JP2017071097A - 光書込み装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】光量ムラや記憶容量の増大を招くことなく低光量でも光書込みを行うことができる光書込み装置及び画像形成装置を提供する。【解決手段】OLEDの光量Lと当該光量Lで発光させるための順方向電圧Velとは、高光量域では線形関係になる一方、低光量域では非線形関係になっている。OLEDを所望の光量Lで発光させるための順方向電圧Velを線形補間によって推算するためのデータを、低光量域においては狭い間隔で記憶し、高光量域では広い間隔で記憶する。このようにすれば、非線形領域においては線形補間誤差を小さく抑えて、OLEDを所望の光量Lで精度良く発光させるので、OLED間の光量ムラを抑制することができる。また、線形補間誤差が発生し難い高光量域においては記憶データを少なくなるので、記憶容量を節約することができる。【選択図】図10

Description

本発明は、光書込み装置及び画像形成装置に関し、特に、多数のOLED間における光量ムラを少ない記憶容量で精度良く補正する技術に関する。
近年、画像形成装置の小型化と低コスト化を目的として、有機EL素子(OLED: Organic Light Emitting Diode)を用いて光書込み装置を低コスト化するための技術開発が進められている。
OLEDの典型的な発光回路は、図19に示されるように、OLED1901に駆動用の薄膜トランジスター(TFT: Thin Film Transistor)1902を直列接続した回路であって、TFT1902のドレイン電流が駆動電流IdとしてOLED1901に供給される。また、当該直列回路に所定電圧Vddを印加した状態で駆動用TFT1902に印加するゲート−ソース電圧Vgsを変化させると駆動電流Idが変化するので、OLED1901の光量Lが調整される。
OLEDの光量Lは、駆動電流Idに応じて変化するのみならず、OLED自体の温度や経時劣化によっても変化する。更に、OLEDは、発光時の駆動電流Idや温度によって劣化の進み方が変化する。従って、光書込み装置に列設された多数のOLEDの間で光量ムラが生じないように精度良く発光させるためには、これらの要因を考慮して個々のOLEDの駆動電流Idを決定する必要がある。
OLEDの光量ムラを抑制するには、光量センサーを用いて測定したOLEDの光量Lをフィードバック制御するフィードバック制御方式や、上記要因を勘案して光量変化を予測することによって駆動電流Idを補正する予測補正方式がある(例えば、特許文献1、2を参照)。
予測補正方式は、OLEDの光量ムラを抑制することができるだけでなく、光量センサーを必要としないという意味において低コスト化というOLEDの採用目的に適っている。
特許第5343073号公報 特開2003−029710号公報
予測補正方式では、OLEDを所望の光量Lで発光させるためにTFTに印加されるゲート−ソース電圧Vgsを特定するためには、図20(a)に例示されるような光量L−順方向電圧Velテーブルを参照して、所望の光量Lを得るためのOLEDの順方向電圧Velを算出する。更に、図20(b)に例示されるような順方向電圧Vel−ソース-ゲート電圧Vgsテーブルを参照して、順方向電圧Velに対応するTFTのゲート−ソース電圧Vgsを算出する。このようにすれば、OLEDを所望の光量Lで発光させるためのTFTのゲート-ソース電圧Vgsを得ることができる。
予測補正方式においては、従来、OLEDの順方向電圧VelやTFTのゲート-ソース電圧Vgsを算出するに当たって線形補間を行うため、図20(a)の光量L−順方向電圧Velテーブルにおいては一定間隔の光量Lについて順方向電圧Velが記憶され、図20(b)の順方向電圧Vel−ゲート-ソース電圧Vgsテーブルにおいては一定間隔の順方向電圧Velについてゲート-ソース電圧Vgsが記憶される。
図21(a)は、光量Lと順方向電圧Velとの関係、並びに順方向電圧Velとゲート-ソース電圧Vgsとの関係を表すグラフである。図21(a)に示されるように、従来技術で用いられているOLEDの光量Lの範囲は、OLEDの順方向電圧Velは光量Lにほぼ比例する線形領域になっている。このため、上記のように一定間隔の光量Lについて順方向電圧Velを記憶しても、線形補間における誤差を十分小さく抑えることができる(図21(b))。
しかしながら、低コスト機では画像形成速度に対する要求が必ずしも高くないため、感光体ドラムの外周面上における画素毎の露光時間が長い場合にはOLEDの光量Lを抑制する必要がある。また、画像形成に供する記録シートの紙種によっても最適な画像形成速度が異なる。例えば、厚紙ではトナー像の定着に熱量を要するため画像形成速度を遅くする必要があるので、やはりOLEDの光量Lを抑制する必要がある。
図21(b)に示されるように、OLEDの光量Lが少ない範囲(非線形領域)においては、光量Lと順方向電圧Velが非線形関係になるため、線形領域における光量Lの間隔をそのまま光量Lが少ない範囲(非線形領域)に当て嵌めて光量L−順方向電圧Velテーブルや順方向電圧Vel−ゲート-ソース電圧Vgsテーブルを作成すると、非線形領域における線形補間における誤差が大きくなってしまう。
逆に、非線形領域に合せて線形領域における光量Lの間隔を狭くすると、線形領域においても光量Lの間隔が狭くなるので、光量L−順方向電圧Velテーブルや順方向電圧Vel−ゲート-ソース電圧Vgsテーブルが大きくなり過ぎてしまう。その結果、これらのテーブルを記憶するための記憶容量が増大して、画像形成装置のコストが上昇する。
