JP2017059615A - 基板生産システム及びプリント基板の処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】廉価な構成で再起動時の基板搬出機能を実現すること。【解決手段】搬送コンベア30のコンベア幅CWを調整するコンベア幅可変機構と、コンベア幅可変機構に駆動力を与える幅調整モータ35と制御装置200が運転途中で停止した後再起動を開始してから原点復帰動作が開始される前に、コンベア幅可変機構の稼動を規制する規制手段とを備える。再起動時に幅調整モータ35の作動を規制し、表面実装機12内のプリント基板Wを検出している場合に強制的に当該プリント基板Wを搬出させた後、コンベア幅可変機構の稼動を再開する。【選択図】図4

Description

本発明は、基板生産システム及びプリント基板の処理装置に関する。
一般に複数の処理装置を用いてプリント基板を加工する基板生産システムにおいては、特許文献1〜3に示されているように、プリント基板の搬送ラインに沿って複数の処理装置が並設されている。プリント基板は、搬送ラインを構成する搬送コンベアによって搬送され、上流側から順に処理装置によって処理される。
最近では、搬送されるプリント基板の種類を多様化するため、コンベア幅を調整するコンベア幅可変機構が搬送コンベアに設けられている。同コンベア幅可変機構は、固定ラインと固定ラインに対し、プリント基板の幅方向(プリント基板の搬送方向と直交する方向)に移動可能な可動ラインと、可動ラインを駆動するモータとを有している。
何れかの処理装置でトラブルが発生したり、或いは搬送コンベア上で不具合が生じたりした場合、基板生産システムは、一旦停止し、不具合を解消した後、再起動に移行する。再起動時には、各アクチュエータ(モータ、エアシリンダ等)の原点復帰を行って初期設定を実行する必要がある。再起動のときに処理装置内にプリント基板が残っていると、原点復帰が行うことができないので、従来は、再起動を実行する前に、処理装置内のプリント基板の存否を確認し、プリント基板が残っている場合には、手作業で除去する等の作業を行っていた。
かかる作業を容易にするため、特許文献1は、移動機構を用いて搬送ユニットの搬送方向の成分を含む方向を走査方向として検出器を走査させ、この検出器により検出された情報に基づき、制御装置が搬送ユニットにおける基板の有無を判定する技術を開示している。
また、特許文献2には、基板搬送に関連する原因による故障発生後に復旧して運転を再開するときに、基板搬送路上の基板を位置に自動的に修正できるようにすることができる表面実装機が開示されている。具体的には、基板位置検出手段によって検出された基板位置が正規の位置からずれている場合に、基板搬送装置のモータを駆動して、プリント基板を正規の位置に移動させるように制御している。
さらに、特許文献3には、オペレータが手を触れることなくプリント基板の再位置決めを正確に行なうことのできる部品搭載装置が開示されている。同装置は、電子部品の搭載処理中にシステム障害が生じて上記昇降装置及び上記ストッパが駆動前の状態に戻ると、一旦、上記プリント基板の位置を位置決め用のストッパの位置からずらし、該ずらした位置から再搬送ベルトを用いて所定の位置へ搬送して位置決めする構成になっている。
特開2013−206912号公報 特開2008−192824号公報 特開2005−286219号公報
トラブル発生後再起動時にスムーズに通常運転に復帰するためには、可及的速やかに処理装置からプリント基板を搬出することが好ましい。また、プリント基板の搬出に際しては、サーボモータのエンコーダとして、廉価なインクリメンタルタイプのものを採用した生産ラインにおいても、低コストで実現できることが好ましい。
しかしながら、特許文献1の構成では、基板搬出機能がないため、抜本的にスムーズな復帰作業を実現することはできなかった。
また、特許文献2の構成では、機構上、優れた性能を発揮できるものの、より低廉な解決を望む要請に応えることは困難であった。
さらに、特許文献3の構成では、プリント基板を一旦、所定の位置に仮置きして位置決め作業を行う必要があるため、複雑な機構を用いて複雑な処理を実行する必要があった。
加えて、コンベア幅可変機構によってコンベア幅を調整する搬送コンベアが採用されている場合には、コンベア幅可変機構が再起動して原点復帰する際、プリント基板を過度に挟み込んだり、或いは、コンベア幅を拡げすぎてプリント基板を落としたりする恐れがある。そのような不具合を解決するため、コンベア幅可変機構にアブソリュートタイプのエンコーダを設けて、現状の停止位置から制御を開始することも考えられるが、アブソリュートタイプのエンコーダは、高価であり、しかも定期的にバッテリ交換を必要とする等、コストが高くなるという問題を解決することができない。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、廉価な構成で再起動時の基板搬出機能を実現することのできる基板生産システム及びプリント基板の処理装置を提供することを課題としている。
上記課題を解決するために、本発明は、予め設定された基板搬送ラインに沿ってプリント基板を処理する処理装置が設けられている基板生産システムにおいて、前記基板搬送ラインに沿ってプリント基板を搬送する搬送コンベアと、前記搬送コンベアのコンベア幅を調整するコンベア幅可変機構と、前記搬送コンベアの駆動源であるコンベアモータ及び前記コンベア幅可変機構の駆動源である幅調整モータを含み、前記処理装置に設けられたアクチュエータと、前記処理装置が運転途中で停止した後再起動を開始してから前記アクチュエータの原点復帰動作が開始される前に、前記コンベア幅可変機構の稼動を規制する規制手段と、前記処理装置内に残存するプリント基板の有無を出力する出力手段と、前記出力手段が前記処理装置内にプリント基板があることを出力している場合に、前記コンベアモータを強制的に駆動して当該プリント基板を前記規制手段による規制下で搬出させるように前記コンベアモータを制御する強制搬出制御部と、前記強制搬出制御部による当該プリント基板の強制搬出後に各アクチュエータが原点復帰動作を実行するように各アクチュエータを制御する原点復帰制御部とを備えていることを特徴とする基板生産システムである。
