JP2017062073A - 凝縮器の補助冷却装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】保水材からの水の飛沫が室外機の凝縮器に当たらないようにすること。また、保水材からの水の飛沫の飛散を防止して、保水材と室外機との間の距離を短くして、凝縮器での冷却効率を向上させること。【解決手段】屋外に設置される室外機1の凝縮器3の風上側に近接して保水材30を配設し、保水材30により、上方より滴下される水により湿潤されて、気化する際の潜熱にて吸気された空気の温度を低下させる。この温度が低下した空気により凝縮器3を冷却させ、保水材30から流下した水を水回収装置13にて回収する。水回収装置13の水をポンプ14を駆動して給水管15を介して保水材30へ循環させる。そして、保水材30からの水の飛沫を受けるルーバー40を、保水材30の風下側の面に近接して配置する。【選択図】図1
Description
本発明は、空調、冷凍、冷蔵装置等に用いられている空冷式の凝縮器の補助冷却装置に関するものであり、より詳しくは夏場等の外気温が高い時に空気調和機の凝縮器の吸い込み空気の温度を冷却するための凝縮器の補助冷却装置に関するものである。
空調、冷凍、冷蔵装置等の冷凍サイクルに用いられる凝縮器は、熱交換方式により水冷式と空冷式とがあり、水冷式は熱交換効率が高く、夏場の高温時にも、外気の影響が少なく、比較的安定した庫内、室内温度を保つことができるが、装置構造が複雑で高価であり、維持管理に経費が掛かるという問題がある。
一方、空冷式は装置構造が簡便なため安価であるが、夏場の高温時等に庫内、室内の冷却効率が落ちるという問題がある。この問題を補う空冷式の凝縮器の補助冷却装置としては、例えば、特許文献1に示すように、凝縮器の放熱フィンに水を直接散布して冷却効率を向上させる補助冷却装置が知られている。
一方、空冷式は装置構造が簡便なため安価であるが、夏場の高温時等に庫内、室内の冷却効率が落ちるという問題がある。この問題を補う空冷式の凝縮器の補助冷却装置としては、例えば、特許文献1に示すように、凝縮器の放熱フィンに水を直接散布して冷却効率を向上させる補助冷却装置が知られている。
上記特許文献1に記載の補助冷却装置は、空調室外機の凝縮器の放熱フィンに、スプレーノズルにより細かい粒状または霧状の水をほぼ均一に散布するものであり、この散布した水の蒸発潜熱によって放熱フィンを冷却するものである。
しかしながら、この特許文献1は、夏場の高温時に凝縮器の放熱フィンにノズルにより直接水道水を散水し、冷却効率を向上させるものの、運転を長期にわたって続ける間に放熱フィンの表面に水垢・スケール等が付着するために、空冷運転時の熱交換効率の低下や放熱フィンの腐食などが発生するという問題がある。特に、放熱フィンの腐食、経年劣化が著しく、5〜6年で放熱フィンあるいは凝縮器自体を交換する必要が生じ、結果として高価になるという問題があった。
この問題を補う空冷式凝縮器の補助冷却装置としては、例えば、下記に示す特許文献2が挙げられる。
この特許文献2示す補助冷却装置は、凝縮器の放熱フィンの近傍にクーリングマットを放熱フィンから一定距離を離して設置し、このクーリングマットに冷却水を流下させて凝縮器の吸い込み空気を冷却させるようにしたものである。
しかしながら、この特許文献2に用いられているクーリングマットは、繊維状のものを用いているために、構造上冷却効率が低く、さらに目詰まりによる圧力損失が増大していく等の不具合がある。
しかしながら、この特許文献2に用いられているクーリングマットは、繊維状のものを用いているために、構造上冷却効率が低く、さらに目詰まりによる圧力損失が増大していく等の不具合がある。
この特許文献2の不具合を解決するようにしたものとして、例えば、下記に示す特許文献3が挙げられる。
この特許文献3に記載されている補助冷却装置は、図24に示すように、空冷式凝縮器70の吸い込み空気の上流側に充填材71が配置されたものであり、この充填材71は、吸い込み空気の方向に所定の厚みを有している。そして、充填材71に上方から水を流し、充填材71の下部から流れ出る水を回収容器72で回収している。
この回収容器72に回収された水は、ポンプ73により給水管64を介して充填材71の上方まで汲み上げられ、この汲み上げられた水は、水供給容器75が備える複数の排水口を通って、充填材71の上方から内部に一様に流すようにしている。充填材71内で水を流下させて、凝縮器70の吸気によって充填材71内の水を蒸発させることで、気化熱の作用で吸気冷却を行なっている。
