JP2017097938A - 光ピックアップ及び光ディスク装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】環境温度の変化に伴って筐体が反ったりねじれたりした場合でも、光学素子の傾きを抑えて、安定した記録・再生動作が可能な光ピックアップを提供する。【解決手段】筐体の表面から突出する台座と、前記台座の上面中央に配置される平坦面と、前記台座の上面外縁に配置され、いずれもが同じ回転方向へ傾斜する複数個の傾斜面と、前記平坦面及び前記傾斜面の上面を覆う接着剤と、前記接着剤を介して前記台座に接合された光学素子と、を有する光ピックアップ。【選択図】図2

Description

本発明は、レーザ光を用いて光ディスクに情報を記録する又は光ディスクから情報を再生する光ディスク装置と、その光ピックアップに関する。
光ピックアップは、回転している光ディスク上の目的のデータトラックに対物レンズの焦点位置を追従させて、データを記録又は再生する光ディスク装置の主要部品である。光ピックアップには、(1) 半導体レーザから照射された出射光をディスク上に集光すると共に、光ディスクからの戻り光を光検出器に導く光学素子群と、(2) 対物レンズの焦点位置をフォーカシング方向とトラッキング方向に移動させるアクチュエータとが搭載されている。これらの搭載部品は、接着剤を用いて筐体に接合されている。
半導体レーザから照射された出射光は、回折格子を通ることで3つのビームに分離され、その後、ビームスプリッタプリズム(以下「プリズム」という。)に入射する。プリズムへ入射した出射光は、直角に折り曲げられた後、コリメートレンズを通過して平行光束となり、立ち上げミラーに入射する。立ち上げミラーへ入射した出射光は、再び直角に折り曲げられた後、対物レンズに入射して光ディスク上に集光する。光ディスク上のデータトラックにより回折、反射した戻り光は、往路と同じ光路を進行し、コリメートレンズによって収束光束に変換される。収束光束に変換された戻り光は、プリズムとシリンドリカルレンズを透過して光検出器上の受光面に入射する。受光面に入射した戻り光は、明暗に応じた電気信号に変換され、その電気信号を用いて再生信号や誤差信号が生成される。
光ピックアップには、低温から高温までの幅広い動作環境に渡り、記録時や再生時の各品質を損ねないための信頼性が求められる。ところが、環境温度が変化すると、搭載部品や筐体に加え、接着剤の熱膨張又は収縮により、光学素子に変位や傾きが生じ易くなる。特に、プリズムや立ち上げミラーの傾きは、対物レンズへ入射する光を傾けるため、光ディスク上での集光点の位置をずらす原因となる。光ディスク上における集光点と対物レンズの焦点との“ずれ”は、対物レンズの焦点のデータトラックに対する“ずれ”として認識され、対物レンズの焦点をトラックに対して蛇行させる。この対物レンズの焦点の蛇行は、対物レンズの焦点位置決め制御系の安定性や精度に影響を与え、記録/再生性能を劣化させる可能性がある。
このような問題を解決する光学素子の接合構造の例が、特許文献1に記載されている。当該文献に記載のプリズムユニットは、(1) プリズムの下面と当接する3つ以上の円形の座面と、(2) プリズムの下面を接着剤で接合するための1つの接着部とを、それぞれがプリズムの反射面に対して鏡像対称となるように、台座上に設置している。これにより、環境温度が変化したときのプリズムと台座との熱膨張又は収縮の程度の差を、プリズムと座面との界面での滑動によって吸収し、プリズムと台座の相対的な傾きを抑えて、光学的性能の劣化を防止している。
特開2009−134209号公報
一般に、光ピックアップに搭載されている部品の材料は様々であり、部品によって環境温度が変化したときの伸縮の程度が異なる。そのため、搭載部品によって筐体の自由な熱膨張又は収縮が妨げられ、その結果、筐体に反りやねじれが生じてしまう。上記先行技術では、プリズムと筐体との相対的な傾きを抑えることができるが、筐体の反りや捻じれに倣い、プリズムに傾きが生じる可能性がある。
そこで、本発明者は、環境温度の変化に伴って筐体が反ったり捻じれたりした場合でも、プリズムの回転方向の傾きを自律的に抑え、安定した記録又は再生動作を可能とする光ピックアップ及び光ディスク装置を実現する。
