JP2013228675A - 感光性樹脂組成物、これを用いたパターンの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】感度、解像性および矩形性に優れた感光性樹脂組成物の提供。
【解決手段】(A−1)酸基を有する構成単位、及び一般式(a−1)で表される構成単位を有する重合体、(A−2)一般式(a−2)で表される構成単位を有する重合体、(B)光酸発生剤および、(C)溶剤、を含有する感光性樹脂組成物。
一般式(a−1) 一般式(a−2)

【選択図】 なし

Description

本発明は、感光性樹脂組成物およびこれを用いたパターンの製造方法に関する。さらに、かかるパターン製造方法を含む、有機EL(有機エレクトロルミネッセンス)表示装置または液晶表示装置の製造方法、およびパターン製造方法により製造されたパターンに関する。さらに詳しくは、液晶表示装置、有機EL表示装置などの電子部品のレジストエッチングの形成に好適なポジ型感光性樹脂組成物およびそれを用いたパターンの製造方法に関する。
有機EL表示装置や液晶表示装置などには、パターン形成されたITO膜などの金属配線パターンが設けられている。このITO膜などのパターン形成には、ITO膜上で感光性樹脂組成物を塗布および溶剤除去、露光、現像し、形成されたパターンをマスクとしてITO膜をエッチングし、加工を施す方法が広く知られている。
また、近年は有機EL表示装置や液晶表示装置を高精細な表示特性とするため、ITO加工の高解像性が求められている。ITOを高精細で微細加工するためには、エッチングの際にマスクとして機能する感光性樹脂組成物の高解像性が求められている。
高精細で微細なパターン形状が得られる感光性樹脂組成物として、例えば、特許文献1には、ヒドロキシスチレンモノマーの構成単位と、ヒドロキシル基が酸分解性基で保護されたヒドロキシスチレンモノマーの構成単位とからなる共重合体を含む感放射線性樹脂組成物が開示されている。また、特許文献2には、アルカリに対して不溶性または難溶性の状態から酸の作用でアルカリ可溶性となる樹脂に、光酸発生剤およびエーテル結合を有する第3級アミン化合物を配合したポジ型フォトレジスト組成物が開示されている。
特開平9−325473号公報 特開平10−326015号公報
ここで、近年の開発の傾向としては、露光波長の短波化に伴い短波に吸収領域を持つ組成物を追い求める傾向あり、また、可視領域に吸収のない材料を求める傾向にあった。しかしながら、このような組成物は、i線ステッパーのような高価な解像力の良い露光機器を用いる必要があった。本発明は、かかる実情に鑑み成し遂げられたものであって、安価な低NA(開口度)露光機器を用いて(NA=0.1以下)も、感度が高く、解像性および矩形性に優れた感光性樹脂組成物を提供することを目的とする。
かかる状況のもと、本願発明者が鋭意検討を行った結果、酸基を有する構成単位と保護された酸基を有する重合体と、PHS系重合体をブレンドすることにより、これらの構成単位すべてを1種類の重合体に含める場合(1バインダー系)や3つの構成単位をそれぞれ別々の重合体が有する場合(3バインダー系)とは、相分離(レジスト膜中のポリマー鎖の絡み合い状態)の状態が異なるものとなり、感度および解像性が向上させることに成功した。さらに、驚くべきことに、ブレンド系とすることにより、矩形性も向上することを見出し、本発明を完成するに至った。
具体的には、下記手段<1>により、好ましくは、<2>〜<12>により、上記課題は解決された。
<1>(A−1)酸基を有する構成単位、及び一般式(a−1)で表される構成単位を有する重合体、(A−2)一般式(a−2)で表される構成単位を有する重合体、
(B)光酸発生剤および、
(C)溶剤、
を含有する感光性樹脂組成物。
一般式(a−1)
(一般式(a−1)中、R1およびR2は、それぞれ、水素原子、アルキル基またはアリール基を表し、少なくともR1およびR2のいずれか一方がアルキル基またはアリール基であり、R3は、アルキル基またはアリール基を表し、R1またはR2と、R3とが連結して環状エーテルを形成してもよく、R4は、水素原子またはメチル基を表し、Xは単結合またはアリーレン基を表す。)
一般式(a−2)
(一般式(a−2)中、R4は水素原子またはメチル基である。)
<2>(A−2)重合体が、さらに、一般式(a−3)で表される構成単位を有する、<1>に記載の感光性樹脂組成物。
一般式(a−3)
(一般式(a−3)中、R4は水素原子またはメチル基である。R5は、直鎖、分岐、または環状のアルキル基であり、該アルキル基中に少なくとも1つの−O−を含む。)
<3>一般式(a−3)のR5が、一般式(a−4)または(a−5)で表される、<2>に記載の感光性樹脂組成物。一般式(a−4)
(一般式(a−4)中、R2は炭素数1〜5の直鎖または分岐のアルキル基を表す。米印の位置で、一般式(a−3)と結合する。)
一般式(a−5)
(一般式(a−5)中、米印の位置で一般式(a−3)と結合する。)
<4>さらに、(D)増感剤を含むことを特徴とする、<1>〜<3>のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
<5>(D)増感剤が下記一般式(O)または一般式(P)で表される化合物である、<4>に記載の感光性樹脂組成物。
(一般式(0)中、R1およびR2は、それぞれ、アリール基、またはエチレン結合を1つ以上有するヘテロ環構造を表す。L1はエチレン結合を2〜4個有する2〜4価の連結基を表す。nおよびmは、それぞれ、1または2を表す。)
一般式(P)
(一般式(P)中、Rは、それぞれ、炭素数1〜8のアルキル基である。)
<6>(B)光酸発生剤がオキシムスルホネート化合物である、<1>〜<5>のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
<7>さらに、エポキシ樹脂を含むことを特徴とする、<1>〜<6>のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
<8> (1)<1>〜<7>のいずれかに記載の感光性樹脂組成物を基板上に適用する工程、
(2)適用された感光性樹脂組成物から溶剤を除去する工程、
(3)活性放射線で露光する工程、
(4)水性現像液で現像する工程、
(5)形成されたレジストパターンをマスクとして前記基板をエッチングする工程、および、
(6)前記レジストパターンを剥離する工程、を含む
パターンの製造方法。<9>前記現像工程後、エッチング工程前に、前記レジストパターンを100〜160℃でポストベークする工程を含む、<8>に記載のパターンの製造方法。
<10>前記基板が、ITO基板、モリブデン基板、シリコン基板、Cu基板、Al基板、または単結晶サファイア基板であることを特徴とする<8>または<9>に記載のパターンの製造方法。
<11><1>〜<7>のいずれかに記載の感光性樹脂組成物を硬化させてなる硬化膜。<12><8>〜<11>のいずれかに記載のパターンの製造方法を含む、有機EL表示装置または液晶表示装置の製造方法。
本発明により、感度が高く、解像性および矩形性に優れた感光性樹脂組成物を提供可能になった。特に、i線ステッパーのような高価な解像力の良い露光機器を用いたり、短波な露光光源を用いたりしなくても、安価な低NA(開口度)露光機器を用いて(NA=0.1以下)も、これらの性能を達成できる点で本発明は価値が高い。
有機EL表示装置の一例の構成概念図を示す。ボトムエミッション型の有機EL表示装置における基板の模式的断面図を示し、平坦化膜4を有している。 液晶表示装置の一例の構成概念図を示す。液晶表示装置におけるアクティブマトリックス基板の模式的断面図を示し、層間絶縁膜である硬化膜17を有している。
以下において、本発明の内容について詳細に説明する。尚、本願明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。また、本発明における有機EL表示装置とは、有機エレクトロルミネッセンス表示装置のことをいう。本発明における多分散度とは、Mw/Mnの値をいう。
本発明の感光性樹脂組成物は、(A−1)酸基を有する構成単位、及び一般式(a−1)で表される構成単位を有する重合体、(A−2)一般式(a−2)で表される構成単位を有する重合体、
(B)光酸発生剤および、(C)溶剤を含有することを特徴とする。
一般式(a−1)
(一般式(a−1)中、R1およびR2は、それぞれ、水素原子、アルキル基またはアリール基を表し、少なくともR1およびR2のいずれか一方がアルキル基またはアリール基であり、R3は、アルキル基またはアリール基を表し、R1またはR2と、R3とが連結して環状エーテルを形成してもよく、R4は、水素原子またはメチル基を表し、Xは単結合またはアリーレン基を表す。)
一般式(a−2)
(一般式(a−2)中、R4は水素原子またはメチル基である。)
従来、酸基を有する構成単位と、一般式(a−1)で表される構成単位と、一般式(a−2)で表される構成単位は、これらの構成単位すべてを1種類の重合体に含める場合(1バインダー系)が一般的であったが、本発明では、(A−1)酸基を有する構成単位、及び一般式(a−1)で表される構成単位を有する重合体と、(A−2)一般式(a−2)で表される構成単位を有する重合体のブレンド系とすることにより、相分離の状態が異なり、感度、解像性および矩形性を向上させることに成功したものである。
本発明の感光性樹脂組成物は、化学増幅型ポジ型感光性樹脂組成物として好ましく用いられる。
以下、本発明の組成物について詳細に説明する。
<(A)重合体成分>
本発明の感光性樹脂組成物は、重合体成分として、(A−1)と(A−2)を必須成分とし、さらに、他の重合体(A−3)を含んでいてもよい。以下、これらの重合体成分について説明する。本明細書において、「(A)成分」、「重合体成分」とは、特に述べない限り、(A−1)、(A−2)および(A−3)をブレンドしたものをいう。
(A)重合体成分はアルカリ不溶性であることが好ましく、かつ、一般式(a−1)で表される構成単位の酸分解性基が分解したときにアルカリ可溶性となる樹脂であることが好ましい。ここで、酸分解性基とは酸の存在下で分解することが可能な官能基を意味する。すなわち、一般式(a−1)は、カルボキシル基が酸分解性基で保護されている保護カルボキシル基を有する構成単位であるので、酸により保護基が分解することによって、カルボキシル基を生成可能である。ここで、本発明において「アルカリ可溶性」とは、当該化合物(樹脂)の溶液を基板上に塗布し、90℃で2分間加熱することによって形成される当該化合物(樹脂)の塗膜(厚さ3μm)の、23℃における0.4%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に対する溶解速度が、0.01μm/秒以上であることをいい、「アルカリ不溶性」とは、当該化合物(樹脂)の溶液を基板上に塗布し、90℃で2分間加熱することによって形成される当該化合物(樹脂)の塗膜(厚さ3μm)の、23℃における0.4%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に対する溶解速度が、0.01μm/秒未満であることをいう。
(A−1)酸基を有する構成単位、及び一般式(a−1)で表される構成単位を有する重合体
本発明における重合体(A−1)は、酸基を有する構成単位、及び一般式(a−1)で表される構成単位を有する。
(酸基)
重合体(A−1)は、酸基を含む。酸基を含むことにより、アルカリ性の現像液に溶けやすくなり、本発明の効果がより効果的に発揮される。本発明における酸基とは、pKaが7より小さいプロトン解離性基を意味する。酸基は、通常、酸基を形成しうるモノマーを用いて、酸基を有する構成単位として、樹脂に組み込まれる。このような酸基を有する構成単位を樹脂中に含めることにより、アルカリ可溶性が大きくなる傾向にある。
本発明で用いられる酸基としては、カルボン酸基由来のもの、スルホンアミド基に由来のもの、ホスホン酸基に由来のもの、スルホン酸基に由来のもの、フェノール性水酸基に由来するもの、スルホンアミド基、スルホニルイミド基等が例示され、カルボン酸基由来のものおよび/またはフェノール性水酸基に由来のものが好ましい。
