JP4184698B2 - エアバッグ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両に加わる衝撃を吸収するために設けられるエアバッグ装置に関するもので、特に、エアバッグの展開膨張に先だってエアバッグ装置が所定位置に移動するようにしたエアバッグ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種のエアバッグ装置としては、例えば特開2001−206176号公報の図6〜図8に開示されるような構成のものが知られている。この従来構成においては、ドア内側に第1インフレータと第1エアバッグと当接板とよりなる第1エアバッグモジュールが配置されている。そして、プリクラッシュセンサにより車両の衝突が予測検出されたとき、第1インフレータが作動されて第1エアバッグが車室内側に展開膨張される。この展開膨張により、当接板が車室内側に移動されて、乗員が車室内側に押し付けられるようになっている。
【0003】
また、前記第1エアバッグ上には、第2インフレータと第2エアバッグとよりなる第2エアバッグモジュールが支持されている。そして、第1エアバッグの展開膨張時に、この第2エアバッグモジュールが車室内側に突出移動される。その後、衝突センサにより車両の衝突が検出されたとき、第2インフレータが作動されて第2エアバッグが乗員とドアとの間に展開膨張され、衝突時の衝撃による乗員への影響が緩和されるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、この従来のエアバッグ装置においては、第1エアバッグの展開膨張により、第2エアバッグが未展開膨張状態で車室内側に突出移動されるものの、その第2エアバッグの最適展開方向については考慮されていない。このため、第2エアバッグが乗員とドアとの間の最適方向に展開膨張されにくく、衝撃を効果的に吸収することができないという問題があった。
【0005】
また、この従来のエアバッグ装置では、前述のように、衝突の予測検出時に、第1エアバッグの展開膨張によって、第2エアバッグモジュールが突出移動されるようになっている。そのため、この状態で衝突が検出されなかった場合、第2エアバッグモジュールを突出位置から元の位置に戻すことができないという問題もあった。つまり、第2エアバッグモジュールを元の位置に戻す場合には、第1エアバッグモジュールを新たなもの交換する必要があって、車両の所有者がそれを行うことは不可能に近い。
【0006】
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的は、エアバッグを最適方向へ確実に展開膨張させることができて、衝突時の衝撃を効果的に吸収することができるとともに、衝突回避後に未展開膨張状態のエアバッグを元位置へ容易に戻すことができるエアバッグ装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、プリクラッシュセンサの出力に基づいて、元位置に収容配置されている展開膨張前のエアバッグを所定位置に突出移動させる移動手段と、前記移動手段の動作に続いて、エアバッグを所定位置にて展開膨張させる展開膨張手段と、前記移動手段によって所定位置に突出移動したエアバッグで、なおかつ、未展開膨張状態のエアバッグを前記所定位置から元位置に収容配置させることを可能にした復帰手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0008】
従って、この請求項1に記載の発明によれば、エアバッグを所定位置に移動させた状態で、最適方向へ確実に展開膨張させることができて、車両衝突時において人体に対する衝撃を効果的に吸収することができる。また、衝突の予測検出後に衝突が回避されたときには、未展開膨張状態のエアバッグを元位置へ容易に戻すことができる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記エアバッグは車室内に設けられていることを特徴とするものである。
従って、この請求項2に記載の発明によれば、車室内に装設されるエアバッグ装置を有効に動作させて、車室内の乗員に対して優れた保護機能を発揮することができる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記エアバッグはインストルメントパネルの下方に配置され、前記移動手段はエアバッグを車両内の乗員側に移動させることを特徴とするものである。
【0011】
従って、この請求項3に記載の発明によれば、エアバッグをインストルメントパネルの下方位置から乗員の膝付近に向けて、最適方向に展開膨張させることができ、乗員の膝を含む下肢を有効に保護できる。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記エアバッグはシートの背もたれ部に装着され、前記移動手段はエアバッグをボディサイド部側に突出させることを特徴とするものである。
【0013】
従って、この請求項4に記載の発明によれば、エアバッグ装置をシートと車両のボディサイド部との間に位置させて、エアバッグをその位置からボディサイド部と乗員との間に向けて、最適方向に展開膨張させることができる。
【0014】
請求項5に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記エアバッグはインナールーフのサイド部内に収容され、移動手段はエアバッグをピラーのガーニッシュから離れるように移動させることを特徴とするものである。