本発明は、上述のような問題に鑑みて為されたものであって、光量ムラや記憶容量の増大を招くことなく低光量でも光書込みを行うことができる光書込み装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る光書込み装置は、OLEDに供給する順方向電圧又は駆動電流と光量との対応が離散的に記載されているOLED特性テーブルと、当該OLEDを薄膜トランジスターに接続した直列回路と、を有し、前記OLEDが発光すべき光量を示す指示があったとき、前記OLED特性テーブルに記載された離散的な光量を線形補間して前記指示光量に対応する順方向電圧値又は駆動電流値を算出し、その順方向電圧値又は駆動電流値を前記OLEDに供給するよう、前記薄膜トランジスターのゲート−ソース電圧を制御する光書込み装置であって、前記OLED特性テーブルに記載されている離散的な光量は、順方向電圧又は駆動電流と光量との関係を表すOLED特性曲線上、光量の値が大きくて、光量と順方向電圧又は駆動電流との変化が線形的に推移する領域の他に、光量の値が小さくて、当該変化が非線形的である領域にも採られ、かつ、前記非線形領域においては、前記光量の離散密度が前記線形領域に比べて密に設定されていることを特徴とする。
このようにすれば、OLED特性テーブルは、非線形領域において光量の離散密度が線形領域に比べて密に設定されているので、光量ムラや記憶容量の増大を招くことなく低光量でも光書込みを行うことができる。
更に、前記薄膜トランジスターのゲート−ソース電圧と前記OLEDに供給する順方向電圧又は駆動電流との対応が離散的に記載されているTFT特性テーブルを備え、前記TFT特性テーブルに記載されている離散的な順方向電圧又は駆動電流は、ゲート−ソース電圧と順方向電圧又は駆動電流との関係を表すTFT特性曲線上、順方向電圧又は駆動電流の値が大きくて、順方向電圧又は駆動電流とゲート−ソース電圧との変化が線形的に推移する領域の他に、順方向電圧又は駆動電流の値が小さくて、当該変化が非線形的である領域にも採られ、かつ、前記非線形領域においては、前記順方向電圧又は駆動電流の離散密度が前記線形領域に比べて密に設定されており、前記OLED特性テーブルから順方向電圧値又は駆動電流値を算出したとき、前記TFT特性テーブルに記載された離散的な順方向電圧又は駆動電流量を線形補間して前記算出値に対応するゲート−ソース電圧を求めて、前記薄膜トランジスターに印加するのが望ましい。
この場合において、前記OLED特性テーブルにおける前記順方向電圧又は駆動電流と、前記TFT特性テーブルにおける前記順方向電圧又は駆動電流とは、離散分布が異なっていてもよい。
また、前記OLEDの温度を指標する指数を検出する温度検出手段を備え、前記OLED特性テーブルは、前記OLEDの相異なる温度にそれぞれ対応して複数、設けられており、前記OLEDが発光すべき光量を示す指示があったとき、前記指数に指標される温度に直近の温度に対応する前記OLED特性テーブルに記載された離散的な光量を線形補間して前記指示光量に対応する順方向電圧値又は駆動電流値を算出してもよい。
同様に、前記OLEDの温度を指標する指数を検出する温度検出手段を備え、前記TFT特性テーブルは、前記OLEDの相異なる温度にそれぞれ対応して複数、設けられており、前記OLED特性テーブルから順方向電圧値又は駆動電流値を算出したとき、前記指数に指標される温度に直近の温度に対応する前記TFT特性テーブルに記載された離散的な順方向電圧又は駆動電流量を線形補間して前記算出値に対応するゲート−ソース電圧を求めて、前記薄膜トランジスターに印加してもよい。
更に、前記OLEDの温度を指標する指数を検出する温度検出手段を備え、前記OLED特性テーブルは、前記OLEDの相異なる温度にそれぞれ対応して複数、設けられており、前記TFT特性テーブルは、前記OLEDの相異なる温度にそれぞれ対応して複数、設けられており、前記OLEDが発光すべき光量を示す指示があったとき、前記指数に指標される温度に直近の温度に対応する前記OLED特性テーブルに記載された離散的な光量を線形補間して前記指示光量に対応する順方向電圧値又は駆動電流値を算出し、前記OLED特性テーブルから順方向電圧値又は駆動電流値を算出したとき、前記指数に指標される温度に直近の温度に対応する前記TFT特性テーブルに記載された離散的な順方向電圧又は駆動電流量を線形補間して前記算出値に対応するゲート−ソース電圧を求めて、前記薄膜トランジスターに印加してもよい。
また、前記OLED特性テーブルは、OLEDに供給する順方向電圧又は駆動電流と光量との対応が、当該OLEDの所定の累積発光時間毎に離散的に記載されており、前記OLEDが発光すべき光量を示す指示があったとき、当該OLEDの累積発光時間に直近の累積発光時間に対応する前記OLED特性テーブルに記載された離散的な光量を線形補間して前記指示光量に対応する順方向電圧値又は駆動電流値を算出してもよい。
この場合において、前記OLED特性テーブルは、OLEDに供給する順方向電圧又は駆動電流と光量との対応を離散的に記載する前記所定の累積発光時間の離散密度は、累積発光時間が短いほど密に設定されているのが望ましい。
同様に、前記TFT特性テーブルは、前記薄膜トランジスターのゲート−ソース電圧と前記OLEDに供給する順方向電圧又は駆動電流との対応が、前記OLEDの所定の累積発光時間毎に離散的に記載されており、前記OLED特性テーブルから順方向電圧値又は駆動電流値を算出したとき、前記OLEDの累積発光時間に直近の累積発光時間に対応する前記OLED特性テーブルに記載された離散的な順方向電圧又は駆動電流量を線形補間して前記算出値に対応するゲート−ソース電圧を求めて、前記薄膜トランジスターに印加してもよい。
この場合においても、前記TFT特性テーブルは、前記ゲート−ソース電圧と前記順方向電圧又は駆動電流との対応を離散的に記載する前記所定の累積発光時間の離散密度は、累積発光時間が短いほど密に設定されているのが望ましい。
