JP4212344B2 - 光ピックアップ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、DVDやCDなどのディスク装置に搭載される光ピックアップ装置に係り、特に、レンズホルダに、対物レンズと波長板などの光学板が取り付けられた光ピックアップ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図7は従来の光ピックアップ装置のレンズホルダの断面図である。
【0003】
この光ピックアップ装置50は、レンズホルダ51を有し、このレンズホルダ51がZ方向(フォーカシング方向)とX方向(トラッキング方向)に可動状態で支持される。レンズホルダ51には上下方向(Z方向)に貫通する光通路となる貫通孔52が形成されており、前記貫通孔52のZ1側に対物レンズ53が取り付けられている。また貫通孔52のZ2側に波長板や開口フィルターなどの光学板54が取り付けられている。
【0004】
また、レンズホルダ51の下側には反射板55が固定されており、この反射板55によって光源(図示せず)から入射した光P1とディスクDに反射して戻った戻り光をそれぞれ反射させている。
【0005】
また、従来の光ピックアップ装置として下記特許文献1に示すものは、光ヘッド保持体を有し、この光ヘッド保持体がフォーカス方向とトラッキング方向にそれぞれ移動自在となるようにフレ−ム(支持体)に支持されている。また光ヘッド保持体内には、対物レンズの光軸上に光学部品や開口制限部が設けられ、開口制限部には移動機構が設けられている。この特許文献1に記載のものでは、光ヘッド保持体の重心位置と、開口制限部の移動機構の重心位置をほぼ一致させることで、ヘッドの駆動特性を良好にできる。
【0006】
【特許文献1】
特開平8−297851号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
光ピックアップ装置では、レンズホルダに波長板や開口フィルターなどの光学板が必要であるものと、必要でないものとが存在する。一般に、DVD−ROM、DVD−R、DVD−RWなどの複数種の記録媒体に対応させる光ピックアップ装置では、1/4λ板である波長板や開口フィルターなどが取り付けられている。
【0008】
光ピックアップ装置50では、対物レンズ53と光学板54とが取り付けられた状態で、レンズホルダ51の重心Gの高さ位置を、このレンズホルダ51を可動状態に支持する弾性支持部材の支持中心と一致させることが望ましく、さらにレンズホルダ51をフォーカス方向とトラッキング方向へ駆動するための補正駆動手段の駆動中心も前記重心Gと同じ高さ位置に設定するのが好ましい。このように重心Gを、支持中心と駆動中心に一致させることにより、レンズホルダ51の前記各方向への補正駆動を安定させることができる。
【0009】
そのため、図7に示す従来の光ピックアップ装置50では、重心Gを挟んで上側に対物レンズ53を配置し、下側に光学板54を配置して、前記重心Gの高さ位置を前記支持中心および駆動中心に一致させるようにしている。
【0010】
そのために、図7に示すように対物レンズ53と光学板54とが上下に間隔を開けて取り付けられる構造となり、光学板54の下面から対物レンズ53の上面までの高さ寸法が非常に大きくなっている。その結果、光ピックアップ装置50では、固定ベース上に反射板55が設けられ、その上に前記のように高さ寸法の大きいレンズホルダ51が配置されることになり、装置全体としての高さ寸法が大きくなって、薄型化を阻害する要因となっている。
【0011】
また、装置全体を薄型化するためには、光学板54と反射板55とを接近させて組み立てなくてはならないが、このようにすると、フォーカス補正動作においてレンズホルダ51が下降し、または外部振動などによりレンズホルダ51が下降したときに、光学板54の下面54aが反射板55に当たって光学板54を破損するおそれが生じる。
【0012】
また、対物レンズ53および光学板54が取り付けられたレンズホルダ51を固定ベース上に取り付ける際に、治具を用いて対物レンズ53の光軸の傾きなどを矯正しながら、レンズホルダ51と弾性支持部材とを接着などで固定する作業が必要になる。しかし、図7に示すように、レンズホルダ51の下面に光学板54が露出していると、この下面を治具へ当接させて位置決めする際に、光学板54の下面54aに傷を付けるおそれがある。したがって、治具への位置決め基準をレンズホルダ51の下面以外の部分としなくてはならず、組み立て作業に制約を与えることになる。
【0013】
