JP2017088336A - 乗客コンベア - Google Patents
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Abstract
Description
前記溝の両側壁の内、前記踏段から遠い側の側壁(以下、「第2側壁」と言う。)と前記挟持片との間に、前記欄干パネルの下端部が、当該溝の上方から挿入された状態で、前記ボルトを締め付けることにより、前記下端部が第2側壁と前記挟持片とで挟持され、欄干パネルは直立の姿勢で、前記トラスに取り付けられている。
例えば、当該取付部材にも、アルミの押出形材が用いられる。取付部材の固定構造は、上記パネル保持部材の固定構造と類似している。すなわち、当該取付部材は、横断面が「コ」字状をし、下方に開口した溝に欄干パネルの上端部が嵌められている。当該溝の一方の側壁には、厚み方向に貫通する雌ねじが形成されており、当該雌ねじには、溝の外側からボルトが螺入されている。当該ボルトの先端には、挟持片があてがわれている。そして、前記ボルトを締め込むことにより、挟持片ともう一方の側壁とで欄干パネルの上端部が強固に挟持されて、取付部材が欄干パネルに固定されている。
当該交換に際し、前記欄干パネルを取り外す場合、先ず、欄干パネルの上端部に固定されている前記ガイドレールや前記取付部材の固定を解除する必要がある。ガイドレールは、前記くさび部材に螺合されているねじを弛めることで固定が解除され、取付部材は、前記溝の一側壁に形成された雌ねじに螺合されているボルトを弛めることで固定が解除される。固定が解除された状態で、前記ガイドレールや前記取付部材は、欄干パネルの上端部に当該欄干パネルの厚み方向に遊びを持って嵌った状態となる。
このため、欄干パネルの交換作業に相当な時間を要するものとなっている。
本発明は、上記した課題に鑑み、上記従来の乗客コンベアよりも欄干パネルの交換に要する時間を可能な限り短縮できる乗客コンベアを提供することを目的とする。
よって、欄干パネルの交換のために、交換対象となる欄干パネルの上端部に嵌っている被固定部材であるガイドレールまたは取付部材を当該欄干パネルから上方へ抜き取る作業を余儀なくされる固定器具を備えた上記従来の乗客コンベア(エスカレータ)と比較して、欄干パネルの交換に要する時間を可能な限り短縮できる。
<実施形態1>
図1に示すように、実施形態1に係るエスカレータ10は、環状に連結されて循環走行し、乗客を搬送する無端搬送体である複数の踏段12を有する。踏段12の走行路RWの両側には、欄干14,16が設置されている。欄干14,16の各々は、走行路RWに沿って立設された複数の欄干パネル18を有する(図1において、欄干パネルは、片側の欄干14を構成する欄干パネル18のみに符号を付している。)。欄干パネル18は、例えば、ガラス製であり、強化板ガラスの片面に飛散防止フィルムが貼着されてなるものである。
エスカレータ10は、例えば、建築物内の階下のフロアDSと階上のフロアUSとの間に架け渡されて設置されている。エスカレータ10は、踏段12の走行の向きが切り替えられて、昇り用あるいは下り用として用いられ、踏段12に乗った乗客が、階下のフロアDSから階上のフロアUS、あるいは階上のフロアUSから階下のフロアDSへと搬送される。
エスカレータ10が昇り用として用いられる際に、踏段12によって搬送される乗客の進行方向に向かって右側となる移動手摺22とこれに近接して立体交差する階下の天井DC部分(交差部)には、法令で規定された保護板(固定保護板)24が設置されている。保護板24は、乗客の身体の一部が移動手摺22と天井DCとの間に挟みこまれてしまうといった事故を未然に防止する目的で設置されている。
図2に示すように、欄干14を構成する欄干パネル18の各々は、その下端部がそれぞれ、走行路RWに沿って設置された複数台(例えば、2台)の固定器具26よってトラス28に固定されている。固定器具26は、いずれも同様の構成なので、一の固定器具26について説明する。
固定ブラケット30には、ボルト・ナット36によって、外デッキ40が取り付けられている。また、踏段12と僅かな隙間をあけてスカートガード42が立設されており、スカートガード42の上端部と欄干パネル18の下部との間には、当該下部や固定器具26を覆う内デッキが設けられているのであるが、当該内デッキの図示については省略する。なお、内デッキ(不図示)は、例えば、ステンレス鋼の板体からなり、走行路RWに沿って複数枚が連設されている。
固定ブラケット30は、トラス28(図2)に固定する際にボルト34B(図2)が挿通されるボルト挿通孔44を有する。固定ブラケット30には、トラス28に固定された状態で、垂直面をなす受け面46が形成されている。受け面46は、固定器具26で後述のように欄干パネル18を固定保持した状態(図2)で欄干パネル18の下端部の走行路RWとは反対側の主面部分と対向する面である。
そして、両だるま穴52にシャフト48の板状部48Aが挿入されて、可動ブラケット32が固定ブラケット30に取り付けられている。板状部48Aがだるま穴52の長穴部52Bに係合している図3(b)に示す状態では、可動ブラケット32は、固定ブラケット30に対し、シャフト48の軸心周りに揺動不能となる。一方、可動ブラケット32が、矢印Aの向きに押し込まれて、だるま穴52の円形部52Aに板状部48Aが進入すると、可動ブラケット32は、シャフト48の軸心周りに揺動可能となる。