また、本出願人が出願したものとして、下記の特許文献4が挙げられる。
上記特許文献1は図25〜図32に示すような構成となっている。図25は室外機1の吸い込み空気の上流側に補助冷却装置10を設置した場合の凝縮器の空気冷却装置の概略構成を示しており、また、図26は図25のA方向から見た概略正面図を示している。
室外機1は、周知の構成であるため、詳細な説明は省略するが、室外機1のケース2の一方には凝縮器3が配置され、ケース2の上部には冷却ファン4が設けられている。なお、図示例では冷却ファン4をケース2の上部に設けているが、凝縮器3に対向した位置に冷却ファン4が設けられている場合もある。
室外機1は、周知の構成であるため、詳細な説明は省略するが、室外機1のケース2の一方には凝縮器3が配置され、ケース2の上部には冷却ファン4が設けられている。なお、図示例では冷却ファン4をケース2の上部に設けているが、凝縮器3に対向した位置に冷却ファン4が設けられている場合もある。
補助冷却装置10は、気化式空気冷却装置11と、この気化式空気冷却装置11から排水管12を介して排水される水を回収する水回収装置13と、この水回収装置13に貯溜している水をポンプ14を介して前記気化式空気冷却装置11側に送る給水管15と、この給水管15からの水を気化式空気冷却装置11の上面に給水する給水装置16等で構成されている。
なお、図25では給水管15を室外機1より右方に描いているが、実際の施工は室外機1の左方で、気化式空気冷却装置11の側面に配管されるようになっている。しかし、補助冷却装置10の気化式空気冷却装置11は、凝縮器3の吸い込み空気の上流側に該室外機1に近接して配置されるが、他の水回収装置13や給水管15は任意の箇所に配置、施工される。
気化式空気冷却装置11は、図26に示すように、凝縮器3の大きさとほぼ同じか、若干大きめの大きさとしており、気化式空気冷却装置11にて凝縮器3の空気の吸い込み面を覆う大きさである。
図27は、周知な冷凍サイクルを示し、冷凍サイクルは、凝縮器3、圧縮器5、室内に設置される室内機内の蒸発器6、膨張弁7等で構成されており、それぞれ冷媒管8にて接続されている。
冷房運転時では、圧縮器5で冷媒管8内の冷媒が圧縮されて、冷媒は高温ガスになり、凝縮器3内を冷却ファン4にて気化する際の水の潜熱にて一定の温度に下げられ冷媒ガスは液化する。膨張弁7にて冷媒の圧力は急激に下げられ、冷媒ガスの潜熱で冷たくなり、蒸発器6で部屋の温度を熱交換を行ない、室内機から冷風が部屋内に送られて冷房が行なわれる。
冷房運転時では、圧縮器5で冷媒管8内の冷媒が圧縮されて、冷媒は高温ガスになり、凝縮器3内を冷却ファン4にて気化する際の水の潜熱にて一定の温度に下げられ冷媒ガスは液化する。膨張弁7にて冷媒の圧力は急激に下げられ、冷媒ガスの潜熱で冷たくなり、蒸発器6で部屋の温度を熱交換を行ない、室内機から冷風が部屋内に送られて冷房が行なわれる。
ここでは、水回収装置13内の水をポンプ14、給水管15を介して気化式空気冷却装置11へ循環させ、気化式空気冷却装置11内では水が気化する際の潜熱を利用して気化式空気冷却装置11内で吸気された空気の温度を低下させ、この低下させた空気にて凝縮器3を冷却させるものである。
気化式空気冷却装置11内を流下した水は排水管12を介して水回収装置13に回収される。
気化式空気冷却装置11内を流下した水は排水管12を介して水回収装置13に回収される。
図25に示すように、水回収装置13へは、水道水等の補給水が補給水管20から供給されるようになっており、補給水管20にはフロート弁21が介装されている。このフロート弁21は、液面に浮かぶフロート22が液面の高さに応じて上下方向に移動することにより開閉する弁である。
水回収装置13の液面が所定の高さ以下になると、フロート22が下降してフロート弁21が開いて補給水管20から水が供給される。また、補給水が供給されていって液面が所定の高さ以上になると、フロート22が上昇してフロート弁21が閉じられ、補給水管20からの水の供給が停止される。
水回収装置13の液面が所定の高さ以下になると、フロート22が下降してフロート弁21が開いて補給水管20から水が供給される。また、補給水が供給されていって液面が所定の高さ以上になると、フロート22が上昇してフロート弁21が閉じられ、補給水管20からの水の供給が停止される。
気化式空気冷却装置11へ水回収装置13からの水を循環させて給水する給水装置16は、気化式空気冷却装置11の幅方向と略同じ長さとし、例えばパイプに複数の穴を穿孔しておき、これらの穴から水を気化式空気冷却装置11の上面に滴下ないし散水するものである。
