JP2017071015A - 工具保持用棚板及び工具収納装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】工具の収納中に装置が振動しても工具の倒れる危険がなく、また工具の出し入れが容易であって、長期にわたり安全に工具を収納できる工具収納装置を提供する。【解決手段】工具収納装置は特定の工具保持用棚板を使用したものである。その棚板は、辺縁で開口するU字状の切欠を備えた金属板製の方形棚板と、上記切欠に沿って延びるU字状の合成樹脂製の成形体とからなり、成形体は内がわ面に突条を備えるとともに、外がわ面に溝を備えたものとし、成形体の溝内に棚板の切欠縁辺を嵌入させて一体としたものである。【選択図】図8
Description
この発明は、工具保持用棚板及び工具収納装置に関するものである。
工具収納装置は、機械工場などで、旋盤、フライス盤、ボール盤などの工作機械に使用される種々の金属切削工具、いわゆるツールを再使用に便利な状態で安全に収納するための装置である。工具保持用棚板は工具収納装置に使用される棚板である。
工具は、一般に、図1の(a)に示したように、一端に金属を切削するための刃部Pを備え、他端に工作機械に取り付けるためのシャンク部Qを備え、刃部Pとシャンク部Qとの間に円板部Rを備えた構造にされている。
工具は、一般に、図1の(a)に示したように、一端に金属を切削するための刃部Pを備え、他端に工作機械に取り付けるためのシャンク部Qを備え、刃部Pとシャンク部Qとの間に円板部Rを備えた構造にされている。
工具は、上記の各部が特殊鋼で作られていて、一体となったものである。従って、工具は重量が大きく、小形のものでも数キログラムの重量をもっている。そのために、取り扱いには大きな力が必要とされる。その上に、刃部Pは鋭い刃先を持ち、刃先が固い他物に触れると損傷しやすく、刃先が損傷すると使用できなくなる。そのため、取扱いには細心の注意を要する。
また、工具の刃部Pは切削の目的に応じて形状と構造が大きく変わる。さらに、工具は刃部以外の部分も色々な形状にされる。例えば、図1の(b)に示したように、刃部Pと円板部Rとの間にチャック部Sが付設されて高さの大きくなったものがある。さらに、チャック部Sは高さがさまざまで、図1の(c)に示したように高さの大きいものや、逆に小さいものがある。また、各部の外径は、工具の大きさによって変化する。従って、工具は凡百の形状をとることになる。
工具収納装置は、上述のように凡百の形状を持った重量の大きい工具を、刃部を傷つけないように、また再度の使用に便利なように、容易にかつ安全に収納できるものでなければならない。
工具収納装置としては、図2に示したようなワゴンタイプのものが市販されている。図2において、Aは上棚板、Bは中棚板、Cは下棚板であって、何れも金属板を折曲して等しい長方形の浅い箱状に形成されている。Dは支柱であって、金属管で作られている。Eは自在キャスターである。
工具収納装置としては、図2に示したようなワゴンタイプのものが市販されている。図2において、Aは上棚板、Bは中棚板、Cは下棚板であって、何れも金属板を折曲して等しい長方形の浅い箱状に形成されている。Dは支柱であって、金属管で作られている。Eは自在キャスターである。
図2に示した工具収納装置では、上棚板A、中棚板B及び下棚板Cが、何れも箱底に相当する部分の対応する四隅にコーナーパイプが溶接され、コーナーパイプに支柱Dが貫通して互いに接続され、棚を構成している。各支柱Dの下端に自在キャスターEが付設されて、棚が移動自在となっている。
上棚板Aと中棚板Bとは、何れも内部に多数の円形切欠があけられ、各切欠の周りには合成樹脂製の円筒状成形体Fが固定されている。円筒状成形体Fは図3に拡大して示したように、大径部F1と小径部F2とが円環状平面によって接続されて、一体となったものである。従って、円筒状成形体Fは内部に段部F3を持っている。
図2に示した工具収納装置では、円筒状成形体Fの中に工具のシャンク部Qを落とし込んで、工具を収納するようにされる。このとき、工具は刃部Pを上に向けて成形体F内に収納される。収納された工具は、図3に点線で示したような状態で棚板上に収納されている。この状態では、工具は単に棚板上に乗っているに過ぎないから、棚板が振動すると、工具は倒れるおそれがあり、刃部を損傷する危険がある。
