JP2017081700A - エレベータ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ガイドレールに対する保持力を有するガイドレール支持具を適用するレール支持構造に対し、建築物の経年的な縮みによるガイドレールへの悪影響を十分に抑制できるエレベータ装置を提供する。【解決手段】このエレベータ装置に適用されるレール支持構造の取付部材構造では、ガイドレール側レールブラケット9aに荷重負荷用穴13が設けられ、据付段階の仮据付で穴13へ錘を取り付けて垂らしたり、チェーンブロックを引っ掛けて引っ張ることでブラケット部(ガイドレール側レールブラケット9a、昇降路側レールブラケット9b)に荷重負荷し、本据付で建築物の経年的な縮みによって発生する撓みと同程度の撓みを生じさせた状態で取り付けられる構造としている。【選択図】図7
Description
本発明は、エレベータの昇降路内に設置されるガイドレール支持構造を備えたエレベータ装置に関する。
従来、エレベータ装置では、建築物に設備された昇降路内を昇降する乗りかごや釣合い錘の昇降体をガイドするための昇降路内壁に設置されたガイドレールを対象とし、これを支持するためのガイドレール支持構造が昇降路内に設置されている。このようなガイドレール支持構造には、例えばブラケット部でガイドレール及びそれに取り付けられる器具の自重を保持せずに最下部レール下端とレール受け座とを接触させて受け座でガイドレール及びそれに取り付けられる器具の自重を支持するレール支持構造(以下、タイプ1のレール支持構造とする)、或いはガイドレール及びそれに取り付けられる器具(ガイドレール支持具やケーブル等を示す)の自重をブラケット部で強固に保持するレール支持構造が知られている他、ガイドレールの最下部下端とレール受け座とに隙間を設け、ブラケット部でガイドレール及びそれに取り付けられる器具の自重を保持しつつガイドレールが昇降路に対して長手方向に変位した際にブラケット部でガイドレールが滑るようにしたレール支持構造(以下、タイプ2のレール支持構造とする)等、幾つかのタイプがある。
ところで、こうしたガイドレール支持構造に適用される複数個のガイドレール支持具がガイドレール及びそれに取り付けられる器具の自重を保持できる保持力を有すると、各ガイドレール支持具で自重を分散して保持できるため、自重による荷重が一点に集中しないという利点がある。しかし、ガイドレール支持具が自重よりも大きな保持力を有すると、日射や建築物の経年的な縮みによるガイドレールの長手方向に変位が発生した場合に、ガイドレール支持具自体がガイドレールに対してその長手方向で圧縮加重を負荷することになる。このようにガイドレールに負荷する圧縮加重が大きいと、ガイドレールに撓みを発生させる要因となり、乗り心地性能に影響を与える可能性があるため、現状ではガイドレール支持具及びガイドレールに一定以上の変位が発生すると滑りを発生する仕組みのガイドレール支持具を用いることにより、一定以上の圧縮荷重をガイドレールに対して加えないように対策している。
その他、周知技術として、ガイドレールの伸縮に応じて、その高さを自動で調整することで負荷する圧縮荷重を抑制できる「エレベータ及びエレベータのガイドレール高さ調整機構」(特許文献1参照)や、ガイドレール上側でガイドレール支持具の保持力を弱めることで、ガイドレール伸縮時に負荷する圧縮荷重を抑制した「エレベータのガイドレール支持構造」(特許文献2参照)が挙げられる。
上述した特許文献1に係る技術は、ガイドレールにその長手方向における変位が発生した際に変位を検知してガイドレール位置を調整するもので、特許文献2に係る技術は、ガイドレールを保持する力を調節できるガイドレール支持具を用いて、昇降路の最上階側ではガイドレール保持力を弱め、下階側に行くに連れて保持力を強めてガイドレールを取り付けることにより、日射や建築物の経年的な縮みによるガイドレールの長手方向における変位に対してガイドレールが上方向に伸びることで応力が発生しないようにしたものである。しかし、こうした技術を採用しても、建築物の経年的な縮みによりガイドレールの長手方向における変位が発生すると、滑りが発生するまでにブラケット部に撓みが生じ、その撓みが戻ろうとする復元力がガイドレール支持具を介してガイドレールに対して圧縮荷重として負荷される結果、圧縮荷重が負荷している部分でガイドレールに湾曲が発生する虞があり、こうした状況では乗りかご内の利用者への乗り心地等に悪影響を与える可能性を排除できないという問題がある。
