JP5492609B2 - 温水用途配管 - Google Patents

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本発明は、温水用途配管に関する。
従来より、給水・給湯用、床暖房用及びロードヒーティング用等の温水用途の配管には、配管の長期耐久性等の面から特殊なポリエチレン配管が使用されている。
上記温水用途のポリエチレン配管は、特に長期温水使用下でのクリープ強度が要求されており、このクリープ強度を満足するために、ポリエチレンを架橋処理した材料により形成されている配管が使用されている。
例えば、ポリエチレンのブレンド組成物で、シラン変性した組成物であって、架橋された組成物を用いた配管が、給水・給湯用、床暖房用の配管として提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
一方、アミノ基を有するビニルアルコール系重合体を用い、これと反応する熱可塑性重合体をブレンドして樹脂組成物を得、この樹脂組成物と、所定の熱可塑性樹脂層との多層構造体よりなる床暖房用配管についての提案がなされている(例えば、特許文献2参照。)。
また、難燃性を高めるために、ポリエチレンにポリフェニレンエーテル系樹脂をアロイする樹脂組成物についての提案もなされている(例えば、特許文献3参照)。
さらに、ポリフェニレンエーテルの組成物よりなる配管用樹脂組成物の提案もなされている(例えば、特許文献4参照。)。
特開2008−285603号公報 特開平7−1685号公報 特開平7−224192号公報 特開2005−239784号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示されている架橋処理された組成物よりなる配管は、その組成物の製造工程において、架橋工程が必要であり、製造プロセスを複雑にするため、工程の簡略化及び低価格な材料が産業界で強く求められている。
上記架橋工程を経ることなく、熱可塑性樹脂組成物からなる配管を得ることができれば、配管製造の作業の簡略化、低価格を達成することができるが、非架橋のポリエチレン、すなわち実質熱可塑性樹脂のポリエチレンでは、十分なクリープ性能が発現できないことから、熱可塑性樹脂からなり、かつクリープ性能を十分満足できる材料は、未だ開発されていない。
また、上記特許文献2に開示されている配管は、多層構造体となるため、工程はシンプルではなく、またクリープ性能についても、十分な特性が得られていない。
また、特許文献3に開示されている組成物は、配管として実用上十分な特性を発揮できるかについては検討がなされていない。
さらに特許文献4に開示されている組成物については、床暖房用配管として実用上十分な特性を発揮できるかについての検討がなされておらず、またマトリクスがポリフェニレンエーテルであるため、耐薬品性についても十分な特性が得られていない。
そこで本発明においては、配管、特に熱可塑性樹脂からなる床暖房用配管に適した材料であって、クリープ性能、熱時剛性、配管厚み均一性、剥離の無い成形体を作製可能で、リサイクル性にも優れる樹脂組成物が得られ、さらにはこれらの性能に優れた成形体を得ることを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、ポリエチレンとポリフェニレンエーテル組成物を提供するにあたり、特定の第3成分を用いることにより、樹脂組成物中の黒点異物を低減化でき、配管として好適であることを見出した。
すなわち、クリープ性能、熱時剛性、配管厚み均一性、成形体の剥離のないこと、及びリサイクル性に優れる樹脂組成物、及びこれらの性能に優れた配管としての成形体が得られることを見出した。
すなわち、本発明は以下の通りである。
〔1〕
(a)ポリフェニレンエーテル系樹脂と(b)ポリエチレンとの合計量100質量部に対して、
前記(a)ポリフェニレンエーテル系樹脂1〜60質量部、
前記(b)ポリエチレン99〜40質量部、
(c)ビニル芳香族化合物を主体とする少なくとも2個の重合体ブロックAと共役ジエン化合物を主体とする少なくとも1個の重合体ブロックBとからなるブロック共重合体を水素添加してなる水添ブロック共重合体1〜50質量部、
を、含有する樹脂組成物からなり、
ISO1133:2005、コードDによる前記(b)ポリエチレンのメルトフローレート(190℃、2.16kg)が、3以下である温水用途配管。
〔2〕
前記配管が床暖房用配管である前記〔1〕に記載の温水用途配管。
〔3〕
ISO1133:2005、コードDによる前記(b)ポリエチレンのメルトフローレート(190℃、2.16kg)が、以下である前記〔1〕又は〔2〕に記載の温水用途配管。
〔4〕
前記(a)ポリフェニレンエーテル系樹脂の還元粘度(0.5g/dl、クロロホルム
溶液、測定温度30℃)が、0.25〜0.45である前記〔1〕乃至〔3〕のいずれか
一に記載の温水用途配管。
〔5〕
前記樹脂組成物が、熱可塑性樹脂組成物である前記〔1〕乃至〔4〕のいずれか一に記
載の温水用途配管。
〔6〕
前記樹脂組成物を熱プレスして得られた直径19cm、厚み1mmの円盤の、3枚の各
表裏の計6面(1700cm2相当)の黒点異物数(α)が、50個以下である前記〔1
〕乃至〔5〕のいずれか一に記載の温水用途配管。
〔7〕
前記〔1〕乃至〔6〕のいずれか一に記載の温水用途配管であって、前記(b)ポリエチレンが連続相、前記(a)ポリフェニレンエーテル系樹脂が分散相を形成し、前記温水用途配管の最外表面層から、内側に向かって深さ40μm以内のスキン層において、前記分散相の平均アスペクト比が3以上である温水用途配管。
本発明によれば、クリープ性能、熱時剛性、厚み均一性に優れ、剥離が無く、リサイクル性にも優れた成形体を作製可能である配管用の樹脂組成物が得られ、さらには、上記性能に優れた配管が得られる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という)について詳細に説明する。
なお、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
〔樹脂組成物〕
本実施形態の配管用の樹脂組成物は、
(a)ポリフェニレンエーテル系樹脂1〜60質量部、
(b)ポリエチレン99〜40質量部、
前記(a)と前記(b)との合計量100質量部に対して、
(c)ビニル芳香族化合物を主体とする少なくとも2個の重合体ブロックAと共役ジエン化合物を主体とする少なくとも1個の重合体ブロックBとからなるブロック共重合体を水素添加してなる水添ブロック共重合体1〜50質量部、
を、含有する配管用の樹脂組成物(以下、単に樹脂組成物と言うこともある。)である。
((a)ポリフェニレンエーテル系樹脂)
