JP2017066658A - Cft柱梁接合構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 通しダイヤフラムを用いることなく、梁からの応力を確実にCFT柱の充填コンクリートに伝達でき、かつコンクリートの調合強度を抑えることができ、面外剛性にも優れるCFT柱梁接合構造を提供する。【解決手段】 鋼管2内にコンクリート3を充填したCFT柱1と梁5とを接合するCFT柱梁接合構造である。CFT柱1の鋼管2の内面における梁5が接合される周方向および高さの位置に、上下方向に延びるリブが設けられる。前記リブは、例えば孔あき鋼板ジベル4である。【選択図】 図1

Description

この発明は、鋼管内にコンクリートを充填したCFT柱と梁とを接合するCFT柱梁接合構造に関し、例えば物流倉庫や高層建築に適用される。
従来、鋼材の優れた引っ張り強度とコンクリートの優れた圧縮強度とを併せ持つ柱として、CFT柱(Concrete Filled Steel Tube)が用いられている。CFT柱の梁接合構造では、図11(A),(B)に縦断面図および破断平面図で示すように、通しダイヤフラム26が用いられている(例えば特許文献1)。これは、梁25からの応力を確実にCFT柱21の充填コンクリート23に伝達するためである。
建物に地震等で層間変位が生じた場合、梁25には曲げとせん断力が作用して梁25のCFT柱21の接合部には上下方向のせん断力が生じる。このせん断力をCFT柱21に確実に伝えるようにすることで、建物の強度が確保される。そのため、梁25とCFT柱21との接合部では、せん断力の伝達が重要となる。そのため、一般には上記のように通しダイヤフラム26が用いられる。
通しダイヤフラム26の中央には、コンクリート充填のための開口26aが設けられており、同図に矢印で示すように、鋼管22の下方からコンクリート23を充填する。下方から充填するのは、上方からの充填では充填の不十分な箇所が生じる恐れがあるためである。
特開平11−210077号公報
上記のようにCFT柱21のコンクリート23は、鋼管22内の下から上に上昇して充填されて行く。このとき、通しダイヤフラム26が設けられていると、コンクリート23の流れが通しダイヤフラム26に妨げられ、鋼管22内における通しダイヤフラム26の直下部(図11(A)に符号Bで示す)において、コンクリート23の充填性が悪くなったり、ブリージングと考えられる現象が生じることもある。そのため、この部分における充填コンクリート23の強度低下が懸念される。
この懸念を払拭するためには、コンクリート23の調合強度を強化しなければならず、それだけコストが増大するという問題がある。すなわち、この場合、コンクリート23の調合強度mFは、コンクリート23の設計基準強度Fc に強度補正値Sc を加えた値、つまり
mF=Fc +Sc
としなければならない。
強度補正値Sc は、通しダイヤフラム26の直下部における充填コンクリート23の強度低下を加味した割増し分Sd に、構造体コンクリート強度補正値mSn を加算した値であり、コンクリート23の調合強度mFは、
mF=Fc +Sc =Fc +Sd +mSn
となる。なお、上記強度補正値Sc は、実験もしくは信頼できるデータがない場合、10〜15N/mm2 としなければならない。
また、通しダイヤフラム26を用いた上記構成の従来例では、CFT柱21の通しダイヤフラム26が介在する部分で鋼管22を分断し、通しダイヤフラム26を配置した後に、分断した鋼管22を溶接により接合し直さなければならない。この点でもコスト増となる。
通しダイヤフラム26は、CFT柱21の面外剛性にも寄与しているため、ノンダイヤフラムとする場合は、CFT柱21の面外剛性を上げる必要がある。
