JP2017093914A - 物干し装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】人手を要さずに使用状態から格納状態へと移行させることができる物干し装置を提供する。
【解決手段】固定面90に対して、互いに左右方向に異なる位置に固定される一対の固定部10と、それぞれが長尺に形成され、一対の固定部のそれぞれに対して、上下方向に回動可能に基端側が連結された一対の可動アーム11と、一対の可動アームの先端側において一対の可動アーム間に設けられ、左右方向を長手方向とする長尺部材13と、固定面において、固定部よりも上方に一端が固定される少なくとも1つ以上の紐状部材14と、一対の可動アームに対し、左右方向を向く軸を回転軸として回転可能に設けられ、紐状部材の他端が接続されて紐状部材を巻き取り及び巻き解き可能に設けられた巻き取り軸12と、巻き取り軸を回転させる駆動機構とを備える。
【選択図】図3
【解決手段】固定面90に対して、互いに左右方向に異なる位置に固定される一対の固定部10と、それぞれが長尺に形成され、一対の固定部のそれぞれに対して、上下方向に回動可能に基端側が連結された一対の可動アーム11と、一対の可動アームの先端側において一対の可動アーム間に設けられ、左右方向を長手方向とする長尺部材13と、固定面において、固定部よりも上方に一端が固定される少なくとも1つ以上の紐状部材14と、一対の可動アームに対し、左右方向を向く軸を回転軸として回転可能に設けられ、紐状部材の他端が接続されて紐状部材を巻き取り及び巻き解き可能に設けられた巻き取り軸12と、巻き取り軸を回転させる駆動機構とを備える。
【選択図】図3
Description
本発明は、壁面等の固定面に取り付け可能な物干し装置に関する。
洗濯されて湿った衣類や布団などを干すにあたって、天候がこれに適さない場合には、衣類や布団は室内に干されるのが一般的である。この際、室内には衣類や布団を掛けるための構造物が必要となるため、室内の対向する壁間に亘って設けられた紐状部材や長尺部材などが用いられていたが、これらは不使用時には居住空間の快適性を妨げるものとなっていた。
このような事情に対し、開口の側方に回動可能に備え付けられる少なくとも一対の腕棹と、この腕棹間に亘るように該腕棹に対して止着されている干し竿とを備え、該腕棹を上方に向けて回動起立した際に、この腕棹間に亘るように備えられている干し竿が、開口の上方に位置付けられる構成とすることを特徴とする物干し構造が知られている(特許文献1参照)。
この物干し構造によれば、室内に衣類や布団を干す必要がない場合、腕棹を上方に回動させて格納状態とすることにより、物干し構造を使用しない場合の居住空間における占有スペースを低減させることができる。
しかしながら、上述の物干し構造によれば、腕棹を上方に回動する格納状態と腕棹を下方に回動する使用状態とを使用者が切り替える必要があり、特に、使用状態から格納状態へと移行させる際には、腕棹を下方から上方に人手で回動させなければならず、煩雑な作業を要するという問題があった。
そこで、本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、人手を要さずに使用状態から格納状態へと移行させることができる物干し装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本実施形態における物干し装置は、固定面に対して、互いに左右方向に異なる位置に固定される一対の固定部と、それぞれが長尺に形成され、前記一対の固定部のそれぞれに対して、上下方向に回動可能に基端側が連結された一対の可動アームと、前記一対の可動アームの先端側において該一対の可動アーム間に設けられ、左右方向を長手方向とする長尺部材と、前記固定面において、前記固定部よりも上方に一端が固定される少なくとも1つ以上の紐状部材と、前記一対の可動アームに対し、左右方向を向く軸を回転軸として回転可能に設けられ、前記紐状部材の他端が接続されて該紐状部材を巻き取り及び巻き解き可能に設けられた巻き取り軸と、前記巻き取り軸を回転させる駆動機構とを備える。
本発明によれば、物干し装置を人手を要さずに使用状態から格納状態へと移行させることができる。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
<第1の実施形態>
(物干し装置の全体構成)
まず、本実施形態に係る物干し装置の全体構成について、図1及び図2を参照しながら説明する。図1は、第1の実施形態に係る使用状態にある物干し装置の全体構成を示す概略斜視図である。図2は、第1の実施形態に係る格納状態にある物干し装置の全体構成を示す概略斜視図である。
