JP2017070103A - モータの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】相補PWMにてモータを駆動する制御装置において、モータ駆動時に回生電流が流れて電源電圧が上昇するのを抑制する。【解決手段】制御装置は、操作部22と、ブリッジ回路32と、制御部36とを備え、制御部は、操作部22から駆動指令が入力されると、モータ10の回転位置に応じて、ブリッジ回路内でモータの通電経路を形成するハイサイド及びローサイドのスイッチング素子を選択する。制御部は、選択した2つのスイッチング素子の一方をオン状態にし、他方をPWM信号にて駆動する相補無しPWMと、相補無しPWMと同様の制御に加えて、PWM信号にて駆動されるスイッチング素子と同じモータ端子に接続されたスイッチング素子を、逆相のPWM信号にて駆動する相補PWMとを、選択的に実行可能である。【選択図】図2

Description

本発明は、モータへの通電経路を形成するブリッジ回路内のスイッチング素子をPWM(pulse width modulation )制御するモータの制御装置に関する。
この種の制御装置は、モータの複数の端子と直流電源の正極側及び負極側との間にそれぞれ接続される複数のスイッチング素子(複数のハイサイドスイッチ及び複数のローサイドスイッチ)を有するブリッジ回路を備える。
そして、モータの駆動時には、モータの回転位置に応じて、通電経路の形成に用いるハイサイドスイッチとローサイドスイッチを選択し、一方をオン状態とし、他方を所定デューティ比のPWM信号にてオン・オフさせて、モータに流れる電流をPWM制御する。
また、PWM制御としては、直流電源からモータへの通電経路上のスイッチング素子をPWM信号にてオン・オフさせるだけでなく、そのスイッチング素子と同じモータ端子に接続されたスイッチング素子を逆方向にオン・オフさせる制御方式も知られている(例えば、特許文献1参照)。
この制御方式は、相補PWMと呼ばれ、PWM信号にて一つのスイッチング素子をオン・オフさせる相補無しPWMに比べて、ブリッジ回路の温度上昇を抑えることができる。
つまり、ブリッジ回路内のスイッチング素子には、他のスイッチング素子によりモータへの通電経路が遮断されたときに、モータ巻線に蓄積されたエネルギにより、直流電源の負極側から正極側に向けて電流を流すためのダイオードが並列接続されている。
このため、相補無しPWMでは、PWM信号にてオン・オフされるスイッチング素子がオフ状態になったときには、モータ巻線に電流が流れ続けるように、そのスイッチング素子と同じモータ端子に接続されたスイッチング素子のダイオードに電流が流れる。
このようにダイオードに電流が流れた場合、内部抵抗にてダイオードが発熱し、ダイオードが設けられたスイッチング素子(延いてはブリッジ回路)が温度上昇する。
これに対し、相補PWMでは、直流電源からモータへの通電経路上のスイッチング素子が、PWM信号にてオフ状態となると、そのスイッチング素子と同一のモータ端子に接続されたスイッチング素子がオン状態となって、電流が流れるようになる。
この結果、相補PWMによれば、モータ駆動時にダイオードに流れる電流を抑え、ダイオードの発熱により生じるスイッチング素子(延いてはブリッジ回路)の温度上昇を抑えることができる。
特開2009−261223号公報
ところで、相補PWMでは、モータへの通電経路上のスイッチング素子がPWM信号にてオフ状態になったときには、このスイッチング素子と同じモータ端子に接続されたスイッチング素子と、通電経路上のもう一方のスイッチング素子とがオン状態になる。
この状態では、オン状態となっている2つのスイッチング素子(2つのハイサイドスイッチ又は2つのローサイドスイッチ)とモータ巻線とで閉ループが形成され、その閉ループ内で電流が還流する。
そして、この閉ループでは、電流は、モータを駆動する正方向だけでなく、モータを制動する逆方向にも流れることができる。
従って、モータの駆動開始時にモータが回転している場合、PWM信号のデューティ比がモータの回転速度に見合ったデューティ比よりも小さいと、上記閉ループには、駆動電流の還流が終わってから、モータの回転により発生する誘起電圧にて逆向きの電流が流れる。
この逆向きの電流は、モータに制動力を発生させるブレーキ電流であり、ブレーキ電流が流れているときにPWM信号のオン・オフが切り替わると、上記閉ループで電流が還流できずに、電源への回生電流が流れ、電源電圧が上昇する。
本発明の一局面では、相補PWMにてモータを駆動する制御装置において、モータ駆動時に回生電流が流れて電源電圧が上昇するのを抑制することを目的とする。
本発明のモータの制御装置は、モータの駆動指令を入力するための操作部と、モータへの通電経路を切り替える複数のスイッチング素子からなるブリッジ回路と、制御部とを備える。
制御部は、操作部から駆動指令が入力されると、モータの回転位置に応じて、ブリッジ回路内で直流電源の正極側から負極側に至るモータの通電経路を形成する正負一対のスイッチング素子を選択する。そして、その選択した一方のスイッチング素子をオン状態にし、他方のスイッチング素子をPWM信号にてオン・オフさせる。
