JP2017080678A - 排ガス中の未燃成分の除去方法及び排ガス中の窒素酸化物の除去方法 - Google Patents

排ガス中の未燃成分の除去方法及び排ガス中の窒素酸化物の除去方法 Download PDF

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【課題】少量の触媒(高い空間速度)であっても排ガス中の未燃成分を酸化除去することが可能な酸化触媒を利用した、排ガス中の未燃成分の除去方法及び排ガス中の窒素酸化物の除去方法を提供すること。【解決手段】本発明に係る排ガス中の未燃成分の除去方法では、白金、ロジウム、パラジウム、ルテニウム、イリジウムからなる群から選択される一種類以上の貴金属が、針状酸化物担体に担持された酸化触媒を用い、前記酸化触媒に排ガスを接触させて、前記排ガス中の未燃成分を除去する。【選択図】図1

Description

本発明は、酸化触媒を用いた、排ガス中の未燃成分の除去方法、及び、かかる未燃成分の除去方法を用いた排ガス中の窒素酸化物の除去方法に関する。
工場やボイラーなどから放出される排ガス中には、一酸化炭素に代表される未燃成分が残留している場合がある。一酸化炭素は、人体に対して有害であり、有機物系の未燃成分は、有毒であるととともに異臭の原因となるため、外気に放散される前にこれらの未燃成分を除去することが好ましい。排ガス中の未燃成分を除去する手法として、酸化触媒を用いた触媒燃焼が知られている。触媒燃焼は、アフターバーナーなどで着火が困難な低濃度の可燃成分にも適用可能であり、排ガス中に低濃度で含まれる未燃成分の除去に適した手法である。しかしながら、排ガス中には、硫黄や水蒸気などが多量に含まれる場合があり、白金に代表される貴金属を用いた触媒が必要となる。貴金属を含有する触媒は、必然的に高価となるため、多量に用いると高コストとなる。また、触媒量が多くなると、触媒の設置スペースを設ける必要が生じ、これもまたコスト増大の原因となる。以上より、処理すべき排ガスの量が多い場合であっても、少ない触媒で排ガスを処理することが必要となる。
一般に、触媒上での反応速度を高め、触媒の使用量を低減するためには、触媒活性の源となる貴金属の担持量を増やすことや、反応温度を高めることが有効であるとされている。一方、触媒担体に着目した例は少なく、メソ孔の細孔径に着目した検討(例えば、以下の特許文献1を参照。)はみられるものの、担体の粒子形状に着目した検討は非常に少ない。また、形状に着目したものについても、触媒の耐熱性を向上させる目的で針状の担体を他の触媒に混合したものや(例えば、以下の特許文献2及び特許文献3を参照。)、テトラポット状酸化亜鉛ウィスカーを用いたもの(例えば、以下の特許文献4を参照。)など、反応速度を高める目的とは別の目的に着目したものに限られている。事実、粒子形状に着目した過去の報告としては、針状の担体やテトラポット状の担体を用いた検討が知られているが、未燃成分の燃焼除去率の観点では他の形状の担体と比較して特記すべき特徴が出ておらず、むしろ除去率が低い結果となっている(例えば、以下の特許文献2〜特許文献4を参照。)。
国際公開第2015/037536号 特開平10−180096号公報 特開2002−177786号公報 特開平3−101835号公報
触媒学会編、「触媒講座6 触媒反応装置とその設計」、講談社、1985年。
しかしながら、少量の触媒で排ガスを処理するために一般的に利用されている手法には、以下のような問題がある。
まず、対象とする排ガス処理に用いる貴金属の総量を増やしてしまうと、コストが増大してしまう原因となる。一方、反応温度を300℃超まで上昇させることは、触媒毒に対する耐性を高める観点で有効であるが、反応温度を上げ過ぎると無触媒でも未燃成分の酸化反応が進行する温度となり、触媒燃焼を利用する効果が薄れてしまう。また、排ガスを昇温するコストがかかるようになる。
そのため、少ない貴金属量で、しかも、触媒毒に対する耐性は得られても無触媒では反応が進行しない程度の温度で、有害物質を高い除去率で除去することが可能な手法が切望されている。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、少量の触媒(高い空間速度)であっても、排ガス中の未燃成分を酸化除去することが可能な酸化触媒を利用した、排ガス中の未燃成分の除去方法及び排ガス中の窒素酸化物の除去方法を提供することにある。
石炭の燃焼など、石炭粒子表面の全面で反応が進行する場合には、石炭粒子の単位表面積当りの反応量が非常に大きくなり、気相からの反応ガスの供給(拡散)が律速となることが知られている。
