JP2017075905A - 温度センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】高温下で長時間使用しても結晶粒が粗大化することのない白金ロジウム合金を電極線に用い、電極線の高温強度を向上させることができる温度センサを提供すること。
【解決手段】温度センサ1は、温度に応じて電気的特性が変化する感温部4と感温部4からの電気信号を外部に出力するための電極線5とを有する感温素子3と、電極線5に電気的に接続されたシース芯線(信号線)15と、を備えている。電極線5は、白金ロジウム合金により構成されている。白金ロジウム合金は、Sr:0.1〜1.5mol%、Rh:22〜40mol%、残部がPt及び不可避的不純物からなり、主としてSr及びPtから構成される第2相の析出粒子が母相に分散してなり、かつ、断面における第2相の面積率が25%以下である。
【選択図】図2

Description

本発明は、温度センサに関する。
従来、温度によって電気的特性が変化する感温部とその感温部に電気的に接続された電極線とを有する感温素子と、電極線に接合された信号線とを備えた温度センサが知られている。上記構成の温度センサにおいて、感温素子の電極線を構成する材料には、白金ロジウム(PtRh)合金が用いられる。
ここで、白金ロジウム合金は、加工性、溶接性、耐熱性及び耐食性に優れた材料として知られている。同様の優位点をもつ純白金に比べて室温から高温まで高強度であり、白金イリジウム(PtIr)合金に比べてイリジウムの酸化揮発による消耗がないことから、耐熱合金、化学器具、導電材料、放電電極材料、接点材料等として幅広い分野で用いられている。
例えば、特許文献1には、ガラス繊維製造ノズル及びブッシングの構成材料として白金ロジウム合金を含む白金合金が開示されている。特許文献2には、ガラスセラミック材料製造装置に白金ロジウム合金が適する旨開示されている。これらの例のように白金ロジウム合金は、耐酸化性が高い高温材料として用いられている。
また、特許文献3には、1000℃耐熱の温度センサ素子に組み込まれた2元系の白金ロジウム合金線が開示され、Rh含有量は10〜20重量%が望ましいとされている。特許文献4には、高温にて使用する温度センサの電極線として、Ir及び/又はRhを5〜15質量%含有する白金合金が適することが開示されている。これらの例のように、白金ロジウム合金は、耐熱性及び高温強度が要求される導電材料としても好適に用いられている。
特開2003−261350号公報 特開2005−119959号公報 特開平11−40403号公報 特開2010−60404号公報
耐熱材料は、高融点、高強度、高耐食性等が当然に求められ、長期間安定して使用できることが望ましい。従来の白金ロジウム合金は、2元合金として用いられることが多いが、添加元素を選択し、3元系以上の固溶合金とすることによって、高強度化、高融点化及び耐食性等の付加機能を志向するものである。しかしながら、高温で長期間使用すると、不可避的に粒成長が起こり、結晶粒が粗大化し、粒界破断を引き起こすことがある。例えば、2元系の白金ロジウム合金(以下、3元系の白金ロジウム合金と区別するため、PtRh合金と表記する。)は、600℃以上で再結晶し、1000℃以上の高温中に数時間保持しただけで結晶粒径が100μmを超えるまで粗大化する組成もある。
このような白金ロジウム合金は、初期性能は高くても時間経過とともに粒界が滑る等して破壊する確率が増すため、長期間安定して使用するには信頼性が不十分である。よって、上記構成の温度センサの電極線を構成する材料に白金ロジウム合金を用いた場合には、高温での長時間の使用により、電極線の強度が低下し、電極線の破断等の不具合が発生することがある。
本発明は、高温下で長時間使用しても結晶粒が粗大化することのない白金ロジウム合金を電極線に用い、電極線の高温強度を向上させることができる温度センサを提供する。
本発明の一の態様である温度センサは、温度によって電気的特性が変化する感温部と感温部からの電気信号を外部に出力するための電極線とを有する感温素子と、電極線に電気的に接続された信号線と、を備え、電極線は、白金ロジウム合金により構成され、白金ロジウム合金は、Sr:0.1〜1.5mol%、Rh:22〜40mol%、残部がPt及び不可避的不純物からなり、主としてSr及びPtから構成される第2相の析出粒子が母相に分散してなり、かつ、断面における第2相の面積率が25%以下である。
