JP2004139699A - 薄型アクチュエータ - Google Patents

薄型アクチュエータ Download PDF

Info

Publication number
JP2004139699A
JP2004139699A JP2002305361A JP2002305361A JP2004139699A JP 2004139699 A JP2004139699 A JP 2004139699A JP 2002305361 A JP2002305361 A JP 2002305361A JP 2002305361 A JP2002305361 A JP 2002305361A JP 2004139699 A JP2004139699 A JP 2004139699A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lens
objective lens
center
coil
lens holder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002305361A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuyuki Akaishi
赤石 信之
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2002305361A priority Critical patent/JP2004139699A/ja
Publication of JP2004139699A publication Critical patent/JP2004139699A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)

Abstract

【課題】金属片などの別部品となるバランサなどを新たに追加することなく、駆動中心と、可動部重心を一致させる構造とし、駆動時の傾き(振動)の低減を実現したレンズアクチュエータを提供する。
【解決手段】対物レンズ1と、フォーカス用コイル3と、トラッキング用コイル4と、支持ワイヤ13の一端を接続する可動部接続用基板5とをレンズホルダ2に取り付けることにより、可動部6を構成し、対物レンズ1の光軸を可動部重心に対して離間した位置に設定し、可動部6を、対物レンズ1の光軸と駆動中心とを含む平面に対して対称な構造とし、対物レンズ光軸に平行でかつ可動部重心を含み前記平面に直交する平面に対して非対称な構造とし、レンズホルダ2における、駆動中心とは反対側の最遠端部にレンズホルダと一体的な凸部をに形成し、反対側の質量を増加させることにより、駆動中心と可動部重心が一致させるようにする。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスク記録再生装置の光ピックアップに搭載され、光ディスクのトラックに対して光スポットを追従させるように対物レンズを駆動するレンズアクチュエータにおいて、特にノート型パソコンに搭載するような薄型アクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】
光ディスク記録再生装置における光ピックアップは、光源としての半導体レーザ、この半導体レーザからのレーザ光を集光して光ディスクに光スポットを形成させる対物レンズ、対物レンズを駆動させるアクチュエータ、半導体レーザからのレーザ光あるいは光ディスクからの反射光を所定の部材に導く光学系、光ディスクからの反射光を受光する受光素子などにより構成されており、レーザ光を光ディスクに照射して、光ディスクからの反射光を受光素子を検知することによって光ディスク上に記録された情報を読み取っている。
【0003】
図9は光ピックアップの要部構成を示す説明図であり、50はレンズアクチュエータ、100は半導体レーザ、101はカップリングレンズ、103は立ち上げミラー、104は1/4波長板、105は光ディスク、106は集光レンズ、107は受光素子を示す。
【0004】
レンズアクチュエータ50には、対物レンズ51,対物レンズ51を保持するレンズホルダ52、対物レンズ51を駆動させる駆動モータを構成するフォーカス用コイル53およびトラッキング用コイル54等が備えられている。
【0005】
半導体レーザ100から出射されたレーザ光は、カップリングレンズ101によって平行光にされ、ビームスプリッタ102に入射する。レーザ光は、ビームスプリッタ102をそのまま直進し、立ち上げミラー103によって垂直方向に光路が偏向される。そして1/4波長板104により位相がシフトし、対物レンズ51によって光ディスク105上に集光される。光ディスク105上にて反射され、再び対物レンズ51を通過し、1/4波長板104にて位相がシフトする。位相シフトした反射光はビームスプリッタ102によって反射され、集光レンズ106を通過後、受光素子107に到達する。この受光素子107によって反射光の強弱を検出することにより、光ディスク105上の情報が読み取られる。