ここで、発生する圧縮荷重を抑制するためには、ガイドレール支持具の保持力を低減すれば良いが、タイプ2のレール支持構造ではガイドレール及びそれに取り付けられる器具の自重を保持する必要があり、その性能を確保するためには、製造誤差等を考慮した裕度を設ける必要があることにより、ガイドレールの保持力を低減させる手法には限界がある。また、タイプ1のレール支持構造であっても、ガイドレールの姿勢を維持するために一定の保持力が必要となることから、ガイドレールの保持力を低減させる手法には限界がある。
本発明は、このような問題点を解決すべくなされたもので、その技術的課題は、ガイドレールに対する保持力を有するガイドレール支持具を適用するレール支持構造に対し、建築物の経年的な縮みによるガイドレールへの悪影響を十分に抑制できるエレベータ装置を提供することにある。
上記技術的課題を解決するため、本発明は、建築物に設備された昇降路と、昇降路内を昇降する昇降体と、昇降路内壁に設置されて昇降体の昇降を案内するガイドレールと、ガイドレールを支持するブラケット部と、ブラケット部に固定されてガイドレールを把持するガイドレール支持具と、を有するエレベータ装置において、ブラケット部は、建築物の経年的な縮みによって発生する撓みと同程度の撓みを据付段階で生じさせた状態で取り付けられる構造を有することを特徴とする。
本発明によれば、上記構成により、ガイドレールに対する保持力を有するガイドレール支持具を適用するレール支持構造に対し、建築物の経年的な縮みによるガイドレールへの悪影響を十分に抑制できるようになる。上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施の形態の説明により明らかにされる。
以下に、本発明のエレベータ装置について、幾つかの実施例を挙げ、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の各実施例に係るエレベータ装置1の概略構成を示した図である。図1を参照すれば、このエレベータ装置1は、建築物に設備された昇降路2と、昇降路2内を昇降する乗りかご3aや釣合い錘3bを示す昇降体と、昇降路2の内壁に設置されて昇降体の昇降を案内するガイドレール4と、昇降体である乗りかご3a及び釣合い錘3bに端部がそれぞれ結合されると共に、中途箇所が巻上機6及び綱車7に懸け渡されて昇降体をつるべ式に懸垂するメインロープ5と、を備え、巻上機6の駆動力がメインロープ5に伝達されて乗りかご3aと釣合い錘3bとをシーソ式で昇降する周知機能を持つ。本発明は、巻上機6やメインロープ5を用いない機構のエレベータ装置においても適用可能なものである。
図2は、上述したエレベータ装置1に適用される周知のガイドレール支持構造のブラケット部及びガイドレール支持具10を含む取付部材構造の概略構成を正面方向から示した図である。また、図3はこのガイドレール支持構造のブラケット部及びガイドレール支持具10を含む取付部材構造の概略構成を側面方向から示した図である。更に、図4はこのガイドレール支持構造のブラケット部及びガイドレール支持具10を含む取付部材構造の概略構成を上面方向から示した図である。
このガイドレール支持構造における据付段階で互いに組み付け固定可能な取付部材構造では、ガイドレール側レールブラケット9aが溶接や図示されないレールブラケット接合用ボルトによって通常のナットを用いて昇降路側レールブラケット9bに接合され、昇降路側レールブラケット9bが昇降路側レールブラケット取付ボルト11によって図示されない埋め込みタイプのナットを用いて昇降路内壁8に取り付けられ(昇降路内壁8以外にもナットを用いて建築物の鉄骨梁等に取り付けられる場合もある)、ガイドレール4がガイドレール支持具10によってガイドレール側レールブラケット9aに押し付けられて保持され、ガイドレール支持具10がガイドレール支持具取付ボルト12によって通常のナットを用いてガイドレール側レールブラケット9aに取り付けられる構造となっている。
図5は、このガイドレール支持構造の取付部材構造におけるブラケット部(ガイドレール側レールブラケット9a及び昇降路側レールブラケット9bによる)に係る建築物の経年的な縮みによる上方向の撓みの様子を側面方向から示した図である。また、図6は、このガイドレール支持構造の取付部材構造におけるブラケット部(ガイドレール側レールブラケット9a及び昇降路側レールブラケット9b)に係る建築物の経年的な縮みによる下方向の撓みの様子を側面方向から示した図である。
