JP2017078836A - レジストパターンの形成方法、およびメッキ造形物の製造方法 - Google Patents

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昭人 廣
Zhao Ren Guang
昭人 廣
尚徳 秋丸
Hisanori Akimaru
尚徳 秋丸
宏和 榊原
Hirokazu Sakakibara
宏和 榊原
真 桂山
Makoto Katsurayama
真 桂山
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Abstract

【解決手段】基板上に、アルカリ可溶性樹脂(A)、1分子中に少なくとも1個のエチレン性不飽和二重結合を有する化合物(B)、光ラジカル重合開始剤(C)、及び光吸収剤(D)(前記(C)成分を除く)を有する感光性樹脂組成物の樹脂膜を形成する工程(1)、前記樹脂膜を、開口数0.05〜0.2のレンズを介して縮小投影露光する工程(2)、および露光後の樹脂膜を現像する工程(3)を有することを特徴とするレジストパターンの形成方法。【効果】焦点深度の深いレジストパターンを形成することができる。【選択図】なし

Description

本発明は、レジストパターンの形成方法、およびメッキ造形物の製造方法に関する。
近年、携帯電話などの電子機器において、大規模集積回路(LSI)の高集積化および多層化が急激に進んでいる。このため、LSIを電子機器に搭載するための基板への多ピン実装方法が必要とされ、例えば、テープオートメーテッドボンディング方式やフリップチップ方式によるベアチップ実装などが注目されている。前記方式においては、接続用端子であるバンプと呼ばれる突起電極をLSI上に高精度に配置することが必要とされている。
上記バンプなどの各種精密部品は、例えば、感光性樹脂組成物を加工物表面に塗布して樹脂膜を形成し、フォトリソグラフィー法により該樹脂膜をパターニングし、得られたレジストパターンをマスクとして、電解メッキなどにより金属膜を形成することにより製造される(特許文献1)。
特開2006−285035号公報
フォトリソグラフィー法において、高集積化および多層化に伴い、基板段差や傾斜が大きくなる傾向にある。そして、基板段差や傾斜が大きくなると、均一な感光性樹脂組成物の樹脂膜を形成できず、基板内で均一にレジストパターンを形成することが困難になってくる。
本発明は、基板内で微細かつ均一にレジストパターンを形成することが可能なレジストパターンの形成方法、つまり、焦点深度の深いレジストパターンの形成方法を提供することを目的とする。さらに、当該レジストパターンの形成方法を用いたメッキ造形物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下の[1]〜[6]である。
[1]基板上に、アルカリ可溶性樹脂(A)、1分子中に少なくとも1個のエチレン性不飽和二重結合を有する化合物(B)、光ラジカル重合開始剤(C)、および光吸収剤(D)(前記(C)成分を除く)を有する感光性樹脂組成物の樹脂膜を形成する工程(1)、前記樹脂膜を、開口数0.05〜0.2のレンズを介して縮小投影露光する工程(2)、および露光後の樹脂膜を現像する工程(3)を有することを特徴とするレジストパターンの形成方法。
[2]前記樹脂膜の膜厚が、0.1〜100μmである前記[1]に記載のレジストパターンの形成方法。
[3]前記露光光の波長が、300〜500nmである前記[1]または[2]のいずれかに記載のレジストパターンの形成方法。
[4]前記感光性樹脂組成物が、さらに、重合禁止剤(E)を含有する前記[1]〜[3]のいずれかに記載のレジストパターンの形成方法。
[5]前記光ラジカル重合開始剤(C)が、ケト形オキシムエステル構造を有する光ラジカル重合開始剤(C1)である前記[1]〜[4]のいずれかに記載のレジストパターンの形成方法。
[6]前記[1]〜[5]のいずれかに記載のレジストパターンをマスクにして金属膜を形成する工程(4)を有することを特徴とする、金属膜パターンの製造方法。
本発明のレジストパターンの形成方法によれば、焦点深度の深いレジストパターンを形成することができる。本発明の金属膜パターンの製造方法によれば、段差や傾斜が大きい基板上に、良好な金属膜パターンを製造することができる。
図1は、開口率が高い時のレジスト膜内の潜像強度分布と開口率が低い時のレジスト膜内の潜像強度分布の比較図を示す。
以下、発明を実施するための形態について好適態様も含めて説明する。
1.レジストパターンの形成方法
本発明のレジストパターンの形成方法は、基板上に、アルカリ可溶性樹脂(A)、1分子中に少なくとも1個のエチレン性不飽和二重結合を有する化合物(B)(以下、「化合物(B)」ともいう)、光ラジカル重合開始剤(C)、および光吸収剤(D)(前記(C)成分を除く)を有する感光性樹脂組成物の樹脂膜を形成する工程(1)、前記樹脂膜を、開口数0.05〜0.2のレンズを介して露光する工程(2)、および露光後の樹脂膜を現像する工程(3)を有することを特徴とする。
不均一な感光性樹脂組成物の樹脂膜に基板内で均一にレジストパターンを形成するには、露光プロセスにおける焦点深度を深く(または広く)することで可能となる。投影露光装置によるレジストパターンの解像度(R)と焦点深度(DOF)は、下記数式(1)および(2)で示す、レイリーの式によって表すことができる。
(数1)
R=k×λ/NA (1)
DOF=k×λ/(NA) (2)
数式(1)および(2)において、λは露光光の波長、NAは露光装置の投影レンズの射出側の開口数、kおよびkは、定数であり、通常0.5〜0.7程度の値をとる。
