しかしながら、このような部品認識処理には、次のような課題があった。つまり、ノズルが部品を吸着していないにも拘わらず、部品認識処理において撮像画像に写るノズルを部品と誤って認識したために、ノズルが部品を吸着していると誤って判断してしまう場合があった。そこで、ノズルが吸着する部品の有無を的確に判断可能とする技術が望まれていた。
あるいは、ノズルが部品を吸着していても、部品の姿勢が適正でないこと等が原因となって、部品認識処理において撮像画像から部品を認識できない場合がある。そのため、単に撮像画像から部品が認識できなかったとする部品認識処理の結果だけでは、その失敗の原因が、ノズルが部品を吸着していないことにあるのか、ノズルが吸着する部品の姿勢等にあるのかが判然とせず、有効な対策が行えない場合があった。そこで、部品認識に失敗した部品認識処理時のノズルによる部品の吸着状態を容易に把握可能とする技術が望まれていた。
この発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、ノズルが吸着する部品の有無を的確に判断可能とするといった第1目的および部品認識に失敗した部品認識処理時のノズルによる部品の吸着状態を容易に把握可能とするといった第2目的のうち、少なくとも一方の目的を達成する技術の提供を目的とする。
本発明の第1態様に係る部品実装機は、上記第1目的を達成するために、部品を供給する部品供給部と、ノズルにより部品を吸着可能な実装ヘッドと、部品供給部からの部品の吸着を試行したノズルを視野内に収めるカメラにより撮像された撮像画像を取得する撮像部と、撮像画像のうちから部品を認識できるかを所定の認識基準に基づき判断する部品認識処理を実行する制御部と、部品の画像が有する特徴であってノズルの画像との違いを示す部品特徴を記憶する記憶部とを備え、制御部は、撮像画像のうちから部品を認識できたと部品認識処理で判断した場合には、部品特徴が撮像画像に含まれるかを確認する部品特徴確認処理を実行し、ノズルが吸着する部品の有無を部品特徴確認処理の結果に基づき判断する。
本発明の第1態様に係る部品認識方法は、上記第1目的を達成するために、部品の吸着を試行したノズルを視野内に収めるカメラにより撮像された撮像画像を取得する工程と、撮像画像のうちから部品を認識できるかを所定の認識基準に基づき判断する部品認識処理を実行する工程と、撮像画像のうちから部品を認識できたと部品認識処理で判断すると、部品の画像が有する特徴であってノズルの画像との違いを表わす部品特徴が撮像画像に含まれるかを確認する部品特徴確認処理を実行する工程と、ノズルが吸着する部品の有無を部品特徴確認処理の結果に基づき判断する工程とを備える。
このように構成された本発明の第1態様(部品実装機、部品認識方法)は、撮像画像のうちから部品を認識できたと部品認識処理で判断した場合であっても、ノズルが部品を吸着していると即断するのではなく、部品特徴確認処理を実行する。これによって、部品の画像が有する特徴であってノズルの画像との違いを表わす部品特徴が、撮像画像に含まれるかが確認される。そして、ノズルが吸着する部品の有無が部品特徴確認処理の結果に基づき判断される。したがって、例えば部品認識処理において部品を吸着しないノズルを部品と誤って認識した場合であっても、部品特徴確認処理において部品特徴が撮像画像に含まれないことを確認して、ノズルが吸着する部品が無いと的確に判断することができる。こうして、ノズルが吸着する部品の有無を的確に判断可能とするといった第1目的が達成される。
また、制御部は、部品特徴が撮像画像に含まれると部品特徴確認処理で確認した場合には、ノズルが部品を吸着していると判断し、実装ヘッドに部品を基板へ実装させるように、部品実装機を構成しても良い。かかる構成では、部品認識処理において撮像画像から部品を認識し、さらに部品特徴確認処理で部品特徴が撮像画像に含まれることを確認する。これによって、ノズルが部品を吸着していることを的確に判断した上で、実装ヘッドに部品を実装させることができる。
また、制御部は、ノズルに吸着される部品をカメラで撮像した結果に基づき、記憶部に記憶される部品特徴を更新するように、部品実装機を構成しても良い。これによって、例えば部品のロットの変化等により部品の画像が有する特徴が変化した場合であっても、部品特徴確認処理を適切に実行することができる。
また、記憶部は、ノズルの画像が有する特徴であって部品の画像との違いを示すノズル特徴を記憶し、制御部は、撮像画像のうちから部品を認識できなかったと部品認識処理で判断した場合には、ノズル特徴が撮像画像に含まれるかを確認するノズル特徴確認処理を実行し、ノズル特徴確認処理の結果に基づきノズルによる部品の吸着状態を判断するように、部品実装機を構成しても良い。
