JP2017091605A - 電極材料及び点火プラグ用電極、並びに点火プラグ - Google Patents

電極材料及び点火プラグ用電極、並びに点火プラグ Download PDF

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Abstract

【課題】比較的低温かつ低酸化雰囲気下での耐食性に優れる点火プラグ用電極が得られる電極材料、点火プラグ用電極、及び点火プラグを提供する。
【解決手段】質量%で、Yを0.2%以上1.0%以下、Alを0%以上0.2%以下、Siを0.2%以上1.6%以下、Crを0.05%以上1.0%以下、Tiを0.05%以上0.5%以下、Yb,Sb,Ir,Zr,Hf,Pt,Re,Pd,Rh,Ru,Nb,V,W,Mo,及びTaから選択される1種以上の元素を合計で0.1%以上0.5%以下含有し、残部がNi及び不可避不純物からなる電極材料。
【選択図】なし

Description

本発明は、自動車のエンジンなどに備える点火プラグの電極素材に利用される電極材料、点火プラグ用電極、及び点火プラグに関する。特に、比較的低温かつ低酸化雰囲気下での耐食性に優れる点火プラグ用電極、及びこのような電極素材に適した電極の材料に関するものである。
自動車のエンジン部品などとして点火プラグ(スパークプラグ)がある。点火プラグは、代表的には、棒状の中心電極と、中心電極の端面に離間状態で対向配置された接地電極とを備え、両電極間で火花放電を行い、この放電によって両電極間に流入する燃料混合気体を点火する。点火プラグの電極には、従来、ニッケル合金が利用されている(特許文献1,2)。
特許文献1,2は、アイドリングストップに起因して生じた腐食液によって、点火プラグの電極が腐食し得ることを開示している。特許文献1は、この腐食を低減するために、電極材料を特定の組成のニッケル合金で構成することを開示している。
特開2014−029002号公報 特開2013−178220号公報
自動車のエンジンなどに備えられる点火プラグの電極に対して、使用環境が比較的低温かつ低酸化雰囲気に長時間維持されるような場合に耐食性に優れることが望まれている。また、このような比較的低温かつ低酸化雰囲気下での耐食性に優れる点火プラグ用電極が得られる電極材料が望まれている。
近年、環境保全対策のため、エンジンとモータとを具備するハイブリッド自動車を利用したり、エンジン自動車などではアイドリングストップや排気ガス再循環(EGR)を行ったりしている。ハイブリッド自動車でのモータ走行時や、エンジン自動車でのアイドリングストップ時などでは、エンジンの停止によって、点火プラグの電極の温度が低下する。エンジン停止時間が長くなれば、点火プラグの電極は、比較的低温(例えば800℃程度)に連続して維持される。上述のモータ走行やアイドリングストップなどを断続的に繰り返す場合には、点火プラグの電極は、比較的低温に断続的に維持され、その合計保持時間が長くなる。このように自動車のエンジンなどに備えられる点火プラグの電極は、比較的低温に維持される時間が長い場合がある。
一方、自動車のエンジン内雰囲気は、通常、大気よりも酸素濃度が低い(20体積%未満)。EGRなどを行うと、酸素濃度が更に低くなる傾向にある。従って、自動車のエンジンなどに備えられる点火プラグの電極は、低酸化雰囲気に曝される時間が長いといえる。
点火プラグの電極の使用環境として、上述のように比較的低温でかつ低酸化雰囲気である状態がある程度長い時間生じる場合がある。このような比較的低温かつ低酸化雰囲気の使用環境である場合について、従来の電極や電極材料は、耐食性に優れるとはいえないとの知見を得た(後述の試験例1参照)。
そこで、本発明の目的の一つは、比較的低温かつ低酸化雰囲気下での耐食性に優れる点火プラグ用電極が得られる電極材料を提供することにある。
本発明の他の目的は、比較的低温かつ低酸化雰囲気下での耐食性に優れる点火プラグ用電極、及びこの点火プラグ用電極を備える点火プラグを提供することにある。
本発明の一態様に係る電極材料は、質量%で、Yを0.2%以上1.0%以下、Alを0%以上0.2%以下、Siを0.2%以上1.6%以下、Crを0.05%以上1.0%以下、Tiを0.05%以上0.5%以下、Yb,Sb,Ir,Zr,Hf,Pt,Re,Pd,Rh,Ru,Nb,V,W,Mo,及びTaから選択される1種以上の元素を合計で0.1%以上0.5%以下含有し、残部がNi及び不可避不純物からなる。
本発明の電極材料は、比較的低温かつ低酸化雰囲気下での耐食性に優れる点火プラグ用電極を構成できる。
[本発明の実施形態の説明]
本発明者らは、上述の比較的低温かつ低酸化雰囲気(以下、低温低酸化状態と呼ぶことがある)の使用環境に適した点火プラグ用電極、電極材料を検討した。その結果、以下の知見を得た。Siを特定の範囲で含有すれば低温低酸化状態でも酸化膜を形成でき、この酸化膜によって内部への腐食液の浸入や酸素の侵入を低減できる。Yを特定の範囲で含有すれば結晶を微細にでき、合計粒界長が長くなるため内部への腐食液の浸入や酸素の侵入を低減できる。このような酸化膜の形成と結晶微細化との相乗効果によって耐食性を高められる。特に、後述するYと化合物や共晶物を形成する特定の補助元素を特定の範囲で含有することで、Yを合金中により均一的に分散して存在させられて、結晶の微細化効果を高められる。上記知見に基づき、本発明は、電極材料を特定の組成のニッケル合金で構成することを規定する。最初に本発明の実施形態の内容を列記して説明する。