本発明で用いられる酸基を有する構成単位は、スチレンに由来する構成単位や、ビニル化合物に由来する構成単位、(メタ)アクリル酸および/またはそのエステルに由来する構成単位であることがより好ましい。
本発明では、特に、カルボキシル基を有する構成単位、または、フェノール性水酸基を有する構成単位を含有することが、感度の観点で好ましく、カルボキシル基を有する構成単位がさらに好ましい。
酸基を有する構成単位は、重合体(A−1)成分の構成単位の1〜80モル%が好ましく、1〜50モル%がより好ましく、5〜40モル%がさらに好ましく、5〜30モル%が特に好ましく、5〜20モル%が特に好ましい。
(一般式(a−1)で表される構成単位を有する重合体)
本発明で用いる(A−1)重合体は、一般式(a−1)で表される構成単位を有する重合体を有する。
一般式(a−1)
(一般式(a−1)中、R1およびR2は、それぞれ、水素原子、アルキル基またはアリール基を表し、少なくともR1およびR2のいずれか一方がアルキル基またはアリール基であり、R3は、アルキル基またはアリール基を表し、R1またはR2と、R3とが連結して環状エーテルを形成してもよく、R4は、水素原子またはメチル基を表し、Xは単結合または
アリーレン基を表す。)
1およびR2がアルキル基の場合、炭素数は1〜10のアルキル基が好ましい。R1およびR2がアリール基の場合、フェニル基が好ましい。R1およびR2は、それぞれ、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。
3は、アルキル基またはアリール基を表し、炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、1〜6のアルキル基がより好ましい。
Xは単結合またはアリーレン基を表し、単結合が好ましい。
一般式(a−1)で表される構成単位の好ましい具体例としては、下記の構成単位が例示できる。なお、Rは水素原子またはメチル基を表す。
一般式(a−1)で表される構成単位は、重合体(A−1)成分の構成単位の10〜80モル%が好ましく、20〜80モル%がより好ましく、30〜70モル%がより好ましい。
本発明における(A−1)重合体は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で他の構成単位を有していてもよい(但し、一般式(a−2)に該当するものを除く)。
他の構成単位としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステルが、密着性の観点で好ましい。具体的には(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル等が挙げられ、(メタ)アクリル酸メチルがより好ましい。
重合体(A−1)を構成する構成単位中、上記他の構成単位の含有率は、60モル%以下が好ましく、50モル%以下がより好ましく、40モル%以下がさらに好ましい。下限値としては、0モル%でもよいが、例えば、1モル%以上とすることができ、さらには、5モル%以上とすることができる。上記の数値の範囲内であると、感光性樹脂組成物から得られる硬化膜の諸特性が良好となる。
(A−1)重合体の保護率は、好ましくは、1〜60%であり、より好ましくは5〜50%であり、さらに好ましくは10〜40%である。このような範囲とすることにより、感度が向上し、また露光部と未露光部の溶解性の差(デイスクリミネーション)が良好になる。保護率とは、(A−1)重合体中の全構成単位を100モル%として、保護された基のモル比率を言う。
上記(A−1)重合体の重量平均分子量(Mw)は、2000〜15000の範囲であることが好ましく、より好ましくは5000〜12000であり、さらに好ましくは、7500〜12000である。2000以上とすることにより、形成された画素がポストベークによる加熱後も矩形性を維持できるという効果が得られ、15000以下とすることにより感度、PED特性が向上するという効果が得られる。ここで、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーのポリスチレン換算値をもって定義される。
上記(A−1)重合体の多分散度(重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn))は、1.0〜4.0が好ましく、1.5〜3.5がより好ましく、2.0〜3.0がさらに好ましい。このような範囲とすることにより、矩形性に優れる。
(A−2)一般式(a−2)で表される構成単位を有する重合体
本発明で用いる(A−2)重合体は、一般式(a−2)で表される構成単位を有する重合体を有する。
一般式(a−2)
(一般式(a−2)中、R4は水素原子またはメチル基である。)
4は水素原子が好ましい。
OH基は、p−、m−、o−のいずれでもよいが、p−位置に結合していることが好ましい。
一般式(a−2)で表される構成単位は、重合体(A−2)成分の構成単位の5.0〜30モル%が好ましく、更に好ましくは10〜20モル%である。これより少ないと効果が得られないのと、多すぎると、高感度になりすぎて、露光プロセスマージンが狭くなるといった問題が生じる。
本発明における(A−2)重合体は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で他の構成単位を有していてもよい。但し、他の構成単位は、酸基を有する構成単位および一般式(a−1)で表される構成単位ではない。他の構成単位は、一般式(a−3)で表される構成単位を有することが好ましい。
一般式(a−3)
(一般式(a−3)中、R4は水素原子またはメチル基である。R5は、直鎖、分岐、または環状のアルキル基であり、該アルキル基中に少なくとも1つの−O−を含む。)
5は、直鎖、分岐、または環状の、炭素数1〜10のアルキル基であることが好ましい。また、R5は、該アルキル基中に1つの−O−を含むことが好ましい。
一般式(a−3)のR5は、一般式(a−4)または(a−5)で表されることが好ましい。
一般式(a−4)
(一般式(a−4)中、R2は炭素数1〜5の直鎖または分岐のアルキル基を表す。米印の位置で、一般式(a−3)と結合する。)
2は炭素数1〜3の直鎖または分岐のアルキル基が好ましく、メチル基またはエチル基がより好ましい。
一般式(a−5)
(一般式(a−5)中、米印の位置で一般式(a−3)と結合する。)
以下に、一般式(a−3)で表される構成単位の好ましい例を以下に示す。しかしながら、本発明がこれらに限定されるものではないことは言うまでもない。
重合体(A−2)を構成する構成単位中、一般式(a−3)で表される構成単位は、重合体(A−2)成分の構成単位の5〜40モル%が好ましく、10〜40モル%がより好ましく、20〜35モル%がより好ましい。
重合体(A−2)は、さらに、他の構成単位を有していてもよく、他の構成単位としては、例えば、スチレン類、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸環状アルキルエステル、(メタ)アクリル酸アリールエステル、不飽和ジカルボン酸ジエステル、ビシクロ不飽和化合物類、マレイミド化合物類、不飽和芳香族化合物、共役ジエン系化合物、不飽和モノカルボン酸、不飽和ジカルボン酸、不飽和ジカルボン酸無水物、その他の不飽和化合物を挙げることができる。
また、酸基を有する構成単位や、架橋性基を有する構成単位も挙げることができる。
これらの構成単位の配合量は、重合体(A−2)の全構成単位の30モル%以下であることが好ましく、10モル%以下であることがより好ましい。
(A−2)重合体の保護率は、好ましくは、1〜60%であり、より好ましくは5〜50%であり、さらに好ましくは10〜40%である。このような範囲とすることにより、画像デイスクリと感度、解像性が良好になる。保護率とは、(A−2)重合体中の全構成単位を100モル%として、保護された基のモル比率を言う。
上記(A−2)重合体の重量平均分子量(Mw)は、2000〜15000の範囲であることが好ましく、より好ましくは5000〜12000であり、さらに好ましくは、7500〜12000である。2000以上とすることにより、形成された画素がポストベークによる加熱後も矩形性を維持できるという効果が得られ、15000以下とすることにより感度、PED特性が向上するという効果が得られる。ここで、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーのポリスチレン換算値をもって定義される。
上記(A−2)重合体の多分散度(重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn))は、1.0〜4.0が好ましく、1.5〜3.5がより好ましく、2.0〜3.0がさらに好ましい。このような範囲とすることにより、矩形性が良化する。
(A−1)と(A−2)成分の配合比
本発明の感光性樹脂組成物は、重合体成分として、(A−1)と(A−2)を含むが、これらの質量比は、1:6〜6:1が好ましく、2:5〜8:1がさらに好ましい。このような範囲とすることにより、本発明の効果がより効果的に発揮される傾向にある。
他の重合体(A−3)
本発明では、上記重合体以外に他の重合体(A−3)を含んでいてもよい。例えば、スチレン系重合体が例示される。これらの重合体は、全重合体成分の10重量%以下であることが好ましい。
本発明の組成物は、(A)重合体成分を、全固形分に対し、組成物中60重量%以上の割合で含むことが好ましく、80重量%以上の割合で含むことがより好ましい。
<(B)光酸発生剤>
本発明の感光性樹脂組成物は、(B)光酸発生剤を含有する。本発明で使用される光酸発生剤(「(B)成分」ともいう。)としては、波長300nm以上、好ましくは波長300〜450nmの活性光線に感応し、酸を発生する化合物が好ましいが、その化学構造に制限されるものではない。また、波長300nm以上の活性光線に直接感応しない光酸発生剤についても、増感剤と併用することによって波長300nm以上の活性光線に感応し、酸を発生する化合物であれば、増感剤と組み合わせて好ましく用いることができる。本発明で使用される光酸発生剤としては、pKaが4以下の酸を発生する光酸発生剤が好ましく、pKaが3以下の酸を発生する光酸発生剤がより好ましく、2以下の酸を発生する光酸発生剤が最も好ましい。
光酸発生剤の例として、トリクロロメチル−s−トリアジン類、スルホニウム塩やヨードニウム塩、第四級アンモニウム塩類、ジアゾメタン化合物、イミドスルホネート化合物、および、オキシムスルホネート化合物などを挙げることができる。これらの中でも、絶縁性の観点から、オニウム塩化合物およびオキシムスルホネート化合物を用いることが好ましく、オキシムスルホネート化合物がさらに好ましい。オキシムスルホネート化合物を用いた場合、オニウム塩化合物を用いた場合と比べて、顕著に優れた効果が得られる。これら光酸発生剤は、1種単独または2種類以上を組み合わせて使用することができる。トリクロロメチル−s−トリアジン類、ジアリールヨードニウム塩類、トリアリールスルホニウム塩類、第四級アンモニウム塩類、及びジアゾメタン誘導体の具体例としては、特開2011−221494号公報の段落番号0083〜0088に記載の化合物が例示できる。
オキシムスルホネート化合物、すなわち、オキシムスルホネート構造を有する化合物としては、下記一般式(B−1)で表されるオキシムスルホネート構造を含有する化合物が好ましく例示できる。
一般式(B−1)
(一般式(B−1)中、R21は、アルキル基またはアリール基を表す。波線は他の基との結合を表す。)
いずれの基も置換されてもよく、R21におけるアルキル基は直鎖状でも分岐状でも環状でもよい。許容される置換基は以下に説明する。
21のアルキル基としては、炭素数1〜10の、直鎖状または分岐状アルキル基が好ましい。R21のアルキル基は、ハロゲン原子、炭素数6〜11のアリール基、炭素数1〜10のアルコキシ基、または、シクロアルキル基(7,7−ジメチル−2−オキソノルボルニル基などの有橋式脂環基を含む、好ましくはビシクロアルキル基等)で置換されてもよい。
