JP2017081305A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Noriyoshi Koyama
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Abstract

【課題】サイド部に設けられる凸部により、乗り心地の悪化を抑制しつつ操縦安定性能を向上することができる空気入りタイヤを提供する。【解決手段】空気入りタイヤは、指定された装着方向で車両のリムに装着され、回転軸を中心に回転可能であり、トレッド部及びトレッド部のタイヤ幅方向両側に設けられるサイド部を有する。空気入りタイヤは、サイド部の表面から突出し、サイド部の表面に複数設けられる角錐状の凸部を備え、隣接する凸部は、凸部の底辺を共有し、サイド部は、車両内側に配置される内側サイド部と、内側サイド部の反対側に配置される外側サイド部と、を含む。底辺で規定される凸部の外形の大きさは、外側サイド部の凸部のほうが内側サイド部の凸部よりも大きい。【選択図】図5

Description

本発明は、空気入りタイヤに関する。
特許文献1、特許文献2、及び特許文献3に開示されているように、空気入りタイヤのサイド部に微小な凸部を設けることが知られている。
特許第5230229号 特開2008−189165号公報 特開2013−035344号公報
空気入りタイヤに係る技術分野において、乗り心地の悪化を抑制しつつ操縦安定性能を向上させるための従来手法として、空気入りタイヤのトレッドパターンを調整すること、空気リタイヤのトレッド部のプロファイルを調整すること、及び空気入りタイヤの内部構造を調整することなどが知られている。サイド部に設けられる凸部を調整することにより操縦安定性能と乗り心地との両立を図ることができれば、簡易な手法で高性能な空気入りタイヤを提供することができる。
本発明の態様は、サイド部に設けられる凸部により、乗り心地の悪化を抑制しつつ操縦安定性能を向上することができる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明の態様に従えば、指定された装着方向で車両のリムに装着され、回転軸を中心に回転可能であり、トレッド部及び前記トレッド部のタイヤ幅方向両側に設けられるサイド部を有する空気入りタイヤであって、前記サイド部の表面から突出し、前記サイド部の表面に複数設けられる角錐状の凸部を備え、隣接する前記凸部は、前記凸部の底辺を共有し、前記サイド部は、前記車両内側に配置される内側サイド部と、前記内側サイド部の反対側に配置される外側サイド部と、を含み、前記底辺で規定される前記凸部の外形の大きさは、前記外側サイド部の凸部のほうが前記内側サイド部の凸部よりも大きい、空気入りタイヤが提供される。
本発明の態様によれば、外側サイド部及び内側サイド部のそれぞれに設けられた角錐状の複数の凸部によって空気入りタイヤの外側サイド部の剛性及び内側サイド部の剛性がそれぞれ調整される。隣接する凸部において底辺が共有される複数の凸部により、サイド部を含む空気入りタイヤの剛性が向上する。外側サイド部の凸部の外形の大きさが内側サイド部の凸部の外形の大きさよりも大きいので、外側サイド部の剛性は内側サイド部の剛性よりも高くなる。そのため、空気入りタイヤの旋回における操縦安定性能は向上する。また、内側サイド部の剛性は外側サイド部の剛性よりも低いので、乗り心地の悪化が抑制される。
本発明の態様において、前記外側サイド部の凸部の外形のタイヤ周方向の寸法は、前記内側サイド部の凸部の外形のタイヤ周方向の寸法よりも大きく、前記外側サイド部の凸部の外形のタイヤ径方向の寸法は、前記内側サイド部の凸部の外形のタイヤ径方向の寸法よりも大きくてもよい。
外側サイド部の凸部の外形のタイヤ周方向の寸法及びタイヤ径方向の寸法の両方を、内側サイド部の凸部の外形のタイヤ周方向の寸法及びタイヤ径方向の寸法よりも大きくすることにより、外側サイド部の剛性及び内側サイド部の剛性のそれぞれを精度良く調整することができ、剛性の目標値と剛性の実際値との差を小さくすることができる。
本発明の態様において、前記外側サイド部の凸部の外形と、前記内側サイド部の凸部の外形とは、相似してもよい。
外側サイド部の凸部と内側サイド部の凸部との形状が同一であり、大きさのみが異なることとすることにより、美感の向上を図ることができる。
本発明の態様において、前記外側サイド部の前記凸部の底辺で規定される面積をAo、前記内側サイド部の前記凸部の底辺で規定される面積をAi、としたとき、1.1Ai ≦ Ao ≦3.5Ai、の条件を満足してもよい。
外側サイド部の凸部の面積Aoが内側サイド部の凸部の面積Aiの110[%]よりも小さい場合、外側サイド部と内側サイド部との剛性差が大きくならず、操縦安定性能及び乗り心地の両立を図ることができなくなる可能性がある。一方、外側サイド部の凸部の面積Aoが内側サイド部の凸部の面積Aiの350[%]よりも大きい場合、外側サイド部と内側サイド部との剛性差が大きくなり過ぎて、空気入りタイヤのユニフォミティが悪化する可能性がある。外側サイド部の凸部の面積Aoが内側サイド部の凸部の面積Aiの110[%]以上350[%]以下であることにより、空気入りタイヤにおいて良好な走行性能が得られる。
本発明の態様において、前記タイヤ径方向において、前記凸部の先端部の位置と前記サイド部の表面のタイヤ最大幅位置とは一致してもよい。
空気入りタイヤの旋回において、サイド部のうちタイヤ最大幅位置又はその近傍が大きく変形する。凸部の先端部の位置とサイド部の表面のタイヤ最大幅位置とが一致するようにサイド部の表面に凸部が設けられることにより、タイヤ最大幅位置におけるサイド部の剛性は向上する。したがって、空気入りタイヤの旋回における操縦安定性能の低下が抑制される。
本発明の態様において、前記外側サイド部及び前記内側サイド部のそれぞれにおいて前記凸部はタイヤ径方向に複数設けられ、前記外側サイド部において前記凸部が配置される外側配置領域のタイヤ径方向の寸法は、前記内側サイド部において前記凸部が配置される内側配置領域のタイヤ径方向の寸法よりも大きくてもよい。
これにより、外側サイド部と内側サイド部との剛性差が大きくなるため、操縦安定性能と乗り心地との両立が図られる。
本発明の態様において、前記外側サイド部及び前記内側サイド部はそれぞれ、前記トレッド部の接地端とリムチェックラインとの間の領域を含み、前記外側サイド部において前記凸部が配置される外側配置領域及び前記内側サイド部において前記凸部が配置される内側配置領域はそれぞれ、タイヤ最大幅位置を含み、タイヤ径方向における前記接地端と前記リムチェックラインとの距離をLr、前記外側配置領域のタイヤ径方向の寸法をLo、前記内側配置領域のタイヤ径方向の寸法をLi、としたとき、Lo ≧ 0.4Lr、且つ、Li ≧ 0.2Lr、の条件を満足してもよい。
これにより、外側サイド部及び内側サイド部のそれぞれにおいて十分な剛性が確保される。
本発明の態様において、前記外側サイド部に配置される複数の前記凸部の外形の大きさは、同一であり、前記内側サイド部に配置される複数の前記凸部の外形の大きさは、同一でもよい。
複数の凸部の外形の大きさが均一化されることにより、空気入りタイヤの旋回においてサイド部が撓んだときの撓み量が均一化される。
本発明の態様において、前記外側サイド部に配置される凸部の高さは、前記内側サイド部に配置される凸部の高さよりも高くてもよい。
外側サイド部の凸部の高さを内側サイド部の凸部の高さよりも高くすることにより、外側サイド部の剛性は内側サイド部の剛性よりも高くなる。そのため、空気入りタイヤの旋回における操縦安定性能は向上する。また、内側サイド部の剛性は外側サイド部の剛性よりも低いので、乗り心地の悪化が抑制される。
本発明の態様において、前記外側サイド部に配置される複数の前記凸部の高さは、同一であり、前記内側サイド部に配置される複数の前記凸部の高さは、同一でもよい。
複数の凸部の高さが均一化されることにより、空気入りタイヤの旋回においてサイド部が撓んだときの撓み量が均一化される。