【0006】
図10は従来のハーフハイトタイプのレンズアクチュエータ概略構成を示す平面図である。
【0007】
レンズホルダ52は平面視略長方形であり、レンズホルダ52の上面部には対物レンズ51が設けられており、側面部にはフォーカス用コイルが配置されておいる。さらにレンズホルダ52において互いに対向位置にある一方の側面部にはトラッキング用コイル54が設けられており、他方の側面部の中央部には可動部接続用基板55が設けられている。これらの部材、すなわち、対物レンズ51、レンズホルダ52、フォーカス用コイル53、トラッキング用コイル54、可動部接続用基板55から可動部56が構成されている。可動部56は、対物レンズ51を中心に、左右対称な構造になっている。
【0008】
可動部56を支持する図示しないアクチュエータベースには、ヨーク58,ヨーク部59,ヨーク部59,ヨーク58が順に立設しており、ヨーク58にはヨーク部59に対向するように磁石60が固定されている。さらに、片方のヨーク58における磁石60を有する面の反対面には保持ブロック61が取り付けられており、この保持ブロック61に保持部接続用基板62が組み付けられている。そして、可動部56は、一端を可動部接続用基板55に、他端を保持部接続用基板62に固定された4本の支持ワイヤ63によって支持される。この時、トラッキング用コイル54は磁石60に対向し、レンズホルダ52においてトラッキング用コイル54と対物レンズ51との間に形成された孔部にヨーク部59,59が遊嵌する。
【0009】
そして、半導体レーザ100から出射された光ビームを、情報が記録された光ディスク105の目的のトラックに追従させるために、光ディスク105の面ぶれに対してフォーカス用コイル53に給電して対物レンズ51を上下方向に追従させ、またトラックの蛇行に対しては、トラッキング用コイル54に給電して対物レンズ51を半径方向に追従させる制御が、アクチュエータ部によって行われる。
【0010】
ところで、図10に示すような、ハーフハイトタイプの光ディスクドライブのアクチュエータならば、高さ方向の制限が厳しくないため、立ち上げミラーを対物レンズの真下に配置しかつ立ち上げミラーと対物レンズ間の距離を大きくできる。そのため、可動部のアクチュエータも対物レンズを中心に前後、左右および上下対称な構造とし、重心ずれによる駆動時の振動(傾き)を小さく抑えることができる。
【0011】
また、ノートパソコン用のスリムタイプの光ディスクドライブにおいては、厚みが薄いため高さ方向の制約が発生する。そこで、図11に示すように、レンズホルダ51における半導体レーザ100側の部位を切り欠き、そこに立ち上げミラー103を配置して、立ち上げミラー103と対物レンズ51間の距離を確保する構成となっている。
【0012】
【特許文献1】
特開平5−258326号公報
【特許文献2】
特表WO99−10882号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ノートパソコンに搭載するような薄型の光ディスクドライブにおいては、レーザ光の光路を確保する必要から、レンズホルダの切り欠き側には駆動用コイル、磁石および磁性体などを配置することができないため、対物レンズを可動部の中心に配置することができない(対称形状にできない)。そのため、可動部の重心は、重量の大きい対物レンズ側に偏ってしまう。可動部重心と、駆動中心でずれが生じていると、可動部を駆動したときに、不要な振動(傾き)が発生し、記録媒体の情報読み取り性能の劣化を招くという問題が生じてしまう。
【0014】
本発明は、このような問題点を解決し、金属片などの別部品となるバランサなどを新たに追加することなく、駆動中心と、可動部重心を一致させる構造とし、駆動時の傾き(振動)の低減を実現した薄型アクチュエータを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、レーザ光を集光して光ディスクに光スポットを形成させる対物レンズと、フォーカス方向に駆動力を発生させるフォーカス用コイルと、トラック方向に駆動力を発生させるトラッキング用コイルと、支持ワイヤの一端を接続する可動部接続用基板と、前記対物レンズを取り付けるレンズ取付部および前記フォーカス用コイルを取り付けるコイル取付部を有するレンズホルダとを有し、このレンズホルダに、前記対物レンズ、前記フォーカス用コイル、前記トラッキング用コイルおよび前記可動部接続用基板を取り付けてなる可動部と、前記支持ワイヤの他端を固定する固定部とを備え、前記対物レンズの光軸を駆動中心に対して離間した位置に設定し、前記可動部を、前記対物レンズの光軸と駆動中心とを含む平面に対して対称であり、前記対物レンズ光軸に平行でかつ駆動中心を含み前記平面に直交する平面に対して非対称な構造としたレンズアクチュエータにおいて、前記レンズホルダ自体における重心を駆動中心に対して前記レンズ取付部の反対側に設定し、前記レンズホルダに、前記対物レンズ、前記フォーカス用コイル、前記トラッキング用コイル、前記可動部接続用基板および前記支持ワイヤを取り付けた際に、駆動中心と可動部重心が略一致するように、前記レンズホルダを構成したことを特徴とする。