この式より、NAを小さくすると、焦点深度(DOF)を深くすることができる。一方、開口率(NA)を小さくすると、解像度(R)が下がることになる。開口率(NA)を小さくすると解像度(R)が下がるのは、露光後の樹脂膜の潜像強度分布が図1のように、樹脂膜の露光部だけでなく未露光部にも光(漏れ光)が漏れることになるためである。本発明のレジストパターン形成方法では、樹脂膜中に、光吸収剤(D)を含有させることで、この漏れ光による光ラジカル重合開始剤の反応を抑えることができる。よって、本発明のレジストパターン形成方法では、焦点深度が深く、矩形のレジストパターンを形成することができたものと推定される。
1−1.工程(1)
工程(1)は、基板上に、アルカリ可溶性樹脂(A)、1分子中に少なくとも1個のエチレン性不飽和二重結合を有する化合物(B)、光ラジカル重合開始剤(C)、および光吸収剤(D)(前記(C)成分を除く)を有する感光性樹脂組成物の樹脂膜を形成する工程である。
前記基板としては、樹脂膜を形成することができる基板であれば特に制限はなく、例えば半導体基板、ガラス基板、および樹脂基板、ならび前記基板の表面に各種金属膜などを設けて形成される基板を挙げることができる。基材の形状には特に制限はない。平板状であっても、平板に凹部を設けてなる形状であってもよい。凹部を備え、さらに表面に銅膜を有する基材の場合、シリコン貫通電極(TSV)構造のように、凹部状であってもよい。
樹脂膜は、感光性樹脂組成物を、例えば、スプレー法、ロールコート法、スピンコート法、スリットダイ塗布法、バー塗布法、およびインクジェット法などの塗布方法により塗膜を形成し、必要に応じて前記塗膜を加熱乾燥することで形成することができる。これら塗布方法の中でも均一な樹脂膜を形成できることから、スピンコート法が好ましい。スピンコート法の場合、回転速度は通常は600〜3000rpm、好ましくは800〜2000rpmであり、回転時間は通常は1〜300秒間、好ましくは5〜200秒間である。前記加熱乾燥の条件は、通常、50〜250℃で1〜30分間程度である。
樹脂膜は、感光性樹脂組成物の塗膜を積層して形成することもできる。例えば、基板上に感光性樹脂組成物の塗膜を形成、加熱乾燥し、次いで、前記塗膜上に感光性樹脂組成物の塗膜を形成、加熱乾燥して樹脂膜を形成する方法が挙げられる。
前記樹脂膜の膜厚は通常、0.1〜100μm、好ましくは1〜30μm、より好ましくは2〜20μmである。メッキ造形物を製造する場合、樹脂膜の膜厚は前記範囲で用いるのが好ましい。
感光性樹脂組成物の詳細は後述する。
1−2.工程(2)
工程(2)は、工程(1)で形成した前記樹脂膜を、開口数0.05〜0.2のレンズを介して露光(縮小投影露光)する工程である。なお、開口数は、露光装置の投影レンズの射出側の開口数を示す。
本発明のレジストパターン形成方法において、開口数は、好ましくは0.1〜0.2、より好ましくは0.14〜0.18である。
露光光の光線波長は、通常、300〜500nmである。レイリーの式によると、光線波長が短い程、焦点深度も解像度も上げられるが、光線波長が短いと厚膜の樹脂膜を樹脂膜の基板に近い側まで透過することができない。よって、厚膜で、焦点深度の深いレジストパターンを形成するためには、露光光の光線波長は上記の範囲が好ましい。
露光において、露光装置の照明系はどのような形態を用いてもよい。照明系としては、例えば、2光束系、および4光束系が挙げられる。また、通常、露光は大気中で行う。
樹脂膜中の化合物(B)のラジカル重合反応を促進するために、露光後の樹脂膜を加熱することもできる。加熱条件は、通常80〜150℃、好ましくは90〜120℃で、90〜300秒間である。
以上のように、工程(1)で形成した前記樹脂膜を開口数0.05〜0.2のレンズを介して露光することにより、前記樹脂膜には、矩形の潜像を生じさせることができる。
1−3.工程(3)
工程(3)は、露光後の樹脂膜を現像する工程である。すなわち、現像により樹脂膜に生じた潜像を残存させ、それ以外を除去することで所望のレジストパターンを形成する。
現像は、例えば、露光後の樹脂膜にアルカリ性の水溶液等の現像液を接触することにより行われる。
前記現像液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムハイドロオキサイド、ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、および1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノナンの水溶液を使用することができる。また、前記水溶液にメタノール、エタノールなどの水溶性有機溶媒や界面活性剤を適当量添加した水溶液を現像液として使用することもできる。
現像時間は、組成物中の各成分の種類、配合割合、塗膜の厚さなどによって異なるが、通常30〜600秒間である。現像方法は液盛り法、ディッピング法、パドル法、スプレー法、シャワー現像法などが挙げられる。
現像後、必要に応じてさらに、追加の露光(以下「後露光」という。)や加熱を行うことができる。
前記後露光の露光量は、高圧水銀灯使用の場合、通常、100〜2000mJ/cmである。前記加熱の加熱条件は、ホットプレートで行う場合、通常、60〜100℃で、5〜30分間、オーブンで行う場合、通常、60〜100℃で、5〜60分間である。
現像後、レジストパターンを流水等により洗浄してもよい。その後、エアーガン、ホットプレート、およびオーブン等で乾燥させてもよい。