可動ブラケット32は、固定状態で、欄干パネル18(図2)の下端面を後述するクッションパッド76,78を介して支持することとなる支持部54を有する。支持部54は、略長方形の板状をしている。上述した両アーム部50は、図3(a)において、支持部54の上下方向両端部から左方向に延出されている。
可動ブラケット32の支持部54の上面には、平板状をしたゴムなどの弾性部材からなるクッション部材であるクッションパッド76,78が貼着されている。
欄干パネル18の下端部と圧接ボルト60,62,64,66(図2には、2本のみが現れている)の先端と間には、圧接板82が挟まれている。圧接板82は、長方形をした鋼板と同じ長方形をしたゴムシートとが貼り合わされてなる2層構造をした板体(図には、当該2層構造を表していない)であり、欄干パネル18側にゴムシートがあてがわれる形で、挟みこまれている。
図2に示す状態で、受け面46と対向する対向部56,58の雌ねじ(不図示)に螺入された(取り付けられた)圧接ボルト60,62,64,66は、強く締め付けられていて、その先端が圧接板82を介して欄干パネル18の下端部を受け面46に向かって圧接することにより、欄干パネル18は、その下端部でトラス28に固定保持されている。そして、圧接ボルト60,62,64,66の弛みを防止するため、弛み止めナット68,70,72,74が締め付けられている。
(i)まず、破損した欄干パネル18下部に対応する(対向する)、一又は複数枚の内デッキ(不図示)を取り外す。
(ii)次に、弛み止めナット68,70,72,74(図2、図3)を弛めた後、圧接ボルト60,62,64,66(図2、図3)を弛め、さらに、圧接ボルト60,...,66を、その先端の各々が対向部56,58(図2、図3)内に没入するまで、走行路RW側に螺進させて後退させる。
(i)〜(iii)の作業が終了した状態を図4に示す。
(iv)可動状態にある可動ブラケット32を、シャフト48を中心に矢印Cの向き(時計方向)に揺動させる。すなわち、可動ブラケット32を、シャフト48を中心に欄干パネル18の下方へ揺動させる。
可動ブラケット32の揺動後の固定器具26の状態を図5に示す。
(v)可動ブラケット32を上記のように揺動させることにより、可動ブラケット32は、対向部56,58(図3)が受け面46と対向する姿勢(図2、図4)から、対向部56,58が圧接ボルト60,...,66と共に欄干パネル18の下方へ揺動して、欄干パネル18の下端部の走行路RW側前方(矢印Fで示す方向)を開放すると共に、支持部54が欄干パネル18下端面から下方へ離間して欄干パネル18の固定が解除された姿勢(図5)となる。
欄干パネル18の上端部が引き抜かれたガイドレール86は、上述した通り、これに隣接するガイドレールに前記連結部材(不図示)によって連結されており(連結されたままの状態であり)、当該隣接するガイドレールは対応する欄干パネルに支えられている。よって、欄干パネル18の上端部が引き抜かれた当該ガイドレール86は、脱落することはない。
すなわち、図5に示す矢印Sとは反対向きに欄干パネル18の下部を振って、ガイドレール86の直下に欄干パネル18をもって来て、そのまま、上に持ち上げ、上端部をガイドレール86に嵌めこむ(挿入する)。可動ブラケット32を、シャフト48を中心に反時計方向に、対向部56,58が受け面46と対向する位置まで揺動させる。可動ブラケット32を、図2に示す矢印Aとは反対向きに走行路RW側へ引っ張り、だるま穴52の長穴部52Bにシャフト48の板状部48Aを嵌め込む。欄干パネル18の下端部と可動ブラケット32の対向部56,58との間に圧接板82をセットし、圧接ボルト60,...,66を締め込み、圧接板82と受け面46(クッションシート80)とで欄干パネル18の下端部を挟持させる。弛み止めナット68,...,74を締め付けて、欄干パネル18のトラス28への取り付けが完了する。後は、取り外していた内デッキ(不図示)を取り付けて、欄干パネル18の交換作業が完了する。
実施形態2に係るエスカレータ100では、欄干パネル18の上部に、移動手摺20に加えて、付属物である照明器具を設ける構成としている。実施形態2のエスカレータ100は、実施形態1のエスカレータ10とは、欄干パネル18のトラス28への固定構造は、基本的に同じである。よって、エスカレータ100においてエスカレータ10と同じ構成要素には同じ符号を付して、その説明については、省略するか、必要に応じて言及するに止め、以下、異なる点を中心に説明する。
照明器具104は、取付部材106にL字アングル部材108を介して取り付けられたホルダ110を有し、ホルダ110には、蛍光ランプ112が嵌め込まれている。
一本のフレーム114は、一本の取付部材106よりも長く、複数本の取付部材106に亘って、一本のフレーム114が取り付けられている。これにより、隣接する取付部材106は、両者に取り付けられたフレーム114によって連結されていることになる。
フレーム114の開口部には、蛍光ランプ112を覆うように、合成樹脂からなる半透明のランプカバー116が取り付けられている。