また、本発明に係る画像形成装置は、本発明に係る光書込み装置を備えることを特徴としている。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置の主要な構成を示す図である。 光書込み装置100による光書込み動作を説明する断面図である。 OLED201を説明する図であって、(a)はOLED201の構成を示し、(b)、(c)はそれぞれ温度特性と光量特性とを示すグラフである。 OLEDパネル部200の概略平面図であり、併せてA−A´線における断面図とC−C´線における断面図も示されている。 TFT基板400の主要な構成を示すブロック図である。 選択回路501と発光ブロック502の主要な構成を示す回路図である。 ASIC510の主要な構成を示すブロック図である。 ASIC510の駆動電流補正部600が記憶する設定光量テーブルを例示する図である。 ASIC510の駆動電流補正部600が記憶する(a)Vel初期テーブルと、(b)Vel補正係数テーブルを例示する図である。 OLED201の光量Lと順方向電圧Velとの関係を示すグラフであって、(a)は線形補間誤差の抑制と記憶容量の節約を両立する光量Lの分割を例示し、(b)はOLED201の温度による影響を説明する。 光量Lを分割する手順を示すフローチャートである。 光量Lを分割する手順を(a)から(e)の順に例示するグラフである。 順方向電圧Velを推算する手順を示すフローチャートである。 ASIC510の駆動電流補正部600が記憶する(a)初期Idテーブルと、(b)Id補正係数テーブルを例示する図である。 ASIC510の駆動電流補正部600が記憶するゲート−ソース電圧Vgsテーブルを例示する図である。 ゲート-ソース電圧Vgsと順方向電圧Velとの関係を示すグラフであって、(a)は線形補間誤差の抑制と記憶容量の節約を両立するゲート-ソース電圧Vgsの分割を例示し、(b)は温度による影響を説明する。 ゲート-ソース電圧Vgsを推算する手順を示すフローチャートである。 OLED201の累積発光時間による特性変化を例示するグラフであって、(a)は光量Lと順方向電圧Velとの関係を示し、(b)はゲート-ソース電圧Vgsと順方向電圧Velとの関係を示す。 OLEDの典型的な発光回路を示す回路図である。 OLEDを所望の光量で発光させるためのデータであって、(a)は光量L−順方向電圧Velテーブルを示し、(b)は順方向電圧Vel−ゲート−ソース電圧Vgsテーブルを示す。 線形補間における誤差を説明する図であって、(a)は光量Lと順方向電圧Velとの関係、並びに順方向電圧Velとゲート-ソース電圧Vgsとの関係を表すグラフであり、(b)は、線形領域と非線形領域とにおける線形補間誤差を例示するグラフである。
以下、本発明に係る光書込み装置及び画像形成装置の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
[1]画像形成装置の構成
まず、本実施の形態に係る画像形成装置の構成について説明する。
図1に示されるように、画像形成装置1は、所謂タンデム型のカラープリンターである。画像形成装置1が備える作像部101Y、101M、101C及び101Kは、制御部102の制御の下、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)各色のトナー像を形成する。
例えば、作像部101Yにおいて、帯電装置111は感光体ドラム110の外周面を一様に帯電させる。光書込み装置100は、後述のように、主走査方向にライン状に配列された発光素子(OLED)を備えており、制御部102が生成したデジタル輝度信号に従って各OLEDを発光させる。これによって、感光体ドラム110の外周面に光書込みが行われ、静電潜像が形成される。
現像装置112は、感光体ドラム110の外周面にトナーを供給して、静電潜像を現像(顕像化)してY色のトナー像を形成する。1次転写ローラー113は、感光体ドラム110の外周面上から中間転写ベルト103の外周面上へトナー像を静電転写(1次転写)する。中間転写ベルト103は、2次転写ローラー対104と従動ローラー105に張架されており、矢印A方向に回転走行する。
同様にして、作像部101M、101C及び101Kが形成したMCK各色のトナー像がY色のトナー像に重なるように中間転写ベルト103の外周面上に1次転写されカラートナー像となる。中間転写ベルト103がカラートナー像を2次転写ローラー対104まで搬送するのに合わせて、給紙カセット106から供給された記録シートSも2次転写ローラー対104まで搬送される。
2次転写ローラー対104は、中間転写ベルト103上のトナー像を記録シートS上に静電転写(2次転写)する。トナー像を転写された記録シートSは、定着装置107でトナー像を熱定着された後、排紙ローラー108によって排紙トレイ109上に排出される。
記録シートSが厚紙である場合には普通紙である場合よりもトナー像を定着するための熱量が多く必要になる。このため、画像形成装置1は、記録シートSの紙種に応じて記録シートSの搬送速度(システム速度)を切り替えて、普通紙の場合には全速搬送し、厚紙の場合には半速搬送する。システム速度に応じて、感光体ドラム110の回転速度も切り替わるので、1画素あたりの露光時間に長短が生じるので、光書込み装置100はOLEDの光量を切り替える。
[2]光書込み装置100の構成
次に、光書込み装置100の構成について説明する。
図2に示されるように、光書込み装置100は、OLEDパネル200とロッドレンズアレイ202をホルダー203に収容したものであって、OLEDパネル200にはOLED201が実装されている。OLED201が出射した光ビームLは、ロッドレンズアレイ202によって感光体ドラム110の外周面上に集光される。ロッドレンズアレイ202は、多数のロッドレンズを集積した光学素子であって、SLA(SLA: Selfoc Lens Array)を用いてもよいし、MLA(Micro Lens Array)を用いてもよい。なお、画像形成装置1の必要箇所と接続するためのケーブル等は図示が省略されている。
OLED201は、図3(a)に示されるように、透明基板301上に酸化インジウム(ITO: Indium Tin Oxide)等からなる透明電極である陽極302、少なくとも1層からなる有機層303及びアルミニウム(Al)等の金属からなる陰極304を順次積層したものである。OLED201は、陽極302及び陰極304を介して電流源310から供給される駆動電流及び駆動電圧に応じた光量で発光する。