この発明の目的は、通しダイヤフラムを用いることなく梁からの応力を確実にCFT柱の充填コンクリートに伝達でき、かつコンクリートの調合強度を抑えることができ、面外剛性にも優れるCFT柱梁接合構造を提供することである。
この発明のCFT柱梁接合構造は、鋼管内にコンクリートを充填したCFT柱と梁とを接合する構造であって、前記CFT柱の前記鋼管の内面における前記梁が接合される周方向および高さの位置に、上下方向に延びるリブを有する。
この構成によると、CFT柱の鋼管の内面における梁が接合される周方向および高さの位置に、上下方向に延びるリブが設けられ、鋼管内のコンクリートに埋め込まれているため、リブの下端面、つまりリブの下側の小口面で支圧抵抗が得られる。そのため、通しダイヤフラムを用いることなく、梁からの上下方向のせん断応力や曲げ応力等の応力を良好にCFT柱内の充填コンクリートに伝達することができる。また、前記リブは、鋼管と一体化して鋼管の面外剛性の向上に寄与する。
このように、鋼管の内面に上下方向に延びるリブを設けるという簡単な一機構の構成で、梁からCFT柱への応力伝達と、CFT柱の面外剛性の確保との両条件を充足することができる。
また、前記リブは、上下方向に延びる姿勢で設けられることから、鋼管内へのコンクリートの充填を妨げることがなく、前記ブリージングと考えられる現象も回避できて、充填コンクリ−トの強度低下を招くことがない。したがって、コンクリートの調合強度を控えることができてコストを低減できる。すなわち、通しダイヤフラムを用いることなく梁からの応力を確実にCFT柱の充填コンクリートに伝達でき、コンクリートの調合強度も大きくしなくて済む。
この発明において、前記リブが、支圧抵抗リブであっても良い。
支圧抵抗リブは、基本的には支圧抵抗を下側の小口面で得るだけであり、孔開き鋼板ジベル等に比べると応力の伝達性に劣るが、必要な伝達性を確保することが可能であり、かつコンクリートの調合強度が抑えられる効果、および面外剛性を向上させる効果が得られる。
また、孔あき鋼板ジベルであると、孔を有する分だけリブの鋼管内面からの突出高さが高くなって、鋼管内へのコンクリートの充填を妨げる度合いが増大するが、孔や凹みがなく単に下端面で支圧抵抗を得るための支圧抵抗リブであると、鋼管内面からの突出高さが低くて良く、その数を増すことができる。これにより、応力の伝達性を向上させ、また数を増大させた分だけ鋼管の面外剛性を増大させることができる。
この発明において、前記リブが、孔あき鋼板ジベルであっても良い。
孔あき鋼板ジベルであると、各孔によるコンクリート二面せん断効果が得られ、かつ下端の小口面で支圧抵抗が得られるので、梁からの応力をより確実にCFT柱の充填コンクリートに伝達できる。また、孔あき鋼板ジベルと鋼管との一体化によるCFT柱の面外剛性にも優れる。
この発明において、前記梁がH形鋼であって上下にフランジを有し、前記リブが上下に分離して設けられ、この分離された上下のリブが、前記H形鋼の梁における上下のフランジの高さ位置にそれぞれ位置していても良い。
前記リブが上下に分離して設けられていると、その上下の各リブの下側の小口面で支圧抵抗が得られる。そのため、応力の伝達性に優れる。また、梁がH形鋼である場合、梁から柱へのせん断応力や曲げ応力の伝達は、上下のフランジの高さ位置で主に行われる。そのため、梁の上下のフランジの高さ位置に上下のリブが設けられていると、より効果的に応力の伝達が行われる。
この発明において、前記リブが支圧抵抗リブである場合に、前記リブは、基端で前記鋼管の内面に接合され、前記リブの先端に、複数の支圧用の切欠状凹部が上下に並んで形成されていても良い。前記「リブの先端」は、前記「基端」と反対側の端部をいう。
この構成の場合、支圧抵抗リブの切欠状凹部により支圧抵抗面積が増大するため、梁からの応力をより確実にCFT柱の充填コンクリートに伝達することができる。
