JP2017083536A - 擬似接着ラベル - Google Patents

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孝行 米澤
Takayuki Yonezawa
孝行 米澤
善和 石原
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善和 石原
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Abstract

【課題】感熱発色層等との任意の組み合わせが可能で用途の自由度が高い上、基本の層数が少なく構成が簡単で、なおかつ大掛かりな設備を必要としないためコスト安価に製造できる擬似接着ラベルを提供する。【解決手段】ベース基材2とカバー基材3を100℃での粘度が1000mPa・s以下のホットメルト接着剤からなり、剥離すると再接着不能な擬似接着層4を介して直接または間接に接着した擬似接着ラベル1である。【選択図】図1

Description

本発明は、例えばラベル等として他部材へ貼付可能なベース基材と、当該ベース基材を覆うカバー基材とが、剥離すると再接着不能な擬似接着層を介して直接または間接に接着された擬似接着ラベルに関するものである。
ラベル等として他部材の表面に貼付可能なベース基材と、当該ベース基材を覆うカバー基材とを、剥離すると再接着不能な擬似接着層を介して直接または間接に接着してなる擬似接着ラベルが知られている。
かかる擬似接着ラベルにおいてカバー基材は、一度ベース基材から剥離すると粘着も再接着もしないため、近年この特性を利用して、様々な分野、用途において擬似接着ラベルが普及しつつある。
例えばベース基材の表面側に感熱発色層を形成しておき、その上のカバー基材の表面に感熱印字(熱転写、感熱発色等)をすると、当該印字の熱がベース基材の感熱発色層にも伝わって、カバー基材とともにベース基材にも同時に印字、つまり印字を複写できる複写ラベルを構成できる。
そして、かかる複写ラベルのベース基材を、例えば商品に貼り付ける商品ラベルや宅配便等のパッケージに貼り付ける送り状等の正本、カバー基材を、上記商品ラベルや送り状等の控え(副本)として用いると、上記正本と控えとを例えば弱粘着層を介して積層した場合と違って、印字後に控えを剥離した正本の表面がべたついたりせず取り扱いやすいという利点がある。また、剥離した控えもべたつかないため、例えば控えを複数枚、積み重ねて保管したりしやすいという利点もある。
また、ベース基材には感熱発色層等を設けずに、宅配便等のパッケージに貼付するベースとし、カバー基材の表面を住所、氏名等の印字面として送り状を構成することもできる。
この場合は、上記住所、氏名等の個人情報などが印字されたカバー基材を宅配便等の受取人がパッケージから簡単に剥離して、別個に裁断処理したりしやすいという利点がある。
さらに、カバー基材には感熱発色層等を設けず、当該カバー基材を、ベース基材の表面に印字された個人情報等を秘匿するための隠蔽性の基材として、秘匿ラベルを構成することもできる。
この場合には、カバー基材が再接着不能で剥がしたことが一目で判ることから、第三者によるカバー基材の剥離と情報の覗き見を抑止する効果が期待される。
上記擬似接着ラベルとしては、様々な構成のものが検討されている。
例えば特許文献1では、フィルム状に押出成形直後の熱可塑性樹脂を、紙等のカバー基材の片面にラミネートしたのち冷却して、ベース基材と擬似接着層とを兼ねる熱可塑性樹脂の層を形成するとともに当該層をカバー基材と一体化させ、さらに熱可塑性樹脂の層の反対面には、他部材への貼付のための感圧粘着層を積層した擬似接着ラベルが提案されている。熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等が挙げられる。
ところが特許文献1では、上記PEやPPからなる熱可塑性樹脂の層は、その溶融温度よりも大幅に高温(300℃以上、320℃以下)での押出成形、および冷却前の高温(250℃以上、300℃未満)の状態でのカバー基材とのラミネートを経て形成される。
