JP2010282178A - ポジ型感光性樹脂組成物及びそれを用いた硬化膜形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】解離性基が解離することで、カルボキシル基を生じる特定のスチレン系構成単位を含有し、アルカリ不溶性若しくはアルカリ難溶性であり、且つ、酸解離性基が解離したときにアルカリ可溶性となる樹脂、エポキシ基含有ラジカル重合性単量体から誘導される構成単位を含有する樹脂、分子内に2個以上のエポキシ基を有する化合物(但し、エポキシ基含有ラジカル重合性化合物からなる構成単位を含有する前記樹脂を除く。)、波長300nm以上の活性光線の照射により酸を発生する化合物を含有することを特徴とするポジ型感光性樹脂組成物、及び、それを用いた硬化膜形成方法。
【選択図】なし
Description
本発明は、下記の通りである。
R1は、水素原子、メチル基、ハロゲン原子又はシアノ基を表す。
R2及びR3は、それぞれ独立して、水素原子、直鎖状あるいは分岐状アルキル基を表す。但し、R2及びR3が同時に水素原子の場合を除く。
R4は、置換されても良い直鎖状、分岐状あるいは環状アルキル基又はアラルキル基を表す。
R2またはR3と、R4とが連結して環状エーテルを形成してもよい。
〔3〕 (B)成分が、波長300nm以上の活性光線の照射により酸を発生する化合物を含有することを特徴とする〔1〕または〔2〕に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
R5は、置換されてもよい直鎖状、分岐状、環状アルキル基、あるいは置換されてもよいアリール基を表す。
R5は、一般式(2)におけるR5と同じである。
Xは、直鎖状あるいは分岐状アルキル基、アルコキシ基、又はハロゲン原子を表す。
mは、0〜3の整数を表す。mが2又は3であるとき、複数のXは同一でも異なっていてもよい。
R5は、一般式(2)におけるR5と同じである。
R6は、ハロゲン原子、水酸基、アルキル基、アルコキシ基、シアノ基又はニトロ基を表す。
lは、0〜5の整数を表す。lが2以上であるとき、複数のR6は同一でも異なっていてもよい。
〔7〕 前記カルボキシル基と反応して共有結合を形成し得る官能基がエポキシ基であることを特徴とする〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載のポジ型感光性樹脂組成物。
R7は、水素原子、メチル基又はハロゲン原子を表す。
R8〜R15は、それぞれ独立して、水素原子又はアルキル基を表す。
Xは、2価の連結基を表す。
nは、1〜10の整数である。
R7は、水素原子、メチル基又はハロゲン原子を表す。
R8〜R12は、それぞれ独立して、水素原子又はアルキル基を表す。
Xは、2価の連結基を表す。
nは、1〜10の整数である。
〔12〕 (A2)成分が、カルボキシル基と反応して共有結合を形成し得る官能基を含有するラジカル重合性単量体から誘導される構成単位と、一般式(1)で表される構成単位を含有する共重合体であることを特徴とする〔1〕〜〔11〕のいずれかに記載のポジ型感光性組成物。
〔14〕 更に、アルカリ現像液を用いて現像し、パターンを形成する工程後、得られたパターンを加熱処理する工程前に、全面露光する工程を含むことを特徴とする〔13〕に記載の硬化膜形成方法。
〔15〕 〔13〕又は〔14〕に記載の硬化膜形成方法を用いて形成される硬化膜。
〔17〕 〔15〕に記載の硬化膜を有する集積回路素子。
〔18〕 〔15〕に記載の硬化膜を有する固体撮像素子。
〔19〕 〔15〕に記載の硬化膜を有する有機EL素子。
〔20〕 (A1)及び(A2)成分の総量100質量部に対して、(B)成分を、0.1〜10質量部含有することを特徴とする上記〔1〕〜〔12〕のいずれかに記載のポジ型感光性樹脂組成物。
〔21〕 (A1)及び(A2)成分の総量100質量部に対して、(C)成分を、1〜50質量部含有することを特徴とする上記〔1〕〜〔12〕及び〔20〕のいずれかに記載のポジ型感光性樹脂組成物。
尚、本明細書における基(原子団)の表記において、置換及び無置換を記していない表記は置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
本発明のポジ型感光性樹脂組成物が含有する樹脂成分(A)は、一般式(1)で表される構成単位を含有し、アルカリ不溶性若しくはアルカリ難溶性であり、且つ、酸解離性基が解離したときにアルカリ可溶性となる樹脂(「(A1)成分」ともいう)とエポキシ基含有ラジカル重合性単量体から誘導される構成単位を含有する重合体或いは共重合体(「(A2)成分」ともいう)を含有することを特徴としているが、更に、それ以外の樹脂を含有しても良い。ここで、酸解離性基とは酸の存在下で解離することが可能な官能基を表す。
R1は、水素原子、メチル基、ハロゲン原子、又はシアノ基を表す。
R2及びR3は、それぞれ独立して、水素原子、直鎖状あるいは分岐状アルキル基を表す。但し、R2及びR3が同時に水素原子の場合を除く。
R4は、置換されても良い直鎖状、分岐状あるいは環状アルキル基、又はアラルキル基を表す。
R2またはR3と、R4とが連結して環状エーテルを形成しても良い。
R2及びR3は、炭素数1〜6の直鎖状若しくは分岐状アルキル基が好ましい。
R4は、置換されても良い炭素数1〜10の直鎖状、分岐状あるいは環状アルキル基が好ましい。ここで、置換基としては、炭素数1〜5のアルコキシ基あるいはハロゲン原子が好ましい。
R2またはR3と、R4とが連結して環状エーテルを形成する際には、R2またはR3と、R4とが連結して、炭素数2〜5のアルキレン鎖を形成することが好ましい。
(A1)成分において、必要に応じて、一般式(1)で表される構成単位を形成するための単量体以外の構成単位を有する単量体を共重合することができる。
(A1)成分を構成する繰り返し単位中、一般式(1)で表される構成単位の含有率は10〜100モル%が好ましく、20〜90モル%が更に好ましく、30〜80モル%が特に好ましい。
(A1)成分は、異なる構成単位を含む樹脂を2種以上混合して使用することもできるし、また、同一の構成単位からなり組成の異なる2種以上の樹脂を混合して使用することもできる。
(A2)成分は、カルボキシル基と反応して共有結合を形成し得る官能基含有ラジカル重合性単量体から誘導される構成単位を含有する重合体或いは共重合体である。カルボキシル基と反応して共有結合を形成し得る官能基としては、エポキシ基又はオキセタニル基が好ましい。
