JP2017065555A - 車両用保護装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】対応可能な衝突形態を増やす。
【解決手段】車両保護装置2は、エアバッグ51およびインフレータ52を有するエアバッグモジュール50と、エアバッグモジュール50を、向きを変えながら移動するように回動可能に車体に取り付けるアクチュエータ61と、を有する。エアバッグモジュール50は、アクチュエータ61により回動された状態で展開できる。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両用保護装置に関する。
自動車といった車両には、各種の車両用保護装置が設けられる。
たとえば特許文献1は、シートに着座した乗員の前側で展開されるフロントエアバッグ、乗員の外側で展開されるカーテンエアバッグを開示する。
これにより、たとえば自動車が他の自動車などと衝突する際に、シートに着座した乗員の前側でフロントエアバッグを展開させ、展開したフロントエアバッグに対して前へ倒れた乗員を支えることができる。乗員を保護することが可能である。
特開2014−151676号公報
しかしながら、このように車両において複数のエアバッグを展開させるようにしたとしても、想定外の衝突が発生した場合には、倒れる乗員がエアバッグに当たらなかったり、エアバックが乗員の荷重を十分に受け止めることができなかったりする可能性がある。
そして、このように想定外の衝突形態に対応しようとする場合、さらにエアバッグを追加することが考えられる。しかしながら、車両には既に、上述したようにフロントエアバッグやカーテンエアバッグが設けられており、追加したエアバッグを展開させるスペースが確保できない可能性もある。
このように、車両用保護装置では、エアバッグを追加しなくとも、対応可能な衝突形態を増やすことが求められている。
本発明に係る車両用保護装置は、エアバッグおよび前記エアバッグを展開させるインフレータを有するエアバッグモジュールと、前記エアバッグモジュールを、向きを変えながら移動するように回動可能に車体に取り付けるアクチュエータと、を有し、前記エアバッグモジュールは、前記アクチュエータにより回動された状態で展開できる。
好適には、前記アクチュエータによる前記エアバッグモジュールの回動を制御する制御部を有し、前記制御部は、衝突形態の予測に用いる入力情報、衝突時の入力情報、または車内状況の入力情報に基づいて、衝突形態を判断し、前記衝突形態の判断結果に基づいて、前記エアバッグモジュールの回動要否または回動量を判断し、前記エアバッグモジュールの回動が必要である場合に、前記アクチュエータにより前記エアバッグモジュールを回動駆動させる、とよい。
好適には、前記制御部は、前記衝突形態の判断において、前記エアバッグの展開方向と衝撃入力方向との一致度、衝撃による乗員の倒れ方向と前記エアバッグの展開方向との一致度、衝撃値の大きさ、乗員の有無、乗員の体型若しくは体重の大きさ、乗員と前記車体の内装部材との距離、の中の少なくとも1つを判断する、とよい。
好適には、前記制御部は、衝突予想時に、前記エアバッグモジュールを回動駆動する、とよい。
好適には、前記エアバッグモジュールは、前記車体に設けられるシートに着座した乗員の着座位置の周りで周方向に沿って移動可能に設けられる、とよい。
好適には、前記エアバッグモジュールは、前記車体の外側方向において乗員向きに制御される、とよい。
好適には、前記エアバッグモジュールは、前記車体の衝突予定部と前記乗員の頭部とを結ぶ直線上の位置へ回動駆動される、とよい。
好適には、前記エアバッグモジュールは、前記車体に設けられた内装部品内に配置され、前記内装部品に設けられ、前記エアバッグモジュールの回動位置に応じて選択的に破断される複数の破断部を有する、とよい。
好適には、前記エアバッグモジュールは、前記車体と衝突する衝突物に向かって展開するように移動可能に設けられる、とよい。
好適には、前記アクチュエータは、前記制御部により駆動されることにより前記エアバッグモジュールを回動させるワイヤ又はリンク機構を有する、とよい。
好適には、前記アクチュエータは、前記車体に設けられたシートへの着座により変位する変位部材と、前記変位部材の変位を入力として前記エアバッグモジュールを回動させるワイヤ又はリンク機構と、を有する、とよい。