(1)実施形態に係る電極材料は、質量%で、Yを0.2%以上1.0%以下、Alを0%以上0.2%以下、Siを0.2%以上1.6%以下、Crを0.05%以上1.0%以下、Tiを0.05%以上0.5%以下、Yb,Sb,Ir,Zr,Hf,Pt,Re,Pd,Rh,Ru,Nb,V,W,Mo,及びTaから選択される1種以上の元素を合計で0.1%以上0.5%以下含有し、残部がNi及び不可避不純物からなる。
上記の電極材料は、特定の組成のニッケル合金で構成されるため、点火プラグの電極に利用されて、その使用環境が上述の低温低酸化状態である場合に耐食性に優れる。詳しくは、以下のように考えられる。
(a)Alよりも酸化抑制効果が高いSiを特定の範囲で含有するため、低温低酸化状態であっても表面に酸化膜を形成できる。この事後的に形成される酸化膜によって表面から内部への腐食液の浸入、酸素の侵入を低減できて、内部腐食、内部酸化を抑制できる。Cr及びTiを特定の範囲で含有すると内部酸化の更なる抑制が期待できる。
(b)Yを特定の範囲で含有するため、結晶を微細にして合計粒界長を増大できる。その結果、表面から内部への腐食液の浸入、酸素侵入を低減できて、内部腐食、内部酸化を抑制できる。
(c)Yb,Sb,Ir,Zr,Hf,Pt,Re,Pd,Rh,Ru,Nb,V,W,Mo,Taから選択される1種以上の元素(以下、補助元素と呼ぶ)及びTiは、Yと化合物(主として金属間化合物)やYと共晶物を形成する元素であり、なかにはNiと化合物を形成する元素もある。これらの元素を特定の範囲で含有することで、Yは、Niとの金属間化合物に加えて、補助元素などとの化合物や共晶物を形成して、合金中により均一的に分散して存在できる。分散して存在するYを含む化合物や共晶物などのピン止め効果によって結晶の微細化効果を高められる。
上記(a)〜(c)によって、内部酸化を抑制でき、内部酸化の進行によって酸化膜が厚くなり過ぎて酸化膜に亀裂が生じたり、酸化膜が剥離したりすることなどを低減し易く、適切な厚さの酸化膜を良好に維持できる。従って、酸化膜の具備による内部腐食の抑制効果をより良好に得られて、優れた耐食性を長期に亘り維持できると考えられる。
その他、上記の電極材料は、上述の特定の元素の含有量を特定の範囲とすることで、比抵抗の増大を抑制して、火花による消耗を低減でき、耐火花消耗性にも優れる。このような上記の電極材料を利用することで、低温低酸化状態の使用環境での耐食性に優れる上に、耐火花消耗性に優れる点火プラグ用電極が得られる。
(2)上記の電極材料の一例として、更に、質量%で、Mnを0.05%以上0.5%以下含有する形態が挙げられる。この電極材料は、質量%で、Yを0.2%以上1.0%以下、Alを0%以上0.2%以下、Siを0.2%以上1.6%以下、Crを0.05%以上1.0%以下、Tiを0.05%以上0.5%以下、Mnを0.05%以上0.5%以下、Yb,Sb,Ir,Zr,Hf,Pt,Re,Pd,Rh,Ru,Nb,V,W,Mo,及びTaから選択される1種以上の元素を合計で0.1%以上0.5%以下、残部がNi及び不可避不純物からなる。
上記形態は、Mnを特定の範囲で含有するため、内部酸化を更に抑制し易く、酸化膜の具備による良好な耐食性を十分に有することができる。
(3)上記の電極材料の一例として、質量%で、Yを0.3%超含有する形態が挙げられる。
上記形態は、Yをより多く含有するため、結晶の微細化効果を高められて耐食性により優れる。
(4)上記の電極材料の一例として、Ybを含有する形態が挙げられる。
Ybは、Yと化合物を形成すると共にNiと化合物も形成する。これらの化合物のピン止め効果によって、上記形態は、結晶の微細化効果を高められて耐食性により優れる。
(5)上記の電極材料の一例として、Crの含有量に対するSiの含有量の質量比をSi/Crとし、Si/Crが1以上(Si/Cr≧1)を満たす形態が挙げられる。
上記形態は、点火プラグの電極としての使用時に形成される酸化膜自体が耐食性に優れるため、耐食性により優れる。ここで、上記酸化膜は、その表面側に位置する表面酸化物層と、ニッケル合金からなる基材寄りとなる内側に位置する内部酸化物層との二層構造になる傾向にある。内部酸化物層は、上記基材に近いためにNi量が表面酸化物層よりも多い傾向にあり、腐食し易く耐食性に劣る。そのため、内部酸化物層はある程度薄い方が好ましいと考えられる。Si/Cr≧1を満たす上記形態は、点火プラグの電極としての使用時に緻密で強固な上に内部酸化物層が比較的薄い酸化膜を形成し易い。このような酸化膜は耐食性に優れることから、上記形態は耐食性に優れる。
(6)上記の電極材料の一例として、上記電極材料の室温での比抵抗が25μΩ・cm以下である形態が挙げられる。
上記形態は、比抵抗が小さく、耐火花消耗性に優れる。
(7)上記の電極材料の一例として、上記電極材料を900℃×100時間加熱したとき、この加熱後の電極材料の平均結晶粒径が80μm以下である形態が挙げられる。
上記の加熱条件は、点火プラグの電極としての使用時に900℃程度に長時間維持された状態を模擬しているといえる。上記形態は、この場合に結晶粒が成長し難く(粗大になり難く)、平均結晶粒径が小さい状態を維持できるといえる。従って、上記形態は、点火プラグの電極としての使用時、900℃程度の環境に長時間曝された場合でも、合計粒界長が長い状態を維持できて、その後に温度が下がって腐食液が生じても内部に浸入し難いため腐食し難く、耐食性に優れる。