このように、対物レンズを可動部の中心に配置することができず、可動部の重心が重量の大きい対物レンズ側に偏っている薄型タイプのアクチュエータにおいて、駆動中心に対して対物レンズとは反対側における部分の質量を大きくしたことにより、金属片などの別部品となるバランサなどを新たに追加することなく、駆動中心と可動部重心とを近づけることあるいは一致させることができるようになり、駆動時の傾き(振動)を低減することが可能になる。
【0016】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記レンズホルダにおける、前記レンズ取付部に対して駆動中心とは反対側の最遠端部に、前記反対側の質量を増加させる凸部を、前記レンズホルダと一体的成形により設けたことを特徴とする。このように構成したことにより、駆動中心と可動部重心とを近づけることあるいは一致させることができるようになる。
【0017】
請求項3に係る発明は、請求項2に係る発明において、前記凸部に円筒状のピンと嵌合する嵌合部を設け、前記円筒中心軸と前記対物レンズ光軸の2軸を含む平面と直交する方向に対して、この2軸によってレンズホルダの位置決めを行えることを特徴とする。このように構成したことにより、レンズホルダに設けられたレンズ取付部の穴と、最遠端部の円筒状のピンと嵌合する構造の2点により、円筒中心軸と対物レンズ光軸の2軸を含む平面と直交する方向に対しては、この2軸を、レンズホルダの組み付け時の位置基準とすることができる。
【0018】
請求項4に係る発明は、請求項2または3に係る発明において、前記凸部と前記フォーカス用コイルとの間に、前記レンズホルダ部と前記フォーカス用コイルとを固定する接着剤が流入する隙間を設けたことを特徴とする。このように構成したことにより、最遠端部とフォーカス用コイルとの間に接着剤を流すことにより、最遠端部の質量に接着剤の質量が加算され、可動部のバランサとしての重量をかせぐことができる。
【0019】
請求項5に係る発明は、請求項4に係る発明において、前記隙間に流し込む接着剤量を調整することにより、接着剤も含めて前記反対側の質量を調整することを特徴とする。このように構成したことにより、接着剤量を管理することによって、可動部重心と駆動中心を一致させることができる。
【0020】
請求項6に係る発明は、レーザ光を集光して光ディスクに光スポットを形成させる対物レンズと、フォーカス方向に駆動力を発生させるフォーカス用コイルと、トラック方向に駆動力を発生させるトラッキング用コイルと、支持ワイヤの一端を接続する可動部接続用基板と、前記対物レンズを取り付けるレンズ取付部および前記フォーカス用コイルを取り付けるコイル取付部を有するレンズホルダとを有し、このレンズホルダに、前記対物レンズ、前記フォーカス用コイル、前記トラッキング用コイルおよび前記可動部接続用基板を取り付けてなる可動部と、前記支持ワイヤの他端を固定する固定部とを備え、前記対物レンズの光軸を駆動中心に対して離間した位置に設定し、前記可動部を、前記対物レンズの光軸と駆動中心とを含む平面に対して対称であり、前記対物レンズ光軸に平行でかつ駆動中心を含み前記平面に直交する平面に対して非対称な構造としたレンズアクチュエータにおいて、駆動中心に対して前記対物レンズとは反対側となる領域部分に前記フォーカス用コイルの重心を配置するように、前記レンズホルダにおける前記コイル取付部の位置を設定したことを特徴とする。このように、対物レンズを可動部の中心に配置することができず、可動部の重心が重量の大きい対物レンズ側に偏っている薄型タイプのアクチュエータにおいて、駆動中心に対して,対物レンズとは点対称となる領域部分にフォーカス用コイルを配置したことにより、金属片などの別部品となるバランサなどを新たに追加することなく、駆動中心と可動部重心とを近づけることあるいは一致させることができるようになり、駆動時の傾き(振動)を低減することが可能になる。
【0021】
請求項7に係る発明は、請求項6に係る発明において、前記レンズホルダにおける、駆動中心に対して前記対物レンズとは反対側となる領域部分に、前記フォーカス用コイルと前記レンズホルダを固定するための接着剤の流失を抑える接着たまり部を設けたことを特徴とする。このように、フォーカス用コイル下面をレンズホルダにより保持する構造とすることにより、駆動中心点に対して、対物レンズと点対称となる領域に可動部の重量を配置することができるので、より重心をシフトすることができ、しかも、フォーカスコイル下面と接するレンズホルダによって、接着剤が流失しないような接着剤たまりの構造としたアクチュエータとする。
