以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明の実施の形態は、下記の実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。
[構成の説明]
(1)全体の構成について
図1に示すように、本実施形態のパチンコ機50は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠51にて構成の各部を保持する構造としてある。外枠51には、左側の上下の位置に設けたヒンジ53を介して、板ガラス61が嵌め込まれた前枠(ガラス枠)52および後述の内枠が開閉可能に設けてある。
前枠52の板ガラス61の奥には前記内枠に保持された遊技盤10(図2)が設けてある。
前枠52の上部の左右両側位置には、それぞれスピーカ66が設置してあり、これらにより遊技音が出力され、遊技者の趣向性を向上させる。また、前枠52には、遊技状態に応じて発光する枠側装飾ランプ65のほか、遊技の異常を報知するLED類が設けてある。
前枠52の下半部には、上皿55と下皿63とが一体に形成してある。下皿63の右側には発射ハンドル64が設けてあり、該発射ハンドル64を時計回りに操作することにより発射装置が作動して、上皿55から供給された遊技球が遊技盤10に向けて発射される。
下皿63は、上皿55から溢れた賞球を受ける構成で、球抜きレバーの操作により下皿63に溜まった遊技球を遊技店に備えられた別箱(ドル箱)に移すことができる。また、上皿55の中央には、演出ボタン67が設けてある。
本パチンコ機50は、所謂CR機であって、プリペイドカードの読み書きを行うプリペイドカードユニット(CRユニット)56が付属しており、パチンコ機50には、上皿55の右側に貸出ボタン57、精算ボタン58及び精算表示装置59が設けてある。
なお、図1の39は、前枠52および前記内枠を外枠51にロックするシリンダ錠であり、該シリンダ錠39に所定の鍵を挿入し、鍵を時計回りに操作して前記内枠を開放するようになし、反時計まわりの操作により前枠52を開放する。
図2に示すように、遊技盤10には外レール11と内レール12とによって囲まれた略円形の遊技領域13が形成されている。遊技領域13には、その中央部にセンターケース14が設置され、センターケース14は、演出図柄表示装置15を備え、かつ第2大入賞口21を構成している。
第2大入賞口21は、上部の左右両側に開閉可能な左右一対の開閉部材211が設置されている。第2大入賞口21は、開閉部材211の開放時にのみ遊技球が入球可能な構成である。
また、第2大入賞口21の下部には特定領域212が設けられており、入球した遊技球が特定領域212に入球可能である。
さらに、第2大入賞口21には、入球した遊技球を特定領域212へ入球させる方向又はそうでない方向に振分ける振分け部材213が設けられている。振分け部材213は、上部の入口より遊技球を取込み、内部の振分け機構により遊技球を左右方向に振分け、右方向(図の太線矢印)へ振分けることで、遊技球を特定領域212の上方まで誘導する球通路へ流下させるようにしてある。これにより、高確率で特定領域212に至ることができる。一方、左方向に振分けると、遊技球は左下の床側面から放出されて特定領域212を目指すことになる。熊を模した役物が中央に配されているため、なかなか特定領域212に入賞することは困難になっている。なお、特定領域212の左右には開口部が設けられており、遊技球が入球するとパチンコ機台内へ取込まれる。
また、開閉部材211の近傍に入球検出手段を備えており、第2大入賞口21へ入球した地点で入賞球が払い出される構成となっている。無論、特定領域212、開口部で検出した時に入賞とみなして賞球を発生させる構成でもよい。
振分け部材213は、前記内部の振分け機構が左右交互に作動しており、遊技球は取込まれたタイミングで左右ランダムに振分けられる。
センターケース14の下方には、普通図柄(以下、単に普図という)抽選用の普図始動口24が設置されている。普図始動口24は、遊技球が通過可能な通過ゲートで構成してある。普図始動口24は、普図の当否抽選を実行する始動口であり、遊技球が通過すると普図の当否抽選用の複数種類の乱数値が抽出され、抽出された乱数に基づいて当否判定が行なわれる。
普図始動口24の直下位置には、普図の当否抽選で当選したときに開放される普通電動役物で構成された第2特図始動口23が設けられている。また、第2特図始動口23の左横には、第1特図始動口22が設けられている。第1特図始動口22は、常時遊技球が入球可能な入球口である。
第1,第2特図始動口22,23は、特別図柄(特図)の当否抽選用の始動口であり、いずれの始動口22,23へも遊技球が入球すると、複数種類の乱数値が抽出され、抽出された乱数値は特図の保留記憶として記憶される。そして、保留記憶の乱数値に基づいて特図の当否抽選が行われる。
普通電動役物で構成された第2特図始動口23は、普図の当選時に、予め設定された所定時間および所定回数で開放する。例えば、通常の遊技状態であれば、約2.6秒の開放作動が2回行われる。なお、本実施例では第1特図始動口22と第2特図始動口23では別々の抽選手段を備える構成だが、第1,第2特図始動口22,23で同一の抽選手段を用いる構成でもよい。別々の抽選手段ならば、いずれの始動口に入賞するかで価値(開放パターン)に差を設けることで遊技性を与えることができるし、同一ならば、純粋に始動口への入賞率が可変するという遊技性を与えることができる。
前記第2特図始動口23の下方位置には、特図の当否抽選が当選となって大当り遊技がなされる際に開放される特別電動役物からなる第1大入賞口20が配設されている。
また、センターケース14においては、中央に設置された演出図柄表示装置15(全体の図示は省略)のLCDパネルで、特図に対応する疑似図柄等を用いた図柄演出を表示する。
また、センターケース14には、周知のものと同様に、ワープ入口、ワープ樋、ステージなどが設けられている。
また、遊技盤10の遊技領域13には、複数の一般入賞口28と、多数の遊技釘や風車等が設けられており、遊技領域13の最下部にはアウト口29が設けられている。
また、遊技盤10の左上部には特図表示装置16と特図保留数表示装置17が、遊技盤10の右上部には普通図柄表示装置18と普図保留数表示装置19が、それぞれ設置されている。
(2)電気的構成について
図3は、本実施形態のパチンコ機50の電気的構成を示すもので、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83および発射制御装置84においては、詳細の図示は省略するが、これらの制御装置はいずれもCPU,ROM,RAM,入力ポート,出力ポート等を備えている。
主制御装置80は、裏配線中継端子板および外部接続端子板を介して遊技施設のホールコンピュータと電気的に接続される。主制御装置80には、裏配線中継端子板や遊技盤中継端子板を介して、前枠(ガラス枠)52や内枠が開放しているか否か検出する扉枠開放SW(スイッチ)、第1,第2特図始動口22,23への入球を検出する第1,第2始動口SW221,231、普図始動口24への入球を検出する普図作動SW241、第1大入賞口20への入球を検出する第1カウントSW201、第2大入賞口21への入球を検出する第2カウントSW214、一般入賞口28への入賞球を検出する左、右一般入賞口SW281,282、および、特定領域212への入球を検出する特定領域SW215等の検出信号が入力される。
また、主制御装置80は、搭載しているプログラムに従って動作して、上述の検出信号などに基づいて遊技の進行に関わる各種のコマンドを生成し、払出制御装置81や、演出中継端子板を介してサブ統合制御装置83および演出図柄制御装置82にコマンドを出力する。なお、主制御装置80に対し、払出制御装置81やサブ統合制御装置83および演出図柄制御装置82はサブ制御装置を構成する。
また、主制御装置80は図柄表示装置中継端子板を介して特図表示装置16、特図保留数表示装置17、普通図柄表示装置18および普図保留数表示装置19の表示制御を行う。
