JP6390284B2 - 柱梁接合構造 - Google Patents

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Description

本発明は、柱材に梁材を接合させるための柱梁接合構造に関する。
従来から、阪神大震災での地震被害を教訓として、日本建築学会の鋼構造接合部設計指針に示されるように、建築鉄骨の梁の断面形状を材軸に沿って変化させる柱梁接合構造が多数開発されており、例えば、特許文献1に開示される柱梁接合構造が提案されている。
特許文献1に開示された柱梁接合構造は、柱と鉄骨梁とが剛接合されるものであり、鉄骨梁は、鉄骨梁の基準の断面形状をなす基準断面部と、基準断面部よりも鉄骨梁の端側に位置されつつ、基準断面部よりも断面積が増大した断面積増大部とを有する。特許文献1に開示された柱梁接合構造は、基準断面部と断面積増大部との境界位置を跨ぎながら、補強部材が基準断面部と断面積増大部とに接合されるものである。
ここで、非特許文献1においては、梁フランジの両側から鋼製プレートを溶接する場合に、鋼製プレートの溶接ディテールによって梁端部の変形性能に差が生じることが報告されており、また、鋼製プレートに相当する拡幅部位と梁フランジとを一体化させたものとして鋼板から梁フランジを切り出した一体型に比べて、梁フランジの両側から鋼製プレートを溶接する溶接型の方が、梁端部の変形性能が低いものとなることが報告されている。
特開2013−181292号公報
リブプレート補強方式による鉄骨梁端部の破断防止対策に関する研究(その1)〜(その3)(日本建築学会大会学術講演梗概集(北陸)、p.685−p.690、2002年8月)
しかし、特許文献1に開示された柱梁接合構造は、基準断面部と断面積増大部との境界位置を跨ぎながら補強部材を接合させることで、境界位置の断面の一部に大きな塑性ひずみが集中することを抑制させるものであるため、梁のフランジへの水平ハンチの取付作業のほか、補強部材の接合作業が必要となり、施工コストや材料コストが増大するという問題点があった。
非特許文献1においては、梁フランジに水平リブを溶接接合させるときに、水平リブのリブ端をK型開先として、K型開先溶接の終端に特別なことをしない自然止めによる溶接型、又は、K型開先溶接の終端に回し溶接を実施した溶接型と、鋼板から梁フランジを切り出した一体型とで、梁フランジの荷重−変形関係を比較している。その結果、非特許文献1によると、自然止め等による溶接型においては、鋼板から梁フランジを切り出した一体型のものに比べて、梁端部の変形性能が劣るものとなるという問題点があった。
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、施工コストや材料コストの増大を抑制しながら、鋼板から梁フランジを切り出した一体型と同等以上の高い変形性能を得ることのできる溶接型の柱梁接合構造を提供することにある。
第1発明に係る柱梁接合構造は、柱材に梁材を接合させるための柱梁接合構造であって、梁材の長手方向に延びて設けられる梁フランジと、梁材の長手方向で柱材に取り付けられる梁材の梁端側に設けられる鋼製プレートとを備え、前記鋼製プレートは、前記梁フランジの側端面と略平行に対向する対向部と、前記鋼製プレートの上面及び下面から前記対向部まで板厚方向に傾斜して連続する一対の傾斜部とを有し、柱材に近接した基端部の開先面から、柱材と離間した先端部の開先面まで、前記梁フランジの側端面と、前記傾斜部との間の隙間に複数パスで溶接されるものであり、前記隙間内において、板厚方向における前記鋼製プレートの上面及び下面よりも前記対向部側を内部側としたとき、前記複数パスのうち前記内部側に最も近い位置に設けられる第1パスの溶接部分は、前記基端部から前記先端部までの範囲内で、梁材の長手方向で前記鋼製プレートの全長に亘って設けられるとともに、前記複数パスのうち前記第1パスの溶接部分の次に前記内部側に近い位置に設けられる第2パスの溶接部分は、前記先端部側の位置を、第1パスの溶接部分における前記先端部側の位置よりも、前記梁フランジの板厚と略同一の大きさ以上となる位置まで、梁材の長手方向における前記基端部側に後退させた範囲内に設けられることを特徴とする。