なお、図26に示すように気化式空気冷却装置11の下部には排水樋25が設けられており、この排水樋25の端部に排水管12が接続されて、気化式空気冷却装置11から流下した水は水回収装置13へ回収されるようになっている。
次に、気化式空気冷却装置11の構成について説明する。気化式空気冷却装置11は、図25に示すように、外気が矢印に示すように吸い込まれて吐出される保水材30にて構成されている。なお、この保水材30は、一般に通称クーリングパッド( Cooling Pad )と呼ばれ、木材のチップを加工した紙質と、ポリエチレンと、ガラス繊維で構成され従来より市販されている。
また、このクーリングパッドは、主に畜舎並びに園芸用施設の温度を下げるために用いられるものであり、日本では、無窓畜舎、施設園芸用温室で広く使用されているものである。
また、このクーリングパッドは、主に畜舎並びに園芸用施設の温度を下げるために用いられるものであり、日本では、無窓畜舎、施設園芸用温室で広く使用されているものである。
図28〜図31は保水材30の作り方を示しており、保水材30の構造を理解し易いように、この保水材30の構造について説明する。図28において、波形形状をした波板材51を多層に積層して形成するものであり、それぞれの波板材51は、強固に加工された紙で出来ている。なお、波板材51の波形形状で形成されて連続して形成される溝52が、空気の流通路となる。
上下の波板材51を吸気方向に対して互い違いに任意の角度、例えば、30°前後に組み合わせ、上の波板材51の波の下側の頂点と、下の波板材51の波の上側の頂点とが交差する点、つまり、図29に示す黒丸(●)の部分を接着剤にて接着し、上下の波板材51を接着固定する。
上下の波板材51を吸気方向に対して互い違いに任意の角度、例えば、30°前後に組み合わせ、上の波板材51の波の下側の頂点と、下の波板材51の波の上側の頂点とが交差する点、つまり、図29に示す黒丸(●)の部分を接着剤にて接着し、上下の波板材51を接着固定する。
このようにして波板材51を多数積層したのが図30に示す保水材本体55であり、この保水材本体55を図中矢印のイ方向にカッター等にて切断することで、任意の厚みの保水材片56を得る。そして、図31に示すように、縦方向、横方向の矢印ロ、ハに示すようにカッター等にて切断することで、任意の大きさの保水材30を形成することができる。
なお、保水材30は、任意の厚みや大きさを容易に製作することができ、また、波板材51を上下に積層する際に、波板材51を任意の角度で傾斜して積層することで、外気の吸気方向に対する波板材51の各溝52の傾斜角度も任意に形成することができる。また、図28に示すように、溝52の幅寸法Lや高さ寸法Hを任意に製作することができる。
図32は上記のようにして製作された保水材30の要部拡大断面図を示し、保水材30の右方に凝縮器3が位置し、左方から矢印に示すように空気が保水材30の溝52(以後、この溝を「空気流通路」と称する。)を通過する。
この実線で示している空気流通路52は例えば、30°の傾きで上昇し、この実線で示されている空気流通路52と幅方向で隣接し、破線で示している空気流通路52は、例えば、30°の傾きで下降している構成となっている。これらの空気流通路52が保水材30の上下方向及び左右方向に連続して形成されている。
この実線で示している空気流通路52は例えば、30°の傾きで上昇し、この実線で示されている空気流通路52と幅方向で隣接し、破線で示している空気流通路52は、例えば、30°の傾きで下降している構成となっている。これらの空気流通路52が保水材30の上下方向及び左右方向に連続して形成されている。
この保水材30に給水装置16からの水が滴下され、保水材30自体に水が吸水されて湿潤状態となり、同時に保水材30の表面、つまり各空気流通路52の表裏の面を水が流下していき、保水材30に吸収されなかった水は保水材30の表面を伝って水回収装置13へと流れて回収される。
特に、保水材30の材料として上述したように、木材のチップを加工した紙質と、ポリエチレンと、ガラス繊維で構成しているので、保水材30自体に水が吸収されて湿潤状態となり、保水材30から気化する際の潜熱にて保水材30側に吸気された空気の温度を低下させることができる。これにより、凝縮器3を効率良く冷却することができる。
つまり、気化式空気冷却装置11に水を循環させることにより、気化式空気冷却装置11を通過する室外機1の吸い込み温度が気化潜熱で外気温度よりも下がり、且つ加湿効果により冷房能力の向上を図ることができる。