取付部材106上部には、フレーム114を介してガイドレール118が固定されている。ガイドレール118は、例えば、ステンレス鋼板を板金加工して作製されたものである。ガイドレール118は、取付部材106上面に対応する底板部118Aを有し、底板部118Aがスポット溶接(不図示)によりフレーム114に接合されている。ガイドレール118は、また、底板部118Aの両端縁から上方へ立ち上がった縦板部118B,118Cと、縦板部118B,118Cの上端から外方へ張り出したフランジ部118D,118Eとを有する。両フランジ部118D,118E間は、図6に示すように開口されている。
上記のようにして、照明器具104やガイドレール118が設けられた取付部材106の欄干パネル18上端部への取付態様について、図7を参照しながら説明する。
図7(a)に示すように、取付部材106は、下方に開口された溝部120を有し、溝部120が欄干パネル18の上端部に上方から嵌め込まれている。
欄干パネル18の上端部には、欄干パネル18を保護する保護部材122が被せられている。保護部材122は、横断面が略「コ」字状をした、ゴム材料からなる押出成形材である。
底板部118Aとフレーム114の各々には、連通する貫通孔118F、貫通孔114Aが開設されている。また、取付部材106において、貫通孔118F,114Aに対応する位置には、上下に貫通する雌ねじ106Aが形成されている。
取付部材106の欄干パネル18への固定を解除するには、押えボルト126を弛め、図7(a)において、矢印Gで示す隙間から押出し片(不図示)を挿入して、くさび部材124を押し上げることにより、図7(b)に示す状態となって、取付部材106の欄干パネル18への固定が解除される。固定が解除されると、欄干パネル18は、取付部材106から下方へと抜き取ることが可能となる。
下方へ抜き取り得る状態とした後における、欄干パネル18の交換手順は、実施形態1と同様なので、その説明については、省略する。
欄干パネル18が抜き取られた取付部材106は、上述した通り、これに隣接する取付部材にフレーム114によって連結されており、当該隣接する取付部材は対応する欄干パネルに支えられている。よって、欄干パネル18が抜き取られた取付部材106は、脱落することはない。
以上の通り、実施形態2に係るエスカレータ100よれば、欄干パネル18を取付部材106から下方へ抜き取る(取り外す)ためには、移動手摺20の一部をガイドレール118から取り外すだけで、ガイドレール118を分解する必要がない。加えて、取付部材106を欄干パネル18から上方へ抜き取る作業を要しない。これにより、取付部材の、欄干パネル上端部から上方への抜取作業を余儀なくされる従来のエスカレータよりも欄干パネルの交換に要する時間を可能な限り短縮できる。
図9に示すように、ナット128が螺合した引上げボルト130を用いる。くさび部材124上面の押えボルト126(図7)による押圧位置とは異なる位置には、雌ネジ(不図示)が形成されている。当該雌ねじに対応させて、底板部118A、フレーム114、取付部材106の各々には、連通する長孔118G、長孔114B、長孔106Bが開設されている。長孔118G、長孔114B、長孔106Bは、紙面に垂直な方向が幅方向となるように開設されており、当該幅は、引上げボルト130の呼び径よりも大きく、ナット128の二面幅よりも小さい長さに設定されている。
次に、図9(a)に示すように、引上げボルト130をくさび部材124に形成された雌ねじ(不図示)に螺合させる。そして、ナット128を矢印の向きに回して、ナット128を下向きに螺進させる。ナット128が底板部118Aの上面に当接した後もナット128を回すと、引上げボルト130がナット128に対し、相対的に上向きに螺進し、これに伴い、引上げボルト130が螺合しているくさび部材124が上向きに引き上げられる。このようにして、くさび部材124が弛められ、取付部材106の欄干パネル18への固定が解除される。
くさび部材124が、図9(b)に示す最大に引き上げられた状態では、取付部材106は、欄干パネル18の上端部に欄干パネル18の厚み方向に遊びを持って嵌った状態となる。
実施形態1、2で、欄干パネル18は、図5に示すように、矢印Dの向きに下げた後、その下部を矢印Sの向きに振ることによって取り外した。しかしながら、実施形態1はともかく、実施形態2のように、取付部材106の固定が解除されると、取付部材106が欄干パネル18の上端部に欄干パネル18の厚み方向に遊びを持って嵌った状態になる場合には、図9(b)に一点鎖線で示すように、欄干パネル18は、下向きに下げることなく、その下部を振ることができる(全体を斜めの姿勢にすることができる。)。
この場合、欄干パネル18の取り外しに際し、その下端部を固定保持する固定器具による固定が解除された状態において、必ずしも欄干パネル18の下端面の支持までが解除される必要はなく、欄干パネル18の、踏段12の走行路RW側前方が開放されれば足りる。
また、実施形態2において、欄干パネル18に対する取付部材106の固定を解除するためには、移動手摺20の一部をガイドレール118から取り外す必要があったが、実施形態3では、移動手摺を取り外すことなく、取付部材の固定が解除できる工夫がなされている。