本発明では、エアバッグモジュールは、アクチュエータにより回動された状態で展開できる。よって、回動することにより、1つのエアバッグモジュールで複数の衝突形態に好適に対応することが可能になる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る車両保護装置が適用される自動車の構造を模式的に示す説明図である。 図2は、第1実施形態に係る車両保護装置の基本構成の説明図である。 図3は、図2の車両保護装置の構成要素の配置の説明図である。 図4は、図2の制御部によるエアバッグモジュールの回動駆動処理の流れを示すフローチャートである。 図5は、第2実施形態の車両保護装置の構成要素の配置の説明図である。 図6は、第3実施形態に係る車両保護装置の基本構成の説明図である。
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る車両保護装置2が適用される自動車1の構造を模式的に示す説明図である。
自動車1は、車両の一種である。自動車1の車体の前後方向中央部には、乗員が乗車する乗員室が形成される。車体の前部には、燃料エンジンなどを配置するための前室が形成される。車体の後部には、荷室などとして用いることができる後室が形成される。
乗員室は、略四角形のフロアパネル11、フロアパネル11の前角に立設される一対のAピラー12、フロアパネル11の前後方向中央に立設される一対のBピラー13、フロアパネル11の後角に立設される一対のCピラー14、を有する。Aピラー12の上端とCピラー14の上端とは、ルーフレール15により連結される。Bピラー13の上端は、ルーフレール15の前後方向中央に接合される。左右一対のルーフレール15の間には、略四角形のルーフパネル16が接合される。
フロアパネル11の前縁と一対のAピラー12の下部との間にはトーボード17が配置され、トーボード17の上側にはダッシュボード18が配置される。ダッシュボード18、一対のAピラー12の上部、およびルーフパネル16の前縁に囲われるように、フロントガラス19が嵌め込まれる。一対のCピラー14の上部の間には、リアガラス20が嵌め込まれる。
前後方向に並ぶAピラー12とBピラー13との間には、Aピラー12に回転可能に支持される前ドアが配置される。Bピラー13とCピラー14との間には、Bピラー13に回転可能に支持される後ドアが配置される。フロアパネル11の左右幅方向両縁には、一対のサイドシル21が接合される。
このように、自動車1の乗員室は、略立方体形状の箱型の空間となる。
また、フロアパネル11の左右幅方向中央には、乗員室内へ突出するように前後方向へ延在するセンタートンネル22が形成される。センタートンネル22の下側には、たとえば燃料エンジンの駆動力を後輪へ伝達するためのドライブシャフトが配置される。
フロアパネル11の前部には、フロントシートとして、ドライバが着座するドライバシート23、ナビゲータが着座するナビゲーションシート24が左右幅方向に並べて取り付けられる。ドライバシート23は、座部41と背部42とを有する。ナビゲーションシート24は、座部41と背部42とを有する。ドライバシート23の座部41とナビゲーションシート24の座部41との間にセンタートンネル22が位置する。センタートンネル22の上には、シフトレバー25、サイドブレーキレバー、内装部材としてのコンソールボックス26などが取り付けられる。
ドライバシート23およびナビゲーションシート24の前には、左右幅方向へ延在するダッシュボード18が位置する。ドライバシート23の前には、ダッシュボード18から後向きに突出して設けられたステアリングホイール27が位置する。
フロアパネル11の後部には、リアシートとして、複数の乗員が着座できるベンチシート28が取り付けられる。ベンチシート28は、座部41と背部42とを有する。ベンチシート28は、フロアパネル11と同等の左右幅を有する。ベンチシート28には、通常3名までの乗員が着座することが可能である。
ところで、自動車1では、衝突時に乗員等を保護するための車両保護装置2が用いられる。
図2は、第1実施形態に係る車両保護装置2の基本構成の説明図である。
車両保護装置2は、エアバッグモジュール50、アクチュエータ61、制御部71、を有する。
エアバッグモジュール50は、エアバッグ51、インフレータ52、モジュールベース53、を有する。
エアバッグ51は、たとえば布を袋状に縫製したものである。
インフレータ52は、火薬および高圧ガスを収容する小型のタンクである。インフレータ52は、エアバッグ51と連結される。