本発明の態様において、タイヤ径方向において前記外側サイド部に配置される複数の前記凸部の高さは異なり、タイヤ径方向において前記内側サイド部に配置される複数の前記凸部の高さは異なってもよい。
複数の凸部の高さに差異が設けられることにより、サイド部の剛性をきめ細かく調整することができる。
本発明の態様において、前記外側サイド部及び前記内側サイド部のそれぞれにおいて、タイヤ最大幅位置に配置される前記凸部の高さが最も高く、前記トレッド部の接地端に最も近い前記凸部の高さはリムチェックラインに最も近い前記凸部の高さよりも高くてもよい。
空気入りタイヤの旋回において、サイド部のうちタイヤ最大幅位置又はその近傍が大きく変形する。タイヤ径方向に配置される複数の凸部のうちタイヤ最大幅位置に配置される凸部の高さを最も高くすることにより、タイヤ最大幅位置におけるサイド部の剛性は向上する。したがって、空気入りタイヤの旋回における操縦安定性能の低下が抑制される。また、サイド部の表面のうちタイヤ最大幅位置とは別の位置に配置される凸部の高さを低くすることにより、サイド部の剛性を確保しつつ、空気入りタイヤの総重量が増加すること及び空気入りタイヤの走行において空気抵抗が増大すること等が抑制される。また、空気入りタイヤの旋回において、サイド部のうち接地端に近い部位よりもリムチェックラインに近い部位のほうが変形し難い。したがって、トレッド部の接地端に最も近い凸部の高さをリムチェックラインに最も近い凸部の高さよりも高くすることにより、サイド部の剛性を確保しつつ、空気入りタイヤの総重量の増加及び走行における空気抵抗の増大等を抑制することができる。
本発明の態様において、前記外側サイド部に配置される複数の前記凸部のうち最も低い凸部の高さは、前記内側サイド部に配置される複数の前記凸部のうち最も高い凸部の高さよりも高くてもよい。
これにより、外側サイド部と内側サイド部との剛性差が確保され、操縦安定性能と乗り心地との両立が図られる。
本発明の態様において、前記外側サイド部の凸部の高さと、前記内側サイド部の凸部の高さとの差は、0.5[mm]以上4.0[mm]以下でもよい。
外側サイド部の凸部の高さと内側サイド部の凸部の高さとの差が0.5[mm]よりも小さい場合、外側サイド部と内側サイド部との剛性差が大きくならず、操縦安定性能及び乗り心地の両立を図ることができなくなる可能性がある。一方、外側サイド部の凸部の高さと内側サイド部の凸部の高さとの差が4.0[mm]よりも大きい場合、外側サイド部と内側サイド部との剛性差が大きくなり過ぎて、空気入りタイヤのユニフォミティが悪化する可能性がある。外側サイド部の凸部の高さと内側サイド部の凸部の高さとの差が0.5[mm]以上4.0[mm]以下であることにより、空気入りタイヤにおいて良好な走行性能が得られる。
本発明の態様において、前記凸部の高さは、0.5[mm]以上5.0[mm]以下でもよい。
凸部の高さが0.5[mm]よりも小さい場合、サイド部の剛性を確保できない可能性がある。凸部の高さが5.0[mm]よりも大きい場合、空気入りタイヤの総重量が増加したり、走行において空気入りタイヤの空気抵抗が増大したりする可能性がある。凸部の高さが0.5[mm]以上5.0[mm]以下であることにより、空気入りタイヤにおいて良好な走行性能が得られる。
本発明の態様において、前記凸部は四角錐状であり、前記凸部の前記底辺は、前記タイヤ周方向に配置される周方向底辺と、タイヤ径方向に配置される径方向底辺とを含み、前記周方向底辺の寸法は、3[mm]以上40[mm]以下であり、前記径方向底辺の寸法は、3[mm]以上40[mm]以下でもよい。
これにより、複数の凸部によってサイド部の剛性が確保される。
本発明の態様によれば、サイド部に設けられる凸部により、乗り心地の悪化を抑制しつつ操縦安定性能を向上することができる空気入りタイヤが提供される。
図1は、第1実施形態に係る空気入りタイヤが装着される車両の一例を示す側面図である。 図2は、第1実施形態に係る空気入りタイヤが装着される車両の一例を後方から見た図である。 図3は、第1実施形態に係る空気入りタイヤの一例を示す断面図である。 図4は、第1実施形態に係る空気入りタイヤの一部を示す子午断面図である。 図5は、第1実施形態に係る空気入りタイヤの外側サイド部を示す図である。 図6は、第1実施形態に係る空気入りタイヤの内側サイド部を示す図である。 図7は、第1実施形態に係る空気入りタイヤの外側サイド部に設けられる凸部を示す平面図である。 図8は、第1実施形態に係る空気入りタイヤの外側サイド部に設けられる凸部を示す斜視図である。 図9は、第1実施形態に係る空気入りタイヤの内側サイド部に設けられる凸部を示す平面図である。 図10は、第1実施形態に係る空気入りタイヤの内側サイド部に設けられる凸部を示す斜視図である。 図11は、第2実施形態に係る空気入りタイヤの内側サイド部に設けられる凸部を示す斜視図である。 図12は、第3実施形態に係る空気入りタイヤの外側サイド部に設けられる凸部を示す模式図である。 図13は、第3実施形態に係る空気入りタイヤの内側サイド部に設けられる凸部を示す模式図である。 図14は、本発明に係る空気入りタイヤ及び従来例に係る空気入りタイヤの評価試験の結果を示す図である。
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。以下で説明する実施形態の構成要素は適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。
<第1実施形態>
第1実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係るタイヤ1が装着される車両500の一例を示す側面図である。図2は、本実施形態に係るタイヤ1が装着される車両500の一例を後方から見た図である。
タイヤ1は、空気入りタイヤである。本実施形態において、タイヤ1は、乗用車用タイヤである。乗用車用タイヤとは「JATMA YEAR BOOK 2015(日本自動車タイヤ協会規格)」のA章に定められるタイヤをいう。なお、タイヤ1はB章に定められる小型トラック用タイヤでもよいし、C章に定められるトラック及びバス用タイヤでもよい。
図1及び図2に示すように、車両500は、タイヤ1を含む走行装置501と、走行装置501に支持される車体502と、走行装置501を駆動するためのエンジン503とを備える。
走行装置501は、タイヤ1を支持するホイール504と、ホイール504を支持する車軸505と、走行装置501の進行方向を変えるための操舵装置506と、走行装置501を減速又は停止させるためのブレーキ装置507とを有する。
車体502は、運転者が搭乗する運転室を有する。運転室に、エンジン503の出力を調整するためのアクセルペダルと、ブレーキ装置507を作動するためのブレーキペダルと、操舵装置506を操作するためのステアリングホイールとが配置される。運転者は、アクセルペダル、ブレーキペダル、及びステアリングホイールを操作する。運転者の操作により、車両500は走行する。
タイヤ1は、車両500のホイール504のリムに装着される。タイヤ1は、車両500に装着された状態で、回転軸AXを中心に回転して、路面RSを走行する。
以下の説明においては、タイヤ1の回転軸AXと平行な方向を適宜、タイヤ幅方向、と称し、タイヤ1の回転軸AXに対する放射方向を適宜、タイヤ径方向、と称し、タイヤ1の回転軸AXを中心とする回転方向を適宜、タイヤ周方向、と称する。
また、以下の説明においては、タイヤ幅方向のタイヤ1の中心を適宜、タイヤ中心CL、と称する。タイヤ中心CLは、タイヤ1のタイヤ幅方向の中心を通り、回転軸AXと直交する平面(タイヤ赤道面)を含む。また、タイヤ中心CLは、トレッド部10の表面においてタイヤ赤道面とタイヤ1のトレッド部10の表面とが交差するセンターライン(タイヤ赤道線)を含む。
また、以下の説明においては、タイヤ幅方向においてタイヤ中心CLから遠い位置又は離れる方向を適宜、タイヤ幅方向外側、と称し、タイヤ幅方向においてタイヤ中心CLに近い位置又は近付く方向を適宜、タイヤ幅方向内側、と称し、タイヤ径方向において回転軸AXから遠い位置又は離れる方向を適宜、タイヤ径方向外側、と称し、タイヤ径方向において回転軸AXに近い位置又は近付く方向を適宜、タイヤ径方向内側、と称する。
