JP2003272104A - 対物レンズユニット及びこれを有している光磁気記録再生装置 - Google Patents

対物レンズユニット及びこれを有している光磁気記録再生装置

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JP2003272104A
JP2003272104A JP2002079586A JP2002079586A JP2003272104A JP 2003272104 A JP2003272104 A JP 2003272104A JP 2002079586 A JP2002079586 A JP 2002079586A JP 2002079586 A JP2002079586 A JP 2002079586A JP 2003272104 A JP2003272104 A JP 2003272104A
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objective lens
spacer
field coil
magneto
lens unit
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JP2002079586A
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Tetsuo Ikegame
哲夫 池亀
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Olympus Corp
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、界磁コイルの熱の影響を受
けにくい対物レンズユニットを提供することである。他
の目的は、界磁コイルと対物レンズとの相対位置精度の
良い対物レンズユニットを提供することである。また、
他の目的は、上記対物レンズユニットを有している光磁
気記録再生装置を提供することである。 【解決手段】 対物レンズユニット10は、対物レンズ
11と、磁界発生手段20とを具備している。磁界発生
手段20は、界磁コイル21と、対物レンズ11の光軸
に沿った方向において、界磁コイル21と対物レンズ1
1とを所定距離離間させるスペーサ23とを有してい
る。スペーサ23は、界磁コイル21と対物レンズ11
との間に配置されているとともに、界磁コイル21の開
口21aと連通し対物レンズ11と対面する内部空間2
3eを有している。内部空間23eと、外部空間とは、
前記光軸と交差する方向において連通している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光磁気記録媒体に
対して情報の記録及び/又は再生するための対物レンズ
ユニットに関している。また、本発明は、上記対物レン
ズユニットを有している光磁気記録再生装置に関してい
る。
【0002】
【従来の技術】光磁気記録再生装置は、光磁気記録媒体
に情報を記録する際、光源から光を照射し、対物レンズ
により集光して、光磁気記録媒体上の情報記録領域に光
スポットを結像する。これと同時に、光磁気記録再生装
置は、磁界発生手段により前記光スポットを含む光磁気
記録媒体の領域に磁界を発生させる。なお、前記磁界
は、界磁コイルにより発生される。
【0003】近年、光磁気記録媒体の記録情報量の増大
に伴って、界磁コイルは、変調の高速化が望まれてい
る。これとともに、界磁コイルは、低消費電力化が望ま
れている。変調の高速化並びに低消費電力化を達成する
ためには、界磁コイルを記録媒体の光磁気記録面に近く
配置するとともに界磁コイルの径を小さく構成すること
が効果的であることが知られている。このため、前述の
光磁気記録再生装置には、対物レンズの先端(記録媒体
側)に界磁コイルを配置した対物レンズユニットを備え
ているものがある。例えば、特開平11−242801
号公報には、このような対物レンズユニットを用いてい
る光磁気記録再生装置が開示されている。
【0004】上記公報中の対物レンズユニット110
は、磁界発生手段120と、対物レンズ111とを有し
ている。
【0005】対物レンズ111は、図9中に示されてい
るように、平面状の上面を有している先玉レンズであ
る。なお、前記上面の中央には、凸部112が設けられ
ている。対物レンズ111は、自身の光軸と直交する方
向からレンズホルダ130により保持されている。な
お、対物レンズ111は、情報記録時において、上面が
記録媒体と対面する。
【0006】磁界発生手段120は、磁界を発生する界
磁コイル121と、界磁コイル121が上面に配置され
ている基板122とを有している。基板122は、対物
レンズ111からの光を通過させる開口123を有して
いる。界磁コイル121は、開口123の周りを巡回す
るように配置されている。磁界発生手段120は、基板
122の下面がレンズホルダ30の上面に固定されてい
る。また、磁界発生手段120は、開口123中に対物
レンズ111の凸部112が挿入されるように、対物レ
ンズ111と位置合わせされている。
【0007】なお、上記従来の対物レンズユニット11
0は、界磁コイル121が記録媒体と対面するように、
光磁気記録再生装置に配置される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記構成に示すよう
に、基板122は、対物レンズ121を覆うように、レ
ンズホルダ30に固定されている。このため、対物レン
ズユニット110は、対物レンズ111と、基板122
と、レンズホルダ130とにより囲まれた空間を有して
いる。この空間は、対物レンズユニット110の外部の
空間とは、基板122の開口123のみで連通してい
る。なお、この用語「連通」とは、本明細書中におい
て、一方の空間と他方の空間とを、空気が流通し得るよ
うに連絡することを指している。
【0009】このような構成の従来の対物レンズユニッ
ト110において、磁界発生手段120は、界磁コイル
121に電気を流すことにより磁力を発生する。このた
め、界磁コイル121は、磁力発生時に熱を発生する。
また、界磁コイル121が発生した熱は、基板122に
伝わる。この基板122に伝わった熱は、前記レンズ1
11と、基板122と、レンズホルダ130とにより囲
まれた空間に伝わる。しかしながら、この空間におい
て、前記外部の空間と連通している部分は、対物レンズ
110の光軸に沿った方向に延びる開口122のみであ
る。このため、前記空間中の熱は、逃げにくく、熱がこ
もってしまう。従って、対物レンズ111は、前記空間