【0022】
請求項8に係る発明は、請求項7に係る発明において、前記接着たまり部に流し込む接着剤量を調整することにより、接着剤も含め前記可動部のバランサとしたことを特徴とする。このように、フォーカス用コイルをレンズホルダに固定するための接着剤量を管理することにより、可動部重心と駆動中心を一致させる方向に可動部重心を移動させることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0024】
図1は本発明の第1実施形態におけるレンズアクチュエータの外観を示す斜視図、図2は図1の平面図、図3は図1の側面図であり、1は対物レンズ、2は対物レンズ1を上面に保持するレンズホルダ、3はフォーカス用コイル、4はトラッキング用コイル、5は可動部接続基板、6は、レンズホルダ2に対物レンズ1、フォーカス用コイル3、トラッキング用コイル4、可動部接続基板5を取り付けてなる可動部、7はアクチュエータベース、8はヨーク、9は磁石、10は保持ブロック、11は保持部接続用基板、12は保持ブロック10および保持部接続用基板11からなる保持部、13は可動部6と保持部12とを連結する支持ワイヤを示す。ここで、以下の説明の便宜上、可動部6側を前側、保持部12側を後ろ側、対物レンズ1の光軸方向を上下方向、上下方向に直角でかつ可動部6側および保持部12側の方向を前後方向、上下方向と前後方向に直角な方向を左右方向と称することにする。なお、図1に示したレンズアクチュエータを用いた光ディスク装置を想定した場合、前述した上下方向がフォーカス方向(Fo)、左右方向がトラッキング方向(Tr)、前後方向がタンジェンシャル方向(Tan)となる。
【0025】
レンズホルダ2は段差を有する部材であり、上段の表面には対物レンズ1が設けられており、上段の表面上には上下方向を中心軸として巻線してなる平面視略長方形の筒状のフォーカス用コイル3が、中心軸を上下方向に向けて配置されている。また、フォーカス用コイル3における対物レンズ1側の側面には、前後方向を中心軸として巻線してなる扁平状のトラッキング用コイル4,4が並列配置されている。レンズホルダ2には、ヨーク8,8が遊嵌する孔部が設けられており、この孔部周囲の平面部にフォーカス用コイル3が載置される。さらに、レンズホルダ2の最後端部となるこの平面部の後端部にはレンズホルダ2と一体的に形成された凸部2aが設けられている。そのため、レンズホルダ2は、後側が比較的重く、レンズホルダ2単独では後述する駆動中心よりも後側にレンズホルダ2の重心が位置するように構成されている。また、レンズホルダ2の左右の側部には、それぞれ可動部接続用基板5,5が固定されている。
【0026】
可動部6においては、可動部重心に対して前側に離れた位置に対物レンズの1の光軸があり、後側にレンズホルダ2の凸部が配置されている。また、図2に示すように平面視した場合、可動部6は対物レンズ1の中心を通って前後方向に延びる対称軸Pを基準として左右対称である。そのため、可動部6を前面側から見た場合に、トラッキング用コイル4,4の位置も対称となる。したがって、2つのトラッキング用コイル4,4の中心を結ぶ線のあたりが駆動中心となる。また、可動部6は対物レンズ1の光軸と駆動中心とを含む平面に対して対称形であり、前記平面に対して直角で、かつ駆動中心を通る対物レンズ1の光軸に平行な直線を含む平面に対して前後非対称であり、前記平面に対して直角で、かつ駆動中心を通る対物レンズ1の光軸に垂直な直線を含む平面に対して上下非対称である。
【0027】
アクチュエータベース7には、ヨーク8,8が立設しており、ヨーク8,8の後側に立壁7aが立設している。ヨーク8,8にはそれぞれ磁石9,9が互いに対向するように固定されている。また、立壁7aにはダンピング材が注入された保持ブロック10が固定され、この保持ブロック10に保持部接続用基板11が固定される。
【0028】
そして、磁石9,9を取り付けたヨーク8,8をレンズホルダ2の孔部に遊嵌させ、支持ワイヤ13の一端を可動部接続用基板5に、他端を保持部接続用基板11に固定され、片面あたり上下2本で計4本の支持ワイヤ4によって可動部6が固定部12に片持ち支持される。この時、トラッキング用コイル4,4は一方の磁石9に対向し、他方の磁石9はフォーカス用コイル3の内側に位置し、フォーカス用コイル3を介してトラッキング用コイル4,4に対向する。
【0029】
このように構成されたレンズアクチュエータを光ピックアップ本体に取り付けた際、対物レンズ1の下方でかつレンズホルダ2の段差の高さの範囲で立ち上げミラー15が配置され、前方から後方に向かってくるレーザ光を偏向して対物レンズ1に入射させる。