カルボキシル基と反応して共有結合を形成し得る官能基含有ラジカル重合性単量体としては、一態様において、下記一般式(3)〜(5)のいずれかで表されるラジカル重合性単量体が好ましく、単独又は2種以上を組合せて使用することができる。一般式(3)〜(5)で表されるラジカル重合性単量体の分子量は、好ましくは100〜500、より好ましくは120〜200である。
R7は、水素原子、メチル基又はハロゲン原子を表し、水素原子若しくはメチル基が好ましい。
R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14及びR15は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基を表す。好ましくは水素原子又はメチル基を表す。
nは、1〜10の整数であり、好ましくは、1〜3の整数である。
R7は、水素原子、メチル基又はハロゲン原子を表し、水素原子若しくはメチル基が好ましい。
R8〜R15は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基を表す。好ましくは水素原子又はメチル基を表す。
nは、1〜10の整数であり、好ましくは、1〜3の整数である。
(A2)成分において、必要に応じて、カルボキシル基と反応して共有結合を形成し得る官能基含有ラジカル重合性単量体以外の構成単位を有する単量体を共重合することができる。
これら単量体は単独又は2種類以上を組合わせて使用することができる。
エポキシ基含有ラジカル重合性単量体から誘導される構成単位の含有率は、5〜50モル%が好ましく、10〜40モル%がより好ましい。
本発明で使用される活性光線または放射線の照射により酸を発生する化合物(「(B)成分」又は「光酸発生剤」ともいう)としては、例えば、スルホニウム塩やヨードニウム塩、ジアゾメタン化合物、イミドスルホネート化合物、オキシムスルホネート化合物などを挙げることができ、単独又は2種類以上を組合わせて使用することができる。
(B)成分は、波長300nm以上の活性光線に感光し、酸を発生する化合物が好ましく、一般式(2)で表されるオキシムスルホネート基を含有する化合物が更に好ましい。
R5は、置換されてもよい直鎖状、分岐状、環状アルキル基、又は置換されてもよいアリール基を表す。
R5のアルキル基としては、炭素数1〜10の直鎖状若しくは分岐状アルキル基が好ましい。R5のアルキル基は、炭素数6〜11のアリール基、炭素数1〜10のアルコキシ基あるいは脂環式基(7,7−ジメチル−2−オキソノルボルニル基などの有橋式脂環基を含む、好ましくはビシクロアルキル基等)で置換されてもよい。
一般式(2)で表されるオキシムスルホネート基を含有する光酸発生剤は、一態様において、下記一般式(2−1)で表されるオキシムスルホネート化合物であることが更に好ましい。
R5は、一般式(2)におけるR5と同じである。
Xは、直鎖状あるいは分岐状アルキル基、アルコキシ基、又はハロゲン原子を表す。
mは、0〜3の整数を表す。mが2又は3であるとき、複数のXは同一でも異なっていてもよい。
Xとしてのアルキル基は、炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐状アルキル基が好ましい。
Xとしてのハロゲン原子は、塩素原子若しくはフッ素原子が好ましい。
mは、0又は1が好ましい。
特に、一般式(2−1)において、mが1、Xがメチル基であり、Xの置換位置がオルトである化合物が好ましく、更に、R5が炭素数1〜10の直鎖状アルキル基、7,7−ジメチル−2−オキソノルボルニルメチル基、又はp−トリル基である化合物が特に好ましい。
R5は、一般式(2)におけるR5と同じである。
R6は、ハロゲン原子、水酸基、アルキル基、アルコキシ基、シアノ基又はニトロ基を表す。
一般式(2−2)について更に詳細に説明する。
R5として、好ましくは、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜5のハロゲン化アルキル基、炭素原子数1〜5のハロゲン化アルコキシ基、Wで置換されていてもよいフェニル基、Wで置換されていてもよいナフチル基又はWで置換されていてもよいアントラニル基等が挙げられる。ここで、Wは、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基、炭素原子数1〜5のハロゲン化アルキル基又は炭素原子数1〜5のハロゲン化アルコキシ基を表すものである。
R6で表されるアルコキシ基としては、炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、特にメトキシ基又はエトキシ基が好ましい。
lとしては、0〜2が好ましく、0又は1が特に好ましい。
α−(エチルスルホニルオキシイミノ)ベンジルシアニド(R3A=エチル基、R4A=水素原子)
α−(n−プロピルスルホニルオキシイミノ)ベンジルシアニド(R3A=n−プロピル基、R4A=水素原子)
α−(n−ブチルスルホニルオキシイミノ)ベンジルシアニド(R3A=n−ブチル基、R4A=水素原子)
α−(4−トルエンスルホニルオキシイミノ)ベンジルシアニド(R3A=4−トリル基、R4A=水素原子)
α−(ベンゼンスルホニルオキシイミノ)ベンジルシアニド(R3A=フェニル基、R4A=水素原子)
α−〔(メチルスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシフェニル〕アセトニトリル(R3A=メチル基、R4A=メトキシ基)
α−〔(エチルスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシフェニル〕アセトニトリル(R3A=エチル基、R4A=メトキシ基)
α−〔(n−プロピルスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシフェニル〕アセトニトリル(R3A=n−プロピル基、R4A=メトキシ基)
α−〔(n−ブチルスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシフェニル〕アセトニトリル(R3A=n−ブチル基、R4A=メトキシ基)
α−〔(4−トルエンスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシフェニル〕アセトニトリル(R3A=4−トリル基、R4A=メトキシ基)。
本発明の感光性樹脂組成物において、光酸発生剤(B)は、(A1)及び(A2)成分の総量100質量部に対して、0.1〜10質量部含有されることが好ましく、0.5〜10質量部含有されることがより好ましい。