図10に示すように、エスカレータ200において、欄干202を構成する複数枚の欄干パネル18の各々は、その下端部が、固定器具204によってトラス206に固定されている。欄干パネル18の各々には、1枚に付き、そのサイズに応じた台数(2台〜4台)の固定器具204が用いられる。
取付部材208を覆うように、横断面が略「コ」字状をした長尺のフレーム210が、不図示のねじによって、取付部材208に取り付けられている。フレーム210は、ステンレス鋼板を板金加工したものである。
ガイドレール212において、両フランジ部212D,212Eに移動手摺20が取り付けられている。
図11に示すように、取付部材208は、下方に開口された溝部214を有し、溝部214が欄干パネル18の上端部に上方から嵌め込まれている。
欄干パネル18の第2主面18Bと溝部214の第2壁面214Bとの間には、くさび部材222が設けられている。くさび部材222は、金属材料(例えば、ステンレス鋼)、または硬質の合成樹脂からなる。
くさび部材222は、図11に示す状態で、欄干パネル18の第2主面18Bと対向する押圧面222Aと、溝部214の第2壁面214Bに沿った斜面222Bとを含む。略直角三角形状をした両側面以外の残りの面を下面222Cと称することとする。
くさび部材222の長さ方向において、ねじ挿通孔222Dの両側には、上下方向に貫通する雌ねじ222E、222Fが形成されている。
両雌ねじ222E,222Fのさらに両側には、後述する六角穴付ボルト230が挿入される挿通孔222G、222Hが開設されている。両挿通孔222G,222Hは、ねじ挿通孔222Dと同様の長孔である。
取付部材208には、くさび部材222のねじ挿通孔222D(図11(a)、図12)に対応させて、上下方向に雌ねじ208Aが形成されている。
取付部材208の長さ方向において、雌ねじ208Aの両側には、くさび部材222の挿通孔222G,222H(図11(b)、図12)に対応させて、上下方向に雌ねじ208B、208Cが形成されている。雌ねじ208B,208Cの上側の開口側には、図13(a)、(c)に示すように、深ざぐりがなされている。
取付部材208に設けたボルト230とくさび部材222に開設された挿通孔222G,222Hとは、締付ねじ228を締め付ける際および後述するように弛める際に、くさび部材222が締付ねじ228の軸心周りに回転するのを規制する規制手段として機能する。
そこで、周囲の部材にぶつかる迄回転する手前で、挿通孔222G,222Hの内壁にボルト230を当接させて、それ以上回転するのを規制しているのである。
なお、当該規制手段として用いるバー部材は、ボルト230に限らず、例えば、ピンを用いても構わない。
引き落とすと、図14(a)に示すように、くさび部材222は、その下面222Cが平座金224と当接するまで落下する。もっとも、締付ねじ228を雌ねじ208Aから抜き去ってしまうと、くさび部材222も取付部材208から取り外されることとなる。
そこで、このような場合に、本実施形態では、弛めねじ232を用いる。弛めねじ232を用いた方法について、図15を参照しながら説明する。図15は、くさび部材222の雌ねじ222E(図12)の軸心を含む平面で切断したくさび部材222の横断面を含む断面図である。
弛めねじ232をねじ込んで行くと、弛めねじ232は上向きに螺進し、その先端が取付部材208の第2壁面214Bに当接する。当接後も弛めねじ232をねじ込むと、弛めねじ232はこれ以上螺進できないため、くさび部材222に対し相対的に下向きに螺進させようとする力が作用する。その結果、くさび部材222は、下向きに移動する。これによってくさび部材222が弛んだ場合、締付ねじ228が雌ねじ208Aから外れているときには、くさび部材222は、弛めねじ232がねじ込まれた状態で、取付部材208から取り外されることとなる。
なお、弛めねじ232は、くさび部材222に常時螺合されているものではなく、欄干パネル18を取り外すときだけに用いられるものである。
そのような固定構造とした固定器具204について説明する。図16に示すように、固定器具204は、固定ブラケット233と可動ブラケット235とを有する。
受け部材234には、本例ではZ形鋼が用いられる。受け部材234には支持板238が溶接(例えば、隅肉溶接)により接合されている(溶接ビードについては不図示)。
これにより、受け部材234(固定ブラケット233)は支持板238とL形アングル材240を介してトラス206に取り付けられている(固定されている。)。
他の3個の軸支部材250,252,254は受け部材234の長手方向に間隔を空けて配されている。軸支部材250,252,254の各々は軸支部材248と略同様の形状をし、受け部材234に軸支部材248と同様に接合されている。すなわち、軸支部材250,252,254は、その縦板部(軸支部材250,252,254の縦板部は図に現れていない)において受け部材234に接合されており、横板部250B,252B,254Bの先端部分には、その厚み方向に軸孔250C,252C,254Cが開設されている。なお、4個の軸孔248C,250C,252C,254Cは同軸上に開設されている。
