JP6738012B2 - 細胞観察標本作製用細胞保持基材ホルダー及びそれを含むキット - Google Patents

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本発明は、細胞に種々の染色を施し、顕微鏡(光学、蛍光)で観察する目的で作製される観察標本の作製に使用できる細胞保持基材ホルダー及びそれを含むキットに関する。
医学、薬学、生命科学系の研究、あるいは病理診断(細胞診等)の場においては、細胞の状態を把握するために、このような観察標本を作製することは広く実施されている。観察する細胞の状態によって染色操作の方法が異なるが、その細胞の状態とは、(1)接着性を有する細胞あるいは細胞塊で、生存している状態で基板等に接着させた「接着状態」、(2)非接着性の細胞(例:血球細胞)、あるいは、接着性を有する細胞であっても、収集や保存の過程で分散液に浮遊させた「浮遊状態」の2つに大別できる。
細胞の染色操作は、細胞を固定液、染色液、洗浄液といった試薬に浸すことによって行われる(順に、細胞固定工程、染色工程、洗浄工程、と称する)。細胞が基板や培養容器底面に接着している「接着状態」の場合は、基板ごと浸したり、培養容器に加える液を入れ替えたりするだけで操作が行えるため、比較的容易に実施することができる。一方、「浮遊状態」の場合はこのような操作ができない。そのため、細胞分散液から細胞を遠心分離して上清を除去し、任意の液を加えて再分散するという煩雑な方法を繰り返す必要がある。このように浮遊状態のままの細胞は、染色操作において取り扱い性が悪いことから、固化を行い、接着細胞と同様に扱うことができるようにする方法(固化工程、と称する)がある。
浮遊細胞を固化する方法(固化工程)としては、スライドガラス等の基板に塗りつけて固定する塗抹という手法、または、細胞沈渣をゲル状のコンパウンドで固化し、パラフィン包埋してブロック化する方法(セルブロック法)が一般的であるが、フィルタを使用して捕集して擬似的に固化する方法も考えられる。フィルタによる擬似的な細胞の固化は、細胞の濃縮と捕集が一度にでき、工程が少ないため細胞ロスが少ないというメリットがある。さらに、引きガラス法を代表とする塗抹法のように煩雑な操作はなく、また、セルブロック法のように長い工程を実施する必要がないというメリットもある。このように、フィルタを用いて液体に分散している浮遊状態の細胞を捕集して擬似的に固化し、分析や診断用の標本を作製する方法、及びそれに使用するホルダーも知られている(特許文献1、2)。
一方で、細胞を捕集したフィルタを顕微鏡ステージで観察する場合、フィルタのみを取り出し、スライドガラスなどの薄い基板上に設置して観察標本を完成させることが好ましい。その理由としては、封入操作を行わなければならないこと、また、高倍率で観察する場合には対物レンズと観察対象の距離が短くなるため、観察標本全体を薄く仕上げる必要があるためである。なお、封入操作は、顕微鏡操作時の細胞固化面への物理的ダメージ、顕微鏡照明によるダメージ、経時的な褪色を防ぐために、グリセリンや流動パラフィンを主成分とするオイル状のもの、または、溶剤に溶解した樹脂からなる封入剤とよばれる試薬で密封することによって実施される。封入時に気泡などが混入すると観察性が低下するため、2枚のガラス(スライドガラス、カバーガラス)を利用し、そこに細胞を挟み、隙間を封入剤で密封する。
特許文献1に開示の濾過モジュールでは、フィルタが細胞捕集時にフィルタ形状を保持するためにフレーム(樹脂製の枠)に接着剤で接着されており、容易に着脱できない。このようなフィルタをフレームで固定された状態で、ガラスに挟んで封入を行うと、封入剤は乾燥とともに体積減少を起こすため、上下のガラス間に隙間生じて気泡が発生し、観察性が悪化してしまうし、観察標本自体も厚みのあるものになってしまう。そのため、フィルタのみをフレームから取り出す必要があるが、その場合、フィルタを切断するなどの煩雑な操作を行わないと取り出せず、この切断操作の際にフィルタが歪んでしまい、フィルタに固着した細胞が剥離する恐れがある。
また、特許文献2では、細胞を捕集できる窓を取り出せることを記載しているが、細胞捕集時の窓の固定方法、取り出し方法、また、その機構については具体的な記載がない。
特表2008−537485号公報 特表平11−507724号公報
従って、本発明の課題は、細胞保持基材の着脱が簡便に行える細胞観察標本の作製用の細胞保持基材ホルダー及びキットを提供することにある。
前記課題は、本発明による、
[1](1)通水可能な窓部を有する細胞保持基材配置部を有する支持プレート、
(2)通水可能な窓部を有するとともに、前記支持プレートと協働して細胞保持基材配置部に細胞保持基材を挟持固定可能、かつ取り外し可能な挟持用プレート
を含む、細胞観察標本作製用細胞保持基材ホルダー、
[2]支持プレートが細胞保持基材配置部とフレーム部とを有する、[1]の細胞観察標本作製用細胞保持基材ホルダー、
[3]支持プレートが窓部を挟んで両側に窪み(好ましくは貫通口)を有し、挟持用プレートが、前記両窪み(好ましくは貫通口)に嵌着可能な爪を有するカバープレートである、[1]又は[2]の細胞保持基材ホルダー、
[4]挟持用プレートが、支持プレートのフレーム部と当接可能なフランジ部を有するフランジプレートであり、支持プレートのフレーム部とフランジプレートのフランジ部とを挟持固定可能なクリップを更に含む、[2]の細胞保持基材ホルダー、
[5]フランジプレートが、検体を投入可能、かつフランジ部の窓部と連通可能なカップ部を有する、[4]の細胞保持基材ホルダー、
[6]カップ部が分離可能である、[5]の細胞保持基材ホルダー、
[7]カバープレートとフランジプレートとクリップとを含む、[3]〜[6]のいずれかの細胞保持基材ホルダー、
[8]支持プレートの窓部に細胞保持基材を支持できる支持部材を有する、[1]〜[7]のいずれかの細胞保持基材ホルダー、
[9]支持プレートの形状及び大きさが染色かごに収納可能な長方形である、[1]〜[8]のいずれかの細胞保持基材ホルダー、
[10]支持プレート及び/又は挟持用プレートに、ピンセット先端を挿入可能な窪み(好ましくは貫通口)を有する、[1]〜[9]のいずれかの細胞保持基材ホルダー、
