JP2016147598A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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達矢 樋口
Tatsuya Higuchi
達矢 樋口
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Abstract

【課題】トレッド部の排水性の低下を抑えつつ、他の性能の向上を図る。
【解決手段】タイヤ1は、子午断面において、接地面のタイヤ幅方向の最も外側に位置し、タイヤ周方向に延在する主溝21と、主溝21に通じ、タイヤ接地端部の外側まで延在するラグ溝22と、ラグ溝22から主溝21へ通じる境界部KKを含んで主溝21およびラグ溝22に跨って設けられた底上げ部SGとを有する。底上げ部SGは、ラグ溝22に設けられている部分は、タイヤ周方向の長さがラグ溝22の溝幅に等しく、タイヤ幅方向に投影した長さが、主溝21の溝幅の50%以上150%以下であり、主溝21に設けられている部分は、タイヤ幅方向の最大長さが主溝21の溝幅の10%以上40%以下であり、タイヤ周方向の最大長さが境界部KKの周方向長さの100%以上300%以下である。
【選択図】図3

Description

本発明は、空気入りタイヤに関する。
タイヤのトレッド部の溝底に突出部を設けることがある。特許文献1に記載のタイヤには、ラグ溝の主溝への開口部の主溝底に突出部を設けている。
特許第5489782号公報
特許文献1に記載のタイヤのように、主溝底に突出部を設けると、突出部の大きさによっては、トレッド部の排水性が低下することが予想される。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、その目的はトレッド部の排水性の低下を抑えつつ、転がり抵抗低減や耐偏摩耗性能といった他の性能の向上を図ることのできる空気入りタイヤを提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のある態様による空気入りタイヤは、タイヤ子午断面において、接地面のタイヤ幅方向の最も外側に位置し、タイヤ周方向に延在する第1の溝と、前記第1の溝に通じ、タイヤ接地端部の外側まで延在する第2の溝と、前記第2の溝から前記第1の溝へ通じる境界部を含んで前記第1の溝および前記第2の溝に跨って設けられ、溝底を隆起させて溝の深さを他の部分よりも浅くした底上げ部とを有し、前記底上げ部は、前記第1の溝に設けられている部分と、前記第2の溝に設けられている部分と、を含み、前記第2の溝に設けられている部分は、タイヤ周方向の長さが前記第2の溝の溝幅に等しく、かつ、タイヤ幅方向に投影した長さが、前記第1の溝の溝幅の50%以上150%以下であり、前記第1の溝に設けられている部分は、タイヤ幅方向の最大長さが前記第1の溝の溝幅の10%以上40%以下であり、かつ、タイヤ周方向の最大長さが前記境界部の周方向長さの100%以上300%以下である。
前記第1の溝に設けられている部分は、前記第1の溝の壁面のうち、少なくとも、前記第2の溝の壁面との角度が鋭角である壁面に接することが好ましい。
前記第2の溝内で盛り上がる前記底上げ部の起点からタイヤ赤道面に平行な線に沿った接地面までの長さである前記第2の溝の深さと、前記第2の溝に設けられている部分のうち、前記タイヤ赤道面に平行な線に沿ったタイヤ径方向の最も外側の位置までの長さと、の差が、前記第2の溝の深さの10%以上50%以下であることが好ましい。
前記第1の溝内で盛り上がる前記底上げ部の起点から前記第1の溝に設けられている部分の前記タイヤ赤道面に平行な線に沿ったタイヤ径方向の最も外側の位置までの高さが、前記第1の溝内で盛り上がる前記底上げ部の起点から前記第2の溝に設けられている部分の前記タイヤ赤道面に平行な線に沿ったタイヤ径方向の最も外側の位置までの高さの90%以上110%以下であることが好ましい。
前記底上げ部は、前記第1の溝に設けられている部分のタイヤ幅方向長さが、前記底上げ部の上面から前記第1の溝の溝底に近づくにしたがって増加することが好ましい。
本発明にかかる空気入りタイヤによれば、トレッド部の排水性の低下を抑えつつ、他の性能の向上を図ることができる。