図2に示した工具収納装置において、上棚板Aに工具を収納する際には、工具の収納は容易である。ところが、中棚板Bに工具を収納する際には、上方に上棚板Aが存在するために収納は容易でない。その理由は次のとおりである。
図2に示した工具収納装置において、上棚板Aに工具を収納する際には、工具の収納は容易である。ところが、中棚板Bに工具を収納する際には、上方に上棚板Aが存在するために収納は容易でない。その理由は次のとおりである。
中棚板Bに工具を収納する際には、刃部Pを上にして、工具全体を中棚板の位置以上に持ち上げて、中棚板の上を所定の円筒状成形体Fのところまで運び、そこで工具を降下させて工具シャンク部を成形体Fの中へ落とし込まなければならない。この場合、中棚板の上を運ぶ時には、上棚板に収納された工具シャンク部が、行き先に吊り下がっているので、これに刃部Pを衝突させないように注意しなければならない。このような注意をして工具を収納することは容易でない。
とりわけ、一般の工具収納装置では、装置自体をコンパクトなものにするために、上棚板Aと中棚板Bとの間の間隔を狭くしているから、一層中棚板の上を運ぶことは容易でない。
他方、工具収納装置の棚板としては、上述のような円形の切欠ではなくて、半円形切欠を設けたものが知られている。この棚板は特開平11−58269号公報に記載されている。この棚板は、図4に示したように金属製の平面状部材2の両側に、合成樹脂製のツールホルダー体3を嵌め込み、ボルト8で固定して作られている。
他方、工具収納装置の棚板としては、上述のような円形の切欠ではなくて、半円形切欠を設けたものが知られている。この棚板は特開平11−58269号公報に記載されている。この棚板は、図4に示したように金属製の平面状部材2の両側に、合成樹脂製のツールホルダー体3を嵌め込み、ボルト8で固定して作られている。
ツールホルダー体3は、上述のように、半円形の切欠4を備えているから、半円の開口から工具を挿入できるため、切欠内に工具を収納することは容易である。しかも、ツールホルダー体3は、切欠4の内面に断面山形の係止部7を突設しており、係止部7を工具円板部の外周溝W(図4では係止溝6)内に嵌入させることとしているから、棚板が振動しても工具は簡単に倒れない。このような点を見ると、この公報に記載の棚板は、工具収納装置用の棚板として一見満足なもののように見える。
ところが、ツールホルダー体3は合成樹脂で作るべきものとされているため、この棚板は致命的な欠点を持っている。そもそも合成樹脂成形体は、大きな力を受けると、変形歪曲することを避けられない性質のものである。従って、ツールホルダー体3は工具を保持している間に、工具の重量によって変形歪曲することを避けられない。そのため、切欠4の開口部が沈下し、工具を脱落させることになり兼ねない。その上に、成形体を作るには、成形型が必要とされ、成形型が大きなものとなるため、成形が容易でない、という欠点もある。従って、特開平11−58269号公報が記載する棚板は、これを工具収納装置に使用することができない。
上述のように、これまで用いられてきた工具収納装置は、一長一短があって満足なものでなかった。
上述のように、これまで用いられてきた工具収納装置は、一長一短があって満足なものでなかった。
上述のように、これまで提案された工具収納装置は、或いは工具の収納中に装置が振動すると、工具が倒れた刃部Pを損傷する危険があったり、或いは工具の収納及び取り出しが容易でない、という問題があった。
そこで、この発明は、上述の問題を解決し、収納中に装置が振動しても工具の倒れる危険がなく、また工具の収納及び取り出しが容易であって、長期にわたり安全に工具を収納できる工具収納装置を提供しようとするものである。
また、この発明は、上述の工具収納装置に使用する工具保持用の棚板をも提供するものである。
そこで、この発明は、上述の問題を解決し、収納中に装置が振動しても工具の倒れる危険がなく、また工具の収納及び取り出しが容易であって、長期にわたり安全に工具を収納できる工具収納装置を提供しようとするものである。
また、この発明は、上述の工具収納装置に使用する工具保持用の棚板をも提供するものである。
