続的に供給した。
また、上記(i)触媒の調製の項に記載の触媒溶液を連続的に供給し、重合温度が213℃を維持するようにその供給量を調整した。1時間あたりのポリマー生産量は約3.9kgであった。反応終了後、プロピレン含有量が12.1重量%、1−ヘキセン含有量が11.3重量%、MFRが30g/10分、密度が0.880g/cmであるエチレン・プロピレン・1−ヘキセン共重合体(樹脂3)を得た。
樹脂1にアルケマ吉富株式会社ルペロックル101を500ppm添加し、単軸押出機において混練し、微架橋させた樹脂4(MFR0.07g/10分、密度0.88g/cm)、樹脂1にルペロックル101を1000ppm添加し、樹脂4と同様の工程で微架橋させた樹脂5(MFR0.004g/10分、密度0.88g/cm)、樹脂2にアルケマ吉富株式会社ルペロックル101を500ppm添加し、樹脂4と同様の工程で微架橋させた樹脂6(MFR0.1g/10分、密度0.88g/cm)、樹脂2にルペロックル101を1000ppm添加し、樹脂4と同様の工程で微架橋させた樹脂7(MFR0.01g/10分、密度0.88g/cm)を使用した。
(実施例1)
樹脂2を70重量%、樹脂3を20重量%、樹脂4を10重量%の割合で混練した樹脂組成物の評価を行った結果、ロール剥離時の剥離痕は無く、安定したシートが得られた。
(実施例2)
樹脂2を60重量%、樹脂3を20重量%、樹脂4を20重量%の割合で混練した樹脂組成物の評価を行った結果、ロール剥離時の剥離痕は無く、安定したシートが得られた。
(実施例3)
樹脂2を70重量%、樹脂3を20重量%、樹脂6を10重量%の割合で混練した樹脂組成物の評価を行った結果、ロール剥離時の剥離痕は無く、安定したシートが得られた。
(実施例4)
樹脂2を60重量%、樹脂3を20重量%、樹脂6を20重量%の割合で混練した樹脂組成物の評価を行った結果、ロール剥離時の剥離痕は無く、安定したシートが得られた。
(実施例5)
樹脂2を70重量%、樹脂3を20重量%、樹脂5を10重量%の割合で混練した樹脂組成物の評価を行った結果、ロール剥離時の剥離痕は無く、安定したシートが得られた。
(実施例6)
樹脂2を60重量%、樹脂3を20重量%、樹脂5を20重量%の割合で混練した樹脂組成物の評価を行った結果、ロール剥離時の剥離痕は無く、安定したシートが得られた。
(実施例7)
樹脂2を70重量%、樹脂3を20重量%、樹脂7を10重量%の割合で混練した樹脂組成物の評価を行った結果、ロール剥離時の剥離痕は無く、安定したシートが得られた。
(実施例8)
樹脂1を80重量%、樹脂3を20重量%の割合で混練した樹脂組成物の評価を行った結果、ロール剥離時の剥離痕は無く、安定したシートが得られた。
(実施例9)
樹脂2を50重量%、樹脂3を20重量%、樹脂5を30重量%の割合で混練した樹脂組成物の評価を行った結果、ロール剥離時の剥離痕は無く、安定したシートが得られた。
(実施例10)
樹脂2を50重量%、樹脂3を20重量%、樹脂7を30重量%の割合で混練した樹脂組成物の評価を行った結果、ロール剥離時の剥離痕は無く、安定したシートが得られた。
(比較例1)
樹脂2の評価を行った結果、ロール剥離時の剥離痕があり、安定したシートも得られなかった。この樹脂は、低分子量成分が少なく緩和成分が少ない為、ロール剥離時に剥離痕がついたと考えられる。また、シート成形時のシートの弛みが大きく、得られたシートは安定していなかった。これは、この樹脂の高分子量成分が少なく溶融張力が低かった為、シートが重力に引っ張られ、変形してしまった為と考えられる。
(比較例2)
樹脂3の評価を行った結果、ロール剥離時の剥離痕は無かったが、安定したシートは得られなかった。この樹脂は、高分子量成分が少なく溶融張力が低かった為、シートが重力に引っ張られ、変形してしまった為と考えられる。
(比較例3)
樹脂5の評価を行った結果、ロール剥離時の剥離痕はあったが、安定したシートは得られた。この樹脂は、低分子量成分が少なく緩和成分が少ない為、ロール剥離時に剥離痕がついたと考えられる
Figure 2017098409
Figure 2017098409
本発明の製造方法で得られる樹脂組成物を用いて作成された封止材は、外観が良好であり、さらに、架橋後の耐熱性も良好で、シリコンセルへのダメージが無い。特に薄膜太陽電池封止シートやIC(集積回路)の封止材、太陽電池モジュールとして有用である。

Claims (13)

  1. ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定された分子量分布曲線において、分子量5.0×10以上の成分を0.1重量%以上、9.0重量%以下(ポリエチレン系樹脂組成物の全重量に対する)含む、太陽電池封止材用ポリエチレン系樹脂組成物。
  2. 2種類以上のエチレン・α−オレフィン共重合体を含む、請求項1に記載の太陽電池封止材用ポリエチレン系樹脂組成物。
  3. 3種類以上のエチレン・α−オレフィン共重合体を含む、請求項2に記載の太陽電池封止材用ポリエチレン系樹脂組成物。
  4. 20〜50のMFR、1〜5のMFR、及び0.001〜0.2のMFRを夫々有するエチレン・α−オレフィン共重合体を含む、請求項3に記載の太陽電池封止材用ポリエチレン系樹脂組成物。
  5. ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定された分子量分布曲線において、分子量1.0×10以下の成分を3.5重量%以上(ポリエチレン系樹脂組成物の全重量に対する)含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の太陽電池封止材用ポリエチレン系樹脂組成物とそれを用いた太陽電池封止材。
  6. 架橋剤を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の太陽電池封止材用ポリエチレン系樹脂組成物。
  7. 架橋助剤を含む、請求項6に記載の太陽電池封止材用ポリエチレン系樹脂組成物。
  8. 酸化防止剤、紫外線吸収剤、耐光剤から選択される少なくとも1の添加剤を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の太陽電池封止材用ポリエチレン系樹脂組成物。
  9. カレンダー成形法によって成形することができる、請求項1〜8のいずれか1項に記載の太陽電池封止材用ポリエチレン系樹脂組成物。
  10. MFRが0.001〜0.2のエチレン・α−オレフィン共重合体を1〜35重量%(ポリエチレン系樹脂組成物の全重量に対する)含有する太陽電池封止材用ポリエチレン系樹脂組成物。
  11. 有機過酸化物によって微架橋させたエチレン・α−オレフィン共重合体を含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載の太陽電池封止材用ポリエチレン系樹脂組成物。
  12. 有機過酸化物とエチレン・α−オレフィン共重合体を含む樹脂を押出機に投入し、押出機内で微架橋させたエチレン・α−オレフィン共重合体を含む、請求項11に記載の太陽電池封止材用ポリエチレン系樹脂組成物。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の太陽電池封止材用ポリエチレン系樹脂組成物を用いた太陽電池封止材。
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