更に、主制御装置80は、第1,第2大入賞口ソレノイド203,216を制御して第1,第2大入賞口20,21を開放作動せしめる。また、振分け役物ソレノイド217を制御して第2大入賞口21の振分け部材213を作動せしめ、普電役物ソレノイド233を制御して第2特図始動口23を開閉作動せしめる。
払出制御装置81は、球タンクが空状態になったことを検出する球切れSW、遊技球が払い出されたことを検出する払出SW、遊技球貯留皿が満杯状態になったことを検出する満杯SW等の検出信号が入力される。主制御装置80から送られてくるコマンドに応じて払出モータを稼働させて遊技球を払い出させる。また、CRユニットと電気的に接続され、精算表示装置59を介して球貸および精算SW57,58による貸出要求、精算要求の操作信号を受け付け、CRユニットとデータを送受し、貸出要求信号に応じて払出モータを稼働させて貸球を払い出させ、CRユニットに挿入されているプリペイドカードの残高表示を制御する。
発射制御装置84は、発射停止SW、発射ハンドルに遊技者が接触(操作)していることを検出するタッチSW等の検出信号が入力される。払出制御装置81を介して主制御装置80から送られてくるコマンド(タッチSWの信号や遊技状況を反映している)、発射ハンドルの回動信号および発射停止SWの信号に基づいて発射モータを制御して遊技球を発射および停止させる。
サブ統合制御装置83は、音量調節SWや演出ボタン67などの検出信号が入力される。主制御装置80から送られてくるコマンドに応じて、スピーカを駆動して音声を出力することや、各種LEDや各種ランプの点灯、消灯等を制御する。更に演出図柄制御装置82へキャラクタなどを表示する疑似演出や普通図柄や疑似図柄の表示態様のコマンドを送信する。
演出図柄制御装置82は、LCDパネルユニットや付属ユニットと共に演出図柄表示装置15を構成している。演出図柄制御装置82は、サブ統合制御装置83から送られてくるコマンドに応じてLCDパネルの表示を制御する。
[動作の説明]
[第1実施形態]
(1)概要について
まず、第1実施形態のパチンコ機50の動作の概要について説明する。パチンコ機50は、所謂混合機として構成されており、第1又は第2特図始動口22,23への入球に起因して特図の当否抽選(大当りと小当りの抽選)を実行する。このとき、特図表示装置16と演出図柄表示装置15の図柄変動を開始し、その後、特図表示装置16に特図の確定図柄を、演出図柄表示装置15に特図に対応する疑似図柄を確定表示して前記抽選結果を報知する。
抽選結果が大当り(直撃当り)となると、条件装置と役物連続作動装置がともに作動して第1大入賞口20を所定の態様で開放する大当り遊技(特別遊技)に移行する。一方、小当りでは、条件装置のみが作動し、これに起因して第2大入賞口21を所定の態様で開放せしめ(小当り遊技)、遊技球が特定領域212に入球することにより大当り(役物当り)となって、役物連続作動装置が作動し、第1大入賞口20を開放する大当り遊技に移行する。
そして、大当り遊技終了後には、直撃当りや小当りとなった特図に基づいて、遊技状態が時短状態(普通電動役物たる第2特図始動口23の開放時間が延長されると共に、特図の平均変動時間が短くなった状態)となる可能性がある。なお、時短状態でない遊技状態を、通常状態と記載する。
以下、主制御装置80,サブ統合制御装置83(厳密には、そのCPU)が実行するプログラム処理に基づいて作動の詳細を説明する。
(2)メインルーチンについて
図4を参照して主制御装置80で実行される「メインルーチン」の概要を説明する。「メインルーチン」は本処理(S100〜S111,S115)と残余処理(S112)とで構成され、2ms周期の割り込み信号に起因して開始され、最初に正常割り込みか否かを判断する(S100)。この判断は、RAMの特定アドレスに特定の数値が書き込まれているか否かに基づいて行われ、ここで否定判断(S100:No)なら初期設定(S115)を実行する。前述の正常割り込みか否かを判断するための数値は、この初期設定の一環としてRAMに書き込まれる。
正常割り込みなら(S100:Yes)、初期値乱数更新処理(S101)、特図の当否判定用の乱数値である大当り判定用乱数の更新処理(S102)、大当り図柄決定用乱数の更新処理(S103)、普図の当り判定用乱数の更新処理(S104)、普図の当り図柄決定用乱数の更新処理(S105)、リーチに関するリーチ判定用乱数の更新処理(S106)、変動パターンに関する変動パターン決定用乱数の更新処理(S107)、入賞確認処理(S108)、当否判定処理(S109)、各出力処理(S110)、不正監視処理(S111)を行って、次に割り込み信号が入力されるまでの残余時間内には初期乱数更新処理(S112)をループ処理する。
(3)始動口入賞確認処理について
次に、始動口入賞確認処理について、図5に記載のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、メインルーチンからコールされる入賞確認処理のサブルーチンとして構成されている。
始動口入賞確認処理では、第1,第2特図始動口22,23への遊技球の入球を確認し、入球時に抽出した各種乱数値の記憶処理と図柄変動開始時の当否判定(抽選)に先立って、先読み判定を行う処理である。
「始動口入賞確認処理」では、先ず第1,第2始動口SW221,231の検出信号に基づいて、第1,第2特図始動口22,23に遊技球が入球したか確認する(S200)。入球があれば(S200:Yes)、保留記憶数が既に上限数まで達していないか確認する(S201)。なお、第1本実施形態における保留記憶可能な上限数は4個である。上限数に達していなければ(S201:Yes)、S202の抽出乱数保留記憶処理において、前記入球に起因して抽出した複数の乱数値(大当り判定用乱数,大当り図柄決定用乱数,リーチ判定用乱数,変動パターン決定用乱数等)を保留記憶として記憶する。
続く先読み判定処理(S203)では、保留記憶された大当り判定用乱数の値が、特図
の変動による当否判定の報知以前に遊技者に期待を持たせる演出を行うことが可能か否かを判定する処理である。具体的には、保留記憶された大当り判定用の乱数値が予め定められた直撃当りと判定される値と一致しているか否か、また、不一致の場合は、小当りと判定される値と一致しているか否か、直撃当りと小当りのどちらの値とも一致しない時はハズレと判定する。
次に、S204の先読み判定コマンド送信処理では、S203による先読み判定の結果を先読み判定コマンドとしてサブ統合制御装置83に送信する。
続いて、特図保留数表示装置17の点灯数を1増加させると共にサブ統合制御装置83に現在の保留記憶数を送信する保留記憶数指示コマンド送信処理を行う(S205)。なお、このS205で送信する現在の保留記憶数指示コマンドとS204で送信する先読み判定コマンドを合わせて、1度に先読み判定結果の情報と現在の保留記憶数の情報を送信する構成にしてもよい。S205の処理後、又はS200、S201が否定判定(S200:No、S201:No)であればリターンする。
(4)特図当否判定処理について
次に、図6,7,8に記載のフローチャートを用いて特図当否判定処理を説明する。本処理は、当否判定と共に、演出図柄表示装置15で実行する当否判定結果の報知内容(確定図柄)と該報知内容を導出するまでの図柄の変動パターンを決定する。なお、本処理は、メインルーチンからコールされる。
図6に示すように、先ず条件装置が未作動か確認する(S300)。この判定は大当りフラグに基づいて行われる。大当りフラグとは、特図の抽選で当選した場合(抽出した大当り判定用乱数の値が予め定められた所定の値と一致していた場合)に立つフラグである。条件装置が未作動であれば(S300:Yes)、特図の変動が停止中であるか(S301)、確定図柄が未表示中であるか(S302)の確認が行われる。
特図変動停止中で、確定図柄未表示中ならば(S301:Yes、S302:Yes)、保留記憶があるか確認し(S303)、保留記憶があれば(S303:Yes)、最も古い保留記憶の抽選を行うためにレジスタへ読み出し、保留記憶が残っている場合は記憶領域のシフト処理を行う(S304)。この処理によって保留記憶がある場合はその時点で最も古い保留記憶は、最も古い保留記憶用の記憶領域に格納されることになる。