この温度センサによれば、電極線を構成する3元系の白金ロジウム合金は、第2相の析出粒子が存在することから、粒界の移動が制約されるため、高温で長時間使用しても結晶粒の粗大化を抑制できる。また、析出強化の作用によって強度が向上し、粒径が微細なため破断伸びが大きいという利点も得られる。これにより、電極線の高温強度を向上させ、耐久性、信頼性を高めることができる。また、高温で長時間使用しても、電極線の破断等の不具合の発生を抑制できる。
また、電極線を構成する3元系の白金ロジウム合金において、アルカリ土類金属であるSrは、ほぼ全量が第2相の析出粒子として存在し、母相部分は、ほぼ2元系のPtRh合金となっている。そのため、電極線の電気伝導性、熱伝導性等は、従来の2元系のPtRh合金で構成した場合と同等で損なわれることがない。また、白金ロジウム合金は、第2相の析出粒子と母相との共晶点が母相のPtRh合金より低い。そのため、電極線の溶接等が容易となる。
上記温度センサにおいて、電極線を構成する白金ロジウム合金は、Sr:0.1〜1.5mol%、Rh:22〜40mol%、残部がPt及び不可避的不純物からなる。白金ロジウム合金は、上記成分のほかに、原料、又は溶解るつぼを含む加工工程から混入する、意図しない不可避的不純物が含有されていてもよい。
上記面積率(断面における第2相の面積率)とは、白金ロジウム合金を切断し、切断面を鏡面まで研磨し、この研磨面を光学顕微鏡、SEM、その他観察手段によって観察したときに、観察視野に含まれる有限な面積中に占める、視認可能な第2相の面積率である。
白金ロジウム合金において、Sr含有量が0.1mol%未満の場合には、第2相の析出が不十分となるため、過度な粒成長を抑制できない。一方、Sr含有量が1.5mol%を超える場合には、第2相が過度に析出するため、耐酸化性、靱性が低下し、かつ、加工時に割れやすくなる。
白金ロジウム合金において、Rh含有量が22mol%未満の場合には、高温強度向上効果が十分に得られない場合がある。一方、Rh含有量が40mol%を超える場合には、加工性が低下する。
白金ロジウム合金において、断面における第2相の面積率が25%未満の場合には、第2相の過度な析出の現れであり、耐酸化性、靱性が低下し、かつ、加工時に割れやすくなる。
上記温度センサにおいて、信号線は、電極線とは異なる材料により構成されていてもよい。この場合には、信号線を構成する材料として、高価な貴金属を含有する電極線よりも安価な材料を選択することにより、材料コストの低減を図ることができる。
また、信号線は、Fe、Ni、Co及びCrのうち、いずれか1種を主成分とする合金により構成されていてもよい。この場合には、信号線の耐熱性を向上させることができる。これにより、信号線の耐久性、信頼性を高めることができる。
また、電極線と信号線とは、溶接されてなる構成であってもよい。この場合には、電極線と信号線との接合部分の強度を向上させることができる。これにより、電極線と信号線との接合部分の耐久性、信頼性を高めることができる。溶接方法としては、例えば、レーザー溶接、抵抗溶接等を用いることができる。
なお、電極線と信号線とは、電気的に接続されていればよく、上述したように、電極線と信号線とが溶接により直接的に接続(接合)されていてもよいし、他の部材を介して間接的に接続されていてもよい。
また、電極線の断面積は、信号線の断面積よりも小さくてもよい。この場合には、電極線の薄肉化、細径化等を図り、高価な貴金属を含有する電極線の材料コストを低減できる。また、電極線を薄肉化、細径化等しても、電極線の高温強度を十分に確保できる。なお、電極線及び信号線の断面積とは、軸方向に直交する断面の面積である。
また、上記温度センサは、高温で使用してもよく、例えば、600℃以上で使用してもよい。この場合にも、電極線の高温強度を十分に確保でき、電極線の耐久性、信頼性についても問題ない。
実施形態1の温度センサの全体構造を示す一部断面説明図である。 実施形態1の温度センサの先端側部分を拡大して示す断面説明図である。 実施形態2の温度センサの先端側部分を拡大して示す断面説明図である。 その他の実施形態の温度センサの先端側部分を拡大して示す断面説明図である。
以下、本発明の実施形態を図面と共に説明する。
