JP2023055529A - 電動工具 - Google Patents

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Abstract

Figure 2023055529000001
【課題】モータの回転を停止すべき条件が成立した場合にモータからバッテリへの電力回生を抑制しつつ迅速に短絡ブレーキをかけることが可能な電動工具を提供する。
【解決手段】電動工具は、モータと、第1~第4スイッチと、制御回路とを備える。制御回路は、ローサイドPWM処理を実行する。具体的には、第1スイッチをオンした状態で第4スイッチのPWM駆動を行う。制御回路は、ローサイドPWM処理の実行中に停止条件が成立することに応じて、第1処理を実行する。第1処理では、第4スイッチをオンに保持する。制御回路は、第1処理の実行後、第2処理を実行する。第2処理では、第1スイッチをオフに保持する。制御回路は、第2処理の実行後、制動処理を実行する。制動処理では、第2スイッチ及び第4スイッチを共にオンに保持する。
【選択図】図4

Description

本開示は、電動工具に関する。
特許文献1は、三相ブリッジ回路を備えた電動作業機を開示している。この電動作業機では、三相ブリッジ回路内のスイッチペアが制御回路によりオンされることによってモータが駆動される。スイッチペアは、ハイサイドスイッチとローサイドスイッチとを含む。制御回路は、例えばハイサイドスイッチをオン状態とし、ローサイドスイッチをパルス幅変調信号(以下、「PWM信号」と称する)により駆動する。PWM信号により駆動することを、以下、「PWM駆動」と称する。
この電動作業機では、制御回路は、停止条件が成立した場合、モータにブレーキをかける前に停止時特定制御を行う。停止時特定制御は、モータからバッテリへ回生電流が流れるのを抑制する。停止時特定制御は、例えば、停止条件成立時にオン状態にされていたハイサイドスイッチのオン状態を引き続き継続すると共に、停止条件成立時にPWM駆動されていたローサイドスイッチをオフに保持することを含む。
モータにブレーキをかける方法の1つに、短絡ブレーキがある。短絡ブレーキは、モータにおける複数の端子を互いに電気的に短絡させることを含む。
特許第6884561号公報
停止時特定制御を行うことで、バッテリへの電力回生を抑制できる。しかし、停止時特定制御を行うと、停止条件が成立してから短絡ブレーキをかけ始めるまでの所要時間が長くなる。具体的には、制御回路は、例えば、モータに流れる電流がゼロになるまで(例えば数ミリ秒)、停止時特定制御を継続する。その後さらに、短絡ブレーキをかける前に、三相ブリッジ回路内の全てのスイッチを所定時間(例えば数ミリ秒)オフする。そのため、停止条件成立後に迅速に短絡ブレーキをかけることが困難となる。
本開示の一局面は、モータの回転を停止すべき条件が成立した場合にモータからバッテリへの電力回生を抑制しつつ迅速に短絡ブレーキをかけることが可能な電動工具を提供することを目的とする。
本開示の一局面における電動工具は、モータを備える。モータは、第1端子及び第2端子を有する。
電動工具は、第1経路を備える。第1経路は、第1端子と直流電源の正極とを接続する。電動工具は、第2経路を備える。第2経路は、第1端子と直流電源の負極とを接続する。電動工具は、第3経路を備える。第3経路は、第2端子と直流電源の正極とを接続する。電動工具は、第4経路を備える。第4経路は、第2端子と直流電源の負極とを接続する。
電動工具は、第1スイッチを備える。第1スイッチは、第1経路に設けられている。第1スイッチは、当該第1経路を導通または遮断する。電動工具は、第2スイッチを備える。第2スイッチは、第2経路に設けられている。第2スイッチは、当該第2経路を導通または遮断する。電動工具は、第3スイッチを備える。第3スイッチは、第3経路に設けられている。第3スイッチは、当該第3経路を導通または遮断する。電動工具は、第4スイッチを備える。第4スイッチは、第4経路に設けられている。第4スイッチは、当該第4経路を導通または遮断する。
電動工具は、制御回路を備える。制御回路は、駆動処理を実行する。駆動処理は、直流電源の電力をモータへ供給することによりモータを駆動することを含む。駆動処理は、ローサイドPWM処理を含む。ローサイドPWM処理は、第1スイッチをオンした状態で第4スイッチのPWM駆動を行うことを含む。PWM駆動は、駆動対象のスイッチ(ここでは第4スイッチ)をパルス幅変調信号に従って周期的にオンまたはオフする。
制御回路は、第1処理を実行する。第1処理は、ローサイドPWM処理の実行中に、モータを停止させるべき停止条件が成立することに応じて、第4スイッチをオンに保持することを含む。
制御回路は、第2処理を実行する。第2処理は、第1処理の実行後、第1スイッチをオフに保持することを含む。
制御回路は、制動処理を実行する。制動処理は、第2処理の実行後、第2スイッチ及び第4スイッチを共にオンに保持することを含む。この制動処理によりモータに短絡ブレーキがかかる。
このような電動工具では、ローサイドPWM処理の実行中に停止条件が成立すると、短絡ブレーキの前(つまり制動処理の前)に、第2処理によって、第1スイッチがオフに保持される。そのため、第1スイッチがオンされている状態で制動処理が行われること(ひいては第1スイッチと第2スイッチとが共にオンした状態が生じること)が抑制される。
さらに、第2処理が行われる前に第1処理が行われる。第1処理によって、ローサイドPWM処理における第4スイッチのPWM駆動が無効にされて第4スイッチがオンに保持される。そのため、第4スイッチがオフされている状態で第2処理が行われること(ひいては第1~第4スイッチが全てオフした状態が生じることによりモータから直流電源への電力回生が生じること)が抑制される。
第1処理は、第4スイッチをオンに保持することが目的である。第1処理において、次の第2処理を開始するために前述の停止時特定制御のようにモータに流れる電流がゼロになるまで待機する必要はない。そのため、第1処理に要する時間(例えば第1処理を開始してから第2処理を開始するまでの所要時間)は、第4スイッチをオンにし得る必要十分な時間で足りる。
第2処理は、第1スイッチをオフに保持することが目的である。第2処理においても、次の制動処理を開始するために前述の停止時特定制御のようにモータに流れる電流がゼロになるまで待機する必要はない。そのため、第2処理に要する時間(例えば第2処理を開始してから制動処理を開始するまでの所要時間)は、第1スイッチをオフにし得る必要十分な時間で足りる。
そのため、このような電動工具は、停止条件が成立した場合に、モータから直流電源への電力回生を抑制しつつ、迅速に短絡ブレーキをかけることが可能となる。
実施形態の電動工具をその斜め前方から見た斜視図である。 実施形態の電動工具をその斜め後方から見た斜視図である。 第1半割ハウジングが外された電動作業機の側面図である。 実施形態の電動工具の電気的構成を示す説明図である。 第1実施形態の第1駆動パターンを示す説明図である。 第1実施形態の第2駆動パターンを示す説明図である。 第1実施形態のローサイドPWM処理の動作例を示す説明図である。 第1実施形態のハイサイドPWM処理の動作例を示す説明図である。 第1実施形態のブレーキ処理の動作例を示す説明図である。 第1実施形態のブレーキ移行処理の動作例を示す説明図である。 第1実施形態のモータ制御処理のフローチャートである。 第1実施形態のブレーキ移行処理のフローチャートである。 第2実施形態の第3駆動パターンを示す説明図である。 第2実施形態の第4駆動パターンを示す説明図である。 第3実施形態のブレーキ移行処理の動作例を示す説明図である。 第3実施形態のブレーキ移行処理のフローチャートである。
[実施形態の総括]
ある実施形態における電動工具は、モータを備えてもよい。モータは、第1端子及び第2端子を有する。加えて/あるいは、電動工具は、第1経路を備えてもよい。第1経路は、第1端子と直流電源の正極とを接続する。加えて/あるいは、電動工具は、第2経路を備えてもよい。第2経路は、第1端子と直流電源の負極とを接続する。加えて/あるいは、電動工具は、第3経路を備えてもよい。第3経路は、第2端子と直流電源の正極とを接続する。加えて/あるいは、電動工具は、第4経路を備えてもよい。第4経路は、第2端子と直流電源の負極とを接続する。
加えて/あるいは、電動工具は、第1スイッチを備えてもよい。第1スイッチは、第1経路に設けられている。第1スイッチは、当該第1経路を導通または遮断する。加えて/あるいは、電動工具は、第2スイッチを備えてもよい。第2スイッチは、第2経路に設けられている。第2スイッチは、当該第2経路を導通または遮断する。加えて/あるいは、電動工具は、第3スイッチを備えてもよい。第3スイッチは、第3経路に設けられている。第3スイッチは、当該第3経路を導通または遮断する。加えて/あるいは、電動工具は、第4スイッチを備えてもよい。第4スイッチは、第4経路に設けられている。第4スイッチは、当該第4経路を導通または遮断する。
加えて/あるいは、電動工具は、制御回路を備えてもよい。制御回路は、駆動処理を実行してもよい。駆動処理は、直流電源の電力をモータへ供給することによりモータを駆動することを含む。駆動処理は、ローサイドPWM処理を含む。ローサイドPWM処理は、第1スイッチをオンした状態で第4スイッチのPWM駆動を行うことを含む。PWM駆動は、駆動対象のスイッチ(ここでは第4スイッチ)をパルス幅変調信号に従って周期的にオンまたはオフする。加えて/あるいは、制御回路は、第1処理を実行してもよい。第1処理は、ローサイドPWM処理の実行中に、モータを停止させるべき停止条件が成立することに応じて、第4スイッチをオンに保持することを含む。加えて/あるいは、制御回路は、第2処理を実行してもよい。第2処理は、第1処理の実行後、第1スイッチをオフに保持することを含む。加えて/あるいは、制御回路は、制動処理を実行してもよい。制動処理は、第2処理の実行後、第2スイッチ及び第4スイッチを共にオンに保持することを含む。