また、本発明の別の態様は、予め設定された基板搬送ラインに沿って配置されるプリント基板の処理装置において、前記基板搬送ラインに沿ってプリント基板を搬送する搬送コンベアと、前記搬送コンベアのコンベア幅を調整するコンベア幅可変機構と、前記搬送コンベアの駆動源であるコンベアモータ及び前記コンベア幅可変機構の駆動源である幅調整モータを含み、前記処理装置に設けられたアクチュエータと、前記処理装置が運転途中で停止した後再起動を開始してから前記アクチュエータの原点復帰動作が開始される前に、前記コンベア幅可変機構の稼動を規制する規制手段と、前記処理装置内に残存するプリント基板の有無を出力する出力手段と、前記出力手段が前記処理装置内にプリント基板があることを出力している場合に、前記コンベアモータを強制的に駆動して当該プリント基板を前記規制手段による規制下で搬出させるように前記コンベアモータを制御する強制搬出制御部と、前記強制搬出制御部による当該プリント基板の強制搬出後に各アクチュエータが原点復帰動作を実行するように各アクチュエータを制御する原点復帰制御部とを備えていることを特徴とするプリント基板の処理装置である。
本発明に係る基板生産システム又はプリント基板の処理装置では、トラブル発生後再起動時において、処理装置にプリント基板が残留している場合には、コンベア幅可変機構の稼動が規制され、コンベア幅可変機構は、プリント基板を保持したまま停止することになる。これによって、コンベア幅可変機構にいわゆるフェールセーフ機能(障害発生時に常に安全側に制御する機能)を持たせ、再起動時におけるプリント基板や、コンベア幅可変機構を含む搬送コンベアの保全を図ることができる。その後、当該プリント基板の有無が出力手段によって出力されることにより、強制搬出制御部による制御によって、当該プリント基板が処理装置外に搬出される。その後、コンベア幅可変機構が原点復帰制御部の制御によって、再稼働されるので、搬送コンベアの初期化を安全に実行し、通常運転に移行することができる。しかも、コンベア幅可変機構の構成としては、所定条件下で再稼働を一時停止し、プリント基板の搬出後に再稼働されるだけであるから、コンベア幅可変機構の駆動源となる幅調整モータの制御を廉価なインクリメンタルタイプのエンコーダで実現することが可能となる。そのため、ハードウェアが低廉であるばかりでなく、アブソリュートタイプのものでは必要なバッテリも不要となり、メンテナンスコストの低減を図ることも可能となる。
好ましい態様において、前記出力手段は、前記処理装置に接続されている操作パネルを含む。換言すれば、前記処理装置は、前記出力手段として機能する操作パネルを含む。この態様では、再起動時に作業者が操作パネルを操作してプリント基板の有無を入力し、その入力データを出力手段の出力として利用することができる。
好ましい態様において、前記出力手段は、前記処理装置に付設された基板センサを含む。この態様では、基板センサによって自動的に処理装置内に残留しているプリント基板を検出することができる。
好ましい態様において、前記原点復帰制御部は、当該処理装置が運転途中で停止した後再起動を開始した場合において、前記出力手段が前記処理装置内にプリント基板があることを出力しているときには、前記強制搬出制御部の制御に先立って、前記コンベアモータ及び前記幅調整モータを除く前記アクチュエータが原点復帰を実行するように当該アクチュエータを制御する。この態様では、プリント基板の搬出機能に影響しない他の機構の初期化を先に進めることにより、コンベア幅可変機構の再起動を一時的に制限してフェールセーフ機能を奏するに当たり、制約される機能を漸減し、プリント基板の搬送時にそれら他の機構を用いて種々の処理を実行することが可能になる。
好ましい態様において、前記処理装置に含まれ、前記アクチュエータに駆動されることによって当該処理装置内に搬入されたプリント基板を撮像する撮像手段と、当該処理装置が運転途中で停止した後再起動を開始した場合において、前記出力手段が前記処理装置内にプリント基板があることを出力しているときには、前記強制搬出制御部の制御に先立って前記搬送コンベアを撮像して当該コンベア幅を取得するコンベア幅取得手段と、前記コンベア幅が当該プリント基板を搬出するのに適切か否かを判定し、前記コンベア幅が当該プリント基板を搬出するのに適切と判断したときは、前記強制搬出制御部による制御を実行する一方、不適切と判断したときは、前記強制搬出制御部の制御に先立ってコンベア幅を微調整するように前記幅調整モータを制御するオフセット制御部とをさらに備えている。この態様では、コンベア幅可変機構の初期化前にプリント基板を強制的に搬出するに当たり、搬出動作に先立ってコンベア幅の適否を確認し、修正することができるので、より安全な搬送動作を実現することができる。
好ましい態様において、前記コンベア幅可変機構は、給電停止時に制動するブレーキ機構を含み、前記規制手段は、給電時に所定の条件下で前記ブレーキ機構の制動を解除する。この態様では、トラブルが発生してシステムが停止した際に、コンベア幅可変機構がトラブル発生時のコンベア幅を維持したまま制動されるので、再起動時において、より安全かつ確実にシステム停止前のコンベア幅で残留しているプリント基板を搬出することができる。
以上説明したように、本発明によれば、廉価な構成で再起動時の基板搬出機能を実現することができる、という顕著な効果を奏する。
本発明のさらなる特徴、目的、構成、並びに作用効果は、添付図面と併せて読むべき以下の詳細な説明から容易に理解できるであろう。