【0015】
従って、この請求項5に記載の発明によれば、エアバッグをインナールーフのサイド部内から、ピラーのガーニッシュに干渉することなく、最適方向に展開膨張させることができる。
【0016】
請求項6に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記エアバッグはインナールーフの後部側に配置され、前記移動手段はエアバッグをリヤウインドウ側に指向させることを特徴とするものである。
【0017】
従って、この請求項6に記載の発明によれば、エアバッグをインナールーフの後部側からリヤウインドウ側に向けて、最適方向に展開膨張させることができ、リヤウインドウの破損に起因する乗員被害を有効に防止できる。
【0020】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下に、この発明の第1実施形態を、図1〜図4に基づいて説明する。
【0021】
図1及び図2に示すように、車両の車室内に配置されているステアリングホイール21は、円環状のリング部22と、リング部22の中央に配置されたパッド部23と、リング部22及びパッド部23を接続する複数本(実施形態では3本)のスポーク部24とから構成されている。リング部22及びスポーク部24は、アルミニウム合金等よりなる芯金25と、その外面に被覆形成された軟質合成樹脂よりなる被覆体26とから構成されている。芯金25の中央には取付ボス部27が形成され、この取付ボス部27を介して、ステアリングホイール21がステアリングシャフト28に取り付けられている。
【0022】
前記ステアリングホイール21内の中央部においてパッド部23の下方に位置するように、芯金25の内側面にはエアバッグ装置29が周囲のほぼ120度ずつ間隔をおいた3箇所において、移動手段としての移動機構30を介して移動可能に装着されている。このエアバッグ装置29は、折り畳み状態で収納された袋状のエアバッグ31と、そのエアバッグ31に展開膨張用のガスを供給するための展開膨張手段としてのインフレータ32とから構成されている。なお、エアバッグ31に対応するように、パッド部23には切り込み(図示しない)が設けられており、エアバッグ31の展開膨張時によりパッド部23がこの切り込みから切開されて、エアバッグ31の乗員側への膨脹が許容される。
【0023】
図2及び図3に示すように、前記各移動機構30においては、芯金25の内側面に支軸33が支持板34及び軸受35を介して固定位置において回転可能に支持されている。その支軸33にはネジ部33a及びウォームホイール33bが形成されている。エアバッグ装置29のブラケット29aの外周縁にはボール継手36が転動可能に支持され、その中央には支軸33のネジ部33aに螺合するネジ孔36aが形成されている。
【0024】
前記支持板34上には移動用モータ37が配設され、そのモータ軸には支軸33のウォームホイール33bに噛合するウォーム37aが設けられている。そして、この移動用モータ37が回転されることにより、ウォーム37a及びウォームホイール33bを介して支軸33が回転され、ネジ部33a及びネジ孔36aを介して支軸33に対するエアバッグ装置29の支持位置が移動される。このように、エアバッグ装置29の支持位置が周囲の3箇所で支軸33の軸線に沿って移動されることにより、エアバッグ装置29全体が傾動されてその向きが変更され、エアバッグ31の展開膨張方向が最適方向を指向するように設定される。
【0025】
次に、前記のように構成されたエアバッグ装置29の回路構成について説明する。図4に示すように、制御装置40にはエアバッグ装置29全体の動作を制御するためのプログラムが格納されている。制御装置40にはメモリ41が接続され、このメモリ41にはステアリングホイール21の回転角度に対応するエアバッグ31の最適展開膨張方向のデータ等が記憶されている。
【0026】
前記制御装置40には、回転角度センサ42、プリクラッシュセンサ43及び衝突センサ44が接続されている。回転角度センサ42は、車両の運転中にステアリングホイール21の回転角度を検出して、その角度検出信号を制御装置40に出力する。プリクラッシュセンサ43は、車両の前側に配置されている。このプリクラッシュセンサ43は、超音波または電波を車両の前方に向かって発信し、他の車両あるいは物体が近接するとそれを検出する。そして、制御装置40は、プリクラッシュセンサ43からの検出信号に基づいて、検出された他の車両または物体との相対速度及び距離に基づいて、衝突するおそれを予測する。衝突センサ44は、車両の前部に配置され、車両の実際の衝突を検出して、その衝突検出信号を制御装置40に出力する。
【0027】
前記制御装置40には、各移動機構30における移動用モータ37及びエアバッグ装置29のインフレータ32が接続されている。そして、制御装置40は、他の車両または物体との衝突を予測したとき、回転角度センサ42からのステアリングホイール21の回転角度検出信号に応じて、各移動用モータ37を回転制御する。すなわち、制御装置40は、回転角度センサ42からのステアリングホイール21の回転角度検出信号に基づいて、前記各移動機構30の移動用モータ37の回転の有無及び回転量を算出して、それに応じて移動用モータ37を回転させる。このため、ステアリングホイール21がいずれの方向に回転されている場合でも、エアバッグ31の展開膨張方向を常に最適方向、すなわち運転席の乗員の身体側となるようにエアバッグ装置29の向きが設定される。また、制御装置40は、このエアバッグ装置29の向き変更状態で、衝突センサ44から衝突検出信号を入力したとき、インフレータ32を動作させて、エアバッグ31を最適方向に膨張展開させる。