分子内に2個以上のエポキシ基を有する化合物(「(C)成分」ともいう)の具体例としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂等を挙げることができる。
ADEKA RESIN EP−4000S、同 EP−4003S、同 EP−4010S、同 EP−4011S(以上、ADEKA(株)製)、NC−2000、NC−3000、NC−7300、XD−1000、EPPN−501、EPPN−502(以上、ADEKA(株)製)等が挙げられ、単独又は2種以上を組合せて使用することができる。
本発明のポジ型感光性樹脂組成物は、更に、(D)密着助剤を含有し得る。
本発明に用いられる密着助剤(D)としては、基材となる無機物、たとえば、シリコン、酸化シリコン、窒化シリコン等のシリコン化合物、金、銅、アルミニウム等の金属と絶縁膜との密着性を向上させる化合物である。具体的には、シランカップリング剤、チオール系化合物等が挙げられる。
本発明で使用される密着助剤としてのシランカップリング剤は、界面の改質を目的とするものであり、特に限定することなく、公知のものを使用することができる。
本発明のポジ型感光性樹脂組成物には、(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分に加え、必要に応じて、塩基性化合物、界面活性剤、紫外線吸収剤、増感剤、可塑剤、増粘剤、有機溶剤、密着促進剤、有機あるいは無機の沈殿防止剤などを加えることができる。
塩基性化合物としては、化学増幅レジストで用いられるものの中から任意に選択して使用することができる。例えば、脂肪族アミン、芳香族アミン、複素環式アミン、4級アンモニウムヒドロキシド、カルボン酸4級アンモニウム塩等が挙げられる。
芳香族アミンとしては、例えば、アニリン、ベンジルアミン、N,N−ジメチルアニリン、ジフェニルアミンなどが挙げられる。
などが挙げられる。
界面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、ノニオン系あるいは両性の何れでも使用することができるが、好ましい界面活性剤はノニオン系界面活性剤である。ノニオン系界面活性剤の例としては、ポリオキシエチレン高級アルキルエーテル類、ポリオキシエチレン高級アルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレングリコールの高級脂肪酸ジエステル類、シリコーン系、フッ素系界面活性剤を使用することができる。また、以下商品名で、KP(信越化学工業製)、ポリフロー(共栄社化学製)、エフトップ(JEMCO製)、メガファック(大日本インキ化学工業製)、フロラード(住友スリーエム製)、アサヒガード、サーフロン(旭硝子製)PolyFox(OMNOVA社製)、フタージェント(ネオス社製)等の各シリーズを挙げることができる。
界面活性剤の配合率は、(A1)及び(A2)成分の総量100質量部当たり、通常10質量部以下であり、好ましくは、0.01〜10質量部、より好ましくは、0.01〜1質量部である。
可塑剤としては、例えば、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジドデシルフタレート、ポリエチレングリコール、グリセリン、ジメチルグリセリンフタレート、酒石酸ジブチル、アジピン酸ジオクチル、トリアセチルグリセリンなどが挙げられる。
可塑剤の配合率は、(A1)及び(A2)成分の総量100質量部当たり、0.1〜30質量部とすることが好ましく、1〜10質量部とすることがより好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物は、光酸発生剤(B)との組み合わせにおいて、その分解を促進させるために、増感剤を含有することが好ましい。
増感剤は、活性光線又は放射線を吸収して電子励起状態となる。電子励起状態となった増感剤は、光酸発生剤と接触して、電子移動、エネルギー移動、発熱などの作用が生じる。これにより光酸発生剤は化学変化を起こして分解し、酸を生成する。
好ましい増感剤の例としては、以下の化合物類に属しており、かつ350nmから450nm域のいずれかに吸収波長を有する化合物を挙げることができる。
−ジブトキシアントラセン、9,10−ジエトキシアントラセン,3,7−ジメトキシアントラセン、9,10−ジプロピルオキシアントラセン)、キサンテン類(例えば、フルオレッセイン、エオシン、エリスロシン、ローダミンB、ローズベンガル)、キサントン類(例えば、キサントン、チオキサントン、ジメチルチオキサントン、ジエチルチオキサントン)、シアニン類(例えばチアカルボシアニン、オキサカルボシアニン)、メロシアニン類(例えば、メロシアニン、カルボメロシアニン)、ローダシアニン類、オキソノール類、チアジン類(例えば、チオニン、メチレンブルー、トルイジンブルー)、アクリジン類(例えば、アクリジンオレンジ、クロロフラビン、アクリフラビン)、アクリドン類(例えば、アクリドン、10−ブチル−2−クロロアクリドン)、アントラキノン類(例えば、アントラキノン)、スクアリウム類(例えば、スクアリウム)、スチリル類、ベーススチリル類(例えば、2−[2−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]エテニル]ベンゾオキサゾール)、クマリン類(例えば、7−ジエチルアミノ4−メチルクマリン、7−ヒドロキシ4−メチルクマリン、2,3,6,7−テトラヒドロ−9−メチル−1H,5H,11H[l]ベンゾピラノ[6、7、8−ij ]キノリジン−11−ノン)。
本発明のポジ型感光性組成物は、上記成分を溶剤に溶解して溶液として使用される。本発明のポジ型感光性組成物に使用される溶剤としては、例えば、
(ア)エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル等のエチレングリコールモノアルキルエーテル類;
(イ)エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジプロピルエーテル等のエチレングリコールジアルキルエーテル類;
(ウ)エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;
(エ)プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル等のプロピレングリコールモノアルキルエーテル類;