(物干し装置の全体構成)
まず、本実施形態に係る物干し装置の全体構成について、図1及び図2を参照しながら説明する。図1は、第1の実施形態に係る使用状態にある物干し装置の全体構成を示す概略斜視図である。図2は、第1の実施形態に係る格納状態にある物干し装置の全体構成を示す概略斜視図である。
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る物干し装置1は、居住空間内において、開口部91が設けられた固定面である壁面90に設置される。物干し装置1は、固定部10、可動アーム11、支持軸12、外周パイプ13、紐状部材14、コネクタ15を備え、図1に示した使用状態と、図2に示した格納状態と、これらのいずれかの状態となる中途段階である移行状態とを取り得るものである。ここで、使用状態とは、洗濯されて湿った衣類が掛けられた衣類ハンガー80が外周パイプ13に掛けられて外周パイプ13が壁面90から離れた状態を示し、格納状態とは、衣類ハンガー80が外周パイプ13に掛けられず外周パイプ13が壁面90に近接した状態を示す。以後、壁面90側を後方、室内側を前方、前後方向及び上下方向に直交する方向を左右方向として説明する。なお、本実施形態において、物干し装置1は、外周パイプ13が開口部91の前方に位置するように設置されているものとするが、壁面90であればどのような位置に設置されても良く、物干し装置1に居住空間外部からの日射が当たるような位置が望ましい。
固定部10は、壁面90に対して、左右方向に互いに異なる位置に固定された2つの固定部10a,10bから構成される。可動アーム11は、固定部10のそれぞれにその基端が接続された2つの可動アーム11a,11bから構成される。支持軸12は、2つの可動アーム11a,11bの先端間に亘って設けられた長尺の部材であり、長手方向、即ち、左右方向を軸方向として回転可能となっている。外周パイプ13は、支持軸12と相対回転可能な筒状の部材であり、支持軸12に対して同軸に構成される。紐状部材14は、支持軸12両端部において、支持軸12に巻き取り及び巻き解き可能に一端が接続された2つの紐状部材14a,14bから構成される。コネクタ15は、紐状部材14a,14bそれぞれの他端がそれぞれに接続され、壁面90に対して、水平方向に互いに異なる位置に固定された2つのコネクタ15a,15bとから構成される。
なお、本実施の形態において、固定部10aと固定部10b、紐状部材14aと紐状部材14b、及びコネクタ15aとコネクタ15bは、いずれも互いに略同様の構成であるため、以降の説明において、特に両者を区別する必要のない場合は、それぞれ、総称して、固定部10、紐状部材14、コネクタ15と呼称する。また、可動アーム11aと可動アーム11bについては、互いに一部が異なる構成となっているが、互いに共通する構成に言及する場合は、総称して、可動アーム11と呼称する。
(物干し装置の詳細構成)
次に、物干し装置の詳細構成について説明する。図3は、第1の実施形態に係る物干し装置の詳細構成を示す一部断面平面図である。なお、図3において物干し装置は使用状態となっている。
次に、物干し装置の詳細構成について説明する。図3は、第1の実施形態に係る物干し装置の詳細構成を示す一部断面平面図である。なお、図3において物干し装置は使用状態となっている。
図3に示すように、固定部10は、一方の平面が壁面90に密着するように固定される平板状の台座部100と、台座部100の他方の平面から前方に突出する2つの平板として左右方向に互いに異なる位置に設けられた接合部101と、接合部101の2つの平板間に亘って左右方向を軸方向とした基端軸102と、接合部101の2つの平板間に左右方向に突出するように2つの平板の少なくともいずれかに設けられたストッパ103とを有する。
可動アーム11は、その基端部分が固定部10の基端軸102に軸支されて固定部10に対して上下方向に回動可能に接続されており、その先端部分に支持軸12の一端が接続される長尺の部材である。更に、壁面側から見て右側に配置される可動アーム11aの先端部分には、対向して配置される可動アーム11bに向かって、左右方向に突出する連結部111が設けられる。なお、以降の説明において、右側及び左側というときは、壁面側から見るものとする。また、左側に配置される可動アーム11bの先端部分には、対向して配置される可動アーム11aを向く面において、左右方向に所定距離だけ凹んだ係合穴部112が設けられる。なお、連結部111及び係合穴部112については後に詳述する。