これに対して、触媒反応は、石炭燃焼と比較して低温で進行し、更に、触媒表面のうち触媒活性を示す場所でのみ反応が進行するため、触媒の単位表面積当りの反応量が小さくなる。よって、特に気相で反応を進行させる場合には、反応ガスの拡散速度が律速となることは少なく、主として触媒表面での反応速度が律速となる。一方、石炭の燃焼反応などのように、単位面積当たりで進行する酸化反応量が大きい場合には、気相からの酸素の供給が追い付かず、気相の拡散速度が律速となる。その結果、特に燃焼速度が大きい場合には、石炭粒子の中心付近にまで到達することのできる酸素が存在せず、石炭粒子の表面でのみ酸化反応が進行するようになる。
しかしながら、触媒の粒子内でのガスの拡散は、担体の一次粒子が凝集した二次粒子内の細孔を移動することによるものであり、通常の開空間での拡散に比べて非常に遅い。細孔内部での有効拡散係数は、細孔径の影響を強く受けることが知られており、細孔径が小さいほど有効拡散係数は小さい。また、細孔径が大きくなるほど有効拡散係数は大きくなり、常圧でも細孔半径100nm超で分子拡散主体の領域となり、拡散速度は、細孔径に依らなくなる(例えば、上記非特許文献1を参照。)。よって、触媒表面での反応速度は、石炭の燃焼などと比較して遥かに遅いが、細孔半径の影響による有効拡散係数の低下、更には、ガスが拡散する際に通過できる場所が細孔の中のみに限定されることが原因となり、触媒の単位表面積当りに換算した反応物質の拡散速度は、比表面積の小さい石炭などに比べて小さくなる。酸化反応の触媒反応は、他の触媒反応と比較して反応速度が速い場合が多いことも考慮すると、特に反応速度の大きい酸化燃焼を用いて多量の排ガスを処理しようとした場合には、触媒反応においても拡散速度による影響が顕著となると考えた。
上述の仮説通り、触媒反応の中でも、反応速度の大きい酸化反応によって多量の排ガスを処理しようとした場合に、拡散速度が反応速度を制限する原因となるとすると、触媒層内での反応ガスの拡散速度を高める必要がある。触媒の単位表面積あたりの拡散速度を高めるためには、二次粒子内部の拡散速度を高める必要があり、二次粒子の細孔内部での拡散速度を高めることが重要となる。細孔の有効拡散係数は、細孔半径が大きいほど大きくなり、常圧でも細孔半径100nm超で開空間と遜色ない大きさとなるが、細孔半径が100nm以上の細孔のみをもつ酸化物担体を合成することは、大量製造という観点からは困難である。よって、触媒担体の形状に着目することによって、細孔半径100nm超の細孔と、触媒上の活性点とがより直接的に接続される環境とすることで反応速度を向上させることを目標に、検討を行った。
その結果、本発明者は、針状の担体を用いることによって、高空間速度においても、有害物質を高い除去率で除去することが可能であることを見出し、発明を為すに至った。
本発明は、上記の技術思想に基づいてなされたものであり、その要旨は以下の通りである。
(1)白金、ロジウム、パラジウム、ルテニウム、イリジウムからなる群から選択される一種類以上の貴金属が、針状酸化物担体に担持された酸化触媒を用い、前記酸化触媒に排ガスを接触させて、前記排ガス中の未燃成分を除去する、排ガス中の未燃成分の除去方法。
(2)前記針状酸化物担体が、酸化チタンである、(1)に記載の排ガス中の未燃成分の除去方法。
(3)前記酸化触媒に前記排ガスを接触させる際に、排ガスの処理量と酸化触媒の使用量との比率を示す空間速度を、600、000cm/g・hr超とする、(1)又は(2)に記載の排ガス中の未燃成分の除去方法。
(4)前記酸化触媒に前記排ガスを接触させる際の前記排ガスの温度が、300℃超である、(1)〜(3)の何れか1つに記載の排ガス中の未燃成分の除去方法。
(5)前記針状酸化物担体は、短軸の長さの平均値が0.1μm以上0.5μm以下であり、長軸の長さの平均値が0.5μm以上10μm以下であり、かつ、短軸の長さと長軸の長さとのアスペクト比の平均値が5以上100未満である、(1)〜(4)の何れか1つに記載の排ガス中の未燃成分の除去方法。
(6)前記針状酸化物担体は、短軸の長さの平均値が0.15μm以上0.25μm以下であり、長軸の長さの平均値が1μm以上10μnm以下であり、かつ、短軸の長さと長軸の長さとのアスペクト比の平均値が5以上100未満である、(5)に記載の排ガス中の未燃成分の除去方法。
(7)前記酸化触媒の比表面積が、BET値において2.5m/g超14.0m/g未満であり、かつ、短軸の長さと長軸の長さとのアスペクト比の平均値が、5以上100未満である、(1)〜(6)の何れか1つに記載の排ガス中の未燃成分の除去方法。