(オ)プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル等のプロピレングリコールジアルキルエーテル類;
(カ)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;
(キ)ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル等のジエチレングリコールジアルキルエーテル類;
(ク)ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のジエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;
(ケ)ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル等のジプロピレングリコールモノアルキルエーテル類;
(コ)ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルメチルエーテル等のジプロピレングリコールジアルキルエーテル類;
(サ)ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のジプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;
(シ)乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n−プロピル、乳酸イソプロピル、乳酸n−ブチル、乳酸イソブチル、乳酸n−アミル、乳酸イソアミル等の乳酸エステル類;
(ス)酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸n−アミル、酢酸イソアミル、酢酸n−ヘキシル、酢酸2−エチルヘキシル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−プロピル、プロピオン酸イソプロピル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸イソブチル、酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸エチル、酪酸n−プロピル、酪酸イソプロピル、酪酸n−ブチル、酪酸イソブチル等の脂肪族カルボン酸エステル類;
(セ)ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸エチル、メトキシ酢酸エチル、エトキシ酢酸エチル、3−メトキシプロピオンメチル、3−メトキシプロピオンエチル、3−エトキシプロピオンメチル、3−エトキシプロピオンエチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、3−メチル−3−メトキシブチルブチレート、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル等の他のエステル類;
(ソ)メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、シクロヘキサノン等のケトン類;
(タ)N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類;
(チ)γ−ブチロラクトン等のラクトン類等を挙げることができる。
また、これらの溶剤に更に必要に応じて、ベンジルエチルエーテル、ジヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、イソホロン、カプロン酸、カプリル酸、1−オクタノール、1−ノナール、ベンジルアルコール、アニソール、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、シュウ酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、炭酸エチレン、炭酸プロピレン等の溶剤を添加することもできる。
溶剤の配合率は、(A1)及び(A2)成分の総量100質量部当たり、通常、50〜3,000質量部であり、好ましくは100〜2,000質量部、さらに好ましくは100〜1,000質量部である。
次に、本発明のポジ型感光性樹脂組成物を用いた硬化膜の形成方法を説明する。
本発明によるポジ型感光性樹脂組成物を基板上に塗布し加熱することにより基板上に塗膜を形成させる。
この加水分解反応の反応式を以下に示す。
したカルボキシル基が、エポキシ基と架橋反応を起こすため、現像ができなくなる。
実際に、p-tert-ブトキシカルボニルスチレンを一般式(1)で表される繰り返し単位
の代わりに用いると酸解離反応の活性化エネルギーが高いため、酸解離性基を解離させるためには高温でPEBする必要があるが、同時に架橋反応が起こり画像が得られない。
なお、比較的低温でPEBを行うことにより、架橋反応を起こすことなく、酸解離性基の分解を促進してもよい。
次に、得られたポジ画像を加熱することにより、一般式(1)中の酸解離性基を熱分解しカルボキシル基を生成させ、エポキシ基と架橋させることにより、硬化膜を形成することができる。この加熱は好ましくは150℃以上の高温で加熱され、より好ましくは180〜250℃、特に好ましくは200〜250℃で加熱される。
加熱時間は、加熱温度などにより適宜設定できるが、一般的には10〜90分である。
次に、本発明のポジ型感光性樹脂組成物を用いた硬化膜の形成方法を具体的に説明する。
組成物溶液を、所定の基板に塗布し、加熱により溶媒を除去する(以後、プリベークという)ことにより所望の塗膜を形成することができる。前記基板としては、例えば液晶表示素子の製造においては、偏光板、さらに必要に応じてブラックマトリックス層、カラーフィルター層を設け、さらに透明導電回路層を設けたガラス板などが挙げられる。基板への塗布方法は特に限定されず、例えば、スプレー法、ロールコート法、回転塗布法、スリット塗布法、等の方法を用いることができる。
塗膜を設けた基板に所定のパターンのマスクを介し、活性光線を照射した後、必要に応じて加熱処理(PEB)を行った後、現像液を用いて露光部を除去して画像パターンを形成する。
活性光線の放射には、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、エキシマレーザー発生装置などを用いることができるが、g線、i線、h線などの波長300nm以上の活性光線が好ましい。また、必要に応じて長波長カットフィルター、短波長カットフィルター、バンドパスフィルターのような分光フィルターを通して照射光を調整することもできる。