【0028】
さらに、この実施形態においては、前記移動機構30が復帰手段としての復帰機構を兼用するように構成されている。そして、エアバッグ装置29の向き変更状態で、所定時間内に衝突センサ44から衝突検出信号が出力されないとき、あるいは、図示しない復帰スイッチがオンされた場合、制御装置40は、各移動機構30の移動用モータ37を復帰回転させる。このため、未展開膨張状態のエアバッグ31を含むエアバッグ装置29を元位置に復帰される。
【0029】
従って、前記のように構成されたエアバッグ装置29は、以下のように動作される。
さて、通常の車両の運転時には、エアバッグ装置29がステアリングホイール21の回転軸線の方向を指向する元位置に配置されている。この状態で、ステアリングホイール21が回転操作されると、エアバッグ装置29が一体的に回転される。この場合、回転角度センサ42によりステアリングホイール21の回転角度が常時検出されて、その角度検出信号が制御装置40に対して常に出力されている。また、図示しないイグニションキーがオンされているときには、プリクラッシュセンサ43が常時超音波または電波を発信して、衝突検出可能状態を維持する。
【0030】
そして、この車両の運転中に、プリクラッシュセンサ43の検出に基づいて、制御装置40によりにより衝突のおそれが予測検出されると、同じく制御装置40の制御により、前記ステアリングホイール21の回転角度検出信号に応じて、各移動機構30の少なくともひとつの移動用モータ37が回転される。従って、エアバッグ装置29の向きが、ステアリングホイール21の回転角度に基づいて変更される。このため、ステアリングホイール21がいずれの方向に回転されている場合でも、エアバッグ31の展開膨張方向が乗員の胸部を指向する常に最適方向となるように設定される。
【0031】
その後、衝突センサ44により車両の衝突が検出されると、その衝突検出信号が制御装置40に出力される。すると、インフレータ32が動作されて、そのインフレータ32からエアバッグ31にガスが供給され、エアバッグ31が運転席の乗員の胸部に向けて最適方向に膨張展開される。この展開膨張により、車両衝突時の乗員に対する衝撃が効果的に吸収される。
【0032】
一方、前記のようにエアバッグ装置29の向きが変更された後、所定時間を経過しても衝突センサ44から衝突検出信号が出力されないとき、あるいは復帰スイッチがオンされたときには、制御装置40の制御により、各移動機構30の移動用モータ37が復帰回転される。この復帰回転により、エアバッグ装置29はエアバッグ31が未展開膨張状態のままで元位置に復帰される。
【0033】
なお、プリクラッシュセンサ43による検出を経ることなく、衝突センサ44が衝突を検出した場合には、エアバッグ装置29が動作して、エアバッグ31が展開膨張される。
【0034】
従って、この第1実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。(1) このエアバッグ装置29では、プリクラッシュセンサ43によって衝突が予測検出されたとき、移動機構30の作動により展開膨張前のエアバッグ31が所定位置に移動される。その後、衝突センサ44によって衝突が検出されたとき、インフレータ32の作動によりエアバッグ31が所定位置にて展開膨張される。それに対して、衝突センサ44の非検出時には、復帰機構を兼用する移動機構30の作動により、未展開膨張状態のエアバッグ31が元位置に復帰されるようになっている。
【0035】
このため、エアバッグ31を所定位置に移動させた状態で、最適方向へ確実に展開膨張させることができて、車両衝突時の乗員に対する衝撃を効果的に吸収することができ、エアバッグ31の機能を有効に発揮させることができる。また、衝突の予測検出後に衝突が回避されたときには、未展開膨張状態のエアバッグ31を元位置に戻すことができる。従って、従来とは異なり、衝突予測に基づいてエアバッグ装置29を移動させた後に、何らの困難なく、元の位置に戻すことができる。
【0036】
(2) このエアバッグ装置29では、前記エアバッグ31が車室内において、ステアリングホイール21の中央部に装着されている。また、前記移動機構30がエアバッグ31の向きを変更させるためのステアリングホイール21内に配置された移動用モータ37等から構成されている。このため、エアバッグ31をステアリングホイール21上から運転席の乗員の胸部に向けて、常に最適方向に展開膨張させることができる。
【0037】
(3) このエアバッグ装置29では、エアバッグ31を所定位置に移動させるための移動機構30と、エアバッグ31を元位置に復帰させるための復帰機構とが兼用して構成されている。このため、エアバッグ装置29の構成を簡単にすることができるとともに、1つの機構によりエアバッグ装置29の移動及び復帰を円滑かつ確実に行うことができる。
【0038】
(第2実施形態)
次に、この発明の第2実施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0039】
さて、この第2実施形態においては、図5に示すように、エアバッグ装置29がステアリングホイール21内の中央部に移動不能に固定的に装着されている。ステアリングシャフト28の支持コラム47の途中にはチルト機構48が設けられ、このチルト機構48により、ステアリングホイール21の傾斜角度が任意に変更でき、その調節角度で図示しないチルトロック機構により固定できるようになっている。このチルトロック機構は、プリクラッシュセンサ43の検出に基づいて衝突が予測されたときに、ロック機能が解除される。