[11]いずれの材料も有機樹脂から構成されている、[1]〜[10]のいずれかの細胞保持基材ホルダー、
[12]挟持用プレートが、支持プレートに嵌着可能、挟着可能、又は枢着可能なカバープレートである、[1]又は[2]の細胞保持基材ホルダー、
[13]カバープレートは力を作用させることのできる力点部を有する、[3]、[7]〜[12]のいずれかの細胞保持基材ホルダー、
[14]支持プレートの細胞保持基材配置部及び/又はカバープレートが通液構造を有する、[3]、[7]〜[13]のいずれかの細胞保持基材ホルダー、
[15][1]〜[14]のいずれかの細胞保持基材ホルダーと、細胞保持基材とを含む、細胞観察標本作製用キット、
[16]細胞保持基材が空隙率90%以上の無機繊維シートである、[15]のキット、
[17]細胞保持基材を細胞保持基材ホルダーに装着した際の形状及び大きさが、染色かごに収納可能な長方形である、[15]又は[16]の、細胞観察標本作製用キット、
により解決することができる。
本発明の[1]の細胞保持基材ホルダーによれば、支持プレートと挟持用プレートで細胞保持基材を挟持固定でき、また、細胞保持基材を支持プレートから容易に取り外せるため、スライドガラス上に細胞保持基材だけを移動させ、安定した封入操作が可能であり、観察標本全体を薄く仕上げることができる。
本発明の[2]の細胞保持基材ホルダーによれば、支持プレートがフレーム部を有しており、このフレーム部に、挟持用プレートを着脱可能に固定するための嵌め込み用窪み、細胞保持基材を回収する際にピンセットの先端を挿入可能な窪み、挟持用プレートの突出部を収納できる収納窪みなどを設け、様々な機能を付加できる。
本発明の[3]の細胞保持基材ホルダーによれば、支持プレートへの細胞保持基材の固定をカバープレートの爪により行なえるため、細胞保持基材にせん断力がかからない。そのため、ガラス等の無機の細胞保持基材(例えば、無機繊維シート)を使用しても破損する恐れがないし、細胞保持基材の着脱も容易である。また、カバープレートを有し、支持プレートと協働して細胞保持基材配置部に細胞保持基材を挟持固定した状態のまま、染色かごを利用する染色工程に利用することができるため、作業性に優れている。
本発明の[4]の細胞保持基材ホルダーによれば、支持プレートへの細胞保持基材の固定をクリップにより行なえるため、細胞保持基材にせん断力がかからない。そのため、ガラス等の無機の細胞保持基材(例えば、無機繊維シート)を使用しても破損する恐れがないし、細胞保持基材の着脱も容易である。
本発明の[5]の細胞保持基材ホルダーによれば、細胞保持基材をフィルタとして用いた場合、多量の液状検体であっても濾過によって細胞の捕集をすることができる。
本発明の[6]の細胞保持基材ホルダーによれば、カップ部が分離可能であるため、キットの容積を小さくすることができる。
本発明の[7]の細胞保持基材ホルダーによれば、支持プレートと協働して細胞保持基材配置部に細胞保持基材を挟持固定した状態のまま、染色かごを利用する染色工程に利用することができるため、作業性に優れているとともに、細胞保持基材にせん断力がかからないため、細胞保持基材を破損することなく、細胞保持基材を脱着できる。
本発明の[8]の細胞保持基材ホルダーによれば、支持プレートの窓部に細胞保持基材を支持できる支持部材を有するため、細胞濾別、染色等の操作による水圧によって、細胞保持基材が破れにくい。
本発明の[9]の細胞保持基材ホルダーによれば、支持プレートが染色かごに収納可能であるため、従来からスライドガラス塗抹細胞の染色に用いられている染色かごや自動染色装置への適用が可能である。
本発明の[10]の細胞保持基材ホルダーによれば、ピンセットを用いて細胞保持基材の着脱を行うことができるため、作業性がよく、また、ピンセット先で細胞保持基材を傷つける恐れが減少する。
本発明の[11]の細胞保持基材ホルダーによれば、有機樹脂から構成されているため、細胞保持基材ホルダー使用後に廃棄しやすい。
本発明の[12]の細胞保持基材ホルダーによれば、支持プレートへの細胞保持基材の固定をカバープレートの嵌着、挟着、又は枢着により行なえるため、細胞保持基材にせん断力がかからない。そのため、ガラス等の無機の細胞保持基材(例えば、無機繊維シート)を使用しても破損する恐れがないし、細胞保持基材の着脱も容易である。また、カバープレートと支持プレートが協働して、細胞保持基材配置部に細胞保持基材を挟持固定した状態のまま、染色かごを利用する染色工程に利用することができるため、作業性に優れている。
本発明の[13]の細胞保持基材ホルダーによれば、カバープレートは力を作用させることのできる力点部を有し、この力点部に力を作用させることにより、カバープレートと支持プレートによる挟持固定作用を解除することができるため、細胞保持基材を損傷することなく、容易に着脱できる。例えば、力点部が指を引っ掛けることのできる突出部、又は指を挿入できる切欠部であれば、その突出部又は切欠部に力を作用させることにより、カバープレートと支持プレートによる挟持固定作用を解除し、細胞保持基材を損傷することなく、容易に着脱できる。
本発明の[14]の細胞保持基材ホルダーによれば、細胞保持基材配置部及び/又はカバープレートが通液構造を有するため、染色時に発生しやすい、細胞保持基材のカバープレートと細胞保持基材配置部によって挟持固定されている部分の残留染色液の洗浄除去を促すことができる。そのため、残留染色液が拡散して染色斑を生じにくいため、顕微鏡での観察性に優れている。
本発明の[15]のキットによれば、支持プレートと挟持用プレートで細胞保持基材を挟持固定でき、また、細胞保持基材を支持プレートから容易に取り外せるため、スライドガラス上に細胞保持基材だけを移動させ、安定した封入操作が可能であり、観察標本全体を薄く仕上げることができる。また、細胞保持基材が多孔シートからなる場合、高額な機器、特殊な手技を必要とせず、重力による細胞濾別というワンステップで浮遊細胞の濃縮、細胞保持基材上への擬似的な固化をして、細胞観察標本を作製することができる。
本発明の[16]のキットによれば、細胞保持基材が無機繊維シートからなり、細胞を細胞保持基材の内部空隙に固定することができるため、接着状態の細胞と同様に、試薬に浸すといった操作が可能である。また、空隙率が90%以上であるため、細胞を細胞保持基材の内部空隙に固定しやすいばかりでなく、通水性に優れている。
