JP2017061859A - 複リンク式ピストン−クランク機構の潤滑構造 - Google Patents

複リンク式ピストン−クランク機構の潤滑構造 Download PDF

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【課題】アッパーリンクとロアーリンクとを連結する連結ピンの軸受部分の潤滑性能を向上する。【解決手段】複リンク式ピストン−クランク機構10は、クランクシャフト11のクランクピン11Aに回転可能に取り付けられるロアーリンク12と、一端がピストンピン16を介してピストン13と回転可能に連結されるとともに、他端が連結ピン17を介してロアーリンク12と回転可能に連結されるアッパーリンク14と、を有する。オイルジェット22によりピストン13の裏面側へ噴射された潤滑油を連結ピン17の軸受部分へ直接的に供給する給油通路をピストン13及びアッパーリンク14の内部に形成する。【選択図】図1

Description

本発明は、複リンク式ピストン−クランク機構の潤滑構造に関する。
内燃機関の機関圧縮比を変更可能なデバイスとして、特許文献1等に開示されているように、複リンク式ピストン−クランク機構を利用した可変圧縮比機構が知られている。この可変圧縮比機構は、クランクシャフトのクランクピンに回転可能に取り付けられるロアーリンクと、このロアーリンクとピストンとを連結するアッパーリンクと、を有し、ロアーリンクに一端が連結される制御リンクの他端の支持位置を変化させることで、ピストン上死点位置及び下死点位置の変化を伴って機関圧縮比を変更可能である。
特開2004−116434号公報
アッパーリンクとロアーリンクとは、両者を挿通する連結ピンにより回転可能に連結されており、この軸受部分の潤滑は、従来、シリンダブロック内に浮遊あるいは滴下する潤滑油により行なう、いわゆる空中給油となっていた。
しかしながら、アッパーリンクとロアーリンクとを連結する連結ピンの軸受部分には、機関運転中に燃焼荷重や慣性荷重が繰り返し作用することから、上述したような空中給油では軸受部分の油膜形成が困難であり、十分な潤滑性能を確保することが困難であった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、複リンク式ピストン−クランク機構におけるアッパーリンクとロアーリンクとを連結する連結ピンの軸受部分の潤滑性能を大幅に改善することを目的としている。
本発明に係る複リンク式ピストン−クランク機構は、クランクシャフトに回転可能に取り付けられるロアーリンクと、一端がピストンピンを介してピストンと回転可能に連結されるとともに、他端が連結ピンを介してロアーリンクと回転可能に連結されるアッパーリンクと、を有している。そして、オイルジェットにより上記ピストンへ噴射された潤滑油を上記連結ピンへ直接的に供給する給油通路を上記ピストン及び上記アッパーリンクに形成したことを特徴としている。
本発明によれば、オイルジェットによりピストンへ噴射された潤滑油を、ピストン及びアッパーリンクに形成された給油通路を経由して、アッパーリンクとロアーリンクとを回転可能に連結する連結ピンへ直接的に供給することができるために、上述した空中給油に比して、連結ピンの軸受部分の潤滑性能を格段に向上することができる。
本発明の一実施例に係る複リンク式ピストン−クランク機構を利用した可変圧縮比機構を示すピストン上死点時の断面図。 同じく可変圧縮比機構を示すピストン下死点時の断面図。 ピストン側通路を透視して示す斜視図。 上記ピストン側通路とオイルジェットの噴射ノズルとを透視して示す斜視図。 (A)が高圧縮比時、(B)が低圧縮比時におけるピストン下死点近傍でのピストン側通路とオイルジェットの噴射ノズルとを透視して示す斜視図。 ピストン側通路を透視して示す下面図。 ピストンの断面図。 アッパーリンクの内部に形成されたリンク側通路を透視して示す斜視図。 同じくアッパーリンクの内部に形成されたリンク側通路を透視して示す要部斜視図。
以下、図示実施例により本発明を説明する。先ず図1及び図2を参照して、複リンク式ピストン−クランク機構を利用した可変圧縮比機構10について説明する。なお、図1はピストン上死点位置、図2はピストン下死点位置における可変圧縮比機構10の断面図を示している。