S304の処理に続いては、前記読み出した保留記憶の大当り判定用乱数の値が予め設定された判定用テーブルに基づいて直撃当りとなる値か否かの判定を行う(S305)。
直撃当りであれば(S305:Yes)、前記読み出した保留記憶の大当り図柄決定用乱数の値に基づいて大当り図柄を決定し(S306)、前記保留記憶の変動パターン決定用乱数の値および現在の遊技状態(時短状態、通常状態)によって変動パターン(変動時間)を決定する(S307)。
次に、前記大当り図柄決定用乱数の値に基づいて、大当り遊技の内容(ラウンド数や第1大入賞口20の開放回数、開放時間、オープニング演出時間、エンディング演出時間等)と、大当り遊技終了後の遊技状態(具体的には、大当り遊技終了後に時短状態に移行するか否かや、時短状態に移行する場合における継続回数等)とを設定する(S308)。
直撃当りでなければ(S305:No)、前記大当り判定用乱数の値が小当り判定用の当り値と一致していたか否かを判定する(S309)。小当りであれば(S309:Yes)、大当り図柄決定用乱数に基づき小当り図柄を決定し(S310)、リーチ判定用乱数や変動パターン決定用乱数の値および現在の遊技状態によって変動パターンを決定する(S311)。なお、詳細は後述するが、小当りになる場合でも、リーチとなる変動パタ
ーンが決定される場合もある。
次に、S312の処理において、大当り図柄決定用乱数等に基づき、小当り遊技の内容(小当り遊技における第2大入賞口21の開放時間(更には開放回数))を設定する共に、小当り遊技中に役物当りが発生しなかった場合の、小当り遊技終了後の遊技状態を設定する。また、役物当りが発生した場合の、大当り遊技の内容と、大当り終了後の遊技状態を設定する。
なお、役物当りとなった場合の大当り遊技内容、或いは、大当り遊技後の遊技状態の異なる各小当りの種別を、特典種別とも記載する。
また、内容の異なる小当り遊技を生じさせる各小当りの種別を、開放種別とも記載する。第1実施形態では、一例として、開放時間が相対的に長い開放種別(長期開放種別)の小当りと、開放時間が相対的に短い開放種別(短期開放種別)の小当りが設けられている(無論、これに限らず、より多くの開放種別の小当りを設けても良いし、単一の開放種別の小当りを設ける構成としても良い)。
また、小当り図柄を決定するための小当り図柄決定用乱数を設け、大当り図柄決定用乱数に替えて小当り図柄決定用乱数に基づき、小当り遊技の内容や、役物当りが発生した時の大当り遊技の内容や大当り終了後の遊技状態を設定しても良い。
直撃当りでも小当りでもなければ(S305:No,S309:No)、当否判定はハズレとなって、ハズレ図柄を決定し(S313)、前記保留記憶のリーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数の値および現在の遊技状態によって変動パターン(変動時間)を決定し(S314)、更に図柄変動終了後の遊技状態の設定を行う(S315)。
S308,S312,S315の処理に続いて、当否判定結果や、直撃当りとなる場合に停止表示される大当り図柄や、直撃当り或いは役物当りによる大当り遊技内容や、大当り遊技後の遊技状態や、変動時間や、小当りの開放種別等を示す変動開始コマンド(或いは、これらのデータを示す変動開始コマンドと図柄指定コマンド)をサブ統合制御装置83に出力すると共に、特図表示装置16において特図を変動表示させる処理を行う(S316)。S316の処理後、又はS300,S303が否定判定ならば(S300:No,S303:No)、「大当り遊技処理」に移行する。
なお、サブ統合制御装置83等は、前記変動開始コマンドにより、大当り図柄(大当り遊技の種類),リーチの有無,変動時間を把握し、これに応じて図柄演出を行う(詳細は後述する)。
また、図柄演出における疑似図柄の種類および変動演出の種類の決定は、サブ統合制御装置83により決定される構成に限るものではなく、同じサブ制御装置である演出図柄制御装置82にて決定する構成でもよい。
図6の「特図当否判定処理」の処理に戻り、S301の処理で特図が変動中であった場合には(S301:No)、図7に示すように、S320の処理において特図の変動時間(前記S307又はS311又はS314の変動パターンに基づく)を経過したか否かを判定する。時間が経過していれば(S320:Yes)、図柄停止コマンドをサブ統合制御装置83に出力する図柄停止コマンド送信処理を行い、特図表示装置16を制御して前記S306又はS310又はS313にて決定した確定図柄を確定表示させる(S321)。
図柄停止コマンドを受信したサブ統合制御装置83は、演出図柄制御装置82に予め決
めておいた疑似(演出)図柄を確定表示させる指示信号を出力し、演出図柄制御装置82は、その信号により演出図柄表示装置15を制御して疑似(演出)図柄を確定表示させる。これにより、特別図柄と疑似(演出)図柄の変動の開始と終了が同じタイミングになる(同期する)。
S321の処理後は、確定表示させた特図が直撃当りを示すものであるか否かを確認する(S322)。大当り図柄が確認できれば(S322:Yes)、確定図柄表示設定処理(確定図柄で表示させておく時間の設定)を行い(S323)、条件装置の作動開始処理を行い(S324)、かつ役物連続作動装置の作動開始処理を行う(S325)。次に時短フラグが1か否か(現在が時短状態であるか否か)を確認し(S326)、時短フラグが1であれば(S326:Yes)、時短フラグに0をセットし(S327)、「大当り遊技処理」へ移行する。S326で時短フラグが1でなければ(S326:No)、そのまま「大当り遊技処理」へ移行する。
なお、第1実施形態のパチンコ機50では、時短フラグが立つことで開放延長機能も作動し、時短フラグが落ちると開放延長機能も終了する構成となっている。したがって、S327の処理により開放延長機能も終了する。また、大当り中は特図の変動表示を実行しないため、S327の処理を実行して時短フラグを落す構成になっている。
S322で大当り図柄でなければ(S322:No)、特図が小当りを示すものであるか否かを確認する(S328)。小当り図柄が確認できれば(S328:Yes)、確定図柄表示設定処理(S329)、条件装置の作動開始処理(S330)を行う。次に時短フラグを確認し(S331)、時短フラグが1であれば(S331:Yes)、時短フラグに0をセットし(S332)、かつ時短カウンタのカウンタ値を記憶して(S333)、「大当り遊技処理」へ移行する。時短フラグが1でなければ(S331:No)、そのまま「大当り遊技処理」へ移行する。
大当り図柄でも小当り図柄でもなければ(S322:No,S328:No)、確定図柄表示設定処理を行い(S334)、時短フラグが1か確認する(S335)。時短フラグが1であれば(S335:Yes)、記憶されている時短回数を減算し(S336)、残りの時短回数(カウンタ値)が0か否か確認する(S337)。時短回数が0ならば(S337:Yes)、時短フラグに0をセットし(S338)、「大当り遊技処理」へ移行する。S335で時短フラグが1でない場合(S335:No)、又はS337で時短回数が0でない場合(S337:No)には、そのまま「大当り遊技処理」へ移行する。
図6のS302の処理で確定図柄が表示中であった場合には(S302:No)、図8に示すS340の処理において、設定された確定図柄表示時間(図7のS323,S329,S334で設定)が終了したか否かを確認する。確定図柄表示時間が終了していれば(S340:Yes)、特図表示装置16を制御して特図の確定表示を終了させ、サブ統合制御装置83にコマンドを送信して疑似(演出)図柄の確定表示を終了させる(S341)。
(5)大当り遊技処理について
