JP2017056108A - 弾球遊技機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
電源投入時に、RAMに記憶されたデータが正常と判断され(S510)、且つRAMクリアスイッチ96がオン状態でないときは(S530)、設定スイッチ13が示す抽選確率とRAMの所定領域に記憶されている抽選確率とが一致しているか否かが判断される(S570)。通常は、一致しているので、処理は「リターン」に抜ける。一致しない場合は、異常処理が実行される(S580)。
【選択図】図22
Description
これらの遊技機では、遊技者に有利なゲームを実行するための抽選処理の当り確率を変更する発明も数多く為されている。
これらの発明は、抽選確率を変更することにより、営業利益の調整を図ることができる効果を発揮する。特に、パチンコ遊技機では、釘調整を行うことなく営業利益の調整を図る効果が期待される。
遊技者に有利な遊技を実行する起因となる抽選確率を確率設定手段により設定変更可能な遊技機において、電源投入時のRAMの状態が正常か否か判断するRAM異常判断手段と、該RAM異常判断手段により前記RAMの状態が正常と判断されたとき、前記確率設定手段が示す確率値と前記RAMに記憶された設定確率に対応するデータとを比較する確率比較手段と、該確率比較手段により前記確率設定手段が示す確率値と前記RAMに記憶された設定確率に対応するデータとが一致しないと判断されたとき異常とする設定異常手段と、
を備えたことを特徴とする遊技機である。
一致しない場合としては、確率設定手段のみを操作して有効とする処理をしなかった場合が考えられる。
特許文献1に示されるように、一般的には、確率設定手段は電源投入時にRAMクリアする場合に有効とされる。
従って、営業中又は営業時間外に確率設定手段だけを操作した場合等が考えられる。店員が誤操作により操作した場合、第三者が抽選確率を高くして遊技状態を有利する意図で操作した場合、が考えられる。
確率設定手段の操作位置が示す確率と異なる確率で抽選処理が実行されているからであり、営業者等が実際に遊技で行われている抽選確率を誤認する原因となるからである。
また、一致しない状態を放置しておけば、何等かの原因で停電が発生し、その後に復帰したときにRAMの状態が異常ならば、確率設定手段による抽選確率に変更されることになる。営業者が意図しない抽選確率に変更されることになる。不正行為を招く虞も考えられる。
本願発明は、これらの課題を好適に解決することができる効果を有する。
始動口を通過(入球)することに起因する抽選による当り確率は、パチンコ遊技機の大入賞口を開放する特別遊技を実行するための抽選確率、ゲートを通過することに起因する抽選による当り確率は、普通電動役物を開放するための抽選確率等が該当するが、これらに限定されるものではない。
レバーを操作することに起因する抽選による当り確率は、回胴遊技機の抽選行為に該当する。
RAM異常判断手段とは、RAMに記憶されたデータが正常か否かを判断するものであれば良く、所謂「チェクサム」及び「パリティチェック」等が考えられるが、これらに限定されるものではない。
例えば、確率設定手段から入力される信号に対応した確率値をROMから読み出したデータの他、確率設定手段から入力される信号に対応した記号又は符号でも良い。
RAMクリア手段により初期設定されたときにはその旨が初期設定報知手段により報知されるので、抽選確率が変更されたことが容易に確認できる。
また、抽選確率を変更するためにはRAMクリア手段を操作する必要があるので、第三者が勝手に抽選確率を変更することを阻止する効果を有する。
設定異常手段により異常と判断されたときには、RAMに記憶された設定確率に対応するデータが正常範囲内か否か判断し、正常範囲内であればRAMに記憶された設定確率に対応するデータを用いる抽選確率継続手段を備えたことを特徴とする遊技機である。
[構成の説明]
(1)全体の構成について
