JP2017083553A - 感光性樹脂組成物、感光性樹脂積層体及びレジストパターン形成方法 - Google Patents
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Abstract
Description
すなわち、本発明は以下の通りである:
[1]
(a)アルカリ可溶性高分子;
(b)エチレン性不飽和結合を有する付加重合性単量体;
(c)2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体;
(d)下記一般式(I):
で表される化合物;及び
(e)エポキシ化合物;
を含む感光性樹脂組成物。
[2]
前記エポキシ化合物は、下記一般式(III):
で表される化合物を含む、[1]に記載の感光性樹脂組成物。
[3]
前記エポキシ化合物の含有量は、前記感光性樹脂組成物の固形分総量に対して、0.001質量%以上0.1質量%未満である、[1]又は[2]に記載の感光性樹脂組成物。
[4]
前記2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体は、下記一般式(IV):
で表される化合物を含む、[1]〜[3]のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
[5]
前記感光性樹脂組成物は、N−アリールアミノ酸をさらに含む、[1]〜[4]のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
[6]
前記感光性樹脂組成物は、下記一般式(V):
で表される化合物をさらに含む、[1]〜[5]のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
[7]
[1]〜[6]のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物から成る感光性樹脂層、及び該感光性樹脂層を支持する支持体を含む感光性樹脂積層体。
[8]
[7]に記載の感光性樹脂積層体を基板上に積層する積層工程;
該感光性樹脂積層体に含まれる感光性樹脂層を露光する露光工程;及び
該露光後の感光性樹脂層における未露光部を現像液で除去してレジストパターンを形成する現像工程;
を含むレジストパターンの形成方法。
[9]
前記露光工程が、描画パターンの直接描画により露光を行う工程である、[8]に記載のレジストパターン形成方法。
[10]
[7]に記載の感光性樹脂積層体を金属板又は金属皮膜絶縁板上に積層する積層工程;
該感光性樹脂積層体に含まれる感光性樹脂層を露光する露光工程;
該露光後の感光性樹脂層における未露光部を現像液で除去してレジストパターンを形成する現像工程;及び
該金属板又は金属皮膜絶縁板表面の該レジストパターンに被覆されていない部分をエッチング又はめっきする導体パターン形成工程;
を含む導体パターンの形成方法。
[11]
[7]に記載の感光性樹脂積層体を銅張積層板又はフレキシブル基板上に積層する積層工程;
該感光性樹脂積層体に含まれる感光性樹脂層を露光する露光工程;
該露光後の感光性樹脂層における未露光部を現像液で除去してレジストパターンを形成する現像工程;
該銅張積層板又はフレキシブル基板表面の該レジストパターンに被覆されていない部分をエッチング又はめっきする導体パターン形成工程;及び
該レジストパターンを該銅張積層板又はフレキシブル基板から剥離する剥離工程;
を含むプリント配線板の製造方法。
[12]
[7]に記載の感光性樹脂積層体を金属板上に積層する積層工程;
該感光性樹脂積層体に含まれる感光性樹脂層を露光する露光工程;
該露光後の感光性樹脂層における未露光部を現像液で除去してレジストパターンを形成する現像工程;
該金属板表面の該レジストパターンに被覆されていない部分をエッチングするエッチング工程;及び
該レジストパターンを該金属板から剥離する剥離工程;
を含むリードフレームの製造方法。
[13]
[7]に記載の感光性樹脂積層体を、大規模集積化回路(LSI)が形成されているウェハ上に積層する積層工程;
該感光性樹脂積層体に含まれる感光性樹脂層を露光する露光工程;
該露光後の感光性樹脂層における未露光部を現像液で除去してレジストパターンを形成する現像工程;
該ウェハ表面の該レジストパターンに被覆されていない部分をめっきするめっき工程;及び
該レジストパターンを該ウェハから剥離する剥離工程;
を含む半導体パッケージの製造方法。
実施の形態では、感光性樹脂組成物は、下記(a)〜(e)の各成分:
(a)アルカリ可溶性高分子;
(b)エチレン性不飽和結合を有する付加重合性単量体;
(c)2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体;
(d)下記一般式(I):