本発明の[17]のキットによれば、細胞保持基材を細胞保持基材ホルダーに装着した状態で染色かごに収納可能であるため、従来からスライドガラス塗抹細胞の染色に用いられている染色かごや自動染色装置に適用して、操作性良く、細胞を染色することができる。
本発明のフィルタキットの一形態を模式的に示す斜視図である。 図1に示す本発明のフィルタキットに含まれる本発明のフィルタホルダー(支持プレート及びカバープレート)の一形態の使用前の状態(フィルタを保持する前の状態)を示す、図面に代わる写真である。 図2に示す支持プレート及びカバープレートでフィルタを挟み込むことにより、フィルタを保持した状態を示す、図面に代わる写真である。 本発明のフィルタキットの別の一態様に含まれるフランジプレート(フランジ部とカップ部とが一体化)とパッキンを組み立てた状態を示す、図面に代わる写真である。 図1に示す本発明のフィルタキット(但し、フランジプレートとして、図4に示すものを使用)を組み立てた状態を示す、図面に代わる写真である。 本発明のフィルタキット(支持プレート、カバープレート及びフィルタ)の別形態の使用前の状態(フィルタを保持する前の状態)を示す、図面に代わる写真である。
以下、図面を参照して、本発明の細胞観察標本作製用細胞保持基材ホルダーの1つである、細胞保持基材がフィルタの作用を奏する場合の浮遊細胞用観察標本作製用フィルタホルダー(以下、本発明のフィルタホルダーと称することがある)、及び、それを含む本発明の細胞観察標本作製用キットの1つであるフィルタキット(以下、本発明キットと称することがある)について説明する。
本発明のフィルタキットは、細胞を捕集するためのフィルタと、本発明のフィルタホルダーとを含む。以下、本発明キットについて説明するが、本発明キットがフィルタを含むこと以外は、当該説明は、そのまま、本発明のフィルタホルダーに適用できる。
図1に示す本発明キット10の一態様は、支持プレート1;カバープレート2;フランジプレート3を構成することのできるフランジ部31とカップ部32;2個のクリップ4a、4b;パッキン5;フィルタ9からなる。
支持プレート1は、通水可能な窓部11を有するフィルタ配置部12を有し、更にフレーム部13を有することができる。窓部11には、フィルタ9を支持できる支持部材14を設けることができる。図1に示す窓部11には、X字状の支持部材14が設けられているが、本発明キットにおいては、X字状以外に、例えば、*字状、三角形状、I字状、Y字状、二の字状、格子状、網目状などの支持部材を設けることができる。
フレーム部13には、窓部11を挟んだ両側に、カバープレート2を着脱可能に固定するための嵌め込み用窪み15a、15b;支持プレート1に対して所定の位置にフランジ部31を配置するための接続用穴16;フィルタ9を回収する際に、ピンセットの先端を挿入可能な窪み17、後述のカバープレート2の突出部24を収納できる収納窪み18、などを設けることができる。なお、図1では、ピンセットの先端を挿入可能な窪み17が、収納窪み18を兼ねている。前記嵌め込み用窪み15a、15b、窪み17、又は収納窪み18は、図1に示すように、貫通口であることが好ましい。また、ピンセットの先端を挿入可能な前記窪み17は、挟持用プレート、例えば、カバープレート2、フランジプレート3に設けることもできる。
なお、ピンセットの先端を挿入可能な窪み17はフィルタ9を取り出すことができるように、フィルタ配置部12に隣接して設けるのが好ましい。このように、ピンセットの先端を挿入可能な前記窪み17を支持プレート1と挟持用プレートのいずれにも設けられていると、挟持用プレートを取り外した際に、フィルタ9が支持プレート1と挟持用プレートのいずれに貼り付いていても、フィルタ9を損傷することなく、取り出すことができる。また、収納窪み18にカバープレート2の突出部24を収納でき、フィルタホルダーに突起が形成されないため、従来通り、染色かごに収納して使用しやすい。
なお、図1において、フィルタ配置部12はフィルタ9と同じ長方形状で、ほぼ同じ面積の外形からなる凹部から構成されている。そのため、フィルタ配置部12にフィルタ9を密着して収納することができ、フィルタ9のズレを防止することができる。また、図6において、フィルタ配置部はフィルタと同じ真円形状で、ほぼ同じ面積の外形からなる凹部から構成されている。そのため、フィルタ配置部にフィルタを密着して収納することができ、フィルタのズレを防止することができる。このように、フィルタ配置部はフィルタと同じ形状、かつほぼ同じ面積の外形からなる凹部から構成されているのが好ましい。
しかしながら、フィルタ配置部はフィルタのズレが生じない程度に、フィルタと形状が異なる、又はフィルタよりも面積の広い凹部であることもできる。この場合、フィルタ配フィルタ配置部とフィルタとの間に空間的な余裕が生じ、フィルタ配置部とフィルタとの間にピンセットを介在させることができるため、フィルタを損傷することなく、フィルタをフィルタ配置部に設置しやすく、また、フィルタ設置部からフィルタを取り外しやすい。例えば、真円形状のフィルタの場合、フィルタ配置部は、フィルタの直径と同じかそれよりも長い縦方向長さと横方向長さを有する長方形状の凹部から構成されていることができ、フィルタ配置部とフィルタとの間に形成される空間にピンセットを介在させることができるため、フィルタを損傷することなく、フィルタを着脱できる。
なお、フィルタ配置部がフィルタと形状が異なる、又はフィルタよりも面積の広い凹部であることによって、フィルタにズレが生じる恐れがある場合には、フィルタの外縁と部分的に接触して、フィルタのズレを防止することができるように、フィルタ配置部はフィルタの外縁と接触できる位置に凸部を有するのが好ましい。
更に、図6に示すように、フィルタ配置部12は通液構造として、貫通孔19を有するのが好ましい。このように貫通孔を有することによって、この貫通孔を介して通液性が向上し、染色工程後の洗浄工程において、洗浄液がフィルタ9に到達し、洗浄した後に排液しやすいため、残存する染色液を洗浄除去しやすいためである。つまり、フィルタのカバープレート2とフィルタ配置部12によって挟持されている部分に染色液が残存していると、染色液が拡散して染色斑を生じ、顕微鏡での観察性が低下してしまうが、前記通液構造(貫通孔19)を有することによって、残存する染色液を洗浄除去しやすいため、顕微鏡での観察性に優れるという効果を奏する。