上述した周知のガイドレール支持構造の場合、図3に示す通常状態と対比すれば明らかであるように、建築物の経年的な縮みによってブラケット部(ガイドレール側レールブラケット9a及び昇降路側レールブラケット9b)に撓みが発生する。この撓みは、レール支持構造にも因るが、ガイドレール支持具10がガイドレール4に取り付けられる高さによって撓みの発生の様子が異なり、例えば図5に示されるような上方向の撓みが加えられた場合にはブラケット部(ガイドレール側レールブラケット9a及び昇降路側レールブラケット9b)が上向きに変形し、図6に示されるような下方向の撓みが加えられた場合にはブラケット部(ガイドレール側レールブラケット9a及び昇降路側レールブラケット9b)が下向きに変形する。このように、ブラケット部(ガイドレール側レールブラケット9a及び昇降路側レールブラケット9b)に撓みが発生すると、滑りが発生するまでに撓みの戻ろうとする復元力がガイドレール支持具10を介してガイドレール4に対して圧縮荷重として負荷される結果、圧縮荷重が負荷している部分でガイドレール4に湾曲が発生する虞があり、こうした状況では乗りかご3a内の利用者への乗り心地等に悪影響を与えてしまう要因となる。そこで、本発明では、ブラケット部(ガイドレール側レールブラケット9a及び昇降路側レールブラケット9b)を据付段階で図5や図6に示されるように予め撓ませた状態で取り付けし、経年的に発生する湾曲を据付段階で発生させて、据付段階で修正することによって、経年的な建築物の縮みが発生した際のブラケット部(ガイドレール側レールブラケット9a及び昇降路側レールブラケット9b)の撓みの変化を抑制し、経年的な乗り心地への悪影響を抑制可能な取付部材構造を適用する。
図7は、本発明の実施例1に係るエレベータ装置1に適用されるガイドレール支持構造における別部材取付用加工部としての荷重負荷用穴13が設けられたブラケット部(ガイドレール側レールブラケット9a及び昇降路側レールブラケット9b)を含む取付部材構造の概略構成を上面方向から示した図である。
図7を参照すれば、実施例1に係るエレベータ装置1に適用されるガイドレール支持構造の取付部材構造は、基本構造上で図4に示される周知のガイドレール支持構造の場合と同様に構成されるが、ここではガイドレール側レールブラケット9aに別部材による荷重負荷のために予め別部材取付用加工部としての荷重負荷用穴13が設けられている。そこで、実施例1に係るガイドレール支持構造の取付部材構造では、据付段階の昇降路側レールブラケット取付ボルト11、ガイドレール支持具取付ボルト12を図示されない埋め込みタイプのナット、通常のナットに対して仮締結しての仮据付で荷重負荷用穴13へ例えば略図する錘を取り付けて垂らしたり、或いは略図するチェーンブロックを引っ掛けるように取り付けて引っ張ることでブラケット部(ガイドレール側レールブラケット9a及び昇降路側レールブラケット9b)に対して荷重を負荷した状態とする。これにより、ブラケット部(ガイドレール側レールブラケット9a及び昇降路側レールブラケット9b)について、建築物の経年的な縮みによって発生する撓みと同程度の撓みを据付段階で生じさせた状態(図5や図6に示した予め上方向や下方向に撓ませた状態)とできるため、そのまま位置を変えない状態で昇降路側レールブラケット取付ボルト11、ガイドレール支持具取付ボルト12を埋め込みタイプのナット、通常のナットに対して本締結して本据付が行われて取り付けられる構造となる。因みに、図7の形態では荷重負荷用穴13を円形穴として端部寄りの2箇所に設けた場合を示したが、機械的強度が保障されて荷重負荷の用途を満たせれば、その形状や設置数、設置箇所については他の形態にしても構わない。
実施例1に係るエレベータ装置1に適用されるガイドレール支持構造の取付部材構造によれば、ガイドレール側レールブラケット9aに予め設けた荷重負荷用穴13へ据付段階の仮据付で別部材を取り付けて荷重負荷を与えた状態で本据付することでブラケット部(ガイドレール側レールブラケット9a及び昇降路側レールブラケット9b)を建築物の経年的な縮みによって発生する撓みと同程度の撓みを生じさせた状態で取り付けられる構造としているため、建築物の経年的な縮みによるガイドレール4の長手方向における変位が発生した際のブラケット部(ガイドレール側レールブラケット9a及び昇降路側レールブラケット9b)による撓みの発生が抑制されてガイドレール4への悪影響を十分に抑制することができ、ガイドレール4に対して圧縮荷重が負荷されたり、或いは圧縮荷重が負荷している部分でガイドレール4に湾曲が発生する事態を回避することができる。