第2発明に係る柱梁接合構造は、第1発明において、前記複数パスのうち第3パス以降の第nパス(ただしnは3以上の整数)の溶接部分は、前記先端部側の位置を、前記複数パスのうち第n−1パスの溶接部分における前記先端部側の位置よりも、前記梁フランジの板厚と略同一の大きさ以上となる位置まで、梁材の長手方向における前記基端部側に順次後退させた範囲内に設けられることを特徴とする。
第3発明に係る柱梁接合構造は、第1発明又は第2発明において、前記梁フランジは、梁材の長手方向に作用するモーメント分布に応じて、梁材の長手方向で前記鋼製プレートが設けられる部位よりも、梁材の中央側が先行して塑性変形するものとなるように、部分的に断面欠損部が形成されることを特徴とする。
第4発明に係る柱梁接合構造は、第3発明において、前記断面欠損部は、前記梁フランジの板厚の0.6倍以上の直径を有して、略円形状に形成されることを特徴とする。
第1発明〜第4発明によれば、梁フランジの塑性化領域を広いものとして、梁材の梁端での変形性能を向上させることができるものとなり、従来の一体型と同等以上の変形性能を得ることで、鉄骨建築物等に大規模な地震等による外力が作用した場合であっても、柱材と梁材との接合箇所で、梁材の梁端が損傷、破断することを回避して、鉄骨建築物等の倒壊を防止することを容易にすることができる。
第1発明〜第4発明によれば、溶接型の柱梁接合構造であるにもかかわらず、従来の一体型と同等以上の高い変形性能を得ることができるため、柱材に接合された既存の梁材の梁フランジに後付けで鋼製プレートを容易に溶接接合することができるものとなり、既存の梁材の取替作業等が要求されないものとなることから、施工コストや材料コストの増大を抑制することが可能となる。
特に、第3発明によれば、梁フランジの梁端側で、梁フランジの梁端の補強を確実なものとすると同時に、梁フランジの中央側で、梁フランジに先行降伏領域が形成されるものとなり、梁フランジの塑性化領域を広いものとして、梁材の梁端での変形性能を向上させることが可能となる。
特に、第4発明によれば、断面欠損部の直径を梁フランジの板厚の0.6倍以上に設定することで、断面欠損部の形状を長手方向に伸びるように変形させた場合であっても、略円形状の断面欠損部の内面に延性亀裂が発生しないものとなり、梁材の梁端での安定した変形性能を得ることが可能となる。
本発明を適用した柱梁接合構造が用いられる柱材及び梁材を示す斜視図である。 本発明を適用した柱梁接合構造が用いられる梁材の形状を示す断面図である。 (a)は、本発明を適用した柱梁接合構造が用いられる梁材の梁端を示す正面図であり、(b)は、その平面図である。 本発明を適用した柱梁接合構造を示す斜視図である。 本発明を適用した柱梁接合構造を示す平面図である。 (a)は、図5のC−C矢視端面図であり、(b)は、図5のD−D矢視端面図であり、(c)は、図5のE−E矢視端面図である。 (a)は、本発明を適用した柱梁接合構造において鋼製プレートが2回のパスでK型開先溶接された状態を示す拡大断面図であり、(b)は、その平面図である。 (a)は、本発明を適用した柱梁接合構造において鋼製プレートがn回のパスでK型開先溶接された状態を示す拡大断面図であり、(b)は、その平面図である。 (a)は、本発明を適用した柱梁接合構造において鋼製プレートが3回のパスでK型開先溶接された状態を示す拡大断面図であり、(b)は、その溶接部分が順次後退させた範囲内に設けられる状態を示す平面図である。 (a)は、本発明を適用した柱梁接合構造において鋼製プレートが3回以上のパスでK型開先溶接された状態を示す拡大断面図であり、(b)は、第3パス以降の溶接部分が順次後退させることなく設けられる状態を示す平面図である。 (a)は、本発明を適用した溶接型の柱梁接合構造に引張力が付与される状態を示す平面図であり、(b)は、従来の一体型の柱梁接合構造に引張力が付与される状態を示す平面図である。 本発明を適用した柱梁接合構造と従来の一体型の柱梁接合構造とで荷重−変形関係を比較するグラフである。 本発明を適用した柱梁接合構造が用いられる梁材に作用するモーメント分布を示す説明図である。 本発明を適用した柱梁接合構造において梁フランジに断面欠損部が形成されることで実現される先行降伏領域を示す説明図である。 本発明を適用した柱梁接合構造において鋼製プレートの変形例を示す斜視図である。