また、図6における通液構造は貫通孔19であるが、貫通孔である必要はなく、フィルタと接する面に設けられた、フィルタ配置部12の外縁(嵌め込み用窪み15a、15b、窪み17を含む)に通じる溝であっても良い。通液構造が溝である場合も、この溝を介して通液性が向上するため、貫通孔の場合と同様の作用を奏し、顕微鏡での観察性に優れるという効果を奏する。
なお、後述のように、フランジプレート3の窓部35と、支持プレート1の窓部11(カバープレート2を用いる場合には、カバープレート2の窓部21)との間に、液漏れを防ぐことのできるパッキン5を設ける場合、前記通液構造(貫通孔19、溝など)は、細胞濾別時に、浮遊状態の細胞が漏出することがないように、パッキン5が接している位置よりも外側に位置しているのが好ましい。
カバープレート2は、通水可能な窓部21を有し、窓部21には、フィルタ9を支持できる支持部材22を設けることができる。支持部材22の形状としては、例えば、X字状、*字状、三角形状、I字状、Y字状、二の字状、格子状、網目状などを挙げることができる。なお、カバープレート2の支持部材22は、支持プレート1の支持部材14と同形状である必要はない。
また、カバープレート2には、支持プレート1の両嵌め込み用窪み15a、15bに嵌着可能な嵌め込み用爪23a、23bを設けることができる。カバープレート2は、図3に示すように、支持プレート1と協働して、支持プレート1のフィルタ配置部12にフィルタ9を挟持固定することができる。すなわち、支持プレート1のフィルタ配置部12上にフィルタ9を配置した後、カバープレート2の嵌め込み用爪23a、23bを前記嵌め込み用窪み15a、15bと嵌着させ、支持プレート1とカバープレート2とで挟持することにより、フィルタ9を固定することができる。そのため、フィルタにせん断力がかからず、ガラス等の無機フィルタ(例えば、無機繊維シート)を使用しても破損する恐れがない。
更に、図1におけるカバープレート2は指を引っ掛けることのできる突出部24を有するため、突出部24に指を掛け、上方向へ引っ張ることによって、カバープレート2を支持プレート1から容易に取り外すことができ、フィルタ9を損傷することなく取り出すことができる。特に、図1においては、カバープレート2は指を引っ掛けることのできる突出部24を有するとともに、カバープレート2における一方の嵌め込み用爪(図1においては、23a)の長さは、他方の嵌め込み用爪(図1においては、23b)よりも短く、一方の嵌め込み用爪23aの前記嵌め込み用窪み15aとの嵌着状態が浅いため、前記突出部24に指を掛け、上方向へ引っ張ることによって、カバープレート2を容易に取り外すことができ、フィルタ9を損傷することなく取り出すことができる。
更に、カバープレート2の突出部24は支持プレート1の収納窪み18よりも小さく、カバープレート2を支持プレート1に装着した状態において、突出部24と収納窪み18との間に隙間が生じるため、この隙間に指を挿入し、突出部24に指を掛けて、上方向へ引っ張り、カバープレート2を支持プレート1から容易に取り外すことができ、フィルタ9を損傷することなく取り出すことができる。
この図1におけるカバープレート2における突出部24は、カバープレート2の面方向において突出した力点部であるが、突出部はカバープレート2の面方向ではなく、厚さ方向に突出していても良い。このような厚さ方向に突出した力点部である場合には、力点部を指で摘まんで引張ることにより、カバープレート2と支持プレート1による挟持から開放し、フィルタ9を損傷することなく取り出すことができる。
また、図1は、カバープレート2の力点部が指を引っ掛けることのできる突出部24である態様であるが、突出部24に替えて、カバープレート2は指を挿入できる切欠部からなる力点部を有する態様であっても良い。切欠部を有する場合、この切欠部に指を挿入し、カバープレート2に指を掛けて、上方向へ引っ張ることによりカバープレート2と支持プレート1による挟持から開放し、フィルタ9を損傷することなく取り出すことができる。なお、この切欠部はカバープレート2の外縁から窓部21方向に向かって延びているのが好ましい。また、切欠部はカバープレートの厚さ方向において、完全に切り欠かれていても良い(つまり、貫通口)し、部分的に切り欠かれていても良い(つまり、窪み)。
なお、カバープレート2の支持部材22は、後の染色工程の際に生じるフィルタ面両方向からの水圧に対してフィルタ9を支持しながらも、フィルタ9にかかる負荷を分散することができるように、支持プレート1の支持部材14と重ならないように配置しているのが好ましい。
更に、図1、図2に示すように、カバープレート2はピンセットの先端を挿入可能な窪み27を、嵌め込み用爪23b間であり、窓部21に近接して有しているため、カバープレート2を支持プレート1から取り外した際に、フィルタ9がカバープレート2に貼り付いたとしても、損傷することなく、フィルタ9を取り出すことができる。
なお、図1、図6において、カバープレート2の外形は支持プレート1のフィルタ配置部12の外形に相当し、カバープレート2はフィルタ配置部12に収納できる状態にある。そのため、フィルタ配置部12とカバープレート2によって、フィルタ9を挟持して固定し、フィルタ9のズレを防止することができる。このように、カバープレート2の外形はフィルタ配置部の外形に相当し、カバープレート2はフィルタ配置部12に収納できるのが好ましい。
また、前述の通り、フィルタ配置部12が凸部を有する場合、カバープレート2は対応する位置が凹部となっており、前記凸部を収納できるのが好ましい。このように収納できることによって、カバープレート2装着時におけるフィルタ配置部12の厚さをフレーム部13と同程度とすることができるため、従来通り、染色かごに収納して使用しやすいためである。
更に、図6に示すように、カバープレート2も通液構造として、貫通孔29を有しているのが好ましい。支持プレート1のフィルタ配置部12が貫通孔を有する場合と同様に作用し、顕微鏡での観察性に優れるという効果を奏するためである。