モジュールベース53は、たとえば金属板である。モジュールベース53に、エアバッグ51、インフレータ52が固定される。
そして、エアバッグ51は、モジュールベース53から所定の展開方向へ展開する。
アクチュエータ61は、回動機構62、駆動モータ66、リンク機構67、ロック機構68、を有する。
回動機構62は、車体に対してエアバッグモジュール50を回動可能に取り付ける。回動機構62は、たとえば車体に対して一端が回動可能に取り付けられるL字アーム63を有する。L字アーム63の他端には、エアバッグモジュール50のモジュールベース53が固定される。これにより、エアバッグモジュール50は、車体に対して、回動機構62の回転軸を中心にして回動可能に取り付けられる。
駆動モータ66は、たとえば直流モータである。駆動モータ66は、たとえば車体に取り付けられる。
リンク機構67は、たとえば複数のギアである。リンク機構67は、駆動モータ66とL字アーム63との間に設けられる。これにより、駆動モータ66の駆動力によりL字アーム63が回動駆動され、エアバッグモジュール50は車体に対して回動駆動される。なお、リンク機構67は、ワイヤ92により駆動モータ66とL字アーム63とを連結してもよい。
ロック機構68は、エアバッグ51を展開する際にエアバッグモジュール50の回動をロックする機構である。ロック機構68は、たとえば車体に設けられたフックであり、エアバッグ51を展開する前にこのフックをL字アーム63に掛けてエアバッグモジュール50の回動を阻止する。これにより、エアバッグモジュール50は、駆動モータ66により回動駆動された回動位置において、エアバッグ51を展開することができる。
図3は、図2の車両保護装置2の構成要素の配置の説明図である。
アクチュエータ61のL字アーム63は、車体に取り付けられる一端がナビゲーションシート24の下となる位置でフロアパネル11に固定される。L字アーム63は、ナビゲーションシート24から前方へ伸び、さらにダッシュボード18内へ向かって折り曲げられている。そして、エアバッグモジュール50は、ダッシュボード18内で、L字アーム63の他端に、後向きに取り付けられる。L字アーム63は、ナビゲーションシート24から真っ直ぐに前方へ伸びた状態が初期状態である。この初期状態で、エアバッグモジュール50は、ナビゲーションシート24の前で、ナビゲーションシート24と正対する。また、L字アーム63は、駆動モータ66に駆動されることで、ナビゲーションシート24を回転中心として、左方向または右方向へ回動できる。エアバッグモジュール50は、乗員が着座するナビゲーションシート24の周りで、周方向に沿って移動可能に設けられる。
エアバッグ51は、前後方向に長い略立方体形状を有する。また、モジュールベース53は、立方体形状のエアバッグ51がナビゲーションシート24へ向かって真っすぐに展開するように取り付けられる。これにより、立方体形状のエアバッグ51は、アクチュエータ61のL字アーム63が初期位置から左方向または右方向へ回動された場合でも、ナビゲーションシート24に向かった状態を維持できる。たとえば初期位置から外側方向へ回動した場合でも、エアバッグ51は車体中央寄りの乗員に向いた状態に制御される。
また、ダッシュボード18には、複数の破断部81が設けられる。複数の破断部81は、ダッシュボード18内でのエアバッグモジュール50の可動範囲に沿って、車体幅方向に並べで設けられる。これにより、ダッシュボード18の内側で展開されるエアバッグ51は、ダッシュボード18の破断部81を選択的に突き破って、ダッシュボード18から後へ展開することができる。
以下、この本実施形態のエアバッグ51をフロントエアバッグ51ともよぶ。
制御部71は、たとえばマイクロコンピュータ装置である。マイクロコンピュータ装置は、CPU、ROM、RAM、入出力ポート、これらを接続するシステムバスを有する。ROMは、車両保護装置2の動作を制御するためのプログラムを記憶する。CPUは、このプログラムをRAMに読み込み、実行する。これにより、マイクロコンピュータ装置は、車両保護装置2の制御部71として機能する。
入出力ポートには、インフレータ52、駆動モータ66、ロック機構68、各種の検出部、が接続される。検出部には、たとえば乗員室から車体の前方といった車外を撮像する車外カメラ72、車内を撮像する車内カメラ73、加速度センサ74、車速センサ75、操舵角センサ76、がある。制御部71は、これら検出部からの入力情報に基づいて、車両保護装置2の動作を制御する。制御部71は、たとえばアクチュエータ61によるエアバッグモジュール50の回動駆動を制御する。