(a)成分のポリフェニレンエーテル系樹脂は、樹脂組成物の耐熱性及びクリープ性能を付与する上で必須の成分である。(a)ポリフェニレンエーテル系樹脂は、下記式(1)の結合単位で示される繰返し単位を有している。
Figure 0005492609
上記式(1)中、R1、R2、R3、R4は、それぞれ、水素、ハロゲン、炭素数1〜7までの第一級又は第二級低級アルキル基、フェニル基、ハロアルキル基、アミノアルキル基、炭化水素オキシ基または少なくとも2個の炭素原子がハロゲン原子と酸素原子とを隔てているハロ炭化水素オキシ基からなる群から選択されるものであり、互いに同一でも異なっていてもよい。
(a)ポリフェニレンエーテル系樹脂は、クリープ性能の観点から、還元粘度(0.5g/dl、クロロホルム溶液、測定温度30℃)が、0.15〜0.70の範囲であることが好ましく、より好ましくは0.20〜0.60、さらに好ましくは0.25〜0.45、さらにより好ましくは0.28〜0.35の範囲にある単独重合体及び/又は共重合体である。以下PPEとも略記する。
PPEとしては、例えば、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−フェニル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジクロロ−1,4−フェニレンエーテル)等が挙げられ、さらに2,6−ジメチルフェノールと他のフェノール類(例えば、2,3,6−トリメチルフェノールや2−メチル−6−ブチルフェノール)との共重合体のようなポリフェニレンエーテル共重合体も挙げられる。
特に、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールとの共重合体が好ましく、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)がより好ましい。
PPEの製造方法は特に限定されるものではなく、従来公知の製造方法により作製できる。
例えば、PPEは、US−A−3,306,874に記載のHayによる第一銅塩とアミンとの錯体を触媒として用い、2,6−キシレノールを酸化重合することにより容易に製造することができる。その他として、US−A−3,306,875、US−A−3,257,357、US−A−3,257,358、JP−B−52−17880、JP−A−50−51197、JP−A−63−152628等に記載された方法で容易に製造することができる。
本実施形態の樹脂組成物を構成するPPEは、上述したPPEのほかに、当該PPEとスチレン系モノマー及び/又はα,β−不飽和カルボン酸又はその誘導体(例えば、無水マレイン酸、N−フェニルマレイミド、りんご酸、クエン酸、フマル酸などの飽和または不飽和ジカルボン酸およびその誘導体、スチレン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルなどのビニル化合物等が挙げられる。)とを、ラジカル発生剤の存在下、又は非存在下で、溶融状態、溶液状態、スラリー状態で80〜350℃の温度下で反応させることによって得られる公知の変性(スチレン系モノマー及び/又はα,β−不飽和カルボン酸又はその誘導体が0.01〜10質量%グラフト又は付加)PPEであってもよく、さらに上記PPEと上記変性PPEとの任意の割合の混合物であってもよい。
また、PPEの安定化のために、公知の各種安定剤も好適に使用することができる。
安定剤としては、例えば、酸化亜鉛、硫化亜鉛等の金属系安定剤、ヒンダードフェノール系安定剤、リン酸エステルやフォスファイトなどのリン系安定剤、ヒンダードアミン系安定剤等の有機安定剤が挙げられる。
上記各種安定剤の好ましい配合量は、樹脂組成物の全成分の混合物100質量部に対して5質量部未満である。
上記安定剤の中で特に好ましいのは、分子内にイオウ元素と水酸基を同時に有する酸化防止剤である。
具体的な商品名としては、例えば、チバスペシャルティーケミカルズ社から入手可能な、イルガノックス1520、もしくはイルガノックス1726が挙げられる。
これらの安定剤は、酸化反応によるペレットの変色等を未然に防止するために、この分子内にイオウ元素と水酸基を同時に有する酸化防止剤が極めて有効である。
分子内にイオウ元素と水酸基を同時に有する酸化防止剤を使用する場合の、好ましい配合下限量は、樹脂組成物の全成分の混合物100質量部に対して、0.1質量部であることが好ましく、より好ましくは、0.2質量部、さらに好ましくは、0.3質量部である。上限は5質量部であることが好ましく、より好ましくは3質量部、さらに好ましくは2質量部である。
PPEに添加することが可能なその他の公知の添加剤等も、PPE100質量部に対して10質量部未満の量で添加してもよい。
本実施形態の樹脂組成物を構成するPPEとしては、上述したPPEの他に、これらPPE100質量部に対してポリスチレン、ハイインパクトポリスチレン、シンジオタクチックポリスチレン、ゴム補強したシンジオタクチックポリスチレンを500質量部を超えない範囲(より好ましくは200質量部以下)で加えたものも用いることができる。
ただし、耐高温破れ性の観点を重視した場合、できるだけポリスチレン、ハイインパクトポリスチレン、シンジオタクチックポリスチレン、ゴム補強したシンジオタクチックポリスチレンは、含有しない方が好ましい。
((b)ポリエチレン)
(b)成分のポリエチレンは、MFRが0.01以上10以下であることが好ましく、0.03以上5以下であることがより好ましく、0.05以上3以下であることがさらに好ましく、0.1以上1.0以下であることがさらにより好ましい。
MFRが0.01よりも高い場合には、粘度が充分に低いため、本実施形態の樹脂組成物を用いて配管を成型する際に表面肌荒れ等の不具合が発生する恐れがない。
また、MFRが10以下であれば、分子量の低下に伴う床暖房用配管に必要なクリープ特性を悪化させる懸念がない。
なお、(b)成分であるポリエチレンのMFRは、特別に規定しない限りは、ISO1133:2005、コードDに準拠して測定された値を意味する。
(b)成分のポリエチレンの密度は920kg/m3以上965kg/m3が好ましく、930kg/m3以上960kg/m3がより好ましく、940kg/m3以上960kg/m3がさらに好ましい。
(b)成分のポリエチレンの密度が920kg/m3以上であれば、結晶成分の低下に伴う床暖房用配管に必要なクリープ特性を悪化させる懸念がない。また、965kg/m3以下であれば、剛性の増加に伴う床暖房用配管に必要な柔軟性を悪化させる懸念がない。
なお、(b)成分のポリエチレンの密度は、特別に規定しない限りは、ISO1183−2:2004に準拠し、密度勾配管法(23℃)で測定された値を意味する。