上記課題を解決するために、本発明は、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。本明細書は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、「筐体の表面から突出する台座と、前記台座の上面中央に配置される平坦面と、前記台座の上面外縁に配置され、いずれもが同じ回転方向へ傾斜する複数個の傾斜面と、前記平坦面及び前記傾斜面の上面を覆う接着剤と、前記接着剤を介して前記台座に接合された光学素子と、を有する光ピックアップ」である。
また、他の一例を挙げるならば、「筐体の表面から突出する台座と、前記台座の上面中央に配置される平坦面と、前記台座の上面外縁に配置される複数個の細長い凹み(ただし、前記台座に対して鏡像対称に配置されたものを除く)と、前記平坦面と前記細長い凹みの上面を覆う接着剤と、前記接着剤を介して前記台座に接合された光学素子と、を有する光ピックアップ」である。
本発明によれば、環境温度の変化に伴って筐体が反ったり捻じれたりした場合でも、当該反りや捻じれに起因するプリズムの回転方向の傾きを打消すことができ、光ピックアップによる安定した記録/再生動作を実現できる。前述した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施の形態の説明により明らかにされる。
光ディスク装置の概略構造を示す分解斜視図(実施例1)。 光ピックアップの概略構成を示す斜視図(実施例1)。 プリズムの接着接合部を説明する斜視図(実施例1)。 台座の上面形状を拡大して示す斜視図(実施例1)。 プリズムの接着接合部を示す側面図(実施例1)。 プリズムと、台座と、それらの間に充填されている接着剤の高温環境下での熱変形の様子と、プリズムの接着界面に作用する周方向の熱応力の関係を説明する図(実施例1)。 光ピックアップの高温環境下での熱変形を、変形量を拡大して示す斜視図(実施例1)。 プリズムの接着接合部の高温環境下での熱変形を、変形量を拡大して示す上方図(実施例1)。 プリズムの接合構造に先行技術を適用した光ピックアップにおける、プリズムの接着接合部の高温環境下での熱変形を、変形量を拡大して示した上方図。 台座の上面形状を拡大して示す斜視図(実施例2)。 プリズムと、台座と、それらの間に充填されている接着剤の高温環境下での熱変形の様子と、プリズムの接着界面に作用する周方向の熱応力の関係を示す平面図(実施例2)。 台座の上面形状を拡大して示す斜視図(実施例3)。 プリズムと、台座と、それらの間に充填されている接着剤の高温環境下での熱変形の様子と、プリズムの接着界面に作用する周方向の熱応力の関係を示す平面図(実施例3)。 不適切な台座の形状を説明する斜視図。
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明の実施の態様は、後述する形態例に限定されるものではなく、その技術思想の範囲において、種々の変形が可能である。
(1)実施例1
図1に、光ディスク装置1の分解構造を示す。光ディスク装置1は、主に装置本体を構成するフレームとしてのメインボディ2と、メインボディ2の上面を覆うトップカバー3と、ボトムカバー4と、光ディスクを装置内に搬入する又は装置から搬出するためのディスクトレー5とを有している。メインボディ2には、ディスクトレー5を保持するための不図示のロック機構と、ディスクトレー5をガイドレール6に沿って搬出入する不図示のローディング機構と、各電子部品の駆動制御および信号処理を行う回路基板7が搭載されている。
図1の場合、ディスクトレー5にはメカシャーシ8が取り付けられている。メカシャーシ8の前方正面にはフロントカバー9が取り付けられている。メカシャーシ8には、光ディスクを保持して回転させるためのスピンドルモータ10と、レーザ等からの光をレンズにより集光してディスク上に照射しディスク上に情報を記録又は再生する光ピックアップ11が搭載されている。光ピックアップ11の詳細構成については後述する。図1では、不図示の光ディスクの半径方向、ディスク円周の接線方向、及び、不図示の対物レンズ(後述する)の光軸方向を、それぞれx軸、y軸、z軸で表している。他の図面についても同じである。