この可変圧縮比機構10は、内燃機関のクランクシャフト11のクランクピン11Aに回転可能に取り付けられるロアーリンク12と、ピストン13とロアーリンク12とを連結するアッパーリンク14と、ロアーリンク12に一端が回転可能に取り付けられる制御リンク15と、を有している。ピストン13とアッパーリンク14とは、両者を挿通するピストンピン16により回転可能に連結され、アッパーリンク14とロアーリンク12とは、両者を挿通する連結ピン17により回転可能に連結され、制御リンク15とロアーリンク12とは、両者を挿通する制御ピン18により回転可能に連結されている。ロアーリンク12の両端は、アッパーリンク14の一端、あるいは制御リンク15の一端を両側から挟み込む二股状をなしている。ロアーリンク12の両端には、連結ピン17あるいは制御ピン18が圧入固定されるピン穴がそれぞれに形成され、アッパーリンク14の一端部に連結ピン17が、そして制御リンク15の一端部に制御ピン18が回転可能に挿入されている。
上記のピストン13はシリンダブロック19のシリンダ20に昇降可能に配設されている。また、シリンダブロック19には、クランクシャフト11と平行に制御軸21が回転可能に支持されている。この制御軸21には、回転中心から偏心した偏心軸部21Aが設けられており、この偏心軸部21Aに、上記のロアーリンク12の他端が回転可能に取り付けられている。
図示せぬモータ等の可変圧縮比アクチュエータにより制御軸21の回転位置を変更することによって、制御リンク15によるロアーリンク12の拘束条件が変化して、ピストン13の上死点位置及び下死点位置の変化を伴って、機関圧縮比が変化する。従って、図示せぬ制御部により可変圧縮比アクチュエータの動作を制御することにより、機関運転状態に応じて機関圧縮比を制御することができる。
シリンダブロック19には、シリンダ20の下端部の近傍に、オイルジェット22が設けられている。このオイルジェット22は、シリンダブロック19の内部に形成された潤滑油通路であるメインギャラリ23から供給される潤滑油を、ピストン13の冠面の裏面側へ向けて噴射供給することで、ピストン13の冷却を行なうもので、機関回転数が約2000rpm以上であれば内蔵された弁が開弁して潤滑油を常時噴射するように構成されている。このオイルジェット22の噴射ノズル24は、ピストン13のスカート部13Aと干渉することのないように、オイルジェット本体から側方へ延びてから上方へ延びる形状となっている。
次に、図3〜図9を参照して、本実施例の要部をなす連結ピン17の軸受部分の潤滑構造について説明する。本実施例では、オイルジェット22によりピストン13の裏面側へ噴射された潤滑油を、連結ピン17の軸受部分へ直接的に供給する給油通路30を、ピストン13及びアッパーリンク14の内部に形成している。この給油通路30は、図3〜図7に示すようにピストン13の内部に形成されたピストン側通路31と、図8及び図9に示すようにアッパーリンク14の内部に形成されたリンク側通路32と、により構成されており、オイルジェット22より噴射された潤滑油は、先ずピストン側通路31へ供給され、このピストン側通路31からリンク側通路32を経て連結ピン17の軸受部分へ供給される。
先ず、図3〜図7を参照して、ピストン側通路31について詳細に説明する。ピストン側通路31は、ピストン13を冷却するための、いわゆるクーリングチャンネルと呼ばれるものである。このピストン側通路31は、ピストン13の冠面近傍の外周部分に沿って全周にわたって形成された環状のピストン側周方向通路33と、このピストン側周方向通路33を径方向に横断し、両端でピストン側周方向通路33と接続・連通するピストン側径方向通路34と、を有している。
ピストン側周方向通路33には、オイルジェット22の噴射ノズル24の先端の噴射口25と対向する位置に、オイルジェット22から噴射された潤滑油を導入するピストン側入口通路35が形成されている。このピストン側入口通路35は、ピストン昇降方向(シリンダ軸方向)に延び、上端でピストン側周方向通路33に連通し、下端でピストン13の下面側に開口している。また、このピストン側入口通路35と径方向で反対側の位置に、ピストン側補助出口通路36が形成されている。このピストン側補助出口通路36もまた、ピストン昇降方向(シリンダ軸方向)に延び、上端でピストン側周方向通路33に連通し、下端でピストン13の下面側に開口している。
また、ピストン側径方向通路34には、アッパーリンク14と対向する位置に、アッパーリンク側へ潤滑油を供給するピストン側出口通路37が形成されている。図7にも示すように、このピストン側出口通路37は、ピストン昇降方向(シリンダ軸方向)に延び、上端でピストン側径方向通路34に連通し、下端でピストン13の下面側に開口している。なお、図3ではピストン側入口通路35、ピストン側補助出口通路36及びピストン側出口通路37を図示省略している。図4ではピストン側補助出口通路36及びピストン側出口通路37を図示省略している。