また、以下の説明においては、車両500の車幅方向内側を適宜、車両内側、と称し、車両500の車幅方向外側を適宜、車両外側、と称する。車両内側とは、車両500の車幅方向において車両500の中心に近い位置又は近付く方向をいう。車両外側とは、車両500の車幅方向において車両500の中心から遠い位置又は離れる方向をいう。
車両500は、4輪車両である。走行装置501は、車体502の左側に設けられる左前輪及び左後輪と、車体502の右側に設けられる右前輪及び右後輪とを有する。タイヤ1は、車体502の左側に装着される左タイヤ1Lと、車体502の右側に装着される右タイヤ1Rとを含む。
タイヤ1は、トレッドパターンが形成されたトレッド部10と、トレッド部10のタイヤ幅方向両側に設けられるサイド部7とを備える。サイド部7は、車両500に対する装着方向を示す表示部600を有する。タイヤ1の走行において、トレッド部10が路面RSと接触する。
トレッド部10のトレッドパターンは、非対称パターンである。タイヤ1について、車両500に対する装着方向が指定されている。左タイヤ1Lは、2つのサイド部7のうち指定された一方のサイド部7が車両内側を向き、他方のサイド部7が車両外側を向くように、車両500の左側に装着される。右タイヤ1Rは、2つのサイド部7のうち指定された一方のサイド部7が車両内側を向き、他方のサイド部7が車両外側を向くように、車両500の右側に装着される。
以下の説明においては、2つのサイド部7のうち車両内側に配置される一方のサイド部7を適宜、内側サイド部7i、と称し、内側サイド部7iの反対側に配置される他方のサイド部7を適宜、外側サイド部7o、と称する。
表示部600は、2つのサイド部7のうち少なくとも一方のサイド部7に設けられる。表示部600は、車両500に対するタイヤ1の装着方向を示すセリアル記号を含む。表示部600は、マーク、文字、符号、及び模様の少なくとも一つを含む。車両500に対するタイヤ1の装着方向を示す表示部600の例として、例えば外側サイド部7oに設けられる「OUTSIDE」のような文字が挙げられる。ユーザは、サイド部7に設けられている表示部600に基づいて、車両500に対するタイヤ1の装着方向を認識することができる。表示部600に基づいて、左タイヤ1Lが車両500の左側に装着され、右タイヤ1Rが車両500の右側に装着される。
次に、本実施形態に係るタイヤ1について説明する。図3は、本実施形態に係るタイヤ1の一例を示す断面図である。図4は、本実施形態に係るタイヤ1の一部を示す断面図である。図3及び図4は、タイヤ1の回転軸AXを通る子午断面を示す。
タイヤ1は、カーカス2と、ベルト層3と、ベルトカバー4と、ビード部5と、トレッド部10と、サイドウォール部9を含むサイド部7と、サイド部7に設けられた凸部100とを備えている。トレッド部10は、トレッドゴム6を含む。サイド部7は、サイドゴム8を含む。凸部100は、ゴムで形成される。
タイヤ1の外径を示すタイヤ外径ODとは、タイヤ1を正規リムにリム組みして、正規内圧を充填して、タイヤ1に荷重を加えない無負荷状態のときの、タイヤ1の直径をいう。
タイヤ1のリム径を示すタイヤリム径RDとは、タイヤ1に適合するホイールのリム径をいう。タイヤリム径RDは、タイヤ内径と等しい。
タイヤ1の断面高さを示すタイヤ断面高さSHとは、タイヤ1を正規リムにリム組みして、正規内圧を充填して、タイヤ1に荷重を加えない無負荷状態のときの、タイヤ径方向に関して最も内側のタイヤ1の内端部と最も外側のタイヤ1の外端部との距離をいう。
トレッド部10の接地幅を示すトレッド接地幅TW1とは、タイヤ1を正規リムにリム組みして、正規内圧を充填して、平面上に垂直に置いて、正規荷重を加えた負荷状態のときに測定される、タイヤ幅方向に関する接地幅の最大値をいう。すなわち、トレッド接地幅TW1とは、タイヤ幅方向に関してタイヤ中心CLの一方側のトレッド部10の接地端Tと他方側のトレッド部10の接地端Tとの距離をいう。
トレッド部10の接地端Tとは、タイヤ1を正規リムにリム組みして、正規内圧を充填して、平面上に垂直に置いて、正規荷重を加えた負荷状態のときにトレッド部10が接地する部分のタイヤ幅方向の端部をいう。
トレッド部10の展開幅を示すトレッド展開幅TW2とは、タイヤ1を正規リムにリム組みして、正規内圧を充填して、タイヤ1に荷重を加えない無負荷状態のときの、タイヤ1のトレッド部10の展開図における両端の直線距離をいう。
タイヤ1の断面幅を示すタイヤ断面幅SW1とは、タイヤ1を正規リムにリム組みして、正規内圧を充填して、タイヤ1に荷重を加えない無負荷状態のときの、サイド部7の表面から突出する構造物を除いたタイヤ幅方向に関するタイヤ1の最大の寸法をいう。本実施形態においては、サイド部7の表面から突出する構造物として凸部100が存在する。タイヤ断面幅SW1とは、凸部100を除いたときのタイヤ幅方向に関してタイヤ中心CLの一方側に配置されたサイド部7の表面の最も外側の部位を示すタイヤ最大幅位置Hと、他方側に配置されたサイド部7の表面の最も外側の部位を示すタイヤ最大幅位置Hとの距離をいう。
なお、サイド部7の表面から突出する構造物として、サイドゴム8により形成された文字、マーク、及び模様が挙げられる。なお、リムを保護するリムプロテクトバーがタイヤ1に設けられる場合がある。リムプロテクトバーは、タイヤ周方向に設けられ、タイヤ幅方向の外側に突出する。リムプロテクトバーが設けられたタイヤ1においては、タイヤ幅方向に関してリムプロテクトバーが最も外側の部位を含む。その場合、タイヤ断面幅SW1は、リムプロテクトバーを除いた寸法である。
タイヤ1の総幅を示すタイヤ総幅SW2とは、タイヤ1を正規リムにリム組みして、正規内圧を充填して、タイヤ1に荷重を加えない無負荷状態のときの、タイヤ幅方向に関するタイヤ1の最大の寸法をいう。すなわち、タイヤ総幅SW2とは、タイヤ幅方向に関してタイヤ中心CLの一方側に配置されたタイヤ1を構成する構造物の最も外側の部位と、他方側に配置されたタイヤ1を構成する構造物の最も外側の部位との距離をいう。本実施形態においては、サイド部7の表面から突出する凸部100が設けられている。タイヤ総幅SW2とは、タイヤ幅方向に関してタイヤ中心CLの一方側に配置された凸部100の最も外側の部位を示す凸部最大幅位置Fと、他方側に配置された凸部100の最も外側の部位を示す凸部最大幅位置Fとの距離をいう。
「正規リム」とは、タイヤ1が基づく規格を含む規格体系において、その規格がタイヤ1毎に定めているリムであり、JATMAであれば標準リム、TRAであれば“Design Rim”、ETRTOであれば“Measuring Rim”である。但し、タイヤ1が新車装着タイヤの場合には、このタイヤ1が組まれる純正ホイールを用いる。
「正規内圧」とは、タイヤ1が基づく規格を含む規格体系において、その規格がタイヤ1毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表“TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES”に記載の最大値、ETRTOであれば“INFLATION PRESSURE”である。但し、タイヤ1が新車装着タイヤの場合には、車両に表示された空気圧とする。
「正規荷重」とは、タイヤ1が基づく規格を含む規格体系において、その規格がタイヤ1毎に定めている荷重であり、JATMAであれば最大負荷能力、TRAであれば表“TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES”に記載の最大値、ETRTOであれば“LOAD CAPACITY”である。但し、タイヤ1が乗用車である場合には前記荷重の88[%]に相当する荷重とする。タイヤ1が新車装着タイヤの場合には、車両の車検証記載の前後軸重をそれぞれタイヤの数で除して求めた輪荷重とする。