中に伝わった熱により変形し、光学特性が変わってしま
う恐れを有している。
【0010】また、上記従来の対物レンズユニット11
0は、上述のように開口123中に対物レンズ111の
凸部112が挿入されるように、対物レンズ111と界
磁コイル121とが位置合わせされている。従って、対
物レンズ111と界磁コイル121とが近接して配置さ
れている。このため、界磁コイルにより発生された熱
は、対物レンズ111に伝わり易い。従って、対物レン
ズ111は、この界磁コイル121の熱により変形し、
光学特性が変わってしまう恐れを有している。
【0011】なお、一般的に界磁コイルの径が小さくし
た場合、界磁コイルの発生する磁界は、小さくなってし
まう。このため、このような構成の界磁コイルにおいて
は、安定した精度で情報を記録するためには、界磁コイ
ルの中央軸心と、対物レンズ111の光軸を略一致させ
る必要がある。しかしながら、上記従来の対物レンズユ
ニット110では、界磁コイル121と対物レンズ11
1との相対位置のばらつきに関してはまったく考慮され
ておらず、界磁コイル121は、単に基板122を介し
て対物レンズ111に固定しただけである。なお、一般
的に磁界発生手段は、記録時に記録媒体と接触すること
を防ぐために、界磁コイルだけでなく界磁コイルを保持
する部材、例えば基板122、も小さく形成される。こ
のように小さいため、対物レンズユニットを組み立てる
際に、界磁コイルを正確に位置決めして保持すること
は、困難である。上述の対物レンズユニット110にお
いても、界磁コイル121を保持した状態で、対物レン
ズ111に対して正確な位置に調整することは困難であ
る。このため界磁コイル121と対物レンズ111との
相対位置にばらつきが生じ、対物レンズユニット110
では、光スポットの位置に、所望の強度で磁界を発生出
来ない恐れがある。
【0012】上記の課題を鑑みて、本発明の目的は、界
磁コイルの熱の影響を受けにくい光磁気記録再生装置の
対物レンズユニットを提供することである。また、本発
明の他の目的は、界磁コイルと対物レンズとの相対位置
精度の良い光磁気記録再生装置の対物レンズユニットを
提供することである。
【0013】また、本発明の他の目的は、上記対物レン
ズユニットを有している光磁気記録再生装置を提供する
ことである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに本発明の光磁気記録再生装置の対物レンズユニット
は、対物レンズと、磁界発生手段と、を具備している。
前記磁界発生手段は、前記対物レンズからの光を通過さ
せる開口を備えている界磁コイルと、対物レンズの光軸
に沿った方向において、界磁コイルと対物レンズとを所
定距離離間させるスペーサと、を有している。前記スペ
ーサは、前記界磁コイルと対物レンズとの間に配置され
ているとともに、前記界磁コイルの開口と連通し前記対
物レンズと対面する内部空間を有している。前記スペー
サの前記内部空間と、前記スペーサの外側の空間とは、
前記対物レンズの光軸と交差する方向において連通して
いる。
【0015】上記構成に示すように、前記対物レンズ
と、前記界磁コイルとは、対物レンズの光軸に沿った方
向において離間して配置されている。このため、磁界発
生手段により発生した熱は、直接対物レンズに伝わるこ
とを防ぐ若しくは減少され得る。また、スペーサの前記
内部空間、即ち、対物レンズと界磁コイルとの間の空間
は、前記界磁コイルの開口によって対物レンズの光軸方
向だけではなく、対物レンズの光軸と直交する方向にも
外部と連通している。このため、前記内部空間中の熱
は、上記両方向に逃がすことが出来る。従って、本発明
は、界磁コイルの熱の影響を受けにくい対物レンズユニ
ットを提供し得る。
【0016】また、上記構成に示すように、前記スペー
サは、前記内部空間と外部とを対物レンズの光軸と直交
する方向に連通している。このため、治具により前記磁
界発生手段を保持若しくは固定する際、治具は、前記ス
ペーサの対物レンズの光軸と直交する方向に連通してい
る部分を利用して、前記磁界発生手段を保持若しくは固
定し得る。従って、界磁コイルと対物レンズとの相対位
置を容易に行うことが出来る。このため、本発明は、界
磁コイルと対物レンズとの相対位置精度の良い光磁気記
録再生装置の対物レンズユニットを提供し得る。
【0017】また、本発明の一態様に従った光磁気記録
再生装置は、記録媒体を回転させるスピンドルモータ
と、スピンドルモータに保持された記録媒体に対して光
を出射する光源を有している固定光学ユニットと、スピ
ンドルモータに保持された記録媒体に対して相対的に移
動するキャリッジと、キャリッジに固定された対物レン
ズユニットと、を具備している。前記対物レンズユニッ
トは、対物レンズと、磁界発生手段とを有している。前
記磁界発生手段は、前記対物レンズからの光を通過させ
る開口を備えている界磁コイルと、対物レンズの光軸に
沿った方向において、界磁コイルと対物レンズとを所定
距離離間させるスペーサと、を有している。前記スペー
サは、前記界磁コイルと対物レンズとの間に配置されて
いるとともに、前記界磁コイルの開口と連通し前記対物
レンズと対面する内部空間を有している。前記スペーサ
の前記内部空間と、前記スペーサの外側の空間とは、前
記対物レンズの光軸と交差する方向において連通してい
る。
【0018】上記構成に示すように、この光磁気記録再
生装置は、上述のような、界磁コイルの熱の影響を受け
にくい対物レンズユニットを有し得る。上述のような界
磁コイルと対物レンズとの相対位置精度の良い対物レン
ズユニットを有し得る。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の光磁気記録再生装置並びに該装置の対物レンズユニッ
トの実施の形態について説明する。
【0020】(第1の実施の形態) (光磁気記録再生装置の構成)まず、第1の実施の形態
に従った光磁気記録再生装置について、図1乃至図2を
参照して説明する。図1は、本実施の形態の光磁気記録
再生装置1を示す一部切欠側面図である。なお、図1中
において、対物レンズユニット10は、説明のために断
面が示されている。図2は、図1の光磁気記録再生装置
1を示す概略的な斜視図である。
【0021】本実施の形態の光磁気記録再生装置1は、
対物レンズユニット10と、デッキベース2と、スピン
ドルモータ3と、固定光学ユニット4と、レール5と、
キャリッジ6と、を有している。
【0022】対物レンズユニット10は、対物レンズ1
1と、磁界発生手段20とを有している。磁界発生手段