図1に示すように、第1実施形態のパチンコ機50は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠51にて各構成を保持する構造を有している。外枠51の左側上下にはヒンジ53が設けられており、ヒンジ53により、板ガラス61が嵌め込まれた前枠(ガラス枠)52及び後述の内枠が、外枠51に対し開閉可能に保持される。また、前枠52の板ガラス61の奥には、内枠に保持された遊技盤1(図2)が設けられている。
遊技領域3には多数の遊技釘4が植設されており、遊技釘4により遊技球の進路が決定される。遊技釘4は、釘調整が困難又は不可能な特殊遊技釘として構成されている。特殊遊技釘は、脆性及び硬度が高く、変形が困難であると共に、大きな力を加えると変形が生じる前に破壊されてしまう材料により構成することが考えられる。具体的には、例えば、鋳鉄や、このような性質を持つ樹脂により構成することが考えられる。この他にも、特殊遊技釘に替えて、同様にして変形が困難或いは不可能に構成された障害物(例えば、壁状の物体やブロック状の物体)を配置しても良い。無論、特殊遊技釘等に替えて、通常の遊技釘を用いても良い。
次に、パチンコ機50の電気的構成について説明する。このパチンコ機50は、図4のブロック図に示すとおり、主制御装置80を中心にして構成されている。なお、このブロック図には、単に信号を中継するいわゆる中継基板や電源基板等は記載されていない。また、詳細な図示は省略するが、主制御装置80,払出制御装置81,演出図柄制御装置82,サブ統合制御装置83のいずれもCPU,ROM,RAM,入力ポート,出力ポート等を備えている。また、発射制御装置84、電源基板にはCPU,ROM,RAMは設けられていないが、これに限るわけではなく、発射制御装置84等にCPU,ROM,RAM等を設けてもよい。
払出制御装置81は、主制御装置80から送られてくるコマンドに応じて払出モータ30を稼働させて賞球を払い出させる。第1実施形態においては、賞球として払い出される
遊技球を計数するための払出SW31の検出信号は払出制御装置81に入力され、払出制御装置81で賞球の計数が行われる構成を用いる。この他にも主制御装置80と払出制御装置81に払出SW31の検出信号が入力され、主制御装置80と払出制御装置81の双方で賞球の計数を行う構成を用いることも考えられる。
なお、発射制御装置84には、払出制御装置81以外に、発射ハンドル64からの回動量信号、タッチSW38からのタッチ信号、発射停止SW39から発射停止信号が入力される。
そして、音声制御装置としての機能部は、音声制御用のデータに基づいて音LSIを作動させることによってスピーカ66からの音声出力を制御し、ランプ制御装置としての機能部は、ランプ制御用のデータに基づいてランプドライバを作動させることによって各種LED、ランプ28を制御する。
演出図柄制御装置82は、サブ統合制御装置83から受信したデータ及びコマンド(共に主制御装置80から送信されてきたものとサブ統合制御装置83が生成したものとがある)に基づいて演出図柄表示装置6を制御して、演出図柄の変動表示(図柄演出)等の演出画面を表示させる。
(1)概要について
上述したように、第1実施形態のパチンコ機50は、2種類の当り(ハネモノ当りと特図当り)を備えており、これらの当りが発生すると、大入賞口21を複数回(複数ラウンド)にわたって開放する特別遊技が行われる。
(b)ハネモノ特別遊技に含まれる無条件ラウンドの総数の平均値を、特図特別遊技に含まれる無条件ラウンドの総数の平均値よりも多くする。なお、ハネモノ特別遊技の開放ラウンドを全て無条件ラウンドとし、特図特別遊技の開放ラウンドを全て条件付ラウンドとしても良い。
(2)設定スイッチ読み出し処理
まず、パチンコ機50の電源投入時に設定スイッチ13の状態を読み出す設定スイッチ読み出し処理について説明する。本処理は、主制御装置80により電源投入時に実行される。
(3)メインルーチンについて
次に、パチンコ機50の主制御装置80におけるメインルーチンについて、図5に記載のフローチャートを用いて説明する。なお、このメインルーチンは、2ms周期のタイマ割り込み処理として起動される。