(8)排ガスの温度を上昇させるガス加熱工程と、排ガス中の窒素酸化物を除去する脱硝工程と、を有するガス処理プロセスを用いて、窒素酸化物と可燃性ガスとを含む排ガス中の窒素酸化物を除去する方法であって、前記脱硝工程の後段に、(1)〜(7)の何れか1つに記載の排ガス中の未燃成分の除去方法によって未燃成分を酸化燃焼させる触媒燃焼工程を設け、前記触媒燃焼工程では、前記ガス加熱工程及び前記脱硝工程を通過した前記排ガスを通過させて、前記排ガス中の可燃成分を燃焼し、当該可燃成分の燃焼熱により前記排ガスの温度を更に上昇させる、排ガス中の窒素酸化物の除去方法。
(9)前記ガス加熱工程において、熱交換器と、ガス加熱バーナー又は電熱ヒーターと、を用い、前記触媒燃焼工程から排出されたガスを、前記熱交換器の高温ガスとして使用する、(8)に記載の排ガス中の窒素酸化物の除去方法。
(10)前記排ガスは、鉄鋼製造プロセスにおける焼結炉の排ガスである、(8)又は(9)に記載の排ガス中の窒素酸化物の除去方法。
以上説明したように本発明によれば、少量の触媒(高い空間速度)であっても、多量の排ガス中に含まれる未燃成分を、高い除去率で除去することが可能な酸化触媒を提供することができる。また、かかる酸化触媒を利用することにより、少量の触媒で多量の排ガス中に含まれる未燃成分を除去する方法を提供することができる。
排ガス脱硝法プロセスの一例を模式的に示した説明図である。 試料2の走査型電子顕微鏡(SEM)測定結果を示す図である。 実施例1、比較例1の結果を示す図であって、反応温度と一酸化炭素転化率の関係を示すグラフである。 試料AのSEM測定結果を示す図である。 試料EのSEM測定結果を示す図である。 試料FのSEM測定結果を示す図である。 実施例1、比較例2の結果を示す図であって、反応温度と一酸化炭素転化率の関係を示すグラフである。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。
本発明は、針状の担体を用いることで、触媒表面の活性点がより直接的に細孔半径100nm超の細孔と接続される環境をつくり、二次粒子内部における反応ガスの拡散速度を高めることによって、排ガス量が相対的に多い場合でも高効率で排ガス中の未燃成分を酸化除去するものである。更に、本発明は、細孔半径や比表面積の観点で、針状担体の形状や寸法により好ましい範囲があることを示すものである。
<触媒担体の形状について>
本発明は、触媒担体の形状に着目したものであり、触媒担体の粒子形状を観察することが肝要である。本発明者らが検討した範囲では、針状担体の形状を観察するには、走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM)が最適である。以下でSEM測定における注意点、及び、測定結果の解釈について、説明を行う。
[測定における注意点]
触媒担体のSEM測定を実施するに際し、注意すべき点を以下に述べる。
針状構造の触媒担体は、酸化物である場合が多く、導電性の低い半導体又は絶縁体である。よって、電子線を触媒担体に照射すると担体が帯電して、正確な測定の妨げになることがある。測定する試料表面を、カーボンコーター等を用いて炭素被覆して、帯電を防止することや、電子線の加速電圧を低めの値とし、照射する電流量を少なめにすること等といった対策を実施することが好ましい。その他、半導体や絶縁体の測定条件詳細については、各装置付属のマニュアルに記載されているので、これらマニュアルを参照して測定条件を決定すると、正確な測定が可能である。
続いて、SEM測定の結果を用いて触媒担体の寸法を決定する手法について、以下に述べる。
針状担体の寸法の決定は、SEM測定像上で針状担体の短軸方向と長軸方向について、それぞれ長さを測定することによって実施する。長さの計測には、種々の画像処理ソフトウェア付属の長さ測定機能を用いると簡便である。スケールバーの長さと、長さを測定したい箇所の長さと、をそれぞれ測定し、これらの比をとれば、実際の長さを計算することが可能である。30個以上の担体粒子について寸法を計測し、計測結果の分布と平均値とを計算することで、針状担体の寸法を評価することが可能となる。ただし、この際に恣意的に粒子の選択を行わないことが肝要である。即ち、計測が容易な大きい粒子のみを作為的に選択したりすることは、好ましくない。測定像の所定の範囲に映った粒子のうち、粒子全体が観測されており寸法が計測可能な粒子については、全て測定を実施すべきである。また、計測は、SEM画像上の異なる視野、又は、異なるSEM画像でも複数回行うことが好ましい。その際、測定値にバラツキが大きい場合は、測定する担体粒子の数を増やして、再度同様の測定を行うことが好ましい。
[針状担体のアスペクト比について]
寸法を測定した結果の解釈について以下で順次説明を行う。