この発明のCFT柱梁接合構造は、鋼管内にコンクリートを充填したCFT柱と梁とを接合するCFT柱梁接合構造であって、前記CFT柱の前記鋼管の内面における前記梁が接合される周方向および高さの位置に、上下方向に延びるリブを有するため、通しダイヤフラムを用いることなく梁からの応力を確実にCFT柱の充填コンクリートに伝達でき、コンクリートの調合強度も抑えることができ、さらに面外剛性も確保できるという効果が得られる。
(A)はこの発明の第1の実施形態にかかるCFT柱梁接合構造の縦断面図、(B)はその破断平面図である。 (A)はこの発明の他の実施形態にかかるCFT柱梁接合構造の縦断面図、(B)はその破断平面図である。 (A)はこの発明のさらに他の実施形態にかかるCFT柱梁接合構造の縦断面図、(B)はその破断平面図である。 (A)はこの発明のさらに他の実施形態にかかるCFT柱梁接合構造の縦断面図、(B)はその破断平面図である。 (A)はこの発明のさらに他の実施形態にかかるCFT柱梁接合構造の縦断面図、(B)はその破断平面図である。 (A)はこの発明のさらに他の実施形態にかかるCFT柱梁接合構造の縦断面図、(B)はその破断平面図である。 (A)はこの発明のさらに他の実施形態にかかるCFT柱梁接合構造の縦断面図、(B)はその破断平面図である。 (A)はこの発明のさらに他の実施形態にかかるCFT柱梁接合構造の縦断面図、(B)はその破断平面図である。 (A)はこの発明のさらに他の実施形態にかかるCFT柱梁接合構造の縦断面図、(B)はその破断平面図である。 (A)はこの発明のさらに他の実施形態にかかるCFT柱梁接合構造の縦断面図、(B)はその破断平面図である。 (A)は従来例の縦断面図、(B)はその破断平面図である。
この発明の第1の実施形態を図1と共に説明する。このCFT柱梁接合構造は、鋼管2内にコンクリート3を充填したCFT柱1と梁5とを接合する柱梁接合構造であって、CFT柱1の鋼管2の内面における梁5が接合される周方向および高さの位置に、上下方向に延びる細板状のリブが溶接して設けられている。このリブとして、ここでは孔あき鋼板ジベル4が用いられている。
前記鋼管2としてここでは角形鋼管が用いられる。前記梁5はH形鋼からなり、そのフランジ5aが上下に位置する姿勢に配置される。角形鋼管である鋼管2の4つの各内面ごとに、前記孔あき鋼板ジベル4の1枚が、各内面の幅方向の中央位置に設けられている。孔あき鋼板ジベル4の高さ位置および長さは、梁5の梁成の範囲から上下に若干延びた範囲とされている。孔あき鋼板ジベル4の溶接は、必ずしもその全長にわたって行なう必要はなく、必要せん断耐力が確保される分だけ隅肉溶接を行なえば良い。
この構成によると、CFT柱1の鋼管2の内面における梁5が接合される周方向および高さの位置に、上下方向に延びるリブである孔あき鋼板ジベル4が設けられている。そのため、孔あき鋼板ジベル4の鋼管2との一体化効果により鋼管2の面外剛性が確保されると共に、孔あき鋼板ジベル4の下部小口で支圧抵抗が得られることから、通しダイヤフラムを用いることなく、梁5からの応力を確実にCFT柱1の充填コンクリート3に伝達することができる。
孔あき鋼板ジベル4によると、その各孔4aによるコンクリート二面せん断効果が得られ、鋼管2の面外剛性をより大きく確保でき、支圧抵抗もより大きく得られる。
また、孔あき鋼板ジベル4は上下方向に延びる姿勢で設けられることから、構築時において、鋼管2内の下から上へのコンクリート3の充填流れを孔あき鋼板ジベル4が妨げることがなく、充填コンクリ−ト3の強度低下を招くことがない。したがって、コンクリート3の調合強度を控えることができてコストを低減できる。
このように、通しダイヤフラムを用いることなく梁5からの応力を確実にCFT柱1の充填コンクリート3に伝達でき、コンクリート3の調合強度も控えることができ、CFT柱1の梁接合部分における面外剛性も確保できる。
なお、孔あき鋼板ジベル4は、鋼管2の四側面のうち、梁5が接合される面だけに設けても良い。他の各実施形態におけるリブも上記と同様に、梁5が接合される面だけに設けても良い。