ピストン側径方向通路34は、ピストン側周方向通路33に対し、ピストン上死点方向(図5の上方向)へオフセットして配置されている。詳しくは、図5にも示すように、ピストン側径方向通路34は、ピストン側周方向通路33と接続する両端の接続部38で、ピストン下方に湾曲しつつピストン側周方向通路33に接続・連通している。
また、ピストン側出口通路37は、ピストン側周方向通路33とピストン側径方向通路34とが交差する位置に設けられ、つまり接続部38とピストン上下方向にほぼ同一線上に配置されている。
そして、ピストン下死点位置が低い低圧縮比時には、ピストン下死点位置が高い高圧縮比時に比して、オイルジェット22の噴射口25の先端がピストン側径方向通路34に近づくように構成されている。より具体的には、ピストン下死点位置が高い高圧縮比時には、図5(A)に示すように、主にピストン側周方向通路33に潤滑油が供給されるように、ピストン下死点時にオイルジェット22の噴射口の先端がピストン側径方向通路34よりも低い位置となり、一方、ピストン下死点位置が低い低圧縮比時には、図5(B)に示すように、主にピストン側径方向通路34に潤滑油が供給されるように、ピストン下死点時にオイルジェット22の噴射口25の先端がピストン側径方向通路34の高さまで入り込むように構成されている。
次に、図8及び図9を参照して、アッパーリンク14の内部に形成されるリンク側通路32について詳細に説明する。アッパーリンク14は、ピストンピン16(図1,図2参照)が挿通する小径部14Aと、この小径部14Aよりも大径で、連結ピン17が挿通する大径部14Bと、小径部14Aと大径部14Bとを接続する棒状のロッド部14Cと、を有し、これらが一体的に形成された金属部品である。すなわち、大径部14Bの内周面によって連結ピン17の軸受が構成される。
そして、リンク側通路32は、ピストンピン16が挿通する小径部14Aの内周面に凹設され、周方向の全周にわたって延在するリンク側周方向溝41と、小径部14Aの内部をピストンピン径方向に延び、一端がリンク側周方向溝41に連通し、他端が小径部14Aの外周面に開口するリンク側入口通路42と、ロッド部14Cの内部に形成され、一端がリンク側周方向溝41に連通し、他端が連結ピン17が挿通する大径部14Bの内周面に開口するロッド内通路43と、を有している。
リンク側入口通路42は、小径部14Aにおけるロッド部14Cと反対側の頂部、つまりピストン下死点近傍でピストン13の下面側に対向する位置に設けられている。このリンク側入口通路42は、内周側から外周側へ向かって徐々に拡径するテーパ面を有する形状となっている。
オイルジェット22から噴射された潤滑油は、主にピストン下死点近傍でピストン側入口通路35よりピストン側通路31に導入され、ピストン側周方向通路33及びピストン側径方向通路34を通過する際にピストン13と熱交換を行ない、ピストン側出口通路37及びピストン側補助出口通路36より排出される。
ピストン側出口通路37より排出された潤滑油は、その直ぐ下方に位置するアッパーリンク14のリンク側入口通路42よりリンク側通路32内に導入され、リンク側周方向溝41及びロッド内通路43を経由して、連結ピン17の軸受部分へ直接的に供給される。また、リンク側周方向溝41内を通流する潤滑油により、ピストンピン16の軸受部分の潤滑が行なわれる。
オイルジェット22からピストン側入口通路35へ潤滑油が導入される部分と、ピストン側出口通路37からリンク側入口通路42へ潤滑油が導入される部分とは、潤滑油が空中を通過するものの、その区間はわずかであり、実質的にはオイルジェット22から噴射された潤滑油が連結ピン17の軸受部分へ給油通路30を通して直接的に供給される構成となっている。
このような本実施例の潤滑構造における特徴的な構成及び作用効果について以下に列記する。
[1]オイルジェット22によりピストン13の裏面側へ噴射された潤滑油を、連結ピン17の軸受部分へ供給する給油通路30を、ピストン13及びアッパーリンク14の内部に形成している。従って、連結ピン17の軸受部分へ十分な量の潤滑油を安定して確実に供給することができ、上述した空中給油に比して潤滑性能を大幅に改善することができる。
また、既存のピストン13,アッパーリンク14及びオイルジェット22を利用しているために、部品点数の増加を招くことが無い。
更に、ピストン13及びアッパーリンク14の内部に形成される給油通路30から連結ピン17の軸受部分へ直接的に潤滑油を供給しているために、連結ピン17の軸受部分に外部から潤滑油を導入するための溝や油孔等をロアーリンク側に形成する必要がなく、軸受面圧の低下や強度の低下を招くことがない。
また、複リンク式ピストン−クランク機構では、図2に示すピストン下死点付近で、アッパーリンク14がほぼシリンダ軸方向に沿う姿勢に維持されるために、オイルジェット22から給油通路30への潤滑油の供給を容易に行なうことができる。