更に、図6におけるカバープレート2の通液構造は貫通孔29であるが、貫通孔である必要はなく、フィルタと接する面に設けられた、カバープレート外縁部に通じる溝であっても良い。このような溝である場合も、この溝を介して通液性が向上するため、貫通孔の場合と同様の作用を奏し、顕微鏡での観察性に優れるという効果を奏する。
また、支持プレート1のフィルタ配置部12に通液構造を有する場合と同様に、後述のように、フランジプレート3の窓部35とカバープレート3の窓部21との間に、液漏れを防ぐことのできるパッキン5を設ける場合、前記通液構造(貫通孔29、溝など)は、細胞濾別時に、浮遊状態の細胞が漏出することがないように、パッキン5が接している位置よりも外側に有するのが好ましい。
なお、支持プレート1のフィルタ配置部における通液構造とカバープレート2における通液構造は同じであっても良いし、異なっていても良い。例えば、通液構造の形状、大きさ、位置、貫通孔か溝か、などは同じであっても良いし、異なっていても良い。しかしながら、図6のように、支持プレート1のフィルタ配置部における通液構造とカバープレート2における通液構造とを対向する位置に有するのが好ましい。このように対向する位置に有することによって、洗浄液がフィルタに到達し、洗浄した後に排液しやすいため、染色液が残存するのを防止しやすく、顕微鏡での観察性に優れているためである。また、支持プレート1のフィルタ配置部のみ、又はカバープレート2のみに通液構造を有していても良いが、両方に通液構造を有する方が前述の作用効果に優れている。
図1におけるフィルタホルダーは、支持プレート1は窓部11を挟み、長手方向において対向して、両嵌め込み用窪み15a、15bを有し、カバープレート2の嵌め込み用爪23a、23bを嵌着することによって、フィルタ9を挟持固定できるものであるが、嵌着位置は支持プレート1の窓部11を挟み、長手方向において対向している必要はない。例えば、支持プレート1の窓部11を挟んだ短手方向において対向していても良いし、窓部11の中心を基準として、隣接する嵌着位置の成す角度が60°、72°、90°、120°など、一定角度で配置していても良い。
また、図1においては、支持プレート1が嵌着に関与する嵌め込み用窪みを4箇所有するとともに、それに対応して、カバープレートが嵌め込み用爪を4つ有する態様であるが、4箇所である必要はなく、2箇所以上で嵌着できれば良い。安定してフィルタ9を挟持固定できるように、3〜6箇所で嵌着できるのが好ましい。
更に、図1におけるフィルタホルダーは、カバープレート2の嵌め込み用爪23a、23bを、支持プレート1の両嵌め込み用窪み15a、15bに嵌着することによって、フィルタ9を挟持固定できるものであるが、嵌着によってカバープレート2を支持プレート1に装着し、フィルタ9を挟持固定できる態様である必要はない。例えば、通水可能な窓部を有するカバープレートと、通水可能な窓部を有するフィルタ配置部を有する支持プレートからなり、カバープレートをフィルタ配置部に配置するとともに、後述と同様の支持プレートとカバープレートとを挟持できる薄肉クリップによって挟着できる態様であっても良い。或いは、通水可能な窓部を有するとともに、一方の端部に枢着軸を有し、他方の端部に凸部(突起など)又は凹部(貫通孔、窪みなど)を有するカバープレートと、通水可能な窓部を有するフィルタ配置部を有するとともに、フィルタ配置部の一方の端部に軸受を有し、他方の端部に凹部(貫通孔、窪みなど)又は凸部(突起など)を有する支持プレートからなり、一方の端部で、カバープレートの枢着軸を支持プレートの軸受に挿入して枢着できるとともに、他方の端部で、凸部と凹部とを嵌着できる態様であっても良い。これらの態様であっても、フィルタ9にせん弾力が作用しないため、フィルタを損傷することなく着脱できる。
なお、支持プレート1に対して、挟着可能なカバープレート又は枢着可能なカバープレートを有する場合であっても、フィルタを損傷することなく取り出しやすいように、カバープレートは指を引っ掛けることのできる突出部、指で摘まむことのできる突出部、指を挿入できる切欠部などの力点部を有するのが好ましい。
支持プレート1の形状及び大きさは、従来公知の染色かご及び染色槽が使用できるように、染色かごに収納可能な長方形であるのが好ましい。つまり、従来公知の観察標本作製用スライドグラスに準ずる形状及び大きさであることが好ましく、より具体的には、縦76mm程度、横26mm程度、厚さ1mm程度であるのが好ましい。また、カバープレートは従来公知の染色かご及び染色槽が使用できるように、支持プレートからはみ出ない形状及び大きさであるのが好ましい。
フランジプレート3は、フランジ部31と、検体を投入可能、かつフランジ部31の窓部35と連通可能なカップ部32とからなり、図1に示すように、フランジ部31とカップ部32とが分離可能となるように設計することもできるし、図4に示すように、一体成形とすることもできる。
図1に示すフランジ部31は、通水可能な窓部35を中央部に有し、且つ支持プレート1のフレーム部13と当接可能なフランジ33と、カップ部32の内部とフランジ部31の前記窓部35とを連通可能に連結することができる連結部34とからなる。フランジ33には、支持プレート1に対して所定の位置にフランジ部31を配置するため、支持プレート1の接続用穴16に対応する位置に、接続用突起36を設けることができる。
本発明キット10は、フィルタ9をフィルタ配置部12に保持した状態の支持プレート1(好ましくは、フィルタ9をカバープレート2で固定した状態の支持プレート1)と、フランジプレート3とを、図5に示すように、支持プレート1のフレーム部13と、フランジプレート3のフランジ部31のフランジ33とを、断面コ字状のクリップ4a,4bをスライドさせることにより挟持固定できるため、支持プレート1とフランジプレート3が協働して、フィルタ9を損傷することなく、フィルタ配置部12に挟持固定することができる。また、クリップ4a,4bをスライドさせることによりフィルタ9の挟持固定状態を解除し、フランジプレート3を取り外すことができるため、フィルタ9を損傷することなく、取り出すことができる。この際、フランジプレート3の窓部35と、支持プレート1の窓部11(カバープレート3を用いる場合には、カバープレート3の窓部21)との間に、液漏れを防ぐことのできるパッキン5を設けると、細胞濾別時に、浮遊状態の細胞の漏出を防止しやすい。なお、クリップ4a,4bとして、図5とは異なり、バネで付勢できるクリップであっても、フィルタ9を損傷することなく挟持固定することができ、また、フィルタ9を損傷することなく取り出すことができる。また、フランジプレート3は図5のようにクリップによって挟着できる態様の他に、フランジプレートと支持プレートとが嵌着又は枢着できる態様であっても良い。