次に、車両保護装置2の動作について説明する。
図4は、図2の制御部71によるエアバッグモジュール50の回動駆動処理の流れを示すフローチャートである。制御部71は、図4の処理を周期的に実施する。
制御部71は、衝突前に、入出力ポートに入力される車体の内外状況を示す入力情報に基づいて、衝突形態を予測判断する(ステップST1)。
ここで、車体の内外状況を示す入力情報には、たとえば車外の撮像画像といった衝突形態の予測に用いる入力情報、衝突時の入力情報、車内の撮像画像といった車内状況の入力情報がある。
また、衝突形態としては、たとえばフルラップ衝突、オフセット衝突、オブリーク衝突、側面衝突、がある。フルラップ衝突は、たとえば対向車と車幅全体で正面衝突することである。オフセット衝突は、たとえば対向車とずれた状態で正面衝突することである。オブリーク衝突は、さらにずれた状態で対向車と正面衝突することである。側面衝突は、車体の側面に他の自動車1が衝突することである。そして、衝突形態の違いにより、衝突時の車体の挙動および乗員の挙動が変化する。
このため、衝突前の衝突形態の予測判断において、制御部71は、まず、車体の内外状況を示す入力情報に基づいて、衝突形態を予測判断する。
たとえば、制御部71は、車外の撮像画像から、先行車、対向車、構造物との相対位置および相対速度を予測し、さらにエアバッグ51の初期展開方向と衝撃入力方向との一致度、衝撃値の大きさ、を予測する。
また、制御部71は、車内の撮像画像から、乗員の乗車位置、乗員の体格若しくは体重を予測し、さらに衝撃による乗員の倒れ方向とエアバッグ51の初期展開方向との一致度、乗員と車体の内装部材との距離、を予測する。
このように、制御部71は、衝突形態を予測判断する。
なお、制御部71は、衝突前の通常時だけでなく、衝突中にもこれらの衝突形態の予測判断を実施してよい。
次に、制御部71は、予測した衝突形態に基づいて、エアバッグモジュール50の回動の要否および回動角を判断する(ステップST2)。ここで、回動角は、離散的な値であっても、連続的な値であってもよい。
たとえば予測した衝突形態がフルラップ衝突である場合、制御部71は、フロントエアバッグ51を有するエアバッグモジュール50の回動駆動を不要と判断する。
また、予測した衝突形態がオブリーク衝突である場合、制御部71は、フロントエアバッグ51を有するエアバッグモジュール50の回動駆動を必要と判断する。
また、制御部71は、回動角を判断する。制御部71は、たとえば、車体の衝突予定部と乗員の頭部とを結ぶ直線上の位置へエアバッグモジュール50を回動させる回動角を判断する。
また、制御部71は、乗員の体格が大きい場合、エアバッグモジュール50の回動角を体格に応じて増減させる。たとえば体格が大きい場合、エアバッグ51のひずみが大きくなる可能性があるため、回動角を小さくする。
そして、エアバッグモジュール50の回動が必要である場合、制御部71は、ロック機構68を解除し、アクチュエータ61によりエアバッグモジュール50を駆動量で駆動させる(ステップST3)。これにより、たとえばナビゲーションシート24に着座した乗員が倒れる方向から、該乗員へ向けてエアバッグ51を展開できる。その後、制御部71は、ロック機構68を作動させる。これにより、エアバッグモジュール50は回動した位置において、回動できない状態にロックされる。
エアバッグモジュール50の駆動が必要でない場合、制御部71は、アクチュエータ61を駆動させることなく、処理を終了する。
このように衝突前にエアバッグモジュール50を適宜回動駆動するとともに、制御部71は、図4とは別の衝突判断処理により、衝突の発生を判断する。
衝突判断処理において、制御部71は、入出力ポートに入力される各種の検出情報に基づいて、衝突の発生を判断する。
そして、衝突が発生する場合、制御部71は、インフレータ52へ点火信号を出力する。制御部71は、エアバッグ51が最大サイズに展開するタイミングまたはその直前または直後のタイミングで乗員がエアバックに対して突入するように、インフレータ52へ点火信号を出力するタイミングを調整する。
エアバッグモジュール50は、インフレータ52に点火信号が入力されると、火薬を発火させ、高圧ガスをエアバッグ51へ吹き出す。これにより、エアバックが展開する。エアバッグ51は、高圧ガスの流入開始により展開を開始し、ダッシュボード18の破断部81を突き破り、その後に最大サイズに達し、さらに内圧が高まると、ガスの放出を開始してしぼむ。この展開したエアバッグ51に対して乗員が当たることにより、乗員が内装部品などに当たる場合と比べて、乗員を保護することができる。