レジストパターンの形状はどのような形状であってもよく、ラインアンドスペースパターン、ホールパターン、およびスペースパターン、ならびにこれらの組み合わせ等が挙げられる。
2.金属膜パターンの製造方法
本発明の金属膜パターンの製造方法は、前記レジストパターン形成方法によって形成したレジストパターンをマスクにして金属膜を形成する工程(4)を有することを特徴とする。
2−1.工程(4)
工程(4)は、前記レジストパターン形成方法によって形成したレジストパターンをマスクにして金属膜パターンを形成する工程である。
レジストパターンをマスクにして金属膜を形成するとは、基板上においてレジストパターンのない場所に、例えば、レジストパターンのよって形成された基板上の開口部に金属膜を形成することを示す。
前記開口部に金属膜を形成する方法としては、メッキ法、特開平06−055260号公報、および特開2007−294954号公報等に記載のように溶融したはんだを射出成形できるノズルを用いて前記開口部にはんだを流し込む方法、ならびにWO13/073331号公報に記載のように金属塩を含有する組成物を前記開口部に充填する方法等が挙げられる。これらの中でもメッキ法が好ましい。
前記開口部に金属膜を形成した後、水酸化テトラメチルアンモニウムを含む溶液などのレジスト剥離液によりレジストパターンを剥離することができる。
本発明の金属膜パターンの製造方法によって、形成された金属膜パターンは、例えば、半導体素子の配線や、半導体素子間を電気的に接続する端子として使用できる。
3.感光性樹脂組成物
前記感光性樹脂組成物は、アルカリ可溶性樹脂(A)、1分子中に少なくとも1個のエチレン性不飽和二重結合を有する化合物(B)、光ラジカル重合開始剤(C)、および光吸収剤(D)(前記(C)成分を除く)を含有する。さらに、重合禁止剤(E)、およびその他成分を含有することができる。
3−1.アルカリ可溶性樹脂(A)
アルカリ可溶性樹脂(A)は、アルカリ性の現像液に溶解する性質を有する樹脂である。例えば、特開2008−276194号公報、特開2003−241372号公報、特表2009−531730号公報、WO2010/001691号公報、特開2011−123225号公報、特開2009−222923号公報、および特開2006−243161号公報等に記載のアルカリ可溶性樹脂が挙げられる。アルカリ可溶性樹脂(A)のゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定されたポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は、通常、1,000〜100,000、好ましくは2,000〜50,000、より好ましくは3,000〜20,000である。
アルカリ可溶性樹脂(A)は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
アルカリ可溶性樹脂(A)は、レジストパターンのメッキ液耐性が向上することから、フェノール性水酸基を有するアルカリ可溶性樹脂が好ましい。前記フェノール性水酸基を有するアルカリ可溶性樹脂としては、下記式(1)で表される構造単位(以下「構造単位(1)」ともいう)を有するアルカリ可溶性樹脂(A1)が好ましい。

式(1)中、Rは水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示す。
アルカリ可溶性樹脂(A)に前記アルカリ可溶性樹脂(A1)を用いることで、メッキする工程(4)において膨潤しにくいレジストパターンを得ることができる。その結果、基材からのレジストパターンの浮きや剥れが発生しないため、メッキを長時間実施した場合であってもメッキ液が基材とレジストパターンとの界面にしみ出すことを防ぐことができる。また、アルカリ可溶性樹脂(A)に前記アルカリ可溶性樹脂(A1)を用いることで、感光性樹脂組成物の解像性を良好にすることもできる。
前記アルカリ可溶性樹脂(A1)中の構造単位(1)の含有量は、通常は1〜40質量%、好ましくは10〜30質量%の範囲にある。構造単位(1)の含有量が前記範囲にある、すなわち構造単位(1)を導く単量体をこのような量で用いることにより、前記アルカリ可溶性樹脂(A1)の分子量を十分に上げることができる。また、メッキ工程において膨潤しにくいレジストパターンを得ることができる。
前記アルカリ可溶性樹脂(A1)は、例えば、o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、p−イソプロペニルフェノールなどの水酸基含有芳香族ビニル化合物(以下、「単量体(1)」ともいう)を原料モノマーの一部に用いて重合することにより得ることができる。前記単量体(1)は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記アルカリ可溶性樹脂(A1)は、さらに、前記単量体(1)と共重合可能なその他の単量体(以下、「単量体(2)」ともいう)から誘導される構造単位を有してもよい。
