JP2003340664A - ワーククランプ - Google Patents

ワーククランプ

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JP2003340664A
JP2003340664A JP2002148745A JP2002148745A JP2003340664A JP 2003340664 A JP2003340664 A JP 2003340664A JP 2002148745 A JP2002148745 A JP 2002148745A JP 2002148745 A JP2002148745 A JP 2002148745A JP 2003340664 A JP2003340664 A JP 2003340664A
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clamp body
base portion
hole
movable clamp
movable
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Itsuo Kitahata
逸雄 北畠
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クランプ体の交換を容易に行い、かつ、クラ
ンプ体の切削を精度良く確実に行う。 【解決手段】 ベース部2に支持されてワークを固定す
るために移動可能な可動クランプ体4と、可動クランプ
体4に対し斜面4a,5aの当接を用いた相対移動によ
り可動クランプ体4を移動させてワークの固定を行う出
力部材5とを備えたワーククランプ1において、可動ク
ランプ体4に、移動方向に交差して突出する係合脚部2
0を設け、ベース部2に、可動クランプ体4の移動方向
に沿って係脱移動可能に取り付けられ係合脚部20に係
合して可動クランプ体4の移動を許容し且つベース部2
からの可動クランプ体4の浮き上がりを規制するための
係合部材22を設けたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワークを加工する
時に、該ワークを工作台に固定するため等に供するワー
ククランプに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のワーククランプとしては、実開平
6−46840号公報に記載された、例えば、図10〜
12に示すようなものがある。
【0003】図10〜12に示すように、ワーククラン
プ100は、工作台に固定されるベース部101と、こ
のベース部101に設けられてワークを支持するための
固定クランプ体102および移動可能な可動クランプ体
103と、ベース部101に設けられて可動クランプ体
103を移動させるための出力部材104とを備えてい
る。
【0004】前記ベース部101には、幅方向両側縁に
側壁部105が立設され、これらの側壁部105にそれ
ぞれ長手方向に沿った溝部106が形成されている。こ
のベース部101上には、固定クランプ体102が2つ
のボルト107により締結固定されていると共に、長手
方向に移動可能に配置された可動部材108を介して可
動クランプ体103が固定クランプ体102に対向して
設けられている。
【0005】前記可動部材108は、幅方向両側にそれ
ぞれ溝部106にスライド自在に係合する係合突起10
9が設けられており、溝部106を係合突起109がス
ライドすることによりベース部101の長手方向への移
動が案内され、ベース部101の長手方向に交差する方
向への移動が規制するようになっている。そして、可動
部材108上には、可動クランプ体103が配置されて
2つのボルト107により締結固定されている。
【0006】また、前記ベース部101上には、可動部
材108の後端側に当接する出力部材104が出力ボル
ト110により支持されている。この出力部材104
は、出力ボルト110の回転により上下に移動するよう
になっており、また、可動部材108との当接部分が斜
面で形成されており、下降(相対移動)するときに可動
部材108をその前端側に押圧移動させるようになって
いる。
【0007】このようなワーククランプ100では、出
力ボルト110を締めることにより出力部材104を下
降させると、出力部材104により可動部材108がそ
の前端側に押圧されて移動する。この可動部材108の
移動により可動クランプ体103が固定クランプ体10
2に近接するように移動し、それらの近接した両クラン
プ体102,103間でワークを支持することとなる。
【0008】ところで、上記ワーククランプ100を用
いるに際しては、予め固定クランプ体102および可動