そのため、現在最も一般的に普及している、印字温度が100℃前後に設定された感熱ヘッドを用いた感熱印字に適した、例えばロイコ染料と顕色剤とを用いた一般的な感熱発色層とは組み合わせることができず、擬似接着ラベルの用途が実質的に感熱印字を利用しないものに限定されるという問題がある。
特許文献2では、やはりフィルム状に押出成形直後の、例えばPE等の熱可塑性樹脂を、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)等のより溶融温度の高い熱可塑性樹脂のフィルムの片面にラミネートし、冷却して擬似接着性を有する複合樹脂層を形成したのち、この複合樹脂層の両面にそれぞれベース基材、カバー基材を感圧粘着層を介して貼りつけた擬似接着ラベルが検討されている。
この構成では、上記のようにラミネートした熱可塑性樹脂を冷却後に、ベース基材とカバー基材とを複合樹脂層の両面に貼り付けているため、両基材に感熱発色層を組み合わせることができる。
しかし、上記のように両基材を複合樹脂層の両面に貼り付けるためにそれぞれ感圧粘着層が必要となる分、全体の層数が多くなるため、擬似接着ラベルの柔軟性や他部材への追従性が低下したり、製造コストが高くついたりするといった問題がある。
また、上記いずれの場合も押出機や冷却ローラ等の大掛かりな設備が必要で、結果的に擬似接着ラベルの製造コストが高くつくという問題もある。
特許文献3には、別個に紫外線硬化させた2層の紫外線硬化型樹脂の層を、擬似接着層として機能させることが記載されている。
この構成によれば、擬似接着層の形成時に、前述した押出成形とラミネートとによって熱可塑性樹脂の層を形成する際のような高温を経ないため、感熱発色層を組み合わせることが期待される。
しかし実際には、特に感熱発色層と紫外線硬化樹脂の層とが近接している場合、紫外線照射時の熱や圧着時の摩擦熱などによって感熱発色層が発色したり変質したりするのを十分に抑制できない場合があり、擬似接着ラベルの層構成、とりわけ擬似接着層と感熱発色層の形成位置が制限されるといった問題がある。
しかも、紫外線照射のための大掛かりな設備が必要となる上、紫外線硬化型樹脂の硬化は熱可塑性樹脂の溶融、冷却よりも管理が難しいことから、結果的に擬似接着ラベルの製造コストが高くついてしまうといった問題もある。
特公昭55−15035号公報 実公平6−17141号公報 特開2004−144861号公報
本発明の目的は、感熱発色層等との任意の組み合わせが可能で用途の自由度が高い上、基本の層数が少なく構成が簡単で、なおかつ大掛かりな設備を必要としないためコスト安価に製造できる擬似接着ラベルを提供することにある。
本発明は、ベース基材、および前記ベース基材を覆うカバー基材を備え、前記カバー基材は、100℃での粘度が1000mPa・s以下のホットメルト接着剤からなり剥離すると再接着不能な擬似接着層を介して、前記ベース基材上に直接または間接に接着された擬似接着ラベルである。
本発明によれば、感熱発色層等との任意の組み合わせが可能で用途の自由度が高い上、基本の層数が少なく構成が簡単で、なおかつ大掛かりな設備を必要としないためコスト安価に製造できる擬似接着ラベルを提供できる。
図(a)は、本発明の擬似接着ラベルの、実施の形態の一例の層構成を説明する拡大断面図、図(b)は、実施の形態の他の例の層構成を説明する拡大断面図である。 図(a)(b)はそれぞれ、本発明の擬似接着ラベルの、実施の形態のさらに他の例の層構成を説明する拡大断面図である。 本発明の擬似接着ラベルを製造する工程のうち、ホットメルトラミネートの工程を説明する図である。
本発明は、ベース基材、および前記ベース基材を覆うカバー基材を備え、前記カバー基材は、100℃での粘度が1000mPa・s以下のホットメルト接着剤からなり剥離すると再接着不能な擬似接着層を介して、前記ベース基材上に直接または間接に接着された擬似接着ラベルである。
上記の粘度範囲を満足するホットメルト接着剤は、100℃未満の比較的低温での加熱によって良好な流動性を発現できる。