図8は、本発明の実施例2に係るエレベータ装置1に適用されるガイドレール支持構造における傾きライナ15を挿入した状態でボルト(ガイドレール支持具取付ボルト12、レールブラケット接合用ボルト14)をナットに対して仮締結してのブラケット部(ガイドレール側レールブラケット9a及び昇降路側レールブラケット9b)に係る仮据付時の取付部材構造の概略構成を側面方向から示した図である。また、図9はこのガイドレール支持構造における傾きライナ15を取り外した状態でボルト(ガイドレール支持具取付ボルト12、レールブラケット接合用ボルト14)をナットに対して本締結してのブラケット部(ガイドレール側レールブラケット9a及び昇降路側レールブラケット9b)に係る本据付時の取付部材構造の概略構成を側面方向から示した図である。
実施例2に係るガイドレール支持構造の取付部材構造では、据付段階で図8に示されるようにブラケット部のガイドレール側レールブラケット9aとガイドレール支持具10との間、並びにガイドレール側レールブラケット9aと昇降路側レールブラケット9bとの間(ブラケット部が複数の部品から成る場合の各部品同士間を示す)のガイドレール4寄り箇所にそれぞれ傾きライナ15を挟み込んでボルト(ガイドレール支持具取付ボルト12、レールブラケット接合用ボルト14)を通常のナットに対して仮締結して仮据付が行われる様子を示している。この後、図9に示されるように位置を変えない状態で傾きライナ15をそれぞれ取り外してボルト(ガイドレール支持具取付ボルト12、レールブラケット接合用ボルト14)を通常のナットに対して本締結して本据付が行われて取り付けられる構造となる。因みに、実施例2に係るガイドレール支持構造の取付部材構造の場合、昇降路側レールブラケット取付ボルト11については据付段階で初期的に埋め込みタイプのナットに対して本締結されているとみなして良いものである。
実施例2に係るエレベータ装置1に適用されるガイドレール支持構造の取付部材構造によっても、据付段階の仮据付で傾きライナ15を部材間に介在させて傾きライナ15を取り除いて本据付することでブラケット部(ガイドレール側レールブラケット9a及び昇降路側レールブラケット9b)を建築物の経年的な縮みによって発生する撓みと同程度の撓みを図5に示した上方向に生じさせた状態で取り付けられる構造となるため、実施例1の場合と同様に、建築物の経年的な縮みによるガイドレール4の長手方向における変位が発生した際のブラケット部(ガイドレール側レールブラケット9a及び昇降路側レールブラケット9b)による撓みの発生が抑制されてガイドレール4への悪影響を十分に抑制することができ、同等な作用効果が得られる。尚、実施例2のガイドレール支持構造の取付部材構造では、据付段階での据付作業により図5に示した上方向の撓みを与える場合を説明したが、ガイドレール支持具取付ボルト12を据付段階で初期的に通常のナットに対して本締結しておき、ガイドレール側レールブラケット9aと昇降路側レールブラケット9bとの間の昇降路内壁8寄り箇所とガイドレール側レールブラケット9aと昇降路内壁8との間にそれぞれ傾きライナ15を挟み込むようにすると共に、昇降路側レールブラケット取付ボルト11、レールブラケット接合用ボルト14を埋め込みタイプのナット、通常のナットに対して仮締結し、本据付で傾きライナ15を取り除いてから昇降路側レールブラケット取付ボルト11、レールブラケット接合用ボルト14を埋め込みタイプのナット、通常のナットに対して本締結すれば図6に示した下方向の撓みを与える状態とすることができる。
図10は、本発明の実施例3に係るエレベータ装置1に適用されるガイドレール支持構造におけるばね16を挿入した状態でばね16を潰し切らないようにボルト(ガイドレール支持具取付ボルト12、レールブラケット接合用ボルト14)をナットに対して仮締結してのブラケット部(ガイドレール側レールブラケット9a及び昇降路側レールブラケット9b)に係る仮据付時の取付部材構造の概略構成を側面方向から示した図である。また、図11はこのガイドレール支持構造におけるばね16を縮め潰すようにボルト(ガイドレール支持具取付ボルト12、レールブラケット接合用ボルト14)をナットに対して本締結してのブラケット部(ガイドレール側レールブラケット9a及び昇降路側レールブラケット9b)に係る本据付時の取付部材構造の概略構成を側面方向から示した図である。