つまり、気化式空気冷却装置11に水を循環させることにより、気化式空気冷却装置11を通過する室外機1の吸い込み温度が気化潜熱で外気温度よりも下がり、且つ加湿効果により冷房能力の向上を図ることができる。
このように従来では、室外機1の凝縮器3の空気の吸い込み側に配設した気化式空気冷却装置11に水を循環させることにより、補給水は蒸発した水の分だけとなり、水道代の上昇を抑えるようにしている。
また、凝縮器3を冷却させることで、空気調和機全体の消費電力を抑えることができるので、水を循環させるためのポンプ14の電気代は、微々たるものであり、全体としての消費電力を抑えている。
また、凝縮器3を冷却させることで、空気調和機全体の消費電力を抑えることができるので、水を循環させるためのポンプ14の電気代は、微々たるものであり、全体としての消費電力を抑えている。
上記特許文献2〜特許文献4では、室外機の風上側に水を湿潤状態にした保水材を配置し、保水材にて冷却した空気を室外機へ送り、凝縮器の冷却効率を向上させるようにしている。
図33は、特許文献4に示すように、室外機1の風上側に保水材30を配置した場合を示しており、保水材30を室外機1に近接して配置すると、保水材30に流下している水の飛沫が凝縮器の放熱フィンに当たり、放熱フィンの表面に水垢・スケール等が付着して腐食させるという特許文献1と同様の問題を発生させてしまうことになる。
一方、保水材30と室外機1との間の距離Lを長くとって保水材30からの水の飛沫を凝縮器に当たらないように大きくとると、保水材30の室外機1との間の空間が大きくなって、夏場における熱風が入って、保水材30で冷却した空気を温めてしまって、凝縮器での冷却効率を損なうという問題がある。
本発明は上述の問題点に鑑みて提供したものであって、少なくとも以下の目的を持った凝縮器の補助冷却装置を提供するものである。
(1)保水材からの水の飛沫が室外機の凝縮器に当たらないようにすること。
(2)保水材からの水の飛沫の飛散を防止して、保水材と室外機との間の距離を短くして、凝縮器での冷却効率を向上させること。
(3)保水材からの水の飛沫の飛散を防止すると共に、保水材を保持する枠の剛性を高めること。
(4)既設の保水材に対しても設置可能とすること。
(1)保水材からの水の飛沫が室外機の凝縮器に当たらないようにすること。
(2)保水材からの水の飛沫の飛散を防止して、保水材と室外機との間の距離を短くして、凝縮器での冷却効率を向上させること。
(3)保水材からの水の飛沫の飛散を防止すると共に、保水材を保持する枠の剛性を高めること。
(4)既設の保水材に対しても設置可能とすること。
そこで、本発明の請求項1に記載の凝縮器の補助冷却装置では、屋外に設置される室外機1の凝縮器3の風上側に近接して保水材30を配設し、
前記保水材30は、上方より滴下される水により湿潤されて、気化する際の潜熱にて吸気された空気の温度を低下させるものであり、
この温度が低下した空気により前記凝縮器3を冷却させ、
前記保水材30から流下した水を水回収装置13にて回収し、
前記水回収装置13の水をポンプ14を駆動して給水管15を介して前記保水材30へ循環させるようにした凝縮器の補助冷却装置であって、
前記保水材30からの水の飛沫を受けるルーバー40を、該保水材30の風下側の面に近接して配置していることを特徴としている。
前記保水材30は、上方より滴下される水により湿潤されて、気化する際の潜熱にて吸気された空気の温度を低下させるものであり、
この温度が低下した空気により前記凝縮器3を冷却させ、
前記保水材30から流下した水を水回収装置13にて回収し、
前記水回収装置13の水をポンプ14を駆動して給水管15を介して前記保水材30へ循環させるようにした凝縮器の補助冷却装置であって、
前記保水材30からの水の飛沫を受けるルーバー40を、該保水材30の風下側の面に近接して配置していることを特徴としている。
請求項2に記載の凝縮器の補助冷却装置では、前記ルーバー40は、上方へ傾斜させて配設していることを特徴としている。
請求項3に記載の凝縮器の補助冷却装置では、前記保水材30の両側の面がわに配設される側板33、34の側片37の面に前記ルーバー40を上下方向に沿って複数配設していることを特徴としている。
請求項4に記載の凝縮器の補助冷却装置では、両側に配置される支持板67と、この支持板67に上下方向に沿って複数配置されるルーバー40とでルーバー本体68を構成し、