そのため、かかる100℃未満の比較的低温で、感熱着色層等に影響を及ぼすことなしに、ベース基材とカバー基材とが、上記ホットメルト接着剤からなる擬似接着層を介して直接または間接に接着された擬似接着ラベルを構成できる。
したがって上記両基材として、あらかじめ感熱発色層を設けたもの等を任意に組み合わせて用いることが可能となり、擬似接着ラベルの用途の自由度を向上できる。
しかも、上記擬似接着層は単層で良好な接着性を発現できる上、上記のようにあらかじめ感熱発色層を設けたベース基材およびカバー基材を、感熱発色層を発色させたり変質させたりすることなしに、あとから擬似接着層によって接着できるため、基本の層数を少なくして擬似接着ラベルの構成を簡単にできる。
その上、擬似接着層は冷却すると固化するホットメルト接着剤からなるため紫外線照射のための大掛かりな設備が不要であるとともに、例えばロールコーターを用いたホットメルトラミネート等によって形成可能であるため押出機や冷却ローラ等の大掛かりな設備も不要である。
そのため、上記のように基本の層数が少ないことと相まって、擬似接着ラベルをコスト安価に製造できる。
なお、例えばベース基材の表面に感熱発色層を設けて、カバー基材の表面への感熱印字と同時に印字をする場合に、上記ベース基材側の感熱発色層の発色濃度を高めるためには、間に介在するカバー基材、および擬似接着層の厚みをできるだけ小さくして、その熱伝導を向上するのが望ましい。
また、溶剤によって上記感熱発色層が発色したり変質したりするのを防止することや、ベース基材、カバー基材として、共に溶剤の透過性の低いプラスチックフィルム等を組み合わせて使用する場合があること等を考慮すると、擬似接着層の形成には、溶剤を使用しないホットメルトラミネートを採用するのが好ましい。
しかし、100℃での粘度が1000mPa・sを超えるホットメルト接着剤を用いて、前述したように感熱着色層に影響を及ぼさないために100℃未満の比較的低温でのホットメルトラミネートによって擬似接着層を形成しようとしても、特に厚みの小さいカバー基材等にシワや破れ等を生じたり、厚みの小さい擬似接着層に当該厚みのムラやスジ等を生じたりしやすいという問題がある。
これに対し本発明によれば、100℃での粘度が1000mPa・s以下のホットメルト接着剤を選択して用いているため、100℃未満の比較的低温での、溶剤を使用しないホットメルトラミネートによって、前述したように感熱着色層に影響を及ぼすことなしに、特に感熱発色層の発色濃度を高めるべくできるだけ厚みが小さい上、当該厚みが均一でムラやスジのない擬似接着層を形成したり、厚みが小さいカバー基材等にシワや破れを生じさせることなしに上記擬似接着層を形成したりできる。
擬似接着層のもとになるホットメルト接着剤としては、上述したように100℃での粘度が1000mPa・s以下である、ウレタン系、オレフィン系、エチレン−酢酸ビニル系等の種々のホットメルト接着剤がいずれも使用可能である。
またホットメルト接着剤は、特に加熱溶融時の粘度をできるだけ低くすることや、あるいはホットメルトラミネート等によって擬似接着ラベルを量産する際の加熱温度の変動幅等を考慮すると、融解曲線ができるだけなだらかで、前述した100℃未満の温度範囲で、より一層良好な流動性を有していることが好ましい。
具体的には、ホットメルト接着剤は、100℃での粘度が1000mPa・s以下で、なおかつ80℃での粘度が3000mPa・s以下、70℃での粘度が10000mPa・s以下であるのが好ましい。
また、特に後述するように厚み5μm以下程度の、できるだけ厚みの小さい擬似接着層を、前述したムラやスジを生じさせることなく均一な厚みに形成することを考慮すると、上記の範囲でも、80℃での粘度は2500mPa・s以下で、かつ70℃での粘度は5000mPa・s以下であるのがさらに好ましい。
なおホットメルト接着剤の粘度の下限は特に限定されない。100℃、80℃、および70℃での粘度がそれぞれ上記の範囲以下で、なおかつロールコーターを用いたホットメルトコーティング等が可能な種々の粘度のホットメルト接着剤が使用可能である。
