JP2017075264A - 配管用成形品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(A)ポリフェニレンエーテル、(B)ポリスチレンホモポリマー、及び(C)スチレン重合体ブロックと共役ジエン化合物重合体ブロックからなるブロック共重合体を水素添加して得られた、重量平均分子量が10万〜40万の範囲である水添ブロック共重合体、を含有する樹脂組成物からなる配管用成形品であって、前記樹脂組成物が、前記(A)、(B)、及び(C)成分の総量100質量部に対して、前記(A)成分5〜50質量部、前記(B)成分20〜90質量部、及び前記(C)成分3〜30質量部、を含有し、前記樹脂組成物中のブタジエンが、0.1mg/kg未満であることを特徴とする配管用成形品。
【選択図】なし
Description
また特許文献3に記載の樹脂組成物はポリフェニレンエーテル、ポリスチレン及び任意のポリエチレン以外にポリマーを含まず、またガラス繊維を含有するものであるが、このような樹脂組成物を配管などの配管用成形品に用いた場合、外観が悪いなどの問題があった。
〔1〕
(A)ポリフェニレンエーテル、(B)ポリスチレンホモポリマー、及び(C)スチレン重合体ブロックと共役ジエン化合物重合体ブロックからなるブロック共重合体を水素添加して得られた、重量平均分子量が10万〜40万の範囲である水添ブロック共重合体、を含有する樹脂組成物からなる配管用成形品であって、
前記樹脂組成物が、前記(A)、(B)、及び(C)成分の総量100質量部に対して、
前記(A)成分5〜50質量部、
前記(B)成分20〜90質量部、及び
前記(C)成分3〜30質量部、を含有し、
前記樹脂組成物中のブタジエンが、0.1mg/kg未満であることを特徴とする配管用成形品。
〔2〕
前記樹脂組成物が、前記(A)、(B)、及び(C)成分の総量100質量部に対して、更に(D)リン系酸化防止剤を0.05〜1質量部含有することを特徴とする〔1〕に記載の配管用成形品。
〔3〕
前記(A)成分の重量平均分子量が40,000〜100,000の範囲であることを特徴とする〔1〕または〔2〕に記載の配管用成形品。
〔4〕
前記(C)成分の水素添加率が95%以上であることを特徴とする〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の配管用成形品。
〔5〕
前記配管用成形品がチューブ形状部を有し、
前記チューブ形状部の外径D(mm)は48mmより大きく、
前記チューブ形状部の肉厚t(mm)が、(1/40)D<t<(1/20)Dの範囲であることを特徴とする〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の配管用成形品。
〔6〕
飲料液体用部材の輸送もしくは貯蔵に用いられることを特徴とする〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の配管用成形品。
−(A)ポリフェニレンエーテル−
本実施形態で用いられる(A)ポリフェニレンエーテル(本明細書において、(A)成分とも称し、またポリフェニレンエーテルを「PPE」と称することもある)は、下記式(I)及び/又は式(II)で表される繰返し単位構造(フェニレンエーテルに由来する単位構造)を有する単独重合体、あるいは共重合体である。
本実施形態で用いられる(B)ポリスチレンホモポリマー(本明細書において、(B)成分とも称す)は、スチレン系化合物を重合して得られるものであって、スチレン系化合物以外の例えばゴム成分と共重合してない重合体である。スチレン系化合物の具体例としては、スチレン、α−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、モノクロロスチレン、p−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、エチルスチレン等が挙げられ、最も好ましいのはスチレンである。
本実施形態で用いられる(C)水添ブロック共重合体(本明細書において、(C)成分とも称す)は、スチレン重合体ブロックと共役ジエン化合物重合体ブロックとからなるブロック共重合体を水素添加して得られる水添ブロック共重合体であり、重量平均分子量10万〜40万の水添ブロック共重合体である。
スチレン重合体ブロックの含有量(質量%)=(水添前の共重合体中のスチレン重合体ブロックの質量/水添前の共重合体の質量)×100