次に、図9ないし図13を用いて「大当り遊技処理」を説明する。図9に示すように、この処理を開始すると、条件装置が作動しているか確認する(S400)。条件装置が作動していなければ(S400:No)、リターンする。作動中であれば(S400:Yes)、役物連続作動装置が作動しているか確認する(S401)。役物連続作動装置が作動していなければ(S401:No)、小当り開始演出中であるか確認する(S402)。小当り開始演出中でなければ(S402:No)、第2大入賞口21が開放中か確認する(S403)。開放中でなければ(S403:No)、特定領域212が有効か確認す
る(S404)。有効でなければ(S404:No)、小当り終了演出中であるか確認する(S405)。演出中であれば(S405:Yes)、小当り終了演出終了時間が経過したか確認する(S406)。終了時間が経過していれば(S406:Yes)、条件装置の作動を終了し(S407)、続いて前記「特図当否判定処理」(図6)のS312の処理で設定された小当りの設定内容を参照し(S408)、時短状態を設定するか否かを確認する(S409)。時短設定であれば(S409:Yes)、時短フラグに1をセットし(S410)、時短カウンタのカウンタ値をセットし(S411)、リターンする。
また、S406の処理で小当り終了演出の終了時間が経過していない場合(S406:No)、S409の処理で時短状態が設定されない場合(S409:No)は、リターンする。
S405の処理で小当り終了演出中でなければ(S405:No)、小当り開始演出の設定処理を行い(S415)、この処理でサブ統合制御装置83へ小当り開始コマンドを送信し、リターンする。コマンドを受信したサブ統合制御装置83側では、演出図柄制御装置82の制御により演出図柄表示装置15に演出が表示されるが、該演出は、小当り遊技の開始タイミングがわかり難くなるような態様で行うのが望ましい。
S402の処理で小当り開始演出中であれば(S402:Yes)、小当り終了演出終了時間が経過したか確認する(S412)。終了時間が経過していれば(S412:Yes)、第2大入賞口21の開放処理を行い(S413)、第2大入賞口21の特定領域212を有効にする(S414)。
第2大入賞口開放処理では、第2大入賞口ソレノイド216を駆動して、小当りの開放種別に従って第2大入賞口21の開閉部材211を開放する。また、サブ統合制御装置83に対し、小当り遊技の開始を示す小当り遊技コマンドを送信する。
その後、S414の処理後又はS412で小当り開始演出の終了時間でなければ(S412:No)、リターンする。
S403の処理で第2大入賞口21が開放中であれば(S403:Yes)、第2大入賞口21への入賞数が10個に満たないか確認し(S416)、満たなければ(S416:No)、第2大入賞口21の開放時間終了時間が経過したか確認する(S417)。S416の処理で入賞数が満たされている時(S416:No)、又はS417の処理で開放時間が経過していれば(S417:Yes)、第2大入賞口21の閉鎖を閉鎖して(S418)、リターンする。なお、該開放時間は、小当りの開放種別に応じた長さの時間となる。
S417の処理で第2大入賞口21の開放時間終了時間が経過していなければ(S417:No)、特定領域が有効か確認し(S419)、有効でなければ(S419:No)、小当り終了演出の設定処理を行い(S420)、この処理でサブ統合制御装置83へ小当り終了コマンドを送信し、リターンする。コマンドを受信したサブ統合制御装置83側では、演出図柄制御装置82の制御により演出図柄表示装置15に演出が表示される。
S404およびS419の処理で第2大入賞口21の特定領域212が有効であれば(S404,S419:Yes)、図10に示すS430の処理で特定領域212への入賞(入球)があるか確認する。入賞があれば(S430:Yes)、役物連続作動装置の作動開始処理を行う(S431)。この処理により役物大当りに移行する。次に、第2大入賞口21が開放中か確認し(S432)、開放中であれば(S432:Yes)、第2大入賞口21の閉鎖する(S433)。この処理の後又はS432で第2大入賞口21が開放中でなければ(S432:No)、特定領域212を無効とし(S434)、役物大当
り開始演出の設定処理を行い(S435)、この処理でサブ統合制御装置83へ役物大当り開始コマンドを送信し、リターンする。コマンドを受信したサブ統合制御装置83側では、演出図柄制御装置82の制御により演出図柄表示装置15に演出が表示される。
なお、S430の処理で入賞が無ければ(S430:No)、第2カウントSW214からの検出信号に基づき、第2大入賞口21への入球を検出する(S436)。入球が検出された場合には(S436:Yes)、サブ統合制御装置83に第2大入賞口入球コマンドを送信し(S437)、S438に処理を移行する。また、入球が検出されなかった場合には(S436:No)、S438に処理を移行する。
そして、特定領域212の有効化期間が終了したか否かを判定し(S438)、否定判定の場合には(S438:No)、リターンする。一方、肯定判定の場合には(S438:Yes)、図6のS420に処理を移行する。
図9のS401の処理で役物連続作動装置が作動中でなければ(S401:No)、図11に示すように、第1大入賞口20が開放中か確認する(S440)。開放中でなければ(S440:No)、インターバル中か確認する(S441)。インターバル中でなければ(S441:No)、大当り終了演出中か確認する(S442)。終了演出中でなければ(S442:No)、大当り開始演出中か確認する(S443)。開始演出中であれば(S443:Yes)、大当り開始演出時間が経過したか確認し(S444)、開始演出時間が経過していれば(S444:Yes)、第1大入賞口20の開放処理を行い(S445)、この処理では、第1大入賞口ソレノイド203を駆動して、第1大入賞口20を予め開放時間などが設定された所定の態様で開放する。例えば、開放時間は28秒に設定してある。その後、リターンする。
S441の処理でインターバル中であれば(S441:Yes)、インターバル終了時間が経過したか確認し(S446)、終了時間が経過していれば(S446:Yes)、第1大入賞口20の開放処理を行う(S447)。
S443の処理で大当り開始演出中でなければ(S443:No)、大当り開始演出の設定処理を行い(S448)、この処理でサブ統合制御装置83へ大当り開始コマンドを送信し、リターンする。コマンドを受信したサブ統合制御装置83側では、演出図柄制御装置82の制御により演出図柄表示装置15に演出が表示される。
S440の処理で第1大入賞口20が開放中であれば(S440:Yes)、図12に示すように、第1大入賞口20への入賞が規定数である10個を満たしたか確認し(S450)、入賞が10個に満たなければ(S450:No)、第1大入賞口20の開放時間が終了したか確認する(S451)。開放時間終了でなければ(S451:No)、リターンする。開放時間が終了であれば(S451:Yes)、第1大入賞口20の閉鎖処理を行い(S452)、大当り遊技の最終ラウンドが終了したか確認する(S453)。最終ラウンドが終了していなければ(S453:No)、大当りインターバルの設定処理を行い(S454)、この処理でサブ統合制御装置83へ大当りのインターバルコマンドを送信し、リターンする。
最終ラウンドが終了であれば(S453:Yes)、大当り終了演出の設定処理を行ない(S455)、サブ統合制御装置83へ大当り終了コマンドを送信し、リターンする。コマンドを受信したサブ統合制御装置83側では、演出図柄制御装置82の制御により演出図柄表示装置15に演出が表示される。
図11のS442の処理で大当り終了演出中であれば(S442:Yes)、図13に
示すように、大当り終了演出時間が経過したか確認する(S460)。経過していなければ(S460:No)、リターンする。経過していれば(S460:Yes)、条件装置の停止処理(S461)、役物連続作動装置の停止処理(S462)を行う。
次に、前記「特図当否判定処理」(図6)のS308又はS312の処理で設定された直撃当り又は小当りの設定内容を参照し(S463)、時短状態を設定するか否かを確認する(S464)。時短設定であれば(S464:Yes)、時短フラグに1をセットし(S465)、時短カウンタのカウンタ値をセットし(S466)、リターンする。