短絡ブレーキの前(つまり制動処理の前)に第2処理が行われれば、第1スイッチがオンされている状態で制動処理が行われること(ひいては第1スイッチと第2スイッチとが共にオンした状態が生じること)が抑制される。また、第2処理が行われる前に第1処理が行われれば、第4スイッチがオフされている状態で第2処理が行われること(ひいては第1~第4スイッチが全てオフした状態が生じることによりモータから直流電源への電力回生が生じること)が抑制される。さらに、第1処理及び第2処理のいずれも、前述の停止時特定制御のようにモータに流れる電流がゼロになるまで待機することを要しない。つまり、停止条件成立後、第1処理から第2処理への移行、及び第2処理から制動処理への移行を迅速に行うことができる。
したがって、ある実施形態における電動工具が、上記のモータ、上記の第1~第4経路、上記の第1~第4スイッチ、及び上記の制御回路を備え、制御回路が、上記の駆動処理、第1処理、第2処理及び制動処理を実行するのであれば、このような電動工具は、停止条件が成立した場合に、モータから直流電源への電力回生を抑制しつつ、迅速に短絡ブレーキをかけることができる。
加えて/あるいは、電動工具は、第1整流素子を備えてもよい。第1整流素子は、第2スイッチをバイパスするように第2経路に接続されている。第1整流素子は、直流電源の負極から第1端子に向かう方向が順方向となるように設けられている。加えて/あるいは、電動工具は、第2整流素子を備えてもよい。第2整流素子は、第3スイッチをバイパスするように第3経路に接続されている。第2整流素子は、第2端子から直流電源の正極に向かう方向が順方向となるように設けられている。ある実施形態における電動工具が、上記の第1整流素子を備えている場合は、このような電動工具では、第2処理が行われた時に、モータ、第4スイッチ及び第1整流素子を介して還流電流が流れ得る。ある実施形態における電動工具が、上記の第2整流素子を備えている場合は、このような電動工具では、ローサイドPWM処理の実行中に、モータ、第2整流素子及び第1スイッチを介して還流電流が流れ得る。
加えて/あるいは、制御回路は、第3処理を実行してもよい。第3処理は、ローサイドPWM処理の実行中に停止条件が成立することに応じて、第1処理を実行する前に、第3スイッチをオフに保持すること、を含む。加えて/あるいは、制御回路は、第3処理を実行した後に第1処理を実行してもよい。第1処理が行われる前に第3処理が行われることよって、第3スイッチがオンされている状態で第1処理が行われること(ひいては第3スイッチと第4スイッチとが共にオンした状態が生じること)が抑制される。また、第3処理は、第3スイッチをオフに保持することが目的である。そのため、第3処理において、次の第1処理を開始するために前述の停止時特定制御のようにモータに流れる電流がゼロになるまで待機する必要はない。そのため、第3処理に要する時間(例えば第3処理を開始してから次の第1処理を開始するまでの所要時間)は、第3スイッチをオフにし得る必要十分な時間で足りる。そのため、ある実施形態における電動工具が、上記の特徴を有する制御回路を備えている場合は、このような電動工具は、停止条件が成立した場合に、モータから直流電源への電力回生を抑制しつつ、適切且つ迅速に短絡ブレーキをかけることができる。
加えて/あるいは、制御回路は、第3処理に代えて待機処理を実行してもよい。待機処理は、ローサイドPWM処理により第4スイッチがオフされているときに停止条件が成立することに応じて、第1処理を実行する前に、ローサイドPWM処理によって第4スイッチがオンされるまで待機することを含む。加えて/あるいは、制御回路は、待機処理を実行した後に(つまりローサイドPWM処理によって第4スイッチがオンされた状態で)第1処理を実行してもよい。待機処理の実行後に第1処理が実行されることで、第3スイッチがオンされている状態で第1処理が行われること(ひいては第3スイッチと第4スイッチとが共にオンした状態が生じること)が抑制され得る。そのため、ある実施形態における電動工具が、上記の特徴を有する制御回路を備えている場合は、このような電動工具は、停止条件が成立した場合に、モータから直流電源への電力回生を抑制しつつ、適切且つ迅速に短絡ブレーキをかけることができる。つまり、第3スイッチがオンされている状態で第1処理が行われることを抑制できるという点で、第3処理が実行される場合と同様の効果を奏する。
加えて/あるいは、ローサイドPWM処理は、第4スイッチがPWM駆動により周期的にオフされるオフ期間毎に、当該オフ期間の少なくとも一部において第3スイッチをオンすることを含んでいてもよい。ある実施形態における電動工具が、上記の特徴を有するローサイドPWM処理が実行されるように構成されている場合は、このような電動工具は、 第4スイッチがオフしたときに、モータ、第3スイッチ及び第1スイッチを介して還流電流が流れ得る。そのため、例えば前述の第2整流素子を備えている場合に、還流電流が第2整流素子を流れることによって第2整流素子に生じる熱を低減することができる。また、前述の第3処理及び待機処理は、第4スイッチのオフ期間の少なくとも一部で第3スイッチをオンするようにローサイドPWM処理が行われる場合により効果的である。
加えて/あるいは、駆動処理は、ハイサイドPWM処理を含んでいてもよい。ハイサイドPWM処理は、第2スイッチをオンした状態で第3スイッチのPWM駆動を実行すること、及び/または、第4スイッチをオンした状態で第1スイッチのPWM駆動を実行すること、を含む。加えて/あるいは、制御回路は、第4処理を実行してもよい。第4処理は、ハイサイドPWM処理が行われているときに停止条件が成立することに応じて、ハイサイドPWM処理でPWM駆動が実行されている第1スイッチまたは第3スイッチをオフに保持することを含む。加えて/あるいは、制御回路は、第4処理を実行した後、第1処理及び第2処理の実行を回避して制動処理を実行してもよい。つまり、ハイサイドPWM処理が行われているときに停止条件が成立した場合は、第1、第2処理に代えて第4処理を経て制動処理を行ってもよい。制動処理の前に第4処理が行われることで、PWM駆動されていた第1スイッチまたは第3スイッチがオフに保持される。そのため、第1スイッチまたは第3スイッチがオンされている状態で制動処理が行われること(ひいては、第1スイッチと第2スイッチとが共にオンした状態が生じること、または第3スイッチと第4スイッチとが共にオンした状態が生じること)が抑制される。第4処理は、PWM駆動されていた第1スイッチまたは第3スイッチをオフに保持することが目的である。第4処理においても、次の制動処理を開始するために前述の停止時特定制御のようにモータに流れる電流がゼロになるまで待機する必要はない。そのため、第4処理に要する時間(例えば第4処理を開始してから制動処理を開始するまでの所要時間)は、第1スイッチまたは第3スイッチをオフにし得る必要十分な時間で足りる。
加えて/あるいは、電動工具は、トルク検出部を備えてもよい。トルク検出部は、モータの負荷トルクを検出する。加えて/あるいは、停止条件は、トルク検出部により検出された負荷トルクが閾値以上となることを含んでいてもよい。ある実施形態における電動工具が、上記の特徴を有するトルク検出部及び制御回路を備えている場合は、このような電動工具は、負荷トルクが閾値を超過することを抑制できる。
加えて/あるいは、モータは、第3端子をさらに備えたブラシレスモータであってもよい。加えて、電動工具は、第5経路を備えてもよい。第5経路は、第3端子と直流電源の正極とを接続する。加えて/あるいは、電動工具は、第6経路を備えてもよい。第6経路は、第3端子と直流電源の負極とを接続する。加えて/あるいは、電動工具は、第5スイッチを備えてもよい。第5スイッチは、第5経路に設けられて当該第5経路を導通または遮断する。加えて/あるいは、電動工具は、第6スイッチを備えてもよい。第6スイッチは、第6経路に設けられて当該第6経路を導通または遮断する。ある実施形態における電動工具が、上記のブラシレスモータ、上記の第5,第6経路、及び上記の第5,第6スイッチを備えている場合は、このような電動工具は、停止条件が成立した場合に、ブラシレスモータから直流電源への電力回生を抑制しつつ、ブラシレスモータに迅速に短絡ブレーキをかけることができる。その短絡ブレーキは、第2スイッチ、第4スイッチ及び第6スイッチをオンに保持することを含んでいてもよい。
ある実施形態では、上記の特徴はどのように組み合わされてもよい。ある実施形態では、上記の特徴いずれかは除外されてもよい。
[2.特定の例示的な第1実施形態]
(2-1)電動工具の構成
図1~図3に示す本実施形態の電動工具1は、例えば、充電式スクリュードライバとして構成されている。充電式スクリュードライバは、例えば、ネジなどの締結部品を回転させるために用いられてもよい。本実施形態の電動工具1は、後述するバッテリ101(図4参照)の電力によって駆動される。
図1及び図2に示すように、電動工具1は、本体2を備える。本体2は、ハウジング3を備える。ハウジング3は、左右に分割された第1半割ハウジング3a及び第2半割ハウジング3bを備える。第1半割ハウジング3aと第2半割ハウジング3bとが組み合わされてハウジング3が形成されている。図3は、第1半割ハウジング3aが取り外された電動工具1を示している。