クランプ体103をワークの形状に応じた所望形状に切
削する。これにより、ワークを確実に支持することがで
きるクランプ体102,103を形成することができ
る。
【0009】そして、ワーククランプ100を別形状の
ワークに用いる場合は、固定クランプ体102および可
動クランプ体103をそれぞれ新規なものに交換し、そ
れらの両クランプ体102,103を再度ワークの形状
に応じた所望形状に切削することとなる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のワーククランプ100では、固定クランプ体102
および可動クランプ体103を新規なものに交換する場
合、両クランプ体102,103がベース部101また
は可動部材108にそれぞれ2つのボルト107により
締結・固定されているため、それらのボルト107を2
つとも取り外さないと、クランプ体102,103を取
り外すことができず、クランプ体102,103の交換
作業に手間がかかっていた。
【0011】ここで、両クランプ体102,103をそ
れぞれ1つのボルト107によりベース部101または
可動部材108に固定することが考えられるが、そうす
ると切削時にクランプ体102,103がボルト107
を中心として回転しようとしがたついてしまい、ワーク
形状に応じた確実な切削を行うことができないおそれが
ある。
【0012】そこで、本発明は、上記従来の課題を考慮
してなされたものであり、クランプ体の交換を容易に行
うことができ、かつ、クランプ体の切削を精度良く確実
に行うことができるワーククランプの提供を目的とす
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の発明は、ベース部に支持されてワークを固
定するために移動可能な可動クランプ体と、前記可動ク
ランプ体に対し斜面の当接を用いた相対移動により該可
動クランプ体を移動させて前記固定を行う出力部材とを
備えたワーククランプにおいて、前記可動クランプ体
に、前記移動方向に交差して突出する係合脚部を設け、
前記ベース部に、前記可動クランプ体の移動方向に沿っ
て係脱移動可能に取り付けられ前記係合脚部に係合して
前記可動クランプ体の移動を許容し且つ前記ベース部か
らの可動クランプ体の浮き上がりを規制するための係合
部材を設けたことを特徴とする。
【0014】請求項2の発明は、請求項1記載のワーク
クランプであって、前記係合脚部の反出力部材側側面
に、テーパー穴部を設け、前記係合部材に、前記テーパ
ー穴部に嵌合するテーパー軸部を設け、前記係合部材を
前記ベース部に対し付勢し前記テーパー軸部を前記テー
パー穴部に突き当て嵌合させる付勢部材を設けたことを
特徴とする。
【0015】請求項3の発明は、請求項2記載のワーク
クランプであって、前記ベース部に、前記付勢部材を保
持する保持部材を螺合移動可能に設け、前記保持部材を
移動させることにより前記係合部材のテーパー軸部を前
記テーパー穴部から離脱させ得ることを特徴とする。
【0016】請求項4の発明は、請求項2又は3記載の
ワーククランプであって、前記係合脚部の出力部材側側
面に、係合穴を設け、前記ベース部に、前記係合穴に対
向する支持穴を設け、前記係合穴及び支持穴に、係合ピ
ンを支持したことを特徴とする。
【0017】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、出力部材によ
り可動クランプ体に対し斜面の当接を用いた相対移動に
より該可動クランプ体を移動させ、この移動によりワー
クを固定することができる。このとき、可動クランプ体
の係合脚部とベース部側の係合部材との係合により、前
記可動クランプ体の移動を許容し且つ前記ベース部から
の可動クランプ体の浮き上がりを規制することができ
る。
【0018】前記可動クランプ体を、クランプするワー
クの形状に合わせて切削するときは、クランプ体間にス
ペーサを支持させて固定することができ、可動クランプ
体ががたつくことがなく、可動クランプ体をワークの形
状に応じて確実に切削することができる。
【0019】さらに、可動クランプ体を交換する場合
は、係合部材を離脱移動させて可動クランプ体との係合
を解除し、可動クランプ体をベース部から容易に取り外
すことができる。また、逆の手順により別の可動クラン
プ体をベース部に容易に取り付けることができる。従っ
て、可動クランプ体の交換作業を容易に行うことができ
る。
【0020】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
の効果に加え、前記係合脚部の反出力部材側側面に、テ
ーパー穴部を設け、前記係合部材に、前記テーパー穴部