かかる構成は、撮像画像のうちから部品を認識できなかったと部品認識処理で判断すると、ノズル特徴確認処理を実行する。これによって、ノズルの画像が有する特徴であって部品の画像との違いを表わすノズル特徴が撮像画像に含まれるかが確認される。そして、ノズルによる部品の吸着状態がノズル特徴確認処理の結果に基づき判断される。こうして、部品認識に失敗した部品認識処理時のノズルによる部品の吸着状態を容易に把握することが可能となっている。
そこで、制御部は、ノズル特徴が撮像画像に含まれるとノズル特徴確認処理で確認した場合は、ノズルが部品を吸着していないと判断するように、部品実装機を構成すると良い。これによって、部品認識処理において部品認識に失敗した原因が、ノズルが部品を吸着していないことにあると容易に判る。
あるいは、制御部は、ノズル特徴が撮像画像に含まれないとノズル特徴確認処理で確認した場合は、ノズルが吸着する部品の姿勢が適正でないと判断するように、部品実装機を構成すると良い。これによって、部品認識処理において部品認識に失敗した原因が、ノズルが吸着する部品の姿勢が適正でないことにあると容易に判る。
また、作業者に対して情報を表示可能な表示部をさらに備え、制御部は、ノズルによる部品の吸着状態の判断結果を表示部に表示させるように、部品実装機を構成しても良い。これによって、作業者は、ノズルによる部品の吸着状態を的確に把握して、有効な対策を行うことができる。
また、制御部は、部品を吸着しないノズルをカメラで撮像した結果に基づき、記憶部に記憶されるノズル特徴を更新するように、部品実装機を構成しても良い。これによって、例えば汚れの付着等によりノズルの画像が有する特徴が変化した場合であっても、ノズル特徴確認処理を適切に実行することができる。
また、部品特徴は、部品の画像の輪郭部分における明るさに現れる特徴、部品の画像のピントに現れる特徴、部品の画像の輝度に現れる特徴および部品の画像の周囲長と面積との関係に現れる特徴のいずれかを含むように、部品実装機を構成しても良い。
本発明の第2態様にかかる部品実装機は、上記第2目的を達成するために、部品を供給する部品供給部と、ノズルにより部品を吸着可能な実装ヘッドと、部品供給部からの部品の吸着を試行したノズルを視野内に収めるカメラにより撮像された撮像画像を取得する撮像部と、撮像画像のうちから部品を認識できるかを所定の認識基準に基づき判断する部品認識処理を実行する制御部と、ノズルの画像が有する特徴であって部品の画像との違いを示すノズル特徴を記憶する記憶部とを備え、制御部は、撮像画像のうちから部品を認識できなかったと部品認識処理で判断した場合には、ノズル特徴が撮像画像に含まれるかを確認するノズル特徴確認処理を実行し、ノズルによる部品の吸着状態をノズル特徴確認処理の結果に基づき判断する。
本発明の第2態様にかかる部品認識方法は、上記第2目的を達成するために、部品の吸着を試行したノズルを視野内に収めるカメラにより撮像された撮像画像を取得する工程と、撮像画像のうちから部品を認識できるかを所定の認識基準に基づき判断する部品認識処理を実行する工程と、撮像画像のうちから部品を認識できなかったと部品認識処理で判断すると、ノズルの画像が有する特徴であって部品の画像との違いを表わすノズル特徴が撮像画像に含まれるかを確認するノズル特徴確認処理を実行する工程と、ノズルによる部品の吸着状態をノズル特徴確認処理の結果に基づき判断する工程とを備える。
このように構成された本発明の第2態様(部品実装機、部品認識方法)は、撮像画像のうちから部品を認識できなかったと部品認識処理で判断すると、ノズル特徴確認処理を実行する。これによって、ノズルの画像が有する特徴であって部品の画像との違いを表わすノズル特徴が撮像画像に含まれるかが確認される。そして、ノズルによる部品の吸着状態がノズル特徴確認処理の結果に基づき判断される。こうして、部品認識に失敗した部品認識処理時のノズルによる部品の吸着状態を容易に把握可能とするといった第2目的が達成される。
また、作業者に対して情報を表示可能な表示部をさらに備え、制御部は、ノズルによる部品の吸着状態の判断結果を表示部に表示させるように、部品実装機を構成しても良い。これによって、作業者は、ノズルによる部品の吸着状態を的確に把握して、有効な対策を行うことができる。
また、制御部は、部品を吸着しないノズルをカメラで撮像した結果に基づき、記憶部に記憶されるノズル特徴を更新するように、部品実装機を構成しても良い。これによって、例えば汚れの付着等によりノズルの画像が有する特徴が変化した場合であっても、ノズル特徴確認処理を適切に実行することができる。
以上のように、本発明によれば、ノズルが吸着する部品の有無を的確に判断可能とするといった第1目的および部品認識に失敗した部品認識処理時のノズルによる部品の吸着状態を容易に把握可能とするといった第2目的のうち、少なくとも一方の目的を達成できる。