(実施形態1)
図1、図2に示すように、温度センサ1は、温度に応じて電気的特性が変化する感温部4と感温部4からの電気信号を外部に出力するための電極線5とを有する感温素子3と、電極線5に電気的に接続されたシース芯線(信号線)15と、を備えている。
電極線5は、白金ロジウム合金により構成されている。白金ロジウム合金は、Sr:0.1〜1.5mol%、Rh:22〜40mol%、残部がPt及び不可避的不純物からなり、主としてSr及びPtから構成される第2相の析出粒子が母相に分散してなり、かつ、断面における第2相の面積率が25%以下である。以下、この温度センサ1の詳細について説明する。
図1に示すように、温度センサ1は、内燃機関の排気管等の流通管に装着することにより、測定対象ガス(排ガス)が流れる流通管内に配置され、測定対象ガスの温度検出に用いられる。ここで、温度センサ1の長手方向が軸方向であり、図1の上下方向である。また、温度センサ1の先端側が図1の下側であり、温度センサ1の後端側が図1の上側である。
温度センサ1は、感温素子3と、シース部7と、金属チューブ9と、取付部11と、ナット部13とを備えている。
感温素子3は、測定対象ガスが流れる流通管内に配置される測温素子である。感温素子3は、金属チューブ9の内部に配置される。感温素子3の詳細については後述する。
シース部7は、金属製の外筒17と、導電性金属からなる一対のシース芯線15と、外筒17と一対のシース芯線15との間を電気的に絶縁してシース芯線15を保持する絶縁粉末(図示略)とを備えている。すなわち、シース部7は、一対のシース芯線15を外筒17の内側において絶縁保持するよう構成されている。
金属チューブ9は、鋼板の深絞り加工により、軸方向の先端側を閉塞して形成した有底筒状の部材である。金属チューブ9は、軸方向の後端側が取付部11の内面に当接するように、軸方向寸法が設定されている。金属チューブ9は、耐腐食性金属(例えば、耐熱性金属でもあるSUS310S等のステンレス合金等)からなる。
金属チューブ9は、先端部分に形成された小径部25と、小径部25の後端側に形成され、小径部25よりも外径が大きい大径部27と、小径部25と大径部27との間に形成された段差部29とを有する。段差部29は、小径部25から大径部27に向かって徐々に外径が大きくなっている。
金属チューブ9の内部には、感温素子3及びセメント(保持部材)23が配置されている。セメント23は、感温素子3の周囲に充填され、感温素子3を保持してその揺動を抑制する。セメント23は、熱伝導率が高く、高耐熱、高絶縁性の材料を用いて構成されている。
セメント23としては、例えば、Al、MgO等の酸化物、AlN、TiN、Si、BN等の窒化物、SiC、TiC、ZrC等の炭化物等が主体のセメントを用いてもよい。また、セメント23としては、Al、MgO等の酸化物、AlN、TiN、Si、BN等の窒化物、SiC、TiC、ZrC等の炭化物等が主体で、Al、SiO、MgO等の無機バインダを混合したセメント等を用いてもよい。
取付部11は、少なくとも金属チューブ9の先端が外部に露出する状態で金属チューブ9の後端側の外周面を取り囲んで、金属チューブ9を支持する。取付部11は、径方向外側に突出する突出部31と、突出部31の後端側に位置すると共に軸方向に延びる後端側鞘部33とを有する。
突出部31の先端側には、取付座面35が設けられている。取付座面35は、先端側に向かって外径が小さくなるテ―パ状に形成され、排気管のセンサ取り付け位置(図示略)に対応している。なお、排気管のセンサ取り付け位置は、取付座面35に当接する部位として、後端側に向かって外径が大きくなるテ―パ部を備えて形成されている。
取付部11は、排気管のセンサ取り付け位置に配置されることにより、取付座面35がセンサ取り付け位置のテーパ部に密着し、排気管から外部への排ガスの漏出を抑制する。また、取付部11が金属チューブ9の後端部に圧入された後、取付部11の後端側鞘部33と金属チューブ9とをレーザー溶接することにより、取付部11と金属チューブ9とが互いに固定される。
ナット部13は、六角ナット部39及びネジ部41を有する筒状の部材である。ナット部13は、取付部11のうち、突出部31の後端面にネジ部41の先端面を当接させた状態で、取付部11の外周において回動自在に配置される。ナット部13のネジ部41が排気管に設けられたネジ穴と螺合することにより、温度センサ1が排気管のセンサ取り付け位置に取り付けられる。