【0030】
ところで、図11で示した従来技術のように、レンズホルダにおけるは半導体レーザ側を切り欠いた構造となっている場合には、前述したように、対物レンズに対して対称な構造となっていないために、可動部重心は駆動中心に対して対物レンズ側に寄った状態になり、この状態で可動部を駆動すると、重心を中心にモーメントが発生し読み取り性能に有害となる振動(傾き)が発生する。
【0031】
そこで、本実施形態においては、レンズホルダ2において、駆動中心に対して対物レンズ1と反対側でしかも重心から最も遠い部位となる最遠端部に凸部2aを設けるなど、可動部6の駆動中心に対して対物レンズ1の反対側の質量を大きくした構造としている。これにより、対物レンズ1側に寄っている可動部重心をバランサのような追加部品をすることなく駆動中心と一致させることができる。
【0032】
次に、レンズホルダ最遠端部の構造例について説明する。レンズホルダ最遠端部の凸部2aにおける対称軸Pの部位に、後側に延出する延出部を形成し、この延出部の後端部に、例えば、組み立て治具の円筒状のピンと嵌合する嵌合部2bを設けた構造とし、その円筒中心軸と対物レンズ1の光軸の2軸を含む平面と直交する方向に対しては、この2軸により、レンズホルダの位置決めを行える構造としている。これにより、レンズホルダ2に設けられた対物レンズ1設置用の穴部と、嵌合部2bの円筒状のピンと嵌合する構造の2点により、円筒中心軸と対物レンズ1の光軸の2軸を含む平面と直交する方向に対しては、この2軸を、レンズホルダ2の組み付け時の位置基準として利用することができる。
【0033】
また、凸部2aをフォーカス用コイル3をレンズホルダ2に接着する際の、接着シロとして利用する。すなわち、凸部2aとフォーカス用コイル3との間に予め隙間を設けておき、レンズホルダ2平面とフォーカス用コイル3の下面に塗布した接着剤が前記隙間に流入するように構成するか、あるいは前記隙間に直接接着剤を注入できるように構成する。この接着個所の接着剤量を管理することにより、接着剤も含め、バランサとして利用することができる。
【0034】
図4は本発明の第2実施形態におけるレンズアクチュエータの分解斜視図、図5は本発明の第2実施形態におけるレンズアクチュエータの平面図、図6は図5の側面図であり、21は対物レンズ、22は対物レンズ21を上面に保持するレンズホルダ、23はフォーカス用コイル、24はトラッキング用コイル、25は可動部接続基板、26は、レンズホルダ22に対物レンズ21、フォーカス用コイル23、トラッキング用コイル24、可動部接続基板25を取り付けてなる可動部、27はアクチュエータベース、28はヨーク、29は磁石、30は保持ブロック、31は保持部接続用基板、32は保持ブロック30および保持部接続用基板31からなる保持部、33は可動部26と保持部32とを連結する支持ワイヤを示す。ここで、以下の説明の便宜上、可動部26側を前側、保持部32側を後ろ側、対物レンズ21の光軸方向を上下方向、上下方向に直角でかつ可動部26側および保持部32側の方向を前後方向、上下方向と前後方向に直角な方向を左右方向と称することにする。なお、図4に示したレンズアクチュエータを用いた光ディスク装置を想定した場合、前述して上下方向がフォーカス方向、左右方向がトラッキング方向、前後方向がタンジェンシャル方向となる。
【0035】
レンズホルダ22は段差を有する部材であり、上段の表面には対物レンズ21が設けられており、上段の表面上には上下方向を中心軸として巻線してなる平面視略長方形の筒状のフォーカス用コイル23が、中心軸を上下方向に向けて配置されている。また、フォーカス用コイル23における対物レンズ21側の側面には、前後方向を中心軸として巻線してなる扁平状のトラッキング用コイル24,24が並列配置されている。レンズホルダ22には、ヨーク28,28が遊嵌する孔部が設けられており、この孔部周囲の平面部にフォーカス用コイル23が載置される。また、レンズホルダ22の左右の側部には、それぞれ可動部接続用基板25,25が固定されている。
【0036】
また、可動部26は図5に示すように平面視した場合、対物レンズ21の中心を通って前後方向に延びる対称軸Pを基準として左右対称である。さらに、可動部接続用基板25,25において支持ワイヤ33は上下に並列して固定されており、支持ワイヤ33の固定位置も左右対称である。そのため、可動部26を前面側から見た場合に、トラッキング用コイル24,24の位置も対称となる。したがって、2つのトラッキング用コイル24,24の中心を結ぶ線のあたりが駆動中心となる。また、可動部26は対物レンズ21の光軸と駆動中心とを含む平面に対して対称形であり、前記平面に対して直角で、かつ駆動中心を通る対物レンズ21の光軸に平行な直線を含む平面に対して前後非対称であり、前記平面に対して直角で、かつ駆動中心を通る対物レンズ21の光軸に垂直な直線を含む平面に対して上下非対称である。