支持軸12は、内周パイプ120と、内周パイプ120内に内蔵され、内周パイプ120を回転させる駆動機構としての軸心シャフト121、第1連結部122、第2連結部123及びねじりばね124、軸心凸部125とを有する。
内周パイプ120は、可動アーム11aと可動アーム11bとの間に亘って左右方向を軸方向とするように長尺に形成された筒状の部材であり、その外径が外周パイプ13の内径以下に形成される。軸心シャフト121は、内周パイプ120内において、内周パイプの軸心と同心に設けられたシャフトである。第1連結部122は、軸芯シャフト121の可動アーム11a側端部に設けられる部材であり、可動アーム11aの先端部分に設けられる連結部111と連結されることによって、軸心シャフト121を可動アーム11aに対して回転不能に接続する。第2連結部123は、軸心シャフト121に対して回転可能に設けられるとともに、外径方向に延びる延設部分がその弾性力により内周パイプ120の内周壁に密着し、内周パイプ120と相対回転不能に接続され、これによって、内周パイプ120が軸心シャフト121に相対回転可能に軸支される。ねじりばね124は、軸心シャフト121に巻回された弾性部材であり、一端が第1連結部122に接続されるととともに、他端が第2連結部123に接続され、その弾性力により軸心シャフト121に対して内周パイプ120を相対回転させる。軸心凸部125は、可動アーム11bの先端部分に設けられた係合穴部112に係合し、軸心シャフト121と協働して内周パイプ120を軸支する。
外周パイプ13は、可動アーム11aと可動アーム11bとの間に亘って左右方向を軸方向とするように長尺に形成された筒状の部材であり、その内径が内周パイプ120の外径以上に形成されており、内周パイプ120が筒内に挿通されることによって、外周パイプ13は、支持軸12に軸支される。また、外周パイプ13は、その長手方向の長さが内周パイプ120よりも所定距離だけ短く形成されている。
紐状部材14は、一端が内周パイプ120の外周に接続されるとともに、他端がコネクタ15に接続される。外周パイプ13が内周パイプ120より短く形成されるために、内周パイプ120の両端部が所定距離だけ露出しており、この両端部の露出した部分がそれぞれ、巻取り部120a,120bとなっている。ここで、巻取り部120aにはコネクタ15aに接続される紐状部材14aが接続され、巻取り部120bにはコネクタ15bに接続される紐状部材14bが接続される。なお、コネクタ15の壁面90への固定位置と内周パイプ120における紐状部材14の接続位置は、左右方向において所定距離だけ異なっており、これによって、紐状部材14は安定して支持軸12に巻き取られる。
(物干し装置の動作)
次に、物干し装置の動作について説明する。図4は、第1の実施形態に係る使用状態にある物干し装置を示す一部断面側面図である。図5は、第1の実施形態に係る移行状態にある物干し装置を示す一部断面側面図である。図6は、第1の実施形態に係る移行状態にある物干し装置を示す平面図である。図7は、第1の実施形態に係る格納状態にある物干し装置を示す一部断面側面図である。なお、図4、図5及び図7には、右側方から見た物干し装置が示される。
次に、物干し装置の動作について説明する。図4は、第1の実施形態に係る使用状態にある物干し装置を示す一部断面側面図である。図5は、第1の実施形態に係る移行状態にある物干し装置を示す一部断面側面図である。図6は、第1の実施形態に係る移行状態にある物干し装置を示す平面図である。図7は、第1の実施形態に係る格納状態にある物干し装置を示す一部断面側面図である。なお、図4、図5及び図7には、右側方から見た物干し装置が示される。
まず、図4に示すように、使用状態にある物干し装置1は、外周パイプ13に衣類ハンガー80が掛けられた状態となっている。ここで、外周パイプ13を軸支する支持軸12が接続された可動アーム11の先端部分には、衣類ハンガー80に掛けられた衣類の荷重によって下方に向く力が働き、この力がねじりばね124により付勢される回転力を上回る。これによって、紐状部材14が内周パイプ120から巻き解かれた状態が維持される。ここで、可動アーム11は、その先端部分が基端部分より下方とならないように、固定部10に設けられたストッパ103によりその動作が規制されている。これによって、衣類の荷重に起因するコネクタ15に掛かる負荷を軽減することができる。また、外周パイプ13には、支持軸12に掛かる回転力が伝達されないため、衣類ハンガー80は安定して外周パイプ13に掛けられた状態を維持でき、また、格納状態から使用状態とする際に使用者は外周パイプ13を掴んで下方に降ろすだけで物干し装置1を使用状態とすることができる。