以下、本発明を適用した柱梁接合構造1を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明を適用した柱梁接合構造1は、主に、鉄骨建築物等において採用されるものであり、図1に示すように、建築物内で縦方向に延びる鋼製等の柱材4に、建築物内で横方向に延びる鋼製等の梁材6を接合させるために用いられる。
柱材4は、断面略矩形状の角形鋼管等が用いられて、建築物内で複数箇所に立設されるものとなる。柱材4は、梁材6が接合される接合箇所で、柱材4と梁材6とで相互に曲げ応力等を伝達させるものとして、必要に応じて、鋼製等の通しダイアフラム5が取り付けられる。
通しダイアフラム5は、例えば、外縁形状が略矩形状となった鋼板等が用いられて、柱材4を分断した後に溶接することで、柱材4に取り付けられる。このとき、通しダイアフラム5は、柱材4の外周面4aから四方に突出させた4箇所の端辺部5aを有するものとなる。
梁材6は、断面略H形状のH形鋼等が用いられて、建築物内で複数箇所に立設された柱材4に架設される。梁材6は、長手方向Xの端部となる梁端6aが柱材4に接合されて、長手方向Xの中央部6bから両端部の梁端6aまで、長手方向Xで所定の延長を有するものとなる。
梁材6は、図2に示すように、上部と下部とで略平行に設けられる一対の梁フランジ2と、一対の梁フランジ2の各々の略中央を連結させて設けられるウェブ61とを備える。梁材6は、例えば、梁成Hが700mm程度、幅方向Yで梁フランジ幅Wが250mm程度となって、梁フランジ2の板厚tfが25mm程度、ウェブ61の板厚twが14mm程度となる。
梁材6は、図3(a)に示すように、ウェブ61の長手方向Xの端部が柱材4の外周面4aに固定される。梁材6は、ウェブ61の端部を柱材4の外周面4aに当接させて、又は、柱材4の外周面4aから離間させて、柱材4の外周面4aから突出させて設けられた接合プレート41に、ウェブ61の端部をボルト接合させるものとなる。梁材6は、これに限らず、柱材4の外周面4aに、ウェブ61の端部を溶接接合させるものであってもよい。
梁材6は、図3(b)に示すように、長手方向Xの端部となる梁端側Aで、梁フランジ2の幅方向Yの両側部に、略矩形状等の鋼製プレート3が溶接接合される。梁材6は、梁フランジ2及び鋼製プレート3の長手方向Xの端部が通しダイアフラム5の端辺部5aに固定される。梁材6は、梁フランジ2及び鋼製プレート3の端部を通しダイアフラム5の端辺部5aに当接させて溶接接合等させるものとなる。
梁材6は、図3に示すように、ウェブ61の長手方向Xの端部が柱材4の外周面4aに固定されるとともに、梁フランジ2及び鋼製プレート3の長手方向Xの端部が通しダイアフラム5の端辺部5aに固定されることで、長手方向Xの端部の梁端6aが、柱材4に取り付けられるものとなる。このとき、梁材6は、長手方向Xの梁端6aから中央部6bまでの範囲のうち、梁フランジ2に鋼製プレート3が溶接接合される部位を、長手方向Xの梁端側Aとして、また、梁フランジ2に鋼製プレート3が溶接接合されない部位を、長手方向Xの中央側Bとする。
本発明を適用した柱梁接合構造1は、図4に示すように、梁材6の長手方向Xで所定の延長を有するように延びて設けられる梁フランジ2と、梁材6の長手方向Xの端部において柱材4に取り付けられる梁材6の梁端側Aに設けられる鋼製プレート3とを備えて、梁フランジ2に鋼製プレート3が溶接接合された溶接型の柱梁接合構造1となる。
梁フランジ2は、図5、図6に示すように、幅方向Yに延びて略平坦状等となるように上面2a及び下面2bが形成されて、また、上面2a及び下面2bから連続する側端面20が板厚方向Zに延びて略平坦状となるように形成される。梁フランジ2は、少なくとも梁材6の長手方向Xの梁端側Aにおいて、略平坦状となるように側端面20が形成されるものとなる。
梁フランジ2は、梁材6の長手方向Xにおいて、梁フランジ2に鋼製プレート3が溶接接合される部位となる梁材6の梁端側Aを除き、梁フランジ2に鋼製プレート3が溶接接合される部位と溶接接合されない部位との境界Fよりも梁材6の中央側Bのみに、部分的に1又は複数の断面欠損部7が形成される。