また、衝突前にエアバッグモジュール50を適宜回動させ、ナビゲーションシート24に着座した乗員が倒れる方向にかかわらず、その倒れる方向から乗員へ向けてエアバッグ51を展開できる。
たとえばフルラップ衝突である場合、制御部71は、ナビゲーションシート24の正面前側から後向きにエアバッグ51を展開できる。
また、オブリーク衝突である場合、制御部71は、ナビゲーションシート24に着座した乗員が倒れる方向から、斜め後ろ方向の乗員へ向けてエアバッグ51を展開できる。
以上のように、本実施形態において、エアバッグモジュール50は、ナビゲーションシート24に着座する乗員の周りで周方向に沿って回動する。これにより、エアバッグ51は、衝突形態にかかわらず、ナビゲーションシート24に着座した乗員が倒れる方向から、乗員へ向けて展開できる。たとえばフルラップ衝突時だけでなく、オフセット衝突時またはオブリーク衝突時においても、正対方向から展開するエアバッグ51により、乗員を支えることができる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態の車両保護装置2は、フロントガラス19の前といった車外で展開するエアバッグ51を有する。第2実施形態の車両保護装置2の基本構成は、第1実施形態の図2と同様である。以下の説明では、第1実施形態のものと対応する構成要素には、第1実施形態と同じ符号を付して説明を省略する。
図5は、第2実施形態の車両保護装置2の構成要素の配置の説明図である。
アクチュエータ61の回動機構62は、たとえば車体に対して一端が回動可能に取り付けられるロングアーム64を有する。ロングアーム64の他端には、エアバッグモジュール50のモジュールベース53が固定される。
ロングアーム64の一端は、フードの下側で車体に固定される。ロングアーム64は、フードの下側で後方へ伸びる。そして、エアバッグモジュール50は、フードの下側で、ロングアーム64の他端に、前上向きに取り付けられる。これにより、エアバッグモジュール50は、車体に対して、回動機構62の回転軸を中心にして回動可能に取り付けられる。
ロングアーム64は、前後方向に沿って伸びた状態が初期状態である。また、ロングアーム64は、駆動モータ66に駆動されることで、左方向または右方向へ回動できる。エアバッグモジュール50は、車体の前端のたとえば中央部の周りで、周方向に沿って移動可能に設けられる。
エアバッグ51は、上下方向に長い略円柱形状を有する。エアバッグ51は、フロントガラス19の前で展開する。
以下、この本実施形態のエアバッグ51をサイクリストエアバッグ51ともよぶ。
次に、車両保護装置2の動作について説明する。
本実施形態の制御部71によるエアバッグモジュール50の回動駆動処理の全体的な流れは、図4と同様である。
制御部71は、衝突前に、入出力ポートに入力される車体の内外状況を示す入力情報に基づいて、衝突形態を予測判断する(ステップST1)。
たとえば、制御部71は、車外の撮像画像から、自転車と衝突することを予測する。
次に、制御部71は、予測した衝突形態に基づいて、エアバッグモジュール50の回動の要否および回動角を判断する(ステップST2)。
たとえば予測した衝突形態が自動車1との衝突である場合、制御部71は、サイクリストエアバッグ51を有するエアバッグモジュール50の回動駆動を不要と判断する。
また、予測した衝突形態が自転車との衝突である場合、制御部71は、サイクリストエアバッグ51を有するエアバッグモジュール50の回動駆動を必要と判断する。
また、制御部71は、回動角を判断する。制御部71は、たとえば、車体の移動方向及び速度、自転車の移動方向及び速度とから、車体の衝突予定部と、衝突後のサイクリストの移動方向とを予測し、この移動方向の延長上の位置へエアバッグモジュール50を回動させる回動角を判断する。
そして、エアバッグモジュール50の回動が必要である場合、制御部71は、ロック機構68を解除し、アクチュエータ61によりエアバッグモジュール50を駆動量で駆動させる(ステップST3)。これにより、たとえばサイクリストが衝突後に移動する方向から、該サイクリストへ向けてエアバッグ51を展開できる。その後、制御部71は、ロック機構68を作動させる。これにより、エアバッグモジュール50は回動した位置において、回動できない状態にロックされる。