一方、S10で肯定判定が得られた場合には、主制御装置80は、初期値乱数の更新(S20),大当り決定用乱数や普図当り決定用乱数の更新(S25),大当り図柄決定用乱数の更新(S30),当り決定用乱数の更新(S35),リーチ判定用乱数の更新(S40),変動パターン決定用乱数の更新(S45)を行う。
なお、第1実施形態では、遊技状態として開放延長状態が設けられていても良い。開放延長状態である場合には、普図の当否判定での当選確率が上昇すると共に、普図の変動時間が短縮され、さらに、普図遊技中の普通電役の開放時間が長くなる。つまり、始動口12への入球頻度が高くなる。
(4)作動口入賞確認処理について
次に、作動口11への入賞を検出すると共に、該入賞に応じて条件装置を作動させ、可変入賞装置20を短期間にわたって開放させる(開放遊技を開始させる)作動口入賞確認処理について、図6に記載のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、メインルーチンから実行される入賞確認処理からコールされるサブルーチンとして構成されている。
(5)始動口入賞確認処理について
次に、始動口12への入賞を検出し、該入賞に応じて保留記憶等を行う始動口入賞確認処理について、図7に記載のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、メインルーチンから実行される入賞確認処理からコールされるサブルーチンとして構成されている。
(6)当否判定処理について
次に、保留記憶に係る大当り決定用乱数により特図の当否判定を行う当否判定処理について、図8〜11のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、メインルーチンから実行される。
S250では、主制御装置80は、選択された保留記憶に係る大当り判定用乱数と当否判定用テーブルに基づき特図の当否判定を行い、該保留記憶を消化する。具体的には、該大当り判定用乱数が当否判定用テーブルに登録された当り値と一致する場合には、当りとする。
S265では、主制御装置80は、消化した保留記憶に係る変動パターン決定用乱数等に基づき特別図柄の変動時間等を決定し、S270に処理を移行する。
また、主制御装置80は、消化した保留記憶に対応する特図の変動表示を開始すると共に、サブ統合制御装置83に対し特別図柄の変動時間等を示す(換言すれば、演出図柄の変動時間を示す)変動開始コマンドを送信することで図柄演出を開始させる。さらに、サブ統合制御装置83に対し、停止表示させる演出図柄を指定する図柄指定コマンドを送信し、本処理を終了する。
次に、ハネモノ当りや特図当りに応じて特別遊技を行うと共に、作動口11への入球に応じて開放遊技を行う特別遊技処理について、図12〜16のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、メインルーチンからコールされる。
続いて、図13において、大入賞口21の開放中に移行するS450では、主制御装置80は、先に設定された特別遊技の内容に基づき、現在のラウンドの種別を判別する。そして、現在のラウンドが無条件ラウンドの場合、S455に移行し、条件付ラウンドAの場合、S460に移行し、条件付ラウンドBの場合、S465に移行する。
一方、S660では、主制御装置80は、開放演出の終了演出の終了タイミングか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S660:yes)、S665に移行し、否定判定が得られた場合には(S660:no)、本処理を終了する。
特別遊技処理によれば、特図当りにより特図特別遊技が行われる。また、作動口11への入球により開放遊技が行われると共に、開放遊技中に権利発生口20bの入球が生じると、ハネモノ特別遊技が行われる。
次に、第2実施形態のパチンコ機50について説明する。第2実施形態のパチンコ機50は、第1実施形態と同様の構成を有していると共に、第1実施形態と同様にして、ハネモノ特別遊技や特図特別遊技が行われる。