本実施形態の樹脂組成物を構成する(b)成分ポリエチレンのb−ESCR(ASTM D1693に記載のESCR(Environmental Stress Cracking Resistance)測定条件B)は、10時間以上が好ましく、50時間以上がより好ましく、100時間以上がさらに好ましい。
b−ESCRが10時間以上であれば、床暖房用配管に必要なクリープ特性は、実用上十分に良好なものとなる。b−ESCRの上限には制限はなく、高ければ高いほど好ましい。
なお、(b)ポリエチレンのb−ESCRはクリープ特性の尺度であり、測定はASTM D 1693に準拠して行う。
本実施形態の樹脂組成物は、前記(b)ポリエチレンが連続相、前記(a)ポリフェニレンエーテル系樹脂が分散相を形成し、熱的に安定した分散状態を形成していることが好ましい。
((c)ビニル芳香族化合物を主体とする少なくとも2個の重合体ブロックAと共役ジエン化合物を主体とする少なくとも1個の重合体ブロックBとからなるブロック共重合体を水素添加してなる水添ブロック共重合体)
本実施形態の樹脂組成物において、上記分散状態を形成するために、乳化分散剤(以下、混和剤と略記する。)が必須である。混和剤として、(c)水添ブロック共重合体を用いる。
混和剤である(c)成分の水添ブロック共重合体は、上記した(b)ポリエチレン樹脂のマトリックス中に、(a)PPEを乳化分散させるための分散剤として作用し、さらには樹脂組成物の耐衝撃性を付与するものである。
(c)成分である水添ブロック共重合体は、ビニル芳香族化合物を主体とする少なくとも2個の重合体ブロックAと、共役ジエン化合物を主体とする少なくとも1個の重合体ブロックBとからなるブロック共重合体を、水素添加してなる水添ブロック共重合体である。
特に、ビニル芳香族化合物を主体とする少なくとも2個の重合体ブロックAと、共役ジエン化合物を主体とする1,2−ビニル結合量が5〜60%である共役ジエン化合物を主体とする少なくとも1個の重合体ブロックBとからなるブロック共重合体を水素添加して得られる(c)水添ブロック共重合体が、ポリエチレンとPPEを乳化分散させ、かつ樹脂組成物を成形することにより得られる成形体の剥離を抑制し、クリープ性能を発現するには好ましい。
(c)成分である水添ブロック共重合体は、クリープ性能と熱時剛性の観点から、重合体ブロックAを2個以上有することが重要である。
ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAにおける「主体とする」とは、当該重合体ブロックにおいて、少なくとも50質量%以上が芳香族ビニル化合物であることを意味し、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上である。
また、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBにおける「主体とする」に関しても同様で、少なくとも50質量%以上が共役ジエン化合物であることを意味し、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上である。
例えば、ビニル芳香族化合物ブロック中に、ランダムに少量の共役ジエン化合物もしくは他の化合物が結合されているブロックの場合であっても、該ブロックの50質量%がビニル芳香族化合物より形成されていれば、ビニル芳香族化合物を主体とするブロック共重合体とみなす。また、共役ジエン化合物の場合においても同様である。
ビニル芳香族化合物としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等が挙げられ、これらから選ばれた1種以上の化合物が用いられるが、特にスチレンが特に好ましい。
共役ジエン化合物としては、例えば、ブタジエン、イソプレン、ピペリレン、1,3−ペンタジエン等が挙げられ、これらから選ばれた1種以上の化合物が用いられるが、中でもブタジエン、イソプレン及びこれらの組み合わせが好ましく、特にブタジエンが好ましい。
共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBにおける1,2−ビニル結合量は、ブロック共重合体の共役ジエン化合物ブロック部分のミクロ構造の1,2−ビニル結合量もしくは1,2−ビニル結合量と3,4−ビニル結合量との合計量のことである。
共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBにおける1,2−ビニル結合量は、本実施形態の樹脂組成物の乳化分散安定性の観点から、下限は5%が好ましく、10%がより好ましく、さらに好ましくは20%であり、さらにより好ましくは30%である。上限については、60%が好ましく、50%がより好ましく、さらに好ましくは40%である。
上述したように重合体ブロックA及び重合体ブロックBで構成される水添ブロック共重合体(c)の構造は、例えばA−B−A型、A−B−A−B型、(A−B−)n−X型(ここでnは1以上の整数、Xは四塩化ケイ素、四塩化スズなどの多官能カップリング剤の反応残基又は多官能性有機リチウム化合物等の開始剤の残基を示す。)、A−B−A−B−A型等のブロック単位が結合した構造を有するスチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物であり、特に、A−B−A−B型の構造を有する水添ブロック共重合体がA−B−A型水添ブロック共重合体と比べ、流動性に優れるためより好ましい。
そしてこれらのブロック構造を示す水添ブロック共重合体(c)中に結合したスチレン量は、15〜50質量%であることが好ましく、より好ましくは25〜45質量%、さらに好ましくは30〜45質量%である。
さらに個々のブロック構造に言及すると、例えばスチレンを主体とする重合体ブロックAとは、スチレンのホモ重合体ブロック又はスチレンを50質量%を超え好ましくは70質量%以上含有するスチレンとブタジエンとの共重合体ブロックの構造を有しており、そして、例えばブタジエンを主体とする重合体ブロックBとは、ブタジエンのホモ重合体ブロックまたは、ブタジエンを50質量%を超え好ましくは70質量%以上含有するブタジエンとスチレンとの共重合体ブロックの構造を有するものであることが好ましい。
また、これらのスチレンを主体とする重合体ブロックA、ブタジエンを主体とする重合体ブロックBの個々の構造は、それぞれの重合体ブロックにおける分子鎖中のスチレン又はブタジエンの分布が、ランダム、テーパード(分子鎖に沿ってモノマー成分が増加または減少するもの)であってもよく、一部がスチレン100質量%のブロック構造又は一部がブタジエン100質量%のブロック構造の任意の組み合わせから構成されていてもよい。
そしてスチレンを主体とする重合体ブロックA及びブタジエンを主体とする重合体ブロックBが、それぞれ2個以上ある場合は、各重合体ブロックはそれぞれ同一構造であってもよく、異なる構造であってもよい。