図1は、実施形態に係る空気入りタイヤの一例を示す断面図である。 図2は、実施形態に係る空気入りタイヤの一部を拡大した断面図である。 図3は、実施形態に係る空気入りタイヤのトレッド部の一例を示す図である。 図4は、底上げ部の形状を平面視で示す図である。 図5Aは、底上げ部の他の形状の例を示す図である。 図5Bは、底上げ部の他の形状の例を示す図である。 図5Cは、底上げ部の他の形状の例を示す図である。 図5Dは、底上げ部の他の形状の例を示す図である。 図5Eは、底上げ部の他の形状の例を示す図である。 図6は、底上げ部のうち、ラグ溝に設けられている部分の高さを説明する図である。 図7は、底上げ部のうち、主溝に設けられている部分の高さを説明する図である。 図8は、底上げ部のうち、主溝に設けられている部分の高さを説明する図である。 図9は、底上げ部の主溝に設けられている部分のタイヤ幅方向長さを示す図である。
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。以下で説明する実施形態の構成要素は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。
以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部の位置関係について説明する。水平面内の一方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向およびY軸方向のそれぞれと直交する方向をZ軸方向とする。また、X軸、Y軸、およびZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、およびθZ方向とする。
(空気入りタイヤの構造)
図1は、本実施形態に係る空気入りタイヤ1の一例を示す断面図である。図2は、本実施形態に係る空気入りタイヤ1の一部を拡大した断面図である。図3は、本実施形態に係る空気入りタイヤ1のトレッド部6の一例を示す図である。以下の説明においては、空気入りタイヤ1を適宜、タイヤ1、と称する。また、タイヤ1は、乗用車用、重荷重用、産業車両用、二輪車用のいずれであっても構わない。
タイヤ1は、中心軸(回転軸)AXを中心に回転可能である。図1および図2はそれぞれ、タイヤ1の中心軸AXを通る子午断面を示す。タイヤ1の中心軸AXは、タイヤ1の赤道面CLと直交する。
本実施形態においては、タイヤ1の中心軸AXとY軸とが平行である。すなわち、本実施形態において、中心軸AXと平行な方向は、Y軸方向である。Y軸方向は、タイヤ1の幅方向又は車幅方向である。赤道面CLは、Y軸方向に関してタイヤ1の中心を通る。θY方向は、タイヤ1(中心軸AX)の回転方向である。X軸方向およびZ軸方向は、中心軸AXに対する放射方向である。タイヤ1が走行(転動)する路面(地面)は、XY平面とほぼ平行である。
以下の説明においては、タイヤ1(中心軸AX)の回転方向を適宜、周方向、と称し、中心軸AXに対する放射方向を適宜、径方向と称し、中心軸AXと平行な方向を適宜、幅方向、と称する。
タイヤ1は、カーカス部2と、ベルト層3と、ベルトカバー4と、ビード部5と、トレッド部6と、インナーライナー7と、サイドウォール部8とを有する。
カーカス部2、ベルト層3、およびベルトカバー4のそれぞれは、コードを含む。コードは、補強材である。コードを、ワイヤと称してもよい。カーカス部2、ベルト層3、およびベルトカバー4のような補強材を含む層をそれぞれ、コード層と称してもよいし、補強材層と称してもよい。
カーカス部2は、タイヤ1の骨格を形成する強度部材である。カーカス部2は、コードを含む。カーカス部2のコードを、カーカスコードと称してもよい。カーカス部2は、タイヤ1に空気が充填されたときの圧力容器として機能する。カーカス部2は、ビード部5に支持される。ビード部5は、Y軸方向に関してカーカス部2の一側および他側のそれぞれに配置される。カーカス部2は、ビード部5において折り返される。カーカス部2は、有機繊維のカーカスコードと、そのカーカスコードを覆うゴムとを含む。なお、カーカス部2は、ポリエステルのカーカスコードを含んでもよいし、ナイロンのカーカスコードを含んでもよいし、アラミドのカーカスコードを含んでもよいし、レーヨンのカーカスコードを含んでもよい。
ベルト層3は、タイヤ1の形状を保持する強度部材である。ベルト層3は、コードを含む。ベルト層3のコードを、ベルトコードと称してもよい。ベルト層3は、カーカス部2とトレッド部6との間に配置される。ベルト層3は、例えばスチールなどの金属繊維のベルトコードと、そのベルトコードを覆うゴムとを含む。なお、ベルト層3は、有機繊維のベルトコードを含んでもよい。本実施形態において、ベルト層3は、第1ベルトプライ3Aと、第2ベルトプライ3Bとを含む。第1ベルトプライ3Aと第2ベルトプライ3Bとは、第1ベルトプライ3Aのコードと第2ベルトプライ3Bのコードとが交差するように積層される。