前記単量体(2)としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレンなどの芳香族ビニル化合物;N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタムなどのヘテロ原子含有脂環式ビニル化合物;フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシトリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシテトラプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ラウロキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ラウロキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ラウロキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、ラウロキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ラウロキシトリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ラウロキシテトラプロピレングリコール(メタ)アクリレートなどのグリコール構造を有する(メタ)アクリル酸誘導体類;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアノ基含有ビニル化合物;1,3−ブタジエン、イソプレンなどの共役ジオレフィン類;アクリル酸、メタクリル酸などのカルボキシル基含有ビニル化合物;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸エステル類;p−ヒドロキシフェニル(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。前記単量体(2)は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記単量体(2)としては、スチレン、アクリル酸、メタクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、およびp−ヒドロキシフェニル(メタ)アクリルアミドが好ましい。
前記アルカリ可溶性樹脂(A1)は、前記単量体(1)および前記単量体(2)をラジカル重合することによって製造することができる。前記ラジカル重合方法としては、例えば、乳化重合法、懸濁重合法、溶液重合法、および塊状重合法が挙げられる。
3−2.化合物(B)
化合物(B)は、露光により光ラジカル重合開始剤(C)から発生するラジカル活性種によりラジカル重合反応する成分であり、1分子中に少なくとも1個のエチレン性不飽和二重結合を有する。
化合物(B)としては、(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレート化合物、ビニル基を有する化合物が好ましい。前記(メタ)アクリレート化合物は、単官能性(メタ)アクリレート化合物と多官能性(メタ)アクリレート化合物とに分類されるが、いずれの化合物であってもよい。
上記単官能性(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシルアミル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、エチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、エチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、トリシクロ〔5.2.1.02,6〕デカジエニル(メタ)アクリレート、トリシクロ〔5.2.1.02,6〕デカニル(メタ)アクリレート、トリシクロ〔5.2.1.02,6〕デセニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、アクリル酸アミド、メタクリル酸アミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、tert−オクチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、7−アミノ−3,7−ジメチルオクチル(メタ)アクリレートが挙げられる。
上記多官能性(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンPO(propylene oxide)変性トリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルに(メタ)アクリル酸を付加させたエポキシ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリロイルオキシエチルエーテル、ビスフェノールAジ(メタ)アクリロイルオキシメチルエチルエーテル、ビスフェノールAジ(メタ)アクリロイルオキシエチルオキシエチルエーテル、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート(三官能以上)が挙げられる。
化合物(B)としては、例えば、アロニックスM−210、同M−309、同M−310、同M−320、同M−400、同M−7100、同M−8030、同M−8060、同M−8100、同M−9050、同M−240、同M−245、同M−6100、同M−6200、同M−6250、同M−6300、同M−6400、同M−6500(以上、東亞合成(株)製)、KAYARAD R−551、同R−712、同TMPTA、同HDDA、同TPGDA、同PEG400DA、同MANDA、同HX−220、同HX−620、同R−604、同DPCA−20、DPCA−30、同DPCA−60、同DPCA−120(以上、日本化薬(株)製)、ビスコート#295、同300、同260、同312、同335HP、同360、同GPT、同3PA、同400(以上、大阪有機化学工業(株)製)のような市販品を用いることもできる。