カーカス2は、タイヤ1の骨格を形成する強度部材である。カーカス2は、カーカスコードを含み、タイヤ1に空気が充填されたときの圧力容器として機能する。カーカス2は、有機繊維のカーカスコードと、そのカーカスコードを覆うゴムとを含む。なお、カーカス2は、ポリエステルのカーカスコードを含んでもよいし、ナイロンのカーカスコードを含んでもよいし、アラミドのカーカスコードを含んでもよいし、レーヨンのカーカスコードを含んでもよい。
ビード部5は、カーカス2を支持する強度部材である。ビード部5は、タイヤ幅方向に関してカーカス2の両側に配置され、カーカス2の両端部を支持する。カーカス2は、ビード部5のビードコア51において折り返される。ビード部5は、タイヤ1をリムに固定させる。ビード部5は、ビードコア51と、ビードフィラー52とを有する。
カーカス2は、カーカス本体部21と、ビードコア51で折り返されることにより形成されるカーカス折り返し部22とを有する。カーカス折り返し部22は、ビードコア51でカーカス2が折り返されることによりカーカス本体部21よりもタイヤ幅方向外側に配置された部分である。ビードコア51は、ビードワイヤがリング状に巻かれた部材である。ビードワイヤは、スチールワイヤである。ビードフィラー52は、カーカス2がビードコア51で折り返されることにより形成されたカーカス本体部21とカーカス折り返し部22との間の空間に配置されるゴム材である。
ベルト層3は、タイヤ1の形状を保持する強度部材である。ベルト層3は、ベルトコードを含み、カーカス2とトレッドゴム6との間に配置される。ベルト層3は、金属繊維のベルトコードと、そのベルトコードを覆うゴムとを含む。なお、ベルト層3は、有機繊維のベルトコードを含んでもよい。ベルト層3は、第1ベルトプライ31と、第2ベルトプライ32とを含む。第1ベルトプライ31と第2ベルトプライ32とは、第1ベルトプライ31のベルトコードと第2ベルトプライ32のベルトコードとが交差するように積層される。
ベルトカバー4は、ベルト層3を保護し、補強する強度部材である。ベルトカバー4は、カバーコードを含み、タイヤ1の回転軸AXに対してベルト層3の外側に配置される。ベルトカバー4は、金属繊維のカバーコードと、そのカバーコードを覆うゴムとを含む。なお、ベルトカバー4は、有機繊維のカバーコードを含んでもよい。
トレッドゴム6は、カーカス2を保護する。トレッド部10は、複数の溝15が設けられたトレッドゴム6を含む。トレッド部10は、溝15の間に配置される陸部12を含み、陸部12は、路面と接触する接地面(踏面)11を有する。溝15は、タイヤ周方向に配置される複数の主溝と、少なくとも一部がタイヤ幅方向に配置されるラグ溝とを含む。
トレッド部10は、タイヤ中心CLを含むセンター部13と、タイヤ幅方向に関してセンター部13の両側に設けられるショルダー部14とを含む。主溝は、センター部13及びショルダー部14のそれぞれに設けられる。ラグ溝も、センター部13及びショルダー部14のそれぞれに設けられる。
サイドゴム8は、カーカス2を保護する。サイド部7は、サイドゴム8を含み、タイヤ幅方向に関してトレッド部10の両側に配置される。サイドウォール部9は、サイド部7のうち、タイヤ幅方向外側に最も膨らんだ部分を含む。サイド部7の表面は、タイヤ中心CLに対してトレッド部10の接地端Tよりも外側に配置される。
本実施形態において、サイド部7とは、トレッド部10の接地端TとリムチェックラインRとの間のタイヤ1の表面の領域をいう。接地端Tは、トレッド部10のショルダー部14とサイド部7との境界を含む。リムチェックラインRとは、タイヤ1のリム組みが正常に行われているか否かを確認するためのラインである。一般に、リムチェックラインRは、タイヤ径方向に関してリムフランジよりも外側のビード部5の表面において、リムフランジに沿ってタイヤ周方向に連続する環状の凸線として示される。
サイド部7の表面は、サイドゴム8の表面であるサイド面8Sを含む。サイド面8Sは、トレッド部10の接地端TとリムチェックラインRとの間のサイド部7の表面である。タイヤ最大幅位置Hは、サイドゴム8のサイド面8Sに位置付けられる。
サイド部7に複数の凸部100が設けられる。凸部100は、角錐状である。隣接する凸部100は、その凸部100の底辺を共有する。凸部100は、サイド部7の表面であるサイド面8Sに接続され、そのサイド面8Sからタイヤ幅方向外側に突出するように設けられる。凸部100は、接地端TとリムチェックラインRとの間のサイド面8Sにおいて、タイヤ周方向及びタイヤ径方向のそれぞれに複数配置される。複数の凸部100のうち少なくとも一部の凸部100は、サイド面8Sのタイヤ最大幅位置Hに設けられる。
本実施形態において、サイド部7と凸部100とは一体である。凸部100は、サイドゴム8によって形成される。
上述のように、サイド部7は、車両内側に配置される内側サイド部7iと、内側サイド部7iの反対側に配置される外側サイド部7oと、を含む。凸部100は、内側サイド部7i及び外側サイド部7oのそれぞれに設けられる。
図5は、本実施形態に係る外側サイド部7oの表面に設けられた凸部100の一例を示す図である。図6は、本実施形態に係る内側サイド部7iの表面に設けられた凸部100の一例を示す図である。
図5及び図6に示すように、外側サイド部7o及び内側サイド部7iのそれぞれにおいて、凸部100は、タイヤ周方向に複数設けられるとともに、タイヤ径方向に複数設けられる。本実施形態においては、凸部100は、接地端TとリムチェックラインRとの間のサイド部7の表面の一部の領域に配置される。以下の説明において、外側サイド部7oにおいて凸部100が配置される領域を適宜、外側配置領域200o、と称し、内側サイド部7iにおいて凸部100が配置される領域を適宜、内側配置領域200i、と称する。
回転軸AXと直交する面内において、外側配置領域200oは、回転軸AXを囲むように設けられた輪帯状の領域である。同様に、内側配置領域200iは、回転軸AXを囲むように設けられた輪帯状の領域である。外側配置領域200o及び内側配置領域200iのそれぞれにおいて、複数の凸部100は途切れることなく連続的に設けられる。
外側配置領域200oは、外側サイド部7oのタイヤ最大幅位置Hを含むように設定される。内側配置領域200iは、内側サイド部7iのタイヤ最大幅位置Hを含むように設定される。
本実施形態において、外側配置領域200oのタイヤ径方向の寸法Loは、内側配置領域200iのタイヤ径方向の寸法Liよりも大きい。外側配置領域200oの面積は、内側配置領域200iの面積よりも大きい。
本実施形態においては、図5及び図6に示すように、タイヤ径方向における接地端TとリムチェックラインRとの距離をLr、外側配置領域200oのタイヤ径方向の寸法をLo、内側配置領域200iのタイヤ径方向の寸法をLi、としたとき、
Lo ≧ 0.4Lr …(1)
Li ≧ 0.2Lr …(2)
の条件を満足するように、外側配置領域200o及び内側配置領域200iが設定されている。
図5に示すように、タイヤ径方向における、タイヤ最大幅位置Hとタイヤ径方向内側の外側配置領域200oのエッジとの距離をLo1、タイヤ最大幅位置Hとタイヤ径方向外側の外側配置領域200oのエッジとの距離をLo2としたとき、本実施形態においては、距離Lo1と距離Lo2とは等しい。例えば、距離Lo1及び距離Lo2は、0.2Lrでもよい。
図6に示すように、タイヤ径方向における、タイヤ最大幅位置Hとタイヤ径方向内側の内側配置領域200iのエッジとの距離をLi1、タイヤ最大幅位置Hとタイヤ径方向外側の内側配置領域200iのエッジとの距離をLi2としたとき、本実施形態においては、距離Li1と距離Li2とは等しい。例えば、距離Li1及び距離Li2は、0.1Lrでもよい。
図7は、外側サイド部7oに設けられた凸部100の一例を示す平面図である。図8は、外側サイド部7oに設けられた凸部100の一例を示す斜視図である。図9は、内側サイド部7iに設けられた凸部100の一例を示す平面図である。図10は、内側サイド部7iに設けられた凸部100の一例を示す斜視図である。
本実施形態において、凸部100は、四角錐状である。凸部100は、4つの底辺150と、4つの斜辺160とを有する。1つの底辺150と2つの斜辺160とによって、三角形状の斜面170が設けられる。凸部100は、4つの斜面170を有する。4つの斜面170の頂点は、合致するように設けられる。4つの斜面170の頂点によって、凸部100の先端部180が設けられる。