図1は本発明に係る部品実装機の一例を模式的に示す部分平面図である。図2は図1の部品実装機が備える電気的構成の一例を示すブロック図である。図3は図1の部品実装機が備える実装ヘッドが実行する動作の一例を模式的に示す図である。図1では、鉛直方向に平行なZ方向と、それぞれ水平方向に平行なX方向およびY方向からなるXYZ直交座標を適宜示す。図2に示すように、部品実装機1は、装置全体を統括的に制御するコントローラー100を備える。コントローラー100は、CPU(Central Processing Unit)やRAM(Random Access Memory)で構成されたコンピューターである演算処理部110およびHDD(Hard Disk Drive)で構成された記憶部120を有する。さらに、コントローラー100は、部品実装機1の駆動系を制御する駆動制御部130と、部品実装に用いるノズルの撮像を制御する撮像制御部140とを有する。
そして、演算処理部110は記憶部120に記憶されるプログラムに従って駆動制御部130を制御することで、プログラムが規定するシーケンスで部品実装を実行する。この際、演算処理部110は撮像制御部140が部品認識カメラ5により撮像した画像に基づき、部品実装を制御する。また、部品実装機1には、表示/操作ユニット150が設けられており、演算処理部110は、部品実装機1の状況を表示/操作ユニット150に表示したり、表示/操作ユニット150に入力された作業者からの指示を受け付けたりする。
図1に示すように、部品実装機1は、基台11の上に設けられた一対のコンベア12、12を備える。そして、部品実装機1は、コンベア12によりX方向(基板搬送方向)の上流側から実装作業位置(図1の基板Sの位置)に搬入した基板Sに対して部品を実装し、部品実装を完了した基板Sをコンベア12により実装作業位置からX方向の下流側へ搬出する。
部品実装機1では、Y方向に延びる一対のY軸レール21、21と、Y方向に延びるY軸ボールネジ22と、Y軸ボールネジ22を回転駆動するY軸モーターMyとが設けられ、ヘッド支持部材23が一対のY軸レール21、21にY方向に移動可能に支持された状態でY軸ボールネジ22のナットに固定されている。ヘッド支持部材23には、X方向に延びるX軸ボールネジ24と、X軸ボールネジ24を回転駆動するX軸モーターMxとが取り付けられており、ヘッドユニット3がヘッド支持部材23にX方向に移動可能に支持された状態でX軸ボールネジ24のナットに固定されている。したがって、駆動制御部130は、Y軸モーターMyによりY軸ボールネジ22を回転させてヘッドユニット3をY方向に移動させ、あるいはX軸モーターMxによりX軸ボールネジ24を回転させてヘッドユニット3をX方向に移動させることができる。
一対のコンベア12、12のY方向の両側それぞれでは、2つの部品供給部28がX方向に並んでいる。各部品供給部28に対しては、複数のテープフィーダー281がX方向に並んで着脱可能に装着されており、各テープフィーダー281には、集積回路、トランジスター、コンデンサ等の小片状の電子部品P(図3)を所定間隔おきに収納したエンボスキャリアテープTP(図3)が巻かれたリールが配置されている。そして、テープフィーダー281は、エンボスキャリアテープTPをヘッドユニット3側に間欠的に送り出すことによって、エンボスキャリアテープTP内の部品を供給する。
ヘッドユニット3は、X方向に直線状に並ぶ複数(4本)の実装ヘッド4を有する。各実装ヘッド4はZ軸モーターMzの駆動力を受けてZ方向に昇降可能であり、駆動制御部130はZ軸モーターMzによって各実装ヘッド4を昇降させることができる。そして、各実装ヘッド4は下端に取り付けられたノズルN(図3)により、部品Pの吸着・実装を行う。具体的には図3の「部品吸着動作」の欄に示すように、実装ヘッド4はテープフィーダー281が送り出すエンボスキャリアテープTP内の部品Pの直上へ移動する(ステップS11)。そして、実装ヘッド4は、ノズルNの下端が部品Pの上端面に接するまで下降し、ノズルN内に負圧を発生させる(ステップS12)。これによって、部品PがノズルNに吸着される。続いて、実装ヘッド4は、ノズルN内の負圧を維持しつつ上昇して、エンボスキャリアテープTPから部品Pを取り出す(ステップS13)。こうして部品吸着動作が完了すると、実装ヘッド4は実装作業位置の基板Sの上方に移動して基板Sに部品Pを実装する。具体的には、実装ヘッド4は、部品Pが基板Sに当接するまでノズルNを下降させた後にノズルN内に大気圧あるいは正圧を発生させることで、部品Pを実装する。