21のアリール基としては、炭素数6〜11のアリール基が好ましく、フェニル基またはナフチル基がより好ましい。R21のアリール基は、低級アルキル基、アルコキシ基あるいはハロゲン原子で置換されてもよい。
上記一般式(B−1)で表されるオキシムスルホネート構造を含有する上記化合物は、下記一般式(B−2)で表されるオキシムスルホネート化合物であることも好ましい。
一般式(B−2)
(一般式(B−2)中、R42は、置換されていてもよいアルキル基またはアリール基を表し、Xは、アルキル基、アルコキシ基、または、ハロゲン原子を表し、m4は、0〜3の整数を表し、m4が2または3であるとき、複数のXは同一でも異なっていてもよい。)
42の好ましい範囲としては、上記R21の好ましい範囲と同一である。
Xとしてのアルキル基は、炭素数1〜4の直鎖状または分岐状アルキル基が好ましい。
Xとしてのアルコキシ基は、炭素数1〜4の直鎖状または分岐状アルコキシ基が好ましい。
Xとしてのハロゲン原子は、塩素原子またはフッ素原子が好ましい。
m4は、0または1が好ましい。
上記一般式(B−2)中、m4が1であり、Xがメチル基であり、Xの置換位置がオルト位であり、R42が炭素数1〜10の直鎖状アルキル基、7,7−ジメチル−2−オキソノルボルニルメチル基、またはp−トルイル基である化合物が特に好ましい。
上記一般式(B−1)で表されるオキシムスルホネート構造を含有する化合物は、下記一般式(B−3)で表されるオキシムスルホネート化合物であることもより好ましい。
一般式(B−3)
(一般式(B−3)中、R43は、式(B−2)におけるR42と同義であり、X1は、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、シアノ基またはニトロ基を表し、n4は0〜5の整数を表す。)
上記一般式(B−3)におけるR43としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−オクチル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、パーフルオロ−n−プロピル基、パーフルオロ−n−ブチル基、p−トリル基、4−クロロフェニル基またはペンタフルオロフェニル基が好ましく、n−オクチル基が特に好ましい。
1としては、炭素数1〜5のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基がより好ましい。
n4としては、0〜2が好ましく、0〜1が特に好ましい。
上記一般式(B−3)で表される化合物の具体例としては、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)ベンジルシアニド、α−(エチルスルホニルオキシイミノ)ベンジルシアニド、α−(n−プロピルスルホニルオキシイミノ)ベンジルシアニド、α−(n−ブチルスルホニルオキシイミノ)ベンジルシアニド、α−(4−トルエンスルホニルオキシイミノ)ベンジルシアニド、α−〔(メチルスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシフェニル〕アセトニトリル、α−〔(エチルスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシフェニル〕アセトニトリル、α−〔(n−プロピルスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシフェニル〕アセトニトリル、α−〔(n−ブチルスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシフェニル〕アセトニトリル、α−〔(4−トルエンスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシフェニル〕アセトニトリルを挙げることができる。
好ましいオキシムスルホネート化合物の具体例としては、下記化合物(i)〜(viii)等が挙げられ、1種単独で使用、または、2種類以上を併用することができる。化合物(i)〜(viii)は、市販品として、入手することができる。また、他の種類の(B)光酸発生剤と組み合わせて使用することもできる。
上記一般式(B−1)で表されるオキシムスルホネート構造を含有する化合物としては、下記一般式(OS−1)で表される化合物であることも好ましい。
上記一般式(OS−1)中、R101は、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル基、カルバモイル基、スルファモイル基、スルホ基、シアノ基、アリール基、または、ヘテロアリール基を表す。R102は、アルキル基、または、アリール基を表す。
101は−O−、−S−、−NH−、−NR105−、−CH2−、−CR106H−、または、−CR105107−を表し、R105〜R107はアルキル基、または、アリール基を表す。
121〜R124は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アミノ基、アルコキシカルボニル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アミド基、スルホ基、シアノ基、または、アリール基を表す。R121〜R124のうち2つは、それぞれ互いに結合して環を形成してもよい。
121〜R124としては、水素原子、ハロゲン原子、および、アルキル基が好ましく、また、R121〜R124のうち少なくとも2つが互いに結合してアリール基を形成する態様もまた、好ましく挙げられる。中でも、R121〜R124がいずれも水素原子である態様が感度の観点から好ましい。
既述の官能基は、いずれも、さらに置換基を有していてもよい。
上記一般式(OS−1)で表される化合物は、下記一般式(OS−2)で表される化合物であることがより好ましい。
上記一般式(OS−2)中、R101、R102、R121〜R124は、それぞれ式(OS−1)におけるのと同義であり、好ましい例もまた同様である。
これらの中でも、上記一般式(OS−1)および上記一般式(OS−2)におけるR101がシアノ基、または、アリール基である態様がより好ましく、上記一般式(OS−2)で表され、R101がシアノ基、フェニル基またはナフチル基である態様が最も好ましい。
また、上記オキシムスルホネート化合物において、オキシムやベンゾチアゾール環の立体構造(E,Z等)のついてはそれぞれ、どちらか一方であっても、混合物であってもよい。
本発明に好適に用いうる上記一般式(OS−1)で表される化合物の具体例としては、特開2011−221494号公報の段落番号0128〜0132に記載の化合物(例示化合物b−1〜b−34)が挙げられるが、本発明はこれに限定されない。
本発明では、上記一般式(B−1)で表されるオキシムスルホネート構造を含有する化合物としては、下記一般式(OS−3)、下記一般式(OS−4)または下記一般式(OS−5)で表されるオキシムスルホネート化合物であることが好ましい。
(一般式(OS−3)〜一般式(OS−5)中、R22、R25およびR28はそれぞれ独立にアルキル基、アリール基またはヘテロアリール基を表し、R23、R26およびR29はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アリール基またはハロゲン原子を表し、R24、R27およびR30はそれぞれ独立にハロゲン原子、アルキル基、アルキルオキシ基、スルホン酸基、アミノスルホニル基またはアルコキシスルホニル基を表し、X1〜X3はそれぞれ独立に酸素原子または硫黄原子を表し、n1〜n3はそれぞれ独立に1または2を表し、m1〜m3はそれぞれ独立に0〜6の整数を表す。)
上記一般式(OS−3)〜(OS−5)中、R22、R25およびR28におけるアルキル基、アリール基またはヘテロアリール基は、置換基を有していてもよい。
上記式(OS−3)〜(OS−5)中、R22、R25およびR28におけるアルキル基としては、置換基を有していてもよい総炭素数1〜30のアルキル基であることが好ましい。
また、上記一般式(OS−3)〜(OS−5)中、R22、R25およびR28におけるアリール基としては、置換基を有してもよい総炭素数6〜30のアリール基が好ましい。
また、上記一般式(OS−3)〜(OS−5)中、R1におけるヘテロアリール基としては、置換基を有してもよい総炭素数4〜30のヘテロアリール基が好ましい。
上記一般式(OS−3)〜(OS−5)中、R22、R25およびR28におけるヘテロアリール基は、少なくとも1つの環が複素芳香環であればよく、例えば、複素芳香環とベンゼン環とが縮環していてもよい。
上記一般式(OS−3)〜(OS−5)中、R23、R26およびR29は、水素原子、アルキル基またはアリール基であることが好ましく、水素原子またはアルキル基であることがより好ましい。
上記一般式(OS−3)〜(OS−5)中、化合物中に2以上存在するR23、R26およびR29のうち、1つまたは2つがアルキル基、アリール基またはハロゲン原子であることが好ましく、1つがアルキル基、アリール基またはハロゲン原子であることがより好ましく、1つがアルキル基であり、かつ残りが水素原子であることが特に好ましい。
23、R26およびR29におけるアルキル基としては、置換基を有してもよい総炭素数1〜12のアルキル基であることが好ましく、置換基を有してもよい総炭素数1〜6のアルキル基であることがより好ましい。
23、R26およびR29におけるアリール基としては、置換基を有してもよい総炭素数6〜30のアリール基であることが好ましい。
上記一般式(OS−3)〜(OS−5)中、X1〜X3はそれぞれ独立にOまたはSを表し、Oであることが好ましい。
上記一般式(OS−3)〜(OS−5)において、X1〜X3を環員として含む環は、5員環または6員環である。
上記一般式(OS−3)〜(OS−5)中、n1〜n3はそれぞれ独立に1または2を表し、X1〜X3がOである場合、n1〜n3はそれぞれ独立に1であることが好ましく、また、X1〜X3がSである場合、n1〜n3はそれぞれ独立に2であることが好ましい。
上記一般式(OS−3)〜(OS−5)中、R24、R27およびR30はそれぞれ独立にハロゲン原子、アルキル基、アルキルオキシ基、スルホン酸基、アミノスルホニル基またはアルコキシスルホニル基を表す。その中でも、R24、R27およびR30はそれぞれ独立にアルキル基またはアルキルオキシ基であることが好ましい。
24、R27およびR30におけるアルキル基、アルキルオキシ基、スルホン酸基、アミノスルホニル基およびアルコキシスルホニル基は、置換基を有していてもよい。
上記一般式(OS−3)〜(OS−5)中、R24、R27およびR30におけるアルキル基としては、置換基を有していてもよい総炭素数1〜30のアルキル基であることが好ましい。
上記一般式(OS−3)〜(OS−5)中、R24、R27およびR30におけるアルキルオキシ基としては、置換基を有してもよい総炭素数1〜30のアルキルオキシ基であることが好ましい。
また、上記一般式(OS−3)〜(OS−5)中、m1〜m3はそれぞれ独立に0〜6の整数を表し、0〜2の整数であることが好ましく、0または1であることがより好ましく、0であることが特に好ましい。
また、上記(OS−3)〜(OS−5)のそれぞれの置換基について、特開2011−221494号公報の段落番号0092〜0109に記載の(OS−3)〜(OS−5)の置換基の好ましい範囲も同様に好ましい。
また、上記一般式(B−1)で表されるオキシムスルホネート構造を含有する化合物は、下記一般式(OS−6)〜(OS−11)のいずれかで表されるオキシムスルホネート化合物であることが特に好ましい。