シース芯線15は、先端部が感温素子3に電気的に接続されている。シース芯線15は、後端部が抵抗溶接により加締め端子43に接続されている。つまり、シース芯線15は、自身の後端が加締め端子43を介して外部回路(例えば、車両の電子制御装置(ECU)等)の接続用のリード線45に接続されている。
一対のシース芯線15のうち後端部分は、絶縁チューブ47によって互いに絶縁されており、一対の加締め端子43も絶縁チューブ47により互いに絶縁されている。リード線45は、導線を絶縁性の被覆材により被覆したものである。リード線45は、耐熱ゴム製のシール部材49の内部を貫通して配置されている。
図2に示すように、感温素子3は、温度に応じて電気的特性が変化する感温部4と、感温部4に接続された一対の電極線5とを備えている。
感温部4は、セラミック基体54と、金属抵抗体55と、接合層56と、セラミック被覆層57と、電極パッド58とを有する。
セラミック基体54は、純度99.5〜99.9%のアルミナからなり、セラミックグリーンシートを予め焼成してなる焼成済みシートである。
金属抵抗体55は、白金(Pt)を主体に構成され、温度に応じて電気的特性(電気抵抗値)が変化する測温抵抗体である。金属抵抗体55は、セラミック基体54の表面に所定のパターン形状で形成されている。
セラミック被覆層57は、純度99.5〜99.9%のアルミナからなり、セラミックグリーンシートを予め焼成してなる焼成済みシートである。セラミック被覆層57は、金属抵抗体55のうち、セラミック基体54と接する面とは反対側の面において、金属抵抗体55の先端側を被覆している。
接合層56は、純度99.5〜99.9%のアルミナからなる。接合層56は、接合前はアルミナ粉末を含むペーストであり、焼成済みのセラミック基体54とセラミック被覆層57とを上記ペーストで貼り合わせた後、熱処理されることで、最終的に接合層56となる。
金属抵抗体55のうち後端側(図2の右側)は、セラミック被覆層57によって被覆される導体パターンより幅広に形成された電極パッド58を介して、一対の電極線5が電気的に接続される。電極パッド58と一対の電極線5とは、抵抗溶接、レーザー溶接等の溶接により、溶接点60において接合されている。
電極パッド58と一対の電極線5との接合部分は、被覆部材59によって被覆されている。被覆部材59は、アルミノケイ酸塩ガラスを主体とするガラス材料により構成されている。このガラス材料には、セラミック材料(アルミナ等)を副成分として含有させてもよい。
一対の電極線5は、金属抵抗体55の後端側からシース部7に向かって延びるように配置されている。一対の電極線5の後端は、一対のシース芯線15の先端と突き合わせて配置されている。一対の電極線5の後端と一対のシース芯線15の先端とは、抵抗溶接、レーザー溶接等の溶接により、溶接部61を介して接合されている。なお、電極線5の断面積は、シース芯線15の断面積よりも小さく設定されている。電極線5及びシース芯線15の断面積とは、軸方向に直交する断面の面積である。
そして、本実施形態において、電極線5は、Sr:0.1〜1.5mol%、Rh:22〜40mol%、残部がPt及び不可避的不純物からなる白金ロジウム合金により構成されている。白金ロジウム合金は、主としてSr及びPtから構成される第2相の析出粒子が母相に分散してなり、断面における第2相の面積率が25%以下である。
一方、電極線5に接続されるシース芯線15は、電極線5とは異なる材料により構成されている。具体的には、シース芯線15は、Fe、Ni、Co及びCrのうち、いずれか1種を主成分とする合金により構成されている。Fe合金としては、例えば、SUS310S等を用いることができる。Ni合金としては、NCF600、NCF601等を用いることができる。
次に、本実施形態の温度センサ1の作用効果について説明する。
本実施形態の温度センサ1において、電極線5を構成する3元系の白金ロジウム合金は、第2相の析出粒子が存在することから、粒界の移動が制約されるため、高温で長時間使用しても結晶粒の粗大化を抑制できる。また、析出強化の作用によって強度が向上し、粒径が微細なため破断伸びが大きいという利点も得られる。これにより、電極線5の高温強度を向上させ、耐久性、信頼性を高めることができる。また、高温で長時間使用しても、電極線5の破断等の不具合の発生を抑制できる。
