JP2017075347A - 電解クロメート処理液およびこれを用いためっきの表面処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】現行の酸性の電解クロメート処理液で問題となる浴管理の問題を解決する技術を提供する。【解決手段】クロム酸またはそのアルカリ金属塩を含有し、アルカリ性であることを特徴とする電解クロメート処理液およびこれを用いためっきの表面処理方法。【選択図】なし

Description

本発明は、めっき表面の処理に用いられる電解クロメート処理液およびこれを用いためっきの表面処理方法に関する。
装飾めっきや機能めっきにおいて最表面にクロムめっきが施されることが多くある。このクロムめっきは発癌性を有する6価クロム浴で行われることが一般的であり、人体への影響が懸念され、現在ではその代替として3価クロムめっきやスズ−コバルトなどといった合金めっきが使用されつつある。
3価クロム浴めっきやスズ−コバルト合金めっきなどは6価クロム浴めっきほどの耐食性を有していないため、後工程にて電解クロメート処理(6価クロム含有であるが)を行い高耐食性を付与している。
クロメート処理は浸漬および電解によりおこなわれ、その処理液は酸性のものが一般的であるが(例えば、非特許文献1参照)、その前工程であるスズ−コバルト合金めっき等がアルカリ性の液性のため、それがクロメート処理液に持ち込まれると、pHが大きく変動し、浴管理が煩雑になる。
「めっき技術ガイド」、日本鍍金材料協同組合、231頁、1996年発行
従って、本発明は現行の酸性の電解クロメート処理液で問題となる浴管理の問題を解決する技術を提供することを課題とした。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、意外にも電解クロメート処理液を初めからアルカリ性とすることで、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明はクロム酸またはそのアルカリ金属塩を含有し、アルカリ性であることを特徴とする電解クロメート処理液である。
また、本発明はめっき表面を、上記電解クロメート処理液で処理することを特徴とするめっきの表面処理方法である。
更に、本発明は上記めっきの表面処理方法で得られるめっき製品。
本発明の電解クロメート処理液は、浴管理が容易であり、また、この電解クロメート処理液で処理しためっき表面は耐食性が向上する。
従って、本発明はめっき製品の表面処理として好適である。
本発明の電解クロメート処理液に用いられる、クロム酸またはそのアルカリ金属塩は、特に限定されず、例えば、重クロム酸ナトリウム、重クロム酸カリウム、無水クロム酸、クロム酸カリウム等が挙げられる。これらクロム酸またはそのアルカリ金属塩の中でも重クロム酸ナトリウムが好ましい。また、これらクロム酸またはそのアルカリ金属塩は1種または2種以上を用いることができる。本発明の電解クロメート処理液におけるクロム酸またはそのアルカリ金属塩の含有量は特に限定されないが、例えば、クロムイオン濃度として0.5〜100g/L、好ましくは10〜50g/L、より好ましくは15〜20g/Lである。
本発明の電解クロメート処理液は、アルカリ性、好ましくはpH8〜12であるが、この液性の調整は例えば、水酸化ナトリウム等のアルカリ物質で行えばよい。
本発明の電解クロメート処理液は、上記成分に追加して更にリン酸またはそのアルカリ金属塩を含有させ、電解クロメート処理液中にリンを含有させることが、耐食性の点から好ましい。本発明の電解クロメート処理液に用いられるリン酸またはそのアルカリ金属塩は、特に限定されず、例えば、リン酸三ナトリウム、ピロリン酸、次亜リン酸ナトリウム等が挙げられ、これらの中でもリン酸三ナトリウムが好ましい。これらリン酸またはそのアルカリ金属塩は1種または2種以上を用いることができる。本発明の電解クロメート処理液におけるリン酸またはそのアルカリ金属塩の含有量は特に限定されないが、例えば、リンイオン濃度として0.1〜50g/L、好ましくは0.5〜30g/L、より好ましくは1〜3g/Lである。
本発明の電解クロメート処理液には、本発明の効果を損なわない範囲で、ほう酸等の無機酸とそのアルカリ金属塩(ただし、無機酸とそのアルカリ金属塩からリン酸またはそのアルカリ金属塩は除く)およびクエン酸、リンゴ酸、グルコン酸等の有機酸とそのアルカリ金属塩等からなるpH緩衝剤、キレート剤等含有させてもよいが、好ましくはクロム酸またはそのアルカリ金属塩のみを含みアルカリ性の電解クロメート処理液、あるいはクロム酸またはそのアルカリ金属塩とリン酸またはそのアルカリ金属塩のみを含みアルカリ性の電解クロメート処理液である。
本発明の電解クロメート処理液は、クロム酸またはそのアルカリ金属塩(必要によりリン酸またはそのアルカリ金属塩)を水に溶解し、アルカリ物質を用いてpHをアルカリ性に調整することにより調製することができる。
以上説明した本発明の電解クロメート処理液は、従来の電解クロメート処理と同様にして、めっき表面を処理することができる。本発明の電解クロメート処理液で処理できるめっき表面としては、特に限定されないが、例えば、スズ−コバルト合金めっき、スズ−ニッケル合金めっき、3価クロムめっき等の表面が挙げられる。なお、本発明の電解クロメート処理液を用いた電解クロメート処理の条件は特に限定されないが、例えば、電流密度が0.1〜5A/dm、好ましくは0.5〜2A/dmであり、液温が5〜60℃、好ましくは15〜40℃、処理時間が10秒〜5分、好ましくは30秒〜3分である。
上記電解クロメート処理後は、更に、水洗、乾燥等を行ってもよい。
本発明の電解クロメート処理液を用いためっきの表面処理方法で得られためっき製品は、従来の酸性の電解クロメート処理液を用いた場合と同等かそれ以上の耐食性が得られる。ここで耐食性とはJISで規格化されているCASS耐食性(JIS H8502)をいう。