20は、磁界変調記録用の磁界を発生させる。
【0023】デッキベース2は、スピンドルモータ3、
固定光学ユニット4、及びレール5を支持している。ス
ピンドルモータ3は、光磁気記録媒体である光磁気ディ
スク83を回転させる。なお、スピンドルモータ3は、
光磁気ディスク83を保持するためのターンテーブルを
有している。このターンテーブルは、光磁気ディスクの
取り付け基準面を有している。光磁気ディスク83は、
一般的に光磁気記録面84と、この光磁気記録面84を
保護するカバー85とを有している。カバー85は、光
磁気ディスク83の全体の厚さに対して非常に薄く構成
されている。カバー85の厚さは、例えば5マイクロメ
ートルである。なお、このターンテーブルは、光磁気デ
ィスク83の光磁気記録面84と前記取り付け基準面と
が平行になるように、光磁気ディスク83を保持する。
【0024】固定光学ユニット4は、以下で詳しく説明
するが、レーザ光である光Lの出射と、光記録媒体から
の反射光により光磁気信号の検出とを行う。
【0025】レール5は、光磁気記録再生装置1に配置
された光磁気ディスク83の半径方向に沿って延びてい
る。また、レール5は、自身に沿って移動可能にキャリ
ッジ6を支持している。
【0026】キャリッジ6は、キャリッジ駆動手段(図
示せず)と、ミラー69と、対物レンズアクチュエータ
7と、を有している。前記キャリッジ駆動手段は、界磁
コイルと磁石とにより構成されているリニアモータを有
している。このリニアモータは、キャリッジ6をレール
5に沿って移動させる。即ち、前記キャリッジ駆動手段
は、光磁気ディスク13の半径に沿ってキャリッジ6を
移動させ得る。
【0027】ミラー69は、は、固定光学ユニット4か
ら出射された光L(図1参照)を対物レンズユニット1
0に向けて反射し得るように配置されている。
【0028】対物レンズアクチュエータ7は、レンズホ
ルダ30と、弾性連結部材70と、ホルダ支持部50
と、アクチュエータベース60とを有している。また、
対物レンズアクチュエータ7は、対物レンズユニット1
0をフォーカス方向とトラッキング方向とに移動可能に
支持している。このため、対物レンズユニット10は、
対物レンズアクチュエータ7を介してキャリッジ6に固
定されていると言える。
【0029】以下に図2を参照して上述の固定光学ユニ
ット4を詳しく説明する。固定光学ユニット4は、半導
体レーザ41と、ビームスプリッタ42と、コリメート
レンズ43と、レンズ44と、フォトディテクタ45
(以下PDと記す)を有している。これらは、協働し
て、光磁気ディスク83に向けて光を提供する。詳しく
は、半導体レーザ41が、光Lを出射する。この出射さ
れた光Lは、ビームスプリッタ42に入射する。ビーム
スプリッタ42は、入射した光Lを透過光と、反射光と
に分ける。この透過光は、コリメートレンズ43に入射
し平行光にされる。この平行光は、図1中に示されてい
るミラー69により反射され、対物レンズ11に入射す
る。そして、対物レンズ11は、光磁気ディスク83の
光磁気記録面上に集光する。これにより、光Lは、光磁
気記録面84上に光スポットを形成する。また、ビーム
スプリッタ42により反射された反射光は、レンズ44
を通り、PD45に入射する。これにより、PD45
は、レーザ光である光Lの出力をモニタする。
【0030】また、固定光学ユニット4は、さらに、レ
ンズ46と、波長板47と、偏光ビームスプリッタ48
と、PD49a,bとを有している。これらは、協働し
て光磁気ディスク83からの反射光から光磁気信号を検
出する。具体的には、光磁気記録面84により反射され
た光は、ミラー69により反射され、コリメートレンズ
43を通り、ビームスプリッタ42に入射する。この入
射した光は、ビームスプリッタ42により反射され、レ
ンズ46に入射する。レンズ46を通過した光は、波長
板47により、偏光方向を45度回転され、偏光ビーム
スプリッタ48に入射する。なお、偏光ビームスプリッ
タを透過したP偏光は、PD49aにより検出される。
また、偏光ビームスプリッタにより反射されたS偏光
は、PD49bにより検出される。
【0031】PD49a,bは、夫々受光面が6分割さ
れている。このため、PD49a,bは、公知のプッシ
ュプル方法によりトラッキングエラー検出、ビームサイ
ズ方法によりフォーカスエラー検出を行い得る。なお、
PD49aとPD49bとは、互いの差動をとることに
より、記録された光磁気信号を検出する。
【0032】以下に、図3を参照して上述の対物レンズ
アクチュエータ7について詳しく説明する。図3は、対
物レンズアクチュエータ7を示す分解斜視図である。な
お、図3中において、X軸は、トラッキング方向に沿っ
た軸線である。また、Z軸は、フォーカス方向に沿った
軸線である。なお、Z軸に沿った方向を上下方向として
説明する。
【0033】対物レンズアクチュエータ7は、上述のよ
うに、レンズホルダ30と、弾性連結部材70と、ホル
ダ支持部50と、アクチュエータベース60とを有して
いる。
【0034】まず、レンズホルダ30について説明す
る。レンズホルダ30は、ホルダ本体31と、フォーカ
スコイル32と、トラッキングコイル33と、一対の連
結部34と、バランサ35とを有している。
【0035】ホルダ本体31は、XY平面の中央部に孔
31aを有している。孔31a中に対物レンズ11が取
り付けられる。また、ホルダ本体31は、両側部(図3
においてX軸に沿った側部)に、一対の切り欠き部31
bを有している。各切り欠き部31bには、トラッキン
グコイル33が取り付けられたフォーカスコイル32が
固定されている。なお、各切り欠き部31bは、自身の
内面に沿って凸部31cを有している。フォーカスコイ
ル32は、この凸部31cにより、容易に取り付け位置
を位置決めし得る。また、ホルダ本体31の底面は、Y
軸に沿った側部側に、凹部31dを有している。
【0036】連結部34は、切り欠き部31bが配置さ
れている側部に対して、交差する方向の両側部(図3中
において、Y軸に沿った側部)に配置されている。連結
部34は、図3中において上下面に、弾性連結部材70
が取り付けられる取り付け面24aを有している。ま
た、連結部34の一方には、XZ平面を有している遮光
部材34bを有している。なお、この一方の連結部34
は、X軸に沿って取り付け面24aが配置されている部
分と、遮光部材34bとの間に空間が設けられている。
【0037】バランサ35は、ホルダ本体31の底面に
固定されており、ホルダ本体31の底面の外周に沿っ
て、配置されている。このバランサ35は、例えばリン