【0040】
ステアリングホイール21の下方には復帰機構兼用の移動機構30を構成するソレノイド49が配設され、そのアーマチュア49aが支持コラム47の外周のリング49bに連結されている。なお、ステアリングホイール21の角度調節にともない、リング49bの位置が変更されて、アーマチュア49aが伸縮するが、ソレノイド49は励磁にともないアーマチュア49aの位置に関わらずアーマチュア49aを所定位置に移動させる。なお、ソレノイド49は、図4に示すブロック回路図において、移動用モータ37に替えて制御装置40に接続される。以降の第3〜第10実施形態においても、電気部品は同様に扱われる。
【0041】
そして、プリクラッシュセンサ43の検出に基づいて衝突が予測されたとき、チルトロック機構が解除される。次いで、ソレノイド49が励磁されて、ステアリングホイール21の傾斜角度が、図5に実線で示す状態から鎖線で示す状態に変更される。この変更により、エアバッグ装置29の向きが変更されて、エアバッグ31の展開膨張方向が最適方向、すなわち運転席の乗員の胸部を指向するように設定される。また、この変更状態で車両の衝突が回避された場合には、ソレノイド49の励磁が解除される。従って、この状態で、乗員は、ステアリングホイール21の角度調節を行い、その角度でチルトロック機構を作動させれば、元の任意のチルト角度に復帰させることができる。
【0042】
従って、この第2実施形態においても、前記第1実施形態における(1)〜(3)に記載の効果とほぼ同様の効果を得ることができる。
(第3実施形態)
次に、この発明の第3実施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。この第3実施形態においては、プリクラッシュセンサ43が車両の側部に配置され、車両の側部に対する衝突(以下、側突という)の予測のために検出するものである。また、衝突センサ44も車両の側部に配置され、実際の側突を検出するものである。
【0043】
さて、この第3実施形態においては、図6及び図7に示すように、エアバッグ装置29が車両の車室内に配置されるシート51の背もたれ部51aに、車両のボディサイド部52側へ突出移動可能に装着されている。背もたれ部51a内には復帰機構兼用の移動機構30を構成するソレノイド49が配設され、このソレノイド49によってエアバッグ装置29が出没移動されるようになっている。また、エアバッグ装置29は、そのエアバッグ31が車両前方に向かって展開膨張するようになっている。
【0044】
そして、プリクラッシュセンサ43の検出に基づいて側突が予測検出されたときには、ソレノイド49が励磁されて、図7に鎖線で示すように、エアバッグ装置29が車両のボディサイド部52側へ突出移動される。この突出移動により、エアバッグ31の展開膨張方向が最適方向、すなわち車両のボディサイド部52と乗員との間に指向するように設定される。
【0045】
この状態で、衝突センサ44により側突が検出されると、インフレータ32が動作されて、エアバッグ31が最適方向に、すなわちボディサイド部52と乗員との間に向かって展開膨張され、車両側部からの乗員に対する衝撃が効果的に吸収される。これに対して、エアバッグ装置29の突出状態で、側突が回避された場合には、一定時間経過後または復帰スイッチのオンにより、ソレノイド49が復帰動作されて、図7に実線で示すように、エアバッグ装置29が背もたれ部51a内の元位置に復帰移動される。
【0046】
従って、この第3実施形態によれば、前記第1実施形態における(1)及び(3)に記載の効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
(4) このエアバッグ装置29では、前記エアバッグ31がシート51の背もたれ部51aに装着されている。また、前記移動機構30がエアバッグ31をボディサイド部52側に突出させるためのソレノイド49から構成されている。このため、エアバッグ31をシート51の背もたれ部51aから、車両のボディサイド部52と乗員との間に向けて、最適方向に展開膨張させることができ、側突時における衝撃を緩和できる。
【0047】
(第4実施形態)
次に、この発明の第4実施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。この第4実施形態においては、前記第3実施形態と同様に、プリクラッシュセンサ43が車両の側部に配置され、側突の予測のために検出するものである。また、衝突センサ44も車両の側部に配置され、実際の側突を検出するものである。
【0048】
さて、この第4実施形態においては、図8及び図9に示すように、エアバッグ装置29が車両のインナールーフ54のサイド部内に収容配置されている。インナールーフ54のサイド部内には復帰機構兼用の移動機構30を構成するソレノイド49が配設され、このソレノイド49により、エアバッグ装置29がヘッドライニング55の側端縁を押し退けて、車室中央部側に突出移動されるようになっている。
【0049】
そして、プリクラッシュセンサ43の検出に基づいて側突が予測検出されたときには、ソレノイド49が励磁されて、図9に鎖線で示すように、エアバッグ装置29が車室中央部側に突出移動される。この突出移動により、エアバッグ31の展開膨張方向が最適方向、すなわちピラー56のガーニッシュ57から離れるとともに、ボディサイド部52と乗員との間を指向するように設定される。