また、記録媒体の種類によっては光学板54が不要な光ピックアップ装置も存在する。しかし図7に示すものにおいて、単純に光学板54を除去してしまうと、重心Gの高さ位置が移動してしまい、フォーカス方向やトラッキング方向への補正動作を不安定にしてしまう。したがって図7に示す構造のレンズホルダ51を、光学板54を必要とする機種と光学板54が不要な機種とで兼用することができない。
【0014】
本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、レンズホルダが動いたときに、光学板に傷がついたり破損するのを防止でき、しかもレンズホルダの下部を位置決め基準として組み立てることが可能になり、さらに全体の薄型化も可能な光ピックアップ装置を提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、記録媒体に対向する側が表側でこれと逆側が裏側とされたレンズホルダと、前記レンズホルダに固定された対物レンズと、ベース部と、前記ベース部上で前記レンズホルダを可動状態に支持する弾性支持部材と、を有する光ピックアップ装置において、
前記レンズホルダの裏側に、前記ベース側に支持された光学部材が入り込む凹部が形成されて、前記凹部内に基準部および前記基準部よりも裏側に突出する保護部が一体に形成されており、
前記対物レンズよりも裏側に取り付けられる光学板が前記凹部の内部に設けられ、前記光学板の面が前記基準部に突き当てられて、前記光学板が対物レンズの光軸とほぼ垂直に位置決めされて固定されており、
前記保護部は、前記光学板の縁部に当接しまたは接近して位置し、前記保護部の表面が前記光学板よりも裏側に突出して前記光学部材に対向していることを特徴とするものである。
【0016】
前記光ピックアップ装置では、光学板の縁部近傍に位置する保護部が光学板よりも裏側へ突出しているので、この保護部によって光学板を保護することができ、また保護部を基準としてレンズホルダを組み立てたときに、光学板が傷つくのを防止できる。
【0017】
なお、前記基準部は、対物レンズの光軸と直交する基準面であってもよいし、あるいは前記基準部はレンズホルダの裏側に突出する複数の突起などであってもよい。
【0018】
例えば、前記保護部は、前記光学板の面方向に向けて間隔を開けて形成されており、前記光学板は、その対向する縁部がそれぞれ前記保護部の側面により前記面方向へ位置決めされているものである。
【0019】
このように、保護部によって光学板の面方向への位置決めを行うことも可能である。
【0021】
レンズホルダの裏側に凹部が形成されていると、レンズホルダにおいて、対物レンズと光学板とを接近させることができ、また反射板などの他の光学部材を前記凹部に対向させて、あるいは前記凹部内に配置できるため、装置全体を薄型化できる。
【0022】
すなわち、本発明では、前記ベース部には、前記光学板に対向する他の光学部材が設けられており、レンズホルダがベース部に向けて移動したときに、前記光学部材が前記保護部の表面に当たるようにすることが可能である。これにより光学板を保護することが可能である。
【0023】
さらに本発明では、複数の前記保護部の表面が、対物レンズの光軸と直交する同一面上に位置しており、光ピックアップ装置の組立て時に、前記保護部の表面を基準としてレンズホルダを治具に対して位置決め可能とする構造にすることもできる。
【0024】
また、本発明は、レンズホルダに対物レンズおよび光学板さらに必要な部材が取り付けられた状態で、前記光学板の厚み中心がこの組立体の重心に一致する高さに取り付けられているものとすることが好ましい。
【0025】
このように構成すると、光学板を除去しても、レンズホルダの重心の高さ位置が変わらなくなり、このレンズホルダを、光学板が不要な機器に兼用できる。
【0026】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の一実施の形態の光ピックアップ装置の全体構造を示す斜視図、図2は光ピックアップ装置を移動ベース上に取り付けた状態を示す平面図、図3はレンズホルダを上側から見た平面図、図4は図3のIV−IV線の切断断面図、図5は図3のV−V線の切断断面図、図6はレンズホルダを裏側から見たときの底面図である。
【0027】
図2に示すように、この光ピックアップ装置1は、アルミ合金などの金属あるいは合成樹脂で成型された移動ベース10を有している。この移動ベース10には、Z1側が開口する略箱型の凹部11が形成されている。
【0028】