前記ルーバー本体68を前記保水材30の風下側に着脱自在に配置されていることを特徴としている。
前記ルーバー本体68を前記保水材30の風下側に着脱自在に配置されていることを特徴としている。
請求項5に記載の凝縮器の補助冷却装置では、前記ルーバー40を前記保水材30の風上側に配置していることを特徴としている。
本発明の請求項1に記載の凝縮器の補助冷却装置によれば、前記保水材30からの水の飛沫を受けるルーバー40を、該保水材30の風下側の面に近接して配置しているので、保水材30に上から流下している水の飛沫が飛散しても、飛沫のほとんどをルーバー40にて受けることができる。そのため、水の飛沫が室外機1の凝縮器3にかかるのを防止できて、凝縮器3の放熱フィン等の水の付着による劣化を防止することができる。また、ルーバー40により保水材30からの水の飛沫を受けて、凝縮器3に水の飛沫がかかるのを防止することができるので、保水材30と室外機1(凝縮器3)との間の距離を短くすることができる。そのため凝縮器3での冷却効率を向上させることができる。
請求項2に記載の凝縮器の補助冷却装置によれば、前記ルーバー40は、上方へ傾斜させて配設していることで、保水材30から飛散する水の飛沫を凝縮器3へかからないように受けることができ、そのため、保水材30に上から流下している水の飛沫が飛散しても、飛沫のほとんどをルーバー40にて受けることができる。そのため、水の飛沫が室外機1の凝縮器3にかかるのを防止できて、凝縮器3の放熱フィン等の水の付着による劣化を防止することができる。また、ルーバー40により保水材30からの水の飛沫を受けて、凝縮器3に水の飛沫がかかるのを防止することができるので、保水材30と室外機1(凝縮器3)との間の距離を短くすることができる。そのため凝縮器3での冷却効率を向上させることができる。
請求項3に記載の凝縮器の補助冷却装置によれば、前記保水材30の両側の面がわに配設される側板33、34の側片37の面に前記ルーバー40を上下方向に沿って複数配設していることで、保水材30に上から流下している水の飛沫が飛散しても、飛沫のほとんどを各ルーバー40にて受けることができる。そのため、水の飛沫が室外機1の凝縮器3にかかるのを防止できて、凝縮器3の放熱フィン等の水の付着による劣化を防止することができる。また、側板33、34とルーバー40とが一体となり、全体として略コ字型となり、側板33、34及びルーバー40の剛性を向上させることができる。
請求項4に記載の凝縮器の補助冷却装置によれば、両側に配置される支持板67と、この支持板67に上下方向に沿って複数配置されるルーバー40とでルーバー本体68を構成し、前記ルーバー本体68を前記保水材30の風下側に着脱自在に配置するようにしているので、既設の補助冷却装置に後からルーバー本体68を設置することができ、ルーバー本体68のルーバー40により水の飛沫の飛散を防止することができる。
請求項5に記載の凝縮器の補助冷却装置によれば、前記ルーバー40を前記保水材30の風上側に配置していることで、冬場において雪がルーバー40の上面に降って、保水材30の面に直接付着するのを防止でき、保水材30内の空気の流通を阻害するのを防止することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の補助冷却装置の概略構成図を示しており、図2は図1のA方向から見た図である。また、補助冷却装置10の全体の構成は図25に示す従来例とほぼ同じであり、本発明では、保水材30からの水の飛沫が凝縮器3側へ飛散しないようにしているのを要旨としている。そのため、従来例と同様の機能を発揮する要素には同じ番号を付し、詳細な説明は省略する。
ここで、図3に示すように、保水材30を内部で保持する部材を枠本体32と称する。この枠本体32は、保水材30を両側から保持する左右の側板33、34と、保水材30を下側で保持する下ケース35と、保水材30を上から保持する上ケース36とで構成されている。なお、上ケース36は給水装置16を兼ねている。
次に、枠本体32の各構成部材について説明する。なお、枠本体32の各構成部材は、金属製で、例えばアルミ材で構成されている。図3〜図6に示すように、左右の側板33、34は、それぞれ断面を略コ字型としており、対向して配置される。図5は室外機1側から見た状態を示し、左右の側板33、34の側片37、37の表面には上下方向に沿って所定の間隔毎に板状のルーバー40が固定されている。
このルーバー40は、図6に示すように、上方へ傾斜して固定されており、側板33、34へのルーバー40の固定手段としては、例えば溶接(図中の小さな●)でルーバー40を側板33、34に固着している。