青銅などの材料により構成されており、図3中のX軸回
りの、そり及びねじれ剛性を高める。また、後述する
が、レンズホルダ30は、弾性体により、トラッキング
方向並びにフォーカス方向に移動可能に支持されてい
る。このため、バランサ35は、レンズホルダ30の共
振周波数を高くし得る。バランサ35は、ホルダ本体3
1の凹部31dと一致する位置に凹部33aを有してい
る。このように、ホルダ本体31とバランサ35とは、
凹部31d、33aを有しているため、固定光学ユニッ
ト4からの光を妨げることなくミラー69への入射させ
得る。
【0038】続いて、弾性連結部材70について説明す
る。弾性連結部材70は、板ばね状に構成されており、
一端部71と他端部72とを有している。一端部71
は、レンズホルダ30の連結部34に取り付けられる。
他端部72は、ホルダ支持部50に取り付けられる。こ
れにより、レンズホルダ30は、ホルダ支持部50に対
して移動可能に支持される。本実施の形態において、4
つの弾性連結部材70により、レンズホルダ30とホル
ダ支持部50とが、連結されている。一端部71と他端
部72とは、X軸に沿った幅が狭いくびれ部73を有し
ている。このくびれ部73は、レンズホルダ30がホル
ダ支持部50に対して移動した際に撓む。このため、レ
ンズホルダ30は、ホルダ支持部50に対してX、Z軸
に沿って容易に変位し得る。
【0039】なお、X軸に沿って互いに隣接する弾性連
結部材70は、互いにX軸に沿って内側に屈曲して取り
付けられている。具体的には、互いに隣接する弾性連結
部材70は、互いに隣接する他端部72同士の間隔が、
互いに隣接する一端部71より狭くなるように屈曲され
ている。これにより、弾性連結部材70は、Y軸まわり
のねじれ剛性を向上し得るとともに、レンズホルダ30
のZ軸に沿った寸法を小さく設定させ得る。
【0040】続いて、ホルダ支持部50について説明す
る。ホルダ支持部50は、弾性体保持部51と、位置検
出機構52と、検出機構保持部53とを有している。弾
性体保持部51は、X軸に沿って延びている。この弾性
体保持部51は、弾性連結部材70の一端部71が取り
付けられる取り付け面51aを上面及び下面に計4つ有
している。また、弾性体保持部51は、前記上面及び下
面を覆う保持部カバー55を夫々1つづつ有している。
【0041】検出機構保持部53は、Y軸に沿って延び
ている。この検出機構保持部53は、レンズホルダ30
側に位置検出機構52を配置するための切り欠き部53
aを有している。切り欠き部53aには、Y軸に沿って
対面する一対の穴53bを有している。また、検出機構
保持部53は、弾性体保持部51と連結されている。
【0042】位置検出機構52は、LED52aと、P
D52bとを有している。LED52aとPD52bと
は、夫々一方の穴53bと他方の穴53bに配置されて
おり、互いに対面している。なお、レンズホルダ30の
遮光部材34bは、検出機構保持部53の切り欠き部5
3aを移動時に通過するため、位置検出機構52は、レ
ンズホルダ30の位置及び速度を検出し得る。即ち、位
置検出機構52は、対物レンズ11の位置及び速度を検
出し得る。
【0043】続いて、アクチュエータベース60を説明
する。アクチュエータベース60は、一枚の鉄板をプレ
ス成形して構成される。このアクチュエータベース60
は、夫々一対の外ヨーク61と、内ヨーク62と、磁石
63と、FPC64とを有している。これらは、アクチ
ュエータベース60のX軸に沿った側部に配置されてい
る。言い換えると、これらは、Y軸に沿って対面してい
る。外ヨーク61と、内ヨーク62とは、磁気回路を構
成している。磁石63は、外ヨーク61と内ヨーク62
との間に配置されている。また、アクチュエータベース
60は、ホルダ支持部50を保持している。より具体的
には、アクチュエータベース60は、ホルダ支持部5
0、及び検出機構保持部53を保持している。FPC6
4は、図示しない制御部に接続されている。このFPC
64は、LED52a、PD52b、信号を制御部に伝
達する。また、FPC64は、フォーカスコイル32
と、トラッキングコイル33とへ、制御電流を供給す
る。
【0044】また、アクチュエータベース60のXY平
面の中央部には、孔65が設けられている。孔65は、
レンズホルダ30の外形より大きく形成されている。こ
のため、レンズホルダ30は、アクチュエータベース6
0に接触することなく移動され得る。
【0045】なお、フォーカスコイル32と、磁石63
とは、協働してフォーカスサーボとして動作する。ま
た、トラッキングコイル33と、磁石63とは、協働し
てトラッキングサーボとして動作する。上記フォーカス
サーボは、レンズホルダ30を、フォーカス方向に駆動
させる。また、前記トラッキングサーボは、レンズホル
ダ30を、トラッキング方向に駆動させる。
【0046】続いて、第一の実施の形態に従った対物レ
ンズユニット10ついて図4及び図5を用いて説明す
る。図4は、本実施の形態に従った対物レンズユニット
10の分解斜視図である。図5は、図4の対物レンズユ
ニット10を示す断面図である。
【0047】(対物レンズユニットの構成)本実施の形
態の対物レンズユニット10は、対物レンズ11と、磁
界発生手段20とを具備している。対物レンズ11は、
外周にフランジ11aを有している。
【0048】磁界発生手段20は、界磁コイル21と、
基板22と、スペーサ23とを有している。基板22
は、ガラスプレートであり、中央部に開口22a(図5
参照)を有している。界磁コイル21は、基板22の一
方の面(図4中において上面)において、開口22aの
縁に沿って配置されている。従って界磁コイル21は、
中央部に開口21aを有していることになる。
【0049】スペーサ23は、金属(例えば、アルミニ
ウム合金)により構成されている。このスペーサ23
は、両端に開口23a,23bを有している筒状に形成
されている。開口23a(図4中において上方の開口)
は、開口23bより小さく形成されている。このため、
スペーサ23は、自身の中央軸心と直交する方向から観
た際、外縁が台形形状を有している。言い換えると、ス
ペーサ23は、自身中心軸に沿って延びる筒形状を有し
ている。スペーサ23の側壁23cには、前記中央軸心
と直交する方向に延びる2つの孔23dを有している。
孔23dは、前記中央軸心と直交する方向において対向
している。
【0050】スペーサ23は、筒状に形成されているた
め、側壁23cにより囲まれている空間である内部空間
23eを有している。内部空間23eは、開口23a及
びbにより、前記中心軸心に沿った方向において、スペ