外周パイプ13から衣類ハンガー80が外されると、物干し装置1は、図5及び図6に示すような移行状態となる。本実施の形態において、ねじりばね124による支持軸12の回転方向は、物干し装置1を右側方から見た場合に時計回りとなっており、したがって、紐状部材14は、支持軸12によって、その径における可動アーム11の先端側から巻き取られ、これによって、外周パイプ13が壁面90に漸近する。
紐状部材14が支持軸12に略完全に巻き取られると、図7に示すように、外周パイプ13が壁面90に近接した格納状態となる。なお、コネクタ15は、上下方向において、物干し装置1が格納状態にある際に、支持軸12の径、具体的には内周パイプ120の径における可動アーム11の先端側に対応した位置となるように、壁面90に固定される。これによって、紐状部材14が支持軸12に略完全に巻き取られた際に、外周パイプ13をより壁面90に近接させることができる。
このように、本実施形態に係る物干し装置によれば、容易に使用状態と格納状態とを切り替えることが可能となる。具体的には、外周パイプが支持軸に対して相対回転可能となっていることにより、格納状態にある物干し装置に対して、外周パイプに衣類ハンガー80などの対象物を掛けるだけでその荷重により使用状態となり、また、使用状態にある物干し装置に対して、対象物を外すだけで紐状部材が巻き取られて格納状態となる。
<第2の実施形態>
次に、第2の実施形態に係る物干し装置について、第1の実施形態との差異のみを説明する。第2の実施形態は、主に、紐状部材に替えてテープ状部材を用いる点が第1の実施形態とは異なる。図8は、第2の実施形態に係る物干し装置の詳細構成を示す一部断面平面図である。図9は、第2の実施形態に係る移行状態にある物干し装置を示す平面図である。
次に、第2の実施形態に係る物干し装置について、第1の実施形態との差異のみを説明する。第2の実施形態は、主に、紐状部材に替えてテープ状部材を用いる点が第1の実施形態とは異なる。図8は、第2の実施形態に係る物干し装置の詳細構成を示す一部断面平面図である。図9は、第2の実施形態に係る移行状態にある物干し装置を示す平面図である。
図8に示すように、本実施形態に係る物干し装置1aは、紐状部材14の代替としてのテープ状部材16と、テープ状部材16が巻き付けられるテープガイド部17とを備える点が第1の実施形態とは異なる。
テープガイド部17は、左右方向に互いに異なる位置に配置された2つのテープガイド部17a、17bから構成され、それぞれ、支持軸12の内周パイプ120における両端部において、内周パイプ120と一体回転するように設けられる。テープガイド17は、内周パイプ120の外周を囲繞するリング状に形成された部材であり、その外周面側にはテープ状部材16の幅に対応した溝が設けられる。
テープ状部材16は、左右方向に互いに異なる位置に配置された2つのテープ状部材16a、16bから構成される。テープ状部材16は、その一端がテープガイド部17に形成された溝に対して、テープ状部材16の幅方向が溝の左右方向に一致するように接続され、他端についても同様にコネクタ15に接続される。
テープ状部材を用いることによって、紐状部材を用いる場合と比較して物干し装置の強度を向上させることができる。また、テープガイド部によれば、図9に示すように、テープ状部材を用いた物干し装置が移行状態にある際に、テープ状部材が左右方向にずれることがないために安定してテープ状部材を巻き取ることができる。
<第3の実施形態>
次に、第3の実施形態に係る物干し装置について、第1の実施形態との差異のみを説明する。第3の実施形態は、主に、支持軸の回転方向が第1の実施形態とは異なる。図10は、第3の実施形態に係る使用状態にある物干し装置を示す一部断面側面図である。図11は、第3の実施形態に係る移行状態にある物干し装置を示す一部断面側面図である。図12は、第3の実施形態に係る格納状態にある物干し装置を示す一部断面側面図である。なお、図10、図11及び図12には、右側面から見た物干し装置が示される。
次に、第3の実施形態に係る物干し装置について、第1の実施形態との差異のみを説明する。第3の実施形態は、主に、支持軸の回転方向が第1の実施形態とは異なる。図10は、第3の実施形態に係る使用状態にある物干し装置を示す一部断面側面図である。図11は、第3の実施形態に係る移行状態にある物干し装置を示す一部断面側面図である。図12は、第3の実施形態に係る格納状態にある物干し装置を示す一部断面側面図である。なお、図10、図11及び図12には、右側面から見た物干し装置が示される。