前記移動ベース10のY1側とY2側の両側部には、円形状のガイド穴10aとU字状のガイド溝10bがそれぞれ形成されている。前記ガイド穴10aとガイド溝10bは、装置本体の機構シャーシに平行に固定された1対の金属製のガイド軸2,3に摺動自在に挿通され、移動ベース10がX1−X2方向にスライド自在となっている。前記装置本体の機構シャーシには、一方のガイド軸と平行に延びるスクリュー軸(図示せず)が設けられ、前記移動ベース10には、このスクリュー軸のスクリュー溝に係合する係合部が設けられている。スレッドモータによって前記スクリュー軸が回転させられると、前記移動ベース10がディスクの記録面に沿ってX1−X2方向へ移動させられる。
【0029】
前記移動ベース10の凹部11には、金属製の固定ベース20が設けられている。図1および図2に示すように、前記固定ベース20上には、Y2側に合成樹脂製の支持体21が固定されており、前記支持体21のY2側の側端面に取り付けられた基板21aに、弾性支持部材としての4本の金属製のワイヤ22a,22b,22c,22dの基端部がそれぞれ固定されている。各ワイヤ22a〜22dの先端部にはレンズホルダ23が支持されている。レンズホルダ23には4本の金属製の係止ピン23a,23b,23c,23dがX方向に突出して形成されており、各係止ピン23a,23b,23c,23dに各ワイヤ22a〜22dの先端が半田付けされて固定されている。その結果、前記レンズホルダ23は、前記固定ベース20(移動ベース10)上においてZ方向およびX方向へ可動状態に支持されている。本実施の形態では、移動ベース10とこの移動ベース10に固定される固定ベース20とから、レンズホルダ23を可動状態に支持するベース部が構成されている。
【0030】
前記レンズホルダ23は、全体が合成樹脂で形成されており、Z1側、すなわち記録媒体であるディスクに対向する側が表側であり、これと逆のZ2側、すなわち固定ベース20および移動ベース10に対向する側が裏側である。
【0031】
図4および図5に示すように、レンズホルダ23の表側には保持凹部23jが形成されており、この保持凹部23j内に対物レンズ24が保持されて、接着固定されている。なお、図面では対物レンズ24を平板状に記載しているが、一般的には凸レンズまたは凹レンズによって対物レンズ24が構成されている。レンズホルダ23の裏側には、対物レンズ24の直径よりも大きい面積で凹部23sが形成されており、前記保持凹部23jと凹部23sは、光通路(アパーチャ)となる貫通孔23kを介して連通されている。
【0032】
前記凹部23sには、X1側とX2側に対向してZ方向に延びる垂直な内壁部23s1と23s1が形成されている。また凹部23sの内底部には、光学板の設置基準となる設置基準面23s2が形成されている。この設置基準面23s2は、前記貫通孔23kの軸中心と直交する面であり、すなわち対物レンズ24が取り付けられた状態で、この対物レンズ24の光軸Pと直交する平面である。前記貫通孔23kは、前記設置基準面23s2において裏側に開口している。
【0033】
図6に示すように、前記凹部23sの内底部には、前記設置基準面23s2を挟むように配置された四角形状の保護部30a,30b,30c,30dが一体に突出形成されている。各保護部30a〜30dはいずれも同じ形状であり、図4に示すように、前記設置基準面23s2から各保護部30a〜30dの表面までの厚み寸法がHとなるように設定されている。また前記保護部30a〜30dのZ2に向く前記表面は、平坦面30a1,30b1,30c1,30d1である。そして、各平坦面30a1,30b1,30c1,30d1は、前記貫通孔23kの軸中心線、すなわち対物レンズ24の光軸Pと垂直な同一平面上に位置している。
【0034】
さらに前記凹部23sの内底部には、前記保護部30aと30dとの間、保護部30bと30cとの間に、前記設置基準面23s2から裏側へ突出する規制突部31a,31bが一体に形成されている。
【0035】
前記凹部23sの内底部に光学板32が取り付けられる。光学板32は、Z1側に向く表側の面が前記設置基準面23s2に突き当てられて、光学板32の面が、貫通孔23kの軸中心および対物レンズ24の光軸Pと垂直となるように位置決めされる。さらに四辺形の光学板32の各辺の縁部が、前記保護部30a〜30dと前記規制突部31a,31bのそれぞれの側面に突き当てられて、光学板32が面の方向へ位置決めされる。この位置決め状態で、光学板32がレンズホルダ23に接着されて固定される。この光学板32は、λ/4の波長板や開口フィルターなどであり、波長板では位相差を発生させて直線偏向と円偏向を切り換える機能が発揮され、開口フィルターでは所定の波長の光のみを通過させる機能が発揮される。
【0036】