で表される化合物;及び
(e)エポキシ化合物;
を含む。
アルカリ可溶性高分子は、典型的には、カルボキシル基含有単量体を共重合成分として含む、重量平均分子量が5,000〜500,000の熱可塑性共重合体である。
エチレン性不飽和結合を有する付加重合性単量体は、分子内に少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有することによって付加重合性を有する化合物である。エチレン性不飽和結合は、末端エチレン性不飽和基であることが好ましい。
(b1)下記一般式(VI):
で表される付加重合性単量体;
(b2)下記一般式(VII):
で表される付加重合性単量体;及び
(b3)上記(b1)及び(b2)成分以外の付加重合性単量体;
から成る群から選択される少なくとも1つを含む。
感光性樹脂組成物は、耐めっき性と色相安定性を両立する観点から、光重合開始剤として、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体を含むことが好ましい。光重合開始剤は、光によりモノマーを重合させる化合物である。
で表される化合物であることが好ましい。
感光性樹脂組成物は、露光工程中の感度を向上させるために、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体以外の光重合開始剤を含むことが好ましい。
感光性樹脂組成物は、耐めっき性と色相安定性を両立する観点から下記一般式(I):
で表される化合物を含むことが好ましい。
感光性樹脂組成物は、耐めっき性と色相安定性を両立する観点から、エポキシ化合物を含むことが好ましい。エポキシ化合物は、エポキシ基を有する化合物である。本実施の形態では、エポキシ化合物による酸の捕捉作用によって、ドライフィルムレジストの保存時の着色が効果的に防止されて色相の良好な保存安定性が得られるとともに、良好な解像性が得られる。
で表される化合物が挙げられる。
感光性樹脂組成物には、感度の観点から、染料、顔料等の着色物質を含有させることが好ましい。染料としては、塩基性染料が好ましい。
感光性樹脂組成物には、(a)〜(e)成分、光重合開始剤(2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体を除く)及び着色物質の他に各種の添加剤を含有させることができる。
上述した感光性樹脂組成物は、これに溶媒を添加して形成した感光性樹脂組成物調合液として用いてもよい。好適な溶媒としては、メチルエチルケトン(MEK)に代表されるケトン類、並びにメタノール、エタノール、及びイソプロピルアルコール等のアルコール類が挙げられる。感光性樹脂組成物調合液の粘度が25℃で500〜4000mPa・秒となるように、溶媒を感光性樹脂組成物に添加することが好ましい。
実施の形態では、感光性樹脂積層体は、上述した感光性樹脂組成物から成る感光性樹脂層、及び該感光性樹脂層を支持する支持体を含む。必要により、感光性樹脂層の支持体形成側と反対側の表面に保護層を有していてもよい。
実施の形態では、レジストパターン形成方法は、例えば、上述した感光性樹脂積層体を用いて基板の上に感光性樹脂層を形成する積層工程、該感光性樹脂層を露光する露光工程、及び該露光後の感光性樹脂層における未露光部を現像液で除去することによってレジストパターンを形成する現像工程を順に含む。
導体パターンの形成方法としては、例えば、上述した感光性樹脂積層体を用いて、金属板又は金属皮膜絶縁板である基板の上に感光性樹脂層を形成する積層工程、該感光性樹脂層を露光する露光工程、該露光後の感光性樹脂層における未露光部を現像液で除去することによってレジストパターンを形成する現像工程、及び該レジストパターンが形成された基板をエッチング又はめっきするエッチング又はめっき工程を順に含む方法が好ましい。
プリント配線板の製造方法としては、例えば、上記の導体パターンを製造した後に、レジストパターンを現像液よりも強いアルカリ性を有する水溶液により基板から剥離させることにより、所望の配線パターンを有するプリント配線板を得ることができる。プリント配線板の製造においては、基板として、銅張積層板又はフレキシブル基板を用いることが好ましい。剥離用のアルカリ水溶液(以下、「剥離液」ともいう。)としては、特に制限はないが、2質量%〜5質量%の濃度の、NaOH又はKOHの水溶液が一般的に用いられる。剥離液には少量の水溶性溶媒を加えることが可能である。剥離工程における該剥離液の温度は、40℃〜70℃の範囲であることが好ましい。
リードフレームの製造方法としては、例えば、基板として、銅、銅合金、鉄系合金等の金属板を用いて、前述のレジストパターン形成方法によってレジストパターンを形成し、更に現像により露出した基板をエッチングするエッチング工程を含む方法が好ましい。エッチング工程後、レジストパターンを上述のプリント配線板の製造方法と同様の方法で剥離する剥離工程を行って、所望のリードフレームを得ることが好ましい。