(式(OS−6)〜(OS−11)中、R301〜R306はアルキル基、アリール基またはヘテロアリール基を表し、R307は、水素原子または臭素原子を表し、R308〜R310、R313、R316およびR318はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子、クロロメチル基、ブロモメチル基、ブロモエチル基、メトキシメチル基、フェニル基またはクロロフェニル基を表し、R311およびR314はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、メチル基またはメトキシ基を表し、R312、R315、R317およびR319はそれぞれ独立には水素原子またはメチル基を表す。)
上記一般式(OS−6)〜(OS−11)における好ましい範囲は、特開2011−221494号公報の段落番号0110〜0112に記載される(OS−6)〜(OS−11)の好ましい範囲と同様である。
上記一般式(OS−3)〜上記一般式(OS−5)で表されるオキシムスルホネート化合物の具体例としては、特開2011−221494号公報の段落番号0114〜0120に記載の化合物が挙げられるが、本発明は、これらに限定されるものではない。
本発明の感光性樹脂組成物において、(B)光酸発生剤は、感光性樹脂組成物中の全樹脂成分(好ましくは固形分、より好ましくは共重合体の合計)100質量部に対して、0.1〜10質量部使用することが好ましく、0.5〜10質量部使用することがより好ましい。2種以上を併用することもできる。
<(C)溶剤>
本発明の感光性樹脂組成物は、(C)溶剤を含有する。本発明の感光性樹脂組成物は、必須成分である上記(A)および(B)成分、後述のその他の成分を(C)溶剤に溶解した溶液として調製されることが好ましい。本発明の組成物の調製に用いられる溶剤としては、必須成分および任意成分を均一に溶解し、各成分と反応しないものが用いられる。
本発明の感光性樹脂組成物に使用される(C)溶剤としては、公知の溶剤を用いることができ、エチレングリコールモノアルキルエーテル類、エチレングリコールジアルキルエーテル類、エチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、プロピレングリコールモノアルキルエーテル類、プロピレングリコールジアルキルエーテル類、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、ジエチレングリコールジアルキルエーテル類、ジエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、ジプロピレングリコールモノアルキルエーテル類、ジプロピレングリコールジアルキルエーテル類、ジプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、エステル類、ケトン類、アミド類、ラクトン類等が例示できる。また、本発明の感光性樹脂組成物に使用される溶剤の具体例としては特開2011−221494号公報の段落番号0174〜0178に記載の溶剤、特開2012−194290公報の段落番号0167〜0168に記載の溶剤も挙げられ、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。
本発明の感光性樹脂組成物に使用される(C)溶剤の具体例としては、例えば特開2011−221494号公報の段落番号[0174]〜[0178]に記載の溶剤などが挙げられる。
また、これらの溶剤にさらに必要に応じて、ベンジルエチルエーテル、ジヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、イソホロン、カプロン酸、カプリル酸、1−オクタノール、1−ノナール、ベンジルアルコール、アニソール、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、シュウ酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、炭酸エチレン、炭酸プロピレン等の溶剤を添加することもできる。これら溶剤は、1種単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。本発明に用いることができる溶剤は、1種単独、または、2種を併用することが好ましく、2種を併用することがより好ましく、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類またはジアルキルエーテル類、ジアセテート類とジエチレングリコールジアルキルエーテル類、あるいは、エステル類とブチレングリコールアルキルエーテルアセテート類とを併用することがさらに好ましい。
また、(C)成分としては、沸点130℃以上160℃未満の溶剤、沸点160℃以上の溶剤、または、これらの混合物であることが好ましく、沸点130℃以上160℃未満の溶剤、沸点160℃以上200℃以下の溶剤、または、これらの混合物であることがより好ましく、沸点130℃以上160℃未満の溶剤と沸点160℃以上200℃以下の溶剤との混合物であることが更に好ましい。
沸点130℃以上160℃未満の溶剤としては、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(沸点146℃)、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート(沸点158℃)、プロピレングリコールメチル−n−ブチルエーテル(沸点155℃)、プロピレングリコールメチル−n−プロピルエーテル(沸点131℃)が例示できる。
沸点160℃以上の溶剤としては、3−エトキシプロピオン酸エチル(沸点170℃)、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル(沸点176℃)、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート(沸点160℃)、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート(沸点213℃)、3−メトキシブチルエーテルアセテート(沸点171℃)、ジエチレングリコールジエチエルエーテル(沸点189℃)、ジエチレングリコールジメチルエーテル(沸点162℃)、プロピレングリコールジアセテート(沸点190℃)、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート(沸点220℃)、ジプロピレングリコールジメチルエーテル(沸点175℃)、1,3−ブチレングリコールジアセテート(沸点232℃)が例示できる。
本発明の感光性樹脂組成物における(C)溶剤の含有量は、感光性樹脂組成物中の全樹脂成分(好ましくは固形分、より好ましくは上記(A)重合体)100重量部当たり、50〜3,000重量部であることが好ましく、100〜2,000重量部であることがより好ましく、150〜1,500重量部であることがさらに好ましい。
<その他の成分>
本発明のポジ型感光性樹脂組成物には、(A)成分、(B)成分、および(C)成分に加えて、必要に応じて、(D)増感剤、(E)塩基性化合物、(F)密着改良剤、(G)界面活性剤、(H)酸化防止剤を好ましく加えることができる。さらに本発明のポジ型感光性樹脂組成物には、可塑剤、熱ラジカル発生剤、酸化防止剤、熱酸発生剤、紫外線吸収剤、増粘剤、および、有機または無機の沈殿防止剤などの公知の添加剤を加えることができる。
<(D)増感剤>
本発明の感光性樹脂組成物は、(B)光酸発生剤との組み合わせにおいて、その分解を促進させるために、増感剤を含有することが好ましい。増感剤は、活性光線または放射線を吸収して電子励起状態となる。電子励起状態となった増感剤は、光酸発生剤と接触して、電子移動、エネルギー移動、発熱などの作用が生じる。これにより光酸発生剤は化学変化を起こして分解し、酸を生成する。好ましい増感剤の例としては、以下の化合物類に属しており、かつ350nmから450nmの波長域のいずれかに吸収波長を有する化合物を挙げることができる。
多核芳香族類(例えば、ピレン、ペリレン、トリフェニレン、アントラセン、9,10−ジブトキシアントラセン、9,10−ジエトキシアントラセン,3,7−ジメトキシアントラセン、9,10−ジプロピルオキシアントラセン)、キサンテン類(例えば、フルオレッセイン、エオシン、エリスロシン、ローダミンB、ローズベンガル)、キサントン類(例えば、キサントン、チオキサントン、ジメチルチオキサントン、ジエチルチオキサントン)、シアニン類(例えばチアカルボシアニン、オキサカルボシアニン)、メロシアニン類(例えば、メロシアニン、カルボメロシアニン)、ローダシアニン類、オキソノール類、チアジン類(例えば、チオニン、メチレンブルー、トルイジンブルー)、アクリジン類(例えば、アクリジンオレンジ、クロロフラビン、アクリフラビン)、アクリドン類(例えば、アクリドン、10−ブチル−2−クロロアクリドン)、アントラキノン類(例えば、アントラキノン)、スクアリウム類(例えば、スクアリウム)、スチリル類、ベーススチリル類(例えば、2−[2−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]エテニル]ベンゾオキサゾール)、クマリン類(例えば、7−ジエチルアミノ4−メチルクマリン、7−ヒドロキシ4−メチルクマリン、2,3,6,7−テトラヒドロ−9−メチル−1H,5H,11H[1]ベンゾピラノ[6,7,8−ij]キノリジン−11−ノン)。
これら増感剤の中でも、多核芳香族類、アクリドン類、スチリル類、ベーススチリル類、クマリン類が好ましく、多核芳香族類がより好ましい。多核芳香族類の中でも下記一般式(O)または一般式(P)で表される化合物が最も好ましい。
(一般式(0)中、R1およびR2は、それぞれ、アリール基、またはエチレン結合を1つ以上有するヘテロ環構造を表す。L1はエチレン結合を2〜4個有する2〜4価の連結基を表す。nおよびmは、それぞれ、1または2を表す。)
一般式(P)
(一般式(P)中、Rは、それぞれ、炭素数1〜8のアルキル基である。)
(一般式(O)について)
1およびR2は、それぞれ、アリール基、またはエチレン結合を1つ以上有するヘテロ環構造を表し、R1およびR2の少なくとも一方がエチレン結合を1つ以上有するヘテロ環構造を表すことが好ましく、R1およびR2の両方がエチレン結合を1つ以上有するヘテロ環構造を表すことがさらに好ましい。ヘテロ環は、硫黄原子を含むことが好ましい。
1およびR2が有する環状構造は、単環であってもよいし、縮合環であってもよい。本発明では、R1およびR2における、アリール基、またはエチレン結合を1つ以上有するヘテロ環構造は、それぞれ、環状構造として、単環のみを含むことが好ましい。この場合、単環は1つのみでも、2つ以上が直接にまたは連結基を介して連結した構造でもよく、単環は、1〜4つが好ましく、1つがより好ましい。
1およびR2に含まれる環は、5員環、6員環、5員環および6員環の2つ以上の縮合環が例示され、5員環または6員環が好ましい。
1およびR2は、それぞれ、置換基を有していてもよいフェニル基、または、下記一般式(O−1)で表される基であることが好ましい。
一般式(O−1)
(一般式(O−1)中、Rは置換基を表し、rは0〜2の整数である。)
上記フェニル基が有していてもよい置換基および一般式(O−1)における置換基は、1分子あたりの置換基部分の1つの質量が250以下であることが好ましく、100以下であることがより好ましい。上記フェニル基が有していてもよい置換基および一般式(O−1)における置換基は、それぞれ、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキル基、またはアミノ基であることが好ましく、アルコキシ基、アルキル基がより好ましく、炭素数1〜3のアルコキシ基または炭素数1〜4のアルキル基がより好ましい。
フェニル基は置換基を有していない方が好ましい。
rは0または1が好ましく、0がより好ましい。
1およびR2は、同一の基であることが好ましい。
nおよびmは、それぞれ、1または2を表し、それぞれ、1が好ましく、両方が1であることがより好ましい。