この結果、モータに流れる電流(延いてはモータの回転状態)が、PWM信号のデューティ比に応じて制御(PWM制御)されることになる。
また、制御部は、PWM制御として、相補無しPWM及び相補PWMの何れかを選択して実行する。
つまり、制御部は、相補無しPWMでは、モータの通電経路を形成するスイッチング素子として選択された正負一対のスイッチング素子の内、他方のスイッチング素子だけをPWM信号にてオン・オフさせる。
また、相補PWMでは、その他方のスイッチング素子をPWM信号にてオン・オフさせるだけでなく、他方のスイッチング素子と同じモータ端子に接続されたスイッチング素子を、他方のスイッチング素子とはオン・オフ状態が反転するようにオン・オフさせる。
このように、本発明のモータの制御装置によれば、制御部が、モータのPWM制御として、相補PWMと相補無しPWMとの何れかを選択的に実行できる。
このため、例えば、上述したように相補PWMで回生電流が流れる条件下では、相補無しPWMを選択するように構成することで、回生電流を低減し、電源電圧の上昇を抑制することができる。
ここで、制御部によるモータ制御の切り替え(つまり、相補無しPWMと相補PWMとの切り替え)は、モータの状態に応じて行うようにしてもよい。
また、制御部は、操作部が操作されたときに、モータの状態に基づいてモータの制御を切り替えるように構成されていてもよい。
より具体的には、例えば、制御部は、操作部が操作されたときに、モータが回転していれば、相補無しPWMを選択するようにされていてもよい。
このようにすれば、モータが回転している状態で、操作部から駆動指令が入力されて、モータの駆動を開始するときに、モータが相補PWMにて駆動されるのを抑制できる。
従って、モータが回転しているときに、その回転速度に見合ったデューティ比よりも小さいデューティ比のPWM信号にて相補PWMが実行されて、回生電流が流れ、電源電圧が上昇するのを抑制できる。
なお、制御部は、操作部が操作されたときに、モータが回転していなければ、相補PWMを選択するように構成されていてもよい。
次に、制御部は、相補無しPWMにてモータを制御しているときに、相補PWMへの切り替え条件が成立すると、モータの制御を相補PWMに切り替えるように構成されていてもよい。
このようにすれば、切り替え条件の設定により、相補PWMによって回生電流が発生するという問題を防止しつつ、相補PWMを実行させることができるようになり、相補PWMにより得られる効果を発揮することができる。
つまり、相補PWMを実行することにより、ブリッジ回路内でスイッチング素子に並列接続されるダイオードが発熱し、スイッチング素子、延いてはブリッジ回路が温度上昇するのを抑えることができる。
ところで、このように切り替え条件を設定する場合、制御部は、モータの駆動時間が設定時間よりも長くなると、切り替え条件が成立したとして、モータの制御を相補PWMに切り替えるように構成されていてもよい。
また、制御部は、操作部から駆動指令が入力されてからの経過時間が設定時間よりも長くなると、切り替え条件が成立したとして、モータの制御を相補PWMに切り替えるように構成されていてもよい。
つまり、モータの駆動時間や駆動指令入力の経過時間が長くなれば、その間の相補無しPWMによって、モータの回転速度はPWM信号のデューティ比に対応した回転速度に制御されており、相補PWMに切り替えても回生電流は発生しないと考えられる。
このため、相補PWMへの切り替え条件を、モータの駆動時間や駆動指令入力の経過時間にて設定するようにすれば、相補PWMへの切り替え後に回生電流が流れるのを抑制し、電源電圧が上昇するのを抑制できる。
次に、制御部は、モータに流れる電流に基づき、PWM制御の切り替え条件が成立したか否かを判断するよう構成されていてもよい。
より具体的には、例えば、制御部は、モータに流れる電流が予め設定された閾値電流以上になると、切り替え条件が成立したと判断して、モータの制御を相補PWMに切り替えるように構成されていてもよい。
つまり、モータの駆動時に、モータに流れる電流が閾値以上になれば、モータの回転速度は駆動指令に対応した回転速度まで上昇して、モータは、PWM信号のデューティ比に
対応した回転速度で駆動されていると考えられる。
このため、相補PWMへの切り替え条件を、モータに流れる電流に基づき設定するようにしても、相補PWMへの切り替え後に回生電流が流れるのを抑制し、電源電圧が上昇するのを抑制できる。
また、制御部は、モータの回転速度に基づき、切り替え条件が成立したか否かを判断するよう構成されていてもよい。例えば、制御部は、モータの回転速度が、モータの駆動開始時の回転速度よりも高くなると、切り替え条件が成立したと判断して、モータの制御を相補PWMに切り替えるように構成されていてもよい。
つまり、モータの駆動開始後、モータの回転速度が、駆動開始時の回転速度よりも高くなれば、モータは、PWM信号のデューティ比に対応した回転速度で駆動されていると考えられる。
このため、相補PWMへの切り替え条件を、モータの回転速度に基づき設定するようにしても、相補PWMへの切り替え後に回生電流が流れるのを抑制し、電源電圧が上昇するのを抑制できる。