図2(A),(B)は、この発明の他の実施形態の縦断面図および破断平面図を示す。この実施形態は、図1の実施形態のCFT柱梁接合構造において、CFT柱1の鋼管2の各内面にリブである孔あき鋼板ジベル4を、それぞれ2枚横並び状態に配置したものである。その他の構成は先の実施形態と同様である。
この実施形態では、CFT柱1の鋼管2の各内面に孔あき鋼板ジベル4を2枚横並び状態に配置しているので、孔あき鋼板ジベル4によるコンクリート二面せん断効果がさらに高まり、鋼管2の面外剛性をより大きく確保できる。また、孔あき鋼板ジベル4のコンクリート二面せん断効果と下部小口での支圧抵抗が倍増するので、梁5からの応力をより確実にCFT柱1の充填コンクリート3に伝達できる。ただし、孔あき鋼板ジベル4の枚数が倍増したことにより、鋼管2内に充填されるときのコンクリート3の流れは若干低下する。したがって、孔あき鋼板ジベル4の枚数は、コンクリート3の質などに応じて決めるのが望ましい。
図3(A),(B)は、この発明のさらに他の実施形態の縦断面図および破断平面図を示す。この実施形態は、図1の実施形態のCFT柱梁接合構造において、CFT柱1の鋼管2の各内面にリブである孔あき鋼板ジベル4を、それぞれ3枚横並び状態に配置したものである。横並びの各孔あき鋼板ジベル4の間隔は同一とされている。その他の構成は先の実施形態の場合と同様である。
この実施形態では、CFT柱1の鋼管2の各内面にリブとして3枚の孔あき鋼板ジベル4を横並び状態に配置しているので、孔あき鋼板ジベル4によるコンクリート二面せん断効果が図2の実施形態の場合よりもさらに高まり、鋼管2の面外剛性もより大きく確保できる。また、孔あき鋼板ジベル4のコンクリート二面せん断効果と下部小口での支圧抵抗もさらに高まるので、梁5からの応力をより確実にCFT柱1の充填コンクリート3に伝達できる。ただし、孔あき鋼板ジベル4の枚数がさらに増したことにより、鋼管2内に充填されるときのコンクリート3の流れはさらに低下する。
図4(A),(B)は、この発明のさらに他の実施形態の縦断面図および破断平面図を示す。この実施形態は、図1の実施形態のCFT柱梁接合構造において、CFT柱1の鋼管2を、柱梁接合部分(分断線L)で上下の鋼管分断体2A,2Aに分断し、鋼管2の内面にリブである孔あき鋼板ジベル4を設けた後に、上下の鋼管分断体2A,2Aを溶接で接合したものである。
鋼管2の径が小さく、鋼管2の内面に孔あき鋼板ジベル4を溶接して設けるのが容易でない場合には、このように鋼管2を柱梁接合部分で分断し、その状態で孔あき鋼板ジベル4の接合作業を行うと、その接合作業を容易に行なうことができる。
上下の鋼管分断体2A,2Aを接合する場合、図4(A)のように、上下の鋼管分断体2A,2Aにそれぞれエレクションピース6,7を接合しておき、これらのエレクションピース6,7に図示しない添え板を添えてボルト等で接合する。このように位置決めした状態で上下の鋼管分断体2A,2A上を溶接により接合する。接合した後、前記エレクションピース6,7は切断等により除去する。これらの作業の後、鋼管2内にコンクリート3を充填する。この場合、柱梁接合部分の鋼管2内の孔あき鋼板ジベル4は、その鋼管2の上端まで延ばして設けるのが望ましい。その他の構成および作用効果は、図1の実施形態の場合と同様である。
図5(A),(B)は、この発明のさらに他の実施形態の縦断面図および破断平面図を示す。この実施形態は、図1の実施形態のCFT柱梁接合構造において、CFT柱1の鋼管2の各内面に設けるリブである孔あき鋼板ジベル4を、図5(A)のように上下2枚に分離したものである。上下の孔あき鋼板ジベルは、4,4は、H形鋼からなる梁5の上下のフランジの5a,5aの高さ位置にそれぞれ位置させる。