(8)上記の電極材料の一例として、上記電極材料を900℃×100時間加熱したとき、この加熱後の電極材料の表面に酸化膜が形成されており、上記酸化膜が内部酸化物層と表面酸化物層との二層構造であり、上記内部酸化物層の厚さに対する上記表面酸化物層の厚さの比(以下、厚さ比率と呼ぶ)が1.5未満である形態が挙げられる。
上記の加熱条件は、点火プラグの電極としての使用時に900℃程度に長時間維持された状態を模擬しているといえる。上記形態は、この場合に厚さ比率が特定の範囲を満たす酸化膜が存在するといえる。この酸化膜は内部・表面の酸化物層が双方ともに厚過ぎず適切な厚さであり(詳細は後述する)、亀裂や剥離などし難い。従って、上記形態は、酸化膜の具備による良好な耐食性を十分に有することができる。
(9)実施形態に係る点火プラグ用電極は、上記(1)〜(8)のいずれか1つの電極材料から構成されている。
上記の点火プラグ用電極は、上述の特定の組成の電極材料によって構成されるため、エンジンとモータとを搭載したハイブリッド自動車がモータ走行を行ったり、一般的なエンジン自動車などがアイドリングストップを行ったりEGRを行ったりなどして、低温低酸化状態の使用環境になった場合でも、耐食性に優れる。また、上記の点火プラグ用電極は、上述の特定の組成の電極材料によって構成されるため、耐火花消耗性にも優れる。
(10)実施形態に係る点火プラグは、上記(9)の点火プラグ用電極を備える。
上記の点火プラグは、上述の特定の組成の電極材料によって構成された上記の点火プラグ用電極を備えるため、エンジンとモータとを搭載したハイブリッド自動車がモータ走行を行ったり、一般的なエンジン自動車などがアイドリングストップを行ったりEGRを行ったりなどして、低温低酸化状態の使用環境になった場合でも、耐食性に優れる。また、上記の点火プラグは、上記の点火プラグ用電極を備えるため、耐火花消耗性にも優れることから、長期に亘り、良好な使用状態を維持できると期待される。
[本発明の実施形態の詳細]
以下、本発明の実施形態に係る電極材料、点火プラグ用電極、点火プラグを順に詳細に説明する。元素の含有量は、断りが無い限り質量%とする。
・電極材料
・・組成
実施形態の電極材料は、Y,Si,Cr,Ti,及び特定の補助元素を添加元素として含み、残部がNi及び不可避不純物であるニッケル合金から構成される。上記の添加元素に加えて、Al及びMnの少なくとも一方を含むことができる。
Niを主成分とすることで、具体的にはNi量を95%以上、更に96%以上、97%以上とすることで、塑性加工性に優れる上に、比抵抗が小さく(導電率が高く)、点火プラグの電極としての使用時、耐火花消耗性に優れる。Ni量が多いほど比抵抗をより低減でき、添加元素の含有量が多いほど耐食性を高められる傾向にある。
・・・Y(イットリウム)
Yは、化合物(主として金属間化合物)や共晶物などとして存在する。実施形態の電極材料は、これらの化合物や共晶物による所謂ピン止め効果によって、結晶の成長を抑制して、微細な結晶組織を有する。結晶の微細化及びその維持によって、内部への腐食液の浸入や酸素の侵入を低減でき、内部腐食や内部酸化を抑制できる。特に、実施形態の電極材料は、後述する特定の補助元素を含むため、YとNiとを含む金属間化合物に加えて、Yと特定の補助元素とを含む金属間化合物やYと特定の補助元素とを含む共晶物が存在する。その結果、Yが合金中に均一的に存在して、更なる微細な結晶組織や均一的に微細化された結晶組織を有する。Yの一部がNiに固溶して存在することを許容するが、上述のようにYは化合物や共晶物などとして存在すると微細化効果が十分に得られて好ましい。
Y量が多いほど、結晶を微細にし易く、合計粒界長の増大を望めるため、Y量を0.2%以上とする。結晶微細化効果の向上を考慮すると、Y量は0.3%超、更に0.35%以上が好ましい。Y量がある程度少なければ、(1)比抵抗を増大させ難く、比抵抗の増大による電極の熱劣化を抑制して耐火花消耗性に優れる、(2)塑性加工性の低下を抑制して所定の形状の電極に加工し易く、電極の製造性に優れる、といった効果を奏するため、Y量を1.0%以下とする。良好な耐火花消耗性、塑性加工性などを考慮すると、Y量は、0.75%以下、0.7%以下が好ましい。
・・・補助元素
V(バナジウム),Zr(ジルコニウム),Nb(ニオブ),Mo(モリブデン),Ru(ルテニウム),Rh(ロジウム),Pd(パラジウム),Sb(アンチモン),Hf(ハフニウム),Ta(タンタル),W(タングステン),Re(レニウム),Ir(イリジウム),Pt(白金),及びYb(イッテルビウム)は、Yに対しては、化合物(金属間化合物)又は共晶物を形成して存在し、Yの均一分散による結晶微細化効果を高めることに寄与する。ここで、本発明者らは、結晶の微細化に効果があるYを合金中により均一的に分散させることに寄与し得る元素の追加を検討した。その結果、Yに対して全率固溶する元素よりもYと化合物を形成したりYと共晶物を形成したりする元素を含むと、Yを合金中に均一的に分散して存在させ易いとの知見を得た。かつ、Niに対して固溶する元素よりもNiと化合物を形成する元素を含むと、Yをより均一的に分散して存在させ易いとの知見を得た。そこで、実施形態の電極材料は、添加元素として、上記の特定の元素(補助元素)を含む。補助元素の分類を表1に示す。
Figure 2017091605
グループαの元素は、Yと共晶物を形成し、Niと化合物を形成する元素である。
グループβの元素は、Yと化合物を形成し、Niには固溶する元素である。
グループγの元素は、Yと共晶物を形成し、Niには固溶する元素である。