−17979号公報、特公昭48−2423号公報、特公昭49−36957号公報、特公昭57−49567号公報、特公昭58−11446号公報などに記載された方法があげられる。
(C)水添ブロック共重合体の製造方法としては、限定されるものではないが、例えば次の方法を挙げることができる。
まず、n−ブチルリチウムを重合触媒とし、シクロヘキサン溶中で、テトラヒドロフランをビニル含有量調節剤として、例えばスチレンとブタジエンをアニオンブロック共重合することにより、所定のスチレンブロック含有量、重量平均分子量を有する、ブロック共重合体を合成する。尚、ポリマー構造はモノマーの仕込みの量を、分子量は触媒量を、変化させることによりコントロールすることができる。スチレンブロック含有量は、紫外分光光度計(UV)を、重量平均分子量は、ゲル・パーミュエーション・クロマトグラフィーを用いて測定することができる。
また、引きつづき、上記のブロック共重合体の水素添加は、例えばビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロライドとn−ブチルリチウムを水添触媒として、水素圧5kg/cm2、温度50℃で2時間水素添加を行う(例えば特開昭59−133203号公報に記載)。この方法では、それぞれブタジエンブロック部分の二重結合の99%以上は水素添加され、スチレンブロック部分のベンゼン環はほとんど水添されないで残すことができる。
測定機器:JNM−LA400(JEOL製)
観測核:1H
溶媒:重水素化クロロホルム
測定サンプル:ポリマーを水素添加する前後品
サンプル濃度:50mg/mL
観測周波数:400MHz
化学シフト基準:TMS(テトラメチルシラン)
パルスディレイ:2.904秒
スキャン回数:64回
パルス幅:45°
測定温度:26℃
本実施形態には(A)、(B)及び(C)成分に加えて(D)リン系酸化防止剤(本明細書において、(D)成分とも称す)を加えることが好ましい。リン系酸化防止剤とは、分子中にリン原子を有する化合物を含む酸化防止剤である。
なお、モールドデポジット(MD)は、成形する際に溶融した樹脂中から低分子量物がガスとして噴出し、金型に堆積し、汚染する現象である。
本実施形態の樹脂組成物には、本実施形態の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、他のプラスチック添加剤(例えば、(D)リン系酸化防止剤以外の酸化防止剤、可塑剤、帯電防止剤、滑剤、離型剤、染顔料、プラスチック用各種無機充填剤等)、ガラス繊維を添加することができる。
本発明の樹脂組成物中のブタジエン濃度は、0.1mg/kg未満である。ブタジエンを0.1mg/kg未満とするため、本発明の樹脂組成物中にはゴム強化ポリスチレンを含有しないことが好ましい。当該濃度を0.1mg/kg未満とすることにより、樹脂組成物をブタジエンフリーとして扱うことができ、例えば飲料水部材規格KTWに適合させることができる。なお、樹脂組成物中のブタジエン濃度の測定方法はガスクロマトグラフィを用いて測定することができる。また、「ブタジエン」はブタジエン(CH2=CHCH=CH2)を指し、重合化ブタジエン残基を含まない。
本発明の樹脂組成物の製造方法は、特に規定するものではなく、押出機、加熱ロール、ニーダー、バンバリーミキサー等の混練機を用いて混練製造することができる。その中でも押出機による溶融混練が、生産性の面で好ましい。
混練温度は、ベース樹脂の好ましい加工温度に従えばよく、目安としては200〜360℃の範囲、好ましくは240〜320℃の範囲である。より具体的には、(A)、(B)、及び(C)成分などの各成分を、二軸押出機を用いて溶融混練する際、二軸押出機のダイ出口から押出される溶融樹脂組成物の温度を200〜360℃の範囲とすることができる。
二軸押出機を用いた押出しプロセスとしては、上記した材料を第1原料供給口および第2原料供給口から供給し、駆動部によりスクリューを駆動させることで上記した材料を溶融混練し、ダイから押出すことにより、樹脂組成物を得ることができる。
より具体的には、(A)、(B)及び(C)成分の二軸押出機への供給位置は、特に限定されないが、次のように設定することが好ましい。(A)成分は、最上部の第1原料供給口から、場合によってはその一部を途中の第2原料供給口から二軸押出機に供給する。(B)及び(C)成分は、最上部の第1原料供給口及び/又は前段途中の第2原料供給口、さらには必要に応じて第3原料供給口を設け、そこから二軸押出機内に供給する。これにより配管用成形品の製造方法の押出条件と相まって、より(B)成分の熱劣化を抑制することができる。