(6)図柄演出について
次に、第1実施形態における図柄演出について説明する。
サブ統合制御装置83は、主制御装置80から変動開始コマンドを受信すると、演出図柄制御装置82や演出図柄表示装置15により上述した図柄演出を行うが、該図柄演出では、変動開始コマンドが示す変動時間に応じたパターンで疑似図柄の変動表示が行われた後、当否判定の結果等に応じた疑似図柄が停止表示される。
図14に記載されているように、図柄演出では、演出図柄表示装置15に表示される演出画面500上に、左右方向に並ぶ右図柄領域501,中図柄領域502,左図柄領域503の3つの図柄領域が設けられ、各図柄領域で疑似図柄の変動表示が行われる(なお、該演出画面には、熊の達吉という動物キャラクタが表示される)。
そして、左図柄領域503,右図柄領域501,中図柄領域502の順番で疑似図柄の停止表示がなされ、変動時間が経過し、主制御装置80から図柄停止コマンドを受信した時点(換言すれば、特別図柄の変動表示が終了し、特別図柄が停止表示される時点、以後、確定表示タイミングとも記載)で、全部または1部の疑似図柄が停止表示された状態となる。
無論、各図柄領域における疑似図柄の停止表示の順番は、これに限定されることは無い。また、2つ、或いは4つ以上の図柄領域にて疑似図柄の変動表示を行う構成としても良い。
また、疑似図柄として複数の種類が設けられており、その1つとして、小当りの当選を示す小当り図柄504が設けられている。そして、小当り当選時の図柄演出(小当り図柄演出)では、確定表示タイミングに1つまたは2つの小当り図柄504が停止表示された状態となり、また、確定表示タイミングで停止表示された状態となる疑似図柄の数(停止数)が変化する構成となっている。
具体的には、短期開放種別の小当りについての小当り図柄演出の場合、確定表示タイミングに1つの小当り図柄504が停止表示された状態となる。このため、例えば、最初に左図柄領域503に小当り図柄が停止された場合には、確定表示タイミングには、左図柄領域503にのみ疑似図柄が停止表示された左停止状態(停止数は1)と、左,右図柄領域503,501に疑似図柄が停止表示された左右停止状態(停止数は2)と、全図柄領域501〜503に疑似図柄が停止表示された全停止状態(停止数は3)のいずれかになる(図14(a)〜(c))。
このようにすれば、左図柄が停止する時に、このまま停止表示になる可能性があるため、遊技者は、最初の図柄停止時から高い緊張と期待をもつことができる。
なお、小当り時のみでなく、ハズレ時においても確定表示のタイミングを複数にしておけば、どの図柄が停止してもどこで確定表示となるか分からなくなり、遊技者は、高い緊張感をもって図柄の変動演出を楽しむことができる。
なお、左停止状態,左右停止状態となった場合、残りの図柄領域では、確定表示タイミングの後も変動表示を継続し、所定時間経過後に疑似図柄を停止表示させても良いし、確定表示タイミングに変動表示を終了させても良い。
無論、短期開放種別の小当り図柄演出において、小当り図柄504が中図柄領域502や右図柄領域501に停止表示されることもある。中図柄領域502に停止表示された場合には、確定表示タイミングには全停止状態となり(図15(a))、右図柄領域501に停止表示された場合には、確定表示タイミングには、左右停止状態となるか、全停止状態となる(図15(b))。
上記の確定表示タイミングと組み合わせると、どの地点で小当り図柄が表示されるか判らず、また小当り図柄が表示されたとしても、確定表示タイミングが判らないため、例えば確定表示から可動翼片211が開放するタイミングを予測して、開放するタイミングしか遊技球を打ち出さないような打ち方も困難になるといった効果も生じる。
一方、長期開放種別の小当りについての小当り図柄演出の場合、確定表示タイミングに2つの小当り図柄504が停止表示された状態となる。このため、停止数は2以上となり、確定表示タイミングには、左右停止状態か全停止状態となる。なお、図16は、長期開放種別の小当り図柄演出において、確定表示タイミングに全停止状態となった場合の演出画面500の一例を示している。
なお、仮に4つ以上の図柄領域により図柄演出を行う場合であれば、長期開放種別の小当り図柄演出において、確定表示タイミングに3以上の小当り図柄504が停止表示される構成としても良い。
また、直撃当りとなる場合の図柄演出では、確定表示タイミングの演出画面500は、全図柄領域に同一の疑似図柄が停止表示された状態となり、各図柄領域に小当り図柄が停止表示される場合もある(図17(a),(b))。また、ハズレ(直撃当り,小当りのいずれにも当選しない場合)となる図柄演出では、確定表示タイミングの演出画面500は、各図柄領域に異なる通常図柄(小当り図柄以外の疑似図柄)が停止表示された状態となる(図17(c))。
また、右,左図柄領域501,503に同一の通常図柄505を停止表示してリーチとした後、確定表示タイミングで中図柄領域502に小当り図柄504を停止表示するという演出を行うことができる(図18(a))。
このような演出によれば、直撃当りになるか、小当りになるか、ハズレになるかが確定表示タイミングまで判明せず、直撃当りへの期待感を持たせつつ小当りを付与することができ、遊技者を楽しませることができる。
また、右,左図柄領域501,503に小当り図柄504を停止表示してリーチとした後、確定表示タイミングで中図柄領域502に通常図柄505を停止表示するという演出を行うこともできる(図18(b))。
このような演出によれば、2つの小当り図柄504が停止表示された時点で、少なくとも長期開放種別の小当りの発生が確定した状態となり、さらにその後、小当り図柄の停止表示により直撃当りになる可能性が残されているため、遊技者に対し、小当りが直撃当りに発展することへの期待感を持たせることができる。
(7)予告演出について
また、サブ統合制御装置83は、小当り図柄演出が行われると、確定表示タイミングに疑似図柄が停止表示されない図柄領域を利用して、小当り遊技により役物当りが生じた場合の大当り遊技の内容や、該大当り遊技後の遊技状態に関する示唆を行う予告演出を行う。
具体的には、短期開放種別の小当り図柄演出において、小当り図柄504が左図柄領域503に停止表示され、確定表示タイミングにて左右停止状態となる場合であれば、中図柄領域502にて、役物当りによる大当り遊技のラウンド数を示すラウンド予告506がなされる(図19(a))。
また、短期開放種別の小当り図柄演出において、小当り図柄504が左図柄領域503に停止表示され、確定表示タイミングにて左停止状態となる場合であれば、中図柄領域502にてラウンド予告506がなされると共に、右図柄領域501にて、大当り遊技後に時短状態に移行することと、該時短状態の継続回数を示す時短予告507がなされる(図19(b))。
なお、この予告演出は、小当り図柄演出の開始後(更に好ましくは、該小当り図柄演出における確定表示タイミング後)から、役物当りによる大当り遊技開始時までの期間のいずれかのタイミングで行うことが考えられるが、一例として、次のようなタイミングで行うことが考えられる。
すなわち、短期開放種別の小当り図柄演出において左図柄領域503に小当り図柄504を停止表示させた後、確定表示タイミングにて左停止状態となった場合において(図20(a))、小当り遊技が開始され、第2大入賞口21が開放されたタイミングで、右,中図柄領域501,502にて予告演出を行っても良い(図20(b))。これならば、今入球すればどのような大当り、特典が得られるかが分かり、入球させるのに興趣を与えることができる。
また、このような場合において、小当り遊技中に第2大入賞口21に遊技球が入球したタイミングで、同様にして予告演出を行っても良い(図20(c))。これならば、入球した遊技球が特定領域212に至ればどのような大当り、特典が得られるかが分かり、入球した遊技球の挙動に興趣を与えることができる。
