JP2017060506A - 容器詰め緑茶飲料 - Google Patents

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智 早川
絵里香 浅野
Erika Asano
絵里香 浅野
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暖 栗原
友香 中村
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Abstract

【課題】旨味・甘味・渋味・苦味がうまく調和し、バランスのとれた容器詰め緑茶飲料の提供。
【解決手段】(A)ガレート型カテキン、(B)遊離型カテキン及び(C)モノガラクトシルジグリセリドを含有する茶飲料であって、それらの含有量が飲料1L当たり、(イ)(A)+(B)=100〜1500mg(ロ)(B)>(A)(ハ)(C)=0.8〜8.0mg、(ニ)(C)/(B)=0.0030〜0.2000とする茶飲料。モノガラクトシルジグリセリドは、粉末抹茶の抽出物由来であることが好ましい。更に(E)カフイン及び(F)テアニンを含有することが好ましい茶飲料
【選択図】なし

Description

本発明は、旨味・甘味・渋味・苦味がうまく調和し、バランスのとれた容器詰め緑茶飲料に関する。
味の要素には甘味、酸味、塩味、苦味、旨味、渋味などがある。一般に、旨味や甘味は好ましい味とされ、苦味や渋味は不快な味とされることが多い。しかし、緑茶飲料の場合、味のベースになっているのが苦味や渋味であり、旨味や甘味もあってバランスがとれることで、苦味や渋味が不快なものでなく、お茶特有の爽やかさ、豊かな味わいを生むと考えられている。
近年、缶やペットボトル等の容器に充填された容器詰め緑茶飲料が多く開発、市販されている。容器詰め緑茶飲料は、保存中における沈殿抑制の観点から、緑茶抽出液を微細なメッシュ(フィルター)での濾過、遠心分離、珪藻土濾過、限外濾過、またはこれらを併用した分離処理により、緑茶由来の懸濁粒子或いは茶葉組織の微細片を取除くことによって製造されている。このように茶葉由来の固形分が除去されてしまうため、容器詰め茶飲料は、茶特有の香りや、旨味、コク味が物足りないという欠点を有する。また、製造時の加熱殺菌により良質な香気が著しく損なわれる、旨味・甘味・渋味・苦味のバランスが崩れるという問題もある。
そこで、呈味が改善された容器詰め茶飲料が種々提案されている。例えば、茶類を低温抽出水と高温抽出水の少なくとも2種類の抽出水にて有用成分を抽出して得られる、旨味及び香気ともバランスのとれた茶飲料(特許文献1)や、カフェイン及び難消化性デキストリンを高濃度の非重合体カテキン類に対して一定の割合になるように配合して得られる、苦味と甘味のバランスに優れる高濃度非重合体カテキン含有容器詰茶飲料(特許文献2)などがある。
一方、碾茶などの高等植物の葉緑体のチラコイド膜には、脂質代謝改善などの生理機能を有するグリセロ糖脂質が含まれることが知られている。このグリセロ糖脂質が、茶飲料の呈味改善に有効な成分であり、茶飲料に添加することによりコク味を付与できることが報告されている(特許文献3)。
特開平11−56242号公報 特開2010−045994号公報 国際公開公報WO2009/116538
本発明の目的は、旨味・甘味・渋味・苦味がうまく調和し、バランスのとれた容器詰め緑茶飲料を提供することにある。
緑茶飲料において、苦味・渋味をもたらす成分はカテキン類やカフェインであり、旨味・甘味をもたらす成分は、グルタミン酸やアミノ酸である。したがって、これら成分が適量となるように制御することで、緑茶飲料の旨味・甘味・渋味・苦味のバランスを取るこ
とが可能ではないかと考えられる。しかしながら、容器詰め緑茶飲料の場合、これら成分の量を単に増減するだけでは、うまく調和したバランスのとれた味にならないことが判明した。そこで、本発明者らは、容器詰め緑茶飲料の旨味・甘味・渋味・苦味のバランスについて検討した結果、ガレート型カテキンと遊離型カテキンを特定比率で含有させ、かつモノガラクトシルジグリセリドを遊離型カテキン対して一定の割合になるように配合したときに、バランスに優れる容器詰め緑茶飲料が得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、これに限定されるものではないが、本発明は以下に関する。