本発明における、上記の樹脂組成物より製造される配管用成形品は、内部に飲料用液体を輸送または貯蔵する用途として好適に用いることができる。また配管用成形品は、中空形状(管形状)のチューブ形状部を有することが好ましく、これにより、当該輸送用または貯蔵用手段として用いることができる。チューブ形状部は、形状的には直線状のチューブ、屈曲チューブ等の任意の形状が含まれるが、いずれも内部に物を輸送または貯蔵するための貫通穴があいている。また、本発明の配管用成形品には、例えば成形品どうしを接続するためのジョイント部品やシールするための蓋状部品も含まれ、また、チューブ形状部のみからなるチューブ(管)とすることもできる。
ここでいう飲料用の液体の具体例としては、飲料水、飲料用アルコール類、非アルコール飲料類等を挙げることができる。
配管部材を使用する上で支障のない耐圧強度を保持するために肉厚tは(1/40)Dより大きい必要があり、樹脂組成物の使用量を低減させ管の重量が重くなりすぎなくするためには(1/20)Dより小さい必要がある。
本発明の配管用成形品は上記から得られた樹脂組成物を成形加工することにより得られる。
この成形方法は特に規定するものでなく、押出成形、射出成形、ブロー成形、ガスインジェクション成形等の一般的な成形方法を用いることができる。配管用成形品を作成する好ましい成形方法は押出成形であり、これにより、配管用成形品がチューブ形状部を有するときには長尺成形品を得ることができる。このときの加工温度の目安は200〜360℃の範囲、好ましくは240〜320℃の範囲である。
(PPE−1):ポリ−2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル(旭化成ケミカルズ社製、商品名「ザイロン S201A」)、重量平均分子量は46,000である。
(PPE−2):ポリ−2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル(旭化成ケミカルズ社製、商品名「ザイロン S203A」)、重量平均分子量は36,000である。
(GPPS):ホモポリスチレン(PSジャパン社製、商品名「PSJ−ポリスチレン 685」)
(HIPS):ゴム補強ポリスチレン(ペトロケミカル社製、商品名「CT60」)
(SEBS−1):水添スチレン・エチレン・ブチレン・スチレン共重合体(スチレン重合体ブロック含有量32質量%、重量平均分子量200,000、水添率99%)
(SEBS−2):水添スチレン・エチレン・ブチレン・スチレン共重合体(スチレン重合体ブロック含有量32質量%、重量平均分子量200,000、水添率96%)
なお、SEBS−1は、前述の水添ブロック共重合体の製造方法に記載の方法により得た。すなわち、n−ブチルリチウムを重合触媒とし、シクロヘキサン溶中で、テトラヒドロフランをビニル含有量調節剤として、スチレンとブタジエンをアニオンブロック共重合することにより、スチレン重合体ブロック含有量32質量%、重量平均分子量200,000のブロック共重合体を合成した。また、引きつづき、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロライドとn−ブチルリチウムを水添触媒として、水素圧5kg/cm2、温度50℃で2時間水素添加を行なった。
また、SEBS−2は、SEBS−1における水素添加の条件を温度50℃で1時間とした以外、SEBS−1と同様にして製造した。
(STB):リン系酸化防止剤(BASF社製、商品名「Irgafos168」)
得られた樹脂組成物の特性評価は、以下の方法及び条件で行った。
得られた樹脂組成物ペレットを100℃で2時間乾燥した後、東芝機械社製、IS−100GN型射出成形機(シリンダー温度を280℃、金型温度を80℃に設定)を用いて、ISO−15103に準じて試験片を作製した。
JIS K7210に準拠して、試験温度250℃、試験荷重10kgの条件で樹脂組成物ペレットを用いて測定した。
上記試験片を用い、耐衝撃性評価として、ISO−179に準拠し、ノッチ付きにて測定した。
上記試験片を用い、曲げ弾性率評価として、ISO−178に準拠し、試験速度2mm/分にて測定した。