図2に、光ピックアップ11の詳細構成を示す。図2は、プリズム接合構造を適用する光ピックアップ11の構成を示している。勿論、光ピックアップ11の構造は、他の構造でもよい。光ピックアップ11の筐体20には、前述したように様々な搭載部品が接着剤を介して接合されている。例えば筐体20には、半導体レーザ21から照射される出射光を光ディスク上に集光すると共に、光ディスクからの戻り光を光検出器28へ導く光学素子群と、対物レンズ26をx方向とz方向に移動させるためのアクチュエータとが搭載されている。
ここでの光学素子群には、(1) 出射光の光路を折り曲げるプリズム23、(2) 不図示の立ち上げミラー、(3) 出射光を光ディスクに集光させるコリメートレンズ24、(4) 対物レンズ26、(5) 対物レンズ26の焦点の位置決め制御に用いる誤差信号を生成する回折格子22、(6) シリンドリカルレンズ27などが含まれる。アクチュエータには、(1) 磁界を形成するための永久磁石31、(2) ヨーク32、(3) 対物レンズ26を保持する可動のレンズホルダ33と、(4) レンズホルダ33を弾性支持する固定部34などが含まれる。これらの搭載部品は、いずれも接着剤30を介して射出成型やダイカストで成形された筐体20に接合されている。
図3に、プリズム23と筐体20との接着接合部を拡大して示す。すなわち、台座201の上面形状を拡大した図を示す。図3に示すように、プリズム23は、筐体20の表面から突出する台座201の上面に接着剤30を介して接合されている。図4に、台座201の拡大斜視図を示し、図5に、台座201の側面図(y方向から見た図)を示す。
図4の説明に戻る。図4に示すように、本実施例の台座201は、上面中央に平坦面2014を有する円柱であり、その上面外縁には周方向(図4では反時計回り)に沿って角度α1だけ傾いた傾斜面2011がz軸(台座201の中心を通る法線)に対して4つ形成されている。本実施例の場合、4つの傾斜面2011は同一形状を有し、台座201の中心を通る法線に対して複数回対称となるように台座201上に形成されている。
接着剤30は、この4つの傾斜面2011と平坦面2014の上面を覆うように塗布され、図5に示すように、プリズム23と台座201との間に形成される空間を充填する。傾斜面2011は、反時計方向に傾斜しているため、充填された接着剤30の外周部の厚みは、傾斜面2011の傾斜方向に沿って徐々に厚くなり、終端(次の傾斜面2011の始端)2013において急峻に薄くなる。接着剤30は、この変化を反時計回りに繰り返す。なお、傾斜面2011の傾斜方向と角度αの大きさは、環境温度の変化により想定されるプリズム23の回転方向のずれの向きと量を打ち消すことができる方向と角度に設定される。
以下、前述した形状を有する台座201を用いることにより得られる効果を、先行技術と比較して説明する。図6は、プリズム23と、台座201と、それらの間に充填されている接着剤30のそれぞれにおける高温環境下での熱変形の様子と、プリズム23の接着界面に作用する周方向の熱応力F1を示す平面図である。接着剤30の熱膨張量は、筐体20やプリズム23のそれに比べて大きいため、環境温度が高くなると、接着剤30は膨張しようとする。一方で、筐体20とプリズム23はz方向の両面側から接着剤30の膨張を抑制しようとする。
接着剤30の厚さが厚い部分は、筐体20による拘束を受けづらいため、周囲よりも厚さ方向と外周方向の両方に膨張しようとし、プリズム23はその膨張を抑制する。その結果、プリズム23の接着界面のうち、特に接着剤30の厚さが不連続に変化する傾斜面2011どうしの境界部分(すなわち端部2013)に周方向の熱応力F1が作用する。この周方向の熱応力F1により、z軸に対して時計回りのモーメントが発生する。この結果、プリズム23は、筐体20の台座201に対して時計回りにψ1だけ傾く。