一方、操作部が、モータの駆動指令として、モータの回転速度を指令する速度指令を入力可能に構成されている場合には、制御部は、その操作部からの速度指令に基づいて、モータの制御を相補無しPWM又は相補PWMに切り替えるようにしてもよい。
この場合、制御部は、操作部からの速度指令がモータの回転を停止若しくは減速させる指令であるときに、モータの制御を、相補PWMから相補無しPWMに切り替えるようにしてもよい。
つまり、操作部からの指令がモータの回転を停止若しくは減速させる指令であるときには、モータは減速運転(ブレーキ制御)される。
そして、この減速運転時に、モータの制御を相補無しPWMに切り替えるようにすれば、その後、操作部からモータの回転を加速(上昇)させる指令が入力されたときに、モータの駆動を相補無しPWMで再開することができる。
このため、モータの減速運転時にモータの駆動を再開する場合に、モータの回転速度に見合ったデューティ比よりも小さいデューティ比のPWM信号にて相補PWMが実行されて、回生電流が流れ、電源電圧が上昇するのを抑制できる。
また次に、制御部は、モータの制御を、相補無しPWM又は相補PWMに切り替えるときには、他方のスイッチング素子のオン・オフ時間の比率が変化することのないよう、PWM信号のデューティ比を補正するよう構成されていてもよい。
このようにすれば、相補無しPWMから相補PWM、若しくは、その逆方向へのPWM制御の制御方式を切り替えたときに、他方のスイッチング素子のオン・オフ時間の比率(デューティ比)が変化して、モータに流れる電流が変動するのを抑制できる。
つまり、相補PWMでは、PWM制御によってオン・オフされる2つのスイッチング素子(ハイサイドスイッチとローサイドスイッチ)が同時にオン状態となることのないように、各スイッチング素子のPWM信号にデッドタイムが設定される。
このため、本発明のように、モータの制御を、相補無しPWMと相補PWMとで切り替
えるようにした場合、場合によっては、その制御の切り替えによって他方のスイッチング素子のオン・オフ時間の比率(デューティ比)が変化することも考えられる。
これに対し、上記のようにPWM信号のデューティ比を補正するようにすれば、モータの制御の切り替え時に、他方のスイッチング素子のオン・オフ時間の比率(デューティ比)が変化するのを抑制し、モータに流れる電流が変動するのを抑制できる。
実施形態の電動工具1の概略構成を表す説明図である。 電動工具に設けられたモータ駆動回路の構成を表すブロック図である。 制御回路にてモータ制御のために実行される制御処理を表すフローチャートである。 図3に示すモータ制御処理の詳細を表すフローチャートである。 制御回路にて実行される相補PWM許可設定処理を表すフローチャートである。 PWM制御の切り替え動作及び電源電圧・電流の変化を表すタイムチャートである。 PWM制御の切り替えタイミングでの駆動信号の変化を表すタイムチャートである。 相補PWMにてモータを駆動する従来装置での電源電圧・電流の変化を表すタイムチャートである。 相補PWM許可設定処理の変形例1を表すフローチャートである。 相補PWM許可設定処理の変形例2を表すフローチャートである。 相補PWM許可設定処理の変形例3を表すフローチャートである。
以下に、本発明の実施形態を図面と共に説明する。
図1に示すように、本実施形態の電動工具1は、木材や金属などの被加工材を切断するのに利用されるレシプロソーであり、工具本体2と、バッテリパック3とを備えている。工具本体2の端部は、バッテリパック3を着脱可能に構成されている。図1は、工具本体2にバッテリパック3が装着された状態を示している。
工具本体2は、把持部4と、ブレードフォルダ5と、ブレード6と、トリガ7と、ロックオフボタン8と、モータ10と、伝達機構12と、モータ駆動回路20とを備えている。このうちモータ10、伝達機構12、およびモータ駆動回路20は、工具本体2の筐体内部に収容されている。
把持部4は、電動工具1を使用する使用者がその使用の際に手で握り持つ部分である。ブレード6は、被加工材を切断するための長尺細板状の金属部材であり、長手方向一端側が、工具本体2の筐体から突出されたブレードフォルダ5に着脱自在に固定されている。
ブレード6には、長手方向に沿った一辺に鋸刃が形成されており、ブレードフォルダ5がモータ10の回転力によってブレード6の長手方向に往復移動することで、ブレード6により被加工材を切断することができる。
トリガ7は、ブレード6の往復駆動(換言すればモータ10の駆動)を指令するために使用者により操作される操作部である。使用者がトリガ7を引き操作すると、工具本体2の筐体内部のトリガスイッチ22(図2参照)がオン状態となり、モータ10が回転してブレード6が作動(往復駆動)する。
ロックオフボタン8は、トリガ7の引き操作を許可又は禁止するためのボタンである。
ロックオフボタン8をロック側の状態にするとトリガ7を引き操作できなくなり、ロックオフボタン8を非ロック側の状態にするとトリガ7を引き操作できるようになる。