断面欠損部7は、例えば、梁フランジ2を上面2aから下面2bまで貫通させて、略円形状に形成される。断面欠損部7は、梁フランジ2の板厚tfの0.6倍以上の直径Rを有して、梁材6の長手方向Xで境界Fから中央部6bに向けて、略円形状の直径Rが次第に大きいものとなるように、長手方向Xに所定の間隔を空けて複数形成される。
鋼製プレート3は、梁材6の長手方向Xの梁端側Aで、柱材4に近接した基端部31から、柱材4と離間した先端部32まで、梁フランジ2の幅方向Yの一方又は両方の側部に溶接接合される。鋼製プレート3は、幅方向Yに延びて略平坦状等となるように上面3a及び下面3bが形成されて、梁フランジ2の板厚tfと略同程度の板厚tpとなる。
鋼製プレート3は、柱材4に近接した基端部31の開先面30から、柱材4と離間した先端部32の開先面30まで、梁フランジ2の側端面20に複数パスで、K型開先溶接、レ型開先溶接等により溶接される。鋼製プレート3は、例えば、K型開先溶接で、板厚tpが25mmのときに、第1パスから第2パスまで2回のパスで溶接されて、また、板厚tpが28mm〜40mmのときに、3〜6回程度のパスで溶接されるものとなる。
鋼製プレート3は、図7に示すように、K型開先溶接される開先面30で、梁フランジ2の側端面20と略平行に対向する対向部30aと、上面3a及び下面3bから対向部30aまで板厚方向Zに傾斜して連続する一対の傾斜部30bとを有する。鋼製プレート3は、例えば、板厚tpが25mmのときに、対向部30aの板厚方向Zの高さが7mm程度、各々の傾斜部30bの板厚方向Zの高さが9mm程度となる。
鋼製プレート3は、図7(a)に示すように、第1パスから第2パスまで2回のパスでK型開先溶接されるときに、梁フランジ2の側端面20と傾斜部30bとの隙間で、板厚方向Zで対向部30aに最も近接した内部側に、第1パスの溶接部分w1が設けられるとともに、上面3a及び下面3bに最も近接した外面側に、第2パスの溶接部分w2が設けられる。
このとき、第1パスの溶接部分w1は、図7(b)に示すように、鋼製プレート3の基端部31から先端部32までの範囲R1内で、鋼製プレート3の先端部32よりも、長手方向Xの中央側Bに突出させることなく、鋼製プレート3の長手方向Xの略全長に亘って設けられる。
また、第2パスの溶接部分w2は、梁材6の長手方向Xの梁端側Aで、第1パスの溶接部分w1よりも、鋼製プレート3の先端部32で梁フランジ2の板厚tfと略同一の大きさ以上となる位置まで、鋼製プレート3の基端部31側に後退させた範囲R2内に設けられる。
鋼製プレート3は、図8に示すように、3回以上のパスでK型開先溶接される場合に、第3パス以降の第n回目のパスにおける各々の溶接部分wnが、1つ前のパスにおける第(n−1)回目での溶接部分w(n−1)よりも、鋼製プレート3の先端部32で梁フランジ2の板厚tfと略同一の大きさ以上となる位置まで、鋼製プレート3の基端部31側に順次後退させた範囲Rn内に設けられる。
鋼製プレート3は、図9(a)に示すように、例えば、第1パスから第3パスまで、3回のパスでK型開先溶接される場合に、板厚方向Zで対向部30aに最も近接した内部側に、第1パスの溶接部分w1が設けられて、上面3a及び下面3bに最も近接した外面側に、第3パスの溶接部分w3が設けられるとともに、第1パスの溶接部分w1と第3パスの溶接部分w3との間に、第2パスの溶接部分w2が設けられる。
このとき、第1パスの溶接部分w1は、図9(b)に示すように、鋼製プレート3の基端部31から先端部32までの範囲R1内に設けられて、また、第2パスの溶接部分w2は、第1パスの溶接部分w1よりも、鋼製プレート3の先端部32で梁フランジ2の板厚tfと略同一の大きさ以上となる位置まで後退させた範囲R2内に設けられるものとなり、第3パスの溶接部分w3は、第2パスの溶接部分w2よりも、鋼製プレート3の先端部32で梁フランジ2の板厚tfと略同一の大きさ以上となる位置まで後退させた範囲R3内に設けられる。