感光性樹脂組成物中に含まれる化合物(B)の使用量は、アルカリ可溶性樹脂(A)100質量部に対して、通常、10〜100質量部、好ましくは20〜80質量部である。前記範囲にあると、化合物(B)とアルカリ可溶性樹脂(A)との相溶性が優れ、感光性樹脂組成物の保存安定性が向上する。また、感光性樹脂組成物の感度が向上する。
化合物(B)は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
3−3.光ラジカル重合開始剤(C)
光ラジカル重合開始剤(C)は、光の照射によりラジカル活性種を発生し、化合物(B)のラジカル重合反応を開始させる化合物である。
光ラジカル重合開始剤(C)としては、特開2008−276194号公報、特開2003−241372号公報、特表2009−519991号公報、特表2009−531730号公報、WO2010/001691号公報、および特開2011−132215号公報等に記載の光ラジカル重合開始剤が挙げられる。
より詳しくは、例えば、アシルホスフィンオキサイド化合物、アルキルフェノン化合物、トリアジン化合物、オキシムエステル化合物(ケト形オキシムエステル構造を有する光ラジカル重合開始剤(C1))、ベンゾイン化合物、およびベンゾフェノン化合物等が挙げられる。これらの中でも、ケト形オキシムエステル構造を有する光ラジカル重合開始剤(C1)が好ましい。
本発明のレジストパターンの形成方法では、開口数が低いため、露光後の樹脂膜の露光部の潜像強度も小さくなる。このため、露光部では少量の光量で効率よくラジカル活性種を発生させることができる前記光ラジカル重合開始剤(C1)が好ましい。前記光ラジカル重合開始剤(C1)を用いることで、感度に優れ、矩形のレジストパターンを形成することができる。
前記アルキルフェノン化合物としては、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、2−ヒドロキシ−1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕−2−メチルプロパン−1−オン、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルホリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−(2−メチルベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル) ブタノン、2−(3−メチルベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタノン、2−(4−メチルベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタノン、2−(2−エチルベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタノン、2−(2−プロピルベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタノン、および2−(2−ブチルベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタノン等が挙げられる。
前記アシルホスフィンオキサイド化合物としては、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等が挙げられる。
前記トリアジン化合物としては、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシナフチル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−ピペロニル−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4− メトキシスチリル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6− 〔2−(5−メチルフラン−2−イル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス( トリクロロメチル)−6−〔2−(フラン−2−イル)エテニル〕−1,3,5− トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン、および2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(3,4−ジメトキシフェニル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン等が挙げられる。
前記ベンゾイン化合物しては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、およびベンゾインイソブチルエーテル等が挙げられる。
前記ベンゾフェノン化合物としては、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、3,3’,4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−テトラ(tert−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、および2,4,6−トリメチルベンゾフェノン等が挙げられる。