また、OLED201の発光効率は累積発光時間が長くなるにつれて低下するが、この低下速度はOLED201の温度や光量の影響下にある。例えば、図3(b)に示されるように、発光時におけるOLED201の温度が高いほど発光効率は速く低下する。また、図3(c)に示されるように、OLED201の駆動電流が多い場合や駆動電圧が高い場合にはOLED201の光量は多くなるが、この光量が多いほど発光効率は速く低下する。
光書込み装置においては、OLED201毎の累積発光時間はまちまちであり、発光時の温度や光量もまたOLED201毎に異なり得るので、OLED201の光量ムラを抑制するためにはこれらの要因に応じて個々のOLED201の光量を補正する必要がある。
図4は、OLEDパネル200の概略平面図であり、併せてB−B´線における断面図とC−C´線における断面図も示されている。また、概略平面図部分は後述する封止板401を取り外した状態を示している。
図4に示されるように、OLEDパネル200は、TFT基板400、封止板401及びドライバーIC(Integrated Circuit)402等を備えている。TFT基板400には、15,000個のOLED201が主走査方向に沿ってライン状に配列されている。これらのOLED201は、感光体ドラム110の外周面上で集光点が21.2μmピッチ(1200dpi)になっていれば、一列に配列してもよいし、千鳥配置してもよい。
各OLED201とロッドレンズアレイ202との位置関係は一定しないため、OLED201毎にロッドレンズアレイ202による集光率は異なっている。このため、OLED201毎に光量を調整することによって集光率の差が補償される。
また、TFT基板400のOLED201が配設された基板面は封止領域となっており、スペーサー枠体403を挟んで封止板401が取着されている。これによって、封止領域が、外気に触れないように乾燥窒素等を封入した状態で、封止される。なお、吸湿のため、封止領域内に吸湿剤を併せて封入しても良い。また、封止板401は、例えば、封止ガラスであっても良いし、ガラス以外の材料からなっていても良い。
TFT基板400の封止領域外にはドライバーIC402が実装されている。制御部102はフレキシブルワイヤー410を介してドライバーIC402にデジタル輝度信号を入力する。制御部102は、デジタル輝度信号を生成するために専用のASIC(Application Specific Integrated Circuit)を内蔵している。
ドライバーIC402はデジタル輝度信号をアナログ輝度信号(以下、単に「輝度信号」という。)に変換してOLED201毎の駆動回路に入力する。駆動回路は輝度信号に応じてOLED201の駆動電流を生成する。輝度信号は、電流信号であってもよいし電圧信号であってもよい。また、ドライバーIC402には温度センサー420が内蔵されている。
ドライバーIC402はOLED201と同じくTFT基板400に実装されているので、温度センサー420で検出された温度Tは、OLED201自体の温度と概ね等しくなっている。なお、温度センサー420に代えて、OLED201周辺の環境温度を検出する温度センサーを用いてもよい。
図5に示されるように、TFT基板400においては、15,000個のOLED201が100個ずつ、150個の発光ブロック502に組分けされている。また、ドライバーIC402には150個のDAC500が内蔵されており、それぞれ発光ブロック502と1対1に対応している。DAC500はデジタル制御可能な可変電圧源であって、指定された電圧を維持した状態で電流を供給する。
ドライバーIC402は、制御部102が内蔵するASIC510からデジタル輝度信号(画像データ)を入力されると、当該入力は100画素分ずつ1走査期間毎に各DAC500に分配される。また、ASIC510は、温度センサー420で検出した温度TをドライバーIC402から取得する。
DAC500から発光ブロックに向かう回路上には何れも選択回路501が配設されている。各DAC500は、配下の100個のOLED201に対して、所謂ローリング駆動によって順次、輝度信号を出力する。
図6は、1対の選択回路501と発光ブロック502とを示す回路図である。図6に示されるように、発光ブロック502は100個の発光画素回路からなっており、各発光画素回路は、キャパシター621、駆動用TFT622及びOLED201を1つずつ有している。また、選択回路501はシフトレジスター611と100個の選択用TFT612とを備えている。
シフトレジスター611は、100個の選択用TFT612それぞれのゲート端子に接続されており、選択用TFT612を順次オンする。選択用TFT612のソース端子は、書き込み配線630を介して、電流DAC500に接続されており、ドレイン端子はキャパシター621の第1の端子並びに駆動用TFT622のゲート端子に接続されている。
シフトレジスター611が選択用TFT612をオンした状態で、DAC500の出力電圧がキャパシター621の第1の端子に印加され、保持される。キャパシター621の第1の端子は、駆動用TFT622のゲート端子にも接続されており、キャパシター621の第2の端子は駆動用TFT622のソース端子並びに電源配線631に接続されている。
駆動用TFT622のドレイン端子にはOLED201のアノード端子が接続されており、OLED201のカソード端子は接地配線632に接続されている。また、電源配線631は定電圧源Vpwrに接続されており、接地配線632は接地端子GNDに接続されている。
定電圧源Vpwrは、OLED201に供給される駆動電流の供給源となっており、駆動用TFT622は、キャパシター621の第1、第2の端子間に保持される電圧に応じたドレイン電流を駆動電流としてOLED201に供給する。例えば、キャパシター621にHに相当する信号が書き込まれると、駆動用TFT622がオンして、OLED201が発光する。また、キャパシター621にLに相当する信号が書き込まれると、駆動用TFT622はオフして、OLED201は発光しない。
