JP2017058152A - 検鏡標本の作製方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】細胞剥離、乾燥、立体性の消失という3つの問題を同時に解決しながら、光学顕微鏡にて細胞小器官を十分に観察できる検鏡標本の作製方法を提供する。【解決手段】前記方法では、無機繊維集合体で細胞を捕集し、そのまま湿固定、染色、及び無機繊維の屈折率と同等の封入剤による封入を実施する。【選択図】なし

Description

本発明は、検鏡標本の作製方法、より詳細には、細胞診(細胞診断)において実施される病理染色の内、湿固定とそれに続く染色槽を用いる染色(パパニコロウ染色、PAS染色、アルシアン青染色等)を施した検鏡標本の作製方法に関する。
当該分野は、主にがんの診断のために使用され、患者から採取した細胞から検鏡標本を作製し、細胞診断士、細胞診断専門医、病理専門医等の資格をもつ者が検鏡し、異常細胞(異型細胞)を検出するという手順で実施される。また、当該分野は、主に病院等の医療機関で実施され、日々大量の検体(検鏡標本)を作製、検査する必要を要する。
細胞診は細胞の採取方法によって分類され、剥離した細胞が混入した体液を採取する剥離細胞診(喀痰、尿、胸水、腹水、心嚢液、脳脊髄液、胆汁など)、ブラシや綿棒などを体内に挿入し病変部を擦過して細胞を採取する擦過細胞診(子宮頸部・体部、気管支、胆管、膵管など)、細い針を病変部に刺し、吸引して細胞を採取する穿刺吸引細胞診(乳腺、甲状腺、リンパ節、肝臓など)などがあり、これらの採取した細胞を観察用基板(スライドガラス)に塗沫して検鏡標本を作製する。スライドガラスへの塗沫は、細胞を液体に分散した状態で行うことが多く、採取した状態が体液などの液状でない場合は、固定液体に分散してから塗抹する場合がある(液状化検体細胞診)。
“細胞染色”は、当該分野以外にも様々な分野が存在する。作製された検鏡標本の使用目的(完成度)によって、染色方法、試薬、器具、機器は全く異なる。染色の目的は、例えば、組織を細胞種によって染め分けてそれぞれの局在を明らかにするもの(例:免疫組織色)、細胞のもつ何らかのマーカーや形態学的な特徴を元に目的の細胞の数や染色強度を装置で検出できればよいだけのもの(例:ハイコンテントスクリーニング、フローサイトメトリー)、前述の目的において人の目で観察するもの(例:血球計算板による細胞カウント)、細胞内外の標的物質を染色して局在を観察するもの(例:蛍光顕微鏡観察)、細胞小器官の形状や色を観察するもの(例:細胞診)、さらには細胞小器官内部の構造まで詳細に観察するもの(例:電子顕微鏡観察)が挙げられるが、当該分野においては、光学顕微鏡観察によって観察が行われ、細胞小器官が十分観察できる観察倍率(およそ200〜400倍)にて、細胞小器官の形状や染色の色および濃淡が判別できる観察像の取得が求められる。
また、当該分野でのこれまでの通常の検鏡標本の作製工程には、提供される細胞試料の状態、使用する試薬の性質、必要とする標本の完成度の理由から、他の染色分野では行われない、次のような独特の作業工程が必要である。
塗抹
提供された細胞試料を観察用基板(スライドガラス)に塗りつける操作のことである。スライドガラスに直接塗りつける方法(引きガラス法、すり合わせ法、遠心直接塗抹法など)や、フィルタで細胞を捕集した後、スライドガラスに転写する方法がある(フィルタ法)。前者の引きガラス法、すり合わせ法は簡便ではあるが、狭い範囲に塗抹することが難しく、すり合わせに使用したガラス側にも細胞が付着してしまうため、細胞密度が薄くなり、検鏡操作の際に広い範囲を観察しなければならないという問題があった。また、後者のフィルタ法は、捕集したすべての細胞をスライドガラスに転写することはできないため細胞にロスが生じ、また、転写操作時の圧力により細胞形状が変性するという問題があった。
湿固定