ただし100℃での粘度は100mPa・s以上、80℃での粘度は200mPa・s以上で、かつ70℃での粘度は400mPa・s以上であるのが好ましい。
また、特に剥離性に優れる上、剥離後に常温でできるだけ粘着性を生じない擬似接着層を形成することを考慮すると、ホットメルト接着剤としてはウレタン系のホットメルト接着剤が好ましい。
これらの条件を満足するウレタン系のホットメルト接着剤としては、例えば三井化学(株)製のタケネート(登録商標)A−242A〔ウレタン樹脂88質量%とイソシアネート12質量%との混合物、70℃での粘度:2700mPa・s、80℃での粘度:1000mPa・s(いずれもカタログ値)〕等が挙げられる。このものは、上記のように80℃での粘度が1000mPa・sであることから、100℃での粘度が1000mPa・s以下であることは明らかである。
擬似接着層の厚みは0.1μm以上、特に0.2μm以上であるのが好ましく、5μm以下、特に2μm以下であるのが好ましい。
厚みがこの範囲未満の薄い擬似接着層を形成するのは容易でない上、形成できたとしても十分な接着力が得られず、例えば擬似接着ラベルを曲げたりした際に、カバー基材が簡単に剥離したりするおそれがある。
また、擬似接着層の厚みが上記の範囲を超える場合には、例えば前述したようにベース基材の表面に感熱発色層を設けて、カバー基材の表面への感熱印字と同時に印字をした際に、上記擬似接着層を介してベース基材側の感熱発色層に十分に熱を伝えることができないため、当該感熱発色層の発色濃度が低下するおそれがある。
これに対し、擬似接着層の厚みを上記の範囲とすることにより、カバー基材の接着力を十分に確保しながら当該擬似接着層の熱伝導を向上して、ベース基材側の感熱発色層の発色濃度を高めることができる。
なお本発明は、溶剤の使用を排除するものではない。
例えば感熱発色層が積層工程上、溶剤と直接に接触しない位置にあったり、ベース基材および/またはカバー基材として溶剤の透過性の高い紙を使用したりする場合は、ホットメルト接着剤を任意の溶剤に溶解した状態でいずれかの基材の表面に塗布し、乾燥させて先に擬似接着層を形成したのち、当該ホットメルト接着剤の溶融温度に加熱してもう一方の基材をラミネートする、いわゆるドライラミネートを採用してもよい。
あるいはホットメルト接着剤として、40℃での粘度が8000mPa・s以上、12000mPa・s以下で、なおかつ湿気硬化型であるものを用い、上記と同様に溶剤に溶解していずれかの基材の表面に塗布し、乾燥させて擬似接着層を形成すると、例えば搬送ローラとニップローラとの間を挿通させる等してもう一方の基材を圧接させるだけで、加熱せずにほぼ室温で、当該擬似接着層によって両基材を良好に接着できる。
かかる条件を満足するホットメルト接着剤としても、前述した三井化学(株)製のタケネートA−242A〔1液湿気硬化型、40℃での粘度:10000mPa・s(カタログ値)〕が挙げられる。
ホットメルト接着剤を溶剤に溶解して塗布する場合には、塗布量を少なくした際でも安定して生産可能になる。
図1(a)は、本発明の擬似接着ラベル1の、実施の形態の一例としての複写ラベルの層構成を説明する拡大断面図である。
図1(a)を参照して、この例の複写ラベル(擬似接着ラベル)1は、例えば合成紙、洋紙、普通紙等の紙や、あるいはPETフィルム、延伸ポリプロピレン(OPP)フィルム等のプラスチックフィルムからなるベース基材2、およびカバー基材3を上記ホットメルト接着剤からなる擬似接着層4によって接着して形成されている。
ベース基材2の、カバー基材3側の表面には感熱発色層5が形成されているとともに、反対面には感圧粘着層6が形成されて、離型紙7によって覆われている。
またカバー基材3の、ベース基材2側とは反対側の表面、すなわち複写ラベル1の表面には、やはり感熱発色層8が形成されている。
感熱発色層5、8は、例えば従来同様に、ロイコ染料と顕色剤とを任意のバインダ中に分散させる等して形成される。