実施例3に係るガイドレール支持構造の取付部材構造では、据付段階で図10に示されるようにガイドレール側レールブラケット9aと昇降路側レールブラケット9bとの間(ブラケット部が複数の部品から成る場合の各部品同士間を示す)のガイドレール4寄り箇所にばね16を挿入して挟み込んでボルト(ガイドレール支持具取付ボルト12、レールブラケット接合用ボルト14)を通常のナットに対して仮締結してばね16を潰し切らないように仮据付が行われる様子を示している。この後、図11に示されるように位置を変えない状態でボルト(ガイドレール支持具取付ボルト12、レールブラケット接合用ボルト14)を通常のナットに対して本締結してばね16を縮め潰すようにして本据付が行われて取り付けられる構造となる。因みに、実施例3に係るガイドレール支持構造の取付部材構造の場合も、昇降路側レールブラケット取付ボルト11については据付段階で初期的に埋め込みタイプのナットに対して本締結されているとみなして良いものである。
実施例3に係るエレベータ装置1に適用されるガイドレール支持構造の取付部材構造によっても、据付段階の仮据付でばね16を部材間に介在させて本据付でばね16を縮め潰すようにしてブラケット部(ガイドレール側レールブラケット9a及び昇降路側レールブラケット9b)を建築物の経年的な縮みによって発生する撓みと同程度の撓みを図5に示した上方向に生じさせた状態で取り付けられる構造となるため、実施例1や実施例2の場合と同様に、建築物の経年的な縮みによるガイドレール4の長手方向における変位が発生した際のブラケット部(ガイドレール側レールブラケット9a及び昇降路側レールブラケット9b)による撓みの発生が抑制されてガイドレール4への悪影響を十分に抑制することができ、同等な作用効果が得られる。尚、実施例3のガイドレール支持構造の取付部材構造についても、据付段階での据付作業により図5に示した上方向の撓みを与える場合を説明したが、ガイドレール支持具取付ボルト12を据付段階で初期的に通常のナットに対して本締結しておき、ガイドレール側レールブラケット9aと昇降路側レールブラケット9bとの間の昇降路内壁8寄り箇所にばね16を挿入して挟み込むようにすると共に、昇降路側レールブラケット取付ボルト11、レールブラケット接合用ボルト14を埋め込みタイプのナット、通常のナットに対して仮締結してばね16を潰し切らないようにし、本据付で昇降路側レールブラケット取付ボルト11、レールブラケット接合用ボルト14を埋め込みタイプのナット、通常のナットに対して本締結してばね16を縮め潰すようにすれば図6に示した下方向の撓みを与える状態とすることができる。
図12は、本発明の実施例4に係るエレベータ装置1に適用されるガイドレール支持構造におけるボルト(レールブラケット接合用ボルト14)をナットに対して仮締結してのブラケット部(ガイドレール側レールブラケット9a及び昇降路側レールブラケット9b)の局部の回転軸構造に係る仮据付時の取付部材構造の概略構成を側面方向から示した図である。図13はこのガイドレール支持構造におけるボルト(レールブラケット接合用ボルト14)をナットに対して本締結してのブラケット部(ガイドレール側レールブラケット9a及び昇降路側レールブラケット9b)の局部の回転軸構造に係る本据付時の取付部材構造の概略構成を側面方向から示した図である。
実施例4に係るガイドレール支持構造の取付部材構造では、ガイドレール側レールブラケット9aにおけるガイドレール4側寄りの局部に2つの回転軸17を設けてヒンジ(回転軸構造)としており、ガイドレール側レールブラケット9aにおける昇降路内壁8寄りがガイドレール側レールブラケット第1回転面18a、ガイドレール4寄りがガイドレール側レールブラケット第2回転面18bとなっている。そこで、実施例4に係るガイドレール支持構造の取付部材構造では、据付段階での仮据付時には図12に示されるように回転軸構造のガイドレール側レールブラケット第1回転面18aについては初期的にレールブラケット接合用ボルト14を通常のナットに対して本締結して回転固定し、ガイドレール側レールブラケット第2回転面18bについてはレールブラケット接合用ボルト14を通常のナットに対して仮締結して回転自在を利用して傾斜させており、この状態で仮据付が行われる様子を示している。