図7は、本実施例における光ピックアップ11の高温環境下での熱変形を、変形量を拡大して示した斜視図である。図8は、図7のプリズム23の接着接合部を拡大して示す上方図である。図9は、プリズム23の接合構造に先行技術を用いる場合におけるプリズム23の接着接合部の高温環境下での熱変形を、変形量を拡大して示した上方図である。図8と図9中の破線は、いずれも常温環境下の筐体20とプリズム23の外形を表す。
光ピックアップ11の搭載部品を構成する材料は、(1) ヨーク32の鋼板、(2) プリズム23や立ち上げミラー等の光学ガラス、(3) 固定部34、(4) レンズホルダ33、(5) 各種レンズに使用されるプラスチック等様々であり、材料ごとに環境温度が上昇したときの膨張量が異なる。そのため、固定部34の熱膨張によって筐体20はy軸回りにねじれたり、半導体レーザ21によって筐体20の熱膨張が妨げられたりして変形する。
このとき、筐体20のプリズム接合部は、図7及び図8に示すように、z軸に対して反時計回りにθだけ反る。一方で、前述した熱応力F1により、高温環境下において、プリズム23は台座201に対して時計回りに対してψ1だけ傾く。この傾きψ1により、筐体20の反りθに倣ったプリズム23の傾きは、(θ-ψ1)まで低減される。
一方、プリズム23の接合構造に先行技術を適用する場合(図9)、プリズム23と筐体20との相対傾きが発生しない反面、プリズム23は、筐体20の反りθに倣って、θとほぼ同じθ0だけz軸を回転中心に傾いてしまう。このように、本実施例で説明する上面構造を有する台座201を用いることで、先行技術に比して、高温環境下におけるプリズム23のずれを非常に小さくすることができる。
なお、本実施例では台座201の上面にz軸に対して反時計回りに角度α1で傾斜する(下る)傾斜面2011を4つ配置したが、時計回りに角度α1で傾斜する(下る)逆向きの傾斜面2011を台座201の上面に4つ配置することもできる。この場合には、高温環境下において反時計回りの熱応力F1を発生でき、プリズム23をz軸に対して反時計回りに傾けることができる。従って、環境温度の上昇に伴って筐体20の台座201の部分に生じる反りの方向を予め把握し、その反りの方向に応じて台座201に設置する傾斜面2011の方向(必要に応じて角度α1)を適正に選定することにより、筐体20の反りに倣うプリズム23の傾きの大きさを先行技術に比して低減することができる。
また、本実施例では台座201の上面に4つの傾斜面2011を配置しているが、傾斜面2011の個数は4つに限らず、複数個であれば同様の効果が得られる。以上により、安定した記録/再生動作が可能な光ピックアップ11を提供することができる。
さらに望ましくは、複数個の傾斜面2011をz軸(台座201の中心を通る法線)に対して複数回対称になるように配置するとよい。換言すると、台座201が、その中心を通る法線(z軸)に対して複数回対称になる形状を有するように形成するとよい。この場合、環境温度の変化に伴ってプリズム23の接着界面に作用する熱応力F1もz軸回りの複数回対称性を有することになり、プリズム23をx軸及びy軸回りに傾けようとするモーメントの発生が抑制され、プリズム23がx軸及びy軸回りに傾くのを防止できる。したがって、より安定した記録/再生動作が可能な光ピックアップ11を提供することができる。
(2)実施例2
図10及び図11を用いて、第2の実施例に係る台座202の構造を説明する。図10は、プリズム23を接着接合する台座202の上面形状を拡大して示す図である。台座202は、上面中央に平坦面2024を有する四角柱であるが、実施例1の場合と同様、台座202の上面外縁には、角度α2の傾斜面2021がz軸(台座202の中心を通る法線)に対して反時計回りに4つ配置されている。
そのため、本実施例においても、プリズム23と台座202の間に充填されている接着剤30の外周部の厚みは、傾斜面2021の傾斜方向に沿って徐々に厚くなり、傾斜面2021の終端(次の傾斜面2011の始端)2023において急峻に薄くなる変化を反時計回りに繰り返す。また、台座202の上面を四角形にすることで、プリズム23の外形まで接着面積を拡大でき、その分、プリズム23の接着信頼性を高めることができる。