規制部材256,258,260,262各々の横板部256B,258B,260B,262Bにおける先端面の各々は、後述する回動アーム300,302,304,306各々の回動を規制する規制面256C,258C,260C,262Cとなる(図16(b))。
受け部材234の下端部234Aの上面の両端部には、平板状をしたゴムなどの弾性部材からなるクッション部材であるクッションパッド280,282が貼着されている。
対向部材236には、本例ではL形鋼(不等辺山形鋼)が用いられる。
対向部材236の長辺部236Aには、その厚み方向に貫通する雌ねじ(不図示)が複数個、形成されており、当該雌ねじの各々には、圧接部材である圧接ボルト284,286,288,290が螺入されている。また、圧接ボルト284,286,288,290の各々には、弛み止めナット292,294,296,298がそれぞれ螺合されている。
回動アーム300,302,304,306の対向部材236との接合部とは反対側の端部部分には軸孔300A,302A,304A,306Aが開設されている。4個の軸孔300A,302A,304A,306Aは、同軸上に開設されている。また、軸孔300A,302A,304A,306Aは、軸支部材248,250,252,254の軸孔248C,250C,252C,254Cと同じ径を有している。
軸支部材248,250の軸孔248C,250Cと回動アーム300,302の軸孔300A,302Aには、第1シャフト308が遊挿されており、軸支部材252,254の軸孔252C,254Cと回動アーム304,306の軸孔304A,306Aには、第2シャフト310が遊挿されている。第1シャフト308と第2シャフト310の両端部には、抜け止め用のE形止め輪312,314が嵌め込まれている(いずれも、一方の端部側のE形止め輪は、図に現れていない。)。第1シャフト308と第2シャフト310とは、図17に示すように、欄干パネル18の下端縁よりも下方において、図16(a)に示すように、当該下端縁と平行に設けられている。
第1の位置は、受け部材234に接合された規制部材256,258,260,262の規制面256C,258C,260C,262Cの各々に対向部材236に接合された回動アーム300,302,304,306の当接面300B,302B,304B,306B(図18)の各々が対向する位置である。
第2の位置は、固定ブラケット233に対し、第1の位置(図16(a))から可動ブラケット235が第1および第2のシャフト308,310の軸心方向、矢印Kの向きにスライドして、図16(b)に示すように、当接面300B,302B,304B,306Bの各々が規制面256C,258C,260C,262Cの各々に非対向となる位置である。
固定器具204は、可動ブラケット235が第1の位置にある状態で、欄干パネル18をトラス206に固定する。
欄干パネル18の下端部と圧接ボルト284,286,288,290(図10、図17には、2本のみが現れている)の先端と間には、圧接板318が挟まれている。圧接板318は、長方形をした鋼板と同じ長方形をしたゴムシートとが貼り合わされてなる2層構造をした板体(図には、当該2層構造を表していない)であり、欄干パネル18側にゴムシートがあてがわれる形で、挟みこまれている。
なお、高さ調整ボルト272,274は、以下の場合に用いられる。欄干パネル18をクッションパッド280,282に載せた状態で、欄干パネル18の高さが不足する場合には、高さ調整ボルト272,274を上向きに螺進させ、その先端を欄干パネル18の下端面に当接させて持ち上げることにより、欄干パネル18の高さを調整するのである。
先ず、弛み止めナット292,294,296,298(図16(a))を弛めた後、圧接ボルト284,286,288,290(図16(a))を弛める。これにより、可動ブラケット235は、第1および第2シャフト308,310の軸心方向にスライド可能となる。
可動ブラケット235を、矢印Kの向きに、図16(b)に示す第2の位置までスライドさせる。次に、対向部材236が受け面234Dから遠ざかる向きに回動させ、図18に示す状態とする。すなわち、欄干パネル18の下端部の走行路RW側前方が開放される状態とする。
なお、上記実施形態では、締付ねじ228と弛めねじ232として六角穴付ボルトを用いたが、これに限らず、六角ボルトを用いても構わない。あるいは、十字穴付ねじを用いても構わない。
実施形態1〜3における固定器具26、204では、固定ブラケット30、233に対し、可動ブラケット32、235をシャフト48、第1および第2シャフト308,310で連結した。
これに対し、実施形態4における固定器具では、固定ブラケットに対し可動ブラケットを着脱自在に構成している。
実施形態4に係るエスカレータは、実施形態2、3とは、固定器具が異なる以外は、実質的に同じ構成である。よって、図19を参照しながら、固定器具400を中心に説明する。なお、固定器具400においても、固定器具204(図10、図17)と同様、クッションシート316と圧接板318を有しているのであるが、これらについての図示は省略している。また、トラスの図示も省略している。