モータ10は、バッテリパック3からの電力により回転する。モータ10の回転力は、伝達機構12及びブレードフォルダ5を介してブレード6に伝達される。伝達機構12は、モータ10の回転運動を直線運動に変換して、ブレードフォルダ5(延いてはブレード6)に伝達する。
ブレード6の駆動速度とモータ10の回転速度とは略線形関係にあり、モータ10の回転速度が高いほどブレード6の駆動速度も高くなる。
モータ駆動回路20は、バッテリパック3内のバッテリ30から電力供給を受けて、モータ10(本実施形態では3相ブラシレスモータ)を駆動制御するためのものである。
図2に示すように、モータ駆動回路20は、ブリッジ回路32、ゲート回路34、制御回路36、及び、レギュレータ40を備える。
ブリッジ回路32は、バッテリ30から電力供給を受けて、モータ10の各相巻線に電流を流すためのものであり、本実施形態では、6つのスイッチング素子Q1〜Q6からなる3相フルブリッジ回路として構成されている。
ブリッジ回路32において、3つのスイッチング素子Q1〜Q3は、モータ10の各端子U,V,Wと、バッテリ30の正極側に接続された電源ライン(正極側電源ライン)との間に、いわゆるハイサイドスイッチとして設けられている。
また、他の3つのスイッチング素子Q4〜Q6は、モータ10の各端子U,V,Wと、バッテリ30の負極側に接続されたグラウンドライン(負極側電源ライン)との間に、いわゆるローサイドスイッチとして設けられている。
スイッチング素子Q1〜Q6は、本実施形態では、nチャネルのMOSFETにて構成されている。このため、スイッチング素子Q1〜Q6を構成するFETのドレイン−ソース間には、ソースからドレインに向けて順方向となるダイオードD1〜D6(所謂、寄生ダイオード)が並列に接続されることになる。
従って、これら各ダイオードD1〜D6は、対応するスイッチング素子Q1〜Q6がオフ状態であるとき、バッテリ30の正極側から負極側に至る正方向とは逆方向に電流を流すことができる。
ゲート回路34は、制御回路36から出力された制御信号に従い、ブリッジ回路32内の各スイッチング素子Q1〜Q6をオン/オフさせることで、モータ10の各相巻線に電流を流し、モータ10を回転させるものである。
制御回路36は、CPU、ROM、RAM等を中心とするMCU(Micro Control Unit)にて構成されており、ゲート回路34を介してモータ10の駆動及び制動を制御する。
制御回路36には、制御対象となるモータ10やモータ駆動回路20の状態(異常等)を記憶するための不揮発性のメモリ38が設けられている。
また、制御回路36には、トリガスイッチ(以下、スイッチをSWと記載する)22、バッテリ電圧検出部24、電流検出回路26、及び、ロータ位置検出回路28が接続されている。
トリガSW22は、トリガ7が操作されているときにオン状態となり、トリガ7の操作
量(引き量)に応じて抵抗値が変化するように構成されている。
また、バッテリ電圧検出部24は、バッテリパック3からモータ駆動回路20に入力されるバッテリ電圧を検出するためのものである。
電流検出回路26は、ブリッジ回路32からグラウンドラインに至るモータ10への通電経路上に設けられて、モータ10に流れる電流を検出するためのものである。
また、ロータ位置検出回路28は、モータ10に設けられた回転センサ29からの検出信号を波形整形することで、モータ10の回転位置(換言すれば回転角度)を検出するためのものである。
つまり、回転センサ29は、モータ10のロータの周囲に配置された3つのホールセンサを備える。そして、この3つのホールセンサからは、ロータが電気角180度回転する度に増減方向が反転する、モータ10のU相,V相,W相に対応したホール信号が出力される。
ロータ位置検出回路28は、これら各相U、V、Wのホール信号を波形整形することで、ロータの電気角180度毎に正負が反転するパルス状のホール信号(図6参照)を生成し、各ホール信号のエッジから電気角60度間隔でモータ10(詳しくはロータ)の回転位置を検出する。
なお、ロータ位置検出回路28から制御回路36には、波形整形後の各相U、V、Wのホール信号が入力され、制御回路36は各ホール信号の信号レベルからモータ10の回転位置を検知する。
レギュレータ40は、バッテリ30から電源供給を受けて、モータ駆動回路20内の各部の動作用電源電圧(直流定電圧)を生成する。制御回路36をはじめ、モータ駆動回路20内の各部は、レギュレータ40からの動作用電源電圧を電源として動作する。
次に、制御回路36にて、モータ10の駆動及び制動を制御するために実行される制御処理について説明する。
なお、本実施形態において、モータ駆動回路20は、本発明のモータの制御装置に相当し、制御回路36は、本発明の制御部として機能する。
図3に示すように、制御回路36は、所定の制御周期(タイムベース)でS120〜S140(Sはステップを表す)の一連の処理を繰り返し実行する。
すなわち、制御回路36は、S110にて、タイムベースが経過したか否かを判断することにより、所定の制御周期が経過するのを待ち、S110にてタイムベースが経過したと判断すると、S120に移行する。