本体2は、第1収容部5と、グリップ6と、第2収容部7とを備える。第1収容部5は、モータ11(図3参照)と、駆動機構12(図3参照)とを収容している。第1収容部5は、さらに、方向設定スイッチ9と、チャックスリーブ10とが設けられている。
チャックスリーブ10は、各種の先端工具(またはツール)が択一的に離脱可能に取り付けられる。各種の先端工具はそれぞれどのような機能を有していてもよい。各種の先端工具は例えば図1に例示されたプラスドライバビット10aであってもよい。チャックスリーブ10に装着された先端工具は、モータ11の回転力を受けて駆動(例えば回転)される。
モータ11は、本実施形態では例えばブラシレスモータである。モータ11が発生する回転駆動力(回転力)は、駆動機構12に伝達される。図3に示すように、モータ11は、ロータ19を備える。本実施形態のロータ19は、永久磁石型である。モータ11の回転とは、詳しくはロータ19の回転を意味する。駆動機構12は、例えば、減速機構(不図示)を備える。減速機構は、モータ11の回転駆動力を、モータ11の回転速度よりも低い回転速度に減速してチャックスリーブ10へ伝達する。
方向設定スイッチ9は、モータ11の回転方向(延いてはチャックスリーブ10の回転方向)を選択するために設けられている。電動工具の使用者は、方向設定スイッチ9を操作することによって、第1回転方向(例えば正転またCW(ClockWise))または第2回転方向(例えば逆転またはCCW(Counter-ClockWise))を選択できる。方向設定スイッチ9は、方向設定信号を出力する。方向設定信号は、方向設定スイッチ9により選択されている回転方向を示す。
方向設定スイッチ9は、例えば、使用者の手動操作により少なくとも第1位置及び第2位置のいずれかに択一的に設定されてもよい。方向設定スイッチ9が第1位置に設定されることに応じてモータ11の回転方向が第1回転方向に設定されてもよい。方向設定スイッチ9が第2位置に設定されることに応じてモータ11の回転方向が第2回転方向に設定されてもよい。第1位置及び第2位置それぞれに対応するモータ11の回転方向は予め固定されていてもよい。逆に、第1位置及び第2位置それぞれに、任意の動作条件が設定され得てもよい。動作条件は、例えば、モータ11の回転方向を少なくとも含んでいてもよい。動作条件は、さらに、モータ11の目標回転速度(ひいてはチャックスリーブ10の目標回転速度)及び/またはモータ11の停止条件を含んでいてもよい。この場合、方向設定スイッチ9の位置に対応した動作条件に従ってモータ11が駆動されてもよい。
グリップ6は、第1収容部5から延設されている。グリップ6は、例えば使用者により把持される。グリップ6は、トリガスイッチ8が設けられている。使用者は、グリップ6を把持しながら、トリガスイッチ8を手動操作する(例えば引く)ことができる。トリガスイッチ8を引くことは、本実施形態では、トリガスイッチ8を図3における左方向へ移動させる(または本体2へ押し込む)ことに対応する。
トリガスイッチ8は、手動操作されることによりオンする。トリガスイッチ8は、手動操作されていない場合はオフする。トリガスイッチ8は、トリガ検出信号を出力する。トリガ検出信号は、トリガスイッチ8がオフされているか否かを示す。トリガ検出信号は、さらに、トリガスイッチ8が手動操作されている場合における操作量を示していてもよい。
第2収容部7は、グリップ6から延設されている。第2収容部7の底部は、バッテリパック100が離脱可能に取り付けられる。図3に示すように、第2収容部7は、コントローラ30を収容している。
図3に示すように、第1収容部5は、さらに、トルクセンサ13が設けられている。トルクセンサ13は、モータ11に直接または間接的に加わる負荷トルクを検出するために設けられている。チャックスリーブ10に装着された先端工具によって各種の作業が行われると、モータ11は、作業対象物から、先端工具、チャックスリーブ10及び駆動機構12を介して負荷トルクを受ける。トルクセンサ13は、この負荷トルクに応じた信号(以下、「トルク検出信号」と称する)を出力する。
トルクセンサ13は、負荷トルクを検出可能などの位置に設けられてもよい。トルクセンサ13は、例えばチャックスリーブ10または駆動機構12に設けられてもよい。本実施形態では、トルクセンサ13は例えば駆動機構12に設けられている。トルクセンサ13は、トルク検出信号をどのように(例えばどのような原理で)生成してもよい。また、トルク検出信号はどのような形態の信号であってもよい。本実施形態のトルクセンサ13は、例えば、モータ11の回転をチャックスリーブ10に伝達するための不図示のシャフトの機械的なねじれ量に応じたアナログの電圧を生成する。この電圧がトルク検出信号として出力される。
本実施形態のトルクセンサ13は、実際の負荷トルクに応じた(即ち実際のシャフトのねじれ量に応じた)トルク検出信号をリアルタイムに(つまり連続的に)出力する。よって、ある時点でトルクセンサ13から出力されたトルク検出信号は、その時点の(またはほぼその時点の)実際の負荷トルクを示している。
(2-2)電動工具の電気的構成
電動工具1の電気的構成について、図4を参照して補足的に説明する。図4は、バッテリパック100が本体2に装着された状態の電動工具1を示している。
バッテリパック100は、バッテリ101を備える。バッテリ101は、例えば2次電池であってもよい。バッテリ101は、例えば、リチウムイオン電池であってもよい。バッテリ101は、リチウムイオン電池とは異なる2次電池であってもよい。
電動工具1は、前述のモータ11、トリガスイッチ8、方向設定スイッチ9、トルクセンサ13、表示部16及び入力I/F17を備える。「I/F」はインタフェースの略称である。
モータ11は、バッテリ101から後述する駆動回路31を介して供給されるバッテリ電力により駆動される。バッテリ101から供給されるバッテリ電力は、駆動回路31により三相電力に変換されてモータ11へ供給される。
モータ11は、第1巻線21,第2巻線22及び第3巻線23を備える。本実施形態では、第1~第3巻線21~23が例えばデルタ結線されている。ただし、第1~第3巻線21~23はデルタ結線以外の結線方法で結線されていてもよい。モータ11は、第1端子11a、第2端子11b及び第3端子11cを備えている。三相電力は、第1~第3端子11a~11cに入力され、第1~第3端子11a~11cを介して第1~第3巻線21~23へ供給される。
電動工具1は、さらに、回転位置検出部25を備える。回転位置検出部25は、回転位置情報を出力する。回転位置情報は、モータ11の回転位置、詳しくはロータ19の回転位置を示す。回転位置情報は、第1位置信号Hu、第2位置信号Hv及び第3位置信号Hwを含む。回転位置情報は、後述する第1制御回路32に入力される。
本実施形態の回転位置検出部25は、3つのホールセンサ、即ち、第1ホールセンサ26、第2ホールセンサ27及び第3ホールセンサ28を備えている。第1~第3ホールセンサ26~28は、ロータ19の周囲に設けられている。具体的には、第1~第3ホールセンサ26~28は、ロータ19の回転軸を中心にロータ19の回転方向に沿って互いに電気角120度に相当する角度を隔てて配置されている。
第1ホールセンサ26は、第1位置信号Huを出力する。第1位置信号Huは、第1ホールセンサ26とロータ19との相対的位置関係に応じて変化する。第2ホールセンサ27は、第2位置信号Hvを出力する。第2位置信号Hvは、第2ホールセンサ27とロータ19との相対的位置関係に応じて変化する。第3ホールセンサ28は、第3位置信号Hwを出力する。第3位置信号Hwは、第3ホールセンサ28とロータ19との相対的位置関係に応じて変化する。第1~第3位置信号Hu,Hv,Hwはそれぞれ、本実施形態では二値のデジタル信号である。
電動工具1は、さらに、コントローラ30を備える。コントローラ30は、本体2にバッテリパック100が装着されている場合に、電力供給経路50によってバッテリ101と電気的に接続される。コントローラ30は、バッテリ101から電力供給経路50を介してバッテリ101の電力(以下、「バッテリ電力」と称する)が供給される。電力供給経路50は、バッテリ101の正極から駆動回路31に至る正極経路51と、バッテリ101の負極から駆動回路31に至る負極経路52とを含む。電力供給経路50は、さらに、後述する第1経路61、第2経路62、第3経路63、第4経路64、第5経路65及び第6経路66を含む。第1~第6経路61~66は駆動回路31に設けられている。
コントローラ30は、駆動回路31を備える。駆動回路31は、モータ11の第1~第3端子11a~11cに接続されている。駆動回路31は、入力されたバッテリ電力から、モータ11を駆動するための三相駆動電力を生成して、モータ11に供給する。
本実施形態の駆動回路31は、三相フルブリッジ回路を備える。三相フルブリッジ回路は、第1スイッチUHと、第2スイッチULと、第3スイッチVHと、第4スイッチVLと、第5スイッチWHと、第6スイッチWLとを備える。第1~第6スイッチUH,UL,VH,VL,WH,WLの各々はどのようなスイッチであってもよい。本実施形態では、第1~第6スイッチUH,UL,VH,VL,WH,WLの各々は、例えばnチャネル金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)である。