ブタジエンを主体とする重合体ブロックBについて言及すると、(c)水添ブロック共重合体(c)の水素添加前における、ブタジエンを主体とする少なくとも1個の重合体ブロックBは、ブタジエンの1,2−ビニル結合量が5〜60%の中から選ばれる単一のビニル結合量であってもよく、1,2−ビニル結合量が5〜60%であるブタジエンを主体とする少なくとも1個の重合体ブロックB1と1,2−ビニル結合量が1〜5%未満であるブタジエンを主体とする少なくとも1個の重合体ブロックB2を併せ持つブタジエンを主体とする重合体ブロックBであってもよい。このようなブロック構造を示すブロック共重合体は、例えば、A−B2−B1−Aで示され、調整された各モノマー単位のフィードシーケンスに基づいて1,2−ビニル結合量を制御した公知の重合方法によって得ることができる。ただし、この場合、ブロックBにおける1,2−ビニル結合量は、{(B2ビニル結合量)×(B2の分子量)+(B1ビニル結合量)×(B1の分子量)}/{(B2の分子量)+(B1の分子量)}で与えられ、60%以下であることが好ましい。
そして、上記したブロック共重合体のブタジエンを主体とする重合体ブロックBの脂肪族系二重結合は、水素添加反応を行い、(c)水添ブロック共重合体(スチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物)成分として用いることができる。かかる脂肪族系二重結合の水素添加率は80%以上である。そして、この水素添加率は通常、赤外分光光度計やNMR等によって知ることができる。
上記(c)水添ブロック共重合体は、上記の構造を有する他に、本実施形態の樹脂組成物を用いた成形体におけるクリープ性能の観点から、数平均分子量(Mnc)が110000以上、スチレンを主体とする重合体ブロックAの数平均分子量(MncA)が8000以上を満たすことが好ましい。
これらの条件を満たす(c)水添ブロック共重合体が、還元粘度が0.20〜0.60の範囲内にあるPPEを良好に可溶化でき、ポリマー(ポリエチレン)−ポリマー(ポリフェニレンエーテル)間の乳化分散においてPPEの良好な乳化分散状態を与える。
従って、本実施形態の樹脂組成物の成形体の層剥離が防止でき、耐熱性、機械的特性及び加工性の観点から、水添ブロック共重合体(c)の数平均分子量(Mnc)は、110000以上で、重合体ブロックAの数平均分子量(MncA)が8000以上で、かつ(a)PPEの還元粘度が0.20〜0.60、特に0.25〜0.45の範囲内であることが好ましい。
この(c)水添ブロック共重合体の数平均分子量(Mnc)の測定は、昭和電工(株)製ゲルパーミェーションクロマトグラフィー System21(カラム:昭和電工(株)製K−Gを1本、K−800RLを1本さらにK−800Rを1本の順番で直列につなぐ、カラム温度:40℃、溶媒:クロロホルム、溶媒流量:10ml/min、サンプル濃度:水添ブロック共重合体の1g/リットル・クロロホルム溶液)で標準ポリスチレン(標準ポリスチレンの分子量は、3650000、2170000、1090000、681000、204000,52000、30200、13800,3360、1300,550)を用いて検量線を作成し測定することができる。
そして、検出部のUV(紫外線)の波長は、標準ポリスチレン及び水添ブロック共重合体は共に254nmに設定して測定する。
なお、(c)水添ブロック共重合体の、スチレンを主体とする重合体ブロックAの数平均分子量(MncA)は、例えば、A−B−A型構造の場合、上記(c)水添ブロック共重合体の数平均分子量(Mnc)を基に、(c)水添ブロック共重合体の分子量分布が1、更にスチレンを主体とする重合体ブロックAが、2つが同一分子量として存在することを前提として、(MncA)=(Mnc)×結合スチレン量の割合÷2の計算式で求めることができる。
同様に、A−B−A−B−A型の(c)水添ブロック共重合体の場合は、(MncA)=(Mnc)×結合スチレン量の割合÷3の計算式で求めることができる。
なお、スチレン−ブタジエンブロック共重合体を合成する段階で、上記した重合体ブロックAのブロック構造及び重合体ブロックBのブロック構造のシーケンスが明確になっている場合は、上記計算式に依存せずに、測定した(c)水添ブロック共重合体の数平均分子量(Mnc)をベースに、重合体ブロックAの割合から算出してもよい。
上記(c)水添ブロック共重合体は、上述した構造を有するものであれば、どのような製造方法で得られるものであってもかまわない。
公知の製造方法としては、例えば、特開昭47−11486号公報、特開昭49−66743号公報、特開昭50−75651号公報、特開昭54−126255号公報、特開昭56−10542号公報、特開昭56−62847号公報、特開昭56−100840号公報、特開2004−269665号公報、英国特許第1130770号、米国特許第3281383号及び同第3639517号に記載された方法や、英国特許第1020720号、米国特許第3333024号及び同第4501857号に記載された方法が挙げられる。
また、(c)水添ブロック共重合体は、上述した水添ブロック共重合体のほかに、当該水添ブロック共重合体とα,β−不飽和カルボン酸又はその誘導体(エステル化合物や酸無水物化合物、例えば無水マレイン酸)とを、ラジカル発生剤の存在下あるいは非存在下で溶融状態、溶液状態、スラリー状態で80〜350℃の温度下で反応させることによって得られる変性(前記α,β−不飽和カルボン酸またはその誘導体が0.01〜10質量%グラフト又は付加)水添ブロック共重合体であってもよく、さらに上記水添ブロック共重合体と変性水添ブロック共重合体との任意の割合の混合物であってもよい。
(樹脂組成物の成分比率)
本実施形態の樹脂組成物における前記(a)、前記(b)、前記(c)のそれぞれの成分の含有量は、(a)ポリフェニレンエーテル系樹脂1〜60質量部、好ましくは2〜50質量部、より好ましくは3〜40質量部であり、(b)ポリエチレンは99〜40質量部、好ましくは98〜50質量部、より好ましくは97〜60質量部であり、(c)成分は、(a)+(b)合計量100質量部に対して、1〜50質量部であり、1〜40質量部が好ましく、2〜20質量部がより好ましく、さらに好ましくは2〜10質量部である。
(樹脂組成物の特性)
本実施形態の樹脂組成物は、熱可塑性樹脂組成物であることが好ましい。
これらを成形することによって得られる配管、特に床暖房用配管は、熱可塑性である。
従って、配管成形時に発生したドレンなども、熱可塑性であるため、ドレンを粉砕などして、リサイクルすることが可能であり、環境に優れている。
本実施形態の樹脂組成物は、熱プレスし、直径19cm、厚み1mmの円盤を得、この円盤の3枚の各表裏の計6面(面積:1700cm2相当)で計測された黒点異物数(α)が、50個以下であることが好ましい。