なお、図1、図5のキット10のフランジプレート3はカップ部32を有するため、細胞を含む液状検体をカップ部32に、大量に投入して固化工程を実施することができるが、ピペットで液状検体を投入する場合のように、少量の液状検体を用いて固化工程を実施する場合には、カップ部32のないフランジプレート3を使用することもできる。この場合、フランジプレート3の連結部34がカップ部32と同様の作用を奏することができる。つまり、連結部34が液状検体の横漏れを生じることなく、液状検体を一時的に貯留し、フランジプレート3の窓部35に液状検体を供給し、細胞を固化することができる。
また、図1に示すフランジプレート3は、フランジ33と連結部34とを有するフランジ部31と、カップ部32とを有するものであるが、フランジプレート3はフランジ33のみから構成されていても良い。つまり、連結部34とカップ部32がなくても良い。この場合、フランジプレート3が液状検体を一時的に貯留できる充分な厚さを有していれば、窓部35が液状検体の横漏れを生じることなく、液状検体を一時的に貯留しながら液状検体を濾過し、細胞を固化することができる。
なお、本発明キットは、挟持用プレートとして、図1に示すように、カバープレート2とフランジプレート3の両方を含むこともできるし、あるいは、いずれか一方のみを含むこともできる。カバープレート2とフランジプレート3の両方を同時に使用する場合には、カバープレート2が主として、フランジプレート3が補助的に、挟持用プレートとして機能する。カバープレート2又はフランジプレート3のいずれか一方のみを使用する場合には、いずれのプレートの場合も、挟持用プレートとして機能する。なお、挟持用プレートとしてフランジプレート3のみを使用する場合には、フランジプレート3のフランジ部31の窓部35に、カバープレート2と同様のフィルタを支持できる支持部材を設けることが好ましい。
また、フランジプレート3のみを使用する場合には、カバープレート2と同様に、ピンセットの先端を挿入可能な窪みを、支持プレート1のフィルタ配置部12に相当する箇所に隣接して有していると、フランジプレート3を支持プレート1から取り外した際に、フィルタ9がフランジプレート3に貼り付いていても、フィルタ9を損傷することなく、取り出すことができる。更に、前述の通り、フィルタ配置部12が凸部を有する場合、カバープレート2と同様に、フランジプレート3は対応する位置が凹部となっており、前記凸部を収納できる状態にあるのが好ましい。
図1のフィルタホルダーにおける支持プレート1はフィルタ配置部12とフレーム部13とを有し、このフレーム部は、挟持用プレート(カバープレート2、フランジプレート3)を着脱可能に固定するための嵌め込み用窪み15a、15b、フィルタ9を回収する際にピンセットの先端を挿入可能な窪み17、27、挟持用プレート(カバープレート2、フランジプレート3)の突出部24を収納できる収納窪み18を有し、また、フランジプレート3を挟持固定する際の、クリップ4a,4bによる挟持固定部位としても利用できるため、フィルタ9の挟持固定性、着脱性、及び/又は染色性に優れるものであるが、支持プレート1はフレーム部を有している必要はない。例えば、フィルタ配置部12に嵌着可能、挟着可能、又は枢着可能な挟持用プレート(カバープレート2、フランジプレート3)を使用する場合、フィルタ配置部12からフィルタ9がはみ出る場合、挟持用プレート(カバープレート2、フランジプレート3)が力点部として切欠部を有する場合、及び/又はフランジプレート3を使用しないような場合、支持プレート1はフレーム部を有している必要はない。
本発明キットに含まれるフィルタ9は、濾過操作により細胞を捕集することができ、その後の染色工程、封入工程等を実施することができれば、特に限定されるものではないが、例えば、無機繊維シートは細胞をフィルタの内部空隙に固定することができ、試薬に浸すといった操作が可能であるため好適である。特に、空隙率が90%以上の無機繊維シートは細胞をフィルタの内部空隙に固定しやすいばかりでなく、通水性に優れているため好適である。このような空隙率が90%以上の無機繊維シートとして、例えば、特開2010−185164号公報に記載の無機系繊維不織布を用いることができる。
無機系繊維不織布の構成繊維の材料としては、例えば、SiO、Al、B、TiO、ZrO、CeO、FeO、Fe、Fe、VO、V、SnO、CdO、LiO、WO、Nb、Ta、In、GeO、PbTi、LiNbO、 BaTiO、PbZrO、KTaO、Li、NiFe、SrTiOなどを挙げることができ、これらの一成分の酸化物から構成されていても、二成分以上の酸化物から構成されていても良い。例えば、SiO−Alの二成分から構成することができる。
無機系繊維不織布の空隙率は91%以上であるのが好ましく、より好ましくは92%以上、更に好ましくは93%以上、更に好ましくは94%以上である。一方で、空隙率の上限は特に限定するものではないが、形態安定性に優れるように、99.9%以下であるのが好ましい。
また、無機系繊維不織布は細胞濾別、染色等の段階による水圧によって破損しにくく、取り扱い性に優れているように、引張破断強度が0.2MPa以上であるのが好ましく、より好ましくは0.3MPa以上であり、更に好ましくは0.4MPa以上であり、更に好ましくは0.5MPa以上であり、更に好ましくは0.55MPa以上である。この引張破断強度は切断荷重を無機系繊維不織布の断面積で除した商である。なお、切断荷重は次の条件で測定した値であり、断面積は測定時の試験片の幅と厚さの積から得られる値である。
製品名:小型引張試験機
型式:TSM−01−cre サーチ株式会社製
試験サイズ:5mm幅×40mm長
チャック間間隔:20mm
引張速度:20mm/min.