ーサ23の外部の空間(以後、外部空間とする)と連通
している。また、内部空間23eは、孔23dにより、
前記中心軸と直交する方向において、前記外部空間と連
通している。
【0051】スペーサ23は、開口23a側の端部に、
界磁コイル21を有している基板22が固定されてい
る。なお、スペーサ23は、自身の中央軸心と界磁コイ
ル21の中心軸心とが略一致するように配置されてい
る。また、スペーサ23は、開口23b側の端部におい
て、対物レンズ11のフランジ11aと接続されてい
る。なお、スペーサ23は、自身の中央軸心と対物レン
ズ11の光軸とが略一致するように配置される。従っ
て、スペーサ23は、対物レンズの光軸に沿った方向に
おいて、界磁コイル21と、対物レンズ11との間に配
置されていると言える。即ち、スペーサ23は、前記光
軸に沿った方向において、界磁コイル21と、対物レン
ズ11とを所定距離離間させて連結している。このた
め、スペーサ23は、界磁コイル21と対物レンズ11
とを離間させ、界磁コイル21により発生された熱の対
物レンズ11への伝導を減少させることが出来る。な
お、前記離間距離は、界磁コイル21により発生された
熱の対物レンズ11への伝導を減少させ得るならば、任
意に選定され得る。
【0052】また、上述のように、スペーサ23の中央
軸心と対物レンズ11の光軸とが一致するように配置さ
れている。このため、2つの孔23dは、前記光軸と直
交する方向に延びていると言える。従って、図5中に示
されているように、スペーサ23の内部空間23eは、
界磁コイル21の開口21aによって対物レンズ11の
光軸方向において外部と連通している。このため、開口
21aは、内部空間23e中の熱を外部に放熱が可能で
ある。また、前記内部空間23eは、2つの孔23dに
よって対物レンズ11の光軸と直交する方向にも外部と
連通している。このため、スペーサ23は、この孔23
dにより内部空間23e中の熱を外部に放熱が可能であ
る。前記孔23dの大きさは、内部空間23eと前記外
部空間との間に空気が流動し得る程度の大きさ有し得る
ならば任意である。
【0053】このように、対物レンズユニット10は、
内部空間23e中の熱を、上記光軸方向並びに光軸と直
交する方向に逃がすことが出来る。
【0054】また、スペーサ23は、金属で形成されて
いるため放熱性能が優れている。
【0055】上述のようにスペーサ23は、(1)界磁
コイル21と対物レンズ11とを離間させており、
(2)金属製であり、(3)スペーサ23が開口21a
並びに孔23dを有している。
【0056】本実施の形態の対物レンズユニット10
は、上記(1)乃至(3)により界磁コイル21の熱の
対物レンズ11に対する影響を減少させ得る。
【0057】(組み立て方法)以下に、本実施の形態の
光磁気記録再生装置1の組み立て方法について再び図1
及び図2を参照して説明する。まず、光磁気記録再生装
置1を組み立てるために、まず、デッキベース2と、固
定光学ユニット4と、レール5と、キャリッジ6とを組
み立てる。レール5は、デッキベース2に、取り付けら
れる。これとともにミラー69が、キャリッジ6に固定
される。そして、キャリッジ6は、レール5に取り付け
られる。続いて、スピンドルモータ3と、固定光学ユニ
ット4とが、デッキベース2に、固定される。このと
き、固定光学ユニット4は、半導体レーザ41の位置調
整を行う。なお、半導体レーザ41から出射された光L
は、ミラー69により反射される。前記位置調整は、こ
の反射光を用いて行う。具体的には、この反射光と、ス
ピンドルモータ3の光磁気ディスク83の取り付け基準
面とが、垂直になるように、半導体レーザ41は、オー
トコリメータを用いて位置調整される。
【0058】続いて、対物レンズアクチュエータ7を組
み立てる。そして、対物レンズアクチュエータ7には、
対物レンズ11が取り付けられる。そして、この対物レ
ンズアクチュエータ7は、キャリッジ6に取り付けられ
る。このとき、対物レンズアクチュエータ7は、キャリ
ッジ6に対して位置調整される。この位置調整は、半導
体レーザ41からの光による対物レンズ11の光スポッ
トをCCDカメラにてモニタして行う。このモニタによ
り、対物レンズアクチュエータ7は、前記光磁気ディス
ク83の取り付け基準面に対して、コマ収差が最小にな
るように、キャリッジ6に対して傾き調整が行われる。
【0059】続いて、対物レンズユニット10が組み立
てられる。以下に本実施の形態の対物レンズユニット1
0の組み立て方法について、図6を参照して説明する。
図6は、組み立て中の対物レンズユニットを示す断面図
である。
【0060】まず、磁界発生手段20が、組み立てられ
る。具体的には、界磁コイル21が、まず電鋳などの公
知の手段により基板22上に形成される。続いて、基板
22とスペーサ23とが連結される。より具体的には、
基板22の界磁コイルが設けられている側と反対側の面
と、スペーサ23の開口23a側の端面とが接着などの
公知の手段により連結される。
【0061】続いて、磁界発生手段20と、前記スピン
ドルモータ3の取り付け基準面とが、位置合わせされ
る。この位置合わせのために、位置合わせ用光磁気ディ
スク86と、ディスクホルダ90と、調整治具(図示せ
ず)とが用いられる。
【0062】位置合わせ用光磁気ディスク86は、光磁
気ディスク83と同一の構成を有している。しかしなが
ら、位置合わせ用光磁気ディスク86は、光磁気記録面
84の反射率を50%に構成されている。また、位置合
わせ用光磁気ディスクは、光磁気記録面84と対向する
位置に、ディスクスペーサ86aを有している。
【0063】ディスクスペーサ86aは、円板形状を有
している。このディスクスペーサ86aは、孔86b
と、凹部86cとを有している。孔86bは、ディスク
スペーサ86aの略中央に配置されている。また、孔8
6dは、界磁コイル21の開口21aと略同一の径を有
している。凹部86cは、光磁気記録面84と対面する
側の面に対して反対側の面に設けられている。この凹部
86cは、界磁コイル21の外形と一致する形状を有し
ている。従って、凹部86cは、界磁コイル21を収容
し得る。また、図6中に示されるように、板状のディス
クスペーサ86aは、凹部86cにおいて厚さC1を有
している。
【0064】ディスクホルダ90は、位置合わせ用光磁
気ディスク86を保持する。また、ディスクホルダ90
は、一対のアーム91を有している。一対のアーム91
は、互いの先端が対向するように、ディスクホルダ90
の内側に向かって延びている。アーム91の先端は、ス