固定ブラケット402は、受け部材406と複数の(本例では、4個の)L字状をしたLブロック部材408,410,412,414を含む。
受け部材406には、本例ではZ形鋼が用いられる。Lブロック部材408,410,412,414の各々は、その長辺部(縦辺部)が、受け部材406に溶接(例えば、隅肉溶接)により接合されている。Lブロック部材408,410,412,414の短辺部(横辺部)の各々には、雌ねじ408A,410A,412A,414Aが形成されている。
トラス(不図示)には、L形アングル材420が不図示のボルト・ナットによって固定されており、L形アングル材420と第1支持板416とが、不図示のボルト・ナットによって締結されている。
第2支持板418には、長孔418A,418Bが開設されており、長孔418A,418Bに挿入されたボルト(不図示)とナット(不図示)とで、第2支持板418がトラスに固定されている。
受け部材406において、欄干パネル18の下端面を支持する支持部となる下端部406Aの上面には、複数枚の(本例では、3枚の)クッションパッド422,424,426が貼着されている。
また、下端部406Aには、その厚み方向に雌ねじ406B,406C,406D,406Eが形成されており、その各々に高さ調整ボルト428,430,432,434が螺入されている。高さ調整ボルト428,430,432,434の機能および使い方は、実施形態3と同様なので、これ以上の説明については省略する。
対向部材436には、本例ではL形鋼(不等辺山形鋼)が用いられている。
対向部材436の長辺部436Aには、その厚み方向に貫通する雌ねじ(不図示)が複数個、形成されており、当該雌ねじの各々には、圧接部材である圧接ボルト446,448,450,452,454,456,458が螺入されている。また、圧接ボルト446,...,458の各々には、弛み止めナット460,462,464,466,468,470,472がそれぞれ螺合されている。
柱状ブロック部材438,440,442,444各々の下端部には、片側に深ざぐりが施されたねじ挿通孔438A,440A,442A,444Aが開設されている。
ねじ挿通孔438A,440A,442A,444Aの各々には、締付ボルト474,476,478,480が、それぞれ前記深ざぐり側から挿入され、Lブロック部材408,410,412,414に形成された雌ねじ408A,410A,412A,414Aに螺入される。そして、締付ボルト474,476,478,480を締め付けることにより、可動ブラケット404が固定ブラケット402に装着される。
欄干パネル18の固定器具400による固定を解除するには、先ず、弛み止めナット460,...,472を弛めた後、圧接ボルト446,...,458を弛める。そして、締付ボルト474,476,478,480を弛めて、雌ねじ408A,410A,412A,414Aから取り外し、可動ブラケット404を固定ブラケット402から脱着する。
これにより、欄干パネル18上端部の被固定部材である取付部材208を欄干パネル18の上方へ抜き取ることなく、欄干パネル18を取付部材208と固定器具204から取り外すことができるのも、実施形態3と同様である。
実施形態1において、移動手摺20を案内するガイドレール86は、ステンレス鋼板を板金加工したものであったが、これに限らず、アルミの押出形材からなるものを用いても構わない。
図20は、そのように構成したガイドレール502が設けられた欄干500の上端部を示す断面図である。なお、実施形態5に係るエスカレータは、実施形態1とは、移動手摺を案内するガイドレールの構成が異なる以外は、基本的に同じ構成である。よって、以下、ガイドレール502等の説明に留める。
フランジ部502A,502Bの各々から、上溝部504の壁面504A,504Bにかけて、摺接部材506,508が貼着されている。摺接部材506,508は、ナイロンの押し出し材からなる。
摺接部材506,508が設けられたフランジ部502A,502Bに、移動手摺510が嵌め込まれている。
上溝部504の下には、下方に開口し同じく長さ方向に沿った下溝部512が形成されており、下溝部512が欄干パネル18の上端部に上方から嵌め込まれている。
欄干パネル18の第2主面18Bと下溝部512の第2壁面512Bとの間には、くさび部材222が設けられている。
くさび部材222には、ねじ挿通孔222Dが開設されている。一方、ガイドレール502には、ねじ挿通孔222Dに対応させて、上下方向に雌ねじ502Cが形成されている。
締付ねじ228の締め付けによる、ガイドレール502の欄干パネル18への固定態様や、欄干パネル18に対するガイドレール502の固定解除の方法などは、実施形態3における取付部材208の場合と同様なので、これ以上の説明については省略する。
なお、ガイドレール502は、複数本が欄干パネル18の上端縁に沿って列設されていて、隣接するガイドレール502は、その端部同士が不図示の連結部材によって連結されている。
実施形態1、実施形態2における固定器具26では、固定ブラケット30に対し可動ブラケット32を最終的に回動させることにより、欄干パネル18の下端部の走行路側前方を開放した(図5、図8等)。また、実施形態3における固定器具204でも、固定ブラケット233に対し可動ブラケット235を最終的に回動させることにより、欄干パネル18の下端部の走行路側前方を開放した(図18等)。