ここで、熱プレスに用いる原料としては、形状に特に制限はなく、ペレット状や成形体状(配管、試験片など)であってもよい。
樹脂組成物の重量は、20〜40g程度量とし、金型からバリとして、はみ出したものは除外し、直径19cm、厚み1mmの円盤の、表と裏の表面部を観察する。
円盤の寸法誤差としては、直径19cm±0.2cmの範囲、厚み1mm±0.3mmの範囲が許容されるものとする。
黒点異物数(α)は、0.1〜0.7mmまでのスポットゲージサイズ付きのレンズを用いた10倍のルーペを用いて観察する。
異物の直径の範囲に応じてカウントし、(1)直径0.2mm未満の黒点異物数、(2)0.2mm以上0.5mm未満の黒点異物数、(3)直径0.5mm以上の黒点異物数、を合計したものである。
従って、黒点異物数(α)は、直径19cmの円の面積の6枚分、すなわち1700cm2あたりに、上記の条件で観察された異物数を表す。
また本実施形態の樹脂組成物を用いて成形した配管の外観、リサイクル性の観点から、黒点異物数(α)は50個以下が好ましく、30個以下がより好ましく、15個以下がより好ましく、10個以下がさらに好ましく、5個以下であることがさらにより好ましい。
(その他の成分)
本実施形態の樹脂組成物は、他に樹脂成分を配合してもよい。
例えば、安定剤、離型剤、加工助剤、難燃剤、ドリップ防止剤、造核剤、UV遮断剤、染料、顔料、酸化防止剤、帯電防止剤、発泡剤などを挙げることができる。
これらの添加剤は、当技術分野で公知の物であれば使用でき、その配合量の下限値は全ての樹脂組成物100質量部に対して、0.1質量部であることが好ましく、より好ましくは0.2質量部、さらに好ましくは0.3質量部である。上限としては、10質量部であることが好ましく、より好ましくは5質量部、さらに好ましくは3質量部である。
なお、難燃剤の配合量の上限値は、全ての樹脂組成物100質量部に対して100質量部であることが好ましく、より好ましくは70質量部、さらに好ましくは50質量部である。
難燃剤としては、例えば、有機リン酸エステル系化合物、ホスフィン酸金属塩、水酸化マグネシウム、ポリリン酸アンモニウム系難燃剤、メラミン系難燃剤、トリアジン系難燃剤、芳香族ハロゲン系難燃剤、シリコーン系難燃剤、フッ素系ポリマーからなる群の中から選ばれる少なくとも1種を選択して用いることができる。
〔樹脂組成物の製造方法〕
本実施形態の樹脂組成物の製造方法を以下に説明する。
本実施形態の樹脂組成物は、上述した構成成分を溶融混練することにより製造できる。ここで、後述する(1)〜(8)から選ばれる少なくとも1つ以上の製造条件を満たすものとして製造することにより、黒点異物量が低減され、配管に成形した際の各種性能、リサイクル性に優れたものになる。
(1)上述した各成分を溶融混練するための溶融混練機として、ニーディングブロックをスクリューの任意の位置に組み込むことが可能な二軸以上の多軸押出機を用いるものとし、用いるスクリューの全ニーディングブロック部分を実質的に(L/D)≧1.5、より好ましくは(L/D)≧5(Lは、ニーディングブロックの合計長さ、Dはニーディングブロックの最大外径を表す。)に組み込み、かつ、(π・D・N/h)≧50(π=3.14、D=メタリングゾーンに相当するスクリュー外径、N=スクリュー回転数(回転/秒)、h=メタリングゾーンの溝深さを表す。)を満たすものとすることが好ましい。
(2)上記押出機は、原料の流れ方向に対し、上流側に第一原料供給口を有し、これより下流側に第二原料供給口、第三原料供給口を有しているものを使用できる。
本実施形態の樹脂組成物を構成する各成分は、第一供給口と第二供給口以降とで、分割して投入してもよいが、全成分を第一原料供給口のみから投入してもよい。
(3)各成分を溶融混練する際の、2軸押出機の上流部である前段部分は、樹脂組成物中の黒点異物を低減する観点から、第一可塑化ゾーンまでの設定温度を、(a)成分の融点未満にすることが好ましい。
ここで、可塑化ゾーンとは、完全に(a)、(b)、(c)成分を溶融状態にできるゾーンである。
すなわち、第一可塑化ゾーンとは、初めて、ニーディングもしくは逆ディスクの存在するゾーンのことである。
前記前段部分は、剪断のかからないスクリューエレメント構成にし、主に半溶融状態にて各成分を搬送し、その後、ニーディングディスク、もしくは、逆ディスクのスクリューエレメントにすることで、樹脂に剪断をかけ、溶融状態にできる第一のゾーンを意味する。
ここで、(a)成分の融点とは、ポリフェニレンエーテルの融点であり、示差熱走査型熱量計(DSC)の測定において、20℃/分で昇温するときに得られる温度−熱流量グラフで観測されるピークのピークトップ温度で定義され、ピークトップ温度が複数ある場合にはその内の最高の温度で定義される。
(a)成分のポリフェニレンエーテルは、溶液やスラリー状態から沈殿して得られる粉末状のもので、融点が240℃〜260℃のポリフェニレンエーテルであることが好ましい。
また、このパウダーはDSC測定におけるピークから得られる融解熱(△H)が2J/g以上であることが好ましい。
従って、第一可塑化ゾーンまでの前段の押出機の設定温度を260℃未満にすることが好ましい。
ここで、さらに2軸押出機の上流部である前段部分は、第一可塑化ゾーンまでの設定温度を(b)成分の融点以上にすることが好ましい。
ここで、(b)成分であるポリエチレンの融点は、示差熱走査型熱量計(DSC)の測定において、20℃/分で昇温するときに得られる温度−熱流量グラフで観測されるピークのピークトップ温度で定義され、ピークトップ温度が複数ある場合にはその内の最高の温度で定義される。(b)成分の融点は、90〜135℃である。
従って、2軸押出機の上流部である前段部分は、第一可塑化ゾーンまでの設定温度が90℃以上260℃未満であることが好ましく、110℃以上260℃未満であることがより好ましく、120℃以上250℃以下であることがさらに好ましく、130℃以上250℃以下であることがさらにより好ましく、150℃以上245℃以下に設定することがよりさらに好ましい。
2軸押出機の上流部である前段部分の設定温度が、上記温度の範囲である場合、(b)成分のポリエチレンが溶融状態にあり、(a)成分のポリフェニレンエーテルが未溶融状態であるため、ポリフェニレンエーテルのスクリュー付着、滞留による炭化・黒点異物化を抑制することができる。
通常、ポリフェニレンエーテルを溶融混練する技術は、可塑化を効率よく進めるため、第一可塑化ゾーンまでの前段温度を300℃以上に設定するのが一般的である。しかしながら、前段を300℃以上にすると、金属との密着性に優れる(a)ポリフェニレンエーテルがスクリューに付着し、長時間滞留しやすくなり、黒点異物が増加傾向にある。