塗抹した細胞が変性しないように試薬(固定液)に浸して固定する操作である。当該分野では湿固定が重要であり、細胞が乾燥して変性すると染色性が変化して、診断に影響を及ぼす。一般的にスライドガラスに塗抹した細胞は数秒以内に湿固定しなければならないとされている。そのため、大量の検体を同時に塗抹することは難しい。また、塗抹に機器を用いる遠心直接塗抹法、フィルタ法は、機器やスライドガラスフォルダから取り外す間、さらにフィルタ法では転写操作の間、乾燥に曝されるという問題があった。加えて、塗抹直後の細胞はスライドガラスから剥がれやすく、固定液に浸すと、多くの細胞がスライドガラスから剥離してしまうという問題もある。細胞が塊状の重積性を有する場合は、これらをスライドガラス上に保持することは更に困難であった。この剥離の問題を解決するために、細胞剥離防止コート(シランコート等)が施されたスライドガラスも考案されているが、実際には十分な効果が得られるものではなかった。また、剥離、乾燥の問題を同時に解決するために、保湿性を有する固定液をスプレーまたは滴下し、細胞とスライドガラスをコーディングする方法が考案されている。しかし、固定液をスプレーした瞬間にも細胞の剥離が起き、また、保湿成分(PEG等)が細胞をコーティングしてしまうため、細胞の染色性を変化させ、診断に影響を与えるという新たな問題が生じていた。
染色(溶媒置換、分別、色だしを含む)
塗抹及び湿固定の終わったスライドガラス数枚を染色かごに垂直にセットし、染色液等の試薬が入った染色槽や水道水を張ったパッドに投入、静置、または出没させることによって実施される。染色工程は長く複雑で、例えば、パパニコロウ染色の手法では、3重染色が行われ、実施機関によって多少の差異があるものの、全工程で20〜25ステップ程度が必要である。これは、染色だけではなく、染色試薬に合わせて溶媒の置換を行う工程、余分な染色液を洗い流す洗浄工程(分別)、及び色だしを行うために溶液中に浸す工程などが含まれるためである。また、各染色ステップの時間や試薬への出没回数は厳密に定めた状態で実施することが好ましく、細胞小器官などの標的を染め分ける当該分野の染色においては、染色の安定性・再現性を得るためには重要である。このように、当該分野の染色では、大量の患者検体に対して、ムラなく迅速に処理して安定性・再現性のある染色を行わなければならないが、その際に、染色かご及び染色槽を用いることは有用である。染色かごは、塗抹面を傷つけずに複数のスライドガラスを保持できるため、染色槽間の移動や出没といった操作が容易になる。また、染色ムラや脱染ムラが生じないように、塗抹面を迅速に大容量の染色液、分別液(洗浄液)に浸す必要があるが、染色かごごと染色槽による投入、出没するという操作で、このようなムラを回避することができる。このように、染色工程において、何ステップにもわたって、試薬との接触が行なわれるため、湿固定工程と同様に、スライドに塗抹された細胞の剥離が起きてしまうという問題があった。
脱水・透徹
低濃度のアルコール槽から段階的に純アルコールの槽に移して脱水し、最終的にキシレン槽に浸すことによって実施される。この操作により組織は透明になり、検鏡に適した標本となる。透徹には溶解力の強い溶剤が使用されることから、フィルタ法で主に用いられているポリカーボネイト製メンブレン上の細胞をそのまま透徹すると、メンブレンの溶解、白濁が起きるため、メンブレンを観察用基材として用いることはできず、スライドガラスへ捕集した細胞を転写する必要があった。
封入
塗抹面に封入剤(樹脂が溶剤に溶解したもの)を投入し、カバーガラスとスライドガラスとで、細胞を挟むことで実施される。染色した細胞を封入剤で密封することで、検鏡操作時の塗抹面への物理的な衝撃、顕微鏡照明による劣化、さらに経時的な褪色を防ぎ、長期保存が可能になる。
観察
光学顕微鏡によって実施される。例えば、パパニコロウ染色では核内クロマチン構造の観察、PAS染色では顆粒の色を観察する必要があるため、最低でも200〜400倍の鮮明な観察像を得る必要がある。
当該分野におけるこれまでの通常の検鏡標本の作製は、上記のような工程によって実施される。このような、染色かご、染色槽を用いた染色工程は、人の手によって、あるいは、自動染色装置によって実施される。