初荷重:50mg/1d
無機系繊維不織布を構成する繊維の平均繊維径は、特に限定するものではないが、繊維が細胞を保持しやすい大きさの孔を形成しやすいように、3μm以下であるのが好ましく、2μm以下であるのがより好ましく、1μm以下であるのが更に好ましく、0.8μm以下であるのが更に好ましい。なお、平均繊維径の下限は特に限定するものではないが、0.01μm以上であるのが好ましい。本発明における「平均繊維径」は50点における繊維径の算術平均値をいい、「繊維径」は10本以上の繊維が写る視野で無機系繊維不織布を撮影した電子顕微鏡写真をもとに測定した繊維の太さをいう。
無機系繊維不織布の平均目付は、特に限定するものではないが、必要以上に目付けが高いと細胞捕集工程や染色工程において水抜け性が悪くなり、捕集に時間が掛かったり、染色ムラの原因となりやすいため、20g/m以下であるのが好ましく、15g/m以下であるのがより好ましく、10g/m以下であるのが更に好ましい。なお、平均目付の下限は特に限定するものではないが、1g/m以上であるのが好ましい。本発明における「平均目付」は、18個の試料(無機系繊維不織布)の目付の算術平均値をいい、「目付」は、最も面積の広い面の面積及び質量を測定し、この面積と質量から、面積1m当たりの質量に換算した値をいう。
無機系繊維不織布の平均厚さは、特に限定するものではないが、必要以上に厚いと、封入剤の乾燥に伴う体積減少により、検鏡標本内に気泡が生じる可能性が高まることから、400μm以下であるのが好ましく、300μm以下であるのがより好ましく、200μm以下であるのが更に好ましい。なお、平均厚さの下限は特に限定するものではないが、20μm以上であるのが好ましい。本発明における「平均厚さ」は、試料(無機系繊維不織布)の厚さの54箇所における算術平均値をいい、「厚さ」は、最も面積の広い面と面の長さを、マイクロメーター法[荷重:0.5N(測定面積:直径14.3mm)]で測定した値をいう。
無機系繊維不織布の平均孔径は、特に限定するものではないが、直径約20μm前後の一般的な細胞を保持しやすいように、2〜40μmであるのが好ましく、4〜20μmであるのがより好ましく、6〜10μmであるのが更に好ましい。なお、平均孔径は、ASTM−F316に規定されている方法により得られる平均流量孔径の値をいい、例えば、ポロメータ[Polometer、コールター(Coulter)社製]を用いて、ミーンフローポイント法により測定することができる。
無機系繊維不織布の構成繊維は連続繊維であるのが好ましい。これは、構成繊維が短繊維であると、染色工程中などに無機系繊維不織布が歪んだり、無機系繊維不織布の孔内に保持された細胞が移動した場合に、無機系繊維の端部が細胞を傷つける恐れがあるが、連続繊維であると、このような恐れがないためである。なお、「連続繊維」とは、無機系繊維不織布の5,000倍の電子顕微鏡写真を撮影した場合に、構成繊維の端部を確認できないことを意味する。
無機系繊維不織布は無機系接着剤で接着されているのが好ましい。形態安定性に優れ、細胞を保持するための孔を維持しやすく、また、各工程においてフィルタが破損するのを防ぐ効果があるためである。特に、無機系繊維不織布の内部を含む全体において、繊維同士間に被膜を形成することなく接着剤で接着していると、細胞捕集工程や染色工程において水抜け性が良く、濾過時間の短縮や染色ムラを抑制できるため好適である。
本発明方法で用いることのできる無機系繊維不織布は、公知の静電紡糸法、好ましくは、ゾルゲル法と中和紡糸法とを組み合わせた静電紡糸法、例えば、特開2010−185164号公報に記載の製造方法により製造することができる。特開2010−185164号公報に記載の製造方法は、
(1)無機成分を主体とする化合物を含む紡糸用無機系ゾル溶液から、静電紡糸法により無機系ゲル状繊維を紡糸する工程、
(2)前記無機系ゲル状繊維とは反対極性のイオンを照射し、集積させ、ゲル状繊維ウエブを形成する工程、
(3)前記ゲル状繊維ウエブを焼成して無機系繊維ウエブを形成する工程、
(4)前記無機系繊維ウエブの内部を含む全体に、無機成分を主体とする化合物を含む接着用無機系ゾル溶液を付与し、余剰の接着用無機系ゾル溶液を通気により除去し、接着用無機系ゾル溶液含有無機系繊維ウエブを形成する工程、
(5)前記接着用無機系ゾル溶液含有無機系繊維ウエブを熱処理し、内部を含む全体において、無機系接着剤で接着した無機系繊維不織布を形成する工程
を含む。
本発明のフィルタ9の形状は特に限定するものではなく、例えば、図1に示すように、四角形などの角型形状、図6に示すような、真円などの丸型形状であることができる。
本発明キットに含まれるフィルタ以外の部材の材料、つまり、支持プレート1、カバープレート2、フランジプレート3、クリップ4a、4b、パッキン5としては、浮遊細胞を捕集できる限り、特に限定されるものではないが、例えば、有機樹脂(例えば、ポリアミド、ポリブチレンフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリエチレンフタレート、アクリル、ポリアセタール、ポリプロピレン、ポリフェニレンオキサイド、ポリフェニレンサルファイド、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ABS樹脂、AS樹脂、クロロトリフルオロエチレン、フッ化ビニリデン、ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂など)を挙げることができ、キット使用後の廃棄性の点から、フィルタ以外の部材の材料はいずれも有機樹脂から構成されているのが好ましい。