グループαの元素を含む形態では、補助元素の少なくとも一部はNiに固溶してマトリクス中に均一的に存在した状態からYを含む共晶物を形成して、合金中にYと共に均一的に存在して結晶の微細化効果に寄与する。補助元素の残部は主としてNiと化合物を形成し、合金中にNiと共に化合物として存在して結晶の微細効果を更に高め易い。なお、Tiもグループαの元素と同様に、Yと共晶物を形成すると共に、Niと化合物も形成して、結晶の微細化に寄与する。
グループβの元素を含む形態では、補助元素の少なくとも一部は、Niに固溶してマトリクス中に均一的に存在した状態からYを含む化合物を形成して、合金中にYと共に均一的に存在して結晶の微細化効果に寄与し、残部はNiに固溶して存在する。
グループγの元素を含む形態では、補助元素の少なくとも一部は、Niに固溶してマトリクス中に均一的に存在した状態からYを含む共晶物を形成して、合金中にYと共に均一的に存在して結晶の微細化効果に寄与し、残部はNiに固溶して存在する。
補助元素の含有量が多いほど、Yとの化合物、Yとの共晶物などによる結晶微細化効果の補強を望めるため、この含有量を0.1%以上とする。結晶微細化効果の補強を考慮すると、補助元素の含有量は0.13%以上、更に0.15%以上が好ましい。補助元素の含有量がある程度少なければ、比抵抗の増大の抑制、塑性加工性の低下の抑制を期待できるため、この含有量を0.5%以下とする。良好な耐火花消耗性、塑性加工性を考慮すると、補助元素の含有量は0.45%以下、更に0.4%以下が好ましい。
列挙した補助元素群から選択される1種の元素のみを含む形態、又は列挙した補助元素群から選択される2種以上の元素を含む形態(複数種の元素を含む形態)とすることができる。複数種の補助元素を含む形態では、その合計含有量が上述の範囲(0.1%以上0.5%以下)を満たすことが好ましい。列挙した補助元素群のうち、グループαの元素を含むと、結晶微細化の補強効果を得易く、特にYbを含有することが好ましい。
・・・Si(珪素)
Siは酸化抑制効果が高い元素である。Siを含有することで、点火プラグの電極としての使用時に電極表面にSiを含む酸化物(酸化膜)を事後的に生成できる。この酸化膜によって、電極内部に腐食液が浸入することを低減し、腐食液による腐食を抑制できる上に、電極内部に酸素が侵入することを低減し、内部酸化を抑制できる。内部酸化の抑制によって、緻密で密着性に優れる酸化膜を生成できる上に、内部酸化物層が過剰に厚くならず、厚膜化(ポーラス化)による亀裂や破裂、剥離の発生を抑制して適切な厚さの酸化膜を維持できる。そのため、耐食性の向上にも寄与できる。
Si量が多いほど、酸化膜の形成による酸化抑制効果を得易く、Si量を0.2%以上とする。酸化抑制効果を考慮すると、Si量は0.3%以上、更に0.4%以上が好ましい。Si量が多過ぎると、酸化膜がポーラスな厚膜になったり、比抵抗の増大による耐火花消耗性の低下を招いたりするため、Si量を1.6%以下とする。適切な酸化膜の維持、比抵抗の増大抑制を考慮すると、Si量は、1.5%以下、更に1.3%以下、1%以下が好ましい。
その他、Siや後述するAlと、後述するCrやMnとを同時に含有すると、点火プラグの電極としての使用時、ニッケルを含む化合物粒の発生を抑制できる。そのため、上記化合物粒によって点火状態が不安定になったり、化合物粒が脱落してエンジンを損傷させたりすることなどを低減して、安定した点火状態を維持し易い。
・・・Al(アルミニウム)
Alは、酸化抑制効果が高い元素であり、Siと共にAlをも含有すると酸化抑制効果を更に高められる。Al量が多過ぎると、上述した酸化膜の厚膜化による損傷や比抵抗の増大を招くため、Alを含有する場合、Al量は0.005%以上0.2%以下が好ましく、0.01%以上0.15%以下、更に0.03%以上0.1%以下がより好ましい。実施形態の電極材料は、Alよりも酸化抑制効果が高いSiを必須元素とするため、Alを含まないこと(Al量が0%であること)を許容する。
・・・Cr(クロム)
Crは、腐食液に対する耐性に優れる上に内部酸化の抑制にも効果がある。また、CrはSiと共に含有すると上述の化合物粒の発生の抑制効果も期待できる。更に、Crは、Alよりも比抵抗を増大させ難く、後述するMnよりも化合物粒の発生の抑制効果が高い傾向にある。そこで、実施形態の電極材料は、Crを必須元素とし、Al,Mnを任意の添加元素とする。
Cr量が多いほど、耐食性、内部酸化の抑制、上述の化合物粒の発生・成長の抑制などの効果を得易く、Cr量を0.05%以上とする。これらの効果を考慮すると、Cr量は0.1%以上、更に0.15%以上が好ましい。Cr量が多過ぎると比抵抗の増大による耐火花消耗性の低下を招くため、Cr量を1.0%以下とする。比抵抗の増大抑制を考慮すると、Cr量は、0.9%以下、更に0.8%以下が好ましい。
・・・Ti(チタン)
Tiは、上述のグループαの元素と同様にYと共晶物を形成したり、Niと化合物を形成したりすることで結晶の微細化に効果があり、内部腐食、内部酸化の抑制に寄与する。また、Tiは、Alを含有する場合にAlの窒化物(AlN)の生成を抑制できる。その結果、酸化膜中にAl窒化物が生成されて酸化膜に亀裂が生じるなどの酸化膜の損傷を抑制し、酸化膜の維持に寄与する。
Ti量が多いほど、結晶微細化効果などを得易く、Tiを0.05%以上とする。結晶微細化効果などを考慮すると、Ti量は0.08%以上、更に0.1%以上が好ましい。Ti量が多過ぎると比抵抗の増大による耐火花消耗性の低下を招くため、Ti量を0.5%以下とする。比抵抗の増大抑制を考慮すると、Ti量は0.4%以下、更に0.3%以下が好ましい。
・・・Mn(マンガン)