第一可塑化ゾーン以降の設定温度は、250〜310℃であることが好ましく、より好ましくは250〜300℃、さらに好ましくは250〜290℃である。
スクリュー回転数は100〜1200rpmであることが好ましく、より好ましくは200〜500rpmの条件で溶融混練し製造する。
(4)加工時の発生ガスを低減化するには、第一原料供給口の下流側に真空ベントを設けてもよいが、異物数とリサイクルの観点の観点より、その真空ベントの数は1個以下であり、特に真空ベントを用いないことがより好ましい。
通常、加工時の発生ガスを抑制したり、押出安定性を高めたりするために、押出機の真空ベントは、2個以上用いられるが、製品の黒点異物数の低減化、リサイクル性の観点から、この真空ベントの数を1個以下にすることが好ましい。
(5)原料供給口下の酸素濃度は0.2%以下であることが好ましい。
この原料供給口下の酸素濃度は、酸素濃度計のセンサー部が押出機のスクリューシャフト上、10〜15cmの範囲内にし、配管など他から空気の漏れ込みがない状態で、測定する。
この酸素濃度は、第一供給口、第二供給口についても、各々0.2%以下が好ましく、リサイクル性の観点から、0.1%以下が好ましく、さらに0.05%以下が好ましく、さらに特には、0.01%以下であることが好ましい。
(6)押出機の、溶融樹脂の吐出口であるダイスから、溶融樹脂が吐出され、ストランドを水冷バスにつけ、ペレタイザーなどでストランドカットを実施する場合、ダイスと溶融樹脂ストランドが吐出する接合部、すなわち、ダイスと溶融樹脂ストランドとが接合している部分に熱風を吹き付けることが好ましい。
この場合、ストランドの安定性の観点から、熱風は溶融樹脂温度に対して、±50℃範囲に予め加熱しておくことが好ましい。
ダイスの孔の数に対し、熱風をふきつけるノズル孔の数は、1〜3倍が好ましい。ダイスの孔が横1列に並んでいる場合は、熱風吹き付けノズルの位置は、ダイスと溶融樹脂ストランドが吐出する接合部に対し、上方にあることが好ましい。
吹き付けノズルの孔数が、ダイスの孔の数の1倍の場合は、吹き付けノズルの孔位置は、ダイス口のちょうど真上の位置にセットすることが重要である。
このような構成とすることにより、熱風がストランドの全周にまわりこみ、メヤニ発生の抑制をきわめて効果的に抑制するものである。
吹き付けノズルの孔数が、ダイスの孔の数の2〜3倍ある場合は、各々のダイスの孔の全周に効率よく、熱風があたるように、吹き付けノズルの位置を調整する。
この吹きつける熱風は、空気でも、窒素やアルゴンや二酸化炭素に代表される不活性ガスでもよい。コスト・安全性の観点から空気が好適に用いられる。
これらの熱風を吹き付ける風量は、ダイスと溶融樹脂の接合部にメヤニが発生しないで、かつストランドが安定する程度の風量に調整する。具体的には、1〜80L/分・孔程度の風量が好ましい。これは、吹き付けノズル1孔あたりに対する平均風量である。例えば、元の風量速度が、150L/分で、吹き付けノズルの孔数が10個であった場合、15L/分・孔になる。
熱風を吹き付けることにより、メヤニの発生を抑制することができ、結果として、樹脂組成物の黒点異物を低減する上でも極めて効果的である。
この樹脂組成物のメヤニは、主にポリフェニレンエーテルの劣化物であり、長時間成長すると、褐色〜黒色の硬質な劣化物となり、成形体の外観やリサイクル性能に悪影響を及ぼすものである。
メヤニを発生させない、別の方法としてダイスから吐出する樹脂を直接カットするホットカット方式にてペレットとすることも好ましい。ホットカット方式は、押出機のダイスより溶融樹脂を冷却冷媒として空気や、水を用いストランド状に押し出しながらカッティングする方式であり、その中でも特に、水を用いて冷却を行うミストカットタイプ、ウォーターリングタイプ、アンダーウォータータイプが好ましい。ダイスより押出しされる樹脂を回転刃を用いダイス面にて切断するため、メヤニの成長を抑制することができる。又、極微量のメヤニが発生しても、カット後微紛となり、水中で冷却され、脱水機部分で分離される為、製品混入の影響は極めて少なく抑えることができる。
(7)ダイスから吐出された溶融樹脂温度は、320℃未満であることが好ましく、さらに310℃未満であることが好ましい。
ここで、この溶融樹脂温度とは、安定的にダイスから溶融樹脂が吐出されている状態で、熱電対をダイスの孔にセットし、その温度指示値が恒常的になるまでセットしつづけ、その恒常的になった温度値である。
ポリフェニレンエーテルは、酸素存在下で劣化が進行することが知られている。しかしながら酸素がない状態でも、320℃を超えた温度ではフリース転移にともなう劣化反応が進行し、架橋や主鎖の切断を伴ってしまう。このような好ましくない副反応を抑制するためには、この溶融樹脂温度を320℃未満に設定することが重要である。
これにより、本実施形態の樹脂組成物を用いて成形した成形体のリサイクル性能が大きく向上し、成形体の歩留まりを大きく改善できる。
(8)各成分を溶融混練する押出機条件は、Q/(N・D3)≦6×10-3を満たす条件とすることが好ましい。
ここで、Q:吐出量(kg/hr)、N:スクリュー回転数(rpm)、D:押出機のバレル径(cm)とする。
樹脂組成物から得られる成形体、特にフィルム中に存在する未溶融物を極力減らすという観点から、Q/(N・D3)≦6×10-3が好ましく、Q/(N・D3)≦5×10-3がより好ましく、Q/(N・D3)≦4.5×10-3がさらに好ましい。
また、下限については、特に制約はないが、生産性の観点から、Q/(N・D3)≧0.5×10-3が好ましく、Q/(N・D3)≧1×10-3がより好ましく、Q/(N・D3)≧1.5×10-3がさらに好ましい。
上記に亘り説明した(1)〜(8)から選ばれる少なくとも1つ以上の製造条件を選択することにより、黒点異物の量が低減され、本実施形態の樹脂組成物を用いて成形した成形体、特に配管は、各種性能に優れ、リサイクル性に優れたものになる。
(熱可塑性樹脂)
上述のようにして得られる樹脂組成物100質量部に対し、発明の効果を損なわない範囲で、熱可塑性樹脂0.5〜50質量部を溶融混練し、所望の特性の樹脂組成物としてもよい。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ビニル芳香族化合物重合体、ビニル芳香族化合物共重合体、ポリプロピレン、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド66/6、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリエチエンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、芳香環含有ポリアミド、脂肪族環含有ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド、液晶ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアリレート、ポリエーテルサルフォン、ポリサルフォンからなる群から選ばれる少なくとも1種以上を使用できる。