S120では、トリガSW22のオン・オフ状態を確認することで、使用者によるトリガSW22の操作を検出する、スイッチ操作検出処理を実行し、S130に移行する。
S130では、トリガSW22がオン状態であるときに入力されるトリガ7の操作量を表す信号や、バッテリ電圧検出部24及び電流検出回路26からの検出信号を、A/D変換して取り込むA/D変換処理を実行する。
そして、続くS140では、S120、S130にて読み込んだトリガSW22のオン・オフ状態、トリガ7の操作量、バッテリ電圧、電流、等に基づきモータ10の駆動及び制動を制御するモータ制御処理を実行し、S110に移行する。
図4に示すように、このモータ制御処理では、S210にて、トリガSW22がオン状
態か否かを判断し、トリガSW22がオン状態でなければ、外部(使用者)からモータ10の駆動指令は入力されていないので、S230に移行する。
また、S210にて、トリガSW22がオン状態であると判断されると、S220に移行して、上述したバッテリ電圧、電流に基づき、モータ10を駆動可能であるか否かを判断する。そして、モータ10を駆動可能であれば、S250に移行し、モータを駆動可能でなければ、S230に移行する。
S230では、上述したホール信号の変化から、現在、モータ10が回転しているか否かを判断して、モータ10が回転している場合に、モータ10の回転が停止するまで、モータ10にブレーキ電流を流して制動力を発生させる、モータ駆動停止処理を実行する。そして、続くS240では、後述の相補PWM許可フラグをクリアし、当該モータ制御処理を終了する。
なお、モータ駆動停止処理では、例えば、トリガSW22がオフ状態となると、2相短絡ブレーキによるソフトブレーキを実施する。そして、その後所定時間が経過するか、或いはモータ10が所定回転状態まで減速されると、ソフトブレーキから3相短絡ブレーキへとブレーキ制御を切り替え、モータ10を停止させる。
また、相補PWM許可フラグは、モータ10を駆動するに当たって、相補PWMでのPWM制御を許可するか否かを表すフラグである。
そして、S250では、モータ10の状態に基づき、相補PWMの実行を許可するか否かを判定し、相補PWMの実行を許可する場合に、相補PWMフラグをセットする、相補PWM許可設定処理を実行する。
この相補PWM許可設定処理は、本実施形態では、図5に示す手順で実行される。
すなわち、相補PWM許可設定処理では、まずS310にて、現在モータ10を駆動中であるか否かを判断する。そして、モータ10を駆動中であれば、S320に移行して、モータ駆動時間(詳しくはモータ10の駆動を開始してからの経過時間)は、予め設定された設定時間を超えたか否かを判断する。
なお、この設定時間には、モータ10の減速運転中にトリガSW22がオン状態となってモータ10の駆動を開始した際に、回生電流が発生しなくなるのに要する時間が、実験若しくはシミュレーションにより予め設定されている。
S320にて、モータ駆動時間は設定時間を超えたと判断されると、S330に移行して、相補PWM許可フラグをセットし、相補PWM許可設定処理を終了する。
また、S310にてモータ10は駆動中ではないと判断されるか、或いは、S320にてモータ駆動時間は設定時間を超えていないと判断された場合には、S330の処理を実行することなく、相補PWM許可設定処理を終了する。
このように相補PWM許可設定処理が実行されると、S260に移行し、相補PWM許可フラグはセットされているか否かを判断する。
そして、相補PWM許可フラグがセットされていなければ、S270に移行して、相補無しPWMにてモータ10を駆動するモータ駆動処理を実行し、モータ制御処理を終了する。
この相補無しPWMによるモータ駆動処理では、ホール信号のエッジ毎(モータ10の電気角60度回転毎)に実施される割り込み処理で通電経路形成用のスッチング素子として設定されるハイサイドスイッチ及びローサイドスイッチのオン・オフ状態を制御する。
つまり、図6、図7に示すように、本実施形態のような3相ブラシレスモータのPWM制御では、ホール信号に基づき、モータ10が電気角60度回転する度に、モータ10への通電経路を切り替え、その通電経路を流れる電流を、PWM信号により制御する。
また、相補無しPWMでは、モータ10の通電経路として選択されたハイサイドスイッチとローサイドスイッチの内、一方をオン状態にし、他方を所定デューティ比のPWM信号にて周期的にオン・オフさせる。
このため、S270では、まず、モータ10がトリガ7の操作量に応じた回転状態となるように、モータ10への通電電流を制御するためのデューティ比を演算する。
そして、ゲート回路34に対し、モータ10への通電経路を形成する2つのスイッチング素子の一方をオン状態とし、他方を上記演算したデューティ比に対応したPWM信号にてオン・オフさせるための制御信号を出力する。
なお、図6においては、モータ10の電気角60度回転毎に、通電経路を形成するスイッチング素子として、Q1とQ5、Q5とQ3、Q3とQ4、Q4とQ2、Q2とQ6、Q6とQ1が順次選択されている。