ペーサ23の孔23dに挿入し得る大きさを有してい
る。
【0065】前記調整治具は、ディスクホルダ90を保
持している。前記調整治具は、保持したディスクホルダ
90の位置調整を行えるように構成されている。
【0066】まず、位置合わせ用光磁気ディスク86
が、ディスクホルダ90に取り付けられる。続いて、デ
ィスクホルダ90が、前記調整治具に保持される。この
とき、前記調整治具は、オートコリメータを用いて、位
置合わせ用光磁気ディスク86の光磁気記録面84と、
スピンドルモータ3の取り付け基準面との位置調整を行
う。この位置調整は、光磁気記録面84と、前記取り付
け基準面とが平行になるように、傾きを調整する。ま
た、前記調整治具は、位置合わせ用光磁気ディスク86
の高さ(Z軸に沿った位置)を調整する。この調整は、
位置合わせ用光磁気ディスク86の高さが、スピンドル
モータに保持された際の光磁気ディスク83と同一の高
さになるように行われる。
【0067】続いて、磁界発生手段20が、ディスクホ
ルダ90により保持される。このとき、磁界発生手段2
0は、界磁コイル21が凹部86cに挿入されて、XY
平面においての位置決めがなされる。また、上述のよう
に、板状のディスクスペーサ86aは、凹部86cにお
いて厚さC1を有している。このため、界磁コイル21
は、位置合わせ用光磁気ディスク86のカバー85の表
面に対して、間隔を厚さC1の寸法と同一に一定に保た
れる。すなわち、磁界発生手段20は、前記取り付け基
準面に対するZ軸に沿った位置決めがなされる。
【0068】また、ディスクホルダ90は、磁界発生手
段20を、アーム91と、ディスクスペーサ86aとで
挟みこんで保持している。なお、スペーサ23は、2つ
の孔23dを有している。このため、アーム91は、自
身の先端を孔23dに挿入して磁界発生手段20を支持
する。このように、ディスクホルダ90は、前記孔23
dを保持のきっかけとして使用し得るため、比較的小さ
い磁界発生手段20であっても確実に保持し得る。
【0069】続いて、対物レンズ11と、磁界発生手段
20とは、位置合わせされる。この位置合わせには、再
び前記調整治具が用いられる。
【0070】このとき前記調整治具は、対物レンズの位
置を調整するために、組み立て途中の光磁気記録再生装
置1を保持する。なお、前記調整治具は、対物レンズ1
1と位置合わせ用光磁気ディスク86とが対面するよう
に、ディスクホルダ90と、前記光磁気記録再生装置1
とを保持する。より具体的には、前記調整治具は、対物
レンズ11の光軸と直交する方向に、位置合わせ用光磁
気ディスク86の光磁気記録面84が配置されるよう
に、ディスクホルダ90と、前記光磁気記録再生装置1
とを保持している。なお、図6中において、対物レンズ
11の光軸と、Z軸とは一致している。なお、図6中に
示されているように、磁界発生手段20の下面、即ち、
スペーサ23の下面と、対物レンズ11のフランジ11
aとの間には、例えば0.05から0.2mm程度のク
リアランスC2が設けられる。
【0071】この状態で、対物レンズアクチュエータ7
が、前記フォーカスサーボによりレンズホルダ30をZ
軸に沿って移動させる。即ち、前記フォーカスサーボ
は、対物レンズ11をZ軸に沿って移動させる。そし
て、光Lのスポットが光磁気記録面84上に位置したと
き、前記フォーカスサーボは、光Lのスポットの位置を
光磁気記録面84上に固定するように位置固定制御がさ
れる。これにより、対物レンズ11と、光磁気記録面8
4とは、記録再生時と同じ距離に固定される。即ち、対
物レンズ11は、Z軸に沿った方向の位置調整が完了す
る。なお、上記対物レンズ11の移動により、対物レン
ズ11は、クリアランスC2の値を変化させて、光磁気
記録面84に対する位置を所望の位置に設定する。即
ち、上記Z軸に沿った対物レンズ11の位置調整におい
て、クリアランスC2は、対物レンズ11の光学特性の
ばらつき、並びに、スペーサなどの対物レンズユニット
10を構成する各部品の寸法のばらつきを吸収している
と言える。
【0072】上記状態で、上記対物レンズ11と、磁界
発生手段20とのXY平面に沿った位置合わせが行われ
る。この位置合わせでは、パワーメータ89が使用され
る。
【0073】パワーメータ89は、対物レンズ11の光
軸上に配置される。パワーメータ89は、位置合わせ用
光磁気ディスク86を通過した光Lの出力を測定する。
【0074】このXY平面での位置合わせでは、まず、
ディスクホルダ90がX軸に沿った走査と、Y軸に沿っ
た走査とを行う。なお、光Lは、界磁コイル21の開口
22aを通過して、パワーメータ89に到達する。この
ため、光Lは、パワーメータ89に到達するまでに、界
磁コイル21の内縁により制限される。従って、パワー
メータ89のX軸に沿った出力は、図7中に示すように
分布する。なお、Y軸に沿った出力も、図7と略同様に
分布する。図7において、この出力のピークパワーを1
00%としたとき、ピークパワーの50%以上の領域
は、参照符号Aで指摘されている。なお、図7中の領域
Aの中心軸を参照符号Bで指摘している。この中心軸B
の位置は、最も光量が強く、XY平面において対物レン
ズ11の光スポットの位置と一致する。磁界発生手段2
0は、この中心軸Bと、界磁コイル21の中心とが略一
致するように、X軸に沿った位置が決定される。同様に
して磁界発生手段20は、Y軸に沿った位置も決定され
る。これにより、界磁コイル21は、最も光スポットに
近く位置され、記録精度を高くし得る。これらにより、
対物レンズ11は、X、Y、及びZ軸に沿った位置合わ
せを正確に行うことが出来る。
【0075】このXY平面での位置合わせが終了する
と、対物レンズ11と、磁界発生手段20とが、接着さ
れる。この接着は、以下の接着方法によりなされる。こ
の接着方法において、接着剤81が、前記クリアランス
中に注入される。なお、スペーサ23の下面と、対物レ
ンズ11のフランジ11aとの間には、クリアランスC
2が設けられている。そしてこの接着中において、前記
フォーカスサーボは、位置固定制御を継続している。こ
のため、クリアランスC2は、所望の間隔を維持してい
る。従って、スペーサ23と対物レンズ11のフランジ
11aとの相対位置は、接着剤81が硬化収縮した場合
においても、一定に保つことが出来る。従って、界磁コ
イル21と対物レンズ11との相対的な位置を所望の位
置に設定し得る。
【0076】前記対物レンズ11と、磁界発生手段20
とが完全に接着されると、前記フォーカスサーボは、位
置固定制御が解かれる。続いて、磁界発生手段20か
ら、ディスクホルダ90が取り外される。これで、光磁