このルーバー40は、図6に示すように、上方へ傾斜して固定されており、側板33、34へのルーバー40の固定手段としては、例えば溶接(図中の小さな●)でルーバー40を側板33、34に固着している。
このルーバー40の目的は、図1に示すように、保水材30から飛散した水の飛沫を受けるものである。ルーバー40で受けた水の飛沫は、水玉となって、下方へ落下し、ルーバー40により保水材30から飛散した水の飛沫が凝縮器3へかかるのを防止することができる。これにより、凝縮器3での冷却効率を向上させることができる。
なお、ルーバー40は、側板33、34に対して略水平に取り付けても良いが、上向きに傾斜させる方が好適例である。
なお、ルーバー40は、側板33、34に対して略水平に取り付けても良いが、上向きに傾斜させる方が好適例である。
図7及び図8はルーバー40の他の実施例を示し、ルーバー40の両側から固定片41を折曲形成し、この固定片41にねじ穴42を螺刻している。また、側板33、34の側片37には穴43を穿孔し、ネジ44を側片37の穴43に挿通し、ネジ44をルーバー40のねじ穴42に螺着することで、ルーバー40を側板33、34の側片37に固定するものである。
図9は、ルーバー40の更に他の実施例を示しており、ルーバー40の両側の固定片41を断面を略L型とし、この固定片41にボルト45を挿通させる穴46を穿孔している。そして、ボルト45を側板33、34の側片37の穴43と、固定片41の穴46に挿通し、ナット47に螺着することで、ルーバー40を側板33、34に取り付けるようにしている。
上ケース36は、図10に示すような構成としており、図10(a)は上ケース36の断面図を示し、図10(b)は上ケース36内に設けている給水板48の平面図を示している。上ケース36は、箱状で下面は開口されており、上ケース36の下部付近に給水板48を配設している。
給水板48には多数の穴49が長手方向に沿って穿孔されており、図10及び図11に示すように、上ケース36の上部より挿入されているパイプ50により流入した水が給水板48上に落ち、さらに各穴49より水が保水材30の上面に落下する。そして、保水材30内に水が上述したように浸透していき、保水材30が湿潤状態となり、吸い込んだ空気を冷却させるようになっている。
なお、図1に示す給水管15の端部が図10及び図11に示すパイプ50に接続されるようになっており、パイプ50及び給水管15にて水が循環するようになっている。
なお、図1に示す給水管15の端部が図10及び図11に示すパイプ50に接続されるようになっており、パイプ50及び給水管15にて水が循環するようになっている。
次に、下ケース35の構造について説明する。図12は下ケース35の側面図を示し、図13は下ケース35の要部斜視図を示している。下ケース35は断面を略コ字型に形成されており、下ケース35の下部の前後(図では左右)に断面を略L型にした載置部58、58が下ケース35の長手方向の略全長にわたって一体的に形成されている。
両載置部58、58の間の空所を保水材30からの水が排出される排出路59としている。この排出路59の端部に図1及び図2に示す排水管12が接続されるようになっている。
両載置部58、58の間の空所を保水材30からの水が排出される排出路59としている。この排出路59の端部に図1及び図2に示す排水管12が接続されるようになっている。
図14〜図16は側板33、34を位置決めするための構成を示しており、載置部58、58の上面に上固定板60が配置され、排出路59の上部の載置部58、58より突出している突出片62、62の下面に下固定板61が配置される。
上固定板60の水平片60aには穴63が穿孔され、また、下固定板61の水平片61aにも穴64が穿孔されている。この穴63、64はボルト66が挿通される穴である。
上固定板60の水平片60aには穴63が穿孔され、また、下固定板61の水平片61aにも穴64が穿孔されている。この穴63、64はボルト66が挿通される穴である。
上固定板60の長さは、下ケース35の前後方向の長さ(図では左右方向の長さ)より若干短く形成されており、また、下固定板61の下固定板61の排出路59の前後方向の長さ(図では左右方向の長さ)より若干短く形成されている。
先ず、上固定板60の垂直片60bを下ケース35の内側にして水平片60aを両載置部58、58に跨がるように配置する。次に、下固定板61を排出路59内に挿入すると共に、水平片61aの上面の両側を両突出片62、62の下面に当接し、下方からボルト66を下固定板61の穴64及び上固定板60の穴63に挿通する。