駆動回路31は、前述の第1~第6経路61~66を備える。第1経路61は、第1端子11aを正極経路51に(ひいてはバッテリ101の正極に)接続する。なお、第1端子11aからバッテリの正極に至る経路を第1経路61とみなしてもよい。第2経路62は、第1端子11aを負極経路52に(ひいてはバッテリ101の負極に)接続する。なお、第1端子11aからバッテリの負極に至る経路を第2経路62とみなしてもよい。第3経路63は、第2端子11bを正極経路51に(ひいてはバッテリ101の正極に)接続する。なお、第2端子11bからバッテリの正極に至る経路を第3経路63とみなしてもよい。第4経路64は、第2端子11bを負極経路52に(ひいてはバッテリ101の負極に)接続する。なお、第2端子11bからバッテリの負極に至る経路を第4経路64とみなしてもよい。第5経路65は、第3端子11cを正極経路51に(ひいてはバッテリ101の正極に)接続する。なお、第3端子11cからバッテリの正極に至る経路を第5経路65とみなしてもよい。第6経路66は、第3端子11cを負極経路52に(ひいてはバッテリ101の負極に)接続する。なお、第3端子11cからバッテリの負極に至る経路を第6経路66とみなしてもよい。
第1スイッチUHは、第1経路61に設けられている。第1スイッチUHは、第1制御回路32から第1駆動信号を受けている場合にオンし、第1駆動信号を受けていない場合はオフする。第1経路61は、第1スイッチUHがオンされている場合は第1スイッチUHを介して導通する。第1経路61は第1スイッチUHがオフされている場合は第1スイッチUHにより遮断される。
第2スイッチULは、第2経路62に設けられている。第2スイッチULは、第1制御回路32から第2駆動信号を受けている場合にオンし、第2駆動信号を受けていない場合はオフする。第2経路62は、第2スイッチULがオンされている場合は第2スイッチULを介して導通する。第2経路62は第2スイッチULがオフされている場合は第2スイッチULにより遮断される。
第3スイッチVHは、第3経路63に設けられている。第3スイッチVHは、第1制御回路32から第3駆動信号を受けている場合にオンし、第3駆動信号を受けていない場合はオフする。第3経路63は、第3スイッチVHがオンされている場合は第3スイッチVHを介して導通する。第3経路63は第3スイッチVHがオフされている場合は第3スイッチVHにより遮断される。
第4スイッチVLは、第4経路64に設けられている。第4スイッチVLは、第1制御回路32から第4駆動信号を受けている場合にオンし、第4駆動信号を受けていない場合はオフする。第4経路64は、第4スイッチVLがオンされている場合は第4スイッチVLを介して導通する。第4経路64は第4スイッチVLがオフされている場合は第4スイッチVLにより遮断される。
第5スイッチWHは、第5経路65に設けられている。第5スイッチWHは、第1制御回路32から第5駆動信号を受けている場合にオンし、第5駆動信号を受けていない場合はオフする。第5経路65は、第5スイッチWHがオンされている場合は第5スイッチWHを介して導通する。第5経路65は第5スイッチWHがオフされている場合は第5スイッチWHにより遮断される。
第6スイッチWLは、第6経路66に設けられている。第6スイッチWLは、第1制御回路32から第6駆動信号を受けている場合にオンし、第6駆動信号を受けていない場合はオフする。第6経路66は、第6スイッチWLがオンされている場合は第6スイッチWLを介して導通する。第6経路66は第6スイッチWLがオフされている場合は第6スイッチWLにより遮断される。
駆動回路31は、さらに、第1ダイオードD1と、第2ダイオードD2と、第3ダイオードD3と、第4ダイオードD4と、第5ダイオードD5と、第6ダイオードD6とを備える。
第1ダイオードD1は、第1スイッチUHをバイパスするように第1経路61に接続されている。より具体的には、第1ダイオードD1は、モータ11の第1端子11aからバッテリ101の正極に向かう方向が順方向となるように、アノードが第1スイッチUHのソースに接続されてカソードが第1スイッチUHのドレインに接続されている。第1ダイオードD1は、第1スイッチUHとは別に設けられてもよいし、第1スイッチUHに含まれる寄生ダイオードであってもよい。
第2ダイオードD2は、第2スイッチULをバイパスするように第2経路62に接続されている。より具体的には、第2ダイオードD2は、バッテリ101の負極からモータ11の第1端子11aに向かう方向が順方向となるように、アノードが第2スイッチULのソースに接続されてカソードが第2スイッチULのドレインに接続されている。第2ダイオードD2は、第2スイッチULとは別に設けられてもよいし、第2スイッチULに含まれる寄生ダイオードであってもよい。
第3ダイオードD3は、第3スイッチVHをバイパスするように第3経路63に接続されている。より具体的には、第3ダイオードD3は、モータ11の第2端子11bからバッテリ101の正極に向かう方向が順方向となるように、アノードが第3スイッチVHのソースに接続されてカソードが第3スイッチVHのドレインに接続されている。第3ダイオードD3は、第3スイッチVHとは別に設けられてもよいし、第3スイッチVHに含まれる寄生ダイオードであってもよい。
第4ダイオードD4は、第4スイッチVLをバイパスするように第4経路64に接続されている。より具体的には、第4ダイオードD4は、バッテリ101の負極からモータ11の第2端子11bに向かう方向が順方向となるように、アノードが第4スイッチVLのソースに接続されてカソードが第4スイッチVLのドレインに接続されている。第4ダイオードD4は、第4スイッチVLとは別に設けられてもよいし、第4スイッチVLに含まれる寄生ダイオードであってもよい。
第5ダイオードD5は、第5スイッチWHをバイパスするように第5経路65に接続されている。より具体的には、第5ダイオードD5は、モータ11の第3端子11cからバッテリ101の正極に向かう方向が順方向となるように、アノードが第5スイッチWHのソースに接続されてカソードが第5スイッチWHのドレインに接続されている。第5ダイオードD5は、第5スイッチWHとは別に設けられてもよいし、第5スイッチWHに含まれる寄生ダイオードであってもよい。
第6ダイオードD6は、第6スイッチWLをバイパスするように第6経路66に接続されている。より具体的には、第6ダイオードD6は、バッテリ101の負極からモータ11の第3端子11cに向かう方向が順方向となるように、アノードが第6スイッチWLのソースに接続されてカソードが第6スイッチWLのドレインに接続されている。第6ダイオードD6は、第6スイッチWLとは別に設けられてもよいし、第6スイッチWLに含まれる寄生ダイオードであってもよい。
駆動回路31は、例えば3つの系統に区分できる。3つの系統は、例えばU相系統、V相系統及びW相系統を含む。U相系統は、第1,第2スイッチUH,ULおよび第1,第2経路61,62を含む。V相系統は、第3,第4スイッチVH,VLおよび第3,第4経路63,64を含む。W相系統は、第5,第6スイッチWH,WLおよび第5,第6経路65,66を含む。
コントローラ30は、電流検出部33を備える。電流検出部33は、モータ11に流れる電流の値を検出するために設けられている。本実施形態の電流検出部33は、例えば負極経路52に設けられている。バッテリ101からモータ11へ電力が供給されると、負極経路52に電流が流れる。電流検出部33は、負極経路52に流れる電流に応じた信号(以下、「電流検出信号」と称する)を出力する。電流検出信号は、負極経路52に流れる電流の値を示す。電流検出信号は、第1制御回路32に入力される。
コントローラ30は、第1制御回路32を備える。第1制御回路32は、例えば、CPU32a及びメモリ32bを備える。メモリ32bは、例えばROM、RAM、NVRAM、フラッシュメモリなどの半導体メモリを有していてもよい。即ち、本実施形態の第1制御回路32は、マイクロコンピュータを備えている。
第1制御回路32は、非遷移的実体的記録媒体に格納されたプログラムを実行することにより各種機能を実現する。本実施形態では、メモリ32bが、プログラムを格納した非遷移的実体的記録媒体に該当する。本実施形態では、メモリ32bには、後述するモータ制御処理(図11参照)のプログラムが格納されている。
第1制御回路32により実現される各種機能の一部または全部は、プログラムの実行によって(即ち、ソフトウェア処理によって)達成されてもよいし、一つあるいは複数のハードウェアによって達成されてもよい。例えば、第1制御回路32は、マイクロコンピュータに代えて、またはマイクロコンピュータに加えて、複数の電子部品を含むロジック回路を備えていてもよいし、ASIC及び/またはASSPなどの特定用途向け集積回路を備えていてもよいし、任意の論理回路を構築可能な例えばFPGAなどのプログラマブルロジックデバイスを備えていてもよい。
第1制御回路32は、回転位置検出部25から回転位置情報(即ち第1~第3位置信号Hu,Hv,Hw)が入力される。第1制御回路32は、第1~第3位置信号Hu,Hv,Hwのうちのいずれかのレベルが変化する毎に(つまりロータ19が電気角60°回転する毎に)、前回レベル変化が生じたタイミング及び/または前回よりもさらに前にレベル変化が生じたタイミングから、今回レベル変化が生じたタイミングまでの時間に基づいて、モータ11の回転速度を検出する。
より具体的には、本実施形態では、第1~第3位置信号Hu,Hv,Hwのうちのいずれかのレベルが変化する毎にCPU32aの処理に割り込み(以下、「ホールセンサ割込」と称する)が入る。CPU32aは、ホールセンサ割込を受けると、モータ11の回転速度を算出する。そして、次に再びホールセンサ割込が入るまで、その算出した回転速度を、モータ11の現在の回転速度であると認識する。以下の説明で「認識回転速度」とは、ホールセンサ割込を受けて算出された回転速度を意味する。つまり、本実施形態では、認識回転速度は、ホールセンサ割込が入る毎に(即ちロータ19が電気角60°回転する毎に)更新される。