また、X方向に並ぶ部品供給部28の間には、その上方を撮像する部品認識カメラ5が配置されている。この部品認識カメラ5は、CCD(Charge-Coupled Device)カメラ等で構成され、上方を向いた視野50を有する。実装ヘッド4は部品吸着動作を完了すると、部品供給部28から基板Sに到る途中で部品認識カメラ5の上方を経由し、ノズルNを部品認識カメラ5の視野50内に収める。そして、図3の「撮像動作」の欄に示すように、撮像制御部140は、ノズルNが視野50内に収まった状態で、部品認識カメラ5に撮像を実行させる。この際、撮像制御部140は、ノズルNに吸着される部品Pの位置(高さ)に対して部品認識カメラ5のフォーカスをZ方向において合わせる。こうして、部品供給部28からの部品Pの吸着を試行したノズルNを視野50内に収める部品認識カメラ5により撮像された撮像画像Isが取得される。ここで、部品Pの吸着の試行とは、ノズルNを部品Pに接触させた状態でノズルN内に負圧を発生させてノズルNを上昇させることを示す。また、撮像制御部140は、この撮像動作で取得した撮像画像Isを記憶部120に保存する。そして、演算処理部110は、記憶部120に記憶される認識基準Rf、部品特徴Fpおよびノズル特徴Fnを用いて撮像画像Isに対して演算処理(部品認識処理、部品特徴確認処理、ノズル特徴確認処理)を実行することで、ノズルNによる部品Pの吸着の有無や状態を判断する。
認識基準Rfは、部品認識処理において撮像画像Isから部品Pを認識するために用いられる基準であり、部品Pの電極(チップ部品の電極、リード部品のリード)の位置を示す。つまり、部品認識処理では、演算処理部110が部品Pの電極と推定される領域を撮像画像Isから抽出する。そして、演算処理部110は、各抽出領域の位置と認識基準Rfが示す位置とが一致すると、撮像画像Isから部品Pを認識できたと判断し(部品認識に成功)、各抽出領域の位置と認識基準Rfが示す位置とが一致しないと、撮像画像Isから部品Pを認識できなかったと判断する(部品認識に失敗)。なお、演算処理部110は、認識基準Rfが示す位置から所定の範囲内に各抽出領域の位置が在る場合に、各抽出領域の位置と認識基準Rfが示す位置とが一致すると判断する。
部品特徴Fpは、部品特徴認識処理で撮像画像Isに部品Pの画像の特徴(部品らしさ)が含まれるかを確認するために用いられる基準であり、ノズルNの画像との違いを示す部品Pの画像に特有の特徴である。特に部品特徴Fpは、図4を用いて後に例示するように、認識基準Rfとは異なる基準を示す。そして、後述するように部品特徴確認処理では、演算処理部110が部品認識処理で部品認識に成功した撮像画像Isに部品特徴Fpが含まれるかを確認することで、認識基準Rfとは異なる基準で撮像画像Isに部品らしさが含まれるかを評価し、部品認識処理の結果の妥当性を判断する。
ノズル特徴Fnは、ノズル特徴認識処理で撮像画像IsにノズルNの特徴(ノズルらしさ)が含まれるかを確認するために用いられる基準であり、部品Pの画像との違いを示すノズルNの画像に特有の特徴である。そして、後述するようにノズル特徴確認処理では、演算処理部110が部品認識処理において部品認識に失敗した撮像画像Isにノズル特徴Fnが含まれるかを確認することで、部品認識処理の失敗の原因を把握する。
かかる部品特徴Fpおよびノズル特徴Fnは、図4に例示するように種々の指標に基づいて定義することができる。ここで、図4は部品特徴を定義する指標の一例を表として示す図である。エッジ強度は、対象物(部品P、ノズルN)を撮像した画像中の当該対象物の輪郭部分における明るさを示す指標であり、例えばエッジ検出により撮像画像Isから検出したエッジを境とした背景との輝度(部品認識カメラ5の画素値)の差、すなわちコントラストの平均値あるいは最大値等として求められる。このエッジ強度は、例えばノズルNの表面がマットに仕上げられており、ノズルNでの光の反射が抑えられている場合に特に有効となる。この場合、部品Pの画像は明るい輪郭を有するため、高いエッジ強度を有する一方、ノズルNの画像は暗い輪郭を有するため、部品Pよりも低いエッジ強度を有する。したがって、エッジ強度が所定のエッジ閾値より高いことを部品特徴Fpとし、エッジ強度が当該エッジ閾値より低いことをノズル特徴Fnとすることで、撮像画像Isが部品特徴Fpおよびノズル特徴Fnのいずれを有するかを識別することができる。
ピント指数は、撮像画像Isのピントが合っている程度を示す指標であり、デジタルカメラのコントラストAF(オートフォーカス)と同様にピントがずれるほどコントラストが低くなることを利用してピントの程度を数値化したものである。このピント指数は、対象物(部品P、ノズルN)の輪郭部分におけるエッジの立ち上がり急峻さを表わし、ピントのずれが小さいほど大きな値を有するように設定されている。具体的には、例えば対象物と背景との輝度の差を正規化したものを、ピント指数とすることができる。撮像画像Isの撮像時には、部品認識カメラ5のフォーカスは、ノズルNに吸着される部品Pの位置に合わされている。したがって、ノズルNに部品Pが吸着されている場合には、撮像画像Isのピントが合うため、ピント指数が高くなる。一方、ノズルNに部品Pが吸着されていない場合には、撮像画像Isのピントがずれるため、ピント指数が低くなる。したがって、ピント指数が所定のピント閾値より高いことを部品特徴Fpとし、ピント指数が当該ピント閾値より低いことをノズル特徴Fnとすることで、撮像画像Isが部品特徴Fpおよびノズル特徴Fnのいずれを有するかを識別することができる。