【0037】
アクチュエータベース27には、ヨーク28,28が立設しており、ヨーク28,28の後側に立壁27aが立設している。ヨーク28,28にはそれぞれ磁石29,29が互いに対向するように固定されている。また、立壁27aにはダンピング材が注入された保持ブロック30が固定され、この保持ブロック30に保持部接続用基板31が固定される。
【0038】
そして、磁石29,29を取り付けたヨーク28,28をレンズホルダ22の2つの孔部に遊嵌させ、支持ワイヤ33の一端を可動部接続用基板25に、他端を保持部接続用基板31に固定され、片面あたり上下2本で計4本の支持ワイヤ33によって可動部26が保持部32に片持ち支持される。この時、トラッキング用コイル24,24は一方の磁石29に対向し、他方の磁石29はフォーカス用コイル23の内側に位置し、フォーカス用コイル23を介してトラッキング用コイル24,24に対向する。
【0039】
このように構成されたレンズアクチュエータを光ピックアップ本体に取り付けた際、対物レンズ21の下方でかつレンズホルダ22の段差の高さの範囲で立ち上げミラー15が配置され、前方から後方に向かってくるレーザ光を偏向して対物レンズ21に入射させる。
【0040】
図7はレンズホルダの構成を示す斜視図であり、22aはレンズホルダ23の前側中央部に形成され、立ち上げミラー15からのレーザ光が通過する円形の開口、22bは、開口22aの縁部に設けられ、対物レンズ1を支持するレンズ取付部、22cは、レンズホルダ22の前側中央部に形成され、ヨーク28,28が遊嵌する開口、22dは開口22cの縁部でかつフォーカス用コイル23下面と接するレンズホルダ面の一部に形成された略コ字状の突起を示す。
【0041】
フォーカス用コイル23を突起22dに嵌合させてレンズホルダ22に取り付け、接着剤を流し込むことによってフォーカス用コイル23がレンズホルダ22に固定される。この時、突起21がフォーカス用コイル23をレンズホルダ22に固定する際の接着剤流失を防止する機能を果たすようになる。
【0042】
ところで、図11で示した従来技術のように、レンズホルダにおける半導体レーザ側を切り欠いた構造となっている場合には、前述したように、対物レンズに対して対称な構造となっていないために、可動部重心は駆動中心に対して対物レンズ側に寄った状態になり、この状態で可動部を駆動すると、重心を中心にモーメントが発生し読み取り性能に有害となる振動(傾き)が発生する。
【0043】
そこで、第2実施形態によれば、図8(b)に示すように、フォーカス用コイル23の重心が駆動中心下方になるように、フォーカス用コイル23を図中矢印方向にずらした位置でレンズホルダに固定する。
【0044】
これにより、図8(b)の状態と、フォーカス用コイル23の重心と駆動中心とが同じ高さである図8(a)の状態とを比べると、可動部26全体の重心位置が下方にシフトし、駆動中心と可動部中心とが近づくようになる。これにより、レンズアクチュエータに給電して、対物レンズ1をフォーカスおよびトラッキング方向に並進する制御を行った際に、不要な回転モーメントの発生を抑えることができる。
【0045】
また、フォーカス用コイル23を固定するための接着剤量を管理することにより、接着材重量を含めてバランサとして利用し、可動部重心を駆動中心に近づけることが可能になる。なお、突起22dは、図1に示す第1実施形態におけるレンズホルダ2に形成しても良い。
【0046】
【発明の効果】
以上、説明したように構成された本発明によれば、以上より、薄型タイプの光ディスクに用いられているアクチュエータにおいて、レイアウト上の制約から対物レンズをセンターに配置することができず、駆動中心に対して可動部重心がレンズ側に偏ってしまう場合、マスバランサのような追加部品をすることなく、重心に対して対物レンズの反対側を重くするようにレンズホルダの形状を工夫したり、フォーカスコイルの配置箇所を下方にシフトすることにより、重心と駆動中心とを近接あるいは一致させることが可能になり、その結果、駆動時の傾き(振動)を低減することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態におけるレンズアクチュエータの外観を示す斜視図
【図2】図1の平面図
【図3】図1の側面図
【図4】本発明の第2実施形態におけるレンズアクチュエータの外観を示す斜視図
【図5】本発明の第2実施形態におけるレンズアクチュエータの平面図
【図6】図5の側面図
【図7】レンズホルダの構成を示す斜視図
【図8】可動部中心と駆動中心との位置関係を示す説明図
【図9】光ピックアップの要部構成を示す説明図
【図10】従来のハーフハイトタイプのレンズアクチュエータ概略構成を示す平面図
【図11】従来のスリムタイプのレンズアクチュエータ概略構成を示す平面図
【符号の説明】
1,21 対物レンズ