そして、ボルト66をナット67に螺着することで、上固定板60と下固定板61とで突出片62、62を挟持して、上固定板60が下ケース35に固定される。なお、下固定板61の垂直片61bは補強用である。
そして、ボルト66をナット67に螺着することで、上固定板60と下固定板61とで突出片62、62を挟持して、上固定板60が下ケース35に固定される。なお、下固定板61の垂直片61bは補強用である。
保水材30の横幅の寸法に対応して、左右の上固定板60間の距離を決めて、上固定板60を上述のように固定するようにしている。図15はこのようにしてボルト66にて上固定板60及び下固定板61を固定した状態の側面図を示している。また、図16は要部平面図を示している。
図17は、下ケース35の両側に上固定板60を配設し、上固定板60の内側であって、下ケース35の載置部58、58の上にルーバー40を配設した側板33、34を配設した状態を示している。図18は側板33、34を配設した場合の下ケース35の側面図を示しており、図19は、要部平面図を示している。
また、図20は、下ケース35の載置部58、58の上面であって、両側板33、34の間に保水材30を配設した場合の平面図を示している。
図11は上述したように下ケース35に保水材30を配設し、さらに保水材30の上部を上ケース36にて覆設した状態を示している。保水材30の側面は、両側の側板33、34にて位置決めされており、また保水材30の上部は上ケース36を保水材30の上部を覆設することで、保水材30の上部は位置決めされている。
これにより、保水材30は、枠本体32にて強固に保持されている。
これにより、保水材30は、枠本体32にて強固に保持されている。
このように、図1に示すように、保水材30の風下側にルーバー40を上下方向に複数設けていることで、保水材30に上から流下している水の飛沫が飛散しても、飛沫のほとんどを各ルーバー40にて受けることができる。そのため、水の飛沫が室外機1の凝縮器3にかかるのを防止できて、凝縮器3の放熱フィン等の水の付着による劣化を防止することができる。
また、複数のルーバー40を両側の側板33、34に上下方向に沿って連結しているので、側板33、34とルーバー40とが一体となり、全体として略コ字型の形状となり、側板33、34及びルーバー40の剛性を向上させることができる。
また、複数のルーバー40を両側の側板33、34に上下方向に沿って連結しているので、側板33、34とルーバー40とが一体となり、全体として略コ字型の形状となり、側板33、34及びルーバー40の剛性を向上させることができる。
図21は、ルーバー40を配設する場合の他の実施形態を示し、両側の板状の支持板67に上記実施形態と同様のルーバー40を上下方向に沿って多数設けたものである。なお、複数のルーバー40と、このルーバー40を支持固定するための左右の支持板67とでルーバー本体68を構成している。
図22は、ルーバー本体68を左右の側板33、34に着脱自在に固定する場合の分解斜視図を示している。ルーバー本体68と側板33、34との固定は、例えば、ボルト止めをすることで、側板33、34に対してルーバー本体68を着脱自在に配設することができる。
図22は、ルーバー本体68を左右の側板33、34に着脱自在に固定する場合の分解斜視図を示している。ルーバー本体68と側板33、34との固定は、例えば、ボルト止めをすることで、側板33、34に対してルーバー本体68を着脱自在に配設することができる。
多数のルーバー40を備えたルーバー40を側板33、34に対して着脱自在とすることで、同様の側板を備えていたり、あるいは側板を有していない既設の補助冷却装置10に後からルーバー本体68を設置することができ、かかる場合もルーバー本体68のルーバー40により水の飛沫の飛散を防止することができる。
ところで、上記実施形態では、ルーバー40あるいはルーバー本体68を保水材30の風上側に配設していたが、図23に示すように、保水材30の風上側にもルーバー40あるいはルーバー本体68を配設するようにしても良い。
冬場においては、保水材30の風上側の面に雪が付着して保水材30内の空気の流通を阻害する恐れがある。そこで、保水材30の風上側にルーバー40等を配設することで、雪がルーバー40の上面に降って、保水材30の面に直接付着するのを防止でき、保水材30内の空気の流通を阻害するのを防止することができる。