また、S350(図18)では、主制御装置80は、第1実施形態のS350と同様にして確定表示時間にわたり確定図柄の停止表示が行われたか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S350:Yes)、S352に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S350:No)、本処理を終了する。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態のパチンコ機50について説明する。第3実施形態のパチンコ機50は、第1又は第2実施形態と同様の構成を有していると共に、これらの実施形態と同様にして、ハネモノ特別遊技や特図特別遊技が行われる。
S250では、主制御装置80は、選択された保留記憶に係る大当り判定用乱数と当否判定用テーブルに基づき特図の当否判定を行い、該保留記憶を消化する。具体的には、該大当り判定用乱数が当否判定用テーブルに登録された大当りと一致する場合には、大当りとし、該大当り判定用乱数が当否判定用テーブルに登録された小当りと一致する場合には、小当りとする。
一方、S275では、主制御装置80は、当否判定で小当りとなったか否かを判定し、肯定判定の場合には(S275:Yes)、S280に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S275:No)、S295に処理を移行する。
S290では、当り図柄に応じてハネモノ特別遊技の内容やハネモノ特別遊技後の遊技状態を設定し、S305に処理を移行する。なお、主制御装置80は、上述した(a)〜(d)のいずれかが充足されるように、ハネモノ特別遊技後の内容を設定しても良い。
また、第3実施形態のS350,S355(図20)は、第1実施形態のS350,S355と同様であるため、説明を省略する。なお、S350の実行後、第2実施形態におけるS352の処理を実行し、該処理で肯定判定が得られた場合には、本処理を終了し、否定判定が得られた場合には、S355に移行するようにしても良い。
そして、S360にて否定判定が得られた場合に移行するS385では、主制御装置80は、停止表示されていた特図が小当り時のものであるかを判定し、肯定判定の場合には(S385:Yes)、S390に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S385:No)、S400に処理を移行する。
[効果]
第1〜第3実施形態のパチンコ機50によれば、作動口11の入球に応じて行われる開
放遊技にて遊技球が可変入賞装置20の権利発生口20bに進入すると、当りとなり、ハネモノ特別遊技が開始される。このため、遊技球の挙動により遊技者を楽しませることができる。
したがって、釘調整を行ってハネモノ特別遊技の発生頻度を調整する必要性が低くなり、その結果、釘調整を抑制できる。
(1)第1〜第3実施形態のパチンコ機50には、入球口として構成された作動口11が設けられているが、作動口11に替えて作動ゲートを設け、遊技球が作動ゲートを通過したことに応じて開放遊技を行うようにしても良い。また、普図ゲート22に替えて始動ゲートを設け、遊技球が始動ゲートを通過したことに応じて特図の当否判定を行うようにしても良い。
また、第3実施形態において、作動口11を設けず、特図の当否判定で小当りとなった場合のみに開放遊技が行われる構成としても良い。また、作動口11への入球に起因するハネモノ特別遊技では可変入賞装置20を開放し、小当りに起因するハネモノ特別遊技とでは大入賞口21を開放するようにしても良いし、反対に、作動口11への入球に起因するハネモノ特別遊技では大入賞口21を開放し、小当りに起因するハネモノ特別遊技とでは可変入賞装置20を開放するようにしても良い。
次に図21及び図22を用いて電源投入時の処理について説明する。
この電源投入時の処理は、第1実施形態〜第3実施形態において実行されるものであるが、ここでは第4実施形態として説明する。
第4実施形態では、第1実施形態で説明した電気的構成として図21に示す電気的構成を採用し、図22に示す処理を実行する。
図21に示す電気的構成は、図4に示す電気的構成にバックアップ電源95、RAMクリアスイッチ96及び設定キースイッチ97を追加したものである。