1)(A)ガレート型カテキン、(B)遊離型カテキン及び(C)モノガラクトシルジグリセリドを含有する茶飲料であって、それらの含有量が飲料1L当たり、
(イ) (A)+(B)=100〜1500mg
(ロ) (B)>(A)
(ハ) (C)/(B)=0.0030〜0.2000
である、容器詰め緑茶飲料。
2)飲料1L当たりの含有量が、(C)=0.8〜8.0mgである、1)に記載の飲料。
3)さらに、(B)/((A)+(B))=0.55〜0.80を満たす、1)又は2)に記載の飲料。
本発明の容器詰め緑茶飲料は、旨味・甘味・渋味・苦味のバランスのバランスに優れ、茶特有の爽やかな香り、豊かな味わいを有する飲料である。すなわち、本発明によれば、急須で入れた茶飲料の呈味バランスにより近づけた美味しい茶飲料を提供することができる。
本発明は、(A)ガレート型カテキン、(B)遊離型カテキン及び(C)モノガラクトシルジグリセリドを含有する茶飲料であって、それらの含有量が飲料1L当たり、
(イ) (A)+(B)=100〜1500mg
(ロ) (B)>(A)
(ハ) (C)/(B)=0.0030〜0.2000
である飲料を提供する。
本明細書において「非重合カテキン類」とは、重合していない単量体のカテキン類((+)−カテキン(以下、「C」)、(−)−エピカテキン(以下、「EC」)、(+)−ガロカテキン(以下、「GC」)、(−)−エピガロカテキン(以下、「EGC」)、(−)−カテキンガレート(以下、「Cg」)、(−)−エピカテキンガレート(以下、「ECg」)、(−)−ガロカテキンガレート(以下、「GCg」)、(−)−エピガロカテキンガレート(以下、「EGCg」))の総称をいう。また、本発明の「ガレート型カテキン」とは、非重合カテキン類のうちガレート基を有するもの(Cg,ECg,GCg,EGCg)をいい、ガレート型カテキンの含有量をいうときは、これらガレート型カテキンの合計量を表す。本発明の「遊離型カテキン」とは、非重合カテキン類のうち、ガレート基を有しないもの(C、EC、GC、EGC)をいい、遊離型カテキンの含有量をいうときは、これら遊離型カテキンの合計量を表す。ガレート型カテキン量及び遊離型カテキン量は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いた方法によって、測定・定量される。
本発明の容器詰め緑茶飲料は、非重合カテキン類の総量、すなわち(A)ガレート型カテキン及び(B)遊離型カテキンの合計量[(A)+(B)]が、容器詰めされた緑茶飲料
1L当たり100〜1500mg含有するが、100〜950mg、さらに120〜900mg、特に150〜800mg含有することが好ましい。この範囲の非重合カテキン類を茶飲料に含有させることにより、良好な味のベースが形成される。
一般に、茶葉抽出液に含まれるガレート型カテキンの含量は、非重合カテキン類全量に対して50%程度であり、遊離型カテキンの含量も50%程度である。本発明は、遊離型カテキンの比率をガレート型カテキンよりも高くする、すなわち(B)>(A)となるように調整する。具体的には、非重合カテキン類全量に対する遊離型カテキン類の割合[(B)/((A)+(B))]が0.55〜0.80、好ましくは0.56〜0.70の比率となるように調整する。ガレート型カテキン及び遊離型カテキンは、それぞれ質の異なる苦味や渋味を有するが、上記範囲となるように調整することで、後述するモノガラクトシルジグリセリドの効果を発揮させることができる。