現像時間は通常30〜180秒間であり、また、現像の手法は液盛り法、ディップ法等の何れでも良い。現像後は、流水洗浄を30〜90秒間行い、所望のパターンを形成させることができる。
現像により得られた未露光部を有するパターンについて、ホットプレートやオーブン等の加熱装置を用いて、所定の温度、例えば180〜250℃で所定の時間、例えばホットプレート上なら5〜30分間、オーブンならば30〜90分間、加熱処理をすることにより、(A1)成分における酸解離性基を脱離、カルボキシル基を発生させ、(A2)成分におけるエポキシ基と反応、架橋させ、耐熱性、硬度等に優れた保護膜や層間絶縁膜を形成することができる。また、加熱処理を行う際は窒素雰囲気下で行うことにより透明性を向上させることもできる。
なお、加熱処理に先立ち、パターン形成した基板に活性光線を照射することにより未露光部分に存在する(B)成分から酸を発生させることが好ましい。
〔合成例1:A1−1の合成〕
パラ−(1−n-ブトキシエトキシカルボニル)スチレン89.4g(0.36モル)、メタクリル酸ベンジル21.1g(0.12モル)、パラビニル安息香酸17.8g(0.12モル)およびメチルイソブチルケトン300mlを500mlの3頚フラスコに仕込み、これにラジカル重合開始剤として、触媒量の2,2‘−アゾビス(2−メチルプロピオン酸メチル)を添加し、窒素気流下、80℃で6時間重合させた。反応液を冷却後、大量のヘプタンに注いでポリマーを析出させた。結晶を濾取した後、ジエチレングリコールエチルメチルエーテルに溶解し、溶液中に含まれるヘプタンとメチルイソブチルケトンを減圧留去することにより、ポリマーA1−1(パラ−(1−n-ブトキシエトキシカルボニル)スチレン/メタクリル酸ベンジル/パラビニル安息香酸)をジエチレングリコールエチルメチルエーテル溶液として得た。
パラ−(1−ベンジルオキシエトキシカルボニル)スチレン135.5g(0.48モル)、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル7.8g(0.06モル)、メタクリル酸5.2g(0.06モル)およびメチルイソブチルケトン300mlを500mlの3頚フラスコに仕込み、これにラジカル重合開始剤として触媒量の2,2‘−アゾビス(2−メチルプロピオン酸メチル)を添加し、窒素気流下、80℃で6時間重合させた。反応液を冷却後、大量のヘプタンに注いでポリマーを析出させた。結晶を濾取した後、ジエチレングリコールエチルメチルエーテルに溶解し、溶液中に含まれるヘプタンとメチルイソブチルケトンを減圧留去することにより、ポリマーA1−2(パラ−(1−ベンジルオキシエトキシカルボニル)スチレン/メタクリル酸2−ヒドロキシエチル/メタクリル酸)をジエチレングリコールエチルメチルエーテル溶液として得た。
パラ−(1−エトキシエトキシカルボニル)スチレン92.5g(0.42モル)、メタクリル酸ベンジル21.1g(0.12モル)、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル7.8g(0.06モル)およびメチルイソブチルケトン300mlを500mlの3頚フラスコに仕込み、これにラジカル重合開始剤として触媒量の2,2‘−アゾビス(2−メチルプロピオン酸メチル)を添加し、窒素気流下、80℃で6時間重合させた。反応液を冷却後、大量のヘプタンに注いでポリマーを析出させた。結晶を濾取した後、ジエチレングリコールエチルメチルエーテルに溶解し、溶液中に含まれるヘプタンとメチルイソブチルケトンを減圧留去することにより、ポリマーA1−3(パラ−(1−エトキシエトキシカルボニル)スチレン/メタクリル酸ベンジル/メタクリル酸2−ヒドロキシエチル)をジエチレングリコールエチルメチルエーテル溶液として得た。
パラ−(1−エトキシエトキシカルボニル)α−メチルスチレン84.3g(0.36モル)、メタクリル酸ベンジル21.1g(0.12モル)、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル15.6g(0.12モル)およびメチルイソブチルケトン300mlを500mlの3頚フラスコに仕込み、これにラジカル重合開始剤として触媒量の2,2‘−アゾビス(2−メチルプロピオン酸メチル)を添加し、窒素気流下、80℃で6時間重合させた。反応液を冷却後、大量のヘプタンに注いでポリマーを析出させた。結晶を濾取した後、ジエチレングリコールエチルメチルエーテルに溶解し、溶液中に含まれるヘプタンとメチルイソブチルケトンを減圧留去することにより、ポリマーA1−4(パラ−(1−エト
キシエトキシカルボニル)α−メチルスチレン/メタクリル
酸ベンジル/メタクリル酸2−ヒドロキシエチル)をジエチレングリコールエチルメチルエーテル溶液として得た。
メタ−(1−エトキシエトキシカルボニル)スチレン39.7g(0.18モル)、メタクリル酸ベンジル52.9g(0.30モル)、メタクリル酸10.3g(0.12モル)およびメチルイソブチルケトン300mlを500mlの3頚フラスコに仕込み、これにラジカル重合開始剤として触媒量の2,2‘−アゾビス(2−メチルプロピオン酸メチル)を添加し、窒素気流下、80℃で6時間重合させた。反応液を冷却後、大量のヘプタンに注いでポリマーを析出させた。結晶を濾取した後、ジエチレングリコールエチルメチルエーテルに溶解し、溶液中に含まれるヘプタンとメチルイソブチルケトンを減圧留去することにより、ポリマーA1−5(メタ−(1−エトキシエトキシカルボニル)スチレ
ン/メタクリル酸ベンジル/メタクリル酸)をジエチレングリコールエチルメチルエーテル溶液として得た。
パラ−(1−シクロヘキシルオキシエトキシカルボニル)スチレン82.3g(0.30モル)、p−メトキシスチレン40.3g(0.30モル)およびメチルイソブチルケトン300mlを500mlの3頚フラスコに仕込み、これにラジカル重合開始剤として触媒量の2,2‘−アゾビス(2−メチルプロピオン酸メチル)を添加し、窒素気流下、80℃で6時間重合させた。反応液を冷却後、大量のヘプタンに注いでポリマーを析出させた。結晶を濾取した後、ジエチレングリコールエチルメチルエーテルに溶解し、溶液中に含まれるヘプタンとメチルイソブチルケトンを減圧留去することにより、ポリマーA1−6(パラ−(1−シクロヘキシルオキシエトキシカルボニル)スチレン/p−メトキシスチレン)をジエチレングリコールエチルメチルエーテル溶液として得た。