[2]給油通路30は、ピストン13の内部に形成されるピストン側通路31を有し、このピストン側通路31は、ピストン13の外周部に沿って環状に形成されたピストン側周方向通路33と、このピストン側周方向通路33を径方向に横断し、両端でピストン側周方向通路33と連通するピストン側径方向通路34と、を有している。ピストン側周方向通路33には、オイルジェット22の噴射口25と対向する位置に、オイルジェット22から噴射された潤滑油を導入するピストン側入口通路35が形成され、ピストン側径方向通路34には、アッパーリンク14と対向する位置に、アッパーリンク14側へ潤滑油を供給するピストン側出口通路37が形成されている。
このように、ピストン13では、主にピストン冷却用のクーリングチャンネルとして用いられるピストン側周方向通路33をピストン側通路31の一部として利用しているために、構成の簡素化が図られている。また、ピストン側周方向通路33を横断するピストン側径方向通路34を設けることで、アッパーリンク14側に潤滑油をほぼ直接的に供給することが可能となるとともに、高温となり易いピストン13の中央部の冷却性能を向上することができる。
[3]ピストン側径方向通路34は、ピストン側周方向通路33に対し、ピストン上死点方向(図3〜図6の上方向)へオフセットして配置され、ピストン側入口通路35は、ピストン側周方向通路33とピストン側径方向通路34とが交差する位置に設けられている。そして、主に高回転高負荷域で用いられる低圧縮比時には、主に低回転低負荷域で用いられる高圧縮比時に比して、ピストン下死点位置が低くなって、オイルジェット22の噴射口25がピストン側径方向通路34に近づくように構成されている。
従って、高回転高負荷域で用いられる低圧縮比時には、低回転低負荷域で用いられる高圧縮比時に比して、ピストン側径方向通路34に供給される潤滑油の割合が増し、アッパーリンク14側へ潤滑油が積極的に供給されることから、高回転高負荷域における連結ピン17の軸受部分の潤滑性能を向上することができる。
[4]より詳しくは、図5(A)に示すようにピストン下死点位置が高い高圧縮比時には、主にピストン側周方向通路33に潤滑油が供給されるように、ピストン下死点時にオイルジェット22の噴射口25がピストン側径方向通路34よりも低い位置となり、一方、図5(B)に示すようにピストン下死点位置が低い低圧縮比時には、主にピストン側径方向通路34に潤滑油が供給されるように、ピストン下死点時にオイルジェット22の噴射口の先端がピストン側径方向通路34の高さまで入り込むように構成されている。従って、低回転低負荷域で用いられる高圧縮比時には、比較的多くの潤滑油がピストン側周方向通路33へ導入される一方、高回転高負荷域で用いられる低圧縮比時には、オイルジェット22がピストン側径方向通路34まで入り込んでいるために、より多くの潤滑油をピストン側径方向通路34へ導入することができる。
[5]アッパーリンク14は、ピストンピン16が挿通する小径部14Aと、連結ピン17が挿通する大径部14Bと、小径部14Aと大径部14Bとを接続するロッド部14Cと、を有し、給油通路30は、アッパーリンク14の内部に形成されるリンク側通路32を有している。そして、このリンク側通路32は、ピストンピン16が挿通する小径部14Aの内周面に凹設され、周方向に延在するリンク側周方向溝41と、小径部14Aの内部をピストンピン径方向に延び、一端がリンク側周方向溝41に連通し、他端が小径部の外周面に開口するリンク側入口通路42と、ロッド部14Cの内部に形成され、ロッド部14Cの一端がリンク側周方向溝41に連通し、他端が連結ピン17が挿通する大径部14Bの内周面に開口するロッド内通路43と、を有している。
このようなリンク側通路32をアッパーリンク14の内部に形成することで、ロアーリンク側に油孔や油溝を設けることなく、連結ピン17の軸受部分へ潤滑油を直接的に供給することが可能となる。
[6]リンク側入口通路42は、図9にも示すように、内周側から外周側へ向かって徐々に拡径するテーパ面44を有する構造となっている。このようなテーパ面44を設けることで、アッパーリンク14が多少傾いても、ピストン側より排出された潤滑油をリンク側入口通路42で受け止めてリンク側通路32内へ導入することができる。
以上のように本実施例を具体的な実施例に基づいて説明してきたが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、種々の変形・変更を含むものである。例えば、上記のピストン側補助出口通路36は省略することも可能である。