輝度ヒストグラムのクラス間分散は、撮像画像Isにおける輝度の分布を示す指標である。この輝度ヒストグラムのクラス間分散を求めるに際しては、図5に示すように、撮像画像Isの輝度の階級を横軸とし、各階級に属する輝度を有する画素の個数を縦軸とするヒストグラムが作成される。ここで、図5は輝度ヒストグラムの一例を示す図であり、特に部品Pの画像を含む撮像画像Isの輝度ヒストグラムを例示する。図5に示すように、撮像画像Isが部品Pの画像を含む場合、主として背景の輝度からなる分布Dlが所定の閾値Thより低い範囲に現れるとともに、主として部品Pの輝度からなる分布Dhが閾値Thより高い範囲に現れる。そして、クラス間分散σbは、閾値Thより輝度が低い暗クラスの画素数ω1および平均m1と、閾値Thより輝度が高い明クラスの画素数ω2および平均m2とから、次式
σb2=ω1・ω2・(m1−m2)2/(ω1+ω2)2
に基づき求められる。
そして、部品Pの画像を含む撮像画像Isは高いクラス間分散σbを有する一方、ノズルNの画像を含む撮像画像Isは低いクラス間分散σbを有する。したがって、輝度ヒストグラムのクラス間分散σbが所定の分散閾値より高いことを部品特徴Fpとし、輝度ヒストグラムのクラス間分散σbが当該分散閾値より低いことをノズル特徴Fnとすることで、撮像画像Isが部品特徴Fpおよびノズル特徴Fnのいずれを有するかを識別することができる。かかる輝度ヒストグラムのクラス間分散θbは、エッジ強度と同様に、ノズルNでの光の反射が抑えられている場合に特に有効となる。
形状定数は、対象物(部品P、ノズルN)の周囲長を面積で割り算した指標であり、部品PとノズルNの輪郭の形状が大きく異なる場合に特に有効となる。例えば、部品Pの輪郭が矩形であり、ノズルNの輪郭が円形である場合、部品Pの画像は高い形状定数を有する一方、ノズルNの画像は低い形状定数を有する。したがって、形状定数が所定の形状閾値より高いことを部品特徴Fpとし、形状定数が当該形状閾値より低いことをノズル特徴Fnとすることで、撮像画像Isが部品特徴Fpおよびノズル特徴Fnのいずれを有するかを識別することができる。
図6はノズルおよび部品それぞれの画像について図5に例示した一部の指標の値を求めた結果の一例を示す図である。同図より、エッジ強度、ピント指数およびクラス間分散のそれぞれについて、ノズルNの画像と部品Pの画像とが大きく異なる値を有することが判る。そして、コントローラー100は、ノズルNについて図4の4種類の指標それぞれの値を予め測定して、ノズル特徴Fnとして記憶部120に記憶するとともに、部品Pについて図4の4種類の指標それぞれの値を予め測定して、部品特徴Fpとして記憶部120に記憶する。なお、部品実装機1において異なる複数種の部品Pを基板Sに実装可能である場合には、コントローラー100は図7に示すように、各種類の部品P1〜P4のそれぞれについて、部品特徴Fpを測定して記憶部120に記憶する。ここで、図7は部品実装機で実装可能な複数種の部品の一例を示す図である。
そして、かかる構成を具備するコントローラー100は、例えば後述する図8〜図10の部品認識に関する演算処理を選択的に実行することができる。続いては、部品認識に関する演算処理の具体的なフローについて説明する。
図8は部品認識に関する演算処理の第1例を示すフローチャートである。ステップS101では、図3の「撮像動作」の実行によって、撮像画像Isが取得されて、記憶部120に保存される。そして、撮像画像Isのうちから部品Pが認識できるかを認識基準Rfに基づき判断する部品認識処理が実行され(ステップS102)、この部品認識処理が成功したかが判断される(ステップS103)。撮像画像Isから部品Pを認識できず、部品認識処理が失敗したと判断された場合(ステップS103で「NO」の場合)は、部品Pの認識に失敗したことが表示/操作ユニット150に表示されて、部品Pの認識失敗が作業者に通知される(ステップS104)。そして、図8のフローチャートが終了する。
一方、撮像画像Isから部品Pを認識でき、部品認識処理が成功したと判断された場合(ステップS103で「YES」の場合)は、撮像画像Isが有する特徴量、すなわち図4に示す指標の値が計測される。ここでは、4種類の指標のうち、表示/操作ユニット150の操作により作業者により選択された1種類の指標が用いられる。そして、ステップS106では、ステップS105での計測結果に基づき、撮像画像Isが部品特徴Fpを満たすかが判断される(部品特徴確認処理)。