図11は、プリズム23と、台座202と、それらの間に充填されている接着剤30のそれぞれにおける高温環境下での熱変形の様子と、プリズム23の接着界面に作用する周方向の熱応力F2を示す平面図である。本実施例の場合も、実施例1と同様の理由により、プリズム23の接着界面のうち、特に接着剤30の厚さが不連続に変化する傾斜面2021どうしの境界部分(すなわち端部2023)に周方向の熱応力F2が作用する。この周方向の熱応力F2によるモーメントによって、プリズム23はz軸に対して時計回りにψ2だけ傾く。この傾きψ2により、環境温度が上昇した時に、搭載部品によって筐体20に搭載された台座202がz軸に対して反時計回りに反った場合でも、この筐体20の反りに倣ったプリズム23の傾きを(θ−ψ2)まで低減することができる。
なお、本実施例では、台座202の上面にz軸に対して反時計回りに角度α2で傾斜する(下る)傾斜面2021を4つ配置したが、本実施例においても傾斜面2021の数は複数個であれば同様の効果が得られる。以上により、接着信頼性を高めた実施例2においても、安定した記録/再生動作が可能な光ピックアップを提供できる。
さらに望ましくは、台座202の形状を正四角柱とし、複数個の傾斜面2021をz軸(台座202の中心を通る法線)に対して複数回対称に配置するとよい。換言すると、台座202が、その中心を通る法線(z軸)に対して複数回対称になる形状を有するように形成するとよい。この場合、環境温度の変化に伴ってプリズム23の接着界面に作用する熱応力F2もz軸回りの複数回対称性を有することになり、プリズム23をx軸及びy軸回りに傾けようとするモーメントの発生が抑制され、プリズム23がx軸及びy軸回りに傾くのを防止できる。したがって、より安定した記録/再生動作が可能な光ピックアップを提供できる。
(3)実施例3
図12及び図13を用いて、第3の実施例に係る台座203の構造を説明する。図12は、プリズム23を接着接合する台座203の上面形状を拡大して示す図である。実施例3の台座203は、実施例2の場合と同じく、中央に平坦面2034を有する四角柱である。ただし、台座203の各辺には、周方向の長さがL3、幅がW3で与えられる細長い凹み2032が1つずつ配置されている。凹み2032は、いずれも台座203の底面から一定の高さを有しており、実施例1及び2のように傾斜面を有していない。台座203の外周に沿って、長さL3の長辺と幅W3の短辺とが交互に現れるように4つの凹み2032が配置されている。このため、平坦面2034の形状は凹多角形となる。
本実施例においても、プリズム23と台座203の間に充填される接着剤30の外周部の厚みは、凹み2032の配置位置毎に厚くなる変化を周方向に繰り返す。なお、台座203の外縁に配置する形状を図12に示すような単純な凹み形状にすることで、筐体20を成型するための金型の製造が容易になる。
図13は、プリズム23と、台座203と、それらの間に充填されている接着剤30の高温環境下での熱変形と、プリズム23の接着界面に作用する周方向の2種類の熱応力(熱応力F3及びf3)を示す平面図である。本実施例の場合も、先の実施例と同様の理由により、プリズム23の接着界面のうち、特に接着剤30の厚さが不連続に変化する凹み2032の内壁部分(平坦面2034との境界に位置する壁面)に、周方向に作用する2種類の熱応力F3及びf3が作用する。
前述したように、凹み2032は、長方形状(1辺が他辺より長い細長い形状)を有している(すなわち、L3>W3)。そのため、長さL3を有する内壁部分に発生する周方向の熱応力F3の方が、幅W3を有する内壁部分に発生する周方向の熱応力f3よりも大きくなる。本実施例では、4つの熱応力F3はいずれも時計回りに揃っている(熱応力f3は反時計回りに揃っている)。
従って、これら熱応力F3及びf3の合成応力により、プリズム23をz軸に対して時計回りに傾けるモーメントが発生する。このモーメントによるプリズム23の傾きψ3により、環境温度が上昇して、筐体20の台座203がz軸に対して反時計回りにθだけ反った場合でも、この筐体20の反りに倣ったプリズム23の傾きを(θ−ψ3)に低減することができる。よって、本実施例3のように単純な構造の台座203を用いる場合でも、安定した記録/再生動作が可能な光ピックアップを提供できる。