気記録再生装置1の組み立てが終了する。
【0077】上記組み立て方法に示すように、アーム9
1は、スペーサ23を介して界磁コイル21を保持し得
る。従って、本実施の形態の対物レンズユニット10
は、容易に界磁コイル21と対物レンズ11との相対位
置合わせが出来、これらの相対位置精度の良くされ得
る。
【0078】なお、本実施の形態において、基板22
は、ガラスにより構成されているが、公知のいかなる材
料で構成されることが可能であり、材料において限定さ
れることはない。
【0079】なお、なお、本実施の形態のスペーサ23
の材料は、任意である。しかしながら、スペーサ23
は、放熱性能を向上させるために、金属製が好ましい。
【0080】また、本実施の形態において、界磁コイル
21は、基板22上に形成されているが、スペーサ23
上に形成されることが可能である。言い換えると、基板
22とスペーサ23とは、同一部材により一体形成され
得る。この場合、界磁コイル21は、対物レンズ11へ
の熱の影響及び、変調の高速化等のために、対物レンズ
11の光軸に沿った方向において、対物レンズ11から
最も離間した位置に形成されることが好ましい。
【0081】また、孔23dは、基板22に形成するこ
とが可能である。このとき、孔23dは、基板22の側
面から、基板22の中心孔(開口22aが設けられてい
る孔)に向かって形成される。この場合、基板22が、
対物レンズに対するスペーサの役目をしていると言え
る。
【0082】また、本実施の形態において、孔23d
は、スペーサ23の中央軸心と直交する方向、即ち光軸
と直交する方向に延びている。しかしながら、この場
合、孔23d、スペーサ23の内部空間23e中の熱せ
られた空気を排出し得るように、前記光軸と交差する方
向に延びていれば、孔23dの延伸方向は、任意であ
る。しかしながら、対物レンズユニット10を組み立て
る際に、ディスクホルダ90のアーム91などの保持の
きっかけになりやすいように、光軸と直交する方向に延
びていることが好ましい。
【0083】さらに、2つの孔23dは、前記光軸と直
交する方向において対向しているが、スペーサ23の内
部空間23e中の熱せられた空気を排出し得るならば、
2つの相対的な配置において、限定されることはない。
しかしながら、2つの孔23dが前記光軸と直交する方
向において対向している場合、組み立てる際の治具など
の工具の構成を簡単にし得るため、好ましい。
【0084】さらに、本実施の形態において孔23d
は、2つ設けられているが、1つ、または、3つ以上に
することも可能である。なお、複数若しくは単数の孔2
3dは、スペーサ23を所望の強度に保ち得れば、側壁
23c全体に対する孔の割合を大きくされることが望ま
しい。この割合を大きくするとは、例えば、孔23dの
数を増やしたり、1つ1つの孔23dの大きさを大きく
する等である。孔23dが、側壁23c全体に対する割
合を大きくされると、より内部空間23eの放熱が可能
であるとともに、前記治具などがより保持しやすい形状
にされ得る。さらに、このようにすることで、対物レン
ズユニット10は、軽量化され得る。
【0085】また、本実施の形態のスペーサ23は、対
物レンズ11のフランジ11aと接続されているが、対
物レンズ11の他の部位と接続することも可能である。
また、対物レンズ11が公知のレンズホルダにより保持
されている場合、スペーサ23は、レンズホルダに接続
することも可能である。
【0086】(第2の実施の形態)以下に、図8を参照
して、第2の実施の形態の対物レンズユニット10’に
ついて説明する。なお、本実施の形態において、前述し
た第1の実施の形態に従った対物レンズユニット10と
同じ構成部材は、この対物レンズユニット10の同じ構
成部材を指摘した参照符号を使用して指摘し、詳細な説
明は省略する。第2の実施の形態の対物レンズユニット
10’は、第1の実施の形態に対して、スペーサ23の
構成が異なっている。
【0087】スペーサ23は、前記対物レンズの光軸と
交差する方向において、内部空間23eと、前記外部空
間とを連通させるために、第1の実施の形態のような2
つの孔23dではなく、2つの切り欠き23d’を有し
ている。
【0088】2つの切り欠き23d’は、スペーサ23
の対物レンズ11に接続される側(開口23b側)の端
部に設けられている。また、2つの切り欠き23d’
は、対物レンズ11の光軸と直交する方向において、対
向している。本実施の形態の対物レンズユニット10’
は、前記切り欠き23d’より、内部空間23eと、前
記外部空間とを連通されている。
【0089】このため、本実施の形態の対物レンズユニ
ット10’においても、第1の実施の形態の対物レンズ
ユニットと同様に、界磁コイル21により発生された内
部空間23e中の熱を、前記光軸方向並びに光軸と直交
する方向の両方向に逃がすことが出来る。なお、切り欠
き23d’は、孔23dよりもスペーサ23に対する加
工が容易であるため、安価に対物レンズユニット10’
を製造し得る。
【0090】また、本実施の形態の対物レンズユニット
10’は、組み立ての際、切り欠き23d’を利用し
て、容易に保持されることが出来、第1の実施の形態と
同様に、界磁コイルと対物レンズとの相対位置精度良く
製造され得る。
【0091】(第3の実施の形態)以下に、図9を参照
して、第3の実施の形態の対物レンズユニット10”に
ついて説明する。なお、本実施の形態において、前述し
た第1の実施の形態に従った対物レンズユニット10と
同じ構成部材は、この対物レンズユニット10の同じ構
成部材を指摘した参照符号を使用して指摘し、詳細な説
明は省略する。第3の実施の形態の対物レンズユニット
10”は、第1の実施の形態と異なりスペーサ23”が
複数の部材により構成されている。
【0092】本実施の形態のスペーサ23”は、2つの
スペーサ要素23gを有している。2つのスペーサ要素
23gは、対物レンズ11の光軸と直交する方向におい
て、互いに離間して配置されている。このため、スペー
サ要素23gの間には、2つの隙間23d”を有してい
る。隙間23d”は、スペーサ要素23gにより囲まれ
ている内部空間23eを、対物レンズ11の光軸と直交
する方向において、外部空間と連通させている。
【0093】このため、本実施の形態の対物レンズユニ
ット10”においても、第1の実施の形態の対物レンズ
ユニットと同様に、界磁コイル21により発生された内
部空間23e中の熱を、前記光軸方向並びに光軸と直交
する方向の両方向に逃がすことが出来る。なお、隙間2
3d”は、前記光軸に沿った方向において、スペーサ2