そして、S270での相補無しPWMによるモータ駆動処理によって、選択された2つのスイッチング素子の内、前者のスイッチング素子がオン状態に保持され、後者のスイッチング素子がPWM信号にてオン・オフされている。
次に、S260にて、相補PWM許可フラグはセットされていると判断されると、S280に移行し、相補PWM許可フラグはセットされた直後であるか否か、換言すれば、現在、PWM制御を相補PWMに切り替える切り替えタイミングであるか否か、を判断する。
そして、相補PWMへの切り替えタイミングであれば、S290に移行して、ブリッジ回路32内のスイッチング素子をオン・オフさせるPWM信号のデューティ比(駆動デューティ)を補正し、S300に移行する。
また、相補PWMへの切り替えタイミングでなければ、つまり、相補PWMによる制御が既に開始されていれば、そのままS300に移行する。そして、S300では、相補PWMにてモータ10を駆動するモータ駆動処理を実行し、モータ制御処理を終了する。
この相補PWMによるモータ駆動処理では、通電経路形成用として選択された2つのスイッチング素子の内、一方をオン状態とし、他方をPWM信号にてオン・オフさせる、相補無しPWMと同様の制御に加えて、次の制御を実行する。
つまり、ブリッジ回路32内で、PWM信号にてオン・オフされる他方のスイッチング素子と同じモータ10の端子に接続されているもう一つのスイッチング素子を、他方のスイッチング素子とはオン・オフ状態が反転するように制御する。
すなわち、相補無しPWMでは、ホール信号に同期してスイッチング素子Q1とQ5、Q5とQ3、Q3とQ4、Q4とQ2、Q2とQ6、Q6とQ1を順次選択し、後者のスイッチング素子Q5、Q3、Q4、Q2、Q6、Q1をPWM信号にてオン・オフさせる。
これに対し、相補PWMでは、更に、相補PWM用のスイッチング素子として、電流制
御用のスイッチング素子Q5、Q3、Q4、Q2、Q6、Q1に直列接続されているスイッチング素子Q2、Q6、Q1、Q5、Q3、Q4が設定される(図6、図7参照)。
そして、その相補PWM用のスイッチング素子として設定されたスイッチング素子Q2、Q6、Q1、Q5、Q3、Q4を、電流制御用のPWM信号とは論理が反転した逆相のPWM信号にてオン・オフする(図7参照)。
また、相補PWMでは、ブリッジ回路32内で、電源ラインとグラウンドラインとの間に直列に接続されるハイサイドスイッチとローサイドスイッチとを交互にオン状態にすることから、各スイッチが同時にオン状態となることも考えられる。
このため、ゲート回路34は、上記2つのスイッチを交互にオン状態にする際には、各スイッチへの駆動信号の切り替え時に両スイッチが同時にオン状態になることのないよう、駆動信号を一時的に同レベル(ローレベル)にするためのデッドタイムを設定する。
ところが、このようにデッドタイムが設定されると、相補無しPWMから相補PWMへと制御を切り替える際に、デッドタイムの分だけ、電流制御のためにオン・オフされるスイッチング素子のオン時間が変化し、モータに流れる電流が変動することも考えられる。
そこで、本実施形態では、モータ10の制御を、相補無しPWMから相補PWMへ切り替える際には、S290にて、PWM信号のデューティ比(駆動デューティ)を補正する。つまり、S290では、ゲート回路34にて設定されるデッドタイムによって、PWM信号にてオン・オフされる通電用のスイッチング素子のオン時間が変動するのを抑制する。
以上説明したように、本実施形態の電動工具1においては、トリガSW22がオン状態となっているときには、相補PWM許可フラグがセットされているか否かによって、モータ10を相補無しPWMにて駆動するか、相補PWMにて駆動するかを切り替える。
また、相補PWM許可フラグは、トリガSW22がオフ状態で、モータ10が減速運転されるか停止されているときに、クリアされることから、トリガ7が操作されたときには相補無しPWMにて、モータ10の駆動が開始される。
そして、モータ10の駆動開始後の経過時間(モータ駆動時間)が設定時間を超えると、相補PWM許可フラグがセットされて、モータ10の制御が相補無しPWMから相補PWMに切り替えられる。
このため、図6に示すように、モータ10がブレーキ制御(図では2相短絡ブレーキ)にて減速運転されているときに、時点t1にてトリガSW22がオン状態となって、モータ10の駆動を開始する際には、必ず相補無しPWMが選択されることになる。
このように、本実施形態の電動工具1によれば、図8に示す従来例のように、モータ10の回転中に時点t1でトリガ7が操作されて、モータ10の駆動を開始する際に、相補PWMにてモータ10の駆動が開始されることはない。
このため、相補PWMにてモータ10の駆動が開始されることにより、相補PWM用のスイッチング素子がオン状態であるときに、ブリッジ回路32内でモータ10に駆動力を発生させる方向とは逆方向にブレーキ電流が流れるのを抑制できる。
従って、本実施形態の電動工具1によれば、モータ10の駆動開始時に、ブリッジ回路
32内にブレーキ電流が流れ、そのブレーキ電流が回生電流として直流電源であるバッテリ30側に回生されて、電源電圧が上昇するのを抑制できる。