まず、針状担体のもつ短軸の長さと長軸の長さとのアスペクト比について述べる。SEM測定の結果得られた針状粒子の寸法と、寸法の分布と、を確認すると、粒子寸法に大きなばらつきがあることが分かる。これは、特定の寸法を持つ針状担体のみを選択的に作成することが困難なためである。しかしながら、本発明にて効果が発揮された針状担体の形状を観察したところ、短軸の長さと長軸の長さとのアスペクト比の平均値は、小さいものでも5以上であったことから、短軸の長さと長軸の長さのアスペクト比が平均値で5以上の針状粒子を担体として用いることが好ましい。短軸の長さと長軸の長さとのアスペクト比の上限については、特に存在しないが、結晶成長過程や触媒調製時に割れるために100以上の値とすることは困難である。よって、短軸の長さと長軸の長さとのアスペクト比が5以上100未満である針状担体を用いるとよい。
また、短軸断面の二軸方向での長さの比率は、大きすぎると粒子形状がもはや針状ではなく板状となってしまい、板同士の重なりが生じるようになってしまう。本発明にて効果が発揮された針状担体の形状を観察したところ、短軸断面の二軸方向の長さの比率は、大きいものでも5倍以下であったことから、針状担体は、短軸断面の二軸方向の長さの比率が平均値で5倍以下の粒子を含有することが好ましい。
[針状担体の大きさについて]
針状担体の大きさについては、拡散速度を促進する効果が得られる程度以上であることが重要である。球状の酸化物担体を利用した場合においても、細孔半径50nmの細孔を一定量持ちうることを確認しているが、このような細孔を有する球状担体であっても排ガス量が多い場合に高い除去率が得られないことは、以下の実施例に示す通りである。上述の通り、細孔径を大きくして細孔内の拡散速度を高めるためには、分子拡散が拡散様式の主体となる細孔半径とするために、細孔半径を100nm超とすることが好ましい。よって、少なくとも細孔半径100nm超の細孔を効果的に導入できるだけの大きさを持つ針状担体を利用することが重要である。針状担体が凝集した二次粒子内部では、細孔直径が少なくとも針状担体の短軸以上となる。更に、針状担体が互いに絡みあうことで、平均して短軸長さの2倍超の直径を持つ細孔を構成することができる。よって、針状担体の短軸の長さが平均値で100nm(0.1μm)以上であると、細孔半径100nm超の細孔を多量に導入することが可能となるため、好ましい。針状担体の短軸の長さは、より好ましくは、平均値で150nm(0.15μm)以上である。
拡散速度の観点からは、針状担体は大きいほど好ましいが、大きくなり過ぎると比表面積が小さくなりすぎ、貴金属を高分散に担持することが困難となる。よって、短軸の長さは、平均値で500nm(0.5μm)以下であることが好ましく、平均値で250nm(0.25μm)以下であることがより好ましい。長軸の長さについては、短軸の長さが十分に小さければ、粒子の比表面積は大きい値が担保されるため、特に重要ではないが、上記のようなアスペクト比率の観点で制限を受ける。長軸の長さは、平均値で0.5μm以上10μm以下であると好ましく、同じく平均値で1μm以上10μm以下であるとより好ましい。
[酸化触媒の比表面積について]
上記のような粒子形状と寸法とによって、後述する活性金属種の担持された酸化触媒の比表面積は、概ね決定される。かかる酸化触媒の比表面積は、Brunauer−Emmet−Teller(BET)法での測定値において、2.5m/g超14.0m/g未満であると好ましく、3.0m/g超12.5m/g未満であるとより好ましい。BET法による比表面積が2.5m/g超14.0m/g未満であることにより、担持した貴金属粒子の粗大化を抑制しつつ、細孔径100nm超の細孔を多量に導入することが可能となる。
なお、Brunauer−Emmet−Teller(BET)法による比表面積は、JIS Z8830に則して測定することが可能である。
[針状担体に用いる化合物について]
本発明は、担体形状が拡散速度に与える影響を利用したものであり、針状担体の組成によらず効果が発揮され、任意の酸化物担体を利用することが可能である。具体的には、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化スズ、酸化ケイ素、シリカアルミナ、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化マグネシウムなどについて、針状結晶の製造方法が知られており、これら化合物の針状結晶を、本発明に係る針状担体として利用可能である。