ベルトカバー4は、ベルト層3を保護し、補強する強度部材である。ベルトカバー4は、コードを含む。ベルトカバー4のコードを、カバーコードと称してもよい。ベルトカバー4は、タイヤ1の中心軸AXに対してベルト層3の外側に配置される。ベルトカバー4は、例えばスチールなどの金属繊維のカバーコードと、そのカバーコードを覆うゴムとを含む。なお、ベルトカバー4は、有機繊維のカバーコードを含んでもよい。
ビード部5は、タイヤ1をリムに固定させる。ビード部5は、ビード50を有する。ビード50は、カーカス部2の両端を固定する強度部材である。ビード50は、スチールワイヤの束である。なお、ビード50は、炭素鋼の束でもよい。
トレッド部6は、センター部11と、Y軸方向に関してセンター部11の両側に配置されたショルダー部12とを含む。トレッド部6は、カーカス部2を保護する。トレッド部6は、路面と接触する接地部を含む。
トレッド部6は、タイヤ径方向外側の表面に複数の溝20が形成されている。溝20は、タイヤ1の周方向に延びる主溝21と、少なくとも一部がタイヤ1の幅方向に延びるラグ溝(横溝)22と、を含む。溝20の周囲に、陸部が設けられる。陸部は、溝20と、その溝20に隣り合う溝20との間に設けられる。トレッド部6は、溝20の間に配置される複数の陸部を含む。
主溝21は、タイヤ1の周方向に設けられる。主溝21の少なくとも一部は、トレッド部6のセンター部11に設けられる。主溝21は、内部にトレッドウェアインジケータを有する。トレッドウェアインジケータは、摩耗末期を示す。主溝21は、4.0mm以上の幅を有し、5.0mm以上の深さを有してもよい。図2および図3に示すように、本例において、タイヤ1は、4つの主溝21を有する。
ラグ溝22の少なくとも一部は、タイヤ1の幅方向に設けられる。ラグ溝22の少なくとも一部は、トレッド部6のショルダー部12に設けられる。ショルダー部12は、幅方向(Y軸方向)に関してセンター部11の一側(+Y側)および他側(−Y側)のそれぞれに配置される。ラグ溝22は、1.5mm以上の幅を有する。ラグ溝22は、4.0mm以上の深さを有してもよく、部分的に4.0mm未満の深さを有していてもよい。
インナーライナー7は、タイヤ1の内面に貼り付けられた気密保持性の高いゴム層である。サイドウォール部8は、カーカス部2を保護する。サイドウォール部8は、Y軸方向に関してトレッド部6の一側および他側のそれぞれに配置される。サイドウォール部8は、Y軸方向に関してトレッド部6の一側および他側のそれぞれに配置されるサイドウォールゴムを有する。
本実施形態において、タイヤ外径はODである。タイヤリム径はRDである。タイヤ総幅はSWである。トレッド接地幅はWである。
タイヤ外径ODとは、タイヤ1を規定リムに組み付け、規定内圧を充填して、タイヤ1に荷重を加えないときの、タイヤ1の直径をいう。
タイヤリム径RDとは、タイヤ1に適合するホイールのリム径をいう。タイヤリム径RDは、タイヤ内径と等しい。
タイヤ総幅SWとは、タイヤ1を規定リムに組み付け、規定内圧を充填して、タイヤ1に荷重を加えないときの、中心軸AXと平行な方向に関するタイヤ1の最大の寸法をいう。すなわち、タイヤ総幅SWとは、トレッド部6の+Y側に配置されたサイドウォール部8の最も+Y側の部位と、−Y側に配置されたサイドウォール部8の最も−Y側の部位との距離をいう。
トレッド接地幅Wとは、タイヤ1を規定リムに装着して、規定内圧、例えば200kPaの内圧条件および規定荷重の88%の条件で平板上に垂直方向に負荷させたときの平板上に形成される接地面における、中心軸AXと平行な方向(タイヤ幅方向)の接地端部STA、STB間の最長直線距離をいう。接地端部STA、STBとは、トレッド接地幅Wのエッジ部をいう。
「規定リム」とは、タイヤ1が基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ1毎に定めているリムであり、JATMAであれば標準リム、TRAであれば“Design Rim”、ETRTOであれば“Measuring Rim”である。但し、タイヤ1が新車装着タイヤの場合には、このタイヤ1が組まれる純正ホイールを用いる。