2,22 レンズホルダ
3,23 フォーカス用コイル
4,24 トラッキング用コイル
5,25 可動部接続基板
6,26 可動部
7,27 アクチュエータベース
8,28 ヨーク
9,29 磁石
10,30 保持ブロック
11,31 保持部接続用基板
12,32 保持部
13,33 支持ワイヤ

Claims (8)

  1. レーザ光を集光して光ディスクに光スポットを形成させる対物レンズと、フォーカス方向に駆動力を発生させるフォーカス用コイルと、トラック方向に駆動力を発生させるトラッキング用コイルと、支持ワイヤの一端を接続する可動部接続用基板と、前記対物レンズを取り付けるレンズ取付部および前記フォーカス用コイルを取り付けるコイル取付部を有するレンズホルダとを有し、このレンズホルダに、前記対物レンズ、前記フォーカス用コイル、前記トラッキング用コイルおよび前記可動部接続用基板を取り付けてなる可動部と、
    前記支持ワイヤの他端を固定する固定部とを備え、
    前記対物レンズの光軸を駆動中心に対して離間した位置に設定し、前記可動部を、前記対物レンズの光軸と駆動中心とを含む平面に対して対称であり、前記対物レンズ光軸に平行でかつ駆動中心を含み前記平面に直交する平面に対して非対称な構造としたレンズアクチュエータにおいて、
    前記レンズホルダ自体における重心を駆動中心に対して前記レンズ取付部の反対側に設定し、前記レンズホルダに、前記対物レンズ、前記フォーカス用コイル、前記トラッキング用コイル、前記可動部接続用基板および前記支持ワイヤを取り付けた際に、駆動中心と可動部重心が略一致するように、前記レンズホルダを構成したことを特徴とする薄型アクチュエータ。
  2. 前記レンズホルダにおける、前記レンズ取付部に対して駆動中心とは反対側の最遠端部に、前記反対側の質量を増加させる凸部を、前記レンズホルダと一体的成形により設けたことを特徴とする請求項1記載の薄型アクチュエータ。
  3. 前記凸部に円筒状のピンと嵌合する嵌合部を設け、前記円筒中心軸と前記対物レンズ光軸の2軸を含む平面と直交する方向に対して、この2軸によってレンズホルダの位置決めを行えることを特徴とする請求項2記載の薄型アクチュエータ。
  4. 前記凸部と前記フォーカス用コイルとの間に、前記レンズホルダ部と前記フォーカス用コイルとを固定する接着剤が流入する隙間を設けたことを特徴とする請求項2または3記載の薄型アクチュエータ。
  5. 前記隙間に流し込む接着剤量を調整することにより、接着剤も含めて前記反対側の質量を調整することを特徴とする請求項4記載の薄型アクチュエータ。
  6. レーザ光を集光して光ディスクに光スポットを形成させる対物レンズと、フォーカス方向に駆動力を発生させるフォーカス用コイルと、トラック方向に駆動力を発生させるトラッキング用コイルと、支持ワイヤの一端を接続する可動部接続用基板と、前記対物レンズを取り付けるレンズ取付部および前記フォーカス用コイルを取り付けるコイル取付部を有するレンズホルダとを有し、このレンズホルダに、前記対物レンズ、前記フォーカス用コイル、前記トラッキング用コイルおよび前記可動部接続用基板を取り付けてなる可動部と、
    前記支持ワイヤの他端を固定する固定部とを備え、
    前記対物レンズの光軸を駆動中心に対して離間した位置に設定し、前記可動部を、前記対物レンズの光軸と駆動中心とを含む平面に対して対称であり、前記対物レンズ光軸に平行でかつ駆動中心を含み前記平面に直交する平面に対して非対称な構造としたレンズアクチュエータにおいて、
    駆動中心に対して前記対物レンズとは反対側となる領域部分に前記フォーカス用コイルの重心を配置するように、前記レンズホルダにおける前記コイル取付部の位置を設定したことを特徴とする薄型アクチュエータ。
  7. 前記レンズホルダにおける、駆動中心に対して前記対物レンズとは反対側となる領域部分に、前記フォーカス用コイルと前記レンズホルダを固定するための接着剤の流失を抑える接着たまり部を設けたことを特徴とする請求項6記載の薄型アクチュエータ。
  8. 前記接着たまり部に流し込む接着剤量を調整することにより、接着剤も含め前記可動部のバランサとしたことを特徴とする請求項7記載の薄型アクチュエータ。
JP2002305361A 2002-10-21 2002-10-21 薄型アクチュエータ Pending JP2004139699A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002305361A JP2004139699A (ja) 2002-10-21 2002-10-21 薄型アクチュエータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002305361A JP2004139699A (ja) 2002-10-21 2002-10-21 薄型アクチュエータ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004139699A true JP2004139699A (ja) 2004-05-13