いずれの針状担体についても、各酸化物の前駆体を用いたゾルゲル法にて製造可能である。また、針状担体のサイズやアスペクト比は、前駆体溶液の濃度や温度条件などを調節することで、制御可能である。しかしながら、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化スズ、酸化ケイ素、シリカアルミナ、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化マグネシウムについては、市販品が入手可能であり、市販品を利用する方が簡便である。
[活性金属種について]
また同様に、担体上に担持される貴金属の種類も特に重要ではない。具体的には、白金、ロジウム、パラジウム、ルテニウム、イリジウムなどの貴金属が、いずれも利用可能である。
活性金属種を担持する方法は特に限定されず、任意の方法が利用可能である。このような活性金属種の担持方法として、例えば、析出還元法や含浸法が挙げられる。析出還元法は、担体への余分な熱処理が避けられるという利点があるが、担持する貴金属量を制御するのが難しいという課題がある。よって、活性金属種の担持方法として、含浸法を用いるのが最も簡便である。かかる含浸法では、各種貴金属前駆体溶液を作成し、作成した前駆体溶液に対して針状担体を含浸させ、大気や窒素、水素フロー下で加熱焼成することによって前駆体を分解することで、貴金属を針状担体に担持させることが可能である。
<排ガス中の未燃成分の除去方法について>
本発明は、少量の触媒で多量の排ガスに含まれる未燃成分を酸化除去するためのものである。よって、当該触媒を設置する反応装置についても、空間速度が高い条件での処理効率が高まるものを採用するとよい。多くの未燃成分の酸化燃焼反応は、反応質である未燃成分の濃度が高いほど、反応速度が高まる。このため、反応質の希釈が抑制可能な固定床、流通式の反応装置を用いると、未燃成分の除去効率が高まり、好ましい。また、排ガス量が少なく、細孔内における排ガスの拡散速度が反応速度に与える影響が小さい場合には本発明の効果は発揮されないため、排ガス量は多いことが好ましい。
具体的には、触媒質量に対する排ガスの量(換言すれば、排ガスの処理量と酸化触媒の使用量との比率を示す空間速度)が、600,000cm/g・hr超であることが好ましく、3,000,000cm/g・hr超であることがより好ましい。ただし、空間速度を過剰に大きい値に設定してしまうと、全く反応が進行しなくなってしまう。よって、排ガス中の未燃成分が除去可能な条件となるように、空間速度の値の上限を設定すべきである。かかる空間速度の上限値については特に限定されるものではなく、用いる反応装置等に応じて適宜決定すればよいが、例えば、100,000,000cm/g・hrとすることができる。
[未燃成分について]
また、未燃成分の種類についても、細孔径に応じて拡散速度が変化することは全ての分子について同様であるので、未燃成分の種類に依らず適用が可能である。未燃成分の種類として、具体的には、一酸化炭素、メタノール、エタノール、プロパノール、その他アルコール類、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、その他炭化水素類、ベンゼン、トルエン、その他芳香族類が挙げられる。
<排ガス中の窒素酸化物の除去方法について>
上記のような排ガス中の未燃成分の除去方法の適用先の一例として、可燃性ガスを含む排ガス脱硝法(すなわち、排ガス中の窒素酸化物の除去方法)がある。このプロセスでは、脱硝触媒にてアンモニアと窒素酸化物との反応を進行させるために、脱硝触媒へ流入する排ガスを加熱昇温する必要がある。この加熱は、通常、天然ガスなどの燃焼熱を用いて行うが、かかる加熱を、酸化触媒による可燃性ガス成分の燃焼熱で代替することで、コストの低減が可能となる。
図1に、かかる排ガス脱硝法を実施するプロセスの一例の概略を示す。
図1に示した排ガス脱硝プロセスは、熱交換部11と、熱交換部11の後段に設けられた、ガス加熱部の一例であるガス加熱バーナー12と、ガス加熱バーナー12の後段に設けられた、脱硝部の一例である脱硝装置部13と、脱硝装置部13の後段に設けられた燃焼触媒部14と、を備える。熱交換部11へと導入された排ガスは、後段の燃焼触媒部14で発生した燃焼熱を利用して熱交換された後、ガス加熱バーナー12へと流入する。ガス加熱バーナー12で加熱された排ガスは、アンモニアとともに脱硝装置部13へと流入し、脱硝触媒によりアンモニアと窒素酸化物との反応が進行する。脱硝処理の終了した排ガスは、上記のような針状担体を有する酸化触媒が充填された燃焼触媒部14へ流入し、脱硝処理の終了した排ガス中に含まれる未燃成分が、本発明に係る酸化触媒によって酸化燃焼される。発生した燃焼熱は、熱交換部1へと供給される。