第1制御回路32は、トリガスイッチ8からトリガ検出信号が入力される。第1制御回路32は、トリガ検出信号に基づいて、トリガスイッチ8がオンされているか否かを検出できる。
第1制御回路32は、方向設定スイッチ9から方向設定信号が入力される。第1制御回路32は、方向設定信号に基づいて、第1回転方向及び第2回転方向のどちらが選択されているかを検出できる。
第1制御回路32は、トルクセンサ13からトルク検出信号が入力される。第1制御回路32は、トルク検出信号に基づいて負荷トルクを検出できる。前述の通り、トルクセンサ13からは、実際の負荷トルクがリアルタイムで反映されたトルク検出信号が連続的に出力される。そのため、第1制御回路32は、実際の負荷トルクをリアルタイムで検出することができる。
コントローラ30は、電源回路35を備える。電源回路35には、バッテリ101からバッテリ電力が入力される。電源回路35は、当該電源回路35に入力されたバッテリ電力から、制御電圧Vcを有する電源電力を生成して出力する。制御電圧Vcは例えば一定の電圧値を有する。電源回路35で生成された電源電力は、第1制御回路32を含むコントローラ30内の各部へ供給される。第1制御回路32はその電源電力によって動作する。本実施形態では、電源電力は、回転位置検出部25にも供給され、前述の第1~第3位置信号Hu,Hv,Hwの生成に用いられる。
電動工具1は、さらに、第2制御回路40を備える。第2制御回路40は、入力I/F17及び表示部16に接続されている。入力I/F17は、使用者により操作される1以上のスイッチを備える。本実施形態の入力I/F17は例えば4つのスイッチを備える。表示部16は、各種画像やテキストなどを表示可能である。
第2制御回路40は、モータ11の駆動に用いられる駆動設定を決定し、第1制御回路32に伝える。駆動設定は、各種設定項目を含む。各種設定項目は、例えば、モータ11の目標回転速度、締結完了条件などを含む。本実施形態では、後述するように、定回転制御が行われる。定回転制御では、モータ11の回転速度が目標回転速度に一致するようにモータ11が制御される。
締結完了条件は、回転中のモータ11を停止させるべき条件である。より具体的には、締結完了条件は、定回転制御から停止制御に移行すべき条件である。停止制御は、モータ11の回転を停止させるための制御である。第1制御回路32により停止制御が行われると、モータ11の回転が停止される。
本実施形態では、トリガスイッチ8がオンされるとモータ11が回転を開始する。そして、モータ11の回転中に停止条件が成立すると、ブレーキ処理が開始される。停止条件は、本実施形態では例えば、トリガスイッチ8がオフされるか、もしくは前述の締結完了条件が成立することに応じて、成立する。よって、モータ11の回転中に締結完了条件が成立した場合は、仮にトリガスイッチ8がオンされていても、停止条件が成立してブレーキ処理が開始され、これによりモータ11が停止される。
締結完了条件はどのように決められてもよい。本実施形態では、締結完了条件は、例えば、目標トルク、駆動時間及び/または締付回転角度を含む。締結完了条件に例えば目標トルクが含まれている場合は、モータ11の回転開始後、負荷トルクが目標トルクに到達すると締結完了条件が成立する。締結完了条件に例えば駆動時間が含まれている場合は、モータ11の回転開始から当該駆動時間が経過すると締結完了条件が成立する。締結完了条件に例えば目標トルク及び駆動時間が含まれている場合は、モータ11の回転開始後、負荷トルクが目標トルクに到達するかまたは回転開始から当該駆動時間が経過すると締結完了条件が成立する。
使用者は、入力I/F17を介して、各種設定項目を個別にまたはまとめて選択することができる。使用者により選択された各種設定項目が駆動設定に決定されると、第2制御回路40は、決定された駆動設定を第1制御回路32に通知する。
使用者は、例えば、第1~第N目標回転速度の中から1つを、目標回転速度として選択できてもよい。「N」は2以上の自然数である。第1~第N目標回転速度はそれぞれ、例えば20000rpm~1000rpmの範囲内の回転速度であってもよい。第1~第N目標回転速度のうちの少なくとも1つは、閾値以下であってもよい。閾値は、例えば5000rpmであってもよい。
本実施形態の第2制御回路40は、例えば、表示部16に、駆動設定のN種類のオプションを表示する。N種類のオプションは上記第1~第N目標回転速度をそれぞれ含んでいる。使用者は、入力I/F17を介して、いずれか1つのオプションを選択できる。第2制御回路40は、使用者によりオプションが選択されると、その選択されたオプションを駆動設定に決定して、その駆動設定を第1制御回路32に通知する。また、本実施形態では、特定の1つのオプションがデフォルトオプションとして設定されている。第2制御回路40は、起動すると、起動後の初期処理として、デフォルトオプションを駆動設定に決定して第1制御回路32へ通知する。
(2-3)定回転制御
第1制御回路32は、トリガスイッチ8がオンされると、定回転制御を実行することにより、モータ11を、方向設定スイッチ9により設定されている回転方向へ回転する。
具体的には、第1制御回路32は、第2制御回路40から前述の駆動設定を取得する。駆動設定には目標回転速度が含まれている。第1制御回路32は、モータ11の回転速度が目標回転速度に一致するように、駆動回路31からモータ11へ供給する電力を制御する。
本実施形態の定回転制御は、回転速度フィードバック制御を含む。なお、以下の説明では、「フィードバック」のことを「FB」と略称する。回転速度FB制御は、本実施形態では例えば比例積分制御により行われる。
回転速度FB制御では、モータ11の回転速度が目標回転速度に一致するように、駆動指令値が算出される。駆動指令値は、モータ11へ供給すべき電力を示す。本実施形態の駆動指令値は、デューティ比を含む。このデューティ比を以下「駆動デューティ比」と称する。回転速度FB制御では、回転位置情報に基づいて算出された前述の認識回転速度と目標回転速度との差(以下、「速度差」と称する)に応じて駆動デューティ比を算出する。例えば、速度差が大きいほど大きくなるように駆動デューティ比が算出されてもよい。
定回転制御において、第1制御回路32は、所定の制御周期毎に、駆動デューティ比を算出して、その駆動デューティ比に基づいて駆動回路31を駆動する。第1制御回路32は、ローサイドPWM処理及び/またはハイサイドPWM処理によって駆動回路31を駆動する。
ローサイドPWM処理は、3つのハイサイドスイッチのうちのいずれか1つのハイサイドスイッチをオンに維持した状態で、そのハイサイドスイッチ(以下、「オン維持ハイサイドスイッチ」と称する)が属する系統とは異なる系統のいずれか1つのローサイドスイッチ(以下、「PWM駆動ローサイドスイッチ」と称する)をPWM駆動することを含む。
「ハイサイドスイッチ」とは、第1,第3,第5スイッチUH,VH,WHのそれぞれを示す。「3つのハイサイドスイッチ」とは、第1,第3,第5スイッチUH,VH,WHを意味する。また、「ローサイドスイッチ」とは、第2,第4,第6スイッチUL,VL,WLのそれぞれを示す。「3つのローサイドスイッチ」とは、第2,第4,第6スイッチUL,VL,WLを意味する。
PWM駆動とは、駆動対象のスイッチ(ここではPWM駆動ローサイドスイッチ)をパルス幅変調信号に従って周期的にオン及びオフすることを意味する。パルス幅変調信号は、前述の駆動デューティ比を有する。つまり、PWM駆動とは、算出された駆動デューティ比を有するパルス幅変調信号によって駆動対象のスイッチを駆動することを示す。
ハイサイドPWM処理は、3つのローサイドスイッチのうちのいずれか1つのローサイドスイッチをオンに維持した状態で、そのローサイドスイッチ(以下、「オン維持ローサイドスイッチ」と称する)が属する系統とは異なる系統のいずれか1つのハイサイドスイッチ(以下、「PWM駆動ハイサイドスイッチ」と称する)をPWM駆動することを含む。
第1制御回路32は、第1スイッチUHをオン維持ハイサイドスイッチとして機能させる場合は、第1スイッチUHをオンに維持するための第1駆動信号を第1スイッチUHに出力する。第1制御回路32は、第1スイッチUHをPWM駆動ハイサイドスイッチとして機能させる場合は、第1駆動信号として前述のパルス幅変調信号を第1スイッチUHに出力する。第3,第5スイッチVH,WHをそれぞれオン維持ハイサイドスイッチまたはPWM駆動ハイサイドスイッチとして機能させる場合についても同様である。
第1制御回路32は、第2スイッチULをオン維持ローサイドスイッチとして機能させる場合は、第2スイッチULをオンに維持するための第2駆動信号を第2スイッチULに出力する。第1制御回路32は、第2スイッチULをPWM駆動ローサイドスイッチとして機能させる場合は、第2駆動信号として前述のパルス幅変調信号を第2スイッチULに出力する。第4,第6スイッチVL,WLをそれぞれオン維持ローサイドスイッチまたはPWM駆動ローサイドスイッチとして機能させる場合についても同様である。
第1制御回路32は、ローサイドPWM処理を行うように構成されている場合は、モータ11の回転位置(即ち回転角)に応じて、オン維持ハイサイドスイッチとPWM駆動ローサイドスイッチとの組み合わせを適宜切り替えながら、モータ11を回転させる。
第1制御回路32は、ハイサイドPWM処理を行うように構成されている場合は、モータ11の回転位置(即ち回転角)に応じて、オン維持ローサイドスイッチとPWM駆動ハイサイドスイッチとの組み合わせを適宜切り替えながら、モータ11を回転させる。