に嵌合するテーパー軸部を設け、前記係合部材を前記ベ
ース部に対し付勢し前記テーパー軸部を前記テーパー穴
部に突き当て嵌合させる付勢部材を設けたため、可動ク
ランプ体の移動を、よりがたつきなくスムーズに行わせ
ることができる。また、クランプ体の切削時に、可動ク
ランプ体ががたつくことをより確実に抑制することがで
きる。したがって、クランプ体のワークの形状に応じた
切削をより確実に行うことができる。
【0021】請求項3の発明によれば、請求項2の発明
の効果に加え、前記ベース部に、前記付勢部材を保持す
る保持部材を螺合移動可能に設け、前記保持部材を移動
させることにより前記係合部材のテーパー軸部を前記テ
ーパー穴部から離脱させ得るため、保持部材の操作によ
り可動クランプを容易に着脱することができる。
【0022】請求項4の発明によれば、請求項2又は3
の発明の効果に加え、前記係合脚部の出力部材側側面
に、係合穴を設け、前記ベース部に、前記係合穴に対向
する支持穴を設け、前記係合穴及び支持穴に、係合ピン
を支持したため、可動クランプの支持をより確実に行う
ことができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るワーククラン
プの詳細を図面に示す実施形態に基づいて説明する。図
1は本発明の一実施形態に係るワーククランプを示す平
面図、図2は図1に示すワーククランプのA−A線矢視
断面図、図3は図1に示すワーククランプに設けられて
いるベース部の平面図、図4は図3に示すベース部の底
面図である。
【0024】本実施形態のワーククランプ1は、図1お
よび図2に示すように、工作機械の工作台などに固定さ
れるベース部2と、このベース部2に設けられワークを
支持するための固定クランプ体3および可動クランプ体
4と、この可動クランプ体4の後端側に当接する出力部
材5とを備えている。
【0025】前記ベース部2は、鋼材で形成され、図1
〜図4に示すように、略矩形板状のベース部本体6の長
手方向両端縁に沿って壁部7,8が一体に立設されてな
る。このベース部2は、四隅にあたる壁部7,8の幅方
向両端部およびその下のベース部本体6を上下に貫通す
るボルト挿通穴9が設けられており、それらのボルト挿
通穴9を介して固定用ボルトにより工作機械の工作台な
どに固定される。
【0026】前記ベース部本体6は、図2〜図4に示す
ように、その中心部に長手方向に長く形成されて上面6
aから下面6bにかけて上下方向に沿って貫通する孔部
10が設けられている。また、ベース部本体6は、一方
の壁部7と孔部10との間の中心部に上面6aから上方
に突出する位置決めピン11が、他方の壁部8と孔部1
0との間の中心部に上下方向に沿って形成されて上面6
aで開口する雌ねじ穴12がそれぞれ設けられている。
また、ベース部本体6の下面6bには、図4に示すよう
に、下方に突出する一対の固定位置決めピン13a,1
3bが設けられており、それらの固定位置決めピン13
a,13bが工作機械の工作台などに設けられた係合穴
に係合することによりベース部2の固定位置を位置決め
できるようになっている。このベース部本体6には、孔
部10の一方の内面10aから一方の端面6cまで貫通
する挿通孔14が設けられている。
【0027】前記挿通孔14は、図2,図3に示すよう
に、ベース部本体6の長手方向に沿って設けられてい
る。この挿通孔14は、孔部10の内面10aからベー
ス部本体6の端面6cとの中間部よりも内面10a側の
位置までが孔部10の幅方向の寸法よりも小径の小径部
14aとなっており、そこから端面6cまでが小径部1
4aよりも大径に形成された大径部14bとなってい
る。
【0028】前記挿通穴14の大径部14bは、小径部
14aと段部を形成するように連通している。この挿通
孔14の大径部14bは、開口縁側の内周面に雌ねじ部
14cが形成され、その雌ねじ部14cに保持部材15
が取り付けられている。
【0029】前記保持部材15は、図2に示すように、
外周面に雄ねじ部15aを有した環状形状に形成され、
中心部を貫通する略断面六角形の角孔15bが設けられ
ている。この保持部材15は、雄ねじ部材15aが挿通
孔14の雌ねじ部14cに螺合されることにより取り付
けられ、ベース部2に螺合移動により着脱自在に取り付
けられる。
【0030】前記挿通孔14には、係合部材16が挿通
されている。係合部材16は、長尺棒状に形成され、挿
通孔14内に挿通されて先端部が孔部10の内面10a
からその孔部10内に突出している。この係合部材16
は、挿通孔14の小径部14aの径と略同一の径を有し
た断面円形に形成され、先端部側が小径部14a内でベ
ース部2の長手方向以外の動きを規制されてがたつかな