なお、DAC500にはリセット回路640が接続されている。リセット回路640は、ドライバーIC402に内蔵されていてもよいし、TFTを用いてもよい。また、リセット回路640は、リセット時と書き込み時とでDACの極性を切り替えてもよい。リセット回路640をオンするとDAC500から選択用TFT612までの配線が所定電圧にリセットされる。この所定電圧は、電源電圧Vddであってもよいし接地電圧GNDであってもよい。また、適切な中間電位でもよい。
なお、本実施の形態においては、駆動用TFT622がpチャンネルである場合を例にとって説明しているが、nチャンネルの駆動用TFT622を用いても良いことは言うまでも無い。
[3]ASIC510の構成
まず、ASIC510の構成について説明する。
図7に示されるように、ASIC510は、駆動電流補正部700とドットカウント部710とを備えている。ドットカウント部710は、OLED201毎のドットカウンター711を備えている。ドットカウンター711は、対応するOLED201が1回発光するとカウント値が1だけ増加する。
駆動電流補正部700には設定光量テーブル、初期Velテーブル、Vel補正係数テーブル、初期Idテーブル、Id補正係数テーブル及びTFT特性テーブルという6つのLUT(Look Up Table)が記憶されている。
(3−1)設定光量テーブル
設定光量テーブルは、図8に示されるように、15,000個あるOLED201のそれぞれについてシステム速度毎に設定光量Lを記録したテーブルである。
設定光量Lは、OLED201が出射すべき光量として予め設定されている光量であって、本実施の形態においては放射発散度[W/m2]で表わされる。
OLED201は、ロッドレンズアレイ202との位置関係によって集光率(光学系効率)が異なるため、感光体ドラム110の外周面上での露光量を揃えるために、OLED201毎に光量を調整する必要がある。このため、集光率が高いOLED201の設定光量Lは少なく、集光率が低いOLED201の設定光量Lは多く設定される。
また、記録シートSが厚紙である場合には普通紙である場合よりもトナー像を定着するために必要な熱量が多くなる。このため、記録シートSの紙種に応じて記録シートSの搬送速度(システム速度)が切り替わると、露光時における感光体ドラム110の回転速度も切り替わるので、1画素あたりの露光時間に長短が生じる。
この露光時間の長短に関わらず、1画素あたりの露光量を揃えるためにも、OLED201毎の設定光量が調整される。すなわち、露光時間が長い場合の設定光量は少なく、露光時間が低い場合の設定光量は多くなるように設定される。
このため、設定光量テーブルは、画像形成装置1のシステム速度が全速である場合の設定光量Lと、半速である場合の設定光量LとをOLED201毎に記憶する。システム速度が切り替わると画素毎の露光時間が切り替わるため、OLED201毎の設定光量Lを切り替えることによって画素毎の露光量を揃える。
図8においては、システム速度が全速時の設定光量Lと半速時の設定光量LとがOLED201毎に記憶される。なお、システム速度は全半速の2段階に限定されないのはいうまでもなく3段階以上であってもよい。
(3−2)初期VelテーブルとVel補正係数テーブル
初期Velテーブルは、15,000個あるOLED201のそれぞれについて順方向電圧Velの初期値を光量Lごとに記憶するテーブルである。図9(a)に例示する初期Velテーブルにおいては、9つの光量L0〜L9のそれぞれについて、各OLED201の順方向電圧Velの初期値が記憶される。これによって、光量Lの範囲が8つの区間に分割される(図10(a))。
本実施の形態においては、最小光量L0が設定光量テーブルにおける最小の設定光量Lに一致し、最大光量L9が最大の設定光量Lに一致するように光量L0、L9を選択しているが、最小光量L0は最小の設定光量L以下であればよく、最大光量L9は最大の設定光量L以上であれば、後述のように線形補間によって順方向電圧Velを推算することができる。
また、本発明においては、光量Lが9段階に限定されないのは言うまでもなく、8段階以下或いは10段階以上であってもよい。ただし、光量Lの種類を増やすとテーブルサイズが大きくなって記憶容量が増大するため、線形補間による誤差が許容できる範囲内で種類を少なくするのが望ましい。
光量Liは、例えば、図11のフローチャートのようにして決定することができる。まず、光量の番号iの値を0に初期化し(S1101)、光量Liすなわち最小光量L0を最小の設定光量Lminにする(S1102)。次に、光量の番号iを1だけ増加させ(S1103)、光量Liと光量Li-1との間の線形補間誤差の絶対値が上限値に一致する光量Liを求める(S1104)。
求めた光量Liが最大の設定光量Lよりも小さい場合には(S1105:NO)、ステップS1103に進んで上記の処理を繰り返す。このようにすれば、図12(a)〜(c)に例示するように、光量L0から始めて光量L1、L2を順次、求めることができる。また、線形補間誤差の絶対値の上限値を基準として光量L0、L1、L2…を求めるので、OLED201の特性グラフ1201の曲率が大きい場合には光量Liの間隔が狭くなって、順方向電圧Velを精度良く算出することができる。また、曲率が小さい場合には光量Liの間隔が広くなるので、テーブルの記憶容量の増大を抑制することができる。
求めた光量Liが最大の設定光量Lmax以上である場合には(S1105:YES)、当該光量Liの最大の設定光量Lmaxに対する比を各光量Liに乗算することによって光量Liを比例配分して(S1106)、処理を終了する。
光量の番号iの最大値をNとすると、番号0からNまでの各光量Liは式(1)のように比例配分される。
Figure 2017071097
このように比例配分すれば、比例配分前のLNが最大の設定光量Lmaxよりも大きい場合には、すべての区間(Li、Li+1)を狭めることができるので線形補間の誤差の上限を更に小さくすることができる。