〔成形体〕
本実施形態の配管用の樹脂組成物を、公知の成形方法、例えば射出成形することにより、配管成形体を製造できる。
(用途)
樹脂組成物の成形体は、配管、特に給水・給湯用非架橋配管、床暖房用及びロードヒーティング用非架橋配管、自動車機構部品を構成する各種配管、燃料電池配水管等として利用できる。
上述のようにして得られる成形体は、前記(b)ポリエチレンが連続相、前記(a)ポリフェニレンエーテル系樹脂が分散相を形成し、スキン層において、分散相の平均アスペクト比が3以上である成形体であることが好ましい。
成形体のクリープ性能の観点から、このアスペクト比は3以上が好ましく、5以上がより好ましく、8以上がさらに好ましく、12以上がさらにより好ましい。
なお、スキン層とは、成形体の樹脂の流動方向に対して、直角に対して、断面を観察し、最外表層から、内側に向かって深さ40μm以内の層のことを指す。
成形体がパイプ状になっている場合は、外側の円筒状の表面を最外表層とする。
分散形態を確認する方法としては、走査型電子顕微鏡(SEM)観察でも、透過型電子顕微鏡(TEM)観察を適用できる。
スキン層において、分散相の平均アスペクト比とは、スキン層の画像から、画像解析装置を用い、各粒子の長径と短径の比をアスペクト比とし、各粒子の相加平均により求められた値である。
本実施形態の樹脂組成物により成形した成形体は、クリープ性能に優れ、リサイクル性に優れていることから、床暖房用配管に適している。
以下、具体的な実施例と比較例を挙げて本発明について詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
〔材料〕
〔(a)成分のPPE〕
(a−1):2,6−ジメチルフェノールを酸化重合して還元粘度(0.5g/dl,クロロホルム溶液,測定温度30℃)が、0.33のポリフェニレンエーテル(下記表1中、PPE1と記載)
(a−2):2,6−ジメチルフェノールを酸化重合して、還元粘度(0.5g/dl,クロロホルム溶液,測定温度30℃)が、0.41のポリフェニレンエーテル(下記表1中、PPE2と記載)
〔(b)成分のポリエチレン〕
(b−1):ポリエチレン(下記表1中、PE1と記載)
B870(旭化成ケミカルズ製)を使用した。この物性を下記に示す。
MFR=0.30、密度=957、融点=133℃、b−ESCR=120時間
(b−2):ポリエチレン(下記表1中、PE2と記載)
K4125(旭化成ケミカルズ製)を使用した。この物性を下記に示す。
MFR=2.5、密度=941、融点=128℃、b−ESCR=20時間
上記(b)成分であるポリエチレンのMFRは、ISO1133:2005、コードDに準拠し、190℃にて2.16kgの荷重で測定した。
上記ポリエチレンの密度は、ISO1183−2:2004に準拠し、密度勾配管法(23℃)で測定した。
上記ポリエチレンのb−ESCRは、ASTM D 1693に準拠し、試験液として、ライオン(株)社製リポノックスNC−140(登録商標)の10質量%水溶液を使用して測定した。
上記ポリエチレンの融点は、DSC(パーキンエルマー社製、商品名:DSC−7)を用いて測定を行った。5〜10mgのポリエチレン試料をアルミニウムパンに装填し、DSCに設置した後、80℃/分の昇温速度で230℃まで昇温し、230℃で3分間放置した。その後、10℃/分の降温速度で20℃まで冷却し、再度10℃/分の昇温速度で20℃から150℃まで昇温する手順で昇温/降温操作を行い、二回目の昇温時に観測される吸熱曲線のピークトップの温度を測定して融点とした。
〔(c)成分の水添ブロック共重合体〕
(c−1):水素添加されたポリブタジエン−ポリスチレン−水素添加されたポリブタジエン−ポリスチレンの構造(B−A−B−A)を有し、結合スチレン量33%、ポリマー全体の数平均分子量260,000、分子量分布1.05、ポリスチレン部(A)の数平均分子量86,000、水素添加前のポリブタジエンの1,2−ビニル結合量が35%、ポリブタジエン部の水素添加率が99.9%の水添ブロック共重合体を合成し、このポリマーを(c−1)とした(表1中、SEBS1と記載)。
(c−2):ダイナロン4600(登録商標、JSR社製、SEBCタイプであり、Aブロックを1個のみ有するポリマーである。)このポリマーを(c−2)とした(表1中、SEBS2と記載)
〔評価項目〕
(樹脂組成物の異物数(α))
ペレット状樹脂組成物35g用いて、熱プレスし、直径19cm、厚み1mmの円盤を3枚得た。
その各々の円盤の各表裏の計6面(1700cm2相当)で黒点異物を計測した。
異物数(α)は、0.1〜0.7mmまでのスポットゲージサイズ付きのレンズを用いた倍率10倍のルーペ(メーカー:SUGITOH、型式:TS−1)を用いて、観察した。
異物の直径の範囲に応じてカウントし、(1)直径0.2mm未満の異物数、(2)0.2mm以上0.5mm未満の異物数、(3)直径0.5mm以上の異物数、を合計した。
従って、異物数(α)は、直径19cmの円の面積の6枚分、すなわち1700cm2あたり、上記の条件で観察された異物数を表した。
上記値を下記表1に示した。
(成形体の評価)
(成形片作製)
ホッパーからノズルまで、ポリエチレンのみの場合、185/195/210/210℃の温度設定にて、成形機(型番:IS100GN、東芝機械社製)を用い、射出時間10秒、冷却時間30秒、金型温度40℃にて射出成形した。
また、ポリフェニレンエーテルを含む組成物の場合、ホッパーからノズルまで、235/245/260/260℃の温度設定にして、成形機(型番:IS100GN、東芝機械社製)を用い、射出時間20秒、冷却時間20秒、金型温度40℃にて射出成形した。
上記成形により、ISOに準拠した厚み4mmのダンベル試験片を得た。
(クリープ性能)
クリープ性能は、フルノッチ式クリープ試験(FNCT)による6.0MPaにおける破断時間により測定した。
FNCTは、JIS K6774:2005年に準拠し、80℃にて純水中で測定した。
測定には上記で得たダンベル試験片を切削し、深さ0.2mmの全周ノッチを入れた試験片を用いた。
測定結果を下記表1に示した。
(熱時剛性)
<(1)80℃の曲げ弾性率>
上記ダンベル試験片を用い、80℃にて、曲げ試験機(型番:AG5000D、島津製作所社製)を用い、ISO条件に準拠して測定した。n数5で実施した。測定結果を下記表1に示した。
<(2)剛性保持率>
上記ダンベル試験片を用い、23℃にて、曲げ試験機(型番:AG5000D、島津製作所社製)を用い、ISO条件に準拠して測定した。