前記ケト形オキシムエステル構造を有する光ラジカル重合開始剤(C1)としては、例えば、WO2010/146883号公報、特開2011−132215号公報、特表2008−506749号公報、特表2009−519904、および特表2009−519991号公報に記載光ラジカル重合開始剤が挙げられる。
前記ケト形オキシムエステル構造を有する光ラジカル重合開始剤(C1)の具体例としては、N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)ブタン−1−オン−2−イミン、N−エトキシカルボニルオキシ− 1−フェニルプロパン−1−オン−2−イミン、N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン、N−アセトキシ−1− [9 −エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]エタン−1−イミン、およびN−アセトキシ−1−[9−エチル−6−{2−メチル−4−(3,3−ジメチル−2,4−ジオキサシクロペンタニルメチルオキシ)ベンゾイル}−9H−カルバゾール−3−イル]エタン−1−イミンが挙げられる。
前記、ケト型オキシムエステル構造としては、下記式(2)で表わされる構造が好ましい。

前記式(2)の左端の炭素原子には2つの有機基が結合する。前記有機基としては、例えば、アルキル基、ならびにフェニルカルバゾール基、およびフェニルチオベンゾイル基等のアリール基を有する基が挙げられる。
ケト形オキシムエステル構造を有する光ラジカル重合開始剤(C1)が、前記式(2)で表わされる構造を有すると、感光性樹脂組成物の感度が向上する。
感光性樹脂組成物中に含まれる光ラジカル重合開始剤(C)の含有量は、アルカリ可溶性樹脂(A)100質量部に対して、通常、0.1〜20質量部、好ましくは0.2〜15質量部、より好ましくは0.4〜10質量部である。光ラジカル重合開始剤(C)の含有量が前記範囲にあると、樹脂膜の表層部のみならず低層部をも十分に硬化させ、所望の高精度なパターンを得ることが容易になる。
光ラジカル重合開始剤(C)は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
3−4.光吸収剤(D)
光吸収剤(D)は、露光光に対応する波長を有する光を吸収する化合物である。光吸収剤(D)により、漏れ光を吸収し、矩形で解像性に優れたレジストパターンを形成することができる。
光吸収剤(D)としては、有機系光吸収剤と酸化亜鉛や酸化チタン等の無機系光吸収剤が挙げられ、これらの中でも有機系光吸収剤が好ましい。
前記有機系光吸収剤としては、例えば、クルクミン系光吸収剤、アゾ系光吸収剤、アミノケトン系光吸収剤、キサンテン系光吸収剤、キノリン系光吸収剤、アミノケトン系光吸収剤、アントラキノン系光吸収剤、ベンゾフェノン系光吸収剤、ジフェニルシアノアクリレート系光吸収剤、トリアジン系光吸収剤、p−アミノ安息香酸系光吸収剤、およびビイミダゾール系光吸収剤を挙げることができる。これらの中でも吸光度およびその他成分との親和性の点から、ビイミダゾール系光吸収剤が好ましい。
前記ビイミダゾール系光吸収剤としては、2,2'−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,5,4',5'−テトラフェニル−1,2'−ビイミダゾール、2,2'−ビス(2−クロロフェニル)−4,5,4',5'−テトラフェニル−1,2'−ビイミダゾール、2,2'−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,5,4',5'−テトラフェニル−1,2'−ビイミダゾール、2,2'−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−4,5,4',5'−テトラフェニル−1,2'−ビイミダゾール、2,2'−ビス(2−メチルフェニル)−4,5,4',5'−テトラフェニル−1,2'−ビイミダゾール、および2,2'−ジフェニル−4,5,4',5'−テトラフェニル−1,2'−ビイミダゾールなどが挙げられる。
感光性樹脂組成物中に含まれる光吸収剤(D)の含有量は、アルカリ可溶性樹脂(A)100質量部に対して、通常、0.01〜5質量部、好ましくは0.01〜3.0質量部、より好ましくは0.5〜2.0質量部である。光吸収剤(D)の含有量が前記範囲にあると、焦点深度の深いレジストパターンを形成できる。
光吸収剤(D)は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
3−5.重合禁止剤(E)
感光性樹脂組成物は、必要に応じて、重合禁止剤(E)を含有することができる。重合禁止剤(E)を含有することで、光吸収剤(C)から発生したラジカル活性種の樹脂膜中での拡散を抑制することができるため、感光性樹脂組成物の解像性を向上させることができる。
重合禁止剤(E)としては、例えば、ヒドロキノン、1,4−ジヒドロキシナフタレン、2,5−ジ−tert−ブチルヒドロキノン、メチルヒドロキノン、ピロガロール、メチレンブルー、tert−ブチルカテコール、モノベンジルエーテル、アミルキノン、アミロキシヒドロキノン、フェノール、n−ブチルフェノール、p−メトキシフェノール、ヒドロキノンモノプロピルエーテル、4,4'−(1−メチルエチリデン)ビス(2−メチルフェノール)、4,4'−(1−メチルエチリデン)ビス(2,6−ジメチルフェノール)、4,4'−[1−〔4−(1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル)フェニル〕エチリデン]ビスフェノール、4,4',4"−エチリデントリス(2−メチルフェノール)、4,4',4"−エチリデントリスフェノール、1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパンが挙げられる。