また、このほかにも、小当り遊技の開始により第2大入賞口21が開放された時点で、ラウンド予告506と時短予告507の一方を行い、小当り遊技中に第2大入賞口21に遊技球が入球した時点で、これらのうちの他方の予告を行っても良い。
また、小当り図柄演出において、確定表示タイミングに左右停止状態となった場合に、同様のタイミングで、中図柄領域502を利用して予告演出を行っても良い。また、確定表示のタイミングで予告も表示する構成も考えられる。これならば、大当り、特典の内容を把握した上で第2大入賞口21の開放を待つことができ、小当り遊技に興趣を与えることができる。また、図柄領域以外の他の領域を利用して予告演出を行っても良い。
(8)図柄領域決定処理1について
次に、変動開始コマンドの受信に応じて、変動開始コマンドが示す変動時間に応じたパターンで図柄演出を開始させると共に、小当り図柄演出における停止数等を決定する図柄領域決定処理1について、図21のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、サブ統合制御装置83にて周期的なタイミングで実行される。
S600では、サブ統合制御装置83は、主制御装置80から変動開始コマンド受信したか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S600:Yes)、S601に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S600:No)、本処理を終了する。
S601では、サブ統合制御装置83は、変動開始コマンド、或いは、変動開始コマンドと共に受信した図柄指定コマンドに基づき、当否判定結果や、直撃当りとなる場合に停止表示される大当り図柄や、直撃当り或いは役物当りによる大当り遊技内容や、大当り遊技後の遊技状態や、変動時間や、小当りの開放種別等を判別する。そして、判別結果に基づき、図柄演出にて停止表示させる疑似図柄を決定する。
続くS602では、サブ統合制御装置83は、直撃当りに当選したか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S602:Yes)、S609に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S602:No)、S603に処理を移行する。
S603では、サブ統合制御装置83は、小当りに当選したか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S603:Yes)、S604に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S603:No)、S609に処理を移行する。
S604では、サブ統合制御装置83は、変動開始コマンドが示す変動時間が、予め定められた閾値である第3停止時間以上か否かを判定する。そして、肯定判定が得られた場合には(S604:Yes)、S605に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S604:No)、S606に処理を移行する。
例えば、第3停止時間とは、基準となる変動態様にて、左図柄が変動開始から5秒で停止し、右図柄がそこから2秒後に停止、最後に中図柄がそこから3秒後に停止するものとした場合、三番目に停止する中図柄が停止する時間である10秒よりも変動時間が長いかを判断している。例えば、5秒しかない変動時間で中図柄で小当り図柄を停止させようと思ったら、第1停止、第2停止の時間も変わってくるため、遊技者に容易にバレてしまうことになるからである。基準となる停止タイミングで変動できるかを基準に図柄領域を選択することによってはじめて、どこで確定表示となるか判らなくなるという効果を奏するようになる。
S605では、サブ統合制御装置83は、上述した停止数を1〜3の範囲で決定すると共に、小当り図柄が停止表示される図柄領域(停止領域)を決定する図柄領域選択処理1を実行し、S609に処理を移行する。
S606では、サブ統合制御装置83は、変動開始コマンドが示す変動時間が、予め定められた閾値である第2停止時間以上か否かを判定する。なお、第2停止時間は、第3停止時間よりも短い時間である。そして、肯定判定が得られた場合には(S606:Yes)、S607に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S606:No)、S608に処理を移行する。
なお、小当りが長期開放種別である場合には、変動時間は第2停止時間以上となる。
S607では、サブ統合制御装置83は、上述した停止数を1または2に決定すると共に、小当り図柄が停止表示される図柄領域を決定する図柄領域選択処理2を実行し、S609に処理を移行する。
S608では、サブ統合制御装置83は、上述した停止数を1に決定すると共に、小当り図柄が停止表示される図柄領域を決定する図柄領域選択処理3を実行し、S609に処
理を移行する。
S609では、サブ統合制御装置83は、変動開始コマンドが示す変動時間や、直撃当りや小当りの有無や、大当り図柄等や、リーチの有無に応じて図柄演出の内容を決定すると共に、図柄演出を開始し、本処理を終了する。
図柄演出を行うサブ統合制御装置83は、以後、所定時間が経過する度に、左図柄領域,右図柄領域,中図柄領域の順番で疑似図柄を停止表示させると共に、図柄停止コマンドを受信した時点を確定表示タイミングとし、当否判定結果等に応じた疑似図柄が停止表示された状態とする。なお、サブ統合制御装置83にて変動開始コマンド受信時からの経過時間をカウントし、変動開始コマンドが示す変動時間に基づき確定表示タイミングを特定する構成としても良い。
また、小当り図柄演出を行う場合には、サブ統合制御装置83は、確定表示タイミングに、停止数の疑似図柄が停止表示され、且つ、図柄領域選択処理1〜3にて決定された停止領域に小当り図柄が停止表示された状態となるように、小当り図柄或いは通常図柄を停止表示させる。
また、上述したように、短期開放種別の小当り図柄演出では、確定表示タイミングでは1つの小当り図柄が停止表示された状態となり、長期開放種別の小当りでは、確定表示タイミングでは2つの小当り図柄が停止表示された状態となる。
なお、これらの処理は、特許請求の範囲における演出手段に相当する。
(9)図柄領域選択処理1について
次に、1〜3の範囲で停止数を決定すると共に、小当り図柄の停止領域を決定する図柄領域選択処理1について、図22(a)のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、図柄領域決定処理1からコールされるサブルーチンとして構成されている。
S620では、サブ統合制御装置83は、抽選により、1〜3の範囲で停止数を決定すると共に、左,中,右図柄領域の中から小当り図柄の停止領域を決定し(換言すれば、小当り図柄が停止表示される順番を決定し)、S621に処理を移行する。なお、小当りが長期開放種別の場合には、停止数は2以上に決定されると共に、2つの図柄領域が停止領域として決定される。
S621では、サブ統合制御装置83は、停止数が3か否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S621:Yes)、領域フラグに3を設定し(S625)、本処理を終了する。一方、否定判定が得られた場合には(S621:No)、S622に処理を移行する。
S622では、サブ統合制御装置83は、停止数が2か否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S622:Yes)、領域フラグに2を設定し(S624)、本処理を終了する。一方、否定判定が得られた場合には(S622:No)、領域フラグに1を設定し(S623)、本処理を終了する。
(10)図柄領域選択処理2について
次に、停止数を1または2に決定すると共に、小当り図柄の停止領域を決定する図柄領域選択処理2について、図22(b)のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、図柄領域決定処理1からコールされるサブルーチンとして構成されている。