パラ−(2−オキサシクロヘキシル)オキシカルボニルスチレン71.5g(0.42モル)、p−アセトキシスチレン19.5g(0.12モル)、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル7.8g(0.06モル)、およびメチルイソブチルケトン300mlを500mlの3頚フラスコに仕込み、これにラジカル重合開始剤として触媒量の2,2‘−アゾビス(2−メチルプロピオン酸メチル)を添加し、窒素気流下、80℃で6時間重合させた。反応液を冷却後、大量のヘプタンに注いでポリマーを析出させた。結晶を濾取した後、ジエチレングリコールエチルメチルエーテルに溶解し、溶液中に含まれるヘプタンとメチルイソブチルケトンを減圧留去することにより、ポリマーA1−7(パラ−(2−オキサシクロヘキシル)オキシカルボニルスチレン/p−アセトキシスチレン/メタクリル酸2−ヒドロキシエチル)をジエチレングリコールエチルメチルエーテル溶液として得た。
得られたポリマーの分子量と分子量分布は、ポリスチレンを標準としたGPC測定の結果、重量平均分子量は約9000であり、分子量分布(Mw/Mn)は1.8であった。
上述した製造方法と同様の方法により、後掲に示すポリマーA1−8〜A1−11を得た。
〔合成例8:A2−1の合成〕
メタクリル酸グリシジル51.2g(0.36モル)、メタクリル酸ベンジル42.3g(0.24モル)およびメチルイソブチルケトン300mlを500mlの3頚フラスコに仕込み、これにラジカル重合開始剤として触媒量の2,2‘−アゾビス(2−メチルプロピオン酸メチル)を添加し、窒素気流下、80℃で6時間重合させた。反応液を冷却後、大量のヘプタンに注いでポリマーを析出させた。結晶を濾取した後、ジエチレングリコールエチルメチルエーテルに溶解し、溶液中に含まれるヘプタンとメチルイソブチルケトンを減圧留去することにより、ポリマーA2−1(メタクリル酸グリシジル/メタクリル酸ベンジル)をジエチレングリコールエチルメチルエーテル溶液として得た。
アクリル酸グリシジル46.1g(0.36モル)、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル15.6g(0.12モル)、p−アセトキシスチレン19.5g(0.12モル)およびメチルイソブチルケトン300mlを500mlの3頚フラスコに仕込み、これにラジカル重合開始剤として触媒量の2,2‘−アゾビス(2−メチルプロピオン酸メチル)を添加し、窒素気流下、80℃で6時間重合させた。反応液を冷却後、大量のヘプタンに注いでポリマーを析出させた。結晶を濾取した後、ジエチレングリコールエチルメチルエーテルに溶解し、溶液中に含まれるヘプタンとメチルイソブチルケトンを減圧留去することにより、ポリマーA2−2(アクリル酸グリシジル/メタクリル酸2−ヒドロキシエチル/p−アセトキシスチレン)をジエチレングリコールエチルメチルエーテル溶液として得た。
3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート(ダイセル化学社製サイクロマーM100)58.9g(0.30モル)、メタクリル酸ベンジル31.7g(0.18モル)、メタクリル酸10.3g(0.12モル)およびメチルイソブチルケトン300mlを500mlの3頚フラスコに仕込み、これにラジカル重合開始剤として触媒量の2,2‘−アゾビス(2−メチルプロピオン酸メチル)を添加し、窒素気流下、80℃で6時間重合させた。反応液を冷却後、大量のヘプタンに注いでポリマーを析出させた。結晶を濾取した後、ジエチレングリコールエチルメチルエーテルに溶解し、溶液中に含まれるヘプタンとメチルイソブチルケトンを減圧留去することにより、ポリマーA2−3(3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート/メタクリル酸ベンジル/メタクリル酸)をジエチレングリコールエチルメチルエーテル溶液として得た。
得られたポリマーの分子量と分子量分布は、ポリスチレンを標準としたGPC測定の結果、重量平均分子量は約7000であり、分子量分布(Mw/Mn)は1.7であった。
p−ビニルフェニルグリシジルエーテル52.9g(0.30モル)、メタクリル酸1−エトキシエチル19.0g(0.12モル)、p−アセトキシスチレン29.2g(0.18モル)およびメチルイソブチルケトン300mlを500mlの3頚フラスコに仕込み、これにラジカル重合開始剤として触媒量の2,2‘−アゾビス(2−メチルプロピオン酸メチル)を添加し、窒素気流下、80℃で6時間重合させた。反応液を冷却後、大量のヘプタンに注いでポリマーを析出させた。結晶を濾取した後、ジエチレングリコールエチルメチルエーテルに溶解し、溶液中に含まれるヘプタンとメチルイソブチルケトンを減圧留去することにより、ポリマーA2−4(p−ビニルフェニルグリシジルエーテル/メタクリル酸1−エトキシエチル/p−アセトキシスチレン)をジエチレングリコールエチルメチルエーテル溶液として得た。
得られたポリマーの分子量と分子量分布は、ポリスチレンを標準としたGPC測定の結果、重量平均分子量は約4000であり、分子量分布(Mw/Mn)は1.6であった。
メタクリル酸グリシジル34.1g(0.24モル)、メタクリル酸1−エトキシエチル38.0g(0.24モル)、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル15.6g(0.12モル)およびメチルイソブチルケトン300mlを500mlの3頚フラスコに仕込み、これにラジカル重合開始剤として触媒量の2,2‘−アゾビス(2−メチルプロピオン酸メチル)を添加し、窒素気流下、80℃で6時間重合させた。反応液を冷却後、大量のヘプタンに注いでポリマーを析出させた。結晶を濾取した後、ジエチレングリコールエチルメチルエーテルに溶解し、溶液中に含まれるヘプタンとメチルイソブチルケトンを減圧留去することにより、ポリマーA2−5(メタクリル酸グリシジル/メタクリル酸1−エトキシエチル/メタクリル酸2−ヒドロキシエチル)をジエチレングリコールエチルメチルエーテル溶液として得た。
得られたポリマーの分子量と分子量分布は、ポリスチレンを標準としたGPC測定の結果、重量平均分子量は約9000であり、分子量分布(Mw/Mn)は1.7であった。