【0050】
この状態で、衝突センサ44により側突が検出されると、インフレータ32が動作されて、エアバッグ31がドアウインドウの内面に沿って最適方向、すなわちボディサイド部52と乗員との間に向かって展開膨張され、車両側部からの衝撃が効果的に吸収される。これに対して、エアバッグ装置29の突出状態で、側突が回避された場合には、ソレノイド49が復帰動作されて、図9に実線で示すように、エアバッグ装置29がインナールーフ54のサイド部内の元位置に復帰移動される。従って、この状態で、乗員等がヘッドライニング55を元の位置に戻すことができる。
【0051】
従って、この第4実施形態によれば、前記第1実施形態における(1)及び(3)に記載の効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
(5) このエアバッグ装置29では、前記エアバッグ31がインナールーフ54のサイド部内に収容され、移動機構30がエアバッグ31をピラー56のガーニッシュ57から離れるように室内側に移動させるように構成されている。このため、エアバッグ31をインナールーフ54のサイド部内から、ピラー56のガーニッシュ57に干渉することなく、最適方向に展開膨張させることができる。すなわち、エアバッグ装置29が車室側に移動することなく、インナールーフ54のサイド部に沿った位置で展開膨張すると、エアバッグ31とピラー56のガーニッシュ57とが干渉する。このため、エアバッグ31の展開膨脹に支障を来すおそれがあるが、この第4実施形態では、このようなおそれを回避できる。
【0052】
(第5実施形態)
次に、この発明の第5実施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。この第5実施形態においては、プリクラッシュセンサ43が車両の後部に配置され、追突の予測のために検出するものである。また、衝突センサ44も車両の後部に配置され、実際の追突を検出するものである。
【0053】
さて、この第5実施形態においては、図10〜図12に示すように、エアバッグ装置29がインナールーフ54の後部側に、復帰機構兼用の移動機構30を構成する複数のリンク59を介して昇降移動可能に配置されている。インナールーフ54の後部には前記移動機構30を構成するロータリソレノイド60が配設され、その駆動軸が1つのリンク59に作動連結されている。
【0054】
そして、プリクラッシュセンサ43の検出に基づいて追突が予測検出されたときには、ロータリソレノイド60が回転され、図12に鎖線で示すように、エアバッグ装置29がヘッドライニング55の後端縁を押し退けて下方に突出移動される。この突出移動により、エアバッグ31の展開膨張方向が最適方向、すなわちリヤウインドウ61側へ指向するように設定される。
【0055】
この状態で、衝突センサ44により実際の追突が検出されると、インフレータ32が動作されて、エアバッグ31がリヤウインドウ61に沿って最適方向に展開膨張され、車両後部からの衝撃が効果的に吸収される。これに対して、エアバッグ装置29の突出状態で、追突が回避された場合には、ロータリソレノイド60が復帰回転されて、図12に実線で示すように、エアバッグ装置29がインナールーフ54の後部の元位置に復帰移動される。従って、この状態で、乗員等がヘッドライニング55を元の位置に戻すことができる。
【0056】
従って、この第5実施形態によれば、前記第1実施形態における(1)及び(3)に記載の効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
(6) このエアバッグ装置29では、前記エアバッグ31がインナールーフ54の後部側に配置されている。また、前記移動機構30がエアバッグ31をリヤウインドウ61側に指向させるためのロータリソレノイド60等から構成されている。このため、エアバッグ31をインナールーフ54の後部側からリヤウインドウ61側に向けて、最適方向に展開膨張させることができる。従って、リヤウインドウ61の破損等から乗員を有効に保護できる。
【0057】
(第6実施形態)
次に、この発明の第6実施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。この第6実施形態においては、プリクラッシュセンサ43が車両の前部に配置され、前面衝突の予測のために検出するものである。また、衝突センサ44も車両の前部に配置され、実際の前面衝突を検出するものである。
【0058】
さて、この第6実施形態においては、図13に示すように、エアバッグ装置29がインストルメントパネル63の下方に、支持板64を介して回動可能に配置されている。インストルメントパネル63の下方には復帰機構兼用の移動機構30を構成するソレノイド49が配設され、そのアーマチュアが支持板64に連結されている。
【0059】
そして、プリクラッシュセンサ43の検出に基づいて衝突が予測検出されたときには、ソレノイド49が励磁されて支持板64が回動され、図13に鎖線で示すように、エアバッグ装置29が車両内の乗員側で、かつ斜め上向きの位置に移動される。この移動により、エアバッグ31の展開膨張方向が最適方向、すなわち乗員の膝付近を指向するように設定される。
【0060】