また感圧粘着層6は任意の感圧粘着剤によって形成され、離型紙7は、感圧粘着層6と接する面が離型処理された紙または樹脂のフィルムによって構成される。
上記各層を備えた複写ラベル1を、例えば前述したように商品に貼り付ける商品ラベルや宅配便等のパッケージに貼り付ける送り状等として使用する場合は、まずサーマルプリンタを用いて、図中に白抜きの矢印で示すようにカバー基材3の表面の感熱発色層8を部分的に加熱して所定の、例えば商品ラベルであれば商品名、品番、価格、バーコード等、また送り状であれば届け先と送り元の住所、氏名、名称、配送業者の管理データその他を印字する。
そうすると印字の熱が、図中に実線の矢印で示すようにカバー基材3、および擬似接着層4を通してベース基材2の表面の感熱発色層5にも伝わって、当該感熱発色層5にも同時に印字される。つまり印字が複写される。
次に、ベース基材2の裏面の離型紙7を剥がして感圧粘着層6を露出させて、複写ラベル1の全体を商品または宅配便等のパッケージに貼り付けたのち、ベース基材2を商品ラベルまたは送り状の正本として残した状態で、カバー基材3を控えとして剥離する。
あるいはカバー基材3を控えとして先にベース基材2から剥離したのち、さらに離型紙7を剥がして感圧粘着層6を露出させて、ベース基材2を商品または宅配便等のパッケージに商品ラベルまたは送り状の正本として貼り付ける。
この際、擬似接着層4はカバー基材3、および感熱発色層5との親和性等に基づいて、カバー基材3との間での層間剥離、擬似接着層4内での凝集破壊、もしくは感熱発色層5との間での層間剥離を生じるが、いずれにしろカバー基材3側および/または感熱発色層5側に残った擬似接着層4は粘着性等を有しないため、前述したように正本の表面がべたついたりせず取り扱いやすい上、剥離した控えもべたつかないため、例えば控えを複数枚、積み重ねて保管したりしやすいという利点がある。
図1(b)は、本発明の擬似接着ラベル1の、実施の形態の他の例としての、やはり複写ラベルの層構成を説明する拡大断面図である。
図1(b)を参照して、この例の複写ラベル(擬似接着ラベル)1は、カバー基材3の表面に感熱発色層8を設けていないこと以外は、図1(a)の例と同様に構成される。
すなわちこの例の複写ラベル1は、例えば紙やプラスチックフィルムからなるベース基材2、およびカバー基材3を、上記ホットメルト接着剤からなる擬似接着層4によって接着して形成されている。
ベース基材2の、カバー基材3側の表面には感熱発色層5が形成されているとともに、反対面には感圧粘着層6が形成されて、離型紙7によって覆われている。
感熱発色層5、感圧粘着層6、および離型紙7は、図1(a)の例と同様に構成される。
上記各層を備えた複写ラベル1を、商品に貼り付ける商品ラベルや宅配便等のパッケージに貼り付ける送り状等として使用する場合は、まずサーマルプリンタを用いて、カバー基材3の表面に熱転写リボン9を部分的に転写して所定の印字をする。
そうすると印字の熱が、図中に実線の矢印で示すようにカバー基材3、および擬似接着層4を通してベース基材2の表面の感熱発色層5にも伝わって、当該感熱発色層5にも同時に印字される。つまり印字が複写される。
このあとは図1(a)の例と同様に、ベース基材2の裏面の離型紙7を剥がして感圧粘着層6を露出させて、複写ラベル1の全体を商品または宅配便等のパッケージに貼り付けたのち、ベース基材2を商品ラベルまたは送り状の正本として残した状態で、カバー基材3を控えとして剥離する。
あるいはカバー基材3を控えとして先にベース基材2から剥離したのち、さらに離型紙7を剥がして感圧粘着層6を露出させて、ベース基材2を商品または宅配便等のパッケージに商品ラベルまたは送り状の正本として貼り付ける。
そうすると、剥離後のカバー基材3側および/または感熱発色層5側に残った擬似接着層4は粘着性等を有しないため、正本の表面がべたついたりせず取り扱いやすい上、剥離した控えもべたつかないため、例えば控えを複数枚、積み重ねて保管したりしやすいという利点がある。
なお図1(a)(b)の例において、ベース基材2とカバー基材3とは、任意に組み合わせることができる。