また、当該分野の従来公知の検鏡標本の作製は、スライドガラスに塗抹されることで実施されてきた。スライドガラスは観察性が良好で、細胞がガラス表面にやや広がった状態で張り付くように分布するため、細胞内部が観察しやすいというメリットがある。一方で、その平面的な構造のため、検鏡標本の作製工程で細胞を保持できず剥離が起きる。また、保湿性に乏しく、乾燥による細胞の変性が起きやすい。さらに、細胞が伸びた形状になるため、がん細胞の特徴である細胞形状や細胞核の立体的な不整を検出しづらいという問題があった。このように、細胞剥離、乾燥、立体性の消失という3つの問題を同時に解決しながら、光学顕微鏡にて細胞小器官を十分に観察できる検鏡標本の作製方法はこれまで考案されていなかった。
なお、フィルタを用いて細胞を捕集し、分析や診断用の標本を作製するという方法が、以下に示すように既に考案されているが、前記課題を解決できるものではない。
特許文献1は、封入時のミスや熟練した技術を省略する方法であって、フィルタの構造・種類について開示するものではない。
特許文献2〜5は、染色槽を用いる検鏡標本の作製方法を開示するものではない。また、封入工程が実施されておらず、屈折率の整合する封入剤で封入しておらず、曲面状の繊維表面により乱反射が生じるため、光学顕微鏡において細胞小器官が判別できるほどの鮮明な観察像を得ることはできない。実際に、特許文献2の実施例は蛍光観察により特定の細胞表面マーカーをもつ細胞の有無を観察しているだけであり、また、特許文献3の実施例は低倍率の不鮮明な画像から、細胞の外形や染色の有無から細胞数をカウントしているだけであり、当該分野において必要な完成度の検鏡標本を得られていない。
特開平4−165321号公報 特開2012−75383号公報 特開2004−298158号公報 特表平11−507724号公報 特表2008−537485号公報
従って、本発明の課題は、細胞剥離、乾燥、立体性の消失という3つの問題を同時に解決しながら、光学顕微鏡にて細胞小器官を十分に観察できる検鏡標本の作製方法を提供することにある。
前記課題は、無機繊維集合体で細胞を捕集し、そのまま湿固定、染色、及び無機繊維の屈折率と同等の封入剤による封入を実施する、検鏡標本の作製方法により解決することができる。
本発明によれば、剛性に優れた無機繊維集合体の内部空隙に、安定して細胞が保持されるため、細胞の剥離及び立体性の消失を防止できる。また、重層性を有する細胞塊の保持にも有用である。
また、無機繊維は親水性で、無機繊維集合体はある程度の保水力を有するため、数分間に及んで放置しても細胞が乾燥せず、安定した湿固定が可能になる。そのため、大量検体の同時作製や機器への適用に有用である。
更に、細胞の立体性が保持されるため、細胞や核の立体的な不整、重層性を有する細胞塊の観察にも有用である。
更に、無機繊維集合体は細胞診に使用する試薬に含まれる溶剤(エタノール、メタノール、キシレン)に対して耐薬性を示すため、細胞捕集後、そのまま観察用基材として用いることができることから、メンブレンフィルタを用いた従来のフィルタ法で行われている転写操作が不要である。そのため、転写の圧力による細胞形状の変性の心配がなく、また、その際に発生する細胞のロスが起きない。
実施例1の検鏡標本を光学顕微鏡(倍率:100倍)で観察することにより得られた細胞像を示す顕微鏡写真である。 実施例1の検鏡標本を光学顕微鏡(倍率:400倍)で観察することにより得られた細胞像を示す顕微鏡写真である。 実施例2の検鏡標本を光学顕微鏡(倍率:100倍)で観察することにより得られた細胞像を示す顕微鏡写真である。 実施例2の検鏡標本を光学顕微鏡(倍率:400倍)で観察することにより得られた細胞像を示す顕微鏡写真である。 比較例1の検鏡標本を光学顕微鏡(倍率:100倍)で観察することにより得られた細胞像を示す顕微鏡写真である。 比較例1の検鏡標本を光学顕微鏡(倍率:400倍)で観察することにより得られた細胞像を示す顕微鏡写真である。 比較例2の検鏡標本を光学顕微鏡(倍率:100倍)で観察することにより得られた細胞像を示す顕微鏡写真である。 比較例2の検鏡標本を光学顕微鏡(倍率:400倍)で観察することにより得られた細胞像を示す顕微鏡写真である。