この状態で、衝突センサ44により実際の車両の衝突が検出されると、インフレータ32が動作され、エアバッグ31が乗員の膝付近に向けて最適方向に展開膨張される。このため、乗員の膝がインストルメントパネル63に当たるのを防止でき、インストルメントパネル63からの衝撃が効果的に吸収される。これに対して、エアバッグ装置29の移動状態で、車両の衝突が回避された場合には、ソレノイド49が復帰動作されて、図13に実線で示すように、エアバッグ装置29がインストルメントパネル63の下方の元位置に復帰移動される。
【0061】
従って、この第6実施形態によれば、前記第1実施形態における(1)及び(3)に記載の効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
(7) このエアバッグ装置29では、前記エアバッグ31がインストルメントパネル63の下方に配置されている。また、前記移動機構30がエアバッグ31を車両内の乗員側に移動させるためのソレノイド49等から構成されている。このため、エアバッグ31をインストルメントパネル63の下方位置から乗員の膝に向けて、最適方向に展開膨張させることができ、乗員の膝を含む下肢を有効に保護できる。
【0062】
(第7実施形態)
次に、この発明の第7実施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。この第7実施形態においては、プリクラッシュセンサ43が車両の前部に配置され、前面衝突の予測のために検出するものである。また、衝突センサ44も車両の前部に配置され、実際の前面衝突を検出するものである。
【0063】
さて、この第7実施形態では、図14及び図15に示すように、エアバッグ装置29が車室外においてフロントガラス66の前端下方に配置され、可撓性を有するカウルルーバー67にて覆われている。また、エアバッグ31がフロントガラス66に向かって展開膨張するようになっている。フロントガラス66の前端下方には復帰機構兼用の移動機構30を構成するソレノイド49が配設され、そのアーマチュアがエアバッグ装置29に連結されている。
【0064】
そして、プリクラッシュセンサ43の検出に基づいて衝突が予測検出されたときには、ソレノイド49が励磁されて、図15に鎖線で示すように、エアバッグ装置29がカウルルーバー67を撓ませながらその後端縁を押し退けて、フードパネル68の後端付近まで上昇移動される。この上昇移動により、エアバッグ31の展開膨張方向が最適方向、すなわちフードパネル68の後部上面からフロントガラス66の前端上面にかけての領域に指向するように設定される。
【0065】
この状態で、衝突センサ44により車両の実際の衝突が検出されると、インフレータ32が動作され、エアバッグ31が前記フードパネル68及びフロントガラス66の前面領域に向かって最適方向に展開膨張されて、車室外の衝突物等に対する衝撃が効果的に吸収される。これに対して、エアバッグ装置29の移動状態で、車両の衝突が回避された場合には、ソレノイド49が復帰動作されて、図15に実線で示すように、エアバッグ装置29がフロントガラス66の前端下方の元位置に復帰移動される。
【0066】
従って、この第7実施形態によれば、前記第1実施形態における(1)及び(3)に記載の効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
(8) このエアバッグ装置29では、前記エアバッグ31が車室外においてフロントガラス66の前端下方に配置されている。また、前記移動機構30がエアバッグ31をフードパネル68の後端付近まで上昇させるためのソレノイド49から構成されている。このため、エアバッグ31をフロントガラス66の前端下方位置から、フードパネル68の後部上面及びフロントガラス66の前面の領域に向かって、最適方向に展開膨張させることができる。従って、この第7実施形態においては、フロントガラスに衝突することが多い歩行者や2輪車乗員を有効に保護できる。
【0067】
(第8実施形態)
次に、この発明の第8実施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。この第6実施形態においては、プリクラッシュセンサ43が車両の前部に配置され、前面衝突の予測のために検出するものである。また、衝突センサ44も車両の前部に配置され、実際の前面衝突を検出するものである。
【0068】
さて、この第8実施形態においては、図16に示すように、エアバッグ装置29がインストルメントパネル63の下方のアンダートレイ70の一部に固定されている。このアンダートレイ70は使用位置から車両前方側へ移動可能である。アンダートレイ70の前方には、復帰機構兼用の移動機構30を構成するソレノイド49が配設され、そのアーマチュアがアンダートレイ70に連結されている。なお、エアバッグ装置29の支持は、アンダートレイ70以外に、エアバッグ装置29の支持専用の支持部材であってもよい。
【0069】
そして、プリクラッシュセンサ43の検出に基づいて衝突が予測検出されたときには、ソレノイド49が励磁されて鎖線で示すように、アンダートレイ70が使用位置から車両前方側へ移動され、エアバッグ装置29が車両前方側に位置する。この移動により、エアバッグ31の展開膨張方向が最適方向、すなわち乗員の膝付近を指向するように設定される。
【0070】
この状態で、衝突センサ44により実際の車両の衝突が検出されると、インフレータ32が動作され、エアバッグ31が乗員の膝付近に向けて最適方向に展開膨張される。このため、乗員の膝がインストルメントパネル63に当たるのを防止でき、インストルメントパネル63からの衝撃が効果的に吸収される。これに対して、エアバッグ装置29の移動状態で、車両の衝突が回避された場合には、ソレノイド49が復帰動作されて、エアバッグ装置29が鎖線で示すように、インストルメントパネル63の車両後方側の元位置に復帰移動される。