さらに下記式に従って、剛性保持率を算出した。n数5で実施した。
剛性保持率=((23℃の曲げ弾性率)−(80℃での曲げ弾性率))/(23℃の曲げ弾性率)×100(%)
剛性保持率の算出値を下記表1に示した。
(厚み均一性)
管状ダイスを有する単軸の押し出し成形(スクリュー径50mm、L/D=30)を実施した(設定温度は260℃とした。)。
これにより、外径30mm、肉厚2mmの配管成形体を得た。
以下の判定基準にもとづき、評価した。
○:200mm中配管において、ほぼ等間隔に、5箇所の部位の肉厚を測定(各々断面に対して、4箇所の平均肉厚を測定)し、ばらつきが5%以内
△:ばらつきが、5%を超え、10%以内のもの。
×:ばらつきが、10%を超えるもの。
なお、ばらつきは、下記式により算出した。
(ばらつき)=((5箇所のうちの最大厚み)−(5箇所のうちの最小厚み))/(平均厚み)×100(%)
評価結果を下記表1に示した。
(成形体の剥離)
ダンベルのゲート部分を剪定鋏で破断し、目視にて観察し、以下の判断基準で評価した。評価結果を下記表1に示した。
○:破断面が平滑であるもの。
×:破断面が層状に浮いた状態になったもの。
(リサイクル性)
上記配管(上記「厚み均一性」を測定した外径30mm、肉厚2mmの配管成形体)を凍結粉砕して、再成形を実施した。
その成形品の外観を目視で観察し、以下の判断基準で評価した。評価結果を下記表1に示した。
○:外観に、黒点異物が認められず、かつ表面のざらつきがない。
×:黒点異物が認められるか、あるいは表面がざらついているもの。
(配管用樹脂組成物としての総合判定)
上記項目を総合的に判断して評価した。評価結果を下記表1に示した。
○:非常に優れる。
△:優れる。
×:劣る。
〔実施例1〜5〕、〔比較例1〜3〕
下記表1に示したポリエチレン、ポリフェニレンエーテル、水添ブロック共重合体の各成分を、第一可塑化ゾーンまでの前段温度200℃、第一可塑化ゾーン以降の温度290℃、スクリュー回転数300rpmに設定し、二軸押出機(ZSK−40MC;L/D=48、COPERION社製、ドイツ国)を用い、下記表1に示した配合割合で第一供給口から全量を供給して溶融混練し、樹脂組成物を得た。
吐出量(Q)=80kg/hrであった。
真空ベントは、全12バレル中の11バレル目にセットし、フルに真空にしたところ、ゲージ圧は、−0.1MPaを示した。
ダイスは、直径4mmの孔を8個、一列存在するものを用いた。
各々のダイス孔の上方の部位に、やはり8個の孔を有する空気の熱風ふきつけノズルを配置し、ダイスの孔と溶融樹脂が吐出する接合部に、330℃に予め加熱した空気の熱風(ホットエアー)を吹き付けた。
もとの空気の熱風の流量は、流量計で調整して、130L/分であった。ノズルは8孔であるため、1孔あたり、約16(L/分・孔)の風量となった。
密閉系タンブラーを、原料タンクとして用い、タンク中のポリフェニレンエーテルを、3回の窒素導入により十分に窒素置換した後、原料タンクからフィーダーへの系を密閉系にすることで、第一供給口のスクリューシャフトから上方12cmのところの酸素濃度は、0.1%であった。
第一供給口窒素を30L/分の流量でフローし、シューターの高さの約2倍の位置に、ガス抜きを設置した。
ダイスから吐出された溶融樹脂温度を熱電対で測定したところ、288℃であった。
押出機のスクリーンは、20メッシュ(845μm目開き)、42メッシュ(345μm目開き)、20メッシュ(845μm目開き)の3枚を用いた。用いた真空ベントは1個であった。
評価結果を表1に示す。いずれも運転開始後2時間後のサンプルを成形と異物評価に用いた。
Q:吐出量(kg/hr)、N:スクリュー回転数(rpm)、D:押出機のバレル径(cm)としたとき、Q/(N・D3)=4.2×10-3であった。
〔実施例6〕
原料ポリフェニレンエーテルに対し、タンブラーの3回のN2導入による窒素置換をしなかった。
また、フィーダー上部が、外部と空気が接触した状態になっているものとした。
その他の条件は、実施例2と同様として実施し、樹脂組成物を得た。
第一供給口のスクリューシャフトから上方12cmのところの酸素濃度は、1.3%であった。
結果を下記表1に示す。
Figure 0005492609
上記表1に示すように、実施例1〜6においては、クリープ性能、熱時剛性、厚み均一性に優れ、剥離が無く、リサイクル性にも優れた配管成形体を作製可能な、配管用の樹脂組成物が得られ、さらには、上記性能に優れた配管成形体が得られた。
本発明の樹脂組成物は、配管、床暖房用配管、自動車機構部品、電線・ケーブル被覆材として、産業上の利用可能性を有する。

Claims (7)

  1. (a)ポリフェニレンエーテル系樹脂と(b)ポリエチレンとの合計量100質量部に対して、
    前記(a)ポリフェニレンエーテル系樹脂1〜60質量部、
    前記(b)ポリエチレン99〜40質量部、
    (c)ビニル芳香族化合物を主体とする少なくとも2個の重合体ブロックAと共役ジエン化合物を主体とする少なくとも1個の重合体ブロックBとからなるブロック共重合体を水素添加してなる水添ブロック共重合体1〜50質量部、
    を、含有する樹脂組成物からなり、
    ISO1133:2005、コードDによる前記(b)ポリエチレンのメルトフローレート(190℃、2.16kg)が、3以下である温水用途配管。
  2. 前記配管が床暖房用配管である請求項1に記載の温水用途配管。
  3. ISO1133:2005、コードDによる前記(b)ポリエチレンのメルトフローレート(190℃、2.16kg)が、1以下である請求項1又は2に記載の温水用途配管。
  4. 前記(a)ポリフェニレンエーテル系樹脂の還元粘度(0.5g/dl、クロロホルム溶液、測定温度30℃)が、0.25〜0.45である請求項1乃至3のいずれか一項に記載の温水用途配管。
  5. 前記樹脂組成物が、熱可塑性樹脂組成物である請求項1乃至4のいずれか一項に記載の温水用途配管。
  6. 前記樹脂組成物を熱プレスして得られた直径19cm、厚み1mmの円盤の、3枚の各表裏の計6面(1700cm2相当)の黒点異物数(α)が、50個以下である請求項1乃至5のいずれか一項に記載の温水用途配管。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の温水用途配管であって、
    前記(b)ポリエチレンが連続相、前記(a)ポリフェニレンエーテル系樹脂が分散相を形成し、
    前記温水用途配管の最外表面層から、内側に向かって深さ40μm以内のスキン層において、前記分散相の平均アスペクト比が3以上である温水用途配管。
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