特開平11−58269号公報が記載する工具保持用棚板は、棚板が振動しても工具が倒れるに至らない、という点ですぐれている。また、その棚板は工具を入れる切欠が棚板の辺縁で開口しているため工具の係止部分を開口から切欠内に直接挿入して係止できる、という点でもすぐれている。そこで、この発明者は、特開平11−58269号公報が提唱する工具の収納棚を踏襲して、工具脱落の危険がなく、工具の収納及び取り出しが容易な工具保持用棚板及び工具収納装置を提供しようとした。
特開平11−58269号公報では、工具を支える棚板そのものを合成樹脂で作っているために、工具脱落の危険を生じる。従って、この危険のない棚板を作るには、合成樹脂以外の堅固な材料を使用しなければならない。
そこで、この発明者は、初め金属板を材料にして、特開平11−58269号公報が提唱するツールホルダー体を作ろうと試みた。ところが、この公報が提唱するような断面山形の突条を金属板の折曲によって作るには手間がかかり、また得られた突条を金属板製の棚板に接続するには、溶接などの手段が必要となるため、製造工程が複雑になるので、この試みは実用に適さないことが判った。
そこで、この発明者は、初め金属板を材料にして、特開平11−58269号公報が提唱するツールホルダー体を作ろうと試みた。ところが、この公報が提唱するような断面山形の突条を金属板の折曲によって作るには手間がかかり、また得られた突条を金属板製の棚板に接続するには、溶接などの手段が必要となるため、製造工程が複雑になるので、この試みは実用に適さないことが判った。
その後、試行錯誤の結果、この発明者は、上述のような断面山形の突条を作るには、矢張り合成樹脂で成形するのが適していることを知った。そこで、この発明者は、上記突条を合成樹脂で作り、これを金属板製の棚板に付設しようと企てた。この場合、問題なのは、突条を含む合成樹脂成形体をどのような形にするかであった。
特開平11−58269号公報では、工具を収納する切欠を半円形にしている。しかし、半円形では工具を脱落させるおそれがある。そこで、この発明者は、工具を収納する切欠を一端が開口したU字状にすることにした。切欠をU字状にすれば、工具をU字の奥の部分に位置させることができるので、開口までに若干の距離があるため、工具は簡単に開口から脱落しないと考えたからである。
こうして、この発明者は突条を含む成形体の形をU字状にし、U字状の成形体が金属板製棚板の切欠縁辺を被覆するような形にすることとした。金属板製の棚板の切欠を合成樹脂成形体が被覆する形であれば、工具の重量は金属製の棚板が支持するので、合成樹脂が変形しても棚板は工具を脱落させるに至らないと考えたからである。
さらに、U字状の合成樹脂成形体の内がわ面に断面が山形の突条を付設することにした。また、U字状の合成樹脂成形体を棚板に接続するには、U字状成形体の外がわ面を滑らかな曲面として、この曲面上にU字状に延びる溝を形成しておき、この溝内に棚板の切欠縁辺を嵌入させて接続することにした。
こうして、この発明者は、実際に合成樹脂としてポリプロピレンを用いて、次のような形状の成形体を作った。すなわち、一端で開口しており、全体としてU字状の成形体であって、内がわ面に断面が山形で、且つU字状に延びる突条が形成され、外がわ面はU字状に延びる滑らかな曲面であって、そこにはU字状に延びる溝が形成されている形状の成形体を作った。
この成形体を金属板製棚板の切欠縁辺を被覆するように付設して、実際切欠内に工具を保持させ、成形体が変形するかどうかを調べた。その結果、成形体は変形せず、従来の金属板製棚と同様に、工具を保持するに足るものであることを確認した。この発明はこのような確認に基づいて完成されたものである。
この発明は工具保持用棚板と、その棚板を使用した工具収納装置とを含むものである。
この発明は工具保持用棚板と、その棚板を使用した工具収納装置とを含むものである。
そのうちの工具保持用棚板の発明は、金属板製の方形棚板と、合成樹脂製の成形体とからなり、上記棚板には少なくとも1つの辺縁で開口するU字状の切欠を設けておき、上記成形体は、上記棚板の切欠縁辺に沿って延びるU字状に成形され、内がわ面にU字状に延びる断面山形の突条を備えるとともに、外がわ面に上記突条に向かいU字状に延びる溝を備えたものとし、成形体の上記溝内に棚板の切欠縁辺を嵌入させて成形体を棚板に接続したことを特徴とするものである。