撮像画像Isが部品特徴Fpを満たさないと判断された場合(ステップS106で「No」の場合)は、撮像画像Isには部品特徴Fpが存在しないにも拘わらず、部品認識処理で部品Pの認識に成功したとの結果が出たこととなる。したがって、実際にはノズルNが吸着する部品Pは存在せず、部品認識処理が成功したとの結果は妥当でないとして、誤認識が発生したと判断される(ステップS107)。そして、部品認識処理で誤認識が発生したことが表示/操作ユニット150に表示されて、部品認識処理での誤認識の発生が作業者に通知される(ステップS108)。そして、図8のフローチャートが終了する。
一方、撮像画像Isが部品特徴Fpを満たすと判断された場合(ステップS106で「YES」の場合)は、部品認識処理で認識基準Rfに基づく部品Pの認識に成功し、なおかつ部品特徴確認処理において、認識基準Rfとは異なる基準に相当する部品特徴Fpが撮像画像Isのうちから確認されたこととなる。したがって、部品認識処理が成功したとの結果は妥当であるとし、ノズルNが部品Pを吸着していると最終的に判断される(ステップS109)。また、実装ヘッド4は、ステップS109での判断を受けて、ノズルNに吸着する部品Pを基板Sに実装する。
図9は部品認識に関する演算処理の第2例を示すフローチャートである。ステップS201、S202では、図8のステップS101、102と同様に、撮像画像Isが取得されて(ステップS201)、部品認識処理が実行される(ステップS202)。そして、ステップS203では、この部品認識処理が失敗したかが判断される(ステップS203)。部品認識処理が成功したと判断された場合(ステップS203で「NO」の場合)は、ノズルNが部品Pを吸着していると判断されて、図9のフローチャートが終了する。また、実装ヘッド4は、ステップS204での判断を受けて、ノズルNに吸着する部品Pを基板Sに実装する。
一方、部品認識処理が失敗したと判断された場合(ステップS203で「YES」の場合)は、撮像画像Isが有する特徴量、すなわち図4に示す指標の値が計測される。ここでは、4種類の指標のうち、表示/操作ユニット150の操作により作業者により選択された1種類の指標が用いられる。そして、ステップS206では、ステップS205での計測結果に基づき、撮像画像Isがノズル特徴Fnを満たすかが判断される(ノズル特徴確認処理)。
撮像画像Isがノズル特徴Fnを満たさないと判断された場合(ステップS206で「NO」の場合)は、ノズルNが部品認識カメラ5に対して露出していないために、撮像画像IsにノズルNが映っていないと判断できる。そこで、部品認識処理で失敗の原因は、ノズルNに吸着される部品Pの姿勢が傾く等して適正でないためと判断されて(ステップS207)、図9のフローチャートが終了する。また、ステップS207では、部品Pの姿勢が適正でないために部品認識処理に失敗したことが、表示/操作ユニット150への表示により作業者に通知される。
一方、撮像画像Isがノズル特徴Fnを満たすと判断された場合(ステップS206で「YES」の場合)は、ノズルNが部品認識カメラ5に対して露出しているために、撮像画像IsにノズルNが映っていると判断できる。そこで、部品認識処理での失敗の原因は、ノズルNが部品Pを吸着していないためと判断されて(ステップS208)、図9のフローチャートが終了する。また、ステップS208では、ノズルNが部品Pを吸着していないために部品認識処理に失敗したことが、表示/操作ユニット150への表示により作業者に通知される。
図10は部品認識に関する演算処理の第3例を示すフローチャートである。ステップS301、S302では、図8のステップS101、102と同様に、撮像画像Isが取得されて(ステップS301)、部品認識処理が実行される(ステップS302)。また、ステップS303では、後のステップS305、309の準備として、撮像画像Isが有する特徴量が計測される。この際の計測は、表示/操作ユニット150の操作により作業者により選択された1種類の指標に基づき実行される。
ステップS304では、撮像画像Isに対する部品認識処理が成功したかが判断される。部品認識処理が成功した場合(ステップS304で「YES」の場合)は、図8のステップS106〜S109と同様にして、ステップS305〜S308が実行される。つまり、撮像画像Isが部品特徴Fpを満たさない場合は、部品認識処理での誤認識の発生が作業者に通知される。一方、撮像画像Isが部品特徴Fpを満たす場合は、ノズルNが部品Pを吸着していると判断され、実装ヘッド4がノズルNに吸着する部品Pを基板Sに実装する。
これに対して、部品認識処理が失敗した場合(ステップS304で「NO」の場合)は、図9のステップS206〜S208と同様にして、ステップS309〜S311が実行される。つまり、撮像画像Isがノズル特徴Fnを満たさない場合は、部品Pの姿勢が適正でないために部品認識処理に失敗したと判断され、その旨が作業者に通知される。一方、撮像画像Isがノズル特徴Fnを満たす場合は、ノズルNが部品Pを吸着していないために部品認識処理に失敗したと判断され、その旨が作業者に通知される。