いようになっている。この係合部材16の先端部には、
その先端に向けて次第に断面を小さくするように形成さ
れたテーパー軸部16aが設けられている。
【0031】前記係合部材16の大径部14bの開口縁
側に配置された後端部には、保持部材15の角孔15b
と略同一断面の角軸部16bが設けられている。この係
合部材16の角軸部16bは、保持部材15の角孔15
bにスライド自在に係合し、係合部材16の後端部側が
挿通孔14内でベース部2の長手方向以外の動きを規制
されてがたつかないようになっている。
【0032】前記係合部材16は、大径部14b内に配
置された部分の外周面に、大径部14bの径と略同一の
外周縁の径を有したフランジ部16cが周設されてい
る。この係合部材16のフランジ部16cに対する後端
部側は、フランジ部16cと保持部材15との間に設け
られた付勢部材としてコイル状のバネからなる弾性部材
17の内部に挿入されている。そして、係合部材16の
フランジ部16cは、弾性部材17の付勢力により保持
部材15に対してベース部本体6の長手方向他側に向け
て付勢されている。
【0033】これにより、係合部材16は、弾性部材1
7の付勢力によりベース部本体6の長手方向他側に向け
て付勢されて後述する可動クランプ体4との間でベース
部2に取り付けられ、その取り付け状態が保持部材15
により保持されると共に保持部材15がベース部2から
取り外されることによりベース部2から取り外し可能と
されている。また、係合部材16は、弾性部材17の付
勢力に抗してベース部本体6の長手方向一側にスライド
可能となっている。
【0034】前記ベース部本体6には、孔部10の他方
の内面10bから他方の端面6d側に向けて設けられた
係合穴18が設けられている。この係合穴18は、ベー
ス部2の長手方向に沿って設けられている。
【0035】一方、壁部7,8は、それぞれベース部本
体6の両端縁から上方に突出している。ベース部本体6
の長手方向一側に配置された一方の壁部7は、内側面7
aがベース部本体6の上面6aと直角よりも小さい鋭角
を形成するように下方から上方に向けて次第に他方の壁
部8側に若干傾斜している。また、壁部7には、中心部
を左右に貫通して形成されたボルト挿通孔7bが設けら
れている。
【0036】他方の壁部8は、一方の壁部7と略同一形
状に形成され、ボルト挿通孔を設けることなく内側面8
aを上下方向に沿って形成したものである。
【0037】上記ベース部2上には固定クランプ体3お
よび可動クランプ体4が設けられている。図5は図1に
示す固定クランプ体3の断面図、図6は図5に示す固定
クランプ体3の側面図である。固定クランプ体3は、S
50Cなどの鋼材からなり、図2,図5,図6に示すよ
うに、ベース部本体6の幅方向に長い略四角柱形状に形
成されている。この固定クランプ体3は、壁部7のボル
ト挿通穴7aに対応した位置に、一側面3aから他側面
側に向けて形成された雌ねじ穴3bが設けられている。
そして、固定クランプ体3は、ベース部本体6の上面6
a上に配置された状態で、壁部7のボルト挿通穴7bを
挿通したボルト19の先端が雌ねじ穴3bに螺合されて
いる。したがって、固定クランプ体3は、壁部7に締結
されてベース部2に固定されている。
【0038】この固定クランプ体3は、一側面3aが壁
部7の内側面7aに対応して若干傾斜しており、壁部7
の内側面7aと接合している。また、固定クランプ体3
は、下面にベース部本体6の位置決めピン11に対応し
てベース部2の長手方向に係合溝3cが設けられてお
り、係合溝3cが位置決めピン11と係合して位置決め
されている。したがって、固定クランプ体3は、ベース
部本体6に対する動きが規制されてがたつかないように
なっている。
【0039】図7は図1に示す可動クランプ体4を示す
一部断面図、図8は図7に示す可動クランプ体4の側面
図、図9は図7に示す可動クランプ体4の底面図であ
る。前記可動クランプ体4は、固定クランプ体3と同様
にS50Cなどの鋼材からなり、図1,図2および図7
〜図9に示すように、ベース部本体6の幅方向に長い略
四角柱状形状に形成されている。この可動クランプ体4
は、図2に示すように、ベース部本体6の上面6a上に
孔部10を閉塞するように載置されている。また、可動
クランプ体4は、ベース部本体6の上面6a上を長手方
向にスライド移動自在となっている。この可動クランプ
体4は、図2および図7に示すように、その上面からベ
ース部2の長手方向他側の他側面にわたって設けられて
その他側面側に向けて次第に下方に傾斜する斜面4aを
有している。このような可動クランプ体4の下面には、
ベース部本体6の孔部10内に配置された係合脚部20
が一体に形成されている。