10…可変圧縮比機構(複リンク式ピストン−クランク機構)
12…ロアーリンク
14…アッパーリンク
14A…小径部
14B…大径部
14C…ロッド部
15…制御リンク
17…連結ピン
22…オイルジェット
25…噴射口
30…給油通路
31…ピストン側通路
32…リンク側通路
33…ピストン側周方向通路
34…ピストン側径方向通路
35…ピストン側入口通路
37…ピストン側出口通路
41…リンク側周方向溝
42…リンク側入口通路
43…ロッド内通路
44…テーパ面

Claims (6)

  1. クランクシャフトのクランクピンに回転可能に取り付けられるロアーリンクと、
    一端がピストンピンを介してピストンと回転可能に連結されるとともに、他端が連結ピンを介してロアーリンクと回転可能に連結されるアッパーリンクと、
    を有する複リンク式ピストン−クランク機構の潤滑構造において、
    上記ピストンへ潤滑油を噴射するオイルジェットを有し、
    上記ピストン及び上記アッパーリンクに形成され、上記オイルジェットにより上記ピストンへ噴射された潤滑油を、上記連結ピンへ供給する給油通路を有することを特徴とする複リンク式ピストン−クランク機構の潤滑構造。
  2. 上記給油通路は、上記ピストンの内部に形成されるピストン側通路を有し、
    このピストン側通路は、上記ピストンの外周部に沿って環状に形成されたピストン側周方向通路と、このピストン側周方向通路を径方向に横断し、両端でピストン側周方向通路と連通するピストン側径方向通路と、を有し、
    上記ピストン側周方向通路には、上記オイルジェットの噴射口と対向する位置に、上記オイルジェットから噴射された潤滑油を導入するピストン側入口通路が形成され、
    上記ピストン側径方向通路には、上記アッパーリンクと対向する位置に、上記アッパーリンク側へ潤滑油を供給するピストン側出口通路が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の複リンク式ピストン−クランク機構の潤滑構造。
  3. 上記複リンク式ピストン−クランク機構が、一端が上記ロアーリンクに連結される制御リンクと、この制御リンクの他端の支持位置を変更して、ピストン上死点位置及びピストン下死点位置の変化させることで、機関圧縮比を変更可能な可変圧縮比アクチュエータと、を有し、
    上記ピストン側径方向通路は、上記ピストン側周方向通路に対し、ピストン上死点方向へオフセットして配置され、

    ピストン下死点位置が低い低圧縮比時には、ピストン下死点位置が高い高圧縮比時に比して、上記オイルジェットの噴射口が上記ピストン側径方向通路に近づくように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の複リンク式ピストン−クランク機構の潤滑構造。
  4. 上記ピストン下死点位置が高い高圧縮比時には、主に上記ピストン側周方向通路に潤滑油が供給されるように、ピストン下死点時に上記オイルジェットの噴射口が上記ピストン側径方向通路よりも低い位置となり、
    上記ピストン下死点位置が低い低圧縮比時には、主に上記ピストン側径方向通路に潤滑油が供給されるように、ピストン下死点時に上記オイルジェットの噴射口が上記ピストン側径方向通路の高さに入り込むように構成されていることを特徴とする請求項3に記載の複リンク式ピストン−クランク機構の潤滑構造。
  5. 上記アッパーリンクは、上記ピストンピンが挿通する小径部と、上記連結ピンが挿通する大径部と、上記小径部と大径部とを接続するロッド部と、を有し、
    上記給油通路は、上記アッパーリンクの内部に形成されるリンク側通路を有し、
    このリンク側通路は、
    上記ピストンピンが挿通する小径部の内周面に凹設され、周方向に延在するリンク側周方向溝と、
    上記小径部の内部をピストンピン径方向に延び、一端が上記リンク側周方向溝に連通し、他端が上記小径部の外周面に開口するリンク側入口通路と、
    上記ロッド部の内部に形成され、一端が上記リンク側周方向溝に連通し、他端が上記連結ピンが挿通する大径部の内周面に開口するロッド内通路と、を有していることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の複リンク式ピストン−クランク機構の潤滑構造。
  6. 上記リンク側入口通路は、内周側から外周側へ向かって徐々に拡径するテーパ面を有することを特徴とする請求項5に記載の複リンク式ピストン−クランク機構の潤滑構造。
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