本発明の検鏡標本の作製方法(以下、本発明方法と称することがある)は、無機繊維集合体を用いる細胞捕集工程、湿固定工程、染色工程、透徹工程、及び封入工程を含むことができる。
本発明方法における細胞捕集工程では、無機繊維集合体を用いて細胞を捕集する。捕集方法は、検体中の細胞が無機繊維集合体に、細胞診に充分な量で捕集できる方法であれば、特に限定されるものではない。
例えば、中央部に窓を設けた基板の少なくとも一方(好ましくは一方)の表面に、前記窓を完全に覆うように、適当な大きさの無機繊維集合体を貼り付けることにより、基板中央部にフィルタ部を形成させた細胞捕集板を作製し、検体を前記フィルタ部を通過(濾過)させることにより実施することができる。あるいは、中央部に窓を設けた基板を2枚用意し、その間に適当な大きさの無機繊維集合体を挟み込んだ状態で基板同士を貼り付けることにより、基板中央部にフィルタ部を形成させた細胞捕集板を作製し、検体を前記フィルタ部を通過(濾過)させることにより実施することができる。基板の大きさ・厚さは、特に限定されるものではないが、従来の染色かごを使用することを考慮すると、検鏡標本作製用のスライドグラスに準ずることが好ましい。
より具体的には、液体検体の場合には、そのまま、あるいは、適当な液体(例えば、生理食塩水、細胞固定液など)で希釈した後、無機繊維集合体からなるフィルタ部の上面に滴下し、重力、あるいは、所望により吸引により濾過することにより、細胞を捕集することができる。特に、重力による濾過方法であると、細胞を傷つけたり、細胞を変性させにくいため好適である。液体検体の量が多い場合には、フィルタ部上に貯液手段(例えば、貫通した中空部を有する筒)を配置した状態で液体検体の濾過操作をおこなうことにより、十分な量の細胞を捕集することができる。また、液体検体をあらかじめ遠心処理して余分な液体を除いておいてから、濾過操作をおこなうこともできる。
検体が液状でない場合には、適当な液体(例えば、生理食塩水、細胞固定液など)に分散した後、前記捕集操作を実施することができる。
本発明方法で用いる無機繊維集合体としては、例えば、無機系繊維不織布を挙げることができ、細胞をフィルタの内部空隙に固定することができ、試薬に浸すといった操作が可能であるため好適である。特に、空隙率が90%以上の無機繊維不織布は細胞をフィルタの内部空隙に固定しやすいばかりでなく、通水性に優れているため好適である。このような空隙率が90%以上の無機繊維シートとして、例えば、特開2010−185164号公報に記載の無機系繊維不織布を用いることができる。
無機系繊維不織布の構成繊維の材料としては、例えば、SiO、Al、B、TiO、ZrO、CeO、FeO、Fe、Fe、VO、V、SnO、CdO、LiO、WO、Nb、Ta、In、GeO、PbTi、LiNbO、 BaTiO、PbZrO、KTaO、Li、NiFe、SrTiOなどを挙げることができ、これらの一成分の酸化物から構成されていても、二成分以上の酸化物から構成されていても良い。例えば、SiO−Alの二成分から構成することができる。
無機系繊維不織布の空隙率は、例えば、90%以上99.9%以下であり、好ましい空隙率は91%以上、より好ましくは92%以上、更に好ましくは93%以上、更に好ましくは94%以上である。一方で、空隙率の上限は特に限定するものではないが、形態安定性に優れるように、99.9%以下であるのが好ましい。
また、無機系繊維不織布は保形性に優れ、充分な強度を有するように、引張破断強度が0.2MPa以上であるのが好ましく、より好ましくは0.3MPa以上であり、更に好ましくは0.4MPa以上であり、更に好ましくは0.5MPa以上であり、更に好ましくは0.55MPa以上である。この引張破断強度は切断荷重を無機系繊維不織布の断面積で除した商である。なお、切断荷重は次の条件で測定した値であり、断面積は測定時の試験片の幅と厚さの積から得られる値である。
製品名:小型引張試験機
型式:TSM−01−cre サーチ株式会社製
試験サイズ:5mm幅×40mm長
チャック間間隔:20mm
引張速度:20mm/min.