隣接する凸部100は、底辺150を共有する。隣接する凸部100において底辺150が共有される複数の凸部100によって、サイド部7にPCCPシェル(pseudo cylindrical concave polyhedral shell)構造が設けられる。
凸部100の底辺150は、タイヤ周方向に配置される周方向底辺151及び周方向底辺152と、タイヤ径方向に配置される径方向底辺153及び径方向底辺154とを含む。周方向底辺151は、周方向底辺152よりもタイヤ径方向の外側に配置される。タイヤ周方向に隣接する凸部100は、径方向底辺153及び径方向底辺154を共有する。タイヤ径方向に隣接する凸部100は、周方向底辺151及び周方向底辺152を共有する。
図5、図6、図7、及び図9に示すように、本実施形態において、底辺150で規定される凸部100の外形の大きさは、外側サイド部7oの凸部100のほうが内側サイド部7iの凸部100よりも大きい。
底辺150で規定される凸部100の外形の大きさとは、回転軸AXと直交する面内における凸部100の外形の大きさ(面積)を含む。換言すれば、凸部100の外形の大きさは、4つの底辺150で規定される凸部100の仮想底面の面積を含む。
図7及び図9に示すように、外側サイド部7oの凸部100の外形のタイヤ周方向の寸法Wcoは、内側サイド部7iの凸部100の外形のタイヤ周方向の寸法Wciよりも大きい。また、外側サイド部7oの凸部100の外形のタイヤ径方向の寸法Wroは、内側サイド部7iの凸部100の外形のタイヤ径方向の寸法Wriよりも大きい。
本実施形態において、外側サイド部7oの凸部100の外形と、内側サイド部7iの凸部100の外形とは、相似する。すなわち、回転軸AXと直交する面内において、外側サイド部7oの凸部100と内側サイド部7iの凸部100との形状は実質的に同一であり、大きさ(面積)のみが異なる。
本実施形態においては、凸部100の回転軸AXと直交する面内において、外側サイド部7oの外形及び内側サイド部7iの凸部100の外形の両方が実質的に四角形(正方形)である。外側サイド部7oの凸部100の底辺150で規定される面積は、内側サイド部7iの凸部100の底辺150で規定される面積よりも大きい。
本実施形態においては、外側サイド部7oの凸部100の底辺150で規定される面積をAo、内側サイド部7iの凸部100の底辺150で規定される面積をAi、としたとき、
1.1Ai ≦ Ao ≦3.5Ai …(3)
の条件を満足するように、凸部100が設けられる。
また、本実施形態においては、図7及び図9に示すように、タイヤ径方向において、凸部100の先端部180の位置とタイヤ最大幅位置Hとが一致するように、凸部100が設けられる。
なお、周方向底辺151及び周方向底辺152は、厳密にはタイヤ周方向に沿う曲線であり、周方向底辺151の寸法Wc(弧長)は、周方向底辺152の寸法Wc(弧長)よりも長い。また、径方向底辺153及び径方向底辺154は、厳密には平行でなく、タイヤ径方向内側に向かって径方向底辺153と径方向底辺154との距離は短くなる。一方、凸部100の大きさは、タイヤ1全体の大きさに比べて十分に小さい。そのため、周方向底辺151と周方向底辺152とは直線であり、平行であるとみなされてもよい。径方向底辺153と径方向底辺154とは直線であり、平行であるとみなされてもよい。
また、外側サイド部7oにおいて、4つの底辺150の長さ(寸法Wco及び寸法Wro)は同一であり、4つの底辺150で規定される形状は、実質的に正方形であるとみなされてもよい。同様に、内側サイド部7iにおいて、4つの底辺150の長さ(寸法Wci及び寸法Wri)は同一であり、4つの底辺150で規定される形状は、実質的に正方形であるとみなされてもよい。
また、上述したように、径方向底辺153及び径方向底辺154は、厳密には平行でなく、タイヤ径方向に関して内側に向かって径方向底辺153と径方向底辺154との距離は短くなる。そのため、タイヤ径方向に配置される複数の凸部100の寸法Wr(Wro、Wri)がそれぞれ等しく、タイヤ周方向に配置される複数の凸部100の寸法Wc(Wco、Wci)がそれぞれ等しくなるように凸部100が形成されても、底辺150で規定される凸部100の外形の大きさは、厳密には、タイヤ径方向外側の凸部100のほうがタイヤ径方向内側の凸部100よりも大きい。一方、上述したように、凸部100の大きさは、タイヤ1全体の大きさに比べて十分に小さい。そのため、本実施形態においては、タイヤ径方向に配置される複数の凸部100の寸法Wr(Wro、Wri)がそれぞれ等しく、タイヤ周方向に配置される複数の凸部100の寸法Wc(Wco、Wci)がそれぞれ等しくなるように凸部100が形成された場合、底辺150で規定される凸部100の外形の大きさは、複数の凸部100において同一であることとする。
図5に示すように、本実施形態においては、外側サイド部7oに配置される複数の凸部100の外形の大きさは、実質的に同一である。図6に示すように、本実施形態においては、内側サイド部7iに配置される複数の凸部100の外形の大きさは、実質的に同一である。
外側サイド部7oに配置される凸部100のタイヤ周方向における周方向底辺151,152の寸法Wcoは、6[mm]以上40[mm]以下であり、タイヤ径方向における径方向底辺153,154の寸法Wroは、4[mm]以上40[mm]以下である。内側サイド部7iに配置される凸部100のタイヤ周方向における周方向底辺151,152の寸法Wciは、5[mm]以上39[mm]以下であり、タイヤ径方向における径方向底辺153,154の寸法Wriは、3[mm]以上39[mm]以下である。
また、本実施形態においては、接地端TとリムチェックラインRとの距離Lrは、45[mm]以上130[mm]以下である。外側配置領域200oの寸法Loは、30[mm]以上110[mm]以下である。内側配置領域200iの寸法Liは、20[mm]以上100[mm]以下である。外側サイド部7oにおいては、凸部100は、タイヤ径方向に3[個]以上20[個]以下配置され、内側サイド部7iにおいては、凸部100は、タイヤ径方向に2[個]以上18[個]以下配置される。
図8及び図10に示すように、本実施形態において、外側サイド部7oに設けられている凸部100の高さHoと、内側サイド部7iに設けられている凸部100の高さHiとは、同一である。
凸部100の高さHo,Hiとは、凸部100が設けられるサイド部7の表面と直交する方向に関する、サイド部7の表面と凸部100の先端部180との距離をいう。凸部100の高さHo,Hiが、サイド部7の表面と直交する方向に関する、底辺150と先端部180との距離とみなされてもよい。
また、図8に示すように、本実施形態において、外側サイド部7oに配置される複数の凸部100の高さHoは、同一である。図10に示すように、本実施形態において、内側サイド部7iに配置される複数の凸部100の高さHiは、同一である。
外側サイド部7oの凸部100の高さHo及び内側サイド部7iの凸部100の高さHiは、0.5[mm]以上5.0[mm]以下であることが好ましい。
以上説明したように、本実施形態によれば、外側サイド部7o及び内側サイド部7iのそれぞれに設けられた角錐状の複数の凸部100によってタイヤ1の外側サイド部7oの剛性及び内側サイド部7iの剛性がそれぞれ調整される。隣接する凸部100において底辺150が共有される複数の凸部100により、サイド部7を含むタイヤ1の剛性が向上する。外側サイド部7oの凸部100の外形の大きさが内側サイド部7iの凸部100の外形の大きさよりも大きいので、外側サイド部7oの剛性は内側サイド部7iの剛性よりも高くなる。そのため、タイヤ1の旋回における操縦安定性能は向上する。また、内側サイド部7iの剛性は外側サイド部7oの剛性よりも低いので、乗り心地の悪化が抑制される。