S630では、サブ統合制御装置83は、抽選により、停止数を1または2に決定する
と共に、左,右図柄領域の中から小当り図柄の停止領域を決定し、S631に処理を移行する。なお、小当りが長期開放種別の場合には、停止数は2に決定されると共に、左及び右図柄領域が停止領域となる。
S631では、サブ統合制御装置83は、停止数が2か否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S631:Yes)、領域フラグに2を設定し(S633)、本処理を終了する。一方、否定判定が得られた場合には(S631:No)、領域フラグに1を設定し(S632)、本処理を終了する。
(11)図柄領域選択処理3について
次に、停止数を1に決定すると共に、小当り図柄の停止領域を決定する図柄領域選択処理3について、図23のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、図柄領域決定処理1からコールされるサブルーチンとして構成されている。
S640では、サブ統合制御装置83は、停止数を1に決定すると共に、小当り図柄の停止領域を左図柄領域に決定し、本処理を終了する。
(12)予告演出決定処理について
次に、予告演出の内容を決定する予告演出決定処理について、図24のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、主制御装置80から図柄停止コマンドを受信した際に実行される。
S650では、サブ統合制御装置83は、主制御装置80からの図柄停止コマンドを受信し、S651に処理を移行する。
S651では、サブ統合制御装置83は、領域フラグが3か否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S651:Yes)、S658に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S651:No)、S652に処理を移行する。
S652では、サブ統合制御装置83は、領域フラグが2か否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S652:Yes)、S656に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S652:No)、S653に処理を移行する。
S653では、サブ統合制御装置83は、領域フラグをクリアする。その後、ラウンド予告の実行を示すラウンド予告フラグをセットすると共に(S654)、時短予告の実行を示す時短予告フラグをセットし(S655)、本処理を終了する。なお、S654,S655において、抽選によりラウンド予告や時短予告を行うか否かを決定し、決定結果に応じてラウンド予告フラグや時短予告フラグをセットしても良い。
一方、S656では、サブ統合制御装置83は、領域フラグをクリアした後、ラウンド予告の実行を示すラウンド予告フラグをセットし(S657)、本処理を終了する。
なお、ラウンド予告フラグに替えて、時短予告フラグをセットしても良い。また、抽選によりラウンド予告(或いは時短予告)を行うか否かを決定し、決定結果に応じてラウンド予告フラグ等をセットしても良い。
また、S658では、サブ統合制御装置83は、領域フラグをクリアした後、本処理を終了する。
(13)予告演出処理1について
次に、ラウンド予告を実行する予告演出処理1について、図25(a)のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、主制御装置80から、小当り遊技により第2大入賞口21が開放されたことを示す小当り遊技コマンドを受信した際に実行される。
S670では、サブ統合制御装置83は、主制御装置80からの小当り遊技コマンドを受信し、S671に処理を移行する。
S671では、サブ統合制御装置83は、ラウンド予告フラグが1か否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S671:Yes)、S672に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S671:No)、本処理を終了する。
S672では、サブ統合制御装置83は、上述したラウンド予告を実行し、ラウンド予告フラグをクリアした後に(S673)、本処理を終了する。なお、ラウンド予告に替えて時短予告を行っても良い。
(14)予告演出処理2について
次に、時短予告を実行する予告演出処理2について、図25(b)のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、主制御装置80から、小当り遊技中に第2大入賞口21に遊技球が入球したことを示す第2大入賞口入球コマンドを受信した際に実行される。
S680では、サブ統合制御装置83は、主制御装置80からの第2大入賞口入球コマンドを受信し、S681に処理を移行する。
S681では、サブ統合制御装置83は、時短予告フラグが1か否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S681:Yes)、S682に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S681:No)、本処理を終了する。
S682では、サブ統合制御装置83は、上述した時短予告を実行し、時短予告フラグをクリアした後に(S683)、本処理を終了する。なお、時短予告に替えてラウンド予告を行っても良い。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態のパチンコ機50の動作の概要について説明する。
第2実施形態のパチンコ機50では、第1実施形態と同様にして直撃当りや小当りの抽選が行われる。そして、直撃当りに当選した場合や、小当り遊技により役物当りが発生した場合には、大当り遊技が行われると共に、第1実施形態と同様にして図柄演出や予告演出が行われる。
しかし、第1実施形態では、小当り図柄演出における停止数に応じて予告演出を行うか否かが決定されたのに対し、第2実施形態では、最初に予告演出を行うか否かが決定され、該決定結果に応じて停止数が決定される点で相違している。
したがって、第2実施形態のパチンコ機50においては、主制御装置80は、第1実施形態と同様の処理を行うが、サブ統合制御装置83等の処理が一部相違している。
以下では、第2実施形態のパチンコ機50の動作について、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
(1)図柄領域決定処理2について
次に、変動開始コマンドの受信に応じて、変動開始コマンドが示す変動時間に応じたパターンで図柄演出を開始させると共に、小当り図柄演出に伴い行われる予告演出の有無や停止数等を決定する図柄領域決定処理2について、図26のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、サブ統合制御装置83にて周期的なタイミングで実行される。
S700では、サブ統合制御装置83は、主制御装置80から変動開始コマンド受信したか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S700:Yes)、S701に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S700:No)、本処理を終了する
。
S701では、サブ統合制御装置83は、図柄領域決定処理1のS601と同様、当否判定結果等を判別すると共に、判別結果に基づき、図柄演出にて停止表示させる疑似図柄を決定し、S702に処理を移行する。
S702では、サブ統合制御装置83は、直撃当りに当選したか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S702:Yes)、S715に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S702:No)、S703に処理を移行する。