1は、アルケニレン基、またはエチレン結合を1つ以上有するヘテロ環構造を少なくとも有することが好ましく、下記一般式(O−2)または(O−3)で表される基であることがより好ましく、一般式(O−2)で表されることがさらに好ましい。
1におけるエチレン結合の数が2〜3個であることが好ましく、3個であることがより好ましい。
一般式(O−2)
(一般式(O−2)中、S1は1〜6の整数である。)
S1は1〜4の整数が好ましく、1がより好ましい。
一般式(O−3)
(一般式(O−3)中、S2は2〜4の整数である。)
S2は、2または3が好ましい。
一般式(O)で表される化合物は、さらに、下記一般式(O−4)〜(O−6)いずれかの式で表される化合物であることが好ましい。
一般式(O−4)
一般式(O−5)
一般式(O−6)
(一般式(O−4)〜(O−6)において、R1〜R6は、それぞれ、水素原子または置換基である。)
一般式(O−4)〜(O−6)において、R1〜R6は、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキル基がより好ましく、それぞれ、水素原子、炭素数1〜3のアルコキシ基または炭素数1〜4のアルキル基がより好ましく、水素原子がさらに好ましい。
一般式(O)において、エチレン結合の数は、4〜14が好ましく、5〜10がより好ましい。
以下に、本発明で好ましく用いられる一般式(O)で表される化合物を例示するが、本発明がこれらに限定されるものではないことは言うまでもない。下記において、Meはメチル基を示す。
(一般式(P)で表される化合物について)
一般式(P)中、Rは、それぞれ、炭素数1〜8のアルキル基であり、炭素数2〜6のアルキル基がより好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物中における増感剤の添加量は、感光性樹脂組成物の光酸発生剤100重量部に対し、0〜1000重量部であることが好ましく、10〜500重量部であることがより好ましく、50〜200重量部であることがさらに好ましい。
2種以上を併用することもできる。
<(E)塩基性化合物>
本発明の感光性樹脂組成物は、塩基性化合物を含有してもよい。本発明で使用される塩基性化合物としては、化学増幅レジストで用いられるものの中から任意に選択して使用することができる。例えば、脂肪族アミン、芳香族アミン、複素環式アミン、第四級アンモニウムヒドロキシド、カルボン酸の第四級アンモニウム塩等が挙げられる。
塩基性化合物の具体例としては、特開2009−98616号公報の段落番号0052〜0056に記載の化合物が例示でき、かかる内容は本願明細書に組み込まれる。
本発明に用いることができる塩基性化合物は、1種単独で使用しても、2種以上を併用してもよいが、2種以上を併用することが好ましく、2種を併用することがより好ましく、複素環式アミンを2種併用することがさらに好ましい。
本発明において、塩基性化合物は、下記一般式(Q−a)、(Q−b)、および(Q−c)で表される化合物の少なくとも1種であることが好ましい。
(一般式(Q−a)中、R2は炭素数が1〜6のアルキル基または炭素数3〜10のシクロアルキル基を表す。Xは酸素原子または硫黄原子を表す。Y1は酸素原子または−NH−基を表す。p1は1〜3の整数を表す。)
本発明で用いられる塩基性化合物は、分子内に少なくとも1つの尿素、もしくはチオ尿素結合で表わされる部分構造を有し、しかもモルフォリノ基、またはピペラジノ基を含有するという構造上の特徴を有する化合物である。
塩基性化合物は、上記Xが硫黄原子であり、下記一般式(Q−a2)で表されるチオ尿素化合物であること、すなわちチオ尿素結合で表される部分構造を有することが好ましい。
(一般式(Q−a2)中、R3は炭素数が1〜6のアルキル基または炭素数3〜10のシクロアルキル基を表す。Y2は酸素原子または−NH−基を表す。p2は1〜3の整数を表す。)
塩基性化合物は、更に下記一般式(Q−a3)で表されるチオ尿素化合物であること、すなわちモルフォリノ基を含有することがより好ましい。
(一般式(Q−a3)中、R4は炭素数が1〜6のアルキル基または炭素数3〜10のシクロアルキル基を表す。p3は1〜3の整数を表す。)
上記一般式(Q−a)〜(Q−a3)で表される化合物のR2〜R4における炭素数が1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基などの炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、直鎖の炭素数1〜4のアルキル基がより好ましく、メチル基が特に好ましい。
上記一般式(Q−a)〜(Q−a3)で表される化合物のR2〜R4における炭素数3〜10のシクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基などの炭素数3〜10のシクロアルキル基が好ましく、炭素数5〜10のシクロアルキル基がより好ましく、シクロヘキシル基が特に好ましい。
上記一般式(Q−a)で表される塩基性化合物の具体例としては、以下に示す化合物(C−1)〜(C−7)を挙げることができるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
これら塩基性化合物は、単独でまたは2種以上混合して使用することができる。
一般式(Q−b)中、R8、R9、R10は、それぞれ独立に水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、または置換基を有していてもよい炭素数3〜10のシクロアルキル基を表す。
上記一般式(Q−b)で表される化合物のR8〜R10における炭素数が1〜6のアルキル基、アリール基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基などが好ましく、直鎖の炭素数1〜4のアルキル基がより好ましく、メチル基が特に好ましい。
上記一般式(Q−b)で表される化合物のR8〜R10における炭素数3〜10のシクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基などの炭素数3〜10のシクロアルキル基が好ましく、炭素数5〜10のシクロアルキル基がより好ましく、シクロヘキシル基が特に好ましい。
上記一般式(Q−b)で表される化合物のR8〜R10におけるアルキル基、アリール基が有していてもよい置換基としては、一般式(Q−a2)のR3のアルキル基が有しうる好ましい置換基と同様である。
本発明において、塩基性化合物の添加量は、感度、および解像性のすべてを満たす観点から、感光性樹脂組成物中の全樹脂成分(好ましくは固形分、より好ましくは上記(A)重合体)を基準として、通常0.001〜20重量%の範囲で用いられ、好ましくは0.005〜10重量%、最も好ましくは0.01〜5重量%の範囲で使用される。
<(F)密着改良剤>
本発明の感光性樹脂組成物は、密着改良剤を含有してもよい。本発明の感光性樹脂組成物に用いることができる密着改良剤は、基材となる無機物、例えば、シリコン、酸化シリコン、窒化シリコン等のシリコン化合物、金、銅、アルミニウム等の金属と絶縁膜との密着性を向上させる化合物である。具体的には、シランカップリング剤、チオール系化合物等が挙げられる。本発明で使用される密着改良剤としてのシランカップリング剤は、界面の改質を目的とするものであり、特に限定することなく、公知のものを使用することができる。
好ましいシランカップリング剤としては、例えば、特開2012−042837号公報の段落番号0175の記載を参酌でき、かかる内容は本願明細書に組み込まれる。これらは1種単独または2種以上を組み合わせて使用することができる。これらは基板との密着性の向上に有効であるとともに、基板とのテーパー角の調整にも有効である。
本発明の感光性樹脂組成物における密着改良剤の含有量は、感光性樹脂組成物中の全樹脂成分(好ましくは固形分、より好ましくは上記(A)共重合体)100重量部に対して、0.1〜20重量部が好ましく、0.5〜10重量部がより好ましい。
<(G)界面活性剤>
本発明の感光性樹脂組成物は、界面活性剤を含有してもよい。界面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、ノニオン系、または、両性のいずれでも使用することができるが、好ましい界面活性剤はノニオン系界面活性剤である。
界面活性剤の好ましい例としては、例えば、特開2012−042837号公報の段落番号0184〜0196の記載を参酌でき、かかる内容は本願明細書に組み込まれる。
これらの界面活性剤は、1種単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明の感光性樹脂組成物における(G)界面活性剤の添加量は、感光性樹脂組成物中の全樹脂成分(好ましくは、固形分、より好ましくは上記(A)共重合体)100重量部に対して、10重量部以下であることが好ましく、0.01〜10重量部であることがより好ましく、0.01〜1重量部であることがさらに好ましい。
<(H)酸化防止剤>
本発明の感光性樹脂組成物は、酸化防止剤を含有してもよい。酸化防止剤としては、公知の酸化防止剤を含有することができる。酸化防止剤を添加することにより、硬化膜の着色を防止できる、または、分解による膜厚減少を低減でき、また、耐熱透明性に優れるという利点がある。
このような酸化防止剤としては、例えば、例えば、特開2012−042837号公報の段落番号0194〜0196の記載を参酌でき、かかる内容は本願明細書に組み込まれる。
酸化防止剤の含有量は、感光性樹脂組成物の全固形分に対して、0.1〜6重量%であることが好ましく、0.2〜5重量%であることがより好ましく、0.5〜4重量%であることが特に好ましい。この範囲にすることで、形成された膜の十分な透明性が得られ、且つ、パターン形成時の感度も良好となる。
また、酸化防止剤以外の添加剤として、“高分子添加剤の新展開((株)日刊工業新聞社)”に記載の各種紫外線吸収剤や、金属不活性化剤等を本発明の感光性樹脂組成物に添加してもよい。
[パターンの製造方法]
次に、本発明のパターンの製造方法を説明する。
本発明のパターンの製造方法は、以下の(1)〜(6)の工程を含むことを特徴とする。
(1)本発明の感光性樹脂組成物を基板上に適用する工程、
(2)適用された感光性樹脂組成物から溶剤を除去する工程、
(3)活性放射線で露光する工程、
(4)水性現像液で現像する工程、
(5)形成されたレジストパターンをマスクとして上記基板をエッチングする工程、および、
(6)上記レジストパターンを剥離する工程。
以下に各工程を順に説明する。
(1)の工程では、本発明のポジ型感光性樹脂組成物を基板上に適用して溶剤を含む湿潤膜とすることが好ましい。
(2)の工程では、適用された上記の膜から、減圧(バキューム)および/または加熱により、溶剤を除去して基板上に乾燥塗膜を形成させる。
(3)露光する工程では、得られた塗膜に波長300nm〜450nmの活性光線を照射する。この工程では、(B)光酸発生剤が分解し酸が発生する。発生した酸の触媒作用により、(A−1)成分中に含まれる酸基を有する構成単位(a−1)の酸分解性基(保護カルボキシル基)で保護されたヒドロキシ基が加水分解されて、フェノール性水酸基が生成する。
酸触媒の生成した領域において、上記の加水分解反応を加速させるために、必要に応じて、露光後加熱処理:Post Exposure Bake(以下、「PEB」ともいう。)を行うことができる。PEBにより、酸分解性基からのカルボキシル基またはフェノール性水酸基の生成を促進させることができる。本発明のパターンの製造方法では、上記現像工程後、エッチング工程前に、上記レジストパターンをポストベークして熱硬化させる工程を含むことが好ましい。
本発明における(A)成分中に含まれるヒドロキシスチレンの構成単位(A−2)のヒドロキシ基は、酸分解の活性化エネルギーが低く、露光による光酸発生剤由来の酸により容易に分解し、フェノール性水酸基を生じるため、必ずしもPEBを行うことなく、現像によりポジ画像を形成することもできるが、本発明のパターンの製造方法では、本発明の感光性樹脂組成物を用いて上記のポストベーク工程を行うことが好ましい。