エアバッグモジュール50の駆動が必要でない場合、制御部71は、アクチュエータ61を駆動させることなく、処理を終了する。
以上のように、本実施形態では、フロントガラス19の前でサイクリスト保護のために展開されるエアバッグモジュール50は、サイクリストが衝突後に移動する方向へ回動する。これにより、エアバッグ51は、サイクリストとの衝突形態にかかわらず、サイクリストが移動する方向から展開できる。展開するエアバッグ51により、乗員を支えることができる。
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態の車両保護装置2は、ナビゲーションシート24の上で展開するフロントエアバッグ51を有する。以下の説明では、第1実施形態のものと対応する構成要素には、第1実施形態と同じ符号を付して説明を省略する。
図6は、第3実施形態に係る車両保護装置2の基本構成の説明図である。
車両保護装置2のアクチュエータ61は、回動機構62、変位部材91、ワイヤ92、を有する。
変位部材91は、ナビゲーションシート24の着座位置の下に埋設される。変位部材91は、該着座位置における着座した乗員の荷重に応じて変位する。
ワイヤ92は、変位部材91とL字アーム63とを直接に連結する。
本実施形態では、ナビゲーションシート24の着座位置の中央に乗員が着座している場合、変位部材91は、変位しない。
これに対して、ナビゲーションシート24の着座位置において内側または外側に荷重が偏るように乗員が着座している場合、変位部材91は、変位する。ワイヤ92は、変位部材91の変位を入力としてL字アーム63を変位方向へ引いて回動させる。
以上の実施形態は、本発明の好適な実施形態の例であるが、本発明は、これに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形または変更が可能である。
1…自動車(車両)、2…車両保護装置、11…フロアパネル、12…Aピラー、13…Bピラー、14…Cピラー、15…ルーフレール、16…ルーフパネル、17…トーボード、18…ダッシュボード、19…フロントガラス、20…リアガラス、21…サイドシル、22…センタートンネル、23…ドライバシート、24…ナビゲーションシート、25…シフトレバー、26…コンソールボックス、27…ステアリングホイール、28…ベンチシート、41…座部、42…背部、50…エアバッグモジュール、51…エアバッグ、52…インフレータ、53…モジュールベース、61…アクチュエータ、62…回動機構、63…L字アーム、64…ロングアーム、66…駆動モータ、67…リンク機構、68…ロック機構、71…制御部、72…車外カメラ、73…車内カメラ、74…加速度センサ、75…車速センサ、76…操舵角センサ、81…破断部、91…変位部材、92…ワイヤ
本発明に係る車両用保護装置は、エアバッグおよび前記エアバッグを展開させるインフレータを有するエアバッグモジュールと、前記エアバッグモジュールを、向きを変えながら移動するように回動可能に車体に取り付けるアクチュエータと、を有し、前記アクチュエータは、前記エアバッグモジュールの展開方向に位置する回転中心の周囲で、前記エアバッグモジュールを回動させ、前記エアバッグモジュールは、前記アクチュエータにより回動された状態で展開できる。
好適には、前記アクチュエータは、前記エアバッグモジュールを保持部材により保持し、前記車体に設けられるシートを回転中心として前記保持部材を回動させ、前記エアバッグモジュールは、前記シートに着座した乗員の着座位置の周りで乗員を中心とした仮想円の円周のすくなとも一部に沿って移動可能に設けられる、とよい。
好適には、前記エアバッグモジュールは、前記車体に設けられるシートの前側において前記シートと正対できるフロントエアバッグであり、前記アクチュエータは、前記保持部材により前記エアバッグモジュールを、前記シートを回転中心として左方向または右方向へ回動させる、とよい。
好適には、前記エアバッグモジュールは、前記車体の外側方向において乗員向きに制御される、とよい。
好適には、前記エアバッグモジュールは、前記車体の衝突予定部と前記乗員の頭部とを結ぶ直線上の位置へ回動駆動される、とよい。