ここで、脱硝装置部13の温度は、300℃前後に設定されることが多い。脱硝装置部13の温度が300℃前後よりも低いと、触媒反応速度が低下してしまい、400℃付近まで温度を上昇させると、排ガス中に含まれる酸素によってアンモニアの酸化反応が進行し、脱硝反応の効率が低下してしまう。本発明で利用される、上記のような針状担体を有する酸化触媒(燃焼触媒)は、反応温度300℃超にて特に効果を発揮する触媒であり、脱硝装置部13の前段に燃焼触媒部14を設置すると、脱硝装置部13での排ガス温度が高くなり過ぎるという問題が生じる。よって、燃焼触媒部14の設置箇所は、図1に示したように、脱硝装置部13の下流であることが好ましい。仮に、脱硝装置部13の上流に燃焼触媒部14を設置する場合には、脱硝装置部13に設置される脱硝触媒は、酸化反応の進行を十分に抑制可能なものとしなくてはならない。
図1に示される通り、脱硝装置部13の下流側に燃焼触媒部14を設置した場合には、脱硝装置部13での反応を進行させるために必要となる温度は一定であることから、燃焼触媒部14の入口での排ガス温度は300〜350℃程度となり、本発明の効果が発揮される。
燃焼触媒部14を通過した排ガスを、熱交換器11へ流通させることで、脱硝処理前の排ガス温度を上昇させることができる。これにより、排ガスの温度を上昇させるために外部から投入する熱量を削減することができ、プロセスのランニングコストを低減することが可能となる。
このような排ガス脱硝プロセスへと導入される排ガスは、窒素酸化物に加え、一酸化炭素等といった可燃性ガスを含む排ガスであれば特に限定されるものではないが、例えば、鉄鋼製造プロセスにおける焼結炉の排ガス等を挙げることができる。
次に、実施例及び比較例並びに試験例に基づいて、本発明を具体的に説明する。しかしながら、本発明は、当該実施例及び比較例並びに試験例により何ら限定されるものではない。
(実施例)
以下、本発明の実施例を示す。
(実施例1)
<白金担持触媒の調製>
[試料1〜3]
3.0gの針状酸化チタン担体FTL−100、FTL−200、FTL−300(いずれも石原産業製)を用意し、大気雰囲気下500℃にて1時間焼成した。ヘキサクロロ白金酸0.00265gを、0.30mlの純水に溶解させた。得られた白金前駆体溶液を、焼成後の酸化物担体各1.00gに対して十分な混合を行いながら滴下し、含浸させた。得られた粉末を、100℃にて10時間、500℃にて1時間焼成し、得られた触媒を試料1〜3とした。白金の担持量は、金属状態の白金換算で0.1質量%である。得られた試料に対してX線回折(XRD)測定を行うことで決定した担体の結晶構造と、Brunauer−Emmet−Teller(BET)法にて決定した比表面積の値とを、以下の表1に示す。
<試料形状観察>
[走査型電子顕微鏡(SEM)による試料形状観察]
上記の試料1〜3について、走査型電子顕微鏡を用いて形状観察を行った。試料1〜3については、針状結晶の短軸長と長軸長の平均値を表2に示す。また、試料2のSEM測定結果を、図2に示す。図2から明らかなように、試料2は、針状の粒子形状を持ち、粒子が互いに絡み合うようにして、細孔径1μmを大きく超える広い間隙が得られていることが分かる。以上より、粒子形状が針状であるものでは、粒子間の間隙が大きくなり、結晶粒子の表面がより直接的に大きな間隙に接続されることが分かる。
<反応試験>
[排ガス中の未燃COの酸化除去]
試料1、試料2、試料3をそれぞれ1mg秤取り、白金担持前の各酸化チタン担体29mgと混合して希釈し、それぞれ石英ガラス管に充填した。次に、100cm/分の窒素気流中にて250℃まで昇温し、大気圧で流量100cm/分にて、製鉄プロセスの焼結排ガスを模擬した表3に示す組成のガスを流し、触媒と接触させて反応を開始した。250℃にて6時間反応を継続した後に、30分毎に260℃、270℃、280℃、285℃、290℃、295℃、300℃、305℃、310℃、315℃、320℃、325℃、330℃に昇温し、各温度で反応試験を行い、各温度における最後の10分間におけるCO転化率の平均値をもって、各温度におけるCO転化率とした。排ガスの処理量と触媒の使用量との比率を示す空間速度は、6,000,000cm/g・hrであった。ただし、反応温度については必要に応じて、異なる温度にて測定を行い、その温度での転化率を記録した。試験結果を、図3に示す。
(実施例2)
[排ガス中の未燃COの酸化除去]