以上に説明したように、部品認識に関する演算処理の第1例および第3例では、撮像画像Isのうちから部品Pを認識できたと部品認識処理で判断した場合であっても、ノズルNが部品Pを吸着していると即断するのではなく、部品特徴確認処理(ステップS106、S305)を実行する。これによって、部品Pの画像が有する特徴であってノズルNの画像との違いを表わす部品特徴Fpが、撮像画像Isに含まれるかが確認される。そして、ノズルNが吸着する部品Pの有無が部品特徴確認処理の結果に基づき判断される(ステップS107、S109、S306、308)。したがって、例えば部品認識処理において部品Pを吸着しないノズルNを部品Pと誤って認識した場合であっても、部品特徴確認処理において部品特徴Fpが撮像画像Isに含まれないことを確認して、ノズルNが吸着する部品Pが無いと的確に判断することができる。こうして、ノズルNが吸着する部品Pの有無を的確に判断することが可能となっている。
また、コントローラー100は、部品特徴Fpが撮像画像Isに含まれると部品特徴確認処理(ステップS106、S305)で確認した場合には、ノズルNが部品Pを吸着していると判断し、実装ヘッド4に部品Pを基板Sへ実装させる。かかる構成では、部品認識処理において撮像画像Isから部品Pが認識され、さらに部品特徴確認処理で部品特徴Fpが撮像画像Isに含まれることが確認される。これによって、ノズルNが部品Pを吸着していることを的確に判断した上で、実装ヘッド4に部品Pを実装させることができる。
また、部品認識に関する演算処理の第2例および第3例では、撮像画像Isのうちから部品Pを認識できなかったと部品認識処理で判断すると、ノズル特徴確認処理(ステップS206、S309)が実行される。これによって、ノズルNの画像が有する特徴であって部品Pの画像との違いを表わすノズル特徴Fnが撮像画像Isに含まれるかが確認される。そして、ノズルNによる部品Pの吸着状態がノズル特徴確認処理の結果に基づき判断される(ステップS207、S208、S310、S311)。こうして、部品認識に失敗した部品認識処理時のノズルNによる部品Pの吸着状態を容易に把握することが可能となっている。
具体的には、コントローラー100は、部品特徴Fpが撮像画像Isに含まれるとノズル特徴確認処理で確認した場合は、ノズルNが部品Pを吸着していないと判断する。これによって、部品認識処理において部品認識に失敗した原因が、ノズルNが部品Pを吸着していないことにあると容易に判る。
また、コントローラー100は、部品特徴Fpが撮像画像Isに含まれないとノズル特徴確認処理で確認した場合は、ノズルNが吸着する部品Pの姿勢が適正でないと判断する。これによって、部品認識処理において部品認識に失敗した原因が、ノズルNが吸着する部品Pの姿勢が適正でないことにあると容易に判る。
また、作業者に対して情報を表示可能な表示/操作ユニット150表示部が具備されている。そして、コントローラー100は、ノズルNによる部品Pの吸着状態の判断結果を表示/操作ユニット150に表示させる。これによって、作業者は、ノズルNによる部品Pの吸着状態を的確に把握して、有効な対策を行うことができる。
ところで、記憶部120に記憶される部品特徴Fpやノズル特徴Fnは、部品実装作業の前に予め計測して記憶することができる。さらには、部品実装作業と並行して部品特徴Fpやノズル特徴Fnを適宜更新するように、部品実装機1を構成することもできる。
図11は部品実装作業と並行して部品特徴およびノズル特徴を更新する制御の一例を示すフローチャートである。ステップS401では、所定の部品Pを収容したテープフィーダー281を所定の箇所に装着する生産段取りが作業者により実行され、ステップS402では、複数の部品Pを基板Sに順次実装する部品実装作業を記憶部120に記憶される生産プログラムに従って自動で行う自動運転が開始される。
そして、コントローラー100は、テープフィーダー281から部品Pを吸着する前に実装ヘッド4に部品認識カメラ5の上方を通過させ、ノズルNの画像を部品認識カメラ5に撮像させる(ステップS403)。さらに、コントローラー100は、図4に示す4種類の指標それぞれにより定義されるノズル特徴FnをステップS403での撮像結果に基づき計測し、記憶部120に記憶されるノズル特徴Fnを計測値に更新する(ステップS404)。