Mnは、内部酸化の抑制に効果がある。また、MnはSiやAlと共に含有すると上述の化合物粒の発生の抑制効果も期待できる。Mn量が多過ぎると、比抵抗の増大を招く。従って、Mnを含有する場合、Mn量は0.05%以上0.5%以下が好ましく、0.05%以上0.4%以下、更に0.05%以上0.3%以下がより好ましい。
・・・Si/Cr≧1
Si量及びCr量が上述の特定の範囲を満たすことに加えて、Crの含有量に対するSiの含有量の質量比Si/Crが1以上を満たすことが好ましい。Si量とCr量とが同等又はSi量がCr量より多いことを満たすと、点火プラグの電極としての使用時、Si及びCrの双方の含有によって特に内部酸化を効果的に抑制し、緻密で密着性に優れる上に内部酸化物層が比較的薄い酸化膜を生成できる。また、この酸化膜を維持し易い。このような酸化膜を備えることで、腐食液によって腐食し難く耐食性に優れる。質量比Si/Crが大きいほど、耐食性に優れる傾向にあり、Si/Cr>1、更に1.3≦Si/Cr≦32、1.3≦Si/Cr≦10、2≦Si/Cr≦6が挙げられる。
・・・その他の元素
B(ホウ素)を0%超0.05%以下、更に0.001%以上0.02%以下含有することができる。この場合、熱間加工性に優れ、実施形態の電極材料や実施形態の点火プラグ用電極を製造し易い。
C(炭素)を0%超0.05%以下含有することができる。この場合、加工性を確保しつつ、高温強度を高められる。
・・組織
実施形態の電極材料は、上述の特定の組成で構成されることで900℃程度に長時間保持された場合でも結晶が微細な状態を維持できる。具体的には実施形態の電極材料を900℃×100時間加熱した後の平均結晶粒径が80μm以下を満たすことが挙げられる。このような電極材料から構成される点火プラグの電極は、上述のように微細な結晶組織を維持できるため、内部への腐食液の浸入や酸素の侵入を抑制でき、耐食性、耐酸化性に優れる。上述の添加元素の含有量によっては、上記平均結晶粒径を75μm以下、更に70μm以下、50μm以下とすることができる。上記平均結晶粒径が小さいほど結晶の合計粒界長が長く、内部腐食や内部酸化を抑制し易く、下限を設けない。加熱条件は後述の酸化試験で説明する。
・・比抵抗
実施形態の電極材料は、上述の特定の組成で構成されることで比抵抗が小さい。例えば、室温(代表的には20℃程度)での比抵抗が25μΩ・cm以下を満たすことが挙げられる。比抵抗は、代表的には添加元素の含有量の多寡によって変化し、含有量が少ないほど小さい傾向にある。組成によっては、比抵抗が20μΩ・cm以下、更に15μΩ・cm以下を満たすことができる。比抵抗が小さいほど耐火花消耗性に優れる傾向にあり、下限を設けない。なお、添加元素の含有量が少なく純ニッケルに近いほど、比抵抗が小さいが、耐食性や耐酸化性に劣る。
・・酸化膜の形成状態
実施形態の電極材料は、上述の特定の組成で構成されることで900℃程度に長時間保持された場合に、特定の構造及び厚さの酸化膜が存在し得る。具体的には実施形態の電極材料を900℃×100時間加熱した後に、その表面に内部酸化物層と表面酸化物層との二層構造の酸化膜が形成されており、内部酸化物層の厚さに対する表面酸化物層の厚さの比(厚さ比率)が1.5未満を満たすことが挙げられる。ここで、実施形態の電極材料は、上述のように内部酸化し難いため、内部酸化物層の厚さは比較的薄いといえる。厚さ比率が1.5未満であれば、薄い内部酸化物層に対して表面酸化物層の厚さがその1.5倍未満に過ぎない。このような酸化膜は、厚過ぎず、亀裂や剥離が生じ難いといえ、健全な状態で維持され易いといえる。実施形態の電極材料を点火プラグの電極として利用した場合に、このような適切な厚さの酸化膜を形成できる上に良好に維持できるため、この電極は耐食性に優れる。加熱条件及び厚さの測定方法は後述の酸化試験で説明する。
上記の厚さ比率を満たす酸化膜を備える電極材料や点火プラグ用電極とすることができる。この場合、点火プラグの電極としての使用初期から、酸化膜の具備による良好な耐食性を有することができる。電極の所望の領域にのみ酸化膜を備えることもできる。
・・形状
実施形態の電極材料の代表的な形状として、伸線加工を含む塑性加工が施された線材が挙げられる。断面形状は、矩形状、円形状など、種々の形状が挙げられる。断面サイズや線径も適宜選択できる。例えば、断面矩形状の角線では、厚さが1mm以上3mm以下程度、幅が2mm以上4mm以下程度、断面円形状の丸線では、線径が2mm以上6mm以下程度が挙げられる。
・電極材料の製造方法
実施形態の電極材料は、代表的には、溶解→鋳造→熱間圧延→冷間伸線及び熱処理という工程によって製造できる。溶解時や鋳造時の雰囲気を、大気雰囲気よりも酸素濃度が低い雰囲気、例えば、酸素濃度が10体積%以下の低酸素雰囲気にすると、Yの酸化を抑制したり、Ybを含む場合にはYbの酸化も抑制したりでき、Yを含む化合物や共晶物、YとYbとを含む化合物を電極材料中に十分に存在させられる。
冷間伸線後に最終熱処理を行うと、軟化によって加工性を高められて電極材料を所定の電極形状に加工し易かったり、伸線などの塑性加工時に導入された加工歪みを除去して比抵抗を低減したりすることができる。最終熱処理の条件は、加熱温度は700℃以上1000℃以下、好ましくは800℃以上950℃以下程度、雰囲気は非酸化雰囲気が挙げられる。非酸化雰囲気は、水素雰囲気や窒素雰囲気などの酸素濃度が低い雰囲気(例えば酸素濃度が10体積%以下)、又は酸素を実質的に含有しない雰囲気などが挙げられる。