上記試験片を用い、耐熱性評価として、ISO−75−1に準拠し、1.8MPa下にて測定した。
上記試験片を得る過程で、試験片100ショット後の金型の流動末端部のくもりを評価した。
○:目視でくもりがまったく生じない。
△:目視で若干のくもりが見られる。
×:目視であきらかにくもりが生じる。
東芝機械社製成形機EC100SXと幅150mm、長さ150mm、厚さ2mmの平板金型を用いて、実施例・比較例に記載の方法で得られた樹脂組成物ペレット射出成形した。
この時、シリンダー温度を340℃、金型温度を90℃に設定した。射出時間15秒、射出速度50mm/分、冷却時間15秒で3ショット成形した後、10分間放置後、5ショットを前記3ショットと同条件で成形した。得られた平板成形品の前記3ショットのE*との比較で前記10分滞留後5ショットのΔE*を測定した。
○:ΔE*<2
△:ΔE*<3
×:ΔE*≧3
△より変色が少ない状態を合格の範囲とした。
後述の実施例記載の方法で得られたチューブ形状の成形品を1mに切り出し、その内側外観のうねり状偏肉構造を目視確認した。
○:全長1m内にうねり状の周期的な偏肉がまったくない。
△:全長1m内に5cm未満のうねりが1か所以内である。
×:全長1m内にうねり状の周期的な偏肉が一部または全体に見られる。
上記○と△として評価したものを合格とした。
JIS K6776に準拠し、得られたチューブ形状の成形品から、700mmの試験片を切り採り、90±2℃で1時間状態調節後、90℃の温水で1.5MPaの圧力を加え、そのまま1時間放置後、変形の有無を目視によって調べた。
○:目視確認での変形がまったく見られない。
△:目視確認で、一部に若干の変形が見られる。
×:目視確認で、一部もしくは全体にわたって、明らかに変形が見られる。
上記○と△として評価したものを合格とした。
樹脂組成物中のブタジエン濃度を、ガスクロマトグラフィを用いて下記の方法により測定した。
ブタジエン濃度は、長さ27.5m、内径0.32mmおよび膜厚10μmのCHROMPACKキャピラリカラムCP−PoraPLOT Q−HTを備えたヘッドスペースガスクロマトグラフを用いたガスクロマトグラフィによって、注入量25μlで求めた。1,3−ブタジエンの保存溶液を調製するために、25mlバイアル瓶用の隔壁を中空針で2度穿孔し、中空針は1つの穿孔内に残した。隔壁とねじ蓋を備えたバイアル瓶を秤量した。N,N−ジメチルアセトアミド20mlをピペットでバイアル瓶に採取した。バイアル瓶を再度秤量した。中空針と第2の穿孔を含むバイアル瓶をねじ蓋で閉じた。換気フード内で作業して、1,3−ブタジエン約0.3gを細いチューブ経由で第2の穿孔からバイアル瓶に導入した。ねじ蓋と中空針を備えたバイアル瓶を再秤量した。バイアル瓶中の1,3−ブタジエンの濃度を、溶液1g当たりの1,3−ブタジエンのmg量として求めた。1,3−ブタジエンの標準溶液を調製するために、隔壁と蓋を備えたサンプルバイアル瓶を4個秤量した。N,N−ジメチルアセトアミド20mlをピペットで各バイアル瓶に採取した。0.1ml、0.5ml、1.0mlおよび2.0mlの1,3−ブタジエン保存溶液をそれぞれ、ピペットで4つのバイアル瓶に採取した。バイアル瓶を再秤量した。各バイアル瓶中の1,3−ブタジエンの濃度を、溶液1g当たりの1,3−ブタジエンのmg量として求めた。N,N−ジメチルアセトアミド20mlをピペットで25mlバイアル瓶に採取して蓋をし、シリンジ経由でn−ペンタン40μlを添加して、内部標準溶液を調製した。分析用サンプルを以下の方法で調製した。空の25mlサンプルバイアル瓶を精製窒素でパージした。隔壁と蓋を含むヘッドスペースバイアル瓶を秤量した。質量を正確に記録した固体サンプル約1.00gをバイアル瓶に導入した。N,N−ジメチルアセトアミド5mlをピペットでバイアル瓶に採取し、蓋をした。内部標準溶液20μlをシリンジ経由で隔壁からバイアル瓶に添加した。この手順を繰り返して、合計4つのバイアル瓶サンプルを生成した。1,3−ブタジエン標準溶液A、B、CおよびDのそれぞれ20μlを4つのバイアル瓶に導入した。これらのバイアル瓶をシェーカに入れて、一晩振動させた。各サンプルのヘッドスペースの1μl容積をガスクロマトグラフィで分析し、n−ペンタン内部標準と1,3−ブタジエンとのピーク面積を記録した。各サンプルについて、1,3−ブタジエンの濃度を、1,3−ブタジエンのピーク面積とn−ペンタンのピーク面積の比として求めた。ピーク面積と添加した1,3−ブタジエン濃度との比をプロットし、方程式y=ax+b(y:1,3−ブタジエンとn−ペンタンとのピーク面積比、a:回帰の勾配(kg/mg)、x:固体中の1,3−ブタジエンの濃度(mg/kg)、b:は回帰線の切片)に適合させた。固体中のブタジエンの濃度をb/a(a:回帰線の勾配(kg/mg)、b:回帰線の切片)として求める。結果は、ポリマー1kg当たりの1,3−ブタジエンのmg単位で表した、固体中の1,3−ブタジエンの濃度(すなわち、1,3−ブタジエンの質量ppm)である。