このように孔あき鋼板ジベル4が上下に分離して設けられていると、その上下の孔あき鋼板ジベル4,4の下側の小口面で支圧抵抗が得られる。そのため、応力の伝達性に優れる。梁5がH形鋼である場合、梁5から柱1へのせん断応力や曲げ応力の伝達は、上下のフランジ5a,5bの高さ位置で主に行われる。そのため、梁5の上下のフランジ5a,5aの高さ位置に位置して上下の孔あき鋼板ジベル4が設けられていると、効果的に応力の伝達が行われる。
なお、孔あき鋼板ジベル4の代わりに、孔のない支圧抵抗リブを用いた場合も、同図の例と同様にその支圧抵抗リブを上下に分離して設けることで、上記と同様な分離による効果がえられる。
この実施形態におけるその他の構成および作用効果は、図1の実施形態と同様である。
図6(A),(B)は、この発明のさらに他の実施形態の縦断面図および破断平面図を示す。この実施形態は、図1の実施形態のCFT柱梁接合構造において、CFT柱1の鋼管2の内面に設けるリブとして、孔あき鋼板ジベル4に代えて孔を有しない平板状の支圧抵抗リブ14を用いたものである。この支圧抵抗リブ14においても、鋼管2との一体化効果により鋼管2の面外剛性が確保されると共に、その下部小口で支圧抵抗が得られることから、通しダイヤフラムを用いることなく、梁5からの応力を確実にCFT柱1の充填コンクリート3に伝達できる。
図1の実施形態のように、リブが孔あき鋼板ジベル4であると、孔4aを有する分だけリブの鋼管2の内面からの突出高さが大きくなって(例えば、100mm程度)、鋼管2内へのコンクリート3の充填を妨げる度合いが増大する。これに対して、前記リブが、単に支圧抵抗を得るための支圧抵抗リブ14であると鋼管2内面からの突出高さが低くて良いので、それだけ鋼管2内へのコンクリート3の充填を妨げる度合いが減少する。
図7(A),(B)は、この発明のさらに他の実施形態の縦断面図および破断平面図を示す。この実施形態は、図6の実施形態のCFT柱梁接合構造において、CFT柱1の鋼管2の各内面にリブである支圧抵抗リブ14を、それぞれ5枚横並び状態に配置したものである。横並びの各支圧抵抗リブ14の間隔は同一とされている。その他の構成は、図6の実施形態の場合と同様である。
前述したように、リブが単に支圧抵抗を得るための支圧抵抗リブ14であると、鋼管2内面からの突出高さが小さくて良いので、それだけ鋼管2内へのコンクリート3の充填を妨げる度合いが減少する。そこで、この実施形態のように、支圧抵抗リブ14の数を増しても鋼管2内へのコンクリート3の充填を妨げることがなく、数を増大させた分だけ鋼管2の面外剛性を増大させることができる。また、支圧抵抗リブ14の数が増すと、その下部小口での支圧抵抗の総和が増すので、梁5からの応力をより確実にCFT柱1の充填コンクリート3に伝達できる。ただし、支圧抵抗リブ14の数が増すとコンクリート3の充填を妨げる度合いが増すので、この場合も支圧抵抗リブ14の数はコンクリート3の質などに応じて決めるのが望ましい。
図8(A),(B)は、この発明のさらに他の実施形態の縦断面図および破断平面図を示す。この実施形態は、図6の実施形態のCFT柱梁接合構造において、CFT柱1の鋼管2の各内面にリブである支圧抵抗リブ14が、基端で鋼管2の内面に接合され、先端に複数の支圧用の切欠状凹部14aが上下に並んで形成されている。すなわち、この場合の支圧抵抗リブ14は、例えば図1の実施形態でリブとして用いられた孔あき鋼板ジベル4を縦に半割りした形状である。その他の構成は、図6の実施形態の場合と同様である。
このように、支圧抵抗リブ14が、先端に複数の支圧用の切欠状凹部14aが上下に並んで形成されている形状であると、その切欠状凹部14aにより支圧抵抗面積が増大するため、梁5からの応力をより確実にCFT柱1の充填コンクリート3に伝達できる。その他の作用効果は、図6の実施形態の場合と同様である。