なお、鋼製プレート3は、図10に示すように、3回以上のパスでK型開先溶接される場合に、第2パスの溶接部分w2のみが、第1パスの溶接部分w1よりも、鋼製プレート3の先端部32で梁フランジ2の板厚tfと略同一の大きさ以上となる位置まで後退させた範囲R2内に設けられてもよい。このとき、第3パス以降の第n回目のパスにおける各々の溶接部分wnは、1つ前のパスにおける第(n−1)回目での溶接部分w(n−1)よりも、鋼製プレート3の基端部31側に順次後退させることなく、第(n−1)回目での溶接部分w(n−1)と略同一の範囲Rn内に設けられるものとなる。
本発明を適用した柱梁接合構造1は、第1パスの溶接部分w1が、鋼製プレート3の基端部31から先端部32までの範囲R1内に留まるように設けられて、また、第2パスの溶接部分w2が、第1パスの溶接部分w1よりも、鋼製プレート3の先端部32で梁フランジ2の板厚tfと略同一の大きさ以上となる位置まで後退させた範囲R2内に留まるように設けられる。
本発明を適用した溶接型の柱梁接合構造1は、図11(a)に示すように、梁フランジ2に鋼製プレート3が溶接接合されるものとなる。これに対して、従来の一体型の柱梁接合構造9は、図11(b)に示すように、鋼製プレートに相当する拡幅部位90と梁フランジ91とを一体化させたものとして鋼板から切り出されて形成されるものとなる。
下記表1は、本発明を適用した溶接型の柱梁接合構造1を本発明例とするとともに、従来の一体型の柱梁接合構造9を比較例として、本発明例の梁フランジ2と比較例の梁フランジ91とに長手方向Xの準静的な引張力Tを付与する引張試験の結果を示すものである。このとき、引張試験の対象となった試験部Gにおいて、本発明例の梁フランジ2は、破断時の変位が55.53mmとなって、比較例の梁フランジ91は、破断時の変位が44.10mmとなった。なお、本発明例は、図7に示すように、鋼製プレート3が2回のパスでK型開先溶接されて、第2パスの溶接部分w2が、第1パスの溶接部分w1よりも、鋼製プレート3の先端部32で梁フランジ2の板厚tfと略同一の大きさとなる位置まで、鋼製プレート3の基端部31側に後退させた範囲R2内に設けられたものとしている。
Figure 0006390284
本発明を適用した柱梁接合構造1は、図12に示すように、破断時の変位として全体伸びが55.53mmとなり、破断時の変位として全体伸びが44.10mmとなる従来の一体型の柱梁接合構造9と比較して、破断時に1.25倍の全体伸びを有するものとなる。このとき、本発明を適用した柱梁接合構造1は、従来の一体型の柱梁接合構造9と比較して、1.25倍の変形性能を有するものとなり、溶接型の柱梁接合構造1とされるものにもかかわらず、従来の一体型と同等以上の高い変形性能を得ることができるものとなる。
本発明を適用した柱梁接合構造1は、図7に示すように、鋼製プレート3の基端部31から先端部32までの範囲R1内に第1パスの溶接部分w1が設けられることで、鋼製プレート3による梁フランジ2の梁端側Aでの補強を確実なものとすることができる。さらに、本発明を適用した柱梁接合構造1は、所定の位置まで後退させた範囲R2内に第2パスの溶接部分w2が設けられることで、鋼製プレート3の先端部32で第2パスの溶接部分w2による板厚方向Zの拘束を低減させることができる。
このとき、本発明を適用した柱梁接合構造1は、図5に示すように、鋼製プレート3が溶接接合される部位と溶接接合されない部位との境界Fで梁フランジ2の塑性変形を集中させないものとして、梁フランジ2の塑性化領域を広いものとすることで、梁材6の梁端6aでの変形性能を向上させることができるものとなる。
これにより、本発明を適用した柱梁接合構造1は、従来の一体型と同等以上の変形性能を得ることで、鉄骨建築物等に大規模な地震等による外力が作用した場合であっても、柱材4と梁材6との接合箇所で、梁材6の梁端6aが損傷、破断することを回避して、鉄骨建築物等の倒壊を防止することを容易にすることができる。
また、本発明を適用した柱梁接合構造1は、溶接型の柱梁接合構造1であるにもかかわらず、従来の一体型と同等以上の高い変形性能を得ることができるため、柱材4に接合された既存の梁材6の梁フランジ2に後付けで鋼製プレート3を溶接接合することで容易に導入することができるものとなり、既存の梁材6の取替作業等が要求されないものとなるため、施工コストや材料コストの増大を抑制することが可能となる。