この後、本据付時には図13に示されるように位置を変えない状態でガイドレール側レールブラケット第2回転面18bのレールブラケット接合用ボルト14を通常のナットに対して本締結して回転軸構造のガイドレール側レールブラケット第2回転面18bを回転固定して本据付が行われて取り付けられる構造となる。因みに、実施例4に係るガイドレール支持構造の取付部材構造の場合には、ガイドレール側レールブラケット第1回転面18aのレールブラケット接合用ボルト14の他、昇降路側レールブラケット取付ボルト11とガイドレール支持具取付ボルト12とが据付段階で初期的に埋め込みタイプのナット、通常のナットに対して本締結されているとみなして良いものである。
実施例4に係るエレベータ装置1に適用されるガイドレール支持構造の取付部材構造によっても、据付段階の仮据付でガイドレール側レールブラケット9aにおける局部の回転軸構造のガイドレール側レールブラケット第2回転面18bを回転自在を利用して傾斜状態としてからガイドレール側レールブラケット第2回転面18bを本据付で回転固定するようにしてブラケット部(ガイドレール側レールブラケット9a及び昇降路側レールブラケット9b)を建築物の経年的な縮みによって発生する撓みと同程度の撓みを図5に示した上方向に生じさせた状態で取り付けられる構造となるため、実施例1〜実施例3の場合と同様に、建築物の経年的な縮みによるガイドレール4の長手方向における変位が発生した際のブラケット部(ガイドレール側レールブラケット9a及び昇降路側レールブラケット9b)による撓みの発生が抑制されてガイドレール4への悪影響を十分に抑制することができ、同等な作用効果が得られる。尚、実施例4のガイドレール支持構造の取付部材構造についても、据付段階での据付作業により図5に示した上方向の撓みを与える場合を説明したが、昇降路側レールブラケット9bにおける昇降路内壁8側寄りの局部を同様な回転軸構造とし、据付段階での仮据付時にはガイドレール支持具取付ボルト12を初期的に通常のナットに対して本締結しておくと共に、昇降路側レールブラケット9bにおけるガイドレール側レールブラケット第1回転面18aをレールブラケット接合用ボルト14で通常のナットに対して本締結して回転固定し、昇降路側レールブラケット9bは昇降路側レールブラケット取付ボルト11を埋め込みタイプのナット又は通常のナットに対して仮締結して回転自在を利用して傾斜させ、本据付時には位置を変えない状態で昇降路側レールブラケット取付ボルト11及び昇降路側レールブラケット9bと共に、ガイドレール側レールブラケット第2回転面18bをレールブラケット接合用ボルト14で通常のナットに対して本締結して回転固定すれば図6に示した下方向の撓みを与える状態とすることができる。
尚、上述した各実施例に係るエレベータ装置1では、昇降路2内で1系統の昇降体が昇降する構成として説明したが、2系統以上の昇降体が昇降する構成であっても同等に適用できる。また、各実施例で説明したエレベータ装置1に適用されるガイドレール支持構造の取付部材構造の細部については、様々変形させたり、或いは変更させることが可能である。従って、本発明のエレベータ装置1は各実施例で説明した形態に限定されない。
1 エレベータ概略
2 昇降路
3a 乗りかご
3b 釣合い錘
4 ガイドレール
5 メインロープ
6 巻上機
7 綱車
8 昇降路内壁
9a ガイドレール側レールブラケット
9b 昇降路側レールブラケット
10 ガイドレール支持具
11 昇降路側レールブラケット取付ボルト
12 ガイドレール支持具取付ボルト
13 荷重負荷用穴
14 レールブラケット接合用ボルト
15 傾きライナ
16 ばね
17 回転軸
18a ガイドレール側レールブラケット第1回転面
18b ガイドレール側レールブラケット第2回転面
2 昇降路
3a 乗りかご
3b 釣合い錘
4 ガイドレール
5 メインロープ
6 巻上機
7 綱車
8 昇降路内壁
9a ガイドレール側レールブラケット
9b 昇降路側レールブラケット
10 ガイドレール支持具
11 昇降路側レールブラケット取付ボルト
12 ガイドレール支持具取付ボルト
13 荷重負荷用穴
14 レールブラケット接合用ボルト
15 傾きライナ
16 ばね
17 回転軸
18a ガイドレール側レールブラケット第1回転面
18b ガイドレール側レールブラケット第2回転面
Claims (7)