試料2を10mg秤取り、白金担持前の各酸化チタン担体20mgと混合して希釈し、石英ガラス管に充填した。次に、100cm/分の窒素気流中にて310℃まで昇温し、大気圧で流量100cm/分にて、製鉄プロセスの焼結排ガスを模擬した表3に示す組成のガスを流し、触媒と接触させて反応を開始した。310℃にて6時間反応を継続した際の、反応開始後2時間から3時間の間でのCO転化率の平均値をもって、CO転化率とした。排ガスの処理量と触媒の使用量との比率を示す空間速度は、600,000cm/g・hrであった。試験結果を、表4に示す。用いた検知器では、反応後のガス中にCOは検出されず、完全にCOが除去されたことが確認された。
(比較例)
以下、本発明の比較例を示す。
(比較例1)
<白金担持触媒の調製>
[試料A〜F]
利用する酸化チタン担体を、球状粒子で構成されるTIO−2、TIO−4、TIO−6、TIO−7(いずれも触媒学会参照触媒)、ST−01(石原産業製)、及び、板状粒子で構成されるMPT−350(石原産業製)としたことと、ヘキサクロロ白金酸を溶解させる純水の量を0.40mlとした以外は、実施例1と同様にして、試料を調製した。得られた触媒を、試料A〜Fとした。実施例1と同様にして試料の分析を行った結果を、表1にあわせて示した。
<試料形状観察>
[走査型電子顕微鏡(SEM)による試料形状観察]
試料A、試料E、試料Fについて、走査型電子顕微鏡を用いて形状観察を行った。試料A、試料E、試料FのSEMによる観察像を、図4〜6に示す。図2に示した針状の担体では、針状粒子が互いに絡みあうようにして大きな間隙ができているのに対し、図4、5に示された試料A、Eでは、球状の粒子が凝集し、隙間が非常に小さくなっている。特に、粒子径10nm程度の微細な粒子で構成される図5の試料Eでは、粒子間の隙間はSEM像では判別することができていない。一方、図6に示された試料Fは、板状の結晶粒子が互いに重なりあうことで、大きな塊をなしており、大きな間隙と直接接触できる面積は必ずしも大きくない。以上より、粒子形状が針状であるものでは、粒子間の間隙が大きくなり、結晶粒子の表面がより直接的に大きな間隙に接続されるのに対し、球状粒子及び板状粒子のいずれについても、1μm超の大きな間隙が十分な量存在していないことが分かる。
<反応試験>
[排ガス中の未燃COの酸化除去]
触媒として試料A、試料B、試料C、試料D、試料E、試料Fをそれぞれ用いた以外は、実施例1と同様にして反応試験を実施した。実施例1の結果と合わせて、図3に結果を示す。試料1〜3では、試料A〜Fと比較して、特に転化率が高くなる310℃以上の温度で高いCO転化率が得られた。試料1〜3の間では、試料2においてより広い温度範囲でCO転化率100%が達成された。試料2は試料1に比べて針状結晶の短軸が大きく、細孔が大きくなったため、拡散速度が大きくなったと考えられる。また、試料3では試料1、2に比べてCO転化率が低くなったが、これは、担体の比表面積が非常に小さく、担持した白金が粗大になったことが原因と考えられる。
(比較例2)
<反応試験>
[排ガス中の未燃COの酸化除去]
比較例1で、310℃以上の温度で最も高いCO転化率を示した試料Eを用いて、反応試験を実施した。用いる試料Eの量を比較例1の二倍の2mgとし、希釈に用いる酸化チタン担体を28mgとしたことを除いては、実施例1と同様にして実験を行った。排ガスの処理量と触媒の使用量との比率を示す空間速度は、3,000,000cm/g・hrであった。図7にその試験結果を示す。比較のために、実施例1の試料1〜3の結果もあわせて示した。試料Eでは、触媒量を2倍にした場合においても、試料1〜3以下もしくは同程度のCO転化率しか得られないことが確認された。
(比較例3)
[排ガス中の未燃COの酸化除去]
用いる触媒を試料Eとしたことを除いては実施例2と同様にして、実験を行った。試験結果を、実施例2の結果と合わせて表4に示す。反応後のガス中に少量のCOが残存していたことが確認され、COを完全には除去できなかったことが確認された。しかしながら、COの残留量は少なく、比較例1及び比較例2の反応試験結果と比較して、試料2と試料Eでの反応試験結果の差は小さくなった。
(実施例)
続いて、本発明の実施例として、脱硝プロセスへの適用例を示す。
(実施例3:脱硝プロセスへの適用)
試料1、2、3の粉末それぞれを、4.2mmピッチ(壁厚0.5mm)のコージェライト製ハニカム素材に対して基材表面積当り200g/mでコートし、ハニカム状触媒1、2、3を得た。
上記ハニカム状触媒1、2、3それぞれを用いて、図1に示す脱硝プロセスの検討を行った。図1の装置構成において、ガス加熱バーナー12の代わりに投げ込み型の電熱ヒーターを使用し、熱交換部11にはシェルアンドチューブ型の熱交換器を用いた。脱硝装置部13には3.3mmピッチの二酸化チタン系格子状触媒を充填し、装置全体を十分に保温した状態で脱硝反応試験を行った。燃焼触媒部14に充填する燃焼触媒としては、上記ハニカム状触媒1、2、3を用い、排ガスの組成は、以下の表5に記載した組成のガスを用いた。