例えばカバー基材3の表面への感熱印字による、ベース基材2側の感熱発色層5の発色濃度を高めることを考慮すると、カバー基材3としては、熱伝導が高く、しかもできるだけ薄肉化が可能なプラスチックフィルムが好ましく、またベース基材2としては、熱伝導が低いため感圧粘着層6側へ熱を逃がしにくい紙が好ましい。
また商品ラベルの正本としてのベース基材2としては、その外観のデザイン等に応じて紙、およびプラスチックフィルムのいずれを用いてもよい。
また送り状の正本としてのベース基材2としては、宅配便等のパッケージとともに廃棄したりしやすくするために紙を用いてもよいし、リサイクル性を高めるためにプラスチックフィルムを用いてもよい。
また、図1(b)の例においてカバー基材3としては、熱転写リボン9の転写による印字が可能であれば、紙およびプラスチックフィルムのいずれを用いてもよい。
図2(a)は、本発明の擬似接着ラベル1の、実施の形態の他の例としての、宅配便等のパッケージに貼付する送り状の層構成を説明する拡大断面図である。
図2(a)を参照して、この例の送り状(擬似接着ラベル)1は、ベース基材2の表面に感熱発色層5を設けていないこと以外は、図1(a)の例と同様に構成される。
すなわちこの例の送り状1は、やはり紙やプラスチックフィルムからなるベース基材2、およびカバー基材3を、上記ホットメルト接着剤からなる擬似接着層4によって接着して形成されている。
ベース基材2の、カバー基材3側と反対面には感圧粘着層6が形成されて、離型紙7によって覆われている。
またカバー基材3の、ベース基材2側とは反対側の表面、すなわち送り状1の表面には感熱発色層8が形成されている。
感圧粘着層6、離型紙7、および感熱発色層8は、図1(a)の例と同様に構成される。
上記各層を備えた送り状1を使用する場合は、まずサーマルプリンタを用いて、図中に白抜きの矢印で示すように、カバー基材3の表面の感熱発色層8を部分的に加熱して所定の、すなわち届け先と送り元の住所、氏名、名称、配送業者の管理データその他を印字する。
そしてベース基材2の裏面の離型紙7を剥がして感圧粘着層6を露出させて、送り状1の全体を宅配便等のパッケージに貼り付けて使用できる。
上記送り状1によれば、宅配便等を受け取った受取人は、上記住所、氏名等の個人情報などが印字されたカバー基材3をパッケージから簡単に剥離して、別個に裁断処理したりしやすいという利点がある。
なお、この例では控えがないが、宅配便等の送り元や配送業者は、印字に用いたデータを控えの代わりに利用できる。
図2(a)の例においてベース基材2、およびカバー基材3としては、紙およびプラスチックフィルムのいずれを用いてもよい。ただし裁断処理等をし易くするため、カバー基材3としては紙を用いるのが好ましい。
また、例えばベース基材2として透明フィルムを用いて、その下の文字や模様等を、カバー基材3を剥離した後にベース基材2を通して視認できるようにすると、図2(a)の例の擬似接着ラベル1を送り状として使用した際に、例えば宅配便等のパッケージの表面で、かつ透明フィルムの下に受取人に対するメッセージを印刷する等して使用できる。また、送り状以外の任意の以外の用途に使用することも可能である。
図2(b)は、本発明の擬似接着ラベル1の、実施の形態のさらに他の例としての秘匿ラベルの層構成を説明する拡大断面図である。
図2(b)を参照して、この例の秘匿ラベル(擬似接着ラベル)1は、カバー基材3の表面に感熱発色層8を設けていないこと以外は、図1(a)の例と同様に構成される。すなわち基本的な層構成は、図1(b)の複写ラベル1とほぼ同様である。ただしカバー基材3が、感熱発色層8に印字された個人情報等を秘匿するための隠蔽性を有している点が、さらに相違している。
カバー基材3に隠蔽性を付与するためには、例えばカバー基材3の擬似接着層4側の面を、あらかじめ感熱発色層8の発色後の色と同系色、あるいは黒等の濃色に着色しておいたり、同系色または濃色の任意の模様や文字等を印刷しておいたりすればよい。
感熱発色層5、感圧粘着層6、および離型紙7は、図1(a)の例と同様に構成される。