これらのなかでも、ヒドロキノン、1,4−ジヒドロキシナフタレン、2,5−ジ−tert−ブチルヒドロキノン、およびメチルヒドロキノンが活性種の補足能が高く、昇華しにくいことから好ましい。
感光性樹脂組成物中に含まれる重合禁止剤(E)の含有量は、光ラジカル重合開始剤(C)の含有量(質量)が化合物(D)の含有量(質量)の0.5〜5倍、好ましくは0.55〜4.5倍、より好ましくは0.6〜4倍になる量である。重合禁止剤(E)の含有量が前記範囲内であると、前述の重合禁止剤(E)の機能が十分に発現され、解像度に優れたレジストパターンの形成が可能となる。
重合禁止剤(E)は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
3−6.その他の成分
感光性樹脂組成物は、必要に応じて、溶剤、界面活性剤、樹脂膜と基板の接着性を改良するための接着助剤、感度を上げるための増感剤、樹脂膜の強度を改良するための無機フィラー等のその他成分することができる。
前記溶剤は、感光性樹脂組成物の取り扱い性を向上させたり、粘度を調節したり、保存安定性を向上する目的で用いられる。
前記溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、プロピレングリコールなどのアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサンなどの環状エーテル類;エチレングリコール、プロピレングリコールなどのグリコール類;エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルなどのアルキレングリコールモノアルキルエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテートなどのアルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノンなどのケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、乳酸エチルなどのエステル類;N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルホルムアニリド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、ベンジルエチルエーテル、ジヘキシルエーテル、アセトニルアセトン、イソホロン、カプロン酸、カプリル酸、1−オクタノール、1−ノナノール、ベンジルアルコール、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、シュウ酸ジエチル、γ−ブチロラクトン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、フェニルセロソルブアセテートが挙げられる。
感光性樹脂組成物中に含まれる溶媒の含有量は、膜厚1〜400μmの樹脂膜を形成する場合、アルカリ可溶性樹脂(A)100質量部に対して、通常、1〜500質量部である。
溶剤は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
3−7.感光性樹脂組成物の製造
感光性樹脂組成物は、各成分を均一に混合することにより製造することができる。また、ゴミを取り除くために、各成分を均一に混合した後、得られた混合物をフィルター等で濾過しても良い。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。以下の実施例等の記載において、特に言及しない限り、「部」は「質量部」の意味で用いる。
樹脂の重量平均分子量(Mw)は、東ソー(株)製のGPCカラム(G2000HXL 2本、G3000HXL 1本、G4000HXL 1本)を使用し、ポリスチレン換算で、測定装置「HLC−8220−GPC」(東ソー(株)製)を用いて測定した。
1.感光性樹脂組成物の製造
[合成例1]アルカリ可溶性樹脂(A−1)の合成
窒素置換したドライアイス/メタノール還流器の付いたフラスコ中に、重合開始剤として2,2'−アゾビスイソブチロニトリル5.0g、および重合溶媒としてジエチレングリコールエチルメチルエーテル90gを仕込み、攪拌した。
得られた溶液に、メタクリル酸11g、p−イソプロペニルフェノール15g、トリシクロ〔5.2.1.02,6〕デカニルメタクリレート15g、イソボルニルアクリレート39g、およびフェノキシポリエチレングリコールアクリレート20gを仕込み、攪拌を開始し、80℃まで昇温した。その後、80℃で6時間加熱した。
加熱終了後、反応生成物を多量のシクロヘキサン中に滴下して凝固させた。この凝固物を水洗し、該凝固物を凝固物と同質量のテトラヒドロフランに再溶解した後、得られた溶液を多量のシクロヘキサン中に滴下して再度凝固させた。この再溶解および凝固作業を計3回行った後、得られた凝固物を40℃で48時間真空乾燥し、アルカリ可溶性樹脂(A−1)を得た。アルカリ可溶性樹脂(A−1)のMwは10,000であった。
[製造例1〜4]感光性樹脂脂組成物1〜4の製造
下記表1に示す成分を均一に混合し、孔径10μmのカプセルフィルターでろ過して、感光性樹脂組成物1〜4を製造した。表1中の各成分の詳細は以下の通りである。