- 建築物に設備された昇降路と、前記昇降路内を昇降する昇降体と、昇降路内壁に設置されて前記昇降体の昇降を案内するガイドレールと、前記ガイドレールを支持するブラケット部と、前記ブラケット部に固定されて前記ガイドレールを把持するガイドレール支持具と、を有するエレベータ装置において、
前記ブラケット部は、前記建築物の経年的な縮みによって発生する撓みと同程度の撓みを据付段階で生じさせた状態で取り付けられる構造を有することを特徴とするエレベータ装置。 - 請求項1記載のエレベータ装置において、
前記ブラケット部は、前記据付段階で荷重を掛けながら取り付けられる構造を有することを特徴とするエレベータ装置。 - 請求項2記載のエレベータ装置において、
前記ブラケット部は、別部材による荷重が負荷された状態で取り付けが可能なように当該別部材を取り付けるための予め加工して設けられた別部材取付用加工部を有し、前記据付段階で前記別部材取付用加工部へ前記別部材を取り付けるようにしてボルトをナットに対して仮締結して仮据付が行われた後、位置を変えない状態で当該ボルトを当該ナットに対して本締結して本据付が行われることを特徴とするエレベータ装置。 - 請求項1記載のエレベータ装置において、
前記ブラケット部は、前記据付段階で互いに組み付け固定可能な取付部材構造を有することを特徴とするエレベータ装置。 - 請求項4記載のエレベータ装置において、
前記ブラケット部は、前記据付段階で前記昇降路内壁又は前記ガイドレール支持具との間、或いは複数の部品から成る場合には当該複数の部品同士間に傾きライナを挟み込んでボルトをナットに対して仮締結して仮据付が行われた後、位置を変えない状態で当該傾きライナを取り外して当該ボルトを当該ナットに対して本締結して本据付が行われるものであることを特徴とするエレベータ装置。 - 請求項4記載のエレベータ装置において、
前記ブラケット部は、前記据付段階で前記昇降路内壁又は前記ガイドレール支持具との間、或いは複数の部品から成る場合には当該複数の部品同士間にばねを挟み込んでボルトをナットに対して仮締結して当該ばねを潰し切らないように仮据付が行われた後、位置を変えない状態で当該ボルトを当該ナットに対して本締結して当該ばねを縮め潰すようにして本据付が行われるものであることを特徴とするエレベータ装置。 - 請求項4記載のエレベータ装置において、
前記ブラケット部は、回転軸構造の局部を含むと共に、当該局部が前記据付段階でボルトをナットに対して仮締結する仮据付時には回転自在であり、当該ボルトを当該ナットに対して本締結する本据付時には回転固定されることを特徴とするエレベータ装置。
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ID=58710505
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015212327A Pending JP2017081700A (ja) | 2015-10-28 | 2015-10-28 | エレベータ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2017081700A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3392255A1 (en) | 2017-04-18 | 2018-10-24 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. | Unsaturated bond-containing bissilyl compound and making method |
-
2015
- 2015-10-28 JP JP2015212327A patent/JP2017081700A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3392255A1 (en) | 2017-04-18 | 2018-10-24 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. | Unsaturated bond-containing bissilyl compound and making method |
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