上記各層を備えた秘匿ラベル1を使用する場合は、まずサーマルプリンタを用いて、図中に白抜きの矢印で示すようにカバー基材3の表面を、所定の印字情報に対応させて加熱する。
そうすると印字の熱が、図中に実線の矢印で示すようにカバー基材3、および擬似接着層4を通してベース基材2の表面の感熱発色層5に伝わって、当該感熱発色層5に上記所定の情報が印字されるとともに、カバー基材3の隠蔽性によって秘匿される。
秘匿された情報を見るには、カバー基材3を剥離して感熱発色層5を露出させればよい。
上記秘匿ラベル1によれば、カバー基材3が再接着不能で剥がしたことが一目で判ることから、第三者によるカバー基材3の剥離と情報の覗き見を抑止する効果が期待される。
上記各図の例の擬似接着ラベル1は、いずれも擬似接着層4が前述した粘度範囲を満足する、比較的低温での流動性に優れたホットメルト接着剤からなるため、従来のような大掛かりな設備を必要とせず、例えばロールコーターを用いたホットメルトラミネートによってコスト安価に製造できる。
図3は、本発明の擬似接着ラベル1を製造する工程のうち、ロールコーター10を用いたホットメルトラミネートの工程を説明する図である。
図3を参照して、この工程で使用するロールコーター10は、
・ 前述した所定のホットメルト接着剤11を加熱して溶融させた状態で収容するバット12、
・ それぞれの外周面間の間隔を、擬似接着層4の厚みに対応した所定間隔に保持した状態で、図中に実線の矢印で示すように互いに反対方向に回転する複数(図では3つ)の転写ローラ13〜15、
・ 転写ローラ15に対する外周面間の間隔を、ベース基材2と擬似接着層4の厚みに対応した所定間隔に保持した状態で、当該転写ローラ15と反対方向に回転する搬送ローラ16、および
搬送ローラ16に対する外周面間の間隔を、ベース基材2、擬似接着層4、およびカバー基材3の厚みに対応した所定間隔に保持した状態で、当該搬送ローラ16と反対方向に回転するニップローラ17
を備えている。
かかるロールコーター10を用いてホットラミネートを実施するには、まずバット12中に、図3に示すように、転写ローラ13の下部が浸漬される量の、溶融させたホットメルト接着剤11を充填する。
また長尺のベース基材2を、搬送ローラ16の外周面に沿わせた状態で、当該搬送ローラ16と転写ローラ15との間、次いで搬送ローラ16とニップローラ17との間を順に挿通させるとともに、長尺のカバー基材3を、図においてベース基材2の上側で、搬送ローラ16とニップローラ17との間に挿通させる。
この状態で、最終的に搬送ローラ16とニップローラ17との間を通過する際のホットメルト接着剤11の温度が100℃以下の所定の溶融温度となるように温度を設定した各ローラ13〜17を、それぞれ図中に実線の矢印で示す方向に所定の速度で回転させながら、ベース基材2とカバー基材3を、それぞれ黒矢印で示す方向に一定の速度で搬送する。
そうすると溶融したホットメルト接着剤11が、転写ローラ13〜15の外周面で順に塗り拡げられながら搬送ローラ16に送られてベース基材2の表面に塗布され、次いでその上にカバー基材3が積層されて、両基材2、3が、ホットメルト接着剤11からなる擬似接着層4によって接着された状態とされる。
このあと、図示していないがベース基材2の裏面側に感圧粘着層6と離型紙7を順に積層し、さらに必要に応じて所定の長さや平面形状に裁断すると擬似接着ラベル1が製造される。
上記ロールコーター10を用いて形成する擬似接着層4の厚みを調整するには、例えば各ローラ13〜17の周速等を調整すればよい。
具体的には、例えば搬送ローラ16の周速を例えば100%としたとき、転写ローラ15の周速も100%として両ローラ15、16間では全転写としつつ、転写ローラ14の周速を例えば50%前後、転写ローラ13の周速を1〜10%程度に設定すると、擬似接着層4の厚みを前述した範囲内で任意に調整できる。