本発明の容器詰め緑茶飲料は、容器詰めされた飲料中に、(C)モノガラクトシルジグリセリドと(B)遊離型カテキンとを重量比[(C)/(B)]で0.0030〜0.2000含有するが、0.0040〜0.1500、さらに0.0050〜0.1000、特に0.0050〜0.050含有することが好ましい。グリセロ糖脂質には、モノガラクトシルジグリセリド(MGDG)の他に、ジガラクトシルジグリセリド(DGDG)、スルホキノボシルジグリセリド(SQDG)等の種類があるが、容器詰め緑茶飲料の味のバランスに影響するのは、MGDGである。MGDGを遊離型カテキンに所定の比率で配合することによって、遊離型カテキンの後味の甘味を増強し、かつガレート型カテキンの瞬間的で刺激的な渋味や強い苦味を不快でない味わいにする。その結果、容器詰め緑茶飲料において、旨味や甘味の成分と苦味や渋味の成分とが互いの良さを引き出すことが可能となり、容器詰め茶飲料でありながら急須で淹れたお茶のような良好な風味バランスとなる。 尚、MGDG量は、当業者に周知の方法で測定することができる。例えば、サンプルよりグリセロ糖脂質を分離する処置を行い、分離液を逆相カラムを用いた高速液体クロマトグラフィーに供することにより測定・定量することができる。
容器詰め緑茶飲料中、MGDGの含量が、飲料1L当たり0.800〜8.0mgとなるように配合すると、優れた香り立ちや風味立ちも良くなり、さらに茶飲料本来の外観を保持することもできる。MGDGの含量が、飲料1L当たり0.9〜7.0mgであると好ましく、1.0〜6.0mgであるとより好ましく、1.5〜6.5mgであるとさらに好ましく、2.0〜5.0mgであると特に好ましい。
本発明におけるMGDGは、食品で使用できるものであればどのようなものでも使用で
きる。MGDGは市販品の他、合成品を用いてもよい。また葉緑体チラコイド膜を有する
植物体など天然物からの抽出物を用いてもよく、香味の観点から茶葉の抽出物として添加
するのが好ましい。MGDGを高濃度に含有する茶抽出物の製造方法は、例えばPCT/
JP2009/055188に記載されている。ここで、茶抽出物とは、茶抽出液、その
濃縮物又はそれらの精製物を包含する概念である。
本発明の容器詰め緑茶飲料は、MGDG、好ましくはMGDGを高濃度に含有する茶抽出物を配合し、ガレート型カテキン量、遊離型カテキン量及びMGDG量を上記範囲に調整して得ることができる。具体的には、原料茶葉、抽出温度等の異なる複数の茶抽出物と、MGDGを含有する茶抽出物とを所定の量、割合となるように混合して製造することができる。または、複数の原料茶葉を混合し、これにMGDGを含有する茶抽出物を所定の量、割合となるように添加して製造することができる。
ここで、茶抽出液の原料として用いる茶葉としては、煎茶、番茶、玉露、釜煎り茶、碾茶などを挙げることができる。茶の抽出は、水、温水又は熱水、中でも40〜100℃の
温水が好ましく、特に60〜100℃の熱水がより好ましい。
さらに、市販されている茶抽出物の濃縮物を利用してガレート型カテキン及び遊離型カテキンの量比を調整することも可能である。市販の茶抽出物としては例えば、三井農林(株)「ポリフェノン」、伊藤園(株)「テアフラン」、太陽化学(株)「サンフェノン」などを用いることができる。
上述のとおり、(A)ガレート型カテキンと(B)遊離型カテキンを特定比率で含有させ、かつ(C)モノガラクトシルジグリセリドを遊離型カテキン対して一定の割合になるように配合することにより、本発明のバランスに優れる容器詰め緑茶飲料が得られる。従来、粉末抹茶を配合した粉末茶飲料において、OD680nmにおける吸光度が0.25を超える茶飲料は、一定量のグリセロ糖脂質を配合しても粉末抹茶固有の収斂味が残り好ましくない風味であることが指摘されている(WO2009/055188)が、本発明の構成を満たすことにより、OD680nmにおける吸光度が高い(例えば、0.25以上、好ましくは0.30以上、より好ましくは0.40以上、さらに好ましくは0.5以上、特に好ましくは0.6以上)茶飲料であっても、バランスに優れた茶飲料で、抹茶本来のコクと深みがありながら、まろやかで飲みやすい味わいの茶飲料となる。
本発明の容器詰め緑茶飲料は、上記成分(A)〜(C)に加えて、その他の甘味・旨味成分や、苦味・渋味成分の量を調整することにより、より一層バランスに優れ、外観の安定性に優れた容器詰め緑茶飲料とすることができる。具体的には、渋味成分である(E)カフェイン含量が、飲料1L当たり100〜300mg、好ましくは120〜280mg、より好ましくは140〜260mgとなるように調整する。カフェイン量も非重合カテキン類と同じ測定法で同時定量が可能である。