また、工具収納装置の発明は、金属板製の方形棚板と、合成樹脂製の成形体と支柱とからなり、上記棚板には少なくとも1つの辺縁で開口するU字状の切欠を設けておき、上記成形体は、上記棚板の切欠縁辺に沿って延びるU字状に成形され、内がわ面にU字状に延びる断面山形の突起を備えるとともに外がわ面に上記突条に向かいU字状に延びる溝を備えたものとし、成形体の上記溝内に棚板の切欠縁辺を嵌入させ、成形体を棚板に接続して工具保持用棚板とし、棚板の四隅を支柱で支持して構成されていることを特徴とするものである。
この発明によれば、工具収納用棚板は金属板製の方形棚板とU字状の合成樹脂製成形体とで構成され、合成樹脂製成形体は方形棚板の切欠縁辺を被覆するに過ぎないから、棚板は専ら金属板で作られているため、棚板は工具を支えるに充分な強度をもっている。従って、この工具収納用棚板は、長期にわたって安定した工具を保持できる。
また、この発明によれば、U字状の成形体を用いるので、成形体をそのまま棚板のU字状切欠を被覆するのに使用できる。また、成形体の内がわ面にU字状に延びる断面山形の突条を設けることにしたので、突条を工具円板部の溝へ嵌入させて工具の揺れを防ぐことができる。また、成形体の外がわ面にU字状に延びる溝を設けたので、溝内に棚板の切欠縁辺を嵌入させることができ、これによって成形体を棚板に容易に接続することができる。
また、この発明によれば、成形体の外がわ面に設けた溝を内がわ面に設けた突条に向かわせたので、溝内に嵌入した棚板の切欠縁辺が、突条の基部を補強するように働き、突条を堅固にしている。
さらに、この発明によれば、U字状の成形体を合成樹脂で作ることにしているから、上記の突条と溝とを備えた形に成形することが容易である。その上に、U字状成形体は小さな部品であるから、成形が容易である。
さらに、この発明によれば、U字状の成形体を合成樹脂で作ることにしているから、上記の突条と溝とを備えた形に成形することが容易である。その上に、U字状成形体は小さな部品であるから、成形が容易である。
この発明に係る工具保持用棚板は上述のような利益をもたらすものである。
また、この発明に係る工具収納装置は、上述の工具保持用棚板を用いているので、棚板の利益をもたらすほか、次に記載する利益をもたらす。
また、この発明に係る工具収納装置は、上述の工具保持用棚板を用いているので、棚板の利益をもたらすほか、次に記載する利益をもたらす。
この発明に係る工具収納装置では、方形棚板の少なくとも1つの辺縁で開口するU字状の切欠を設けたので、その開口へ向かって工具の係止部分を移動させるだけで、工具を棚板に収納することができる。従って、棚板への工具の収納が容易であり、従ってまた工具の取り出しも容易である。従来は、棚板の中央部に円形の切欠を設けていたから、工具を収納するには工具全体を持ち上げて、棚板の切欠の上まで運び、工具の一端を切欠内に落とし込まなければならなかったのに比べると、工具の収納が容易であり、また取り出しも容易であるという効果は大きい。
また、この発明に係る工具収納装置では、合成樹脂成形体の内がわ面に設けた突条を、工具円板部の外周溝に嵌入させて工具を収納するので、収納された工具は棚板上で傾くことを抑制される。そのため、棚板が振動しても工具の倒れることが抑制される。従って、安定して収納することができる。
また、工具は、円板部の外周溝が上下対称の形となっているから、刃部を上に向けても、逆に刃部を下に向けても同じように突条に係止される。従って、工具は刃部の高さと、刃部と反対側の高さとを比較し、また棚板上の空間の高さも考慮に入れて、刃部を上にするか又は下にするかを決めて棚板に効率よく棚板上に収納することができる。
この発明に係る工具収納装置は、上述したような利益を与えるものである。
この発明に係る工具収納装置は、上述したような利益を与えるものである。
この発明に係る工具保持用棚板は、図5に示したような部品で構成される。図5において、符号1は金属板製の方形棚板を示している。棚板1は相対向する2つの辺に、それぞれ辺縁で開口するU字状の切欠11を備えている。切欠11の縁辺を符号12で表わす。