図10〜図12に示すように、本実施形態に係る物干し装置1bは、ねじりばね124による支持軸12の回転方向が、物干し装置1bを右側方から見た場合に反時計回りとなっており、第1の実施形態に係る物干し装置1とは逆となっている。したがって、紐状部材14は、支持軸12によって、その径における可動アーム11の基端側から巻き取られる。
また、コネクタ15は、図12に示すように、物干し装置1bが格納状態となった際、上下方向において、内周パイプ120の径における可動アーム11の基端側に対応した位置となるように、壁面90に固定される。
このように、支持軸の回転方向を変更することによって、コネクタの最適な位置を変更することができ、したがって、コネクタを固定する位置の自由度を向上させることができる。
<第4の実施形態>
次に、第4の実施形態に係る物干し装置について、第1の実施形態との差異のみを説明する。第4の実施形態は、紐状部材の巻き取りに係る駆動機構の構成が第1の実施形態とは異なる。図13は、第4の実施形態に係る物干し装置における可動アーム及び支持軸の構成を示す一部断面平面図である。図14は、第4の実施形態に係る使用状態にある物干し装置を示す一部断面側面図である。図15は、第4の実施形態に係る格納状態にある物干し装置を示す一部断面側面図である。
次に、第4の実施形態に係る物干し装置について、第1の実施形態との差異のみを説明する。第4の実施形態は、紐状部材の巻き取りに係る駆動機構の構成が第1の実施形態とは異なる。図13は、第4の実施形態に係る物干し装置における可動アーム及び支持軸の構成を示す一部断面平面図である。図14は、第4の実施形態に係る使用状態にある物干し装置を示す一部断面側面図である。図15は、第4の実施形態に係る格納状態にある物干し装置を示す一部断面側面図である。
(可動アーム及び支持軸の構成)
図13に示すように、本実施形態に係る物干し装置1cは、可動アーム11、支持軸12の代替として、可動アーム18、支持軸19を備える点が第1の実施形態とは異なる。なお、可動アーム18は、可動アーム11と同様に、2つの可動アーム18a,18bから構成され、これらの構成の一部は互いに異なる。以下、まず、可動アーム18のうち、一方の可動アーム18aの構成を説明した後、可動アーム18aとの差異として可動アーム18bの構成を説明する。
図13に示すように、本実施形態に係る物干し装置1cは、可動アーム11、支持軸12の代替として、可動アーム18、支持軸19を備える点が第1の実施形態とは異なる。なお、可動アーム18は、可動アーム11と同様に、2つの可動アーム18a,18bから構成され、これらの構成の一部は互いに異なる。以下、まず、可動アーム18のうち、一方の可動アーム18aの構成を説明した後、可動アーム18aとの差異として可動アーム18bの構成を説明する。
可動アーム18aは、その基端部分の構成が可動アーム11aと同様である一方、先端部分の構成が可動アーム11aとは異なる。可動アーム18aは、その先端部分の内部には収容空間が画成されており、この収容空間内に駆動機構180が収容される。この駆動機構180は、駆動軸181、巻取り軸として回転筒182、ぜんまいばね183を有する。また、可動アーム18の先端部分には、左右方向において対向する可動アーム18bの側に収容空間とその外部とを連通する側方開口が設けられるとともに、上方向に収容空間とその外部とを連通する上方開口が設けられる。
駆動軸181は、駆動機構180が収容される可動アーム18aのハウジング部分に、左右方向を軸方向として伸びる回転軸である。
回転筒182は、駆動軸181の軸方向に対して垂直に伸び、回転軸と同心円状に構成された径壁部と、径壁部の周縁に対して径壁部に対して垂直に伸びる周壁部とから構成された径壁部と底面とする円筒状部材である。径壁部はその中心部において駆動軸181に貫通されており、これによって、回転筒182は駆動軸181に対して相対回転可能となっている。更に、回転筒182には、紐状部材14aを案内するガイド182a及び連結凸部182bが設けられる。
ガイド182aは、回転筒182の外周壁、即ち周壁部の外周側に周方向全域に亘って、形成されている。ガイド182aは、周壁部の左右方向、即ち円筒状部材としての回転筒182の上下方向の両端それぞれにおいて、回転筒182の外径方向に所定距離だけ突出する2つの壁部として形成される。これら壁部間に生じる溝部には、可動アーム18aの上方開口を介して外部から収容空間内に引き込まれた紐状部材14aの一端が接続されるとともに、回転筒182が回転して回転筒182に紐状部材14aが巻き取られる際に、溝部に紐状部材14aが案内されるようになっている。連結凸部182bは、回転筒182の径壁部から左右方向において対向する可動アーム18bの側に突出するように形成されており、回転筒182が可動アーム18aの収容空間に収容された状態において、側方開口から外部に突出するようになっている。