本実施形態では、バックアップ電源95は、主制御装置95に搭載されるが、図示しない電源基板又は払出制御装置81から供給するよう構成しても良い。
RAMクリアスイッチ96は、電源投入時に押下することによりRAMに記憶されたデータを初期設定するために用いられる。
設定キースイッチは、前述した設定スイッチ13を有効とするために使用される。
本実施形態では、設定スイッチ13、RAMクリアスイッチ96及び設定スイッチ97は主制御装置80に接続されているが、払出制御装置81又は電源基板等に搭載して該当する信号又はコマンドを主制御装置に送信する構成でも良い。
本処理では、先ず電源投入時か否か判断される(S500)。
電源投入時とは、ホールの店員等により電源スイッチがオンされた場合の他、瞬停等の停電から復帰して電源が供給される場合も含む。
電源投入時でなければ、処理は「リターン」に抜ける。
電源投入時であれば、次にRAMに記憶されたデータが正常か否か判断される(S510)。この処理は、停電等により電源が供給されなくなったときのデータと電源が供給されたときのデータとを比較することにより行われる。所謂チェックサム、パリティチェックが一般的であるが、停電時にRAMの所定領域に所定データを書き込み、電源供給時に当該データが変化していないか否かにより判定しても良い。
初期設定1では、RAMに記憶された遊技データ等の値がクリアされ、設定スイッチ13が示すデータを読み込む処理が為される。本実施形態では、設定キースイッチ97が操作されなくとも自動的に読み込まれる構成を採用するが、設定キースイッチ97が操作されてから読み込むよう処理する構成を採用しても良い。
本実施形態では、設定スイッチ13は設定1〜3の三段階に操作可能であり、設定1〜3に対応した特図の当り抽選確率がROMから読み込まれ、RAMの所定領域に対応した抽選確率を示すデータが書き込まれる。一例として、設定1ではRAMの所定領域に抽選確率は1/200、設定2では1/220、設定3では1/240を示すデータが書き込まれる。
本実施形態では、設定スイッチ13が示す設定1〜3に対応した特図の当り抽選確率がROMから読み込まれ、RAMの所定領域に書き込む構成としたが、設定スイッチ13が示す内容(記号等)をRAMの所定領域に記憶する構成でも良い。
この異常報知は、データが変化したのでRAMに記憶されたデータをクリアし、現状の設定スイッチ13が示す抽選確率に設定した旨を報知する内容である。
データが変化する要因としては、バックアップ電源の劣化、電気的ノイズ、RAMの異常、長時間の停電等が考えられる。
ここで、肯定判断されるときは、店員等がRAMクリアスイッチ96をオンした状態で電源スイッチをオンしたときである。一方、否定判断されるときは、店員等が電源スイッチのみをオンしたとき、又は瞬停等の停電から復帰したときである。
RAMクリアスイッチ96が操作されていれば、次に設定キースイッチ97が操作されているか否かが判断される(S540)。
設定キースイッチ97は、確率設定用のキーを挿入して操作することによりオン状態とすることができる。
初期設定2では、初期設定1と同様の処理が実行されるが、RAMに記憶されたデータが正常であり、また意図して抽選確率を変更する場合なので、異常報知ではなく、正常に初期設定が実行された旨が報知される。
一方、初期設定3では、RAMの所定領域に記憶された抽選確率を変更することなく、他の遊技データ等を初期設定する処理が実行され、その旨が報知される。この初期設定3では、RAMの所定領域に記憶された抽選確率を変更することないが、念のため記憶された抽選確率が許容範囲内か否かが判断される。
設定キースイッチ97は、第三者が勝手に確率を変更しないためのものではあるが、設定スイッチ13は遊技盤1の裏側にありシリンダ錠49に所定の鍵を挿入して操作しないと内枠又は前枠が開放されないので、設定キースイッチ97を有しない構成でも良い。
設定キースイッチ97を有しない構成では、S540の処理は省かれ、初期設定2が実行される。即ち、RAMに記憶されたデータが正常であり、且つRAMクリアスイッチ96が操作されていれば、必ず初期設定2が実行されることになる。