図5において、符号2は合成樹脂製の成形体を示している。成形体2は、棚板1の切欠縁辺12に沿って延びるU字状に成形されている。成形体2は、図6に詳細を示したように、内がわ面にU字状に延びる突条21を備えている。突条21の断面は山形にされている。また、成形体2の外がわ面は、U字状に延びる滑らかな曲面とされている。外がわ面は溝22を備え、溝22は突条21に向かいU字状に延びている。また溝22は、その幅が棚板1を嵌入させるに適した大きさにされている。このような構造は、合成樹脂で成形することが容易である。
上述のように、成形体2は、棚板1の切欠縁辺12に沿って延びるU字状に成形されているから、図5に示す位置から棚板1に向けて矢印K方向に押されると、溝22へ棚板の切欠縁辺12が嵌入して棚板1に接続される。そののち、成形体2に設けた孔23から棚板の孔13へ止め具3を押し込んで、成形体2を棚板1に固定する。こうして、この発明に係る工具保持用棚板は完成される。従って、この発明に係る棚板は製造が容易である。
止め具3は、図5に拡大して示したように、一端に膨出する頭31を備え、他端に弾性的に膨らむ係止部32を備えている。係止部32は円筒を基本とするが、その円筒が軸方向の分割線によって分割され、断面が円弧状を呈する複数箇の係止片によって形成されている。そのため、止め具3は係止片をすぼめて孔23へ押し込むことができ、押し込むと孔23及び孔13の中で膨らみ、固定の役目を果たすことができる。このような構造の止め具3は合成樹脂で作られたものが市販されている。この発明ではその市販品を使用する。
なお、図5の棚板1では、対向する2辺で開口する切欠の間に広い空間が存在している。図5では、この空間を有効に利用するために、長尺の箱状体4を用意して、これをこの空間に溶接して、箱状体4を工具以外の小さな道具入れとして利用することにしている。箱状体4は棚板1の横方向の補強材としても働く。
また、図5では、棚板1を縦方向に補強するために、棚板1の下面の切欠11の両側に断面L字状の補強材5を溶接する。補強材5は、棚板の開口がわの辺が工具によって垂下するのを防いでいる。
図5は、切欠11がすべて1つの平面上に存在する棚板1を示したが、切欠11は対向する2辺の間では1つの平面状に存在しなくてもよい。図7は、左側の切欠と右側の切欠とが1つの平面上に存在しない工具保持用棚板を示している。
図5は、切欠11がすべて1つの平面上に存在する棚板1を示したが、切欠11は対向する2辺の間では1つの平面状に存在しなくてもよい。図7は、左側の切欠と右側の切欠とが1つの平面上に存在しない工具保持用棚板を示している。
図7は、正確に云えば、工具収納装置として設置された状態を示している。金属板製棚板1は、水平面Hから、左側半分も右側半分も、何れも角度αだけ開口がわが上昇するように、中央線で曲げられている。このために、切欠11が傾き、従って成形体2の上面も角度αだけ傾いている。従って、成形体2内に収容された工具は、頭を開口がわから遠ざかるように内側へ向けて傾いている。このため、収容された工具は棚板1が振動したとき、開口がわへ倒れる危険が少なくなる。このような効果があるから、棚板1を曲げることは、むしろ好ましいことである。なお、角度αは実験した結果では0ないし10度の範囲内とするのが適している。
また、成形体2の上面の傾斜は、金属板製棚体1を曲げなくて、成形体2の厚みを開口がわで厚くすることによっても達成できる。
この発明に係る工具保持用棚板は、工具収納棚、工具収納ラック、工具収納庫、工具収納ワゴン等の工具収納装置に使用することができる。とりわけ、この工具保持用棚板はこれらの工具収納装置における中棚板として使用するに適している。
この発明に係る工具保持用棚板は、工具収納棚、工具収納ラック、工具収納庫、工具収納ワゴン等の工具収納装置に使用することができる。とりわけ、この工具保持用棚板はこれらの工具収納装置における中棚板として使用するに適している。
図8は、この発明に係る工具収納ワゴンの一例を示している。図8では、ワゴンの上棚板Aと下棚板Cとに従来から用いられてきた棚板が使用されているが、中棚板Bにはこの発明に係る工具保持用棚板が使用されているので、このワゴンはこの発明に係る工具収納装置に該当している。
図8のワゴンはこれらの棚板A、B及びCのそれぞれの四隅をアングル状の支柱Dに接続して構成されている。