「規定内圧」とは、タイヤ1が基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ1毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表“TIRE ROAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES”に記載の最大値、ETRTOであれば“INFLATION PRESSURE”である。但し、タイヤ1が新車装着タイヤの場合には、車両に表示された空気圧とする。
「規定荷重」とは、タイヤ1が基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ1毎に定めている荷重であり、JATMAであれば最大負荷能力、TRAであれば表“TIRE ROAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES”に記載の最大値、ETRTOであれば“LOAD CAPACITY”である。但し、タイヤ1が乗用車である場合には前記荷重の88%に相当する荷重とする。タイヤ1が新車装着タイヤの場合には、車両の車検証記載の前後軸重をそれぞれタイヤの数で除して求めた輪荷重とする。
(底上げ部)
図3を参照すると、本実施形態のタイヤ1は、ラグ溝22から主溝21へ通じる境界部分に底上げ部SGを有する。底上げ部SGは、溝底を隆起させて溝の深さを他の部分よりも浅くした部分である。底上げ部SGは、ラグ溝22から主溝21へ通じる境界部KKを含んで主溝21およびラグ溝22に跨って設けられている。底上げ部SGが設けられている主溝21は、タイヤ子午断面において、接地面のタイヤ幅方向の最も外側に位置し、タイヤ周方向に延在する第1の溝ということができる。底上げ部SGが設けられているラグ溝22は、第1の溝に通じ、タイヤ接地端部の外側まで延在する第2の溝、例えば、ショルダー部12に設けられたラグ溝ということができる。
図4は、底上げ部SGの形状を平面視で示す図である。図4に示すように、底上げ部SGは、境界部KKを挟んで、第1の溝である主溝21に設けられている部分SG21と、第2の溝であるラグ溝22に設けられている部分SG22と、を含む。
底上げ部SGのラグ溝22に設けられている部分SG22は、タイヤ周方向の長さL2がラグ溝22の溝幅に等しく、かつ、タイヤ幅方向に投影した長さL5が、例えば、主溝21の溝幅L1の50%以上150%以下である。
底上げ部SGの主溝21に設けられている部分SG21は、タイヤ幅方向の最大長さL4が、例えば、主溝21の溝幅L1の10%以上40%以下であり、かつ、タイヤ周方向の最大長さL3が、例えば、境界部KKの周方向長さL2の100%以上300%以下である。
変形が生じやすいショルダー部のブロックの角を底上げすることにより、ラグ溝22にのみに底上げを設けたものと比べ剛性の向上が可能である。また、主溝21に連通する底上げを設けることで効果的に底上げ効果が得られ、溝体積の減少および排水性の悪化を最小限に抑えることができる。ショルダー部のブロック剛性と排水性とのバランスより上記寸法範囲が最適と考える。
(壁面角度との関係)
底上げ部SGは、主溝21の壁面210のうち、ラグ溝22との壁面との角度が鋭角である壁面に接していることが好ましい。ブロックの変形が生じやすい鋭角側に底上げ部SGを設けることにより、効果的に底上げの効果が得られる。このため、底上げ部SGは、主溝21の壁面210のうち、少なくとも、ラグ溝22との壁面との角度が鋭角である壁面に接するように設けられていることが好ましい。
(底上げ部の他の形状)
底上げ部の他の形状の例について、図5Aから図5Eを参照して説明する。図5Aから図5Eは、底上げ部の他の形状の例を示す図である。図5Aから図5Eは、いずれも底上げ部の形状を平面視で示す。
図5Aに示す底上げ部SG1は、主溝21の壁面210のうち、ラグ溝22の壁面との角度が鋭角211である壁面および鈍角212である壁面に接している。底上げ部SG1の主溝21に設けられている部分SG21は矩形であり、壁面210から離れてもタイヤ周方向の長さが変化しない形状である。
図5Bに示す底上げ部SG2は、主溝21の壁面210のうち、ラグ溝22の壁面との角度が鋭角211である壁面に接し、鈍角212である壁面には接していない。底上げ部SG2の主溝21に設けられている部分SG21は、壁面210から離れるにしたがってタイヤ周方向の長さが短くなる形状である。したがって、底上げ部SG2のタイヤ周方向の最大長さは、壁面210に最も近い部分の長さである。