本発明の実施の一形態に係る基板生産システムの概略図である。 図1の基板生産システムに採用されている処理装置としての表面実装機の要部の平面略図である。 同表面実装機の要部を示すブロック図である。 トラブル処理を終了してから全軸原点復帰をするまでの処理を示す第1の実施例に係るフローチャートである。 トラブル処理を終了してから全軸原点復帰をするまでの処理を示す第2の実施例に係るフローチャートである。 図5のコンベア幅調整処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 トラブル処理を終了してから全軸原点復帰をするまでの処理を示す第3の実施例に係るフローチャートである。 トラブル処理を終了してから全軸原点復帰をするまでの処理を示す第4の実施例に係るフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1を参照して、本発明の実施の一形態に係る基板生産システム10は、互いに並行に設定された第1レーン及び第2レーンを構成し、これら第1レーン及び第2レーンの上流側から下流側にプリント基板Wを搬送して、順次、必要な加工を施すように構成されている。以下の説明では、プリント基板Wの搬送方向(図1において、長手方向の右側から左側)を基板搬送方向とし、この基板搬送方向に沿う水平方向をX軸方向、X軸方向に直交する水平方向をY軸方向とする。
基板生産システム10は、基板Wにスクリーン印刷を施すスクリーン印刷ステーションと、スクリーン印刷が施された基板Wに電子部品を実装する部品実装ステーションと、電子部品が実装された基板Wにリフロー処理を施すリフローステーションと、リフロー処理後の基板Wを撮像して検査する検査ステーションとを備えている。スクリーン印刷ステーションには、例えば、1台のスクリーン印刷装置11が直列に配置されている。部品実装ステーションには、例えば、2セットの表面実装機12が直列に配置されている。リフローステーションには、1台のリフロー装置14が配置されている。さらに、検査ステーションには、画像検査を実施する1台の検査装置16が配置されている。また、スクリーン印刷装置11の上流側と、各ステーションの間と、検査装置16の下流側には、基板搬送装置21が設置されている。
スクリーン印刷装置11、表面実装機12、リフロー装置14、並びに検査装置16は、何れも本発明の「処理装置」の一例であり、以下の説明では、これらの装置を処理装置とも総称する。
各処理装置は、それぞれが制御装置を有する自律型の装置であって、それらの動作が各自の制御装置により個別に制御されるようになっている。一方、前記基板生産システム10は、ローカルエリアネットワークシステムを介して各装置の制御装置に接続されるホストコンピュータが設けられている。このホストコンピュータは、生産対象となるプリント基板Wに対応する生産プログラム等に基づき、各装置の動作を統括的に制御するとともに、プリント基板Wの生産開始に先立ち、当該プリント基板の搬送方式や実装モードを決定する。
次に、処理装置の一例として、表面実装機12の詳細について説明する。
図2を参照して、表面実装機12は、前記基板生産システム10の各レーンの一部を構成する搬送コンベア30と、両搬送コンベア30を挟んで対向配置された部品実装装置40とを備えている。また、これら搬送コンベア30、部品実装装置40を制御するため、表面実装機12は、制御装置200を備えている。
各搬送コンベア30は、互いに平行にX軸方向に延び、かつY軸方向に並一対のベルトコンベア31、32を備えている。各ベルトコンベア31、32は、コンベアモータ33(図3参照)によって、駆動される。コンベアモータ33は、例えば、ステッピングモータで具体化される。コンベアモータ33は、搬送コンベア30に駆動力を与える「コンベアモータ」の一例である。
さらに、各搬送コンベア30は、一方のベルトコンベア31をY方向に駆動する図略のコンベア幅可変機構を備えている。該コンベア幅可変機構の構成は、公知であるため省略するが、W軸モータ35(図3参照)によって駆動される動力伝達機構を介して、一方のベルトコンベア31が幅方向に移動し、搬送されるプリント基板Wの幅を調整可能に構成されている。本実施形態において、W軸モータ35は、サーボモータである。W軸モータ35は、W軸エンコーダ36を有する。W軸エンコーダ36は、インクリメンタルタイプのロータリエンコーダである。W軸モータ35は、コンベア幅可変機構に駆動力を与える「幅調整モータ」の一例である。
各搬送コンベア30の略中央部分には、それぞれ基板停止位置Pnが設定されている。各搬送コンベア30によってX軸方向上流側から搬送されたプリント基板Wは、基板停止位置Pnに搬入されて一時停止し、電子部品の実装作業に供される。電子部品の実装作業後は、そのプリント基板WがX軸方向下流側に搬出される。
搬送コンベア30上にある(すなわち、処理装置内にある)プリント基板Wを検出するため、例えば、基板搬送方向に所定間隔を隔てて3つのセンサSN1、SN2、SN3が配設されている。
次に、部品実装装置40は、それぞれが、部品供給部121と、実装ヘッド122と、撮像ユニット123と、マーキング装置124(図3参照)とを有している。
各部品供給部121は、それぞれ両搬送コンベア30の外側に配置されている。
部品供給部121には、複数のテープフィーダが配備されている。これらテープフィーダは、いずれもX軸方向に配列され、Y軸方向に沿って並んでいる。各テープフィーダは、集積回路(IC)、トランジスタ、抵抗、コンデンサ等の小型の電子部品を所定間隔で保持したテープが巻回されるリールと、このリールからテープを引出しながら電子部品をひとつずつテープフィーダ先端の部品供給位置に送り出す部品送り機構等とを備えている。
各実装ヘッド122は、それぞれ対応する部品供給部121のテープフィーダから部品を取り出してプリント基板W上に実装するものであり、前記基板停止位置Pnの上方に配備されている。