【0071】
従って、この第8実施形態によれば、前記第1実施形態における(1)及び(3)に記載の効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
(9) このエアバッグ装置29では、エアバッグ31をインストルメントパネル63の下方位置から乗員の膝に向けて、最適方向に展開膨張させることができ、乗員の膝を含む下肢を有効に保護できる。また、このエアバッグ装置29では、エアバッグ装置29と乗員との間に適度に広い間隔を形成できるため、エアバッグ31が展開膨張する時間を確保でき、乗員保護を有効に行うことができる。
【0072】
(第9実施形態)
次に、この発明の第9実施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。この第6実施形態においては、プリクラッシュセンサ43が車両の前部に配置され、前面衝突の予測のために検出するものである。また、衝突センサ44も車両の前部に配置され、実際の前面衝突を検出するものである。
【0073】
さて、この第9実施形態においては、図17に示すように、インストルメントパネル63の下方のアンダートレイ70の一部に復帰機構兼用の移動機構30を構成するロータリーソレノイド60が配設され、その出力軸60aにエアバッグ装置29が支持されている。なお、この第9実施形態においても、ロータリーソレノイド60の支持は、アンダートレイ70以外に、ロータリーソレノイド60の支持専用の支持部材であってもよい。
【0074】
そして、プリクラッシュセンサ43の検出に基づいて衝突が予測検出されたときには、ロータリーソレノイド60が励磁されて鎖線で示すように、エアバッグ装置29が下向き位置から上向き位置に回動配置される。この移動により、エアバッグ31の展開膨張方向が最適方向、すなわち乗員の膝付近を指向するように設定される。
【0075】
この状態で、衝突センサ44により実際の車両の衝突が検出されると、インフレータ32が動作され、エアバッグ31が乗員の膝付近に向けて最適方向に展開膨張される。このため、乗員の膝がインストルメントパネル63に当たるのを防止でき、インストルメントパネル63からの衝撃が効果的に吸収される。これに対して、エアバッグ装置29の移動状態で、車両の衝突が回避された場合には、ロータリーソレノイド60が復帰動作されて、エアバッグ装置29が下向きの元位置に復帰移動される。
【0076】
従って、この第9実施形態によれば、前記第6実施形態と同様な効果を得ることができる。
(第10実施形態)
次に、この発明の第10実施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。この第10実施形態においては、プリクラッシュセンサ43が車両の前部に配置され、前面衝突の予測のために検出するものである。また、衝突センサ44も車両の前部に配置され、実際の前面衝突を検出するものである。
【0077】
さて、この第10実施形態においては、図18に示すように、助手席側のインストルメントパネル63に開口69が形成され、その開口69には蓋板76が軸71を介して開閉可能に支持されている。蓋板76には突片72が形成され、軸73により回動可能に支持されたソレノイド74のアーマチュアが軸75を介して前記突片72に支持されている。前記蓋板76の下面にはエアバッグ装置29が固定されている。
【0078】
そして、プリクラッシュセンサ43の検出に基づいて衝突が予測検出されたときには、ソレノイド74が励磁されて2点鎖線で示すように、蓋板76が開放回動され、エアバッグ装置29が助手席の乗員側を指向する。このため、エアバッグ31の展開膨張方向が最適方向、すなわち助手席の乗員の胸郭部付近を指向するように設定される。
【0079】
この状態で、衝突センサ44により実際の車両の衝突が検出されると、インフレータ32が動作され、エアバッグ31が助手席の乗員の胸郭部付近に向けて最適方向に展開膨張される。このため、乗員がインストルメントパネル63に当たるのを防止でき、インストルメントパネル63からの衝撃が効果的に吸収される。これに対して、エアバッグ装置29の移動状態で、車両の衝突が回避された場合には、ソレノイド74が復帰動作されて、蓋板76が閉鎖回動され、エアバッグ装置29が下向きの元位置に復帰移動される。
【0080】
従って、この第10実施形態によれば、助手席の乗員を有効に保護することができる。
(変更例)
なお、この実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
【0081】
・ 前記各実施形態において、エアバッグ装置29を元位置に復帰させるための復帰機構を、移動機構30と兼用することなく別に設けること。
・ 図13に示す前記第6実施形態において、インストルメントパネル63の下方にエアバッグ装置29を前後方向へ移動可能に配置し、衝突の予測検出時に、エアバッグ装置29が乗員側に向かって車両後方へ移動されるように構成すること。このようにすれば、エアバッグ31が乗員に近接するため、エアバッグ31が小型であっても、乗員を有効に保護できる。また、エアバッグ31を小型にすれば、エアバッグ装置29全体が小型になり、インストルメントパネル63やその近傍にマウントするのに都合がよい。
【0082】