ぜんまいばね183は、駆動軸181を巻き込むように回転筒182内に配置され、一端が駆動軸181に接続されるとともに、他端が回転筒182の内周壁、即ち周壁部の内周側に接続される。これにより、回転筒182は、ぜんまいばね183の弾性力で駆動軸181に対して相対回転するようになっている。
支持軸19は、内周パイプ120を有する点が支持軸12と同様であるが、内周パイプ120を回転させる駆動機構は有しておらず、代替として、連結端部129を有する点が支持軸12とは異なる。連結端部129は、内周パイプ120の右側端部に設けられた連結端部129aと左側端部に設けられた連結端部129bとから構成される。連結端部129a、129bは互いに略同様に形成されており、以下の説明においては、連結端部129aについて説明する。連結端部129aは、内周パイプ120の右側端部において、内周パイプ120と一体回転するように設けられて支持軸19の端部として構成され、可動アーム18aに対向する面に回転筒182の連結凸部182bが係合する穴が設けられており、これによって、支持軸19が回転筒182と一体回転されるようになっている。
可動アーム18bは、回転筒182内にぜんまいばね183が設けられない点を除いて、可動アーム18aと同様である。可動アーム18bの回転筒182には、連結端部129a、支持軸19、連結端部129bを介して、可動アーム18aの回転筒182の回転力が伝達される。これによって、可動アーム18bにおいても可動アーム18aと同様に紐状部材14bが巻き取られる。
(物干し装置の動作)
次に、第4の実施形態に係る物干し装置の動作について説明する。図14は、第4の実施形態に係る使用状態にある物干し装置を示す一部断面側面図である。図15は、第4の実施形態に係る格納状態にある物干し装置を示す一部断面側面図である。なお、図14及び図15には、右側方から見た物干し装置が示される。
次に、第4の実施形態に係る物干し装置の動作について説明する。図14は、第4の実施形態に係る使用状態にある物干し装置を示す一部断面側面図である。図15は、第4の実施形態に係る格納状態にある物干し装置を示す一部断面側面図である。なお、図14及び図15には、右側方から見た物干し装置が示される。
まず、図14に示すように、使用状態にある物干し装置1cは、外周パイプ13に衣類ハンガー80(不図示)が掛けられた状態となっている。ここで、外周パイプ13を軸支する支持軸19が接続された可動アーム18の先端部分には、衣類ハンガー80に掛けられた衣類の荷重によって下方に向く力が働き、この力がぜんまいばね183により付勢される回転力を上回る。これによって、紐状部材14が内周パイプ120から巻き解かれた状態が維持される。
外周パイプ13から衣類ハンガー80が外されると、ぜんまいばね183の弾性力によって、回転筒182が、物干し装置1cを右側方から見た場合に時計回りに回転し、紐状部材14がガイド182aに案内されつつ回転筒の外周に巻き取られ、これによって、外周パイプ13が壁面90に漸近する。紐状部材14が回転筒182に略完全に巻き取られると、図15に示すように、外周パイプ13が壁面90に近接した格納状態となる。
このように、支持軸を回転させる駆動機構を可動アームに内蔵させることによって、支持軸や外周パイプを細く形成することができ、例えば、ハンガーのフックなどをより容易に外周パイプに掛けることができる。
<第5の実施形態>
次に、第5の実施形態に係る物干し装置について、第1の実施形態との差異のみを説明する。第5の実施形態は、主に、支持軸に対して複数の外周パイプが軸支されている点が第1の実施形態とは異なる。図16は、第5の実施形態に係る物干し装置の全体構成を示す概略斜視図である。
次に、第5の実施形態に係る物干し装置について、第1の実施形態との差異のみを説明する。第5の実施形態は、主に、支持軸に対して複数の外周パイプが軸支されている点が第1の実施形態とは異なる。図16は、第5の実施形態に係る物干し装置の全体構成を示す概略斜視図である。
図16に示すように、本実施形態に係る物干し装置1dは、支持軸12に対して、互いに同様に構成された2つの外周パイプ13a,13bが軸支されている点が第1の実施形態とは異なる。また、外周パイプ13aと外周パイプ13bとの間には間隔が空けられており、この箇所において支持軸12の内周パイプ120が露出している。この露出した位置においては、両端部と同様に、内周パイプ120の外周に紐状部材14cの一端が接続されており、紐状部材14cの他端は、コネクタ15aとコネクタ15bとの中間位置に固定されたコネクタ15cに接続される。