前記実装ヘッド122は、それぞれ図外の装置によりX軸方向及びY軸方向に移動可能に設けられているとともに、上下方向に移動可能な複数の吸着ノズル15を備えている。各吸着ノズル15は、下方電子部品を吸着する吸着口を向けて上下に延びており、所定間隔を隔てて並設されている。各実装ヘッド122は、テープフィーダの上方から当該吸着ノズル15を上下に駆動することにより、前記部品供給位置に供給された電子部品をテープフィーダからピックアップする一方、前記基板停止位置Pnに供されたプリント基板Wの上方に移動し、各吸着ノズル15を上下に駆動することにより、当該電子部品をプリント基板W上に実装するように構成されている。
前記撮像ユニット123は、実装ヘッド122に付設され、搬送コンベア30上にあるプリント基板Wを上方から撮像する機能を有する。撮像ユニット123は、本発明の撮像手段の一例である。
前記マーキング装置124は、プリント基板W上にインク等で印をつける公知の装置である。マーキング装置124は、バーコードを生成して印刷するバーコード印刷装置であってもよい。
次に、図3を参照しつつ、表面実装機12の制御装置200について説明する。なお、図3に示す機能構成は、制御装置200の機能構成のうち、主に実装モードを決定するための構成を機能的に示している。
図3を参照して、制御装置200は、マイクロプロセッサ等で構成されるユニットであり、そのCPUが主制御部201を構成している。
主制御部201には、搬送コンベア30の各センサSN1〜SN3、搬送コンベア30のコンベアモータ33、W軸モータ35、W軸エンコーダ36が接続されている。センサSN1〜SN3の出力に基づき、制御装置200は、搬送コンベア30上におけるプリント基板Wの有無や位置を検出することが可能となっている。また、制御装置200は、公知の方法でコンベアモータ33を制御し、W軸エンコーダ36の出力に基づいてW軸モータ35の動作を制御することができるようになっている。
また、主制御部201には、上述した撮像ユニット123の他、表面実装機12の各センサ類、モータ類が、接続されており、制御装置200は、当該表面実装機12のセンサ類の出力及び撮像ユニット123によって取得された画像データに基づいて、表面実装機12の動作を制御できるように構成されている。以下の説明では、表面実装機12に設けられている、コンベアモータ33やW軸モータ35を含む各種モータ、エアシリンダ等をアクチュエータ50とも総称する。
さらに、主制御部201には、外部機器として操作パネル202と、通信モジュールで構成された通信部203と、メモリ装置で具体化される記憶部204と、が接続されている。
操作パネル202は、入力部と表示部とを一つのディバスとして構成されたものである。操作パネル202の入力部は、いわゆるキーボードやマウスなどのポインティングディバスで構成される。なお、操作パネル202の入力部は、操作パネル202の表示部によって表示されたGUIであってもよい。また、操作パネル202の表示部のディスプレイに併設された操作キーを含んでいてもよい。
通信部203は、ローカルエリアネットワークを実現する所定のプロトコルに基づいて、制御装置200とホストコンピュータ又は、基板生産システム10に設けられた他の装置の制御装置との通信制御を行うものである。
次に、記憶部204は、ROM、RAM、不揮発性メモリ等のメモリディバイスを含み、主制御部201によって実行させる各種プログラム205と、これらプログラムの実行に必要なデータ206とが保存されている。プログラムとしては、搬送コンベア30の制御を司る搬送プログラム、搬送コンベア30のコンベア幅可変機構の制御を司る幅調整プログラム、搬送コンベア30の運転動作の制御を司るプログラム、撮像ユニット123を制御する撮像プログラム、撮像ユニット123が撮像した画像をデジタル処理するための画像処理プログラム、製造対象となっているプリント基板Wに関する情報や当該プリント基板Wの製造履歴情報等、トランザクションを処理するプログラム、及びマーキング装置124を制御するプログラム等が含まれる。
また、データとしては、製造対象となるプリント基板の品番ごとに、外寸、設定されるべきコンベア幅CWの寸法、センサSN1〜SN3の検出タイミングに基づく位置を特定するためのパラメータ、各種モータを制御するためのパラメータ等、制御に必要なマスターデータや、製造年月日、プリント基板Wの製造番号等のトランザクションデータが含まれる。これらプログラム205及びデータ206により、主制御部201は、一般的な表面実装機としての運転機能を奏することができる他、以下のようなモジュールを機能的に構成している。
まず、主制御部201は、搬送制御部210を有している。搬送制御部210は、搬送コンベア30の制御を司る搬送プログラムで具体化されており、この搬送プログラム等によって、搬送制御部210は、基板センサSN1〜SN3等の出力に基づき、コンベアモータ33を駆動して、搬送コンベア30上のプリント基板Wの搬送動作を制御するように構成されている。
次に、主制御部201は、基板判定部211を有している。基板判定部211は、各基板センサSN1〜SN3の出力に基づき、搬送コンベア30上におけるプリント基板Wの有無と位置とを判定する機能を有する。
次に、主制御部201は、幅調整制御部212を有している。幅調整制御部212は、搬送コンベア30のコンベア幅可変機構の制御を司る幅調整プログラムで具体化されており、この幅調整プログラムによって、幅調整制御部212は、W軸エンコーダ36の出力に基づき、W軸モータ35の動作を制御するように構成されている。
次に、主制御部201は、オフセット制御部213を有している。オフセット制御部213は、幅調整プログラムに含まれるサブモジュールで具体化されており、このサブモジュールによって、オフセット制御部213は、図6に示すコンベア幅調整処理において判定される条件下で、W軸モータ35を僅かに駆動して、コンベア幅CW、すなわち画像制御部217の制御によって、撮像された画像からベルトコンベア31、32間の間隔の微調整動作の制御を実行するように構成されている。