冷間伸線後に圧延などを行って線材の形状を変えることができる。例えば、断面円形状から断面矩形状などに変更できる。圧延後に上述の最終熱処理を行うことができる。
上述の特定の厚さ比率を満たす酸化膜を備える電極材料を製造する場合には、上述の冷間伸線後、又は圧延後、又は最終熱処理後に酸化膜を形成する熱処理(酸化処理)を行う。酸化処理の条件は、バッチ処理では加熱温度は800℃以上1100℃以下、好ましくは900℃以上1000℃以下、雰囲気は大気雰囲気などの酸素を含む雰囲気が挙げられる。酸化処理は、通電方式の加熱炉や雰囲気炉を用いる連続処理とすることができる。
・点火プラグ用電極
実施形態の点火プラグ用電極は、上述の実施形態の電極材料から構成されて、点火プラグに備える中心電極、又は接地電極、又はその両方に利用できる。実施形態の点火プラグ用電極は、上述の実施形態の電極材料を適宜な長さに切断したり、切断した材料を更に所定の形状に成形したりすることで製造できる。上述のように特定の酸化膜を備えることができる。実施形態の点火プラグ用電極は、上述の実施形態の電極材料の組成、組織、比抵抗などの特性・性質を実質的に維持する。
・点火プラグ
実施形態の点火プラグは、上述の点火プラグ用電極を備えて、自動車のエンジンなどの点火部品に利用できる。点火プラグは、代表的には、絶縁碍子と、上記絶縁碍子を保持する主体金具と、上記絶縁碍子内に保持され、上記絶縁碍子の先端から一部が突出された中心電極と、上記主体金具の先端側の面に一端を溶接され、他端が中心電極の端面に対向するように設けられた接地電極と、上記絶縁碍子の後端に設けられた端子金具とを備えるものが挙げられる。
・実施形態の主要な効果
実施形態の電極材料は、特定の組成で構成され、特に補助元素によってYの結晶微細化効果を補強して微細結晶組織を良好に維持できると共に、Siなどの含有による適切な酸化膜の形成及びその維持を良好に行える。そのため、実施形態の電極材料は、比較的低温かつ低酸化雰囲気にある程度の時間保持される場合に腐食液に対する耐食性に優れる。この効果の詳細は試験例1で説明する。
実施形態の点火プラグ用電極は、上記実施形態の電極材料で構成されることで比較的低温かつ低酸化雰囲気にある程度の時間保持されるような使用環境になった場合でも、腐食液によって腐食し難く、耐食性に優れる。実施形態の点火プラグは、上記実施形態の電極材料で構成された実施形態の点火プラグ用電極を備えることで、上記使用環境でも、この電極が腐食液によって腐食し難く、耐食性に優れる。
[試験例1]
ニッケル合金からなる電極材料、及びこの電極材料を用いた電極を複数作製し、その特性を評価した。
電極材料(線材)は、以下のように作製した。
通常の真空溶解炉を用いて、表2に示す組成のニッケル合金の溶湯を作製した。組成の単位は質量%である。「Si/Cr」は質量比、「不純物」は不可避不純物である。
溶湯の原料には、市販の純Ni(99.0質量%以上Ni)及び各添加元素の粒を用いた。溶湯は精錬して不純物や介在物などを低減、除去した。また、精錬具合を調整して、C量を0.05質量%以下にした。酸素濃度が低くなるように雰囲気を管理して溶解を行い、溶湯温度を適宜調整して真空鋳造を行って鋳塊を得た。
Figure 2017091605
得られた鋳塊を再加熱して鍛造加工を施して、約150mm角のビレットを得た。このビレットに熱間圧延を施して、線径5.5mmφの圧延線材を得た。この圧延線材に冷間伸線及び熱処理を組み合わせて施して、冷間伸線材を得た。ここでは、線径2.5mmφの丸線と、線径4.2mmφの丸線を作製した。線径2.5mmφの丸線に更に圧延加工を施して断面矩形状に変形し、1.5mm×2.8mmの平角線を得た。この平角線と、線径4.2mmφの丸線とにそれぞれ、最終熱処理を施して軟材を得た。この軟材を電極材料の試料とする。
最終熱処理は、加熱温度を800℃以上1000℃以下から選択し、非酸化雰囲気(窒素雰囲気又は水素雰囲気)とし、連続処理で行った。
<組成>
各試料の電極材料(軟材)の組成を誘導結合プラズマ(ICP)発光分光分析装置を用いて調べたところ、表2に示す組成と同様であり、表2に示す添加元素と、残部がNi及び不可避不純物によって構成されていた。試料No.1−1〜1−10のNi量は98質量%以上である。表2において「−(ハイフン)」は、検出限界未満であり、実質的に含有されていないことを示す。組成の分析は、ICP発光分光分析法の他、原子吸光光度法などでも行える。
<組織>
各試料の電極材料(軟材)を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察してエネルギー分散型X線分析(EDX)による元素分析を行って、又は電子線マイクロアナライザ(EPMA)を用いて調べた。表2に示すグループαの補助元素を含む試料No.1−4〜1−9は、YとNiとを含む金属間化合物、Yと補助元素とを含む共晶物、Niと補助元素とを含む化合物が存在していること、グループβの補助元素を含む試料No.1−1,1−3は、YとNiを含む金属間化合物、Yと補助元素とを含む金属間化合物が存在していること、グループγの補助元素を含む試料No.1−2,1−10は、YとNiを含む金属間化合物、Yと補助元素とを含む共晶物が存在していることが確認できた。
<比抵抗>
各試料の電極材料(軟材)の比抵抗(μΩ・cm)を測定した。その結果を表3に示す。比抵抗(室温)は、電気抵抗測定装置を用いて、直流四端子法により測定した(標点距離GL=100mm)。
<耐火花消耗性>
上述の比抵抗(室温)が25μΩ・cm以下のものを耐火花消耗性に優れるとしてB、15μΩ・cm以下のものを耐火花消耗性に非常に優れるとしてAと評価した。評価結果を表3に示す。