本発明のパターンの製造方法では比較的低温でPEBを行うことにより、架橋反応を起こすことなく、酸分解性基の加水分解を促進することが好ましい。PEBを行う場合の温度は、30℃〜130℃であることが好ましく、40℃〜110℃がより好ましく、50℃〜100℃が特に好ましい。加熱時間は、加熱温度などにより適宜設定できるが、1〜60分の範囲内とすることが好ましい。
(4)現像する工程では、遊離したカルボキシル基またはフェノール性水酸基を有する共重合体を、アルカリ性現像液を用いて現像する。アルカリ性現像液に溶解しやすいカルボキシル基またはフェノール性水酸基を有する樹脂組成物を含む露光部領域を除去することにより、ポジ画像が形成する。
比較的低温でPEBを行うことにより、架橋反応を起こすことなく、酸分解性基の加水分解を促進することが好ましい。PEBを行う場合の温度は、30℃〜130℃であることが好ましく、40℃〜110℃下がより好ましく、50℃〜80℃が特に好ましい。加熱時間は、加熱温度などにより適宜設定できるが、10〜90分の範囲内とすることが好ましい。
本発明のパターンの製造方法では、(4)現像する工程から後述のエッチング工程までの間にポストベーク工程を含むことが好ましく、上記(4)現像する工程後、エッチング工程前に、上記レジストパターンを100〜160℃でポストベークする工程を含むことがより好ましい。(4)現像する工程後のポストベーク工程において、得られたポジ画像を加熱することにより、エッチング寸法安定性向上の効果が得られる。
上記(4)現像する工程後、(5)エッチングする工程前のポストベーク工程は、120〜150℃であることがより好ましい。比較的低温でPEBを行うことにより、レジストパターンを熱フローさせずにエッチング寸法安定性を向上させる効果が得られる。
加熱時間は、加熱温度などにより適宜設定できるが、1〜60分の範囲内とすることが好ましい。
次に、本発明の感光性樹脂組成物を用いた硬化膜の形成方法を具体的に説明する。
<感光性樹脂組成物の調製方法>
(A)〜(C)の必須成分および任意成分を所定の割合でかつ任意の方法で混合し、撹拌溶解して感光性樹脂組成物を調製する。例えば、各成分を、それぞれ予め上述した溶剤に溶解させた溶液とした後、これらを所定の割合で混合して樹脂組成物を調製することもできる。以上のように調製した組成物溶液は、例えば孔径0.2μmのフィルター等を用いてろ過した後に、使用に供することもできる。
<(1)感光性樹脂組成物を基板上に適用する工程および(2)溶剤を除去する工程>
感光性樹脂組成物を、所定の基板に適用し、減圧および/または加熱(プリベーク)により溶剤を除去することにより、所望の乾燥塗膜を形成することができる。上記の基板としては、例えば液晶表示素子の製造においては、偏光板、さらに必要に応じてブラックマトリックス層、カラーフィルター層を設け、さらに透明導電回路層を設けたガラス板などが例示できる。感光性樹脂組成物を基板へ適用する方法としては特に制限はないが、その中でも、本発明では基板へ観光性樹脂組成物を塗布することが好ましい。基板への塗布方法は特に限定されず、例えば、スリットコート法、スプレー法、ロールコート法、回転塗布法等の方法を用いることができる。中でもスリットコート法が大型基板に適するという観点で好ましい。大型基板で製造すると生産性が高く好ましい。ここで大型基板とは、各辺が1m以上の大きさの基板をいう。
また、(2)の工程の加熱条件は、未露光部における(A)成分中の構成単位(a−1)において酸分解性基が分解して、(A)成分をアルカリ現像液に可溶性としない範囲であり、各成分の種類や配合比によっても異なるが、好ましくは80〜130℃で30〜120秒間程度である。
<(3)露光する工程および(4)現像する工程(パターン形成方法)>
(3)の工程では、塗膜を設けた基板に所定のパターンを有するマスクを介して、活性光線を照射する。露光工程の後、必要に応じて加熱処理(PEB)を行った後、(4)の工程では、アルカリ性現像液を用いて露光部領域を除去して画像パターンを形成する。
活性光線による露光には、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、LED光源、エキシマレーザー発生装置などを用いることができ、g線(436nm)、i線(365nm)、h線(405nm)などの波長300nm〜450nmの波長を有する活性光線が好ましく使用できる。また、必要に応じて長波長カットフィルター、短波長カットフィルター、バンドパスフィルターのような分光フィルターを通して照射光を調整することもできる。
(3)の工程で使用するマスクとしては、複数の厚みを持ったパターンを一度で得ることができるハーフトーン位相マスクを使用することが好ましい。
(4)の工程で使用する現像液には、塩基性化合物が含まれることが好ましい。塩基性化合物としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物類;炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属炭酸塩類;重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウムなどのアルカリ金属重炭酸塩類;テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリンヒドロキシド等のアンモニウムヒドロキシド類;ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウムなどの水溶液を使用することができる。また、上記アルカリ類の水溶液にメタノールやエタノールなどの水溶性有機溶剤や界面活性剤を適当量添加した水溶液を現像液として使用することもできる。
現像液のpHは、好ましくは10.0〜14.0である。
現像時間は、好ましくは30〜180秒間であり、また、現像の手法は液盛り法、ディップ法等の何れでもよい。現像後は、流水洗浄を30〜90秒間行い、所望のパターンを形成させることができる。
<(5)エッチングする工程>
本発明のパターンの製造方法は、上記(5)形成されたレジストパターンをマスクとして上記基板をエッチングする工程を含む。
上記レジストパターンをマスクとして上記基板をエッチングする方法としては特に制限はなく、公知の方法を用いることができる。
<(6)レジストパターンを剥離する工程>
本発明のパターンの製造方法は、上記(6)上記レジストパターンを剥離する工程を含む。
上記レジストパターンを剥離方法としては特に制限はなく、公知の方法を用いることができる。
<基板>
本発明のパターンの製造方法に用いられる基板は特に制限はないが、例えばクロム膜、モリブデン膜、モリブデン合金膜、タンタル膜、タンタル合金膜、酸化錫をドープした酸化インジウム(ITO)膜や酸化錫膜、Ni、Cu、Fe、Alなどのメタル基板;石英、ガラス、窒化珪素膜、シリコーン、窒化シリコーン、ポリシリコーン、酸化シリコーン、アモルファスシリコーン膜、SOG、半導体素子製造用のシリコーンウェーハ、液晶素子製造用のガラス角基板などのシリコン基板;紙、ポリエステルフイルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルム、有機EL表示装置に用いられるその他のポリマー基板などのポリマー基板;セラミック材料、Ti基板、Al基板、LED照明に用いられる単結晶サファイア基板などを用いることができる。その中でも本発明では、ITO基板、モリブデン基板、シリコン基板、Cu基板、Al基板、または単結晶サファイア基板であることが好ましく、ITO基板、モリブデン基板、シリコン基板、または単結晶サファイア基板であることがより好ましく、ITO基板、または単結晶サファイア基板であることがさらに好ましい。
基板の形状は、板状でもよいし、ロール状でもよい。
[硬化膜]
本発明では、(4)現像する工程後、現像により得られた未露光領域に対応するパターンについて、ホットプレートやオーブン等の加熱装置を用いて、所定の温度、例えば、180〜250℃で所定の時間、例えばホットプレート上なら5〜60分間、オーブンならば30〜90分間、加熱処理をすることにより、耐熱性、硬度等に優れた保護膜や層間絶縁膜等の硬化膜を形成することができる。
また、加熱処理を行う際は、窒素雰囲気下で行うことにより、硬化膜の透明性を向上させることもできる。
なお、加熱処理に先立ち、硬化膜がパターン状に形成した基板に活性光線により再露光した後、加熱することが好ましい。
すなわち、本発明の硬化膜を形成するには、現像する工程と熱硬化する工程の間に、活性光線により再露光する工程を含むことが好ましい。
再露光する工程における露光は、上記露光する工程と同様の手段により行えばよいが、上記再露光する工程では、基板の本発明の感光性樹脂組成物により膜が形成された側に対し、全面露光を行うことが好ましい。再露光する工程の好ましい露光量としては、100〜1,000mJ/cm2である。
[パターン]
本発明のパターンは、本発明の感光性樹脂組成物を硬化して得られたレジストパターンをマスクとして用いて、上記基板をエッチングして得られたパターンである。本発明のパターンは、ITOパターン、モリブデンパターンまたはシリコンパターンとして好ましく用いることができ、ITOパターンとしてより好ましく用いることができる。
本発明の感光性樹脂組成物は感度、解像性および露光マージンに優れるため、矩形性に優れたレジストパターンが得られる。本発明のパターンは、上記レジストパターンを用いる本発明のパターンの製造方法で得られるため、微細加工することができ、有機EL表示装置や液晶表示装置を高精細な表示特性とすることができる。
[有機EL表示装置、液晶表示装置]
本発明の感光性樹脂組成物は、層間絶縁膜としても使用することができ、本発明のパターンの製造方法にて、有機EL表示装置および液晶表示装置を製造することができる。本発明の有機EL表示装置および液晶表示装置はITOパターンを有することが好ましい。
本発明の有機EL表示装置や液晶表示装置としては、上記本発明の感光性樹脂組成物を用いて形成される平坦化膜や層間絶縁膜を有すること以外は特に制限されず、様々な構造をとる公知の各種有機EL表示装置や液晶表示装置を挙げることができる。
また、本発明の感光性樹脂組成物および本発明の硬化膜は、上記用途に限定されず種々の用途に使用することができる。例えば、平坦化膜や層間絶縁膜以外にも、カラーフィルターの保護膜や、液晶表示装置における液晶層の厚みを一定に保持するためのスペーサーや固体撮像素子においてカラーフィルター上に設けられるマイクロレンズ等に好適に用いることができる。
図1は、有機EL表示装置の一例の構成概念図を示す。ボトムエミッション型の有機EL表示装置における基板の模式的断面図を示し、平坦化膜4を有している。
ガラス基板6上にボトムゲート型のTFT1を形成し、このTFT1を覆う状態でSi34から成る絶縁膜3が形成されている。絶縁膜3に、ここでは図示を省略したコンタクトホールを形成した後、このコンタクトホールを介してTFT1に接続される配線2(高さ1.0μm)が絶縁膜3上に形成されている。配線2は、TFT1間または、後の工程で形成される有機EL素子とTFT1とを接続するためのものである。
さらに、配線2の形成による凹凸を平坦化するために、配線2による凹凸を埋め込む状態で絶縁膜3上に平坦化層4が形成されている。
平坦化膜4上には、ボトムエミッション型の有機EL素子が形成されている。すなわち、平坦化膜4上に、ITOからなる第一電極5が、コンタクトホール7を介して配線2に接続させて形成されている。また、第一電極5は、有機EL素子の陽極に相当する。
第一電極5の周縁を覆う形状の絶縁膜8が形成されており、この絶縁膜8を設けることによって、第一電極5とこの後の工程で形成する第二電極との間のショートを防止することができる。
さらに、図1には図示していないが、所望のパターンマスクを介して、正孔輸送層、有機発光層、電子輸送層を順次蒸着して設け、次いで、基板上方の全面にAlから成る第二電極を形成し、封止用ガラス板と紫外線硬化型エポキシ樹脂を用いて貼り合わせることで封止し、各有機EL素子にこれを駆動するためのTFT1が接続されてなるアクティブマトリックス型の有機EL表示装置が得られる。