図5Cに示す底上げ部SG3は、主溝21の壁面210のうち、ラグ溝22の壁面との角度が鋭角211である壁面および鈍角212である壁面に接している。底上げ部SG3の主溝21に設けられている部分SG21は、壁面210から離れるにしたがってタイヤ周方向の長さが長くなる形状である。したがって、底上げ部SG3のタイヤ周方向の最大長さは、壁面210から最も遠い部分の長さである。
図5Dに示す底上げ部SG4は、主溝21の壁面210のうち、ラグ溝22の壁面との角度が鋭角211である壁面および鈍角212である壁面に接している。底上げ部SG4の主溝21に設けられている部分SG21は半円形であり、壁面210から離れるにしたがってタイヤ周方向の長さが短くなる形状である。したがって、底上げ部SG4のタイヤ周方向の最大長さは、壁面210に最も近い部分の長さである。
図5Eに示す底上げ部SG5は、主溝21の壁面210のうち、ラグ溝22の壁面との角度が鋭角211である壁面および鋭角213である壁面に接している。図5Eに示すように、主溝21の壁面210とラグ溝22の壁面との角度が、ラグ溝22の両側で鋭角である場合、底上げ部SG5は、鋭角211である壁面および鋭角213である壁面の両方に接するように底上げ部SG5を設ける。底上げ部SG5の主溝21に設けられている部分SG21は矩形であり、壁面210から離れてもタイヤ周方向の長さが変化しない形状である。
以上のように、底上げ部SG1〜SG5の主溝21に設けられている部分SG21は、主溝21の壁面210のうち、少なくとも、ラグ溝22の壁面との角度が鋭角である壁面に接する。
(底上げ部の高さなど)
図6は、底上げ部のうち、ラグ溝22に設けられている部分SG22の高さを説明する図である。図6において、底上げ部SGのラグ溝22内で盛り上がる起点をP1、底上げ部SGの主溝21内で盛り上がる起点をP2とする。
ラグ溝22から主溝21に向けて、ラグ溝22内で盛り上がる底上げ部SGの起点P1からタイヤ赤道面に平行な線に沿った接地面の点P3までの高さH1を、ラグ溝22の深さとする。また、底上げ部SGのラグ溝22に設けられている部分SG22のうち、タイヤ赤道面に平行な線に沿ったタイヤ径方向の最も外側の位置までの長さ、すなわち点P4から点P5までの高さをH2とする。なお、底上げ部SGの上面が平面でない場合(例えば、凹凸がある場合)、底上げ部SGの上面の最も高い位置が点P4である。
このとき、高さH1と高さH2との差は、例えば、ラグ溝22の深さ(高さH1)の10%以上50%以下とする。底上げ部SGのラグ溝22に設けられている部分SG22の高さがラグ溝22の深さの10%以下となると、底上げ部SGの効果が十分に得られず、反対に50%以上では排水性の低下を招く。
図7および図8は、底上げ部のうち、主溝21、ラグ溝22に設けられている部分SG21、SG22の高さを説明する図である。図7および図8において、主溝21内で盛り上がる底上げ部SGの起点P2から、主溝21に設けられている部分SG21のタイヤ赤道面に平行な線に沿ったタイヤ径方向の最も外側の位置P6までの高さをH4とする。また、主溝21内で盛り上がる底上げ部SGの起点P2から、ラグ溝22に設けられている部分SG22のタイヤ赤道面に平行な線に沿ったタイヤ径方向の最も外側の位置P4までの高さをH3とする。このとき、高さH4は、高さH3の90%以上110%以下である。つまり、ラグ溝22に設けられている部分SG22の高さH3と、主溝21に設けられている部分SG21の高さH4とが、同等であることが好ましい。ラグ溝22に設けられている部分SG22と、主溝21に設けられている部分SG21との高さを同等にすることにより、ブロック剛性と排水性とをバランス良く両立することができる。
図7は、ラグ溝22に設けられている部分SG22の高さH3よりも、主溝21に設けられている部分SG21の高さH4が低い場合を示す。図8は、ラグ溝22に設けられている部分SG22の高さH3よりも、主溝21に設けられている部分SG21の高さH4が高い場合を示す。
図9は、底上げ部SGの主溝21に設けられている部分SG21のタイヤ幅方向長さを示す図である。図9に示すように、本例の底上げ部SGは、主溝21に設けられている部分SG21のタイヤ幅方向長さL6が、底上げ部SGの上面の端部P7から主溝21の溝底の点P2に近づくにしたがって増加している。これにより、主溝21に占める底上げ部SG(SG21)の面積(タイヤ周方向に投影した面積)を小さくすることで、主溝21の排水性の効果を十分に発揮できる。
(実施例)
サイズが195/65R15 91Hの空気入りタイヤを、サイズが15x6Jのホイールに組み付け、空気圧を230kPaとし、テストコースにおいて、「耐ハイドロプレーニング性能」、「転がり抵抗」、「耐偏摩耗性能」の試験を行った。その結果を表1から表3に示す。