3の全体に渡って延びているため、より効率的に熱を発
散し得る。
【0094】また、本実施の形態の対物レンズユニット
10”は、各スペーサ要素23gに、第1の実施の形態
に示すような孔23dを形成することが可能である。こ
の構成にされた対物レンズユニット10”は、より効率
的に熱を発散し得ることはもちろん、第1の実施の形態
と同様に、組み立ての際、容易に保持されることが出来
る。このため、対物レンズユニット10”は、第1の実
施の形態と同様に、界磁コイルと対物レンズとの相対位
置精度良く製造され得る。
【0095】また、本実施の形態のスペーサ23”は、
2つのスペーサ要素23gにより構成されているが、3
つ以上のスペーサ要素23gにより構成されることも可
能であり、スペーサ要素23gの数において限定される
ことはない。
【0096】これまで、いくつかの実施の形態について
図面を参照しながら具体的に説明したが、本発明は、上
述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨
を逸脱しない範囲で行なわれるすべての実施を含む。
【0097】
【発明の効果】本発明は、界磁コイルの熱の影響を受け
にくい対物レンズユニットを提供する。また、本発明
は、界磁コイルと対物レンズとの相対位置精度の良い対
物レンズユニットを提供する。また、本発明は、上記対
物レンズユニットを有している光磁気記録再生装置を提
供し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、第1の実施の形態の光磁気記録再生装
置を示す一部切欠側面図である。
【図2】図2は、図1の光磁気記録再生装置を示す概略
的な斜視図である。
【図3】図3は、対物レンズアクチュエータを示す分解
斜視図である。
【図4】図4は、第1の実施の形態の対物レンズユニッ
トを示す分解斜視図である。
【図5】図5は、図4の対物レンズユニットを示す断面
図である。
【図6】図6は、組み立て中の第1の実施の形態の対物
レンズユニットを示す断面図である。
【図7】図7は、パワーメータの出力を示す図である。
【図8】図8は、第2の実施の形態の対物レンズユニッ
トを示す断面図である。
【図9】図9は、第3の実施の形態の対物レンズユニッ
トを示す分解斜視図である。
【図10】図10は、従来の対物レンズユニットを示す
断面図である。
【符号の説明】
1 光磁気記録再生装置 2 デッキベース 3 スピンドルモータ 4 固定光学ユニット 5 レール 6 キャリッジ 7 対物レンズアクチュエータ 10 対物レンズユニット 11 対物レンズ 20 磁界発生手段 21 界磁コイル 22 基板 23 スペーサ 23a、23b 開口 23c 側壁 23d 孔 23d’ 切り欠き 23d” 隙間 23e 内部空間 23g スペーサ要素 30 レンズホルダ 41 レーザ 50 ホルダ支持部 60 アクチュエータベース 70 弾性連結部材 81 接着剤 83 光磁気ディスク 84 光磁気記録面 85 カバー 86 位置合わせ用光磁気ディスク 86a ディスクスペーサ 86b 孔 86c 凹部 86d 孔 89 パワーメータ 90 ディスクホルダ 91 アーム

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対物レンズと、 磁界発生手段と、を具備しており、 前記磁界発生手段は、前記対物レンズからの光を通過さ
    せる開口を備えている界磁コイルと、対物レンズの光軸
    に沿った方向において、界磁コイルと対物レンズとを所
    定距離離間させるスペーサと、を有しており、 前記スペーサは、前記界磁コイルと対物レンズとの間に
    配置されているとともに、前記界磁コイルの開口と連通
    し前記対物レンズと対面する内部空間を有しており、前
    記スペーサの前記内部空間と、前記スペーサの外側の空
    間とは、前記対物レンズの光軸と交差する方向において
    連通している対物レンズユニット。
  2. 【請求項2】 前記スペーサは、少なくとも1つの孔を
    有しており、 前記内部空間と、前記スペーサの外側の空間とは、前記
    少なくとも1つの孔により連通している請求項1に記載
    の対物レンズユニット。
  3. 【請求項3】 前記スペーサは、前記孔を2つ以上有し
    ており、少なくとも2つの孔が、前記対物レンズの光軸
    と直交する方向において対向している請求項2に記載の
    対物レンズユニット。
  4. 【請求項4】 前記スペーサは、少なくとも一端に、少
    なくとも1つの切り欠きを有しており、 前記内部空間と、前記スペーサの外側の空間とは、前記
    少なくとも1つの切り欠きにより連通している請求項1
    に記載の対物レンズユニット。
  5. 【請求項5】 前記スペーサは、前記切り欠きを2つ以
    上有しており、少なくとも2つの切り欠きが、前記対物
    レンズの光軸と直交する方向において対向している請求
    項4に記載の対物レンズユニット。
  6. 【請求項6】 前記スペーサは、単一の部材により構成
    されている請求項1乃至5のいずれか1項に記載の対物
    レンズユニット。
  7. 【請求項7】 前記スペーサは、複数の部材により構成
    されている請求項1乃至5のいずれか1項に記載の対物
    レンズユニット。
  8. 【請求項8】 記録媒体を回転させるスピンドルモー
    タと、 スピンドルモータに保持された記録媒体に対して光を出
    射する光源を有している固定光学ユニットと、 スピンドルモータに保持された記録媒体に対して相対的
    に移動するキャリッジと、 キャリッジに固定された対物レンズユニットと、を具備
    しており、 前記対物レンズユニットは、対物レンズと、磁界発生手
    段とを有しており、 前記磁界発生手段は、前記対物レンズからの光を通過さ
    せる開口を備えている界磁コイルと、対物レンズの光軸
    に沿った方向において、界磁コイルと対物レンズとを所
    定距離離間させるスペーサと、を有しており、 前記スペーサは、前記界磁コイルと対物レンズとの間に
    配置されているとともに、前記界磁コイルの開口と連通
    し前記対物レンズと対面する内部空間を有しており、前
    記スペーサの前記内部空間と、前記スペーサの外側の空
    間とは、前記対物レンズの光軸と交差する方向において
    連通している光磁気記録再生装置。
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