また、本実施形態においては、外側サイド部7oの凸部100の外形のタイヤ周方向の寸法Wcoは、内側サイド部7iの凸部100の外形のタイヤ周方向の寸法Wciよりも大きく、外側サイド部7oの凸部100の外形のタイヤ径方向の寸法Wroは、内側サイド部7iの凸部100の外形のタイヤ径方向の寸法Wriよりも大きい。寸法Wcoを寸法Wciよりも大きくし、寸法Wroを寸法Wriよりも大きくするだけで、外側サイド部7oの剛性及び内側サイド部7iの剛性のそれぞれを精度良く調整することができ、剛性の目標値と剛性の実際値との差を小さくすることができる。
また、本実施形態において、回転軸AXと直交する面内において、外側サイド部7oの凸部100の外形と、内側サイド部7iの凸部100の外形とを相似形とすることにより、タイヤ1の美感の向上を図ることができる。
また、本実施形態において、(3)式の条件が満足されることにより、タイヤ1の走行性能は向上する。外側サイド部7oの凸部100の面積Aoが内側サイド部7iの凸部100の面積Aiの110[%]よりも小さい場合、外側サイド部7oと内側サイド部7iとの剛性差が大きくならず、操縦安定性能及び乗り心地の両立を図ることができなくなる可能性がある。一方、外側サイド部7oの凸部100の面積Aoが内側サイド部7iの凸部100の面積Aiの350[%]よりも大きい場合、外側サイド部7oと内側サイド部7iとの剛性差が大きくなり過ぎて、タイヤ1のユニフォミティが悪化する可能性がある。外側サイド部7oの凸部100の面積Aoが内側サイド部7iの凸部100の面積Aiの110[%]以上350[%]以下であることにより、タイヤ1において良好な走行性能が得られる。
また、本実施形態においては、タイヤ径方向において、凸部100の先端部180の位置とタイヤ最大幅位置Hとは一致する。タイヤ1の旋回において、サイド部7のうちタイヤ最大幅位置H又はその近傍が大きく変形する。凸部100の先端部180の位置とサイド部7の表面のタイヤ最大幅位置Hとが一致するようにサイド部7の表面に凸部100が設けられることにより、タイヤ最大幅位置Hにおけるサイド部7の剛性は向上する。したがって、タイヤ1の旋回における操縦安定性能の低下が抑制される。
また、本実施形態においては、外側サイド部7o及び内側サイド部7iのそれぞれにおいて凸部100はタイヤ径方向に複数設けられ、外側サイド部7oにおいて凸部100が配置される外側配置領域200oのタイヤ径方向の寸法Loは、内側サイド部7iにおいて凸部100が配置される内側配置領域200iのタイヤ径方向の寸法Liよりも大きい。これにより、外側サイド部7oと内側サイド部7iとの剛性差が大きくなるため、操縦安定性能と乗り心地との両立が図られる。
また、本実施形態において、(1)式及び(2)式の条件が満足されることにより、外側サイド部7o及び内側サイド部7iのそれぞれにおいて十分な剛性が確保される。
また、本実施形態においては、外側サイド部7oに配置される複数の凸部100の外形の大きさ(面積Ao)は、同一であり、内側サイド部7iに配置される複数の凸部100の外形の大きさ(面積Ai)は、同一である。外側サイド部7o及び内側サイド部7iのそれぞれにおいて、複数の凸部100の外形の大きさが均一化されることにより、タイヤ1の旋回においてサイド部7が撓んだときの撓み量が均一化される。
また、本実施形態において、凸部100の高さHo,Hiが、0.5[mm]以上5.0[mm]以下に定められることにより、タイヤ1の走行性能が向上する。凸部100の高さHo,Hiが0.5[mm]よりも小さい場合、サイド部7の剛性を確保できない可能性がある。凸部100の高さHo,Hiが5.0[mm]よりも大きい場合、タイヤ1の総重量が増加したり、走行においてタイヤ1の空気抵抗が増大したりする可能性がある。凸部100の高さHo,Hiが0.5[mm]以上5.0[mm]以下であることにより、タイヤ1において良好な走行性能が得られる。
また、本実施形態において、周方向底辺151,152の寸法Wco,Wciは、3[mm]以上40[mm]以下に定められ、径方向底辺153,154の寸法Wro,Wciは、3[mm]以上40[mm]以下に定められる。これにより、複数の凸部100によってサイド部7における剛性が確保される。
<第2実施形態>
第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略又は省略する。
図11は、本実施形態に係るタイヤ1の内側サイド部7iに設けられる凸部100を示す斜視図である。本実施形態に係る内側サイド部7iに設けられる凸部100の高さHiは、図10を参照して説明した第1実施形態に係る内側サイド部7iに設けられる凸部100の高さHiよりも低い。一方、本実施形態に係る外側サイド部7oに設けられる凸部100の高さHoは、図8を参照して説明した第1実施形態に係る外側サイド部7oに設けられる凸部100の高さHoと同一である。すなわち、本実施形態においては、外側サイド部7oに配置される凸部100の高さHoは、内側サイド部7iに配置される凸部100の高さHiよりも高い。
図8に示したように、外側サイド部7oに配置される複数の凸部100の高さHoは、同一である。図11に示すように、内側サイド部7iに配置される複数の凸部100の高さHiは、同一である。
外側サイド部7oの凸部100の高さHoと、内側サイド部7iの凸部100の高さHiとの差は、0.5[mm]以上4.0[mm]以下であることが好ましい。
なお、上述の第1実施形態と同様、本実施形態においても、底辺150で規定される凸部100の外形の大きさ(仮想面積)は、外側サイド部7oの凸部100のほうが内側サイド部7iの凸部100よりも大きい。
以上説明したように、本実施形態においては、外側サイド部7iに配置される凸部100の高さHoは、内側サイド部7oに配置される凸部100の高さHiよりも高い。外側サイド部7oの凸部100の高さHoを内側サイド部7iの凸部100の高さHiよりも高くすることにより、外側サイド部7oの剛性は内側サイド部7iの剛性よりも高くなる。そのため、タイヤ1の旋回における操縦安定性能は向上する。また、内側サイド部7iの剛性は外側サイド部7oの剛性よりも低いので、乗り心地の悪化が抑制される。
また、本実施形態においては、外側サイド部7oに配置される複数の凸部100の高さHoは、同一であり、内側サイド部7iに配置される複数の凸部100の高さHiは、同一である。外側サイド部7o及び内側サイド部7iのそれぞれにおいて、複数の凸部100の高さHo,Hiが均一化されることにより、タイヤ1の旋回においてサイド部7が撓んだときの撓み量が均一化される。
また、本実施形態において、外側サイド部7oの凸部100の高さHoと、内側サイド部7iの凸部100の高さHiとの差が、0.5[mm]以上4.0[mm]以下であることにより、タイヤ1の走行性能が向上する。高さHoと高さHiとの差が0.5[mm]よりも小さい場合、外側サイド部7oと内側サイド部7iとの剛性差が大きくならず、操縦安定性能及び乗り心地の両立を図ることができなくなる可能性がある。一方、高さHoと高さHiとの差が4.0[mm]よりも大きい場合、外側サイド部7oと内側サイド部7iとの剛性差が大きくなり過ぎて、タイヤ1のユニフォミティが悪化する可能性がある。外側サイド部7oの凸部100の高さHoと内側サイド部7iの凸部100の高さHiとの差が0.5[mm]以上4.0[mm]以下であることにより、タイヤ1において良好な走行性能が得られる。
<第3実施形態>
第3実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略又は省略する。
図12は、本実施形態に係る外側サイド部7oの一例を模式的に示す断面図である。図13は、本実施形態に係る内側サイド部7iの一例を模式的に示す断面図である。図12に示すように、外側サイド部7oにおいて複数の凸部100がタイヤ径方向に配置される。タイヤ径方向において外側サイド部7oに配置される複数の凸部100の高さHoは異なる。図13に示すように、内側サイド部7iにおいて、複数の凸部100がタイヤ径方向に配置される。タイヤ径方向において内側サイド部7iに配置される複数の凸部100の高さHiは異なる。
すなわち、本実施形態においては、タイヤ径方向において、凸部100の高さHoに差異が設けられ、高さHiに差異が設けられる。