次に、主制御部201は、強制搬出制御部214を有している。強制搬出制御部214は、コンベアモータ33の運転動作の制御を司るプログラムに含まれるサブモジュールで具体化されており、このサブモジュールによって、強制搬出制御部214は、所定の条件下で、搬送コンベア30に残留しているプリント基板Wを強制的に搬出する動作を制御するように構成されている。
次に、主制御部201は、原点復帰制御部215を有している。原点復帰制御部215は、上記幅調整プログラムに含まれるサブモジュールで具体化されており、このサブモジュールによって、原点復帰制御部215は、所定条件下でコンベア幅可変機構の再稼働を開始する動作を制御するように構成されている。
次に、主制御部201は、撮像制御部216を有している。撮像制御部216は、撮像ユニット123を制御する撮像プログラムで具体化されており、この撮像プログラムによって、撮像制御部216は、撮像ユニット123の撮像動作を制御するように構成されている。
次に、主制御部201は、画像制御部217を有している。画像制御部217は、撮像ユニット123が撮像した画像をデジタル処理するための画像処理プログラムで具体化されており、このプログラムによって、画像制御部217は、画像データからプリント基板Wのバーコードに含まれる情報の読み取りや、コンベア幅CWの画像認識等の動作を制御するように構成されている。
なお、制御装置200は、撮像制御部216や画像制御部217を構成するプログラムを実行することにより、後述するように、当該表面実装機12が運転途中で停止した後再起動を開始した場合において、基板センサSN1〜SN3が表面実装機12内のプリント基板Wを検出しているときには、搬送コンベア30のベルトコンベア31、32を撮像して当該コンベア幅CWを取得するコンベア幅取得手段としても機能する。
次に、主制御部201は、トレース情報処理部218を有している。トレース情報処理部218は、製造対象となっているプリント基板Wに関する情報や当該プリント基板Wの製造履歴情報等、トランザクションを処理するプログラム、及びマーキング装置124を制御するプログラム等によって具体化されており、これらのプログラムによって、制御装置200は、当該プリント基板Wの履歴情報を取得するとともに、必要に応じてマーキング装置124を駆動し、当該プリント基板Wに印(又はバーコード)を付ける動作を制御することができるように構成されている。また、このトレース情報処理部218により、制御装置200は、マーキング処理を施したプリント基板Wの履歴情報を記憶部204の不揮発性メモリに記憶したり、或いは、通信部203を用いてホストコンピュータに送信したりすることも可能となる。トレース情報処理部218は、トレース情報を処理する機能を有する。ここでいうトレース情報とは、当該プリント基板Wを一意に認識するための識別情報や、この識別情報に基づいて当該プリント基板Wが製造時に搬送コンベア30上で一時停止していたことを示す履歴情報の総称である。
上述した構成により、トラブル発生時に制御装置200を再起動した際に、表面実装機12内にプリント基板Wが残留している場合には、このプリント基板Wを強制的に搬出することが可能になる。
次に、主制御部201は、再開処理制御部219を有している。再開処理制御部219は、表面実装機12(すなわち、処理装置)が一つのプリント基板Wに対してなすべき処理を実行するプログラムによって具体化されており、このプログラムを実行することにより、制御装置200は、再開処理、すなわちトラブル等によって中断したプリント基板Wに対する処理を再開し、当該プリント基板Wに対する処理を完結する動作を制御することができるように構成されている。
次に、プリント基板Wを強制的に搬出するために採用し得るいくつかの態様(実施例)について説明する。以下の説明では、表面実装機12が電子部品の実装作業に際して実行されるメインルーチンの中で実行されるサブルーチンとして、各実施例を説明する。メインルーチンにおいて、実行されるトランザクションデータは、逐次、記憶部204の不揮発性メモリに更新されており、トラブルによって表面実装機12が停止した場合であっても、停止直前の変数やデータは、再稼働可能な状態で保存されている。
まず、第1の実施例に係るフローチャートである図4を参照して、トラブル発生時に、制御装置200が停止した後、まずは、再起動が実行される(ステップS11)。なおここでいう「再起動」は、電源を投入してプログラムや変数を初期化する動作をいうが、原点復帰や、原点復帰を前提とする設定処理等、表面実装機12に採用されているを実際に駆動する処理は、ステップS11で実行される再起動では実行されない。以下の第2〜第4の実施例でも同様である。
この再起動動作が実行された後、幅調整制御部212は、W軸モータ35の駆動を強制停止し、コンベア幅を現状のまま保持する(ステップS12)。この幅調整制御部212の動作は、処理装置としての表面実装機12が運転途中で停止した後、再起動を開始してから表面実装機12の各アクチュエータ50の原点復帰動作が開始される前に、幅調整モータとしてのW軸モータ35の稼動を規制する規制手段として機能する。
ステップS12の再起動の後、主制御部201は、基板センサSN1〜SN3の検出結果に基づき、プリント基板Wの有無を判定する(ステップS13)。仮にプリント基板Wが検出されている場合、すなわち、搬送コンベア30上にプリント基板Wが残留している場合(ステップS13において、YESの場合)、強制搬出制御部214の制御により、コンベアモータ33が強制的に稼動され、当該プリント基板Wが搬出される(ステップS14)。このステップS14においては、ステップS12の規制下により、コンベア幅が停止前の寸法のまま維持された状態で当該プリント基板Wが搬出される。そのため、不用意な原点復帰による弊害を可及的に阻止することができる。
ステップS14は、搬送コンベア30上にプリント基板Wが残留していない場合(ステップS13において、NOの場合)は、バイパスされる。