メタクリル酸グリシジル34.1g(0.24モル)、メタクリル酸1−エトキシエチル28.5g(0.18モル)、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル7.8g(0.06モル)、メタクリル酸ベンジル21.1g(0.12モル)およびメチルイソブチルケトン300mlを500mlの3頚フラスコに仕込み、これにラジカル重合開始剤として触媒量の2,2‘−アゾビス(2−メチルプロピオン酸メチル)を添加し、窒素気流下、80℃で6時間重合させた。反応液を冷却後、大量のヘプタンに注いでポリマーを析出させた。結晶を濾取した後、ジエチレングリコールエチルメチルエーテルに溶解し、溶液中に含まれるヘプタンとメチルイソブチルケトンを減圧留去することにより、ポリマーA2−6(メタクリル酸グリシジル/メタクリル酸1−エトキシエチル/メタクリル酸2−ヒドロキシエチル/メタクリル酸ベンジル)をジエチレングリコールエチルメチルエーテル溶液として得た。
得られたポリマーの分子量と分子量分布は、ポリスチレンを標準としたGPC測定の結果、重量平均分子量は約8000であり、分子量分布(Mw/Mn)は1.7であった。
メタクリル酸グリシジル51.2g(0.36モル)、メタクリル酸ベンジル21.1g(0.12モル)、メタクリル酸10.3g(0.12モル)およびメチルイソブチルケトン300mlを500mlの3頚フラスコに仕込み、これにラジカル重合開始剤として触媒量の2,2‘−アゾビス(2−メチルプロピオン酸メチル)を添加し、窒素気流下、80℃で6時間重合させた。反応液を冷却後、大量のヘプタンに注いでポリマーを析出させた。結晶を濾取した後、ジエチレングリコールエチルメチルエーテルに溶解し、溶液中に含まれるヘプタンとメチルイソブチルケトンを減圧留去することにより、ポリマーA2−7(メタクリル酸グリシジル/メタクリル酸ベンジル/メタクリル酸)をジエチレングリコールエチルメチルエーテル溶液として得た。
得られたポリマーの分子量と分子量分布は、ポリスチレンを標準としたGPC測定の結果、重量平均分子量は約4000であり、分子量分布(Mw/Mn)は1.6であった。
上述した製造方法と同様の方法により、後掲に示すポリマーA2−8〜A2−11を得た。
〔合成比較例1:A'1−12の合成〕
p-tert-ブトキシカルボニルスチレン73.5g(0.36モル)、メタクリル酸ベン
ジル21.1g(0.12モル)、メタクリル酸10.3g(0.12モル)およびメチルイソブチルケトン300mlを500mlの3頚フラスコに仕込み、これにラジカル重合開始剤として触媒量の2,2‘−アゾビス(2−メチルプロピオン酸メチル)を添加し、窒素気流下、80℃で6時間重合させた。反応液を冷却後、大量のヘプタンに注いでポリマーを析出させた。結晶を濾取した後、ジエチレングリコールエチルメチルエーテルに溶解し、溶液中に含まれるヘプタンとメチルイソブチルケトンを減圧留去することにより、ポリマーA'1−12(p-tert-ブトキシカルボニルスチレン/メタクリル酸ベンジル/メタクリル酸)をジエチレングリコールエチルメチルエーテル溶液として得た。
得られたポリマーの分子量と分子量分布は、ポリスチレンを標準としたGPC測定の結果、重量平均分子量は約7000であり、分子量分布(Mw/Mn)は1.7であった。
ポリ4−ヒドロキシスチレン(日本曹達株式会社製VP−8000) 72.1gとエチルビニルエーテル16.4gおよび酢酸エチル300mlを500mlの3頚フラスコに仕込み、これに触媒量のパラトルエンスルホン酸を添加し、窒素気流下、室温下で3時間反応させた。少量のトリエチルアミンを添加した後、純水で水洗する。酢酸エチル層にジエチレングリコールエチルメチルエーテルを添加し、酢酸エチルを減圧留去することにより、ポリマーA'1−13(p−1−エトキシエトキシスチレン/p−ヒドロキシスチレン)をジエチレングリコールエチルメチルエーテル溶液として得た。
得られたポリマーのp−1−エトキシエトキシスチレン単位とp−ヒドロキシスチレン単位の構成比率はNMR測定から約35:65であった。また、ポリスチレンを標準としたGPC測定の結果、重量平均分子量は約9000であり、分子量分布(Mw/Mn)は1.2であった。
特開2004−264623号公報に記載の合成例1に従って、A'−14の合成を行なった。
3頚フラスコに2,2‘−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)7質量部、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル200質量部を仕込み、引き続き1−(シクロヘキシルオキシ)エチルメタクリレート40質量部、スチレン5質量部、メタクリル酸グリシジル45質量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート10質量部およびα−メチルスチレンダイマー3質量部を仕込み窒素置換した後、ゆるやかに攪拌を始めた。溶液の温度を70℃に上昇させ、この温度を5時間保持し共重合体(A'−14)を含む重合体溶液を得た。得られたポリマーの分子量はポリスチレンを標準としたGPC測定の結果、重量平均分子量は約11000であり、分子量分布(Mw/Mn)は1.9であった。
(1)ポジ型感光性樹脂組成物溶液の調製
下記表1に示す各成分を混合して均一な溶液とした後、0.2μmのポアサイズを有するポリテトラフルオロエチレン製フィルターを用いてろ過して、ポジ型感光性樹脂組成物溶液を調製した。
ポジ型感光性樹脂組成物溶液の23℃における粘度を、東機産業株式会社製E型粘度計を使用して測定した。該組成物を23℃の恒温層に1ヶ月間保存した後の粘度を測定した。調製後の粘度に対して、室温1ヶ月間保存後の粘度上昇が5%未満の場合を○、5%以上の場合を×とした。その結果を下記表2に示した。
シリコン酸化膜を有するシリコンウエハー上にポジ型感光性樹脂組成物溶液を回転塗布した後、100℃で60秒間ホットプレート上でプリベークして膜厚3μmの塗膜を形成した。
感度及び現像時の残膜率の評価結果を表2に示した。
上記(3)において、シリコン酸化膜を有するシリコンウエハーの代わりに透明基板(コーニング社製コーニング1737)を用いた以外は上記(3)と同様に塗膜を形成し、プロキシミティー露光装置(ウシオ電気社製 UX−1000SM)を用いて、所定のマスクを密着させて、365nmでの光強度が18mW/cm2である紫外線を用いて露光
した。次に、表2に記載のアルカリ現像液(2.38質量%あるいは0.4質量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液)を用いて23℃で60秒間現像した後、超純水で10秒間リンスした。これらの操作により10μmのラインアンドスペースが1:1となるパターンを作成した。得られたパターンを、さらに100秒間全面露光し、オーブン中で220℃で1時間加熱し、加熱硬化膜をガラス基板上に形成した。