図6に示すように、前記光学板32は各辺の長さ寸法がそれぞれW1の正方形状である。前記保護部30aと30bとの間隔、及び前記保護部30cと30dとの間隔をそれぞれW2とし、前記保護部30aと30dとの間隔、及び前記保護部30bと30cとの間隔をそれぞれW3とすると、前記間隔寸法W3は、前記長さ寸法W1とほぼ同じか長さ寸法W1より僅かに長く設定されており、前記間隔寸法W2は、前記長さ寸法W1よりも短い。したがって、光学板32は、前記保護部30a〜30dおよび規制突部31a,31bの間に隙間なく嵌め込まれて位置決めされる。
【0037】
図4に示すように、前記光学板32の厚み寸法をDtとすると、この厚み寸法Dtは前記保護部30a〜30dの厚み寸法Hよりも薄く形成されている。したがって、前記光学板32が前記設置基準面23s2に設置されて固定された状態で、前記保護部30a〜30dの各平坦面30a1〜30d1は、前記光学板32よりも裏側(Z2側)に突出する。
【0038】
なお、図5に示すように、前記設置基準面23s2から前記規制突部31a,31bの表面までの高さ寸法をhとすると、この高さ寸法hは、前記保護部30a〜30dの厚み寸法Hよりも低くなっており、規制突部31a,31bの表面が前記保護部30a〜30dの表面よりも裏側へ突出しないようになっている。
【0039】
図2に示すように、前記移動ベース10には、レーザーダイオードなどの発光素子27と、この発光素子27から発せられた検知光を前記対物レンズ24に送り、また記録媒体であるディスクDからの反射光を受光する受光素子が設けられている。この光学系には、他の光学部材である反射板28が設けられ、この反射板28は、前記移動ベース10の凹部11内に固定されている。前記固定ベース20には、レンズホルダ23の下面に対向する部分が切り欠かれており、前記反射板28の上部側が固定ベース20の切り欠きに挿通されてZ1側に延びている。
【0040】
図5に示すように、反射板28は、その反射面28aが前記発光素子27の方向であるY1方向および対物レンズ24の光軸Pの双方に対して45度の角度に向けられて配置されている。また図4に示すように、反射板28の幅寸法W4は前記光学板32の幅寸法W1よりも長くなっており、反射板28の上面の左右両側部が、保護部30bと30cに対向している。
【0041】
前記発光素子27から発せられた検知光は、他の光学系を経て前記反射板28に至り、この反射板28の反射面28aにより直角に反射させられて、そして前記対物レンズ24で集光されてディスクDに照射される。またディスクDからの反射光は、対物レンズ24を通過して反射板28で反射され、前記他の光学系を経て、前記移動ベース10に設けられた受光素子で受光される。
【0042】
図1に示すように、固定ベース20は、凹部11の底面に沿う底板20dを有し、前記底板20dのY1側とY2側の各端部には、垂直に折り曲げ形成されたヨーク25a,25bが互いに対向して形成されている。このヨーク25a,25bのそれぞれ内側にマグネット26a,26bが固定されている。
【0043】
前記レンズホルダ23には、その側面の全周に渡って溝部23mが形成されて、この溝部23mに銅線を所定周回数巻回して形成されたフォーカシングコイルCfが設けられている(図4と図5参照)。このフォーカシングコイルCfは、1本の銅線で形成され、その一端が前記係止ピン23bに巻きつけられ、他端が前記係止ピン23dに巻きつけられている。
【0044】
また前記レンズホルダ23には、Y1側に向く側面に1対のコイル巻付部23e,23hが前記マグネット26aに対向して設けられ、Y2側に向く側面に1対のコイル巻付部23f,23gが前記マグネット26bに対向して設けられている。前記コイル巻付部23e,23f,23g,23hには、銅線を所定回数巻回して形成されたトラッキングコイルCtがそれぞれ設けられている。このトラッキングコイルCtは、1本の銅線で形成されて、その一端が係止ピン23aに巻きつけられ、そしてコイル巻付部23e,23f,23g,23hに順番に巻きつけられて、他端が係止ピン23cに巻きつけられている。
【0045】
このように、レンズホルダ23、対物レンズ24、フォーカシングコイルCf、トラッキングコイルCtおよび光学板32により、前記ベース部に対して可動な組立体が構成されている。
【0046】
前記フォーカシングコイルCfとトラッキングコイルCtからなるムービングコイルが、前記マグネット26aと26bとの間に設置されて、ムービングコイル方式の補正駆動手段が形成されている。前記補正駆動手段では、前記フォーカシングコイルCfに与えられる補正電流により、レンズホルダ23がフォーカシング方向(Z1−Z2方向)へ微駆動され、前記トラッキングコイルCtに与えられる補正電流により、レンズホルダ23がトラッキング方向(X1−X2方向)へ微駆動される。