また、電極線5を構成する3元系の白金ロジウム合金において、アルカリ土類金属であるSrは、ほぼ全量が第2相の析出粒子として存在し、母相部分は、ほぼ2元系のPtRh合金となっている。そのため、電極線5の電気伝導性、熱伝導性等は、従来の2元系のPtRh合金で構成した場合と同等で損なわれることがない。また、白金ロジウム合金は、第2相の析出粒子と母相との共晶点が母相のPtRh合金より低い。そのため、電極線5の溶接等が容易となる。
また、本実施形態の温度センサにおいて、シース芯線(信号線)15は、電極線5とは異なる材料により構成されている。そのため、シース芯線15を構成する材料として、高価な貴金属を含有する電極線5よりも安価な材料を選択することにより、材料コストの低減を図ることができる。
また、シース芯線(信号線)15は、Fe、Ni、Co及びCrのうち、いずれか1種を主成分とする合金により構成されている。この場合には、シース芯線15の耐熱性を向上させることができる。これにより、シース芯線15の耐久性、信頼性を高めることができる。
また、電極線5とシース芯線(信号線)15とは、溶接されてなる。そのため、電極線5とシース芯線15との接合部分の強度を向上させることができる。これにより、電極線5とシース芯線15との接合部分の耐久性、信頼性を高めることができる。
また、電極線5の断面積は、シース芯線(信号線)15の断面積よりも小さい。そのため、電極線5の薄肉化、細径化等を図り、高価な貴金属を含有する電極線5の材料コストを低減できる。また、電極線5を薄肉化、細径化等しても、電極線5の高温強度を十分に確保できる。
このように、本実施形態によれば、高温下で長時間使用しても結晶粒が粗大化することのない白金ロジウム合金を電極線5に用い、電極線5の高温強度を向上させることができる温度センサ1を提供することができる。
(実施形態2)
本実施形態は、図3に示すように、温度センサ1における電極線5とシース芯線15との溶接部分の構成を変更した例である。なお、実施形態1と同様の構成及び作用効果については説明を省略する。
図3に示すように、一対の電極線5の後端部は、シース部7(図1参照)の先端から引き出された一対のシース芯線15の先端部と重ね合されている。一対の電極線5と一対のシース芯線15とは、抵抗溶接、レーザー溶接等の溶接により、溶接点62において接合されている。なお、電極線5の断面積は、シース芯線15の断面積よりも小さく設定されている。
(試験評価)
以下、本発明の実施例を比較例と対比しながら説明し、本発明の効果を実証する。
まず、表1に示す化学成分の白金ロジウム合金を準備した。各白金ロジウム合金は、従来公知の方法で溶製した。
なお、実施例1〜4に用いた合金A1〜A4の白金ロジウム合金は、EPMA及びXRDによる分析により、析出した第2相が主としてSr及びPtからなる金属間化合物と同定され、第2相の析出粒子が母相に分散していることが確認された。また、光学顕微鏡、SEM等の断面観察により、断面における第2相の面積率が25%以下であることが確認された。
そして、各白金ロジウム合金からなる複数の電極線を作製し、各電極線をシース芯線に溶接した後、繰り返し応力を負荷する疲労試験を実施し、評価した。なお、電極線とシース芯線とは、重ね合わせた状態(図3参照)で溶接により接合した。
疲労試験の条件は、温度環境:室温、引張応力:239MPa、周波数:10Hzとした。疲労試験の評価は、5000サイクル経過後に、電極線とシース芯線との溶接部における破断の有無を確認し、破断無しを「○」、破断有りを「×」とした。
表1に示すように、比較例5は、電極線を構成する白金ロジウム合金のRh含有量が本発明の範囲(22〜40mol%)から外れている。また、比較例6は、電極線を構成する白金ロジウム合金にSrが含有されておらず、Sr含有量が本発明の範囲(0.1〜1.5mol%)から外れている。そのため、比較例5、6は、疲労試験の評価が「×」となり、電極線とシース芯線との溶接部に破断が発生した。
一方、実施例1〜4は、電極線を構成する白金ロジウム合金の化学成分が本発明の範囲内である。そのため、実施例1〜4は、疲労試験の評価が「○」となり、電極線とシース芯線との溶接部に破断が発生しなかった。
Figure 2017075905