本発明キットは、図5に示すように、組み立てた後、観察標本を作製しようとする浮遊細胞分散液をカップ部32に投入し、重力により、あるいは、所望により吸引により濾過することにより、フィルタ9に細胞を捕集することができる。細胞を捕集したフィルタ9は、例えば、支持プレート1とカバープレート2との間に固定した状態のままで、染色かご及び染色槽を使用する細胞固定工程や染色工程に進むことができ、染色後、支持プレート1からフィルタ9を外して、スライドグラス上に移動させ、封入工程に進むことができる。このように、細胞保持基材を細胞保持基材ホルダーに装着した際の形状及び大きさが、染色かごに収納可能な長方形であると、細胞保持基材を細胞保持基材ホルダーに装着した状態で染色かごに収納可能であるため、染色かご及び染色槽を使用する細胞固定工程や染色工程を実施して、作業性良く、細胞を染色することができる。
以上は、本発明の細胞観察標本作製用細胞保持基材ホルダーの1つである、浮遊細胞用観察標本作製用フィルタホルダー、及び、それを含む本発明の細胞観察標本作製用キットの1つであるフィルタキットの説明、つまり、細胞保持基材がフィルタとしての作用を奏する場合の説明であるが、本発明の細胞観察標本作製用細胞保持基材ホルダー、及び細胞観察標本作製用キットは、細胞保持基材がフィルタとして作用しない場合、例えば、細胞培養基材または細胞吸着基材である場合であっても使用することができる。例えば、細胞保持基材への細胞の固化工程を、上述のような本発明のフィルタホルダーを使用することなく、細胞培養基材または細胞吸着基材のような細胞保持基材を用いて行なった後に、細胞を保持した細胞保持基材を支持プレートと挟持用プレート(特にはカバープレート)とで挟持した状態で、染色かごや染色槽を使用する細胞固定工程や染色工程へと進むことができる。この場合、細胞保持基材は顕微鏡で行う観察標本に適した厚さを有するものを使用することができ、例えば、ガラス基板、メンブレン、又は無機繊維シートなどを使用することができる。なお、細胞保持基材に細胞を固化する固化工程は、例えば、接着性細胞を細胞培養基材上で培養して接着させる工程;上述のフィルタとして使用する無機繊維シートのような、多孔質状の細胞吸着基材を培養容器底面に配置した後、細胞分散液を注いで静置することにより細胞を自然沈降させて吸着させる工程;又は細胞表面と細胞吸着基材の電荷を利用して静電的に吸着させる工程、により実施することができる。
本発明の細胞観察標本作製用の細胞保持基材ホルダー及び細胞保持基材キットは、細胞診等の病理診断の分野に利用することができる。
10・・・浮遊細胞用観察標本作製用フィルタキット;
1・・・支持プレート;2・・・カバープレート;3・・・フランジプレート;
4a,4b・・・クリップ;5・・・パッキン;9・・・フィルタ;
11・・・窓部;12・・・フィルタ配置部;13・・・フレーム部;
14・・・支持部材;15a、b・・・嵌め込み用窪み;16・・・接続用穴;
17・・・窪み;18・・・収納窪み;19・・・貫通孔(通液構造);
21・・・窓部;22・・・支持部材;23a、b・・・嵌め込み用爪;24・・・突出部;27・・・窪み;29・・・貫通孔(通液構造);
31・・・フランジ部;32・・・カップ部;33・・・フランジ;
34・・・連結部;35・・・窓部;36・・・接続用突起。

Claims (13)

  1. (1)通水可能な窓部を有する細胞保持基材配置部を有する支持プレート、
    (2)通水可能な窓部を有するとともに、前記支持プレートと協働して細胞保持基材配置部に細胞保持基材を挟持固定可能、かつ取り外し可能な挟持用プレート
    を含む、細胞観察標本作製用細胞保持基材ホルダーであり、
    前記支持プレートが窓部を挟んで両側に窪みを有し、前記挟持用プレートが、前記両窪みに嵌着可能な爪を有するカバープレートであり、かつ
    前記支持プレートの細胞保持基材配置部及び/又はカバープレートが、細胞保持基材配置部とカバープレートとにより細胞保持基材を挟持固定できる部分に、染色液を通水可能な窓部とは別の通液構造を有する、細胞観察標本作製用細胞保持基材ホルダー
  2. 支持プレートが細胞保持基材配置部とフレーム部とを有する、請求項1に記載の細胞観察標本作製用細胞保持基材ホルダー。
  3. 持プレートのフレーム部と当接可能なフランジ部を有するフランジプレート、支持プレートのフレーム部とフランジプレートのフランジ部とを挟持固定可能なクリップを更に含む、請求項2に記載の細胞保持基材ホルダー。
  4. フランジプレートが、検体を投入可能、かつフランジ部の窓部と連通可能なカップ部を有する、請求項に記載の細胞保持基材ホルダー。
  5. カップ部が分離可能である、請求項に記載の細胞保持基材ホルダー。
  6. 支持プレートの窓部に細胞保持基材を支持できる支持部材を有する、請求項1〜のいずれか一項に記載の細胞保持基材ホルダー。
  7. 支持プレートの形状及び大きさが染色かごに収納可能な長方形である、請求項1〜のいずれか一項に記載の細胞保持基材ホルダー。
  8. 支持プレート及び/又は挟持用プレートに、ピンセット先端を挿入可能な窪みを有する、請求項1〜のいずれか一項に記載の細胞保持基材ホルダー。
  9. いずれの材料も有機樹脂から構成されている、請求項1〜のいずれか一項に記載の細胞保持基材ホルダー。
  10. カバープレートは力を作用させることのできる力点部を有する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の細胞保持基材ホルダー。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の細胞保持基材ホルダーと、細胞保持基材とを含む、細胞観察標本作製用キット。
  12. 細胞保持基材が空隙率90%以上の無機繊維シートである、請求項11に記載のキット。
  13. 細胞保持基材を細胞保持基材ホルダーに装着した際の形状及び大きさが、染色かごに収納可能な長方形である、請求項11又は12に記載のキット。
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