その後、主制御部201は、記憶部204に記憶されているプログラムに基づいて、全軸の原点復帰動作を実行し(ステップS15)、初期化を完了して、通常運転のメインルーチン(図示せず)に復帰する。
第1の実施例では、トラブル発生後再起動時において、表面実装機12にプリント基板Wが残留している場合には、コンベア幅可変機構の駆動源であるW軸モータ35の稼動が規制され、コンベア幅可変機構は、再起動前にプリント基板Wを保持したまま停止することになる。これによって、コンベア幅可変機構にいわゆるフェールセーフ機能を持たせ、再起動時におけるプリント基板Wや、コンベア幅可変機構を含む搬送コンベア30の各ベルトコンベア31、32の保全を図ることができる。その後、当該プリント基板Wの有無が制御装置200に入力されることにより、制御装置200は、強制搬出制御部214による制御を実行し、当該プリント基板Wを表面実装機12から外に搬出する。その後、コンベア幅可変機構が原点復帰制御部215の制御によって、再稼働されるので、搬送コンベア30の各ベルトコンベア31、32の初期化を安全に実行し、通常運転に移行することができる。
次に、第2の実施例について、図5を参照しながら説明する。
図5に示す第2の実施例では、ベルトコンベア31、32上にプリント基板Wが検出された場合(ステップS13において、YESの場合)、コンベア幅調整処理サブルーチンが実行される(ステップS20)。
図6に示すように、同サブルーチンにおいて、原点復帰制御部215は、まず、W軸モータ35以外のアクチュエータ50の原点復帰を先に実行する(ステップS21)。次いで、制御装置200は、再起動された実装ヘッド122を稼動し、撮像ユニット123でプリント基板Wを挟持しているベルトコンベア31、32を撮像する(ステップS22)。次いで、制御装置200は、現状のコンベア幅CWを算出し、記憶部204に記憶されているデータに基づいて、そのままベルトコンベア31、32を稼動することが可能か否かを判定する(ステップS23)。
仮にコンベア幅CWが搬送可能な寸法であった場合(ステップS23において、YESの場合)、処理を終了して元のサブルーチンに復帰し、基板搬出ステップ(ステップS14)に移行する。一方、コンベア幅CWが搬送に不適な寸法であった場合(ステップS23において、NOの場合)、制御装置200は、オフセット動作を実行する(ステップS24)。このオフセット動作では、オフセット制御部213の制御に基づいて、W軸モータ35を僅かに駆動し、コンベア幅CWを微調整する処理である。一般的なW軸モータにおいては、ステップS11の再起動によってバックラッシュ等の影響を受け、コンベア幅調整機構が微動することがあるが、そのような微動による位置ずれをもコンベア幅調整処理サブルーチンによって矯正することが可能となる。
ステップS24の処理を実行した後、制御装置200が実行する処理は、図5のフローチャートに復帰し、ステップS14、S15が順次、実行される。
図5、図6に示した第2の実施例では、コンベア幅可変機構の初期化前にプリント基板Wを強制的に搬出するに当たり、搬出動作に先立ってコンベア幅CWの適否を確認し、修正することができるので、より安全な搬送動作を実現することができる。
また、第2の実施例において、表面実装機12に付設された基板センサSN1〜SN3で搬送コンベア30の上に残留しているプリント基板Wを検出しているので、表面実装機12内に残留しているプリント基板Wを自動的に検出することができる。
また、第2の実施例において、制御装置200は、コンベアモータ33やW軸モータ35以外のアクチュエータ50を制御するプログラム(図3の記憶部204に示したプログラム205の一部)を含み、制御装置200は、当該制御装置200が運転途中で停止した後再起動した場合において、基板センサSN1〜SN3、又は操作パネル202が表面実装機12内のプリント基板Wを検出しているときには、強制搬出制御部214の制御に先立ってプログラムを初期化する。このため第2の実施例では、プリント基板Wの搬出機能に影響しない他の機構の初期化を先に進めることにより、コンベア幅可変機構の再起動を一時的に制限してフェールセーフ機能を奏するに当たり、制約される機能を漸減し、プリント基板Wの搬送時にそれら他の機構を用いて種々の処理を実行することが可能になる。
次に、第3の実施例について、図7を参照しながら説明する。
図7に示す第3の実施例では、図5の実施例に再処理を追加したものである。
具体的には、ステップS13の基板有無判定において、プリント基板Wがあると判定された場合には、図5に示す第2の実施例と同様に、コンベア幅調整処理(ステップS20)を実行した後、まず、トレース情報処理が付与される(ステップS31)。このトレース情報処理では、トレース情報処理部218の制御により、マーキング装置124がプリント基板Wに印を付ける処理を含む。印は、円形や三角形などの記号であってもよく、文字であってもよい。この印により、当該プリント基板Wが、一時停止した搬送コンベア30上に残存していたことを目視することが可能となる。また、トレース情報処理部218は、当該プリント基板Wの履歴情報に、一時停止した搬送コンベア30上に残存していたことを示す情報を付加する。この情報は、例えばBoolean型(YES/NO)の値であってもよく、或いは、日付型の値であってもよい。付加された履歴情報は、記憶部204に保存され、適切なタイミングでホストコンピュータに送信される。
次いで、この処理の後、図7に示す第3の実施例では、プリント基板Wの再セット処理が実行される(ステップS32)。この再セット処理は、基板センサSN1〜SN3の検出に基づいて、途中で処理が中断していたプリント基板Wを処理に要する位置(表面実装機12の場合には、基板停止位置Pn)に戻して、所定の処理(実装処理)を再開可能な位置に調整する処理である。