また、実装ヘッド4がテープフィーダー281から部品PをノズルNにより吸着すると(ステップS405)、コントローラー100は図10のフローチャートを実行する(ステップS406)。そして、図10のフローチャートにおいてノズルNが部品Pを吸着していると判断されたかを確認する(ステップS407)。ノズルNが部品Pを吸着していると判断されなかった場合(ステップS407で「NO」の場合)は、図11のフローチャートを終了する。一方、ノズルNが部品Pを吸着していると判断された場合(ステップS407で「YES」の場合)は、図10のフローチャートのステップS303で部品特徴Fpを計測した計測値に、記憶部120に記憶される部品特徴Fpを更新する(ステップS408)。
そして、コントローラー100は、実装ヘッド4に部品Pを基板Sに実装させると(ステップS409)、生産プログラムに規定される全ての部品Pの実装が完了して運転を終了するかを判断する(ステップS410)。そして、全部品Pの実装が完了するまで(ステップS410で「YES」)、ステップS403〜S409を繰り返し実行する。
このように、コントローラー100は、ノズルNに吸着される部品Pを部品認識カメラ5で撮像した結果に基づき、記憶部120に記憶される部品特徴Fpを更新する。これによって、例えば部品Pのロットの変化等により部品Pの画像が有する特徴が変化した場合であっても、適切な部品特徴Fpに基づき部品特徴確認処理を適切に実行することができる。
また、コントローラー100は、部品Pを吸着しないノズルNを部品認識カメラ5で撮像した結果に基づき、記憶部120に記憶されるノズル特徴Fnを更新する。これによって、例えば汚れの付着等によりノズルNの画像が有する特徴が変化した場合であっても、適切な部品特徴Fpに基づきノズル特徴確認処理を適切に実行することができる。
以上に説明したように本実施形態では、部品実装機1が本発明の「部品実装機」の一例に相当し、部品供給部28が本発明の「部品供給部」の一例に相当し、部品Pが本発明の「部品」の一例に相当し、実装ヘッド4が本発明の「実装ヘッド」の一例に相当し、ノズルNが本発明の「ノズル」の一例に相当し、部品認識カメラ5が本発明の「カメラ」の一例に相当し、部品認識カメラ5およびコントローラー100が協働して本発明の「撮像部」として機能し、コントローラー100が本発明の「制御部」の一例に相当し、記憶部120が本発明の「記憶部」の一例に相当し、表示/操作ユニット150が本発明の「表示部」の一例に相当し、部品特徴Fpが本発明の「部品特徴」の一例に相当し、ノズル特徴Fnが本発明の「ノズル特徴」の一例に相当し、ステップS102、S202、S302のそれぞれが本発明の「部品認識処理」の一例に相当し、ステップS106、S305のそれぞれが本発明の「部品特徴確認処理」の一例に相当し、基板Sが本発明の「基板」の一例に相当し、ステップS206、S309のそれぞれが本発明の「ノズル特徴確認処理」の一例に相当する。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したものに対して種々の変更を加えることが可能である。例えば、部品実装機1は、上に示した第1例〜第3例の全てを実行可能である必要はなく、第1例〜第3例のいずれかのみを実行可能であっても良い。この際、第1例のみを実行する場合には、記憶部120にノズル特徴Fnを記憶しておく必要はなく、第2例のみを実行する場合には、記憶部120に部品特徴Fpを記憶しておく必要はない。
また、図11のフローチャートについても種々の変更が可能である。したがって、例えば図8の第1例のみを実行する場合には、ステップS406では図8の第1例を実行するようにするとともに、ノズル特徴Fnを取得するためのステップS403、404を省略しても良い。あるいは、図9の第2例のみを実行する場合には、ステップS406では図9の第2例を実行するようにするとともに、部品特徴Fpを取得するためのステップS408は省略しても良い。
また、上記の第2例・第3例では、ノズル特徴確認処理で撮像画像Isがノズル特徴Fnを満たさないと判断された場合には、部品Pの姿勢が適正でないことが部品認識処理の失敗原因である判断して、これを表示/操作ユニット150に表示していた(ステップS207、S310)。しかしながら、作業者がテープフィーダー281に装填する部品Pの種類を間違えたような場合には、ノズルNに吸着される部品Pが傾いていなくても、部品認識処理に失敗しうる。したがって、ステップS207、S310では、部品Pの姿勢あるいは種類が適正でないことが部品認識処理の失敗原因である判断して、これを表示/操作ユニット150に表示しても良い。
また、部品認識処理で用いる認識基準Rfの具体的内容は、上記の電極の位置に限られない。そこで、例えば部品Pの外形を示すパターンを認識基準Rfとして記憶部120に記憶しておき、部品認識処理では、パターンマッチングにより撮像画像Isから部品Pを認識しても良い。
また、部品特徴Fpおよびノズル特徴Fnを定義する指標として4種類が記憶部120に用意されていた。しかしながら、これら全ての指標を記憶部120に用意する必要はない。あるいは、上述した指標とは異なる種類の指標を用いることもできる。