第1制御回路32は、ローサイドPWM処理とハイサイドPWM処理とを適宜切り替えながらモータ11を回転させてもよい。
本実施形態では、例えば、図5に例示した第1駆動パターンあるいは図6に例示した第2駆動パターンに従って第1~第6スイッチUH~WLが駆動される。図5及び図6において「(PWM)」とは、PWM駆動していることを示す。図5及び図6における横軸はロータ19の回転角である。
図5において、例えば期間T1では、ローサイドPWM処理が行われている。具体的には、第1スイッチUHがオン維持ハイサイドスイッチとしてオンに保持され、第6スイッチWLがPWM駆動ローサイドスイッチとしてPWM駆動されている。図7は、この期間T1における電流の経路を模式的に示している。
なお、図7及び図8において、「オン・デューティ」とはPWM駆動対象のスイッチがパルス幅変調信号によってオンされている期間を示す。図7及び図8において、「オフ・デューティ」とはPWM駆動対象のスイッチがオフされている期間を示す。図7及び図8において「ON」とは、オンされていることを示す。図7及び図8において「OFF」とは、オフされていることを示す。図7及び図8において「PWM ON」とは、PWM駆動されていることを示し、且つPWM駆動においてオンされた状態であることを示す。図7及び図8において「PWM OFF」とは、PWM駆動されていることを示し、且つPWM駆動においてオフされた状態であることを示す。
図7に示すように、オン・デューティ時には、第1スイッチUH及び第6スイッチWLがオンされている。そのため、バッテリ101の正極から、第1スイッチUH、モータ11の第1端子11a、モータ11の第3端子11c及び第6スイッチWLを経て、バッテリ101の負極へ、電流が流れる。
一方、オフ・デューティ時には、第6スイッチWLがオフされる。そのため、モータ11にバッテリ電力が供給されなくなるが、モータ11の残留エネルギーによって還流電流が流れる。具体的には、還流電流は、図7に示すように、モータ11の第3端子11cから、第5ダイオードD5及び第1スイッチUHを経て、モータ11の第1端子11aに至る経路を流れる。
図6において、例えば期間T2では、ハイサイドPWM処理が行われている。具体的には、第6スイッチWLがオン維持ローサイドスイッチとしてオンに保持され、第1スイッチUHがPWM駆動ハイサイドスイッチとしてPWM駆動されている。図8は、この期間T2における電流の経路を模式的に示している。
図8に示すように、オン・デューティ時には、第1スイッチUH及び第6スイッチWLがオンされている。そのため、バッテリ101の正極から、第1スイッチUH、モータ11の第1端子11a、モータ11の第3端子11c及び第6スイッチWLを経て、バッテリ101の負極へ、電流が流れる。
一方、オフ・デューティ時には、第1スイッチUHがオフされる。そのため、モータ11にバッテリ電力が供給されなくなるが、モータ11の残留エネルギーによって還流電流が流れる。具体的には、還流電流は、図8に示すように、モータ11の第3端子11cから、第6スイッチWL及び第2ダイオードD2を経て、モータ11の第1端子11aに至る経路を流れる。
なお、本実施形態のPWM処理では、非相補駆動が行われる。換言すれば、相補駆動が行われない。相補駆動とは、PWM駆動対象のスイッチがパルス幅変調信号に従って周期的にオフされるオフ期間毎に、当該オフ期間の少なくとも一部において、当該PWM駆動対象のスイッチと同一系統の他のスイッチをオンすることを意味する。相補駆動が行われる場合は、例えば図5の期間T1においては、第6スイッチWLのオフ期間において、当該オフ期間の少なくとも一部で、第5スイッチWHがオンされる。また例えば、図6の期間T2においては、第1スイッチUHのオフ期間において、当該オフ期間の少なくとも一部で、第2スイッチULがオンされる。本実施形態では、そのような相補駆動は行われない。
ローサイドPWM処理の実行時及びハイサイドPWM処理の実行時のいずれにおいても、停止条件が成立した場合、定回転制御から停止制御に移行する。具体的には、図7及び図8に簡易的に示されているように、停止条件が成立した場合、まずブレーキ移行処理が行われ、その後にブレーキ処理が行われる。
(2-4)停止制御
停止制御について、図9及び図10を参照して説明する。
まず、ブレーキ移行処理の後に実行されるブレーキ処理について、図9を参照して説明する。ブレーキ処理では、短絡ブレーキが行われる。本実施形態では、前述の通り例えば三相短絡ブレーキが行われる。具体的には、図9に示すように、全てのハイサイドスイッチUH、VH、WHがオフに保持され、全てのローサイドスイッチUL、VL、WLがオンに保持される。このようなブレーキ処理により、モータ11が停止する。
停止条件が成立した場合に、すぐにブレーキ処理を行えば、モータ11を迅速に停止させることが可能である。しかし、定回転制御の実行中にブレーキ処理に移行すると、その移行タイミングによっては、同一系統のハイサイドスイッチとローサイドスイッチとが同時にオンした状態となるいわゆるアーム短絡が生じる可能性がある。具体的には、例えばローサイドPWM処理によって第1スイッチUHがオンしているときにブレーキ処理に移行すると、第1スイッチUHがオンされたまま第2スイッチULがオンされる可能性がある。この場合、U相系統においてアーム短絡が生じる。
アーム短絡を防ぐために、例えば、停止条件が成立した場合に、ブレーキ処理の前に、全てのローサイドスイッチ及びハイサイドスイッチを一旦オフすることが考えられる。しかし、モータ11に電流が供給されているときに全てのスイッチがオフすると、モータ11の第1~第3巻線21~23それぞれのインダクタンス成分の影響によって、モータ11からバッテリ101への電力回生が生じる。電力回生が生じると、正極経路51の電圧が一時的にバッテリ101の電圧よりも上昇し、これによりコントローラ30に不具合が生じる可能性がある。
このような電力回生を抑制可能な技術の1つが、前述の特許文献1に開示された技術である。しかし特許文献1に開示された技術を採用すると、前述の通り、停止条件の成立からブレーキ処理の開始まで長時間(例えば数ミリ秒以上)かかり、停止条件成立後に迅速にブレーキ処理を行うことが難しい。
このようなアーム短絡及び電力回生を抑制しつつ、迅速にブレーキ処理を開始できるようにするために、本実施形態の停止制御では、ブレーキ処理の前に、ブレーキ移行処理が実行される。
ブレーキ移行処理について、図10を参照して説明する。本実施形態のブレーキ移行処理は、詳細には、移行初期処理と、移行第1処理と、移行第2処理とを含む。ローサイドPWM処理の実行中に停止条件が成立した場合、移行初期処理、移行第1処理、移行第2処理、の順でブレーキ移行処理が行われる。ハイサイドPWM処理の実行中に停止条件が成立した場合は、移行初期処理が行われ、移行第1処理及び移行第2処理は行われない。
図10は、一例として、図7に例示したローサイドPWM処理の実行中に停止条件が成立した場合のブレーキ移行処理を模式的に示している。即ち、図10は、第1スイッチUHがオンに保持されて第6スイッチWLがPWM駆動されているときに停止条件が成立した場合のブレーキ移行処理を示している。
移行初期処理では、直前の定回転制御でPWM駆動が行われていたスイッチを含む系統(以下、「PWM系統」と称する)の2つのスイッチを共にオフに維持する。図10は、移行初期処理によって、PWM系統のスイッチである第5,第6スイッチWH、WLが共にオフに維持された状態を示している。この移行初期処理により、図10に例示するように、モータ11と駆動回路31との間で還流電流が流れる。図10に例示されている移行初期処理の還流電流の経路は、図7に例示したローサイドPWM処理におけるオフ・デューティ時の還流電流の経路と同じである。
なお、図8に例示したハイサイドPWM処理の実行中に停止条件が成立した場合は、移行初期処理では、U相系統の第1,第2スイッチUH、ULが共にオフに維持される。そのため、図8に例示したオフ・デューティ時の還流電流と同じ経路で還流電流が流れる。
本実施形態では非相補駆動が行われるため、PWM系統における、PWM駆動対象のスイッチとは別のスイッチは、もともとオフに保持されている。そのため、非相補駆動が行われている場合は、移行初期処理では、PWM駆動対象のスイッチとは異なるスイッチをオフに保持する処理が省かれてもよい。
また、移行初期処理の主目的は、移行第1処理を実行した時にPWM系統でアーム短絡が生じることを抑制することにある。その主目的の達成のために、移行初期処理は、PWM系統におけるハイサイドスイッチをオフに保持することを副目的としている。ローサイドPWM処理の実行中であって且つ非相補駆動が行われている場合、PWM系統におけるハイサイドスイッチはもともとオフに保持されている。そのため、ローサイドPWM処理の実行中であって且つ非相補駆動が行われている場合は、移行初期処理が省かれてもよい。つまりこの場合、停止条件が成立したことに応じて移行第1処理に移行してもよい。
移行初期処理の所要時間は、前述の移行初期処理の主目的を達成し得る必要十分な時間であればよい。即ち、移行初期処理の所要時間は、PWM系統におけるハイサイドスイッチをオフに保持するのに最低限必要な時間(例えば数マイクロ秒)以上であればよい。第1制御回路32は、移行初期処理を当該所要時間継続した後、移行第1処理を行う。