【0040】前記係合脚部20は、ベース部本体6の孔
部10よりも小さく形成されており、その孔部10内を
長手方向に移動可能となっている。この係合脚部20
は、一側面20aから他側面20bにかけて貫通する貫
通孔21が設けられている。
【0041】前記貫通孔21は、ベース部2の長手方向
に沿って設けられている。この貫通孔21は、一側面
(反出力部材側側面)20a側の内周面が係合部材16
のテーパー軸部16aに対応して傾斜するテーパー穴部
21aとなっている。この貫通孔21のテーパー穴部2
1aには、弾性部材17の付勢力により係合部材16の
テーパー軸部16aが突き当て嵌合している。
【0042】したがって、係合脚部20は、係合部材1
6を介して弾性部材17の付勢力により長手方向の他側
に付勢され、その弾性部材17の付勢力に抗して係合部
材16をベース部2の長手方向一側に移動させることに
より、孔部10内を長手方向一側へ移動可能にベース部
2に支持されている。また、係合脚部20は、係合部材
16の先端部のテーパー軸部16aが貫通孔21内に入
り込んでテーパー穴部21aに突き当て嵌合しており、
一側面20a側がベース部2の長手方向以外に移動する
ことが規制されている。
【0043】つまり、可動クランプ体4は、係合脚部2
0を介して係合部材16によりワークを固定するための
移動が許容され且つ前記ベース部本体6からの浮き上が
りが規制される。
【0044】前記貫通孔21の長手方向他側には、ベー
ス部本体6の係合穴18と対向し、その係合穴18と略
同一断面の支持穴21bが設けられている。この支持穴
21bには、ベース部2の係合穴18との間にわたるス
ライド係合部材として係合ピン22が配置されている。
【0045】前記係合ピン22は、断面が係合穴18及
び支持穴21bと略同一の円柱形状に形成され、長手方
向の一端部が支持穴21bに固着され他端部が係合穴1
8にスライド自在に係合している。この係合ピン22
は、他端部の寸法が前記係合脚部20の一側面20aと
孔部10の内面10aとが接合したときの支持穴21
b,係合穴18の開口縁間の寸法よりも若干小さく設定
されている。
【0046】そして、可動クランプ体4は、係合ピン2
2の他端部が係合穴18にスライド自在に係合すること
により、ワークを固定するための移動が許容され且つ前
記ベース部本体6からの浮き上がりがより確実に規制さ
れる。
【0047】前記出力部材5は、可動クランプ体4とベ
ース部本体6の壁部8との間に配置され、出力ボルト2
3によりベース部2に上下に移動可能に支持されてい
る。出力部材5は、一側面から下面にわたって設けられ
て可動クランプ体4の斜面4aに対応して傾斜する斜面
5aを有しており、その斜面5aに弾性部材17の付勢
力により可動クランプ体4の斜面4aがスライド自在
(相対移動自在)に当接・接合している。また、出力部
材5は、ベース部2の長手方向他側の他側面5bが上下
方向に沿って形成され、壁部8の内側面8aにスライド
自在に接合している。
【0048】そして、出力部材5は、下降するときに斜
面5aにより可動クランプ体4の斜面4aを押圧しスラ
イドすることで、自身の下降する力を可動クランプ体4
をベース部2の長手方向一側へ押圧し移動させる力に変
換させるようになっている。したがって、出力部材5
は、下降することにより可動クランプ体4をベース部2
の長手方向一側に移動させ、上昇することにより可動ク
ランプ体4の弾性部材17の付勢力によるベース部2の
長手方向他側への移動を許容して可動クランプ体4を移
動させることとなる。この出力部材5には、上下に貫通
するボルト挿通孔5cが設けられ、そのボルト挿通孔5
cを介して出力ボルト23により支持されている。
【0049】前記出力ボルト23は、出力部材5のボル
ト挿通孔5cを上下に挿通し、先端がベース部本体6に
設けられた雌ねじ穴12に螺合されている。この出力ボ
ルト23は、出力部材5の下面に対応した位置に留め具
24が取り付けられ、出力部材5をヘッド部23aと留
め具24との間で支持している。そして、出力ボルト2
3は、雌ねじ穴12との螺合状態を変えることにより、
出力部材5の支持位置を上下に移動可能としている。
【0050】上記ワーククランプ1では、出力ボルト2
3を締めることにより出力部材5を下降させると、出力
部材5により可動クランプ体4がベース部2の長手方向
一側に押圧される。可動クランプ体4は、係合部材16
を係合脚部20によりベース部2の長手方向一側に弾性
部材17の付勢力に抗して移動させながら全体としてベ
ース部2の長手方向一側に移動する。
【0051】前記係合部材16による可動クランプ体4
の支持は、係合部材16の先端部のテーパー軸部16a
が弾性部材17の付勢力により係合脚部20の貫通孔2