本発明を適用した柱梁接合構造1は、図13に示すように、鉄骨建築物等に大規模な地震等による外力が作用することで、梁材6の長手方向Xで所定のモーメント分布を示すものとなるように、梁フランジ2に曲げモーメントMが作用するものとなる。本発明を適用した柱梁接合構造1は、梁材6の長手方向Xの端部で梁端6aの曲げモーメントMが最大となるとともに、梁材6の長手方向Xの両端部からの距離に比例して、梁材6の長手方向Xの中央部6bの曲げモーメントMが最小となる。
梁フランジ2は、図14に示すように、梁材6の長手方向Xに作用する曲げモーメントMのモーメント分布に応じて、梁材6の長手方向Xで鋼製プレート3が設けられる部位となる梁材6の梁端側Aよりも、梁材6の中央側Bが先行して塑性変形するものとなるように、部分的に断面欠損部7が形成される。
このとき、梁フランジ2は、梁材6の長手方向Xの最も境界F側で、略円形状の断面欠損部7の直径R1が最小となるとともに、梁材6の長手方向Xの最も中央部6b側で、略円形状の断面欠損部7の直径R3が最大となり、梁材6の長手方向Xのモーメント分布に比例して、略円形状の断面欠損部7の直径R2が、直径R1より大きく、直径R3より小さいものとなる。
本発明を適用した柱梁接合構造1は、梁フランジ2の梁端側Aにおいて、梁フランジ2のみから得られる曲げ耐力Mfよりも、梁フランジ2に鋼製プレート3が設けられることによる曲げ耐力Mpが増大して、曲げモーメントMよりも大きい曲げ耐力Mf+Mpが得られるものとなり、梁フランジ2の梁端6aの補強を確実なものとすることができる。
また、本発明を適用した柱梁接合構造1は、梁材6の長手方向Xに作用するモーメント分布に応じて、略円形状の断面欠損部7で直径R1のときに低下する曲げ耐力Md1、直径R2のときに低下する曲げ耐力Md2、直径R3のときに低下する曲げ耐力Md3となり、曲げモーメントMと略一致するものとなるように、断面欠損部7での曲げ耐力Mf−Md1、Mf−Md2、Mf−Md3が得られるものとなる。
このとき、本発明を適用した柱梁接合構造1は、梁フランジ2の中央側Bにおいて、梁材6の長手方向Xに作用するモーメント分布と略一致させて、曲げ耐力Mf−Md1、Mf−Md2、Mf−Md3が得られるものとなり、梁フランジ2に鋼製プレート3が設けられる部位よりも先行させて降伏変形する先行降伏領域Sが形成されるものとなる。
これにより、本発明を適用した柱梁接合構造1は、梁フランジ2の梁端側Aで、梁フランジ2の梁端6aの補強を確実なものとすると同時に、梁フランジ2の中央側Bで、梁フランジ2に先行降伏領域Sが形成されるものとなり、鋼製プレート3が溶接接合される部位と溶接接合されない部位との境界Fで、梁フランジ2の塑性変形の集中を回避させて、梁フランジ2の塑性化領域を広いものとして、梁材6の梁端6aでの変形性能を向上させることが可能となる。
本発明を適用した柱梁接合構造1は、梁フランジ2に長手方向Xの準静的な引張力Tを付与することで、表2に示すように、引張試験の前後において、略円形状の断面欠損部7の直径Rの大きさに応じて、断面欠損部7の形状が長手方向Xに伸びるように変形するものとなる。
Figure 0006390284
このとき、上記表2では、梁フランジ2の板厚tfを25mm程度として、略円形状の断面欠損部7の引張試験前の直径Rを板厚tfの0.4倍(10.0mm)、板厚tfの0.6倍(15.0mm)、板厚tfの0.8倍(20.0mm)としたときに、各々の断面欠損部7の試験後の長手方向Xの大きさを、試験前の直径Rで除したものが長手方向Xの変形率となり、また、各々の断面欠損部7の試験後の幅方向Yの大きさを、試験前の直径Rで除したものが幅方向Yの変形率となる。なお、上記表2では、「孔壁面の延性亀裂の有無」の欄で、引張試験後における各々の略円形状の断面欠損部7の内面に、鋼材の延性亀裂が発生したときを「有」と示すとともに、鋼材の延性亀裂が発生しなかったときを「無」と示している。