表1から表3において、「耐ハイドロプレーニング性能」は、試験車にタイヤを装着して水深10mmのプールを備えた直進路にて、ハイドロプレーニング現象が発生した速度を計測し指数で比較した。
「転がり抵抗」は、半径854mmのドラムを備えた転がり抵抗試験機に装着し、荷重4.0kN,速度80km/hにて測定し、指数で比較した。
「耐偏摩耗性能」は、試験車に装着し1万km走行後、ショルダー陸部に発生した偏摩耗量を測定した。測定値の逆数を用い、指数で比較した。
また、表1から表3においては、従来例の指数を「100」とし、指数の値が大きいほど好ましい。
表1から表3に示す実施例1から実施例22からわかるように、ラグ溝および主溝に底上げ部が設けられており、長さL5/長さL1が50%以上150%以下、長さL4/長さL1が10%以上40%以下、長さL3/長さL2が100%以上300%以下、高さH1と高さH2との差が10%以上50%以下、高さH4/高さH3が90%以上110%以下、主溝底上げ部の高さに変化がある場合に、好ましい特性が得られた。
Figure 2016147598
Figure 2016147598
Figure 2016147598
1 タイヤ
2 カーカス部
3 ベルト層
3A、3B ベルトプライ
4 ベルトカバー
5 ビード部
6 トレッド部
7 インナーライナー
8 サイドウォール部
11 センター部
12 ショルダー部
20 溝
21 主溝
22 ラグ溝
50 ビード
210 壁面
211、213 鋭角
212 鈍角
CL 赤道面
SG、SG1−SG5 底上げ部

Claims (5)

  1. タイヤ子午断面において、接地面のタイヤ幅方向の最も外側に位置し、タイヤ周方向に延在する第1の溝と、
    前記第1の溝に通じ、タイヤ接地端部の外側まで延在する第2の溝と、
    前記第2の溝から前記第1の溝へ通じる境界部を含んで前記第1の溝および前記第2の溝に跨って設けられ、溝底を隆起させて溝の深さを他の部分よりも浅くした底上げ部と
    を有し、
    前記底上げ部は、前記第1の溝に設けられている部分と、前記第2の溝に設けられている部分と、を含み、
    前記第2の溝に設けられている部分は、タイヤ周方向の長さが前記第2の溝の溝幅に等しく、かつ、タイヤ幅方向に投影した長さが、前記第1の溝の溝幅の50%以上150%以下であり、
    前記第1の溝に設けられている部分は、タイヤ幅方向の最大長さが前記第1の溝の溝幅の10%以上40%以下であり、かつ、タイヤ周方向の最大長さが前記境界部の周方向長さの100%以上300%以下である
    空気入りタイヤ。
  2. 前記第1の溝に設けられている部分は、前記第1の溝の壁面のうち、少なくとも、前記第2の溝の壁面との角度が鋭角である壁面に接する
    請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記第2の溝内で盛り上がる前記底上げ部の起点からタイヤ赤道面に平行な線に沿った接地面までの長さである前記第2の溝の深さと、前記第2の溝に設けられている部分のうち、前記タイヤ赤道面に平行な線に沿ったタイヤ径方向の最も外側の位置までの長さと、の差が、前記第2の溝の深さの10%以上50%以下である
    請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記第1の溝内で盛り上がる前記底上げ部の起点から前記第1の溝に設けられている部分の前記タイヤ赤道面に平行な線に沿ったタイヤ径方向の最も外側の位置までの高さが、前記第1の溝内で盛り上がる前記底上げ部の起点から前記第2の溝に設けられている部分の前記タイヤ赤道面に平行な線に沿ったタイヤ径方向の最も外側の位置までの高さの90%以上110%以下である
    請求項1から3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記底上げ部は、前記第1の溝に設けられている部分のタイヤ幅方向長さが、前記底上げ部の上面から前記第1の溝の溝底に近づくにしたがって増加する
    請求項1から4のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
JP2015025931A 2015-02-13 2015-02-13 空気入りタイヤ Pending JP2016147598A (ja)

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