移行第1処理は、前述の通り、停止条件成立時にローサイドPWM処理が実行されていた場合に実行される。移行第1処理では、PWM駆動ローサイドスイッチをオンに維持する。図10は、移行第1処理によって、PWM駆動ローサイドスイッチである第6スイッチWLがオンに維持された状態を示している。この移行第1処理により、オン・デューティ時と同様の経路でモータ11に電流が流れる。
移行第1処理の主目的は、PWM駆動ローサイドスイッチをオンに保持することにある。そのため、移行第1処理の所要時間は、PWM駆動ローサイドスイッチをオンに保持し得る必要十分な時間(例えば数マイクロ秒以上)であればよい。第1制御回路32は、移行第1処理の実行後、移行第2処理を行う。
移行第2処理では、全てのハイサイドスイッチをオフに保持する。図10は、移行第2処理によって、第1,第3,第5スイッチUH,VH,WHがオフに保持された状態を示している。この移行第2処理により、モータ11と、駆動回路31のローサイドとの間で、還流電流が流れる。図10は、モータ11の第3端子11cから第6スイッチWL、第2ダイオードD2を経てモータ11に至る経路を還流電流が流れている状態を示している。この還流電流の経路は、ハイサイドPWM処理から移行初期処理に移行した場合に生じる還流電流の経路と同じである。
移行第2処理の主目的は、全てのハイサイドスイッチをオフに保持し、これにより駆動回路31におけるローサイドに還流電流が流れるようにすることにある。そのため、移行第2処理の所要時間は、全てのハイサイドスイッチをオフに保持し得る必要十分な時間(例えば数マイクロ秒以上)であればよい。第1制御回路32は、移行第2処理の実行後、ブレーキ処理に移行する。
なお、定回転制御では、3つのハイサイドスイッチのうちオンされるハイサイドスイッチは1つであり、他の2つのハイサイドスイッチはオフに保持されている。そのため、移行第2処理の処理対象のハイサイドスイッチは、定回転制御においてオンに保持されていたハイサイドスイッチ若しくはPWM駆動ハイサイドスイッチのみであってもよい。
(2-5)モータ制御処理
図11を参照して、第1制御回路32が実行(詳しくはCPU32aが実行)するモータ制御処理を説明する。前述の定回転制御及び停止制御は、このモータ制御処理の中で行われる。第1制御回路32は、起動すると、モータ制御処理を実行する。
第1制御回路32は、モータ制御処理を開始すると、S110で、初期化処理を行う。初期化処理は、例えば、CPU32aにおける各ポートの設定を含む。初期設定は、例えば、第2制御回路40から駆動設定(例えば前述のデフォルトオプション)を取得して、第1制御回路32において、その駆動設定に含まれている目標回転速度及び締結完了条件などを設定することを含む。
S120では、第1制御回路32は、第2制御回路40から駆動設定が入力されたか否か判断する。第2制御回路40は、使用者により駆動設定が変更されると、その変更された駆動設定を通知する。駆動設定が入力されていない場合は、本処理はS140に移行する。駆動設定が入力された場合は、本処理はS130に移行する。
S130では、第1制御回路32は、駆動設定変更処理を実行する。具体的には、S120で入力された駆動設定に基づいて、第1制御回路32における目標回転速度及び締結完了条件などの設定を更新する。S130の処理の実行後は本処理はS140に移行する。
S140では、第1制御回路32は、トリガスイッチ8がオンされているか否か判断する。トリガスイッチ8がオンされていない場合は、本処理はS120に移行する。トリガスイッチ8がオンされている場合は、本処理はS150に移行する。S150では、第1制御回路32は、モータ11を駆動する。具体的には、前述の定回転制御を開始する。
定回転制御を開始した後(即ち定回転制御の実行中)、第1制御回路32は、S160で、停止条件が成立したか否か判断する。停止条件が成立していない場合は、本処理はS150に移行し、定回転制御を継続する。停止条件が成立した場合は、本処理はS170に移行する。
S170では、第1制御回路32は、ブレーキ移行処理を実行する。ブレーキ移行処理の詳細は、図12に示す通りである。第1制御回路32は、ブレーキ移行処理を開始すると、S210で、定回転制御を停止する。S220では、第1制御回路32は、移行初期処理を実行する。具体的には、PWM系統のハイサイドスイッチ及びローサイドスイッチをオフに保持する。S230では、第1制御回路32は、停止条件成立時にローサイドPWM処理を実行していたか否か判断する。停止条件成立時にハイサイドPWM処理を実行していた場合は、第1制御回路32は、ブレーキ移行処理を終了して、S180(図11参照)に移行する。
停止条件成立時にローサイドPWM処理を実行していた場合は、第1制御回路32は、S240で、移行第1処理を実行する。具体的には、PWM駆動ローサイドスイッチをオンに保持する。S250では、第1制御回路32は、移行第2処理を実行する。具体的には、全てのハイサイドスイッチをオフに保持する。S250の処理の実行後は、本処理はS180(図11参照)に移行する。
S180では、第1制御回路32は、ブレーキ処理を実行する。具体的には、本実施形態では前述の通り短絡ブレーキをかける。
ブレーキ処理によりモータ11が停止すると、本処理はS190に移行する。S190では、第1制御回路32は、トリガスイッチ8がオフされているか否か判断する。トリガスイッチ8がオンされている場合は、第1制御回路32は、S180で、ブレーキ処理を継続する。トリガスイッチ8がオフされている場合は、本処理はS120に移行する。
(2-6)実施形態と本開示との対応関係
第1制御回路32は本開示における制御回路の一例に相当する。第2ダイオードD2は、本開示における第1整流素子の一例に相当する。第3ダイオードD3は、本開示における第2整流素子の一例に相当する。トルクセンサ13及び第1制御回路32は本開示におけるトルク検出部の一例に相当する。定回転制御は本開示における駆動処理の一例に相当する。移行初期処理は本開示における第3処理及び第4処理の一例に相当する。移行第1処理は本開示における第1処理の一例に相当する。移行第2処理は本開示における第2処理の一例に相当する。ブレーキ処理は本開示における制動処理の一例に相当する。
[3.特定の例示的な第2実施形態]
相補駆動が行われる場合の定回転制御及び停止制御を、第2実施形態として説明する。第2実施形態が第1実施形態と異なるのは、基本的には、定回転制御において相補駆動が行われることである。
第2実施形態では、例えば、図13に例示した第3駆動パターンあるいは図14に例示した第4駆動パターンに従って第1~第6スイッチUH~WLが駆動される。図13及び図14において「(相補)」とは、相補駆動していることを示す。
図13において、例えば期間T11では、ローサイドPWM処理が行われている。具体的には、第1スイッチUHがオン維持ハイサイドスイッチとしてオンに保持され、第6スイッチWLがPWM駆動ローサイドスイッチとしてPWM駆動されている。さらに、第5スイッチWHが、第6スイッチWLのPWM駆動に応じて相補駆動されている。この期間T11における電流の経路は、図7と同様である。なお、図7では、オフ・デューティ時に第5スイッチWHがオフされているが、相補駆動が行われる場合は、オフ・デューティ時の少なくとも一部で第5スイッチWHがオンされる。オフ・デューティ時であって且つ相補駆動により第5スイッチWHがオンされている間は、還流電流は、第5スイッチWHを流れる。
図14において、例えば期間T12では、ハイサイドPWM処理が行われている。具体的には、第6スイッチWLがオン維持ローサイドスイッチとしてオンに保持され、第1スイッチUHがPWM駆動ハイサイドスイッチとしてPWM駆動されている。さらに、第2スイッチULが、第1スイッチUHのPWM駆動に応じて相補駆動されている。この期間T12における電流の経路は、図8と同様である。なお、図8では、オフ・デューティ時に第2スイッチULがオフされているが、相補駆動が行われる場合は、オフ・デューティ時の少なくとも一部で第2スイッチULがオンされる。オフ・デューティ時であって且つ相補駆動により第2スイッチULがオンされている間は、還流電流は、第2スイッチULを流れる。
第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、モータ制御処理(図11、図12参照)が実行される。なお、第2実施形態では、モータ制御処理におけるS150では、相補駆動が行われる。
[4.特定の例示的な第3実施形態]
第1実施形態のブレーキ移行処理とは異なるブレーキ移行処理を、第3実施形態として説明する。第3実施形態が第1実施形態と異なるのは、基本的には、ブレーキ移行処理のみである。図15に、ローサイドPWM処理が実行されていて且つ非相補駆動が行われているときにブレーキ移行処理に移行した場合の動作例を示している。図15は、ローサイドPWM処理において第1スイッチUHがオン維持ハイサイドスイッチとしてオンに保持されていて第6スイッチWLがPWM駆動ローサイドスイッチとしてPWM駆動されていることを例示している。
第3実施形態では、停止条件成立によりブレーキ移行処理に移行した場合、すぐに定回転制御を停止しない。停止条件が成立しても、移行第1処理に移行するまでは定回転制御を継続する。
第3実施形態では、第1制御回路32は、停止条件成立によりブレーキ移行処理に移行すると、定回転制御によってPWM駆動対象のスイッチがオン・デューティ状態になるまで待機する。図15の例では、PWM駆動ローサイドスイッチとしての第6スイッチWLがPWM駆動によりオンされるのを待つ。
PWM駆動対象のスイッチがオン・デューティ状態になると、第1制御回路32は、移行第1処理を実行し、その後さらに移行第2処理を実行する。移行第1処理及び移行第2処理の内容及び実行時間などは第1実施形態と同様である。第3実施形態のブレーキ移行処理は、移行初期処理を含まない。