これに対し、実施形態6における固定器具では、固定ブラケットに対し可動ブラケットを最終的に下方へスライドさせることにより、欄干パネル18の下端部の走行路側前方を開放することとしている。
固定ブラケット602は、ベンチ(長椅子)状をしており、不図示のトラスに固定されている。
ベンチ状をした固定ブラケット602において、座面に相当する部分が、欄干パネル(不図示)の下端面を支持する支持部614となる。また、背もたれに相当する部分が、受け面616となる。
アングル材620において、受け面616に対向する対向部となる縦板部620Aには、その厚み方向に複数個の(本例では、4個の)雌ねじ620B,620C,620D,620Eが形成されている。雌ねじ620B,...,620Eの各々には、不図示の圧接ボルトが螺合されている。
スリット610において横方向に延びる部分の幅W1は、四角柱をした突起618の一辺の長さよりも僅かに大きいだけである。図21(a)に示す状態で、突起618は、ガタツクことなくスリット610に嵌っており、スリット610(固定ブラケット602)に対し回動不能となっている。
スリット610において縦方向に延びる部分の幅W2は、幅W1よりも若干大きくなっている。
そして、雌ねじ620B,620C、620D,620Eに螺入された(取り付けられた)不図示の圧接ボルトが締め付けられていて、その先端が圧接板(不図示)を介し欄干パネル(不図示)の下端部を受け面616に向かって圧接することにより、欄干パネル(不図示)は、その下端部で不図示のトラスに固定保持されている。
先ず、雌ねじ620B,620C、620D,620Eに螺合している圧接ボルト(不図示)の各々を弛める。この場合、圧接ボルト(不図示)各々を、雌ねじ620B,...,620Eから取り外しても構わないが、少なくとも、圧接ボルト(不図示)各々の先端が雌ねじ620B,...,620E内に没入するまで弛めれば足りる。
そして、可動ブラケット604を、図21(a)に示す矢印Xの向きに押し込んだ後、矢印Yの向き(すなわち、下向き)にスライドさせる。
これ以降における、欄干パネルの取外しの手順は、実施形態3、4、5の場合と同様なので、その説明については省略する。なお、欄干パネルの取り付けは、上記取外しとは逆の手順でなされる。
上記実施形態では、欄干パネル(不図示)を固定した状態(図21(a))でも、固定を解除した状態(図22(a))でも、突起618がスリット610に嵌っている。すなわち、可動ブラケット604は、固定ブラケット602に常に連結されているが、これに限らず、可動ブラケットを固定ブラケットに着脱自在に取り付ける構成としても構わない。
そのような構成にした場合の固定ブラケット624を図22(b)に示す。固定ブラケット624は、固定ブラケット602(図21(a))の脚部606,608を短くし、かつ、スリット610,612において縦方向に延びる部分の下方を開放した形態としたものである。可動ブラケットには、上記実施形態の可動ブラケット604(図21(b))と同じものが用いられる。
固定ブラケット624のスリット626の開放部から矢印Yとは逆向き(すなわち、上向き)に可動ブラケット604の突起618を進入させた後、矢印Xとは逆向き(すなわち、手前側に)引き寄せることにより、可動ブラケット604を固定ブラケット624に装着する(取り付ける)ことができる。
これにより、可動ブラケット604は、固定ブラケット624から、完全に分離されて、欄干パネル(不図示)の下端部の走行路側前方(図22(b)において矢印Fで示す方向)が開放された状態となる。
(1)実施形態2(図6〜図9)、実施形態3(図10〜図18)、実施形態4(図19)、実施形態5(図20)、および実施形態6(図21、図22)では、欄干パネル18上端部の被固定部材である取付部材106(図6〜図9)、取付部材208(図10、図11、図13〜図15)、およびガイドレール502(図20)を、くさび部材124(図6〜図9)、または、くさび部材222(図10〜図15、図20)を用いて固定する構成とした。
しかしながら、欄干パネル上端部への被固定部材の固定は、くさび部材に限らず、例えば、特許文献2の図6に開示されているように、ボルトを用いても構わない。
要は、下方に開口された溝部を有し、当該溝部が欄干パネルの上端部に嵌め込まれた状態で、欄干パネルに固定される被固定部材を固定するための構成が、当該被固定部材の前記欄干パネルに対する固定が解除された状態において、当該被固定部材が前記欄干パネルの上端部に当該欄干パネルの厚み方向に遊びを持って嵌った状態となるような構成であれば良いのである。
(i)取付部材106(図6)と固定器具204(図10)または固定器具400(図19)との組合せ
(ii)取付部材208(図10)と固定器具26(図6)との組合せ
(iii)ガイドレール502(図20)と固定器具204(図10)、固定器具400(図19)、または固定器具600(図21)との組合せ
また、実施形態3では、可動ブラケット235を、別個に作製された対向部材236と回動アーム300,...,306とを接合して構成したが、これに限らず、これらが一体的に形成された一部材として構成しても構わない。