・ 前記各実施形態においては、エアバッグ31の展開膨張が衝突センサ44の検出に基づいて行われるように構成した。これに対し、エアバッグ31の展開膨張がプリクラッシュセンサ43の検出に基づいて行われるように構成すること。例えば、プリクラッシュセンサ43の検出により衝突が予測された後における一定時間後に展開膨張するように構成すること。このように構成すれば、衝突センサ及びそれに関連した構成が不要になり、構成が簡単になる。この場合、プリクラッシュセンサ43が車両または物体を検出した後に、そのプリクラッシュセンサ43が検出を継続していることを条件にしてエアバッグ31が展開膨張するようにしてもよい。
【0083】
(別の技術的思想)
さらに、上記実施形態により把握される請求項以外の技術的思想について、以下にそれらの効果とともに記載する。
【0084】
(a) 前記エアバッグは車室外に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のエアバッグ装置。
この構成によれば、車室外に装設されるエアバッグ装置に実施して前述したような優れた効果を発揮することができ、特に歩行者等の保護を有効に行うことができる。
【0085】
(b) 前記エアバッグはフロントガラスの前端下方に配置され、前記移動手段はエアバッグをフードパネルの後端付近まで上昇させることを特徴とする(a)項に記載のエアバッグ装置。
【0086】
この構成によれば、エアバッグをフロントガラスの前端下方位置から、フードパネルの後部上面及びフロントガラスの前面の領域に向けて、最適方向に展開膨張させることができ、前記と同様に、歩行者等の保護を有効に行うことができる。
【0087】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明においては、エアバッグを最適方向へ確実に展開膨張させることができて、衝突時の衝撃を効果的に吸収することができるとともに、衝突回避後に未展開膨張状態のエアバッグを元位置へ容易に戻すことができるという効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態のエアバッグ装置を備えたステアリングホイールの正面図。
【図2】 図1の2−2線における拡大断面図。
【図3】 図2の一部をさらに拡大して示す部分断面図。
【図4】 図1のエアバッグ装置の回路構成を示すブロック図。
【図5】 第2実施形態のエアバッグ装置を備えたステアリングホイールの側面図。
【図6】 第3実施形態のエアバッグ装置を備えたシートを示す斜視図。
【図7】 図6のエアバッグ装置を拡大して示す部分破断正面図。
【図8】 第4実施形態のエアバッグ装置を備えた車両を示す斜視図。
【図9】 図8の9−9線における部分拡大断面図。
【図10】 第5実施形態のエアバッグ装置を備えた車両の部分側面図。
【図11】 図10の車両を拡大して示す部分背面図。
【図12】 図11の12−12線における部分拡大断面図。
【図13】 第6実施形態のエアバッグ装置を示す車両の部分断面図。
【図14】 第7実施形態のエアバッグ装置を備えた車両の部分斜視図。
【図15】 図14の15−15線における部分拡大断面図。
【図16】 第8実施形態のエアバッグ装置を示す車両の部分断面図。
【図17】 第9実施形態のエアバッグ装置を示す車両の部分断面図。
【図18】 第10実施形態のエアバッグ装置を示す車両の部分断面図。
【符号の説明】
21…ステアリングホイール、29…エアバッグ装置、30…復帰手段としての復帰機構を兼用する移動手段としての移動機構、31…エアバッグ、32…展開膨張手段としてのインフレータ、37…移動用モータ、40…制御装置、42…回転角度センサ、43…プリクラッシュセンサ、44…衝突センサ、49…ソレノイド、51…シート、51a…背もたれ部、52…ボディサイド部、54…インナールーフ、56…ピラー、57…ガーニッシュ、60…ロータリソレノイド、61…リヤウインドウ、63…インストルメントパネル、66…フロントガラス、68…フードパネル、74…ソレノイド。

Claims (6)

  1. プリクラッシュセンサの出力に基づいて、元位置に収容配置されている展開膨張前のエアバッグを所定位置に突出移動させる移動手段と、
    前記移動手段の動作に続いて、エアバッグを所定位置にて展開膨張させる展開膨張手段と、
    前記移動手段によって所定位置に突出移動したエアバッグで、なおかつ、未展開膨張状態のエアバッグを前記所定位置から元位置に収容配置させることを可能にした復帰手段とを備えたことを特徴とするエアバッグ装置。
  2. 前記エアバッグは車室内に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のエアバッグ装置。
  3. 前記エアバッグはインストルメントパネルの下方に配置され、前記移動手段はエアバッグを車両内の乗員側に移動させることを特徴とする請求項2に記載のエアバッグ装置。
  4. 前記エアバッグはシートの背もたれ部に装着され、前記移動手段はエアバッグをボディサイド部側に突出させることを特徴とする請求項2に記載のエアバッグ装置。
  5. 前記エアバッグはインナールーフのサイド部内に収容され、移動手段はエアバッグをピラーのガーニッシュから離れるように移動させることを特徴とする請求項2に記載のエアバッグ装置。
  6. 前記エアバッグはインナールーフの後部側に配置され、前記移動手段はエアバッグをリヤウインドウ側に指向させることを特徴とする請求項2に記載のエアバッグ装置。
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