このように、外周パイプを複数とすることによって、紐状部材を接続する箇所を増やすことができ、したがって、支持軸の距離を長くした場合に、物干し装置1dの安定性を向上させることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
なお、上述した各実施形態において、駆動機構とともにブレーキ機構を内蔵することもでき、その場合には、物干し装置が使用状態から格納状態に移行する際にゆっくりと移動し、外周パイプが壁面に対して勢いよく衝突することなく格納させることができる。
1 物干し装置
10 固定部
11 可動アーム
12 支持軸(巻き取り軸)
13 外周パイプ(長尺部材)
14 紐状部材
10 固定部
11 可動アーム
12 支持軸(巻き取り軸)
13 外周パイプ(長尺部材)
14 紐状部材
Claims (6)
- 固定面(90)に対して、互いに左右方向に異なる位置に固定される一対の固定部(10)と、
それぞれが長尺に形成され、前記一対の固定部のそれぞれに対して、上下方向に回動可能に基端側が連結された一対の可動アーム(11、18)と、
前記一対の可動アームの先端側において該一対の可動アーム間に設けられ、左右方向を長手方向とする長尺部材(13)と、
前記固定面において、前記固定部よりも上方に一端が固定される少なくとも1つ以上の紐状部材(14)と、
前記一対の可動アームに対し、左右方向を向く軸を回転軸として回転可能に設けられ、前記紐状部材の他端が接続されて該紐状部材を巻き取り及び巻き解き可能に設けられた巻き取り軸(12、182)と、
前記巻き取り軸を回転させる駆動機構と
を備える物干し装置。 - 前記巻き取り軸(12)は、前記一対の可動アーム(11)間に亘って形成されており、
前記長尺部材は、前記巻き取り軸に対して相対回転可能に筒状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の物干し装置。 - 前記巻き取り軸は、筒状に形成されており、
前記駆動機構は、前記巻き取り軸に収容されることを特徴とする請求項2に記載の物干し装置。 - 前記駆動機構(180)は、前記巻き取り軸を回転付勢するねじりばね(124)を有することを特徴とする請求項3に記載の物干し装置。
- 前記一対の可動アーム(18)のうち、少なくとも一方は先端側一部が中空に形成されて内部に収容空間が画成されており、
前記駆動機構(180)は、前記収容空間内に収容されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の物干し装置。 - 前記駆動機構は、前記巻き取り軸(182)を回転付勢するぜんまいばね(183)を有することを特徴とする請求項5に記載の物干し装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015230913A JP2017093914A (ja) | 2015-11-26 | 2015-11-26 | 物干し装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2015230913A JP2017093914A (ja) | 2015-11-26 | 2015-11-26 | 物干し装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017093914A true JP2017093914A (ja) | 2017-06-01 |
Family
ID=58804632
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2015230913A Pending JP2017093914A (ja) | 2015-11-26 | 2015-11-26 | 物干し装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2017093914A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110453461A (zh) * | 2019-08-06 | 2019-11-15 | 珠海格力电器股份有限公司 | 一种晾衣架 |
-
2015
- 2015-11-26 JP JP2015230913A patent/JP2017093914A/ja active Pending
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