カフェイン含量を上記範囲に調整するとき、容器詰め緑茶飲料中の(C)モノガラクトシルジグリセリド(MGDG)及び(D)ジガラクトシルジグリセリド(DGDG)が、
(ニ)飲料1L当たり(C)+(D)=1.3〜12.0mg(好ましくは1.5〜10.0mg、より好ましくは2.0〜8.0mg、さらに好ましくは2.5〜7.0mg、特に好ましくは2.8〜6.0mg)
(ホ)(C)/(D)=0.80〜4.0(好ましくは0.85〜3.5、より好まし
くは0.9〜3.0、さらに好ましくは1.0〜2.8、特に好ましくは1.3〜2.5)
を満たすように調整するとよい。カフェインとグリセロ糖脂質であるMGDG、DGDGの比率を所定の範囲に調整することにより、カフェインの渋味やエグ味を適度な渋味に変えるとともに、オリ・クリームダウンの発生を抑制する。
また、甘味成分であるテアニン含量を調整するとよい。(F)テアニン含量は、飲料1L当たり20〜80mg、好ましくは25〜70mg、より好ましくは30〜65mg、特に好ましくは40〜60mgとなるように調整する。このとき、容器詰め緑茶飲料中の(C)MGDG及び(D)DGDGを、上記の要件(ニ)及び(ホ)を満たすように調整すると、テアニンの自然な甘味を増強して容器詰め緑茶飲料に深いコクを付与することができるとともに、アミノ酸含量が高い容器詰め茶飲料で発生しがちな不快臭(例えば、レトルト臭)を抑制することができ、爽やかな香りを保持することができる。
本発明の容器詰め緑茶飲料は、pHが5〜7、更に5.5〜7、特に5.5〜6.5であることが好ましい。pHが上記範囲内であると、非重合体カテキン類やグリセロ糖脂質の安定性も優れるようになる。
本発明の容器詰め緑茶飲料には、茶由来の成分の他に、酸化防止剤、香料、各種エステ
ル類、有機酸類、有機酸塩類、無機酸類、無機酸塩類、無機塩類、色素類、乳化剤、保存料、調味料、甘味料、酸味料、果汁エキス類、野菜エキス類、花蜜エキス類、pH調整剤、品質安定剤などの添加剤を単独、あるいは併用して配合してもよい。
本発明の容器詰め緑茶飲料に使用できる容器としては、一般の飲料と同様にポリエチレンテレフタレートを主成分とする成形容器(いわゆるペットボトル)、金属缶、金属箔やプラスチックフィルムと複合された紙容器、瓶などの通常当該技術分野で使用されているものが挙げられる。特に、ペットボトルなどの透明容器に詰められた緑茶飲料は、外観を保持するという本発明の効果を顕著に発揮することから、好ましい態様の一つである。
以下、実験例及び実施例を示して本発明の詳細を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1
(1)MGDG茶抽出物の調製
碾茶を石臼挽きした抹茶(粒度:10,000±2,000cm/g)を、80倍量の50℃の水に懸濁し、この懸濁液を高圧ホモジナイザーにより10MPaの圧力で処理し、遠心分離処理(6000rpm、2分)して粗大な粉砕茶組織や茶粒子などの固形分を除去して、MGDG茶抽出物を調製した。
(2)茶抽出液の調製
煎茶葉の乾燥重量に対して30重量部の水を抽出溶媒として用いた。60℃、90℃の水で5分間抽出した後、茶葉を分離し、さらに遠心分離処理(6000rpm、10分)して粗大な粉砕茶組織や茶粒子などの固形分を除去して、茶抽出液を得た。
(3)容器詰め緑茶飲料の調製
上記(1)及び(2)で得られた茶抽出液を任意の割合で混合し、非重合カテキン類、グリセロ糖脂質の含量が異なる茶飲料(14種類)を製造した。それぞれをペットボトル容器に充填し、加熱殺菌を行った後、冷却して各成分を定量するとともに、専門パネル(5名)で官能評価を行った。測定方法を以下に示す。
[非重合カテキン類の測定]
非重合カテキンカテキン類の測定方法にはHPLCを用いた。具体的測定方法は、以下のとおり。
HPLC装置:TOSOH HPLCシステム LC8020 modelII
カラム:TSKgel ODS80T sQA(4.6mm×150mm)
カラム温度:40℃
移動相A:水-アセトニトリル-トリフルオロ酢酸(90:10:0.05)
移動相B:水-アセトニトリル-トリフルオロ酢酸(20:80:0.05)
検出:UV275nm
注入量:20μL
流速:1mL/min.