すなわち、比例配分前は、図12(d)のように、光量LNが最大の設定光量Lmaxを超えた不要な範囲にあるのに対して、比例配分後は、図12(e)のように、設定光量Lに対応する範囲を過不足なく光量Liがカバーしている。また、比例配分前よりもすべての区間(Li、Li+1)が狭くなっているので線形補間誤差を小さくすることができる。
図10(b)に示されるように、OLED201の光量Lと順方向電圧Velとの関係はOLED201の温度によって変化する。この変化分を補正するためにVel補正係数テーブルを用いる。Vel補正係数テーブルは、OLED201の温度ごとに設けられたテーブル群であって、各テーブルはOLED201の光量Lと累積発光時間Eとの組み合わせ毎に順方向電圧Velの補正係数(以下、「Vel補正係数」という。)が記憶されている。
図9(b)に例示するVel補正係数テーブルは、摂氏0度から摂氏80度までの10度ごとに設けられている。各Vel補正係数テーブルは、0時間から1000時間までの50時間ごとに9つの光量L0〜L9のそれぞれについてVel補正係数を記憶する。
なお、本実施の形態においては、10度ごとにVel補正係数テーブルを設けているが、この温度間隔についても、特性変化が大きい温度範囲は狭く、特性変化が小さい温度範囲は広くなるように温度間隔を決定してもよい。このようにすれば、線形補間誤差を低減することができると共に、Vel補正係数テーブルを記憶するための記憶容量を節約することができる。
同様に、本実施の形態においては、累積発光時間が50時間ごとに区切られているが、特性変化が大きい期間は狭く、特性変化が小さい期間は広くなるように累積発光時間を決定してもよい。例えば、特性変化が大きい使用初期と寿命末期は累積発光時間の間隔を狭くし、中期は累積発光時間の間隔を広くすれば、線形補間誤差を低減することができると共に、Vel補正係数テーブルを記憶するための記憶容量を節約することができる。
累積発光時間TにおけるOLED201の設定光量Lに対応する順方向電圧Velを算出する際には、図13に示されるように、まず、設定光量Lの直近の光量として、設定光量Lよりも小さい光量のうち最大の光量Liと、設定光量Lよりも大きい光量のうち最小の光量Li+1とを選択する(S1301)。そして、初期Velテーブルを参照して、当該OLED201の番号と光量Li、Li+1との組に対応する初期値VelIi、VelIi+1を読み出して(S1302)、式(1)のように線形補間により初期値VelIを推算する(S1303)。
Figure 2017071097
次に、温度センサー420を参照して検出温度Tを取得して(S1304)、検出温度Tに直近の温度のVel補正係数テーブル、すなわち、検出温度Tよりも低温のVel補正係数テーブルのうち最も高温のVel補正係数テーブル(温度Tjとする)と、検出温度Tよりも高温のVel補正係数テーブルのうち最も低温のVel補正係数テーブル(温度Tj+1とする)を選択する(S1305)。
さらに、当該OLED201に対応するドットカウンター711を参照して(S1306)、累積発光時間Nを取得し、当該OLED201の累積発光時間Nに直近の累積発光時間として、累積発光時間Nよりも小さい累積発光時間のうち最も大きい累積発光時間Nkと、累積発光時間Nよりも大きい累積発光時間のうち最も小さい累積発光時間Nk+1とを選択する(S1307)。
そして、温度Tj、Tj+1のVel補正係数テーブルを参照して、光量Li、Li+1と累積発光時間Nk、Nk+1との組に対応する8つの補正係数VelCCi,j,k等を読み出し(S1308)、線形補間によって補正係数を推算する(S1309)。すなわち、まず、式(2)のように累積発光時間Nkについて補正係数VelCCj,kを推算し、
Figure 2017071097
同様の式を用いて補正係数VelCCj,k+1を推算した後、これらを用いて式(3)のように補正係数VelCCjを推算する。
Figure 2017071097
同様に、温度Tj+1のVel補正係数テーブルを参照して、補正係数VelCCj+1を推算した後、これらの補正係数を用いて補正係数VelCCを式(4)のように推算する。
Figure 2017071097
以上のようにして、推算された初期値VelIと補正係数VelCCとを用いて式(5)のように順方向電圧Velが推算される(S1310)。
Figure 2017071097
なお、設定光量Lに一致する光量、検出温度Tに一致する温度、累積発光時間Nに一致する累積発光時間がある場合には、言うまでもなく線形補間を行わずに直値を用いる。
(3−3)初期IdテーブルとId補正係数テーブル
初期Idテーブルは、15,000個あるOLED201のそれぞれについて駆動電流Idの初期値を光量ごとに記憶するテーブルである。図11(a)に例示する初期Idテーブルにおいては、9つの光量L0〜L9のそれぞれについて、15,000個のOLED201毎に駆動電流Idの初期値が記憶される。光量L0〜L9の選び方は初期Velテーブルと同様である。
OLED201の光量Lと駆動電流Idとの関係もOLED201の温度によって変化する。この温度補正に用いられるId補正係数テーブルは、OLED201の温度ごとに設けられたテーブル群であって、各テーブルはOLED201の光量Lと累積発光時間Eとの組み合わせ毎に駆動電流Idの補正係数IdCCが記憶されている。図11(b)に例示するId補正係数テーブルは、摂氏0度から摂氏80度までの10度ごとに設けられている。各Id補正係数テーブルは、0時間から1000時間までの50時間ごとに9つの光量L0〜L9のそれぞれについてId補正係数IdCCを記憶する。
上記初期Velテーブル及びVel補正係数テーブルを用いて順方向電圧Velを推算する場合と同様に、初期Idテーブル及びId補正係数テーブルを用いて駆動電流Idが線形補間によって推算される。
(3−6)ゲート−ソース電圧Vgsテーブル
ゲート−ソース電圧Vgsテーブルは、OLED201の温度ごとに設けられたテーブル群であって、図15に示されるように、各ゲート−ソース電圧Vgsテーブルには順方向電圧Velとドレイン電流(駆動電流)Idとの組み合わせ毎にゲート−ソース電圧Vgsが記憶されている。図16(b)に示されるように、順方向電圧Velとゲート−ソース電圧Vgsとの関係はOLED201の温度によって変化するからである。