次に、表2に示す化学成分の白金ロジウム合金からなる複数の電極線を作製し、各電極線を用いた複数の温度センサを作製した。なお、電極線とシース芯線とは、突き合わせた状態(図2参照)又は重ね合わせた状態(図3参照)で溶接により接合した。そして、各温度センサについて、室温と最高温度との間で昇温及び降温を繰り返すサイクル試験を実施し、ロバスト性を評価した。
サイクル試験の条件は、最高温度:800℃、最高温度保持時間:60秒、昇温時間:30秒、降温時間:30秒とした。なお、降温させて室温となったときには、室温で保持せず、すぐに昇温させた。ロバスト性の評価は、4000サイクル経過後に、電極線の断線の有無を確認し、断線無しを「○」、断線有りを「×」とした。
表2に示すように、比較例10は、電極線を構成する白金ロジウム合金にSrが含有されておらず、Sr含有量が本発明の範囲(0.1〜1.5mol%)から外れている。そのため、比較例10は、ロバスト性の評価が「×」となり、電極線に断線が発生した。
一方、実施例7〜9は、電極線を構成する白金ロジウム合金の化学成分が本発明の範囲内である。そのため、実施例7〜9は、ロバスト性の評価が「○」となり、電極線に断線が発生しなかった。
Figure 2017075905

(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
(1)上述の実施形態では、シース芯線(信号線)15を構成する合金として、Fe合金及びNi合金を例示したが、これに限定されるものではなく、例えば、Co合金、Cr合金等を用いてもよい。Co合金としては、例えば、UMCo−50(日立金属MMCスーパアロイ株式会社製)等、Cr合金としては、例えば、クリマックス(栗本鐵工所株式会社製)等を具体的に用いることができる。
(2)上述の実施形態では、感温部4について、温度に応じて電気的特性が変化する金属抵抗体55を用いて構成したが、例えば、温度に応じて電気的特性が変化するサーミスタ焼結体を用いて構成してもよい。サーミスタ焼結体としては、例えば、(Sr,Y)(Al,Mn,Fe)Oをベース組成としたペロブスカイト型酸化物等を用いることができる。
図4に、サーミスタ焼結体により構成された感温部4と感温部4に接続された一対の電極線5とを有する感温素子3を備えた温度センサ1を示す。一対の電極線5の後端部は、シース部7(図1参照)の先端から引き出された一対のシース芯線15の先端部と重ね合されている。一対の電極線5と一対のシース芯線15とは、抵抗溶接、レーザー溶接等の溶接により、溶接点63において接合されている。なお、電極線5の断面積は、シース芯線15の断面積よりも小さく設定されている。上記構成であっても、電極線5を上述の3元系の白金ロジウム合金により構成すれば、上述の実施形態1、2と同様の作用効果が得られる。
1…温度センサ
3…感温素子
4…感温部
5…電極線
15…シース芯線(信号線)

Claims (5)

  1. 温度に応じて電気的特性が変化する感温部と該感温部からの電気信号を外部に出力するための電極線とを有する感温素子と、
    前記電極線に電気的に接続された信号線と、を備え、
    前記電極線は、白金ロジウム合金により構成され、
    該白金ロジウム合金は、Sr:0.1〜1.5mol%、Rh:22〜40mol%、残部がPt及び不可避的不純物からなり、主としてSr及びPtから構成される第2相の析出粒子が母相に分散してなり、かつ、断面における前記第2相の面積率が25%以下であることを特徴とする温度センサ。
  2. 前記信号線は、前記電極線とは異なる材料により構成されていることを特徴とする請求項1に記載の温度センサ。
  3. 前記信号線は、Fe、Ni、Co及びCrのうち、いずれか1種を主成分とする合金により構成されていることを特徴とする請求項2に記載の温度センサ。
  4. 前記電極線と前記信号線とは、溶接されてなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の温度センサ。
  5. 前記電極線の断面積は、前記信号線の断面積よりも小さいことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の温度センサ。
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