また、本実施形態では、モータ10の駆動開始後、回生電流が流れなくなるのに要する時間として予め設定された設定時間が経過すると、モータ10の制御が相補無しPWMから相補PWMに切り替えられる。
このため、スイッチング素子Q1〜Q6に設けられたダイオードD1〜D6の発熱により、スイッチング素子Q1〜Q6、延いてはブリッジ回路32の温度が上昇するのを抑制することもできる。
また、相補無しPWMから相補PWMへの切り替え時には、相補PWMにて設定されるデッドタイムによって、PWM信号にてオン・オフされる電流制御用のスイッチング素子のオン時間が変化することのないよう、PWM信号のデューティ比が補正される。
このため、本実施形態によれば、モータ10の制御を相補無しPWMから相補PWMへ切り替えることによって、モータ10に流れる電流が変化するのを抑制することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内にて、種々の態様をとることができる。
例えば、上記実施形態では、相補PWM許可設定処理において、モータ10が駆動されていて、その駆動開始後の経過時間が設定時間を超えると、相補PWMへの切り替え条件が成立したものと判断して、相補PWM許可フラグをセットするようにしている。
これに対し、相補PWM許可設定処理は、図9〜図11に示す変形例1〜3の手順で実行するようにしてもよい。
すなわち、図9に示す変形例1の相補PWM許可設定処理では、モータ10の駆動中(S310−YES)に、モータ電流が予め設定された設定電流を越えたか否かを判断する(S322)。そして、モータ電流が設定電流を越えると、相補PWMの実行条件が成立したと判断して、許可フラグをセットする(S330)。
また、図10に示す変形例2の相補PWM許可設定処理では、モータ10の駆動中(S310−YES)に、モータ10の回転数(速度)が変化しなくなったか否か(換言すればモータ10の回転が安定したか否か)を判断する(S324)。そして、モータ10の回転数が変化していなければ、相補PWMの実行条件が成立したと判断して、許可フラグをセットする(S330)。
また、図11に示す変形例3の相補PWM許可設定処理では、S310にて、トリガ7が操作されているか否かを判断し、トリガ7が操作されていれば、S326に移行する。そして、S326では、トリガ7の操作時間が予め設定された設定時間を超えたか否かを判断し、操作時間が設定時間を超えていれば、相補PWMへの切り替え条件が成立したものと判断して、S330に移行し、相補PWM許可フラグをセットする。
このように、変形例1〜変形例3では、モータ10に流れる電流、モータ10の回転数(速度)、又は、トリガ7の操作時間、に基づき、相補PWMの切り替え条件が成立したか否かを判断する。
この判断は、トリガ7が操作されてからモータ10が相補無しPWMにて制御されて、モータ10の回転状態(換言すればモータ10に流れる電流)が、相補無しPWMでのP
WM信号のデューティ比に対応した回転状態になったことを検知するための処理である。
従って、相補PWM許可設定処理を、図9〜図11に示す手順で実行するようにしても、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、図5及び図9〜図11に示した相補PWM許可設定処理は、S320、S322、S324、S326の全て若しくはその一部を組み合わせて実行することで、複数の切り替え条件の一つ又は全てが成立したときに、モータ10の制御を切り替えるようにしてもよい。
次に、上記実施形態において、電動工具1はレシプロソーであるものとして説明した。しかし、本発明において、対象となる電動工具は、ドリルドライバ、インパクトドライバ、グラインダ等の一般的な電動工具は勿論のこと、草や小径木を刈払うための刈払機やチェーンソー等の園芸用の電動工具も含まれる。
また、本発明は、直流電源としてバッテリを備えた電動工具であっても、ACアダプタ等の外部の直流電源から電源供給を受けて動作する電動工具であっても、或いは、商用電源等の交流電源から電源供給を受けて動作する電動工具であっても、適用することができる。
また、本発明は、電動工具に限定されるものではなく、ブリッジ回路を利用してモータを駆動制御する装置であれば、本発明を適用することで、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
また次に、上記実施形態においては、3相ブラシレスモータを制御する場合について説明したが、本発明は、ハイサイドスイッチとローサイドスイッチとを備えたブリッジ回路を介してモータに流れる電流を制御する制御装置であれば適用できる。つまり、モータが2相のモータであっても、より多くの相を有するモータであっても、そのモータをブリッジ回路を介して制御する制御装置であれば、上記実施形態と同様に適用して、同様の効果を得ることができる。