再セット処理を実行した後、制御装置200は、再開処理制御部219の制御により、再開処理を実行する(ステップS33)。この再開処理により、表面実装機12は、トラブル等によって中断したプリント基板Wに対する処理を再開し、当該プリント基板Wに対する処理を完結する。具体的には、実装ヘッド122を駆動して、部品供給部から電子部品を吸着し、プリント基板Wに実装する作業を行って、当該プリント基板Wに必要な全ての電子部品を実装する。これにより、処理が中断していたプリント基板Wの処理が完了し、後工程に流されるので、トラブル発生時においても、プリント基板Wの歩留まりを高く維持することができる。一方、再開処理に先立って、当該プリント基板Wのトレース情報処理を実行しているので、トレーサビリティを高めることができる。よって、後続する工程においては、当該プリント基板Wを通常処理によって加工されたプリント基板Wから識別し、より厳格な検査を行ったり、或いは、製品グレードを変更したりする等、製品の態様に応じて種々の対策を講じることが可能となる。
再開処理が完了した後、当該プリント基板Wは、ステップS14によって搬送コンベア30から搬出される。このタイミングにおいても、ステップS12の規制下により、コンベア幅が停止前の寸法のまま維持された状態で当該プリント基板Wが搬出される。次いで、制御装置200は、再開処理制御部219の制御に基づき、搬送コンベア30に残存しているプリント基板Wが全て搬出されているか否かを判定する(ステップS34)。仮に全てのプリント基板Wが搬出されている場合、すなわち搬送コンベア30上に残留しているプリント基板Wがない場合、制御装置200は、全軸原点復帰(ステップS15)を実行し、メインルーチンに復帰する。
一方、搬送コンベア30に残留しているプリント基板Wがある場合、制御装置200は、再開処理制御部219の制御により、当該基板をマーキング可能な位置まで搬送し、ステップS31に移行して、同ステップ以下の上述した処理を繰り返す。
これにより、図7に示す第3の実施例では、トレーサビリティを確保しつつ、未処理のプリント基板Wに対しても処理を完結して歩留まりを高めることが可能となる。
次に、第4の実施例について、図8を参照しながら説明する。
図8に示す第4の実施例では、ハード構成として、規制手段としての図略のブレーキ機構を採用した例である。ブレーキ機構は、給電停止時に制動し、給電時に制御装置200の制御によって制動を解除するように構成されている。
この第4実施形態においては、トラブル発生時に、制御装置200が停止すると、この時点でブレーキ機構も停止する。この結果、図8のステップS40において破線で仮想的に示したように、コンベア幅可変機構は、W軸モータ35のブレーキ機構によって、ロックされ停止時のコンベア幅CWを維持した状態になる。
次いで、第1実施例と同様に、ステップS11〜S14が実行される。プリント基板Wの搬出(ステップS14)が終了した後、又はステップS13の判定において、搬送コンベア30上にプリント基板Wが残留していない場合(ステップS13において、NOの場合)、制御装置200は、前記ブレーキ機構を制御してブレーキを解除し(ステップS41)、その後、全てのアクチュエータ50の原点復帰動作が実行される(ステップS15)。
第4実施例では、トラブルが発生してシステムが停止した際に、ブレーキ機構がトラブル発生時のコンベア幅CWを維持したまま制動され、このブレーキ機構による規制下で当該プリント基板Wが搬出される結果、再起動時において、不用意な原点復帰による弊害を確実に阻止し、より安全かつ確実にシステム停止前のコンベア幅CWで残留しているプリント基板Wを搬出することができる。そのため、電源投入時において、動力伝達機構のバックラッシュ等に起因する微動をも抑制し、精緻なモータ制御を実現することができる。
以上説明したように、本実施形態では、トラブル発生後再起動時において、表面実装機12にプリント基板Wが残留している場合には、コンベア幅可変機構の駆動源であるW軸モータ35の稼動が規制され、コンベア幅可変機構は、再起動前にプリント基板Wを保持したまま停止することになる。これによって、コンベア幅可変機構にいわゆるフェールセーフ機能を持たせ、再起動時におけるプリント基板Wや、コンベア幅可変機構を含む搬送コンベア30の各ベルトコンベア31、32の保全を図ることができる。その後、当該プリント基板Wの有無が制御装置200に入力されることにより、制御装置200は、上述した規制手段(W軸モータの強制停止又はブレーキ機構)による規制下で強制搬出制御部214による制御を実行し、当該プリント基板Wを表面実装機12から外に搬出する。その後、コンベア幅可変機構が原点復帰制御部215の制御によって、再稼働されるので、搬送コンベア30の各ベルトコンベア31、32の初期化を安全に実行し、通常運転に移行することができる。
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではない。
例えば、出力手段は、前記制御装置200に接続されている操作パネル202を含んでいてもよい。この態様では、再起動時に作業者が操作パネル202を操作してプリント基板Wの有無を入力することができる。具体的には、例えば、センサSN1〜SN3が何らかの理由で正常に機能していない場合、センサ不良を操作パネル202に表示し、プリント基板Wの有無を操作パネル202の入力部から入力できるように構成してもよい。
また、W軸モータ35としては、ブレーキ機構を有するものを採用することが好ましいが、ブレーキ機構のないサーボモータであってもよい。
また、コンベアモータ33として、例えば、インクリメンタルタイプのロータリエンコーダを有するサーボモータを採用してもよい。
また、上述した実施形態では、処理装置として表面実装機12を例に挙げたが、処理装置としては、検査ステーションに設置されている検査装置16においても、同様に適用することが可能となる。また、図7の実施例を除けば、印刷ステーションに設置されているスクリーン印刷装置11や、リフローステーションに用いられているリフロー装置14についても適用可能である。