初荷重:50mg/1d
無機系繊維不織布を構成する繊維の平均繊維径は、特に限定するものではないが、繊維が細胞を保持しやすい大きさの孔を形成しやすいように、3μm以下であるのが好ましく、2μm以下であるのがより好ましく、1μm以下であるのが更に好ましく、0.8μm以下であるのが更に好ましい。なお、平均繊維径の下限は特に限定するものではないが、0.01μm以上であるのが好ましい。本発明における「平均繊維径」は50点における繊維径の算術平均値をいい、「繊維径」は10本以上の繊維が写る視野で無機系繊維不織布を撮影した電子顕微鏡写真をもとに測定した繊維の太さをいう。
無機系繊維不織布の平均目付は、特に限定するものではないが、必要以上に目付けが高いと細胞捕集工程や染色工程において水抜け性が悪くなり、捕集に時間が掛かったり、染色ムラの原因となりやすいため、20g/m以下であるのが好ましく、15g/m以下であるのがより好ましく、10g/m以下であるのが更に好ましい。なお、平均目付の下限は特に限定するものではないが、1g/m以上であるのが好ましい。本発明における「平均目付」は、18個の試料(無機系繊維不織布)の目付の算術平均値をいい、「目付」は、最も面積の広い面の面積及び質量を測定し、この面積と質量から、面積1m当たりの質量に換算した値をいう。
無機系繊維不織布の平均厚さは、特に限定するものではないが、必要以上に厚いと、封入剤の乾燥に伴う体積減少により、検鏡標本内に気泡が生じる可能性が高まることから、400μm以下であるのが好ましく、300μm以下であるのがより好ましく、200μm以下であるのが更に好ましい。なお、平均厚さの下限は特に限定するものではないが、20μm以上であるのが好ましい。本発明における「平均厚さ」は、試料(無機系繊維不織布)の厚さの54箇所における算術平均値をいい、「厚さ」は、最も面積の広い面と面の長さを、マイクロメーター法[荷重:0.5N(測定面積:直径14.3mm)]で測定した値をいう。
無機系繊維不織布の平均孔径は、特に限定するものではないが、直径約20μm前後の一般的な細胞を保持しやすいように、2〜40μmであるのが好ましく、4〜20μmであるのがより好ましく、6〜10μmであるのが更に好ましい。なお、平均孔径は、ASTM−F316に規定されている方法により得られる平均流量孔径の値をいい、例えば、ポロメータ[Polometer、コールター(Coulter)社製]を用いて、ミーンフローポイント法により測定することができる。
無機系繊維不織布の構成繊維は連続繊維であるのが好ましい。これは、構成繊維が短繊維であると、染色工程中などに無機系繊維不織布が歪んだり、無機系繊維不織布の孔内に保持された細胞が移動した場合に、無機系繊維の端部が細胞を傷つける恐れがあるが、連続繊維であると、このような恐れがないためである。なお、「連続繊維」とは、無機系繊維不織布の5,000倍の電子顕微鏡写真を撮影した場合に、構成繊維の端部を確認できないことを意味する。
無機系繊維不織布は無機系接着剤で接着されているのが好ましい。形態安定性に優れ、細胞を保持するための孔を維持しやすく、また、各工程においてフィルタが破損するのを防ぐ効果があるためである。特に、無機系繊維不織布の内部を含む全体において、繊維同士間に被膜を形成することなく接着剤で接着していると、細胞捕集工程や染色工程において水抜け性が良く、濾過時間の短縮や染色ムラを抑制できるため好適である。
本発明方法で用いることのできる無機系繊維不織布は、公知の静電紡糸法、好ましくは、ゾルゲル法と中和紡糸法とを組み合わせた静電紡糸法、例えば、特開2010−185164号公報に記載の製造方法により製造することができる。特開2010−185164号公報に記載の製造方法は、
(1)無機成分を主体とする化合物を含む紡糸用無機系ゾル溶液から、静電紡糸法により無機系ゲル状繊維を紡糸する工程、
(2)前記無機系ゲル状繊維とは反対極性のイオンを照射し、集積させ、ゲル状繊維ウエブを形成する工程、
(3)前記ゲル状繊維ウエブを焼成して無機系繊維ウエブを形成する工程、