冬場においては、保水材30の風上側の面に雪が付着して保水材30内の空気の流通を阻害する恐れがある。そこで、保水材30の風上側にルーバー40等を配設することで、雪がルーバー40の上面に降って、保水材30の面に直接付着するのを防止でき、保水材30内の空気の流通を阻害するのを防止することができる。
なお、ルーバー40に積もった雪が保水材30にかからないようにしたり、雪を保水材30とは反対側に落とすために、ルーバー40は、下方に向けて傾斜させるのが好適例である。もちろん、ルーバー40を水平に設けるようにしても良い。
ルーバー40を保水材30の風上側に配置する場合、側板33、34の風下側の面に上記実施形態と同様に設けたり、あるいは図21に示すルーバー本体68を着脱自在に配置するようにする。
なお、各ルーバー40は上述したように水平でも良いが、上向きに傾斜させるのが好適例であり、ルーバー40を保水材30から飛散する水の飛沫を凝縮器3へかからないように受けることができ、そのため、保水材30に上から流下している水の飛沫が飛散しても、飛沫のほとんどをルーバー40にて受けることができる。そのため、水の飛沫が室外機1の凝縮器3にかかるのを防止できて、凝縮器3の放熱フィン等の水の付着による劣化を防止することができる。
また、上記各実施形態において、ルーバー40により保水材30からの水の飛沫を受けて、凝縮器3に水の飛沫がかかるのを防止することができるので、保水材30と室外機1(凝縮器3)との間の距離を短くすることができる。そのため凝縮器3での冷却効率を向上させることができる。
1 室外機
3 凝縮器
13 水回収装置
14 ポンプ
15 給水管
30 保水材
32 枠本体
33 側板
34 側板
35 下ケース
36 上ケース
37 側片
40 ルーバー
67 支持板
68 ルーバー本体
3 凝縮器
13 水回収装置
14 ポンプ
15 給水管
30 保水材
32 枠本体
33 側板
34 側板
35 下ケース
36 上ケース
37 側片
40 ルーバー
67 支持板
68 ルーバー本体
Claims (5)
- 屋外に設置される室外機(1)の凝縮器(3)の風上側に近接して保水材(30)を配設し、
前記保水材(30)は、上方より滴下される水により湿潤されて、気化する際の潜熱にて吸気された空気の温度を低下させるものであり、
この温度が低下した空気により前記凝縮器(3)を冷却させ、
前記保水材(30)から流下した水を水回収装置(13)にて回収し、
前記水回収装置(13)の水をポンプ(14)を駆動して給水管(15)を介して前記保水材(30)へ循環させるようにした凝縮器の補助冷却装置であって、
前記保水材(30)からの水の飛沫を受けるルーバー(40)を、該保水材(30)の風下側の面に近接して配置していることを特徴とする凝縮器の補助冷却装置。 - 前記ルーバー(40)は、上方へ傾斜させて配設していることを特徴とする請求項1に記載の凝縮器の補助冷却装置。
- 前記保水材(30)の両側の面がわに配設される側板(33)(34)の側片(37)の面に前記ルーバー(40)を上下方向に沿って複数配設していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の凝縮器の補助冷却装置。
- 両側に配置される支持板(67)と、この支持板(67)に上下方向に沿って複数配置されるルーバー(40)とでルーバー本体(68)を構成し、
前記ルーバー本体(68)を前記保水材(30)の風下側に着脱自在に配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の凝縮器の補助冷却装置。 - 前記ルーバー(40)を前記保水材(30)の風上側に配置していることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の凝縮器の補助冷却装置。
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JP2015187621A JP2017062073A (ja) | 2015-09-25 | 2015-09-25 | 凝縮器の補助冷却装置 |
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-
2015
- 2015-09-25 JP JP2015187621A patent/JP2017062073A/ja active Pending
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