1…電動工具、2…工具本体、3…バッテリパック、4…把持部、5…ブレードフォルダ、6…ブレード、7…トリガ、8…ロックオフボタン、10…モータ、12…伝達機構、20…モータ駆動回路、22…トリガSW、24…バッテリ電圧検出部、26…電流検出回路、28…ロータ位置検出回路、29…回転センサ、30…バッテリ、32…ブリッジ回路、34…ゲート回路、36…制御回路、38…メモリ、40…レギュレータ、Q1〜Q3…スイッチング素子(ハイサイドスイッチ)、Q4〜Q6…スイッチング素子(ローサイドスイッチ)、D1〜D6…ダイオード。

Claims (15)

  1. モータの駆動指令を入力するための操作部と、
    直流電源の正極側及び負極側と前記モータの複数の端子との間にそれぞれ設けられた複数のスイッチング素子を有するブリッジ回路と、
    前記操作部から前記駆動指令が入力されると、前記モータの回転位置に応じて、前記ブリッジ回路内で前記直流電源の正極側から負極側に至る前記モータの通電経路を形成する正負一対のスイッチング素子を選択し、該選択した一方のスイッチング素子をオン状態にし、他方のスイッチング素子をPWM信号にてオン・オフさせることで、前記モータに流れる電流をPWM制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記PWM制御として、
    前記ブリッジ回路内の複数のスイッチング素子の内、前記他方のスイッチング素子だけを前記PWM信号にてオン・オフさせる相補無しPWMと、
    前記ブリッジ回路内の複数のスイッチング素子の内、前記他方のスイッチング素子を前記PWM信号にてオン・オフさせ、前記他方のスイッチング素子と同じ前記モータの端子に接続されるスイッチング素子を、前記他方のスイッチング素子とはオン・オフ状態が反転するようにオン・オフさせる相補PWMと、
    の何れかを選択的に実行するよう構成されている、モータの制御装置。
  2. 前記制御部は、前記モータの状態に基づいて、前記モータの制御を前記相補無しPWM又は前記相補PWMに切り替えるよう構成されている、請求項1に記載のモータの制御装置。
  3. 前記制御部は、前記操作部が操作されたときに、前記モータの状態に基づいて前記モータの制御を切り替えるよう構成されている、請求項2に記載のモータの制御装置。
  4. 前記制御部は、前記操作部が操作されたときに、前記モータが回転していれば、前記相補無しPWMを選択するよう構成されている、請求項3に記載のモータの制御装置。
  5. 前記制御部は、前記操作部が操作されたときに、前記モータが回転していなければ、前記相補PWMを選択するよう構成されている、請求項3に記載のモータの制御装置。
  6. 前記制御部は、前記相補無しPWMにて前記モータを制御しているときに、前記相補PWMへの切り替え条件が成立すると、前記モータの制御を前記相補PWMに切り替えるよう構成されている、請求項1に記載のモータの制御装置。
  7. 前記制御部は、前記モータの駆動時間が設定時間よりも長くなると、前記切り替え条件が成立したとして、前記モータの制御を前記相補PWMに切り替えるよう構成されている、請求項6に記載のモータの制御装置。
  8. 前記制御部は、前記操作部から駆動指令が入力されてからの経過時間が設定時間よりも長くなると、前記切り替え条件が成立したとして、前記モータの制御を前記相補PWMに切り替えるよう構成されている、請求項6に記載のモータの制御装置。
  9. 前記制御部は、前記モータに流れる電流に基づき、前記切り替え条件が成立したか否かを判断するよう構成されている、請求項6に記載のモータの制御装置。
  10. 前記制御部は、前記モータに流れる電流が予め設定された閾値電流以上になると、前記切り替え条件が成立したと判断して、前記モータの制御を前記相補PWMに切り替えるよ
    う構成されている、請求項9に記載のモータの制御装置。
  11. 前記制御部は、前記モータの回転速度に基づき、前記切り替え条件が成立したか否かを判断するよう構成されている、請求項6に記載のモータの制御装置。
  12. 前記制御部は、前記モータの回転速度が、前記モータの駆動開始時の回転速度よりも高くなると、前記切り替え条件が成立したと判断して、前記モータの制御を前記相補PWMに切り替えるよう構成されている、請求項11に記載のモータの制御装置。
  13. 前記操作部は、前記駆動指令として、前記モータの回転速度を指令する速度指令を入力可能に構成されており、
    前記制御部は、前記操作部からの速度指令に基づいて、前記モータの制御を前記相補無しPWM又は前記相補PWMに切り替えるよう構成されている、請求項1に記載のモータの制御装置。
  14. 前記制御部は、前記操作部からの速度指令が前記モータの回転を停止若しくは減速させる指令であるときに、前記相補PWMから前記相補無しPWMに切り替えるよう構成されている、請求項13に記載のモータの制御装置。
  15. 前記制御部は、前記モータの制御を、前記相補無しPWM又は前記相補PWMに切り替えるときには、前記他方のスイッチング素子のオン・オフ時間の比率が変化することのないよう、前記PWM信号のデューティ比を補正するよう構成されている、請求項1〜請求項14の何れか1項に記載のモータの制御装置。
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