図12に示すように、外側サイド部7oにおいて、タイヤ径方向に配置される複数の凸部100のうち、タイヤ最大幅位置Hに配置される凸部100の高さHoが最も高い。タイヤ最大幅位置Hからタイヤ径方向外側に向かって凸部100の高さHoは徐々に低くなる。タイヤ最大幅位置Hからタイヤ径方向内側に向かって凸部100の高さHoは徐々に低くなる。タイヤ径方向に配置される複数の凸部100のうち、トレッド部10の接地端Tに最も近い凸部100(最もタイヤ径方向外側の凸部100)の高さHoは、リムチェックラインRに最も近い凸部100(最もタイヤ径方向内側の凸部100)の高さHoよりも高い。
図13に示すように、内側サイド部7iにおいて、タイヤ径方向に配置される複数の凸部100のうち、タイヤ最大幅位置Hに配置される凸部100の高さHiが最も高い。タイヤ最大幅位置Hからタイヤ径方向外側に向かって凸部100の高さHiは徐々に低くなる。タイヤ最大幅位置Hからタイヤ径方向内側に向かって凸部100の高さHiは徐々に低くなる。タイヤ径方向に配置される複数の凸部100のうち、トレッド部10の接地端Tに最も近い凸部100(最もタイヤ径方向外側の凸部100)の高さHiは、リムチェックラインRに最も近い凸部100(最もタイヤ径方向内側の凸部100)の高さHiよりも高い。
外側サイド部7oに配置される複数の凸部100のうち最も低い凸部100の高さHoは、内側サイド部7iに配置される複数の凸部100のうち最も高い凸部100の高さHiよりも高い。すなわち、図12及び図13に示す例では、外側サイド部7oのリムチェックラインRに最も近い凸部100の高さHoのほうが、内側サイド部7iのタイヤ最大幅位置Hに配置される凸部100の高さHiよりも高い。
以上説明したように、複数の凸部100の高さHo,Hiに差異が設けられてもよい。複数の凸部100の高さHo,Hiに差異が設けられることにより、サイド部7の剛性をきめ細かく調整することができる。
上述したように、タイヤ1の旋回において、サイド部7のうちタイヤ最大幅位置H又はその近傍が大きく変形する。タイヤ径方向に配置される複数の凸部100のうちタイヤ最大幅位置Hに配置される凸部100の高さHo,Hiを最も高くすることにより、タイヤ最大幅位置Hにおけるサイド部7の剛性は向上する。したがって、タイヤ1の旋回における操縦安定性能の低下が抑制される。
また、サイド部7の表面のうちタイヤ最大幅位置とは別の位置に配置される凸部100の高さHo,Hiを低くすることにより、サイド部7の剛性を確保しつつ、タイヤ1の総重量が増加すること及びタイヤ1の走行において空気抵抗が増大すること等が抑制される。また、タイヤ1の旋回において、サイド部7のうち接地端Tに近い部位よりもリムチェックラインRに近い部位のほうが変形し難い。したがって、トレッド部10の接地端Tに最も近い凸部100の高さHo,HiをリムチェックラインRに最も近い凸部100の高さHo,Hiよりも高くすることにより、サイド部7の剛性を確保しつつ、タイヤ1の総重量の増加及び走行における空気抵抗の増大等を抑制することができる。
また、外側サイド部7oに配置される複数の凸部100のうち最も低い凸部100の高さHoは、内側サイド部7iに配置される複数の凸部100のうち最も高い凸部100の高さHiよりも高い。これにより、外側サイド部7oと内側サイド部7iとの剛性差が確保され、操縦安定性能と乗り心地との両立が図られる。
なお、上述の各実施形態においては、外側サイド部7oに配置される複数の凸部100の外形の大きさは、同一であり、内側サイド部7iに配置される複数の凸部100の外形の大きさは、同一であることとした。タイヤ径方向において外側サイド部7oに配置される複数の凸部100の外形の大きさが異なり、タイヤ径方向において内側サイド部7iに配置される複数の凸部100の外形の大きさが異なってもよい。複数の凸部100の外形の大きさ(仮想面積)に差異が設けられることによっても、サイド部7の剛性をきめ細かく調整することができる。
例えば、外側サイド部7o及び内側サイド部7iのそれぞれにおいて、タイヤ最大幅位置Hに配置される凸部100の外形の大きさが最も大きく、トレッド部10の接地端Tに最も近い凸部100の外形の大きさはリムチェックラインRに最も近い凸部100の外形の大きさよりも大きくしてもよい。こうすることにより、サイド部7のうちタイヤ1の旋回において大きく変形するタイヤ最大幅位置H又はその近傍の剛性が向上し、タイヤ1の旋回における操縦安定性能の低下が抑制される。
この場合、外側サイド部7oに配置される複数の凸部100のうち最も小さい凸部100の外形を、内側サイド部7iに配置される複数の凸部100のうち最も大きい凸部100の外形よりも大きくすることにより、外側サイド部7oと内側サイド部7iとの剛性差が確保され、操縦安定性能と乗り心地との両立が図られる。
なお、上述の各実施形態において、凸部100は、サイド部7の一部の領域に設けられてもよいし、全部の領域に設けられてもよい。
なお、上述の各実施形態においては、本実施形態においては、凸部100が四角錐状であることとした。凸部100は、三角錐状でもよいし、五角錐状でもよいし、六角錐状でもよいし、八角錐状でもよい。
なお、上述の各実施形態において、凸部100が設けられたタイヤ1は、「JATMA YEAR BOOK 2015(日本自動車タイヤ協会規格)」のA章に定められているような乗用車用タイヤとして使用されることが好適である。乗用車用タイヤのタイヤ断面高さSHは、70[mm]以上150[mm]以下である場合が多く、そのようなタイヤ1のサイド部7に凸部100が設けられることにより、高い操縦安定性能を得ることができる。
<実施例>
次に、本発明に係るタイヤ1及び従来例に係るタイヤ1の評価試験の結果について説明する。図14は、本発明に係るタイヤ1及び比較例に係るタイヤ1の評価試験の結果を示す図である。
評価試験では、凸部が設けられていない従来例に係るタイヤ及び凸部100が設けられている実施例に係るタイヤ1のそれぞれについて、操縦安定性能を評価した。従来例及び実施例の両方とも使用したタイヤのタイヤサイズは245/40R18である。排気量3500[cc]の後輪駆動車(FR車)に各タイヤを装着し、各タイヤについてテストドライバーによる操縦安定性能の感応評価を実施した。従来例に係るタイヤの評価指数を基準値100とし、実施例について指数評価を行った。この評価では、数値が大きいほど操縦安定性能が優れているタイヤといえる。
図14に示すように、従来例に係るタイヤには凸部が無い。実施例1,2,3,4,5,6に係るタイヤ1には凸部100が有る。また、実施例1,2,3,4,5,6に係るタイヤ1は全て、底辺150で規定される凸部100の外形の大きさが、外側サイド部7oの凸部100のほうが内側サイド部7iの凸部100よりも大きい。また、回転軸AXと直交する面内において、外側サイド部7oの凸部100の外形と、内側サイド部7iの凸部100の外形とは、相似する。
実施例1では、外側サイド部7oの凸部100の高さHoは、3.0[mm]であり、内側サイド部7iの凸部100の高さHiは、3.0[mm]である。外側サイド部7oに設けられる凸部100の面積Aoは、内側サイド部7iに設けられる凸部100の面積Aiの1.1倍(110[%])である。
実施例2では、外側サイド部7oの凸部100の高さHoは、3.0[mm]であり、内側サイド部7iの凸部100の高さHiは、3.0[mm]である。外側サイド部7oに設けられる凸部100の面積Aoは、内側サイド部7iに設けられる凸部100の面積Aiの2.0倍(200[%])である。
実施例3では、外側サイド部7oの凸部100の高さHoは、3.0[mm]であり、内側サイド部7iの凸部100の高さHiは、3.0[mm]である。外側サイド部7oに設けられる凸部100の面積Aoは、内側サイド部7iに設けられる凸部100の面積Aiの3.5倍(350[%])である。
実施例4では、外側サイド部7oの凸部100の高さHoは、1.5[mm]であり、内側サイド部7iの凸部100の高さHiは、1.0[mm]である。外側サイド部7oに設けられる凸部100の面積Aoは、内側サイド部7iに設けられる凸部100の面積Aiの2.0倍(200[%])である。