好適には、前記エアバッグモジュールは、前記車体のフロントガラスの前側で展開するサイクリストエアバッグであり、前記アクチュエータは、前記車体のフードの下側で固定された位置から後方へ伸びる保持部材の後端に前記エアバッグモジュールを保持し、前記保持部材の固定位置を回転中心として前記保持部材を左方向または右方向へ回動させ、前記エアバッグモジュールは、前記フロントガラスの前側で左右へ回動した状態で展開できる、とよい。
好適には、前記エアバッグモジュールは、前記車体と衝突する衝突物に向かって展開するように移動可能に設けられる、とよい。
好適には、前記アクチュエータによる前記エアバッグモジュールの回動を制御する制御部を有し、前記制御部は、衝突形態の予測に用いる入力情報、衝突時の入力情報、または車内状況の入力情報に基づいて、衝突形態を判断し、前記衝突形態の判断結果に基づいて、前記エアバッグモジュールの回動要否または回動量を判断し、前記エアバッグモジュールの回動が必要である場合に、前記アクチュエータにより前記エアバッグモジュールを回動駆動させる、とよい。
好適には、前記制御部は、前記衝突形態の判断において、前記エアバッグの展開方向と衝撃入力方向との一致度、衝撃による乗員の倒れ方向と前記エアバッグの展開方向との一致度、衝撃値の大きさ、乗員の有無、乗員の体型若しくは体重の大きさ、乗員と前記車体の内装部材との距離、の中の少なくとも1つを判断する、とよい。
好適には、前記制御部は、衝突予想時に、前記エアバッグモジュールを回動駆動する、とよい。

Claims (11)

  1. エアバッグおよび前記エアバッグを展開させるインフレータを有するエアバッグモジュールと、
    前記エアバッグモジュールを、向きを変えながら移動するように回動可能に車体に取り付けるアクチュエータと、
    を有し、
    前記エアバッグモジュールは、前記アクチュエータにより回動された状態で展開できる、
    車両用保護装置。
  2. 前記アクチュエータによる前記エアバッグモジュールの回動を制御する制御部を有し、
    前記制御部は、
    衝突形態の予測に用いる入力情報、衝突時の入力情報、または車内状況の入力情報に基づいて、衝突形態を判断し、
    前記衝突形態の判断結果に基づいて、前記エアバッグモジュールの回動要否または回動量を判断し、
    前記エアバッグモジュールの回動が必要である場合に、前記アクチュエータにより前記エアバッグモジュールを回動駆動させる、
    請求項1記載の車両用保護装置。
  3. 前記制御部は、前記衝突形態の判断において、前記エアバッグの展開方向と衝撃入力方向との一致度、衝撃による乗員の倒れ方向と前記エアバッグの展開方向との一致度、衝撃値の大きさ、乗員の有無、乗員の体型若しくは体重の大きさ、乗員と前記車体の内装部材との距離、の中の少なくとも1つを判断する、
    請求項2記載の車両用保護装置。
  4. 前記制御部は、衝突予想時に、前記エアバッグモジュールを回動駆動する、
    請求項2または3記載の車両用保護装置。
  5. 前記エアバッグモジュールは、前記車体に設けられるシートに着座した乗員の着座位置の周りで周方向に沿って移動可能に設けられる、
    請求項1から4のいずれか一項記載の車両用保護装置。
  6. 前記エアバッグモジュールは、前記車体の外側方向において乗員向きに制御される、
    請求項5記載の車両用保護装置。
  7. 前記エアバッグモジュールは、前記車体の衝突予定部と前記乗員の頭部とを結ぶ直線上の位置へ回動駆動される、
    請求項6記載の車両用保護装置。
  8. 前記エアバッグモジュールは、前記車体に設けられた内装部品内に配置され、
    前記内装部品に設けられ、前記エアバッグモジュールの回動位置に応じて選択的に破断される複数の破断部を有する、
    請求項1記載の車両用保護装置。
  9. 前記エアバッグモジュールは、前記車体と衝突する衝突物に向かって展開するように移動可能に設けられる、
    請求項1記載の車両用保護装置。
  10. 前記アクチュエータは、
    前記制御部により駆動されることにより前記エアバッグモジュールを回動させるワイヤ又はリンク機構を有する、
    請求項2記載の車両用保護装置。
  11. 前記アクチュエータは、
    前記車体に設けられたシートへの着座により変位する変位部材と、
    前記変位部材の変位を入力として前記エアバッグモジュールを回動させるワイヤ又はリンク機構と、
    を有する、
    請求項1記載の車両用保護装置。
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