A−1:合成例1で製造したアルカリ可溶性樹脂(A−1)。
B−1:ポリエステルアクリレート(商品名「アロニックスM−8060」、東亞合成(株)製)。
C−1:エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)
C−2:ジフェニル(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド
D−1:4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン
D−2:1,4−ナフトキノン
E−1:2,5−ジ−tert−ブチルヒドロキノン
F−1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
F−2:フッ素系界面活性剤(商品名「フタージェントFTX−218」
2.レジストパターンの形成
[実施例1]
シリコン板上に銅スパッタ膜を備えてなる基板にスピンコーターを用いて、感光性樹脂組成物1を塗布した後、ホットプレート上で、90℃で5分間加熱して、厚さ5μmの樹脂膜を形成した。次いで、ステッパー(Ultrateck社製、型式「AP300」、波長=365nm、σ=1、NA=0.16)を用い、線幅2μm、ピッチ4μmのパターン形成用のレチクルを介して、露光量および焦点を変えながら、縮小投影露光した。露光後の樹脂膜を、2.38質量%のテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液に、30秒間接触させ、流水洗浄し、乾燥して、レジストパターンを形成した。レジストパターンのサイズや形状を電子顕微鏡にて観察した。形成したレジストパターンにおいて、線幅2μmのレジストパターンを形成した露光量を最適露光量とする。
焦点深度は、以下の基準にて評価した。評価結果を表2に示す。
A:前記最適露光量にて、焦点を+/−5μmずらしても、線幅2μmのレジストパターンが形成されている場合。
B:前記最適露光量にて、焦点を+/−5μmずらすと、線幅2μmのレジストパターンが形成されていなかった場合。
[実施例2〜4、比較例1]
実施例1において、感光性樹脂組成物1の代わりに表2に示す感光性樹脂組成物を用いた以外は、実施例1と同様の操作にてレジストパターンを形成し、その焦点深度を評価した。評価結果を表2に示す。
[比較例2]
実施例1において、感光性樹脂組成物1の代わりに表2に示す感光性樹脂組成物を用いステッパーとして、ニコン社製、型式「NSR−2005i10D」、波長=365nm、σ=1、NA=0.5)を用いた以外は、実施例1と同様の操作にてレジストパターンを形成し、その焦点深度を評価した。評価結果を表2に示す。
[参考例1]
シリコン板上に銅スパッタ膜を備えてなる基板にスピンコーターを用いて、感光性樹脂組成物5を塗布した後、ホットプレート上で、120℃で10分間加熱した。次いで、感光性樹脂組成物5を塗布した後、ホットプレート上で、120℃で10分間加熱して、前記基板上に厚さ240μmの樹脂膜を形成した。次いで、ステッパー(Ultrateck社製、型式「AP300」、σ=1、NA=0.16)を用い、ホール径100μm、ピッチ200μmのパターン形成用のレチクルを介して、縮小投影露光した。露光後の樹脂膜を、2.38質量%のテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液に、7分間接触させ、流水洗浄し、乾燥して、ホール径100μm、ピッチ200μmのレジストパターンを形成した。
3.金属膜パターンの製造
[実施例5]
実施例1にて形成した線幅2μmのレジストパターンをマスクにして、銅メッキを行った。銅メッキは、「Cu300」(株式会社EEJA製)にて行った。銅めっき後、レジスト剥離液(商品名「ELPACTM THB−S17」、JSR(株)製)でレジストパターンを除去し、銅めっき造形物を製造した。電子顕微鏡で観察したところ、基板上に形成された銅メッキ造形物には倒れはなく、またその縦断面形状は矩形であった。

Claims (6)

  1. 基板上に、アルカリ可溶性樹脂(A)、1分子中に少なくとも1個のエチレン性不飽和二重結合を有する化合物(B)、光ラジカル重合開始剤(C)、および光吸収剤(D)(前記(C)成分を除く)を有する感光性樹脂組成物の樹脂膜を形成する工程(1)、前記樹脂膜を、開口数0.05〜0.2のレンズを介して縮小投影露光する工程(2)、および露光後の樹脂膜を現像する工程(3)、を有することを特徴とするレジストパターンの形成方法。
  2. 前記樹脂膜の膜厚が、0.1〜100μmである請求項1に記載のレジストパターンの形成方法。
  3. 前記露光光の波長が、300〜500nmである請求項1または2のいずれか1項に記載のレジストパターンの形成方法。
  4. 前記感光性樹脂組成物が、さらに、重合禁止剤(E)を含有する請求項1〜3のいずれか1項に記載のレジストパターンの形成方法。
  5. 前記光ラジカル重合開始剤(C)が、ケト形オキシムエステル構造を有する光ラジカル重合開始剤(C1)である請求項1〜4のいずれか1項に記載のレジストパターンの形成方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のレジストパターン形成方法によって形成したレジストパターンをマスクにして金属膜を形成する工程(4)を有することを特徴とする、金属膜パターンの製造方法。
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