また、図16(a)に示されるように、各ゲート−ソース電圧Vgsテーブルは、順方向電圧Vel0〜Vel7によって順方向電圧Velを7つの区間に不等分割しているが、6つ以下または8つ以上の区間に不等分割してもよい。ドレイン電流Idについても同様である。
順方向電圧Velやドレイン電流Idの選び方としては、例えば、最小光量L0から算出され得る最小の順方向電圧Vel0と、最大光量L9から算出され得る最大の順方向電圧Vel8とに挟まれた区間内で、ゲート−ソース電圧Vgsの線形補間誤差が許容範囲内になるように中間の順方向電圧Vel1〜Vel7を選んでもよい。
順方向電圧Velと駆動電流Idとからゲート−ソース電圧Vgsを推算する際には、まず、順方向電圧Velに直近の順方向電圧Veli、Veli+1と駆動電流Idに直近の駆動電流Idj、Idj+1とを選択する(S1701)。次に、ゲート−ソース電圧Vgsテーブルを参照して、順方向電圧Veli、Veli+1と駆動電流Idj、Idj+1との各組合せに対応するゲート−ソース電圧Vgsi,jを読み出す(S1702)。
そして、式(7)を用いて、ゲート−ソース電圧Vgsjを推算する。
Figure 2017071097
同様に、ゲート−ソース電圧Vgsj+1も推算する(S1703)。
更に、式(8)を用いてゲート−ソース電圧Vgsを推算する(S1704)。
Figure 2017071097
ASIC510が1ライン走査する毎にOLED201毎に上述のようにゲート−ソース電圧Vgsを推算すると、DAC500がキャパシター621に当該ゲート−ソース電圧Vgsを書き込む。そして、当該ゲート−ソース電圧Vgsが駆動用TFT622のゲート−ソース端子間に印加されると、駆動電流IdがOLED201に供給され、OLED201が所望の光量Lで発光する。
[5]変形例
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明が上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例を実施することができる。
(1)上記実施の形態においては特に言及しなかったが、OLED201と駆動用TFT622は何れも累積発光時間が長くなるにつれて劣化が進行し、特性が変化する。例えば、図18(a)に示されるように、OLED201の劣化後よりも初期において特性グラフの曲率半径が小さい場合に、線形補間によって順方向電圧Velを精度良く推算するためには、初期の特性に応じて光量Lの間隔を狭くする必要がある。劣化後の特性に応じて光量Lの間隔を広くすると、初期において順方向電圧Velの線形補間誤差が大きくなり過ぎるからである。
また、図18(b)に示されるように、順方向電圧Velからゲート−ソース電圧Vgsを推算する場合においても、特性グラフの曲率半径が小さい初期特性に応じて順方向電圧Velの間隔を決定すれば、ゲート−ソース電圧Vgsの線形補間誤差を許容範囲内に収めるために有効である。
更に、初期と劣化後とのそれぞれについて個別に光量Lの間隔を決定すれば、初期においては光量Lの間隔を狭くすることによって線形補間誤差を小さく抑えることができ、また、劣化後においては光量Lの間隔を広くすることによってテーブルサイズを小さく抑えることができる。
(2)上記実施の形態においては、ゲート−ソース電圧Vgsテーブルが温度毎に設けられている場合を例にとって説明したが、本発明がこれに限定されないのは言うまでもなく、温度に代えて或いは温度に加えて、OLED201の累積発光時間毎にゲート−ソース電圧Vgsテーブルを設けてもよい。この場合においても上記実施の形態と同様に、OLED201の累積発光時間に対応するゲート−ソース電圧Vgsが線形補間によって推算される。
OLED201や駆動用TFT622は使用初期において特性の変化が大きく、劣化が進むにつれて特性の変化が小さくなる傾向にある。このため、Vel補正係数テーブルやId補正係数テーブル、ゲート-ソース電圧Vgsテーブルにおいて、使用初期に累積発光時間の間隔を狭くすれば線形補間誤差を小さく抑えることができる。また、累積発光時間が長くなった劣化後に累積発光時間の間隔を広くすれば、テーブルサイズを小さく抑えることができる。
(3)上記実施の形態においては、画像形成装置1が所謂タンデム型のカラープリンターである場合を例にとって説明したが、本発明がこれに限定されないのは言うまでもなく、タンデム型以外のカラープリンターであってもよいし、モノクロプリンターであってもよい。また、スキャナーを備えた複写装置や、更にファクシミリ通信機能を備えたファクシミリ装置、これらの機能を兼ね備えた複合機(MFP: Multi-Function Peripheral)に本発明を適用しても同様の効果を得ることができる。
本発明に係る光書込み装置及び画像形成装置は、多数のOLED間における光量ムラを少ない記憶容量で精度良く補正する装置として有用である。
1………画像形成装置
101…作像部
102…制御部
100…光書込み装置
201…OLED
420…温度センサー
402…ドライバーIC
510…ASIC
622…駆動用TFT
700…駆動電流補正部
710…ドットカウント部
711…ドットカウンター

Claims (11)

  1. OLEDに供給する順方向電圧又は駆動電流と光量との対応が離散的に記載されているOLED特性テーブルと、当該OLEDを薄膜トランジスターに接続した直列回路と、を有し、
    前記OLEDが発光すべき光量を示す指示があったとき、前記OLED特性テーブルに記載された離散的な光量を線形補間して前記指示光量に対応する順方向電圧値又は駆動電流値を算出し、その順方向電圧値又は駆動電流値を前記OLEDに供給するよう、前記薄膜トランジスターのゲート−ソース電圧を制御する光書込み装置であって、