耐熱性の評価結果を表2に示した。
上記(4)と同様に塗膜を形成し、露光することなく、表2に記載のアルカリ現像液(2.38質量%、あるいは0.4質量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液)を用いて23℃で60秒間現像した後、超純粋で10秒間リンスした。次にプロキシミティ露光装置(ウシオ電気社製 UX−1000SM)を用いて、365nmでの光強度が18mW/cm2である紫外線を用いて100秒間全面露光した。次いで、オーブン中で240℃で1時間加熱することにより、加熱硬化膜をガラス基板上に形成した。
得られた加熱硬化膜の透過率を、分光光度計(U−3000:日立製作所製)を用いて、波長400〜800nmで測定した。
[実施例18]
実施例10の組成物を用いて以下のようにしてパターンを形成した。
2,160×2,460mmのガラス基板上に感光性樹脂組成物をスリット塗布した後、90℃で90秒間ホットプレート上においてプリベークして溶剤を除去して膜厚3μmの塗膜を形成した。次に、FX−85S((株)ニコン製)を用いて、直径15μmのコンタクトホールパターンのマスクを介して最適露光量露光した。露光後、0.4質量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液により23℃で60秒間シャワー現像した後、超純水で1分間リンスした。これらの操作により、パターンを得た。さらに得られたパターンを、全面露光し、オーブン中で220℃で1時間加熱し、加熱硬化膜をガラス基板上に形成した。電子顕微鏡で観察したところ、ボトム直径15μmのテーパー形状のきれいなコンタクトホールパターンであった。
露光を波長355nmのレーザに変更したこと以外は実施例18と同様にコンタクトホールパターンを作成した。実施例18と同様にきれいなコンタクトホールパターンが得られた。尚、レーザ装置は、株式会社ブイテクノロジー社製の「AEGIS」を使用した。
C1:JER1001(ジャパンエポキシレジン(株)製)
C2:JER834(ジャパンエポキシレジン(株)製)
C3:JER157S70(ジャパンエポキシレジン(株)製)
C4:JER154(ジャパンエポキシレジン(株)製)。
D1:γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
D2:β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン
D3:γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
〔塩基性化合物〕
E1:4−ジメチルアミノピリジン
E2:1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノネン。
F1:フロラード F−430(スリーエム社製)
F2:メガファック R−08(大日本インキ化学工業製)
F3:PolyFox PF−6320(OMNOVA社製)。
Claims (19)
- (A1)下記一般式(1)で表される構成単位を含有し、アルカリ不溶性若しくはアルカリ難溶性であり、且つ、酸解離性基が解離したときにアルカリ可溶性となる樹脂、(A2)カルボキシル基と反応して共有結合を形成し得る官能基を含有するラジカル重合性単量体から誘導される構成単位を有する重合体或いは共重合体、及び(B)活性光線の照射により酸を発生する化合物を含有することを特徴とするポジ型感光性樹脂組成物。
R1は、水素原子、メチル基、ハロゲン原子又はシアノ基を表す。
R2及びR3は、それぞれ独立して、水素原子、直鎖状あるいは分岐状アルキル基を表す。但し、R2及びR3が同時に水素原子の場合を除く。
R4は、置換されても良い直鎖状、分岐状あるいは環状アルキル基又はアラルキル基を表す。
R2またはR3と、R4とが連結して環状エーテルを形成してもよい。 - (C)分子内に2個以上のエポキシ基を有する化合物(但し、前記A2を除く)を更に含有することを特徴とする請求項1に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
- (B)成分が、波長300nm以上の活性光線の照射により酸を発生する化合物を含有することを特徴とする請求項1または2に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
- 前記カルボキシル基と反応して共有結合を形成し得る官能基がエポキシ基であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のポジ型感光性樹脂組成物。
- 前記カルボキシル基と反応して共有結合を形成し得る官能基がオキセタニル基であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のポジ型感光性樹脂組成物。
- (D)密着助剤を更に含有することを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載のポジ型感光性樹脂組成物。
- (A2)成分が、カルボキシル基と反応して共有結合を形成し得る官能基を含有するラジカル重合性単量体から誘導される構成単位と、一般式(1)で表される構成単位を含有する共重合体であることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載のポジ型感光性組成物。
- 請求項1〜12のいずれかに記載のポジ型感光性樹脂組成物を基板上に塗布、乾燥し、塗膜を形成する工程、マスクを介して活性光線を用いて露光する工程、アルカリ現像液を用いて現像し、パターンを形成する工程、及び得られたパターンを加熱処理する工程を含むことを特徴とする硬化膜形成方法。
- 更に、アルカリ現像液を用いて現像し、パターンを形成する工程後、得られたパターンを加熱処理する工程前に、全面露光する工程を含むことを特徴とする請求項13に記載の硬化膜形成方法。
- 請求項13又は14に記載の硬化膜形成方法を用いて形成される硬化膜。
- 請求項15に記載の硬化膜を有する液晶表示素子。
- 請求項15に記載の硬化膜を有する集積回路素子。
- 請求項15に記載の硬化膜を有する固体撮像素子。
- 請求項15に記載の硬化膜を有する有機EL素子。
Priority Applications (4)
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