前記レジストパターン形成方法によって形成されるレジストパターンは、サンドブラスト工法により基板に加工を施す時の保護マスク部材として使用することができる。この場合、基板としては、例えば、ガラス、シリコンウエハー、アモルファスシリコン、多結晶シリコン、セラミック、サファイア、金属材料等が挙げられる。
半導体パッケージの製造方法としては、例えば、基板として、大規模集積化回路(LSI)が形成されているウェハを用いて、これに前述のレジストパターン形成方法によってレジストパターンを形成した後に、以下の工程を経ることによって、半導体パッケージを製造できる。まず、現像により露出した開口部に銅、はんだ等の柱状のめっきを施して、導体パターンを形成するめっき工程を行う。その後、レジストパターンを上述のプリント配線板の製造方法と同様の方法で剥離する剥離工程を行って、更に、柱状めっき以外の部分の薄い金属層をエッチングにより除去する工程を行うことにより、所望の半導体パッケージを得ることができる。
実施例1〜6及び比較例1〜6における感光性樹脂積層体を次のようにして作製した。
下記表1に示す化合物を、下記表2又は3に示す組成割合(単位は質量部である)で配合し、十分に攪拌、混合して感光性樹脂組成物溶液を調製した。得られた感光性樹脂組成物溶液を、支持体である16μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人デュポンフィルム(製)、GR−16)の表面にバーコーターを用いて均一に塗布し、95℃の乾燥機中で3分間乾燥させて感光性樹脂層を形成した。感光性樹脂層の厚みは38μmであった。
オーバーハング剥離性、耐めっき性、剥離片サイズ、解像性及び感度を評価するための基板としては、35μm圧延銅箔を積層した1.6mm厚の銅張積層板を用い、表面を湿式バフロール研磨(スリーエム(株)製、スコッチブライト(登録商標)HD#600、2回通し)した。
感光性樹脂積層体のポリエチレンフィルムを剥がしながら、整面して60℃に予熱した銅張積層板にホットロールラミネーター(旭化成(株)製、AL−70)により、ロール温度105℃でラミネートした。エアー圧力は0.35MPaとし、ラミネート速度は1.5m/分とした。
感光性樹脂層に評価に必要なマスクフィルムを支持体であるポリエチレンテレフタレートフィルム上におき、超高圧水銀ランプ(オーク製作所製、HMW−201KB)によりストーファー製21段ステップタブレットで8段となる露光量で露光した。
ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離した後、アルカリ現像機(フジ機工製、ドライフィルム用現像機)を用いて30℃の1質量%Na2CO3水溶液を所定時間スプレーし、感光性樹脂層の未露光部分を最小現像時間の2倍の時間で溶解除去した。ここで、「最小現像時間」とは、未露光部分の感光性樹脂層が完全に溶解するのに要する最も少ない時間をいう。
後述する硫酸銅めっき後、小型剥離装置(山縣機械製)を用いて、50℃の4質量%水酸化ナトリウム水溶液を72秒間スプレーし、硬化したレジストを剥離した。
(1)重量平均分子量、分子量分布
日本分光(株)製ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)システムにより、標準ポリスチレン(昭和電工(株)製Shodex STANDARD SM−105)の検量線を用いて測定した。測定条件の詳細は以下の通りである。
示差屈折率計:RI−1530、
ポンプ:PU−1580、
デガッサー:DG−980−50、
カラムオーブン:CO−1560、
カラム:順にKF−8025、KF−806M×2、KF−807、
溶離液:THF
上記<ラミネート>において説明した処理の後15分経過した基板を用い、露光部と未露光部の幅が1:1の比率のラインパターンで露光し、現像した。なお、露光に関しては、超高圧水銀ランプ(オーク製作所製、HMW−201KB)によりストーファー製21段ステップタブレットで6段となる露光量で露光した。
<めっき条件>
前処理:酸性脱脂剤浴(ローム・アンド・ハース社製LP−200:10%、硫酸:10%水溶液)に40℃で10分浸せきした。その後水洗し、APS水溶液(過硫酸アンモニウム水溶液、濃度200g/L)に室温で1分間浸せきし、水洗後10%硫酸水溶液に2分間浸せきした。
硫酸銅めっき:上記のめっき液組成で2.0A/dm2の電流密度で50分間めっきを行った。このとき、ミクロン深さ高さ(厚み)測定機(日商精密光学(株)製、KY−90型)を用いて測定しためっき高さは20μmであった。
◎(著しく良好):二次銅めっきのもぐりが全く見られない。