    前記OLED特性テーブルに記載されている離散的な光量は、順方向電圧又は駆動電流と光量との関係を表すOLED特性曲線上、光量の値が大きくて、光量と順方向電圧又は駆動電流との変化が線形的に推移する領域の他に、光量の値が小さくて、当該変化が非線形的である領域にも採られ、かつ、
    前記非線形領域においては、前記光量の離散密度が前記線形領域に比べて密に設定されている
    ことを特徴とする光書込み装置。
  2. 前記薄膜トランジスターのゲート−ソース電圧と前記OLEDに供給する順方向電圧又は駆動電流との対応が離散的に記載されているTFT特性テーブルを備え、
    前記TFT特性テーブルに記載されている離散的な順方向電圧又は駆動電流は、ゲート−ソース電圧と順方向電圧又は駆動電流との関係を表すTFT特性曲線上、順方向電圧又は駆動電流の値が大きくて、順方向電圧又は駆動電流とゲート−ソース電圧との変化が線形的に推移する領域の他に、順方向電圧又は駆動電流の値が小さくて、当該変化が非線形的である領域にも採られ、かつ、
    前記非線形領域においては、前記順方向電圧又は駆動電流の離散密度が前記線形領域に比べて密に設定されており、
    前記OLED特性テーブルから順方向電圧値又は駆動電流値を算出したとき、前記TFT特性テーブルに記載された離散的な順方向電圧又は駆動電流量を線形補間して前記算出値に対応するゲート−ソース電圧を求めて、前記薄膜トランジスターに印加する
    ことを特徴とする請求項1に記載の光書込み装置。
  3. 前記OLED特性テーブルにおける前記順方向電圧又は駆動電流と、前記TFT特性テーブルにおける前記順方向電圧又は駆動電流とは、離散分布が異なっている
    ことを特徴とする請求項2に記載の光書込み装置。
  4. 前記OLEDの温度を指標する指数を検出する温度検出手段を備え、
    前記OLED特性テーブルは、前記OLEDの相異なる温度にそれぞれ対応して複数、設けられており、
    前記OLEDが発光すべき光量を示す指示があったとき、前記指数に指標される温度に直近の温度に対応する前記OLED特性テーブルに記載された離散的な光量を線形補間して前記指示光量に対応する順方向電圧値又は駆動電流値を算出する
    ことを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の光書込み装置。
  5. 前記OLEDの温度を指標する指数を検出する温度検出手段を備え、
    前記TFT特性テーブルは、前記OLEDの相異なる温度にそれぞれ対応して複数、設けられており、
    前記OLED特性テーブルから順方向電圧値又は駆動電流値を算出したとき、前記指数に指標される温度に直近の温度に対応する前記TFT特性テーブルに記載された離散的な順方向電圧又は駆動電流量を線形補間して前記算出値に対応するゲート−ソース電圧を求めて、前記薄膜トランジスターに印加する
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載の光書込み装置。
  6. 前記OLEDの温度を指標する指数を検出する温度検出手段を備え、
    前記OLED特性テーブルは、前記OLEDの相異なる温度にそれぞれ対応して複数、設けられており、
    前記TFT特性テーブルは、前記OLEDの相異なる温度にそれぞれ対応して複数、設けられており、
    前記OLEDが発光すべき光量を示す指示があったとき、前記指数に指標される温度に直近の温度に対応する前記OLED特性テーブルに記載された離散的な光量を線形補間して前記指示光量に対応する順方向電圧値又は駆動電流値を算出し、
    前記OLED特性テーブルから順方向電圧値又は駆動電流値を算出したとき、前記指数に指標される温度に直近の温度に対応する前記TFT特性テーブルに記載された離散的な順方向電圧又は駆動電流量を線形補間して前記算出値に対応するゲート−ソース電圧を求めて、前記薄膜トランジスターに印加する
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載の光書込み装置。
  7. 前記OLED特性テーブルは、OLEDに供給する順方向電圧又は駆動電流と光量との対応が、当該OLEDの所定の累積発光時間毎に離散的に記載されており、
    前記OLEDが発光すべき光量を示す指示があったとき、当該OLEDの累積発光時間に直近の累積発光時間に対応する前記OLED特性テーブルに記載された離散的な光量を線形補間して前記指示光量に対応する順方向電圧値又は駆動電流値を算出する
    ことを特徴とする請求項1から6の何れかに記載の光書込み装置。
  8. 前記OLED特性テーブルは、OLEDに供給する順方向電圧又は駆動電流と光量との対応を離散的に記載する前記所定の累積発光時間の離散密度は、累積発光時間が短いほど密に設定されている
    ことを特徴とする請求項7に記載の光書込み装置。
  9. 前記TFT特性テーブルは、前記薄膜トランジスターのゲート−ソース電圧と前記OLEDに供給する順方向電圧又は駆動電流との対応が、前記OLEDの所定の累積発光時間毎に離散的に記載されており、
    前記OLED特性テーブルから順方向電圧値又は駆動電流値を算出したとき、前記OLEDの累積発光時間に直近の累積発光時間に対応する前記OLED特性テーブルに記載された離散的な順方向電圧又は駆動電流量を線形補間して前記算出値に対応するゲート−ソース電圧を求めて、前記薄膜トランジスターに印加する
    ことを特徴とする請求項2から8の何れかに記載の光書込み装置。
  10. 前記TFT特性テーブルは、前記ゲート−ソース電圧と前記順方向電圧又は駆動電流との対応を離散的に記載する前記所定の累積発光時間の離散密度は、累積発光時間が短いほど密に設定されている
    ことを特徴とする請求項9に記載の光書込み装置。
  11. 請求項1から10の何れかに記載の光書込み装置を備える
    ことを特徴とする画像形成装置。
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