なお、本発明の電解クロメート処理液はアルカリ性であるため、処理前に行われるめっきが、例えば、スズ−コバルト合金めっき、スズ―ニッケル合金めっき等のアルカリ性のめっき液で得られたものであり、このめっき液が電解クロメート処理液に持込まれたとしても酸性の電解クロメート処理液と比べてpHの変動が少ないため、浴管理の問題なく電解クロメート処理ができる。また、この場合、従来の酸性の電解クロメート処理液で電解クロメート処理した時よりも耐食性が向上する。
以下、本発明を実施例を挙げて詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。
実 施 例 1
アルカリ性の電解クロメート処理液の調整:
重クロム酸ナトリウム二水和物60gを1Lの水に溶解した後、水酸化ナトリウムを用いてpHを8.5に調整して、アルカリ性の電解クロメート処理液を得た。
実 施 例 2
アルカリ性の電解クロメート処理液の調製:
重クロム酸ナトリウム二水和物60gと、リン酸三ナトリウム12水和物28gを1Lの水に溶解した後、水酸化ナトリウムを用いてpHを8.5に調整して、リン含有のアルカリ性の電解クロメート処理液を得た。
比 較 例 1
酸性の電解クロメート処理液の調製:
重クロム酸ナトリウム30gを1Lの水に溶解した後、水酸化ナトリウムおよび無水クロム酸を用いてpH4.5に調整して、酸性の電解クロメート処理液を得た。
試 験 例 1
電解クロメート処理:
ABS試験片(10cm×10cm)に、以下の前処理を行ったものに、実施例1または実施例2で得たアルカリ性の電解クロメート処理液を用いて、以下の条件で電解クロメート処理を行った。また、同様の条件で、比較例1で得た酸性の電解クロメート処理液を用いた電解クロメート処理を行った場合と、前処理後に何ら処理を行わなかった場合を比較とした。
(前処理) (膜厚)
硫酸銅めっき 15μm
半光沢ニッケルめっき 4μm
光沢ニッケルめっき 4μm
マイクロポーラスニッケルめっき 1μm
スズ−コバルトめっき 0.15μm
※スズ−コバルトめっきはエバロイSNC((株)JCU製:(pH8.7))で行った。その他の各めっきは公知の方法で行った。
(電解クロメート処理)
浴温 40℃
電流密度 0.1A/dm
処理時間 1分
電解クロメート処理後、以下の条件および評価方法でCASS試験を行った。その結果を表1に示した。
(CASS試験)
JIS H8502に定めるCASS試験を80時間実施した。
(評価方法)
目視にて表面ピット腐食をレイティングナンバにて評価。なお、レイティングナンバ評価はJIS H8502 11.5レイティングナンバ標準図表による方法に基づいて行った。
Figure 2017075347
電解クロメート処理前のめっきが、アルカリ性のめっき液で得られた場合、実施例1または実施例2で得た電解クロメート処理液を用いて電解クロメート処理を行えば、従来の酸性の電解クロメート処理液を用いて電解クロメート処理行った場合よりも、耐食性が向上することがわかった。また、特に実施例2で得たリン含有のアルカリ性の電解クロメート処理液を用いた場合には、顕著に耐食性が向上することがわかった。
試 験 例 2
めっき液持込み試験:
実施例2で得たアルカリ性の電解クロメート処理液に、スズ−コバルトめっき液(pH8.7)が持込まれた場合のpHを測定した。また、同様の条件で、比較例1で得た酸性の電解クロメート処理液にスズ−コバルトめっき液(pH8.7)が持込まれた場合のpHを測定した。その結果を表2に示した。
Figure 2017075347
実施例2で得たアルカリ性の電解クロメート処理液は、スズ−コバルトめっき液が持込まれても、pHの変動がなかった。一方、比較例1で得た酸性の電解クロメート処理液はスズ−コバルトめっき液が持込まれると、pHが変動してしまった。
試 験 例 3
電解クロメート処理:
ABS試験片(10cm×10cm)に、試験例1の前処理においてスズ−コバルトめっきを黒色3価クロムめっき((株)JCU製:JTC−BK(pH2.8))(0.15μm)に代える以外は同様に前処理を行ったものに、実施例2で得たアルカリ性の電解クロメート処理液を用いて、試験例1と同様の条件で電解クロメート処理を行った。また、同様の条件で、比較例1で得た酸性の電解クロメート処理液を用いた電解クロメート処理を行った場合と、前処理後に何ら処理を行わなかった場合を比較とした。
電解クロメート処理後、試験例1と同様の条件および評価方法でCASS試験を行った。その結果を表3に示した。
Figure 2017075347
電解クロメート処理前のめっきが酸性のめっき液で得られた場合であっても、実施例2で得た電解クロメート処理液と、従来の酸性の電解クロメート処理液を用いて電解クロメート処理を行った場合で同等の耐食性であった。
本発明の電解クロメート処理液は、めっき製品の表面処理に利用可能である。

以 上

Claims (6)

  1. クロム酸またはそのアルカリ金属塩を含有し、アルカリ性であることを特徴とする電解クロメート処理液。
  2. 更に、リン酸またはそのアルカリ金属塩を含有する請求項1記載の電解クロメート処理液。
  3. pHが8〜12である請求項1または2記載の電解クロメート処理液。
  4. めっき表面を、請求項1〜3の何れかに記載の電解クロメート処理液で処理することを特徴とするめっきの表面処理方法。
  5. 処理前のめっきが、アルカリ性のめっき液で得られたものである請求項4記載のめっきの表面処理方法。
  6. 請求項4または5記載のめっきの表面処理方法で得られるめっき製品。
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