この際、ニップローラ17の周速、および両基材2、3の搬送速度は、ムラのない厚みの均一な擬似接着層4を形成したり、両基材2、3が搬送ローラ16やニップローラ17等に巻き付くのを防止したりすることを考慮すると、搬送ローラ16の周速と同じ100%に設定するのが好ましい。
なお本発明の擬似接着ラベル1の構成は、以上で説明した各図の例のものには限定されない。
例えばベース基材2の下面側および/またはカバー基材3の表面側に、さらに擬似接着層を介して、任意の機能を有する第三の基材を積層してもよい。
また図2(a)の例の送り状1の、最表面の感熱発色層8を省略して、カバー基材3の表面には、図1(b)の例と同様に、熱転写リボン9を用いて印字するようにしてもよい。
また、各図の例の感熱発色層5、8に代えて感圧発色層を設けて、ドットプリンタによって印字をするようにしてもよい。その際、感圧発色層を設けないカバー基材の表面に印字をするには、熱転写リボンに代えてインクリボンを用いればよい。
その他、本発明の要旨を変更しない範囲で、種々の設計変更を施すことができる。
〈実施例1〉
ホットメルト接着剤としては、70℃での粘度が2700mPa・sで、かつ80℃での粘度が1000mPa・s(いずれもカタログ値)であるとともに、100℃での粘度が1000mPa・s以下であるウレタン系のホットメルト接着剤〔前出の三井化学(株)製のタケネートA−242A〕を用いた。
またベース基材としては厚み2μmのPETフィルムを用い、カバー基材としては汎用の感熱紙を用いた。
そして上記ホットメルト接着剤11を、図3に示すロールコーター10のバット12に溶融状態で充填して、各ローラ13〜17を所定の周速で回転させるとともに、ベース基材2とカバー基材3とを所定の搬送速度で送りながらホットメルトラミネートを実施した。
最終的に搬送ローラ16とニップローラ17との間を通過する際のホットメルト接着剤11の温度を80℃、擬似接着層4の設定厚みを0.2μm、2μmとした際の、当該擬似接着層の厚みを、幅方向の3点で測定して、そのばらつきを求めたところ±0.05μm以内であって厚みが均一であることが確認された。
また感熱発色層は発色したり変色したりせず、その後の感熱印字で良好に印字をすることができた。
〈比較例1〉
ホットメルト接着剤として、100℃での粘度が1000mPa・sを超えるウレタン系のホットメルト接着剤〔DIC(株)製のタイフォース(登録商標)NH−320〕を用いたこと以外は実施例1と同様にしてホットラミネートを実施しようとしたが、擬似接着層4の設定厚みを0.2μmとした場合は、最終的に搬送ローラ16とニップローラ17との間を通過する際のホットメルト接着剤11の温度を100℃としても擬似接着層4を形成することはできなかった。
また、設定厚みを2μmとした場合は擬似接着層4を形成できたものの、その厚みのバラツキを同様にして求めたところ±0.05μmを超えており、厚みにばらつきがあることが判った。
また感熱発色層は変色してしまっており、その後の感熱印字で良好に印字をすることができなかった。
1 擬似接着ラベル
2 ベース基材
3 カバー基材
4 擬似接着層
5、8 感熱発色層
6 感圧粘着層
7 離型紙
9 熱転写リボン
10 ロールコーター
11 ホットメルト接着剤
12 バット
13〜15 転写ローラ
16 搬送ローラ
17 ニップローラ

Claims (4)

  1. ベース基材、および前記ベース基材を覆うカバー基材を備え、前記カバー基材は、100℃での粘度が1000mPa・s以下のホットメルト接着剤からなり剥離すると再接着不能な擬似接着層を介して、前記ベース基材上に直接または間接に接着された擬似接着ラベル。
  2. 前記ホットメルト接着剤は、70℃での粘度が5000mPa・s以下である請求項1に記載の擬似接着ラベル。
  3. 前記ホットメルト接着剤は、ウレタン系のホットメルト接着剤である請求項1または2に記載の擬似接着ラベル。
  4. 前記擬似接着層は、厚みが0.1μm以上、5μm以下である請求項1ないし3のいずれか1項に記載の擬似接着ラベル。
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