図8の棚板Aは、円形の切欠が設けられ、その周りに図3で示した合成樹脂製の円筒状成形体Fが付設されている。上棚板Aに工具を収納するには、工具のシャンク部Qを下にして、工具を棚板Aよりも上に持ち上げ、シャンク部を成形体Fの中に落とし込む必要がる。従って、工具の収納には大きな力が必要とされる。
図8の棚板Aは、円形の切欠が設けられ、その周りに図3で示した合成樹脂製の円筒状成形体Fが付設されている。上棚板Aに工具を収納するには、工具のシャンク部Qを下にして、工具を棚板Aよりも上に持ち上げ、シャンク部を成形体Fの中に落とし込む必要がる。従って、工具の収納には大きな力が必要とされる。
棚板Bは棚板の辺縁で開口する切欠を備えているから、工具円板部Rを棚板Bの高さまで持ち上げ、あとは工具を水平に移動させるだけで、開口から切欠内に工具を収納することができる。従って、工具全体を棚板Bより上に持ち上げる必要がない。その上に、収納の際に工具が棚板Aに衝突する可能性が全くないから、棚板Aを全く意識しないで収納することができる。従って、棚板Bへの工具収納が容易である。
しかも、収納された状態では、工具は円板部外周の溝W内に成形体2の突条21を嵌入させており、この嵌入が開口方向を除いた周囲すべてにわたっているから、工具は棚板が振動しても倒れたり落下するおそれがない。これらが、この発明に係る工具収納装置の利点である。
図8に示した棚板Bでは、対向する辺に設ける切欠の間に長い箱状体4が溶接されている。箱状体4は工具以外の小さい道具を入れるものとして使用できる。また、箱状体4は、棚板を横方向に補強する役目も果たしている。また、棚板Bの下面には、U字状切欠を挟んで両側に、補強板5が溶接されている。補強板5は棚板が工具の重量により開口がわで降下し変形するのを防ぐ役目を果たしている。このような補強により棚板Bは長期にわたって安定した状態で工具の収納を全うすることができる。
図9は、この発明に係る別の工具収納ワゴンを示している。図9のワゴンは、上棚板Aと中棚板Bとに、この発明に係る工具保持用棚板を使用している。従って、このワゴンは、この発明に係る工具収納装置に該当している。
図9のワゴンでは、棚板AとBとが棚板の辺縁で開口する切欠を備えているから、工具を収納する際には、工具円板部を直接開口から切欠内へ挿入して工具を収納できる。従って、工具の収納が容易である。また、収納された工具は工具円板部の外周溝Wへ成形体2の突条21を嵌入させているから、棚板が振動しても、工具は倒れたり落下する危険がない。これらの点で、このワゴンはすぐれた効果をもたらしている。
図9のワゴンでは、棚板AとBとが棚板の辺縁で開口する切欠を備えているから、工具を収納する際には、工具円板部を直接開口から切欠内へ挿入して工具を収納できる。従って、工具の収納が容易である。また、収納された工具は工具円板部の外周溝Wへ成形体2の突条21を嵌入させているから、棚板が振動しても、工具は倒れたり落下する危険がない。これらの点で、このワゴンはすぐれた効果をもたらしている。
図9のワゴンは、各棚板A、B及びCの四隅に円形のコーナーパイプを溶接し、そこに円形パイプからなる支柱Dを貫通させ、支柱Dにより棚板を接続して構成されている。この構成によれば各棚板の高さを自在に調整することができる。その機構は次のとおりである。
図10は、その機構を示している。図10に示すように、支柱Dにはもともと外周に一定の間隔をおいて多数の円形の溝D1が付設されている。棚板Aとの接続のために部品MとNとを調製する。部品MとNとは、支柱Dを包囲する半円筒部品であって、合わさって支柱Dを完全に包囲できるように作られている。
部品MとNとは、それぞれ内面に支柱の溝D1に丁度嵌まる環状突条M1とN1とを備え、外面は下ほど直径の大きくなる円錐面となっている。また、部品MとNとは、互いに嵌め合わせることのできる突起M2、N2と窪みM3とN3とを備えている。
そこで、部品MとNとを支柱Dの周りに配置し、それぞれ突条M1とN1とを支柱Dの溝D1に嵌入させて、支柱Dを取り巻く係止部を作る。すると係止部の外周は下ほど直径の大きい円錐面を構成している。
そこで、部品MとNとを支柱Dの周りに配置し、それぞれ突条M1とN1とを支柱Dの溝D1に嵌入させて、支柱Dを取り巻く係止部を作る。すると係止部の外周は下ほど直径の大きい円錐面を構成している。