【0047】
前記レンズホルダ23の重心の高さ位置は、前記補正駆動手段での駆動力の作用中心に一致し、また前記重心の高さ位置は、ワイヤ22a,22b,22c,22dによる支持中心に一致している。詳しくは、フォーカシングコイルCfの高さ方向の中心と、トラッキングコイルCtの巻き中心の高さ位置、および係止ピン23aと23bとの中心、ならびに係止ピン23cと23dとの中心が、レンズホルダ23の重心と一致している。そして、前記光学板32の板厚中心が前記重心の高さ位置に一致している。したがって、光学板32を取り外してもレンズホルダ23を含む組立体全体の重心の位置がZ方向へ位置ずれすることがない。
【0048】
前記固定ベース20には、前記底板20dのY1側においてX方向に間隔を開けた両端部から垂直上方(Z1方向)に折り曲げられた起立片20e,20gが設けられ、またY2側で且つX1側の側部からも垂直上方へ折り曲げられた起立片20fが設けられている。
【0049】
前記起立片20eと20fの先端には、水平方向に折り曲げられた取付片20aと20bが形成されている。また前記起立片20gの先端にも、水平方向に折り曲げられた支持片20cが形成されている。前記取付片20a,20bには、それぞれ雌ねじ穴20a1,20b1が形成され、前記支持片20cには半球状のピボット20c1がZ2側に突出して形成されている。
【0050】
前記移動ベース10には、図2においてY方向の略中央部で且つX1側の上端に基準面13が形成されている。基準面13には、半球状の凹面が形成されており、この凹面に前記ピボット20c1が支持される。またピボット20c1が形成された支持片20cの上に板ばね41が載せられ、前記板ばね41の基端がねじ42で前記移動ベース10の上面に固定されている。この板ばね41によって、前記ピボット20c1が、前記基準面13の凹面に押え付けられている。
【0051】
また、前記移動ベース10の裏側(Z2側)から調節ねじ15が挿入されて、調節ねじ15の先端が前記取付片20aの雌ねじ穴20a1に螺着されている。前記調節ねじ15の外周には圧縮コイルスプリング(図示せず)が介装されて、前記取付片20aは前記圧縮コイルスプリングによって、前記移動ベース10から離れる方向へ付勢されている。同様に、前記移動ベース10の下側から調節ねじ16が挿入されて、調節ねじ16の先端が前記取付片20bの雌ねじ穴20b1に螺着されている。そして、調節ねじ16の外周に圧縮コイルスプリング(図示せず)が装着されて、前記取付片20bは移動ベース10から離れる方向へ付勢されている。
【0052】
このように移動ベース10に固定ベース20が組付けられた状態で、移動ベース10を調整用のディスク装置に設置し、対物レンズ24を調整用のディスクに対向させる。そして調節ねじ15を締め付けまたは弛めることで、ピボット20c1を支点として対物レンズ24の光軸をX1方向またはX2方向へ倒す調節が可能となる。また、調節ねじ16を締め付けまたは弛めることで光軸をY1方向またはY2方向へ倒す調節が可能になる。これにより、対物レンズ24の光軸のラジアル方向とタンジェンシャル方向への傾き調節ができる。この調節が完了した時点で、調節ねじ15,16が接着剤で固定される。
【0053】
図1に示すように、前記ヨーク25aにはアーチ状の切欠部25a1が形成されている。また前記レンズホルダ23のY1側の側面には、図4に示すように、台形状の切欠部23nが形成されている。前記切欠部25a1と23nはY方向に互いに重なるように位置決めされている。なお図示していないが、前記ヨーク25aとレンズホルダ23の間に設けられているマグネット26aは、前記切欠部25a1と23nを塞がない寸法となっている。
【0054】
図4に示すように、移動ベース10に固定された反射板28は、その上部側がレンズホルダ23の凹部23s内に収まっており、発光素子27からの検知光が、前記切欠部25a1と23nを通過して、反射板28に与えられる。前記のように、光学板32をレンズホルダ23を含む組立体の重心に配置することで、光学板32と対物レンズ24との距離を接近させることができ、しかもレンズホルダ23の凹部23s内に反射板28を配置することにより、光ピックアップ装置全体を薄型にできる。
【0055】