実施例5では、外側サイド部7oの凸部100の高さHoは、3.0[mm]であり、内側サイド部7iの凸部100の高さHiは、1.0[mm]である。外側サイド部7oに設けられる凸部100の面積Aoは、内側サイド部7iに設けられる凸部100の面積Aiの2.0倍(200[%])である。
実施例6では、外側サイド部7oの凸部100の高さHoは、5.0[mm]であり、内側サイド部7iの凸部100の高さHiは、1.0[mm]である。外側サイド部7oに設けられる凸部100の面積Aoは、内側サイド部7iに設けられる凸部100の面積Aiの2.0倍(200[%])である。
図14に示すように、実施例1に係る評価指数は104、実施例2に係る評価指数は108、実施例3に係る評価指数は110、実施例4に係る評価指数は105、実施例5に係る評価指数は108、実施例6に係る評価指数は110であり、凸部100を適切に設けることにより、操縦安定性能が改善されることが確認できる。
1 タイヤ(空気入りタイヤ)
2 カーカス
3 ベルト層
4 ベルトカバー
5 ビード部
6 トレッドゴム
7 サイド部
7i 内側サイド部
7o 外側サイド部
8 サイドゴム
8S サイド面
9 サイドウォール部
10 トレッド部
11 接地面(踏面)
12 陸部
13 センター部
14 ショルダー部
15 溝
31 第1ベルトプライ
32 第2ベルトプライ
51 ビードコア
52 ビードフィラー
100 凸部
150 底辺
151,152 周方向底辺
153,154 径方向底辺
160 斜辺
170 斜面
180 先端部
200i 内側配置領域
200o 外側配置領域
500 車両
501 走行装置
502 車体
503 エンジン
504 ホイール
505 車軸
506 操舵装置
507 ブレーキ装置
600 表示部
AX 回転軸
CL タイヤ中心
H タイヤ最大幅位置
F 凸部最大幅位置
OD タイヤ外径
RD タイヤリム径
SH タイヤ断面高さ
SW1 タイヤ断面幅
SW2 タイヤ総幅
TW1 トレッド接地幅
TW2 トレッド展開幅

Claims (16)

  1. 指定された装着方向で車両のリムに装着され、回転軸を中心に回転可能であり、トレッド部及び前記トレッド部のタイヤ幅方向両側に設けられるサイド部を有する空気入りタイヤであって、
    前記サイド部の表面から突出し、前記サイド部の表面に複数設けられる角錐状の凸部を備え、
    隣接する前記凸部は、前記凸部の底辺を共有し、
    前記サイド部は、前記車両内側に配置される内側サイド部と、前記内側サイド部の反対側に配置される外側サイド部と、を含み、
    前記底辺で規定される前記凸部の外形の大きさは、前記外側サイド部の凸部のほうが前記内側サイド部の凸部よりも大きい、
    空気入りタイヤ。
  2. 前記外側サイド部の凸部の外形のタイヤ周方向の寸法は、前記内側サイド部の凸部の外形のタイヤ周方向の寸法よりも大きく、
    前記外側サイド部の凸部の外形のタイヤ径方向の寸法は、前記内側サイド部の凸部の外形のタイヤ径方向の寸法よりも大きい、
    請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記外側サイド部の凸部の外形と、前記内側サイド部の凸部の外形とは、相似する、
    請求項1又は請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記外側サイド部の前記凸部の底辺で規定される面積をAo、
    前記内側サイド部の前記凸部の底辺で規定される面積をAi、
    としたとき、
    1.1Ai ≦ Ao ≦3.5Ai、
    の条件を満足する、
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記タイヤ径方向において、前記凸部の先端部の位置と前記タイヤ最大幅位置とは一致する、
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記外側サイド部及び前記内側サイド部のそれぞれにおいて前記凸部はタイヤ径方向に複数設けられ、
    前記外側サイド部において前記凸部が配置される外側配置領域のタイヤ径方向の寸法は、前記内側サイド部において前記凸部が配置される内側配置領域のタイヤ径方向の寸法よりも大きい、
    請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記外側サイド部及び前記内側サイド部はそれぞれ、前記トレッド部の接地端とリムチェックラインとの間の領域を含み、
    前記外側サイド部において前記凸部が配置される外側配置領域及び前記内側サイド部において前記凸部が配置される内側配置領域はそれぞれ、タイヤ最大幅位置を含み、
    タイヤ径方向における前記接地端と前記リムチェックラインとの距離をLr、
    前記外側配置領域のタイヤ径方向の寸法をLo、
    前記内側配置領域のタイヤ径方向の寸法をLi、
    としたとき、
    Lo ≧ 0.4Lr、且つ、Li ≧ 0.2Lr、
    の条件を満足する、
    請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記外側サイド部に配置される複数の前記凸部の外形の大きさは、同一であり、
    前記内側サイド部に配置される複数の前記凸部の外形の大きさは、同一である、
    請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
  9. 前記外側サイド部に配置される凸部の高さは、前記内側サイド部に配置される凸部の高さよりも高い、
    請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
  10. 前記外側サイド部に配置される複数の前記凸部の高さは、同一であり、
    前記内側サイド部に配置される複数の前記凸部の高さは、同一である、
    請求項9に記載の空気入りタイヤ。
  11. タイヤ径方向において前記外側サイド部に配置される複数の前記凸部の高さは異なり、
    タイヤ径方向において前記内側サイド部に配置される複数の前記凸部の高さは異なる、
    請求項9に記載の空気入りタイヤ。
  12. 前記外側サイド部及び前記内側サイド部のそれぞれにおいて、タイヤ最大幅位置に配置される前記凸部の高さが最も高く、前記トレッド部の接地端に最も近い前記凸部の高さはリムチェックラインに最も近い前記凸部の高さよりも高い、
    請求項11に記載の空気入りタイヤ。
  13. 前記外側サイド部に配置される複数の前記凸部のうち最も低い凸部の高さは、前記内側サイド部に配置される複数の前記凸部のうち最も高い凸部の高さよりも高い、
    請求項11又は請求項12に記載の空気入りタイヤ。
  14. 前記外側サイド部の凸部の高さと、前記内側サイド部の凸部の高さとの差は、
    0.5[mm]以上4.0[mm]以下である、
    請求項9から請求項13のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
  15. 前記凸部の高さは、0.5[mm]以上5.0[mm]以下である、
    請求項1から請求項14のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
  16. 前記凸部は四角錐状であり、
    前記凸部の前記底辺は、前記タイヤ周方向に配置される周方向底辺と、タイヤ径方向に配置される径方向底辺とを含み、
    前記周方向底辺の寸法は、3[mm]以上40[mm]以下であり、
    前記径方向底辺の寸法は、3[mm]以上40[mm]以下である、
    請求項1から請求項15のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
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