1内に入り込んでその係合脚部20のテーパー穴部21
aに突き当て嵌合することにより、がたつきなく確実に
行われている。したがって、ワーククランプ1では、可
動クランプ体4を、よりがたつきなくスムーズに移動さ
せ且つベース部本体6からの浮き上がりをより確実に規
制している。また、前記係合ピン22は、係合穴18に
スライド自在に係合し、可動クランプ体4を、よりがた
つきなくスムーズに移動させ且つベース部本体6からの
浮き上がりをより確実に規制している。
【0052】そして、移動した可動クランプ体4は、固
定クランプ体3に近接しその固定クランプ体3との間で
ワークを支持・固定することとなる。
【0053】このようにワーククランプ1を用いる際に
は、ワークを確実に支持・固定するために予め固定クラ
ンプ体3と可動クランプ体4とをワークの形状に応じ
て、例えば図1および図2の2点差線に示すように切削
しておく。クランプ体3,4を切削する際には、上記ワ
ークを支持するときと同様に、可動クランプ体4を固定
クランプ体3側に近接させ、近接した両クランプ体3,
4の下端部間でスペーサなどを支持させる。
【0054】この状態では、可動クランプ体4が、固定
されて長手方向に移動することを規制されると共に、上
記同様係合部材16および支持手段により長手方向以外
に移動することも規制されている。このため、ワークク
ランプ1では、可動クランプ体4ががたつくことがな
く、両クランプ体3,4のワークの形状に応じた切削を
確実に行うことができる。
【0055】このようにワーククランプ1では、両クラ
ンプ体3,4のワークの形状に応じた切削を確実に行う
ことができるので、両クランプ体3,4によるワークの
支持・固定も確実に行わせることができる。
【0056】一方、ワーククランプ1を別のワーク用と
して用いる場合には、両クランプ体3,4を新規なもの
に交換し、再び上記同様に両クランプ体3,4を別のワ
ークに応じて切削する。
【0057】固定クランプ体3を交換する場合には、壁
部7に固定クランプ体3を締結されているボルト19を
工具などにより緩めて取り外し、固定クランプ体3をベ
ース部2に固定されていない自由状態とする。この状態
で固定クランプ体3を、ベース部2の長手方向他側にス
ライドさせて上方に引き上げると、ベース部2から取り
外すことができる。
【0058】したがって、ワーククランプ1では、一本
のボルト19を取り外すだけで固定クランプ体3をベー
ス部2から容易に取り外すことができ、かつ取外手順と
逆の手順により新規な固定クランプ体をベース部2に容
易に取り付けることができ、固定クランプ体の交換作業
を容易に行うことができる。
【0059】また、可動クランプ体4を交換する場合に
は、挿通孔14の雌ねじ部14cに螺合されている保持
部材15を、その角孔15bに不図示の工具を差し込む
などして緩めて取り外す。この結果、係合部材16は、
ベース部2への取付状態の保持が解除されてベース部2
から取り外し可能となり、ベース部2から取り外される
ことにより可動クランプ体4との係合を解除される。し
たがって、ワーククランプ1では、ベース部2に着脱自
在に設けられた保持部材15により係合部材16のベー
ス部2への取り付け状態を確実に保持することができる
と共に、保持部材15をベース部2から取り外すだけで
係合部材16をベース部2から容易に取り外することが
できる。
【0060】この状態で可動クランプ体4を長手方向一
側に移動させると、係合ピン22の係合穴18への係合
状態を解除、つまり支持手段による可動クランプ体4の
支持を解除することができる。
【0061】したがって、可動クランプ体4は、ベース
部2に支持されていない自由状態となり、引き上げられ
ることによりベース部2から取り外される。
【0062】したがって、ワーククランプ1では、保持
部材15を取り外すだけで可動クランプ体4をベース部
2から容易に取り外すことができ、取外手順と逆の手順
により新規な可動クランプ体をベース部2に容易に取り
付けることができ、可動クランプ体の交換作業を容易に
行うことができる。
【0063】また、本実施形態のワーククランプ1で
は、係合部材16の他、ベース部2および可動クランプ
体4の係合脚部20に設けられた支持穴21b,係合穴
18と、これらの支持穴21b,係合穴18間に係合す
る係合ピン22とを設けてなるため、構造を簡素化して
容易に構成することができる。
【0064】以上、本発明に係るワーククランプ1の一
実施形態について説明したが、本発明はこれに限定され
るものではなく、構成の要素に付随する各種の設計変更
が可能である。例えば、上記実施形態では、係合部材1
6が弾性部材17を介してベース部2に取り付けられる