また、レンズホルダ23の裏側の凹部23s内には保護部30a,30b,30c,30dが設けられ、その表面が光軸Pと垂直な同一面にあり、しかも各保護部30a,30b,30c,30dの表面は、光学板32よりも裏側に突出している。よって、レンズホルダ23に前記対物レンズ24、光学板32、フォーカシングコイルCf、及びトラッキングコイルCtを取り付けた後に、前記保護部30a,30b,30c,30dの表面を治具に当接させて、光学板32に外力を与えることなく、レンズホルダ23を固定ベース20上に位置決めすることができる。レンズホルダ23の上面の対物レンズ24から外れた位置に一対の位置決め孔23i,23iが形成されている。よって、前記保護部30a,30b,30c,30dを治具に突き当て、前記位置決め孔23i,23iにピン形状の治具(図示せず)を挿入して、レンズホルダ23のX−Y平面内での位置を調節することができる。
【0056】
この位置決め工程後、前記4本のワイヤ22a,22b,22c,22dと前記係止ピン23a,23b,23c,23dとを半田付けにより固定する。
【0057】
また、本実施の形態の光ピックアップ装置1の可動時において、または外部振動により、レンズホルダ23がフォーカシング方向に過度に移動して、前記レンズホルダ23と前記反射板28とが接触したしても、図5に示すように、反射板28の幅寸法W4は光学板32の幅寸法W1よりも大きく設定されているため、反射板28の上端部が前記保護部30bと30cのみに当たるだけで、前記光学板32が破損することはない。また保護部30aないし30dは、レンズホルダ23と同じ合成樹脂で一体形成されているため、この保護部30a〜30dに反射板28が当たったとしても反射板28が傷つくこともない。
【0058】
【発明の効果】
以上説明した本発明では、レンズホルダに光学板を取り付けたものにおいて、全体を薄型にでき、しかも光学板を保護することができる。さらにレンズホルダの位置決めも容易であり、また光学板を除去した機種にも兼用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ピックアップ装置を示す斜視図、
【図2】本発明の光ピックアップ装置の全体を示す平面図、
【図3】レンズホルダを上側から見たときの平面図、
【図4】図3のIV−IV線で切断したときの断面図、
【図5】図3のV−V線で切断したときの断面図、
【図6】レンズホルダを裏側から見たときの底面図、
【図7】従来の光ピックアップ装置に搭載されるレンズホルダを示す断面図、
【符号の説明】
10 移動ベース
20 固定ベース
21 支持体
22a〜22d ワイヤ(弾性支持部材)
23 レンズホルダ
23a〜23d 係止ピン
23k 貫通孔
23s 凹部
23s2 設置基準面
24 対物レンズ
28 反射板(光学部材)
30a〜30d 保護部
30a1〜30d1 平坦面
31a,31b 規制突部
32 光学板

Claims (5)

  1. 記録媒体に対向する側が表側でこれと逆側が裏側とされたレンズホルダと、前記レンズホルダに固定された対物レンズと、ベース部と、前記ベース部上で前記レンズホルダを可動状態に支持する弾性支持部材と、を有する光ピックアップ装置において、
    前記レンズホルダの裏側に、前記ベース側に支持された光学部材が入り込む凹部が形成されて、前記凹部内に基準部および前記基準部よりも裏側に突出する保護部が一体に形成されており、
    前記対物レンズよりも裏側に取り付けられる光学板が前記凹部の内部に設けられ、前記光学板の面が前記基準部に突き当てられて、前記光学板が対物レンズの光軸とほぼ垂直に位置決めされて固定されており、
    前記保護部は、前記光学板の縁部に当接しまたは接近して位置し、前記保護部の表面が前記光学板よりも裏側に突出して前記光学部材に対向していることを特徴とする光ピックアップ装置。
  2. 前記保護部は、前記光学板の面方向に向けて間隔を開けて形成されており、前記光学板は、その対向する縁部がそれぞれ前記保護部の側面により前記面方向へ位置決めされている請求項1記載の光ピックアップ装置。
  3. 複数の前記保護部の表面が、対物レンズの光軸と直交する同一面上に位置しており、光ピックアップ装置の組立て時に、前記保護部の表面を基準としてレンズホルダを治具に対して位置決め可能としている請求項1または2記載の光ピックアップ装置。
  4. 前記レンズホルダの表側に、前記保護部の表面を前記治具に位置決めする際に前記レンズホルダを保持する位置決め孔が形成されている請求項3記載の光ピックアップ装置。
  5. レンズホルダに対物レンズおよび光学板さらに必要な部材が取り付けられた状態で、前記光学板の厚み中心がこの組立体の重心に一致する高さに取り付けられている請求項1ないしのいずれかに記載の光ピックアップ装置。
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