10 基板生産システム
11 スクリーン印刷装置(処理装置の一例)
12 表面実装機(処理装置の一例)
14 リフロー装置
15 吸着ノズル
16 検査装置(処理装置の一例)
30 搬送コンベア
33 コンベアモータ
35 W軸モータ(幅調整モータの一例)
36 W軸エンコーダ
40 部品実装装置
50 アクチュエータ
121 部品供給部
122 実装ヘッド
123 撮像ユニット(撮像手段の一例)
124 マーキング装置
200 制御装置
201 主制御部
202 操作パネル
203 通信部
204 記憶部
205 プログラム
206 データ
210 搬送制御部
211 基板判定部
212 幅調整制御部
213 オフセット制御部
214 強制搬出制御部
215 原点復帰制御部
216 撮像制御部
217 画像制御部
218 トレース情報処理部
219 再開処理制御部
CW コンベア幅
Pn 基板停止位置
SN1-SN3 基板センサ
W プリント基板

Claims (7)

  1. 予め設定された基板搬送ラインに沿ってプリント基板を処理する処理装置が設けられている基板生産システムにおいて、
    前記基板搬送ラインに沿ってプリント基板を搬送する搬送コンベアと、
    前記搬送コンベアのコンベア幅を調整するコンベア幅可変機構と、
    前記搬送コンベアの駆動源であるコンベアモータ及び前記コンベア幅可変機構の駆動源である幅調整モータを含み、前記処理装置に設けられたアクチュエータと、
    前記処理装置が運転途中で停止した後再起動を開始してから前記アクチュエータの原点復帰動作が開始される前に、前記コンベア幅可変機構の稼動を規制する規制手段と、
    前記処理装置内に残存するプリント基板の有無を出力する出力手段と、
    前記出力手段が前記処理装置内にプリント基板があることを出力している場合に、前記コンベアモータを強制的に駆動して当該プリント基板を前記規制手段による規制下で搬出させるように前記コンベアモータを制御する強制搬出制御部と、
    前記強制搬出制御部による当該プリント基板の強制搬出後に各アクチュエータが原点復帰動作を実行するように各アクチュエータを制御する原点復帰制御部と
    を備えていることを特徴とする基板生産システム。
  2. 請求項1に記載の基板生産システムにおいて、
    前記出力手段は、前記処理装置に接続されている操作パネルを含む
    ことを特徴とする基板生産システム。
  3. 請求項1に記載の基板生産システムにおいて、
    前記出力手段は、前記処理装置に付設された基板センサを含む
    ことを特徴とする基板生産システム。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の基板生産システムにおいて、
    前記原点復帰制御部は、当該処理装置が運転途中で停止した後再起動を開始した場合において、前記出力手段が前記処理装置内にプリント基板があることを出力しているときには、前記強制搬出制御部の制御に先立って、前記コンベアモータ及び前記幅調整モータを除く前記アクチュエータが原点復帰を実行するように当該アクチュエータを制御する
    ことを特徴とする基板生産システム。
  5. 請求項4に記載の基板生産システムにおいて、
    前記処理装置に含まれ、前記アクチュエータに駆動されることによって当該処理装置内に搬入されたプリント基板を撮像する撮像手段と、
    当該処理装置が運転途中で停止した後再起動を開始した場合において、前記出力手段が前記処理装置内にプリント基板があることを出力しているときには、前記強制搬出制御部の制御に先立って前記搬送コンベアを撮像して当該コンベア幅を取得するコンベア幅取得手段と、
    前記コンベア幅が当該プリント基板を搬出するのに適切か否かを判定し、前記コンベア幅が当該プリント基板を搬出するのに適切と判断したときは、前記強制搬出制御部による制御を実行する一方、不適切と判断したときは、前記強制搬出制御部の制御に先立ってコンベア幅を微調整するように前記幅調整モータを制御するオフセット制御部と
    をさらに備えていることを特徴とする基板生産システム。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の基板生産システムにおいて、
    前記コンベア幅可変機構は、給電停止時に制動するブレーキ機構を含み、
    前記規制手段は、給電時に所定の条件下で前記ブレーキ機構の制動を解除する
    ことを特徴とする基板生産システム。
  7. 予め設定された基板搬送ラインに沿って配置されるプリント基板の処理装置において、
    前記基板搬送ラインに沿ってプリント基板を搬送する搬送コンベアと、
    前記搬送コンベアのコンベア幅を調整するコンベア幅可変機構と、
    前記搬送コンベアの駆動源であるコンベアモータ及び前記コンベア幅可変機構の駆動源である幅調整モータを含み、前記処理装置に設けられたアクチュエータと、
    前記処理装置が運転途中で停止した後再起動を開始してから前記アクチュエータの原点復帰動作が開始される前に、前記コンベア幅可変機構の稼動を規制する規制手段と、
    前記処理装置内に残存するプリント基板の有無を出力する出力手段と、
    前記出力手段が前記処理装置内にプリント基板があることを出力している場合に、前記コンベアモータを強制的に駆動して当該プリント基板を前記規制手段による規制下で搬出させるように前記コンベアモータを制御する強制搬出制御部と、
    前記強制搬出制御部による当該プリント基板の強制搬出後に各アクチュエータが原点復帰動作を実行するように各アクチュエータを制御する原点復帰制御部と
    を備えていることを特徴とするプリント基板の処理装置。
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