図2は、アクティブマトリックス方式の液晶表示装置10の一例を示す概念的断面図である。このカラー液晶表示装置10は、背面にバックライトユニット12を有する液晶パネルであって、液晶パネルは、偏光フィルムが貼り付けられた2枚のガラス基板14,15の間に配置されたすべての画素に対応するTFT16の素子が配置されている。ガラス基板上に形成された各素子には、硬化膜17中に形成されたコンタクトホール18を通して、画素電極を形成するITO透明電極19が配線されている。ITO透明電極19の上には、液晶20の層とブラックマトリックスを配置したRGBカラーフィルター22が設けられている。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。
以下の合成例において、以下の符号はそれぞれ以下の化合物を表す。
V−65:2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(和光純薬工業製)
V−601:ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(和光純薬工業製)
MAEVE:メタクリル酸1−エトキシエチル
MATHF:メタクリル酸テトラヒドロ−2H−フラン−2−イル
MATHP:2−テトラヒドロピラニルメタクリレート(新中村化学社製)
StOEVE:4−(1−エトキシエチルオキシ)スチレン
THFFMA:テトラヒドロフルフリルメタクリレート
MMA:メタクリル酸メチル
MAA:メタクリル酸
(合成例1:a−1−1の合成(MATHF/MMA/MAA=60/15/25))
<MATHFの合成>
メタクリル酸(86g、1mol)を15℃に冷却しておき、カンファースルホン酸(4.6g,0.02mol)添加した。その溶液に、2−ジヒドロフラン(71g、1mol、1.0当量)を滴下した。1時間撹拌した後に、飽和炭酸水素ナトリウム(500mL)を加え、酢酸エチル(500mL)で抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥後、不溶物を濾過後40℃以下で減圧濃縮し、残渣の黄色油状物を減圧蒸留して沸点(bp.)54〜56℃/3.5mmHg留分のメタクリル酸テトラヒドロ−2H−フラン−2−イル(MATHF)125gを無色油状物として得た(収率80%)。
<a−1−1の合成>
3つ口フラスコにメタクリル酸50.33g(0.585mol)、カンファースルホン酸0.27g(0.2mol%)を混合して15℃に冷却した。その溶液に2,3−ジヒドロフラン41.00g(0.585mol)滴下した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(500mL)を加え、酢酸エチル(500mL)で抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾過後40℃以下で減圧濃縮し、残渣の無色油状物を減圧蒸留することで沸点(bp.)54〜56℃/3.5mmHg留分の73.02gのMATHFを得た。
3つ口フラスコにPGMEA(29.6g)を入れ、窒素雰囲気下において80℃に昇温した。その溶液にMATHF(28.1g)、MMA(7.51g)、MAA(3.87g)、V−601(1.93g、モノマーに対して2.8mol%)をPGMEA(29.6g)に溶解させ、2時間かけて滴下した。滴下終了後4時間撹拌し、反応を終了させた。それによりa−1−1を得た。重量平均分子量は15,000であった。多分散度は、2.60であった。
(合成例2:a−1−2の合成)
合成例1において、モル比がMATHFと、MAAと、MMAの比率を、15モル、15モル、70モルとなるように変更した他は同様に行った。
(合成例3:a−1−3の合成)
合成例1において、モル比がMATHFと、MAAと、MMAの比率を、25モル、15モル、60モルとなるように変更した他は同様に行った。
(合成例4:a−1−4の合成)
合成例1において、モル比がMATHFと、MAAと、MMAの比率を、35モル、15モル、50モルとなるように変更した他は同様に行った。
(合成例5:a−1−5の合成)
合成例1において、モル比がMATHFと、MAAと、MMAの比率を、45モル、15モル、40モルとなるように変更した他は同様に行った。
(合成例6:a−1−6の合成(THF/EVE/PHS/MAA=33/15/37/15))
<樹脂(R−1)の合成>
p−アセトキシスチレン110.3g(0.68モル)、メタクリル酸10.3g(0.12モル)をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)140gに溶解し、窒素気流および攪拌下、65―75℃にてジメチル2,2'―アゾビス(2―メチルプロピオネート)(V−601)6.5g(0.028モル)のPGMEA溶液を投入し、さらに6時間攪拌を続けることにより、重合反応を行った。メタノール200mlに溶解し、ナトリウムメトキシドメタノール溶液(SM−28)14gを加え、3時間反応させた。塩酸にて中和し、水200mlを加えて希釈し、酢酸エチル300mlを加えて分液操作を行い、水で3回洗浄した。その後、白色の樹脂を析出させた。この樹脂を濾別し、水洗・乾燥させた。さらにアセトン200mlに溶解し、3リットルのヘキサン/酢酸エチル=10/1溶液に攪拌しながら滴下、再沈を行った。得られた樹脂を真空乾燥器中で40℃、24時間乾燥し、ポリ(p−ヒドロキシスチレン)/MAAアルカリ可溶性樹脂(R−1)を得た。得られた樹脂の重量平均分子量は15000、多分散度は、2.60であった。
<ポリマーTHF/EVE/PHS/MAAの合成>
上記で得られたアルカリ可溶性樹脂(R−1)23.0gおよびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)94.4gをフラスコ中で溶解し、減圧蒸留を行い、水とPGMEAを共沸留去した。含水が十分低くなったことを確認した後、2、3−ジヒドロフラン4.17g、エチルビニルエーテル2.08g、p−トルエンスルホン酸0.025gを加え、室温にて4時間撹拌した。そこへトリエチルアミンを0.090g加えて反応を止めた。反応液に酢酸エチルを添加、さらに水洗した後、減圧留去によって酢酸エチル、水を留去し、THF保護率33モル%、EVE保護率15モル%の可溶性樹脂であるポリマー(a−1−6)を得た。
(合成例7:重合体PHS−EVEの合成)
アルカリ可溶性樹脂(マルカリンカーM S−4P 丸善石油化学株式会社製)20gおよびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)320gをフラスコ中で溶解し、減圧蒸留を行い、水とPGMEAを共沸留去した。含水が十分低くなったことを確認した後、エチルビニルエーテル4.48gおよびp−トルエンスルホン酸0.35gを加え、室温にて1時間撹拌した。そこへトリエチルアミンを0.28g加えて反応を止めた。反応液に酢酸エチルを添加、さらに水洗した後、減圧留去によって酢酸エチル、水、共沸分のPGMEAを留去し、重合体PHS−EVEを得た。得られた樹脂の重量平均分子量は11,000であった。また、多分散度は、2.6であった。
PHS−EVEの構造は、p−ヒドロキシスチレンの1−エトキシエチル保護体/p−ヒドロキシスチレン共重合体(30モル%/70モル%)である。
PHS−EVE
(合成例8:重合体PHS−THFの合成)
アルカリ可溶性樹脂(マルカリンカーM S−4P:丸善化学工業株式会社製)15.6gおよびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)100gをフラスコ中で溶解し、減圧蒸留を行い、水とPGMEAを共沸留去した。含水が十分低くなったことを確認した後、2,3−ジヒドロフラン2.7gおよびp−トルエンスルホン酸0.015gを加え、室温にて2時間撹拌した。そこへトリエチルアミンを0.090g加えて反応を止めた。反応液に酢酸エチルを添加、さらに水洗した後、減圧留去によって酢酸エチル、水を留去し、保護率25モル%の可溶性樹脂である重合体PHS−THFを得た。得られた樹脂の重量平均分子量は12,000であった。また、多分散度は、2.6であった。
PHS−THFの構造は、p−ヒドロキシスチレンの2−テトラヒドロフラニル保護体/p−ヒドロキシスチレン共重合体(25モル%/75モル%)である。
PHS−THF
(合成例9:重合体a−1−7の合成(MATHP/MAA/MMA=60/15/25))
重合体a−1−1の合成において、MATHFをMATHPに変え、目的とする重合体のモル比に合わせて添加量を調節した以外は同様にして重合体a−1−7(MATHP/MAA/MMA=60/15/25)を合成した。
(合成例10:重合体a−1−8の合成(MAEVE/MAA/MMA=60/15/25))
重合体a−1−1の合成において、MATHFをMAEVEに変え、目的とする重合体のモル比に合わせて添加量を調節した以外は同様にして重合体a−1−8(MAEVE/MAA/MMA=60/15/25)を合成した。
重合体a−1−9:BuVE/MAA/MMA=60/15/25(下記構造)
重合体a−1−10:CyHexVE/MAA/MMA=60/15/25(下記構造)
重合体PHS:(丸善化学工業株式会社製、マルカリンカーM S−4P)
光酸発生剤
(B−1)下記化合物
特表2002−528451号公報の段落番号[0108]に記載の方法に従って、α−(p−トルエンスルホニルオキシイミノ)フェニルアセトニトリルを合成した。
(B−2)下記化合物(BASF社製、CGI−1397)
(B−3)下記構造(BASF社製、Irgacure250)
増感剤
DBA:アントラキュラー(川崎化成工業製)
増感剤A(東京化成工業製、T1196)
増感剤B(東京化成工業製、D2077)
エポキシ樹脂
JER157S65、ジャパンエポキシレジン製
EPICLON N−695、DIC製
(感光性樹脂組成物の調整)
下記表に示す組成となるように、各成分を溶解混合し、口径0.2μmのポリテトラフルオロエチレン製フィルターで濾過して、実施例および比較例の感光性樹脂組成物を得た。尚、配合比は下記表のとおりとした。
・(A)重合体 表に示す割合(重量比)で、(A−1)と(A−2)をブレンドした。
・(B)光酸発生剤 (A)重合体100重量部に対し、2.7重量部
・増感剤 (A)重合体100重量部に対し、下記表に記載の通りの量を配合した。
・エポキシ樹脂 (JER157S65、ジャパンエポキシレジン製) (A)重合体100重量部に対し、2.7重量部
・溶剤 PGMEA 不揮発分が組成物に対して10重量%となるように調整
以上により得られた各実施例、各比較例の感光性樹脂組成物について、以下に示す各評価を行った。
<感度の評価>
ガラス基板(コーニング1737、0.7mm厚(コーニング社製))上に、各感光性樹脂組成物をスリット塗布した後、90℃/120秒ホットプレート上でプリベークして溶剤を揮発させ、膜厚1.5μmの感光性樹脂組成物層を形成した。
次に、得られた感光性樹脂組成物層を、キヤノン(株)製PLA−501F露光機(超高圧水銀ランプ)を用いて、所定のマスクを介して露光した。そして、露光後の感光性組成物層を、アルカリ現像液(2.38質量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液)で23℃/60秒間現像した後、超純水で20秒リンスした。
これらの操作により10μmのラインアンドスペースを1:1で解像する時の最適i線露光量(Eopt)を感度とした。
以下の基準に従って評価した。
1:100mJ/cm2以上
2:45mJ/cm2以上100mJ/cm2未満
3:2.0mJ/cm2以上45mJ/cm2未満
4:1.0mJ/cm2以上2.0mJ/cm2未満
5:0.01mJ/cm2以上1.0mJ/cm2未満
<解像度の評価>