12 踏段
18 欄干パネル
26,204,400,600 固定器具
28,206 トラス
30,233,402,602,624 固定ブラケット
32,235,404,604 可動ブラケット
46,234D,406D,616 受け面
56,58 対向部
60,62,64,66,284,286,288,290,446,448,450,452,454,456,458 圧接ボルト
236,436 対向部材
Claims (7)
- 循環走行して乗客を搬送する無端搬送体の走行路に沿って立設された欄干パネルと、当該欄干パネルをその下端部でトラスに固定する固定器具とを有する乗客コンベアであって、
前記固定器具は、
前記欄干パネルを固定保持した状態で当該欄干パネルの前記下端部の前記走行路とは反対側の主面部分と対向する受け面を含み、前記トラスに固定された固定ブラケットと、
前記欄干パネルを固定保持した状態で、当該欄干パネルの前記下端部を介して前記受け面と対向し当該下端部を前記受け面に向かって圧接する圧接部材が取り付けられた対向部を含む可動ブラケットと、
を有し、
前記欄干パネルの固定を解除した状態では、当該欄干パネルにおける前記下端部の前記走行路側前方が開放されるように、前記可動ブラケットが前記固定ブラケットに取り付けられていることを特徴とする乗客コンベア。 - 前記固定ブラケットと前記可動ブラケットとが、前記欄干パネルの下端縁よりも下方において当該下端縁と平行に設けられたシャフトにより、当該可動ブラケットが当該固定ブラケットに対しその軸心を中心として回動自在、かつ、前記軸心の方向における第1の位置と第2の位置との間でスライド自在に連結されていて、
前記欄干パネルを固定保持した状態において、前記可動ブラケットは前記第1の位置に在って、その一部が前記軸心と直交する仮想平面内で前記固定ブラケットの一部に当接して、前記対向部が前記受け面から離間する向きの、当該可動ブラケットの回動が規制され、
前記欄干パネルの固定が解除されて、前記可動ブラケットが前記第1の位置から前記第2の位置までスライドされると前記当接の状態が解消されて、当該可動ブラケットは前記対向部が前記受け面から離間する向きに回動して、前記欄干パネルの前記下端部の前記走行路側前方が開放されるように、前記可動ブラケットが前記固定ブラケットに取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の乗客コンベア。 - 前記可動ブラケットは、前記固定ブラケットに着脱自在に取り付けられていて、当該可動ブラケットが前記固定ブラケットから脱着されることにより、前記欄干パネルにおける前記下端部の前記走行路側前方が開放されることを特徴とする請求項1に記載の乗客コンベア。
- 前記固定ブラケットが前記欄干パネルの下端面を支持する支持部を含むことを特徴とする請求項2または3に記載の乗客コンベア。
- 前記欄干パネルを固定保持した状態で、前記可動ブラケットは、前記欄干パネルの下端面を支持する支持部を含み、
当該可動ブラケットは、前記対向部が前記受け面と対向する第1の姿勢から、当該対向部が前記圧接部材と共に当該欄干パネルの下方へ揺動して、前記下端部の前記走行路側前方を開放すると共に、前記支持部が前記下端面から下方へ離間して前記欄干パネルの固定が解除された第2の姿勢となるよう、前記固定ブラケットに軸支されて取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の乗客コンベア。 - 下方に開口された溝部を含み、当該溝部が前記欄干パネルの上端部に嵌め込まれた状態で、当該欄干パネルに固定された被固定部材を有し、
前記被固定部材の前記欄干パネルに対する固定が解除された状態において、当該被固定部材が前記欄干パネルの上端部に当該欄干パネルの厚み方向に遊びを持って嵌った状態となることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の乗客コンベア。 - くさび部材と、
締付ねじと、
を有し、
前記被固定部材の前記溝部は、前記欄干パネルの第1の主面に平行な第1の壁面と前記欄干パネルの第2の主面との間隔が下方程広くなるよう当該第2の主面に対し傾斜した第2の壁面とを含み、当該被固定部材には、雌ねじが上下方向に形成されており、
前記くさび部材は、前記第2の主面と前記第2の壁面との間に設けられ、当該第2の主面と対向する押圧面と当該第2の壁面に沿った斜面とを含み、上下方向に貫通するねじ挿通孔が開設されていて、
前記被固定部材には、前記ねじ挿通孔に対応する雌ねじが上下方向に形成されていて、
前記締付ねじは、前記ねじ挿通孔に下方から挿入され、前記雌ねじに螺合しており、当該締付ねじの締め付けにより、前記くさび部材の前記斜面が前記第2の壁面に案内されて、当該くさび部材が前記第2の主面に向かって押圧され、前記押圧面と前記第1の壁面とで、前記欄干パネルの上端部が締め付けられて、前記被固定部材が当該欄干パネルに固定されていることを特徴とする請求項6に記載の乗客コンベア。
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