本発明を適用した柱梁接合構造1は、断面欠損部7の直径Rを、梁フランジ2の板厚tfの0.4倍〜0.8倍の何れに設定した場合であっても、長手方向Xの変形率が1.5倍〜2.1倍となり、断面欠損部7の形状が長手方向Xに伸びるように変形して、梁材6の梁端6aでの変形性能を向上させたものとなることがわかる。
本発明を適用した柱梁接合構造1は、特に、断面欠損部7の直径Rを、梁フランジ2の板厚tfの0.6倍以上に設定することで、断面欠損部7の形状を長手方向Xに伸びるように変形させた場合であっても、略円形状の断面欠損部7の内面に延性亀裂が発生しないものとなり、梁材6の梁端6aでの安定した変形性能を得ることが可能となる。
以上、本発明の実施形態の例について詳細に説明したが、上述した実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。
例えば、本発明を適用した柱梁接合構造1は、図15に示すように、鋼製プレート3の柱材4と離間した先端部32が45°等の略鋭角状に切り欠かれることによって、鋼製プレート3に切欠部33が形成されるものであってもよい。なお、本発明を適用した柱梁接合構造1は、上部の梁フランジ2及び下部の梁フランジ2の何れか一方又は両方において、梁フランジ2の側部に鋼製プレート3が設けられるものとなる。
1 :柱梁接合構造
2 :梁フランジ
2a :上面
2b :下面
20 :側端面
3 :鋼製プレート
3a :上面
3b :下面
30 :開先面
30a :対向部
30b :傾斜部
31 :基端部
32 :先端部
33 :切欠部
4 :柱材
4a :外周面
41 :接合プレート
5 :通しダイアフラム
5a :端辺部
6 :梁材
6a :梁端
6b :中央部
61 :ウェブ
7 :断面欠損部
A :梁端側
B :中央側
X :長手方向
Y :幅方向
Z :板厚方向

Claims (4)

  1. 柱材に梁材を接合させるための柱梁接合構造であって、
    梁材の長手方向に延びて設けられる梁フランジと、梁材の長手方向で柱材に取り付けられる梁材の梁端側に設けられる鋼製プレートとを備え、
    前記鋼製プレートは、
    前記梁フランジの側端面と略平行に対向する対向部と、前記鋼製プレートの上面及び下面から前記対向部まで板厚方向に傾斜して連続する一対の傾斜部とを有し、
    柱材に近接した基端部の開先面から、柱材と離間した先端部の開先面まで、前記梁フランジの側端面と、前記傾斜部との間の隙間に複数パスで溶接されるものであり、
    前記隙間内において、板厚方向における前記鋼製プレートの上面及び下面よりも前記対向部側を内部側としたとき、
    前記複数パスのうち前記内部側に最も近い位置に設けられる第1パスの溶接部分は、前記基端部から前記先端部までの範囲内で、梁材の長手方向で前記鋼製プレートの全長に亘って設けられるとともに、
    前記複数パスのうち前記第1パスの溶接部分の次に前記内部側に近い位置に設けられる第2パスの溶接部分は、前記先端部側の位置を、第1パスの溶接部分における前記先端部側の位置よりも、前記梁フランジの板厚と略同一の大きさ以上となる位置まで、梁材の長手方向における前記基端部側に後退させた範囲内に設けられること
    を特徴とする柱梁接合構造。
  2. 前記複数パスのうち第3パス以降の第nパス(ただしnは3以上の整数)の溶接部分は、前記先端部側の位置を、前記複数パスのうち第n−1パスの溶接部分における前記先端部側の位置よりも、前記梁フランジの板厚と略同一の大きさ以上となる位置まで、梁材の長手方向における前記基端部側に順次後退させた範囲内に設けられること
    を特徴とする請求項1記載の柱梁接合構造。
  3. 前記梁フランジは、梁材の長手方向に作用するモーメント分布に応じて、梁材の長手方向で前記鋼製プレートが設けられる部位よりも、梁材の中央側が先行して塑性変形するものとなるように、部分的に断面欠損部が形成されること
    を特徴とする請求項1又は2記載の柱梁接合構造。
  4. 前記断面欠損部は、前記梁フランジの板厚の0.6倍以上の直径を有して、略円形状に形成されること
    を特徴とする請求項3記載の柱梁接合構造。
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