洗浄、HMDS処理したガラス基板に1.3μmの膜厚で感光性樹脂組成物を塗布し、マスクを介して露光現像し、ラインアンドスペースパターンのうち解像しうる最も小さなパターンを解像度とした。
1点:解像度が5μm以上
2点:3.0μmが解像するが2.5μmは解像しない
3点:2.5μmが解像するが2.0μmは解像しない
4点:2.0μmが解像するが1.5μmは解像しない
5点:1.5μmが解像する。
<矩形性の評価>
洗浄、HMDS処理したガラス基板に1.3μmの膜厚で感光性樹脂組成物を塗布し、マスクを介して露光現像し、その後140℃でポストベークしポストベーク後の2.5μmのラインアンドスペースパターン部分の形状の矩形性を評価した。
1点:断面形状がドーム状で角がなくテーパー角が45°未満
2点:断面形状がドーム状で角がなくテーパー角が45°以上60°未満
3点:断面形状がドーム状で角がなくテーパー角が60°以上75°未満
4点:断面形状に角がありテーパー角が60°以上75°未満
4.5点:断面形状に角がありテーパー角が75°以上80°未満
5点:断面形状に角がありテーパー角が80°以上
<総合性能>
感度、解像性および矩形性の評価の数値をそれぞれ合計し、以下の基準で総合性能として評価した。
5: 全く問題なく使用できるレベル。
4.5 さらに問題なく使用できるレベル。
4: 問題なく使用できるレベル。
3: プロセス対処により使用できるレベル。
2: 使用に耐えられないレベル。
1: 全く使用に耐えられないレベル。
上記表に示されるように、各実施例の感光性樹脂組成物は、各比較例の感光性樹脂組成物との対比において、感度、解像性、および矩形性のいずれかの評価についても優れた結果が得られたことがわかった。特に、重合体を1種類しか含まない場合(比較例4)、本発明の効果は全く達成されなかった。
(実施例100)
<有機EL表示装置>
ITOパターンを具備する有機EL表示装置を以下の方法で作製した(図1参照)。
ガラス基板6上にボトムゲート型のTFT1を形成し、このTFT1を覆う状態でSi34から成る絶縁膜3を形成した。次に、この絶縁膜3に、ここでは図示を省略したコンタクトホールを形成した後、このコンタクトホールを介してTFT1に接続される配線2(高さ1.0μm)を絶縁膜3上に形成した。この配線2は、TFT1間または、後の工程で形成される有機EL素子とTFT1とを接続するためのものである。
さらに、配線2の形成による凹凸を平坦化するために、配線2による凹凸を埋め込む状態で絶縁膜3上へ平坦化膜4を形成した。絶縁膜3上への平坦化膜4の形成は、特開2009−98616号公報の実施例1に記載の感光性樹脂組成物を基板上にスピン塗布し、ホットプレート上でプリベーク(90℃×2分)した後、マスク上から高圧水銀灯を用いてi線(365nm)を45mJ/cm2(照度20mW/cm2)照射した後、アルカリ水溶液にて現像してパターンを形成し、230℃で60分間の加熱処理を行った。
感光性樹脂組成物を塗布する際の塗布性は良好で、露光、現像、焼成の後に得られた硬化膜には、しわやクラックの発生は認められなかった。さらに、配線2の平均段差は500nm、作製した平坦化膜4の膜厚は2,000nmであった。
次に、得られた平坦化膜4上に、ボトムエミッション型の有機EL素子を形成した。まず、平坦化膜4上に、ITOからなる第一電極5を、コンタクトホール7を介して配線2に接続させて形成した。その後、実施例1の感光性樹脂組成物をITO基板上にスピン塗布し、ホットプレート上でプリベーク(90℃×2分)した後、マスク上から高圧水銀灯を用いてi線(365nm)を20mJ/cm2(照度20mW/cm2)照射した後、アルカリ水溶液にて現像してパターンを形成した。その後、エッチング工程前に140℃で3分間のポストベーク加熱処理を行った。このレジストパターンをマスクとして、ITOエッチャント(3%シュウ酸水溶液)に40℃/1min浸漬させることで、ウエットエッチングによりITOのパターン加工を行った。その後、レジスト剥離液(MS2001、富士フイルムエレクトロ二クスマテリアルズ社製)に70℃/7min浸漬させて上記レジストパターンを剥離した。こうして得られた第一電極5は、有機EL素子の陽極に相当する。
次に、第一電極5の周縁を覆う形状の絶縁膜8を形成した。絶縁膜8には、特開2009−98616号公報の実施例1に記載の感光性樹脂組成物を用い、上記と同様の方法で絶縁膜8を形成した。この絶縁膜8を設けることによって、第一電極5とこの後の工程で形成する第二電極との間のショートを防止することができる。
さらに、真空蒸着装置内で所望のパターンマスクを介して、正孔輸送層、有機発光層、電子輸送層を順次蒸着して設けた。次いで、基板上方の全面にAlから成る第二電極を形成した。得られた上記基板を蒸着機から取り出し、封止用ガラス板と紫外線硬化型エポキシ樹脂を用いて貼り合わせることで封止した。
以上のようにして、各有機EL素子にこれを駆動するためのTFT1が接続してなるアクティブマトリックス型のITOパターンを具備する有機EL表示装置が得られた。駆動回路を介して電圧を印加したところ、良好な表示特性を示し、信頼性の高い有機EL表示装置であることが分かった。
(実施例101)
<液晶表示装置>
ITOパターンを具備する液晶表示装置を以下の方法で作製した。
特許第3321003号公報の図1に記載のアクティブマトリクス型液晶表示装置において、層間絶縁膜として硬化膜17を以下のようにして形成し、実施例200の液晶表示装置を得た。
すなわち、上記実施例100における有機EL表示装置の平坦化膜4の形成方法と同様の方法で、層間絶縁膜として硬化膜17を形成した。
得られたITOパターンを具備する液晶表示装置に対して、駆動電圧を印加したところ、良好な表示特性を示し、信頼性の高い液晶表示装置であることが分かった。
(実施例102)
<パターンドサファイア基板>
単結晶サファイア基板上に実施例4の感光性樹脂組成物をスピンコーターにて塗布した後、90℃120秒ホットプレート上でプリベークして溶剤を揮発させ、膜厚2.5μmの感光性樹脂組成物層を形成した。次に、得られた感光性樹脂組成物層を、ニコン社製i線ステッパー露光機(NSR−2005i9C)を用いて、所定のマスクを介して露光した。そして露光後の感光性組成物層をアルカリ現像液(2.38質量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液)で23℃/60秒現像した後、超純水で20秒リンスし、1.0μmのラインアンドスペースパターンを得た。パターンは矩形であり、残膜率は100%であった。また、この基板を140℃、3分ポストベークしたのちBCl3/HBr/Arの混合ガスを用いてサファイア基板のドライエッチングを行い、1.0μmのラインアンドスペースパターンを有するサファイア基板を得た。得られたパターンの形状は良好であった。
近年の開発の傾向としては、露光波長の短波化に伴い短波に吸収領域を持つ組成物を追い求める傾向あり、また、可視領域に吸収のない材料を求める傾向にあった。i線ステッパーのような高価な解像力の良い露光機器を用い、短波な露光光源を用い、露光域に吸収の少ない光酸発生剤を用いる傾向があった。しかしながら、本発明では、長波(ghi線、gh線)に吸収領域を持つ増感剤を採用することにより、安価な低NA(開口度)露光機器を用いて(NA=0.1以下)も、感度が高く、解像性および矩形性に優れた感光性樹脂組成物の提供が可能になった。このような感光性樹脂組成物は、既存の装置の改良したものを採用できるというメリットもある。また、本発明で用いる増感剤は、可視域で着色しているが、エッチング材料として使用する限り問題がない。
1:TFT(薄膜トランジスター)
2:配線
3:絶縁膜
4:平坦化膜
5:第一電極
6:ガラス基板
7:コンタクトホール
8:絶縁膜
10:液晶表示装置
12:バックライトユニット
14,15:ガラス基板
16:TFT
17:硬化膜
18:コンタクトホール
19:ITO透明電極
20:液晶
22:カラーフィルター

Claims (12)

  1. (A−1)酸基を有する構成単位、及び一般式(a−1)で表される構成単位を有する重合体、
    (A−2)一般式(a−2)で表される構成単位を有する重合体、
    (B)光酸発生剤および、
    (C)溶剤、
    を含有する感光性樹脂組成物。
    一般式(a−1)
    (一般式(a−1)中、R1およびR2は、それぞれ、水素原子、アルキル基またはアリール基を表し、少なくともR1およびR2のいずれか一方がアルキル基またはアリール基であり、R3は、アルキル基またはアリール基を表し、R1またはR2と、R3とが連結して環状エーテルを形成してもよく、R4は、水素原子またはメチル基を表し、Xは単結合またはアリーレン基を表す。)
    一般式(a−2)
    (一般式(a−2)中、R4は水素原子またはメチル基である。)
  2. (A−2)重合体が、さらに、一般式(a−3)で表される構成単位を有する、請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
    一般式(a−3)
    (一般式(a−3)中、R4は水素原子またはメチル基である。R5は、直鎖、分岐、または環状のアルキル基であり、該アルキル基中に少なくとも1つの−O−を含む。)
  3. 一般式(a−3)のR5が、一般式(a−4)または(a−5)で表される、請求項2に記載 の感光性樹脂組成物。
    一般式(a−4)
    (一般式(a−4)中、R2は炭素数1〜5の直鎖または分岐のアルキル基を表す。米印の位置で、一般式(a−3)と結合する。)
    一般式(a−5)
    (一般式(a−5)中、米印の位置で一般式(a−3)と結合する。)
  4. さらに、(D)増感剤を含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
  5. (D)増感剤が下記一般式(O)または一般式(P)で表される化合物である、請求項4に記載の感光性樹脂組成物。
    (一般式(0)中、R1およびR2は、それぞれ、アリール基、またはエチレン結合を1つ以上有するヘテロ環構造を表す。L1はエチレン結合を2〜4個有する2〜4価の連結基を表す。nおよびmは、それぞれ、1または2を表す。)
    一般式(P)
    (一般式(P)中、Rは、それぞれ、炭素数1〜8のアルキル基である。)
  6. (B)光酸発生剤がオキシムスルホネート化合物である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
  7. さらに、エポキシ樹脂を含むことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
  8. (1)請求項1〜7のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物を基板上に適用する工程、
    (2)適用された感光性樹脂組成物から溶剤を除去する工程、
    (3)活性放射線で露光する工程、
    (4)水性現像液で現像する工程、
    (5)形成されたレジストパターンをマスクとして前記基板をエッチングする工程、および、
    (6)前記レジストパターンを剥離する工程、を含む
    パターンの製造方法。
  9. 前記現像工程後、エッチング工程前に、前記レジストパターンを100〜160℃でポストベークする工程を含む、請求項8に記載のパターンの製造方法。
  10. 前記基板が、ITO基板、モリブデン基板、シリコン基板、Cu基板、Al基板、または単結晶サファイア基板であることを特徴とする請求項8または9に記載のパターンの製造方法。
  11. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物を硬化させてなる硬化膜。
  12. 請求項8〜11のいずれか1項に記載のパターンの製造方法を含む、有機EL表示装置または液晶表示装置の製造方法。
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