ハニカム状触媒1、2、3を、燃焼触媒部14に対して0.1L充填するとともに、脱硝触媒を、脱硝装置部13に対して1.6L充填し、熱交換部11の入口から表5の組成を持つ60℃の排ガスを30Nm/時間(hour)で流入させた。電熱ヒーターの電源を入れ、燃焼触媒部14の入口の温度が310℃に到達した時点で、脱硝装置部13の上流からアンモニアを一酸化窒素に対する流量比が0.9となるように注入を開始し、電熱ヒーターの電源を切った。ここで、排ガスの処理量と燃焼触媒部14に充填された触媒の使用量との比率を示す空間速度は、おおよそ1,800,000cm/g・hrであった。ハニカム状触媒1、2、3の全ての場合において、良好な脱硝率が維持された。その結果を、以下の表6に示す。なお、脱硝後の排ガスからは一酸化炭素は検出されず、高い除去率で一酸化炭素が除去されたことが確認された。
また、燃焼触媒部14前後での温度を比較すると、排ガス中の未燃成分を燃焼触媒により除去する過程で、排ガス温度が80℃超上昇している。燃焼触媒部14の出口での反応ガスが持つ熱は、熱交換器11によって排ガスの加熱に利用されており、燃焼触媒部14の設置により排ガスの加熱に必要となる外部からのエネルギー投入量が削減できたといえる。なお、脱硝装置部13では、NOがNHと反応することで、脱硝されるが、NOの濃度が低く、発熱量も高くないことから、脱硝装置部13の入口と出口での温度差はわずかである。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。

Claims (10)

  1. 白金、ロジウム、パラジウム、ルテニウム、イリジウムからなる群から選択される一種類以上の貴金属が、針状酸化物担体に担持された酸化触媒を用い、
    前記酸化触媒に排ガスを接触させて、前記排ガス中の未燃成分を除去する、排ガス中の未燃成分の除去方法。
  2. 前記針状酸化物担体は、酸化チタンである、請求項1に記載の排ガス中の未燃成分の除去方法。
  3. 前記酸化触媒に前記排ガスを接触させる際に、排ガスの処理量と酸化触媒の使用量との比率を示す空間速度を、600,000cm/g・hr超とする、請求項1又は2に記載の排ガス中の未燃成分の除去方法。
  4. 前記酸化触媒に前記排ガスを接触させる際の前記排ガスの温度は、300℃超である、請求項1〜3の何れか1項に記載の排ガス中の未燃成分の除去方法。
  5. 前記針状酸化物担体は、短軸の長さの平均値が0.1μm以上0.5μm以下であり、長軸の長さの平均値が0.5μm以上10μm以下であり、かつ、短軸の長さと長軸の長さとのアスペクト比の平均値が5以上100未満である、請求項1〜4の何れか1項に記載の排ガス中の未燃成分の除去方法。
  6. 前記針状酸化物担体は、短軸の長さの平均値が0.15μm以上0.25μm以下であり、長軸の長さの平均値が1μm以上10μnm以下であり、かつ、短軸の長さと長軸の長さとのアスペクト比の平均値が5以上100未満である、請求項5に記載の排ガス中の未燃成分の除去方法。
  7. 前記酸化触媒の比表面積が、BET値において2.5m/g超14.0m/g未満であり、かつ、短軸の長さと長軸の長さとのアスペクト比の平均値が、5以上100未満である、請求項1〜6の何れか1項に記載の排ガス中の未燃成分の除去方法。
  8. 排ガスの温度を上昇させるガス加熱工程と、排ガス中の窒素酸化物を除去する脱硝工程と、を有するガス処理プロセスを用いて、窒素酸化物と可燃性ガスとを含む排ガス中の窒素酸化物を除去する方法であって、
    前記脱硝工程の後段に、請求項1〜7の何れか1項に記載の排ガス中の未燃成分の除去方法によって未燃成分を酸化燃焼させる触媒燃焼工程を設け、
    前記触媒燃焼工程では、前記ガス加熱工程及び前記脱硝工程を通過した前記排ガスを通過させて、前記排ガス中の可燃成分を燃焼し、当該可燃成分の燃焼熱により前記排ガスの温度を更に上昇させる、排ガス中の窒素酸化物の除去方法。
  9. 前記ガス加熱工程において、熱交換器と、ガス加熱バーナー又は電熱ヒーターと、を用い、
    前記触媒燃焼工程から排出されたガスを、前記熱交換器の高温ガスとして使用する、請求項8に記載の排ガス中の窒素酸化物の除去方法。
  10. 前記排ガスは、鉄鋼製造プロセスにおける焼結炉の排ガスである、請求項8又は9に記載の排ガス中の窒素酸化物の除去方法。
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