(4)前記無機系繊維ウエブの内部を含む全体に、無機成分を主体とする化合物を含む接着用無機系ゾル溶液を付与し、余剰の接着用無機系ゾル溶液を通気により除去し、接着用無機系ゾル溶液含有無機系繊維ウエブを形成する工程、
(5)前記接着用無機系ゾル溶液含有無機系繊維ウエブを熱処理し、内部を含む全体において、無機系接着剤で接着した無機系繊維不織布を形成する工程
を含む。
本発明方法における湿固定工程は、無機繊維集合体に捕集した細胞が変性しないように、細胞を捕集した無機繊維集合体を試薬(固定液、例えば、95%エタノール)に浸して固定する工程であり、スライドグラスを用いる従来公知の通常の検鏡標本作製方法における湿固定操作に準じて、実施することができる。従来公知の検鏡標本作製方法における湿固定操作では、スライドガラスに塗抹した細胞が乾燥しやすいため、数秒以内に湿固定を行うことが要求されていたが、本発明方法では、無機繊維集合体が保水性を有するため、数分間(例えば、3分間〜10分間)にわたって放置しても細胞が乾燥することがなく、安定した湿固定を行うことができる。
本発明方法における染色工程は、湿固定が完了した、無機繊維集合体に捕集された細胞を、使用目的(検査目的)に従って、適宜選択可能な染色方法により染色する工程であり、スライドグラスを用いる従来公知の通常の検鏡標本作製方法における染色操作に準じて、実施することができる。本発明方法における染色工程では、染色かご及び染色槽の使用は必須ではないが、大量の無機繊維集合体を一括して処理できる点で、染色かご及び染色槽を使用することが好ましい。
本発明方法における染色工程で使用可能な染色方法としては、例えば、パパニコロウ染色、PAS染色、アルシアン青染色を挙げることができる。
本発明方法における透徹工程は、染色が完了した、無機繊維集合体に捕集された細胞を脱水した後、キシレン等に浸すことにより細胞を透明化する工程である。スライドグラスを用いる従来公知の通常の検鏡標本作製方法における透徹操作に準じて、実施することができる。
本発明方法における封入工程は、染色した細胞を担持する無機繊維集合体を、カバーグラスの下に、封入剤で密封する工程である。本発明方法では、無機繊維集合体の構成繊維の屈折率と同等の屈折率を有する封入剤を使用する。ここで、同等とは、その屈折率の±0.05の範囲内であることを意味する。本発明方法で用いることのできる封入剤としては、例えば、ソフトマウント(登録商標)(和光純薬#192−16301、屈折率:1.50)、封入剤New M・X(松浪硝子工業#FX00100、屈折率:1.545)、封入剤MGK−S(松浪硝子工業#FK00100、屈折率:1.545)、マルチマウント480(松浪硝子工業#FM48001、屈折率:1.49)、マルチマウント220(松浪硝子工業#FM22001、屈折率:1.49)、マリノール(武藤化学#20091、屈折率:1.572)などを用いることができる。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。
以下の実施例1及び2、並びに比較例1及び2に示す条件にて、細胞を捕集あるいは塗抹後、固定した。続いて、パパニコロウ染色を、パパニコロウ・ヘマトキシリン染色液(和光純薬#168−18941)、パパニコロウ EA100染色液(同#164−18921)、パパニコロウ OG100染色液(同#161−18931)の各染色試薬を使用し、添付の説明書の手順に従い、染色かご及び染色槽を使用して実施した。染色後の透徹においても同説明書の手順に従い、キシレン槽を使用して実施した。その後、市販封入剤(ソフトマウント(登録商標)、和光純薬、#192−16301、屈折率:1.50)にて封入し、検鏡標本を作製した。
《実施例1》