他方、棚板Aの四隅に溶接したコーナーパイプは、上記係止部円錐面の上部を通過できるが下部は通過できないような直径にする。こうして、棚板Aを支柱Dに通すと、棚板は係止部に係止される。係止部は、支柱Dの溝D1が存在するところでは必ず構成することができるから、棚板Aは支柱Dの任意のところに付設することができる。従って棚板は付設位置を自在に調整することができる。この点で図9に示すワゴンは便利なものである。
1 金属板製の棚板
2 合成樹脂製の成形体
3 止め具
4 箱状体
5 補強材
11 切欠
12 切欠縁辺
13、23 孔
21 突条
22 溝
A 上棚板
B 中棚板
C 下棚板
D 支柱
E キャスター
F 円筒状成形体
F1 大径部
F2 小径部
F3 段部
H 水平面
2 合成樹脂製の成形体
3 止め具
4 箱状体
5 補強材
11 切欠
12 切欠縁辺
13、23 孔
21 突条
22 溝
A 上棚板
B 中棚板
C 下棚板
D 支柱
E キャスター
F 円筒状成形体
F1 大径部
F2 小径部
F3 段部
H 水平面
Claims (5)
- 金属板製の方形棚板と、合成樹脂製の成形体とからなり、上記棚板には少なくとも1つの辺縁で開口するU字状の切欠を設けておき、上記成形体は、上記棚板の切欠縁辺に沿って延びるU字状に成形され、内がわ面にU字状に延びる断面山形の突条を備えるとともに外がわ面に上記突条に向かいU字状に延びる溝を備えたものとし、成形体の上記溝内に棚板の切欠縁辺を嵌入させて成形体を棚板に接続したことを特徴とする工具保持用棚板。
- 金属板製の方形棚板と合成樹脂製の成形体と支柱とからなり、上記棚板には少なくとも1つの辺縁で開口するU字状の切欠を設けておき、上記成形体は、上記棚板の切欠縁辺に沿って延びるU字状に成形され、内がわ面にU字状に延びる断面山形の突条を備えるとともに、外がわ面に上記突条に向かいU字状に延びる溝を備えたものとし、成形体の上記溝内に棚板の切欠縁辺を嵌入させ、成形体を棚板に接続して工具保持用棚板とし、棚板の四隅を支柱で支持して構成されていることを特徴とする、工具収納装置。
- 金属板製の方形棚板と合成樹脂製の成形体と支柱とからなり、上記棚板には少なくとも1つの辺縁で開口するU字状の切欠を設けておき、上記成形体は、上記棚板の切欠縁辺に沿って延びるU字状に成形され、内がわ面にU字状に延びる断面山形の突条を備えるとともに、外がわ面に上記突条に向かいU字状に延びる溝を備えたものとし、成形体の上記溝内に棚板の切欠縁辺を嵌入させ、成形体を棚板に接続して工具保持用棚板とし、棚板の四隅を支柱で支持して工具収納装置とし、工具収納装置の下部にキャスターを付設して装置を移動自在にし、成形体内に工具を収容するようにしたことを特徴とする、工具収納ワゴン。
- 前記合成樹脂製成形体の上面を切欠の開口がわで高くし、成形体上面が水平面に対して角度0〜10度の範囲内で傾斜する傾斜面とすることを特徴とする、請求項2に記載の工具収納装置又は請求項3に記載する工具収納ワゴン。
- 支柱が円形パイプであり、円形パイプの周りに半円筒部品を係止させて係止部とし、係止部の外周を下ほど広がる円錐面とし、棚板に設けた丸孔に円形パイプを通して丸孔を円錐面に係止させて棚板を支柱に接続することを特徴とする、請求項2に記載の工具収納装置又は請求項3に記載する工具収納ワゴン。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108608390A (zh) * | 2018-04-20 | 2018-10-02 | 东莞理工学院 | 一种可在辐射环境下工作的长条状工件存放平台 |
KR102380918B1 (ko) * | 2020-10-21 | 2022-03-30 | 한국기술교육대학교 산학협력단 | 공구 보관용 트롤리 |
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- 2015-10-06 JP JP2015198898A patent/JP2017071015A/ja active Pending
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