一致しない場合としては、設定スイッチ13のみを操作した場合が考えられる。店員が誤操作により設定スイッチ13のみを操作した場合、第三者が抽選確率を高くして遊技状態を有利にする意図で設定スイッチ13のみを操作した場合、が考えられる。
設定スイッチ13が示す抽選確率とRAMの所定領域に記憶されている抽選確率とが一致しない状態を、放置することは好ましくない。
確率設定手段の操作位置が示す確率と異なる確率で抽選処理を行う遊技が実行されているからであり、営業者等が実際に遊技で行われている抽選確率を誤認する原因となるからである。
また、一致しない状態を放置しておけば、初期設定1で抽選確率が変更することにもなる。
例えば、設定キースイッチ一致しない状態のときに、何等かの原因で停電が発生し、且つRAMに記憶されたデータが変化すれば、初期設定1が実行される。これにより、抽選確率が意図しなく変更される結果となる。
本実施形態では、異常処理として、RAMの所定領域に記憶されている確率と設定スイッチ13が示す確率が一致しない旨を画面に表示する、又はホールコンピュータ87に出力する処理が実行される。また、これらの処理と合わせて遊技を行えない状態(遊技不能状態)にする処理が実行される。
これにより、注意を喚起しつつ、第三者により設定スイッチ13が操作された可能性に関係なく、RAMに記憶された抽選確率で遊技を行わせることが可能となる。
尚、チェックサム等の処理によりRAMに記憶されたデータが正常と判断されても、チェック漏れによりRAMに記憶された抽選確率値が変化している場合も考えられる。
従って、異常処理(S580)として、RAMに記憶された抽選確率値が許容可能範囲内なら(本実施形態では、1/240〜1/200の範囲内)、RAMに記憶された抽選確率で当否抽選を実行する構成とし、許容可能範囲外なら設定スイッチ13が示す抽選確率に更新処理をする構成も考えられる。
これらの場合でも、報知する処理が実行される。
これにより、RAMの所定領域には、設定スイッチ13が示す抽選確率が記憶される。
この場合には、S570の比較処理の前にRAMが正常か否か判断され、異常ならば初期設定1が実行される。
同様に、S540の設定キースイッチ97がオンか否かの判断処理の前にRAMが正常か否か判断され、異常ならば初期設定1が実行される。
S540の設定キースイッチ97がオンか否かの判断処理を実行しない構成では、RAMのデータが異常なら初期設定1が実行され、正常なら初期設定2が実行される。
上記実施形態の説明で用いた用語と、特許請求の範囲の記載に用いた用語との対応を示す。
設定スイッチ13が確率設定手段、「電源投入時処理」のS510がRAM異常判断手段、同じくS570が確率比較手段、同じくS580が設定異常手段に相当する。
Claims (3)
- 遊技者に有利な遊技を実行する起因となる抽選確率を確率設定手段により設定変更可能な遊技機において、
電源投入時のRAMの状態が正常か否か判断するRAM異常判断手段と、
該RAM異常判断手段により前記RAMの状態が正常と判断されたとき、前記確率設定手段が示す確率値と前記RAMに記憶された設定確率に対応するデータとを比較する確率比較手段と、
該確率比較手段により前記確率設定手段が示す確率値と前記RAMに記憶された設定確率に対応するデータとが一致しないと判断されたとき異常とする設定異常手段と、
を備えたことを特徴とする遊技機。 - 請求項1に記載の遊技機において、
前記確率設定手段による抽選確率の変更は、前記RAMを初期設定するRAMクリア手段が操作されたときに有効とし、該RAMクリア手段により前記初期設定されたときにはその旨を報知する初期設定報知手段と、
を備えた遊技機。 - 請求項1又は請求項2に記載の遊技機において、
前記設定異常手段により異常と判断されたときには、前記RAMに記憶された設定確率に対応するデータが正常範囲内か否か判断し、正常範囲内であれば前記RAMに記憶された設定確率に対応するデータを用いる抽選確率継続手段と、を備えたことを特徴とする遊技機。
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