第3実施形態においても、第1実施形態と同様に、モータ制御処理(図11参照)が実行される。ただし、S170のブレーキ移行処理が、第1実施形態とは異なる。第3実施形態のブレーキ移行処理を、図16に示す。
第1制御回路32は、図16のブレーキ移行処理を開始すると、S310で、現在実行中のPWM処理がハイサイドPWM処理及びローサイドPWM処理のどちらであるかを判断する。現在実行中のPWM処理がハイサイドPWM処理である場合は、本処理はS340に移行する。現在実行中のPWM処理がローサイドPWM処理である場合は、本処理はS320に移行する。
S320では、第1制御回路32は、オン・デューティ状態であるか否か判断する。オフ・デューティ状態である場合は、オン・デューティ状態に変わるまでS320の判断を繰り返す。オン・デューティ状態である場合は、本処理はS330に移行する。S330の処理は、本開示における待機処理の一例に相当する。
S330では、第1制御回路32は、移行第1処理を実行する。具体的には、PWM駆動ローサイドスイッチをオンに保持する。なお、オン・デューティ状態では、相補駆動及び非相補駆動のいずれにおいても、PWM駆動ローサイドスイッチと同一系統のハイサイドスイッチはオフされている。そのため、当該ハイサイドスイッチをオフに保持する処理をあらためて行う必要はない。ただし、当該ハイサイドスイッチをオフに保持する保持をS330において行ってもよい。
S340では、第1制御回路32は、移行第2処理を実行する。具体的には、全てのハイサイドスイッチをオフに保持する。S340の処理の実行後は、本処理はS180(図11参照)に移行する。
なお、第3実施形態において、では、モータ制御処理におけるS150では、相補駆動が行われる。
[5.他の実施形態]
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
(5-1)本開示は、駆動回路が三相フルブリッジ回路とは異なる回路を備えている場合にも適用可能である。駆動回路は、例えば、Hブリッジ回路を備えていてもよい。Hブリッジ回路は、4つのスイッチを備える。例えば、図4の駆動回路31から第5、第6スイッチWH、WLを省いた回路が、Hブリッジ回路に対応する。駆動回路がHブリッジ回路を備え、そのHブリッジ回路により駆動可能なモータを備えている場合も、本開示を適用できる。
(5-2)本開示は、充電式スクリュードライバとは異なる様々な種類の電動工具に適用可能である。例えば、充電式ドライバドリルに本開示を適用してもよい。また、本開示は、バッテリを電源とする電動工具への適用に限定されない。本開示は、例えば交流電力が供給されるように構成された電動工具にも適用可能である。
(5-3)上記実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしてもよい。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加又は置換してもよい。
1…電動工具、8…トリガスイッチ、11…モータ、11a…第1端子、11b…第2端子、11c…第3端子、12…駆動機構、13…トルクセンサ、19…ロータ、25…回転位置検出部、30…コントローラ、31…駆動回路、32…第1制御回路、50…電力供給経路、61…第1経路、62…第2経路、63…第3経路、64…第4経路、65…第5経路、66…第6経路、101…バッテリ、D1…第1ダイオード、D2…第2ダイオード、D3…第3ダイオード、D4…第4ダイオード、D5…第5ダイオード、D6…第6ダイオード、UH…第1スイッチ、UL…第2スイッチ、VH…第3スイッチ、VL…第4スイッチ、WH…第5スイッチ、WL…第6スイッチ。

Claims (9)

  1. 第1端子及び第2端子を有するモータと、
    前記第1端子と直流電源の正極とを接続するように構成された第1経路と、
    前記第1端子と前記直流電源の負極とを接続するように構成された第2経路と、
    前記第2端子と前記直流電源の前記正極とを接続するように構成された第3経路と、
    前記第2端子と前記直流電源の前記負極とを接続するように構成された第4経路と、
    前記第1経路に設けられて当該第1経路を導通または遮断するように構成された第1スイッチと、
    前記第2経路に設けられて当該第2経路を導通または遮断するように構成された第2スイッチと、
    前記第3経路に設けられて当該第3経路を導通または遮断するように構成された第3スイッチと、
    前記第4経路に設けられて当該第4経路を導通または遮断するように構成された第4スイッチと、
    制御回路であって、
    前記直流電源の電力を前記モータへ供給することにより前記モータを駆動する駆動処理であって、前記第1スイッチをオンした状態で前記第4スイッチのPWM駆動を行うローサイドPWM処理を含み、前記PWM駆動は駆動対象のスイッチをパルス幅変調信号に従って周期的にオンまたはオフする、駆動処理と、
    前記ローサイドPWM処理の実行中に、前記モータを停止させるべき停止条件が成立することに応じて、前記第4スイッチをオンに保持する第1処理と、
    前記第1処理の実行後、前記第1スイッチをオフに保持する第2処理と、
    前記第2処理の実行後、前記第2スイッチ及び前記第4スイッチを共にオンに保持する制動処理と、
    を実行するように構成された制御回路と、
    を備える電動工具。
  2. 請求項1に記載の電動工具であって、
    さらに、
    前記第2スイッチをバイパスするように前記第2経路に接続され、且つ前記直流電源の前記負極から前記第1端子に向かう方向が順方向となるように設けられた第1整流素子と、
    前記第3スイッチをバイパスするように前記第3経路に接続され、且つ前記第2端子から前記直流電源の前記正極に向かう方向が順方向となるように設けられた第2整流素子と、
    を備える電動工具。
  3. 請求項1または請求項2に記載の電動工具であって、
    前記制御回路は、さらに、
    前記ローサイドPWM処理の実行中に前記停止条件が成立することに応じて、前記第1処理を実行する前に、前記第3スイッチをオフに保持する第3処理、
    を実行するように構成されており、
    前記制御回路は、前記第3処理を実行した後に前記第1処理を実行するように構成されている、
    電動工具。
  4. 請求項1または請求項2に記載の電動工具であって、
    前記制御回路は、さらに、
    前記ローサイドPWM処理により前記第4スイッチがオフされているときに前記停止条件が成立することに応じて、前記第1処理を実行する前に、前記ローサイドPWM処理によって前記第4スイッチがオンされるまで待機する待機処理、
    を実行するように構成されており、
    前記制御回路は、前記待機処理を実行した後に前記第1処理を実行するように構成されている、
    電動工具。
  5. 請求項3または請求項4に記載の電動工具であって、
    前記ローサイドPWM処理は、前記第4スイッチが前記PWM駆動により周期的にオフされるオフ期間毎に、当該オフ期間の少なくとも一部において前記第3スイッチをオンすることを含む、
    電動工具。
  6. 請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の電動工具であって、
    前記駆動処理は、ハイサイドPWM処理を含み、前記ハイサイドPWM処理は、前記第2スイッチをオンした状態で前記第3スイッチの前記PWM駆動を実行すること、及び/または前記第4スイッチをオンした状態で前記第1スイッチの前記PWM駆動を実行することを含み、
    前記制御回路は、さらに、
    前記ハイサイドPWM処理が行われているときに前記停止条件が成立することに応じて、前記ハイサイドPWM処理で前記PWM駆動が実行されている前記第1スイッチまたは前記第3スイッチをオフに保持する第4処理、
    を実行するように構成されており、
    前記制御回路は、前記第4処理を実行した後、前記第1処理及び前記第2処理の実行を回避して前記制動処理を実行するように構成されている、
    電動工具。
  7. 請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の電動工具であって、
    さらに、前記モータの負荷トルクを検出するように構成されたトルク検出部を備え、
    前記停止条件は、前記トルク検出部により検出された前記負荷トルクが閾値以上となることを含む、
    電動工具。
  8. 請求項1~請求項7のいずれか1項に記載の電動工具であって、
    前記モータは、第3端子をさらに備えたブラシレスモータであり、
    前記電動工具は、さらに、
    前記第3端子と前記直流電源の前記正極とを接続するように構成された第5経路と、
    前記第3端子と前記直流電源の前記負極とを接続するように構成された第6経路と、
    前記第5経路に設けられて当該第5経路を導通または遮断するように構成された第5スイッチと、
    前記第6経路に設けられて当該第6経路を導通または遮断するように構成された第6スイッチと、
    を備える電動工具。
  9. 請求項8に記載の電動工具であって、
    前記制動処理は、前記第2スイッチ、前記第4スイッチ及び前記第6スイッチをオンに保持することを含む、電動工具。
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