グラジエントプログラム:
時間(分) %A %B
0 100 0
5 92 8
11 90 10
21 90 10
22 0 100
29 0 100
30 100 0
標準物質:カテキン、エピカテキン、ガロカテキン、エピガロカテキン、カテキンガレート、エピカテキンガレート、ガロカテキンガレートおよびエピガロカテキンガレート(栗田高純度試薬)
[グリセロ糖脂質(MGDG)の測定]
限外濾過膜(Millipore社 バイオマックスPBMK限外濾過ディスク、ポリエーテルスル
ホン、300,000 NMWL)にて加圧濾過し、膜上の成分を回収して分子量30万以上の画分を得た。これを水に溶解し、HClにて酸性とした後、酢酸エチルにて液−液分配を行った。
このうち酢酸エチル層をODS固相抽出カートリッジ(Waters社 セップパックプラス C18)に吸着させ、水−エタノール混合溶媒にて、エタノール濃度を順次変化させながら分画・溶出した。これらのうち、OSD分画の100%エタノール画分画分を、逆相クロマトグラフ
ィーに供し、グリセロ糖脂質の定量分析を行った。分析条件は以下の通りである。
逆相カラム:TSK-GEL(TOSOH社、内径4.6mm×長さ150mm)
サンプル注入量:10μl
流量:1.0ml/min.
RI検出器:SHIMADZU社 RIA-10A
溶離液:95%メタノール
温度:40℃
[風味評価]
口当たりの刺激の強さ、香り立ちの良さについてそれぞれ評価し、その平均点を算出した。また、味のバランス(旨味・甘味・渋味・苦味)の有無につき、パネルの合意により判断した。
(i)口当たりの刺激の強さ
1点:ちょうど良い
2点:僅かに強く感じる
3点:やや強く感じる
4点:強く感じる
(ii)香り立ちの良さ
1点:ちょうど良い
2点:僅かに弱く感じる
3点:やや弱く感じる
4点:弱く感じる
(4)結果
表1に結果を示す。非重合カテキン類含量[(A)+(B)]が、飲料1L当たり100〜1500mgとなる容器詰め茶飲料において、(B)>(A)であり、(C)モノガラクトシルジグリセリド(MGDG)を(B)遊離型カテキンに対して特定比率[(C)/(B
)=0.0030〜0.2000]で含有する容器詰め茶飲料が、旨味・甘味・渋味・苦
味の味のバランスに優れ、口当たりの刺激も少なく、良好な香味を有する茶飲料であった。特に、MGDGを飲料1L当たり0.8〜8.0mg含有する茶飲料は、香り立ちも良く、急須で入れた茶飲料のような呈味バランスで、豊かな香りと深いコクを有する飲料であった。
一方、飲料1L当たりの非重合カテキン類量が90mgの容器詰め茶飲料(比較例1)や、1720mgの容器詰め茶飲料(比較例2)は、特定量のMGDGを配合しても味のバランスに欠けていた。また、飲料1L当たり非重合カテキン類量が100〜1500mgの容器詰め茶飲料であっても、ガレート型カテキン(A)≧遊離型カテキン(B)となる容器詰め茶飲料(比較例3)は、口当たりの刺激が強く、味のバランスにも欠けていた
。さらに、遊離型カテキン(B)に対するMGDG(C)の割合[(C)/(B)]<0.0030となる容器詰め茶飲料(比較例4,5)は、やや口あたりの刺激が強く、パネラーの中には呈味バランスに欠けると評価するものもいた。
本発明の容器詰め緑茶飲料は、旨味・甘味・渋味・苦味のバランスのバランスに優れ、茶特有の爽やかな香り、豊かな味わいを有する飲料である。本発明によれば、急須で入れた茶飲料の呈味バランスにより近づけた美味しい茶飲料を提供することができる。

Claims (4)

  1. 茶抽出液と、モノガラクトシルジグリセリドを含有する茶抽出物とを含む容器詰め緑茶飲料であって、
    前記容器詰め緑茶飲料が、(A)ガレート型カテキン、(B)遊離型カテキン及び(C)モノガラクトシルジグリセリドを含有し、それらの含有量が飲料1L当たり、
    (イ)(A)+(B)=150〜800mg、
    (ロ)(C)=0.8〜8.0mg、
    (ハ)(B)>(A)、及び、
    (ニ)(C)/(B)=0.0030〜0.2000、
    である、前記容器詰め緑茶飲料。
  2. モノガラクトシルジグリセリドを含有する茶抽出物が、粉末抹茶から得られるものである、請求項1に記載の容器詰め緑茶飲料。
  3. さらに、(B)/((A)+(B))=0.55〜0.80を満たす、請求項1又は2に記載の容器詰め緑茶飲料。
  4. さらに、(E)カフェイン及び(F)テアニンを含有し、それらの含有量が飲料1L当たり、
    (ホ)(E)=100〜300mg、及び、
    (ヘ)(F)=20〜80mg、
    である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の容器詰め緑茶飲料。
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