Family

ID=32452488

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002305361A Pending JP2004139699A (ja) 2002-10-21 2002-10-21 薄型アクチュエータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004139699A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006134434A (ja) * 2004-11-04 2006-05-25 Funai Electric Co Ltd 光ヘッド及び光ディスク装置
CN100367378C (zh) * 2004-10-20 2008-02-06 株式会社日立媒介电子 物镜驱动装置及使用该装置的光拾波器
JP2009099211A (ja) * 2007-10-17 2009-05-07 Sony Corp 光ピックアップ及びディスクドライブ装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100367378C (zh) * 2004-10-20 2008-02-06 株式会社日立媒介电子 物镜驱动装置及使用该装置的光拾波器
US7376962B2 (en) 2004-10-20 2008-05-20 Hitachi Media Electronics Co., Ltd. Driving device for objective lens and optical pick up using the same
JP2006134434A (ja) * 2004-11-04 2006-05-25 Funai Electric Co Ltd 光ヘッド及び光ディスク装置
JP4543254B2 (ja) * 2004-11-04 2010-09-15 船井電機株式会社 光ヘッド及び光ディスク装置
JP2009099211A (ja) * 2007-10-17 2009-05-07 Sony Corp 光ピックアップ及びディスクドライブ装置
TWI382413B (zh) * 2007-10-17 2013-01-11 Sony Corp 光學讀寫頭與碟片驅動裝置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3822434B2 (ja) 対物レンズ駆動装置
US6295255B1 (en) Optical pickup having a tilt mechanism to adjust an optical axis of an incident light beam
JPH05250699A (ja) 光ピックアップ
JP4868662B2 (ja) 光学素子のアクチュエータ
JP3797922B2 (ja) 光偏向装置
JP2004139699A (ja) 薄型アクチュエータ
JP5108927B2 (ja) 光学素子のアクチュエータ
JP5108928B2 (ja) 光学素子のアクチュエータ
JP4775661B2 (ja) 光ピックアップ及びディスクドライブ装置
JPH08221776A (ja) レンズ駆動装置
US20080298214A1 (en) Objective lens actuator utilizing piezoelectric elements
KR100569915B1 (ko) 광 디스크 드라이브 장치
JP2007109317A (ja) 光ヘッド装置
JP2006065971A (ja) 光ピックアップ
JP4974850B2 (ja) 対物レンズ駆動装置および光ピックアップ装置
US20070121435A1 (en) Objective-lens actuator, and information recording and reproducing apparatus
JP2002216380A (ja) 対物レンズ駆動装置
JP2005149569A (ja) 光ヘッド装置
JP2009283111A (ja) 光ピックアップ及びディスクドライブ装置
JP2006190482A (ja) 光路偏向装置
JP2004227679A (ja) 光ピックアップ装置
JP3008913B2 (ja) 光ピックアップ装置及び光ディスク装置
JPH11339291A (ja) 光ピックアップ装置
JP2003059072A (ja) 光ピックアップ装置のアクチュエータ
KR100569921B1 (ko) 광 디스크 드라이브 장치