構成であったが、例えば、保持部材15と係合部材16
を一体にするなど弾性部材17を省略した構成でも良
い。この場合には、可動クランプ体4の係合脚部20
に、係合部材16がスライド自在に嵌合するストレート
の穴などで構成することにより可動クランプ体4の移動
を許容し且つベース部6からの浮き上がりを規制するこ
とが可能である。
【0065】上記実施形態では、係合脚部20の他側面
20bとベース部2の孔部10の内面10bとの間に支
持穴21b,係合穴18及び係合ピン22を設けていた
が、これらを省略しても良い。また、この場合には、係
合部材16の孔部10内へ突出する先端部を長く形成
し、これに対応させてテーパー穴部を形成することで、
係合部材により可動クランプ体の移動を許容し且つ浮き
上がりを規制することもできる。
【0066】上記実施形態では、ベース部2に固定され
た固定クランプ体3と可動クランプ体4との2つのクラ
ンプ体を設けた構成であったが、2つの固定クランプ体
と1つの可動クランプ体とを設けるなど2つ以上のクラ
ンプ体を設けた構成であってもよい。
【0067】さらに、クランプ体としては、ベース部2
に固定された固定クランプ体3と可動クランプ体4とを
設けていたが、すべてのクランプ体を可動クランプ体と
してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施形態に係るワーククラン
プを示す平面図である。
【図2】図2は図1に示すワーククランプのA−A線矢
視断面図である。
【図3】図3は図1に示すワーククランプに設けられて
いるベース部の平面図である。
【図4】図4は図3に示すベース部の底面図である。
【図5】図5は図1に示す固定クランプ体の断面図であ
る。
【図6】図6は図5に示す固定クランプ体の側面図であ
る。
【図7】図7は図1に示す可動クランプ体を示す一部断
面図である。
【図8】図8は図7に示す可動クランプ体の側面図であ
る。
【図9】図9は図7に示す可動クランプ体の底面図であ
る。
【図10】図10は従来のワーククランプに係る平面図
である。
【図11】図11は図10に示すワーククランプのB−
B線矢視断面図である。
【図12】図12は図10に示すワーククランプのC−
C線矢視断面図である。
【符号の説明】
1 ワーククランプ 2 ベース部 4 可動クランプ体 5 出力部材 15 保持部材 16 係合部材 16a テーパー軸部 17 弾性部材(付勢部材) 18 係合穴 20 係合脚部 21a テーパー穴部 21b 支持穴 22 係合ピン

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベース部に支持されてワークを固定する
    ために移動可能な可動クランプ体と、前記可動クランプ
    体に対し斜面の当接を用いた相対移動により該可動クラ
    ンプ体を移動させて前記固定を行う出力部材とを備えた
    ワーククランプにおいて、 前記可動クランプ体に、前記移動方向に交差して突出す
    る係合脚部を設け、 前記ベース部に、前記可動クランプ体の移動方向に沿っ
    て係脱移動可能に取り付けられ前記係合脚部に係合して
    前記可動クランプ体の移動を許容し且つ前記ベース部か
    らの可動クランプ体の浮き上がりを規制するための係合
    部材を設けたことを特徴とするワーククランプ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のワーククランプであっ
    て、 前記係合脚部の反出力部材側側面に、テーパー穴部を設
    け、 前記係合部材に、前記テーパー穴部に嵌合するテーパー
    軸部を設け、 前記係合部材を前記ベース部に対し付勢し前記テーパー
    軸部を前記テーパー穴部に突き当て嵌合させる付勢部材
    を設けたことを特徴とするワーククランプ。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のワーククランプであっ
    て、 前記ベース部に、前記付勢部材を保持する保持部材を螺
    合移動可能に設け、 前記保持部材を移動させることにより前記係合部材のテ
    ーパー軸部を前記テーパー穴部から離脱させ得ることを
    特徴とするワーククランプ。
  4. 【請求項4】 請求項2又は3記載のワーククランプで
    あって、 前記係合脚部の出力部材側側面に、係合穴を設け、 前記ベース部に、前記係合穴に対向する支持穴を設け、 前記係合穴及び支持穴に、係合ピンを支持したことを特
    徴とするワーククランプ。
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