<酸化膜の形成状態>
各試料の電極材料(軟材)を加熱して、酸化膜の形成状態を調べた。ここでは、以下の酸化試験を行い、この試験後の酸化膜の形成状態及び厚さを調べた。
(酸化試験)
900℃に昇温した大気炉に入れて、1時間加熱した後、大気炉の外に取り出して30分間空冷し、再度1時間加熱するという操作を加熱時間が合計100時間となるまで繰り返す。
上記の酸化試験後、試料の断面を光学顕微鏡で観察し(倍率は50倍〜200倍)、この顕微鏡観察像(写真)を用いて試料の表面に形成された酸化膜の厚さを測定した。この試験で作製した各試料はいずれも、二層構造の酸化膜が形成されている。詳しくは、各試料の酸化膜は、酸化膜の最表面及びその近傍を構成する表面酸化物層と、表面酸化物層の内部に位置する内部酸化物層とを備える。表面酸化物層は、添加元素の含有量が多くNiの含有が少なく、内部酸化物層はNiの含有が多い傾向にある。
この試験では、内部酸化物層及び表面酸化物層のそれぞれの厚さ(μm)を測定した。また、内部酸化物層の厚さに対する表面酸化物層の厚さの比(厚さ比率、表面/内部)を求めた。これらの結果を表3に示す。
内部酸化物層の厚さは、ニッケル合金から構成される基材領域と内部酸化物層との境界から、内部酸化物層と表面酸化物層との境界までの平均厚さを測定した。表面酸化物層の厚さは、上述の両酸化物層の境界から酸化膜の最表面までの平均厚さを測定した。平均厚さは、上記顕微鏡観察像に画像処理などを施すことで容易に求められる(特許文献1参照)。
<平均結晶粒径>
上述の酸化試験(900℃×100時間)後の各試料の電極材料について、平均結晶粒径(μm)を調べた。その結果を表3に示す。ここでは、試料の断面を光学顕微鏡(倍率は50倍〜200倍)で観察し、この顕微鏡観察像(写真)に対して、交線法(ライン法)を利用して平均結晶粒径を算出した。
<耐食性>
作製した各試料の電極材料(軟材)について耐食性を調べた。ここでは、熱処理後に腐食液に浸漬するという、以下の腐食状態の再現試験を行い、この試験後の腐食状態を評価した。
(耐食性試験:腐食状態の再現試験)
・熱処理条件
低酸素雰囲気(酸素濃度が5体積%程度、大気中の酸素濃度未満)
800℃×24時間、加熱炉使用
・腐食条件
腐食液 質量割合で、硝酸:リン酸:5質量%塩化ナトリウム水溶液=5:5:90
浸漬時の腐食液の温度 80℃
浸漬保持時間 3時間〜15時間の範囲から選択
・腐食の評価
上述の浸漬保持時間の経過後、各試料を水洗してからクロスセクションポリッシャ(CP)断面をとって、断面積の減少度合いを調べた。ここでは、以下の断面積の減少量(%)を求め、4段階評価とした。評価結果を表3に示す。
断面積の減少量(%)={(耐食性試験前の断面積−耐食性試験後の断面積)/耐食性試験前の断面積)}×100
減少量が10%以下=低温低酸化状態での耐食性に極めて優れる:A
減少量が10%超以上20%以下=低温低酸化状態での耐食性に非常に優れる:A
減少量が20%超30%以下=低温低酸化状態での耐食性に優れる:B
減少量が30%超=低温低酸化状態での耐食性に劣る:C
<エンジン試験>
作製した電極材料(軟材)を適宜な長さに切断した後、所定の形状に適宜成形して、一般的なエンジンを搭載する普通乗用車に用いられている点火プラグ用接地電極(1.5mm×2.8mmの平角線を使用)、点火プラグ用中心電極(線径4.2mmφの丸線を使用)を作製した。これら接地電極、中心電極を電極の試料とする。
作製した試料No.1−5,1−7,1−101の接地電極及び中心電極を用いて、点火プラグを作製し、この点火プラグを直列4気筒の2.0Lエンジンに装着して、エンジン試験を行った。ここでは、エンジンベンチ上でエンジン回転数を5600r/min、全開10秒とアイドリング30秒とを1サイクルとし、このサイクルを繰り返すことで、電極の酸化を加速する耐久試験を行った。合計時間が90時間となるまでサイクルを繰り返し行った後、試料の厚さを測定し、エンジン試験前後における厚さの変動を調べた。ここでは、損耗量(%)={(試験前厚さ−試験後厚さ)/試験前厚さ}×100を求めた。接地電極の損耗量及び中心電極の損耗量のうち、値が大きい方の結果を表3に示す。このエンジン試験は、低温低酸化状態での腐食の加速試験といえる。なお、試料No.1−101は試料の損耗が激しかったため、合計時間が9時間となったときの損耗量(%)を測定した。
表3に示す値は、各試料の電極材料とした丸線の軟材と平角線の軟材との測定結果のうち、比抵抗、酸化膜の厚さ(合計厚さ)、平均結晶粒径は値が大きい軟材の結果を、耐食性は減少量が大きい軟材の評価結果を示す。
Figure 2017091605
表3に示すように、Y,Si,Cr,Ti及び特定の補助元素、適宜Mn,Alを特定の範囲で含有する特定の組成から構成された試料No.1−1〜1−10は、800℃程度といった比較的低温かつ低酸化雰囲気に長時間保持された場合でも、腐食液によって腐食され難く、耐食性に優れることが分かる。具体的には、試料No.1−1〜1−10は、耐食性の評価がA、A、Bであり、上述の減少量が少ない。特に、特定の補助元素としてYbを含むと上記減少量が非常に少なく、耐食性により優れることが分かる。エンジン試験でも損耗量が5%以下となっており、Ybを含むと耐食性に非常に優れることが分かる。その他の特定の補助元素を含む試料も、耐食性の評価が試料No.1−101よりも良いことから、エンジン試験を行った場合でも損耗量が少ない(例えば10%以下程度)と期待される。