ゾルゲル法と中和紡糸法を組み合わせて得た無機系繊維ウエブの内部を含む全体に、シリカゾル溶液を付与し、熱処理をして製造した、内部を含む全体において、被膜を形成することなく、シリカ接着剤で接着したシリカ連続繊維集合体(平均目付:7.42g/m、平均厚さ:142μm、平均孔径:7μm、平均繊維径:0.73μm、空隙率:95%、単位目付あたりの切断荷重:0.57MPa、繊維材質の屈折率:1.46)を横30mm、縦26mmの長方形にカットし、直径20mmの穴の開いた横76mm、縦26mmのアルミ板の穴をシリカ連続繊維集合体で覆うとともに、エポキシ樹脂接着剤で接着して、フィルタ(フィルタ面:直径20mm、面積約3.1cm)を作製した。次いで、直径20mmの筒を、O−リング(パッキン)を介して、フィルタの穴と筒の中空部が連通するように、クリップで固定した。
続いて、筒の中空部に、液体検体に見立てたHepG2細胞(ヒト肝がん由来細胞株)の生理食塩水分散液(5×10cells/mL)10mLを投入し、重力により濾過した。フィルタのシリカ連続繊維集合体で細胞を捕集した後、直ちに95%エタノール槽に浸漬し、固定を行った。
《実施例2》
実施例1と同様に細胞をシリカ連続繊維集合体にて捕集し、室温にて3分間放置した後、95%エタノール槽に浸漬し、固定を行った。
《比較例1》
HepG2細胞5×10cellsを含む生理食塩水を遠心して上清を除去し、細胞沈渣を調製した。これを細胞剥離防止コート処理がされたスライドガラス(武藤化学、#511617)の約9.3cmの範囲に引きガラス法にて塗抹した。塗抹後、直ちに95%エタノール槽に浸漬し、固定を行った。
《比較例2》
比較例1と同様にスライドガラスに細胞を塗抹した。室温にて3分間放置した後、95%エタノール槽に浸漬し、固定を行った。
《比較結果》
実施例1の検鏡標本(細胞捕集後、直ちに固定したもの)を光学顕微鏡で観察することにより得られた細胞像を図1(倍率:100倍)及び図2(倍率:400倍)に示す。
実施例2の検鏡標本(細胞捕集後、室温にて3分間放置した後、固定したもの)を光学顕微鏡で観察することにより得られた細胞像を図3(倍率:100倍)及び図4(倍率:400倍)に示す。
比較例1の検鏡標本(細胞塗抹後、直ちに固定したもの)を光学顕微鏡で観察することにより得られた細胞像を図5(倍率:100倍)及び図6(倍率:400倍)に示す。
比較例2の検鏡標本(細胞塗抹後、室温にて3分間放置した後、固定したもの)を光学顕微鏡で観察することにより得られた細胞像を図7(倍率:100倍)及び図8(倍率:400倍)に示す。
なお、図1〜図8において、濃淡の灰色に見える細胞は、実際には青色に染色されている。また、図8において、濃い灰色から黒色に見える細胞は、細胞の膨化の結果、実際には緋色から茶色に染色されている。
1.細胞保持性
光学顕微鏡(オリンパス倒立顕微鏡IX73PI−22FL/PH)を用い、100倍観察にて実施例1の検鏡標本の捕集面5箇所、比較例1の検鏡標本の塗抹面5箇所をランダム撮影した。実施例1では、全ての視野で少なくとも1000個以上の細胞が均一に観察された(図1)のに対し、比較例1では、500個程度の細胞数が観察された視野が2つあったが、50個以下のほとんど細胞が観察されず、細胞剥離が起きたと見られる視野が3つあった。なお、図5は500個程度の細胞が観察された顕微鏡写真である。
2.乾燥耐性
実施例2では、3分間の室温放置でも染色性に変化が起きなかった(図4)のに対し、比較例2では、細胞の膨化が起き、染色性が変化した(図8)。
3.観察性(細胞内)
実施例1では、高倍率(400倍)の観察においても、細胞小器官を十分に判別できる観察像を得られた(図2)。一方、比較例1では、細胞がやや広がり細胞小器官を観察しやすかった。
4.観察性(立体性)
実施例1では、個々の細胞の立体性および細胞間の立体的な位置関係が維持されていた(図2)。一方、比較例1では、全て細胞はスライドガラスに張り付くようにやや広がっているため、細胞本来の立体構造は消失していた(図6)。
これらの結果を表1に示す。
本発明の検鏡標本の作製方法は、細胞診等の病理診断の分野に利用することができる。

Claims (1)

  1. 無機繊維集合体で細胞を捕集し、そのまま湿固定、染色、及び無機繊維の屈折率と同等の封入剤による封入を実施する、検鏡標本の作製方法。
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