表1に示した配合の樹脂組成物を以下の製造条件にて作製した。スクリュー直径58mm、バレル数13である、減圧ベント口付二軸押出機(東芝機械社製、「TEM58SS」)に、表1に記載の配合組成の材料を、表1に記載する条件で供給して溶融混練した。
押出機のスクリュー構成は全バレル長の約70%を前段(未溶融〜半溶融混合)ゾーン、残りのバレル長約30%をバレルの後段ゾーン(溶融混練ゾーン)とした。バレル設定温度をバレル1:水冷、バレル2:150℃、バレル3〜8:200℃、バレル9:250℃、バレル10〜13:280℃、ダイス:290℃として、スクリュー回転数400rpm、吐出量400kg/hrの条件で、溶融混練及び押出しを行い、樹脂組成物ペレットを得た。この場合、バレル1〜9までがバレルの前段ゾーンであり、バレル10〜13までをバレルの後段ゾーンとした。その際、真空脱気口をバレル11に設け、約100hPaで減圧脱気した。また、窒素を第1供給口下部から約30L/分で供給し、第1供給口上部で酸素濃度は約2.0%とした。
次に、得られた樹脂組成物ペレットを、120mmΦ単軸押出機を用いて、320℃のシリンダー温度で、チューブ形状の口金より樹脂組成物を吐出させてチューブ形状の成形品を得た。具体的には、チューブ形状の口金は、表1に示すようにチューブの厚さが6mm、チューブ外径が200mmΦとなるような形状の口金を用いた。この時の吐出量はチューブ長手方向の速度が10mm/分となるようにおこなった。吐出された樹脂はチューブ外径と接触する設定温度60℃の冷却金型により、内側も冷却用窒素ガスを20〜40℃で吹き込みながら冷却した。
得られた樹脂組成物ペレットおよび成形品を上記評価法にて評価を行い、表1の結果を得た。
表1及び表2に記載の配合及び条件とした点以外は、実施例1と同様の操作で、樹脂組成物ペレットを作製した。得られた樹脂組成物ペレットについて、同様に評価して表1及び表2の結果を得た。
Claims (6)
- (A)ポリフェニレンエーテル、(B)ポリスチレンホモポリマー、及び(C)スチレン重合体ブロックと共役ジエン化合物重合体ブロックからなるブロック共重合体を水素添加して得られた、重量平均分子量が10万〜40万の範囲である水添ブロック共重合体、を含有する樹脂組成物からなる配管用成形品であって、
前記樹脂組成物が、前記(A)、(B)、及び(C)成分の総量100質量部に対して、
前記(A)成分5〜50質量部、
前記(B)成分20〜90質量部、及び
前記(C)成分3〜30質量部、を含有し、
前記樹脂組成物中のブタジエンが、0.1mg/kg未満であることを特徴とする配管用成形品。 - 前記樹脂組成物が、前記(A)、(B)、及び(C)成分の総量100質量部に対して、更に(D)リン系酸化防止剤を0.05〜1質量部含有することを特徴とする請求項1に記載の配管用成形品。
- 前記(A)成分の重量平均分子量が40,000〜100,000の範囲であることを特徴とする請求項1又は2に記載の配管用成形品。
- 前記(C)成分の水素添加率が95%以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の配管用成形品。
- 前記配管用成形品がチューブ形状部を有し、
前記チューブ形状部の外径D(mm)は48mmより大きく、
前記チューブ形状部の肉厚t(mm)が、(1/40)D<t<(1/20)Dの範囲であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の配管用成形品。 - 飲料液体用部材の輸送もしくは貯蔵に用いられることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の配管用成形品。
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