○(良好):二次銅めっきのもぐりが見られるが、もぐり幅がラインの片側で2μm未満である。
△(許容):二次銅めっきのもぐりが見られるが、もぐり幅がラインの片側で2μm以上5μm以下である。
×(不良):二次銅めっきのもぐり幅がラインの片側で5μmを越える。
感光性樹脂積層体からポリエチレンフィルムを剥がし、UV−visスペクトロメーター(島津製作所(株)製、UV−240)を用いて、波長600nmの光の透過率を測定した。この際、スペクトロメーターのリファレンス側に、感光性樹脂積層体に用いたものと同じポリエチレンテレフタレートフィルムを入れて、ポリエチレンテレフタレートフィルム由来の透過率をキャンセルした。
○(良好):600nmにおける透過率の差の絶対値が1%未満である。
△(許容):600nmにおける透過率の差の絶対値が1%以上5%未満である。
×(不良):600nmにおける透過率の差の絶対値が5%以上である。
上記<ラミネート>において説明した処理の後15分経過した基板を用い、ストーファー製21段ステップタブレットを通して45mJ/cm2の露光量で露光し、現像した。得られた硬化レジストの最高の残膜段数を感度とし、以下のようにランク分けした。
◎(著しく良好):感度の値が8段以上である。
○(良好):感度の値が7段以上、かつ8段未満である。
Claims (13)
- (a)アルカリ可溶性高分子;
(b)エチレン性不飽和結合を有する付加重合性単量体;
(c)2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体;
(d)下記一般式(I):
で表される化合物;及び
(e)エポキシ化合物;
を含む感光性樹脂組成物。 - 前記エポキシ化合物は、下記一般式(III):
で表される化合物を含む、請求項1に記載の感光性樹脂組成物。 - 前記エポキシ化合物の含有量は、前記感光性樹脂組成物の固形分総量に対して、0.001質量%以上0.1質量%未満である、請求項1又は2に記載の感光性樹脂組成物。
- 前記感光性樹脂組成物は、N−アリールアミノ酸をさらに含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物から成る感光性樹脂層、及び該感光性樹脂層を支持する支持体を含む感光性樹脂積層体。
- 請求項7に記載の感光性樹脂積層体を基板上に積層する積層工程;
該感光性樹脂積層体に含まれる感光性樹脂層を露光する露光工程;及び
該露光後の感光性樹脂層における未露光部を現像液で除去してレジストパターンを形成する現像工程;
を含むレジストパターンの形成方法。 - 前記露光工程が、描画パターンの直接描画により露光を行う工程である、請求項8に記載のレジストパターン形成方法。
- 請求項7に記載の感光性樹脂積層体を金属板又は金属皮膜絶縁板上に積層する積層工程;
該感光性樹脂積層体に含まれる感光性樹脂層を露光する露光工程;
該露光後の感光性樹脂層における未露光部を現像液で除去してレジストパターンを形成する現像工程;及び
該金属板又は金属皮膜絶縁板表面の該レジストパターンに被覆されていない部分をエッチング又はめっきする導体パターン形成工程;
を含む導体パターンの形成方法。 - 請求項7に記載の感光性樹脂積層体を銅張積層板又はフレキシブル基板上に積層する積層工程;
該感光性樹脂積層体に含まれる感光性樹脂層を露光する露光工程;
該露光後の感光性樹脂層における未露光部を現像液で除去してレジストパターンを形成する現像工程;
該銅張積層板又はフレキシブル基板表面の該レジストパターンに被覆されていない部分をエッチング又はめっきする導体パターン形成工程;及び
該レジストパターンを該銅張積層板又はフレキシブル基板から剥離する剥離工程;
を含むプリント配線板の製造方法。 - 請求項7に記載の感光性樹脂積層体を金属板上に積層する積層工程;
該感光性樹脂積層体に含まれる感光性樹脂層を露光する露光工程;
該露光後の感光性樹脂層における未露光部を現像液で除去してレジストパターンを形成する現像工程;
該金属板表面の該レジストパターンに被覆されていない部分をエッチングするエッチング工程;及び
該レジストパターンを該金属板から剥離する剥離工程;
を含むリードフレームの製造方法。 - 請求項7に記載の感光性樹脂積層体を、大規模集積化回路(LSI)が形成されているウェハ上に積層する積層工程;
該感光性樹脂積層体に含まれる感光性樹脂層を露光する露光工程;
該露光後の感光性樹脂層における未露光部を現像液で除去してレジストパターンを形成する現像工程;
該ウェハ表面の該レジストパターンに被覆されていない部分をめっきするめっき工程;及び
該レジストパターンを該ウェハから剥離する剥離工程;
を含む半導体パッケージの製造方法。
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