さらに望ましくは、台座203の形状を正四角柱とし、凹み2032をz軸(台座203の中心を通る法線)に対して複数回対称に設置するとよい。この場合、環境温度の変化に伴ってプリズム23の接着界面に作用する熱応力もz軸回りの複数回対称性を有する。これにより、プリズム23をx軸及びy軸回りに傾けようとするモーメントの発生が抑制され、プリズム23がx軸及びy軸回りに傾くのを防止することができる。したがって、より安定した記録/再生動作が可能な光ピックアップを提供できる。
(4)不適切な例
最後に、台座の形状として不適切な例を説明する。図14に、不適切な台座204の構造例を示す。この台座204は本体形状が円柱の場合であり、その上面に4つの凹み2042を配置した構成を有している。ただし、台座204は、鏡像対称である。このため、プリズム23の接着界面に作用する周方向の熱応力も鏡像対称となり、前述の各実施例のようなプリズム23をz軸回りに傾けるモーメントが発生せず、前述した実施例のような効果を奏することができない。台座の形状が正四角柱であっても同様である。
(5)他の実施例
本発明は、上述した実施例に限定されるものでなく、様々な変形例を含んでいる。例えば前述の実施例では、専らプリズム23の接着接合に使用する部分の構造について説明したが、前述した構造はミラーその他の光学素子との接合に用いても良い。また、前述した接着接合構造を有する光学デバイスは、前述した光ピックアップだけでなく、投射型画像表示装置など他の光学装置にも適用することができる。
また、本発明の実現には、必ずしも前述した全ての構成を備える必要はない。また、ある実施例の一部を他の実施例の構成に置き換えることができる。また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることもできる。また、各実施例の構成の一部について、他の実施例の構成の一部を追加、削除又は置換することもできる。
1…光ディスク装置、
2…メインボディ、
3…トップカバー、
4…ボトムカバー、
5…ディスクトレー
6…ガイドレール、
7…回路基板、
8…メカシャーシ、
9…フロントカバー、
10…スピンドルモータ、
11…光ピックアップ、
20…筐体、
21…半導体レーザ、
22…回折格子、
23…プリズム、
24…コリメートレンズ、
26…対物レンズ、
27…シリンドリカルレンズ、
28…光検出器、
30…接着剤、
31…永久磁石、
32…ヨーク、
33…レンズホルダ、
34…固定部、
201、202、203、204…台座、
2011、2021…傾斜面、
2013、2023…終端、
2014、2024、2034、2044…平坦面、
2032、2042…凹み、
α1、α2…傾斜の角度、
L3…凹みの長さ、
W3…凹みの幅、
θ…高温環境下での筐体の台座部分のz軸回りの反り、
θ0…高温環境下での筐体の台座部分の反りに倣ったプリズムのz軸回りの傾き、
ψ1、ψ2、ψ3…高温環境下でのプリズムの台座に対するz軸回りの傾き、
F1、F2、F3、f3…高温環境下でプリズムの接着界面に作用する周方向の熱応力、
x…ディスクの半径方向、
y…ディスク円周の接線方向、
z…対物レンズの光軸方向。

Claims (18)

  1. 筐体の表面から突出する台座と、
    前記台座の上面中央に配置される平坦面と、
    前記台座の上面外縁に配置され、いずれもが同じ回転方向へ傾斜する複数個の傾斜面と、
    前記平坦面及び前記傾斜面の上面を覆う接着剤と、
    前記接着剤を介して前記台座に接合された光学素子と、
    を有する光ピックアップ。
  2. 請求項1に記載の光ピックアップにおいて、
    前記台座の上面外縁における前記接着剤の厚みが、前記台座の外周に沿って複数回変化する
    ことを特徴とする光ピックアップ。
  3. 請求項1に記載の光ピックアップにおいて、
    前記複数個の傾斜面は、前記台座の中心を通る法線に対して複数回対称である
    ことを特徴とする光ピックアップ。