S703では、サブ統合制御装置83は、小当りに当選したか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S703:Yes)、S704に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S703:No)、S715に処理を移行する。
S704では、サブ統合制御装置83は、抽選により、ラウンド予告を実行するか否かと、時短予告を実行するか否かを決定し、S705に処理を移行する。なお、小当りが長期開放種別の場合には、予告演出を行わないか、或いは、ラウンド予告のみを行うかが決定される。
S705では、サブ統合制御装置83は、ラウンド予告を実行するとの決定がなされたか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S705:Yes)、S706に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S705:No)、S713に処理を移行する。
S706では、サブ統合制御装置83は、ラウンド予告フラグをセットし、S707に処理を移行する。
S707では、サブ統合制御装置83は、時短予告を実行するとの決定がなされたか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S707:Yes)、S708に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S707:No)、S711に処理を移行する。
S708では、サブ統合制御装置83は、時短予告フラグをセットし、S709に処理を移行する。
S709では、サブ統合制御装置83は、領域フラグに1を設定する(停止数を1に設定する)と共に、小当り図柄の停止領域を左停止領域に決定し(S710)、S715に処理を移行する。
一方、S707にて否定判定が得られた場合(ラウンド予告のみが行われる場合)に移行するS711では、サブ統合制御装置83は、領域フラグに2を設定する(停止数を2に設定する)。そして、抽選により、左,右停止領域の中から小当り図柄の停止領域を選択し(S712)、S715に処理を移行する。なお、小当りが長期開放種別である場合には、左及び右停止領域が停止領域として決定される。
また、S705にて否定判定が得られた場合(予告演出が行なわれない場合)に移行するS713では、サブ統合制御装置83は、領域フラグに3を設定する(停止数を3に設定する)。そして、抽選により、左,中,右停止領域の中から小当り図柄の停止領域を選択し(S714)、S715に処理を移行する。なお、小当りが長期開放種別である場合には、2つの停止領域が停止領域として決定される。
S715では、サブ統合制御装置83は、図柄領域決定処理1のS609と同様にして
図柄演出を開始し、本処理を終了する。
図柄演出を行うサブ統合制御装置83は、第1実施形態と同様にして、確定表示タイミングに当否判定結果等に応じた疑似図柄が停止表示された状態とする。また、小当り図柄演出を行う場合には、確定表示タイミングに、停止数の疑似図柄が停止表示され、且つ、本処理で決定された停止領域に小当り図柄を停止表示された状態とする。
なお、これらの処理は、特許請求の範囲における演出手段に相当する。
(2)その他の処理について
また、第2実施形態においても、サブ統合制御装置83は、第1実施形態と同様の予告演出処理1,2を行い、ラウンド予告フラグや時短予告フラグがセットされている場合には、小当り遊技コマンドや第2大入賞口入球コマンドの受信に応じて、ラウンド予告や時短予告を行う。
[効果]
第1,第2実施形態のパチンコ機50によれば、共通の図柄演出により直撃当りと小当りの当選の有無を報知することができる。
また、小当り図柄演出では、確定表示タイミングに停止表示される疑似図柄の数(停止数)が毎回異なるため、遊技者は、小当り図柄演出から確定表示タイミングを把握することができず、小当り遊技における第2大入賞口21の開放タイミングを把握することが困難となる。
したがって、図柄演出から小当りの発生を把握した後に遊技球の発射を一旦停止し、小当り遊技による第2大入賞口21の開放タイミングに合わせて遊技球の発射を再開させる変則打ちが困難となり、変則打ちを抑止することができる。
[他の実施形態]
(1)第1,第2実施形態のパチンコ機50は、遊技状態として時短状態を有しているが、これに加えて、直撃当りや小当りの当選確率が上昇する確変状態を設けても良い。そして、予告演出では、役物当りによる大当り遊技後に時短状態に移行するか否かに加え、確変状態に移行するか否かや、確変状態の継続回数等を示唆しても良い。このような場合であっても、同様の効果を得ることができる。
(2)また、第1,第2実施形態のパチンコ機50では、第1,第2大入賞口20,21の2つの大入賞口が設けられているが、特定領域を備える1つの大入賞口のみを設ける構成とし、該大入賞口を開放して小当り遊技と大当り遊技を行う構成としても良い。このような場合であっても、同様の効果を得ることができる。
その場合、ラウンド中に特定領域に入賞させることによって次回のラウンドに移行が可能になる遊技性が考えられる。ラウンド中に入賞できないとそのラウンドで大当り遊技が終了してしまうため、大当り遊技を最後まで継続できるか緊張度の高い遊技性とすることができる。
(3)また、第1,第2実施形態のパチンコ機50では、図柄演出では、左図柄領域,右図柄領域,中図柄領域の順番で疑似図柄の停止表示がなされるが、停止表示がなされる図柄領域の順番を変化させる構成としても良い。このような場合であっても、同様の効果を得ることができる。
(4)また、第1,第2実施形態のパチンコ機50を、内部に封入された所定数の遊技球を循環的に使用して遊技を行う封入式のパチンコ機として構成しても良い。このような
場合であっても、同様の効果を得ることができる。
(5)また、第1,第2実施形態のパチンコ機50の主制御装置80は、小当りに当選した際には、まず条件装置のみを作動させ(特図当否判定処理のS330)、第2大入賞口21を開放させて小当り遊技を開始させる(大当り遊技処理のS413)。そして、小当り遊技において特定領域212への入賞が生じると(S430:Yes)、役物連続作動装置を作動させ(S431)、役物当りを発生させる構成となっている。
しかしながら、これに限定されることは無く、主制御装置80は、小当りに当選した際には、条件装置を作動させること無く小当り遊技を開始させ、その後、小当り遊技において特定領域212への入賞が生じると、条件装置と役物連続作動装置を作動させ、役物当りを発生させる構成としても良い。
このような場合であっても、同様の効果を得ることができる。
[特許請求の範囲との対応]
上記実施形態の説明で用いた用語と、特許請求の範囲の記載に用いた用語との対応を示す。
演出図柄表示装置15,演出図柄制御装置82,サブ統合制御装置83がサブ制御装置に相当する。
また、始動口入賞確認処理のS202が保留記憶手段に相当する。
また、特図当否判定処理のS305,S309,S312が抽選手段に、S316,S323,S329,S334,S341が表示手段に、S316が送信手段に、S330が小当り遊技手段に、S324,S325が大当り遊技手段に相当する。
また、大当り遊技処理のS413,S414,S430,S431が小当り遊技手段に、S445,S452が大当り遊技手段に相当する。
また、図柄領域決定処理1のS609が演出手段に、図柄領域選択処理1のS620が図柄領域選択手段,演出手段に、図柄領域選択処理2のS630が図柄領域選択手段,演出手段に、予告演出処理1のS672,予告演出処理2のS682が予告手段に相当する。
また、図柄領域決定処理2のS704が予告決定手段に、S705〜S709,S711,S713が図柄領域選択手段に、S710,S712,S714が停止領域決定手段に、S715が演出手段に相当する。
また、小当り遊技コマンド,第2大入賞口入球コマンドが小当り信号に相当する。