図9(A),(B)は、この発明のさらに他の実施形態の縦断面図および破断平面図を示す。この実施形態は、図8の実施形態のCFT柱梁接合構造において、CFT柱1の鋼管2の各内面にリブである切欠状凹部14aを有する支圧抵抗リブ14を、それぞれ5枚横並び状態に配置したものである。横並びの各支圧抵抗リブ14の間隔は同一とされている。その他の構成は、図8の実施形態の場合と同様である。
この実施形態では、CFT柱1の鋼管2の各内面にリブとして切欠状凹部14aを有する5枚の支圧抵抗リブ14を横並び状態に配置しているので、鋼管2の面外剛性をより大きく確保できる。また、支圧抵抗リブ14の支圧抵抗面積が図8の実施形態の場合よりもさらに高まるので、梁5からの応力をより確実にCFT柱1の充填コンクリート3に伝達できる。ただし、この場合も、支持抵抗リブ14の数が増すことで、鋼管2内に充填されるときのコンクリート3の流れが低下するので、支持抵抗リブ14の数は、コンクリート3の質などに応じて決めるのが望ましい。
図10(A),(B)は、この発明のさらに他の実施形態の縦断面図および破断平面図を示す。この実施形態は、図9の実施形態のCFT柱梁接合構造において、CFT柱1の鋼管2の各内面にリブとして設けた切欠状凹部14aを有する支圧抵抗リブ14に代えて鉄筋15を用いたものである。鉄筋15には異形鉄筋が用いられる。
このように、リブとして支圧抵抗リブ14に代えて鉄筋15を用いた場合も、鋼管2との一体化効果により鋼管2の面外剛性が確保されると共に、鉄筋15の下部小口で支圧抵抗が得られることから、通しダイヤフラムを用いることなく、梁5からの応力を確実にCFT柱1の充填コンクリート3に伝達できる。その他の構成および作用効果は、図9の実施形態の場合と同様である。
なお、上記各実施形態では、CFT柱1の鋼管2として角形鋼管を用い、その内面にリブ(孔あき鋼板ジベル4,支圧抵抗リブ14,鉄筋15)を設けた場合を示したが、これに限らず、4枚の帯状鋼板の片面に前記リブを接合した後で、これら4枚の帯状鋼板をそれらのリブを有する片面が内面となるように水平断面方形状に配置して、これら帯状鋼板の側縁同士を互いに溶接することで角形の鋼管を形成するようにしても良い。この場合には、予め帯状鋼板の片面にリブを接合できるので、鋼管2の内面にリブを接合するために、鋼管2の長さ方向の途中部分を分断し、リブの接合を終えた後で分断部分を溶接で接合し直すといった作業が不要となる。
以上、実施例に基づいて本発明を実施するための形態を説明したが、ここで開示した実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1…CFT柱
2…鋼管
3…コンクリート
4…孔あき鋼板ジベル(リブ)
5…梁
14…支圧抵抗リブ
14a:切欠状凹部
15…鉄筋(リブ)

Claims (4)

  1. 鋼管内にコンクリートを充填したCFT柱と梁とを接合するCFT柱梁接合構造であって、前記CFT柱の前記鋼管の内面における前記梁が接合される周方向および高さの位置に、上下方向に延びるリブを有するCFT柱梁接合構造。
  2. 請求項1に記載のCFT柱梁接合構造において、前記リブが、孔あき鋼板ジベルであるCFT柱梁接合構造。
  3. 請求項1または請求項2に記載のCFT柱梁接合構造において、前記リブは、基端で前記鋼管の内面に接合され、前記リブの先端に、複数の支圧用の切欠状凹部が上下に並んで形成されているCFT柱梁接合構造。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のCFT柱梁接合構造において、前記
    梁がH形鋼であって上下にフランジを有し、前記リブが上下に分離して設けられ、この分離された上下のリブが、前記H形鋼の梁における上下のフランジの高さ位置にそれぞれ位置するCFT柱梁接合構造。
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