  4. 請求項2に記載の光ピックアップにおいて、
    前記複数個の傾斜面は、前記台座の中心を通る法線に対して複数回対称である
    ことを特徴とする光ピックアップ。
  5. 請求項1に記載の光ピックアップにおいて、
    前記台座は、円柱又は正四角柱である
    ことを特徴とする光ピックアップ。
  6. 筐体の表面から突出する台座と、
    前記台座の上面中央に配置される平坦面と、
    前記台座の上面外縁に配置される複数個の細長い凹み(ただし、前記台座に対して鏡像対称に配置されたものを除く)と、
    前記平坦面と前記細長い凹みの上面を覆う接着剤と、
    前記接着剤を介して前記台座に接合された光学素子と、
    を有する光ピックアップ。
  7. 請求項6に記載の光ピックアップにおいて、
    前記台座の上面外縁における前記接着剤の厚みが、前記台座の外周に沿って複数回変化する
    ことを特徴とする光ピックアップ。
  8. 請求項6に記載の光ピックアップにおいて、
    前記複数個の傾斜面は、前記台座の中心を通る法線に対して複数回対称である
    ことを特徴とする光ピックアップ。
  9. 請求項7に記載の光ピックアップにおいて、
    前記複数個の傾斜面は、前記台座の中心を通る法線に対して複数回対称である
    ことを特徴とする光ピックアップ。
  10. 請求項6に記載の光ピックアップにおいて、
    前記台座は、円柱又は正四角柱である
    ことを特徴とする光ピックアップ。
  11. 装置本体と、
    光ディスクを回転させるスピンドルモータと、
    前記光ディスクに情報を記録する又は前記光ディスクから情報を再生する光ピックアップと、を有し、
    前記光ピックアップは、
    筐体の表面から突出する台座と、
    前記台座の上面中央に配置される平坦面と、
    前記台座の上面外縁に配置され、いずれもが同じ回転方向へ傾斜する複数個の傾斜面と、
    前記平坦面及び前記傾斜面の上面を覆う接着剤と、
    前記接着剤を介して前記台座に接合された光学素子と、を有する
    ことを特徴とする光ディスク装置。
  12. 請求項11に記載の光ディスク装置において、
    前記台座の上面外縁における前記接着剤の厚みが、前記台座の外周に沿って複数回変化する
    ことを特徴とする光ディスク装置。
  13. 請求項11に記載の光ディスク装置において、
    前記複数個の傾斜面は、前記台座の中心を通る法線に対して複数回対称である
    ことを特徴とする光ディスク装置。
  14. 請求項11に記載の光ディスク装置において、
    前記台座は、円柱又は正四角柱である
    ことを特徴とする光ディスク装置。
  15. 装置本体と、
    光ディスクを回転させるスピンドルモータと、
    前記光ディスクに情報を記録する又は前記光ディスクから情報を再生する光ピックアップと、を有し、
    前記光ピックアップは、
    筐体の表面から突出する台座と、
    前記台座の上面中央に配置される平坦面と、
    前記台座の上面外縁に配置される複数個の細長い凹み(ただし、前記台座に対して鏡像対称に配置されたものを除く)と、
    前記平坦面と前記細長い凹みの上面を覆う接着剤と、
    前記接着剤を介して前記台座に接合された光学素子と、を有する
    ことを特徴とする光ディスク装置。
  16. 請求項15に記載の光ディスク装置において、
    前記台座の上面外縁における前記接着剤の厚みが、前記台座の外周に沿って複数回変化する
    ことを特徴とする光ディスク装置。
  17. 請求項15に記載の光ディスク装置において、
    前記複数個の傾斜面は、前記台座の中心を通る法線に対して複数回対称である
    ことを特徴とする光ディスク装置。
  18. 請求項15に記載の光ディスク装置において、
    前記台座は、円柱又は正四角柱である
    ことを特徴とする光ディスク装置。
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