試料No.1−1〜1−10が耐食性に優れる理由の一つとして、特定の補助元素の含有によってYがより均一的に分散して存在できて結晶粒をより微細にできたことが考えられる。このことは、特定の補助元素を含む試料No.1−1〜1−10の平均結晶粒径が特定の補助元素を含まない試料No.1−101〜1−107に比較して小さいことからも裏付けられる。この試験では、試料No.1−1〜1−10の平均結晶粒径は65μm以下であり、50μm以下を満たす試料もある。また、試料No.1−107は、Yに全率固溶するCeを含むものの、結晶粒が試料No.1−1〜1−10よりも大きい。このことから、Yの微細化効果を補強する元素は、Yに全率固溶する元素ではなく、Yと化合物やYと共晶物を形成する元素が好ましいといえる。
試料No.1−1〜1−10が耐食性に優れる別の理由として、特定の組成であることで適切な酸化膜、例えば厚さ比率が1.5未満を満たす酸化膜を形成できたことが考えられる。この試験では、試料No.1−1〜1−10の内部酸化物層は、比較的薄い上に、表面酸化物層が同程度の厚さで存在する(厚さ比率が0.9以上1.3以下)。そのため、酸化膜全体として厚過ぎず、亀裂などが生じ難くなって、健全な酸化膜が良好に存在できて、この酸化膜によって内部への腐食液の浸入を抑制できたと考えられる。更に、Si量が適切な範囲であり、更にはSi/Crが適切な範囲であることで、緻密で密着性に優れる酸化膜が形成されたことによっても健全な酸化膜を維持し易かったと考えられる。
更に、試料No.1−1〜1−10は比抵抗が小さく、いずれも15μΩ・cm以下であり、耐火花消耗性に優れることが分かる。ここで、試料No.1−106のようにSi量を多くすれば、耐食性に優れる(耐食性の評価:B)ものの、比抵抗が増大する。一方、Si量をある程度低減しても(ここでは0.8質量%以下)、特定の補助元素を特定の範囲で含むことで、耐食性に優れる上に、比抵抗が小さく耐火花消耗性にも優れるといえる。このことは、Si量が少ない試料No.1−1〜1−4,1−9,1−10から裏付けられる。一方、試料No.1−5〜1−8に示すように、Si量をある程度多く含むと共に、特定の補助元素を含むことで、耐食性により優れることが分かる。
上記試験結果から、Y,Si,Cr,Ti及び特定の補助元素、適宜Mn,Alを特定の範囲で含有する特定の組成から構成された電極材料は、比較的低温かつ低酸化雰囲気下での耐食性に優れる点火プラグ用電極の素材に適することが確認された。また、この電極材料から作製された点火プラグ用電極やこの点火プラグ用電極を備える点火プラグは、比較的低温かつ低酸化雰囲気下での耐食性に優れると期待される。
本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。例えば、試験例1に示す電極材料や電極の組成、形状、大きさなどを適宜変更できる。接地電極と中心電極とで組成を異ならせることができる。
本発明の電極材料は、自動四輪車、自動二輪車といった自動車のエンジンなどの点火プラグに備える電極の素材に利用できる。本発明の点火プラグ用電極は、上記点火プラグの部品に利用できる。本発明の点火プラグは、上記エンジンなどの点火部品に利用できる。

Claims (10)

  1. 質量%で、
    Yを0.2%以上1.0%以下、
    Alを0%以上0.2%以下、
    Siを0.2%以上1.6%以下、
    Crを0.05%以上1.0%以下、
    Tiを0.05%以上0.5%以下、
    Yb,Sb,Ir,Zr,Hf,Pt,Re,Pd,Rh,Ru,Nb,V,W,Mo,及びTaから選択される1種以上の元素を合計で0.1%以上0.5%以下含有し、残部がNi及び不可避不純物からなる電極材料。
  2. 更に、質量%で、Mnを0.05%以上0.5%以下含有する請求項1に記載の電極材料。
  3. 質量%で、Yを0.3%超含有する請求項1又は請求項2に記載の電極材料。
  4. Ybを含有する請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の電極材料。
  5. Si/Cr≧1を満たす請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の電極材料。
  6. 前記電極材料の室温での比抵抗が25μΩ・cm以下である請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の電極材料。
  7. 前記電極材料を900℃×100時間加熱したとき、この加熱後の電極材料の平均結晶粒径が80μm以下である請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の電極材料。
  8. 前記電極材料を900℃×100時間加熱したとき、この加熱後の電極材料の表面に酸化膜が形成されており、
    前記酸化膜は、内部酸化物層と表面酸化物層との二層構造であり、前記内部酸化物層の厚さに対する前記表面酸化物層の厚さの比が1.5未満である請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の電極材料。
  9. 請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の電極材料から構成された点火プラグ用電極。
  10. 請求項9に記載の点火プラグ用電極を備える点火プラグ。
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